JP2002181699A - 光学検出装置およびこれを用いた研磨装置 - Google Patents

光学検出装置およびこれを用いた研磨装置

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JP2002181699A
JP2002181699A JP2000383872A JP2000383872A JP2002181699A JP 2002181699 A JP2002181699 A JP 2002181699A JP 2000383872 A JP2000383872 A JP 2000383872A JP 2000383872 A JP2000383872 A JP 2000383872A JP 2002181699 A JP2002181699 A JP 2002181699A
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Eiji Matsukawa
英二 松川
Yumiko Ouchi
由美子 大内
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学検査装置における光学部材表面での反射
光が検査光学系に入射することを防止して、S/N比の
低下を防止する。 【解決手段】 被検物体4に検査照明光を照射し、この
被検物体からの反射光を検査信号光として信号検出器に
より受光して検出するように光学検出装置を構成してい
る。この光学検出装置において、検査照明光および検査
信号光が共通の光路7bを有し、この共通の光路7b内
に設けられたビームスプリッタプリズム3における共通
の光路内での空気との境界面3dが共通の光路7bに垂
直となる場合に、この境界面3dからの検査照明光の反
射光が検査信号光の光路7cから外れるように境界面3
dを傾斜させている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被検物体に検査照
明光を照射し、被検物体からの反射光を検査信号光とし
て信号検出器により受光して検出するように構成された
光学検出装置に関し、さらに、この光学検出装置を用い
て構成される研磨装置に関する。
【0002】
【従来の技術】このような光学検査装置は被検物体表面
に蒸着形成された膜の厚さや、被検物体表面の反射分光
特性等を検査するために用いられ、例えば、半導体ウエ
ハや液晶表示パネル用ガラス基板等のような基板の製造
工程における検査装置として用いられている。このよう
な光学検査装置は、基板からの反射光を検査信号光とし
て受光検出し、反射光(検査信号光)の波長毎の光量を
分析して基板に形成された薄膜の膜厚を測定したり、反
射光の分光特性から被検物体表面の物質を特定したりす
るために使用される。
【0003】このような光学検査装置は、被検物体表面
に検査照明光を照射し、このとき被検物体から反射され
てくる反射光を、分光器等のような信号検出器により受
光して波長毎の光強度を検出するように構成されてい
る。このような光学検査装置に用いられる光学系は、被
検物体への入射光とそれからの反射光の光軸を一致さ
せ、ビームスプリッタプリズムを用いて分離する構成が
利用されている。また、光源のサイズ、発光角、被検物
体表面の分析領域、分光器のサイズおよび角度特性等を
考慮した適切な倍率でリレー光学系が組み込まれてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような光学検査装
置では、被検物体表面の光反射率、被検物体表面近傍に
介在する信号撹乱物質の影響により、検査信号光(反射
光)の強度が検査照明光の強度に比べて微弱となること
が多い。このため、リレー光学系や、ビームスプリッタ
等のような光学部材の表面で検査照明光が直接反射さ
れ、このように直接反射された光が信号検出器を構成す
る検出光学系に入射してノイズとなり、検出光学系のS
/N比を低下させるという問題がある。特に、研磨装置
(CMP装置)に使用する膜厚測定器や研磨終点検出器
では、研磨するウエハ面上に介在する研磨剤の影響によ
り検出信号が微弱となるため、検出光学系のS/N比の
低下は著しい。
【0005】検出光学系の光学部材であるビームスプリ
ッタの端面は光軸に垂直であるため、光軸に平行な入射
光がこの端面で正反射すると入射光と同一の光路を戻る
ため、このようなビームスプリッタ端面からの正反射光
がノイズとなる可能性が高い。また、リレー光学系を構
成するリレーレンズにおいて曲率の大きな面に平行光が
入射する場合も、反射光がほぼ同一光路を戻ることにな
り、これがノイズとなってS/N比を低下させる原因と
なる。
【0006】本発明は以上のような問題に鑑みたもの
で、光学検査装置における光学部材表面での反射光が検
査光学系に入射することを防止して、S/N比の低下を
防止することができるような構成の光学検査装置を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的達成のた
め、本発明においては、被検物体に検査照明光を照射
し、この被検物体からの反射光を検査信号光として信号
検出器により受光して検出するように光学検出装置を構
成しており、この光学検出装置において、検査照明光お
よび検査信号光が共通の光路を有し、この共通の光路内
に設けられた光学部材における共通の光路内での空気と
の境界面もしくはこの境界面の接平面からの検査照明光
の反射光が検査信号光の光路から外れるように境界面も
しくは接平面を傾斜させている。
【0008】なお、この場合、前記境界面もしくは前記
接平面からの検査照明光の反射光が信号検出器を構成す
