JP2002181755A - 湿度センサ素子およびその製造方法 - Google Patents

湿度センサ素子およびその製造方法

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JP2002181755A JP2001090239A JP2001090239A JP2002181755A JP 2002181755 A JP2002181755 A JP 2002181755A JP 2001090239 A JP2001090239 A JP 2001090239A JP 2001090239 A JP2001090239 A JP 2001090239A JP 2002181755 A JP2002181755 A JP 2002181755A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 耐水性に優れ、結露する雰囲気中でも長期間
安定に動作し、その上広い湿度領域で、安定した優れた
出力特性をもつ感湿薄膜を有する湿度センサ素子および
製造方法を提供する。 【解決手段】 絶縁基板2上にギャップを介して対向す
るように一対の電極4を有し、このギャップ上にSiを
含有する下地層11を介して感湿薄膜3を有し、この感
湿薄膜3が、エチレン性不飽和基を有する導電性高分子
重合体の架橋物を含有し、かつ前記下地層11と感湿薄
膜3とは共有結合により相互に結合している構成の湿度
センサ素子、および前記導電性高分子を紫外線照射によ
って架橋させ、かつ前記下地層のシラン化合物と結合さ
せて感湿薄膜を形成する製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、雰囲気中の水分を
検知、定量するための湿度センサ素子およびその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電気抵抗値などの電気特性の変化
により湿度を検出する湿度センサ用材料(感湿材料)と
して、塩化リチウム等の電解質を用いたもの、金属酸化
物を用いたもの、有機高分子化合物を用いたものが知ら
れている。
【0003】しかし、塩化リチウム等の電解質系のもの
は、計測湿度範囲が狭く、また結露や水漏れで特性が変
化し耐水性が悪い。また、金属酸化物を用いたものは耐
水性は強いが感度が低く、またそのままでは長期安定性
が悪いため加熱クリーニング回路が必要で、そのため運
転コストが高く、かつセンサ構造が複雑という欠点を有
している。
【0004】他方、湿度センサ用材料の中でも、有機高
分子化合物、特に第四級アンモニウム塩基を持つ高分子
電解質は、民生用や産業用に広く利用され、高く評価さ
れている材料である。
【0005】例えば、特公昭61−54176号公報に
は、疎水性モノマとイオン性あるいは非イオン性の親水
性モノマとの共重合体であり、かつ表面層が親水性があ
るラテックス粒子の集合体からなる感湿材が開示されて
おり、そのなかにカチオン性化合物として第一級ないし
第四級の各アンモニウム塩を有するものが挙げられてい
る。
【0006】また、特公昭62−7976号公報には、
2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピルトリメ
チルアンモニウムクロライドを含む高分子を、重合度1
000〜10000の範囲で重合させて得た重合体を感
湿材料に用いることが開示されている。
【0007】さらに、特公平2−24465号公報に
は、−(N+ (R1 )(R2 )X- −A−N+ (R3
(R4 )X- −B)n −〔ここで、R1 〜R4 はアルキ
ル基、X- はハロゲンイオン、A、Bは−(CH 2m
−(m≧2)〕の構造式を有するポリマーの薄膜、ある
いは基板に対する接着性や耐水性を向上させる目的で、
このポリマーとポリビニルピロリドンのような他のポリ
マーとの混合物の薄膜を感湿高分子の薄膜として用いる
ことが開示されている。
【0008】しかし、上記に例示したようなこれまでの
高分子電解質を湿度センサ用材料に用いた湿度センサの
場合、高い湿度領域、特に結露雰囲気中では高分子電解
質が一部溶出するなど耐水性が悪く、また湿度を増加さ
せた場合と減少させた場合とで同じ湿度でも異なる出力
値を示すヒステリシス現象もみられた。また10%RH
以下の低湿度領域では高い抵抗値をもち実用上湿度測定
が不可能であった。
【0009】また、本出願人による特許第280825
5号には、末端にエチレン性不飽和反応基が導入され、
第四級アンモニウム塩基を有する高分子電解質を用いた
湿度センサが開示されている。ここに開示されている湿
度センサは、耐水性に優れ、結露する雰囲気中でも安定
に動作し、その上広い湿度領域においても安定した優れ
た出力特性を有している。
【0010】しかし、上記の高分子電解質を用いた湿度
センサの場合、結露雰囲気中で安定した出力を得るため
には、感湿膜の膜厚を一定膜厚以下に制限する必要あ
り、各種ガスによる影響を受けやすく、これにより出力
特性が大きく変動して、高温高湿状態での長期安定性が
劣るという欠点を有していた。
【0011】また、膜厚を一定以上にすると剥離現象な
どの障害も生じやすい。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の主たる目的
は、耐水性に優れ、結露する雰囲気中でも長期間安定に
動作し、その上広い湿度領域で、安定した優れた出力特
性をもつ感湿薄膜を有する湿度センサ素子および製造方
法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
の本発明により達成される。 (1) 絶縁基板上にギャップを介して対向するように
一対の電極を有し、このギャップ上にSiを含有する下
地層を介して感湿薄膜を有し、この感湿薄膜が、エチレ
ン性不飽和基を有する導電性高分子重合体の架橋物を含
有し、かつ前記下地層と感湿薄膜とは相互侵入高分子網
目構造により物理的に結合している湿度センサ素子。 (2) 絶縁基板上にギャップを介して対向するように
一対の電極を有し、このギャップ上にSiを含有する下
地層を介して感湿薄膜を有し、この感湿薄膜が、下記式
(I)で示される重合体の架橋物を含有し、かつ前記下
地層と感湿薄膜とは脱ハロゲン化反応を経ない共有結合
により相互に結合している湿度センサ素子。
【0014】
【化6】
【0015】〔式(I)において、AおよびBは各々二
価基を表わす。Y1 、Y2 、Y3 、Y 4 、Y5 およびY
6 は、各々一価基を表わし、これらのうち少なくとも一
つは、エチレン性不飽和反応性基を末端に有する基であ
る。Y1 、Y2 、Y3 、Y4 、Y5 、Aおよびこれらの
窒素原子(N)側の一部のうちの任意の2つ以上、また
はY4 、Y5 、Y6 、Bおよびこれらの窒素原子(N)
側の一部のうちの任意の2つ以上が結合して窒素原子
(N)とともに環を形成してもよい。X- はハロゲン化
物イオンを表わす。nは2〜5000である。〕 (3) さらに前記下地層と感湿薄膜とは相互侵入高分
子網目構造により物理的に結合している上記(2)の湿
度センサ素子。 (4) 前記感湿層の膜厚が0.1〜20μm である上
記(1)〜(3)のいずれかの湿度センサ素子。 (5) 前記重合体が、下記式(II)または式(III)
で示される上記(2)〜(4)のいずれかの湿度センサ
素子。
【0016】
【化7】
【0017】
【化8】
【0018】〔式(II)および式(III)の各々におい
て、AおよびBは各々二価基を表わす。R1 、R2 、R
3 およびR4 は各々アルキル基またはアルケニル基を表
わす。R1 とR2 、R1 とAもしくはAの一部、R2
AもしくはAの一部、R3 とR 4 、R3 とAもしくはA
の一部、R4 とAもしくはAの一部、R1 とR3 もしく
はR4 、またはR2 とR3 もしくはR4 が互いに結合し
て窒素原子(N)とともに環を形成してもよい。Lは二
価基を表わす。Rは水素原子またはアルキル基を表わ
す。X- はハロゲン化物イオンを表わす。nは2〜50
00である。式(II)において、R5 およびR6 は各々
アルキル基またはアルケニル基を表わす。〕 (6) 前記Aで表わされる二価基がアルキレン基、ア
ルケニレン基、アリーレン基またはこれらの組合せであ
る上記(2)〜(5)のいずれかの湿度センサ素子。 (7) 前記Bで表わされる二価基が、オキシ基(−O
−)およびカルボニル基(−CO−)のうちの1種以上
が介在してもよいアルキレン基、アルケニレン基、アリ
ーレン基またはこれらの組合せである上記(2)〜
(6)のいずれかの湿度センサ素子。 (8) 前記重合体が、ジアミン化合物とジハロゲン化
合物とを反応させて得られる中間重合体の両末端にエチ
レン性不飽和反応性基を導入して得られる上記(2)〜
(7)のいずれかの湿度センサ素子。 (9) 少なくとも加水分解性基と不飽和結合を有する
有機基とを有するシラン化合物を基板上に塗布して下地
層を形成し、この下地層上にエチレン性不飽和基を有す
る導電性高分子を含有する溶液を塗布した後、前記導電
性高分子を放射線照射によって架橋させ、かつ前記シラ
ン合物と結合させて感湿薄膜を形成する湿度センサ素子
の製造方法。 (10)前記導電性高分子とシラン化合物との結合は、
エチレン性不飽和基と不飽和結合との間の架橋による共
有結合である上記(9)の湿度センサ素子の製造方法。 (11) 前記架橋物が紫外線照射によって得られる上
記(9)または(10)の湿度センサ素子。 (12) 前記導電性高分子は下記式(I)で表される
上記(9)〜(11)のいずれかの湿度センサ素子の製
造方法。
【0019】
【化9】
【0020】〔式(I)において、AおよびBは各々二
価基を表わす。Y1 、Y2 、Y3 、Y 4 、Y5 およびY
6 は、各々一価基を表わし、これらのうち少なくとも一
つは、エチレン性不飽和反応性基を末端に有する基であ
る。Y1 、Y2 、Y3 、Y4 、Y5 、Aおよびこれらの
窒素原子(N)側の一部のうちの任意の2つ以上、また
はY4 、Y5 、Y6 、Bおよびこれらの窒素原子(N)
側の一部のうちの任意の2つ以上が結合して窒素原子
(N)とともに環を形成してもよい。X- はハロゲン化
物イオンを表わす。nは2〜5000である。〕 (13) 前記シラン化合物は、下記式(IV)で表され
る上記(9)〜(12)のいずれかの湿度センサの製造
方法。
【0021】
【化10】
【0022】〔式(IV)においてX0 は加水分解性基
を、R0 は有機基を表している。nは1、2または3の
いずれかの整数を表す。〕
【0023】
【作用】本発明では、絶縁基板並びに絶縁基板上に設け
た一対の電極を被覆するようにSiを介して結合した不
飽和結合を有する下地層があり、その表層に式(I)〜
(III)の導電性高分子の感湿層を有する。
【0024】Siを介して結合した不飽和結合を有する
化合物、好ましくは式(IV)で表される化合物を有する
下地層は、その表層に形成される導電性高分子の感湿層
と、絶縁基板並びに電極との密着または接着のために設
けられるものである。この化合物としては、シランカッ
プリング剤(シラン化合物)があげられ、ビニル基、メ
タクリル基、アクリル基等を有する化合物である。
【0025】次に感湿層は、式(I)、好ましくは式
(II)、式(III)で示される重合体の架橋物を含有す
るものてある。すなわち、この層は、上記重合体を含有
する溶液を塗布したのち、好ましくは紫外線照射によっ
て上記重合体を架橋させて得られると同時に、Siを介
して結合した不飽和給合を有する下地層とも共有結合あ
るいは物理的な結合を形成して強固な感湿膜を形成す
る。
【0026】紫外線照射により導電性高分子のエチレン
性不飽和基あるいは上記不飽和二重結合が各層内と境界
で、重合あるいは相互に架橋する。この時、導電性高分
子層内では重合により感湿材料が水に不溶化すると同時
に、Siを介して結合した不飽和結合を有する下地層と
の境界では、Siを介した共有結合により導電性高分子
感湿層が下地層を介して電極あるいは絶縁基板に結合す
る。あるいは、エチレン性不飽和基と不飽和結合との間
の架橋による共有結合と、不飽和結合同士が架橋して生
ずる相互侵入高分子網目(IPN)による物理的な結合
により下地層を介して絶縁基板並びに電極に密着する。
以上の現象により、感湿層が下地層を介して絶縁基板並
びに電極に強固に接着し、耐水性や耐磨耗性に優れた感
湿膜が得られ、耐水性に優れた湿度センサ素子となる。
しかしながら、架橋による感湿機能の低下はみられな
い。
【0027】ここで、相互侵入高分子網目(IPN)と
は三次元網目構造を有する成分の異なるポリマー同士
が、化学総合点を持たずに物理的に絡み合い、互いの相
の中へ網目状に侵入している構造をとる。導電性高分子
層の重合体は式(I)〜式(III)に示されるように、
主鎖中に4級アンモニウム塩基(環化したものも含
む。)を有し、かつ重合体のいずれかの末端に、好まし
くは両末端にエチレン性不飽和反応性基を有する構造的
特徹をもつ。
【0028】このような重合体を用いた感湿薄膜では、
重合体分子内に含まれる4級アンモニウム塩基部分が導
電性を発現する部分となり、4級アンモニウム塩基の対
イオンが雰囲気中の水分により解離し、イオン伝導性を
示す。そして雰囲気中の水分の多寡により、この解離の
程度が変化する現象を利用して湿度を検出するものであ
る。
【0029】上記重合体は、主鎖中に、4級アンモニウ
ム塩基を有するため、出力特性に優れた湿度センサ素子
となり、ヒステリシスも生じない。
【0030】なお、特開平7−318525号公報に
は、基板表面と−Si−結合を含む共有結合を介して高
分子電解質が固定された湿度センサが開示されている。
しかし、本発明とは異なり、基板と感湿膜の間に設けら
れるシラン化合物層はハライド基を複数個含む化合物で
あり、さらに同化合物層と感湿物質間の共有結合は脱ハ
