JP2002187141A - 低硬度ロールの製法 - Google Patents

低硬度ロールの製法

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JP2002187141A
JP2002187141A JP2000389404A JP2000389404A JP2002187141A JP 2002187141 A JP2002187141 A JP 2002187141A JP 2000389404 A JP2000389404 A JP 2000389404A JP 2000389404 A JP2000389404 A JP 2000389404A JP 2002187141 A JP2002187141 A JP 2002187141A
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roll
surface layer
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mold
parts
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Hitoshi Yoshikawa
均 吉川
Tomoshi Suzuki
智志 鈴木
Kunio Ito
邦夫 伊東
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Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ベースロールの研磨工程が不要(研磨レス)
で、寸法精度が良好な状態での脱型が可能である離型性
に優れた低硬度ロールの製法を提供する。 【解決手段】軸体1の外周面にベース層が形成されてな
るベースロールと、このベースロールの外周面に形成さ
れる表層4とを備えた低硬度ロールの製法である。そし
て、静摩擦係数が1.2未満の表層用材料を調製する工
程と、予めロール成形用金型21の内周面に上記表層用
材料を塗布して表層4を形成する工程と、上記表層4を
形成した金型内21に軸体1をセットし上記表層4と軸
体1の空隙部24にベース層用材料を注型してベースロ
ールを作製する工程と、上記ベースロールと表層4とを
金型21から脱型してベースロールの外周面に表層4が
形成されてなる低硬度ロールを作製する工程とを有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は低硬度ロールの製法
に関するものであり、詳しくは現像ロール、帯電ロー
ル、転写ロール、トナー供給ロール、給紙ロール等の電
子写真機器用部材に用いられる低硬度ロールの製法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真機器用部材に用いられる現像ロ
ール等のロールは、将来の高画質化の要求に対応するた
め、ベースロールの低硬度化が図られている。また、ベ
ースロール表面へのゴミ、紙粉、トナー等の付着を防止
するため、ベースロールの表面に表層を形成した2層以
上の構成の低硬度ロールが一般に用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ベース
ロールを低硬度化するに従いベースロール表面の粘着性
が増加するため、ベースロールを金型から脱型する際の
離型性に劣る。そのため、ベースロールの寸法精度が悪
くなるとともに、ベース層用材料の材料ロスが生じる等
の問題がある。そこで、従来は、ベースロールを金型か
ら脱型した後に、ベースロール表面を研磨してベースロ
ール表面の寸法精度を上げた後、その表面に表層用材料
をコーティング等により表層を形成して低硬度ロールを
製造していた。そのため、ベースロールの研磨工程が必
要になり、生産性に劣るという難点があった。このよう
に、従来の製法では、寸法精度が良好な状態での脱型が
不可能であり、寸法精度を上げるためのベースロールの
研磨工程が必要であるという難点があった。
【0004】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、ベースロールの研磨工程が不要(研磨レス)
で、寸法精度が良好な状態での脱型が可能である離型性
に優れた低硬度ロールの製法の提供をその目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の低硬度ロールの製法は、軸体の外周面にベ
ース層が形成されてなるベースロールと、このベースロ
ールの外周面に形成される表層とを備えた低硬度ロール
の製法であって、静摩擦係数が1.2未満の表層用材料
を調製する工程と、予めロール成形用金型の内周面に上
記表層用材料を塗布して表層を形成する工程と、上記表
層を形成した金型内に軸体をセットし上記表層と軸体の
空隙部にベース層用材料を注型してベースロールを作製
する工程と、上記ベースロールと表層とを金型から脱型
する工程とを有するという構成をとる。
【0006】すなわち、本発明者らは、ベースロールの
研磨工程が不要(研磨レス)で、寸法精度が良好な状態
での脱型が可能である離型性に優れた低硬度ロールの製
法について鋭意研究を重ねた。そして、まず、表層用材
料の塗布工程に着目し、予め金型の内周面に表層を形成
し、ついで、表層を形成した金型内に軸体をセットし、
その表面にベース層を形成すると、ベース層と金型とが
