JP2002186812A - 高温集塵用セラミックフィルター - Google Patents

高温集塵用セラミックフィルター

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JP2002186812A JP2000387033A JP2000387033A JP2002186812A JP 2002186812 A JP2002186812 A JP 2002186812A JP 2000387033 A JP2000387033 A JP 2000387033A JP 2000387033 A JP2000387033 A JP 2000387033A JP 2002186812 A JP2002186812 A JP 2002186812A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発電システムにおけるガス雰囲気(加圧流動
床複合発電:約900℃、1〜1.5MPa、酸化性ガ
ス;石炭ガス化複合発電システム:約500℃、2〜3
MPa、還元性ガス)での長期間(最低1年間)の耐久
性、逆洗ガスに対する高い熱衝撃性及び高い信頼性も有
する高温集塵用セラミックフィルターを提供する。 【解決手段】 炭化ケイ素系のセラミックス繊維により
強化された酸化物セラミックスの複合材から構成されて
いることを特徴する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加圧流動床複合発
電システム(Pressurized Fluidized Bed Combustion :
PFBC)用や石炭ガス化複合発電システム(Integrated
Coal Gasification Combined Cycle : IGCC)用の高温
集塵用セラミックフィルターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の石炭発電は、微粉炭火力である
が、より高効率化を目指した複合発電システムの開発が
進められている。加圧流動床複合発電システムでは、石
炭を燃焼させ、発生した蒸気により蒸気タービンを駆動
させると共に、燃焼後の高温高圧燃焼ガスでガスタービ
ンも駆動させるもので、この高温高圧燃焼ガス(約90
0℃、1〜1.5MPa、酸化性ガス)の温度を下げずに
高温のまま脱じんする必要がある。また、石炭ガス化複
合発電システムでは、石炭を高温高圧のガス化炉で可燃
性のガス(約500℃、2〜3MPa、還元性ガス)に転
換し、このガスを利用してガスタービンと蒸気タービン
を駆動させるもので、この可燃性のガスの温度を下げず
に高温のまま脱じんする必要がある。
【0003】この高温での集塵方法の一つとして、セラ
ミックフィルターが開発され適用化のための試験が国内
外で進められている。フィルター形状としては、外径約
60mm、内径約50mm、長さ約1500mmの円筒
状で片端を閉じ、もう一方にフランジを設けたキャンド
ル型と呼ばれるものと、外径約170mm、内径約14
0mm、長さ約800mmの円筒でこれを3段、又は4
段に重ねたチューブ型がある。これらのフィルターが、
実際の発電プラントでは数百本から数千本、必要とな
る。キャンドル型では、燃焼ガスはフィルターの外側か
ら内側に向かって流れるため、外面ろ過となり、脱じん
されたアッシュはフィルターの外側に堆積することにな
る。一方、チューブ型では、燃焼ガスは逆にフィルター
の内側から外側に向かって流れるため、内面ろ過とな
り、脱じんされたアッシュはフィルターの内側に堆積す
ることになる。これらの堆積したアッシュは、燃焼ガス
の流れと反対方向に室温の窒素ガスを逆洗ガスとしてパ
ルス状で流し、このガス圧により払い落とされる。
【0004】以上のことからセラミックフィルターに要
求される性能としては、フィルター破損による運転停止
を防止するため、それぞれの発電システムにおけるガス
雰囲気(加圧流動床複合発電:約900℃、1〜1.5
MPa、酸化性ガス;石炭ガス化複合発電システム:約5
00℃、2〜3MPa、還元性ガス)での長期間(最低1
年間)の耐久性、逆洗ガスに対する高い熱衝撃性及び大
量の本数が必要なため、高い信頼性が要求される。
【0005】従来のセラミックフィルターとしては、コ
ージェライト(キャンドル型、チューブ型)、炭化ケイ
素(キャンドル型)系のモノリシック(単相)セラミッ
クスフィルターや、酸化物(アルミナ、ムライト等)繊
維を強化繊維とする酸化物(アルミノシリケート)ある
いは炭化ケイ素複合材フィルター(キャンドル型)が開
発されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、モノリ
シック(単相)セラミックスフィルターは、脆いため、
熱衝撃による亀裂や大量の製造した際の欠陥やフィルタ
ーをセットする時の作業中でのキズ等の欠陥導入により
容易に破壊してしまうため、信頼性に欠ける欠点があ
る。さらに、炭化ケイ素では酸化による劣化やコージェ
ライトでは機械的性質や耐久性がかなり低いという欠点
のため、さらに信頼性が下がってしまうため、発電シス
テム用フィルターとしては不適格である。一方、酸化物
(アルミナ、ムライト等)繊維を強化繊維とする複合材
フィルターでは耐酸化性や複合化効果によりモノリシッ
クセラミックスのように脆性的には破壊しないため信頼
性に優れているため比較的短時間においては使用可能で
ある。しかしながら、酸化物繊維が長期間の高温での暴
露によって、繊維中の酸化物粒子の粒成長による力学特
性の急激な劣化が起こる為、長時間の使用には問題とな
る。
【0007】以上のことから、発電システムにおけるガ
ス雰囲気(加圧流動床複合発電:約900℃、1〜1.
