JP2002179208A - 保管棚装置 - Google Patents

保管棚装置

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JP2002179208A
JP2002179208A JP2000379997A JP2000379997A JP2002179208A JP 2002179208 A JP2002179208 A JP 2002179208A JP 2000379997 A JP2000379997 A JP 2000379997A JP 2000379997 A JP2000379997 A JP 2000379997A JP 2002179208 A JP2002179208 A JP 2002179208A
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shelf device
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JP2000379997A
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Hirokazu Yanai
裕和 柳井
Shigenari Makioka
重成 牧岡
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コストで生産性を維持しつつ、ウエハの大
口径化にも対応できる保管棚装置を提供する。 【解決手段】 保管棚装置1内には、保管物3を移動さ
せるための移載機構5と、移載機構5の移動用の走行レ
ール7と、保管物3を保管するための保管棚9が設けら
れている。移載機構5は保管物3を保持するためのロボ
ットアーム6を備えている。筐体11の保管棚9側の側
面下部に保管棚装置1本体と分離及び結合可能な受け渡
し部13を保管棚装置1の結合位置17に結合及び分離
するための開口部15が設けられている。結合時には受
け渡し部13は保管棚装置1の結合位置17に配置され
る。受け渡し部13には保管物3を積載するための受け
渡し台19と、人手での移動を容易にするための手すり
21及び車輪23が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体製造工程に
おいてウエハカセット等の保管物を一時的に保管するた
めの保管棚装置に関し、特に保管物を整列して保管する
ための保管棚と、保管物を保管棚と出入庫位置との間で
移動させる移載機構とを備えた保管棚装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の製造工程において、材料で
あるウエハ65の搬送及び保管は、図19に示すように
ウエハ65をカセット67に収納して行なうか、図20
に示すようにウエハ65を収納したカセット67をボッ
クス69に収納して行なうのが一般的である。半導体装
置は、各種製造装置によってウエハに様々な処理が施さ
れることにより製造されるが、各装置の処理能力の差に
より処理を待つロットが発生する。
【0003】ウエハの大口径化が進むまでは、製造過程
における処置待ちロットの一時保管場所の確保は容易で
あったが、ウエハの大口径化に伴い処置待ちロットの一
時保管場所確保は半導体製造工場のレイアウト上難しく
なってきた。よって、近年、処置待ちロットのカセット
及びボックスを収納する保管棚装置を導入する半導体製
造工場が多くなってきた。保管棚装置は一般的にストッ
カーと呼ばれ、国内でも数社が商品化している。各社そ
の特長は様々であり、ユーザによっても仕様は異なるが
基本的な構成は共通している。
【0004】図21に従来の一般的な保管棚装置の構成
を示す。(A)は平面図、(B)は側面図である。保管
棚装置内には、ウエハを収容したカセットやボックスな
どの保管物3を保管棚装置内で移動させるための移載機
構5と、移載機構5が保管棚装置内で移動するのに用い
る走行レール7と、走行レール7の両側に保管物3を上
下左右に規則正しく並べて保管するための保管棚9,9
が設けられている。移載機構5は保管物3を保持するロ
ボットアーム6等の機構を備えており、走行レール7上
を走行し、ロボットアーム6を上下左右に駆動させるこ
とにより、保管物3の移動を行なう。
【0005】外壁構造をなす筐体11の側面下部に、外
部との間で保管物3を出し入れするための開口部71を
有する受け渡し部73が設けられており、受け渡し部7
3には入庫する保管物3を載せるための入庫口75と出
庫する保管物3を載せるための出庫口77が設けられて
いる。入庫時、作業者により、入庫口75に保管物3が
置かれると、移載機構5は保管棚9の空いている場所に
保管物3を移動させる。出庫時、作業者により、出庫す
る保管物3が指定されると、移載機構5は指定された保
管物3を保管棚9から取り出し、保管棚出庫口77まで
移動させる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】保管棚装置は保管物の
一時保管が目的であり、運用としては、製造処理装置が
空き次第、保管物つまりロットは取り出されて製造処理
装置へと運ばれる。この搬送を自動搬送車を用いて行な
う方法があるが、多大な投資が必要となってしまう。ロ
ットの搬送を人手によって行なうことにより投資を抑え
ることができるが、人手での搬送には次のような問題が
発生する。
【0007】ウエハの大口径化に伴い、人手で一度に搬
送できるロットの数は制限される。今後、さらにウエハ
の大口径化が進むと、作業者がロットを手にもって搬送
する運用は不可能になることが懸念される。本発明は、
自動搬送車の導入という多大な投資を行なうことなく、
生産性を維持し、今後のウエハの大口径化にも対応でき
