JP2002178210A - スローアウェイチップ - Google Patents

スローアウェイチップ

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JP2002178210A
JP2002178210A JP2001323823A JP2001323823A JP2002178210A JP 2002178210 A JP2002178210 A JP 2002178210A JP 2001323823 A JP2001323823 A JP 2001323823A JP 2001323823 A JP2001323823 A JP 2001323823A JP 2002178210 A JP2002178210 A JP 2002178210A
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main cutting
flank
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main
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Tatsuo Arai
辰夫 新井
Takanobu Saitou
貴宣 斉藤
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23CMILLING
    • B23C5/00Milling-cutters
    • B23C5/16Milling-cutters characterised by physical features other than shape
    • B23C5/20Milling-cutters characterised by physical features other than shape with removable cutter bits or teeth or cutting inserts
    • B23C5/202Plate-like cutting inserts with special form
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23CMILLING
    • B23C2200/00Details of milling cutting inserts
    • B23C2200/08Rake or top surfaces
    • B23C2200/085Rake or top surfaces discontinuous
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23CMILLING
    • B23C2200/00Details of milling cutting inserts
    • B23C2200/36Other features of the milling insert not covered by B23C2200/04 - B23C2200/32
    • B23C2200/361Fixation holes

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Milling Processes (AREA)
  • Cutting Tools, Boring Holders, And Turrets (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 寿命の向上と優れた仕上面精度を得ることが
でき、しかも粉末成型品のプレス時の上パンチと雌型と
の間のクリアランス管理を容易とする。 【解決手段】 チップ本体12の上面13のコーナ部1
7に形成されたコーナ刃18を挟むように主切刃19と
副切刃20とが形成されてなるチップ11において、副
切刃20を主切刃19とコーナ刃18に対してチップ厚
さ方向に後退した位置に形成し、コーナ刃18は副切刃
20と交差する一端P1から他端P2側に向かうに従いチ
ップ厚さ方向に隆起するように形成し、主切刃19はコ
ーナ刃18と交差する一端P2に対して他端P3がチップ
厚さ方向に後退した位置に形成されるようにし、この主
切刃19の逃げ面22を、ネガ逃げ面とされた主切刃1
9側の主切刃第1逃げ面22Aと、ポジ逃げ面とされた
主切刃第2逃げ面22Bとから構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スローアウェイ式
のエンドミルのような転削工具に装着されるスローアウ
ェイチップ(以下、単にチップと称する。)に係わり、
特に上記転削工具の先端外周部に装着されて被削材の直
角削り(90度肩壁削り)を行なうチップに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のチップとしては、例えば
図11に示すような略正方形平板状のポジティブチップ
1が一般的に用いられている。このチップ1は、すくい
面とされるチップ本体2の上面3と着座面とされる下面
4とが、チップ本体2の厚さ方向に直交する平坦な正方
形面として形成されるとともに、逃げ面とされる4つの
側面5…が上面3から下面4側に向かうに従い内側に傾
斜するポジ逃げ面とされた、いわゆるポジティブチップ
である。そして、上記上面3の各コーナ部6を挟む一対
の辺稜部には、それぞれ主切刃7と副切刃8とが形成さ
れており、すなわち互いに隣り合うコーナ部6,6の間
の1の辺稜部に主切刃7と副切刃8とが連なるように形
成されて、1つのチップ1で4回の切刃7,8の使用が
可能とされている。
【0003】このようなチップ1は、例えば図12に示
すようなスローアウェイ式エンドミルの工具本体9の先
端外周部に形成されたチップ取付座に、1の主切刃7を
工具外周側に位置させるとともに、この主切刃7にコー
ナ部6を挟んで隣接する副切刃8を工具先端側に位置さ
せて装着される。ここで、このエンドミルでは、図12
に示すようにエンドミル回転方向側からの上記上面3に
対向する方向視において上記主切刃7が工具回転軸線O
に平行となるように、かつこの主切刃7に正のアキシャ
ルレーキ角と負のラジアルレーキ角とが与えられるよう
にチップ1が装着されており、この主切刃7によって被
削材Wに直角の壁面Aが形成されるとともに、この主切
刃7にコーナ部6を挟んで交差する副切刃7により底面
Bが形成され、すなわち被削材Wに直角削りが施される
ようになされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
エンドミルにおいて、上述のようにチップ1の上記1の