ロゲン化水素反応である。さらには放射線照射により感
湿材料の架橋並びに感湿材料とシラン化合物との架橋を
生じさせることなどの記載はない。従って、上記文献の
湿度センサと本発明の湿度センサとは構成が明らかに異
なるものである。
【0031】さらに、特公平7−18832号公報に
は、感湿膜が四級アンモニウム基を有するアルコキシシ
ランである湿度センサが開示されている。しかし、本発
明の湿度センサと異なり、オルガノポリシロキサンが四
級アンモニウム基を有する構造であり、加熱により四級
アンモニウム基を結合させている。したがって、この文
献にも放射線照射により感湿材料の架橋と、シラン化合
物との架橋を生じさせる記載はなく、この文献の湿度セ
ンサと、本発明の湿度センサとは構成が明らかに異なっ
ている。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的構成につい
て詳細に説明する。本発明の湿度センサ素子は、絶縁基
板上にギャップを介して対向するように一対の電極を有
し、このギャップ上に感湿薄膜を有するものである。
【0033】以下、本発明の具体的構成について詳細に
説明する。
【0034】本発明の湿度センサ素子は、絶縁基板上に
ギャップを介して対向するように一対の電極を有し、こ
のギャップおよび電極上にSiを介して結合した不飽和
結合を有する化合物層(シラン化合物の層)と、感湿層
を有することを特徴としている。
【0035】上記の下地層に含有されるSiを含む化合
物、すなわちシラン化合物は、好ましくは下記式(IV)
で示される化合物である。
【0036】
【化11】
【0037】式(IV)においてX0 は加水分解性基を、
0 は有機基を表している。nは1、2、3のいずれか
の整数を表す。
【0038】加水分解性基X0 は、直接あるいは加水分
解して絶縁基板並びにその上に設けた電極と結合する活
性基であり、アセトキシ、アルコキシ、オキシム、アミ
ド、さらには高活性なものとしてクロル基やアミノ基が
あげられるが、保存安定性および扱いやすさからメトキ
シ基、エトキシ基等のアルコキシ基が好ましい。
【0039】有機基R0 は、アルキル基等の無反応性の
タイプと、エポキシ基、アミノ基、アクリル基、メタク
リル基等の反応性のタイプがあり、両者共に感湿膜と物
理的および化学的な結合生じるため有効であるが、好ま
しくは式(I)の持つエチレン性不飽和基と架橋し共有
結合を生じる有機基、特に不飽和二重結合を有する有機
基が有効である。
【0040】このような基としては、アクリロイルオキ
シ基、メタクリロイルオキシ基、アクリロイルイミノ
基、メタクリロイルイミノ基、ビニル基、アリル基、ジ
アリルメチル基、アリルオキシ基、ジアクリロイルイミ
ノ基、ジメタクリロイルイミノ基等が挙げられる。
【0041】式(IV)において、上記の置換基の組合せ
からなるものは全て効果が得られるが、なかでもビニル
トリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニ
ルトリス(βメトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリ
ロキシプロピルトリメトキシシラン、γ一メタクリロキ
シプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキ
シプロピルメチルジェトキシシラン、γ−メタクリロキ
シプロピルトリエトキシシランが好適である。
【0042】本発明におけるシラン化合物の層は、式
(IV)の化合物を含むもので、絶縁基板並びに電極上に
薄く、理想的には単分子層で形成されている。これらの
作成方法は、上記条件が達成されるならば特に限定され
るものではないが、簡便確実な方法としては、以下の方
法が好ましい。
【0043】式(IV)の化合物を含む塗布液を調整す
る。塗布液は、上記化合物を0.1〜10%含む水溶
液、アルコール類溶液または酢酸溶液、あるいは上記化
合物が室温で液体の場合は原液でも良い。
【0044】この塗布液を、あらかじめアルコール、ア
セトン、水等で洗浄しておいた絶縁基板並びに電極上に
浸漬(ディッピング)法、刷毛塗り法、ディスペンス法
等の方法により塗布する。この後に、水素結合や物理的
吸着並びに化学結合により塗膜が絶嫁基板並びに電極上
に密着する。これらはAlkles により提案されたように
(B.Arkles:Chem.Tech.,765,December,1977)、塗布液
中で加水分解して生成したシラノール基(…Si−O
H)が部分的に縮合しオリゴマー化したシラン化合物
が、絶繚基板並びに電極表面に存在する水酸基との間で
脱水反応し、安定な化学結合を形成する。
【0045】この結合を促進するために、好ましくは塗
布後、乾燥して塗膜が形成された後に、40〜180℃
程度の温度で5〜30分程度加熱処理する。その後、絶
縁基板並びに電極との絵合に関与していない余計な化合
物を除去する。除去する方法は、使用するシラン化合物
によるが、メタノールやエタノール、並びに水が一般的
である。この時、超音波を用いたり、加熱しても良い。
【0046】次に上記の感湿薄膜は式(I)で示される
重合体の架橋物を含有する。式(I)について記す。
【0047】式(I)において、A、B、X- およびn
は、各々、式(II)、式(III)におけるものと同義で
あり、以下で併せて説明する。
【0048】Y1 〜Y6 は一価基を表わし、Y1 〜Y6
のうち少なくとも一つは、エチレン性不飽和反応性基を
末端に有する基である。このような基としては、アクリ
ロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、アクリロイ
ルイミノ基、メタクリロイルイミノ基、ビニル基、アリ
ル基、ジアリルメチル基、アリルオキシ基、ジアクリロ
イルイミノ基、ジメタクリロイルイミノ基等が挙げられ
る。
【0049】また、Y1 〜Y6 で表わされるエチレン性
不飽和反応性基を末端に有する基以外の基としては、ア
ルキル基、アルケニル基、ハロゲン原子等が挙げられ
る。アルキル基、アルケニル基の具体例については、式
(II)、式(III)のR1 等と同様のものが挙げられ、
以下で併せて説明する。ハロゲン原子としては塩素、臭
素、ヨウ素等が挙げられる。また、Y1 〜Y5 、Aおよ
びこれらの一部のうちから任意の2つ以上の組合せで、
あるいはY4 〜Y6 、Bおよびこれらの一部のうちから
任意の2つ以上の組合せで、これらの2つ以上が結合し
て窒素原子(N)とともに環を形成してもよいが、形成
される環としては、式(II)、式(III)のR1 等によ
って形成される環と同様であるので、後述する。
【0050】式(I)で示される重合体は、上記のよう
に、エチレン性不飽和反応性基を少なくとも1個有する
ものであればよく、通常は2個程度が好ましい。このよ
うな反応性基の数の上限値には特に制限はないが、重合
体単位質量当りの二重結合当量で換算してこのような二
重結合が1×10-3〜2meq/g 、さらには2×10-3
1meq/g で存在することが好ましい。
【0051】また、Y2 〜Y5 で表わされる一価基は、
式(I)に示される分子構造中の繰り返し単位の結合鎖
を含むものであってもよく、そのとき式(I)中の繰り
返し単位は各々同一であっても、異なるものであっても
よい。
【0052】さらに、式(I)で示される重合体中にお
ける4級アンモニウム塩基の数は、重合体単位質量当り
のカチオン当量で換算して、1.2〜9.5meq/g 、さ
らには1.5〜9.5meq/g で存在することが好ましい
【0053】式(I)で示される重合体のなかでも、式
(II)、式(III)で示される重合体が好ましい。式(I
I)、式(III)について記す。式(II)、式(III)に
おいて、AおよびBは各々二価基を表わす。
【0054】Aで表わされる二価基としては、アルキレ
ン基、アルケニレン基、アリーレン基またはこれらの組
合せが好ましく、これらはヒドロキシ基やメチル基等の
アルキル基、あるいはカルバモイル基などが置換してい
てもよい。
【0055】アルキレン基の総炭素数は1〜20が好ま
しく、ヒドロキシ基が置換するときの置換基数は1〜5
が好ましい。
【0056】アルケニレン基の総炭素数は2〜10が好
ましい。
【0057】アリーレン基の総炭素数は6〜20が好ま
しい。
【0058】また、これらの組合せであるときの総炭素
数は3〜20が好ましい。
【0059】具体的には、−(CH2m −(m=1〜
20の整数)、−CH2 CH=CH−CH2 −、−CH
2 −CH(OH)−CH2 −−CH(CH3 )−CH2
−CH2 −、−C64 −C64 −、−C64 −C
H(OH)−C64 −等が好ましいものとして挙げら
れる。
【0060】Bで表わされる二価基としては、アルキレ
ン基、オキシ基(−O−)およびカルボニル基(−CO
−)のうちの1種以上が介在したアルキレン基、アルケ
ニレン基、アリーレン基またはこれらの組合せが好まし
く、これらはヒドロキシ基やビニル基等のアルケニル基
などが置換していてもよい。
【0061】アルキレン基の総炭素数は1〜20が好ま
しく、ヒドロキシ基が置換するときの置換基数は1〜5
が好ましい。また、アルキレン基に−O−、−CO−が
介在するときの介在数は合計で1〜5が好ましい。
【0062】アルケニレン基の総炭素数は2〜10が好
ましい。アリーレン基の総炭素数は6〜20が好まし
い。また、これらの組合せであるときの総炭素数は3〜
20が好ましい。
【0063】具体的には、−(CH2m −(m=1〜
20の整数)、−(CH22 −CH(OH)−CH2
−、−CH2 −CH(OH)−CH2 −、−CH2 −C
H=CH−CH2 −、−CH2 −CH(CH=CH2
−、−(CH2 −CH2 −O)2 −(CH22 −、−
CH2 −(CO)−CH2 −、−CH2 −C64 −C
2 −等が好ましいものとして挙げられる。
【0064】R1 、R2 、R3 およびR4 は各々アルキ
ル基またはアルケニル基を表わす。
【0065】R1 〜R4 で表わされるアルキル基として
は、炭素数の1〜10のものが好ましく、置換基を有し
ていてもよいが、無置換のものが好ましい。具体的に
は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が好
ましいものとして挙げられる。
【0066】R1 〜R4 で表わされるアルケニル基とし
ては、炭素数1〜10のものが好ましく、置換基を有し
ていてもよいが、無置換のものが好ましい。具体的には
ビニル基、アリル基、プロペニル基、ブテニル基等が好
ましいものとして挙げられる。
【0067】R1 とR2 、R1 とAもしくはAの一部、
2 とAもしくはAの一部、R3 とR4 、R3 とAもし
くはAの一部、R4 とAもしくはAの一部、R1 とR3
もしくはR4 、またはR2 とR3 もしくはR4 が互いに
結合して窒素原子(N)とともに環を形成してもよい。
このような環としては、5員または6員、特に6員の含
窒素複素環が好ましく挙げられ、さらには橋かけ環であ
ってもよい。このような含窒素複素環としては、ピリジ
ン環、1,4−ジアザビシクロ〔2.2.2〕オクタン
環、ピペリジン環、ピペラジン環、ピラジン環等が好ま
しく、場合によってはカルバモイル基等が置換していて
もよい。
【0068】式(II)において、R5 およびR6 は、各
々、アルキル基またはアルケニル基を表わす。なかで
も、アルキル基が好ましく、炭素数1〜10のものが好
ましく、置換基を有していてもよいが、無置換であるこ
とが好ましく、メチル基、エチル基等が好ましいものと
して挙げられる。また、R5 、R6 で表わされるアルケ
ニル基の具体例等については、R1 〜R4 におけるもの
と同様のものが挙げられる。
【0069】式(II)、式(III)において、Lは二価
基を表わす。式(II)におけるLの好ましいものとして
は、−COO(CH22 −、−CONH(CH23
−、−(CH2m −(mは1〜20の整数)などが挙
げられる。また、式(III)におけるLの好ましいもの
としては、−OCH2 CH2 −、−(CH2m −(m
は1〜20の整数)、−COO(CH22 −、−CO
OCH2 CH(OH)CH2 −、−CH2 −C64
(p−またはm−)などが挙げられる。
【0070】なお、式(II)において、R5 、R6 およ
びLは、これらのなかの2個または3個の組合せで適宜
結合して窒素原子(N)とともにピリジン環等を形成し
ていてもよい。
【0071】式(II)、式(III)において、Rは水素
原子またはアルキル基を表わすが、水素原子、メチル基
が特に好ましい。
【0072】式(II)、式(III)において、X- はハ
ロゲン化物イオンを表わし、具体的には塩化物イオン、
臭化物イオン、ヨウ化物イオン等であってよいが、塩化
物イオン、臭化物イオンが好ましい。これらを複数組み
合わせて、所望の特性が得られるようにしてもよい。こ
れらのX- は通常同一であるが、各々異なっていてもよ
い。
【0073】nは2〜5000の数を表わす。
【0074】式(I)、式(II)、式(III)で示され
る重合体の数平均分子量Mn は500〜100万、特に
1000〜100万、さらには500〜10万程度であ
る。また、ハンドリング性を考慮すると分子量は小さい
方が好ましく、1万程度以下がよい。
【0075】本発明に好ましく用いられる式(II)、式
(III)で示される重合体(以下、「式(II)、式(II
I)の重合体」ともいう。)は次のようにして得られ
る。
【0076】式(II)の重合体は、化12に示すような
スキームに従って合成される。
【0077】まず、ジアミン化合物とジハロゲン化合物
との反応から、4級アンモニウム塩基を有し末端基がハ
ロゲンである中間重合体Iを得る。この場合、ジアミン
化合物に対しジハロゲン化合物が1.1倍モル量〜2.