る保管棚装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる保管棚装
置は、保管物を整列して保管するための保管棚と、保管
物を保管棚と出入庫位置との間で移動させる移載機構と
を備えた保管棚装置であって、移動用の車輪及び保管物
を積載するための受け渡し台を備え、保管棚装置本体と
分離でき、かつ出入庫位置に保管物を位置させるように
保管棚装置本体と結合位置で結合できる受け渡し部を備
えているものである。
【0009】受け渡し部には移動用の車輪が設けられて
おり、受け渡し台に保管物を積載することにより、人手
により保管物を容易に搬送することができる。保管装置
内に保管された保管物の出庫時には、受け渡し台に保管
物が積載されていない受け渡し部が結合位置に配置さ
れ、移送機構により所望の保管物を受け渡し台に積載し
た後、受け渡し部が結合位置から切り離されて各処理装
置へ搬送される。入庫時には受け渡し台に保管物が積載
された受け渡し部が結合位置に配置され、移送機構によ
り受け渡し台に積載された保管物を保管棚に保管する。
【0010】
【発明の実施の形態】従来技術で述べたように、保管棚
装置は移載機構を用いて保管物の移動を行なう。よっ
て、入庫及び出庫に必要な待ち時間は移載機構の動作時
間に依存する。近年、移載機構の性能向上等により待ち
時間は短縮されたが、現在でも10秒から30秒の待ち
時間が必要であり、これ以上の待ち時間の短縮は難しい
段階にきている。そのため、複数の保管物を連続して入
庫もしくは出庫する際、入庫もしくは出庫が完了するま
での間、作業者が拘束され、生産性低下につながるとい
う問題があった。
【0011】そこで、本発明にかかる保管棚装置におい
て、受け渡し部は複数の受け渡し台を備えていることが
好ましい。その結果、受け渡し部に積載できる保管物数
を増やすことができ、保管物の出入庫時における作業者
の拘束時間を短縮できすることができる。
【0012】本発明にかかる保管棚装置において、複数
の受け渡し部と、複数の結合位置を備えていることが好
ましい。その結果、入庫作業と出庫作業が重なっても受
け渡し台を結合位置に配置しておくだけ、入庫の完了及
び出庫の準備ができるようになり、保管物の出入庫時に
おける作業者の拘束時間を短縮することができる。
【0013】本発明にかかる保管棚装置において、受け
渡し台は保管物を所定の積載位置に積載するための突起
部を備えていることが好ましい。その結果、保管物を受
け渡し台の所定の積載位置に積載できるようになり、移
載機構による受け渡し台への保管物の積載、及び受け渡
し台に積載された保管物の保持を正確に行なうことがで
きる。
【0014】本発明にかかる保管棚装置において、結合
位置に配置された受け渡し部の位置を検出する検出機構
をさらに備えていることが好ましい。その結果、受け渡
し部の結合位置での位置に基づいて、受け渡し台に積載
された保管物の位置を算出することができ、受け渡し台
に積載された保管物の保持を正確に行なうことができ
る。
【0015】本発明にかかる保管棚装置において、受け
渡し部を所定の結合位置に固定するための固定機構をさ
らに備えていることが好ましい。その結果、受け渡し部
を所定の結合位置に固定することができ、移載機構によ
る受け渡し台への保管物の積載、及び受け渡し台に積載
された保管物の保持を正確に行なうことができる。
【0016】本発明にかかる保管棚装置において、結合
位置に配置された受け渡し台の保管物積載位置に保管物
が積載されているか否かを検出する保管物検出機構をさ
らに備えていることが好ましい。その結果、受け渡し台
の保管物積載情報を得ることができ、保管物の入庫動作
および出庫動作を正確に行なうことができるようにな
る。
【0017】
【実施例】本発明の実施形態を図示例とともに説明す
る。図1は本発明の保管棚装置の一実施例を一部切り欠
いて示す斜視図である。保管棚装置1内には、従来の保
管棚装置と同様に、保管棚装置1内で保管物3を移動さ
せるための移載機構5と、移載機構5が保管棚装置1内
で移動するのに用いる走行レール7と、保管物3を上下
左右に規則正しく並べて保管するための保管棚9が走行
レール7に沿って設けられている。図1では便宜上明示
していないが、図21に示す従来の保管棚装置と同様
に、走行レール7を挟んで保管棚9と対向する配置でも
う一つ保管棚を設けてもよい。移載機構5は保管物3を
保持するロボットアーム6等の機構を備えており、走行
レール7上を走行し、ロボットアーム6を上下左右に駆
動させることにより、保管物3の移動を行なう。
【0018】外壁構造をなす筐体11の保管棚9側の側
面下部に、保管棚装置1本体と分離及び結合可能な受け
渡し部13を保管棚装置1の結合位置17に結合及び分
離するための開口部15が設けられている。結合時に
は、受け渡し部13は保管棚装置1の結合位置17に配
置される。受け渡し部13は外部との間で保管物3を出
し入れするためのものであり、最大2個の保管物3を受
け渡し台19に載せることができる。また、人手での移
動が容易になるように手すり21及び車輪23が設けら
れている。
【0019】入庫時、作業者により、受け渡し台19に
保管物3が載せられた受け渡し部13が保管棚装置1本
体に結合されると、移載機構5は保管棚9の空いている
場所に保管物3を移動させる。出庫時、作業者により、
出庫する保管物3が指定されると、移載機構5は指定さ
れた保管物3を受け渡し部13の受け渡し台19まで移
動させる。
【0020】図2は、受け渡し部の他の例を示す斜視図
である。受け渡し部13には、上下に配置された2段の
受け渡し台19aと19bが設けられており、それぞれ
の受け渡し台19aと19bに2個ずつ最大4個の保管
物3を載せることができる。また、人手での移動が容易
