JP2002178496A - 3次元記録装置及び3次元記録方法 - Google Patents

3次元記録装置及び3次元記録方法

Info

Publication number
JP2002178496A
JP2002178496A JP2000380611A JP2000380611A JP2002178496A JP 2002178496 A JP2002178496 A JP 2002178496A JP 2000380611 A JP2000380611 A JP 2000380611A JP 2000380611 A JP2000380611 A JP 2000380611A JP 2002178496 A JP2002178496 A JP 2002178496A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording
dimensional
unevenness
carriage
recording medium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000380611A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroo Inoue
博夫 井上
Satonobu Fujita
覚伸 藤田
Sadahiko Sano
禎彦 佐野
Hiroshi Okubo
洋志 大久保
Hiroshi Nishikawa
寛 西川
Takeshi Suzuki
武司 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2000380611A priority Critical patent/JP2002178496A/ja
Publication of JP2002178496A publication Critical patent/JP2002178496A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Dot-Matrix Printers And Others (AREA)
  • Common Mechanisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 凹凸のある記録媒体に対しても、実質的に平
面部分と同様の記録密度で画像を記録することができる
プリンタを提供する。 【解決手段】 記録媒体の凹凸に関する情報に基づい
て、走査における各記録位置で配列された記録素子と対
向する記録媒体の部分の傾斜角度を求め、凹凸を有する
部分の傾斜面部分に対しては平たんな部分よりも記録素
子の使用比率を上げるようにして入力された画像データ
を変換して、変換されたデータに基づいて記録を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は3次元記録装置及び
3次元記録方法に関し、特に、凹凸のある記録媒体に対
しても、実質的に平面部分と同様の記録密度で画像を記
録することができる3次元記録装置及び3次元記録方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばワードプロセッサ、パーソナルコ
ンピュータ、ファクシミリ等に於ける情報出力装置とし
て、所望される文字や画像等の情報を用紙やフィルム等
シート状の記録媒体に記録を行うプリンタが広く使用さ
れている。
【0003】プリンタの記録方式としては様々な方式が
知られているが、用紙等の記録媒体に非接触記録が可能
である、カラー化が容易である、静粛性に富む、等の理
由でインクジェット方式が近年特に注目されており、又
その構成としては所望される記録情報に応じてインクを
吐出する記録ヘッドを装着すると共に用紙等の記録媒体
の送り方向と直角な方向に往復走査しながら記録を行な
うシリアル記録方式が安価で小型化が容易などの点から
一般的に広く用いられている。
【0004】このようなシリアル型のインクジェットプ
リンタを用いて、様々な対象物に記録を行うことが試み
られており、表面に凹凸のある物、例えば、フライス盤
などによって作成された彫刻物などに記録することも行
われている。
【0005】従来はこのような表面に凹凸のある記録媒
体に対しても平たんな記録媒体と同様に、一様な記録密
度で記録を行っていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このため、傾斜面部分
に対しては、記録面の上方から見た場合の記録密度は平
面部分と同じであるが、傾斜面に対して垂直な方向から
見た場合の実質的な記録密度は平面部分より低下する。
【0007】従って、例えば想定される最大斜度の傾斜
面部分の記録密度を保証しようとすると、平面部分での
インクのにじみや色の濃度が上昇してしまうなどの問題
が発生し、平面部分の記録密度と画像品位を保証しよう
とすると、傾斜面部分の記録密度が低くなると共に色の
濃度も低下するという問題が生じる。
【0008】本発明は以上のような状況に鑑みてなされ
たものであり、凹凸を有する部分の傾斜面部分に対して
も、実質的に平面部分と同様の記録密度で画像を記録す
ることのできる、3次元記録装置及び3次元記録方法を
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の3次元記録装置は、所定方向に配列され、そ
