JP2002178331A - シートモールディングコンパウンド - Google Patents

シートモールディングコンパウンド

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JP2002178331A
JP2002178331A JP2000384115A JP2000384115A JP2002178331A JP 2002178331 A JP2002178331 A JP 2002178331A JP 2000384115 A JP2000384115 A JP 2000384115A JP 2000384115 A JP2000384115 A JP 2000384115A JP 2002178331 A JP2002178331 A JP 2002178331A
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glass
glass fiber
acrylic resin
smc
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JP2000384115A
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Yusuke Matsumoto
祐介 松本
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Asahi Fiber Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 徒来技術の問題点を解決し、ガラス目が無
い、即ち外観が良好であり、且つ、機械的強度も良好な
FRP成形品を得ることができる、アクリル系樹脂を用
いたシートモールディングコンパウンドを提供する。 【解決手段】 本発明のシートモールディングコンパウ
ンドは、熱硬化性樹脂組成物とガラス繊維とを複合させ
た後、該熱硬化性樹脂組成物を増粘させてなるシートモ
ールディングコンパウンドにおいて、前記熱硬化性樹脂
組成物がアクリル系樹脂組成物であり、前記ガラス繊維
が、ガラスモノフィラメントの集束本数が200本以下
のもので、且つ、集束剤の付着量が0.1〜0.7質量
%のものであることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シート状の成形材
料であって、圧縮成形によってガラス繊維強化プラスチ
ック(FRP)の成形品を得るために使用するシートモ
ールディングコンパウンドに関する。
【0002】
【従来の技術】シートモールディングコンパウンド(以
下「SMC」と略す場合がある)は、熱硬化性樹脂組成
物と、所定の長さに切断したガラス繊維又は連続したガ
ラス繊維等の強化材とを複合させた後、該熱硬化性樹脂
組成物を増粘させてなるシート状の成形材料である。こ
のSMCの適当量を、プレス装置に取付けられた所望の
形状の金型に入れて加圧・加熱する、即ち圧縮成形する
ことによって、前記形状のガラス繊維強化プラスチック
(以下「FRP」と略す場合がある)の成形品を得るこ
とができる。
【0003】SMCにおける熱硬化性樹脂組成物に配合
する樹脂成分としては、従来、不飽和ポリエステル樹脂
が主に用いられていた。しかしながら、FRP成形品の
用途の多様化や要求される性能が高度になってきたこと
に対応するために、樹脂成分としてアクリル系樹脂を用
いることが提案されていて(例えば、特開平11−71
418号公報、特開平11−92533号公報、特開平
11−92616号公報等を参照)、このように樹脂成
分としてアクリル系樹脂を用いたSMCは、樹脂自体の
特質から、耐候性や耐水性が高いFRP成形品を得るこ
とができるという長所を有している。
【0004】又、従来のように樹脂成分として不飽和ポ
リエステル樹脂を用いる場合には、成形時のSMCの収
縮に起因するクラックを防止するために、収縮を低減さ
せる成分、即ち低収縮剤(熱可塑性樹脂等の他の樹脂成
分)を熱硬化性樹脂組成物に配合する必要があるので、
透明なFRP成形品を得ることができなかったが、樹脂
成分としてアクリル系樹脂を用いる場合には、成形時の
収縮は殆どなく、上記のような低収縮剤を熱硬化性樹脂