になるように手すり21及び車輪23が設けられてお
り、保管棚装置1本体への結合及び分離が可能な構造に
なっている。
【0021】図3は、保管棚装置1の他の実施例を示す
平面図である。保管棚装置1内には、従来の保管棚装置
と同様に、ロボットアーム6を備えた移載機構5と、走
行レール7と、走行レール7の両側に保管棚9,9が設
けられている。筐体11の保管棚9,9側の両側面下部
に、受け渡し部13,13を保管棚装置1の結合位置1
7,17に結合及び分離するための開口部15,15が
それぞれ設けられている。受け渡し部13の受け渡し台
19には保管物3が積載されている。
【0022】この実施例では2台の受け渡し部13,1
3及び2ヶ所の結合位置17,17を設けているので、
入庫作業と出庫作業が時間的に重なる場合であってもそ
れらの作業を同時に行なうことができ、保管物3の出入
庫に伴う作業者の拘束時間を低減することができる。こ
こで、受け渡し部13,13の両方を入出庫可能にして
使用してもよいし、受け渡し部13の一方を入庫用専用
とし、他方を出庫用専用として使用してもよい。
【0023】半導体装置製造工程における保管棚装置は
一般的に清浄度が要求される。要求される清浄度は、デ
ザインルールの厳しい製品を外気に露出して保管する場
合が最も厳しく、次いでラフなデザインルールの製品を
外気に露出して保管する場合、製品を気密性の低い密閉
容器に入れて保管する場合、製品を気密性の高い密閉容
器に入れて保管する場合の順である。
【0024】図4は、空調設備を備えた保管棚の一例を
示す側面断面図である。筐体11の外壁と保管棚9との
間に空洞25が設けられている。空洞25の保管棚9側
の面にはHEPA(High Efficiency Particle Air)フ
ィルターやULPA(Ultra Low Penetration Air)フ
ィルターなどのフィルター27が設けられている。空洞
25の下部には保管棚装置1内の空気を空洞25内に送
り込むための送風機29が設けられている。
【0025】送風機29によって空洞25内に送り込ま
れた空気は、フィルター27により清浄度の高い空気に
されて、保管物3に吹き付けられる。保管棚装置1内の
空気は図中矢印に示すように循環する。このような空調
設備は、例えば図19に示したカセット67に製品を収
容して外気に露出して保管する場合に主に使用される
が、例えば図20に示したボックス69などの密閉容器
に製品を入れて保管する場合にも使用できる。
【0026】図5は専用の空調設備をもたない保管棚装
置の一例を示す側面断面図である。製品を保管物3とし
ての密閉容器に入れて保管する場合、製品への異物付着
の心配がないので保管棚装置1内に専用の空調設備を設
ける必要はない。しかし、保管棚装置1はクリーンルー
ム内に設置されるので、クリーンルーム全体の清浄度低
下が心配なので保管棚装置1は内部に吹き溜まりができ
ないように構成される。
【0027】構造的には筐体11の天井部に開口31が
設けられており、クリーンルーム自体のダウンフロー
(矢印33参照)が保管棚装置1内に取り込まれるよう
になっている。筐体11の底部に開口35が設けられて
おり、側面下部に開口37が設けられている。開口3
5,37はクリーンルームの配管に連通されている。保
管棚装置1内の空気の流れは、図中矢印に示すように、
クリーンルームのダウンフロー31が開口31から保管
棚装置1内に取り込まれ、保管棚装置1内を通って、開
口35又は37から保管棚装置1外に導かれるようにな
っている。このように、保管棚装置1内の空気もクリー
ンルーム全体の空気の流れを構成するようになってい
る。
【0028】専用の空調設備をもたない保管棚装置は、
製品を密閉容器に入れて保管する場合に主に使用される
が、製品を外気に露出して保管する場合に使用されるこ
ともある。本発明の保管棚装置に適用される空調設備や
空気を流通させるための構造は、図4及び図5に示した
ものに限定されるものではなく、例えば窒素ガスを保管
物に吹き付ける機構など、他の空調設備や空気流通構造
を用いてもよい。
【0029】次に、保管物の形状例及び受け渡し部での
積載方法の例を図1及び図6を参照して説明する。図6
は保管物の一例及び受け渡し部の受け渡し台上面の一例
を示す側面図である。保管棚装置1に保管する保管物3
には、移載機構5のロボットアーム6で保持しやすいよ
うに、保管物3の側面に突起部39が設けられている。
保管物3は受け渡し部17の受け渡し台19の上面に保
管物3の底面の四隅に対応して設けられたつめ41の上
に設けられている。また、ロボットアーム6の保管物保
持部分には突起部39がはまる溝が設けられている。保
管棚9の上面にも受け渡し台19と同じ配置でつめ41
(図示は省略)が保管位置にそれぞれ設けられている。
つめ41は請求項4に記載の突起部を構成する。
【0030】図6に示した保管物3を保管棚装置1に入
庫又は出庫するときの移載機構5の動作を図1及び図6
を参照して説明する。1.移載機構5は、走行レール7
上を移動して、指示された移動元の保管棚9又は受け渡
し台19の位置に対応する位置で停止し、ロボットアー
ム6を作動させて指示された移動元位置に移動させる。
2.ロボットアーム6の先端の保管物保持部分を広げ、
保管物保持部分を突起部39の下に潜り込ませる。
【0031】3.突起部39がロボットアーム6の保管
物保持部分にも受けられた溝に一致するようにロボット
アーム6の保管物保持部分を狭める。4.ロボットアー
ム6を上昇させ保管物3をもち上げて保持する。5.保
管物3を保持棚4又は受け渡し台19から取り出した
後、移載機構5は走行レール7上を移動して、指示され
た移動先の保管棚9又は受け渡し台19の位置に対応す
る位置で停止し、ロボットアーム6を作動させて保持し
た保管物3を指示された移動先位置に移動させる。
