JP2002179858A - 改質ポリプロピレン組成物およびその製法ならびに改質ポリプロピレン発泡体およびその製造方法 - Google Patents
改質ポリプロピレン組成物およびその製法ならびに改質ポリプロピレン発泡体およびその製造方法Info
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Abstract
物およびその製造方法ならびに前記改質ポリプロピレン
組成物を原料とする改質ポリプロピレン発泡体およびそ
の製造方法を提供すること。 【解決手段】改質ポリプロピレン組成物(A)は、
(I)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー分析に
より求められるMw/Mnが4.0以下であり、ゲルパ
ーミエーションクロマトグラフィー分析により求められ
るMz/Mwが3.0以下であるポリプロピレンからな
るマトリックスと、(II)粒径が30μm以下であるポ
リエチレン分散体とからなり、(i)前記ポリエチレン
の含有率が5.0〜30重量%の範囲にあり、(ii)2
30℃でのメルトテンションが4g以上であり、(ii
i)歪速度0.1sec-1での一軸伸長粘度の測定で、荷重
−時間プロットから求めた降伏点張力(YT:g)と破
断点張力(BT:g)の比が1.0以上である。
Description
れた改質ポリプロピレン組成物およびその製造方法なら
びに改質ポリプロピレン発泡体およびその製造方法に関
する。
一般に、軽量で断熱性や外部からの応力の緩衝性が良好
であることから、断熱材、緩衝材、芯材、食品容器など
として、幅広く利用されている。特に生鮮食品、加工食
品用トレーや、カップラーメンのカップの用途では従来
ポリスチレン発泡体が使用されていた。しかし、ポリス
チレン発泡体は最近環境問題から他の樹脂への代替が検
討されている。
は、耐薬品性、耐衝撃性および耐熱性が良好であり、食
品衛生性に優れており、廃棄物の焼却が容易なことから
生鮮食品、加工食品用トレーとして使用する検討が進め
られている。しかしながらポリプロピレンは、結晶性樹
脂であるために、溶融時の粘度およびメルトテンション
が低く、しかも伸長変形時の急激な粘度上昇がないた
め、この樹脂を発泡させる場合、発泡倍率が低かった
り、発泡時にセルが破壊しやすいという問題があった。
このため、ポリプロピレンを発泡させた場合、独立気泡
性が高く、外観の優れた、二次加工性に優れた、低密度
の発泡体を得ることが困難であった。また、ポリプロピ
レンのシートを加熱軟化して二次加工する際にドローダ
ウン(垂れ下がり)を生じるという問題があった。
しては、例えば特開昭61−152754号公報で提案
されているように、ポリプロピレンに有機過酸化物と架
橋助剤とを添加してその分子を架橋することによりメル
トテンションを高めることが試みられている。しかし、
この方法ではポリプロピレンのメルトテンションの向上
や伸長変形時の粘度上昇は不十分であり、かつこのよう
なポリプロピレン樹脂には架橋しない架橋助剤が残存す
る結果、臭気が強く食品包装用途には不向きとなる。
して、これを発泡させる方法が特公昭44−2574号
公報などで提案されている。しかし、この方法によるポ
リプロピレン系樹脂のメルトテンションの向上効果は小
さく、二次加工性に優れた発泡体は得られない。特開平
10−292069号公報では、高分子量ポリエチレン
を含むオレフィン(共)重合体とラジカル発生剤を溶融
混練することで、溶融張力に優れた改質オレフィン
(共)重合体が得られることが記載されている。しか
し、この公報には、溶融張力が改良されることが記載さ
れているのみであって、発泡成形に適した特性を有する
樹脂を得ることは記載されていない。また本発明者らが
検討した結果、上記公報に記載されている高分子量ポリ
エチレンとオレフィン(共)重合体との比率では、発泡
性に関係する伸長変形時の急激な粘度上昇は不十分であ
ることが判明した。また、同公報ではポリプロピレンの
ドローダウン性を改良することについては何も記載され
ていない。
立気泡率の発泡体が得られうる改質ポリプロピレン組成
物およびその製造方法を提供することを目的としてい
る。また本発明は、剛性が高く、食品衛生性に優れ、食
品用トレーなどに好適な、発泡成形に好適な改質ポリプ
ロピレン組成物およびその製造方法を提供することを目
的としている。
が高く、低密度であり、外観美麗な改質ポリプロピレン
発泡体およびその製造方法を提供することを目的として
いる。また本発明は、ドローダウン性が改良され、二次
加工性が優れる改質ポリプロピレン発泡体を提供するこ
とを目的としている。
(A)は、(I)ゲルパーミエーションクロマトグラフ
ィー分析により求められるMw/Mnが4.0以下であ
り、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー分析によ
り求められるMz/Mwが3.0以下であるポリプロピ
レンからなるマトリックスと、(II)ポリエチレン分散
体とからなり、(i)前記ポリエチレンの含有率が5.
0〜30重量%の範囲にあり、(ii)230℃でのメル
トテンションが4g以上であり、(iii)歪速度0.1s
ec-1での一軸伸長粘度の測定で、荷重−時間プロットか
ら求めた降伏点張力(YT:g)と破断点張力(BT:
g)の比が1.0以上であることを特徴としている。
(A)は、例えば(B)135℃テトラリン中で測定し
た固有粘度[η]が20〜100dl/gの範囲にある
高分子量ポリエチレン 5.0〜30重量部、および
(C)135℃テトラリン中で測定した固有粘度[η]
が4.0〜12dl/gの範囲にあるポリプロピレン
95〜70重量部(但し、高分子量ポリエチレン(B)
とポリプロピレン(C)の合計は100重量部であ
る。)からなるポリプロピレン組成物(D)100重量
部と、ラジカル発生剤(E)0.01〜5重量部とを1
50℃〜300℃で溶融混練することにより製造された
ものである。
(D)が、高分子量ポリエチレン(B)を予備重合体と
して有するオレフィン重合触媒の存在下にポリプロピレ
ン(C)を製造することにより得られたものであること
が好ましい。また本発明では、前記ラジカル発生剤
(E)が2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルペルオキシ)
ヘキサンであることが好ましい。
ン組成物は、前記改質ポリプロピレン組成物(A) 2
0〜99重量部と、メルトフローレート(ASTM D
1238、230℃、荷重2.16kg)が0.4〜1
0g/10分の範囲にある非改質ポリプレピレン(F)
80〜1重量部とからなることを特徴としている。
製造方法は、(B)135℃テトラリン中で測定した固
有粘度[η]が20〜100dl/gの範囲にある高分
子量ポリエチレン 5.0〜30重量部、および(C)
135℃テトラリン中で測定した固有粘度[η]が4.