0倍モル量となる条件下で反応させればよい。また、中
間重合体Iの末端基を確実にハロゲンとするために、ジ
ハロゲン化合物を2回に分けて添加してもよく、この場
合の1回目の添加量は、ジアミン化合物に対し1倍モル
量〜1.3倍モル量程度とし、2回目は残部を添加する
ようにすればよい。
【0078】このときの反応はメタノール、イソプロパ
ノール、メトキシエタノール、2−エトキシエタノール
等の非水溶媒中で還流温度あるいは100℃程度の温度
にて5〜100時間程度行う。
【0079】次に、エチレン性不飽和反応性基を有する
化合物Aを中間重合体Iと反応させ、中間重合体Iの両
末端にエチレン性不飽和反応性基を導入して式(II)の
重合体を得る。この場合の反応は、上記の反応に引き続
き行えばよく、上記溶液にジハロゲン化合物とほぼ等モ
ル量のエチレン性不飽和反応性基を有する化合物Aを添
加し、15〜100℃程度の温度で、重合禁止剤(例え
ば、m−ジニトロベンゼン)の存在下にて、10〜15
0時間程度反応させる。この反応において、導入された
エチレン性不飽和反応性基の少なくとも一部に重合が生
じるような反応条件を選択すれば、感湿薄膜として用い
たとき、さらに耐水性が向上する。そのためには、70
℃以上、特に70〜100℃の温度で反応させることが
好ましい。
【0080】その後、反応溶液をアセトン、酢酸エチル
等の溶媒に滴下して沈澱物を生成させ、これを濾取する
ことにより沈澱精製し、目的物が得られる。
【0081】
【化12】
【0082】一方、式(III)の重合体は化13に示す
ようなスキームに従って合成される。
【0083】まず、ジアミン化合物とジハロゲン化合物
との反応から、4級アンモニウム塩基を有し末端基がア
ミノ基である中間重合体IIを得る。この場合、ジハロゲ
ン化合物に対しジアミン化合物が1.0倍モル量〜2.
0倍モル量、好ましくは1.1倍モル量〜2.0倍モル
量となる条件下で反応させればよい。このほかの反応条
件等については、前記の中間重合体Iを得る場合と同様
であり、末端基を確実にアミノ基とするための方法も前
記に準じて行えばよい。
【0084】次に、エチレン性不飽和反応性基を有する
化合物Bを中間重合体IIと反応させ、中間重合体IIの両
末端エチレン性不飽和反応性基を導入して式(III)の
重合体を得る。この場合の反応は前記の式(II)の重合
体と同様に行えばよい。また、導入した末端エチレン性
不飽和反応性基の少なくとも一部において重合が起きる
ような反応条件についても同様である。
【0085】
【化13】
【0086】式(II)、式(III)で示される重合体
は、ジアミン化合物とジハロゲン化合物との反応によっ
て得られるものであり、化12、化13のスキームに従
う反応が可能なものであれば、用いられるジアミン化合
物およびジハロゲン化合物はいずれであってもよく、特
に限定されるものではない。なお、これらの重合体およ
び中間重合体は、通常、重合度nが2〜20程度のオリ
ゴマーと重合度nが20をこえるポリマーとの混合物と
して得られる。
【0087】ジアミン化合物の好適例を化14、化1
5、化16に示す。
【0088】
【化14】
【0089】
【化15】
【0090】
【化16】
【0091】ジハロゲン化合物の好適例を化17、18
に示す。
【0092】
【化17】
【0093】
【化18】
【0094】化17、18において、Xは前記と同義で
あるが、塩素原子、臭素原子が好ましい。
【0095】式(II)、式(III)の重合体の中間重合
体の例をジアミン化合物とジハロゲン化合物の組合わせ
から得られる重合体として以下に示す。なお、カッコ内
の数値はモル比を表わす。
【0096】 (1)A-16/B-10(50/50)の組合わせから得られる重合体 (2)A-8/B-12/B-10(50/48/2)の組合わせから得られる
重合体 (3)A-8/B-13/B-10(50/48/2)の組合わせから得られる
重合体 (4)A-8/B-15/B-10(50/48/2)の組合わせから得られる
重合体 (5)A-16/B-2(50/50) の組合わせから得られる重合体 (6)A-7/B-10(50/50) の組合わせから得られる重合体 (7)A-2/B-10(50/50) の組合わせから得られる重合体 (8)A-9/B-10(50/50) の組合わせから得られる重合体 (9)A-16/B-9(50/50) の組合わせから得られる重合体 (10)A-3/A-8/B-10(2/48/50) の組合わせから得られる
重合体 (11)A-14/A-16/B-17(49/1/50) の組合わせから得られ
る重合体 (12)A-11/B-16(50/50)の組合わせから得られる重合体 (13)A-6/B-4/B-15(50/47/3) の組合わせから得られる
重合体 (14)A-11/B-6(50/50) の組合わせから得られる重合体 (15)A-13/B-3(50/50) の組合わせから得られる重合体 (16)A-10/B-15(50/50)の組合わせから得られる重合体 (17)A-15/B-16(50/50)の組合わせから得られる重合体 (18)A-4/B-10(50/50) の組合わせから得られる重合体 (19)A-10/B-12/B-10(50/48/2) の組合わせから得られ
る重合体 (20)A-8/B-2(50/50)の組合わせから得られる重合体 (21)A-7/A-16/B-10(15/35/50) の組合わせから得られ
る重合体 (22)A-8/A-16/B-10(15/35/50) の組合わせから得られ
る重合体 (23)A-9/A-16/B-10(15/35/50) の組合わせから得られ
る重合体 (24)A-10/A-16/B-10(15/35/50)の組合わせから得られ
る重合体 (25)A-8/B-13(50/50) の組合わせから得られる重合体 (26)A-8/A-10/B-13(15/35/50) の組合わせから得られ
る重合体 (27)A-8/B-13/B-10(50/40/10) の組合わせから得られ
る重合体 (28)A-8/B-13/B-2(50/40/10)の組合わせから得られる
重合体 (29)A-9/B-13(50/50) の組合わせから得られる重合体 (30)A-8/A-9/B-13(25/25/50)の組合わせから得られる
重合体 (31)A-9/A-10/B-13(25/25/50) の組合わせから得られ
る重合体
【0097】中間重合体I、IIの両末端にエチレン性不
飽和反応性基を導入する際に用いられる化合物A、Bと
しては、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ
基、アクリロイルイミノ基、メタクリロイルイミノ基、
ビニル基、アリル基、ジアリルメチル基、アリルオキシ
基、ジアクリロイルイミノ基、ジメタクリロイルイミノ
基等のエチレン性不飽和反応性基を有する化合物であれ
ば特に制限はない。なお、中間重合体I、IIの生成の段
階で末端にエチレン性不飽和反応性基を有する[例えば
(10)、(11)、(13)]の場合は,そのまま本
発明の重合体として用いることができる。
【0098】中間重合体Iとの組合わせにおいて好まし
く用いられる化合物Aとしては化19のものが挙げられ
る。
【0099】
【化19】
【0100】一方、中間重合体IIとの組合わせにおいて
好ましく用いられる化合物Bとしては化20のものが挙
げられる。
【0101】
【化20】
【0102】化20において、Xは前記と同義である。
【0103】本発明において、式(I)、好ましくは式
(II)、式(III)の重合体は通常1種のみ用いられる
が、2種以上を併用してもよい。
【0104】本発明における感湿薄膜は、前記のとお
り、式(I)、好ましくは式(II)、式(III)の重合
体の架橋物を含有するものであるが、感湿薄膜の形成は
次のように行うことが好ましい。
【0105】式(I)、好ましくは式(II)、式(II
I)の重合体を含有する塗布液を調製する。上記の重合
体は、イオン性を有しているため、水やアルコール類等
の溶媒に容易に溶解するため、塗布液の溶媒には混合溶
媒も含めて重合体が溶解するいずれも使用することがで
きる。溶解性と塗布液の保存性や作業性を考慮すれば、
水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコー
ル、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール
等が好ましい。このとき、後に上記重合体を放射線、好
ましくは紫外線照射により架橋させる都合上、重合開始
剤(例えばベンゾフェノン系の化合物を0.03〜0.
7質量% 程度添加することが好ましい。
【0106】本発明では、上記の塗布液を用いて、前記
のように電極が設けられた絶縁基板上に感湿薄膜を形成
するが、塗布により形成することが好ましい。塗布方法
としては、例えば浸漬(ディッピング)法、刷毛塗り
法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、スピナー塗布
法等種々の方法が使用でき、工程や製品の用途・種類等
により選択すればよい。
【0107】このように塗膜を形成したのち、15〜1
00℃程度の温度で3〜15分程度乾燥し、その後重合
体を架橋させる。重合体の架橋は、放射線照射によるこ
とが好ましく、特に、紫外線照射によることが好まし
い。
【0108】紫外線照射による架橋方法は、公知の方法
に従って行えばよい。通常、照射する紫外線強度は、5
0mW/cm2程度以上、照射量は200〜2500mJ/cm2
度とすればよい。また、紫外線源としては、水銀灯など
の通常のものを用いればよい。
【0109】このようにして得られる感湿薄膜の架橋後
の膜厚は0.1〜20μm 程度であることが好ましい
が、さらに好ましくは0.5〜10μm 程度である。膜
が厚すぎると、湿度に対する膜の電気抵抗値の応答速度
すなわちレスポンスが遅くなり、膜が薄すぎると、特に
低湿度領域での出力が低下し、さらに耐ガス性、耐水性
なども低下することになり、好ましくない。
【0110】なお、本発明では、付着する水滴の影響を
防止し、迅速に正確な湿度測定を行うために、前記薄膜
上に撥水性被膜を形成してもよい。
【0111】撥水性被膜は、水との接触角が90度以
上、特に90〜130度であることが望ましい。また、
膜厚としては、充分な水分の透過を確保する必要があ
り、そのためには、5μm 以下、特に0.01〜1μm
にすることが望ましい。
【0112】このような撥水性被膜を構成する材料とし
ては、疎水性のポリマー、例えばポリテトラフルオロエ
チレン等のフッ素系ポリマー、ポリエチレンやポリプロ
ピレン等のオレフィン系ポリマー、シリコーン系ポリマ
ー等が好適に使用される。
【0113】このような撥水性被膜の形成方法に限定は
ないが、上記材料を可溶な溶媒(例えば飽和炭化フッ素
等)に溶解し、塗布すればよい。
【0114】本発明の湿度センサ素子は、前記のように
電極が設けられた絶縁基板上に、上記のような感湿薄膜
を有するものであれば、他の構成については特に制限は
ない。
【0115】このような湿度センサ素子の一構成例が図
1に示されている。図1は平面図である。
【0116】図1に示すように、湿度センサ素子1は、
絶縁基板2上に一対の櫛形電極4を有し、一対の櫛形電
極4は、一定距離のギャップ5を介し、かつ噛み合うよ
うにして絶縁基板2上に配置されている。そして、絶縁
基板2および櫛形電極4上には図示のように下地層11
を介して感湿薄膜3が設けられている。また、櫛形電極
4の各々の一端には電極端子6が取り付けられており、
電極端子6の各々にはリード線7が半田8を用いて接続
されている。また、図示のように、電極材料の拡散防止
のためのレジスト膜9が設けられている。
【0117】このような構成で、両電極間に好ましくは
交流を印加する。感湿薄膜の湿度に応じた抵抗ないしイ
ンピーダンス変化により出力電圧が変化し、湿度が検出
される。印加電圧は12V 程度以下とする。
【0118】図1に従って説明すれば、本発明に用いる
絶縁基板2としては、材質は櫛形電極4,下地層11と
の接着性が良好で、かつ電気絶縁性を有するものであれ
ばどのようなものでもよく、例えばガラス、プラスチッ
ク、セラミックまたは絶縁被覆した金属等が用いられ
る。
【0119】また、電極4は通常使用されているもので
あれば特に制限はなく、例えばAuないしはRuO2
を含有し、さらに、必要に応じガラスフリットを含有す
る低抵抗ペースト等をスクリーン印刷し高温焼結したも
のなどが使用できる。また電極端子6は半田8との相溶
性のあるものであればどのようなものでもよく、例えば
Ag−Pd合金等を用い、これらを通常の方法で印刷し
て高温で焼付等すればよい。さらに、例えば電極4にA
uを用いる場合は、図1に示すように、半田付け処理時
のAu拡散防止のためにレジストまたはガラスよりなる
レジスト膜9を設けることが好ましい。レジスト膜9の
厚さおよび形状には制限はなく、半田付け処理時のAu
拡散防止の効果を有すればよい。
【0120】本発明の湿度センサ素子は図示例に限ら
ず、種々のものであってよい。
【0121】なお、本発明における一対の電極間のギャ
ップは、通常、100〜500μm程度である。
