JP2002182020A - 半透過型反射鏡 - Google Patents

半透過型反射鏡

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JP2002182020A
JP2002182020A JP2000380703A JP2000380703A JP2002182020A JP 2002182020 A JP2002182020 A JP 2002182020A JP 2000380703 A JP2000380703 A JP 2000380703A JP 2000380703 A JP2000380703 A JP 2000380703A JP 2002182020 A JP2002182020 A JP 2002182020A
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Akihiko Sugiyama
明彦 杉山
Akio Ochiai
明夫 落合
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Murakami Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可視光領域において反射率80%、透
過率20%でフラットな反射透過特性を有し、吸収のな
い半透過型反射鏡を実現する。 【解決手段】 ガラス基板上に、低屈折率の誘電体膜
(SiO膜)と高屈折率誘電体膜(TiO膜)が交
互に12、14又は16層積層されることにより、半透
過型反射鏡が構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半透過型反射鏡に
関し、特に、吸収がほぼゼロで、しかも反射率(80
%)、透過率(20%)の理想に近い可視光領域全体で
フラットな特性として得る事が出来る半透過型反射鏡に
関し、例えば、反射型カラー液晶表示装置の反射鏡等に
利用されるものである。
【0002】
【従来の技術】従来、半透過型反射鏡(ハーフミラー)
は、光学装置の色々な分野において幅広く利用されてい
る。従来の半透過型反射鏡は、誘電体膜を複数層重ねる
構成又は金属単層膜の構成が採用されていた。
【0003】従来マジックミラーと呼ばれているハーフ
ミラーがあるが、これは、Crベースの金属ハーフミラ
ーであり、その透過率は15%、反射率は35%であ
る。従来のマジックミラーは、金属膜の吸収が大きい事
をむしろ生かして、ミラーと対面する側からは、ミラー
の裏側を見えなくする効果を持たせたものである。
【0004】又、従来NDフィルターと呼ばれるものが
あるが、これは、誘電体多層膜の反射透過特性を可視光
領域において、吸収がなく約半々に反射、透過を区分す
るフィルターであり、吸収がないだけに効率(ハーフミ
ラーとしての効率)としてはほぼ100%が得られる。
【0005】従来使用されている一般的なNDフィルタ
ーの適用例として、5層膜の半透過型反射鏡(ハーフミ
ラー)を例示するが、この構成条件を次の表1中に示
す。この表1に示されている5層膜の構成は、ガラス基
板上に、上からガラス基板に向けてH、L、H、L、H
の順で、H(本明細書では「高屈折率誘電体膜」を言
う。)とL(本明細書では「低屈折率誘電体膜」を言
う。)を組み合わせて積層した膜構成である。
【0006】
【表1】
【0007】この従来例の5層膜の半透過型反射鏡の反
射率透過率特性を図1に示す。図1によると、その反射
率、透過率は多少のリップルはあるが、反射率50%、
透過率ほぼ50%である。
【0008】さらに、従来、ガラス基板上にH単層膜を
設け、反射率35%、透過率65%程度で効率100%
程度を実現している、ビル用の太陽光反射ガラス等もあ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】現行の量産品の半透過
型反射鏡は、ほとんどの物が、Cr等の金属単層膜をベ
ースにしたもので、金属膜には当然固有の吸収損失があ
る為、反射率と透過率を足しても、100%にはなら
ず、効率が悪いものが多い。そのため、全体に暗いので
もっと反射率が高く、且つ吸収の少ない半透鏡が求めら
れている。
【0010】特に、携帯端末液晶表示装置や反射型カラ
ー液晶表示装置に利用される半透過型反射鏡等では、日
中は外光を反射し、夜間や暗所ではバックライトを透過
させて、十分な表示輝度を得るためには、吸収が少ない
高い反射率(80%程度)が望ましい。さらに、可視光
領域においてフラットな反射率特性及びフラットな透過
率特性が要求されている。例えば、バックライト付き反
