JP2002186108A - エンジンの回転数調整装置及びハイブリッド動力装置の制御装置 - Google Patents

エンジンの回転数調整装置及びハイブリッド動力装置の制御装置

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JP2002186108A
JP2002186108A JP2000381558A JP2000381558A JP2002186108A JP 2002186108 A JP2002186108 A JP 2002186108A JP 2000381558 A JP2000381558 A JP 2000381558A JP 2000381558 A JP2000381558 A JP 2000381558A JP 2002186108 A JP2002186108 A JP 2002186108A
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battery
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deterioration
electric motor
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Asami Kubo
麻巳 久保
Kenichi Goto
健一 後藤
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Nissan Motor Co Ltd
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  • Hybrid Electric Vehicles (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】アイドル時などにモータによりエンジンの回転
数調整を行う際に、エンジン回転の振動的な変動に起因
するバッテリへのリップル成分の入力によるバッテリの
劣化進行を抑制する。 【解決手段】アイドル時において、バッテリの非劣化時
には、エンジンの目標回転数と実回転数との偏差に基づ
くモータ回転数のフィードバック制御(PI制御)によ
り、エンジンを目標回転数に維持する。一方、バッテリ
の劣化時には、P分ゲインを非劣化時より小さなものに
切り換え、モータ回転数のフィードバック応答系の速度
を遅くする。バッテリの劣化は、その内部抵抗の大きさ
から推定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンの回転数
調整装置及びハイブリッド動力装置の制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、アイドル時などの一定速運転
時においてエンジンを目標回転数に維持するための技術
として、エンジンに連結された電気モータの目標トルク
を、エンジンの目標回転数と実回転数との乖離量に応じ
てフィードバック制御し、エンジンの回転速度を調整す
るものがあるが、このような技術は、近年開発されてい
るハイブリッド車両においても採用されている(特開2
000−97070号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電気モ
ータの電力源であるバッテリの劣化が進行した状態で上
記従来の技術をそのまま採用すると、次のような不具合
が生じる。すなわち、電気モータによりエンジン回転を
一定に調整しようとすると、電気モータがエンジン回転
の振動的な変化を拾った結果として、バッテリに対して
振動的な充電電流成分(一般的に正弦波状であり、以下
「リップル成分」という。)が入力されることとなる。
【0004】ここで、電気モータの目標トルクを上記乖
離量に基づく比例積分(PI)制御などにより設定する
場合には、一般的にその比例分ゲインが電気モータの応
答性を重視したものとして設定されるため、リップル成
分の振幅が大きくなる傾向がある。大振幅のリップル成
分がバッテリの劣化に及ぼす悪影響は著しく、バッテリ
の劣化が進行して、その内部抵抗が増大した場合には、
バッテリ電圧の過度な上昇を招き、バッテリの劣化がさ
らに促進されるという問題が生じる。
【0005】このような実状に鑑み、本発明は、アイド
ル時などの一定速運転時にエンジンを目標回転数に調整
する際に、エンジン回転の変動に起因するバッテリの劣