組成物に配合する必要はないので、透明度の高いFRP
成形品を得ることができるという長所をも有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】アクリル系樹脂を用い
たSMCは上記のような長所を有するのであるが、一方
で、次のような問題点をも有している。即ち、SMCに
強化材として用いられるガラス繊維は多数のガラスモノ
フィラメントを集束したものであるが、この収束性を高
めるためやガラス繊維と樹脂との接着性を高めるため、
一般的にガラス繊維には集束剤が付与されている。例え
ば、従来の不飽和ポリエステル樹脂を用いたSMCにお
いては、ガラスモノフィラメントの200本以上を集束
させたストランドや、更にこのストランドの10〜20
本を引き揃えたロービングを強化材であるガラス繊維と
して使用していて、このガラス繊維における集束剤の付
着量は、一般的に0.8〜2.0質量%である。
【0006】ところが、従来の不飽和ポリエステル樹脂
を用いたSMCに使用されている上記のようなガラス繊
維を、そのまま、近年のアクリル系樹脂を用いたSMC
に使用した場合には、ガラス繊維に対する熱硬化性樹脂
組成物の含浸が不十分となって、SMCを成形して得ら
れたFRP成形品の表面にガラス繊維に沿った凹凸(い
わゆる「ガラス目」)ができてしまって、外観が悪くな
るという問題ばかりか、FRP成形品の機械的強度にも
悪影響を及ぼされるという問題が発生してしまうのであ
る。
【0007】従って、本発明の目的は、徒来技術の問題
点を解決し、ガラス目が無い、即ち外観が良好であり、
且つ、機械的強度も良好なFRP成形品を得ることがで
きる、アクリル系樹脂を用いたシートモールディングコ
ンパウンドを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
になされた本発明のシートモールディングコンパウンド
は、熱硬化性樹脂組成物とガラス繊維とを複合させた
後、該熱硬化性樹脂組成物を増粘させてなるシートモー
ルディングコンパウンドにおいて、前記熱硬化性樹脂組
成物がアクリル系樹脂組成物であり、前記ガラス繊維
が、ガラスモノフィラメントの集束本数が200本以下
のもので、且つ、集束剤の付着量が0.1〜0.7質量
%のものであることを特徴とする。
【0009】即ち、本発明のシートモールディングコン
パウンドは、使用するガラス繊維におけるガラスモノフ
ィラメントの集束本数を従来使用されていたものよりも
少ない特定本数以下とし、且つ、ガラス繊維における集
束剤の付着量を従来使用されていたものよりも少ない特
定範囲にしたことにより、アクリル系樹脂組成物がガラ
ス繊維に良好に含浸するようになるので、得られるFR
P成形品において、ガラス目が発生することが無く、従
って外観が良好となり、又、機械的強度も良好となった
ものである。
【0010】上記の利点は、強化材として使用するガラ
ス繊維について、ガラスモノフィラメントの集束本数を
少なくすることによって、アクリル系樹脂組成物がガラ
ス繊維の内部(各モノフィラメントの間)まで含浸し易
くなったことと、集束剤の付着量を必要最低限の範囲に
したことによって、集束剤の成分がアクリル系樹脂組成
物とガラス繊維との濡れを阻害しなくなったことによる
と考えられる。
【0011】尚、本発明のシートモールディングコンパ
ウンドにおいては、ガラス繊維でのガラスモノフィラメ
ントの集束本数が30〜120本であることが好まし
く、又、ガラス繊維の集束剤の付着量が0.3〜0.6
質量%であることが好ましい。このようなガラス繊維を
使用することによって、アクリル系樹脂組成物がガラス
繊維に極めて良好に含浸するので、得られたFRP成形
品の外観や機械的強度がより良好となる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、本発明について詳細に説
明する。以下の記載においては、特に断りがない限り、
「部」なる単位は「質量部」を意味し、又、「%」なる
単位は「質量百分率(質量%)」を意味する。
【0013】本発明において、アクリル系樹脂組成物と
は、樹脂成分、硬化剤、増粘剤、無機充填材及び必要に
応じて添加される添加剤等を混合したものであり、この
組成物はペースト状となっている。アクリル系樹脂組成
物の上記各成分について、以下に例示して説明する。
