JP2002188511A - スペーサーエキスパンダ - Google Patents

スペーサーエキスパンダ

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JP2002188511A
JP2002188511A JP2000390151A JP2000390151A JP2002188511A JP 2002188511 A JP2002188511 A JP 2002188511A JP 2000390151 A JP2000390151 A JP 2000390151A JP 2000390151 A JP2000390151 A JP 2000390151A JP 2002188511 A JP2002188511 A JP 2002188511A
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JP2000390151A
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Takafumi Kawai
隆文 川合
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Nippon Piston Ring Co Ltd
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Nippon Piston Ring Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スペーサーエキスパンダの合い口の重なりを
防止できると共に、巾寸法を小さくすることが可能な半
径方向に波形とされたスペーサーエキスパンダを提供す
る。 【解決手段】 スペーサーエキスパンダに設けられた合
口の両側にそれぞれ配置される合口部近傍の各側辺に
は、ガイド棒を挿通可能に形成された、一側の巾端から
巾中央部に達する溝と他側の巾端から巾中央部に達する
溝とが交互に設けてあり、そのうえ、各側辺に形成され
た溝には前記ガイド棒が合口を跨いで挿通され、さら
に、前記合口が閉じられた状態で前記ガイド棒が移動す
るのを係止するための、前記ガイド棒の両端部と該両端
部近傍の溝が形成されていない側辺とからなるガイド棒
係止部が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関に用いら
れるピストンリングの内、特に、組合せ油掻きピストン
リングに関する。
【0002】
【従来の技術】組合せ油掻きピストンリングは、通常、
1個のスペーサーエキスパンダとこのスペーサーエキス
パンダの上下に配置される1対のサイドレールよりなる
ものが広く使用に供されている。本発明は、この組合せ
油掻きピストンリングのスペーサーエキスパンダに係る
ものである。
【0003】組合せ油掻きピストンリングのスペーサー
エキスパンダには多くの種類があるが、その機能として
は、シリンダ内壁に介在する余分な潤滑油を掻き落と
し、オイルパンに戻すとともに、シリンダ内壁に適切な
潤滑油膜を残し、ピストンリングとシリンダの摩耗を少
なくすること、および余分な潤滑油が燃焼室に侵入しな
いようシールすることなどの作用を、組合せ油掻きピス
トンリングに行わせしめることである。
【0004】このため、スペーサーエキスパンダには、
普通、合口部重なり合い防止手段が設けてある。合口部
重なり合い防止手段を設けたスペーサーエキスパンダと
しては、特公平1-52576 号公報に記載されたものがよく
知られている。特公平1-52576 号公報に記載されたスペ
ーサーエキスパンダは、図9に示すように、外側頂辺5
と内側頂辺6とを長手方向に交互に配列し、その間に側
辺4が介在する環状の帯板よりなるもので、この外側頂
辺5の両側の巾端には一体的に受圧面51が設けられ、か
つ内側頂辺6の両側の巾端には一体的に突起61が設けら
れている半径方向に波形となっている。
【0005】このスペーサーエキスパンダS0 には、合
口部重なり合い防止手段として、合口部近傍の側辺4に