れぞれがインクを吐出する複数の記録素子を有する記録
ヘッドを搭載したキャリッジを、前記記録素子の配列方
向と交差する方向に走査させて表面に凹凸のある記録媒
体に記録を行う3次元記録装置であって、前記記録媒体
の前記凹凸に関する情報に基づいて、前記走査における
各記録位置で前記配列された記録素子と対向する前記記
録媒体の部分の傾斜角度を求める斜度算出手段と、前記
傾斜角度に応じて各記録素子を使用するかどうかを決定
する使用判定手段と、前記使用判定手段の決定に従っ
て、入力された画像データを変換する画像変換手段と、
を備えている。
【0010】また、上記目的を達成する本発明の3次元
記録方法は、所定方向に配列され、それぞれがインクを
吐出する複数の記録素子を有する記録ヘッドを搭載した
キャリッジを、前記記録素子の配列方向と交差する方向
に走査させて表面に凹凸のある記録媒体に記録を行う3
次元記録方法であって、前記記録媒体の前記凹凸に関す
る情報に基づいて、前記走査における各記録位置で前記
配列された記録素子と対向する前記記録媒体の部分の傾
斜角度を求める斜度算出工程と、前記傾斜角度に応じて
各記録素子を使用するかどうかを決定する使用判定工程
と、前記使用判定工程の決定に従って、入力された画像
データを変換する画像変換工程と、を備えている。
【0011】すなわち、所定方向に配列され、それぞれ
がインクを吐出する複数の記録素子を有する記録ヘッド
を搭載したキャリッジを、記録素子の配列方向と交差す
る方向に走査させて表面に凹凸のある記録媒体に記録を
行う記録装置において、記録媒体の凹凸に関する情報に
基づいて、走査における各記録位置で配列された記録素
子と対向する記録媒体の部分の傾斜角度を求め、傾斜角
度に応じて各記録素子を使用するかどうかを決定し、こ
の決定に従って、入力された画像データを変換して、変
換されたデータに基づいて記録を行う。
【0012】このようにすると、凹凸のある記録媒体へ
記録を行う際に、凹凸を有する部分の傾斜面部分に対し
は平たんな部分よりも記録素子の使用比率を上げて、実
質的に平面部分と同様の記録密度で画像を記録すること
が可能となり、結果として従来よりも美しい記録結果を
得ることが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下添付図面を参照して本発明の
好適な実施形態について詳細に説明する。
【0014】なお、以下に説明する実施形態では、イン
クジェット記録方式を用いた3次元記録装置としてプリ
ンタを例に挙げ説明する。
【0015】本明細書において、「記録」(「プリン
ト」という場合もある)とは、文字、図形等有意の情報
を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、また人
間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否
かを問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等
を形成する、または媒体の加工を行う場合も表すものと
する。
【0016】また、「記録媒体」とは、一般的な記録装
置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック
・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮
革等、インクを受容可能なものも表すものとする。
【0017】さらに、「インク」(「液体」と言う場合
もある)とは、上記「記録(プリント)」の定義と同様
広く解釈されるべきもので、記録媒体上に付与されるこ
とによって、画像、模様、パターン等の形成または記録
媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付
与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され
得る液体を表すものとする。
【0018】図1は、本発明の実施形態としての3次元
プリンタでの記録の様子を説明するための図である。
【0019】図示されたように本実施形態では、図中記
録媒体Mの搬送方向である副走査方向(矢印T方向)に
配列された複数のノズルを有するヘッドカートリッジ1
01を搭載するキャリッジを、ガイド軸に沿って走査方
向(矢印H方向)に往復移動させると共に、記録媒体M
の記録面の凹凸に応じてモータなどのアクチュエータ1
02によって鉛直方向(矢印V方向)にも移動させつ
つ、ヘッドカートリッジ101の各ノズルからインクを
吐出して記録を行う。
【0020】ヘッドカートリッジ101は、インクタン
クと記録ヘッドからなり、複数の色のインクを吐出する
カラーカートリッジとブラック1色のインクのみを吐出
するモノクロカートリッジとの2種類があり、必要に応
じていずれかを選択的にキャリッジに装着可能に構成さ
れている。
【0021】次に、上述した装置の記録制御を実行する
ための制御構成について説明する。
【0022】図7は本実施形態の3次元プリンタの制御
回路の構成を示すブロック図である。制御回路を示す同
図において、1700は記録信号を入力するインターフ
ェース、1701はMPU、1702はMPU1701
が実行する制御プログラムを格納するROM、1703
は各種データ(上記記録信号やヘッドに供給される記録
データ等)を保存しておくDRAMである。1704は
記録ヘッドIJHに対する記録データの供給制御を行う