0〜12dl/gの範囲にあるポリプロピレン 95〜
70重量部(但し、高分子量ポリエチレン(B)とポリ
プロピレン(C)の合計は100重量部である。)から
なるポリプロピレン組成物(A)100重量部と、ラジ
カル発生剤(E)0.01〜5重量部とを150℃〜3
00℃で溶融混練することを特徴としている。
は、前記改質ポリプロピレン組成物(A)を発泡させて
得られることを特徴としている。本発明に係る改質ポリ
プロピレン発泡体の製造方法は、前記改質ポリプロピレ
ン組成物(A)と、発泡剤(G)とからなる混合物を押
出機で加熱し、溶融混練後押出して、発泡させることを
特徴としている。
ン組成物およびその製造方法ならびに改質ポリプロピレ
ン発泡体およびその製造方法について具体的に説明す
る。改質ポリプロピレン組成物(A) 本発明に係る改質ポリプロピレン組成物は、ポリプロピ
レンからなるマトリックス(I)と、ポリエチレン分散
体(II)とからなる。
レンは、プロピレンの単独重合体または共重合体であ
り、プロピレンとプロピレン以外の炭素原子数が2〜2
0のα-オレフィンとの共重合体である。ここで、プロ
ピレン以外の炭素原子数が2〜20のα-オレフィンと
しては、エチレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセ
ン、4-メチル-1-ペンテン、1-オクテン、1-デセン、1-
ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタ
デセン、1-エイコセンなどが挙げられ、エチレンまたは
炭素原子数が4〜10のα-オレフィンが好ましい。こ
れらのα-オレフィンは、プロピレンとランダム共重合
体を形成してもよく、また、ブロック共重合体を形成し
てもよい。これらのα-オレフィンから導かれる構成単
位は、ポリプロピレン中に5%以下、好ましくは2%以
下の割合で含んでいてもよい。
レンは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー分析
により求められるMw/Mnが4.0以下、好ましくは
3.8以下、特に3.6以下であり、ゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフィー分析により求められるMz/M
wが3.0以下、好ましくは2.9以下、特に2.8以
下であり、Mw/MnおよびMz/Mwは、Waters社製
の150C型機を用い、ポリマーラボラトリーズ社製の
カラムPlmixedBを取り付け、測定温度を135℃とし、
溶媒としてo-ジクロロベンゼンを使用し、ポリマー濃度
0.15重量%のサンプル量を400μリットル供給
し、標準ポリスチレンを用いて作成した検量線からM
w、MnおよびMzを求めることにより算出した。
くは1.0〜4dl/g、好ましくは1.5〜3.5d
l/gである。固有粘度[η]は、135℃のテトラリ
ン中で測定した極限粘度を、オストヴァルド粘度計(三
井東圧化学(株)製)により測定した値である。またポ
リエチレン分散体(II)を形成する高分子量ポリエチレ
ンは、エチレンの単独重合体またはエチレンと炭素原子
数が3〜20のα-オレフィンとの共重合体である。こ
こで、炭素原子数が3〜20のα-オレフィンとして
は、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、
4-メチル-1-ペンテン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデ
セン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセ
ン、1-エイコセンなどが挙げられ、炭素原子数が3〜8
のα-オレフィンが好ましい。これらのα-オレフィン
は、エチレンとランダム共重合体を形成してもよく、ま
た、ブロック共重合体を形成してもよい。これらのα-
オレフィンから導かれる構成単位は、高分子量ポリエチ
レン中に10モル%以下、好ましくは5%モル以下の割
合で含んでいてもよい。
の上記エチレンおよび炭素原子数3〜20のα-オレフ
ィン以外の不飽和単量体を含んでいてもよい。このよう
な不飽和単量体としては、1,3-ブタジエン、1,3-ペンタ
ジエン、1,4-ペンタジエン、1,3-ヘキサジエン、1,4-ヘ
キサジエン、1,5-ヘキサジエン、4-メチル-1,4-ヘキサ
ジエン、5-メチル-1,4-ヘキサジエン、6-メチル-1,6-オ
クタジエン、7-メチル-1,6-オクタジエン、6-エチル-1,
6-オクタジエン、6-プロピル-1,6-オクタジエン、6-ブ
チル-1,6-オクタジエン、6-メチル-1,6-ノナジエン、7-
メチル-1,6-ノナジエン、6-エチル-1,6-ノナジエン、7-
エチル-1,6-ノナジエン、6-メチル-1,6-デカジエン、7-
メチル-1,6-デカジエン、6-メチル-1,6-ウンデカジエ
ン、1,7-オクタジエン、1,9-デカジエン、イソプレン、
ブタジエン、エチリデンノルボルネン、ビニルノルボル
ネンおよびジシクロペンタジエンなどの炭素原子数4〜
20のジエン化合物などが挙げられる。これらの不飽和
単量体から導かれる構成単位は、高分子量ポリエチレン
中に2モル%以下、好ましくは1%モル以下の割合で含
んでいてもよい。
子量ポリエチレンは、ゲル分率が20重量%以下、好ま
しくは5重量%以下である。ゲル分率は、#400メッ
シュの金網中に試料を約2g装入し、沸騰パラキシレン
還流で6時間抽出を行い、金網内に残存した物の重量か
ら下記の式で算出した。
み量[g])×100 ポリエチレン分散体(II)の分散粒子の粒径は、好まし
くは30μm以下、より好ましくは0.01〜10μ
m、さらに好ましくは0.01〜5μm、特に好ましく
は0.01〜1μm以下である。分散粒子の粒径が上記
範囲内にあると、発泡成形品の表面外観が美麗となり、
また均一な平滑表面となる。
質ポリプロピレン組成物の断面を5000倍に拡大した
写真を撮影し、画像解析により、分散した高分子量ポリ
エチレンの平均粒径を測定した。本発明に係る改質ポリ
プロピレン組成物は、次の性状を有するものである。 (i)前記高分子量ポリエチレンの含有割合が、5.0
〜30重量%、好ましくは5.5〜20重量%、特に6
〜15重量%の範囲にある。
ると、発泡シートの気泡の独立性が高く、また深絞りを
したときに均一延伸性が良好である。 (ii)230℃でのメルトテンションが4g以上であ
り、好ましくは4〜20g、より好ましくは6〜20
g、特に好ましくは8〜15gの範囲にある。メルトテ
ンションが上記範囲内にあると、真空成形時のドローダ
ウン性が良好である。
方法で測定する。 (iii)歪速度0.1sec-1での一軸伸長粘度の測定で、
荷重−時間プロットから求めた降伏点張力(YT:g)
と破断点張力(BT:g)の比(BT/YT)が1.0
以上、好ましくは1.0〜5、より好ましくは1.5〜
5、特に好ましくは2.0〜5の範囲にある。
にあると、発泡倍率の高いシートが得られる。降伏点張
力と破断点張力の比は、以下のようにして測定する。マ
イスナー型メルテンレオメータ(東洋精機(株)製)を
用い、直径5mm、長さ300mmの円筒状ストランド
を調整し180℃シリコーンオイル中に浸漬し溶融させ
る。5分後チャック間距離が130mmに固定したロー
ドセル付きテンションロールに挟み、歪み速度が0.1
sec-1となる回転速度でストランドに伸長変形を与え
る。上記測定時に測定開始からの経過時間に対し、ロー
ドセルが検出したテンション値をプロットし、降伏点で
の張力(YT)と、破断点での張力(BT)を測定し、
BT/YTの値を計算する。 (iv)固有粘度[η]が4dl/g以下、好ましくは
1.0〜4dl/g、より好ましくは1.5〜3dl/
gの範囲にある。
発泡性シートが得られる。このような特性を有する改質
ポリプロピレン組成物(A)は、発泡体を成形する際
に、発泡セルの独立気泡率が高く、かつドローダウンの
少ないシートが得られる。改質ポリプロピレン組成物(A)の製法 このような改質ポリプロピレン組成物(A)は、例えば
高分子量ポリエチレン(B)およびポリプロピレン
(C)とからなるプロピレン組成物(D)と、ラジカル
発生剤(E)とを溶融混練することにより製造すること
ができる。
用いられる高分子量ポリエチレン(B)は、エチレン単