化進行を抑制し、バッテリの延命を図ることを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1に記
載の発明に係るエンジンの回転数調整装置は、バッテリ
を電力源とする電気モータを含んで構成され、該電気モ
ータに連結されたエンジンを目標回転数に調整するもの
であって、前記エンジンの実回転数を検出する実回転数
検出手段と、該実回転数検出手段により検出された実回
転数と、前記エンジンの目標回転数との偏差に基づい
て、該偏差が減少する方向に前記電気モータの制御量を
フィードバック制御するフィードバック制御手段と、前
記バッテリの劣化時を判定するバッテリ劣化時判定手段
と、該バッテリ劣化時判定手段により前記バッテリの劣
化時と判定された場合において、前記フィードバック制
御手段における前記偏差の変化に対する前記制御量の応
答変化を遅くする応答速度可変手段と、を含んで構成さ
れる。
【0007】請求項2に記載の発明に係るエンジンの回
転数調整装置は、前記バッテリ劣化時判定手段が、前記
バッテリの内部抵抗に基づいて前記バッテリの劣化時を
判定することを特徴とする。請求項3に記載の発明に係
るエンジンの回転数調整装置は、前記バッテリ劣化時判
定手段が、前記エンジンの冷却水温に基づいて判定され
る劣化検出条件が満たされた場合にのみ、前記バッテリ
の劣化時を判定することを特徴とする。
【0008】請求項4に記載の発明に係るエンジンの回
転数調整装置は、前記劣化検出条件が、始動時にエンジ
ン冷却水が所定の低温状態にあり、かつ直前のキーオフ
時にエンジン冷却水が所定の高温状態にあったことを含
むことを特徴とする。請求項5に記載の発明に係るエン
ジンの回転数調整装置は、前記フィードバック制御手段
が前記エンジンの目標回転数と実回転数との偏差に応じ
た比例成分を含んで前記電気モータの制御量をフィード
バック制御するものである場合において、前記応答速度
可変手段が、該比例成分を前記バッテリの非劣化時と比
較して小さくすることで、前記制御量の応答変化を遅く
することを特徴とする。
【0009】請求項6に記載の発明に係るエンジンの回
転数調整装置は、前記応答速度可変手段が、前記比例成
分のゲインを小さくすることを特徴とする。請求項7に
記載の発明に係るエンジンの回転数調整装置は、前記応
答速度可変手段が、前記実回転数検出手段により検出さ
れた実回転数に加重平均処理を施すことを特徴とする。
【0010】請求項8に記載の発明に係るエンジンの回
転数調整装置は、前記目標回転数が前記エンジンのアイ
ドル運転時の目標アイドル回転数であることを特徴とす
る。請求項9に記載の発明に係るエンジンの回転数調整
装置は、前記電気モータが、ハイブリッド車両の動力源
を構成するものであることを特徴とする。請求項10に
記載の発明に係るハイブリッド動力装置の制御装置は、
エンジンと、該エンジンと連結された、バッテリを電力
源とする電気モータとを含んで構成されるハイブリッド
動力装置の制御装置であって、前記エンジンの実回転数
を検出する実回転数検出手段と、該実回転数検出手段に
より検出された実回転数と、前記エンジンの目標回転数
との偏差に基づいて、該偏差が減少する方向に前記電気
モータの制御量をフィードバック制御するフィードバッ
ク制御手段と、前記バッテリの劣化時を判定するバッテ
リ劣化時判定手段と、該バッテリ劣化時判定手段により
前記バッテリの劣化時と判定された場合において、前記
フィードバック制御手段における前記偏差の変化に対す
る前記制御量の応答変化を遅くする応答速度可変手段
と、を含んで構成される。
【0011】
【発明の効果】請求項1,10に記載の発明によれば、
バッテリの劣化時と判定された場合において、一定速運
転時にエンジンの回転数調整を行う際に、エンジン回転
の変動に対する電気モータの制御応答性が遅くなるの
で、リップル成分の振幅が小さくなり、バッテリの劣化
進行を抑制することが可能となる。
【0012】請求項2に記載の発明によれば、バッテリ
の劣化時を容易に判定することができる。請求項3に記
載の発明によれば、エンジンの冷却水温に基づいて判定
される劣化検出条件により、バッテリの劣化時の判定時
期を容易に適正化することができる。
【0013】請求項4に記載の発明によれば、バッテリ
の劣化時を、バッテリが確実に平衡状態にあるときに判
定することができる。請求項5に記載の発明によれば、
電気モータの制御応答性を容易に遅らせることができ