ゲートアレイ(G.A.)であり、インターフェース1
700、MPU1701、RAM1703間のデータ転
送制御も行う。1710は記録ヘッドIJHを搭載した
キャリッジを搬送するためのキャリアモータ、1709
は記録紙搬送のための搬送モータ、1712はキャリッ
ジ及びガイド軸を鉛直方向に移動させる垂直モータであ
る。1705は記録ヘッドIJHを駆動するヘッドドラ
イバ、1706、1707、1711はそれぞれ搬送モ
ータ1709、キャリアモータ1710、垂直モータ1
712を駆動するためのモータドライバである。
【0023】上記制御構成の動作を説明すると、インタ
ーフェース1700に記録信号が入るとゲートアレイ1
704とMPU1701との間で記録信号がプリント用
の記録データに変換される。そして、モータドライバ1
706、1707、1711が駆動されると共に、ヘッ
ドドライバ1705に送られた記録データに従って記録
ヘッドが駆動され、記録が行われる。
【0024】ここでは、MPU1701が実行する制御
プログラムをROM1702に格納するものとしたが、
EEPROM等の消去/書き込みが可能な記憶媒体を更
に追加して、インクジェットプリンタIJRAと接続さ
れたホストコンピュータから制御プログラムを変更でき
るように構成することもできる。
【0025】なお、インクタンクITと記録ヘッドIJ
Hとは一体的に形成されて交換可能なヘッドカートリッ
ジを構成しても良いが、これらインクタンクITと記録
ヘッドIJHとを分離可能に構成して、インクがなくな
ったときにインクタンクだけを交換できるようにしても
良い。
【0026】図8は、インクタンクITと記録ヘッドI
JHとが分離可能なヘッドカートリッジの構成を示す外
観斜視図である。インクカートリッジは、図8に示すよ
うに、境界線Kの位置でインクタンクITと記録ヘッド
IJHとが分離可能である。ヘッドカートリッジにはこ
れがキャリッジに搭載されたときには、キャリッジ側か
ら供給される電気信号を受け取るための電極(不図示)
が設けられており、この電気信号によって、前述のよう
に記録ヘッドIJHが駆動されてインクが吐出される。
【0027】なお、図8において、500はインク吐出
口(ノズル)列である。また、インクタンクIT内には
インクを保持するために繊維質状もしくは多孔質状のイ
ンク吸収体が設けられている。
【0028】図2は、本実施形態の3次元プリンタのデ
ータ処理に関する構成を示すブロック図である。
【0029】本実施形態の3次元プリンタにおいては、
記録媒体の記録面の凹凸情報を保持する凹凸情報保持手
段201と、該凹凸情報から各走査における副走査方向
の斜度を求める副走査方向斜度計算手段202と、求め
られた斜度から、ノズルの間引き率または使用パターン
を求めるノズル使用パターン決定手段203と、求めら
れたノズルパターンに応じて、画像データのラスタデー
タを生成する記録画像生成手段204と、該記録画像の
ラスタデータを保持する記録画像保持手段205と、ラ
スタデータを記録ヘッドの出力データに変換する出力変
換手段206と、求められた出力データを記録ヘッドへ
出力する記録出力手段207とを備えている。
【0030】これらの各手段と上記制御構成との対応
は、凹凸情報保持手段201、及び記録画像保持手段2
05がDRAM1703に対応し、副走査方向斜度計算
手段202、ノズル使用パターン決定手段203、及び
記録画像生成手段204がMPU1701に対応し、出
力変換手段206がG.A.1704に、記録出力手段
207がヘッドドライバ1705にそれぞれ対応する。
【0031】なお、記録媒体の記録面の凹凸情報をどの
ように入手するのかについては特に限定されない。例え
ば、反射光や赤外線などによって非接触で記録媒体表面
の状態を検出するセンサを記録ヘッドに併設して、実際
に記録を行うのと同様に走査することによって、プリン
タで凹凸情報を入手する構成が考えられる。
【0032】図3は、本実施形態の概念を説明するため
の図である。図中301は記録ヘッドの吐出面を示し、
ここでは56個のノズルが示されている。Mは記録媒体
であり、ここでは特定の記録位置におけるノズル列に沿
った断面で示している。
【0033】(a)はこれらノズルでの記録幅に渡って
一様な傾斜を有している場合を示しており、ノズル全体
に対して、一定の間引き率をかけて使用する。すなわ
ち、記録に使用するノズルは所定間隔毎となる。
【0034】それに対して(b)は、記録幅内で傾斜角
度(斜度)が変化する場合であり、この場合は斜度の変
化に応じて、使用するノズルパターンあるいは間引き率
を設定する。この図から解るように、本実施形態では、
記録面の傾斜角度が大きくなるに従って記録密度を上昇
させて実質的な記録密度がほぼ一定となるようにする。
【0035】なお、この図においては使用ノズルの割合
が変化することを強調するために、傾斜面でのノズルの
使用比率が極端に高くなっているが、実際は、傾斜面に
垂直な方向から見たときに平たんな面と同じ記録密度に
なるようにノズルの使用パターンを決定するのが好まし
い。
【0036】以下、図4から図6のフローチャートを参
照して、本実施形態において入力された画像データから
記録媒体1枚に対する記録画像を生成するまでの処理に
ついて説明する。
【0037】始めに、記録画像生成処理全体の動作につ
いて図4のフローチャートを参照して説明する。
【0038】最初に、処理が開始されると、走査位置の