独重合体またはエチレンと炭素原子数が3〜20のα-
オレフィンとの共重合体である。ここで、炭素原子数が
3〜20のα-オレフィンとしては、プロピレン、1-ブ
テン、1-ペンテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテ
ン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセ
ン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセン、1-エイコセンな
どが挙げられ、炭素原子数が3〜8のα-オレフィンが
好ましい。これらのα-オレフィンは、エチレンとラン
ダム共重合体を形成してもよく、また、ブロック共重合
体を形成してもよい。これらのα-オレフィンから導か
れる構成単位は、高分子量ポリエチレン中に10モル%
以下、好ましくは5%モル以下の割合で含んでいてもよ
い。
の上記エチレンおよび炭素原子数3〜20のα-オレフ
ィン以外の不飽和単量体を含んでいてもよい。このよう
な不飽和単量体としては、1,3-ブタジエン、1,3-ペンタ
ジエン、1,4-ペンタジエン、1,3-ヘキサジエン、1,4-ヘ
キサジエン、1,5-ヘキサジエン、4-メチル-1,4-ヘキサ
ジエン、5-メチル-1,4-ヘキサジエン、6-メチル-1,6-オ
クタジエン、7-メチル-1,6-オクタジエン、6-エチル-1,
6-オクタジエン、6-プロピル-1,6-オクタジエン、6-ブ
チル-1,6-オクタジエン、6-メチル-1,6-ノナジエン、7-
メチル-1,6-ノナジエン、6-エチル-1,6-ノナジエン、7-
エチル-1,6-ノナジエン、6-メチル-1,6-デカジエン、7-
メチル-1,6-デカジエン、6-メチル-1,6-ウンデカジエ
ン、1,7-オクタジエン、1,9-デカジエン、イソプレン、
ブタジエン、エチリデンノルボルネン、ビニルノルボル
ネンおよびジシクロペンタジエンなどの炭素原子数4〜
20のジエン化合物などが挙げられる。これらの不飽和
単量体から導かれる構成単位は、高分子量ポリエチレン
中に2モル%以下、好ましくは1%モル以下の割合で含
んでいてもよい。
は、20〜100dl/g、好ましくは25〜60dl
/g、さらに好ましくは35〜45dl/gの範囲であ
る。固有粘度[η]が上記範囲内にあると、ラジカル発
生剤(E)と溶融混合したときに発泡に有効な溶融張力
が得ら、またラジカル発生剤(E)と溶融混合したとき
にゲル成分が発生して発泡シートの外観を損ねることが
ない。
(C)は、プロピレン単独重合体またはプロピレンとプ
ロピレンを除く炭素原子数が2〜20のα-オレフィン
との共重合体である。ここで、プロピレンを除く炭素原
子数が2〜20のα-オレフィンとしては、エチレン、1
-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテ
ン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセ
ン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセン、1-エイコセンな
どが挙げられ、エチレンまたは炭素原子数が4〜10の
α-オレフィンが好ましい。これらのα-オレフィンは、
プロピレンとランダム共重合体を形成してもよく、ま
た、ブロック共重合体を形成してもよい。これらのα-
オレフィンから導かれる構成単位は、ポリプロピレン中
に5%以下、好ましくは2%以下の割合で含んでいても
よい。
[η]は、4〜12dl/gの範囲にあることが好まし
く、5〜10dl/gの範囲にあることがより好まし
い。固有粘度[η]が上記範囲内にあると、ラジカル発
生剤(E)と溶融混合した場合、改質ポリプロピレン組
成物のMFRが高くなりすぎて発泡成形時のドローダウ
ン性が悪化することがなく、工業的に製造することが容
易である。
(D)は、高分子量ポリエチレンが予備重合されたオレ
フィン重合触媒を用いてポリプロピレンを製造すること
により製造されたものであることが好ましい。ポリプロ
ピレン組成物(D)を製造する際に好適に用いられるオ
レフィン重合触媒としては、例えば (a)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与
体を必須成分として含有する固体触媒成分、 (b)有機アルミニウム化合物、および (c)電子供与体 からなる触媒系が挙げられる。
ネシウム化合物(a-1)、チタン化合物(a-2)および電
子供与体(a-3)を接触させることにより調製すること
ができる。 マグネシウム化合物(a-1):固体触媒成分(a)の調
製に用いられるマグネシウム化合物(a-1)としては、
マグネシウム−炭素結合やマグネシウム−水素結合を持
った還元能を有するマグネシウム化合物、あるいは、還
元能を持たないマグネシウム化合物を用いることができ
る。
例としては、ジメチルマグネシウム、ジエチルマグネシ
ウム、ジプロピルマグネシウム、ジブチルマグネシウ
ム、ジヘキシルマグネシウム、ブチルエチルマグネシウ
ム、エチルマグネシウムクロライド、ブチルマグネシウ
ムクロライド、ヘキシルマグネシウムクロライド、ブチ
ルエトキシマグネシム、ブチルマグネシウムハイドライ
ドなどが挙げられる。これら還元能を有するマグネシウ
ム化合物は、有機アルミニウム化合物との錯化合物の形
態で用いてもよい。
物の具体例としては、マグネシウムジクロライド、マグ
ネシウムジブロマイド、マグネシウムジアイオダイドな
どのジハロゲン化マグネシウム化合物、メトキシマグネ
シウムクロライド、エトキシマグネシウムクロライド、
ブトキシマグネシウムクロライド、イソプロポキシマグ
ネシウムクロライド、フェノキシマグネシウムクロライ
ドなどのアルコキシマグネシウムハライド化合物、ジエ
トキシマグネシウム、ジブトキシマグネシウム、ジイソ
プロポキシマグネシウム、ジフェノキシマグネシウムな
どのジアルコキシマグネシウム化合物、ラウリル酸マグ
ネシウム、ステアリン酸マグネシウムなどのマグネシウ
ムのカルボン酸塩などが挙げられる。これら還元能を持
たないマグネシウム化合物は、予め或いは固体触媒成分
の調製時に還元能を持ったマグネシウム化合物から公知
の方法で合成したものであってもよい。
(a)の調製に用いられるチタン化合物(a-2)として
具体的には、例えば次式で示される4価のチタン化合物
が挙げられる。 Ti(OR)gX4-g (式中、Rは炭化水素基であり、Xはハロゲン原子であ
り、gは0≦g≦4である) このようなチタン化合物として、具体的には、TiCl
4、TiBr4、TiI 4 などのテトラハロゲン化チタ
ン;Ti(OCH3)Cl3、Ti(OC2H5)Cl3、
Ti(O-n-C4H9)Cl3、Ti(OC2H5)Br3、
Ti(O-iso-C4H 9)Br3 などのトリハロゲン化ア
ルコキシチタン;Ti(OCH3)2Cl2、Ti(OC2
H5)2Cl2、Ti(O-n-C4H9)2Cl2、Ti(OC
2H5)2Br2などのジハロゲン化ジアルコキシチタン;
Ti(OCH3)3Cl、Ti(OC2H5)3Cl、Ti
(O-n-C4H9)3Cl、Ti(OC2H5)3Br などの
モノハロゲン化トリアルコキシチタン;Ti(OC
H3)4、Ti(OC2H5)4、Ti(O-n-C4H9)4、
Ti(O-iso-C4H9)4、Ti(O-2-エチルヘキシ
ル)4などのテトラアルコキシチタンなどを例示するこ
とができる。
の調製に用いられる電子供与体(a-3)としては、アル
コール類、フェノール類、ケトン、アルデヒド、カルボ
ン酸、有機酸ハライド、有機酸または無機酸のエステ
ル、エーテル、酸アミド、酸無水物、アンモニア、アミ
ン、ニトリル、イソシアネート、含窒素環状化合物、含
酸素環状化合物などが挙げられる。これのうちカルボン
酸類、カルボン酸無水物、カルボン酸エステル類、カル
ボン酸ハロゲン化物、アルコール類、エーテル類が好ま
しく用いられる。
メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、
ペンタノール、ヘキサノール、2-エチルヘキサノール、
オクタノール、ドデカノール、オクタデシルアルコー
ル、オレイルアルコール、ベンジルアルコール、フェニ
ルエチルアルコール、クミルアルコール、イソプロピル
