JP2002178293A - トリミング装置及びトリミング方法 - Google Patents

トリミング装置及びトリミング方法

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JP2002178293A JP2000377739A JP2000377739A JP2002178293A JP 2002178293 A JP2002178293 A JP 2002178293A JP 2000377739 A JP2000377739 A JP 2000377739A JP 2000377739 A JP2000377739 A JP 2000377739A JP 2002178293 A JP2002178293 A JP 2002178293A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トリミング装置及びトリミング方法におい
て、プレトリミング用の機器を別に設けることなく不要
部分を安定してトリミングすることができ、省スペース
化,コスト削減及びメンテナンス削減を図れるようにす
る。 【解決手段】 段ボールシート30の両端縁部の不要部
分をトリミングするトリミング装置において、段ボール
シート30の搬送方向に沿って設けられ段ボールシート
30をスリッティングするとともに該不要部分をトリミ
ングできる上流側スリッタ装置20A及び下流側スリッ
タ装置20Bと、制御装置50とをそなえ、制御装置5
0は、該不要部分の幅寸法が、上流側スリッタ装置20
Aのトリミング処理可能最大寸法及び/又は下流側スリ
ッタ装置20Bのトリミング処理可能最大寸法よりも大
きい場合は、上流側スリッタ装置20Aにより該不要部
分をプレトリミングさせてから下流側スリッタ装置20
Bにより該不要部分をトリミングさせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コルゲートライン
から供給される段ボールシートの幅方向における両端縁
部の不要部分をトリミングする、トリミング装置及びト
リミング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コルゲートラインで連続的に製造される
段ボールシートは、コルゲートラインの最終工程付近
で、スリッタにより、流れ方向(段ボールシートの搬送
方向)に沿って断裁(スリッティング)されて複数の丁
取りがなされ、必要があればスコアラにより流れ方向に
沿って罫入加工(スコアリング)が併せて行なわれる。
そして丁取りされた各段ボールシートは、ロータリーカ
ッタにより、その幅方向(段ボールシートの搬送方向に
対して直角の方向)の沿って断裁されて、所定寸法のシ
ート材とされ、下流側のスッタカに積層される。
【0003】段ボールシートを丁取りする場合、この段
ボールシートの幅方向における両端縁部には、シート材
の仕上げ寸法に応じて大小の不要部分(トリム片)が生
じ、この不要部分を段ボールシートから切り取る(トリ
ミングする)必要がある。このため、このようなトリミ
ングを行なうための装置(トリミング装置)が従来より
種々開発されている。
【0004】特に、段ボールシートのトリム幅(トリム
片の幅寸法)が大きくなると、スリッタスコアラにより
トリム片を確実に切断除去できなくなるため、シート材
の仕上げ寸法に応じて、かかる仕上げ寸法に見合った幅
寸法の原紙(段ボールシート)に交換する必要がある
が、原紙の交換時には運転速度が低下して生産能率が著
しく低下し、また、幅寸法の異なる多数の原紙を用意す
る必要があり、その保管管理が煩雑となってしまう。
【0005】そこで、例えば特開平8−11244号公
報に開示された技術が提案されている。この技術では、
スリッタスコアラの上流側に前処理装置を設けることに
より、処理しうるトリム幅を大きくして、原紙交換の頻
度を減少させるようにしている。以下、この技術につい
て図11及び図12を参照しながらさらに説明する。図
11に示す構成では、スコアラ121とスリッタ123
とが一体構成された互いに同一仕様の2機のスリッタス
コアラ120A,120Bが段ボールシート30の流れ
方向に対して直列に設けられ、さらに、スリッタスコア
ラ120A,120Bの上流側に後述する前処理装置1
28が設けられている。
【0006】このように、同一仕様のスリッタスコアラ
120A,120Bを2機設けることにより、次のシー
ト材のオーダ変更にそなえ非稼働中のスリッタスコアラ
を予めセットアップしておき、オーダ変更に伴い段ボー
ルシートの丁取り数や丁取り幅等を変更する際、両スリ
ッタスコアラの切り替えを瞬時に行なって生産ラインの
停止を回避できるようにしている。
【0007】各スリッタ123は、図12に示すよう
に、段ボールシート30の幅方向に沿って配設される複
数のスリッタナイフ組124をそなえて構成されてい
る。各スリッタナイフ組124は、段ボールシート30
の幅方向に沿って独立して移動可能にそれぞれ構成され
ており、シート材のオーダ(仕上げ寸法)変更に応じて
位置調整(セットアップ)が行なわれる。
【0008】各スリッタナイフ組124は、図11に示
すように、段ボールシート30のパスラインPLを挟ん
で互いに対向して設けられる回転可能な円盤状のスリッ
タナイフ124a,124aからなる。スリッタナイフ
124a,124aは、互いに離接方向に移動可能に構
成されており、作動中はスリッタナイフ124a,12
4aの相互間を搬送される段ボールシート30にそれぞ
れ接して段ボールシート30を流れ方向に沿って断裁
し、待機中は段ボールシート30のパスラインPLに対
してそれぞれ離隔する。
【0009】また、各スコアラ121は、図11に示す
ように(図12ではスコアラ121は図示略)スリッタ
123と略同様に構成される。つまり、各スコアラ12
1は、段ボールシート30の幅方向に沿って配設される
複数の罫線ロール組122をそなえて構成されている。
各罫線ロール組122は、段ボールシート30の幅方向
に沿って独立して移動可能にそれぞれ構成されており、
シート材のオーダ変更に応じて位置調整が行なわれる。
【0010】各罫線ロール組122は、段ボールシート
30のパスラインPLを挟んで互いに対向して設けられ
る回転可能な罫線ロール122a,122aからなる。
罫線ロール122a,122aは、互いに離接方向に移
動可能に構成されており、作動中は罫線ロール122
a,122aの相互間を搬送される段ボールシート30
にそれぞれ接してこの段ボールシート30に対して流れ
方向に沿ってスコアリングを行ない、待機中はパスライ
ンPLに対してそれぞれ離隔する。
【0011】図11に示すように、各スリッタスコアラ
120A,120Bの下流側には吸引源(図示略)にそ
れぞれ接続されたトリムダクト126,126が段ボー
ルシート30の両側端縁部付近に配設されている。スリ
ッタ123により断裁されて段ボールシート30から生
じたトリム片は、このトリムダクト126により吸引さ
れて段ボールシート30から分離除去される。これらの
トリムダクト126は、シート材のオーダ変更に応じ
て、スリッタナイフ組124と同期してトリム片を確実
に吸引しうるよう位置調整される。
【0012】また、図11に示すように、スリッタスコ
アラ120Aの上流側には独立したユニットとして構成
された前処理装置128が配置されている。前処理装置
128は、段ボールシート30の幅方向における両側縁
部付近にそれぞれ配設されるスリッタナイフ組146を
そなえて構成されている。これらのスリッタナイフ組1
46は、段ボールシート30の幅方向に沿って移動可能
にそれぞれ構成されており、それぞれシート材のオーダ
変更に応じて位置調整が行なわれる。
【0013】また、各スリッタナイフ組146は、段ボ
ールシート30のパスラインPLを挟んで互いに対向し
て設けられる円盤状のスリッタナイフ146a,146
aからなる。スリッタナイフ146a,146aは、互
いに離接方向に移動可能に構成されており、作動中はス
リッタナイフ146a,146aの相互間を搬送される
段ボールシート30にそれぞれ接して段ボールシート3
0を流れ方向に沿って断裁し、待機中はパスラインPL
に対してそれぞれ離隔する。
【0014】また、前処理装置128の下流側には、ス
リッタスコアラ120A,120Bと同様に、吸引源
(図示略)に接続されたトリムダクト158が段ボール
シート30の両側端縁部の近傍に配設されている。各ト
リムダクト158はそれぞれスリッタナイフ組146と
対応する位置に配置され、スリッタナイフ組146と連
動して移動する。
【0015】なお、スリッタスコアラ120A,120
Bを次オーダにそなえてセットアップする際には、スリ
ッタナイフ124a,124a、罫線ロール122a,
122a、及び前処理装置128のスリッタナイフ14
6a,146aを、それぞれパスラインPLに対して上
下に離隔する待機状態にしてから、段ボールシート30
の幅方向に沿って所定位置に移動させてセットアップす
る。
【0016】ここで、段ボールシート30における片側
の端縁部の不要部分(トリム片)の幅寸法Nが、スリッ
タスコアラ120A,120Bのトリムダクト126に
より確実に処理しうるトリム片31の最大幅寸法(最大
処理幅寸法)Kよりも大きい場合のトリミングについ
て、図12を参照して説明する。図12は、幅寸法Lの
段ボールシート30から、幅寸法Hのシート材を4丁取
りする場合について示す図で、上述したように、段ボー
ルシート30のトリム片の幅寸法N〔=(L−4H)/
2〕が、トリムダクト126の最大処理幅寸法Kよりも
大きくなる。このため、先ず、前処理装置128におい
て、スリッタナイフ組146により、幅寸法nのトリム