る。請求項6,7に記載の発明によれば、電気モータの
制御応答性を遅らせるための具体的手段が提供される。
【0014】請求項8に記載の発明によれば、一定速運
転時の代表的なものであるアイドル時に、バッテリの劣
化進行を抑制することが可能となる。請求項9に記載の
発明によれば、ハイブリッド車両の動力源を構成する電
気モータの電力源であるバッテリの劣化進行を抑制する
ことが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して、本発明
の実施の形態について説明する。図1は、本発明の一実
施形態に係るハイブリッド車両における動力系構成の概
略を示している。本ハイブリッド車両では、エンジン1
の出力側に、発電機としての機能を兼ね備える電気モー
タ(モータジェネレータ、以下「M/G」と表記す
る。)2を直結しており、さらに、M/G2に変速機3
を接続している。そして、変速機3の出力側の駆動軸4
により、ディファレンシャル5を介して駆動輪側の車軸
6が回転されるようにしている。
【0016】ここで、M/G2は、その電力源としての
高電圧バッテリ11に、インバータ12を介して接続さ
れている。M/G2は、エンジン1の始動時又は車両の
発進時にエンジン1のクランキングを行う始動手段とし
て用いられ、特に、所定のアイドルストップ条件におい
てエンジン1を自動的に停止させるアイドルストップ装
置を備える場合には、アイドルストップ後に、所定のア
イドルストップ解除条件によりエンジン1を自動的に再
始動するのに用いられる。
【0017】また、減速運転時には、M/G2を発電機
として機能させることにより、駆動軸4側からのエネル
ギーを回生して発電を行い、高電圧バッテリ11の充電
のために使用する。図2は、本ハイブリッド車両におけ
る電力供給系構成をより詳細に示したものである。図1
及び2を参照して説明を進める。
【0018】高電圧バッテリ11は、定格42[V]程
度の、M/G2の電力源となる充放電可能な電池電源で
あって、具体的には、鉛酸バッテリを用いている。高電
圧バッテリ11の充電時、すなわち、M/G2から発電
電力が得られている状態では、M/G2により発生され
る3相交流電力が、インバータ12により直流電力に変
換され、メインリレー回路13を介して高電圧バッテリ
11に供給される。
【0019】一方、放電時には、高電圧バッテリ11の
放電電力が、メインリレー回路13及びインバータ12
を介して3相交流電力に変換され、M/G2に供給され
る。低電圧バッテリ14は、エンジン補機負荷を含む車
載電気負荷の電力源として一般的に用いられている定格
14[V]程度の鉛酸電池であり、その電気エネルギー
は、M/G2からインバータ12及びメインリレー回路
13を介した後、DC/DCコンバータ15を介して、
蓄えられる。
【0020】電子制御ユニット(以下「C/U」とい
う。)21は、クランク角度センサ31、エンジン冷却
水温センサ32、アイドルスイッチ33及び車速センサ
34などの各種センサから運転状態が入力される他、高
電圧バッテリ11の充電電流(又は放電電流)IHを検
出する電流センサ41や、高電圧バッテリ11の端子電
圧VHを検出する電圧センサ42からの信号が入力され
る。C/U21は、以上の信号に基づいて、エンジン1
及びモータジェネレータ2(さらに、変速機3)を制御
する。
【0021】次に、C/U21による制御内容について
説明する。C/U21は、キーオンされると、図3に示
すフローチャートに従って、バッテリ(特に、高電圧バ
ッテリ11)の劣化時であるか否かを判定する。まず、
本ルーチンから説明することとする。C/U21は、ま
ず、ステップ(以下、単に「S」と表記する。)1で、
劣化検出条件が成立しているか否かを判定する。劣化検
出条件が成立しているときは、高電圧バッテリ11が平
衡状態にあることを示す。次に、この具体的な判定方法
について説明する。
【0022】本ステップにおいて、C/U21は、エン
ジン冷却水温センサ32の信号を入力し、現在の水温T
を検出するとともに、記憶装置から直前のキーオフ時に
検出された水温Tzを読み込む。そして、現在の水温T
が、所定の低温状態を判定するための閾値Tcより低く
(T<Tc)、かつ直前のキーオフ時に検出された水温
Tzが、所定の高温状態を判定するための閾値Thより
高い(Th<Tz)場合に限り、直前のキーオフから充
分に長い時間が経過し、高電圧バッテリ11が平衡状態
となったものと判断して劣化検出条件を成立させ、S2