形成した孔3が設けてあり、この孔3にガイド棒9が合
口を跨いで挿通され、さらに、ガイド棒係止部が設けて
ある。ガイド棒係止部は、合口Gが閉じられた状態でガ
イド棒9が移動するのを係止するための、ガイド棒9の
両端部91とこの両端部近傍の溝が形成されていない側辺
10とからなる。
【0006】合口部重なり合い防止手段は、スペーサー
エキスパンダをピストンリング溝に嵌装する際に、スペ
ーサーエキスパンダの合口部が重なり合うことを防止
し、スペーサーエキスパンダの上下に配置される1対の
サイドレールに適正な張力を付与することができるよう
にするものである。このような合口部重なり合い防止手
段を有しないスペーサーエキスパンダでは図10に示す
ようなピストンに用いる場合、次のような欠点がある。
【0007】すなわち、スペーサーエキスパンダS0
ピストン13に設けられたピストンリング溝14に嵌装する
場合、スペーサーエキスパンダS0 の合口を広げてピス
トンリング溝14内に入れ、このピストンリング溝14内で
スペーサーエキスパンダS0の合口をつき合わせて嵌装
するのであるが、このとき合口が重なって嵌装されてし
まう場合、もしくはスペーサーエキスパンダS0 がピス
トンリング溝14内に嵌装された後、上下のサイドレール
12を組み合わせようとするときに、合口の一方が他方を
乗り越えて合口が重なってしまう場合があり、このよう
な状態でピストンリング溝14内に嵌装され、シリンダ16
内に組み込まれたとすると、サイドレール12に全く張力
を与えられず、スペーサーエキスパンダS0 としての機
能を失うことになる。
【0008】そこで、スペーサーエキスパンダには、普
通合口部重なり合い防止手段が設けてあるのである。こ
の他に、合口部重なり合い防止手段を設けたスペーサー
エキスパンダとしては、実公昭51-47131号に示されたも
のもある。このスペーサーエキスパンダの合口部重なり
合い防止手段は、スペーサーエキスパンダの合口部近傍
の側辺に外側頂辺もしくは内側頂辺側に偏った孔を設
け、さらに、この孔に隣接して側辺に外側頂辺から内側
頂辺に跨る程度の大きな孔を設け、これらの孔に金属製
のガイド棒を合口を跨いで挿通して、外側頂辺もしくは
内側頂辺とその両側の側辺とによって台形空間を形成
し、ガイド棒の一端部を合口部近傍の台形空間内に屈曲
させたものである。
【0009】このスペーサーエキスパンダは、巾の狭い
スペーサーエキスパンダとするために、ガイド棒として
金属製ガイド棒を用いる場合に対しても、屈曲部の屈曲
形成を容易としたものである。さらにまた、実開昭59-1
21559 号公報には、スペーサーエキスパンダに設けた合
口部重なり合い防止手段を、前記ガイド棒の屈曲部に代
えて、ガイド棒の一方の端部近傍を合口近傍の一つの外
側頂辺もしくは内側頂辺に接着又は溶着して固定した固
定部としたものが示されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、内燃
機関、特に自動車のピストン装置に用いられるオイル掻
きピストンリングに対して、スペーサーエキスパンダの
巾寸法を小さくしたいという要求が強まっている。しか
しながら、図9、図10に示したような形状のスペーサー
エキスパンダにおいては、スペーサーエキスパンダの巾
寸法が概ね2.0mm 以下になると、スペーサーエキスパン
ダの合い口の重なりを防止するために必要なだけの、外
径寸法を有するガイド棒を挿通させる孔3を設けること
が困難であり、オイル掻きピストンリングの巾寸法を小
さくする上で問題となっていた。
【0011】そこで、本発明の目的は、上記従来技術の
スペーサーエキスパンダにおける問題点を解消すること
にあり、スペーサーエキスパンダの合い口の重なりを防
止できると共に、巾寸法を小さくすることが可能な半径
方向に波形とされたスペーサーエキスパンダを提供する
ことにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、外側頂辺と内
側頂辺とを長手方向に交互に配列し、その間に側辺が介
在する環状の帯板よりなり、さらに、前記外側頂辺の両