【0122】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を比較例ととも
に示し、本発明をさらに詳細に説明する。 <実施例1>N,N,N′,N′−テトラメチル−1,
6−ジアミノヘキサン8.6g (0.05モル)と1,
12−ジクロロドデカン14.4g (0.06モル)と
を20g のメタノールに溶解し、還流温度で96時間撹
拌し、化21の式(1)のような4級化反応を行った。
ついでN−(3−ジメチルアミノプロピル)メタクリル
アミドを10.2g (0.06モル)と、重合禁止剤の
m−ジニトロベンゼンを0.2g 添加し、35℃で10
0時間撹拌し化21の式(2)のように中間重合体の末
端に反応性基を導入した。このようにして得られた反応
溶液を大量のアセトン中に滴下して沈澱物を生成させ、
この重合体沈澱物を濾別し、その後この沈澱物を減圧乾
燥した。このようにして沈澱精製した後、5質量%の2
−エトキシメタノール溶液を調製し、この溶液に重合開
始剤として0.02質量%のIrgacure184
(チバスペシャリティケミカルズ製)を添加して、塗布
液を調製した。この場合の架橋前の重合体のMn は5千
であった。
【0123】
【化21】
【0124】この塗布液を用いて図1に示すような湿度
センサ素子1を組み立てた。絶縁基板2としてはアルミ
ナ製の多孔性セラミック基板を用い、電極4はRuO2
とガラスフリットとを含むペーストをスクリーン印刷
し、高温焼成して得られた櫛形電極とした。また、電極
4間のギャップは、225μm 程度であった。
【0125】このような電極が形成された絶縁基板上
に、下地層11としてビニルトリメトキシシラン(商品
名:KBM1003、信越化学工業(株)製)の1質量
%の酢酸1質量%水溶液を0.8μl 滴下して風乾後、
メタノール洗浄し、120℃で20分間加熱処理をし
た。
【0126】このような下地層11の形成された絶縁基
板2上に上記塗布液を用いて2.5μlディスペンスに
より塗布し、100℃で5分間乾燥して塗膜を形成し
た。次に、窒素雰囲気下でこの塗膜の電極面と裏面の両
面に対しそれぞれ1分間ずつ紫外線照射を行い架橋処理
を施し感湿薄膜3を得た。このときの紫外線照射量は1
000mJ/cm2とした。このようにして形成した感湿薄膜
3の膜厚は5μm であった。
【0127】このようにして得られた湿度センサ素子に
ついて出力特性の評価および耐水性試験を行った。
【0128】出力特性は特開平2−123843号公報
に記載の回路に湿度センサを組み込み、分流式湿度発生
装置(モデルSRH−1、神栄株式会社製)を用いて評
価した。前記分流式湿度発生装置内に前記回路に組み込
んだ湿度センサ素子を設置し、25℃にて相対湿度を低
湿度側から高湿度側へ、続いて高湿度側から低湿度側へ
変化させ、その各過程における0%RH、10%RH、
20%RH、30%RH、50%RH、70%RH、9
0%RHの各湿度条件下に湿度センサ素子を10分間放
置したときの出力電圧を測定した。得られた結果を図2
に示す。
【0129】耐水性試験は、上述のように出力電圧を測
定したのち、湿度センサ素子を1分間蒸留水中に浸漬し
大気中で乾燥させて再度出力電圧を測定し比較した。続
いて同じセンサ素子に対して蒸留水中の浸漬時間を10
分間、30分間、60分間と延長して同様に各々出力電
圧を測定し比較した。得られた結果を図3に示す。
【0130】図2より、ヒステリシスがみられず、また
低湿度、特に10%RH以下の領域での測定が可能にな
ることがわかる。
【0131】また、図3より、耐水性に優れたものであ
ることがわかる。以上より、本発明の効果は明らかであ
る。
【0132】<実施例2>N,N,N′,N′−テトラ
メチル−1,6−ジアミノヘキサン8.6g (0.05
モル)と1,3−ジクロロ−2−プロパノール7.7g
(0.06モル)とを8.1g のイソプロパノールに溶
解し還流温度で50時間撹拌し、4級化反応を行った。
ついで、N−(3−ジメチルアミノプロピル)メタクリ
ルアミド10.2g (0.06モル)と重合禁止剤のm
−ジニトロベンゼン0.2g とを添加し、45℃で12
0時間撹拌し中間重合体の末端に反応性基を導入した。
沈澱精製後、これを導電性成分として用いた他は実施例
1と同様に塗布液を調製して感湿塗膜を形成し、湿度セ
ンサ素子を得た。
【0133】このようにして得られた湿度センサ素子の
出力特性の評価および耐水性試験は実施例1と同様に行
った。得られた出力特性の測定結果を図4に、耐水性試
験の測定結果を図5に示す。なお、架橋前重合体のMn
は、11万程度であった。図4、図5より本発明の効果
は明らかである。
【0134】<実施例3>1,4−ジアザビシクロ
[2.2.2]オクタン5.6g (0.05モル)と
1,5−ジクロロペンタン7.1g (0.05モル)と
を6.4g の2−エトキシエタノールに溶解し、還流温
度で60時間撹拌し、4級化反応を行った。この反応溶
液を多量のアセトン中に滴下し、沈澱精製した。つい
で、その生成物と1,3−ジクロロプロパン2.3g
(0.02モル)を6.4g の2−エトキシエタノール
に溶解して、還流温度で20時間撹拌し、再度4級化反
応を行った。反応終了後、同様に沈澱精製し、N−(3
−ジメチルアミノプロピル)メタクリルアミド10.2
g (0.06モル)と重合禁止剤のm−ジニトロベンゼ
ン0.2g を添加し、45℃で120時間撹拌し中間重
合体の末端に反応性基を導入した。沈澱精製後、これを
導電性成分として用いた他は実施例1と同様に塗布液を
調製し、感湿塗膜を形成し、湿度センサ素子を得た。
【0135】このようにして得られた湿度センサ素子の
出力特性および耐水性試験は実施例1と同様に行った。
得られた出力特性の測定結果を図6に、耐水性試験の測
定結果を図7に示す。
【0136】なお、架橋前の重合体のMn は9万程度で
あった。図6、図7より本発明の効果は明らかである。
【0137】<実施例4>1,3−ジ(4−ピリジル)
プロパン9.9g (0.05モル)と1,3−ジクロロ
プロパン6.8g (0.06モル)とを8.8g の2−
エトキシエタノールに溶解し、還流温度で75時間撹拌
し、4級化反応を行った。ついで、N−(3−ジメチル
アミノプロピル)メタクリルアミド10.2g (0.0
6モル)と重合禁止剤としてm−ジニトロベンゼン0.
2g を添加し、45℃で120時間撹拌し中間重合体の
末端に反応性基を導入した。沈澱精製後、これを導電性
成分として用いた他は実施例1と同様に塗布液を調製し
て感湿薄膜を形成し、湿度センサ素子を得た。
【0138】このようにして得られた湿度センサ素子の
出力特性の評価および耐水性試験は実施例1と同様に行
った。得られた出力特性の測定結果を図8に、耐水性試
験の測定結果を図9に示す。
【0139】なお、架橋前重合体のMn は8万程度であ
った。図8、図9より本発明の効果は明らかである。
【0140】<実施例5>N,N,N′,N′−テトラ
エチル−1,3−ジアミノプロパン9.3g (0.05
モル)と1,3−ジクロロプロパン6.8g (0.06
モル)とを8.5g の2−エトキシエタノールに溶解
し、還流温度で60時間撹拌し、4級化反応を行った。
ついで、N−(3−ジメチルアミノプロピル)メタクリ
ルアミド10.2g (0.06モル)と重合禁止剤とし
てm−ジニトロベンゼン0.2g を添加し、45℃で1
20時間撹拌し中間重合体の末端に反応性基を導入し
た。沈澱精製した後、これを導電性成分として用いた他
は実施例1と同様に塗布液を調製して感湿薄膜を形成
し、湿度センサ素子を得た。
【0141】このようにして得られた湿度センサ素子の
出力特性および耐水性試験は実施例1と同様に行った。
得られた出力特性の測定結果を図10に、耐水性試験の
測定結果は図11に示す。
【0142】なお、架橋前の重合体のMn は8万程度で
あった。図10、図11より本発明の効果は明らかであ
る。
【0143】<実施例6>N,N′−ジメチルピペラジ
ン5.7g (0.05モル)と1,3−ジクロロプロパ
ン6.8g (0.06モル)とを6.7g の2−エトキ
シエタノールに溶解し、還流温度で60時間撹拌し、4
級化反応を行った。ついで、N−(3−ジメチルアミノ
プロピル)メタクリルアミド10.2g (0.06モ
ル)と重合禁止剤としてm−ジニトロベンゼン0.2g
を添加し、45℃で120時間撹拌し中間重合体の末端
に反応性基を導入した。沈澱精製した後、これを導電性
成分として用いた他は実施例1と同様に塗布液を調製し
て感湿薄膜を形成し、湿度センサを得た。
【0144】このようにして得られた湿度センサ素子の
出力特性および耐水性試験は実施例1と同様に行った。
得られた出力特性の測定結果を図12に、耐水性試験の
測定結果を図13に示す。
【0145】なお、架橋前重合体のMn は10万程度で
あった。図12、図13より本発明の効果は明らかであ
る。
【0146】<実施例7>N,N,N′,N′−テトラ
メチル−1,6−ジアミノヘキサン8.6g (0.05
モル)とα,α′−ジクロロ−p−キシレン10.5g
(0.06モル)を9.6g の2−エトキシエタノール
に溶解し、還流温度で70時間撹拌し、4級化反応を行
った。ついで、N−(3−ジメチルアミノプロピル)メ
タクリルアミド10.2g (0.06モル)と重合禁止
剤としてm−ジニトロベンゼン0.2g を添加し、45
℃で120時間撹拌し中間重合体の末端に反応性基を導
入した。沈澱精製した後、これを導電性成分として用い
た他は実施例1と同様に塗布液を調製して感湿薄膜を形
成し、湿度センサ素子を得た。
【0147】このようにして得られた湿度センサ素子の
出力特性の評価および耐水性試験は実施例1と同様に行
った。得られた出力特性の測定結果を図14に、耐水性
試験の測定結果を図15に示す。
【0148】なお、架橋前の重合体のMn は8万程度で
あった。図14、図15より本発明の効果は明らかであ
る。
【0149】<実施例8>N,N,N′,N′−テトラ
メチル−2−ブテン−1,4−ジアミノブタン0.36
g (0.0025モル)と1,4−ジアザビシクロ
[2.2.2]オクタン5.3g (0.048モル)と
1,3−ジクロロプロパン5.7g (0.05モル)と
を7.4g のエタノールに溶解し、還流温度で70時間
撹拌し、4級化反応を行った。沈澱精製後、これを導電
性成分として用いた他は実施例1と同様に塗布液を調製
して感湿薄膜を形成し、湿度センサ素子を得た。
【0150】このようにして得られた湿度センサ素子の
出力特性および耐水性試験は実施例1と同様に行った。
得られた出力特性の測定結果を図16に、耐水性試験の
測定結果を図17に示す。
【0151】なお、架橋前の重合体のMn は8万程度で
あった。図16、図17より本発明の効果は明らかであ
る。
【0152】<実施例9>N,N,N′,N′−テトラ
メチル−1,6−ジアミノヘキサン8.6g (0.05
モル)と1,3−ジブロモプロパン12.1g (0.0
6モル)とを10.9g のメタノールに溶解し、還流温
度で10時間撹拌し、4級化反応を行った。ついで、N
−(3−ジメチルアミノプロピル)アクリルアミド9.
36g (0.06モル)と重合禁止剤としてm−ジニト
ロベンゼン0.4g を添加し、35℃で100時間撹拌
し中間重合体の末端に反応性基を導入した。沈澱精製し
た後、これを導電性成分として用いた他は実施例1と同
様に塗布液を調製して感湿薄膜を形成し、湿度センサ素
子を得た。
【0153】このようにして得られた湿度センサ素子の
出力特性の評価および耐水性試験は実施例1と同様に行
った。得られた出力特性の測定結果を図18に、耐水性
試験の測定結果を図19に示す。
【0154】なお、架橋前の重合体のMn は15万程度
であった。図18より、ジハロゲン化合物としてジブロ
ム化合物を用いているため、10%RH以下の領域にお
いては測定不可能ではあるが、広領域の測定が可能なこ
とがわかる。また、図19より耐水性に優れたものであ
ることがわかる。
【0155】<実施例10>1,4−ジアザ−ビシクロ
[2.2.2]オクタン5.6g (0.05モル)と
1,3−ジブロモ−2−プロパノール13.1g (0.
06モル)とを9.4g の2−エトキシエタノールに溶
解し、還流温度で30時間撹拌し、4級化反応を行っ
た。ついで、N−(3−ジメチルアミノプロピル)メタ
クリルアミド10.2g (0.06モル)と重合禁止剤
としてm−ジニトロベンゼンを0.4g 添加し、35℃
で100時間撹拌し中間重合体の末端に反応性基を導入
した。沈澱精製後、これを導電性成分として用いた他は
実施例1と同様に塗布液を調製して感湿薄膜を形成し、
湿度センサ素子を得た。
【0156】このようにして得られた湿度センサ素子の
出力特性の評価および耐水性試験は実施例1と同様に行
った。得られた出力特性の測定結果を図20に、耐水性
試験の測定結果は図21に示す。
【0157】なお、架橋前の重合体のMn は13万程度
であった。図20、図21より、実施例9の結果と同様
のことがわかる。
【0158】<実施例11>N,N,N′,N′−テト
ラメチル−1,6−ジアミノヘキサン10.3g (0.
06モル)と1,3−ジクロロプロパン5.7g (0.
05モル)とを8.0g のメタノールに溶解し、還流温
度で25時間撹拌し、化22の式(3)に従って4級化
した。ついで、2−クロロエチルビニルエーテルを6.