射型カラー液晶表示装置の反射板として適用した場合
は、色再現性を良好にするために可視光領域において反
射率及び透過率が平坦化されていることが望ましい。
【0011】要するに、携帯端末液晶表示装置や反射型
カラー液晶表示装置に利用されるためには半透過型反射
鏡は、可視光領域全体で、フラットな反射率80%、透
過率20%程度の反射透過率特性を有することが理想的
とされている。
【0012】ところで、従来のマジックミラーは、上記
のとおり金属膜の吸収が大きい事を生かして、ミラーと
対面する側からは、ミラーの裏側を見えなくする効果を
持たせたものであり、バックライト付きの携帯端末液晶
表示装置に利用しようとしても、反射率が低いだけでな
く、バックライト光が透過が少なく利用できる物ではな
い。
【0013】又、NDフィルターは、効率的には100
%近い理想的な反射膜構成であるが、上記理想とする、
反射率と透過率が可視光領域全体で、かつフラットな反
射率80%、透過率20%は得られない。
【0014】さらに、上記従来の太陽光反射ガラスで
は、効率は100%程度であっても、反射率35%であ
り、本発明の課題とする反射率に比べ低すぎ、携帯端末
液晶表示装置や反射型カラー液晶表示装置への利用は適
切ではない。
【0015】本発明は、上記従来の問題点を解決するこ
とを目的とするものであり、可視光領域全体で、フラッ
トな、かつ上記理想とする反射率80%、透過率20%
に近い反射透過率特性を有する半透過型反射鏡を実現す
ることを課題としている。
【0016】さらに、本発明の課題は、可視光領域にお
いてフラットな反射特性、透過特性を得る反射率の平坦
化を一歩進め、積極的に、特定の色目の波長帯の光の反
射率を強調し、半透過型反射鏡が適用される光学機器特
有の色調特性の補正やその色の色調を強調することで秀
麗な画像の提供等を可能とする半透過型反射鏡を実現す
ることである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、透明基材上に、誘電体多層膜が形成されて
成る半透過型反射鏡であって、上記誘電体多層膜は、低
屈折率誘電体膜と高屈折率誘電体膜が交互に積層された
12〜30の中のいずれかの偶数、好ましくは12、1
4又は16の層の誘電体膜から構成され、上記誘電体多
層膜の最外側層から上記透明基材までの配列は、低屈折
率誘電体膜、高屈折率誘電体膜、低屈折率誘電体膜、高
屈折率誘電体膜、・・・・・・低屈折率誘電体膜、高屈
折率誘電体膜、透明基材の順であり、即ち、低屈折率誘
電体膜、高屈折率誘電体膜の順の組み合わせが複数繰り
返されたもの、透明基材の順であり、上記誘電体多層膜
の各層の膜厚は、可視光領域において上記誘電体多層膜
の光の吸収率は平均で0.5%以下、反射率は平均で、
75〜90%、好ましくは75〜85%でフラットな反
射透過特性を有するように設定されて成ることを特徴と
する半透過型反射鏡を提供する。
【0018】本発明は上記課題を解決するために、透明
基材上に、誘電体多層膜が形成されて成る半透過型反射
鏡であって、上記誘電体多層膜は、低屈折率誘電体膜と
高屈折率誘電体膜が交互に積層された12〜30の中の
いずれかの偶数、好ましくは12、14又は16層の誘
電体膜から構成され、上記誘電体多層膜の最外側層から
上記透明基材までの配列は、低屈折率誘電体膜、高屈折
率誘電体膜、低屈折率誘電体膜、高屈折率誘電体膜、・
・・・・・低屈折率誘電体膜、高屈折率誘電体膜、透明
基材の順であり、即ち、低屈折率誘電体膜、高屈折率誘
電体膜の順の組み合わせが複数繰り返されたもの、透明
基材の順であり、上記誘電体多層膜の各層の膜厚は、可
視光領域において上記誘電体多層膜の光の吸収率は平均
で0.5%以下、反射率は平均で、75〜90%、好ま
しくは75〜85%でフラットな反射透過特性を有する
とともに、特定の色の波長帯の光の反射が強調されるよ
うに、該特定の色の波長帯の光の反射率を上げるよう
に、設定されて成ることを特徴とする半透過型反射鏡を
提供する。
【0019】上記低屈折率誘電体膜はSiO膜であ
り、上記高屈折率誘電体膜は、TiO 膜としてもよ
い。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明に係る半透過型反射鏡の実
施の形態を実施例に基づいて図面を参照して、以下説明
する。
【0021】本発明に係る半透過型反射鏡は、ガラス基
板等の透明な基材上に、誘電体多層膜を形成して成るも
のである。本発明の誘電体多層膜は、L(低屈折率誘電
体膜)とH(低屈折率誘電体膜)が交互に積層された好
ましくは12〜16層程度の誘電体膜から構成される。