る検出光学系の有効検出範囲の外に入射するように前記
境界面もしくは前記接平面を傾斜させるのが好ましい。
【0009】このような構成の光学検出装置では、光学
部材における境界面もしくは接平面からの検査照明光の
反射光は信号検出器に向かう検査信号光の光路から外れ
るため、信号検出器にこの反射光が入射することがなく
(もしくは小さく)、反射光がノイズとなって悪影響が
及ぶことがない(もしくは少ない)。このため、信号検
出における検出信号のS/N比が低下することがなく
(もしくはこの低下量が小さく)、精度の高い検出が可
能である。
【0010】本発明の光学検出装置において、光学部材
が、前記共通の光路内での空気との境界面が平面形状と
なる光路分割部材から構成される場合には、この光路分
割部材を、光量分割面における前記共通の光路との交点
を通る法線を軸として、式(1)を満たす角度θだけ回
転させて配置するのが好ましい。このように光路分割部
材を配置すれば、光路分割部材における光軸にほぼ垂直
となる端面での反射光が信号検出器の検出光学系の光路
内に入射することがなくなり、S/N比の高い検出が可
能となる。
【0011】
【数1】 cosθ < 2cos[(1/2)arctan{(φ+D)/2A}] − 1 ・・・(1) 但し、 φ:前記信号検出器を構成する検出光学系の有
効径 D:前記境界面からの前記検査照明光の反射光の前記検
出光学系入射面への入射光束径 A:前記光路分割部材と前記信号検出器との間にレンズ
作用を有する光学部材が介在しない場合はその空気間
隔、前記光路分割部材と前記信号検出器との間にレンズ
作用を有する光学部材が介在する場合はその焦点距離
【0012】また、本発明の光学検出装置において、光
学部材が、前記共通の光路内での空気との境界面が所定
の曲率を有したレンズ部材から構成される場合には、こ
のレンズ部材の曲率中心を、前記共通の光路の光軸に対
して所定量Sだけずらせて配設するのが好ましい。この
所定量Sは、式(2)に基づいて設定するのが好まし
い。このようにレンズ部材の曲率中心をずらせることに
より、検査照明光の光束中心が通るレンズ表面における
接平面は光束に垂直な面に対して傾斜することになり、
レンズ表面からの正反射光は信号検出器の検出光学系の
光路内に入射することがなくなり、S/N比の高い検出
が可能となる。
【0013】
【数2】 S > r・sin[(1/2)arctan{(φ+D)/2A}] ・・・(2) 但し、 r:太い光束が入射する側の前記レンズ部材の
曲率半径 φ:前記信号検出器を構成する検出光学系の有効径 D:前記境界面からの前記検査照明光の反射光の前記検
出光学系入射面への入射光束径 A:前記光路分割部材と前記信号検出器との間にレンズ
作用を有する光学部材が介在しない場合はその空気間
隔、前記光路分割部材と前記信号検出器との間にレンズ
作用を有する光学部材が介在する場合はその焦点距離
【0014】また、本発明の光学検出装置において、光
学部材が、前記共通の光路内での空気との境界面を有し
た光学素子から構成される場合には、この光学素子を前
記共通路の光路の光軸を含む面内で、次式(3)を満た
す角度γだけ回転させて配置するのが好ましい。このよ
うに角度γだけ回転させることにより、検査照明光の光
束中心が通る光学素子表面における接平面は光束に垂直
な面に対して傾斜することになり、光学素子表面からの
正反射光は信号検出器の検出光学系の光路内に入射する
ことがなくなり、S/N比の高い検出が可能となる。
【0015】
【数3】 γ > (1/2)arctan{(φ+D)/2A} ・・・(3) 但し、 φ:前記信号検出器を構成する検出光学系の有
効径 D:前記境界面からの前記検査照明光の反射光の前記検
出光学系入射面への入射光束径 A:前記光路分割部材と前記信号検出器との間にレンズ
作用を有する光学部材が介在しない場合はその空気間
隔、前記光路分割部材と前記信号検出器との間にレンズ
作用を有する光学部材が介在する場合はその焦点距離
【0016】また、上述の光学検出装置は、前記被検物
体を研磨する研磨パッドと前記被検物体を載置するステ
ージと、前記研磨パッドと前記被検物体とを相対的に移
動させる駆動機構とを有する研磨装置に備えられ、前記
被検物体の研磨状態を検出する装置に使用することが好
ましい。特に研磨装置では、被検物体からの反射光が弱
くなるので、このような境界面で反射する光があるとS
/N比を高く検出することが難しくなる。そこで、上述
の光学検出装置を用いれば、このようなことを防ぐこと
が可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
ましい実施形態について説明する。まず、図1に本発明
の第1実施形態に係る光学検査装置を示している。この
光学検査装置においては、光源1から出た光はレンズ部
材2aにより平行光に変換され、ビームスプリッタプリ
ズム3を透過した成分がレンズ2b,2cによってリレ
ーされ、被検物体4の表面に検査照明光として照射され
る。このような検査照明光の照射に対して発生する被検
物体4の表面からの反射光すなわち検査信号光は上記と
逆の方向に進み、リレーレンズ2c,2bを経てビーム
スプリッタプリズム3に至る。このことから分かるよう
に、ビームスプリッタプリズム3からリレーレンズ2
b,2cを経て被検物体4に至る光路は、検査照明光お
よび検査信号光の共通の光路となっている。
【0018】上記のようにしてビームスプリッタプリズ
ム3に到達した検査信号光のうち、ビームスプリッタプ
リズム3の光量分割面で反射された成分が図における右
方向に射出され、光路折り曲げミラー5により反射され
た後、レンズ2dによって集光されて信号検出器6に繋
