JP2002184442A - 燃料電池制御システム - Google Patents

燃料電池制御システム

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JP2002184442A
JP2002184442A JP2000379258A JP2000379258A JP2002184442A JP 2002184442 A JP2002184442 A JP 2002184442A JP 2000379258 A JP2000379258 A JP 2000379258A JP 2000379258 A JP2000379258 A JP 2000379258A JP 2002184442 A JP2002184442 A JP 2002184442A
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JP2000379258A
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Kuniaki Tauchi
邦明 田内
Koji Kuwabara
耕治 桑原
Hiroshi Kuromaru
廣志 黒丸
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃料電池と2次電池を用いた燃料電池制御シ
ステムにおいて2次電池蓄電量が常時基準値以上となる
よう制御するシステム及び安定した2次電池によるアシ
ストが可能な燃料電池制御システムの提供。及び燃料電
池へ燃料電池用ガス供給を行う改質器への燃料流量の変
動を改質器の能力以内に押さえるよう制御すること。 【解決手段】 2次電池の蓄電量を検出して蓄電量を基
準値以上とする燃料電池の出力目標値を求める2次電池
蓄電量制御装置と、燃料電池の出力を検出して検出値が
前記燃料電池の出力目標値となるよう前記改質器への燃
料流量を制御する燃料電池出力制御装置とを設け、燃料
電池出力制御装置が制御した燃料流量による前記燃料電
池出力を前記DC/DCコンバータを介して2次電池に
与え、蓄電量が常時基準値以上となるよう制御するよう
にし、また、燃料電池出力制御装置に、改質器への燃料
流量が改質器の応答能力を越えない時間変化率となるよ
う制限するレートリミッタを設け、燃料の余分な供給を
防いだ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料電池(Fue
l Cell以下FCと略称する)と2次電池とでモー
タを駆動する電気自動車などにおける燃料電池制御シス
テムに関し、更に詳細には、2次電池蓄電量を、常時必
要充分な基準値に保つように制御する燃料電池制御シス
テムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】燃料電池には、用いる電解質や燃料の違
いによっていくつかのタイプのものがあるが、改質器で
メタノールなどから水素ガスを発生させ、それを燃料に
電気を得る固体高分子型燃料電池が自動車用に適した特
徴を持つため多く用いられている。しかしながらこの燃
料電池は、水素と酸素が反応して水を発生する過程で生
じるエネルギーを電気の形で取り出しているため、その
出力は燃料ガス(改質ガス)の流量に比例し、急激な出
力増減要求に対して燃料ガスの流量の急激な増減ができ
ず、過渡的に必ず2次電池のアシストが必要である。し
かしながらこの2次電池の残容量が少なくなると、急激
な出力増減要求の時に容量不足が生じ、種々の問題を生
じることがある。
【0003】また、2次電池の充電状態が充分ではない
場合、燃料電池は負荷を駆動すると共に2次電池を充電
することがあるが、このときに燃料電池から2次電池へ
の出力量に見合った充分量の燃料供給が行われないと、
電圧降下が起きて電源としての機能が損なわれることが
ある。また、燃料電池のスタック構造を形成する各単セ
ル間で発電状態にバラツキが起こり、一部のセルにおい