即ち、この誘電体多層膜は、外側から透明基材に向かう
順で、L、H、L、H、L、H、・・・・L、Hの誘電
体膜を積層して形成される。
【0022】後述する本発明の各実施例では、L(低屈
折率誘電体膜)はSiO膜を利用し、H(低屈折率誘
電体膜)はTiO膜を利用する。このような膜を積層
した本発明に係る半透過型反射鏡の具体的な構造を、図
2に示す。
【0023】図2(a)は、ガラス基板上に12層の誘
電体膜が積層されて成る半透過型反射鏡(12層膜半透
過型反射鏡)を示しており、外側からガラス基板までの
配列は、L、H、L、H、L、H、L、H、L、H、
L、H、ガラス基板である。
【0024】図2(b)は16層の誘電体膜が積層され
て成る半透過型反射鏡(16層膜半透過型反射鏡)を示
しており、外側からガラス基板までの配列は、L、H、
L、H、L、H、L、H、L、H、L、H、L、H、ガ
ラス基板である。
【0025】図2(c)は、14層の誘電体膜が積層さ
れて成る半透過型反射鏡(14層膜半透過型反射鏡)を
示しており、L、H、L、H、L、H、L、H、L、
H、L、H、L、H、L、H、ガラス基板である。
【0026】各層の誘電体膜の屈折率と膜厚を、適宜設
定(具体的には、実施例で示す。)することにより、可
視光領域全体にリップルが少ないフラットな反射透過特
性の半透過型反射鏡を得ることができる。
【0027】上記誘電体多層膜の各層の膜厚は、可視光
領域において上記誘電体多層膜の光の吸収率(100
(%)−反射率(%)−透過率(%))は平均で0.5
%、反射率は平均で75〜90%、好ましくは75〜8
5%でフラットな反射透過特性を有するように設定され
る。さらに、特定の色の波長帯の光の反射が強調される
ように、該特定の色の波長帯の光の反射率を上げるよう
に、設定されて成る。
【0028】このようなことから、本発明に係る半透過
型反射鏡では、上記誘電体多層膜の膜厚適宜設定するこ
とにより、誘電体層吸収率をほぼゼロとし、平均で反射
率80%及び透過率20%程度とすることで、理想に近
い半透過型反射鏡を得ることができる、又特定の色の波
長帯の光の反射が強調されるようにすることができ、そ
の色が強調されたカラー画像表示が可能となる。
【0029】(実施例1)本発明の実施例1を説明す
る。この実施例1は、図2(a)に示すような12層の
半透過型反射鏡であり、その多層膜の構成条件は、次の
表2に示す通りである。
【0030】
【表2】
【0031】図3は、実施例1の半透過型反射鏡の反射
率透過率特性を示すグラフである。図3によると、層数
が12層と少ない為に反射リップルが数%出ている。し
かしながら、可視光領域において、反射率は80%前
後、透過率は20%前後であり、反射率透過率の合計は
ほぼ100%となっており、吸収はほとんどない理想に
近い分光反射透過特性を得ることができる。しかも、層
数が12層と少ない為に、製造コストは比較的安くでき
る。
【0032】(実施例2)本発明の実施例2を説明す
る。この実施例2は、図2(b)に示すような16層の
半透過型反射鏡であり、その多層膜の構成条件は、表3
に示す通りである。
【0033】
【表3】
【0034】図4は、実施例2の半透過型反射鏡の反射
率透過率特性を示すグラフである。実施例2の半透過型
反射鏡の層数は16層であるから製造コストは実施例1
に比べて高くなる。
【0035】しかし、図4によると、可視光領域におい
て、反射率はほぼ80%で、透過率はほぼ20%であ
り、反射率透過率の合計はほぼ100%となり、しかも
リップルの少ないフラットなほぼ理想に近い分光反射透
過特性を得ることができる。
【0036】(実施例3)本発明の実施例3を説明す
る。この実施例3は、図2(c)に示すような14層の
半透過型反射鏡であり、その多層膜の構成条件は、表4
に示す通りである。
【0037】
【表4】
【0038】図5は、実施例3の半透過型反射鏡の反射
率透過率特性を示すグラフである。図5によると、実施
例2の半透過型反射鏡は、500〜700nmの波長域
では全体に、反射率はほぼ75%で、透過率はほぼ25
%であり、反射率透過率の合計はほぼ100%となり、
しかもリップルの少ないフラットな分光反射透過特性を
得ることができる。
【0039】そして、400〜500nmの青色の光の
波長帯では、反射率はほぼ85%で、透過率はほぼ15
%となり、青色の波長の光の反射が強調される構成とな
っている。
【0040】(実施例4)本発明の実施例4を説明す
る。この実施例4は、図2(b)に示すような16層の
半透過型反射鏡であり、その多層膜の構成条件は、表5
に示す通りである。