片31b,31bが切断(トリミング)され(以下、こ
のように前準備的にトリミングを行なうことをプレトリ
ミングという)、これらのトリム片31b,31bがト
リムダクト158,158により吸引除去される。トリ
ム片31bの幅寸法nは、寸法(N−n)即ち下流のス
リッタスコアラ120Bにより処理されるトリム片31
aの寸法がトリムダクト126の最大処理幅寸法K以下
になるように設定されている〔(N−n)≦K〕。
【0017】ここでは、上流側のスリッタスコアラ12
0Aが作業状態とされ、下流側のスリッタスコアラ12
0Bが、次のオーダ変更に対応するセットアップがなさ
れた待機状態とされており、スリッタスコアラ120A
により、最大処理幅寸法K以下の幅寸法(N−n)のト
リム片31bが確実に切断除去される。このように、前
処理装置128を設けることで、スリッタスコアラ12
0A,120Bにおける最大処理幅寸法Kよりも大きな
トリム片に対しても確実に切断除去でき、上述したよう
に段ボールシート原紙の交換の頻度を減少させることが
できるのである。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、段ボー
ルシート30におけるトリム片の幅寸法Nが、スリッタ
スコアラ120A,120Bにおけるトリム片の最大処
理幅寸法Kよりも大きくなる頻度は実運転上少なく、こ
のため、上述した技術では、前処理装置128を設ける
ことにより得られる効果に対して、前処理装置128に
かかるコストの増加や設置スペースの増大やメンテナン
ス作業の増大等の影響の方が大きくなってしまう虞があ
る。
【0019】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、プレトリミング用の機器を別に設けることな
く不要部分を安定してトリミングすることができ、省ス
ペース化,コスト削減及びメンテナンス削減を図れるよ
うにした、トリミング装置及びトリミング方法を提供す
ることを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明のトリミング装置は、コルゲートラインから供
給される段ボールシートの幅方向における両端縁部の不
要部分をトリミングするトリミング装置において、それ
ぞれ該段ボールシートの搬送方向に沿って設けられ該段
ボールシートを該搬送方向に沿ってスリッティングする
とともに該不要部分をトリミングできる上流側スリッタ
装置及び下流側スリッタ装置と、該上流側スリッタ装置
及び該下流側スリッタ装置の作動を制御する制御装置と
をそなえ、該制御装置は、該不要部分の幅寸法が、該上
流側スリッタ装置のトリミング処理可能最大寸法及び/
又は該下流側スリッタ装置のトリミング処理可能最大寸
法よりも大きい場合には、該上流側スリッタ装置により
該不要部分を所要寸法だけ予めプレトリミングさせてか
ら、該下流側スリッタ装置により該不要部分をトリミン
グさせることを特徴としている。
【0021】請求項2記載の本発明のトリミング装置
は、請求項1記載のトリミング装置において、該プレト
リミングにより、該不要部分の幅寸法を該下流側スリッ
タ装置の該トリミング処理可能最大寸法以下とすること
を特徴としている。請求項3記載の本発明のトリミング
装置は、請求項1又は2記載のトリミング装置におい
て、該上流側スリッタ装置によりプレトリミングする際
には、該下流側スリッタ装置によりスリッティングする
ことを特徴としている。
【0022】請求項4記載の本発明のトリミング装置
は、請求項1〜3の何れか1項に記載のトリミング装置
において、該上流側スリッタ装置の該搬送方向上流側に
ロータリシャが配置され、該ロータリシャが、該段ボー
ルシートを幅方向に沿って切断する切断装置と、該段ボ
ールシートの搬送路として該段ボールシートを該上流側
スリッタ装置へ送る第1の搬送路と、該段ボールシート
を該上流側スリッタ装置及び該下流側スリッタ装置に対
してバイパスさせる第2の搬送路とを選択的に切換える
搬送路切替手段とをそなえて構成され、該制御装置によ
り該ロータリシャの作動を制御して、該上流側スリッタ
装置によりプレトリミングさせるためのセットアップ時
には、該切断装置により該段ボールシートを切断し、該
搬送路切替手段により第2の搬送路を選択することを特
徴としている。
【0023】請求項5記載の本発明のトリミング装置
は、請求項4記載のトリミング装置において、該セット
アップ時に該搬送路切替手段により第2の搬送路を選択
して該段ボールシートを該上流側スリッタ装置及び該下
流側スリッタ装置に対して所定時間だけバイパスさせた
後、該切断装置により該段ボールシートを切断してから
該搬送路切替手段により第1の搬送路を選択させて該段
ボールシートを該上流側スリッタ装置に搬送することを
特徴としている。
【0024】請求項6記載の本発明のトリミング装置
は、請求項1〜5の何れか1項に記載のトリミング装置
において、該不要部分の幅寸法が、該上流側スリッタ装
置の該トリミング処理可能最大寸法又は該下流側スリッ
タ装置の該トリミング処理可能最大寸法の何れかの寸法
以下の場合には、該上流側スリッタ装置及び該下流側ス
リッタ装置の何れか一方を作動状態とさせて該不要部分
をトリミングさせるとともに、該上流側スリッタ装置及
び該下流側スリッタ装置の何れか他方をオーダ変更にそ
なえてセットアップさせることを特徴としている。
【0025】請求項7記載の本発明のトリミング方法
は、コルゲートラインから供給される段ボールシートの
搬送方向に沿って併設された上流側スリッタ装置及び下
流側スリッタ装置の何れか一方を作動状態とさせて該段
ボールシートの幅方向における両端縁部の不要部分をト
リミングさせ、且つ、該上流側スリッタ装置及び該下流
側スリッタ装置の何れか他方を待機状態とさせるととも
にオーダ変更にそなえてセットアップさせることを繰り
返して、該上流側スリッタ装置及び該下流側スリッタ装
置を交互に使用して該不要部分のトリミングを行なうト
リミング方法において、該不要部分の幅寸法が、該上流
側スリッタ装置のトリミング処理可能最大寸法及び/又
は該下流側スリッタ装置のトリミング処理可能最大寸法
よりも大きいか否かを判定する第1ステップと、該不要
部分の幅寸法が、該上流側スリッタ装置の該トリミング
処理可能最大寸法及び/又は該下流側スリッタ装置の該
トリミング処理可能最大寸法よりも大きい場合には、該
上流側スリッタ装置により該不要部分を所要寸法だけ予
めプレトリミングさせてから、該下流側スリッタ装置に
より該不要部分をトリミングさせる第2のステップとを
そなえて構成されていることを特徴としている。
【0026】請求項8記載の本発明のトリミング方法
は、請求項7記載のトリミング方法において、該第2の
ステップにおいて、該プレトリミングにより、該不要部
分の幅寸法を該下流側スリッタ装置の該トリミング処理
可能最大寸法以下とすることを特徴としている。請求項
9記載の本発明のトリミング方法は、請求項7又は8記
載のトリミング方法において、該第2のステップにおい
て、該上流側スリッタ装置によりプレトリミングする際
には、該下流側スリッタ装置によりスリッティングする
ことを特徴としている。
【0027】請求項10記載の本発明のトリミング方法
は、請求項7〜9の何れか1項に記載のトリミング方法
において、該第2のステップで該上流側スリッタ装置に
より該段ボールシートのプレトリミングが行なわれる場
合には、プレトリミングされるオーダの前のオーダ及び
/又は次のオーダとして全版仕様が設定されることを特
徴としている。
【0028】請求項11記載の本発明のトリミング方法
は、請求項7〜10の何れか1項に記載のトリミング方
法において、上記のプレトリミングされるオーダの前の
オーダが全版仕様でない場合には、上記のプレトリミン
グされるオーダに対して該上流側スリッタ装置及び該下
流側スリッタ装置のセットアップする際、該段ボールシ
ートを該上流側スリッタ装置及び該下流側スリッタ装置
に対して所定時間だけバイパスさせることを特徴として
いる。
【0029】請求項12記載の本発明のトリミング方法
は、請求項7〜11の何れか1項に記載のトリミング方
法において、上記のプレトリミングされるオーダの次の
オーダが全版仕様でない場合には、上記次のオーダに対
して該上流側スリッタ装置及び該下流側スリッタ装置を
セットアップする際、該段ボールシートを該上流側スリ
ッタ装置及び該下流側スリッタ装置に対して所定時間だ
けバイパスさせることを特徴としている。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。図1〜図10は本発明の一
実施形態としてのトリミング装置及びトリミング方法に
ついて示す図であり、図1はトリミング装置の全体構成
を示す模式的な側面図、図2はトリミング装置の要部構
成を示す模式的な平面図、図3はトリムシャの機能を説
明するための段ボールシートの模式的な平面図、図4は
トリミング装置の動作を説明するための図であってトリ
ミング装置の要部構成を示す模式的な平面図、図5はト
リミング装置の動作を説明するための図であって、
(A),(B)は何れもトリミング装置の全体構成を示
す模式的な側面図、図6〜図9はそれぞれトリミング処
理方法を説明するためのフローチャート、図10はトリ
ミング装置の動作を説明するための段ボールシートの模
式的な平面図である。
【0031】本実施形態としてのトリミング装置は、コ
ルゲートラインから供給される段ボールシートのパスラ
インPLに沿って設けられており、図1に示すように、
ロータリシャ10と、上流側スリッタ装置としてのスリ
ッタスコアラ(NO.1ユニットともいう)20Aと、
下流側スリッタ装置としてのスリッタスコアラ(NO.