側の巾端には一体的に受圧面が設けられ、かつ前記内側
頂辺の両側の巾端には一体的に突起が設けられていると
共に、半径方向に波形となっているスペーサーエキスパ
ンダにおいて、スペーサーエキスパンダに設けられた合
口の両側にそれぞれ配置される合口部近傍の各側辺に
は、ガイド棒を挿通可能に形成された、一側の巾端から
巾中央部に達する溝と他側の巾端から巾中央部に達する
溝とが交互に設けてあり、そのうえ、各側辺に形成され
た溝には前記ガイド棒が合口を跨いで挿通され、さら
に、前記合口が閉じられた状態で前記ガイド棒が移動す
るのを係止するための、前記ガイド棒の両端部と該両端
部近傍の溝が形成されていない側辺とからなるガイド棒
係止部が設けられていることを特徴とするスペーサーエ
キスパンダである。
【0013】また、本発明は、前記合口が閉じられた状
態で前記ガイド棒が移動するのを係止するための、上記
ガイド棒係止部に代えて、前記ガイド棒の一方の端部近
傍を該端部の位置する一つの外側頂辺もしくは内側頂辺
に溶着し、又は接着して固定した固着部が設けられてい
るスペーサーエキスパンダとしてもよいし、あるいは、
前記ガイド棒の一方の端部近傍を該端部近傍の位置する
一つの外側頂辺もしくは内側頂辺とその両側の側辺とに
よって形成される台形空間内で屈曲させた屈曲部が設け
られているスペーサーエキスパンダとしてもよい。
【0014】なお、前記屈曲部が設けられている台形空
間を形成している両側の側辺には、外側頂辺側もしくは
内側頂辺側に偏った溝が形成してあるのが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明に係るスペーサーエキスパ
ンダについて、図を用いて詳細に説明する。図1は本発
明に係るスペーサーエキスパンダの一例を示す(a)
は、合口を閉じた状態の合口近傍の斜視図、(b)は要
部拡大図である。また、図2は、図1に示すスペーサー
エキスパンダをピストンリング溝に嵌装したときの使用
状態を示す縦断面図である。
【0016】図1、図2において、従来例の図9、図10
で説明したものと同じものには同一符号を付し説明を省
略する。なお、図1、図2で、1、2は溝、7はガイド
棒、Bは側辺の巾寸法、Dは溝の重なり深さである。本
発明に係るペーサーエキスパンダには、外側頂辺5と内
側頂辺6とを長手方向に交互に配列し、その間に側辺4
が介在する環状の帯板よりなり、この外側頂辺5の両側
の巾端には一体的に受圧面51が設けられ、かつ内側頂辺
6の両側の巾端には一体的に突起61が設けられており、
半径方向に波形となっている。
【0017】本発明に係るスペーサーエキスパンダと、
図9、図10に示した従来例のスペーサーエキスパンダと
が異なる点は、孔3の代わりに、側辺4に溝1、2が設
けてあることである。溝1、2は、図1(a)および要
部拡大図の図1(b)に示すように、スペーサーエキス
パンダに設けられた合口Gの両側近傍の各側辺4に、開
口の巾がガイド棒7を挿通可能に、かつ開口の向きがス
ペーサーエキスパンダSの巾方向に対して互いに反対と
なるように、一側の巾端から巾中央部に達する溝1と他
側の巾端から巾中央部に達する溝2とが交互に形成して
設けてある。
【0018】そのうえで、各側辺4に形成された溝1、
2にはガイド棒7が合口Gを跨いで挿通されている。ガ
イド棒7としては、鋼やステンレス鋼などの金属製、四
弗化エチレン樹脂、ABS樹脂などの合成樹脂製のもの
を用いることができる。この一例のスペーサーエキスパ
ンダの場合には、一側の巾端から巾中央部に達する溝1
と、他側の巾端から巾中央部に達する溝2とは、図2に
示すように、長手方向に見てスペーサーエキスパンダの
巾中央部で溝がDだけ重なっており、この溝の重なり深
さD寸法はガイド棒7の径より大きくしてある。
【0019】図2は、スペーサーエキスパンダSが上下
一対のサイドレール12と組み合わされて、ピストン13に
設けられたピストンリング溝14に嵌装され、さらにシリ
ンダ16に挿入された使用状態を示す断面図であり、図2
で破線は図面で後方の溝2の輪郭を示している。このよ
うに、スペーサーエキスパンダの巾方向、すなわちピス