【0041】
【表5】
【0042】図6は、実施例4の半透過型反射鏡の反射
率透過率特性を示すグラフである。図6によると、実施
例2の半透過型反射鏡は、500〜540以外の可視光
領域では全体に、反射率はほぼ75%で、透過率はほぼ
25%であり、反射率透過率の合計はほぼ100%とな
っており、しかもリップルの少ないフラットな分光反射
透過特性を得ることができる。
【0043】そして、500〜540の緑色の光の波長
帯では、反射率はほぼ85%で、透過率はほぼ15%と
なり、緑色の波長の光の反射が強調される構成となって
いる。
【0044】(実施例5)本発明の実施例5を説明す
る。この実施例5は、図2(c)に示すような14層の
半透過型反射鏡であり、その多層膜の構成条件は、表6
に示す通りである。
【0045】
【表6】
【0046】図7は、実施例5の半透過型反射鏡の反射
率透過率特性を示すグラフである。図7によると、実施
例2の半透過型反射鏡は、550〜570以外の可視光
領域では全体に、反射率はほぼ75%で、透過率はほぼ
25%であり、反射率透過率の合計はほぼ100%とな
っており、しかもリップルの少ないフラットな分光反射
透過特性を得ることができる。
【0047】そして、550〜570の黄色の領域で
は、反射率はほぼ85%で、透過率はほぼ15%とな
り、黄色の波長の光の反射が強調される構成となってい
る。
【0048】(実施例6)本発明の実施例6を説明す
る。この実施例6は、図2(c)に示すような14層の
半透過型反射鏡であり、その多層膜の構成条件は、表7
に示す通りである。
【0049】
【表7】
【0050】図8は、実施例6の半透過型反射鏡の反射
率透過率特性を示すグラフである。図8(a)による
と、実施例6の半透過型反射鏡は、400〜600nm
の波長域では全体に、反射率はほぼ75%で、透過率は
ほぼ25%であり、反射率透過率の合計はほぼ100%
となっており、しかもリップルの少ないフラットな分光
反射透過特性を得ることができる。
【0051】そして、600〜700nmの赤色の波長
領域は、反射率はほぼ85%であり、透過率はほぼ15
%となり、赤色の反射光を強調している。
【0052】(利用例)図9は、本発明の半透過型反射
鏡の利用例として、反射型カラー液晶表示装置1に適用
した構成を示す図である。フレーム2内に設けられた下
部ガラス基板3上に本発明の半透過型反射鏡4が配設さ
れ、さらにその上に、カラーフィルタ(RGBフィル
タ)5、液晶6(液晶、TFTマトリックス電極、画素
電極、対向電極等含む)、上部ガラス基板7、偏光板8
が順次配設されている。下部ガラス基板3の下面には偏
光板9が配設されている。さらに偏光板9の下方にはバ
ックライト10が設けられている。
【0053】このような反射型カラー液晶表示装置1で
は、日中は半透過型反射鏡4で外光を反射し、その反射
光で表示光を得ることができ、夜間や暗所ではバックラ
イト10が半透過型反射鏡4を透過し表示光を得ること
ができる。この場合、本発明の半透過型反射鏡4は反射
率80%程度に高められているから、日中は反射光によ
り輝度の高い表示が得られ、又、夜間や暗所では、透過
率20%程度の半透過型反射鏡4を通してバックライト
10により十分な表示輝度が得られる。
【0054】なお、図9に示すような利用例を、実際に
設計する際には、例えば、空気(n=1)としていると
ころを、低屈折率誘電体膜(SiO膜)の外側はRG
Bフィルターとなる為、その屈折率(n=1.49〜
1.6)に合わせて光学的膜厚を決める等の設計事項を
考慮する必要がある。
【0055】以上、本発明の実施の形態を実施例に基づ
いて説明したが、本発明は、上記実施例に限定されるこ
となく、いろいろな実施の形態があることは言うまでも
ない。
【0056】
【発明の効果】以上の構成から成る本発明によれば、半
透過型反射鏡を構成する膜を、金属膜を使用しないで、
誘電体膜を積層して誘電体多層膜とすることで、吸収を
ほぼゼロにすることが出来、その結果、半透過型反射鏡
の効率(反射率及び透過率の合計)がほぼ100%の理
想的な透過型反射ミラーを得ることができる。
【0057】誘電体多層膜を、該表面側から基材に向け
ての順で、L、H、L、H、L、H、・・・・・L、H
の構成とし、それぞれの光学的膜厚と屈折率を、上記実
施例に示すように設定することにより、可視光領域全体
にリップルが少ないフラットな反射透過特性で、且つ理
想的な反射率80%、透過率20%に近い半透過型反射
鏡を得ることができる。
【0058】さらに、特定の色の波長帯の光の反射率を
強調するように、誘電体膜の夫々の厚さを設定すること