4g (0.06モル)と重合禁止剤としてm−ジニトロ
ベンゼン0.2g を添加し、実施例1と同様の操作によ
り、化22の式(4)のように反応性基を導入した。な
お、架橋前の重合体のMn は11万程度であった。
【0159】その後、実施例1と同様にして湿度センサ
素子を得、同様に出力特性の評価および耐水性試験を行
ったところ、実施例1と同様の結果が得られた。
【0160】
【化22】
【0161】<実施例12>N,N,N′,N′−テト
ラアリル−1,4−ジアミノブタン0.82g (0.0
025モル)と1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]
オクタン5.3g (0.048モル)と1,3−ジクロ
ロプロパン5.7g (0.05モル)とを7.4g のエ
タノールに溶解し、還流温度で70時間撹拌し、4級化
反応を行った。沈澱精製した後、これを導電性成分とし
て用いた他は実施例1と同様に塗布液を調製して感湿薄
膜を形成し、感度センサ素子を得た。
【0162】このようにして得られた湿度センサ素子の
出力特性の評価および耐水性試験は実施例1と同様に行
った。得られた出力特性の測定結果を図22に、耐水性
試験の測定結果を図23に示す。
【0163】なお、架橋前の重合体のMn は11万程度
であった。図22、図23より、本発明の効果は明らか
である。
【0164】<実施例13>実施例1において中間重合
体の末端に反応性基を導入する際、35℃で100時間
撹拌を行うかわりに、還流温度で20時間撹拌を行った
他は実施例1と同様に感湿薄膜を形成し、湿度センサ素
子を得た。
【0165】このようにして得られた湿度センサ素子の
出力特性の評価および耐水性試験は実施例1と同様に行
った。得られた耐水性試験の測定結果を図24に示す。
また、出力特性は実施例1と同様の結果であった。図2
4より、耐水性に優れたものであることがわかる。特
に、実施例1よりも高温の条件下で中間重合体の末端に
反応性基を導入し、反応性基の一部に重合を生じさせた
ことで、実施例1よりもさらに耐水性が優れたものであ
ることがわかる。なお、架橋前の重合体のMn は13万
程度であった。
【0166】<実施例14>実施例2において中間重合
体の末端に反応性基を導入する際、45℃で120時間
撹拌を行うかわりに、80℃で25時間撹拌を行った他
は実施例2と同様に感湿薄膜を形成し、湿度センサ素子
を得た。
【0167】このようにして得られた湿度センサ素子の
出力特性の評価および耐水性試験は実施例1と同様に行
った。得られた耐水性試験の測定結果を図25に示す。
また、出力特性は実施例2と同様の結果であった。図2
5より、耐水性に優れたものであることがわかる。実施
例2よりも高温の条件下で中間重合体の末端に反応性基
を導入し、反応性基の一部に重合を生じさせたことで、
実施例2よりもさらに耐水性が向上していることがわか
る。なお、架橋前の重合体のMn は9万程度であった。
【0168】<実施例15>実施例3において中間重合
体の末端に反応性基を導入する際、45℃で120時間
撹拌を行うかわりに、80℃で20時間撹拌を行った他
は実施例3と同様に感湿薄膜を形成し、湿度センサ素子
を得た。
【0169】このようにして得られた湿度センサ素子の
出力特性の評価および耐水性試験は実施例1と同様に行
った。得られた耐水性試験の測定結果を図26に示す。
また、出力特性は実施例3と同様の結果であった。図2
6より、耐水性に優れたものであることがわかる。特
に、実施例3よりも高温の条件下で中間重合体の末端に
反応性基を導入し、反応性基の一部に重合を生じさせた
ことで、実施例3よりもさらに耐水性が向上しているこ
とがわかる。なお、架橋前の重合体のMn は8万程度で
あった。
【0170】<実施例16>実施例5において中間重合
体の末端に反応性基を導入する際、45℃で120時間
撹拌を行うかわりに、80℃で20時間撹拌を行った他
は実施例5と同様に感湿薄膜を形成し、湿度センサ素子
を得た。
【0171】このようにして得られた湿度センサ素子の
出力特性の評価および耐水性試験は実施例1と同様に行
った。得られた耐水性試験の測定結果を図27に示す。
また、出力特性は実施例5と同様の結果であった。図2
7より、耐水性に優れたものであることがわかる。特
に、実施例5よりも高温の条件下で中間重合体の末端に
反応性基を導入し、反応性基の一部に重合を生じさせた
ことで、実施例5よりもさらに耐水性が向上しているこ
とがわかる。なお、架橋前の重合体のMn は8万程度で
あった。
【0172】<実施例17>実施例6において中間重合
体の末端に反応性基を導入する際、45℃で120時間
撹拌を行うかわりに、80℃で20時間撹拌を行った他
は実施例6と同様に感湿薄膜を形成し、湿度センサ素子
を得た。
【0173】このようにして得られた湿度センサ素子の
出力特性の評価および耐水性試験は実施例1と同様に行
った。得られた耐水性試験の測定結果を図28に示す。
また、出力特性は実施例6と同様の結果であった。図2
8より、耐水性に優れたものであることがわかる。特
に、実施例6よりも高温の条件下で中間重合体の末端に
反応性基を導入し、反応性基の一部に重合を生じさせた
ことで、実施例6よりもさらに耐水性が向上しているこ
とがわかる。なお、架橋前の重合体のMn は8万程度で
あった。
【0174】<実施例18>実施例7において中間重合
体の末端に反応性基を導入する際、45℃で120時間
撹拌を行うかわりに、80℃で20時間撹拌を行った他
は実施例7と同様に感湿薄膜を形成し、湿度センサ素子
を得た。
【0175】このようにして得られた湿度センサ素子の
出力特性の評価および耐水性試験は実施例1と同様に行
った。得られた耐水性試験の測定結果を図29に示す。
また、出力特性は実施例7と同様の結果であった。図2
9より、耐水性に優れたものであることがわかる。特
に、実施例7よりも高温の条件下で中間重合体の末端に
反応性基を導入し、反応性基の一部に重合を生じさせた
ことで、実施例7よりもさらに耐水性が向上しているこ
とがわかる。なお、架橋前の重合体のMn は10万程度
であった。
【0176】<実施例19>実施例9において中間重合
体の末端に反応性基を導入する際、35℃で100時間
撹拌を行うかわりに、80℃で20時間撹拌を行った他
は実施例8と同様に感湿薄膜を形成し、湿度センサ素子
を得た。
【0177】このようにして得られた湿度センサ素子の
出力特性の評価および耐水性試験は実施例1と同様に行
った。得られた耐水性試験の測定結果を図30に示す。
また、出力特性は実施例8と同様の結果であった。図3
0より、耐水性に優れたものであることがわかる。特
に、実施例8よりも高温の条件下で中間重合体の末端に
反応性基を導入し、反応性基の一部に重合を生じさせた
ことで、実施例8よりもさらに耐水性が向上しているこ
とがわかる。なお、架橋前の重合体のMn は8万程度で
あった。
【0178】<実施例20>実施例10において中間重
合体の末端に反応性基を導入する際、35℃で100時
間撹拌を行うかわりに、還流温度で20時間撹拌を行っ
た他は実施例10と同様に感湿薄膜を形成し、湿度セン
サ素子を得た。
【0179】このようにして得られた湿度センサ素子の
出力特性の評価および耐水性試験は実施例1と同様に行
った。得られた耐水性試験の測定結果を図31に示す。
また、出力特性は実施例10と同様の結果であった。図
31より、耐水性に優れたものであることがわかる。特
に、実施例10よりも高温の条件下で中間重合体の末端
に反応性基を導入し、反応性基の一部に重合を生じさせ
たことで、実施例10よりもさらに耐水性が向上してい
ることがわかる。なお、架橋前の重合体のMnは15万
程度であった。
【0180】<実施例21>実施例11において中間重
合体の末端に反応性基を導入する際、35℃で100時
間撹拌を行うかわりに、80℃で20時間撹拌を行った
他は実施例11と同様に感湿薄膜を形成し、湿度センサ
素子を得た。
【0181】このようにして得られた湿度センサ素子の
出力特性の評価および耐水性試験は実施例1と同様に行
った。得られた耐水性試験の測定結果を図32に示す。
また、出力特性は実施例11と同様の結果であった。図
32より、耐水性に優れたものであることがわかる。特
に、実施例11よりも高温の条件下で中間重合体の末端
に反応性基を導入し、反応性基の一部に重合を生じさせ
たことで、実施例11よりもさらに耐水性が向上してい
ることがわかる。なお、架橋前の重合体のMnは15万
程度であった。
【0182】<実施例22>1,3−ジ(4−ピリジ
ル)プロパン4.25g (0.02モル)と、N,N,
N′,N′−テトラメチル−1,6−ジアミノへキサン
8.13g (0.047モル)と1,3−ジクロロプロ
パン7.62g (0.067モル)とをメタノール1
0.0g に溶解し、還流温度にて25時間撹拌しなが
ら、4級化反応を行った。反応終了後冷却し、さらに
1,3−ジクロロプロパンを3.81g (0.034モ
ル)とメタノール20.0g を加え、還流温度にて25
時間撹拌を続けた。反応終了後冷却し、2−プロパノー
ルを30g 加えた。このようにして得られた反応溶液を
大量のアセトン中に滴下して沈澱物を生成させ、中間重
合体沈澱物をガラスフィルターにて濾別・採取し、減圧
乾燥した。
【0183】この中間重合体15.0g と、N−(3−
ジメチルアミノプロピル)メタクリルアミド15.0g
と重合禁止剤としてm−ジニトロベンゼン0.2g をメ
タノール30.0g に溶解し、還流温度にて20時間撹
拌しながら、中間重合体の末端に反応性基を導入した。
反応終了後、2−プロパノールを30g 加え、得られた
反応溶液を大量のアセトン中に滴下して沈澱物を生成さ
せ、この重合体沈澱物をガラスフィルターにて濾別・採
取し、減圧乾燥した。
【0184】これを導電性成分として用いた他は実施例
1と同様に塗布液を調製して感湿薄膜を形成し、湿度セ
ンサ素子を得た。
【0185】このようにして得られた湿度センサ素子の
出力特性の評価および耐水性試験は実施例1と同様に行
った。得られた出力特性の測定結果を図33に、耐水性
試験の測定結果は図34に示す。
【0186】なお、架橋前重合体のMn は13万程度で
あった。図33、図34より本発明の効果は明らかであ
る。
【0187】<実施例23>1,4−ジアザビシクロ
[2.2.2]オクタン2.52g (0.022モル)
とN,N,N′,N′−テトラメチル−1,6−ジアミ
ノヘキサン9.03g(0.052モル)と1,3−ジ
クロロプロパンとを8.46g (0.075モル)とを
メタノール10.0g に溶解し、還流温度にて、25時
間撹拌しながら、4級化反応を行った。反応終了後、冷
却し、さらに1,3−ジクロロプロパンを4.23g
(0.037モル)とメタノール20.0g を加え、還
流温度にて25時間撹拌を続けた。反応終了後冷却し、
2−プロパノールを30g 加えた。このようにして得ら
れた反応溶液を大量のアセトン中に滴下して沈澱物を生
成させ、この中間重合体沈澱物をガラスフィルターにて
濾別・採取し、減圧乾燥した。
【0188】この中間重合体15.0g と、N−(3−
ジメチルアミノプロピル)メタクリルアミド15.0g
と重合禁止剤としてm−ジニトロベンゼン0.2g をメ
タノール30.0g に溶解し、還流温度にて20時間撹
拌しながら、中間重合体の末端に反応性基を導入した。
反応終了後、2−プロパノールを30g 加え、得られた
反応溶液を大量のアセトン中に滴下して沈澱物を生成さ
せ、この重合体沈澱物をガラスフィルターにて濾別・採
取し、減圧乾燥した。
【0189】これを導電性成分として用いた他は実施例
1と同様に塗布液を調製して感湿薄膜を形成し、湿度セ
ンサ素子を得た。
【0190】このようにして得られた湿度センサ素子の
出力特性の評価および耐水性試験は実施例1と同様に行
った。得られた出力特性の測定結果を図35に、耐水性
試験の測定結果を図36に示す。
【0191】なお、架橋前重合体のMn は11万程度で
あった。図35、図36より本発明の効果は明らかであ
る。
【0192】<実施例24>N,N′−ジメチルピペラ
ジン2.51g (0.022モル)とN,N,N′,
N′−テトラメチル−1,6−ジアミノヘキサン9.0
1g (0.052モル)と1,3−ジクロロプロパン
8.44g (0.075モル)とをメタノール10.0
g に溶解し、還流温度にて25時間撹拌しながら、4級
化反応を行った。反応終了後冷却し、さらに1,3−ジ
クロロプロパン4.22g (0.037モル)とメタノ
ール20.0g を加え、還流温度にて25時間撹拌を続
けた。反応終了後冷却し、2−プロパノールを30g 加
えた。このようにして得られた反応溶液を大量のアセト
ン中に滴下して沈澱物を生成させ、この中間重合体沈澱
物をガラスフィルターにて濾別・採取し、減圧乾燥し
た。
【0193】この中間重合体15.0g と、N−(3−
ジメチルアミノプロピル)メタクリルアミド15.0g
と重合禁止剤としてm−ジニトロベンゼン0.2g をメ
タノール30.0g に溶解し、還流温度にて20時間撹
拌しながら、中間重合体の末端に反応性基を導入した。
反応終了後、2−プロパノールを30g 加え、得られた
反応溶液を大量のアセトン中に滴下して沈澱物を生成さ
せ、この重合体沈澱物をガラスフィルターにて濾別・採
取し、減圧乾燥した。
【0194】これを導電性成分として用いた他は実施例
1と同様に塗布液を調製して感湿薄膜を形成し、湿度セ
ンサ素子を得た。
【0195】このようにして得られた湿度センサ素子の
出力特性の評価および耐水性試験は実施例1と同様に行
った。得られた出力特性の測定結果を図37に、耐水性
試験の測定結果を図38に示す。
【0196】なお、架橋前重合体のMn は12万程度で
あった。図37、図38より本発明の効果は明らかであ
る。
【0197】<実施例25>N,N′−ジメチル−1,
3−ジ−ピペリジルプロパン4.69g (0.020モ
ル)とN,N,N′,N′−テトラメチル−1,6−ジ
アミノヘキサン7.90g (0.046モル)と1,3
−ジクロロプロパンを7.41g (0.066モル)と
をメタノール10.0g に溶解し、還流温度にて25時
間撹拌しながら、4級化反応を行った。反応終了後、冷
却し、さらに1,3−ジクロロプロパンを3.71g
(0.033モル)とメタノール20.0g を加え、還
流温度にて25時間撹拌を続けた。反応終了後冷却し、
2−プロパノールを30g 加えた。このようにして得ら
れた反応溶液を大量のアセトン中に滴下して沈澱物を生
成させ、この中間重合体沈澱物をガラスフィルターにて
濾別・採取し、減圧乾燥した。
【0198】この中間重合体15.0g と、N−(3−
ジメチルアミノプロピル)メタクリルアミド15.0g
と重合禁止剤としてm−ジニトロベンゼン0.2g をメ
タノール30.0g に溶解し、還流温度にて20時間撹
拌しながら、中間重合体の末端に反応性基を導入した。
反応終了後、2−プロパノールを30g 加え、得られた
反応溶液を大量のアセトン中に滴下して沈澱物を生成さ
せ、この重合体沈澱物をガラスフィルターにて濾別・採
取し、減圧乾燥した。
【0199】これを導電性成分として用いた他は実施例
1と同様に塗布液を調製して感湿薄膜を形成し、湿度セ
ンサ素子を得た。
【0200】このようにして得られた湿度センサ素子の
出力特性の評価および耐水性試験は実施例1と同様に行
った。得られた出力特性の測定結果を図39に、耐水性
試験の測定結果は図40に示す。
【0201】なお、架橋前重合体のMn は9万程度であ
った。図39、図40より本発明の効果は明らかであ
る。
【0202】<実施例26>1,4−ジアザビシクロ
[2.2.2]オクタン9.29g (0.083モル)
と1,6−ジクロロヘキサン10.71g (0.069
モル)とをメタノール10.0g に溶解し、還流温度に
て15時間撹拌しながら、4級化反応を行った。反応終
了後、冷却し、さらに1,4−ジアザビシクロ[2.