アルコール、イソプロピルベンジルアルコールなどの炭
素数1〜18のアルコール類、トリクロロメタノール、
トリクロロエタノール、トリクロロヘキサノールなどの
炭素原子数1〜18のハロゲン含有アルコール類が挙げ
られる。
ゾール、キシレノール、エチルフェノール、プロピルフ
ェノール、ノニルフェノール、クミルフェノール、ナフ
トールなどの低級アルキル基を有してもよい炭素原子数
6〜20のフェノール類が挙げられる。ケトン類として
は、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ベンゾキノ
ンなどの炭素原子数3〜15のケトン類が挙げられる。
ド、プロピオンアルデヒド、オクチルアルデヒド、ベン
ズアルデヒド、トルアルデヒド、ナフトアルデヒドなど
の炭素原子数2〜15のアルデヒド類が挙げられる。カ
ルボン酸類としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪
酸、イソ酪酸、吉草酸、カプロン酸、ピバリン酸、アク
リル酸、メタクリル酸、クロトン酸などの脂肪族モノカ
ルボン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン
酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸などの脂肪族ジ
カルボン酸、酒石酸などの脂肪族オキシカルボン酸、シ
クロヘキサンモノカルボン酸、シクロヘキセンモノカル
ボン酸、シス-1,2-シクロヘキサンジカルボン酸、シス-
4-メチルシクロヘキセン-1,2-ジカルボン酸などの脂環
式カルボン酸、安息香酸、トルイル酸、アニス酸、p−
第三級ブチル安息香酸、ナフトエ酸、ケイ皮酸などの芳
香族モノカルボン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフ
タル酸、ナフタル酸、トリメリト酸、ヘミメリト酸、ト
リメシン酸、ピロメリト酸、メリト酸などの芳香族多価
カルボン酸などが挙げられる。
ルボン酸類の酸無水物が使用し得る。有機酸ハライド類
としては、アセチルクロリド、ベンゾイルクロリド、ト
ルイル酸クロリド、アニス酸クロリドなどの炭素原子数
2〜15の酸ハライド類が挙げられる。
は、ギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ビニ
ル、酢酸プロピル、酢酸オクチル、酢酸シクロヘキシ
ル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、吉草酸エチル、
クロル酢酸メチルアミン、ジブチルアミン、テトラメチ
レンジアミン、トリブチルアミンなどが挙げられる。イ
オウ原子を含む化合物として、チオフェノール、チオフ
ェン、2-チオフェンカルボン酸エチル、3-チオフェンカ
ルボン酸エチル、2-メチルチオフェン、メチルメルカプ
タン、エチルメルカプタン、イソプロピルメルカプタ
ン、ブチルメルカプタン、ジエチルチオエーテル、ジフ
ェニルチオエーテル、ベンゼンスルフォン酸メチル、メ
チルサルファイト、エチルサルファイトなどが挙げられ
る。
ドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、3-メチルテ
トラヒドロフラン、2-エチルテトラヒドロフラン、2,2,
5,5-テトラエチルテトラヒドロフラン、2,2,5,5-テトラ
メチルテトラヒドロフラン、2,2,6,6-テトラエチルテト
ラヒドロピラン、2,2,6,6-テトラメチルテトラヒドロピ
ラン、ジオキサン、ジメチルエーテル、ジエチルエーテ
ル、ジブチルエーテルジイソアミルエーテル、ジフェニ
ルエーテル、アニソール、アセトフェノン、アセトン、
メチルエチルケトン、アセチルアセトン、o-トリル-t-
ブチルケトン、メチル-2,6-ジt-ブチルフェニルケト
ン、2-フラル酸エチル、2-フラル酸イソアミル、2-フラ
ル酸メチル、2-フラル酸プロピルなどが挙げられる。
子供与体としては、さらに下記一般式で表される有機ケ
イ素化合物が挙げられる。 RnSi(OR')4-n (式中、RおよびR’は炭化水素基であり、0<n<4
である) このような有機ケイ素化合物としては、具体的には、ト
リメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、
ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラ
ン、ジイソプロピルジメトキシシラン、ジフェニルジメ
トキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、ジフ
ェニルジエトキシシラン、ビスo-トリルジメトキシシラ
ン、ビスm-トリルジメトキシシラン、ビスp-トリルジメ
トキシシラン、ビスp-トリルジエトキシシラン、ビスエ
チルフェニルジメトキシシラン、エチルトリメトキシシ
ラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシ
シラン、メチルトリメトキシシラン、n-プロピルトリエ
トキシシラン、デシルトリメトキシシラン、デシルトリ
エトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、γ-ク
ロルプロピルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシ
シラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキ
シシラン、n-ブチルトリエトキシシラン、フェニルトリ
エトキシシラン、γ-アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、クロルトリエトキシシラン、エチルトリイソプロポ
キシシラン、ビニルトリブトキシシラン、ケイ酸エチ
ル、ケイ酸ブチル、トリメチルフェノキシシラン、メチ
ルトリアリロキシ(allyloxy)シラン、ビニルトリス(β
-メトキシエトキシシラン)、ビニルトリアセトキシシ
ラン、ジメチルテトラエトキシジシロキサンなどが挙げ
られる。
化合物(a-1)、チタン化合物(a-22)および電子供与
体(a-3)を接触させることにより製造することがで
き、公知の方法を含むあらゆる方法により製造すること
ができる。有機アルミニウム化合物(b)としては、例
えば下記一般式(b-i)で表される有機アルミニウム化
合物を例示することができる。
し、Xはハロゲン原子または水素原子を示し、nは1〜
3である。) このような有機アルミニウム化合物として具体的には、
トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、ト
リイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニ
ウムなどが挙げられる。
て、下記一般式(b-ii)で表される化合物を用いること
もできる。 Ra nAlY3-n …(b-ii) (式中、Raは上記式(b-i)と同様であり、Yは−OR
b基、−OSiRc 3基、−OAlRd 2基、−NRe 2基、
−SiRf 3基またはN(Rg)AlRh 2基を示し、nは
1〜2であり、Rb、Rc、RdおよびRhはメチル基、エ
チル基、イソプロピル基、イソブチル基、シクロヘキシ
ル基、フェニル基などを示し、Reは水素原子、メチル
基、エチル基、イソプロピル基、フェニル基、トリメチ
ルシリル基などを示し、RfおよびRgはメチル基、エチ
ル基などを示す。) 電子供与体(c)としては、上記固体触媒成分(a)の
調製に用いられる電子供与体(a-3)と同様のものが挙
げられる。
合容積1リットル当たり、チタン原子に換算して、通常
約0.001〜約1.0ミリモル、好ましくは約0.0
05〜0.5ミリモルの量で用いられる。有機アルミニ
ウム化合物(b)は固体触媒成分(a)中のTi原子の
モル当たり好ましくは5〜1000モルの範囲で用いら
れ、電子供与体(a-3)は有機アルミニウム化合物
(b)1モル当たり好ましくは0.002〜0.5モル
の範囲で用いられる。
は、通常−50〜100℃好ましくは0〜90℃である
ことが望ましく、溶液重合法を実施する際には、通常0
〜250℃好ましくは20〜200℃であることが望ま
しい。また気相重合法を実施する際には、重合温度は通