直接接することがないため、金型離型性に優れるととも
に、ベース層用材料の材料ロスもなくなることを突き止
めた。そして、この金型離型性の更なる向上を図るため
研究開発を重ねた結果、上記表層用材料の静摩擦係数を
特定の範囲に設定すると、金型から脱型する際の離型性
が良好となることを見いだし、本発明に到達した。
【0007】また、上記ベースロールの静摩擦力を特定
の範囲に設定すると、金型から脱型する際の離型性がさ
らに良好となる。
【0008】そして、発泡性ゴムおよび液状ゴムの少な
くとも一方を含有しているベース層用材料を用いると、
金型からのベースロールの脱型がさらに容易となる。
【0009】また、上記表層用材料として特定のポリマ
ーを用いると、金型からの表層の脱型がさらに容易とな
るとともに、トナーや紙粉等の付着もなくなり画質がさ
らに良好となる。
【0010】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態につ
いて説明する。
【0011】本発明の低硬度ロールの製法について、図
1に示すような、軸体1の外周面にベース層2が形成さ
れ、さらにこのベース層2の外周面に表層4が形成され
てなる2層構造の低硬度ロールを例に説明する。なお、
図において、3は軸体1の外周面にベース層2が形成さ
れてなるベースロールを示す。
【0012】すなわち、まず、図2に示すように、低硬
度ロールのベース層2の軸方向の長さに略等しい長さの
円筒型21と、この円筒型21の両端を閉塞するキャッ
プ22,23とから構成されたロール成形用金型を準備
する。そして、上記円筒型21の内周面に予め表層用材
料をコーティング等により均一に塗布して、表層4を形
成する。つぎに、上記表層4を形成した円筒型21内に
軸体1をセットした後、上記表層4と軸体1との空隙部
24にベース層用材料を注型し、これを必要に応じて加
熱硬化させて、軸体1の外周面にベース層2が形成され
てなるベースロール3を作製する。その後、上記ベース
ロール3と表層4とを円筒型21から脱型する。このよ
うにして、前記図1に示したような、軸体1の外周面に
ベース層2が形成され、さらにこのベース層2の外周面
に表層4が形成されてなる低硬度ロールを得ることがで
きる。
【0013】このようにして得られる低硬度ロールにお
ける各層の厚みは、ロールの用途により異なるが、上記
ベース層2の厚みは、通常、0.5〜10mmであり、
好ましくは2〜5mmである。また、上記表層4の厚み
は、通常、0.5〜500μmであり、好ましくは10
〜100μmである。
【0014】上記ベースロール3は、低硬度化の点か
ら、ロードセルを用いて測定した0.25mm圧縮応力
が0.0001〜0.5MPaの範囲が好ましく、特に
好ましくは0.01〜0.2MPaである。また、上記
低硬度ロール(表層付)は、低硬度化と非粘着性の点か
ら、ロードセルを用いて測定した0.25mm圧縮応力
が0.002〜0.8MPaの範囲が好ましく、特に好
ましくは0.01〜0.2MPaである。なお、上記圧
縮応力は、例えば、東洋精機社製のロードセルを用い
て、直径5mmの円柱を押し付けることにより測定する
ことができる。
【0015】上記ベース層用材料としては、ベースロー
ル3の静摩擦力を所定の範囲に調整し得るものであれば
特に限定はなく、例えば、ウレタンゴム,エチレン−プ
ロピレン−ジエン三元共重合ゴム(EPDM)等の発泡
性ゴムや、ブタジエンゴム,イソプレンゴム,ブタジエ
ン−イソプレン共重合ゴム、シリコーンゴム等の液状ゴ
ム等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併
せて用いられる。
【0016】なお、上記ベース層用材料には、上記発泡
性ゴムや液状ゴム等に加えて、発泡剤、発泡助剤、架橋
剤、触媒、整泡剤、導電剤、帯電防止剤、界面活性剤、
難燃剤、溶剤、酸化防止剤、反応遅延剤、充填剤、補強
剤等を必要に応じて配合しても差し支えない。
【0017】そして、上記ベース層用材料を用いて得ら
れるベースロール3の静摩擦力は、2N/cm以上50
N/cm未満の範囲に設定することが好ましく、より好
ましくは2〜20N/cmの範囲である。すなわち、ベ
ースロール3の静摩擦力が50N/cm以上であると、
成形時の内圧による影響が大きく、表層の効果が発揮で
きないおそれがあるからである。
【0018】上記ベースロール3の静摩擦力は、例え
ば、つぎのようにして測定することができる。すなわ
ち、無電解ニッケルめっきを行った材質がSUM22の
鉄板を水平に保ち、その鉄板上にベースロール3を置
き、ベースロール3の両端に100g荷重をかけ、回転
しないように規制した状態で、軸方向に引いた時の荷重
を測定して静摩擦力を求めることができる。
【0019】上記表層用材料としては、静摩擦係数が所
定の範囲のものであれば特に限定はなく、例えば、ウレ
タン系ポリマー、アクリル系ポリマー、フッ素系ポリマ
ー、ポリエステル系ポリマー等があげられる。これらは
単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
【0020】上記ウレタン系ポリマーとしては、例え
ば、エーテル系、エステル系、脂肪族系ウレタンや、こ
れらをシリコーン変性、フッ素変性したもの等があげら
れる。
【0021】上記アクリル系ポリマーとしては、例え
ば、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリエチル(メ