トンの上下方向に沿って溝が形成されているために、ス
ペーサーエキスパンダSの上下に嵌装されるサイドレー
ル12のシリンダ16壁面に対する追随性が向上することに
もなり、潤滑油消費量を低減することができる。
【0020】ここで、一例のスペーサーエキスパンダS
には、図1(a)に示すように、合口が閉じられた状態
で上記で説明したガイド棒7が移動するのを係止するた
めの、ガイド棒7の両端部91と両端部近傍の溝が形成さ
れていない側辺10とからなるガイド棒係止部が設けられ
ている。すなわち、この一例のスペーサーエキスパンダ
Sには、合口重なり合い防止手段として、合口Gの両側
にそれぞれ配置される合口部近傍の各側辺4に、一側の
巾端から巾中央部に達する溝1と他側の巾端から巾中央
部に達する溝2とが交互に設けてあり、そのうえ、各側
辺4に形成された溝1、2にはガイド棒7が合口Gを跨
いで挿通され、さらに、合口Gが閉じられた状態でガイ
ド棒7が移動するのを係止するための、ガイド棒7の両
端部91と該両端部91近傍の溝1、2が形成されていない
側辺10とからなるガイド棒係止部が設けられている。
【0021】この合口重なり合い防止手段により、合口
Gの重なりが防止できる作用について、図3、図4を用
いて説明する。(図2を適宜参照のこと)先ず、スペー
サーエキスパンダSをピストンリング溝14に嵌装する際
に、スペーサーエキスパンダSの合口Gを弾性的に広げ
ると、スペーサーエキスパンダSの溝1、2がガイド棒
7の外周をスライドし、ガイド棒7に案内されて、図1
に示した合口Gが閉じられた状態から、図3に示すよう
に合口Gが広げられた状態になる。例えば、自動車用の
スペーサーエキスパンダの場合には約40mm程度広げる。
【0022】広げられた合口Gには、図3に示すよう
に、まだガイド棒7が跨っている状態となっている。図
3に示す状態は、図面で左右均等に溝1、2がガイド棒
7の外周をスライドした場合であるが、このような場合
ばかりでなく、左右不均等にスライドすることもある。
【0023】図4に示すように、図面で右の溝1、2は
ガイド棒7の外周を全くスライドせず、図面で左の溝
1、2のみがガイド棒7の外周をスライドするような場
合もある。そこで、一例のスペーサーエキスパンダSに
おけるガイド棒7の長さは、図4で、右の溝を設けてい
ない側辺10から右の突き合わせ部15までの長さl1 と、
機種によって設定される合口広げ量l2 および左の突き
合わせ部15から左の溝1、2に跨っている長さl3 の合
計分の長さが最低限必要な長さということになる。長さ
3 は、合口Gを閉じるときに、スムーズに戻すことを
考慮すると、最低でも3つの溝にガイド棒7が係合して
いることが望ましい。
【0024】このように、スペーサーエキスパンダSを
ピストンリング溝14に嵌装する際には、ガイド棒7が合
口Gに跨った状態で広げられているため、ピストンリン
グ溝14に嵌装された後には、ガイド棒7に案内されてス
ムーズに弾性的に合口Gを閉じた状態に戻すことがで
き、スペーサーエキスパンダSの合口両端部が重なるこ
とを確実に防止できるのである。
【0025】このときスムーズに弾性的に元の合口Gを
閉じた状態に戻すためには、ガイド棒7はスペーサーエ
キスパンダSの曲率とほぼ同じ曲率とするのが望まし
い。次に、スペーサーエキスパンダSの上下に一対のサ
イドレール12、12を嵌装することになる。このときで
も、スペーサーエキスパンダSの合口Gにはガイド棒7
が跨って挿通されているために、従来のように、スペー
サーエキスパンダSの突き合わせ部15の一方が他方の突
き合わせ部15を乗り越えて合口両端部が重なってしまう
ようなことは、確実に防止できるのである。
【0026】ところで、図1(a)、図1(b)に示し
たような本発明に係るスペーサーエキスパンダは、図6
に示すようにして、一側の巾端から巾中央部に達する溝
1と他側の巾端から巾中央部に達する溝2の形成および
側辺4、外側頂辺並びに内側頂辺の形成を行った後、従
来と同様にして、半径方向に波形に成形する等の成形加
工や必要により熱処理等の各種処理を行い、合口で切り