2ユニットともいう)20Bとが、段ボールシートの搬
送方向(図中に矢印Aで示す方向)上流側よりこの順に
並べて構成される。
【0032】ロータリシャ10は、従来より一般的にス
リッタスコアラの上流側に配設されるもので、コルゲー
トラインの操業開始時には、スリッタスコアラの上流側
で形成される段ボールシートの品質が安定しないため、
このように操業開始時における品質の安定しない段ボー
ルシートを、スリッタスコアラに対してバイパスさせる
ためのものである。本発明のトリミング装置では、この
ような操業開始時における使用に加え、後述するよう
に、スリッタスコアラ20Aにより段ボールシートに対
して前準備的にトリミングを行なう(プレトリミングを
行なう)際に使用するようにしている。
【0033】ロータリシャ10は、図1に示すように、
段ボールシート30のパスラインPLを挟んで互いに対
向して設けられるナイフシリンダ11及びアンビルシリ
ンダ12からなる切断装置13と、段ボールシート30
の搬送路を切り替える搬送路切替手段としてのディフレ
クタ14とをそなえて構成される。ナイフシリンダ11
は、段ボールシート30の搬送速度に同期して図示しな
い駆動装置により回転駆動され、その周面には段ボール
シート30の幅方向(段ボールシート30の搬送方向A
に直交する方向)に沿ってナイフ(ここでは鋸歯)11
aが取り付けられている。また、アンビルシリンダ12
は、ナイフシリンダ11と同様に段ボールシート30の
搬送速度に同期して回転駆動され、その周面には例えば
ウレタンゴムからなる被覆層12aが設けられている。
【0034】このような構成により、ナイフシリンダ1
1とアンビルシリンダ12とを共に回転駆動させること
により、シリンダ11,12間を搬送される段ボールシ
ート30を、ナイフ11aとアンビルシリンダ12とで
挟み付けて全幅に渡って切断できるようになっている。
また、ディフレクタ14は、図1に示すように、段ボー
ルシート30のパスラインPLの下方でフレーム(図示
略)に揺動可能に軸支されるディフレクタ本体14a
と、ディフレクタ本体14aの軸支部14bに一端を接
続されるリンク機構15と、リンク機構15の他端に駆
動軸16aが接続されたアクチュエータ(ここでは流体
圧シリンダ)16とをそなえて構成されている。
【0035】そして、アクチュエータ16の駆動軸16
aを伸張させると、図1中に実線で示すようにディフレ
クタ本体14aはパスラインPLに対し平行状態となっ
て段ボールシート30を上流側スリッタスコアラ20A
へ案内するようになっている(段ボールシート30を上
流側スリッタスコアラ20Aへ送る第1の搬送路が選択
されるようになっている)。
【0036】一方、アクチュエータ16の駆動軸16a
を縮退させると、図1中に二点鎖線で示すようにディフ
レクタ本体14aはパスラインPLに対し傾斜した状態
となって、段ボールシート30をスリッタスコアラ20
A,20Bに対してバイパスさせるようになっている
(段ボールシート30をスリッタスコアラ20A,20
Bに対してバイパスさせる第2の搬送路が選択されるよ
うになっている)。
【0037】このような構成において、スリッタスコア
ラ20A,20Bに対する段ボールシート30のバイパ
スを開始するときには、先ずナイフシリンダ11とアン
ビルシリンダ12とを回転駆動して段ボールシート30
を幅方向に沿って切断した後、アクチュエータ16の駆
動軸16aを縮退させて図1中に二点鎖線で示すように
ディフレクタ本体14aを傾斜させる。これにより、デ
ィフレクタ本体14aへ搬送されてくる段ボールシート
30を図1中に二点鎖線で示すようにディフレクタ本体
14aにより下方へ案内させてスリッタスコアラ20
A,20Bに対してバイパスさせるようになっている。
【0038】また、バイパスを終了させるときには、ナ
イフシリンダ11とアンビルシリンダ12とを回転駆動
して段ボールシート30を幅方向に沿って切断した後、
アクチュエータ16の駆動軸16aを伸長させて図1中
に実線で示すようにディフレクタ本体14を水平状態と
させて、ディフレクタ本体14により案内させて再び段
ボールシート30を上流側スリッタスコアラ20Aに搬
送するようにしている。
【0039】さて、スリッタスコアラ20A,20B
は、上述したが、図1に示すように、段ボールシート3
0のパスラインPLに沿って直列に設けられている。こ
のようにスリッタスコアラ20A,20Bを直列に設け
ることにより、従来技術の説明として上述したように、
次のシート材のオーダ変更にそなえスリッタスコアラ2
0A,20Bの内の待機中のスリッタスコアラを予めセ
ットアップしておき、オーダ変更の際、両スリッタスコ
アラの切り替えを瞬時に行なって生産ラインの停止を回
避できるようにしている。
【0040】スリッタスコアラ20A,20Bは、ここ
では、互いに同一の仕様に構成されており、図1に示す
ように、それぞれ、搬送方向Aに沿って段ボールシート
に罫線加工を施すスコアラ21と、搬送方向Aに沿って
段ボールシートを切断するスリッタ23と、スコアラ2
1の下流側に設けられ図示しない吸引源に接続されたト
リムシュ−タ(トリムダクト)26,26とをそなえて
構成されている。
【0041】スリッタ23は、図1及び図2に示すよう
に、段ボールシート30の幅方向に沿って複数個設けら
れた円盤状のスリッタナイフ24と、段ボールシート3
0のパスラインPLを挟んでスリッタナイフ24と対向
する側に段ボールシート30の全幅にわたって設けられ
る受けローラ25とによって構成されている(図2では
スリッタスコアラ20Aのみ示す)。各スリッタナイフ
24は、段ボールシート30の幅方向Bに沿ってそれぞ
れ独立して移動可能に構成されており、シート材のオー
ダ変更に応じて位置調整(セットアップ)が行なわれる
ようになっている。
【0042】また、各スリッタナイフ24と受けローラ
25とは、互いに離接方向に移動可能に構成されてお
り、特に各スリッタナイフ24はそれぞれ独立して受け
ローラ25に対して離接方向に移動可能に構成されてい
る。作動中は、各スリッタナイフ24と受けローラ25
とは互いに当接し、スリッタナイフ24はその周縁部の
歯面がパスラインPLよりも上方に突出する状態とさ
れ、受けローラ25はパスラインPLで段ボールシート
30を支持する状態とされ(図1におけるスリッタスコ
アラ20Aの状態)、一方、待機中は互いに離隔してパ
スラインPLから離隔した状態(図1におけるスリッタ
スコアラ20Bの状態)とされるようになっている。な
お、図2ではスコアラ21は省略している。
【0043】スコアラ21は、段ボールシートの幅方向
に沿って配設される複数の罫線ロール組22が、図1に
示すように、ここでは搬送方向Aに対して2段設けられ
て構成されている。各罫線ロール組22は、段ボールシ
ートの幅方向に沿ってそれぞれ独立して移動可能に構成
されており、シート材のオーダ変更に応じて位置調整が
行なわれるようになっている。
【0044】各罫線ロール22組は、段ボールシートの
パスラインPLを挟んで互いに対向して設けられる罫線
ロール22a,22aとをそなえて構成されている。罫
線ロール22a,22aは、離接方向に移動可能に構成
されており、作動中は互いに近接してパスラインPLで
段ボールシートと接触する状態とされ、待機中は互いに
離隔してパスラインPLから離隔した状態とされるよう
になっている。
【0045】また、トリムシュ−タ26は、図2に示す
ように、段ボールシート30の幅方向Bで最も外側のス
リッタナイフ24(以下、最も外側のスリッタナイフを
特に区別する場合はそれぞれ符号24aで示す)に対応
してそれぞれ設けられており、スリッタ23により断裁
されて段ボールシート30から発生したトリム片(不要
部分)31,31は、これらのトリムシュ−タ26,2
6により吸引されて段ボールシート30から分離除去さ
れるようになっている。また、トリムシュ−タ26は、
シート材のオーダ変更に応じてスリッタナイフ24aと
同期してトリム片31,31を確実に吸引しうる位置に
調整される。
【0046】さて、図3は、搬送方向Aに沿って段ボー
ルシート30に対して順次設定されるオーダ(仕上げ寸
法)の一例について示す図であり、図3中の破線はスリ
ッタスコアラ20A,20Bによる切断部を示してい
る。スリッタスコアラ20Aとスリッタスコアラ20B