へ進む。それ以外の場合には、劣化検出条件を不成立と
し、本ルーチンを終了する。
【0023】なお、タイマーを設置して、高電圧バッテ
リ11が開放された状態で放置された実際の時間を測定
するようにしてもよいことは勿論であるが、水温センサ
32を用いて判定する方法には、コスト的な利点があ
る。S2では、高電圧バッテリ11の劣化の進行度合を
示すパラメータである劣化度合SOHを検出する。劣化
度合SOHは、0〜100[%]の値により劣化の進行
度合を示し、全くの非劣化時において(すなわち、新品
の状態で)0であり、劣化が進行するほど100に近い
値をとる。
【0024】一般的に、バッテリの劣化は、バッテリの
性能に関する幾つかの要素に悪影響を及ぼすが、ここで
は、バッテリが劣化するとバッテリの内部抵抗が増大す
るという性質に基づき、高電圧バッテリ11の内部抵抗
Rの大きさから、高電圧バッテリ11の劣化度合SOH
を検出している。次に、S2の内容を、図4を参照して
説明する。
【0025】まず、メインリレー回路13の起動前のS
11で、電圧センサ42の信号を基に、高電圧バッテリ
11の開放端電圧OCV(Open circuit voltage) を検
出する。開放端電圧OCVは、高電圧バッテリ11の起
電力に相当するものである。続いて、S12で、メイン
リレー回路13のスイッチ13aをオンし、S13で、
電流センサ41からの信号を基に、高電圧バッテリ11
の放電電流IHを検出する。
【0026】S14では、検出精度のバラツキを考慮し
て、放電特性が安定しているか否かを判定する。具体的
には、検出された放電電流IHが、所定の時間以上継続
して所定の低電流値以下の値を示したか否かにより判定
する。この条件を満たした場合にのみS15へ進み、こ
の条件が満たされないうちは、S13に戻ってさらに放
電電流IHを検出し、S14の判定を繰り返す。
【0027】S15では、電圧センサ42からの信号を
基に、高電圧バッテリ11の端子電圧VHを検出する。
S16では、高電圧バッテリ11の内部抵抗Rを算出す
る。内部抵抗Rは、検出された開放端電圧OCV、放電
電流IH及び端子電圧VHに基づいて、次の充放電特性
を表す式(1)により求めることができる。
【0028】VH=OCV−IH×R ・・・(1) なお、実際には、放電電流IH及び端子電圧VHの複数
のサンプルデータにより、内部抵抗Rを近似するのが好
ましい。また、上式(1)により算出された内部抵抗R
に対して、高電圧バッテリ11の実際の温度や、実際の
充電状態SOC(始動時には、起電力、すなわち開放端
電圧OCVによって大方推定することができる。)に関
する補正を施してもよい。高電圧バッテリ11の内部抵
抗Rは、高電圧バッテリ11が低温であるほど増加する
傾向にあるので、実際の温度と基準温度との偏差に応じ
た補正により、次の劣化時判定の判定精度向上を図るこ
とが可能となる。
【0029】図3に戻り、C/U21は、S3で、検出
された劣化度合SOHが、バッテリの劣化が所定の許容
限界まで進行したことを判定するための閾値SOHH#
より大きいか否かを判定する。具体的には、S16で算
出された内部抵抗Rが、閾値SOHH#に対応する高電
圧バッテリ11の抵抗値Rsより大きい場合に、劣化度
合SOHが閾値SOHH#より大きい状態にあるものと
判断してS4へ進み、高電圧バッテリ11の劣化が許容
限界まで進行したことを示すための指標SOHSWを、
1に設定する。
【0030】一方、内部抵抗Rが所定値Rs以下である
場合には、高電圧バッテリ11の非劣化時であると判断
してS5へ進み、指標SOHSWを0に設定した後、続
くS6で、劣化時判定フラグFを0に設定し、本ルーチ
ンを終了する。S7では、前回のキーオンの際に設定さ
れた指標SOHSWzが1であったか否かを判定する。
指標SOHSWzが1以外、すなわち0であれば、高電
圧バッテリ11の非劣化時であると判断してS6へ進
み、劣化時判定フラグFを0に設定し、本ルーチンを終
了する。一方、指標SOHSWzが1の場合には、S8
に進む。
【0031】S8では、前々回のキーオンの際に設定さ
れた指標SOHSWzzが1であったか否かを判定す
る。指標SOHSWzzが0であれば、高電圧バッテリ
11の非劣化時であると判断してS6へ進み、劣化時判
定フラグFを0に設定し、本ルーチンを終了する。一
方、指標SOHSWzzが1の場合には、S9に進む。
S9では、劣化時判定フラグFを1に設定する。すなわ