タ)アクリレート、ポリヒドロキシメタクリレート、ア
クリルシリコーン系樹脂、アクリルフッ素系樹脂等があ
げられる。
【0022】上記フッ素系ポリマーとしては、例えば、
ポリビニリデンフルオライド(PVDF)、フッ化ビニ
リデン−四フッ化エチレン共重合体、フッ化ビニリデン
−四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体、テ
トラフルオロプロパン−フッ化ビニリデン共重合体等が
あげられる。
【0023】上記ポリエステル系ポリマーとしては、例
えば、ポリテレフタル酸エチレン、ポリテレフタル酸ブ
チレン等があげられる。
【0024】なお、上記表層用材料には、表面部のセル
径制御のしやすさの点から、上記各ポリマーに加えて中
空ビーズを配合することが好ましい。
【0025】上記中空ビーズとしては、例えば、マイク
ロビーズ、マイクロバルーン等があげられる。上記中空
ビーズの平均粒径は、通常、5〜200μmの範囲であ
り、好ましくは15〜120μmである。
【0026】上記中空ビーズの配合割合は、上記各ポリ
マー100重量部(以下「部」と略す)に対して、10
〜200部の範囲が好ましく、特に好ましくは30〜1
00部である。
【0027】また、上記表層用材料には、上記各ポリマ
ー、中空ビーズに加えて、導電剤、架橋剤、溶剤、酸化
防止剤、反応遅延剤、充填剤、補強剤等を必要に応じて
配合しても差し支えない。
【0028】そして、上記表層用材料の静摩擦係数は
1.2未満に設定する必要があり、好ましくは0.1〜
0.8である。すなわち、表層用材料の静摩擦係数が
1.2以上であると、金型からの表層の脱型が困難にな
るからである。
【0029】上記表層用材料の静摩擦係数は、例えば、
静動摩擦係数計(協和界面化学社製)により、荷重10
0gで直径3mmの鋼球を用いて測定することができ
る。
【0030】なお、本発明の低硬度ロールの製法は、前
記図1に示した2層構造のロールの製法に限定されるも
のではなく、ベース層と表層とを備えた2層以上の低硬
度ロールであれば、いかなる構成のロールにも適用可能
である。例えば、ベース層と表層との間に中間層を備え
た3層構造のロールであっても製造可能である。また脱
型した後の表層上にさらにコーティングや表面処理を行
ってもよい。
【0031】そして、本発明の製法により得られる低硬
度ロールは、例えば、電子写真機器用部材における現像
ロール、帯電ロール、転写ロール、トナー供給ロール、
給紙ロール等として好適に用いられる。
【0032】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0033】
【実施例1】〔表層用材料の調製〕シリコーン変性ウレ
タン樹脂(X22−2780、信越化学工業社製)10
0部に、アセチレンブラック(電気化学工業社製、デン
カブラック)8部を配合し、これをロールを用いて混練
して表層用材料(コーティング液)を調製した。
【0034】〔現像ロールの作製〕まず、ロール成型用
金型を準備し、この金型内周面に上記表層用材料(コー
ティング液)をコーティングして表層を形成した。一
方、上記表層を形成した金型内に軸体である芯金(直径
10mm、SUS304製)をセットした後、上記表層
と芯金との空隙部に導電性シリコーンゴム(X34−9
35A/B、信越化学工業社製)を注型し、これを15
0℃×45分の条件で加熱してベースロールを作製し
た。そして、上記ベースロールと表層とを金型から脱型
して、軸体の外周面に沿ってベース層(厚み5mm)が
形成され、さらにその外周面に表層(厚み20μm)が
形成されてなる現像ロールを作製した。
【0035】
【実施例2】〔表層用材料の調製〕シリコーン変性ウレ
タン樹脂(X22−2782、信越化学工業社製)10
0部に、アセチレンブラック(電気化学工業社製、デン
カブラック)8部を配合し、これをロールを用いて混練
して表層用材料(コーティング液)を調製した。
【0036】〔現像ロールの作製〕まず、ロール成型用
金型を準備し、この金型内周面に上記表層用材料(コー
ティング液)をコーティングして表層を形成した。一
方、上記表層を形成した金型内に軸体である芯金(直径
10mm、SUS304製)をセットした後、上記表層
と芯金との空隙部に導電性シリコーンゴム(X34−9
36A/B、信越化学工業社製)を注型し、これを15
0℃×45分の条件で加熱してベースロールを作製し
た。そして、上記ベースロールと表層とを金型から脱型
して、軸体の外周面に沿ってベース層(厚み5mm)が
形成され、さらにその外周面に表層(厚み20μm)が
形成されてなる現像ロールを作製した。
【0037】
【実施例3】〔ベース層用材料の調製〕両末端にアリル
基を有するポリイソブチレン(鐘淵化学工業社製、EP
ION600A)100部と、アセチレンブラック(電
気化学工業社製、デンカブラック)10部と、架橋剤と
してSiH化合物(鐘淵化学工業社製、CR−1)3部
と、パラフィン系オイル(出光興産社製、ダイアナプロ
セスPW−380)50部とを配合し、ロールを用いて
混練してベース層用材料を調製した。
【0038】〔表層用材料の調製〕テトラフルオロプロ
パン−フッ化ビニリデン共重合体(エルフアトケムジャ
パン社製、カイナーSL)100部をメチルエチルケト
ン(MEK)500部に溶解し、アセチレンブラック
(電気化学工業社製、デンカブラック)8部を分散して
表層用材料(コーティング液)を調製した。