常0〜120℃好ましくは20〜100℃であることが
望ましい。重合圧力は、通常、常圧〜100kg/cm
2 、好ましくは常圧〜50kg/cm2 の条件下であ
り、重合反応は、回分式、半連続式、連続式のいずれの
方法においても行うことができる。さらに重合を反応条
件の異なる2段以上に分けて行うことも可能である。
合器内に上記した触媒成分とエチレンとを供給して予備
重合させ、次いでプロピレンと、必要に応じて水素、他
のα-オレフィンとを重合器内に供給して、本重合を行
うことにより製造することができる。この際、少なくと
も2器の重合器が連結された重合器を用いることが好ま
しく、第1の重合器で予備重合を行い、生成された高分
子量ポリエチレンと触媒とを、触媒を失活させることな
く第1の重合器から他の重合器に移して本重合を行うこ
とが好ましい。また予備重合は、水素を添加せずに行う
ことが好ましい。
で製造することにより、ポリプロピレンマトリックス中
に30μm以下の粒子径の高分子量ポリエチレンが分散
した組成物として得ることができる。ポリプロピレン組
成物(D)には、必要に応じて、他の樹脂またはゴムを
本発明の効果を損なわない範囲内で添加してもよいし、
またポリプロピレン組成物(D)を重合した後、連続し
て樹脂またはゴムを重合してもよい。
ポリエチレン;ポリ-1-ブテン、ポリイソブテン、ポリ-
1-ペンテン、ポリメチル-1-ペンテンなどのポリα-オレ
フィン;プロピレン含有量が75重量%未満のエチレン
/プロピレン共重合体、エチレン/1-ブテン共重合体、
プロピレン含有量が75重量%未満のプロピレン/1-ブ
テン共重合体などの炭素原子数2〜20のα-オレフィ
ンから選ばれる2種のα-オレフィンの共重合体;プロ
ピレン含有量が75重量%未満のエチレン/プロピレン
/5-エチリデン-2-ノルボルネン共重合体などの炭素原
子数2〜20のα-オレフィンから選ばれる2種のα-オ
レフィンとジエン系単量体との共重合体;エチレン/塩
化ビニル共重合体、エチレン/塩化ビニリデン共重合
体、エチレン/アクリロニトリル共重合体、エチレン/
メタクリロニトリル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共
重合体、エチレン/アクリルアミド共重合体、エチレン
/メタクリルアミド共重合体、エチレン/アクリル酸共
重合体、エチレン/メタクリル酸共重合体、エチレン/
マレイン酸共重合体、エチレン/アクリル酸エチル共重
合体、エチレン/アクリル酸ブチル共重合体、エチレン
/メタクリル酸メチル共重合体、エチレン/無水マレイ
ン酸共重合体、エチレン/アクリル酸金属塩共重合体、
エチレン/メタクリル酸金属塩共重合体、エチレン/ス
チレン共重合体、エチレン/メチルスチレン共重合体、
エチレン/ジビニルベンゼン共重合体などの炭素原子数
2〜20のα-オレフィンから選ばれる1種のα-オレフ
ィンとビニル単量体との共重合体;ポリイソブテン、ポ
リブタジエン、ポリイソプレンなどのポリジエン系共重
合体;スチレン/ブタジエンランダム共重合体などのビ
ニル単量体/ジエン系単量体ランダム共重合体;スチレ
ン/ブタジエン/スチレンブロック共重合体などのビニ
ル単量体/ジエン系単量体/ビニル単量体ブロック共重
合体;水素化(スチレン/ブタジエンランダム共重合
体)などの水素化(ビニル単量体/ジエン系単量体ラン
ダム共重合体);水素化(スチレン/ブタジエン/スチ
レンブロック共重合体)などの水素化(ビニル単量体/
ジエン系単量体/ビニル単量体ブロック共重合体);ア
クリロニトリル/ブタジエン/スチレン共重合体、メタ
クリル酸メチル/ブタジエン/スチレン共重合体などの
ビニル単量体/ジエン系単量体/ビニル単量体グラフト
共重合体;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ
アクリロニトリル、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エ
チル、ポリアクリル酸ブチル、ポリメタクリル酸メチル
などのビニル重合体;塩化ビニル/アクリロニトリル共
重合体、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、アクリロニ
トリル/スチレン共重合体、メタクリル酸メチル/スチ
レン共重合体などのビニル系共重合体などが挙げられ
る。
ら他の樹脂またはゴムの添加量もしくは重合量は、他の
樹脂の種類またはゴムの種類により異なり、前記のよう
に本発明の効果を損なわない範囲であればよいが、通常
25重量%程度以下であることが好ましい。さらに、ポ
リプロピレン組成物(D)には必要に応じて、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、金属石鹸、塩酸吸収剤などの安定
剤、核剤、滑剤、可塑剤、充填材、強化剤、顔料、染
料、難燃剤、帯電防止剤などの添加剤を本発明の効果を
損なわない範囲内で添加してもよい。
好ましく用いられる。本発明において用いることのでき
る有機過酸化物としては、溶融状態にあるポリオレフィ
ンにラジカル開始点を生成させうる有機過酸化物で、例
えば下記一般式で表される化合物が挙げられる。
よく、CH3、2-i-C3H7O-C6H4、C2H5CH(CH
3)、4-CH3-C6H4、Cl3CC(CH3)2、C
7H15、c-C6H11CH2、3-t-C4H9-C6H5、Cl3S
i(CH2)3、C6H5、CH3CH(OCH3)CH2C
H2、C6H5OCH2CH2、C6H5CH2、z-C8H17C
H=CH(CH2)8、2-CH3-C6H4、(CH3)2CH
CH2CH(CH3)、3,4-ジ-CH3-C6H3、Cl3C、
CHCH(Cl)、ClCH2、[C2H5OC(O)]2
CH(CH3)、3,5-ジ-CH3-C6H3、C8H17、C2H
5、C18H 37、2-オキソ-1,3-ジオキサン-4-CH2、C2
H5CH(Cl)CH2、4-CH3O-C6H4、i-C4H9、
CH3SO2CH2CH2、C12H25、C6H5CH(Cl)
CH 2、H2C=CHCH2、2-Clc-C6H10、H2C=
C(CH3)CH2、c-CH6H11、ClCH2CH2、4-
[C6H5-N=N]-C6H4CH2、ステアリル、1-ナフ
チル、4-t-C4H9−C6H10、2,4,5-トリ-Cl-C
6H2、C14H29、9-フルオレニル、4-NO2-C6H4CH
2、2-i-C3H7-C6H4、CH3OCH2CH2、H2C=C
(CH3)、3-CH3-C6H4、BrCH2CH2、3-CH3
-5-i-C3H7-C6H3、Br3CCH2、C2H5OCH2C
H2、HC2=CH、i-C3H7、2-C2H5CH(CH3)-
C6H4、Cl3CCH2、C5H11、c-C12H23、4-t-C4
H9-C6H4、C6H13、C3H7、C6H13CH(C
H3)、CH3OC(CH3)2CH2CH2、C 3H7OCH
2CH2、CH3OCH2CH(CH3)、2-i-C3H7-5-C
H3-c-C6H9、C4H9OCH2CH2、t-C4H9、(CH
3)3CCH2などを示す。
を、zはシスを、cはサイクリックを意味する。これら
の化合物のうち好ましい化合物としては、2,5-ジメチル
-2,5-ジ(t-ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル-
2,5-ジ(t-ブチルペルオキシ)ヘキシン-3などが挙げら
れる。
-ブチルペルオキシ)ヘキサンが架橋効果が優れている
ため、特に好ましい。前記ラジカル発生剤(E)の添加
量は、ポリプロピレン組成物(D)100重量部に対し
て、0.01〜1重量部、好ましくは0.04〜0.5
重量部、特に好ましくは0.05〜0.2重量部の範囲
内である。
記の範囲より少ない場合、改質効果を充分に得られない
傾向があり、一方前記の範囲より多い場合、ゲル成分が
生成したり、改質ポリプロピレン組成物の粘度低下が大
きく、発泡性や二次加工性を損なうばかりかラジカル発
生剤(E)の分解物により改質ポリプロピレン組成物の
食品衛生性が損なわれたり、変色や臭気の問題を生じた
りする。
(A)は、ポリプロピレン組成物(D)とラジカル開始
剤(E)とを溶融混練することにより製造されるが、こ
の際ビニル単量体を併用してもよい。本発明で必要に応