て転極などの異常現象を起こすという現象も知られてい
る。こういった場合は、電圧が不安定になるばかりでな
く、電気エネルギーに変換されなかったエネルギーが熱
エネルギーとして放出され、燃料電池に部分的な発熱を
起こす。すると、燃料電池を構成する部材が損傷を受
け、燃料電池の短寿命化が引き起こされる。
【0004】こういった事態を防ぐため、特開平10−
40968号公報、特開平10−74533号公報、特
開平10−271706号公報、特開2000−120
95号公報などには、燃料電池と2次電池の制御方法が
種々提案されている。
【0005】まず特開平10−40962号公報には、
2次電池の残存容量と接続されている負荷の大きさを検
出し、これら検出手段の検出結果を基に2次電池の充放
電状態を予測し、2次電池の充電時に、前記予測した充
放電状態に基づいて燃料電池の出力すべき電力量を得る
ための燃料流量を決定するシステムが示されている。
【0006】次に特開平10−74533号公報には、
2次電池の残存容量を検出し、残存容量が所定の基準値
より少ない場合は負荷への電力の供給を制限する、また
は遮断するようにしたシステムが示されている。
【0007】そして特開平10−271706号公報に
は、燃料電池にDC/DCコンバータを接続し、高負荷
時には燃料電池と2次電池の両方から、負荷が所定量よ
り小さいときは燃料電池だけで電力を供給して2次電池
の使用を極力抑え、充電すべきと判断したときは(アク
セルが踏まれていないとき)、燃料電池の出力を最大に
すると共にDC/DCコンバータで昇圧し、急速に2次
電池を充電できるようにするシステムが示されている。
【0008】そして特開2000−12095号公報に
は、燃料電池にDC/DCコンバータを接続し、エネル
ギー変換効率の高い状態で燃料電池を動作させるため、
モータの要求出力と燃料電池の最もエネルギー効率の高
い動作点における出力とを比較し、その差が正(要求出
力より燃料電池出力が低い場合)の場合は2次電池から
最大効率で電力を取り出せる電圧になるよう燃料電池出
力をDC/DCコンバータで調節し、負の場合(要求出
力より燃料電池出力が高い場合)は、2次電池がフル充
電の場合はそれ以上充電されない電圧を、充電可能な場
合は充電に適した高圧となるようそれぞれDC/DCコ
ンバータ出力を決定し、燃料電池を常に高効率ポイント
で動作させるようにしたシステムが示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
10−40962号公報に示されたシステムは、2次電
池の残存容量と接続されている負荷の大きさを検出し、
燃料電池の出力すべき電力量を得るための燃料流量を決
定しているだけであり、特開平10−74533号公報
に示されたシステムは、2次電池の残存容量を検出し、
残存容量が所定の基準値より少ない場合は負荷への電力
の供給を制限する、または遮断するようにしているだけ
であって、これらのシステムでは2次電池蓄電量が燃料
電池をアシストするに必要十分な量となっている保証は
ない。
【0010】また、特開平10−271706号公報に
示されたシステムは、アクセルが踏まれていないとき
(即ち低負荷時)、燃料電池の出力を最大にすると共に
DC/DCコンバータで昇圧し、急速に2次電池を充電
できるようにしているだけであり、特開2000−12
095号公報に示されたシステムは、燃料電池にDC/
DCコンバータを接続し、低負荷時、高負荷時、2次電
池の充電時それぞれに、燃料電池のエネルギー変換効率
の高い状態で動作させるようにしているだけであって、
これらのシステムでも2次電池蓄電量が燃料電池をアシ
ストするに必要十分な量となっている保証はない。
【0011】また、燃料電池へ燃料電池用ガスを供給す
る改質器の燃料電池用ガス生成能力は、生成量の変動に
対して一定の応答時間を必要とし、メタノールなどの燃
料供給を急激に増減しても対応しきれないが、これら公
報に示されたシステムにおいては、2次電池の充放電状