2.2]オクタン4.65g (0.041モル)とメタ
ノール20.0g を加え、還流温度にて15時間撹拌を
続けた。反応終了後冷却し、2−プロパノールを30g
加えた。このようにして得られた反応溶液を大量のアセ
トン中に滴下して沈澱物を生成させ、この中間重合体沈
澱物をガラスフィルターにて濾別・採取し、減圧乾燥し
た。(収量;15.5g )
【0203】この中間重合体15.0g と、ビニルベン
ジルクロライド(m−とp−の混合物)15.0g とを
メタノール30.0g に溶解し、25℃にて24時間撹
拌しながら、中間重合体の末端に反応性基を導入した。
反応終了後、2−プロパノールを30g 加え、得られた
反応溶液を大量のアセトン中に滴下して沈澱物を生成さ
せ、この重合体沈澱物をガラスフィルターにて濾別・採
取し、減圧乾燥した。(収量;20.3g )
【0204】これを導電性成分として用いた他は実施例
1と同様に塗布液を調製して感湿薄膜を形成し、湿度セ
ンサ素子を得た。
【0205】このようにして得られた湿度センサ素子の
出力特性の評価および耐水性試験は実施例1と同様に行
った。得られた出力特性の測定結果を図41に、耐水性
試験の測定結果を図42に示す。
【0206】なお、架橋前重合体のMn は5万程度であ
った。図41、図42より本発明の効果は明らかであ
る。
【0207】<実施例27>1,4−ジアザビシクロ
[2.2.2]オクタン3.68g (0.033モル)
と4,4′−トリメチレンビス(1−メチルピペリジ
ン)7.83g (0.033モル)と、1,6−ジクロ
ロヘキサン8.49g (0.055モル)とをメタノー
ル10.0g に溶解し、還流温度にて15時間撹拌しな
がら、4級化反応を行った。反応終了後、冷却し、さら
に1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン3.
68g (0.033モル)とメタノール20.0g を加
え、還流温度にて15時間撹拌を続けた。反応終了後冷
却し、2−プロパノールを30g 加えた。このようにし
て得られた反応溶液を大量のアセトン中に滴下して沈澱
物を生成させ、この中間重合体沈澱物をガラスフィルタ
ーにて濾別・採取し、減圧乾燥した。(収量;16.2
g )
【0208】この中間重合体15.0g と、ビニルベン
ジルクロライド(m−とp−の混合物)15.0g とを
メタノール30.0g に溶解し、25℃にて24時間撹
拌しながら、中間重合体の末端に反応性基を導入した。
反応終了後、2−プロパノールを30g 加え、得られた
反応溶液を大量のアセトン中に滴下して沈澱物を生成さ
せ、この重合体沈澱物をガラスフィルターにて濾別・採
取し、減圧乾燥した。(収量;19.2g )
【0209】これを導電性成分として用いた他は実施例
1と同様に塗布液を調製して感湿薄膜を形成し、湿度セ
ンサ素子を得た。
【0210】このようにして得られた湿度センサ素子の
出力特性の評価および耐水性試験は実施例1と同様に行
った。得られた出力特性の測定結果を図43に、耐水性
試験の測定結果を図44に示す。
【0211】なお、架橋前重合体のMn は6万程度であ
った。図43、図44より本発明の効果は明らかであ
る。
【0212】<実施例28>1,4−ジアザビシクロ
[2.2.2]オクタン9.46g (0.084モル)
と、1,6−ジクロロヘキサン8.72g (0.056
モル)と1,3−ジクロロ−2−プロパノール1.81
g (0.014モル)とをメタノール10.0g に溶解
し、還流温度にて15時間撹拌しながら、4級化反応を
行った。反応終了後、冷却し、さらに1,4−ジアザビ
シクロ[2.2.2]オクタン4.73g (0.042
モル)とメタノール20.0g を加え、還流温度にて1
5時間撹拌を続けた。反応終了後冷却し、2−プロパノ
ールを30g 加えた。このようにして得られた反応溶液
を大量のアセトン中に滴下して沈澱物を生成させ、この
中間重合体沈澱物をガラスフィルターにて濾別・採取
し、減圧乾燥した。(収量;15.2g )
【0213】この中間重合体15.0g と、ビニルベン
ジルクロライド(m−とp−の混合物)15.0g とを
メタノール30.0g に溶解し、25℃にて24時間撹
拌しながら、中間重合体の末端に反応性基を導入した。
反応終了後、2−プロパノールを30g 加え、得られた
反応溶液を大量のアセトン中に滴下して沈澱物を生成さ
せ、この重合体沈澱物をガラスフィルターにて濾別・採
取し、減圧乾燥した。(収量;18.2g )
【0214】これを導電性成分として用いた他は実施例
1と同様に塗布液を調製して感湿薄膜を形成し、湿度セ
ンサ素子を得た。
【0215】このようにして得られた湿度センサ素子の
出力特性の評価および耐水性試験は実施例1と同様に行
った。得られた出力特性の測定結果を図45に、耐水性
試験の測定結果を図46に示す。
【0216】なお、架橋前重合体のMn は4万程度であ
った。図45、図46より本発明の効果は明らかであ
る。
【0217】<実施例29>1,4−ジアザビシクロ
[2.2.2]オクタン7.52g (0.067モル)
と、1,6−ジクロロヘキサン12.48g (0.08
0モル)とをメタノール10.0g に溶解し、還流温度
にて15時間撹拌しながら、4級化反応を行った。反応
終了後、冷却し、さらに1,6−ジクロロヘキサン6.
24g (0.040モル)とメタノール20.0g を加
え、還流温度にて15時間撹拌を続けた。反応終了後冷
却し、2−プロパノールを30g 加えた。このようにし
て得られた反応溶液を大量のアセトン中に滴下して沈澱
物を生成させ、この中間重合体沈澱物をガラスフィルタ
ーにて濾別・採取し、減圧乾燥した。(収量;17.5
g)
【0218】この中間重合体15.0g と、N−(3−
ジメチルアミノプロピル)メタクリルアミド15.0g
とをメタノール30.0g に溶解し、25℃にて24時
間撹拌しながら、中間重合体の末端に反応性基を導入し
た。反応終了後、2−プロパノールを30g 加え、得ら
れた反応溶液を大量のアセトン中に滴下して沈澱物を生
成させ、この重合体沈澱物をガラスフィルターにて濾別
・採取し、減圧乾燥した。(収量;18.4g )
【0219】これを導電性成分として用いた他は実施例
1と同様に塗布液を調製して感湿薄膜を形成し、湿度セ
ンサ素子を得た。
【0220】このようにして得られた湿度センサ素子の
出力特性の評価および耐水性試験は実施例1と同様に行
った。得られた出力特性の測定結果を図47に、耐水性
試験の測定結果を図48に示す。
【0221】なお、架橋前重合体のMn は5万程度であ
った。図47、図48より本発明の効果は明らかであ
る。
【0222】<実施例30>実施例29と同様の合成・
分離・精製した中間重合体15.0g とN−(3−ジメ
チルアミノプロピル)アクリルアミド15.0g とをメ
タノール30.0gに溶解し、25℃にて24時間撹拌
しながら、中間重合体の末端に反応性基を導入した。反
応終了後、2−プロパノールを30g 加え、得られた反
応溶液を大量のアセトン中に滴下して沈澱物を生成さ
せ、中間重合体沈澱物をガラスフィルターにて濾別・採
取し、減圧乾燥した。(収量;16.2g )
【0223】これを導電性成分として用いた他は実施例
1と同様に塗布液を調製して感湿薄膜を形成し、湿度セ
ンサ素子を得た。
【0224】このようにして得られた湿度センサ素子の
出力特性の評価および耐水性試験は実施例1と同様に行
った。得られた耐水性試験の測定結果を図49に示す。
また、出力特性は実施例29と同様の結果であった。
【0225】なお、架橋前重合体のMn は5万程度であ
った。これらより本発明の効果は明らかである。
【0226】<実施例31>1,4−ジアザビシクロ
[2.2.2]オクタン9.46g (0.084モル)
と、1,6−ジクロロヘキサン8.72g (0.056
モル)と1,3−ジクロロ−2−プロパノール1.81
g (0.014モル)をメタノール10.0gに溶解
し、還流温度にて15時間撹拌しながら、4級化反応を
行った。反応終了後、冷却し、さらに1,3−ジクロロ
−2−プロパノール5.42g (0.042モル)とメ
タノール20.0g を加え、還流温度にて15時間撹拌
を続けた。反応終了後冷却し、このようにして得られた
反応溶液を大量のアセトン中に滴下して沈澱物を生成さ
せ、この中間重合体沈澱物をガラスフィルターにて濾別
・採取し、減圧乾燥した。(収量;18.1g )
【0227】この中間重合体15.0g と、N−(3−
ジメチルアミノプロピル)メタクリルアミド15.0g
とをメタノール30.0g に溶解し、25℃にて24時
間撹拌しながら、中間重合体の末端に反応性基を導入し
た。反応終了後、2−プロパノールを30g 加え、得ら
れた反応溶液を大量のアセトン中に滴下して沈澱物を生
成させ、この重合体沈澱物をガラスフィルターにて濾別
・採取し、減圧乾燥した。(収量;15.4g )
【0228】これを導電性成分として用いた他は実施例
1と同様に塗布液を調製して感湿薄膜を形成し、湿度セ
ンサ素子を得た。
【0229】このようにして得られた湿度センサ素子の
出力特性の評価および耐水性試験は実施例1と同様に行
った。得られた出力特性の測定結果を図50に、耐水性
試験の測定結果を図51に示す。
【0230】なお、架橋前重合体のMn は4万程度であ
った。図50、図51より本発明の効果は明らかであ
る。
【0231】<実施例32>N,N′ジメチルピペラジ
ン9.38g (0.082モル)と1,6−ジクロロヘ
キサン10.62g (0.068モル)とをメタノール
10.0g に溶解し、還流温度にて15時間撹拌しなが
ら、4級化反応を行った。反応終了後、冷却し、さらに
N,N′ジメチルピペラジン4.69g (0.041モ
ル)とメタノール20.0g を加え、還流温度にて15
時間撹拌を続けた。反応終了後冷却し、このようにして
得られた反応溶液を大量のアセトン中に滴下して沈澱物
を生成させ、この中間重合体沈澱物をガラスフィルター
にて濾別・採取し、減圧乾燥した。(収量;15.1g
【0232】この中間重合体15.0g と、ビニルベン
ジルクロライド(m−とp−の混合物)15.0g とを
メタノール30.0g に溶解し、25℃にて24時間撹
拌しながら、中間重合体の末端に反応性基を導入した。
反応終了後、2−プロパノールを30g 加え、得られた
反応溶液を大量のアセトン中に滴下して沈澱物を生成さ
せ、この重合体沈澱物をガラスフィルターにて濾別・採
取し、減圧乾燥した。(収量;19.2g )
【0233】これを導電性成分として用いた他は実施例
1と同様に塗布液を調製して感湿薄膜を形成し、湿度セ
ンサ素子を得た。
【0234】このようにして得られた湿度センサ素子の
出力特性の評価および耐水性試験は実施例1と同様に行
った。得られた出力特性の測定結果を図52に、耐水性
試験の測定結果を図53に示す。
【0235】なお、架橋前重合体のMn は5万程度であ
った。図52、図53より本発明の効果は明らかであ
る。
【0236】<実施例33>1,4−ジアザビシクロ
[2.2.2]オクタン4.63g (0.041モル)
と、N,N′−ジメチルピペラジン4.71g (0.0
41モル)と、1,6−ジクロロヘキサン10.66g
(0.069モル)とをメタノール10.0gに溶解
し、還流温度にて15時間撹拌しながら、4級化反応を
行った。反応終了後、冷却し、さらに1,4−ジアザビ
シクロ[2.2.2]オクタン4.63g(0.041
モル)とメタノール20.0g を加え、還流温度にて1
5時間撹拌を続けた。反応終了後冷却し、このようにし
て得られた反応溶液を大量のアセトン中に滴下して沈澱
物を生成させ、この中間重合体沈澱物をガラスフィルタ
ーにて濾別・採取し、減圧乾燥した。(収量;17.2
g )
【0237】この中間重合体15.0g と、ビニルベン
ジルクロライド(m−とp−の混合物)15.0g とを
メタノール30.0g に溶解し、25℃にて24時間撹
拌しながら、中間重合体の末端に反応性基を導入した。
反応終了後、2−プロパノールを30g 加え、得られた
反応溶液を大量のアセトン中に滴下して沈澱物を生成さ
せ、この重合体沈澱物をガラスフィルターにて濾別・採
取し、減圧乾燥した。(収量;20.2g )
【0238】これを導電性成分として用いた他は実施例
1と同様に塗布液を調製して感湿薄膜を形成し、湿度セ
ンサ素子を得た。
【0239】このようにして得られた湿度センサ素子の
出力特性の評価および耐水性試験は実施例1と同様に行
った。得られた出力特性の測定結果を図54に、耐水性
試験の測定結果は図55に示す。
【0240】なお、架橋前重合体のMn は7万程度であ
った。図54、図55より本発明の効果は明らかであ
る。
【0241】<実施例34>N,N′−ジメチルピペラ
ジン8.48g (0.074モル)と1,6−ジクロロ
ヘキサン13.82g (0.089モル)とをメタノー
ル10.0g に溶解し、還流温度にて15時間撹拌しな
がら、4級化反応を行った。反応終了後、冷却し、さら
に1,6−ジクロロヘキサン6.91g (0.045モ
ル)とメタノール20.0g を加え、還流温度にて15
時間撹拌を続けた。反応終了後冷却し、このようにして
得られた反応溶液を大量のアセトン中に滴下して沈澱物
を生成させ、この中間重合体沈澱物をガラスフィルター
にて濾別・採取し、減圧乾燥した。(収量;17.1g