じて用いられるビニル単量体としては、例えば塩化ビニ
ル、塩化ビニリデン、スチレン、アクリロニトリル、メ
タクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミ
ド、酢酸ビニル、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン
酸、無水マレイン酸、アクリル酸金属塩、メタクリル酸
金属塩、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリ
ル酸ブチル、アクリル酸-2-エチルヘキシル、アクリル
酸ステアリル、アクリル酸グリシルなどのアクリル酸エ
ステル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メ
タクリル酸ブチル、メタクリル酸−2−エチルヘキシ
ル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸グリシルな
どのメタクリル酸エステルなどが挙げられる。
を製造するには、上記のようなポリプロピレン組成物
(D)、ラジカル発生剤(E)および必要に応じて他の
添加剤とをリボンブレンダー、タンブラーブレンダー、
ヘンシェルブレンダーなどで混合する。混合されたポリ
プロピレン組成物(D)、ラジカル発生剤(E)および
必要に応じて添加されるそのほかの添加材料は次いで溶
融混練することにより、発泡性に優れた改質ポリプロピ
レン組成物(A)を得ることができる。溶融混練の装置
としては、コニーダー、バンバリーミキサー、ブラベン
ダー、単軸押出機、2軸押出機などの混練機、2軸表面
更新機、2軸多円板装置などの横型かく攪拌機またはダ
ブルヘリカルリボン攪拌機などの縦型攪拌機などを採用
することができる。
混練が可能でかつ生産性に優れる点から好ましい。ま
た、各々の材料を充分に均一に混合するために、前記溶
融混練を複数回繰返してもよい。また、溶融混練時の加
熱温度が170〜250℃、好ましくは180〜220
℃である。この温度範囲で溶融混練すると、原料高分子
量ポリエチレン含有ポリプロピレン樹脂が充分に溶融
し、かつラジカル開始剤が完全に分解して得られる組成
物が成形時にさらに性状を変化させることがないため好
ましい。また溶融混練の時間は、一般に10秒間〜5分
間、好ましくは30秒〜60秒間である。
に好適な溶融挙動を得るために、改質ポリプロピレン組
成物(C)に非改質ポリプロピレン(D)を配合した改
質ポリプロピレン組成物とすることもできる。非改質ポリプロピレン(F) 本発明で用いられる非改質ポリプロピレン(F)は、プ
ロピレン単独重合体またはプロピレンとプロピレン以外
の炭素原子数が2〜20のα-オレフィンとの共重合体
である。ここで、プロピレン以外の炭素原子数が2〜2
0のα-オレフィンとしては、エチレン、1-ブテン、1-
ペンテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、1-オク
テン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキ
サデセン、1-オクタデセン、1-エイコセンなどが挙げら
れ、エチレンまたは炭素原子数が4〜10のα-オレフ
ィンが好ましい。これらのα-オレフィンは、プロピレ
ンとランダム共重合体を形成してもよく、また、ブロッ
ク共重合体を形成してもよい。これらのα-オレフィン
から導かれる構成単位は、ポリプロピレン中に5%以
下、好ましくは2%以下の割合で含んでいてもよい。
ーレート、メルトテンションなどの特性は、ブレンドす
る改質ポリプロピレン組成物(A)の性状にもよる。し
かし、一般的には、改質ポリプロピレン組成物(A)
は、メルトフローレートは低く、メルトテンションは高
くなりがちなので、通常は、非改質ポリプロピレン
(F)は改質ポリプロピレン組成物(A)よりもメルト
フローレートが高く、メルトテンションが低いものが好
ましく使用される。
配合することにより、発泡シートの成形性、外観が改良
される。非改質ポリプロピレン(F)と改質ポリプロピ
レン組成物(A)との配合割合は非改質ポリプロピレン
(F)99〜1重量%、改質ポリプロピレン組成物
(A)1〜99重量%、好ましくは非改質ポリプロピレ
ン(F)が50〜1重量%、特に20〜5重量%、改質
ポリプロピレン組成物(A)が50〜99重量%、特に
80〜95重量%の範囲(但し、(F)と(A)との合
計は100重量%である。)が望ましい。
改質ポリプロピレン(F)とはリボンブレンダー、タン
ブラーブレンダー、ヘンシェルブレンダーなどで混合さ
れる。本発明の改質ポリプロピレン組成物(A)は混合
された状態で発泡体成形に供してもよいし、必要に応じ
てさらに溶融混練して得た組成物を用いることもでき
る。溶融混練の装置としては、コニーダー、バンバリー
ミキサー、ブラベンダー、単軸押出機、2軸押出機など
の混練機、2軸表面更新機、2軸多円板装置などの横型
かく攪拌機またはダブルヘリカルリボン攪拌機などの縦
型攪拌機などを採用することができる。
次の2つの方法を例示することができる。 (1)上記改質ポリプロピレン組成物と、分解型発泡剤
と、必要に応じて他の添加剤とを溶融加熱し、発泡成形
する方法。 (2)溶融させた状態の改質ポリプロピレンに揮発型発
泡剤を圧入したのち、押出機により押出すことにより発
泡体を得る方法。
は、発泡剤が分解して炭酸ガス、窒素ガスなどの気体を
発生する化合物であって、無機系の発泡剤であっても有
機系の発泡剤であってもよく、また気体の発生を促す有
機酸などを併用添加してもよい。分解型発泡剤の具体例
としては、例えば、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウ
ム、重炭酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、亜硝酸ア
ンモニウム、クエン酸、クエン酸ナトリウムなどの無機
系発泡剤、N,N'-ジニトロソテレフタルアミド、N,N'-ジ
ニトロソペンタメチレンテトラミンなどのN-ニトロソ化
合物;アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニト
リル、アゾシクロヘキシルニトリル、アゾジアミノベン
ゼン、バリウムアゾジカルボキシレートなどのアゾ化合
物;ベンゼンスルフォニルヒドラジド、トルエンスルフ
ォニルヒドラジド、p,p'-オキシビス(ベンゼンスルフ
ェニルヒドラジド)、ジフェニルスルフォン-3,3'-ジス
ルフォニルヒドラジドなどのスルフォニルヒドラジド化
合物;カルシウムアジド、4,4'-ジフェニルジスルフォ
ニルアジド、p-トルエンスルフォニルアジドなどのアジ
ド化合物などの有機系発泡剤が挙げられる。これらの中
では、重炭酸水素ナトリウムなどの炭酸塩または炭酸水
素塩が好ましい。
の種類および目標発泡倍率により選択すればよいが、改
質ポリプロピレン組成物100重量部に対して、0.5
〜100重量部の範囲内にあることが好ましい。また、
発泡体の気泡径を適宜の大きさにコントロールするため
に、必要に応じて、クエン酸などの有機カルボン酸また
はタルクなどの発泡核剤を併用してもよい。必要に応じ
て用いられる該発泡核剤は、通常、改質ポリプロピレン
組成物(A)100重量部に対して、0.01〜2重量
部添加して用いられる。
ピレン組成物(A)と前記分解型発泡剤とを共に溶融押
出機に供給し、適宜の温度で溶融混練しながら発泡剤を
熱分解させることにより気体を発生させ、この気体を含
有する溶融状態の改質ポリプロピレン組成物(A)をダ
イより吐出することにより、発泡体に成形することがで
きる。この方法における溶融混練温度および溶融混練時
間は、用いられる発泡剤および混練条件により適宜選択
すればよく、通常溶融混練温度が170〜300℃、溶
融混練時間が1〜60分間で行うことができる。
型発泡剤を用いることができる。このうち好ましい揮発
型発泡剤としては、例えばプロパン、ブタン、ペンタ
ン、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素類;シク
ロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサンなどの脂環
式炭化水素類;クロロジフルオロメタン、ジフルオロメ