5MPa、酸化性ガス;石炭ガス化複合発電システム:約
500℃、2〜3MPa、還元性ガス)での長期間(最低
1年間)の耐久性、逆洗ガスに対する高い熱衝撃性及び
高い信頼性も有する高温集塵用セラミックフィルターの
開発が強く望まれている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明によれば、加圧流動床複合発電システム(Pr
essurized Fluidized Bed Combustion : PFBC)用や石
炭ガス化複合発電システム(Integrated Coal Gasifica
tion Combined Cycle : IGCC)用の高温集塵用セラミッ
クフィルターにおいて、高温集塵用セラミックフィルタ
ーが炭化ケイ素系のセラミックス繊維により強化された
酸化物セラミックスの複合材から構成されていることを
特徴する高温集塵用セラミックフィルターが提供され
る。
【0009】また、炭化ケイ素系セラミックス繊維が、
2族、3族及び4族の金属原子からなる群から選択さ
れ、その酸化物の炭素還元反応における自由エネルギー
変化が負の値になる温度が、酸化ケイ素の炭素還元反応
における自由エネルギー変化が負になる温度に比較して
高温である金属元素を含有し、かつ酸素含有量が1〜1
3重量%の範囲内である炭化ケイ素系繊維、又は、密度
が2.7g/cm3以上であり、強度及び弾性率が、それぞ
れ、2GPa以上及び250GPa以上であり、SiCの焼結構
造からなる結晶性炭化ケイ素繊維であることことが望ま
しい。金属複合材中の繊維配向は、これらの繊維の不織
布を織布でサンドイッチした3層構造であることが望ま
しい。
【0010】また、マトリックスが、Al2O3、SiO2、MgO
のうちの少なくとも1種を含む酸化物で形成され、さら
に繊維とマトリックスの界面相としてAl2O3を含む酸化
物を有することを好ましい。さらにフィルター表面に
は、Al2O3、SiO2、MgOのうちの少なくとも1種を含む酸
化物の粒子からなり、厚さが1mm以下のメンブレン層
を有すること好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明における炭化ケイ素系セラ
ミックス繊維は、SiC及びCを主体とし、1〜13重
量%の範囲内の酸素を含有し、さらに、2族、3族及び
4族の金属原子からなる群から選択され、その酸化物の
炭素還元反応における自由エネルギ−変化が負の値にな
る温度が、酸化ケイ素の炭素還元反応における自由エネ
ルギ−変化が負の値になる温度に比較して、高温である
金属原子を含有する炭化ケイ素繊維であることことが望
ましい。
【0012】ここで、化学反応の自由エネルギ−変化
は、系全体のエンタルピ−(H)及びエントロピ−
(S)から導かれるギブスの自由エネルギ−(G=H−
TS、T:温度/K)の差から求められる。ところで、
反応の始原系における自由エネルギ−(G0 )と生成系
における自由エネルギ−(Gproduct )との差(△G=
0−Gproduct )が負であれば、過程は自発的に進行
し、逆に正であれば過程は逆の方向に自発的に進行す
る。
【0013】ケイ素の酸化物が炭素と反応する場合の最
も一般的な反応式は SiO2 +3C=SiC+2CO (1) で表され、この自由エネルギ−変化が0になる温度は1
538℃であり、それ以上の温度では同エネルギ−変化
が負の値を示し、反応は自発的に進行する。逆に言え
ば、基本的にはSiO2 の炭素による還元反応は153
8℃以下の温度では自発的には起こらないことになる。
しかし、実際には、SiO2 相からSiOの揮発が14
00℃近辺から徐々に起こるため、SiOとCとの反応 SiO+2C=SiC+CO (2) も考慮する必要がある。この場合の自由エネルギ−変化
は、室温でも−73.55kJ/molと負の値を示す
ことから、SiOの揮発が起これば、上記(2)の反応
は速やかに進行することになる。これらの変化はいずれ
も繊維の強度を低下させる原因となり好ましくない。