【0242】この中間重合体15.0g と、N−(3−
ジメチルアミノプロピル)メタクリルアミド15.0g
とをメタノール30.0g に溶解し、25℃にて24時
間撹拌しながら、中間重合体の末端に反応性基を導入し
た。反応終了後、2−プロパノールを30g 加え、得ら
れた反応溶液を大量のアセトン中に滴下して沈澱物を生
成させ、この重合体沈澱物をガラスフィルターにて濾別
・採取し、減圧乾燥した。(収量;17.4g )
【0243】これを導電性成分として用いた他は実施例
1と同様に塗布液を調製して感湿薄膜を形成し、湿度セ
ンサ素子を得た。
【0244】このようにして得られた湿度センサ素子の
出力特性の評価および耐水性試験は実施例1と同様に行
った。得られた出力特性の測定結果を図56に、耐水性
試験の測定結果を図57に示す。
【0245】なお、架橋前重合体のMn は7万程度であ
った。図56、図57より本発明の効果は明らかであ
る。
【0246】<実施例35>実施例34と同様の合成・
分離・精製した中間重合体15.0g とN−(3−ジメ
チルアミノプロピル)アクリルアミド15.0g とをメ
タノール30.0gに溶解し、25℃にて24時間撹拌
しながら、中間重合体の末端に反応性基を導入した。反
応終了後、2−プロパノールを30g 加え、得られた反
応溶液を大量のアセトン中に滴下して沈澱物を生成さ
せ、この重合体沈澱物をガラスフィルターにて濾別・採
取し、減圧乾燥した。(収量;15.1g )
【0247】これを導電性成分として用いた他は実施例
1と同様に塗布液を調製して感湿薄膜を形成し、湿度セ
ンサ素子を得た。
【0248】このようにして得られた湿度センサ素子の
出力特性の評価および耐水性試験は実施例1と同様に行
った。得られた耐水性試験の測定結果を図58に示す。
また、出力特性は実施例34と同様の結果であった。
【0249】なお、架橋前重合体のMn は7万程度であ
った。これらより本発明の効果は明らかである。
【0250】<実施例36>1,4−ジアザビシクロ
[2.2.2]オクタン3.75g (0.033モル)
と、N,N′−ジメチルピペラジン3.82g (0.0
33モル)と、1,6−ジクロロヘキサン12.44g
(0.080モル)とをメタノール10.0gに溶解
し、還流温度にて15時間撹拌しながら、4級化反応を
行った。反応終了後、冷却し、さらに1,6−ジクロロ
ヘキサン6.22g (0.040モル)とメタノール2
0.0g を加え、還流温度にて15時間撹拌を続けた。
反応終了後冷却し、2−プロパノールを30g 加えた。
このようにして得られた反応溶液を大量のアセトン中に
滴下して沈澱物を生成させ、この中間重合体沈澱物をガ
ラスフィルターにて濾別・採取し、減圧乾燥した。(収
量;17.5g )
【0251】この中間重合体15.0g と、N−(3−
ジメチルアミノプロピル)メタクリルアミド15.0g
とをメタノール30.0g に溶解し、25℃にて24時
間撹拌しながら、中間重合体の末端に反応性基を導入し
た。反応終了後、2−プロパノールを30g 加え、得ら
れた反応溶液を大量のアセトン中に滴下して沈澱物を生
成させ、この重合体沈澱物をガラスフィルターにて濾別
・採取し、減圧乾燥した。(収量;18.4g )
【0252】これを導電性成分として用いた他は実施例
1と同様に塗布液を調製して感湿薄膜を形成し、湿度セ
ンサ素子を得た。
【0253】このようにして得られた湿度センサ素子の
出力特性の評価および耐水性試験は実施例1と同様に行
った。得られた出力特性の測定結果を図59に、耐水性
試験の測定結果を図60に示す。
【0254】なお、架橋前重合体のMn は5万程度であ
った。図59、図60より本発明の効果は明らかであ
る。
【0255】<実施例37>実施例36と同様の合成・
分離・精製した中間重合体15.0g とN−(3−ジメ
チルアミノプロピル)アクリルアミド15.0g とをメ
タノール30.0gに溶解し、25℃にて24時間撹拌
しながら、中間重合体の末端に反応性基を導入した。反
応終了後、2−プロパノールを30g 加え、得られた反
応溶液を大量のアセトン中に滴下して沈澱物を生成さ
せ、この重合体沈澱物をガラスフィルターにて濾別・採
取し、減圧乾燥した。(収量;18.2g )
【0256】これを導電性成分として用いた他は実施例
1と同様に塗布液を調製して感湿薄膜を形成し、湿度セ
ンサ素子を得た。
【0257】このようにして得られた湿度センサ素子の
出力特性の評価および耐水性試験は実施例1と同様に行
った。得られた出力特性の測定結果を図61に示す。ま
た、出力特性は実施例36と同様の結果であった。
【0258】なお、架橋前重合体のMn は5万程度であ
った。これらより本発明の効果は明らかである。
【0259】<実施例38>N,N′ジメチルピペラジ
ン3.74g (0.033モル)と4,4′−トリメチ
レンビス(1−メチルピペリジン)7.80g (0.0
33モル)と1,6−ジクロロヘキサン8.46g
(0.055モル)をメタノール10.0g に溶解し、
還流温度にて15時間撹拌しながら、4級化反応を行っ
た。反応終了後、冷却し、さらにN,N′−ジメチルピ
ペラジン3.74g (0.033モル)とメタノール2
0.0g を加え、還流温度にて15時間撹拌を続けた。
反応終了後冷却し、2−プロパノールを30g 加えた。
このようにして得られた反応溶液を大量のアセトン中に
滴下して沈澱物を生成させ、この重合体沈澱物をガラス
フィルターにて濾別・採取し、減圧乾燥した。(収量;
15.5g )
【0260】この中間重合体15.0g と、ビニルベン
ジルクロライド(m−とp−の混合物)15.0g とを
メタノール30.0g に溶解し、25℃にて24時間撹
拌しながら、中間重合体の末端に反応性基を導入した。
反応終了後、2−プロパノールを30g 加え、得られた
反応溶液を大量のアセトン中に滴下して沈澱物を生成さ
せ、この重合体沈澱物をガラスフィルターにて濾別・採
取し、減圧乾燥した。(収量;12.2g )
【0261】これを導電性成分として用いた他は実施例
1と同様に塗布液を調製して感湿薄膜を形成し、湿度セ
ンサ素子を得た。
【0262】このようにして得られた湿度センサ素子の
出力特性の評価および耐水性試験は実施例1と同様に行
った。得られた出力特性の測定結果を図62に、耐水性
試験の測定結果を図63に示す。
【0263】なお、架橋前重合体のMn は6万程度であ
った。図62、図63より本発明の効果は明らかであ
る。
【0264】<実施例39>N,N′−ジメチルピペラ
ジン3.15g (0.028モル)と4,4′−トリメ
チレンビス(1−メチルピペリジン)6.58g (0.
028モル)と、1,6−ジクロロヘキサン10.27
g (0.065モル)とをメタノール10.0g に溶解
し、還流温度にて15時間撹拌しながら、4級化反応を
行った。反応終了後、冷却し、さらに1,6−ジクロロ
ヘキサン5.14g (0.033モル)とメタノール2
0.0g を加え、還流温度にて15時間撹拌を続けた。
反応終了後冷却し、2−プロパノールを30g 加えた。
このようにして得られた反応溶液を大量のアセトン中に
滴下して沈澱物を生成させ、この重合体沈澱物をガラス
フィルターにて濾別・採取し、減圧乾燥した。(収量;
16.5g )
【0265】この中間重合体15.0g と、N−(3−
ジメチルアミノプロピル)メタクリルアミド15.0g
とをメタノール30.0g に溶解し、25℃にて24時
間撹拌しながら、中間重合体の末端に反応性基を導入し
た。反応終了後、2−プロパノールを30g 加え、得ら
れた反応溶液を大量のアセトン中に滴下して沈澱物を生
成させ、この重合体沈澱物をガラスフィルターにて濾別
・採取し、減圧乾燥した。(収量;15.4g )
【0266】これを導電性成分として用いた他は実施例
1と同様に塗布液を調製して感湿薄膜を形成し、湿度セ
ンサ素子を得た。
【0267】このようにして得られた湿度センサ素子の
出力特性の評価および耐水性試験は実施例1と同様に行
った。得られた出力特性の測定結果を図64に、耐水性
試験の測定結果を図65に示す。
【0268】なお、架橋前重合体のMn は5万程度であ
った。図64、図65より本発明の効果は明らかであ
る。
【0269】<実施例40>実施例39と同様の合成・
分離・精製した中間重合体15.0g とN−(3−ジメ
チルアミノプロピル)アクリルアミド15.0g とをメ
タノール30.0gに溶解し、25℃にて24時間撹拌
しながら、中間重合体の末端に反応性基を導入した。反
応終了後、2−プロパノールを30g 加え、得られた反
応溶液を大量のアセトン中に滴下して沈澱物を生成さ
せ、この重合体沈澱物をガラスフィルターにて濾別・採
取し、減圧乾燥した。(収量;17.9g )
【0270】これを導電性成分として用いた他は実施例
1と同様に塗布液を調製して感湿薄膜を形成し、湿度セ
ンサ素子を得た。
【0271】このようにして得られた湿度センサ素子の
出力特性の評価および耐水性試験は実施例1と同様に行
った。得られた耐水性試験の測定結果を図66に示す。
また、出力特性は実施例39と同様の結果であった。
【0272】なお、架橋前重合体のMn は6万程度であ
った。これらより本発明の効果は明らかである。
【0273】<実施例41>実施例1〜7および実施例
9〜11、13〜40において、上記以外のジアミン化
合物とジハロゲン化合物とを種々組み合わせ、かつこれ
らの化合物の添加量を実施例1に従うもの(化12のス
キーム)と実施例13に従うもの(化13のスキーム)
とに種々かえ、さらに組合わせるエチレン性不飽和反応
性基を有する化合物を種々かえるほかは、同様に感湿薄
膜を形成し、同様に湿度センサ素子を得た。また、実施
例8および12に準ずるジアミン化合物とジハロゲン化
合物の組合わせの場合は実施例1と同様にして感湿薄膜
を形成し、同様に湿度センサ素子を得た。これらの湿度
センサ素子について同様に出力特性および耐水性を調べ
たところ、用いたジアミン化合物、ジハロゲン化合物や
反応条件等に応じて、実施例1〜40の結果と同等の結
果を示した。
【0274】<比較例1>特公昭62−7976号公報
に記載の湿度センサ素子を用いて出力特性を実施例1と
同様にして測定した。得られた出力特性の測定結果を図
67に示す。
【0275】この場合の感湿材料は化23に示されるポ
リ2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピルトリ
メチルアンモニウムクロライドであり、感湿薄膜は、化
23の重合体溶液を用いて塗膜形成した後、重クロム酸
アンモニウム溶液を塗布してベーキングを行い、その後
紫外線を2〜3分間照射して架橋処理を行って得たもの
である。
【0276】
【化23】
【0277】図67より、30%RH以下の領域でヒス
テリシスを示すことがわかり、本発明のものに比べ明ら
かに出力特性が劣ることがわかる。
【0278】<比較例2>特許第2808255号に記
載の湿度センサ素子のうち、実施例1に記載の素子の塩
素ガス暴露前後の出力差を測定し、同じ条件で測定した
本発明における実施例1の素子の出力差との比較を行っ
た。ガス曝露条件としては、塩素ガス濃度1ppm、温度
40℃、湿度70〜80%RHの雰囲気に、96時間放
置した。図68にその結果を示す。
【0279】図68から明らかなように、本発明による
素子の出力は、塩素ガス暴露の前後で変化していないこ
とが分かる。
【0280】<比較例3>特許第2808255号に記
載の湿度センサ素子のうち、実施例1に記載の素子のN
2 ガス暴露前後の出力差を測定し、同じ条件で測定し
た本発明における実施例1の素子の出力差との比較を行
った。ガス曝露条件としては、NO2ガス濃度1ppm、温
度40℃、湿度70〜80%RHの雰囲気に、96時間
放置した。図69にその結果を示す。
【0281】図69から明らかなように、本発明による
素子の出力は、NO2 ガス暴露の前後で変化していない
ことが分かる。
【0282】<比較例4>特許第2808255号に記
載の湿度センサ素子のうち、実施例1に記載の素子のS
2 ガス暴露前後の出力差を測定し、同じ条件で測定し
た本発明における実施例1の素子の出力差との比較を行
った。ガス曝露条件としては、SO2ガス濃度5ppm、温
度40℃、湿度70〜80%RHの雰囲気に、96時間
放置した。図70にその結果を示す。
【0283】図70から明らかなように、本発明による
素子の出力は、SO2 ガス暴露の前後で変化していない
ことが分かる。
【0284】<比較例5>実施例1記載の化17の感湿
液を、絶縁基板上にKBMl003の塗布なしに直接塗
布して作成した素子と、本発明の実施例1の素子の耐水
性試験を実施例1と同様にして測定した。耐水性の測定
結果を図71に示す。
【0285】図71から明らかなように、シラン化合物
の層がない場合、耐水試験中に感湿層が膨潤し容易に剥
離するため耐水性が劣っている。
【0286】<比較例6>実施例1に記載の素子におい
て、感湿材料を塗布するディスペンス作業の際に、滴下
量を0.5,0.75,1.25,1.50μlとし、
感湿層の膜厚を変化させた以外は実施例1と同様にして
素子を作製した。
【0287】得られた各素子について、比較例3〜5と
同様の方法でガス暴露前後の出力差を測定してその変化
率を求めた。なお、感湿層の膜厚は、それぞれ1.2,
1.8,2.3,2.9,3.2μm であった。結果を
表1に示す。