により、青〜赤の中から特定の色調を選択的に夫々強調
することができる。
【0059】本発明に係る半透過型反射鏡を、液晶表示
装置に適用した場合は、その特性を発揮して、次のよう
な顕著な効果を発揮する。 (1)吸収がほぼゼロである誘電体層により反射率が高
められているから、日中は半透過型反射鏡で自然光(外
光)を十分反射し、その反射光で高い輝度の表示光を得
ることができ、又、吸収がほぼゼロであるために、夜間
や暗所ではバックライト光を十分透過させることがで
き、特に、携帯端末用液晶表示装置において、小型電池
による消費電力の少ないバックライト光でも高い輝度の
表示光を得ることができる。 (2)可視光領域における平坦化された分光反射特性、
分光透過特性を有するから、カラー液晶表示装置のカラ
ーフィルタを透過した各色(RGB)の波長によって、
その反射光、透過光が強弱を呈することがないので、色
再現性が向上する。 (3)可視光領域において全体としては平坦化された分
光反射特性、分光透過特性を得ながらも、特定の色目の
波長帯の反射率を強調することで、カラー液晶表示素子
の色調特性に対し、その色調を補正することができ、あ
るいは特定の色調を強調したカラー画像を得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来例を説明するための図である。
【図2】本発明に係る半透過型反射鏡の実施例積層構造
を説明するための図である。
【図3】本発明に係る半透過型反射鏡の実施例1(12
層タイプ)を説明するための図である。
【図4】本発明に係る半透過型反射鏡の実施例2(16
層タイプ)を説明するための図である。
【図5】本発明に係る半透過型反射鏡の実施例3(14
層タイプ)を説明するための図である。
【図6】本発明に係る半透過型反射鏡の実施例4(16
層タイプ)を説明するための図である。
【図7】本発明に係る半透過型反射鏡の実施例5(14
層タイプ)を説明するための図である。
【図8】本発明に係る半透過型反射鏡の実施例5(14
層赤色反射強調タイプ)を説明するための図である。
【図9】本発明の半透過型反射鏡を液晶表示装置に利用
した利用例を説明する図である。
【符号の説明】
1 反射型カラー液晶表示装置 4 半透過型反射鏡

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基材上に、誘電体多層膜が形成さ
    れて成る半透過型反射鏡であって、 上記誘電体多層膜は、低屈折率誘電体膜と高屈折率誘電
    体膜が交互に積層された12〜30の中のいずれかの偶
    数、好ましくは12、14又は16の層の誘電体膜から
    構成され、 上記誘電体多層膜の最外側層から上記透明基材までの配
    列は、低屈折率誘電体膜、高屈折率誘電体膜、低屈折率
    誘電体膜、高屈折率誘電体膜、・・・・・・低屈折率誘
    電体膜、高屈折率誘電体膜、透明基材の順であり、 上記誘電体多層膜の各層の膜厚は、可視光領域において
    上記誘電体多層膜の光の吸収率は平均で0.5%以下、
    反射率は平均で、75〜90%、好ましくは75〜85
    %でフラットな反射透過特性を有するように設定されて
    成ることを特徴とする半透過型反射鏡。
  2. 【請求項2】 透明基材上に、誘電体多層膜が形成さ
    れて成る半透過型反射鏡であって、 上記誘電体多層膜は、低屈折率誘電体膜と高屈折率誘電
    体膜が交互に積層された12〜30の中のいずれかの偶
    数、好ましくは12、14又は16層の誘電体膜から構
    成され、 上記誘電体多層膜の最外側層から上記透明基材までの配
    列は、低屈折率誘電体膜、高屈折率誘電体膜、低屈折率
    誘電体膜、高屈折率誘電体膜、・・・・・・低屈折率誘
    電体膜、高屈折率誘電体膜、透明基材の順であり、 上記誘電体多層膜の各層の膜厚は、可視光領域において
    上記誘電体多層膜系の光の吸収率は平均で0.5%以
    下、反射率は平均で、75〜90%、好ましくは75〜
    85%でフラットな反射透過特性を有するとともに、特
    定の色の波長帯の光の反射が強調されるように、該特定
    の色の波長帯の光の反射率を上げるように、設定されて
    成ることを特徴とする半透過型反射鏡。
  3. 【請求項3】 上記低屈折率誘電体膜はSiO膜で
    あり、上記高屈折率誘電体膜は、TiO膜であること
    を特徴とする請求項1又は2半透過型反射鏡。
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