【0014】そこで、酸素及び余剰炭素を含有する炭化
ケイ素系無機繊維において、上記SiO2 及び/又はS
iOの炭素還元反応を抑制する目的で、SiO2 に比較
して熱力学的により安定な酸化物を生成し得る金属原子
を繊維中に存在させ、結果として相対的に繊維中のSi
2 成分を減少させ、より高温まで繊維の分解によるC
Oガスの発生を起こさない状態を実現する。一般に2元
系の反応は、それぞれの反応体が、ある一定頻度の衝突
を繰り返した後に進行する。従って、反応速度を減少さ
せるためには、反応体の濃度を減少させることがきわめ
て効果的である。そこで、本発明では、上述のようにS
iO2 の濃度を減少させるわけであるが、繊維中に含ま
れる酸素の約5%程度を捕獲し得る金属原子を導入する
ことにより、耐熱性について予想以上の優れた効果が発
現される。
【0015】従って、本発明において、金属原子は、無
機繊維中に含有される酸素の少なくとも5%以上を捕獲
できる割合で含有されていることが好ましい。金属原子
の具体例としては、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、S
c、Y、Th、U、Al、Zr及びHfが挙げられ、特
に、Zr,Hf,Alが好ましい。
【0016】本発明の無機繊維における構成元素の重量
割合は、酸素原子が1〜13%であり、ケイ素原子は通
常35〜70%、炭素原子は通常20〜40%である。
酸素原子の重量割合が13重量%を超えると、1400
℃以上での酸素の脱離量が増大し、それに伴って繊維中
のβ−SiC結晶の成長が顕著になり、1500℃での
強度保持率が低下する。
【0017】金属原子の含有割合は、金属の配位数によ
り異なるが、無機繊維中に含有される酸素の少なくとも
5%以上を捕獲できる量であることが好ましい。この割
合の金属原子の量の計算方法をつぎに記載する。金属原
子をM、その配位数をWとし、 Si:C:O:M=a:b:c:d(モル比)とした場
合、無機繊維中の酸素全量の少なくとも5%以上を捕獲
するに足る金属原子の量はつぎの式で算出することがで
きる。 d≧c×0.05/W(但し、d≦c/Wである。) ここで、Mの原子量をmとすると、Mの重量割合は下式
で表される。 M(重量%)=(d×m)/(a×28.09+b×1
2.01+c×16.00+d×m)
【0018】前記無機繊維は、カルボシラン(−Si−
CH2 −)結合単位、及びポリシラン(−Si−Si
−)結合単位から主としてなり、ケイ素の側鎖に水素原
子、低級アルキル基、アリ−ル基、フェニル基及びシリ
ル基からなる群から選択される基を有する有機ケイ素重
合体に、前記金属原子のアルコキシド、アセチルアセト
キシ化合物、カルボニル化合物、シクロペンタジエニル
化合物及びアミン化合物からなる群から選択される化合
物を加熱反応して金属含有有機ケイ素重合体を調製し、
次いで金属含有有機ケイ素重合体を溶融紡糸し、得られ
た紡糸繊維を酸素含有雰囲気中で不融化し、得られた不
融化繊維を不活性雰囲気中で予備加熱後、不活性ガス雰
囲気あるいは還元性ガス雰囲気で高温焼成することによ
り得られる。
【0019】また、本発明における炭化ケイ素系セラミ
ックス繊維は、密度が2.7g/cm3以上であり、強度及
び弾性率が、それぞれ、2GPa以上及び250GPa以上で
あり、SiCの焼結構造からなる結晶性炭化ケイ素繊維で
あることことが望ましい。
【0020】前記結晶性炭化ケイ素繊維としては、ケイ
素及び炭素を主成分とし、焼結助剤成分としてのアルミ
ニウム及びホウ素、あるいはさらにイットリウム及び/
又はマグネシウムから構成されるものが挙げられる。こ
れら成分の好ましい割合は、Si:55〜70%、C:
30〜45%、Al:0.06〜3.8%、特に0.1
3〜1.25%、B:0.06〜0.5%、特に0.0
6〜0.19%である。また、イットリウム及び/又は
マグネシウムが共存する場合には、Si:55〜70
%、C:30〜45%、Al:0.06〜3.8%、特
に0.13〜1.25%、B:0〜0.2%、Y:0.