がったファイバー光学系9の入射面9a近傍で結像す
る。このようにして被検物体4の表面から反射光である
検査信号光が信号検出器6により検出され、前述したよ
うに、反射光の波長毎の光量を分析して被検物体4の表
面膜厚の検査を行ったり、分光特性を求めて被検物体4
の表面物質の特定等が行われたりする。
【0019】図2には、図1の構成の光学検査装置にお
けるビームスプリッタプリズム3およびその周囲を拡大
して示している。この光学検査装置においては、ビーム
スプリッタプリズム3を、その光量分割面3aの検査照
射光光軸との交点を通る法線3bを軸にして角度θだけ
回転して配設している(法線方向から光量分割面3aを
見て示す図3参照)。なお、この角度θはレンズ部材2
aの光軸とビームスプリッタプリズム3の端面3cが垂
直になるときに0度となる。このビームスプリッタプリ
ズム3に光源1からの検査照明光が照射されたときの光
の光路を追跡して説明する。図2において、光源側から
プリズム3に入射する光の光軸を7aで示し、プリズム
3を透過して被検物体側へ射出される光の光軸を7bで
示し、被検物体4の表面から正反射した検査信号光が光
軸7bと同一経路を通ってプリズム3の光量分割面3a
で反射されて検出器側に射出される光の光軸を7cで示
している。
【0020】まずプリズム3に入射する光の光軸7aに
沿った入射光を追跡する。プリズム3におけるこの光の
入射面3cの法線ベクトルnと、光軸7aのなす角α
は、次式(4)で表すことができる。
【0021】
【数4】cosα=1/2 (1+cosθ) ・・・(4)
【0022】ここで、プリズム3内を透過して反対側の
端面3dにおいて一部の光が反射されるが、この反射光
は上記角度αで反射されて光量分割面3aに照射され、
ここで反射された反射光は破線8で示すように、光軸7
cに対して2αの角度を有して射出される。このように
破線8で示す光がファイバー光学系9の入射面9aから
信号検出器6に入り込むとのこの反射光がノイズ光とな
ってS/N比が低下するという問題があるため、本発明
では破線8で示す反射光(ノイズ光)が入射面9a内に
入り込まないように設定しており、このための条件につ
いて以下に説明する。
【0023】破線8で示すノイズ光がレンズ2dによっ
て集光された後にファイバー光学系9の入射面9aから
信号検出器6に入り込まないための条件は、レンズ2d
の焦点距離をA、入射面9aの有効径をφ、ノイズ光の
入射面9aへの入射光束径をDとすれば、次式(5)に
より表すことができる。
【0024】
【数5】2α> arctan{(φ+D)/2A} ・・・(5)
【0025】式(5)を変形すれば、次式(6)とな
る。
【0026】
【数6】 α> (1/2) arctan{(φ+D)/2A} ・・・(6)
【0027】ここで、0°<α<90°であるから、co
sαは単調減少の関係となり、次式(7)の関係が得ら
れる。
【0028】
【数7】 cosα> cos[(1/2) arctan{(φ+D)/2A}] ・・・(7)
【0029】次に、この式(7)の左辺に上式(4)を
代入すると、式(8)が得られ、これを更に変形すると
式(9)となる。
【0030】
【数8】 1/2 (1+cosθ) > cos[(1/2) arctan{(φ+D)/2A}] ・・・(8) cosθ > 2cos[(1/2) arctan{(φ+D)/2A}]−1 ・・・(9)
【0031】このことから分かるように、上記式(9)
を満足する角度θだけビームスプリッタプリズム3を法
線3bを軸として回転させれば、破線8で示すノイズ光
がレンズ2dによって集光された後にファイバー光学系
9の入射面9aから信号検出器6に入り込むことがな
く、信号検出器6においてS/N比の高い検査信号光の
検出が可能となる。
【0032】なお、図1の実施形態では検出器側にレン
ズ2dをおいて集光しているが、例えば光源1からの入
射光を細いビーム状の光として検出器側にビーム状の検
査信号光が入射するように構成してここに集光レンズを
配設しない場合には、プリズム3の検出器側の端面3e
から入射面9aに至る空気間隔をAとすれば、上記式
(5)〜(9)が同様に成立し、この場合にも式(9)
を満足するように回転角θを設定すれば、ノイズ光を検
出することなく、良好な検査信号光の検出が可能であ
る。
【0033】ここで図1に示した第1実施形態において
は、プリズム3の屈折率n=1.5168で、プリズム3の厚
さt=5mmのものを用い、回転角θ=3°としている。
さらに、ビームスプリッタプリズム3と信号検出器6
(ファイバー光学系9の入射面9a)との間に介在する
レンズ2dの焦点距離f(=A)=16mmであり、信号検
出光学系の有効径すなわちファイバ光学系9の入射面9
aの有効径φ=0.5mmである。ノイズ光の入射面9aへ
の入射光束径Dは、ノイズ光の発生する面3dが平面で
あるため信号光と同一直径で、D=0.5mmである。これ
らの数値を上記式(9)に代入して計算すると、左辺=
cosθ=0.9986であり、右辺=0.9998であり、式(9)
を満足し、ノイズ光が信号検出器6内に混入することが
なく、良好な信号光検出が可能である。
【0034】本実施形態におけるノイズ光と検査信号光
の振る舞いをもう少し詳しく追跡する。プリズム3にお
ける検査照明光の入射面3cおよび射出面3dの法線と
入射光軸7aとのなす角αは上記式(4)より計算する
と、α=2.12°である。図2において光軸7aに沿って
プリズム3に入射した光が、射出面3dで反射され、光
量分割面3aで再度反射され、信号検出器側に進むノイ
ズ光8について考える。光軸7aに沿って入射した光
は、プリズム3の入射面3cで、プリズムの屈折率nの