離し、得られた半径方向に波形となっている環状帯板に
ガイド棒を挿通して得ることができる。
【0027】その際、スペーサーエキスパンダ用帯板素
材20にプレス加工を施す金型22、23の形状を適切にする
ことにより、溝1、2の深さおよび巾を上記ガイド棒7
を挿通可能にすることが容易にできる。なお、溝が設け
られていない側辺10を形成する場合には、金型22ではプ
レスを行わず、金型23でのみプレスを行うようにできる
から、溝が設けられていない側辺10も容易に形成でき
る。
【0028】このように、本発明に係るスペーサーエキ
スパンダは、図6に示すようにして、巾端から巾中央部
に向かって金型を押し込むことにより、一側の巾端から
巾中央部に達する溝1と他側の巾端から巾中央部に達す
る溝2の形成および側辺4などの形成を行うことができ
るので、従来のように、巾中央部に板面に垂直な方向に
貫通した孔を設ける場合よりも、スペーサーエキスパン
ダの巾が狭いものまで得ることができるのである。
【0029】以上の説明では、合口部重なり合い防止手
段として、合口Gが閉じられた状態でガイド棒7が移動
するのを係止するための、ガイド棒7の両端部91と該両
端部91近傍の溝1、2が形成されていない側辺10とから
なるガイド棒係止部が設けてあるスペーサーエキスパン
ダSとしているが、本発明においては、図7もしくは図
8に示すような固着部81もしくは屈曲部71が設けられた
スペーサーエキスパンダS’、S’’とすることもでき
る。
【0030】図7には、ガイド棒7の一方の端部近傍を
この端部の位置する一つの内側頂辺6に溶着し、又は接
着して固定した固着部81が設けられているスペーサーエ
キスパンダS’を示しているが、ガイド棒7の一方の端
部近傍での位置により、ガイド棒7の一方の端部近傍を
一つの外側頂辺5に固定したスペーサーエキスパンダで
あってもよい。
【0031】この固着部を設けたスペーサーエキスパン
ダを得るには、上述したスペーサーエキスパンダSを得
る場合に対して、側辺10を形成することを除き同様にし
て、一側の巾端から巾中央部に達する溝1と他側の巾端
から巾中央部に達する溝2とが交互に形成された側辺4
を有する半径方向に波形となっている環状帯板を得、得
られた半径方向に波形となっている環状帯板にガイド棒
7を挿通し、ガイド棒7の一方の端部近傍をこの端部の
位置する一つの内側頂辺6に溶着し、又は接着して固定
することにより、得ることができる。
【0032】また、図8には、ガイド棒7の一方の端部
近傍をこの端部近傍の位置する一つの外側頂辺5とその
両側の側辺4とによって形成される台形空間内で屈曲さ
せた屈曲部71が設けられているスペーサーエキスパンダ
S”を示しているが、ガイド棒7の一方の端部近傍の位
置により、ガイド棒7の一方の端部近傍を一つの内側頂
辺6とその両側の側辺4とによって形成される台形空間
内で屈曲させたスペーサーエキスパンダであってもよ
い。
【0033】この屈曲部を設けたスペーサーエキスパン
ダを得るには、上述したスペーサーエキスパンダSを得
る場合に対して、側辺10を形成することを除き同様にし
て、一側の巾端から巾中央部に達する溝1と他側の巾端
から巾中央部に達する溝2とが交互に形成された側辺4
を有する半径方向に波形となっている環状帯板を得、得
られた半径方向に波形となっている環状帯板にガイド棒
7を挿通し、ガイド棒7の一方の端部近傍を該端部近傍
の位置する一つの外側頂辺5もしくは内側頂辺6とその
両側の側辺4とによって形成される台形空間内で屈曲さ
せることにより得ることができる。
【0034】なお、屈曲部が設けられているスペーサー
エキスパンダとする場合、この屈曲部が設けられている
台形空間を形成している両側の側辺4には、外側頂辺5
側もしくは内側頂辺6側に偏った溝1’、2’が形成し
てあるものとするのが、台形空間内におけるガイド棒7
の半径方向屈曲高さを高くでき、確実に、ガイド棒7を
溝1’、2’に係止できるので好ましい。
【0035】この外側頂辺5側もしくは内側頂辺6側に
偏った溝1’、2’を側辺4に形成するには、例えば、