【0032】6.ロボットアーム6を下降させて保管物
3を移動先位置のつめ41上に置き、さらにロボットア
ーム6を下降させて、保管物保持部分を突起部39から
離脱させる。7.ロボットアーム6の保管物保持部分を
広げ、保管物3の突起部39下の側面から離れさせる。
8.ロボットアーム6を収容し、走行レール7上を移動
して所定の位置で停止する。
【0033】図1に示す保管棚装置1では、Z方向(高
さ方向)のマージンがあるので、衝撃を与えずに保管物
3を取り扱うことができる。なお、これとは異なる動
作、構造を基本とする保管棚装置もあるが、Z方向にマ
ージンをもたせる点では同様である。
【0034】ところで、ロボットアーム6を備えた移載
機構5を用いる場合、各保管棚9及び受け渡し台19に
積載された保管物3の突起部39の位置を予め移載機構
5の制御系に設定している。上記移載機構5の動作の説
明で述べたように、移載機構5は指示された位置におい
てロボットアーム6に所定の動作を行なわせることによ
り保管物3を移動させる。
【0035】仮に、各保管棚9又は受け渡し台19で保
管物3が傾斜して置かれていたり、ズレて置かれていた
りする場合、ロボットアーム6は保管物3をうまく保持
できなくなる。保管棚装置においては、ズレは一般的に
水平方向及び高さ方向ともに±5mm以内に抑えるべき
とされている。
【0036】このような不具合を解消するために、図6
に示すように、各保管棚9及び受け渡し台19の上面
に、保管物3の底面の四隅に対応して設けられたつめ4
1が設けられている。つめ41には傾斜面41aが設け
られており、ロボットアーム6により保管物3が積載位
置とは多少ズレた位置に置かれたときでも、保管物3を
傾斜面41aによって滑らせて正常な積載位置に移動さ
せることができるようになっている。傾斜面41a分を
越えるズレについては、設置されているセンサー(図示
は省略)により感知し、移載機構5を停止させたり、作
業者に警告を表示したりするなどの対応が行われてい
る。
【0037】保管棚装置における1つの利点は、多数保
管されている保管物の中から必要な保管物だけを取り出
せる機能である。この機能を実現させるために保管棚装
置では入庫されている保管物の情報を管理する必要があ
る。必要最小限の情報はどの保管物がどの保管場所にあ
るかである。この情報を記憶することにより保管棚装置
は作業者が指定した保管物の保管場所を認識し、所定の
動作をすることにより指定された保管物を出庫する。
【0038】保管物の情報を取り込む方法としては、バ
ーコードを用いる方法が一般的である。保管物にバーコ
ードを貼り、保管棚装置に設けたバーコードリーダーで
読み取る。バーコードリーダーはハンディータイプと据
え付けタイプがある。入庫口にバーコードリーダーを据
え付けた場合、入庫時に自動的に保管物の情報を読み取
ることができる。また、ロボットアームにバーコードリ
ーダーを設けることもある。自動化の推進においてはロ
ボットアームにバーコードリーダーを設ける方法が好ま
しい。保管棚装置は保管物に割り振った空き棚の情報と
読み取った保管物の情報とを対応付けして記憶する。な
お、バーコードを用いなくても保管棚装置の操作画面に
保管物の情報を入力するなど、他の方法で保管物の情報
を取り込むことも可能である。
【0039】上記実施例のようにロボットアームを備え
た移載機構を用いる保管棚装置において、各部の位置は
大変重要である。従来の保管棚装置の場合、受け渡し部
は固定されているので受け渡し部の位置に関しても製造
段階で設計通り製造すれば精度は保証される。しかし、
本発明の保管棚装置では、受け渡し部が結合及び分離で
きるようになっているので受け渡し部に積載した保管物
の位置を特定する機構が必要となる。その実施例を幾つ
かあげる。以下、「方向」とは水平方向及び水平面内で
の回転方向を示し、「基準の位置」とはロボットアーム
が認識している保管棚装置における受け渡し部の結合位
置を示す。
【0040】方法1.受け渡し部と基準位置との全方向
のズレをロボットアームで補正する。図7は、保管棚装
置における受け渡し部の結合位置周辺及び受け渡し部の
一例を示す上面図である。受け渡し部13をなんの決ま
りもなく保管棚装置1の結合位置17に配置すると、図
7に示すように、回転方向のズレを含む平面的な位置は
結合位置17に受け渡し部13を配置するたびに異なっ
てしまう。ロボットアームは所定の位置で所定の動作を
行なうので、このままではロボットアームが受け渡し部
13の受け渡し台19に積載された保管物3を正常に保
持することができないという問題がある。
【0041】そこで、図7に示す保管棚装置では、結合
位置周辺に3つのセンサー43を備え、それらのセンサ
ー43により受け渡し部13の位置を割り出して基準の
位置とのズレを算出し、そのズレを考慮してロボットア
ームを動作させる。このとき、受け渡し部13の車輪
(図1及び図2参照)をロックすることが好ましい。セ
ンサー43は請求項5に記載の検出機構を構成する。
【0042】方法2.受け渡し部と基準位置との1方向
のズレをロボットアームで補正する。図8は、保管棚装
置における受け渡し部の結合位置周辺の他の例を示す上
面図であり、(A)は受け渡し部の結合前、(B)は受
け渡し部の結合後を示す。開口部15から保管棚装置1
の結合位置17に受け渡し部13が入れられたときに、
受け渡し部13が結合位置17で所定の奥行き(受け渡
し部13が保管棚装置1内に進入した距離)で止まるよ
うに、保管棚装置1内にガイド48が設けられている。
結合位置17の側壁には、結合された受け渡し部13と
結合位置17の側壁との距離を検出するためのセンサー
45が設けられている。センサー45は請求項5に記載
の検出機構を構成し、ガイド48は請求項6に記載の固