態に基づいて燃料電池の出力すべき電力量を得るための
燃料流量を決定することについては言及されているが、
改質器のこういった応答能力については何ら言及されて
いない。
【0012】上述の事情に鑑み本発明は、燃料電池と2
次電池を用いた燃料電池制御システムにおいて、2次電
池蓄電量が常時基準値以上となるよう制御するシステム
を提供し、安定した2次電池によるアシストが可能な燃
料電池制御システムを提供することが課題である。ま
た、燃料電池へ燃料電池用ガス供給をおこなう改質器へ
の燃料流量の変動を、改質器の能力以内に押さえるよう
に制御することも本発明の課題である。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明においては、請求項1に記載したように、負荷に
並列に接続した燃料電池、DC/DCコンバータ、及び
2次電池と、燃料の供給を受けて燃料電池用ガスに変換
する改質器とを備え、前記燃料電池と前記2次電池の少
なくとも一方から負荷に対して電力の供給を行う燃料電
池制御システムにおいて、前記2次電池の蓄電量を検出
し、該蓄電量を基準値以上とする前記燃料電池の出力目
標値を求める2次電池蓄電量制御装置と、前記燃料電池
の出力を検出し、該検出値が燃料電池の前記出力目標値
となるよう前記改質器への燃料流量を制御する燃料電池
出力制御装置とを備え、該燃料電池出力制御装置が制御
した燃料流量による燃料電池出力により、2次電池蓄電
量が常時基準値以上となるよう制御することを特徴とす
る。
【0014】このように2次電池の蓄電量を検出し、蓄
電量が基準値以上となるよう燃料電池の出力目標値を求
めると共に実際の燃料電池の出力を検出してその検出結
果が出力目標値となるよう燃料電池への燃料供給量を制
御し、それによって得られた燃料電池出力で2次電池を
充電するようにしたから、2次電池は常時基準値以上に
充電され、2次電池の蓄電量が常時燃料電池をアシスト
するに必要十分な量となる燃料電池制御システムを提供
することができ、燃料電池を構成する部材が損傷を受け
たり燃料電池の短寿命化が引き起こされるといったこと
が防止できる。
【0015】そして燃料電池出力制御装置は、請求項2
に記載したように、前記燃料電池出力制御装置は、前記
改質器への燃料流量が改質器の応答能力を越えない時間
変化率となるよう制限するレートリミッタを有すること
を特徴とする。
【0016】このように燃料電池出力制御装置を構成す
ることで、改質器への燃料流量が改質器の応答能力を越
えない時間変化率となるようにすることができ、無駄な
燃料供給を防止することができる。
【0017】そして2次電池蓄電量制御装置は、請求項
3に記載したように、前記2次電池蓄電量制御装置の出
力する前記燃料電池出力目標値は、2次電池蓄電量と該
蓄電量の基準値との偏差に所定の不感帯を設け、該不感
帯内では燃料電池出力目標値を前回値ホールドし、前記
改質器で得られる燃料電池用ガスの最大流量に対応した
燃料電池出力を最大とし、燃料電池への燃料供給などに
用いる補機類動力分を最小とするよう制限することを特
徴とする。
【0018】このように2次電池蓄電量制御装置の出力
する燃料電池出力目標値に、2次電池蓄電量と該蓄電量
の基準値との偏差に所定の不感帯を設けることで、2次
電池蓄電量の微小な変化に伴って燃料電池出力目標値を
頻繁に変化させることを避けることができ、また改質器
で得られる燃料電池用ガスの最大流量に対応した燃料電
池出力を最大とし、燃料電池への燃料供給などに用いる
補機類動力分を最小とすることで、燃料電池の最大出力
を越える燃料供給が防止できると共に、補機類の稼働に
必要な最低の燃料供給が確保され、円滑な燃料電池駆動
が可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を例示的に詳しく説明する。但し、この実施の
形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、そ
の相対配置などは、特に特定的な記載がない限りはこの