タン、トリフルオロメタン、トリクロロフルオロメタ
ン、ジクロロメタン、ジクロロフルオロメタン、ジクロ
ロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、クロ
ロメタン、クロロエタン、ジクロロトリフルオロエタ
ン、ジクロロフルオロエタン、クロロジフルオロエタ
ン、ジクロロペンタフルオロエタン、テトラフルオロエ
タン、ジフルオロエタン、ペンタフルオロエタン、トリ
フルオロエタン、ジクロロテトラフルオロエタン、トリ
クロロトリフルオロエタン、テトラクロロジフルオロエ
タン、クロロペンタフルオロエタン、パーフルオロシク
ロブタンなどのハロゲン化炭化水素類;二酸化炭素、チ
ッ素、空気などの無機ガス;水などの1種または2種以
上が挙げられる。
(混練量)は発泡剤の種類および目標発泡倍率により異
なるが、改質ポリプロピレン組成物(A)100重量部
に対して、0.5〜100重量部の範囲内にあることが
好ましい。また、前記方法(2)の場合、押出機内で前
記改質ポリプロピレン組成物(A)を溶融させ、この押
出機内に前記揮発型発泡剤を圧入し、高圧に保持しつつ
溶融状態の該改質ポリプロピレン組成物(A)と混練
し、充分に混練された改質ポリプロピレン組成物(A)
と揮発型発泡剤との混練体をダイより押出す。この方法
における溶融混練温度および溶融混練時間は、用いられ
る発泡剤および混練条件により適宜選択すればよく、樹
脂の種類により異なるが、溶融混練温度が130〜30
0℃、溶融混練時間が1〜120分間であることが通常
である。
の方法においても、押出機で溶融し、発泡セルを有する
溶融物をTダイもしくは円筒状のダイより吐出し、好ま
しくはシートを成形することにより、発泡体に成形しう
る。円筒状のダイより吐出した場合は、通常円筒状シー
トを1つまたは複数に切り分けた後に平滑にしたシート
を引き取る。
外部からの応力の緩衝性または圧縮強度が好適であると
いう点から、その密度が0.09〜0.6g/cm3で
あることが好ましく、特に0.15〜0.3g/cm3
であることがさらに好ましい。従って、改質ポリプロピ
レン組成物の発泡倍率は、好ましくは1.3〜10倍、
特に1.6〜6倍発泡の範囲である。
有し、外力の緩衝性がよく、そして好適な圧縮強度を有
するという点から、その独立気泡率が50%以上である
ことが好ましく、70%以上であることがさらに好まし
い。また、本発明における発泡体の製法において、製造
しうる形状としてはシート状やボード状などの板状、チ
ューブ状や袋状などの中空状、円柱状やだ円柱状や角柱
状やストランド状などの柱状、粒子状など様々な形状が
挙げられる。
は伸長変形時の粘度の急激な上昇があり、メルトテンシ
ョンが高く、かつMFRが適度であることから、特に発
泡シート状に成形することに適している。本発明の改質
ポリプロピレン組成物(A)から製造された発泡シート
はドローダウンが少なく二次成形成が良好であり、熱圧
空成形または真空成形により、発泡シートからトレーな
どを多量に成形することができる。
量で剛性が高く、かつ耐薬品性、食品衛生性に優れ、形
状が整っており、外観が美麗であることから、従来ポリ
スチレン発泡体が使用されていた生鮮食品、あるいは加
工食品包装用、特にカップラーメン、アイスクリーム容
器、魚、肉のトレーなどに使用することができる。
メルトテンションが高く発泡性に適した溶融特性が優れ
ている。本発明の改質ポリロピレン組成物は流動性が優
れ、かつメルトテンションが高く、独立気泡からなる発
泡シートが得られる。この発泡シートはドローダウンが
少なく二次加工性が優れ、外観美麗な、耐熱性、食品衛
生性に優れたカップ、トレーなどの発泡体を成形するこ
とができる。
るが、本発明はかかる実施例に限定されるものではな
い。
び2-エチルヘキシルアルコール35.1mlを130℃
で2時間加熱して均一溶液とした後、この溶液中に無水
フタル酸1.67gを添加し、130℃にてさらに1時
間攪拌混合を行い無水フタル酸を該均一溶液に溶解させ
た。このようにして得られた均一溶液を室温に冷却した
後、−20℃に保持された四塩化チタン200ml中に
1時間に渡って全量滴下装入した。装入後、この混合液
の温度を4時間かけて110℃に昇温し、110℃に達
したところでフタル酸イソブチル4.0mlを添加し、
これより2時間同温度にて攪拌保持した。2時間の反応
終了後、熱ろ過にて固体部を採取し、この固体部を27
5mlの四塩化チタンに再懸濁させた後、再び110℃
で2時間加熱反応を行った。反応終了後、再び熱ろ過に
て固体部を採取し、110℃デカン及びヘキサンにて、
洗浄液中に遊離のチタン化合物が検出されなくなるまで
十分洗浄して、球状粒子からなる固体状チタン触媒成分
を得た。
ヘプタン1180リットル、トリエチルアルミニウム1
48g、ジシクロペンチルジメトキシシラン299gと
上記固体状チタン蝕媒成分を78g装入した。重合槽内
の窒素0kg/cm2(ゲージ)下で、エチレンを装入
後昇温を開始した。上限温度45℃で重合槽の内圧を3
kg/cm2(ゲージ)上限で反応予定量のエチレンを
連続的に装入し、残圧反応も含め3時間重合を継続し
た。重合槽残圧0kg/cm2(ゲージ)付近で重合槽
内のスラリーの一部をサンプリングして分析したとこ
ろ、固有粘度(以下[η]と略記する。)は35.0d
l/gであった。
除去し、プロピレンを装入しつつ、昇温を開始し、重合
温度を70℃とし内圧6kg/cm2(ゲージ)上限と
し無水素濃度下でプロピレを連続的に装入し、所定量の
プロピレンを反応させた。重合終了後メタノールを14
4.3ml装入して重合を停止させ、通常の方法により
精製乾燥して、520kgのパウダー重合体を得た。得
られたポリプロピレンの[η]は7.2dl/gであ
り、赤外吸収測定から求めたエチレン量は7.0重量%
であった。
ラジカル重合開始剤として2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブ
チルペルオキシ)ヘキサン 0.08重量部とを同方向
完全噛合型2軸押出し機((株)テクノベル製、KZW
25−30MG、スクリュー径31mmφ、L/D=3
0を用いて樹脂温度210℃、スクリュー回転速度20
0rpm(平均滞留時間30秒)で溶融混練し、溶融押
出しして改質ポリプロピレン組成物(1)のペレットを
得た。
レットで、MFR、メルトテンションの測定を行った。
結果を表1に示す。なお、実施例における物性は次の方
法により測定した。 メルトフローレート(MFR):ASTM D1238
の方法により230℃、荷重2.16kgで測定した。
装置(東洋精機製作所(株)製)を用いて、オリフィス
(L=8.00mm、D=2.095mm)、設定温
度:230℃、ピストン降下速度30mm/min、巻
取り速度4mm/minの条件で、ロードセル検出付き
プーリーの巻取り荷重を測定した。
0.12重量部に変更したこと以外は実施例1と同様に
行い、改質ポリプロピレン組成物(2)を得た。結果を
表1に示す。
ヘプタン1180リットル、トリエチルアルミニウム1
1gと実施例1の方法で調整した固体状チタン蝕媒成分
を78g装入した。重合槽内の窒素0kg/cm2(ゲ
ージ)下で、エチレンを装入を開始した。上限温度35
℃で重合槽の内圧を3kg/cm2(ゲージ)上限で反
応予定量のエチレンを連続的に装入し、残圧反応も含め
3時間重合を継続した。重合槽残圧0kg/cm2(ゲ
ージ)付近で重合槽内のスラリーの一部をサンプリング
して分析したところ、[η]は35.0dl/gであっ
た。
g、DCPMS 299gとを重合機に追加し、重合機
内の窒素を真空ポンプで除去し、プロピレンを装入しつ
つ昇温を開始し、重合温度を70℃で内圧6kg/cm
2(ゲージ)上限とし無水素濃度下でプロピレを連続的
に装入し、所定量のプロピレンを反応させた。重合終了
後メタノールを144.3ml装入して重合を停止さ
せ、通常の方法により精製乾燥して、500kgのパウ
ダー重合体を得た。得られたポリプロピレンの[η]は
6.7dl/gであり、赤外吸収測定から求めたたエチ
レン含量は0.9重量%であった。
ポリプロピレン組成物を用い、ラジカル開始剤の配合量
を0.08重量部に変更したこと以外は実施例1と同様
に行い、改質ポリプロピレン(3)を得た。結果を表1
に示す。