ときには、sinα=nsinα′を満たす角α′の方向へ屈
折し、そのまま光量分割面3aを透過して射出面3dに
到達する。このように射出面3dの法線に対して角度
α′だけ傾いて入射することから、射出面3dでの反射
光は法線に対して入射光とは逆向きにα′だけ傾く。
【0035】この反射光は今度は光量分割面で正反射さ
れ、検出器側に射出されるときには、入射した時と同様
の屈折作用を受けるため、光軸7cに対して都合2αの
傾きを有する。本実施形態では合成焦点距離f=16mmの
レンズ2dによってファイバー光学系9へリレーされる
ので、2α=4.24°の傾きのノイズ光が、ファイバー光
学系9の入射面9a上に到達するときでの光軸からの高
さhは、h=16×tan4.24°=1.19mmとなる。ここで、
ノイズ光束の中心の光は、ファイバー光学系9の入射面
9aの有効径φ(=0.5mm)の半分と、ノイズ光束径D
(=0.5mm)の半分との合計であり、光軸から0.5mmの高
さ以上に到達すれば良い。よって、上記高さh=1.19mm
は十分である。
【0036】一方、信号光に着目すると、図2において
光軸7aに沿ってプリズム3に入射した光が入射面3c
で屈折作用を受け、光量分割面3aを透過し、射出面3
dから射出する。このとき射出面3dは入射面3cと平
行であるから、射出面3dを透過する射出光光軸7bは
屈折して入射光軸7aと平行になる。ところが、プリズ
ム3内を傾いて進むため、入射光軸7aに対して距離d
だけシフトする。このシフト量dは、プリズム3の厚さ
をt、屈折率をnとすると、式(10)で表され、α≒
0すなわちほぼ零に近似できるため、式(11)のよう
になる。
【0037】
【数9】 d = t {sinα−cosα・sinα/√(n−sinα)} ・・・(10) d = t (1−1/n)・α × π/180 ・・・(11)
【0038】上記式(11)に本実施形態における諸
元、すなわち、プリズムの屈折率n=1.5168、プ
リズムの厚さt=5mm、入射面の回転角α=2.12°を代
入すると、プリズム3の入射光軸7aに対する射出光軸
7bのシフト量dは、d=6.3×10−2mmとなる。ち
なみに本実施形態ではプリズム3からの射出側に配設さ
れたレンズ2bの有効径φL=15mmであり、被検物体4
への光照射面積φw=8mmであるので、6.3×10−2m
m程度の光軸シフトは問題ない範囲である。
【0039】上記式(9)では特に下限値を設けなかっ
たが、光軸シフト量dが大きくなりすぎると、被検物体
4への入射光量が低下するので、シフト量dを規定して
下限値を決めても良い。なお、シフト量dがレンズ2b
の有効径φLの3%を越えないことが好ましく、これを
条件とすれば上記式(11)より、下記式(12)の関
係が得られる。
【0040】
【数10】 d =t (1−1/n)・α×π/180 > 0.03φL α < (0.03φL)/{t (1−1/n)}×180/π ・・・(12)
【0041】ここで、0°< α <90°であり、cos
αは単調減少であるため、式(12)は次式(13)の
ようになる。
【0042】
【数11】 cosα < cos [(0.03φL)/{t (1−1/n)}×180/π] ・・・(13)
【0043】この式(13)に上記式(4)を代入する
と式(14)が得られ、これを変形すれば、式(15)
が得られる。この式(15)により規定される角度θが
好ましい下限値である。
【0044】
【数12】 1/2 (1+cosθ) > cos [(0.03φL)/{t (1−1/n)}×180/π] ・・・(14) cosθ > 2cos [(0.03φL)/{t (1−1/n)}×180/π]−1 ・・・(15)
【0045】上記のようにシフトした光軸7bに沿った
光はそれ以降のレンズ2b,2cで屈折作用を受ける
が、被検物体4で正反射して戻ってくる信号光は入射光
と同じ光路を戻るので、ビームスプリッタプリズム3の
直前では光軸7bに沿っている。光軸7bに沿ってプリ
ズム3に入射し、光量分割面3aで反射されて検出器側
へ射出する信号光は、プリズム3への入射面3dにおい
て屈折作用を受けるが、光量分割面3aは回転していな
いので、検出器側の端面3eから射出する際には、光源
からの入射光軸7aと垂直な方向の光軸7cに沿って射
出される。
【0046】次に、本発明の第2実施形態に係る光学検
出装置について、図4および図5を参照して説明する。
この実施形態に係る装置も、上述した第1実施形態に係
る装置と同様の装置であり、被検物体に検査照明光を照
射し、その反射光を検査信号光として受光して膜厚検
査、分光特性の分析等を行う装置である。このため、図
4および図5の装置において、図1に示す装置と同一構
成部分もしくは部品については同一番号を付してその説
明を省略する。
【0047】この装置(図4および図5の装置)におい
ては、ビームスプリッタプリズム3と被検物体4との間
に配設されたリレーレンズ系に特徴を有し、この部分の
構成が図1の装置と相違する。この装置では、図5から
よく分かるように、ビームスプリッタプリズム3の後側
の光軸7bに対して、リレーレンズ2k,2mの中心軸
を距離Sだけシフトさせて配置している。
【0048】図6にリレーレンズ2kの中心付近を拡大
して示しており、このレンズ2kのビームスプリッタプ
リズム3側のレンズ面をR1k、その曲率半径をrとする。
レンズ2kの中心軸から値Sの高さで入射する光が点P
でレンズ面R1kに入射すると、点Pにおけるレンズ面R1k
の接平面の法線と入射光線とのなす角βは、次式(1
6)の関係を満たす。
【0049】
【数13】sinβ = S/r ・・・(16)