06〜3.8%、特に0.13〜1.25%及び/又は
Mg:0.06〜3.8%、特に0.13〜1.25%
である。
【0021】また、この結晶性炭化ケイ素繊維は、少量
の酸素及び余剰の炭素を含むことがあるが、いずれも2
重量%以下であることが好ましい。余剰の炭素とは、繊
維中に含有されるSiに対してSiCとして存在し得る
化学量論的組成量を超えて存在する炭素を意味する。
【0022】前記結晶性炭化ケイ素繊維は、Alを0.
05〜3重量%、及びBを0.05〜0.4重量%含有
し、さらに余剰の炭素を1重量%以上含有する非晶質の
炭化ケイ素繊維を、1600〜2100℃の範囲の温度
に加熱することによって調製される。また、Alを0.
05〜3重量%、Bを0〜0.1重量%、Yを0.05
〜3重量%及び/又はMgを0.05〜3重量%、及び
余剰の炭素を1重量%以上含有する非晶質の炭化ケイ素
繊維を1600〜2100℃の範囲の温度に加熱するこ
とによって調製される。この加熱処理は、アルゴン、ヘ
リウムのような不活性ガス雰囲気下に行われる。
【0023】非晶質炭化ケイ素繊維中のアルミニウムの
割合が3重量%を超えると、焼結後の繊維の繊維におい
て、多くのアルミニウムが焼結SiC結晶の粒界に遍在
するために、粒界破壊が優勢に起こるようになって、高
い強度が得られないと共に、高温における力学的特性の
低下が顕著になる。この繊維中のアルミニウムの割合が
0.05重量%未満であると、充分に焼結した結晶性繊
維が得られなくなる。非晶質炭化ケイ素繊維中のホウ素
の割合が0.4重量%を超えると、得られる結晶性炭化
ケイ素繊維の耐アルカリ性が極端に低下し、逆にその割
合が0.05重量%より少ないと、充分に焼結した結晶
性繊維が得られなくなる。一方、イットリウム及び/又
はマグネシウムが共存する場合には、ホウ素の含有量を
低減させても十分な焼結性並びに優れた耐アルカリ性を
発現させることができる。
【0024】また、非晶質炭化ケイ素繊維は、酸素を8
〜16重量%含むことが好ましい。非晶質炭化ケイ素繊
維を加熱する際に、この酸素は前述の余剰の炭素をCO
ガスとして脱離させる。
【0025】上記の非晶質炭化ケイ素繊維は、カルボシ
ラン(−Si−CH2 −)結合単位、及びポリシラン
(−Si−Si−)結合単位から主としてなり、ケイ素
の側鎖に水素原子、低級アルキル基、アリ−ル基、フェ
ニル基及びシリル基からなる群から選択される基を有す
る有機ケイ素重合体に、前記金属原子のアルコキシド、
アセチルアセトキシ化合物、カルボニル化合物、シクロ
ペンタジエニル化合物及びアミン化合物からなる群から
選択される化合物を加熱反応して金属含有有機ケイ素重
合体を調製し、次いで金属含有有機ケイ素重合体を溶融
紡糸し、得られた紡糸繊維を酸素含有雰囲気中で不融化
し、得られた不融化繊維を不活性雰囲気中で予備加熱
後、不活性ガス雰囲気あるいは還元性ガス雰囲気で高温
焼成することにより得られる。
【0026】本発明によればフィルター本体を炭化ケイ
素系のセラミックス繊維により強化された酸化物セラミ
ックスの複合材から構成することによりセラミックスの
欠点である脆さを克服することができる。すなわち炭化
ケイ素系セラミックス繊維と酸化物セラミックスマトリ
ックスの界面にすべり相を設けることより微視的なクラ
ックが入っても通常のセラミックスのように一気に破壊
することはなくなる。これは、繊維とマトリックスの界
面でクラックが偏向・分散し、また繊維が引きぬけなが
ら破壊が進行するので破壊に大きなエネルギーが必要と
なるためである。さらに複合化により、モノリシック
(単相)セラミックスに比べ耐熱衝撃も大きく向上させ
ることができる。このような複合材は繊維の耐熱性・耐
久性が複合材全体の耐熱性・耐久性に大きな影響を与え
るので本発明においては請求項2に示した炭化ケイ素系