【0014】上記樹脂成分としては、SMCを圧縮成形
して得たFRP成形品におけるマトリックスを、アクリ
ル系樹脂にすることができる成分を用いる。このような
樹脂成分としては、アクリル系樹脂の原料成分として従
来から用いられているアクリル系のモノマー、オリゴマ
ー若しくはポリマーを使用することができる。具体的に
は例えば、アクリル酸又はアクリル酸エステルのモノマ
ー、オリゴマー若しくはポリマー、或いは、メタクリル
酸又はメタクリル酸エステルのモノマー、オリゴマー若
しくはポリマー等を挙げることができ、これらの中から
一種を単独で使用するか、複数を併用する。尚、上記の
中のポリマーは2種以上のモノマー又はオリゴマーの共
重合体であってもよく、上記樹脂成分には、必要に応じ
て溶剤を添加することもできる。
【0015】上記硬化剤としては、アクリル系樹脂の硬
化剤として従来から用いられているものを使用すること
ができ、例えば、過酸化物(上記樹脂成分のラジカル重
合を開始させる化合物)を挙げることができる。この硬
化剤は、上記樹脂成分100部に対して0.5〜2.0
部を配合することが好ましい。
【0016】上記増粘剤としては、アクリル系樹脂組成
物とガラス繊維とを複合させた後、SMCがその成形時
の取り扱いの際にシート状の形態を保持できる程度まで
アクリル系樹脂組成物の粘度を上げることが可能な、即
ち増粘させることができるものを使用する。例えば、ア
クリル系ポリマーや酸化マグネシウム等を挙げることが
でき、このアクリル系ポリマーとしては、樹脂成分とし
て先に例示したものの中から適宜選択して用いることが
できる。この増粘剤は、アクリル系ポリマーの場合は上
記樹脂成分100部に対して20〜90部を配合するこ
とが好ましく、酸化マグネシウムの場合は上記樹脂成分
100部に対して0.2〜1.5部を配合することが好
ましい。
【0017】上記無機充填材としては、SMCの無機充
填材として従来から用いられているものを使用すること
ができ、例えば、炭酸カルシウム粉末や水酸化アルミニ
ウム粉末等を挙げることができる。この無機充填材は、
上記樹脂成分100部に対して100〜250部を配合
することが好ましい。
【0018】上記添加剤としては、SMCの添加剤とし
て従来から用いられているものを必要に応じて使用する
ことができ、例えば、顔料、離型剤、及び、得られるF
RP成形品の表面平滑性を向上させるための滑剤等を挙
げることができ、上記滑剤としては例えば、ポリエチレ
ン等の熱可塑性樹脂の粉末を挙げることができる。この
添加剤は、上記樹脂成分100部に対して3〜20部を
配合することが好ましい。
【0019】上記各成分を所定の比率で常法に従って混
合してアクリル系樹脂組成物とし、これと次に説明する
強化材であるガラス繊維とを複合させた後、当該アクリ
ル系樹脂組成物を増粘させることによって、本発明のS
MCを得ることができる。
【0020】本発明においては、上記ガラス繊維とし
て、ガラスモノフィラメントの集束本数が200本以下
であり、且つ、集束剤の付着量が0.1〜0.7%の範
囲であるものを使用する。ここで、ガラスモノフィラメ
ントの集束本数とは、1本のガラス繊維のストランドを
構成するガラスモノフィラメントの本数のことであり、
又、集束剤の付着量は、集束剤が付着したガラス繊維の
質量を基準とした、集束剤の固形分としての百分率を意
味している。
【0021】尚、上記ガラス繊維については、上記所定
本数のガラスモノフィラメントを集束させたストランド
の1本のみを巻き取って所定形状の回巻体としたものを
用いてもよいし、上記所定本数のガラスモノフィラメン
トを集束させたストランドの複数本を、それぞれのスト
ランドの独立性を保持した状態で(いわゆる「スプリッ
ト」をかけた状態で)引き揃えつつ巻き取って、所定形
状の回巻体としたものを用いてもよい。又、上記ガラス
モノフィラメントの直径は、6〜16μmであることが
好ましい。
【0022】上記ガラス繊維におけるガラスモノフィラ
メントの集束本数が200本を超えると、ガラス繊維に
対するアクリル系樹脂組成物の含浸性が低下して、SM
Cを成形して得られるFRP成形品の外観や機械的強度
において、従来技術が有する上述したような問題が発生
する。尚、ガラス繊維に対するアクリル系樹脂組成物の