との間には、図示しないトリムシャが、段ボールシート
30の幅方向Bにおける両側端側にそれぞれ設けられて
いる。段ボールシート30は、オーダ間の境界(ここで
はオーダNO.10とオーダNO.20との境界)の両
側端縁部を、図3中に太線Lで示すようにトリムシャに
より幅方向Bに沿って切断されるようになっている。こ
れにより、下流側のオーダNO.10において、トリム
片31d,31d(ここではオーダNO.20のトリム
片と区別するためにトリム片を符号31dで示す)が段
ボールシート30から切り離されて、上述したようにト
リムシュ−タ26により除去できるようになっている。
【0047】なお、スリッタスコアラ20Bの下流側に
は図示しないロータリーカッタがそなえられている。オ
ーダ間の切り離し(段ボールシート30の全幅での切
断)は、段スリッタスコアラ20A,20Bでスリッテ
ィングが行なわれた後、このロータリーカッタにより行
なわれるようになっている。また、図1に示すように、
トリミング装置には、ロータリシャ10及びスリッタス
コアラ20A,20Bの作動を制御する制御装置50が
そなえられている。以下、本発明の大きな特徴である制
御装置50の制御内容について説明する。
【0048】制御装置50には、オーダ毎にその製造に
必要なデータ〔例えば、丁取り数や、段ボールシート3
1の幅寸法Lや、製作されるシート材の幅寸法H(図4
参照)〕及びオーダの製作順序が予めまとめて入力され
ている。制御装置は、これらの情報に基づき次回のオー
ダに応じて、ロータリシャ10及びスリッタスコアラ2
0A,20Bの作動を制御するようになっている。
【0049】具体的には、制御装置50は、次回のオー
ダにおけるトリム片31の幅寸法Nが、各スリッタスコ
アラ20A,20Bによりそれぞれ確実にトリミングし
うるトリム片の最大幅寸法(トリミング処理可能最大寸
法)Kよりも大きいか否かに応じて、ロータリシャ10
及びスリッタスコアラ20A,20Bの作動を制御する
ようになっている。
【0050】つまり、トリム片31の幅寸法Nがトリミ
ング処理可能最大寸法K以下(N≦K)であれば、スリ
ッタスコアラ20A又はスリッタスコアラ20Bにより
単独でトリミング処理可能なので、スリッタスコアラ2
0A又はスリッタスコアラ20Bの何れか一方を作業状
態(罫線ロール22a,スリッタナイフ24及び受けロ
ーラ25を何れも段ボールシート30に押圧させた状
態)にするようになっている。罫線ロール22a,スリ
ッタナイフ24及び受けローラ25は予めオーダに応じ
て段ボール幅方向Bに対する位置が調整されている(セ
ットアップされている)ので、これにより、オーダに応
じてスリッティング及びトリミングが行なわれるように
なっている。
【0051】また、同時に、スリッタスコアラ20A又
はスリッタスコアラ20Bの何れか他方を待機状態(罫
線ロール22a,スリッタナイフ24及び受けローラ2
5を何れも段ボールシート30から離隔させた状態)に
するとともに、シート材の次回オーダ変更にそなえ、こ
の他方のスリッタスコアラをセットアップするようにな
っている。
【0052】一方、トリム片31の幅寸法Nがトリミン
グ処理可能最大寸法Kよりも大きい(N>K)のであれ
ば、スリッタスコアラ20A又はスリッタスコアラ20
Bにより単独でトリミングを安定して行なえないため、
スリッタスコアラ20Aによりプレトリミングを行なっ
てから、後段のスリッタスコアラ20Bによりトリミン
グを行なうことにより、トリム片31を安定して除去で
きるようにしている。
【0053】このようにスリッタスコアラ20Aにより
プレトリミングを行なう例を、図4を参照して説明す
る。なお、図4ではスコアラ21は省略している。図4
は、幅寸法Lの段ボールシート30から、幅寸法Hのシ
ート材を4丁取りする場合について示す図で、段ボール
シート30のトリム片の幅寸法N〔=(L−4H)/
2〕が、トリムダクト26の最大処理幅寸法Kよりも大
きくなる。このため、先ず、上流側のスリッタスコアラ
20Aにおいて、スリッタナイフ24及び受けローラ2
5により、幅寸法nのトリム片31b,31bが切断さ
れ、これらのトリム片31b,31bがトリムダクト2
6,26により吸引除去されるようになっている。この
際、トリム片31b,31bは、幅方向に複数設けられ
たスリッタナイフ24の内の所定のスリッタナイフ24
でトリミングされ、使用されないスリッタナイフ24は
段ボールシート30のパスラインPLに対して離隔した
状態とされる(図4では図示略)。
【0054】スリッタスコアラ20Aにより切断される
トリム片31bの幅寸法nは、寸法(N−n)即ち下流
のスリッタスコアラ20Bにより処理されるトリム片3
1aの寸法が、トリムダクト26の最大処理寸法K以下
になるように設定されている〔(N−n)≦K〕。そし
て、スリッタスコアラ20Bでは、トリム片31aがト
リミングされるとともにスリッティングが行なわれるよ
うになっている。
【0055】また、制御装置は、このようなプレトリミ
ングを行なう際には、スリッタスコアラ20A,20B
と同期して、ロータリシャ10の作動を制御するように
なっている。つまり、図1に示すようなスリッタスコア
ラ20Aが作動状態で、スリッタスコアラ20Bが待機
状態において、次のオーダにおけるトリム寸法nが最大
処理幅寸法Kよりも大きいため、スリッタスコアラ20
Aによりプレトリミングを行なう必要があるときには、
先ず、図5(A)に示すように、切断装置13により段
ボールシート30がオーダNO.10の後端で全幅方向
に切断され、下流側の段ボールシート30aと上流側の
段ボールシート30bとに切り離されるようになってい
る。そして、ディフレクタ14を傾斜させて段ボールシ
ート30bをスリッタスコアラ20A,20Bに対して
バイパスさせるようになっている。
【0056】そして、所定時間Δt(例えば1秒)だけ
段ボールシート30bをバイパスさせた後、切断装置1
3により段ボールシート30bを切断するとともに、図
5(B)に示すように、ディフレクタ14を通常状態に
復帰させ、段ボールシート30bをディフレクタ14に
よりスリッタスコアラ20Aへ案内させるようにしてい
る。 また、図5(B)に示すように、下流側の段ボー
ルシート30aのスリッティングが完了してオーダN
O.10の後端部がスリッタスコアラ20Aを通過した
時点で、スリッタスコアラ20Aの罫線ロール22a,
スリッタナイフ24は、段ボールシート30aから離隔
した待機状態とされるようになっている。その後、次オ
ーダNO.20に対して、スリッタスコアラ20Aはプ
レトリミングを行なうべくセットアップされ、スリッタ
スコアラ20Bは、トリミング,スリッティング及びス
コアリングすべくセットアップされるようになってい
る。そして、セットアップ完了後、罫線ロール22a,
スリッタナイフ24は、段ボールシート30bと当接し
うる状態とされ、スリッタスコアラ20A,20Bが作
業可能な状態とされるようになっている。
【0057】なお、スリッタスコアラ20A,20Bの
セットアップは、ロータリシャ10によりバイパスが行
なわれている間、即ちオーダNO.10(段ボールシー
ト30a)の後端が通過してからオーダNO.20(段
ボールシート30b)の先端が到着する間に行なう必要
がある。したがってバイパスが行なわれる所定時間Δt
は、スリッタスコアラ20A,20Bにおいてセットア
ップを確実に行なえるようにそのタイミング及び期間が
設定されている。同時に、かかる所定時間Δtは、スリ
ッタスコアラ20Aのセットアップが完了してから速や
かに段ボールシート30bがスリッタスコアラ20Aに
到着するようにその期間が設定されている。
【0058】また、各スリッタスコアラ20A,20B
には、図示しないセンサ(例えば光センサ)がそなえら
れており、このセンサにより、上述したように段ボール
シート30aの後端部がスリッタスコアラ20A,20
Bを通過したことが検出されるようになっている。な
お、スリッタスコアラ20Aが待機状態且つスリッタス
コアラ20Bが作動状態の場合、又は、スリッタスコア
ラ20A,20Bがともに作動状態(即ちスリッタスコ
アラ20Aによりプレトリミングが行なわれている状
態)の場合には、次オーダのプレトリミングにかかるス
リッタスコアラ20A,20Bのセットアップ及びロー
タリシャ10の作動は、上記の場合(スリッタスコアラ