定機構を構成する。
【0043】受け渡し部13を結合位置17に結合する
とき、(B)に示すように、受け渡し部13をガイド4
8に押し付けるように配置した後、受け渡し部13の車
輪をロックするなどの方法により、配置した受け渡し部
13が動かないようにする。センサー45により受け渡
し部13の位置を割り出して基準の位置とのズレを算出
し、そのズレを考慮してロボットアームを動作させる。
この方法では通常の保管棚装置1と同じ軸数のロボット
アームを使用できる。
【0044】方法3.受け渡し部を基準の位置に配置す
る。図9は、保管棚装置における受け渡し部の結合位置
周辺のさらに他の例を示す上面図であり、(A)は受け
渡し部の結合前、(B)は受け渡し部の結合後を示す。
受け渡し部13の側面に車輪47が設けられている。保
管棚装置1の結合位置17に、受け渡し部13の幅寸法
に車輪47の寸法を加えた寸法Wの幅寸法をもち、受け
渡し部13の長さ寸法Lと同じ奥行きをもつコの字型の
ガイド49が設けられている。ガイド49の入り口側は
ガイド49の内側に向かってテーパー状に形成されてお
り、寸法Wよりも広くなっている。車輪47及びガイド
49は請求項6に記載の固定機構を構成する。
【0045】受け渡し部13を開口部15から保管棚装
置1内に入れて結合位置17に配置するとき、受け渡し
部13の車輪47がガイド49の内面に接触して回転し
ながら、受け渡し部13は結合位置17に誘導される。
これにより、(B)に示すように、受け渡し部13は毎
回同じ位置(基準位置)に配置されるので、図6に示し
たつめ41を設けて保管物3を受け渡し部13の受け渡
し台19上の同じ位置に積載しているのであれば、結合
位置17における保管物3の位置は同じになり、通常の
保管棚装置1の制御方法で保管物の運搬が可能となる。
【0046】図10は、保管棚装置における受け渡し部
の結合位置周辺のさらに他の例を示す上面図であり、
(A)は受け渡し部の結合前、(B)は受け渡し部の結
合後を示す。図10のような方法でも受け渡し部を基準
の位置に配置することが可能である。保管棚装置1の結
合位置17の奥行き及び一方の側面にガイド51が設け
られている。ガイド51と対向する結合位置17の側面
に、結合位置17の内側に向かって摺動する押し付け部
材を備えた押し付け機構53が設けられている。ガイド
51及び押し付け機構53は請求項6に記載の固定機構
を構成する。
【0047】(A)に示すように押し付け機構53の押
し付け部材を収納した状態で、(B)に示すように受け
渡し部13がガイド51の奥行き面に押し付けられて停
車された後、押し付け機構53を作動させて押し付け部
材を突出させる。受け渡し部13は押し付け部材により
結合位置17の一方の側面側に設けられたガイド51に
密着され、基準の位置に固定される。
【0048】図11は、図10に示した保管棚装置の変
形例を示す側面図である。図10に示した例では、受け
渡し部13の車輪の構造によるが、受け渡し部13が押
し付け機構53によって移動される方向は比較的抵抗が
大きい。そこで、図11に示すように、受け渡し部13
の結合位置17の底面にベルトコンベア55を設けるこ
とが好ましい。ベルトコンベア55は押し付け機構53
の押し付け部材の摺動方向に回転可能なものである。ガ
イド51、押し付け機構53及びベルトコンベア55は
請求項6に記載の固定機構を構成する。受け渡し部13
を結合位置17に固定するとき、押し付け機構53の押
し付け部材を突出させ、さらにベルトコンベア55によ
り受け渡し部13をガイド51側に移動させることによ
り、受け渡し部13を無理なくガイド51側に移動させ
ることができる。
【0049】上記方法1、2及び3のいずれにおいても
対応可能な位置的な範囲がある。つまり、図7を用いて
説明した方法1については受け渡し部13をセンサー4
3で感知できる範囲であり、図9から図11を用いて説
明した方法3については所定位置からロボットアームの
マージン(±5mm)の範囲であり、図8を用いて説明
した方法2については方向により方法1及び方法3の範
囲となる。この範囲内に受け渡し部13がないにもかか
わらずロボットアームを動作させると保管物3の落下な
どの不具合につながる。そこで、所定範囲内の位置に受
け渡し部があるかどうかを検出するセンサーを設けるこ
とが好ましい。
【0050】図7から図11に示した保管棚装置1の例
は、いずれの方法においても受け渡し部13の平面的な
位置の調整である。これは、ロボットアームのマージン
が水平方向より垂直方向の方が大きいため、複数台の受
け渡し部13を用いてもその垂直方向の誤差はマージン
内に入り、垂直方向の位置出しは不要と想定されるから
である。しかし、ロボットアームによる受け渡し部13
からの保管物3の保持をより確実に行なうためには、受
け渡し部13に積載された保管物3の垂直方向の位置出
しを行なうことが好ましい。
【0051】図12は保管物の垂直方向の位置出しを行
なう機構を備えた保管棚装置の例の結合位置周辺を示す
側面図である。保管棚装置1の筐体11の側面に保管棚
装置1内の結合位置17に受け渡し部13を導くための
開口15が設けられている。結合位置17の底部に、結
合位置17に配置された受け渡し部13の底面13aに
表面57aが接触して受け渡し部13をもち上げるため
の昇降機57が設けられている。昇降機57は請求項6
に記載の固定機構を構成する。
【0052】受け渡し部13を結合位置17に配置した
後、昇降機57を所定の高さ上昇させると受け渡し部1
3はもち上がる。受け渡し部13の底面13aを基準に
して受け渡し部13の受け渡し台19の上面19cの位
置が精度良く仕上がっている場合は昇降機57を所定の
高さ上昇させるだけで保管物3の垂直方向の位置は保証
される。
【0053】また、受け渡し部13の底面13aを基準