発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる
説明例に過ぎない。
【0020】図1は本発明の実施の形態を示した装置の
概略ブロック図であり、図2は、図1における2次電池
蓄電量制御装置と燃料電池出力制御装置の詳細ブロック
図である。図中1は燃料電池(FC)5の燃料用メタノ
ールなどの燃料タンク、2はこの燃料タンク1から燃料
を送出するポンプ、3は燃料流量を制御するための制御
弁、4はメタノールなどの燃料から水蒸気改質反応によ
って水素などの燃料ガスを生成する改質器、5はその燃
料ガス(改質ガス)とコンプレッサ6から送られてくる
空気を用いて電気化学反応により電気を発生する燃料電
池、7は電圧センサ、8は電流センサ、9は燃料電池5
の発生した電圧を昇圧、または降圧するDC/DCコン
バータ、10はポンプ2やコンプレッサ6などの補機類
の動力、11はDC/DCコンバータ9や2次電池13
から供給された直流電圧を3相交流電流に変換してモー
タ12に供給すると共に、3相交流電圧の振幅(実際に
はパルス幅)、及び周波数を調節することによってモー
タ12で発生するトルクを制御するインバータ、13は
鉛蓄電池やニッケル−カドミウム蓄電池、ニッケル−水
素蓄電池、リチウム蓄電池などの2次電池、14は電圧
センサ7、電流センサ8の検出結果から燃料電池5の出
力を算出する燃料電池出力計、15は2次電池蓄電量制
御装置、16は燃料電池出力制御装置、17は2次電池
の蓄電量を検出する2次電池蓄電量センサ、18は2次
電池の蓄電量の基準値、19は2次電池蓄電量センサ1
7の値と2次電池蓄電量基準値18の差を取る減算器、
20は燃料電池出力計14からの燃料電池出力センサ
値、21は2次電池蓄電量制御装置15からの燃料電池
出力目標値、22は燃料電池出力センサ値20と燃料電
池出力目標値21の差を取る減算器、23は制御弁3の
弁開度指令である。尚、図1には簡略化のため改質器の
水蒸気改質反応に必要な水の供給系は図示されていな
い。水の流量は例えば燃料流量の比例制御によって供給
する。
【0021】2次電池13は、改質器4の起動時や、急
加速、急発進のように、要求出力の急激な変化の際にイ
ンバータ11に電力を供給する。すなわち改質器4の起
動時は、改質器自体が暖まらないと燃料ガスが充分生成
できず、また前記したように、改質器4は急激な燃料の
流量変化指令にも対応できないためである。
【0022】図2において24は、2次電池蓄電量制御
装置における減算器19の出力と燃料電池出力目標値2
1の関係を示した図、25は比例積分制御(PI制御)
装置、26は燃料流量の変化率を制御して前記改質器4
の応答能力を超えないよう制御するレートリミッタ、2
7はレートリミッタ26からの燃料流量指令、28は燃
料流量指令27を制御弁3の弁開度指令とする弁開度指
令制御装置で、図に示したのは燃料流量と弁開度の関係
を示した図である。
【0023】このうち24の図は、横軸が減算器19か
ら送られてくる2次電池蓄電量基準値18と2次電池蓄
電量センサ17から送られてくる蓄電量の減算結果であ
り、縦軸が燃料電池5の出力目標値21を示す。また不
感帯として示した区間は、2次電池蓄電量センサ17か
ら送られてくる蓄電量が、2次電池蓄電量基準値18よ
り一定の偏差内に収まっている場合で、2次電池蓄電量
基準値18と2次電池蓄電量センサ17から送られてく
る蓄電量の減算結果がこの区間に入る場合は、燃料電池
5の出力目標値21を前回値ホールドする。
【0024】この不感帯は、改質器4の起動時や、急加
速、急発進のように要求出力の急激な変化によって2次
電池13から電力が供給され、蓄電量が減少、増加を繰
り返す時、この急激な減少、増加に合わせて燃料電池5
の出力目標値21を頻繁に変更すると、改質器4への燃
料流量を頻繁に変更せねばならず、改質器4は急激な燃
料の燃料流量指令27に対応できなくて不安定になるの
を防ぐために設けたものである。