の繊維、例えば、Si-Zr-C-O繊維を用いることが望まし
い。さらに請求項3に示した結晶性炭化ケイ素繊維、例
えば、化学組成が、Si:67%、C:31%、O:
0.3%、Al:0.8%、B:0.06%(原子比S
i:C:O:Al=1:1.08:0.008:0.0
12)の結晶性炭化ケイ素繊維は、Si-Zr-C-O繊維より
も耐熱性に優れるため、さらにフィルターの特性を向上
させることができる。
【0027】この繊維の不織布と織布の組み合わせたも
のをフィルターの形状に成形する。この状態のものをプ
リフォームとよぶこととする。フィルターの形状として
は、上記したチューブ型、キャンドル型いずれの形状で
も問題はないが、キャンドル型が一般的である。プリフ
ォームの繊維配向は、繊維の不織布を織布でサンドイッ
チした3層構造にすることが好ましい。すなわち、フィ
ルターの内側と外側は織布で構成されその中間に不織布
がサンドイッチされた構造である。これにより、織布部
を構成する長繊維でフィルターの強度を保ち、不織部で
ガス中のアッシュをろ過することができる。織布は外
側、内側いずれも2〜4層積層することがフィルターの
強度を発現させる上で好ましい。さらに、内側の織布
は、逆洗ガスがフィルター内部に通り易いように繊維束
の間隔を繊維束の幅の2〜4倍とすることが好ましい。
一方、外側の織布は、ガス中のアッシュを不織布中に過
剰に入れないように繊維束の間隔を繊維束の幅の1〜2
倍とすることが好ましい。プリフォーム形成の具体的な
方法としては、黒鉛等からなるマンドレルに織布、不織
布そして織布の順に巻き付けて成形する方法がある。織
布の形態としては平織やサテン織等の織物をマンドレル
に巻き付ける方法、あるいはフィラメントワインディン
グ法やブレーディング法のように繊維束を直接マンドレ
ルに巻き付けていく方法があり、いずれの方法でも適用
可能であるが、特にブレーディング法がキャンドル型形
状に成形するのに適している。不織布としては、5〜1
0mm程度の短繊維を用いる紙漉きタイプと50〜70mm
程度の短繊維を用いるフェルトタイプがあり、いずれも
適用可能であるが、フェルトの方が短繊維の脱落等がな
く好ましい。
【0028】このプリフォームにAl2O3、SiO2、MgOのう
ちの少なくとも1種を含む酸化物をマトリックスとして
形成する。方法としては、ゾルゲル方法を用いることが
できムライト組成が特に好ましい。さらにゾルゲル法で
は、形成されたマトリックス中にクラックが発生するこ
とがあるので、このクラックをシールするため、アルミ
ノシリケート系のガラス粉末のスラリーを含浸させてこ
のガラスの融点以上に加熱することが有効である。ま
た、繊維とマトリックス界面相としてあらかじめAl2O3
を含む酸化物を繊維にコーティングしておくことが望ま
しく、特にAl2O3単相が好ましい。コーティング方法と
してはゾルゲル法を用いることができる。これが、界面
のすべり相として機能する。
【0029】以上のように炭化ケイ素系のセラミックス
繊維により強化された酸化物セラミックスの複合材から
なるフィルターを成形した後、フィルターの外側表面
に、Al 2O3、SiO2、MgOのうちの少なくとも1種を含む酸
化物の粒子からなり、厚さが1mm以下のメンブレン層
を形成させる。組成としてはムライトが特に好ましい。
形成させる方法としては、ムライトの粉末をムライト用
のゾルに混ぜてスラリーを作製し、これをはけ等でフィ
ルター外側表面に塗り、乾燥後、焼成することで、ムラ
イト粒子からなるメンブレン層を形成できる。このメン
ブレン層により不織布に過剰のアッシュが入り込むこと
を防止でき、さらに逆洗ガスにより堆積したアッシュが
払い落としやすくなり、使用中のフィルターの表面状態
が安定する。
【0030】
【作用】本発明によれば、炭化ケイ素系のセラミックス