初期化を行い(ステップS401)、凹凸情報保持手段
201から該走査位置から走査する部分の凹凸情報の読
み出しを行う(ステップS402)。ここで、走査位置
とは、記録媒体の搬送方向に対する記録ヘッドの位置で
あり、初期化とは記録開始位置とすることを意味する。
【0039】次に、ヘッド位置の初期化を行う(ステッ
プS403)。ここで、ヘッド位置とは走査(スキャ
ン)方向における記録ヘッドの位置(以下、記録位置と
も称する)であり、初期化とは走査開始位置とすること
を意味する。
【0040】そして、ステップS402で読み出した凹
凸情報から、現在の記録位置に対応する部分の副走査方
向の斜度の情報を読み取る(ステップS404)。
【0041】その後で、この記録位置に対する記録画像
を生成する(ステップS405)。この記録画像生成処
理については後で詳述する。
【0042】次に、記録ヘッドの位置を主走査方向へ1
つずらし(ステップS406)、走査終了位置となった
否かを判定する(ステップS407)。走査終了位置で
なければ、ステップS404からの処理を繰り返す。
【0043】記録ヘッドの位置が走査終了位置であれ
ば、次の走査を行うべく記録ヘッドを次の走査位置へ移
動させる(ステップS408)。そして、記録媒体への
記録がすべて終了したかどうかを、記録ヘッドの副走査
方向位置が記録終了位置であるかどうかで判定する(ス
テップS409)。記録終了位置でなければ、ステップ
S402からの処理を繰り返す。
【0044】図5は、図4のステップS405における
記録画像生成処理の動作を説明するフローチャートであ
る。
【0045】最初に、ノズル位置を初期化する(ステッ
プS501)。ノズル位置とは、装置側で認識する記録
ヘッドにおけるノズルの配列に対応した位置を意味す
る。そして、このノズル位置に対して、ノズルを記録に
使用するか否かを判定する、ノズル使用判定処理を行う
(ステップS502)。この処理の内容については後述
する。
【0046】次に、ノズル位置を1つずらし(ステップ
S503)、全ノズルに対して処理が終了したか否かを
判定する(ステップS504)。まだ全ノズルに対する
処理が終了していなければ、ステップS502以降の処
理を繰り返す。
【0047】図6は、図5のステップS502で行う、
ノズル使用判定処理の動作を示すフローチャートであ
る。
【0048】処理が開始されると、ノズル位置が初期値
であるか否かを判定し(ステップS601)、初期値で
ある場合には、この記録位置での処理が初めてであるの
で、記録位置に対する記録媒体の記録面の傾きを、例え
ば、0度から90度までを0からLまでの整数値に正規
化し、量子化する(ステップS602)。
【0049】次に、求められた傾きに対してあらかじめ
設定されたスキップ値を、スキップテーブルSKIP_
TABLE[]から、式、 スキップ量=SKIP_TABLE[正規化・量子化さ
れた傾き] により求める(ステップS603)。ここで、スキップ
量とは、ノズルを記録に使用する間隔を意味する。
【0050】次に、直前に使用したノズルと現在のノズ
ルとの間のノズル数を計算し、求められたノズル数とス
キップ数と、式、 (ノズル数=現在のノズル番号−直前の使用ノズル番
号)<スキップ量 によって比較する(ステップS604)。
【0051】そして、ノズル数がスキップ数に満たない
場合は現在のノズルを不使用と判定し、対応するアドレ
スに画像無しに相当する情報を格納する(ステップS6
06)。
【0052】一方、ノズル数がスキップ数に等しいか、
越えている場合は、現在のノズルを使用すると判定し、
位置に対応する画像を元となる画像から読み出し、出力
画像として対応するアドレスに格納する(ステップS6
05)。
【0053】このように、本実施形態では源画像から必
要なデータのみを使用する間引き処理によって記録画像
を生成するが、源画像よりも精細な画像を記録する場合
には補完処理を行う。
【0054】すなわち、基本的には傾きのない部分に記
録する場合が最もノズル使用頻度が低く、斜度の高い部
分で最もノズル使用頻度が高くなる。従って、最もノズ
ル使用率の低い部分に合わせた解像度の低い画像を用い
れば、斜度の高い部分での画像生成は補間処理によって
生成される事になる。逆に最もノズル使用率の高い部分
に合わせた解像度の高い画像を用いれば、平らな部分で
は画像の間引き処理を行うこととなるのである。
【0055】以上説明したように本実施形態によれば、
凹凸のある記録媒体へ記録を行う際に、凹凸を有する部
分の傾斜面部分に対しても、実質的に平面部分と同様の
記録密度で画像を記録することが可能となり、結果とし
て従来よりも美しい記録結果を得ることが可能となる。
【0056】
【他の実施形態】なお、上記実施形態では記録面に垂直
な方向へキャリッジ並びにガイド軸を移動させる構成を
有する3次元プリンタを例に挙げて説明したが、本発明
を、例えば、通常のシリアルプリンタで非常に微細な起
伏の有る用紙や記録媒体に対して記録する場合に用いて
もよい。
【0057】また、本発明の画像生成処理によれば、記
録媒体の表面上の位置に1対1に対応する出力画像が生
成できるため、これを用いて、記録媒体に対してマルチ
パス記録などを行ってもよい。その場合は、各スキャン
毎に生成された画像を、実際のヘッドのノズルに対して
オフセットをかけて送れば、正常な記録を実行すること
ができる。
【0058】以上の実施形態は、特にインクジェット記