【0050】このレンズ面R1kで反射するノイズ光は、
入射光線に対して2βの角度を持って反射するが、この
ノイズ光がファイバ光学系9の有効径から外れるように
シフト量Sを設定すれば良く、このためには、次式(1
7)の関係を満足するようにシフト量Sを設定すれば良
い。なお、この式(17)を変形すると、式(18)の
関係となり、この式(18)に基づいてシフト量Sが設
定される。
【0051】
【数14】 2β=2arcsin (S/r) > arctan{(φ+D)/2A} ・・・(17) S> r・sin[(1/2) arctan{(φ+D)/2A}] ・・・(18) 但し、 r:太い光束が入射する側のレンズの曲率半径 φ:ファイバー光学系の有効径 D:反射ノイズ光の入射光束径 A:レンズ2dの焦点距離、但し、レンズ2dがない場
合には、プリズム3からファイバ入射面9aまでの空気
間隔
【0052】上記式(18)から分かるように、太い平
行光束が入射する側のレンズ面の曲率半径rが小さい、
すなわちきつい曲率である方が、少ないシフト量Sの値
で効果的にノイズ光の侵入を回避することが可能であ
る。すなわち、図4等に示すように、曲率の小さなレン
ズ面R1kを太い平行光束が入射する側に向くようにリレ
ーレンズ2kを配設するのが好ましい。
【0053】上述のように、リレーレンズ2kのレンズ
面R1kで反射され、入射光線に対して2βの角度を有す
る反射ノイズ光の振る舞いを検討する。本実施形態にお
いては、レンズ面R1kの曲率半径r=25mm、リレーレン
ズ2k,2mのシフト量S=3mmに設定した。従って、
上記式(16)より、sinβ=3/25=0.12となり、
β=6.89°となる。
【0054】図6に示すように、光軸に沿って進む光が
上記のようにシフトして配設されたレンズ2kのレンズ
面R1kで反射されて検出器側に進むノイズ光は、光軸と
2β=13.78°の角度をなして進むから、ファイバ
光学系9の入射面9aに到達したときの光軸からの高さ
hは、レンズ2dの焦点距離f=16mmであるため、h=
16×tan 13.78 =3.92mmとなる。
【0055】次に、レンズ2k,2mをシフトする前に
おけるノイズ光束のファイバ光学系9の入射面9aへの
投影直径を求める。本実施形態では、光源サイズφk=
0.5mm、レンズ2aの焦点距離f=16mmに設定されてお
り、レンズ2kのレンズ面に到達する光は光軸に対して
±0.9°の角度幅をもって入射する。また、本実施形態
ではレンズ2kに入射する平行光束の直径E=3mmとし
ている。光軸からE/2=1.5mmの高さの位置で、レン
ズ面R1kに±0.9°の角度幅をもって入射する光がその接
平面で反射するノイズ光は光軸に対し±7.8°の角度で
反射する。従って、ノイズ光がファイバ光学系9の入射
面9aに到達する最大高さは、16×tan7.8°=2.19mmで
あり、このことから分かるように、ノイズ光束の入射面
9aへの投影直径D=4.38mmとなる。
【0056】検出光学系の有効径、すなわち信号検出器
6へ導くファイバ光学系9の有効径は、φ=0.5mmであ
るから、ノイズ光がファィバ光学系9に入らないように
するためには、ノイズ光の中心の光が、(φ+D)/2=
2.44mm以上光軸から離れている必要があり、本実施形態
におけるh=3.92mmはこの値を十分越えている。
【0057】次に、上述の条件式(18)に本実施形態
の諸元を当てはめると、左辺=S=3mmであり、右辺=
1.89mmとなり、式(18)を満足する。
【0058】また、信号光の振る舞いに着目すると、光
軸7bに沿って進む光は、レンズ2kの中心軸よりシフ
ト量Sだけ離れて入射するため屈折作用を受ける。ここ
でレンズ2kとレンズ2mの焦点面を一致させて配置す
れば、レンズ2mを通った後の光線は元の光軸7bと平
行に進み、被検物体4を照射する。このとき、元の光軸
7bに対して、被検物体4に到達する光軸7bのシフト
量S′は、レンズ2kとレンズ2mの焦点距離の比で決
まり、S′=(1+fm/fk)・Sである。なお、fmおよびfkは
それぞれ、レンズ2mおよびレンズ2kの焦点距離であ
る。本実施形態では、fm=100mm、fk=100mmの等倍リレ
ーで、シフト量S=3mmとしたので、S′=6mmであ
り、この量に合わせて装置を配置すればよい。
【0059】なお、レンズをシフトする方向は、光軸に
垂直な方向であればどの方向でも可能である。また、本
実施形態のレンズシフトと、前述したプリズム3の回転
とを組み合わせて配置することも可能である。
【0060】次に、本発明の第3実施形態に係る光学検
出装置について、図7を参照して説明する。この実施形
態に係る装置も、上述した第1および第2実施形態に係
る装置と同様の装置であり、被検物体に検査照明光を照
射し、その反射光を検査信号光として受光して膜厚検
査、分光特性の分析等を行う装置である。このため、図
7の装置において、第1および第2実施形態に係る装置
と同一構成部分もしくは部品については同一番号を付し
てその説明を省略する。
【0061】この装置においては、リレーレンズ2g,
2hをティルトさせる(傾ける)ことによってノイズ光
の侵入を回避するようにしている。すなわち、リレーレ
ンズ2gを光軸を含む面内で角度γだけティルトさせて
配置し、それによって屈折した光軸7e上に外径中心を
合わせてリレーレンズ2gと平行にリレーレンズ2hを
配置している。これにより、レンズ2hで屈折した光軸
7fは元の光軸7bとと平行になる。
【0062】光軸7bに沿って進む光が、レンズ2gの
ビームスプリッタプリズム側の面で反射されて発生する
ノイズ光は、入射光線に対して2γの角度で射出され