ち、今回、前回及び前々回のキーオンの際(乃至は、そ
れより前のキーオンの際)のいずれにおいても高電圧バ
ッテリ11の劣化が所定の許容限界まで進行したと判断
された場合にのみ、高電圧バッテリ11の劣化時である
と判断してS9へ進み、劣化時判定フラグFを1とする
のである。
【0032】次に、C/U21のアイドル時における制
御内容を説明する。アイドル時には、エンジン1を目標
回転数に制御するために、エンジン1自体の制御に併せ
て、M/G2による回転数調整を行い、エンジン回転の
変動をM/G2のトルクで補う制御を行う。図5及び6
は、アイドル時におけるM/G2の回転数制御の制御ブ
ロック図を例示しており、ここでは、M/G2の制御量
が目標トルクの形態で設定され、この目標トルクが、エ
ンジン1の目標回転数と実回転数との偏差に基づいてフ
ィードバック制御される。
【0033】図5に示す例によると、M/G2の目標ト
ルクは、エンジン1の目標回転数と実回転数との偏差
に、PI(比例積分)制御に基づくゲインを乗じて算出
される。PI制御器では、所定のI(積分)分ゲインが
設定される一方、P(比例)分ゲインは、高電圧バッテ
リ11の劣化時であるか否かに応じて切り換えられる。
劣化時判定において、高電圧バッテリ11の非劣化時で
あると判定された場合には、P分ゲインは、PG#1に
設定される。一方、高電圧バッテリ11の劣化時である
と判定された場合には、P分ゲインは、PG#1より小
さいPG#2に設定される。P分ゲインが比較的小さく
設定されることにより、エンジン回転の変動に対するM
/G2の制御応答性が遅くなるという効果が得られる。
【0034】図6に示す他の例によると、M/G2の目
標トルクは、基本的な流れとしては、エンジン1の目標
回転数と実回転数との偏差にPI制御に基づくゲインK
を乗じるなどして算出されるが、この偏差を算出するに
際し、劣化時判定において、高電圧バッテリ11の劣化
時と判定された場合には、エンジン1の実回転数になま
しをかける処理を施すことで、エンジン回転の変動に対
するM/G2の制御応答性を遅くするという効果を得て
いる。
【0035】ここでは、高電圧バッテリ11の劣化時と
判定された場合に、検出されたエンジン1の実回転数N
eに、重み付け定数をF(0<F<1)として、次式
(1)に従って加重平均処理を施す例を示している。 Nave(n)=F×Ne+(1−F)×Nave(n-1) ・・・(1) なお、Nave(n-1)は、前回のルーチンでの平均値であ
り、Nave(n)は、今回のルーチンでの平均値である。
【0036】次に、C/U21のアイドル時における制
御内容を、フローチャートに基づいて説明する。図7に
示すフローチャートは、図5に示す制御系構成を採用し
た場合に対応している。C/U21は、S21で、アイ
ドル時か否かを判定する。例えば、アイドルスイッチが
オンであり、かつ車速VSPがほぼ0である場合に、ア
イドル時であると判断してS22へ進む。アイドル時以
外では、本ルーチンは、そのままリターンされる。
【0037】S22では、目標回転数を設定する。目標
回転数は、エンジン冷却水温Tなどに応じて可変に設定
するとよい。S23では、エンジン1の実回転数Neを
検出する。S24〜26では、図3のルーチンで設定さ
れた劣化時判定フラグFに応じてP分ゲインを切り換え
る。すなわち、高電圧バッテリ11の非劣化時であると
して、劣化時判定フラグFが0に設定された場合には、
S25へ進んで、比較的大きなP分ゲインPG#1を選
択し、一方、高電圧バッテリ11の劣化時であるとし
て、劣化時判定フラグFが1に設定された場合には、S
26へ進んで、比較的小さなP分ゲインPG#2を選択
する。
【0038】S27では、エンジン1の目標回転数と実
回転数Neとの偏差に、PI制御に基づくゲインを乗じ
て、M/G2の目標トルクを算出する。ここで、P分ゲ
インについては、S25又は26において、比較的大き
なPG#1か又は比較的小さなPG#2かのいずれかが
選択されている。図8に示すフローチャートは、図6に
示す制御系構成を採用した場合に対応している。
【0039】C/U21は、S31で、アイドル時か否
かを判定する。この判定は、先のS21におけるものと
同様であってよく、アイドル時であると判断された場合
にのみ、S32へ進む。アイドル時以外では、本ルーチ
ンは、そのままリターンされる。S32では、エンジン
冷却水温Tなどを基に、エンジン1の目標回転数を設定
する。