繊維により強化された酸化物セラミックスの複合材から
なるフィルターとすることで破壊しにくく耐熱衝撃に優
れた高信頼性を付与できる。また、強化繊維に炭化ケイ
素系繊維を用いて界面相及びマトリックスを酸化物で形
成させることで、これらが繊維を酸化から保護できるこ
とから繊維が長時間、安定した特性を維持できるため、
優れた耐久性を付与できる。
【0031】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。 実施例1 キャンドル型(直径50mm、長さ1550mm、片端
閉じ)の黒鉛製マンドレルに結晶性炭化ケイ素繊維とし
て化学組成が、Si:67%、C:31%、O:0.3
%、Al:0.8%、B:0.06%(原子比Si:
C:O:Al=1:1.08:0.008:0.01
2)の長繊維をブレーディング法により2層製織した。
繊維束の間隔は繊維束の3倍とした。この上に50mm
の結晶性炭化ケイ素の短繊維を用いて作製した厚さ2m
mの不織布を2周巻き付けた。さらに最外層に結晶性炭
化ケイ素の長繊維をブレーディング法により2層製織し
た。繊維束の間隔は繊維束の1.5倍とした。このよう
にして3層構造のプリフォームを作製した。このプリフ
ォームに界面相としてゾルゲル法によりAl2O3をコーテ
ィングした。この後、マトリックスとしてムライトを同
様にゾルゲル法により形成させた。ゾルゲル法は6回繰
り返しフィルターのかさ密度を0.8g/cm3とした。こ
の後、アルミノシリケートガラスの粉末スラリーを含浸
して乾燥後、ガラスの融点以上の1400℃で焼成し
た。さらに、ムライトの粉末をムライト用のゾルに混ぜ
てスラリーを作製し、これをはけでフィルター外側表面
に塗り、乾燥後、焼成してムライト粒子からなるメンブ
レン層を形成した。この後黒鉛製マンドレルを酸化除去
して炭化ケイ素繊維で強化したムライトセラミック複合
材のフィルターを製造した。
【0032】実施例2 炭化ケイ素繊維として、化学組成がSi:55.5%、
O:9.8%、C:34.1%、Zr:0.6%のSi-Z
r-C-O繊維を用いた他は、実施例1と同様にして、フィ
ルターを製造した。
【0033】比較例1〜3 強化繊維としてアモルファス構造のSi-Ti-C-O繊維(比
較例1)を用い、マトリックスとしてポリチタノカルボ
シランのキシレンに含浸し、窒素中、1200℃で焼成して
Si-Ti-C−O系のマトリックスを形成させたフィルターを
製造した。さらに、炭化ケイ素、コージェライト粉末を
原料として円筒状に圧粉体を成形し、これを焼成して、
それぞれ単相からなる、チューブ状の成形体を製造し
た。炭化ケイ素製を比較例2、コージェライト製を比較
例3とする。
【0034】上記の実施例、及び比較例として製造した
フィルターから長さ100mmのチューブ状のフィルタ
ーを切り出して、加圧流動床複合発電システムでのフィ
ルター使用環境下を模擬したガス雰囲気下での暴露試験
による耐久性を評価した。試験条件を以下に示す。 雰囲気ガス:30%O,15%HO、15%CO,2500 ppmvSO 20ppmNaCl,N残り(流量:2リットル/分) 温度、時間:1000℃−200時間 暴露試験後に長さ25mmの試験片をきり出して圧環試
験を行い、暴露試験前後の破壊挙動の変化を調べた。表
1に圧環強度と圧環試験時の最高荷重が得られた時の変
位量を示す。
【表1】
【0035】表1からわかるように比較例ではいずれも
暴露試験後に強度の大きな低下が認められた。比較例2
と3のモノリシックセラミックスの場合、暴露試験前の
強度は実施例よりも高強度であるが、変位量が小さく破
壊が一気に進行しており、信頼性が低いことが判る。比
較例1は複合体フィルターであるが、暴露試験後は、強
度と共に変位量も減少しており、脆化も進行しているこ