にして受け渡し台19の上面19cの位置が精度良く仕
上がっていない場合でも、開口部15の側面にセンサー
59を設けて受け渡し台19の上面19cを検知する位
置まで昇降機57を上昇させるように制御すれば垂直方
向の位置は保証される。ここで、センサー59も請求項
6に記載の固定機構を構成する。また、昇降機57によ
って受け渡し部13をもち上げることにより、受け渡し
部13が水平方向に動くのを抑えることができる。
【0054】図13は、受け渡し部の底面及び昇降機を
示す断面図である。図14は図13の昇降機を示す斜視
図である。図13に示すような昇降機57を備えた保管
棚装置において、受け渡し部13の底面13aと接する
昇降機57の表面57aに矩形の平面形状をもつ突起部
57bが設けられている。受け渡し部13の底面13a
には、昇降機57の突起部57bに対応して溝61が形
成されている。昇降機57で受け渡し部13をもち上げ
る際、突起部57bは溝61にはまり込み、結果的に受
け渡し部の水平方向のズレを補正する。
【0055】ここでは突起部57b及び溝61を矩形状
に形成しているが、本発明はこれに限定されるものでは
なく、線状や楕円形状など、他の形状であってもよい。
ただし、水平面での回転方向のズレを抑制するために円
形は避けることが好ましい。受け渡し部13の底面13
aに突起部を設け、昇降機57の表面57aに溝を設け
ても良いが、昇降機57の表面57aに形成された溝が
上を向くので、何らかのものが落下して溝にはまると誤
動作の元になるので、図13及び図14に示すように、
受け渡し部13の底面13aに溝61を設け、昇降機5
7に突起部57bを設けることが好ましい。
【0056】また、誤動作を防止するため、突起部57
bと溝61とがうまくかみ合わなかった場合に警告を表
示するセンサーを設けることが好ましい。また、昇降機
57の表面57a及び受け渡し部13の底面13aに突
起部及び溝の組合わせを設けなくてもよい。図12、図
13及び図14に示す昇降機57は油圧などで押し出る
ものを想定しているが、本発明を構成する昇降機はこれ
に限定されるものではなく、てこ機構やねじ機構を用い
たジャッキなど、他の機構による昇降機を用いてもよ
い。
【0057】保管棚装置は受け渡し部のどの積載位置に
保管物が置かれているかもしくは保管物が置かれていな
いかを認識しなくては動作できない。そのため、受け渡
し部に積載された保管物の有無を検知するセンサーを設
ける必要がある。保管物の有無を検知するセンサーの設
け方はいろいろであるが、保管棚装置1本体に設ける場
合の例を図15に示す。
【0058】図15は保管物の有無を検知するセンサー
を設けた保管棚装置の例の開口部周辺及び受け渡し台を
示す平面図である。受け渡し部13には、2段の受け渡
し台19a、19bが上下に設けられており、各受け渡
し台19には受け渡し部13の幅方向に2つの保管物3
を配置するためのつめ41が設けられている。開口部1
5の側面には、受け渡し部13の4箇所の積載位置に保
管物3が積載されたときの保管物3の位置に対応して4
つのセンサー63が設けられている。センサー63は、
対応する積載位置に保管物3が積載されているか否かを
それぞれ検出する。これにより、各積載位置での保管物
3の有無を自動で行なうことができる。センサー63は
請求項7に記載の保管物検出機構を構成する。
【0059】図15に示す保管棚装置では、保管物3を
センサー63によって非接触で検出するので、保管物3
がつめ41に乗り上げている場合など、保管物3の位置
のズレを検知するのは困難である。そこで、受け渡し部
13自体に保管物3の積載位置のズレを検出するセンサ
ーを設けることが好ましい。当然、センサーの信号を保
管棚装置1本体に伝えなければ意味がないわけである
が、例えば小型の充電式バッテリーや乾電池などの電源
を受け渡し部13に積載し、保管物3の積載位置のズレ
を検出するセンサーで検知した結果を光などを用いて伝
達する方法が挙げられる。
【0060】図12、図13及び図14に示した昇降機
57を用いる場合、昇降機57の表面57a及び受け渡
し部13の底面13aにそれぞれ電極を設け、昇降機5
7の上昇時にそれらの電極が接触するようにすれば、そ
れらの電極を介して、通常の保管棚装置1と同様の電気
配線を形成することができ、その電気配線を介して保管
物3の積載位置のズレ情報を保管棚装置1本体に送るこ
とができる。さらに、電源を保管棚装置1本体に設ける
ようにすれば、受け渡し部13に電源を設ける必要がな
くなる。
【0061】また、保管物3の積載位置のズレを検出す
るセンサーとして光学系検出機構を用いる場合、受け渡
し部13の底面13aに光ファイバー端を設け、その光
ファイバーを各検出位置にそれぞれ導き、昇降機57の
表面57aに受け渡し部13の底面13aの光ファイバ
ー端位置に対応する位置に光ファイバー端を設け、その
光ファイバーを保管棚装置1本体に設けた発光部及び検
知部に導くようにしてもよい。これにより、発光部及び
検知部を保管棚装置1本体側に設けることができ、昇降
機上昇時の電極接触不良などによる不具合をなくすこと
ができる。
【0062】本発明の保管棚装置において、受け渡し部
を配置するための結合位置を複数設けた場合、一方の結
合位置を入庫専用にし、他方の結合位置を出庫専用にす
ると空の受け渡し部を移動させる必要があり、運用上支
障が生じる。よって、保管棚装置に複数の結合位置を設
けた場合、各結合位置が入庫、出庫の両方に対応できる
ようにすることが好ましい。その場合、本発明の保管棚
装置の制御において基本的な制御は従来の保管棚装置1
と同様であるが、結合位置に配置されている受け渡し部
が入庫用なのか、出庫用なのかを認識及び管理する機構
が必要となる。