20Aが作業状態且つスリッタスコアラ20Bが待機状
態の場合)と略同様に行なわれるが、スリッタスコアラ
20A,20Bのセットアップは、段ボールシート30
aの後端部が、運転中のスリッタスコアラ20Bを通過
した時点(スリッタスコアラ20Bによるスリッティン
グが完了した時点)で開始されるようになっている。
【0059】また、プレトリミングを行なっている状態
(スリッタスコアラ20A,20Bにおいて、スリッタ
ナイフ24等が段ボールシート30bに対して押圧され
た状態)から、スリッタスコアラ20A,20Bの何れ
か一方によりスリッティングやトリミングが行なわれる
通常運転状態に移行する際にも、スリッタスコアラ20
A,20Bを一旦待機状態(スリッタナイフ24等が段
ボールシート30bから離隔した状態)にしてから、ス
リッタスコアラ20A,20Bの何れか一方において次
回オーダに対するセットアップが行なわれるため、この
セットアップの間、ロータリシャ10を作動させて、段
ボールシート30bをスリッタスコアラ20A,20B
に対してバイパスさせるようになっている。
【0060】ただし、シート材のオーダとしては、スリ
ッティング及びスコアリングが全く行なわれず、単に後
段のロータリーカッタにより全幅で切断される仕様(こ
れを全版仕様又は単に全版という)がある。たとえ、プ
レトリミングが行なわれているためスリッタスコアラ2
0A,20Bが何れも作業状態であったとしても、次オ
ーダが全版であれば、オーダ変更の際、単にこれらの罫
線ロール22a、スリッタナイフ24をパスラインPL
から離隔させるだけで良いので、次回オーダに対するセ
ットアップを瞬時に行なえる。したがって、段ボールシ
ートのスリッタスコアラ20A,20Bに対するバイパ
スが不要となる。
【0061】同様に、プレトリミングを必要なオーダの
前オーダが全版であれば、この前オーダにおける作業
中、スリッタスコアラ20A,20Bは待機状態となる
ので、段ボールシート30の現オーダにかかる部分がス
リッタスコアラ20A,20Bを通過中に、スリッタス
コアラ20A,20Bをプレトリミング用(次回オーダ
用)にセットアップすることができるので、段ボールシ
ートのスリッタスコアラ20A,20Bに対するバイパ
スが不要となる。
【0062】このため、プレトリミングが必要なオーダ
の前後には、全版仕様を設定しておくことが好ましい。
このようなオーダの順序は作業者が手動で設定しても良
いし、まとめて入力されたオーダを制御装置50が適宜
ソートして自動で設定するようにしても良く、制御装置
50により自動設定する場合には、プレトリミングが必
要なオーダの前後に全版仕様が設定されるようにプログ
ラムを組み込んでおけばよい。
【0063】本発明の一実施形態としてのトリミング装
置は上述したように構成されているので、例えば図6〜
図9のフローチャートに示す手順(本発明の一実施形態
としてのトリミング方法)にしたがって段ボールシート
のトリミングが行なわれる。図6は上流側のNO.1ユ
ニット(スリッタスコアラ)20Aだけが運転中におけ
る制御を示し、図7は下流側のNO.2ユニット(スリ
ッタスコアラ)20Bだけが運転中における制御を示
し、図8はプレトリミングが行なわれてユニット20
A,20Bがともに運転中のときの制御を示し、図9
は、シート材のオーダが全版であるため両ユニット20
A,20Bがともに停止中のときの制御を示す。
【0064】始めに、図6により、NO.1ユニット2
0Aだけが運転中における制御について説明すると、先
ず、制御装置50において、次のオーダに関するデータ
〔例えば、丁取り数や、段ボールシート31の幅寸法L
や、製作されるシート材の幅寸法H(図4参照)〕が呼
び出され(ステップA10)、これに基づきこの次オー
ダが全版か否かが判定される(ステップA20)。
【0065】そして、次オーダが全版であれば(丁取り
数が1、且つ、段ボールシート31の幅寸法Lとシート
材の幅寸法Hが同じであれば)、制御装置50からオー
ダチェンジ指令が出力され(ステップA40)、例えば
図10に示すように原オーダNO.10と次オーダN
O.20との境界において図示しないエッジシャにより
トリム片31が太線Lで示すように幅方向Bに沿って切
断され段ボールシート30から切り離される(ステップ
A50)。
【0066】その後、次オーダは全版なので、ユニット
20A,20Bにおいてスリッタナイフ24等の段ボー
ルシート30の幅方向に対する位置調整は行なわれず、
作動中であったユニット20Aは、スリッタナイフ24
等が段ボールシート30のパスラインから離隔した待機
状態とされた後、スリッタナイフ24等の回転駆動が停
止され、ユニット20Bとともに停止状態とされる(ス
テップA60)。そして、後述する図9のフローチャー
トに示すようにして制御が引き続き行なわれる。
【0067】一方、ステップA20において、オーダが
全版でなければ、第1のステップとして、次のオーダの
トリム片の幅寸法Nが、待機中のスリッタスコアラ20
Bの最大トリム幅(トリミング処理可能最大寸法)Kを
超えているか否かが判定される(ステップA70)。そ
して、トリム片の幅寸法Nが最大トリム幅Kを超えてい
なければ、待機状態の(スリッタナイフ24等が段ボー
ルシート30のパスラインから離隔した)NO.2ユニ
ット20Bにおいて、スリッタナイフ24等が次のオー
ダにそなえて位置調整され(セットアップ)される(ス
テップA80)。
【0068】そして、制御装置50からオーダチェンジ
指令が出力され(ステップA90)、これを受けて、現
オーダにおいて段ボールシート30からトリム片31が
エッジシャにより切り離される(ステップA100)。
そして、運転中(作動状態)であったNO.1ユニット
20Aにおいてスリッタナイフ24等を段ボールシート
30のパスラインから離隔させる等して、このNO.1
ユニット20Aを停止させ(待機状態とさせ)、同時
に、セットアップされた状態で待機状態とされていたN
O.2ユニット20Bの運転を開始させる(ステップA
110)。これにより、ユニット20A,20Bの切り
替えが完了し、後述する図7のフローチャートに示すよ
うにして制御が引き続き行なわれる。
【0069】一方、第1のステップとしてのステップA
70において、トリム片の幅寸法Nが最大トリム幅Kを
超えていれば、制御装置50よりオーダチェンジ指令が
出力され(ステップA120)、これを受けてロータリ
シャ10が作動して、段ボールシート30をユニット2
0A,20Bに対して所定時間Δtだけバイパスさせる
(ステップA130)。
【0070】つまり、図5(A)に示すように、ロータ
リシャ10において、ディフレクタ14の上流側で切断
装置13により段ボールシート30を切断するとともに
ディフレクタ本体14aを傾斜させて段ボールシート3
0bをユニット20A,20Bに対してバイパスさせ、
所定時間Δt経過後、図5(B)に示すように、段ボー
ルシート30bを全幅で切断するとともにディフレクタ
本体14aを水平状態に復帰させて、段ボールシート3
0bをユニット20A,20Bに送給するのである。
【0071】また、ステップA130と平行して、段ボ
ールシート30aのオーダNO.10の後端が、運転中
のNO.1ユニット20Aを通過した後、即ち、オーダ
NO.10に対するスリッティングやトリミング等が完
了した後、NO.1ユニット20Aは待機状態とされて
からプレトリミング(前処理)用にセットアップされ、
待機状態のNO.2ユニット20Bは次オーダNO.2
0用にセットアップされる(ステップA140)。
【0072】そして、セットアップ完了後、ユニット2
0A,20Bは作業状態とされて運転が開始され、第2
のステップとして、ユニット20Aによりプレトリミン
グが行なわれて段ボールシート30のトリム片31の幅
寸法がトリミング処理可能最大幅寸法K以下とされた
後、ユニット20Bによりトリミングが行なわれる(ス
テップA150)。
【0073】そして、後述する図8のフローチャートに
示すようにして制御が引き続き行なわれる。次に、図7
により、NO.2ユニット20Bだけが運転中における
制御について説明すると、先ず、制御装置50におい
て、次のオーダに関するデータが呼び出され(ステップ
B10)、これに基づきこのオーダが全版か否かが判定
される(ステップB20)。オーダが全版であれば、制