含浸性を極めて良好にし、且つ、SMCの実用的な生産
性を確保するために、ガラスモノフィラメントの集束本
数は30〜120本であることが好ましい。
【0023】又、上記ガラス繊維における集束剤の付着
量が0.7%を超えると、やはりガラス繊維に対するア
クリル系樹脂組成物の含浸性が低下して、SMCを成形
して得られるFRP成形品の外観や機械的強度におい
て、従来技術が有する上述したような問題が発生する。
一方、ガラス繊維の集束剤の付着量が0.1%未満にな
ると、ガラスモノフィラメントを集束させる効果が不十
分となって、使用中に多くの毛羽が発生してSMCの生
産に支障をきたす。尚、ガラス繊維に対するアクリル系
樹脂組成物の含浸性を極めて良好にし、且つ、SMCの
生産時の毛羽によるトラブルを防止するために、集束剤
の付着量は0.3〜0.6%であることが好ましい。
【0024】上記ガラス繊維に付与する集束剤の成分と
しては、FRP用のガラス繊維の集束剤の成分として従
来から用いられているものと同様に、フィルム形成剤、
シランカップリング剤、潤滑剤、及び帯電防止剤等を、
必要に応じて適宜選択し、基本的には水を溶媒として配
合する。尚、フィルム形成剤としては、例えば、ウレタ
ン樹脂、酢酸ビニル系樹脂、エポキシ樹脂等を挙げるこ
とができ、シランカップリング剤としては、例えば、ア
ミノシランカップリング剤、エポキシシランカップリン
グ剤等を挙げることができる。
【0025】本発明のSMCを製造する方法については
特に限定はないが、上記のアクリル系樹脂組成物及び上
記のガラス繊維を用いて、従来のSMCの製造に用いら
れている装置や方法を適用することによって、本発明の
SMCを製造することができる。具体的な製造方法を以
下に例示する。
【0026】キャリア材である熱可塑性樹脂フィルムの
表面に、上記アクリル系樹脂組成物を塗布して樹脂組成
物の層を形成させた後、その樹脂組成物の層の上に上記
ガラス繊維を所定の長さに切断しつつ散布してガラス繊
維の層を形成させる。続いて、上記アクリル系樹脂組成
物を塗布してその層を形成させた別の熱可塑性樹脂フィ
ルムを、樹脂組成物の層が上記のガラス繊維の層に接す
るように、即ちガラス繊維の層を二つの樹脂組成物の層
でサンドイッチするように載置した後、メッシュベルト
プレス装置やロールプレス装置で挟んで、連続的に熱可
塑性樹脂フィルムを介して圧縮して、ガラス繊維の層に
アクリル系樹脂組成物を含浸させて両者を複合させ、連
続したシート状物とする。
【0027】引き続いて、このシート状物の所定長さ分
をマンドレルに巻き取るか、又は、つづら折り状態でコ
ンテナに収納した後、これを常温下或いは加温下で所定
時間保存して、アクリル系樹脂組成物を増粘させてSM
Cとする。尚、増粘を速やかに完了させることによって
ガラス繊維とアクリル系樹脂組成物との分離を防ぐため
に、所定時間の保存は加温下で行うことが好ましく、具
体的な条件としては、温度30〜40℃、24〜100
時間程度であることが好ましい。
【0028】又、上記の製造方法の一例においては、ガ
ラス繊維を所定長さに切断しつつ樹脂組成物の層の上に
散布したが、予め所定長さに切断してあるガラスチョッ
プドストランドを散布しても、切断していない連続した
ガラス繊維を散布してもよい。更に、連続したガラス繊
維又は所望の長さに切断したガラス繊維の多数を集積さ
せて、結合剤を用いる等の方法によってマット状や不織
布状に予め成形したものを使用してもよい。尚、本発明
のSMCにおける上記ガラス繊維の含有率は、SMC全
体の質量を基準にして20〜60%であることが好まし
い。
【0029】
【実施例】以下に、本発明を実施例によって更に詳細に
説明する。
【0030】実施例1 まず、酢酸ビニル系樹脂を主成分とするフィルム形成
剤、アミノシランカップリング剤、潤滑剤、帯電防止剤
及びイオン交換水を混合して得た集束剤を、直径が11
μmのガラスモノフィラメント100本に付与しつつ集
束してストランドとし、このストランドを巻き取った回
巻体を乾燥炉にて乾燥させて、強化材として使用するガ
ラス繊維の回巻体とした。尚、このガラス繊維における
集束剤の付着量は、固形分として0.5%とした。別
に、樹脂成分としてのアクリル系モノマー100部、硬
化剤としてのt−アミルパーオキシベンゾエート1部、