【0288】
【表1】
【0289】表1から明らかなように、膜厚が厚くなる
ほどガスの影響を受けにくくなることが分かる。
【0290】
【発明の効果】本発明によれば、耐水性に優れ、結露す
る雰囲気中でも長期間安定に動作することが可能にな
る。また、ヒステリシスがみられず、広範囲の湿度領域
での測定が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の湿度センサ素子の構成例の一つを示す
平面図である。
【図2】実施例1で得た湿度センサ素子の出力特性の測
定結果を示すグラフである。
【図3】実施例1で得た湿度センサ素子の耐水性試験の
測定結果を示すグラフである。
【図4】実施例2で得た湿度センサ素子の出力特性の測
定結果を示すグラフである。
【図5】実施例2で得た湿度センサ素子の耐水性試験の
測定結果を示すグラフである。
【図6】実施例3で得た湿度センサ素子の出力特性の測
定結果を示すグラフである。
【図7】実施例3で得た湿度センサ素子の耐水性試験の
測定結果を示すグラフである。
【図8】実施例4で得た湿度センサ素子の出力特性の測
定結果を示すグラフである。
【図9】実施例4で得た湿度センサ素子の耐水性試験の
測定結果を示すグラフである。
【図10】実施例5で得た湿度センサ素子の出力特性の
測定結果を示すグラフである。
【図11】実施例5で得た湿度センサ素子の耐水性試験
の測定結果を示すグラフである。
【図12】実施例6で得た湿度センサ素子の出力特性の
測定結果を示すグラフである。
【図13】実施例6で得た湿度センサ素子の耐水性試験
の測定結果を示すグラフである。
【図14】実施例7で得た湿度センサ素子の出力特性の
測定結果を示すグラフである。
【図15】実施例7で得た湿度センサ素子の耐水性試験
の測定結果を示すグラフである。
【図16】実施例8で得た湿度センサ素子の出力特性の
測定結果を示すグラフである。
【図17】実施例8で得た湿度センサ素子の耐水性試験
の測定結果を示すグラフである。
【図18】実施例9で得た湿度センサ素子の出力特性の
測定結果を示すグラフである。
【図19】実施例9で得た湿度センサ素子の耐水性試験
の測定結果を示すグラフである。
【図20】実施例10で得た湿度センサ素子の出力特性
の測定結果を示すグラフである。
【図21】実施例10で得た湿度センサ素子の耐水性試
験の測定結果を示すグラフである。
【図22】実施例12で得た湿度センサ素子の出力特性
の測定結果を示すグラフである。
【図23】実施例12で得た湿度センサ素子の耐水性試
験の測定結果を示すグラフである。
【図24】実施例13で得た湿度センサ素子の耐水性試
験の測定結果を示すグラフである。
【図25】実施例14で得た湿度センサ素子の耐水性試
験の測定結果を示すグラフである。
【図26】実施例15で得た湿度センサ素子の耐水性試
験の測定結果を示すグラフである。
【図27】実施例16で得た湿度センサ素子の耐水性試
験の測定結果を示すグラフである。
【図28】実施例17で得た湿度センサ素子の耐水性試
験の測定結果を示すグラフである。
【図29】実施例18で得た湿度センサ素子の耐水性試
験の測定結果を示すグラフである。
【図30】実施例19で得た湿度センサ素子の耐水性試
験の測定結果を示すグラフである。
【図31】実施例20で得た湿度センサ素子の耐水性試
験の測定結果を示すグラフである。
【図32】実施例21で得た湿度センサ素子の耐水性試
験の測定結果を示すグラフである。
【図33】実施例22で得た湿度センサ素子の出力特性
の測定結果を示すグラフである。
【図34】実施例22で得た湿度センサ素子の耐水性試
験の測定結果を示すグラフである。
【図35】実施例23で得た湿度センサ素子の出力特性
の測定結果を示すグラフである。
【図36】実施例23で得た湿度センサ素子の耐水性試
験の測定結果を示すグラフである。
【図37】実施例24で得た湿度センサ素子の出力特性
の測定結果を示すグラフである。
【図38】実施例24で得た湿度センサ素子の耐水性試
験の測定結果を示すグラフである。
【図39】実施例25で得た湿度センサ素子の出力特性
の測定結果を示すグラフである。
【図40】実施例25で得た湿度センサ素子の耐水性試
験の測定結果を示すグラフである。
【図41】実施例26で得た湿度センサ素子の出力特性
の測定結果を示すグラフである。
【図42】実施例26で得た湿度センサ素子の耐水性試
験の測定結果を示すグラフである。
【図43】実施例27で得た湿度センサ素子の出力特性
の測定結果を示すグラフである。
【図44】実施例27で得た湿度センサ素子の耐水性試
験の測定結果を示すグラフである。
【図45】実施例28で得た湿度センサ素子の出力特性
の測定結果を示すグラフである。
【図46】実施例28で得た湿度センサ素子の耐水性試
験の測定結果を示すグラフである。
【図47】実施例29で得た湿度センサ素子の出力特性
の測定結果を示すグラフである。
【図48】実施例29で得た湿度センサ素子の耐水性試
験の測定結果を示すグラフである。
【図49】実施例30で得た湿度センサ素子の耐水性試
験の測定結果を示すグラフである。
【図50】実施例31で得た湿度センサ素子の出力特性
の測定結果を示すグラフである。
【図51】実施例31で得た湿度センサ素子の耐水性試
験の測定結果を示すグラフである。
【図52】実施例32で得た湿度センサ素子の出力特性
の測定結果を示すグラフである。
【図53】実施例32で得た湿度センサ素子の耐水性試
験の測定結果を示すグラフである。
【図54】実施例33で得た湿度センサ素子の出力特性
の測定結果を示すグラフである。
【図55】実施例33で得た湿度センサ素子の耐水性試
験の測定結果を示すグラフである。
【図56】実施例34で得た湿度センサ素子の出力特性
の測定結果を示すグラフである。
【図57】実施例34で得た湿度センサ素子の耐水性試
験の測定結果を示すグラフである。
【図58】実施例35で得た湿度センサ素子の耐水性試
験の測定結果を示すグラフである。
【図59】実施例36で得た湿度センサ素子の出力特性
の測定結果を示すグラフである。
【図60】実施例36で得た湿度センサ素子の耐水性試
験の測定結果を示すグラフである。
【図61】実施例37で得た湿度センサ素子の耐水性試
験の測定結果を示すグラフである。
【図62】実施例38で得た湿度センサ素子の出力特性
の測定結果を示すグラフである。
【図63】実施例38で得た湿度センサ素子の耐水性試
験の測定結果を示すグラフである。
【図64】実施例39で得た湿度センサ素子の出力特性
の測定結果を示すグラフである。
【図65】実施例39で得た湿度センサ素子の耐水性試
験の測定結果を示すグラフである。
【図66】実施例40で得た湿度センサ素子の耐水性試
験の測定結果を示すグラフである。
【図67】比較例1で得た湿度センサ素子の出力特性の
測定結果を示すグラフである。
【図68】比較例3で得た湿度センサ素子の塩素ガス暴
露前後の各特性の測定結果を示すグラフである。
【図69】比較例3で得た湿度センサ素子の二酸化窒素
ガス暴露前後の各特性の測定結果を示すグラフである。
【図70】比較例3で得た湿度センサ素子の二酸化硫黄
ガス暴露前後の各特性の測定結果を示すグラフである。
【図71】比較例6で得た下地層のない湿度センサ素子
の耐水性試験の測定結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 湿度センサ素子 2 絶縁基板 3 感湿薄膜 4 電極 5 ギャップ 6 電極端子 7 リード線 8 半田 9 レジスト膜 11 下地層

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁基板上にギャップを介して対向する
    ように一対の電極を有し、このギャップ上にSiを含有
    する下地層を介して感湿薄膜を有し、 この感湿薄膜が、エチレン性不飽和基を有する導電性高
    分子重合体の架橋物を含有し、かつ前記下地層と感湿薄
    膜とは相互侵入高分子網目構造により物理的に結合して
    いる湿度センサ素子。
  2. 【請求項2】 絶縁基板上にギャップを介して対向する
    ように一対の電極を有し、このギャップ上にSiを含有
    する下地層を介して感湿薄膜を有し、 この感湿薄膜が、下記式(I)で示される重合体の架橋
    物を含有し、かつ前記下地層と感湿薄膜とは脱ハロゲン
    化反応を経ない共有結合により相互に結合している湿度
    センサ素子。 【化1】 〔式(I)において、AおよびBは各々二価基を表わ
    す。Y1 、Y2 、Y3 、Y 4 、Y5 およびY6 は、各々
    一価基を表わし、これらのうち少なくとも一つは、エチ
    レン性不飽和反応性基を末端に有する基である。Y1
    2 、Y3 、Y4 、Y5 、Aおよびこれらの窒素原子
    (N)側の一部のうちの任意の2つ以上、またはY4
    5 、Y6 、Bおよびこれらの窒素原子(N)側の一部
    のうちの任意の2つ以上が結合して窒素原子(N)とと
    もに環を形成してもよい。X- はハロゲン化物イオンを
    表わす。nは2〜5000である。〕
  3. 【請求項3】 さらに前記下地層と感湿薄膜とは相互侵
    入高分子網目構造により物理的に結合している請求項2
    の湿度センサ素子。
  4. 【請求項4】 前記感湿層の膜厚が0.1〜20μm で
    ある請求項1〜3のいずれかの湿度センサ素子。
  5. 【請求項5】 前記重合体が、下記式(II)または式
    (III)で示される請求項2〜4のいずれかの湿度セン
    サ素子。 【化2】 【化3】 〔式(II)および式(III)の各々において、Aおよび
    Bは各々二価基を表わす。R1 、R2 、R3 およびR4
    は各々アルキル基またはアルケニル基を表わす。R1
    2 、R1 とAもしくはAの一部、R2 とAもしくはA
    の一部、R3 とR 4 、R3 とAもしくはAの一部、R4
    とAもしくはAの一部、R1 とR3 もしくはR4 、また
    はR2 とR3 もしくはR4 が互いに結合して窒素原子
    (N)とともに環を形成してもよい。Lは二価基を表わ
    す。Rは水素原子またはアルキル基を表わす。X- はハ
    ロゲン化物イオンを表わす。nは2〜5000である。
    式(II)において、R5 およびR6 は各々アルキル基ま
    たはアルケニル基を表わす。〕
  6. 【請求項6】 前記Aで表わされる二価基がアルキレン
    基、アルケニレン基、アリーレン基またはこれらの組合
    せである請求項2〜5のいずれかの湿度センサ素子。
  7. 【請求項7】 前記Bで表わされる二価基が、オキシ基
    (−O−)およびカルボニル基(−CO−)のうちの1
    種以上が介在してもよいアルキレン基、アルケニレン
    基、アリーレン基またはこれらの組合せである請求項2
    〜6のいずれかの湿度センサ素子。
  8. 【請求項8】 前記重合体が、ジアミン化合物とジハロ
    ゲン化合物とを反応させて得られる中間重合体の両末端
    にエチレン性不飽和反応性基を導入して得られる請求項
    2〜7のいずれかの湿度センサ素子。
  9. 【請求項9】 少なくとも加水分解性基と不飽和結合を
    有する有機基とを有するシラン化合物を基板上に塗布し
    て下地層を形成し、 この下地層上にエチレン性不飽和基を有する導電性高分
    子を含有する溶液を塗布した後、 前記導電性高分子を放射線照射によって架橋させ、かつ
    前記シラン合物と結合させて感湿薄膜を形成する湿度セ
    ンサ素子の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記導電性高分子とシラン化合物との
    結合は、エチレン性不飽和基と不飽和結合との間の架橋
    による共有結合である請求項9の湿度センサ素子の製造
    方法。
  11. 【請求項11】 前記架橋物が紫外線照射によって得ら
    れる請求項9または10の湿度センサ素子。
  12. 【請求項12】 前記導電性高分子は下記式(I)で表
    される請求項9〜11のいずれかの湿度センサ素子の製
    造方法。 【化4】 〔式(I)において、AおよびBは各々二価基を表わ
    す。Y1 、Y2 、Y3 、Y 4 、Y5 およびY6 は、各々
    一価基を表わし、これらのうち少なくとも一つは、エチ
    レン性不飽和反応性基を末端に有する基である。Y1
    2 、Y3 、Y4 、Y5 、Aおよびこれらの窒素原子
    (N)側の一部のうちの任意の2つ以上、またはY4
    5 、Y6 、Bおよびこれらの窒素原子(N)側の一部
    のうちの任意の2つ以上が結合して窒素原子(N)とと
    もに環を形成してもよい。X- はハロゲン化物イオンを
    表わす。nは2〜5000である。〕
  13. 【請求項13】 前記シラン化合物は、下記式(IV)で
    表される請求項9〜12のいずれかの湿度センサの製造
    方法。 【化5】 〔式(IV)においてX0 は加水分解性基を、R0 は有機
    基を表している。nは1、2または3のいずれかの整数
    を表す。〕
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