御装置50からオーダチェンジ指令が出力され(ステッ
プB40)、エッジシャによりトリム片31が切り取ら
れ(ステップB50)、その後、ユニット20Bは待機
状態とされてから停止され(ステップB60)、後述す
る図9のフローチャートに示すようにして制御が引き続
き行なわれる。
【0074】一方、ステップB20において、次オーダ
が全版でなければ、第1のステップとして、次のオーダ
のトリム片の幅寸法Nが、待機中のNO.1ユニット2
0Aの最大トリム幅Kを超えているか否かが判定され
(ステップB70)、トリム片の幅寸法Nが最大トリム
幅Kを超えていなければ、待機状態のNO.1ユニット
20Aが次のオーダにそなえてセットアップされる(ス
テップB80)。
【0075】そして、制御装置50からオーダチェンジ
指令が出力され(ステップB90)、現オーダにおいて
段ボールシート30からトリム片31がエッジシャによ
り切り離される(ステップB100)。そして、運転中
(作動状態)であったNO.2ユニット20Bを待機状
態とさせ、同時に、待機中であったNO.1ユニット2
0Aの運転を開始させ(ステップB110)、これによ
り、ユニット20A,20Bの切り替えが完了し、前述
した図6のフローチャートに示すようにして制御が引き
続き行なわれる。
【0076】一方、ステップB70において、トリム片
の幅寸法Nが最大トリム幅Kを超えていれば、待機中の
NO.1ユニット20Aをプレトリミング(前処理)用
にセットアップする(ステップB115)。そして、制
御装置50よりオーダチェンジ指令が出力され(ステッ
プB120)、これを受けてロータリシャ10が作動し
て、段ボールシート30をユニット20A,20Bに対
して所定時間Δtだけバイパスさせる(ステップB13
0)。
【0077】また、ステップB130と平行して、段ボ
ールシート30の現オーダの後端が、運転中のNO.2
ユニット20Bを通過した後、即ち、現オーダのスリッ
ティングやトリミング等が完了した後、NO.2ユニッ
ト20Bは待機状態とされるとともに次オーダ用にセッ
トアップされる(ステップB140)。そして、セット
アップ完了後、第2のステップとして、ユニット20A
によりプレトリミングが行なわれた後、ユニット20B
によりトリミングやスリッティング等が行なわれる(ス
テップB150)。
【0078】そして、後述する図8のフローチャートに
示すようにして制御が引き続き行なわれる。次に、図8
により、プレトリミング運転モード、即ちユニット20
A,20Bがともに運転中のときの制御について説明す
ると、先ず、制御装置50において、次のオーダに関す
るデータが呼び出され(ステップC10)、このオーダ
が全版か否かが判定され(ステップC20)、全版であ
れば、制御装置50からオーダチェンジ指令が出力され
(ステップC40)、エッジシャによりトリム片31が
切り取られ(ステップC50)、ユニット20A,20
Bが、ともに待機状態とされた後、停止され(ステップ
C60)、後述する図9のフローチャートに示すように
して制御が引き続き行なわれる。
【0079】一方、ステップC20において、オーダが
全版でなければ、第1のステップとして、次のオーダの
トリム片の幅寸法Nが最大トリム幅Kを超えているか否
かが判定され(ステップC70)、最大トリム幅Kを超
えていなければ、制御装置50からオーダチェンジ指令
が出力され(ステップC90)、これを受けてロータリ
シャ10が作動して、段ボールシート30b〔図5
(A),(B)参照〕をユニット20A,20Bに対し
て所定時間Δtだけバイパスさせる(ステップC10
0)。
【0080】そして、段ボールシート30bがユニット
20A,20Bをバイパスしている間に、段ボールシー
ト30aのオーダNO.10の後端が運転中のNO.2
ユニット20Bを通過した後、即ち、オーダNO.10
のスリッティングやトリミング等が完了した後、ユニッ
ト20A,20Bは待機状態とされ、NO.1ユニット
20Aが次オーダ用にセットアップされる(ステップC
102)。
【0081】そして、ロータリシャ10の作動が終了し
て(バイパスが終了して)、ユニット20Aに段ボール
シート30が搬送されると、ユニット20Aによりこの
段ボールシート30のスリッティングやトリミング等が
行なわれ(ステップC110)、前述した図6のフロー
チャートに示すようにして制御が引き続き行なわれる。
【0082】一方、ステップC70において、トリム片
の幅寸法Nが最大トリム幅Kを超えていれば、制御装置
50からオーダチェンジ指令が出力され(ステップC1
20)、ロータリシャ10が作動して段ボールシート3
0をユニット20A,20Bに対して所定時間Δtだけ
バイパスさせる(ステップC130)。そして、段ボー
ルシート30がバイパスしている間に、段ボールシート
30の現オーダの後端が、運転中のNO.2ユニット2
0Bを通過した後、ユニット20A,20Bは待機状態
とされ、その後、NO.1ユニット20Aがプレトリミ
ング用にセットアップされ、NO.2ユニット20Bが
次オーダ用にセットアップされる(ステップC14
0)。そして、段ボールシート30のバイパスが終了し
た後、第2のステップとして、ユニット20Aによりプ
レトリミングが開始され、ユニット20Bにより段ボー
ルシート30のスリッティングやトリミング等が行なわ
れ(ステップC170)、リターンする。
【0083】次に、図9により、シート材の現オーダが
全版であるため両ユニット20A,20Bがともに停止
中のときの制御について説明すると、先ず、制御装置5
0において、次のオーダに関するデータが呼び出され
(ステップD10)、このオーダが全版か否かが判定さ
れ(ステップD20)、全版であれば、制御装置50か
らオーダチェンジ指令が出力され(ステップD40)、
リターンする。
【0084】なお、このように全版が連続する場合であ
ってもオーダチェンジ指令が出力されるのは、搬送方向
の仕上寸法が前後のオーダで異なるためであり、スリッ
ティング後に行なわれるカットオフ(ユニット20A,
20B下流のロータリカッタにより段ボールシートを幅
方向に沿って切断すること)のためにかかる信号は出力
される。
【0085】一方、ステップD20において、次オーダ
が全版でなければ、次オーダのトリム片の幅寸法Nが、
ユニット20A,20Bの最大トリム幅Kを超えている
か否かが判定され(ステップD70)、最大トリム幅K
を超えていなければ、待機状態のNO.1ユニットが次
オーダ用にセットアップされる(ステップD80)。そ
して、制御装置50からオーダチェンジ指令が出力され
(ステップD90)、エッジシャが作動して、全版仕様
の前オーダと、次オーダのトリム片31との切り離しが
行なわれ(ステップD100)、その後NO.1ユニッ
トの運転が開始され(ステップD110)、前述した図
6のフローチャートに示すようにして制御が引き続き行
なわれる。
【0086】一方、ステップD70において、トリム片
の幅寸法Nが最大トリム幅Kを超えていれば、次オーダ
に対して、ユニット20Aはプレトリミング用にセット
アップされ、ユニット20Bはトリミング,スリッティ
ング及びスコアリング用にセットアップされる(ステッ
プD115)。そして、エッジシャが作動して、全版仕
様の前オーダと、次オーダのトリム片31との切り離し
が行なわれ(ステップD130)、各ユニット20A,
20Bにより運転が開始され(ステップD170)、そ
の後、前述した図8のフローチャートに示すようにして
制御が引き続き行なわれる。
【0087】このように、本実施形態のトリミング装置
及びトリミング処理方法によれば、トリム片31の幅寸
法nが、トリミング処理可能最大寸法Kよりも大きい場
合には、トリム片31の幅寸法nがトリミング処理可能
最大寸法K以下になるように、上流側スリッタスコアラ
20Aによりプレトリミングが行なわれ、これにより、
下流側スリッタスコアラ20Bにより確実にトリミング
できる。
【0088】上述したが、一般的に、スリッタスコアラ
の上流側には、操業開始時の品質の不安定な段ボールシ
ートをスリッタスコアラに対してバイパスさせるための
ロータリシャが必要であり、特開平8−11244号公
報に記載の上述した従来技術においても、この公報には
明記されていないが、本トリミング装置と同様にロータ
リシャを設ける必要がある。
【0089】したがって、本実施形態のトリミング装置