【0025】そして、この2次電池蓄電量制御装置15
へ減算器19から送られてくる2次電池蓄電量基準値1
8と2次電池蓄電量センサ17による蓄電量の減算結果
が不感帯よりマイナスとなった場合、即ち2次電池13
の蓄電量が大きい場合、この2次電池13への充電は不
要であり、燃料電池5の出力目標値21は、図1に補機
類動力10として示したポンプ2やコンプレッサ6など
の補機類を駆動するに充分な最小値として示した値に設
定される。
【0026】一方、この2次電池蓄電量制御装置15へ
減算器19から送られてくる2次電池蓄電量基準値18
と2次電池蓄電量センサ17による蓄電量の減算結果が
不感帯を越えてプラス側となった場合、即ち2次電池1
3の蓄電量が小さい場合、この2次電池13への充電が
必要なため、燃料電池5の出力目標値21は減算器19
から送られてくる値に比例して設定され、燃料電池5の
最大出力である最大値として示した値まで順次増大され
る。
【0027】一方、燃料電池出力制御装置16は、図1
における燃料電池出力計14からの燃料電池出力センサ
値20とこの2次電池蓄電量制御装置15からの燃料電
池出力目標値を減算する減算器22からの出力値を受
け、比例積分制御(PI制御)装置25でこの値を比例
積分した後、レートリミッタ26で改質器4へ送る燃料
の流量が改質器4の応答能力を超えないように時間変化
率を制限し、弁開度指令制御装置28で図示したような
弁開度指令23として出力する。なおこの弁開度指令制
御装置28は、図に示したように、燃料電池5や補機類
動力10を運転するのに最低必要な燃料流量、即ち図2
における24の最小値に対応する燃料電池出力目標値が
得られる弁開度を確保して弁開度指令値を出力する。
【0028】このように構成した電源装置において、メ
タノールなどの燃料は、燃料タンク1からポンプ2によ
って制御弁3を通して改質器4に送られ、改質器4にお
いてメタノールの水蒸気改質反応によって水素などの燃
料ガスが生成され、燃料電池5に送られる。そして燃料
電池5は、コンプレッサ6から送られてくる空気と改質
器4から送られてくる燃料ガスを用い、電気化学反応で
電気を発生する。
【0029】こうして発生した電気は、DC/DCコン
バータ9で昇圧、または降圧されてインバータ11に送
られ、3相交流電流に変換してモータ12に供給すると
共に3相交流電圧の振幅(実際にはパルス幅)、及び周
波数を調節することによって、モータ12で発生するト
ルクを制御する。
【0030】2次電池13の蓄電量は2次電池蓄電量セ
ンサ17で検出され、2次電池蓄電量基準値18と減算
器19で差が取られて2次電池蓄電量制御装置15に送
られる。いまこの2次電池13の蓄電量が2次電池蓄電
量基準値18に比較して充分大きく、減算器19から図
2の2次電池蓄電量制御装置15の24に示した不感帯
よりマイナスになる場合、前記したように燃料電池出力
目標値21は、図1に補機類動力10として示したポン
プ2やコンプレッサ6などを駆動するに充分な最小値と
して示した値に設定される。
【0031】そしてこの値は減算器22に送られ、燃料
電池出力計14からの燃料電池出力センサ値20との差
が取られ、比例積分制御(PI制御)装置25に送られ
る。すると比例積分制御(PI制御)装置25は、この
減算器22の出力とその積分値を一定の比率で加え合わ
せ、レートリミッタ26に送る。そしてこのレートリミ
ッタ26で、改質器4へ送る燃料の流量が改質器4の応
答能力を超えないように制限した後弁開度指令制御装置
28に燃料流量指令27として送り、図示したような弁
開度指令23として出力される。
【0032】このとき、燃料電池出力センサ値20が燃
料電池出力目標値21の最小値より小さい場合、この両
者の差、即ちプラスの値が減算器22から比例積分制御
(PI制御)装置25に送られ、この比例積分制御(P
I制御)装置25の出力が増大してレートリミッタ26
を通して両者が等しくなるよう燃料流量指令27が増大
され、弁開度指令制御装置28によって制御弁3の弁開