る。この反射ノイズ光がファイバ光学系9の有効径から
外れるようにティルト角γが設定される。このように、
共通光路7b内で太い平行光束が入射するレンズ2g
を、光軸を含む面内で角度γだけティルトさせれば、光
軸に沿った光の入射点におけるレンズの接平面の法線は
光軸に対してγだけ傾くため、この傾斜した接平面で反
射されて発生するノイズ光束が、信号検出光学系の有効
径すなわちファイバ光学系9の有効径から外れるように
ティルト角γを決めればよい。
【0063】上述のように、リレーレンズ2gを角度γ
だけティルトさせれば、反射ノイズ光は2γの角度で射
出されるため、角度γを次式(19)の関係を満足する
ように設定すれば良く、この式(19)を変形した式
(20)の条件を満足するように角度γが設定される。
【0064】
【数15】 2γ > arctan{(φ+D)/2A} ・・・(19) γ > (1/2) arctan{(φ+D)/2A} ・・・(20) 但し、 φ:ファイバ光学系の有効径 D:反射ノイズ光の入射光束径 A:レンズ2dの焦点距離、但し、レンズ2dがない場
合には、プリズム3からファイバ入射面9aまでの空気
間隔
【0065】上述のように、光軸7bに沿って進む光
が、レンズ2gのビームスプリッタプリズム側の面で反
射されて発生するノイズ光は、入射光線に対して2γの
角度で射出されるが、この反射ノイズ光の振る舞いを検
証する。
【0066】本実施形態では、ティルト角γ=4.5°と
しており、光軸に沿って進む光の反射光すなわちノイズ
光束の中心は2γ=9°で反射する。従って、ファイバ
光学系9の入射面9aに到達したときの光軸からの高さ
hは、レンズ2dの焦点距離が16mmであるので、h=16
mm×tan 9°=2.53mmとなる。
【0067】光源サイズ、レンズ2aの焦点距離、レン
ズ2gに入射する平行光束径、および信号検出器6に光
を導くファイバ光学系9の有効径を上述した第2実施形
態と同一とすると、D=4.38mm、(φ+D)/2=2.44mmで
あるが、本実施形態のh=2.53mmはこの値を超えてお
り、ノイズ光がファイバ光学系9内に入ることがなく、
精度の高い信号検出が可能である。
【0068】上記条件式(20)に本実施形態の諸元を
当てはめると、左辺=γ=4.5mmで、右辺=4.33mmとな
り、条件式(20)を満足する。
【0069】また、信号光の振る舞いに着目すると、光
軸7bに沿って進む光は、レンズ2gに入射角γで入射
するため屈折作用を受ける。ここでレンズ2hをレンズ
2gで屈折した光軸上に配置し、さらにレンズ2gとレ
ンズ2hの焦点面を一致されれば、レンズ2hを通った
後の光軸7fは元の光軸7bと平行で、光束は被検物体
4をこのまま照射する。このとき、元の光軸7bに対し
て、被検物体4に到達する光軸7fのシフト量S″は、
前述した第2実施形態におけるシフト量S′よりもかな
り小さくでき、本実施例では、S″=0.54mmである。
【0070】次に、本発明の第4実施形態に係る光学検
出装置について図8を参照して説明する。この実施形態
の装置は、顕微鏡、特に落射照明にて試料の像を観察あ
るいは撮影するタイプの顕微鏡に、複数の観察者が同時
に観察するティーチングヘッド装置を組み合わせたもの
である。
【0071】この顕微鏡においては、図示しない落射照
明光学系からの照明光が、光軸71に沿って入射され、
ハーフミラー10により下向きに反射され、第1対物光
学系12によって試料面11を照射する。試料面11か
らの反射光は、第1対物光学系12で平行光に変換さ
れ、ハーフミラー10を透過し、続くハーフプリズム3
1,32を透過した光が、鏡筒光学系に入射する。鏡筒
光学系に入射した光は、第2対物光学系13によって収
光され、鏡筒プリズム群14にて双眼光路に分離された
後、試料の像15を形成する。この像15は、その後に
置かれた接眼光学系16によって収光作用を受け、アイ
ポイントEP1付近に収光するのでそれを両眼で観察する
ように構成されており、これが主観察者の光学系を構成
する。
【0072】一方、従観察者の光学系は、試料からの光
が第1対物光学系12で平行光に変換された後、ハーフ
プリズム32で反射した光をリレーして観察するように
構成される。ハーフプリズム32の後において、第1リ
レーレンズ17により第1次像18を形成し、第2リレ
ーレンズ19により再度平行光に変換される。その後、
全反射プリズム33により上向きに偏向され、従観察者
の鏡筒光学系に入射する。この鏡筒光学系に入射した光
は、主観察者の光学系における場合と同様に、第2対物
光学系23によって収光され、鏡筒プリズム群24にて
双眼光路に分離された後、試料の像25を形成する。そ
れを接眼光学系26によってアイポイントEP2付近に収
光させて従観察者が両眼で観察する。
【0073】また、主観察者が従観察者に、視野の中の
注目すべき位置を指示する目的で、矢印投影光学系が設
けられている。この光学系では、矢印照明光源41およ
びコレクタレンズ42によって矢印部材43を照明し、
ミラー44で水平方向に偏向してリレーレンズ45によ
って平行光に変換され、その後、ハーフプリズム31に
よって主光学系に統合される。観察者は試料の像に重な
った矢印の像を観察する。矢印部材43は、平行平面板
等に矢印の形のみ光が透過するように、クロムなどを蒸
着して形成されている。
【0074】矢印照明光源41の後に、緑やオレンジ色
などの単色のフィルタを選択的に挿入して透過する矢印
の像の光を変更可能となし、試料の像に重なった際に比
較的コントラストよく観察される色を選択できるように
することも可能である。また、別の矢印部材43として
は、矢印の形のみ光が透過しないよう、クロムなどを蒸