録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用され
るエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(例え
ば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギ
ーによりインクの状態変化を生起させる方式を用いるこ
とにより記録の高密度化、高精細化が達成できる。
【0059】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさ
せて、結果的にこの駆動信号に1対1で対応した液体
(インク)内の気泡を形成できるので有効である。
【0060】この気泡の成長、収縮により吐出用開口を
介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも1つの
滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即
時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に
優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好まし
い。
【0061】このパルス形状の駆動信号としては、米国
特許第4463359号明細書、同第4345262号
明細書に記載されているようなものが適している。な
お、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許
第4313124号明細書に記載されている条件を採用
すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0062】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の
他に熱作用面が屈曲する領域に配置されている構成を開
示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第
4459600号明細書に記載された構成も本発明に含
まれるものである。加えて、複数の電気熱変換体に対し
て、共通するスロットを電気熱変換体の吐出部とする構
成を開示する特開昭59−123670号公報や熱エネ
ルギーの圧力波を吸収する開口を吐出部に対応させる構
成を開示する特開昭59−138461号公報に基づい
た構成としても良い。
【0063】さらに、記録装置が記録できる最大記録媒
体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているよう
な複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満た
す構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとして
の構成のいずれでもよい。
【0064】加えて、上記の実施形態で説明した記録ヘ
ッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリ
ッジタイプの記録ヘッドのみならず、装置本体に装着さ
れることで、装置本体との電気的な接続や装置本体から
のインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの
記録ヘッドを用いてもよい。
【0065】また、以上説明した記録装置の構成に、記
録ヘッドに対する回復手段、予備的な手段等を付加する
ことは記録動作を一層安定にできるので好ましいもので
ある。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対して
のキャッピング手段、クリーニング手段、加圧あるいは
吸引手段、電気熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子
あるいはこれらの組み合わせによる予備加熱手段などが
ある。また、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードを
備えることも安定した記録を行うために有効である。
【0066】さらに、記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッ
ドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってで
も良いが、異なる色の複色カラー、または混色によるフ
ルカラーの少なくとも1つを備えた装置とすることもで
きる。
【0067】以上説明した実施の形態においては、イン
クが液体であることを前提として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであっても、室温で軟化も
しくは液化するものを用いても良く、あるいはインクジ
ェット方式ではインク自体を30°C以上70°C以下
の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範
囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、
使用記録信号付与時にインクが液状をなすものであれば
よい。
【0068】加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温
をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネル
ギーとして使用せしめることで積極的に防止するため、
またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し
加熱によって液化するインクを用いても良い。いずれに
しても熱エネルギーの記録信号に応じた付与によってイ
ンクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒
体に到達する時点では既に固化し始めるもの等のよう
な、熱エネルギーの付与によって初めて液化する性質の
インクを使用する場合も本発明は適用可能である。
【0069】このような場合インクは、特開昭54−5
6847号公報あるいは特開昭60−71260号公報
に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に
液状または固形物として保持された状態で、電気熱変換
体に対して対向するような形態としてもよい。本発明に
おいては、上述した各インクに対して最も有効なもの
は、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0070】なお、本発明は、複数の機器(例えばホス
トコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プリン
タなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの
機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置
など)に適用してもよい。
【0071】また、本発明の目的は、前述した実施形態
の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記
録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるい
は装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュ
ータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納された
プログラムコードを読み出し実行することによっても、
達成されることは言うまでもない。この場合、記憶媒体
から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施
形態の機能を実現することになり、そのプログラムコー
ドを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実
行することにより、前述した実施形態の機能が実現され
るだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、
コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステ
ム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、
その処理によって前述した実施形態の機能が実現される
場合も含まれることは言うまでもない。
【0072】さらに、記憶媒体から読み出されたプログ
ラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カー
ドやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わ
るメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示
に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備
わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、
その処理によって前述した実施形態の機能が実現される
場合も含まれることは言うまでもない。
【0073】本発明を上記記憶媒体に適用する場合、そ
の記憶媒体には、先に説明した(図4から図6に示す)
フローチャートに対応するプログラムコードが格納され
ることになる。
【0074】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば、凹凸のある記録媒体へ記録を行う際に、凹凸を有す
る部分の傾斜面部分に対しても、実質的に平面部分と同
様の記録密度で画像を記録することが可能となり、結果
として従来よりも美しい記録結果を得ることが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態としての3次元プリンタでの
記録の様子を示す図である。
【図2】図1のプリンタのデータ処理に関する構成を示
すブロック図である。
【図3】本発明の概念を説明するための図である。
【図4】本発明の画像生成処理の動作を示すフローチャ
ートである。
【図5】1つの記録位置に対する記録画像生成処理の動
作を示すフローチャートである。
【図6】ノズル使用判定処理の動作を示すフローチャー
トである。
【図7】図1のプリンタの制御構成を示すブロック図で
ある。
【図8】図1のプリンタのヘッドカートリッジを示す外