度を大きくする弁開度指令23が送られる。
【0033】また、燃料電池出力センサ値20が2次電
池蓄電量制御装置15の燃料電池出力目標値21と等し
い場合は、0が比例積分制御(PI制御)装置25に送
られてそれまでの積分値が維持され、レートリミッタ2
6を通して現在の燃料流量のままとするよう燃料流量指
令27が弁開度指令制御装置28に送られ、制御弁3の
弁開度指令23が設定される。
【0034】また、燃料電池出力センサ値20が2次電
池蓄電量制御装置15の燃料電池出力目標値21より大
きい場合は、マイナス値が比例積分制御(PI制御)装
置25に送られてそれまでの積分値が減少され、レート
リミッタ26を通して燃料流量を減少する燃料流量指令
27が弁開度指令制御装置28に送られ、対応した弁開
度指令23が設定される。
【0035】そして、2次電池13の蓄電量センサ17
の値と2次電池蓄電量基準値18の差が、図2の2次電
池蓄電量制御装置15に不感帯として示した領域に該当
する場合は、燃料電池の出力目標値21は前回値のまま
となり、2次電池蓄電量は所定範囲内に維持される。
【0036】そして、2次電池13の蓄電量センサ17
の値と2次電池蓄電量基準値18の差が、図2の2次電
池蓄電量制御装置15に不感帯として示した領域よりプ
ラス、即ち2次電池蓄電量基準値18より2次電池蓄電
量センサ17の値の方が小さくなって蓄電が必要と判断
されると、燃料電池出力目標値21はこの差に比例した
値となる。しかし前記したように、燃料電池出力には最
大値として示した一定の上限があり、この差が一定以上
になると燃料電池出力目標値21は最大値に押さえられ
る。
【0037】そしてこの燃料電池出力目標値21と燃料
電池出力センサ値20が減算器22で比較され、燃料電
池出力センサ値20が燃料電池出力目標値21より小さ
いときはプラス値が、等しいときは0が、大きいときは
マイナス値が比例積分制御(PI制御)装置25に加え
られる。そのため比例積分制御(PI制御)装置25の
出力は、この比例積分制御(PI制御)装置25にプラ
ス値が加わったときは増大し、0が加わったときは現在
の値を維持し、マイナス値が加わったときは減少してゆ
く。さらに、レートリミッタ26を通してこの比例積分
制御(PI制御)装置25からの燃料流量指令27を受
け取った弁開度指令制御装置28は、前記したのと同
様、それぞれの場合に対応した弁開度指令23を制御弁
3に送出する。
【0038】こうして改質器4へ燃料を供給する制御弁
3の開度が制御されるわけであるが、前記したように2
次電池13への蓄電が必要と判断されたときは改質器4
への燃料流量は多くなり、燃料電池5の出力が増大す
る。そのためDC/DCコンバータ9は、モータ12な
どの負荷による使用分、及び2次電池13への充電で使
う分を足した値が、この燃料電池5の出力と釣り合うよ
う燃料電池出力電流を制御する。すなわち、2次電池1
3の充電に使用する電力は蓄電量と関係するから、燃料
電池出力から負荷で使用される電力を引いた電力が、常
時2次電池13への充電に使われるよう電流を制御する
わけである。このようにすることで、燃料電池5は常に
改質器4への燃料ガス流量に応じた最大出力を負荷側に
出力し、改質器4で生成した燃料ガスが過渡的に燃料電
池5側で消費されずに急に改質器4に戻り、熱的外乱と
なるのを防ぐことができる。
【0039】
【発明の効果】以上種々述べてきたように請求項1に記
載した発明によれば、2次電池の蓄電量を検出し、蓄電
量が基準値以上となるよう燃料電池の出力目標値を求め
ると共に実際の燃料電池の出力を検出してその検出結果
が前記燃料電池出力目標値となるよう燃料電池への燃料
供給量を制御し、それによって得られた燃料電池出力で
2次電池を充電するようにしたから、2次電池は常時基
準値以上に充電され、2次電池の蓄電量が燃料電池をア
シストするに必要十分な量となる燃料電池制御システム
を提供することができ、燃料電池を構成する部材が損傷
を受けたり燃料電池の短寿命化が引き起こされるといっ