増粘剤としてのアクリル系ポリマー30部、及び、充填
材としての炭酸カルシウム粉末120部を混合して、ペ
ースト状のアクリル系樹脂組成物を得た。
【0031】上記ガラス繊維を長さ25mmに切断した
ものと上記アクリル系樹脂組成物とを用いて、先に例示
した製造方法によってSMCを得た。尚、このSMCに
おけるガラス繊維の含有率は25%とし、アクリル系樹
脂組成物を増粘させるためにSMCを保存した条件は温
度40℃で100時間とした。
【0032】実施例2 ガラス繊維におけるガラスモノフィラメントの集束本数
を200本とした以外は、実施例1と同様にしてSMC
を得た。
【0033】比較例1 ガラス繊維におけるガラスモノフィラメントの集束本数
を200本とし、且つ、集束剤の付着量を1.0%とし
た以外は、実施例1と同様にしてSMCを得た。
【0034】比較例2 ガラス繊維におけるガラスモノフィラメントの集束本数
を200本とし、且つ、集束剤の付着量を1.5%とし
た以外は、実施例1と同様にしてSMCを得た。
【0035】試験例 実施例1及び2並びに比較例1及び2のSMCそれぞれ
から、幅500mm、奥行き400mm、深さ450m
m、厚さ3mmの小型のバスタブ形状のFRP成形品を
成形した。尚、圧縮成形の条件は、成形温度が凸型12
0℃、凹型125℃で、成形圧力が300トン(成形品
の投影面積に対して14.7MPa)で、加圧時間が3
分間であった。
【0036】上記の各成形品について、その外観を評価
し、曲げ強さ及び曲げ弾性率を測定した。その結果を表
1に示す。
【0037】尚、外観については、ガラス目(FRP成
形品の表面におけるガラス繊維に沿ってできた凹凸)の
有無、及び、ガラス目のひどい状態である白化(ガラス
繊維に沿ってできた多数の微細なクラックによって、F
RP成形品の表面が白く見える部分)の有無について、
目視で各成形品を観察して評価した。
【0038】又、曲げ強さ及び曲げ弾性率については、
幅25mmで長さ68mmの試験片を各成形品から切り
出して、JIS K 7055に規定された測定法(3
点曲げ試験)に基づいて測定した。
【0039】
【表1】
【0040】表1に示した結果から、本発明のSMC
(実施例1及び2)から得られたFRP成形品は、外観
及び強度の両方において優れていることが明らかで、特
に、ガラス繊維におけるガラスモノフィラメントの集束
本数を、本発明の好ましい態様での範囲(30〜120
本)に包含される100本とした実施例1においては、
成形品の外観が極めて良好となることが分る。これに対
して、ガラス繊維における集束剤の付着量が、本発明の
限定範囲を超えている比較例1及び2のSMCから得ら
れたFRP成形品は、外観が不良であることが明らか
で、特に、集束剤の付着量が1.5%とより高い比較例
2においては、成形品の外観が極めて悪いばかりか、強
度までもが低下してしまっている。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のSMC
は、強化材であるガラス繊維に対してアクリル系樹脂組
成物が良好に含浸しているので、これを成形して得られ
たFRP成形品は、外観及び機械的強度の両面において
優れたものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱硬化性樹脂組成物とガラス繊維とを複
    合させた後、該熱硬化性樹脂組成物を増粘させてなるシ
    ートモールディングコンパウンドにおいて、前記熱硬化
    性樹脂組成物がアクリル系樹脂組成物であり、前記ガラ
    ス繊維が、ガラスモノフィラメントの集束本数が200
    本以下で、且つ、集束剤の付着量が0.1〜0.7質量
    %のものであることを特徴とするシートモールディング
    コンパウンド。
  2. 【請求項2】 前記ガラス繊維が、ガラスモノフィラメ
    ントの集束本数が30〜120本のものである請求項1
    に記載のシートモールディングコンパウンド。
  3. 【請求項3】 前記ガラス繊維が、集束剤の付着量が
    0.3〜0.6質量%のものである請求項1又は2に記
    載のシートモールディングコンパウンド。
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