着した平行平面板を用い、矢印観察像を黒く表示させる
ようにすることも可能である。
【0075】さらに、矢印部材43を光軸に垂直な平面
内で移動させる、あるいはミラー44を回転させるなど
の作用を行わせるように構成し、視野内の矢印の位置を
主観察者の意図に基づいて移動させるような機構が設け
られている。さらに、試料の明るさに応じて矢印の明る
さも変更できるようなボリュームスイッチも設けられて
いる。
【0076】以上の構成により、主観察者と従観察者で
同時に試料の顕微鏡像を観察しながら、主観察者が視野
内の任意の位置に移動させた矢印の像を目安として、試
料の中の注目すべきところを従観察者に対し説明するこ
とが可能になっている。
【0077】このような装置も、本発明の他の実施形態
に係る装置と同様に、プリズムの端面やレンズ面での反
射によるノイズ光が問題となることがある。矢印の明る
さを明るくすると、矢印光学系からの光がプリズム32
の端面やリレーレンズ17の表面等で反射して試料の方
に戻り、試料面で反射して観察されることがある。ま
た、試料からの観察光も、プリズムの端面やリレーレン
ズ面で二回反射して、正しい観察像の位置から少しずれ
た位置に結像し、観察像のコントラストを著しく悪くす
ることもある。特に、従観察者側光学系は、光路長が長
く、光学部材も多いため観察像のコントラストが悪くな
りやすい。
【0078】このようなことから、反射ノイズ光を観察
光学系に混入させないように本発明に係る構成が用いら
れる。具体的には、プリズム31,32,34をプリズ
ムの反射面の法線を軸として回転させて反射ノイズ光
を、観察光学系の有効径外、この実施形態の場合には、
アイポイントEP1,EP2の径外へ導くようにすれば良い。
さらに、リレーレンズ17と19とをプリズム32の反
射光軸に対してシフトさせて配置すればより効果的であ
る。
【0079】なお、以上の実施の形態に記載された光学
検出装置は、シリコンウエハなどを研磨する研磨装置に
おいて研磨状態検出用の光学系として好適である。
【0080】次に、光学検出装置が用いられた研磨装置
について、図9に示す。この研磨装置は、被検物体でも
あり研磨対象であるウエハ102を研磨ヘッド101で
保持している。また、ウエハ102を研磨する研磨パッ
ド103は定盤104に固定されている。定盤104は
回転Wしており、また研磨ヘッド101もウエハ10
2を研磨パッド103に押し付けながら回転Wすると
共に揺動運動109をし、且つスラリー供給機構107
からスラリー108を供給しながらウエハ102を研磨
する。研磨パッド103及び定盤104は透光窓105
の研磨パッド103側にはめ込まれた透明樹脂窓106
を有する。また、透光窓105の下方には以上の実施の
形態で記載された光学検出装置100が配置されてい
る。なお、その内部の詳細は前述のとおりなので省略さ
れている。このような配置にすることで、ウエハ102
の研磨中にウエハ102の研磨状態が光学検出装置で検
出できる。さらに、スラリー108のような不透明な液
体がウエハ102の表面に撒かれて、ウエハ102から
の反射光が微少になっても、光学検出装置を構成する光
学素子からの反射光が受光素子に照射されないので、高
いS/N比を有することができ、光学検出装置から得ら
れる信号から研磨装置を制御する場合、的確な制御が可
能となる。
【0081】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る光学
検出装置では、光学部材における境界面もしくは接平面
からの検査照明光の反射光が信号検出器に向かう検査信
号光の光路から外れるように構成されているため、信号
検出器にこの反射光が入射することがなく(もしくは小
さく)、反射光がノイズとなって悪影響が及ぶことがな
い(もしくは少ない)。このため、信号検出における検
出信号のS/N比が低下することがなく(もしくはこの
低下量が小さく)、精度の高い検出が可能である。
【0082】このため、検出もしくは計測する信号光が
微弱な場合でも、検出光学系のノイズ光を効率よく低減
して微弱な信号を精度良く検出できる。この場合の光学
部材としては、一般的な直角プリズムがあるが、この直
角プリズム自体は極く一般的なものでよく、これを光量
分割面の法線を軸として回転させるだけであるので、そ
の構成が簡単で装置コストも低廉である。また、光学部
材としては光路内に配設されたレンズの場合もあるが、
この場合も、レンズ自体は特殊なものを用いる必要がな
く、単に光軸からシフトさせたり、ティルトさせたりす
るだけであり、非常にシンプルな構成で反射ノイズ光の
影響を確実に除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1形態に係る光学検出装置の構成を
示す概略正面図である。
【図2】図1の光学検出装置におけるビームスプリッタ
プリズム周辺の構成を拡大して示す概略図である。
【図3】上記ビームスプリッタプリズムを光量分割面の
法線方向から見た図である。
【図4】本発明の第2形態に係る光学検出装置の構成を
示す概略正面図である。
【図5】上記第2形態に係る光学検出装置を図4におけ
る矢印A方向に見て示す概略側面図である。
【図6】上記第2形態に係る光学検出装置を構成するリ
レーレンズの周囲を拡大して示す概略図である。
【図7】本発明の第3形態に係る光学検出装置の構成を
示す概略正面図である。
【図8】本発明の第4形態に係る光学検出装置の構成を
示す概略正面図である。
【図9】本発明に係る光学検出装置を用いた研磨装置の
概略構成図である。
【符号の説明】