【0039】〔帯電ロールの作製〕まず、ロール成型用
金型を準備し、この金型内周面に上記表層用材料(コー
ティング液)をコーティングして表層を形成した。一
方、上記表層を形成した金型内に軸体である芯金(直径
10mm、SUS304製)をセットした後、上記表層
と芯金との空隙部に上記ベース層用材料を注型し、これ
を150℃×45分の条件で加熱してベースロールを作
製した。そして、上記ベースロールと表層とを金型から
脱型して、軸体の外周面に沿ってベース層(厚み5m
m)が形成され、さらにその外周面に表層(厚み12μ
m)が形成されてなる帯電ロールを作製した。
【0040】
【実施例4】〔ベース層用材料の調製〕両末端にアリル
基を有するポリプロピレングリコール(鐘淵化学工業社
製、サイリルACX009A)100部と、アセチレン
ブラック(電気化学工業社製、デンカブラック)10部
と、架橋剤としてSiH化合物(鐘淵化学工業社製、サ
イリルACX004C)5部とを配合し、ロールを用い
て混練してベース層用材料を調製した。
【0041】〔表層用材料の調製〕テトラフルオロプロ
パン−フッ化ビニリデン共重合体(エルフアトケムジャ
パン社製、カイナーSL)50部と、ポリエチルアクリ
レート50部とをメチルエチルケトン(MEK)500
部に溶解し、アセチレンブラック(電気化学工業社製、
デンカブラック)8部を分散して表層用材料(コーティ
ング液)を調製した。
【0042】〔転写ロールの作製〕まず、ロール成型用
金型を準備し、この金型内周面に上記表層用材料(コー
ティング液)をコーティングして表層を形成した。一
方、上記表層を形成した金型内に軸体である芯金(直径
10mm、SUS304製)をセットした後、上記表層
と芯金との空隙部に上記ベース層用材料を注型し、これ
を150℃×45分の条件で加熱してベースロールを作
製した。そして、上記ベースロールと表層とを金型から
脱型して、軸体の外周面に沿ってベース層(厚み5m
m)が形成され、さらにその外周面に表層(厚み15μ
m)が形成されてなる転写ロールを作製した。
【0043】
【実施例5】〔ベース層用材料の調製〕ポリオールであ
るポリプロピレングリコール(三洋化成社製、分子量3
000)100部を、80℃にて1時間真空脱泡した
後、ポリイソシアネートである4,4′−ジフェニルメ
タンジイソシアネート(MDI)〔日本ポリウレタン工
業社製、ミリオネートMT〕23部を添加し、窒素雰囲
気下にて80℃で3時間反応させ、末端にNCO基を有
するウレタンプレポリマーを作製した。このウレタンプ
レポリマー100部に対し、アセチレンブラック(電気
化学工業社製、デンカブラック)10部と、可塑剤とし
てジオクチルフタレート(DOP)30部を添加混合し
た後、1,4ブタンジオール3部とトリメチロールプロ
パン2部を添加混合して、ベース層用材料を調製した。
【0044】〔表層用材料の調製〕ポリウレタン系エラ
ストマー(日本ポリウレタン工業社製、ニッポランDN
5980)100部をメチルエチルケトン(MEK)5
00部に溶解し、アセチレンブラック(電気化学工業社
製、デンカブラック)8部を分散して表層用材料(コー
ティング液)を調製した。
【0045】〔給紙ロールの作製〕まず、ロール成型用
金型を準備し、この金型内周面に上記表層用材料(コー
ティング液)をコーティングして表層を形成した。一
方、上記表層を形成した金型内に軸体である芯金(直径
10mm、SUS304製)をセットした後、上記表層
と芯金との空隙部に上記ベース層用材料を注型し、これ
を150℃×45分の条件で加熱してベースロールを作
製した。そして、上記ベースロールと表層とを金型から
脱型して、軸体の外周面に沿ってベース層(厚み5m
m)が形成され、さらにその外周面に表層(厚み20μ
m)が形成されてなる給紙ロールを作製した。
【0046】
【実施例6】〔ベース層用材料の調製〕エチレン−プロ
ピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)〔住友化学工
業社製、エスプレン532〕100部に、ステアリン酸
1部、酸化亜鉛5部、アセチレンブラック(電気化学工
業社製、デンカブラック)40部、パラフィンオイル
(出光社製、ダイアナプロセスPW380)100部、
TAIC3部、パーヘキサ25B40を6部混合して、
ベース層用材料を調製した。
【0047】〔表層用材料の調製〕テトラフルオロプロ
パン−フッ化ビニリデン共重合体(エルフアトケムジャ
パン社製、カイナーSL)100部をメチルエチルケト
ン(MEK)500部に溶解し、アセチレンブラック
(電気化学工業社製、デンカブラック)8部を分散して
表層用材料(コーティング液)を調製した。
【0048】〔現像ロールの作製〕まず、ロール成型用
金型を準備し、この金型内周面に上記表層用材料(コー
ティング液)をコーティングして表層を形成した。一
方、上記表層を形成した金型内に軸体である芯金(直径
10mm、SUS304製)をセットした後、上記表層
と芯金との空隙部に上記ベース層用材料を注型し、これ
を150℃×45分の条件で加熱してベースロールを作
製した。そして、上記ベースロールと表層とを金型から
脱型して、軸体の外周面に沿ってベース層(厚み5m
m)が形成され、さらにその外周面に表層(厚み34μ
m)が形成されてなる現像ロールを作製した。
【0049】
【実施例7】〔ベース層用材料の調製〕エチレン−プロ
ピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)〔三井化学社
製、EPT4010〕100部に、ステアリン酸1部、
亜鉛華6部、炭酸カルシウム(ホワイトンSB)50
部、アセチレンブラック(電気化学工業社製、デンカブ
ラック)12部、パラフィンオイル(出光社製、ダイア
ナプロセスPW380)30部、硫黄1部、ノクセラー
DM1部、サンセラーTT2部、セルマイクANを10
部混合して、ベース層用材料を調製した。
【0050】〔表層用材料の調製〕ポリウレタン系エラ
ストマー(日本ポリウレタン工業社製、ニッポランDN
5980)100部をメチルエチルケトン(MEK)5
00部に溶解し、アセチレンブラック(電気化学工業社
製、デンカブラック)8部を分散して表層用材料(コー
ティング液)を調製した。
【0051】〔現像ロールの作製〕まず、ロール成型用
金型を準備し、この金型内周面に上記表層用材料(コー
ティング液)をコーティングして表層を形成した。一
方、上記表層を形成した金型内に軸体である芯金(直径
10mm、SUS304製)をセットした後、上記表層
と芯金との空隙部に上記ベース層用材料を注型し、これ
を150℃×45分の条件で加熱してベースロールを作
製した。そして、上記ベースロールと表層とを金型から
脱型して、軸体の外周面に沿ってベース層(厚み5m
m)が形成され、さらにその外周面に表層(厚み20μ
m)が形成されてなる現像ロールを作製した。
【0052】
【実施例8】〔ベース層用材料の調製〕ポリオールであ
るポリオキシプロピレン(三井化学社製、EP550
N)100部に、導電剤であるカーボンブラック(ケッ
チェンブラックインターナショナル社製、ケッチェンブ
ラックEC)1.6部を加えて混合し、その後、発泡剤
として水を1.8部、整泡剤として界面活性剤(日本ユ
ニカー社製、L5466)0.2部、硬化触媒としてト
リエチレンジアミン(花王社製)0.2部を添加混合し
てプレミックスポリオールを得た。これにポリイソシア
ネート(三井化学社製、TDI−100)を当量比でポ
リオール/ポリイソシアネート=110となるように添
加混合し、ベース層用材料を調製した。
【0053】〔表層用材料の調製〕ポリウレタン系エラ
ストマー(日本ポリウレタン工業社製、ニッポランDN
5980)100部をメチルエチルケトン(MEK)5
00部に溶解し、アセチレンブラック(電気化学工業社
製、デンカブラック)8部と、マイクロビーズ(日本フ
ィライト社製、エクスパンセル092DU120、平均
粒径120μm)30部とを分散して表層用材料(コー
ティング液)を調製した。
【0054】〔トナー供給ロールの作製〕まず、ロール
成型用金型を準備し、この金型内周面に上記表層用材料
(コーティング液)をコーティングして表層を形成し
た。一方、上記表層を形成した金型内に軸体である芯金
(直径10mm、SUS304製)をセットした後、上
記表層と芯金との空隙部に上記ベース層用材料を注型
し、これを60℃×30分の条件で加熱してベースロー
ルを作製した。そして、上記ベースロールと表層とを金
型から脱型した。その後、表層表面を研磨し表面にマイ
クロビーズを露出させ表層表面を凹凸構造にした。この
ようにして、軸体の外周面に沿ってベース層(厚み5m
m)が形成され、さらにその外周面に表層(厚み20μ
m)が形成されてなるトナー供給ロールを作製した。
【0055】
【実施例9】〔ベース層用材料の調製〕実施例8と同様
にして、ベース層用材料を調製した。
【0056】〔中間層用材料の調製〕可溶性ナイロン
(帝国化学社製、EF30T)100部と、アセチレン
ブラック(電気化学工業社製、デンカブラック)10部
をメタノール500部に溶解した状態で混合し、さらに
メラミン架橋剤(ユーラミンT−34)20部と、マイ
クロビーズ(日本フィライト社製、エフスパンセル09
2DU120、平均粒径120μm)30部を添加し
て、中間層用材料を調製した。
【0057】〔表層用材料の調製〕ポリウレタン系エラ
ストマー(日本ポリウレタン工業社製、ニッポランDN
5980)100部をメチルエチルケトン(MEK)5
00部に溶解し、アセチレンブラック(電気化学工業社
製、デンカブラック)8部と、マイクロビーズ(日本フ
ィライト社製、エクスパンセル092DU120、平均
粒径120μm)30部とを分散して表層用材料(コー
ティング液)を調製した。
【0058】〔トナー供給ロールの作製〕まず、ロール
成型用金型を準備し、この金型内周面に上記表層用材料
(コーティング液)をコーティングした後、100℃で
30分間乾燥させることにより表層を形成した。つぎ
に、上記表層の内周面に上記中間層用材料をコーティン
グした後、150℃で30分間乾燥架橋させることによ
り中間層を形成した。一方、上記表層および中間層を形
成した金型内に軸体である芯金(直径10mm、SUS
304製)をセットした後、上記中間層と芯金との空隙
部に上記ベース層用材料を注型発泡させてベースロール
を作製した。そして、上記ベースロールと中間層と表層
とを金型から脱型した。その後、表層表面を研磨し表面
にマイクロビーズを露出させ表層表面を凹凸構造にし
た。このようにして、軸体の外周面に沿ってベース層
(厚み5mm)が形成され、さらにその外周面に中間層
(厚み20μm)が形成され、さらにその外周面に表層
(厚み20μm)が形成されてなるトナー供給ロールを
作製した。
【0059】
【実施例10】〔表層用材料の調製〕実施例5と同様に
して、表層用材料を調製した。