観図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐野 禎彦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 大久保 洋志 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 西川 寛 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 鈴木 武司 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EB07 EB26 EB36 EC79 FA03 HA37 HA58 2C062 AA24 RA01 2C064 CC04 CC05 DD02 DD05 DD09 DD10

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定方向に配列され、それぞれがインク
    を吐出する複数の記録素子を有する記録ヘッドを搭載し
    たキャリッジを、前記記録素子の配列方向と交差する方
    向に走査させて表面に凹凸のある記録媒体に記録を行う
    3次元記録装置であって、 前記記録媒体の前記凹凸に関する情報に基づいて、前記
    走査における各記録位置で前記配列された記録素子と対
    向する前記記録媒体の部分の傾斜角度を求める斜度算出
    手段と、 前記傾斜角度に応じて各記録素子を使用するかどうかを
    決定する使用判定手段と、 前記使用判定手段の決定に従って、入力された画像デー
    タを変換する画像変換手段と、を備えることを特徴とす
    る3次元記録装置。
  2. 【請求項2】 前記使用判定手段は、前記傾斜角度が大
    きくなるにつれて前記記録素子の使用比率を大きくする
    ように前記決定を行うことを特徴とする請求項1に記載
    の3次元記録装置。
  3. 【請求項3】 前記凹凸に関する情報に基づいて、前記
    キャリッジを鉛直方向に移動させて前記キャリッジと前
    記記録媒体との間隔を変化させる手段を更に備えること
    を特徴とする請求項1に記載の3次元記録装置。
  4. 【請求項4】 前記凹凸に関する情報を求める凹凸検出
    手段を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の3
    次元記録装置。
  5. 【請求項5】 前記凹凸検出手段は、前記記録ヘッドと
    共に前記キャリッジに搭載されたセンサを含むことを特
    徴とする請求項4に記載の3次元記録装置。
  6. 【請求項6】 前記記録ヘッドは、熱エネルギーを利用
    してインクを吐出する記録ヘッドであって、インクに与
    える熱エネルギーを発生するための熱エネルギー変換体
    を備えていることを特徴とする請求項1に記載の3次元
    記録装置。
  7. 【請求項7】 所定方向に配列され、それぞれがインク
    を吐出する複数の記録素子を有する記録ヘッドを搭載し
    たキャリッジを、前記記録素子の配列方向と交差する方
    向に走査させて表面に凹凸のある記録媒体に記録を行う
    3次元記録方法であって、 前記記録媒体の前記凹凸に関する情報に基づいて、前記
    走査における各記録位置で前記配列された記録素子と対
    向する前記記録媒体の部分の傾斜角度を求める斜度算出
    工程と、 前記傾斜角度に応じて各記録素子を使用するかどうかを
    決定する使用判定工程と、 前記使用判定工程の決定に従って、入力された画像デー
    タを変換する画像変換工程と、を備えることを特徴とす
    る3次元記録方法。
  8. 【請求項8】 前記使用判定工程において、前記傾斜角
    度が大きくなるにつれて前記記録素子の使用比率を大き
    くするように前記決定を行うことを特徴とする請求項7
    に記載の3次元記録方法。
  9. 【請求項9】 前記凹凸に関する情報に基づいて、前記
    キャリッジを鉛直方向に移動させて前記キャリッジと前
    記記録媒体との間隔を変化させる工程を更に備えること
    を特徴とする請求項7に記載の3次元記録方法。
  10. 【請求項10】 前記凹凸に関する情報を求める凹凸検
    出工程を更に備えることを特徴とする請求項7に記載の
    3次元記録工程。
  11. 【請求項11】 前記凹凸検出工程は、前記記録ヘッド
    と共に前記キャリッジに搭載されたセンサを用いること
    を特徴とする請求項10に記載の3次元記録方法。
  12. 【請求項12】 請求項7から11のいずれかに記載さ
    れた3次元記録方法を実施するプログラムのコードを格
    納したことを特徴とする記憶媒体。
JP2000380611A 2000-12-14 2000-12-14 3次元記録装置及び3次元記録方法 Withdrawn JP2002178496A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000380611A JP2002178496A (ja) 2000-12-14 2000-12-14 3次元記録装置及び3次元記録方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000380611A JP2002178496A (ja) 2000-12-14 2000-12-14 3次元記録装置及び3次元記録方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002178496A true JP2002178496A (ja) 2002-06-26