図5もしくは図6に示した金型21、金型22とは異なる、
外側頂辺5側もしくは内側頂辺6側に偏った溝1’、
2’を形成可能な別な金型を図5に示す金型21もしくは
図6に示す金型22よりも上流側に予めセットしておき、
溝1’、2’を形成すべき側辺4においては、金型21も
しくは金型22ではプレスを行わず、上流側に予めセット
した外側頂辺5側もしくは内側頂辺6側に偏った溝
1’、2’を形成可能な金型でプレスを行えばよい。
【0036】以上説明した固着部もしくは屈曲部が設け
られたスペーサーエキスパンダにおける合口Gの重なり
合い防止作用は、ガイド棒係止部を設けたスペーサーエ
キスパンダが、図4に示す状態となる場合の合口Gの重
なり合い防止作用とほぼ同じであるので説明を省略す
る。また、このような固着部もしくは屈曲部が設けられ
たスペーサーエキスパンダにおいても、図5もしくは図
6に示すようにして、巾端から巾中央部に向かって金型
を押し込むことにより、一側の巾端から巾中央部に達す
る溝1と他側の巾端から巾中央部に達する溝2の形成お
よび側辺4などの形成を行うことができるので、従来の
ように、巾中央部に板面に垂直な方向に貫通した孔を設
ける場合よりも、スペーサーエキスパンダの巾が狭いも
のまで得ることができるのである。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
スペーサーエキスパンダの合い口の重なりを防止でき、
かつ巾の狭いものまで得ることができる。また、スペー
サーエキスパンダの巾方向に溝が形成されることによ
り、スペーサーエキスパンダの上下に嵌装されるサイド
レールのシリンダ壁面に対する追随性が向上することに
もなる。
【0038】このため、潤滑油消費量を低減できると共
に、ピストン高さを減少でき、燃料消費量を低減できる
という産業上格段の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスペーサーエキスパンダの一実施
例を示す(a)は、合口を閉じた状態の合口近傍の斜視
図、(b)は要部拡大図である。
【図2】図1に示すスペーサーエキスパンダをピストン
リング溝に嵌装したときの使用状態を示す断面図であ
る。
【図3】図1に示すスペーサーエキスパンダの合口を開
いたときの状態を示す斜視図である。
【図4】図1に示すスペーサーエキスパンダの合口を開
いたときの他の状態を示す斜視図である。
【図5】本発明に係るスペーサーエキスパンダの一例の
加工行程を示す模式図である。
【図6】本発明に係るスペーサーエキスパンダの他の加
工工程を示す模式図である。
【図7】本発明に係るスペーサーエキスパンダの他の実
施例を示す合口近傍の斜視図である。
【図8】本発明に係るスペーサーエキスパンダの他の実
施例を示す合口近傍の斜視図である。
【図9】従来例のスペーサーエキスパンダの合口を閉じ
た状態を示す斜視図である。
【図10】従来例のスペーサーエキスパンダをピストンリ
ング溝に嵌装したときの使用状態を示す断面図である。
【符号の説明】
S、S’、S”、S0 スペーサーエキスパンダ G 合口 B 側辺の巾寸法 D 溝の重なり深さ 1、2 溝 3 孔 4 側辺 5 外側頂辺 51 受圧面 6 内側頂辺 61 突起 7、9 ガイド棒 71 屈曲部 81 固着部 91 ガイド棒の端部 10 溝を設けていない側辺 12 サイドレール 13 ピストン 14 ピストンリング溝 15 突き合わせ部 20 スペーサーエキスパンダ用帯板素材 21、22、23 金型

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外側頂辺(5)と内側頂辺(6)とを長
    手方向に交互に配列し、その間に側辺(4)が介在する
    環状の帯板よりなり、さらに、前記外側頂辺(4)の両
    側の巾端には一体的に受圧面が設けられ、かつ前記内側
    頂辺(6)の両側の巾端には一体的に突起が設けられて
    いると共に、半径方向に波形となっているスペーサーエ
    キスパンダ(S)において、スペーサーエキスパンダ
    (S)に設けられた合口(G)の両側にそれぞれ配置さ