【0060】〔現像ロールの作製〕まず、ロール成型用
金型を準備し、この金型内周面に上記表層用材料をコー
ティングして表層を形成した。一方、上記表層を形成し
た金型内に軸体である芯金(直径10mm、SUS30
4製)をセットした後、上記表層と芯金との空隙部にC
IM用シリコーン(信越シリコーン社製、X34−38
7)を注型し、これを150℃×45分の条件で加熱し
てベースロールを作製した。そして、上記ベースロール
と表層とを金型から脱型して、軸体の外周面に沿ってベ
ース層(厚み5mm)が形成され、さらにその外周面に
表層(厚み20μm)が形成されてなる現像ロールを作
製した。
【0061】
【実施例11】〔ベース層用材料の調製〕ポリオール
(三菱化学社製、マイテックTN2193)100部
と、プレポリマー(三菱化学社製、GP512A)14
部と、アセチレンブラック(電気化学工業社製、デンカ
ブラック)10部を混合して、ベース層用材料を調製し
た。
【0062】〔表層用材料の調製〕実施例1と同様にし
て、表層用材料を調製した。
【0063】〔現像ロールの作製〕まず、ロール成型用
金型を準備し、この金型内周面に上記表層用材料をコー
ティングして表層を形成した。一方、上記表層を形成し
た金型内に軸体である芯金(直径10mm、SUS30
4製)をセットした後、上記表層と芯金との空隙部に上
記ベース層用材料を注型し、これを150℃×45分の
条件で加熱してベースロールを作製した。そして、上記
ベースロールと表層とを金型から脱型して、軸体の外周
面に沿ってベース層(厚み5mm)が形成され、さらに
その外周面に表層(厚み20μm)が形成されてなる現
像ロールを作製した。
【0064】
【比較例1】特開平11−212352号公報に準じ
て、現像ロールを作製した。すなわち、まず、ポリオー
ルであるポリオキシプロピレン(三井東圧化学社製、E
P550N)〔分子量3100、官能基数3.0〕10
0部に、導電剤であるカーボンブラック(ケッチェンブ
ラックインターナショナル社製、ケッチェンブラックE
C)1.6部(最終製品中の含有量として1.3重量
%)と、発泡剤である水1.8部と、整泡剤(日本ユニ
カー社製、界面活性剤L5466)0.2部と、硬化触
媒(花王社製、トリエチレンジアミン)0.2部とを添
加混合して、粘度粘度4800mPa・sのプレミック
スポリオールを得た。つぎに、このプレミックスポリオ
ールに、2,4−トルエンジイソシアネート(三井東圧
化学社製、TDI−100)をポリオール/ポリイソシ
アネートの当量比で110となるように添加混合し、シ
ャフトを挿入した金型に注入して、60℃のオーブン中
で30分間加熱することにより、発泡と同時に円柱状に
成形固化させた。その後脱型して、中心にシャフトを有
する非導電性ポリウレタンフォーム成形体A(密度0.
08g/cm3 )を得た。最後に、上記非導電性ポリウ
レタンフォーム成形体A(ベースロール)の表面部に、
バインダーであるアクリロニトリル−ブタジエンゴム
(NBR)に導電剤(グラファイト)を配合してなる水
性コート剤(日本黒鉛工業社製、バニーハイトGL−
1)を含浸させた後、80〜90℃の温度で充分に乾燥
して表層(導電性コート層)を形成し、ポリウレタンフ
ォームロールを得た。なお、水性コート剤は目標とする
電気抵抗となるよう、水で希釈して使用した。
【0065】
【比較例2】特開平11−160999号公報に準じ
て、現像ロールを作製した。すなわち、まず、分子量2
500のポリイソプレンポリオール(OH価:47.
1)100部にアセチレンブラック2.85部を配合
し、混合機を用いて混合してポリオール組成物を調製し
た。このポリオール組成物を減圧下に攪拌して脱泡した
後、クルードMDI(NCO%:31.7)を13.3
3部加えて2分間攪拌し、ジブチル錫ジラウレート(D
BTDL)0.001部を加え、3分間攪拌した。つぎ
に、これを金属シャフトを配置し予め90℃に加熱した
金型に注型し、90℃で12時間硬化させて金属シャフ
トの外周にベース層(導電性弾性層)を形成し、ローラ
を得た。つぎに、トルエン中にオイルフリーアルキッド
樹脂およびメラミン樹脂をそれぞれ10重量%溶解し、
さらに樹脂成分100部に対して10部のカーボンブラ
ックを添加し分散せしめた塗料液中に、上記ローラを浸
漬して引き上げ、これを100℃にて5時間加熱し、架
橋硬化した表層(樹脂層)を持つ構造のローラを作製し
た。
【0066】
【比較例3】特開2000−98764号公報に準じ
て、現像ロールを作製した。 〔ベース層(発泡層)の形成〕官能基数3.0、重量平
均分子量5000のポリエーテルポリオールに、トリレ
ンジイソシアネートを反応させて得られたイソシアネー
ト基6.7重量%を有するプレポリマー100部に対
し、1,4−ブタンジオール6.46部、シリコーン系
界面活性剤2部、ジブチル錫ジラウレート(DBTD
L)0.003部およびアセチレンブラック2.2部を
添加し、混合機を用いて2分間攪拌して発泡層用成形材
料を調製した。つぎに、外径8mmのシャフトを金型内
にセットし、金型温度を60℃に加熱した後、これに上
記発泡層用成形材料を注入し、60℃で12時間加熱硬
化させた。脱型後研磨処理し、外径15mmのポリウレ
タンフォームからなる発泡層を有するローラを得た。
【0067】〔表層(無発泡層)の形成〕水酸基価4
7.1mgKOH/g、官能基数2.4のポリイソプレ
ンポリオール100部に対し、アセチレンブラック3.