たことが防止できる。
【0040】そして請求項2に記載した発明によれば、
燃料電池出力制御装置に改質器への燃料流量が改質器の
応答能力を越えない時間変化率となるよう制限するレー
トリミッタをもうけたことにより、改質器への燃料流量
が改質器の応答能力を越えない時間変化率となるように
することができ、無駄な燃料供給を防止することができ
る。
【0041】そして請求項3に記載した発明によれば、
2次電池蓄電量制御装置の出力する燃料電池出力目標値
に、2次電池蓄電量と該蓄電量の基準値との偏差に所定
の不感帯を設けることで、2次電池蓄電量の微小な変化
に伴って燃料電池出力目標値を頻繁に変化させることを
避けることができ、また改質器で得られる燃料電池用ガ
スの最大流量に対応した燃料電池出力を最大とし、燃料
電池への燃料供給などに用いる補機類動力分を最小とす
ることで、燃料電池の最大出力を越える燃料供給が防止
できると共に、補機類の稼働に必要な最低の燃料供給が
確保され、円滑な燃料電池駆動が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態を示した装置の概略ブロ
ック図である。
【図2】 2次電池蓄電量制御装置と燃料電池出力制御
装置の詳細ブロック図である。
【符号の説明】
1 燃料タンク 2 ポンプ 3 制御弁 4 改質器 5 燃料電池 6 コンプレッサ 7 電圧センサ 8 電流センサ 9 DC/DCコンバータ 10 補機類動力 11 インバータ 12 モータ 13 2次電池 14 燃料電池出力計 15 2次電池蓄電量制御装置 16 燃料電池出力制御装置 17 2次電池蓄電量センサ 18 2次電池の蓄電量の基準値 19 減算器 20 燃料電池出力センサ値 21 燃料電池出力目標値 22 減算器 23 弁開度指令
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒丸 廣志 名古屋市中村区岩塚町字高道1番地 三菱 重工業株式会社産業機器事業部内 Fターム(参考) 5H027 AA02 DD03 KK51 KK52 MM01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 負荷に並列に接続した燃料電池、DC/
    DCコンバータ、及び2次電池と、燃料の供給を受けて
    燃料電池用ガスに変換する改質器とを備え、前記燃料電
    池と前記2次電池の少なくとも一方から負荷に対して電
    力の供給を行う燃料電池制御システムにおいて、 前記2次電池の蓄電量を検出し、該蓄電量を基準値以上
    とする前記燃料電池の出力目標値を求める2次電池蓄電
    量制御装置と、前記燃料電池の出力を検出し、該検出値
    が燃料電池の前記出力目標値となるよう前記改質器への
    燃料流量を制御する燃料電池出力制御装置とを備え、該
    燃料電池出力制御装置が制御した燃料流量による燃料電
    池出力により、2次電池蓄電量が常時基準値となるよう
    制御することを特徴とする燃料電池制御システム。
  2. 【請求項2】 前記燃料電池出力制御装置は、前記改質
    器への燃料流量が改質器の応答能力を越えない時間変化
    率となるよう制限するレートリミッタを有することを特
    徴とする請求項1に記載した燃料電池制御システム。
  3. 【請求項3】 前記2次電池蓄電量制御装置の出力する
    前記燃料電池出力目標値は、2次電池蓄電量と該蓄電量
    の基準値との偏差に所定の不感帯を設け、該不感帯内で
    は燃料電池出力目標値を前回値ホールドし、前記改質器
    で得られる燃料電池用ガスの最大流量に対応した燃料電
    池出力を最大とし、燃料電池への燃料供給などに用いる
    補機類動力分を最小とするよう制限することを特徴とす
    る請求項1に記載した燃料電池制御システム。
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