    れる合口部近傍の各側辺(4)には、ガイド棒(7)を
    挿通可能に形成された、一側の巾端から巾中央部に達す
    る溝と他側の巾端から巾中央部に達する溝とが交互に設
    けてあり、そのうえ、各側辺(4)に形成された溝
    (1、2)には前記ガイド棒(7)が合口(G)を跨い
    で挿通され、さらに、前記合口(G)が閉じられた状態
    で前記ガイド棒(7)が移動するのを係止するための、
    前記ガイド棒(7)の両端部と該両端部近傍の溝が形成
    されていない側辺(4)とからなるガイド棒係止部が設
    けられていることを特徴とするスペーサーエキスパン
    ダ。
  2. 【請求項2】 外側頂辺(5)と内側頂辺(6)とを長
    手方向に交互に配列し、その間に側辺(4)が介在する
    環状の帯板よりなり、さらに、前記外側頂辺(4)の両
    側の巾端には一体的に受圧面が設けられ、かつ前記内側
    頂辺(6)の両側の巾端には一体的に突起が設けられて
    いると共に、半径方向に波形となっているスペーサーエ
    キスパンダ(S)において、スペーサーエキスパンダ
    (S)に設けられた合口(G)の両側にそれぞれ配置さ
    れる合口部近傍の各側辺(4)には、ガイド棒(7)を
    挿通可能に形成された、一側の巾端から巾中央部に達す
    る溝と他側の巾端から巾中央部に達する溝とが交互に設
    けてあり、そのうえ、各側辺(4)に形成された溝
    (1、2)には前記ガイド棒(7)が合口(G)を跨い
    で挿通され、さらに、前記ガイド棒(7)の一方の端部
    近傍を該端部の位置する一つの外側頂辺(5)もしくは
    内側頂辺(6)に溶着し、又は接着して固定した固着部
    (81)が設けられていることを特徴とするスペーサーエ
    キスパンダ。
  3. 【請求項3】 外側頂辺(5)と内側頂辺(6)とを長
    手方向に交互に配列し、その間に側辺(4)が介在する
    環状の帯板よりなり、さらに、前記外側頂辺(4)の両
    側の巾端には一体的に受圧面が設けられ、かつ前記内側
    頂辺(6)の両側の巾端には一体的に突起が設けられて
    いると共に、半径方向に波形となっているスペーサーエ
    キスパンダ(S)において、スペーサーエキスパンダ
    (S)に設けられた合口(G)の両側にそれぞれ配置さ
    れる合口部近傍の各側辺(4)には、ガイド棒(7)を
    挿通可能に形成された、一側の巾端から巾中央部に達す
    る溝と他側の巾端から巾中央部に達する溝とが交互に設
    けてあり、そのうえ、各側辺(4)に形成された溝
    (1、2)には前記ガイド棒(7)が合口(G)を跨い
    で挿通され、さらに、前記ガイド棒(7)の一方の端部
    近傍を該端部近傍の位置する一つの外側頂辺(5)もし
    くは内側頂辺(6)とその両側の側辺(4)とによって
    形成される台形空間内で屈曲させた屈曲部(71)が設け
    られていることを特徴とするスペーサーエキスパンダ。
  4. 【請求項4】 前記屈曲部が設けられている台形空間を
    形成している両側の側辺(4)には、外側頂辺(5)側
    もしくは内側頂辺(6)側に偏った溝(1’、2’)が
    形成してあることを特徴とする請求項3に記載のスペー
    サーエキスパンダ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101773912B1 (ko) * 2016-07-14 2017-09-01 대한이연주식회사 오일링 제조용 진원스프링 및 그 제조장치

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101773912B1 (ko) * 2016-07-14 2017-09-01 대한이연주식회사 오일링 제조용 진원스프링 및 그 제조장치

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