1部を添加し、真空で30分間攪拌しながら減圧脱泡し
た後、イソシアネート基含有量が31.7重量%の粗製
ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート12.
7部およびジブチル錫ジラウレート(DBTDL)0.
001部を添加し、減圧脱泡しながら3分間攪拌して、
無発泡層用形成材料を調製した。つぎに、上記で得られ
た発泡層が形成されたローラを金型内にセットし、金型
温度を60℃に加熱した後、これに60℃に加熱された
上記無発泡層用形成材料(60℃粘度28Pa・s)を
注入し、90℃で16時間加熱硬化させた。脱型後、外
径が16mmになるように研磨処理し、発泡層と無発泡
層とからなる2層構造の弾性層を有するローラを作製し
た。
【0068】
【比較例4】〔ベース層用材料の調製〕エチレン−プロ
ピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)〔三井化学社
製、EPT4010〕100部に、ステアリン酸1部、
亜鉛華6部、炭酸カルシウム(ホワイトンSB)50
部、アセチレンブラック(電気化学工業社製、デンカブ
ラック)12部、脂肪酸アミド(ライオンアクゾ社製、
アーモスリップCP)3部、硫黄1部、ノクセラーDM
1部、サンセラーTT2部、セルマイクANを10部混
合して、ベース層用材料を調製した。
【0069】〔表層用材料の調製〕比較例1と同様にし
て、表層用材料を調製した。
【0070】〔現像ロールの作製〕上記ベース層用材料
および表層用材料を用いて、実施例1と同様にして現像
ロールを作製した。
【0071】
【比較例5】〔ベース層用材料の調製〕ポリプロピレン
グリコール(三井化学社製、DIOL3000)100
部、イオン導電剤(日本カーリット社製、LR147)
0.1部、MDI(三井化学社製、コマモネートM20
0)4部を添加して、ベース層用材料を調製した。
【0072】〔表層用材料の調製〕比較例3と同様にし
て、表層用材料を調製した。
【0073】〔現像ロールの作製〕上記ベース層用材料
および表層用材料を用いて、実施例1と同様にして現像
ロールを作製した。
【0074】このようにして得られた実施例品および比
較例品の各ロールを用いて、下記の基準に従い、各特性
の評価を行った。これらの結果を、後記の表1〜表3に
併せて示した。なお、ベースロール表面の研磨工程の有
無を併記した。
【0075】〔表層用材料の静摩擦係数〕前述した通
り、静動摩擦係数計(協和界面化学社製)により、荷重
100gで直径3mmの鋼球を用いて測定した。
【0076】〔ベースロールの静摩擦力〕無電解ニッケ
ルめっきを行った材質がSUM22の鉄板を水平に保
ち、その鉄板上にベースロールを置き、ベースロールの
両端に100g荷重をかけ、回転しないように規制した
状態で、軸方向に引いた時の荷重を測定して静摩擦力を
求めた。
【0077】〔圧縮応力〕東洋精機社製のロードセルを
用いて、ベースロールおよびロール(表層付)の0.2
5mm圧縮応力を直径5mmの円柱を押し付けることに
より測定した。
【0078】〔金型離型性〕ロール(表層付)あるいは
ベースロールを金型から脱型する時の、離型性を評価し
た。なお、評価は、表層(あるいは中間層)とベースロ
ール間での剥離がなく、ベースロールの破壊もなく、型
に表層が残留することなく取り出せるものを○、表層と
ベースロール間での剥離、ベースロールの破壊、型から
取り出す時に表層が残留する、のいずれかに当てはまる
ものを×とした。
【0079】〔現像特性〕現像ロールをプリンター(O
KI社製、MICROLINE400)に組み込み1週
間放置した後、環境〔低温低湿(15℃×10%R
H)、常温常湿(25℃×50%RH)、高温高湿(3
5℃×85%RH)〕および電圧(0.1V、100
V)変動下で文字画像をプリントして、画像を目視評価
した。そして、細線の途切れがなく、画像のかすれが見
られないものを○、細線の途切れがあり、画像のかすれ
が見られるものを×として評価した。
【0080】〔帯電特性〕上記現像特性に準じて、ハー
フトーンの画像を目視評価した。そして、画像に帯電ロ
ールのへこみによる濃度の高いすじがあるものを×、す
じがないものを○として評価した。
【0081】〔転写特性〕上記現像特性に準じて、トナ
ーの紙への転写性を評価した。そして、細線の途切れが
なく、画像のかすれが見られないものを○、細線の途切
れがあり、画像のかすれが見られるものを×として評価
した。
【0082】〔給紙特性〕コピー用紙(A4サイズ)を
100枚置き、その紙を給紙ロールで引っ張りその力を
トルクゲージを用いて測定した。そして、トルクが4±
0.5Nの範囲内のものを○、この範囲から外れたもの
を×として評価した。
【0083】〔トナー供給耐久性〕トナー供給ロールを
プリンター(OKI社製、MICROLINE400)
に組み込み、5000枚プリントした後のトナー供給ロ