【0040】S33では、エンジン1の実回転数Neを
検出する。S34では、図3のルーチンで設定された劣
化時判定フラグFを参照し、高電圧バッテリ11の劣化
時であるとして、劣化時判定フラグFが1に設定された
場合にのみ、S35へ進んで、検出された実回転数Ne
に加重平均処理を施した後、S36へ進む。劣化時判定
フラグFが0に設定された場合には、そのままS36へ
進む。
【0041】S36では、エンジン1の目標回転数と、
検出された実回転数Ne又は実回転数の平均値Nave(n)
との偏差に、PI制御に基づくゲインKを乗じて、M/
G2の目標トルクを算出する。最後に、本実施形態の効
果について説明する。図9は、アイドル時にエンジン1
の回転数調整を行う際の、高電圧バッテリ11への充電
電流Icの特性をおおまかに示したものであり、エンジ
ン回転の振動的な変化に応じて、充電電流Icが、目標
充電電流(例えば、5[A])を中心として正弦波状に
変化する様子を表している。
【0042】図中曲線B(一点鎖線で表示)は、M/G
2の目標トルクを、単に、エンジン1の目標回転数と実
回転数Neとの偏差に、PI制御に基づくゲインを乗じ
ることのみにより設定した場合に相当する。先にも説明
したが、P分ゲインは、通常は、M/G2の応答性を重
視したものとして設定されるため、充電電流Icは、そ
の振動振幅Abが大きくなり、上限電流値(実際の充電
状態SOCによって変動するものであり、SOCが高い
ほど、低くなる。)を超えて変動する傾向が強い。過大
な振幅を伴う充電電流Icは、端子電圧VHの過度な上
昇を招くばかりでなく、目標充電電流を境界とした充放
電の繰り返しにより、総放電電流量の実質的な増大を促
進し、高電圧バッテリ11の劣化を促進する。
【0043】一方、図中曲線A(実線で表示)は、本発
明の構成を採用した場合に相当するものであるが、これ
によれば、アイドル時にエンジン1の回転数調整を行う
際に、エンジン回転の変動に対するM/G2の制御応答
性が遅くされることにより、充電電流Icの振動振幅A
aが小さくなる。これにより、充電電流Icの最大値を
確実に上限電流値以下に抑え、過度な電圧の印加を回避
することが可能となるばかりでなく、目標充電電流を基
準とした充電電流Icの変化量が小さくなり、総放電電
流量が減少されるので、バッテリの劣化進行を抑えるこ
とができる。
【0044】なお、アイドルストップ後の再始動を含
め、エンジン1の始動時におけるクランキングにM/G
2を使用する際に設定されるゲインを、以上に説明した
アイドル時の回転数調整の際に設定されるゲインとは別
に設定することで、エンジン1の始動時におけるM/G
2の制御応答性を確保し、始動時間の長期化を回避する
ことが可能である。
【0045】また、以上の説明では、本発明に係るエン
ジンの回転数調整の適用条件を、エンジンのアイドル運
転時としたが、適用条件はこれに限定されず、例えば、
M/G2により所定量の発電を行うために、エンジン1
を所定の低中速で一定速運転する場合にも、適用するこ
とが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るハイブリッド車両の
動力系構成の概略図
【図2】同上ハイブリッド車両の電力供給系構成の概略
【図3】劣化時判定ルーチンのフローチャート
【図4】劣化度合検出ルーチンのフローチャート
【図5】モータアシスト制御の制御ブロック図の一例
【図6】モータアシスト制御の制御ブロック図の他の例
【図7】図5に示す制御ブロック図を採用した場合の制
御のフローチャート
【図8】図6に示す制御ブロック図を採用した場合の制
御のフローチャート
【図9】リップル成分の特性図
【符号の説明】
1…エンジン 2…モータジェネレータ(電気モータ) 3…変速機 4…駆動軸 5…ディファレンシャル 6…車軸 11…高電圧バッテリ 12…インバータ 13…メインリレー回路 21…電子制御ユニット 41…電流センサ 42…電圧センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 29/06 B60K 9/00 E Fターム(参考) 3G093 AA04 AA07 BA02 BA21 BA22 CA01 CA02 CA04 CB05 DA01 DA05 DA07 DA12 DB05 DB19 DB20 EA03 EB00 EC02 FA01 FA04 FA11 FA12 5H115 PA14 PA15 PC06 PG04 PI16 PO01 PO10 PV02 PV09 SE06 TI02 TI05 TI09 TI10 TU01