及びトリミング処理方法によれば、前処理装置を設けな
い構成で確実にトリミングを行なえるので、上述の従来
技術(図11及び図12参照)に対し、前処理装置のな
い分、省スペース化,コスト削減及びメンテナンス削減
を図れるという利点がある。なお、本発明のトリミング
装置及びトリミング処理方法は、上述した実施形態に限
定されず種々変形を行なうことが可能である。
【0090】例えば、上述の実施形態では、スリッタ
を、スリッタナイフ24と受けローラ25とをそなえた
構成としたが、上述した従来技術と同様に対向する1対
のスリッタナイフ124aをそなえた構成としても良
い。また、上述の実施形態では、上流側スリッタ装置及
び下流側スリッタ装置としてのスリッタスコアラ20
A,20Bを互いに同一仕様のものとしたが、互いに異
なる仕様としても良い。スリッタスコアラ20Aのトリ
ミング処理可能最大寸法K1と、スリッタスコアラ20
Bのトリミング処理可能最大寸法K2とが異なる場合に
は、トリム幅寸法Nが、これらのトリミング処理可能最
大寸法K1,K2の何れよりも大きい場合、又は、これら
のトリミング処理可能最大寸法K1,K2の何れか一方よ
りも大きい場合にプレトリミングを行なうようにすれ良
く、このようなプレトリミングを行なう条件はスリッタ
スコアラ20A,20Bの各仕様及び各運転状況に応じ
て適宜設定されればよい。
【0091】また、上述の実施形態では、プレトリミン
グを行なう際、上流側スリッタスコアラ20Aによりプ
レトリミングを行ない、下流側スリッタスコアラ20B
によりトリミング及びスリッティングを行なうようにし
ているが、上流側スリッタスコアラ20Aによりプレト
リミング及びスリッティングを行ない、下流側スリッタ
スコアラ20Bによりトリミングのみを行なうように構
成しても良い。
【0092】また、上述の実施形態では、プレトリミン
グ前後におけるスリッタスコアラ20A,20Bのセッ
トに要する期間は段ボールシート30に対してスリッテ
ィングを行なえないため、この期間にロータリシャ10
に搬送されてくる段ボールシート30をロータリシャ1
0によりバイパス/切断して除去しているが、このセッ
ト期間において段ボールシート30をロータリシャ10
により除去せずにそのまま後段に送って(このときスリ
ッタスコアラ20A,20Bはセットアップ中で段ボー
ルシート30から離隔している)、ロータリカッタによ
りカットオフしてから除去することも可能である。
【0093】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の本
発明のトリミング装置及び請求項7記載の本発明のトリ
ミング方法によれば、不要部分の幅寸法が、上流側スリ
ッタ装置のトリミング処理可能最大寸法及び/又は下流
側スリッタ装置のトリミング処理可能最大寸法よりも大
きい場合には、上流側スリッタ装置により不要部分を所
要寸法だけ予めプレトリミングさせてから、下流側スリ
ッタ装置により不要部分をトリミングさせるので、プレ
トリミング用の機器を別に設けることなく不要部分を安
定してトリミングすることが可能となり、省スペース
化,コスト削減及びメンテナンス削減を図れるという利
点がある。
【0094】請求項2記載の本発明のトリミング装置及
び請求項8記載の本発明のトリミング方法によれば、プ
レトリミングにより、不要部分の幅寸法が、下流側スリ
ッタ装置のトリミング処理可能最大寸法以下とされるの
で、下流側スリッタ装置により不要部分を安定してトリ
ミングできるという利点がある。請求項3記載の本発明
のトリミング装置及び請求項9記載の本発明のトリミン
グ方法によれば、上流側スリッタ装置によりプレトリミ
ングする際には、下流側スリッタ装置によりスリッティ
ングされるので、スリッティングされていない状態の段
ボールシートに対してプレトリミングが行なわれること
となるので、安定した状態でプレトリミングを行なえる
という利点がある。
【0095】請求項4記載の本発明のトリミング装置に
よれば、上流側スリッタ装置によりプレトリミングさせ
るためのセットアップ時には、段ボールシートが上流側
スリッタ装置及び下流側スリッタ装置をバイパスするの
で、コルゲートラインの運転を停止させることなく上流
側スリッタ装置及び下流側スリッタ装置において次オー
ダに対するセットアップを行なえるという利点がある。
【0096】請求項5記載の本発明のトリミング装置に
よれば、ボールシートを上流側スリッタ装置及び下流側
スリッタ装置に対して所定時間だけバイパスさせた後、
切断装置により段ボールシートを切断してから搬送路切
替手段により第1の搬送路を選択させてボールシートを
上流側スリッタ装置及び下流側スリッタ装置に搬送する
ので、バイパス開始後に所定時間が経過してセットアッ
プが完了してから上流側スリッタ装置及び下流側スリッ
タ装置にダンボールシートが搬送されるようになり、プ
レトリミングを安定して行なえるという利点がある。
【0097】請求項6記載の本発明のトリミング装置に
よれば、不要部分の幅寸法が、上流側スリッタ装置のト
リミング処理可能最大寸法又は下流側スリッタ装置のト
リミング処理可能最大寸法の何れかの寸法以下の場合に
は、上流側スリッタ装置及び下流側スリッタ装置の何れ
か一方を作動状態とさせて不要部分をトリミングさせる
とともに、上流側スリッタ装置及び下流側スリッタ装置
の何れか他方をオーダ変更にそなえてセットアップさせ
るので、上流側スリッタ装置と下流側スリッタ装置との
切り替えを瞬時に行なうことができ、連続的にトリミン
グを行なえるという利点がある。
【0098】請求項10記載の本発明のトリミング方法
によれば、第2のステップで上流側スリッタ装置により
段ボールシートのプレトリミングが行なわれる場合に
は、プレトリミングされるオーダの前のオーダ及び/又
は次のオーダとして全版仕様が設定されるので、プレト
リミングの前後におけるスリッタ装置のセットアップを
瞬時に行なえるという利点がある。
【0099】請求項11記載の本発明のトリミング方法
及び請求項12記載の本発明のトリミング方法によれ
ば、プレトリミングされるオーダの前のオーダが全版仕
様でない場合及びプレトリミングされるオーダの次のオ
ーダが全版仕様でない場合には、それぞれ、上流側スリ
ッタ装置及び下流側スリッタ装置のセットアップに要す
る時間について段ボールシートを上流側スリッタ装置及
び下流側スリッタ装置に対してバイパスさせることがで
き、したがって、コルゲートラインの運転を停止させる
ことなく上流側スリッタ装置及び下流側スリッタ装置の
セットアップを行なえるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかるトリミング装置の
全体構成を示す模式的な側面図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかるトリミング装置の
要部構成を示す模式的な平面図である。
【図3】本発明の一実施形態にかかるトリムシャの機能
を説明するための段ボールシートの模式的な平面図であ
る。
【図4】本発明の一実施形態にかかるトリミング装置の
動作を説明するための図であってトリミング装置の要部
構成を示す模式的な平面図である。
【図5】本発明の一実施形態にかかるトリミング装置の
動作を説明するための図であり、(A),(B)は何れ
もトリミング装置の全体構成を示す模式的な側面図であ
る。
【図6】本発明の一実施形態にかかるトリミング処理方
法を説明するためのフローチャートである。
【図7】本発明の一実施形態にかかるトリミング処理方
法を説明するためのフローチャートである。
【図8】本発明の一実施形態にかかるトリミング処理方
法を説明するためのフローチャートである。
【図9】本発明の一実施形態にかかるトリミング処理方
法を説明するためのフローチャートである。
【図10】本発明の一実施形態にかかるトリミング装置
の動作を説明するための段ボールシートの模式的な平面
図である。
【図11】従来のトリミング装置の全体構成を示す模式
的な側面図である。
【図12】従来のトリミング装置の要部構成を示す模式
的な平面図である。
【符号の説明】