ールの状態を観察した。そして、トナーの詰まりがな
く、画像への影響がないものを○、トナーの詰まりがあ
り、べた黒画像の濃度がマクベス濃度で1.1以下にな
ったものを×として評価した。
【0084】
【表1】
【0085】
【表2】
【0086】
【表3】
【0087】上記表の結果から、すべての実施例品は、
予め金型内周面に表層を形成しているため、金型離型性
に優れ、現像特性、帯電特性、転写特性、給紙特性、ト
ナー供給耐久性に優れていることがわかる。
【0088】これに対して、比較例1〜3品は、金型内
周面に予め表層を形成していないため、金型離型性に劣
り、現像特性に劣ることもわかる。また、比較例4,5
品は、予め金型内周面に表層を形成しているものの、表
層用材料の静摩擦係数が所定の範囲から外れるため、金
型離型性に劣り、現像特性に劣ることもわかる。
【0089】
【発明の効果】以上のように、本発明の低硬度ロールの
製法は、予めロール成形用金型の内周面に静摩擦係数が
1.2未満の表層用材料を塗布して表層を形成した後、
上記表層を形成した金型内に軸体をセットし上記表層と
軸体の空隙部にベース層用材料を注型してベースロール
を作製するものである。そのため、金型からベースロー
ルを脱型する際に、ベース層と金型とが直接接すること
がないため、金型離型性に優れるとともに、ベース層用
材料の材料ロスもない。したがって、本発明によると、
ベースロールの研磨工程が不要(研磨レス)で、寸法精
度が良好な状態での脱型が可能である。
【0090】また、上記ベースロールの静摩擦力を特定
の範囲に設定すると、金型から脱型する際の離型性がさ
らに良好となる。
【0091】そして、発泡性ゴムおよび液状ゴムの少な
くとも一方を含有しているベース層用材料を用いると、
金型からのベースロールの脱型がさらに容易となる。
【0092】また、上記表層用材料として特定のポリマ
ーを用いると、金型からの表層の脱型がさらに容易とな
るとともに、トナーや紙粉等の付着もなくなり画質がさ
らに良好となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製法により得られた低硬度ロールの一
例を示す断面図である。
【図2】本発明の製法の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 軸体 4 表層 21 円筒型 24 空隙部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 15/08 501 G03G 15/08 501A 4F204 501D 15/16 103 15/16 103 // B29K 21:00 B29K 21:00 105:04 105:04 105:20 105:20 B29L 31:32 B29L 31:32 (72)発明者 伊東 邦夫 愛知県小牧市東三丁目1番地 東海ゴム工 業株式会社内 Fターム(参考) 2H003 BB11 CC05 2H032 AA05 2H077 AC04 AD06 FA13 FA22 FA26 FA27 3F049 CA15 LA02 LB03 3F343 FA02 FB02 JA11 KB16 4F204 AA16 AA21 AA24 AA31 AA42 AA45 AG03 AG20 EA01 EA03 EA04 EB01 EB12 EB22 EB23 EF01 EF05 EF27 EF49

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸体の外周面にベース層が形成されてな
    るベースロールと、このベースロールの外周面に形成さ
    れる表層とを備えた低硬度ロールの製法であって、静摩
    擦係数が1.2未満の表層用材料を調製する工程と、予
    めロール成形用金型の内周面に上記表層用材料を塗布し
    て表層を形成する工程と、上記表層を形成した金型内に
    軸体をセットし上記表層と軸体の空隙部にベース層用材
    料を注型してベースロールを作製する工程と、上記ベー
    スロールと表層とを金型から脱型する工程とを有するこ
    とを特徴とする低硬度ロールの製法。
  2. 【請求項2】 上記ベースロールの静摩擦力が2N/c
    m以上50N/cm未満である請求項1記載の低硬度ロ
    ールの製法。
  3. 【請求項3】 上記ベース層用材料が、発泡性ゴムおよ
    び液状ゴムの少なくとも一方を含有している請求項1ま
    たは2記載の低硬度ロールの製法。
  4. 【請求項4】 上記表層用材料が、ウレタン系ポリマ
    ー、アクリル系ポリマー、フッ素系ポリマーおよびポリ
    エステル系ポリマーからなる群から選ばれた少なくとも
    一つを含有している請求項1〜3のいずれか一項に記載
    の低硬度ロールの製法。
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