おいて、水素を105Nリットル重合装置に一括装入し
た後、エチレンの装入を行ったこと以外は実施例1と同
様にしてポリプロピレン組成物を496kg得た。この
組成物中の高分子量ポリエチレンの[η]は15dl/
gであり、ポリプロピレン部の[η]は6.4dl/g
であり、赤外吸収測定から求めたエチレン含量は6.0
重量%であった。
は、実施例1と同様にして改質ポリプロピレン組成物
(4)を製造した。結果を表1に示す。
成物(1)のペレット100重量部、発泡剤マスターバ
ッチ(商品名:PE−RM410EN、大日精化(株)
製、重炭酸ナトリウム/クエン酸配合品)3重量部とを
タンブラーブレンダーで3分間混合した。この混合物を
先端に80mmφのサーキュラーダイおよび190mm
φのマンドレルが設けられた65mm単軸押出機(L/
D=28)を用いて、厚さ0.8mmの環状発泡シート
を成形した。この製造装置における環状発泡シートの膨
比は2.4であった。この環状発泡シートの1角を切り
開いて平滑シートとして引取機により引き取った。
ル形状および二次成形性(真空成形性)につき評価し
た。結果を表2に示す。 シート外観:目視で評価基準により評価した。 外観の評価基準: ○:未発泡部位や凹凸、コルゲート見られない。
れる。 発泡倍率M:重量と水没法により求めた体積とから見か
け密度(D)を算出し、真比重(0.90)から「M=
0.90/D」で求めた。 セル形状:発泡シート断面のSEM観察を行い、気泡の
状態観察を行った。隣接する気泡同士がお互い独立して
いる場合を「独立」、繋がっている場合を「連通」と
し、評価した。 二次加工性:直径が50mm、深さが30mm、40m
m、50mmの3個のカップを同時に真空成形できる金
型を用いてシートを160℃で1分加熱後真空成形する
際の垂れ下がった距離(ドローダウン性)を、赤外線に
て計測した。(数値が高いほどドローダウン性が悪い事
を意味する。) 成形されたカップの形状で、外観を5段階で評価した。 (5:非常に美麗〜1:厚みむらや破断あり)
成物(1)に代えて改質ポリプロピレン組成物(2)を
用いたこと以外は実施例3と同様にして厚さ0.8mm
の発泡シートを成形した。この発泡シートを実施例3と
同様にして評価した。結果を表2に示す。
成物(1)に代えて改質ポリプロピレン組成物(3)を
用いたこと以外は実施例3と同様にして厚さ0.8mm
の発泡シートを成形した。この発泡シートを実施例3と
同様にして評価した。結果を表2に示す。
成物(1)に代えて改質ポリプロピレン組成物(4)を
用いたこと以外は実施例3と同様にして厚さ0.8mm
の発泡シートを成形した。この発泡シートを実施例3と
同様にして評価した。結果を表2に示す。
Claims (8)
- 【請求項1】(I)ゲルパーミエーションクロマトグラ
フィー分析により求められるMw/Mnが4.0以下で
あり、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー分析に
より求められるMz/Mwが3.0以下であるポリプロ
ピレンからなるマトリックスと、(II)ポリエチレン分
散体とからなり、(i)前記ポリエチレンの含有率が
5.0〜30重量%の範囲にあり、(ii)230℃での
メルトテンションが4g以上であり、(iii)歪速度
0.1sec-1での一軸伸長粘度の測定で、荷重−時間プ
ロットから求めた降伏点張力(YT:g)と破断点張力
(BT:g)の比が1.0以上であることを特徴とする
改質ポリプロピレン組成物(A)。 - 【請求項2】(B)135℃テトラリン中で測定した固
有粘度[η]が20〜100dl/gの範囲にある高分
子量ポリエチレン 5.0〜30重量部、および(C)
135℃テトラリン中で測定した固有粘度[η]が4.
0〜12dl/gの範囲にあるポリプロピレン 95〜
70重量部(但し、高分子量ポリエチレン(B)とポリ
プロピレン(C)の合計は100重量部である。)から
なるポリプロピレン組成物(D)100重量部と、ラジ
カル発生剤(E)0.01〜5重量部とを150℃〜3
00℃で溶融混練することにより製造される請求項1に
記載の改質ポリプロピレン組成物(A)。 - 【請求項3】前記ポリプロピレン組成物(D)が、高分
子量ポリエチレン(B)を予備重合体として有するオレ
フィン重合触媒の存在下にポリプロピレン(C)を製造
することにより得られたものである請求項2に記載の改
質ポリプロピレン組成物。 - 【請求項4】前記ラジカル発生剤(E)が2,5-ジメチル
-2,5-ジ(t-ブチルペルオキシ)ヘキサンである請求項
2に記載の改質ポリプロピレン組成物(A)。 - 【請求項5】請求項1ないし4のいずれかに記載の改質
ポリプロピレン組成物(A) 20〜99重量部と、 メルトフローレート(ASTM D1238、230
℃、荷重2.16kg)が0.4〜10g/10分の範囲
にある非改質ポリプレピレン(F) 80〜1重量部
(但し、改質ポリプロピレン組成物(A)と非改質ポリ
プレピレン(F)の合計は100重量部である。)とか
らなることを特徴とする改質ポリプロピレン組成物。 - 【請求項6】(B)135℃テトラリン中で測定した固
有粘度[η]が20〜100dl/gの範囲にある高分
子量ポリエチレン 5.0〜30重量部、および(C)
135℃テトラリン中で測定した固有粘度[η]が4.
0〜12dl/gの範囲にあるポリプロピレン 95〜
70重量部(但し、高分子量ポリエチレン(B)とポリ
プロピレン(C)の合計は100重量部である。)から
なるポリプロピレン組成物(D)100重量部と、ラジ
カル発生剤(E)0.01〜5重量部とを150℃〜3
00℃で溶融混練することを特徴とする改質ポリプロピ
レン組成物(A)の製造方法。 - 【請求項7】請求項1ないし6のいずれかに記載の改質
ポリプロピレン組成物(A)を発泡させて得られること
を特徴とする改質ポリプロピレン発泡体。 - 【請求項8】請求項1ないし5のいずれかに記載の改質
ポリプロピレン組成物(A)と、発泡剤(G)とからな
る混合物を押出機で加熱し、溶融混練後押出して、発泡
させることを特徴とする改質ポリプロピレン発泡体の製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000377503A JP2002179858A (ja) | 2000-12-12 | 2000-12-12 | 改質ポリプロピレン組成物およびその製法ならびに改質ポリプロピレン発泡体およびその製造方法 |
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JP2000377503A Withdrawn JP2002179858A (ja) | 2000-12-12 | 2000-12-12 | 改質ポリプロピレン組成物およびその製法ならびに改質ポリプロピレン発泡体およびその製造方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2002179858A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015110794A (ja) * | 2015-01-26 | 2015-06-18 | 株式会社プライムポリマー | 溶着成形用プロピレン系樹脂組成物およびそれから得られる溶着成形体 |
US9187610B2 (en) | 2004-10-27 | 2015-11-17 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Polypropylene resin composition and foamed article produced therefrom |
-
2000
- 2000-12-12 JP JP2000377503A patent/JP2002179858A/ja not_active Withdrawn
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JP2015110794A (ja) * | 2015-01-26 | 2015-06-18 | 株式会社プライムポリマー | 溶着成形用プロピレン系樹脂組成物およびそれから得られる溶着成形体 |
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