とが判る。一方、実施例では、変位量が大きく、破壊エ
ネルギーの大きい信頼性の高いフィルターであることが
判る。また、暴露試験後の強度、変位量共に変化が少な
く優れた耐久性を示している。特に実施例1の結晶性炭
化ケイ素繊維を強化繊維とした場合には暴露試験前の強
度、変位量共に大きく、暴露試験後の変化も非常に小さ
く非常に優れた耐久性を示していることが判る。
【0036】
【発明の効果】本発明よる本発明によれば、炭化ケイ素
系のセラミックス繊維により強化された酸化物セラミッ
クスの複合材からなるフィルターとすることで破壊しに
くく耐熱衝撃に優れた信頼性の高いフィルターが得られ
る。また、強化繊維に炭化ケイ素系繊維を用いて界面相
及びマトリックスを酸化物で形成させることで、これら
が繊維を酸化から保護できることから繊維が長時間、安
定した特性を維持できるため、優れた耐久性を有するフ
ィルターが得られる。この本発明フィルターにより、加
圧流動床複合発電システム用や石炭ガス化複合発電シス
テム用の高温集塵用フィルターとして適用可能なセラミ
ックフィルターが提供できる。
フロントページの続き (72)発明者 佐藤 光彦 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇部 興産株式会社宇部研究所内 (72)発明者 石川 敏弘 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇部 興産株式会社宇部研究所内 Fターム(参考) 4D019 AA01 BA05 BA06 BA07 BB02 BB03 BB10 BC12 BC20 BD01 CA03 CB09 DA06

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭化ケイ素系セラミックス繊維により強化
    された酸化物セラミックスの複合材から構成されている
    ことを特徴する高温集塵用セラミックフィルター。
  2. 【請求項2】炭化ケイ素系セラミックス繊維が、2族、
    3族及び4族の金属原子からなる群から選択され、その
    酸化物の炭素還元反応における自由エネルギー変化が負
    の値になる温度が、酸化ケイ素の炭素還元反応における
    自由エネルギー変化が負になる温度に比較して高温であ
    る金属元素を含有し、かつ酸素含有量が1〜13重量%
    の範囲内である炭化ケイ素系繊維である請求項1記載の
    高温集塵用セラミックフィルター。
  3. 【請求項3】炭化ケイ素系セラミックス繊維が、密度が
    2.7g/cm3以上であり、強度及び弾性率が、それぞ
    れ、2GPa以上及び250GPa以上であり、SiCの焼結構
    造からなる結晶性炭化ケイ素繊維である請求項1記載の
    高温集塵用セラミックフィルター。
  4. 【請求項4】複合材中の繊維配向が、炭化ケイ素系セラ
    ミックス繊維の不織布を織布でサンドイッチした3層構
    造であることを特徴とする請求項1〜3記載の高温集塵
    用セラミックフィルター。
  5. 【請求項5】マトリックスが、Al2O3、SiO2、MgOのうち
    の少なくとも1種を含む酸化物であり、繊維とマトリッ
    クスの界面相としてAl2O3を含む酸化物を有することを
    特徴とする請求項1〜4記載の高温集塵用セラミックフ
    ィルター。
  6. 【請求項6】フィルター表面に、Al2O3、SiO2、MgOのう
    ちの少なくとも1種を含む酸化物の粒子からなり、厚さ
    が1mm以下のメンブレン層を有することを特徴とする
    請求項1〜5記載の高温集塵用セラミックフィルター。
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