1 光源 2a,2b,2b レンズ 3 ビームスプリッタプリズム 3a 光量分割面 3b 法線 4 被検物体 5 光路折り曲げミラー 6 信号検出器 7a,7b,7b 光軸 8 反射光軸 9 ファイバー光学系 9a 入射面
フロントページの続き Fターム(参考) 2F065 AA30 CC19 CC31 DD04 DD12 FF44 GG01 JJ15 LL02 LL04 LL12 LL46 LL67 2G059 AA01 AA03 BB10 BB16 EE02 EE12 FF03 JJ01 JJ11 JJ13 JJ17 JJ22 KK01 LL04 2H042 CA06 CA17 2H052 AB27 AB30 AC04 AF23 2H087 KA09 KA12 LA27 NA18

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検物体に検査照明光を照射し、前記被
    検物体からの反射光を検査信号光として信号検出器によ
    り受光して検出するように構成された光学検出装置にお
    いて、 前記検査照明光および前記検査信号光が共通の光路を有
    し、 前記共通の光路内に設けられた光学部材における前記共
    通の光路内での空気との境界面もしくは前記境界面の接
    平面からの前記検査照明光の反射光が前記検査信号光の
    光路から外れるように前記境界面もしくは前記接平面を
    傾斜させたことを特徴とする光学検出装置。
  2. 【請求項2】 前記境界面もしくは前記接平面からの前
    記検査照明光の反射光が前記信号検出器を構成する検出
    光学系の有効検出範囲の外に入射するように前記境界面
    もしくは前記接平面を傾斜させたことを特徴とする請求
    項1に記載の光学検出装置。
  3. 【請求項3】 前記光学部材が、前記共通の光路内での
    空気との境界面が平面形状を有した光路分割部材からな
    り、前記光路分割部材を、光量分割面における前記共通
    の光路との交点を通る法線を軸として、次式 cosθ < 2cos[(1/2)arctan{(φ+D)/2A}] − 1 但し、 φ:前記信号検出器を構成する検出光学系の有
    効径 D:前記境界面からの前記検査照明光の反射光の前記検
    出光学系入射面への入射光束径 A:前記光路分割部材と前記信号検出器との間にレンズ
    作用を有する光学部材が介在しない場合はその空気間
    隔、前記光路分割部材と前記信号検出器との間にレンズ
    作用を有する光学部材が介在する場合はその焦点距離 を満たす角度θだけ回転させて配置したことを特徴とす
    る請求項1に記載の光学検出装置。
  4. 【請求項4】 前記光学部材がビームスプリッタからな
    り、前記ビームスプリッタの内部において前記検査照明
    光の光軸に対して傾斜して形成された光量分割面におけ
    る前記光軸との交点を通る法線を軸として、角度θだけ
    回転させて配置したことを特徴とする請求項3に記載の
    光学検出装置。
  5. 【請求項5】 前記光学部材が、前記共通の光路内での
    空気との境界面が所定の曲率を有したレンズ部材からな
    り、前記レンズ部材の曲率中心を、前記共通の光路の光
    軸に対して所定量Sだけずらせて配設したことを特徴と
    する請求項1に記載の光学検出装置。
  6. 【請求項6】 前記所定量Sが、次式 S > r・sin[(1/2)arctan{(φ+D)/2A}] 但し、 r:太い光束が入射する側の前記レンズ部材の
    曲率半径 φ:前記信号検出器を構成する検出光学系の有効径 D:前記境界面からの前記検査照明光の反射光の前記検
    出光学系入射面への入射光束径 A:前記光路分割部材と前記信号検出器との間にレンズ
    作用を有する光学部材が介在しない場合はその空気間
    隔、前記光路分割部材と前記信号検出器との間にレンズ
    作用を有する光学部材が介在する場合はその焦点距離 に基づいて設定されることを特徴とする請求項5に記載
    の光学検出装置。
  7. 【請求項7】 前記光学部材が、前記共通の光路内での
    空気との境界面を有する光学素子からなり、前記光学素
    子を前記共通路の光路の光軸を含む面内で、次式 γ > (1/2)arctan{(φ+D)/2A} 但し、 φ:前記信号検出器を構成する検出光学系の有
    効径 D:前記境界面からの前記検査照明光の反射光の前記検
    出光学系入射面への入射光束径 A:前記光路分割部材と前記信号検出器との間にレンズ
    作用を有する光学部材が介在しない場合はその空気間
    隔、前記光路分割部材と前記信号検出器との間にレンズ
    作用を有する光学部材が介在する場合はその焦点距離 を満たす角度γだけ回転させて配置したことを特徴とす
    る請求項1に記載の光学検出装置。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の光学検
    出装置が、前記被検物体を研磨する研磨パッドと、前記
    被検物体を載置するステージと、前記研磨パッドおよび
    前記被検物体を相対的に移動させる駆動機構とを有する
    研磨装置に備えられ、前記被検物体の研磨状態を前記光
    学検出装置により検出することを特徴とする研磨装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2021032840A (ja) * 2019-08-29 2021-03-01 スピードファム株式会社 ワーク形状測定方法

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