【0063】図16は入庫時における受け渡し部の認識
及び管理動作を示すフローチャートである。図15及び
図16を参照して入庫時の認識及び管理動作について説
明する。受け渡し部13が保管棚装置1の結合位置17
に配置される(ステップS1)。受け渡し部13が結合
位置17に配置されたかどうかの認識は、センサーを設
けて感知させてもよいし、作業者による制御画面での入
力に基づいてもよい。
【0064】図7及び図8を用いて説明した受け渡し部
の配置ズレを検出するためのセンサーを設けた場合はこ
の時点でズレを検知する。図9、図10及び図11を用
いて説明した受け渡し部13の位置合わせはこの時点で
行なう。また、図12、図13及び図14に示した昇降
機57を用いる場合は、この時点で昇降機57を上昇さ
せ、受け渡し部13を固定する。
【0065】センサー63により保管物3を検知し、受
け渡し部13に保管物3が積載されているか否かを判断
する(ステップS2)。ステップS2で受け渡し部13
に保管物3が積載されていないと判断したとき(積載な
し)は出庫用と認識し以後管理する(ステップS3)。
ステップS2で受け渡し部13に保管物3が積載されて
いると判断したとき(積載あり)は入庫用と認識し、以
後検知した保管物3を管理する(ステップS4)。
【0066】ステップS4で認識した保管物3を保管棚
装置1内の空き棚に保管する(ステップS5)。受け渡
し部13の入庫待ちの保管物3の有無を確認し(ステッ
プS6)、保管物3が積載されている時(積載あり)は
ステップS5に戻って入庫作業を行ない、保管物3が積
載されていない時(積載なし)は受け渡し部13を出庫
用と認識し以後管理する(ステップS7)。
【0067】図17は出庫時における受け渡し部の認識
及び管理動作を示すフローチャートである。図15及び
図17を参照して出庫時の認識及び管理動作について説
明する。出庫する保管物3の情報が保管棚装置1に入力
される(ステップS11)。受け渡し部13に保管物3
が積載されておらず、出庫用として用いることができる
受け渡し部13の有無を確認する(ステップS12)。
【0068】出庫用の受け渡し部13がないとき(出庫
用なし)、入庫中の受け渡し部13の有無を確認する
(ステップS13)。入庫中の受け渡し部13がないと
き(なし)、出庫用の受け渡し部13が結合位置17に
配置されていないと判断して警告通知を行なう(ステッ
プS14)。入庫中の受け渡し部13があるとき(あ
り)、その受け渡し部13に積載された保管物3がすべ
て入庫されて出庫用になるのを待つ(ステップS15)
【0069】ステップS12で出庫用の受け渡し部13
があると判断されたとき(出庫用あり)、又はステップ
S15で受け渡し部13の保管物3がすべて入庫されて
受け渡し部13が出庫用になったとき、ステップS11
で入力された出庫予定の情報に基づいて、保管棚装置1
の保管棚に保管されている保管物3を選定する(ステッ
プS16)。選定した保管物3を保管棚から受け渡し部
13に搬送し、積載位置に積載する(ステップS1
7)。
【0070】ステップS11で入力された出庫予定の情
報に基づいて、次の出庫待ちの保管物3の有無を確認す
る(ステップS18)。出庫待ちの保管物3がある時
(あり)はステップS16に戻って出庫待ちの保管物3
を選定する。出庫待ちの保管物3がない時(なし)は作
業者に出庫動作が完了したことを通知する(ステップS
19)。図12、図13及び図14に示した昇降機57
を用いる場合、この時点で昇降機57を下降させ、受け
渡し部13を開放する。作業者は受け渡し部13を保管
棚装置1の結合位置17から分離し、処理装置へと搬送
する。
【0071】上記の実施例では、それぞれ2個の保管物
3を幅方向に保持できる2段の受け渡し台19を備えた
受け渡し部13を備えているが、受け渡し部13はこれ
に限定されるものではなく、受け渡し台19の段数及び
各受け渡し台19に保持できる保管物3の数はいくつで
もよい。また、図18に示すように、受け渡し部13の
受け渡し台19上に受け渡し部13の長さ方向(図中L
参照)に保管物3を配列してもよい。この場合、保管物
3を移動させるロボットアームの構造を各保管物3の位
置に届くようにし、各保管物3の位置で保管物3を保持
及び脱離できるようにする必要がある。また、図20の
ようにボックス69を用いた搬送及び保管を行なってい
る工場において製造装置にてロットの処理を行なってい
る際、空ボックス置き場の確保を行なう必要があるが、
受け渡し部13を保管棚装置1本体から分離した状態
で、空ボックス置き場として用いることもできる。
【0072】
【発明の効果】請求項1に記載の保管棚装置では、移動
用の車輪及び保管物を積載するための受け渡し台を備
え、保管棚装置本体と分離でき、かつ出入庫位置に保管
物を位置させるように保管棚装置本体と結合位置で結合
できる受け渡し部を備えているようにしたので、受け渡
し部に保管物を載せたままでの搬送が可能であるので入
出庫時の作業者の拘束時間を短縮でき、さらに今後予想
されるウエハの大口径化においても人手によるロットの
搬送が可能である。
【0073】請求項2に記載の保管棚装置では、受け渡
し部は複数の受け渡し台を備えているようにしたので、
受け渡し部に積載できる保管物数を増やすことができ、
保管物の出入庫時における作業者の拘束時間を短縮でき
することができる。
【0074】請求項3に記載の保管棚装置では、複数の
受け渡し部と、複数の結合位置を備えているようにした
ので、入庫作業と出庫作業が重なっても受け渡し台を結
合位置に配置しておくだけ、入庫の完了及び出庫の準備
ができるようになり、保管物の出入庫時における作業者
の拘束時間を短縮することができる。
【0075】請求項4に記載の保管棚装置では、受け渡
し台は保管物を所定の積載位置に積載するための突起部