10 ロータリシャ 11 ナイフシリンダ 11a ナイフ 12 アンビルシリンダ 12a 被覆層 13 切断装置 14 ディフレクタ(搬送路切替手段) 14a ディフレクタ本体 15 リンク機構 16 アクチュエータ 16a 駆動軸 20A スリッタスコアラ(上流側スリッタ装置) 20B スリッタスコアラ(下流側スリッタ装置) 21 スコアラ 22 罫線ロール組 22a 罫線ロール 23 スリッタ 24 スリッタナイフ 25 受けローラ 26 トリムシュ−タ(トリムダクト) 30,30a,30b 段ボールシート 31,31a,31b トリム片(不要部分) 50 制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荻野 章 広島県三原市糸崎町5007番地 三菱重工業 株式会社紙・印刷機械事業部内 Fターム(参考) 3C027 WW06 WW17

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コルゲートラインから供給される段ボー
    ルシートの幅方向における両端縁部の不要部分をトリミ
    ングするトリミング装置において、 それぞれ該段ボールシートの搬送方向に沿って設けられ
    該段ボールシートを該搬送方向に沿ってスリッティング
    するとともに該不要部分をトリミングできる上流側スリ
    ッタ装置及び下流側スリッタ装置と、 該上流側スリッタ装置及び該下流側スリッタ装置の作動
    を制御する制御装置とをそなえ、 該制御装置は、 該不要部分の幅寸法が、該上流側スリッタ装置のトリミ
    ング処理可能最大寸法及び/又は該下流側スリッタ装置
    のトリミング処理可能最大寸法よりも大きい場合には、
    該上流側スリッタ装置により該不要部分を所要寸法だけ
    予めプレトリミングさせてから、該下流側スリッタ装置
    により該不要部分をトリミングさせることを特徴とす
    る、トリミング装置。
  2. 【請求項2】 該プレトリミングにより、該不要部分の
    幅寸法を該下流側スリッタ装置の該トリミング処理可能
    最大寸法以下とすることを特徴とする、請求項1記載の
    トリミング装置。
  3. 【請求項3】 該上流側スリッタ装置によりプレトリミ
    ングする際には、該下流側スリッタ装置によりスリッテ
    ィングすることを特徴とする、請求項1又は2記載のト
    リミング装置。
  4. 【請求項4】 該上流側スリッタ装置の該搬送方向上流
    側にロータリシャが配置され、 該ロータリシャが、 該段ボールシートを幅方向に沿って切断する切断装置
    と、 該段ボールシートの搬送路として、該段ボールシートを
    該上流側スリッタ装置へ送る第1の搬送路と、該段ボー
    ルシートを該上流側スリッタ装置及び該下流側スリッタ
    装置に対してバイパスさせる第2の搬送路とを選択的に
    切換える搬送路切替手段とをそなえて構成され、 該制御装置により該ロータリシャの作動を制御して、 該上流側スリッタ装置によりプレトリミングさせるため
    のセットアップ時には、該切断装置により該段ボールシ
    ートを切断し、該搬送路切替手段により第2の搬送路を
    選択することを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項
    に記載のトリミング装置。
  5. 【請求項5】 該セットアップ時に該搬送路切替手段に
    より第2の搬送路を選択して該段ボールシートを該上流
    側スリッタ装置及び該下流側スリッタ装置に対して所定
    時間だけバイパスさせた後、該切断装置により該段ボー
    ルシートを切断してから該搬送路切替手段により第1の
    搬送路を選択させて該段ボールシートを該上流側スリッ
    タ装置に搬送することを特徴とする、請求項4記載のト
    リミング装置。
  6. 【請求項6】 該不要部分の幅寸法が、該上流側スリッ
    タ装置の該トリミング処理可能最大寸法又は該下流側ス
    リッタ装置の該トリミング処理可能最大寸法の何れかの
    寸法以下の場合には、該上流側スリッタ装置及び該下流
    側スリッタ装置の何れか一方を作動状態とさせて該不要
    部分をトリミングさせるとともに、該上流側スリッタ装
    置及び該下流側スリッタ装置の何れか他方をオーダ変更
    にそなえてセットアップさせることを特徴とする、請求
    項1〜5の何れか1項に記載のトリミング装置。
  7. 【請求項7】 コルゲートラインから供給される段ボー
    ルシートの搬送方向に沿って併設された上流側スリッタ
    装置及び下流側スリッタ装置の何れか一方を作動状態と
    させて該段ボールシートの幅方向における両端縁部の不
    要部分をトリミングさせ、且つ、該上流側スリッタ装置
    及び該下流側スリッタ装置の何れか他方を待機状態とさ
    せるとともにオーダ変更にそなえてセットアップさせる
    ことを繰り返して、該上流側スリッタ装置及び該下流側
    スリッタ装置を交互に使用して該不要部分のトリミング
    を行なうトリミング方法において、 該不要部分の幅寸法が、該上流側スリッタ装置のトリミ
    ング処理可能最大寸法及び/又は該下流側スリッタ装置
    のトリミング処理可能最大寸法よりも大きいか否かを判
    定する第1ステップと、 該不要部分の幅寸法が、該上流側スリッタ装置の該トリ
    ミング処理可能最大寸法及び/又は該下流側スリッタ装
    置の該トリミング処理可能最大寸法よりも大きい場合に
    は、該上流側スリッタ装置により該不要部分を所要寸法
    だけ予めプレトリミングさせてから、該下流側スリッタ
    装置により該不要部分をトリミングさせる第2のステッ
    プとをそなえて構成されていることを特徴とする、トリ
    ミング方法。
  8. 【請求項8】 該第2のステップにおいて、該プレトリ
    ミングにより、該不要部分の幅寸法を該下流側スリッタ
    装置の該トリミング処理可能最大寸法以下とすることを
    特徴とする、請求項7記載のトリミング装置。
  9. 【請求項9】 該第2のステップにおいて、該上流側ス
    リッタ装置によりプレトリミングする際には、該下流側
    スリッタ装置によりスリッティングすることを特徴とす
    る、請求項7又は8記載のトリミング装置。
  10. 【請求項10】 該第2のステップで該上流側スリッタ
    装置により該段ボールシートのプレトリミングが行なわ
    れる場合には、プレトリミングされるオーダの前のオー
    ダ及び/又は次のオーダとして全版仕様が設定されるこ
    とを特徴とする、請求項7〜9の何れか1項に記載のト
    リミング方法。
  11. 【請求項11】 上記のプレトリミングされるオーダの
    前のオーダが全版仕様でない場合には、上記のプレトリ
    ミングされるオーダに対して該上流側スリッタ装置及び
    該下流側スリッタ装置をセットアップする際、該段ボー
    ルシートを該上流側スリッタ装置及び該下流側スリッタ
    装置に対して所定時間だけバイパスさせることを特徴と
    する、請求項7〜10の何れか1項に記載のトリミング
    方法。
  12. 【請求項12】 上記のプレトリミングされるオーダの
    次のオーダが全版仕様でない場合には、上記次のオーダ
    に対して該上流側スリッタ装置及び該下流側スリッタ装
    置をセットアップする際、該段ボールシートを該上流側
    スリッタ装置及び該下流側スリッタ装置に対して所定時
    間だけバイパスさせることを特徴とする、請求項7〜1
    1の何れか1項に記載のトリミング方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013144322A (ja) * 2012-01-13 2013-07-25 Uchida Yoko Co Ltd 自動カードカッタ装置
US8573102B2 (en) 2010-03-26 2013-11-05 Greif Packaging Llc Machine and system for processing strip material
JP2017105592A (ja) * 2015-12-10 2017-06-15 コニカミノルタ株式会社 光学フィルムの製造方法

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