Family

ID=18848761

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000380611A Withdrawn JP2002178496A (ja) 2000-12-14 2000-12-14 3次元記録装置及び3次元記録方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002178496A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8608269B2 (en) 2008-06-25 2013-12-17 Seiko Epson Corporation Fluid ejecting apparatus, and fluid ejecting method
US10843458B1 (en) 2010-09-22 2020-11-24 3Dphotoworks Llc Method and apparatus for three-dimensional digital printing
JP2021517082A (ja) * 2018-03-07 2021-07-15 コーブクス・アーゲー 使い捨て3dプリンタカートリッジ

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8608269B2 (en) 2008-06-25 2013-12-17 Seiko Epson Corporation Fluid ejecting apparatus, and fluid ejecting method
US10843458B1 (en) 2010-09-22 2020-11-24 3Dphotoworks Llc Method and apparatus for three-dimensional digital printing
EP2678165B1 (en) * 2011-02-21 2020-12-30 3DPhotoworks LLC Method and apparatus for three-dimensional digital printing
JP2021517082A (ja) * 2018-03-07 2021-07-15 コーブクス・アーゲー 使い捨て3dプリンタカートリッジ
JP7284183B2 (ja) 2018-03-07 2023-05-30 コーブクス・アーゲー 使い捨て3dプリンタカートリッジ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1604829B1 (en) Inkjet printing apparatus and inkjet printing method
US5992968A (en) Ink jet printing method and apparatus
JP2907597B2 (ja) 記録媒体の検出方法
JP3363515B2 (ja) 画像通信装置
US6655772B2 (en) Printing apparatus and printhead temperature management method
US7315393B2 (en) Printing system, printer driver, and printing method
JP2002205390A (ja) インクジェット記録装置及び予備吐出制御方法
JP4018433B2 (ja) 記録装置
US6652065B2 (en) Printing apparatus and control method therefor
US7500727B2 (en) Ink jet printing apparatus and ink jet printing method
JP3015234B2 (ja) カラーインクジェット記録方法
JP3814474B2 (ja) インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法
JP2002178496A (ja) 3次元記録装置及び3次元記録方法
JP4785306B2 (ja) インクジェット記録装置及び該装置におけるインクの温度制御方法
JP4392911B2 (ja) 記録装置および選択装置
JP2001187446A (ja) 記録装置および記録方法
JP3244790B2 (ja) カラーインクジェット記録方法および装置
JP2002248810A (ja) 記録装置及び記録ヘッド駆動方法
JP2002103720A (ja) 記録装置及び記録方法
JPH0880622A (ja) プリント装置及びプリント方法
JP2002254623A (ja) 記録装置及び記録方法
JP2002355959A (ja) 記録装置及び記録ヘッドの温度管理方法
JP2002254648A (ja) 記録ヘッド、キャリッジ、それらを用いる画像記録装置およびそれらの制御方法
JP2002019210A (ja) 記録装置および記録装置の記録速度制御方法
JP2000094761A (ja) 記録装置及びバッファメモリの制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080304