を備えているようにしたので、保管物を受け渡し台の所
定の積載位置に積載できるようになり、移載機構による
受け渡し台への保管物の積載及び受け渡し台に積載され
た保管物の保持を正確に行なうことができる。
【0076】請求項5に記載の保管棚装置では、結合位
置に配置された受け渡し部の位置を検出する検出機構を
さらに備えているようにしたので、受け渡し部の結合位
置での位置に基づいて、受け渡し台に積載された保管物
の位置を算出することができ、受け渡し台に積載された
保管物の保持を正確に行なうことができる。
【0077】請求項6に記載の保管棚装置では、受け渡
し部を所定の結合位置に固定するための固定機構をさら
に備えているようにしたので、受け渡し部を所定の結合
位置に固定することができ、移載機構による受け渡し台
への保管物の積載、及び受け渡し台に積載された保管物
の保持を正確に行なうことができる。
【0078】請求項7に記載の保管棚装置では、結合位
置に配置された受け渡し台の保管物積載位置に保管物が
積載されているか否かを検出する保管物検出機構をさら
に備えているようにしたので、受け渡し台の保管物積載
情報を得ることができ、保管物の入庫動作および出庫動
作を正確に行なうことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例を一部切り欠いて示す斜視図である。
【図2】受け渡し部の他の例を示す斜視図である。
【図3】保管棚装置の他の実施例を示す平面図である。
【図4】空調設備を備えた保管棚の一例を示す側面断面
図である。
【図5】専用の空調設備をもたない保管棚装置の一例を
側面断面図である。
【図6】保管物の一例及び受け渡し部の受け渡し台上面
の一例を示す側面図である。
【図7】保管棚装置における受け渡し部の結合位置周辺
及び受け渡し部の一例を示す上面図である。
【図8】保管棚装置における受け渡し部の結合位置周辺
の他の例を示す上面図であり、(A)は受け渡し部の結
合前、(B)は受け渡し部の結合後を示す。
【図9】保管棚装置における受け渡し部の結合位置周辺
のさらに他の例を示す上面図であり、(A)は受け渡し
部の結合前、(B)は受け渡し部の結合後を示す。
【図10】保管棚装置における受け渡し部の結合位置周
辺のさらに他の例を示す上面図であり、(A)は受け渡
し部の結合前、(B)は受け渡し部の結合後を示す。
【図11】図10の保管棚装置の変形例を示す側面図で
ある。
【図12】保管物の垂直方向の位置出しを行なう機構を
備えた保管棚装置の例の結合位置周辺を示す側面図であ
る。
【図13】受け渡し部の底面及び昇降機を示す断面図で
ある。
【図14】図13の昇降機を示す斜視図である。
【図15】保管物の有無を検知するセンサーを設けた保
管棚装置の例の開口部周辺及び受け渡し台を示す平面図
である。
【図16】入庫時における受け渡し部の認識及び管理動
作を示すフローチャートである。
【図17】出庫時における受け渡し部の認識及び管理動
作を示すフローチャートである。
【図18】受け渡し部の他の例を示す上面図である。
【図19】保管物としてのウエハ及びカセットを示す斜
視図である。
【図20】保管物としてのウエハ、カセット及びボック
スを示す斜視図である。
【図21】従来の保管棚装置の構成を示す図であり、
(A)は平面図、(B)は側面図を示す。
【符号の説明】
1 保管棚装置 3 保管物 5 移載機構 6 ロボットアーム 7 走行レール 9 保管棚 11 筐体 13 受け渡し部 13a 受け渡し部の底面 15 開口部 17 結合位置 19 受け渡し台 21 手すり 23 車輪 25 空洞 27 フィルター 29 送風機 31,35,37 開口 33 クリーンルームのダウンフロー 39 突起部 41 つめ 41a つめの傾斜面 43,45,53,59,63 センサー 47 車輪 48,49,51 ガイド 55 ベルトコンベア 57 昇降機 57a 昇降機の表面 57b 突起部 61 溝 65 ウエハ 67 カセット 69 ボックス

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 保管物を整列して保管するための保管棚
    と、保管物を保管棚と出入庫位置との間で移動させる移
    載機構とを備えた保管棚装置において、 移動用の車輪及び保管物を積載するための受け渡し台を
    備え、保管棚装置本体と分離でき、かつ出入庫位置に保
    管物を位置させるように保管棚装置本体と結合位置で結
    合できる受け渡し部を備えたことを特徴とする保管棚装
    置。
  2. 【請求項2】 前記受け渡し部は複数の受け渡し台を備
    えている請求項1に記載の保管棚装置。
  3. 【請求項3】 複数の前記受け渡し部と、複数の前記結
    合位置を備えている請求項1又は2に記載の保管棚装
    置。
  4. 【請求項4】 前記受け渡し台は前記保管物を所定の積
    載位置に積載するための突起部を備えている請求項1、
    2又は3のいずれかに記載の保管棚装置。
  5. 【請求項5】 前記結合位置に配置された前記受け渡し
    部の位置を検出する検出機構をさらに備えている請求項
    1から4のいずれかに記載の保管棚装置。
  6. 【請求項6】 前記受け渡し部を所定の結合位置に固定
    するための固定機構をさらに備えている請求項1から5
    のいずれかに記載の保管棚装置。
  7. 【請求項7】 前記結合位置に配置された前記受け渡し
    台の保管物積載位置に保管物が積載されているか否かを
    検出する保管物検出機構をさらに備えている請求項1か
    ら6のいずれかに記載の保管棚装置。
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