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】バッテリを電力源とする電気モータを含ん
    で構成され、該電気モータに連結されたエンジンを目標
    回転数に調整するエンジンの回転数調整装置であって、 前記エンジンの実回転数を検出する実回転数検出手段
    と、 該実回転数検出手段により検出された実回転数と、前記
    エンジンの目標回転数との偏差に基づいて、該偏差が減
    少する方向に前記電気モータの制御量をフィードバック
    制御するフィードバック制御手段と、 前記バッテリの劣化時を判定するバッテリ劣化時判定手
    段と、 該バッテリ劣化時判定手段により前記バッテリの劣化時
    と判定された場合において、前記フィードバック制御手
    段における前記偏差の変化に対する前記制御量の応答変
    化を遅くする応答速度可変手段と、 を含んで構成されるエンジンの回転数調整装置。
  2. 【請求項2】前記バッテリ劣化時判定手段は、前記バッ
    テリの内部抵抗に基づいて前記バッテリの劣化時を判定
    することを特徴とする請求項1に記載のエンジンの回転
    数調整装置。
  3. 【請求項3】前記バッテリ劣化時判定手段は、前記エン
    ジンの冷却水温に基づいて判定される劣化検出条件が満
    たされた場合にのみ、前記バッテリの劣化時を判定する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のエンジンの回
    転数調整装置。
  4. 【請求項4】前記劣化検出条件は、始動時にエンジン冷
    却水が所定の低温状態にあり、かつ直前のキーオフ時に
    エンジン冷却水が所定の高温状態にあったことを含むこ
    とを特徴とする請求項3に記載のエンジンの回転数調整
    装置。
  5. 【請求項5】前記フィードバック制御手段が前記エンジ
    ンの目標回転数と実回転数との偏差に応じた比例成分を
    含んで前記電気モータの制御量をフィードバック制御す
    るものである場合において、前記応答速度可変手段は、
    該比例成分を前記バッテリの非劣化時と比較して小さく
    することで、前記制御量の応答変化を遅くすることを特
    徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のエンジン
    の回転数調整装置。
  6. 【請求項6】前記応答速度可変手段は、前記比例成分の
    ゲインを小さくすることを特徴とする請求項5に記載の
    エンジンの回転数調整装置。
  7. 【請求項7】前記応答速度可変手段は、前記実回転数検
    出手段により検出された実回転数に加重平均処理を施す
    ことを特徴とする請求項5に記載のエンジンの回転数調
    整装置。
  8. 【請求項8】前記目標回転数は、前記エンジンのアイド
    ル運転時の目標アイドル回転数であることを特徴とする
    請求項1〜7のいずれか1つに記載のエンジンの回転数
    調整装置。
  9. 【請求項9】前記電気モータは、ハイブリッド車両の動
    力源を構成するものであることを特徴とする請求項1〜
    8のいずれか1つに記載のエンジンの回転数調整装置。
  10. 【請求項10】エンジンと、該エンジンと連結された、
    バッテリを電力源とする電気モータとを含んで構成され
    るハイブリッド動力装置の制御装置であって、 前記エンジンの実回転数を検出する実回転数検出手段
    と、 該実回転数検出手段により検出された実回転数と、前記
    エンジンの目標回転数との偏差に基づいて、該偏差が減
    少する方向に前記電気モータの制御量をフィードバック
    制御するフィードバック制御手段と、 前記バッテリの劣化時を判定するバッテリ劣化時判定手
    段と、 該バッテリ劣化時判定手段により前記バッテリの劣化時
    と判定された場合において、前記フィードバック制御手
    段における前記偏差の変化に対する前記制御量の応答変
    化を遅くする応答速度可変手段と、 を含んで構成されるハイブリッド動力装置の制御装置。
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