主切刃7に正のアキシャルレーキ角を与えた場合に、そ
のラジアルレーキ角を負とするのは、工具先端側に位置
する副切刃8が形成された辺稜部を工具内周側に向かう
に従い軸線O方向に後退させて、この副切刃8と同一辺
稜部に形成された主切刃7に逃げを与えるためであり、
仮にラジアルレーキ角も正とすると、上記副切刃8が形
成された辺稜部が工具内周側に向かうに従い先端側に突
出するように傾斜して、この辺稜部に形成された他の1
の主切刃7もが切削に供されてしまい、1つのチップ1
における切刃7,8の使用可能回数が減少することにな
る。また、このように工具先端側に位置する辺稜部が先
端側に突出するように傾斜すると、被削材Wに形成され
る底面Bも壁面Aに対して傾斜した面になってしまい、
直角削りがなされなくなってしまう。
【0005】しかしながら、上記チップ1においては、
逃げ面とされる側面5がポジ逃げ面とされているため、
主切刃7の刃先角が鋭角となってその切刃強度の確保が
困難であるにも拘わらず、上述のように主切刃7のラジ
アルレーキ角を負に設定せざるを得ないことから、この
主切刃7に過大な切削負荷が作用することが避けられな
い。このため、上記チップ1では主切刃7に欠損が生じ
やすく、チップ寿命が著しく短縮されてしまうという問
題があった。また、その一方で上記チップ1では、切削
に供される主切刃7と副切刃8とがすくい面とされる平
坦な上面3にコーナ部6を挟んで位置しているので、上
述のように主切刃7のラジアルレーキ角を負とすること
に伴い、副切刃8に与えられるラジアルレーキ角も負と
なる。しかも、主切刃のアキシャルレーキ角が正とされ
ることにより、その先端側に位置する副切刃8は工具本
体9の回転軸線Oに対して芯上がりに配置されることと
なって、ラジアルレーキ角が一層負角側へ大きくなる。
このため、被削材Wの底面Bを平滑に仕上げるべき副切
刃8の切れ味が鈍化して、底面Bの仕上面精度の劣化を
招くという問題もある。
【0006】さらに、近年この種のチップでは、超硬合
金のように粉末成型品を焼結して形成したものが多く用
いられており、上記チップ1のようなポジティブチップ
の粉末成型品を得るには、チップ本体2の下面4の形状
に合わせた上面を有する下パンチを、チップ本体2の側
面5…の形状に合わせた内壁面を有する雌型に収容して
凹所を形成し、その中に原料粉末を充填した上で、チッ
プ本体2の上面3の形状に合わせた下面を有する上パン
チを雌型に挿入して上記凹所内の原料粉末をチップ1の
厚さ方向にプレスし、チップ本体2と同形状に成形する
のが一般的である。ところが、上記ポジティブチップ1
のように、上パンチにより成形される上面3と雌型によ
り成形される上記上面3に対して傾斜した側面5…との
交差稜線部に主切刃7や副切刃8が形成されるチップで
は、その粉末成型品を成形する際に、プレス時の上パン
チの下面と雌型の凹所上端との間のクリアランスを厳密
に管理しておかなければならず、例えばこのクリアラン
スが小さすぎて万一マイナスになったりすると、上パン
チが雌型に衝突して欠けが生じることになる。
【0007】本発明は、このような背景の下になされた
もので、直角削りが可能であるのは勿論、その寿命を大
幅に向上するとともに優れた仕上面精度を得ることがで
き、しかも粉末成型品を成形する際においても、プレス
時の上パンチと雌型とのクリアランスの管理が容易なチ
ップを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決して、こ
のような目的を達成するために、本発明は、多角形平板
状をなすチップ本体のすくい面とされる上面のコーナ部
にコーナ刃が形成されるとともに、上記コーナ部を挟む
上記すくい面の一対の辺稜部の一方に主切刃が形成さ
れ、他方には副切刃が形成されてなるチップにおいて、
上記副切刃を上記主切刃およびコーナ刃に対して上記チ
ップ本体の厚さ方向に後退した位置に形成するととも
に、上記コーナ刃は上記副切刃と交差するその一端から
他端側に向かうに従い上記厚さ方向に隆起するように形
成し、かつ上記主切刃は上記コーナ刃と交差するその一
端に対して他端が上記厚さ方向に後退した位置に形成さ
れるようにし、この主切刃の逃げ面とされる上記チップ
本体の側面に、該主切刃に沿って延在する主切刃第1逃
げ面と、この主切刃第1逃げ面と上記チップ本体の着座
面とされる下面との間に延在する主切刃第2逃げ面とを
形成して、この主切刃第2逃げ面を上記主切刃に対して
逃げ角が付されたポジ逃げ面とする一方、上記主切刃第
1逃げ面は上記主切刃に対する逃げ角が付されないネガ
逃げ面としたことを特徴とする。
【0009】しかるに、このように構成されたチップで
は、まず副切刃が上記コーナ刃や主切刃に対してチップ
本体の厚さ方向に後退した位置にあるため、上記主切刃
に正のアキシャルレーキ角が与えられるようにチップを
配置しても、この副切刃が工具本体の軸線に対して芯上
がりに配置され過ぎるのを防ぐことができ、これにより
副切刃のラジアルレーキ角が負角側に大きくなるのを抑
えて鋭い切れ味を確保することが可能となる。他方、主
切刃の逃げ面は、主切刃側から主切刃第1逃げ面と主切
刃第2逃げ面とにより構成されており、このうち主切刃
に連なる上記第1主切刃逃げ面が主切刃に対する逃げ角
の付されないネガ逃げ面とされているため、主切刃の刃
先角を大きくしてその切刃強度の向上を図ることができ
る。また、このようなチップを焼結形成するのに、その
粉末成型品をプレス成形する場合、ネガ逃げ面とされる
上記主切刃第1逃げ面については、上パンチの下面と雌
型による凹所の上端との間のクリアランスを故意に大き
く設定して隙間を形成し、この凹所上端の上側に連なる
雌型の内壁面によってこの主切刃第1逃げ面が形成され
るようにすればよく、従ってこのクリアランスの管理を
大幅に容易とすることが可能となる。
【0010】ここで、上記チップでは主切刃と副切刃と
の間にコーナ刃が形成されており、このコーナ刃が副切
刃側の一端から主切刃側の他端に向かうに従いチップの
厚さ方向に隆起していることから、例えば主切刃がその
コーナ刃側の一端から他端に向かうに従いチップ厚さ方
向に単純に後退傾斜していたりすると、このコーナ刃と
主切刃との交点が切刃上でチップ厚さ方向に最も突出し
た位置となり、従って転削加工時にはこのコーナ刃と主
切刃との交点が最も工具回転方向側に位置して最初に被
削材に食いつき、衝撃的な負荷を受けることになる。と
ころが、このコーナ刃と主切刃との交点は、主切刃の逃
げ面とコーナ刃の逃げ面との交差稜線上に位置する曲折
点であって切刃強度を確保し難い部分であり、そのよう
な部分がチップ厚さ方向に突出して衝撃的負荷を受ける
のは望ましくない。そこで、チップ厚さ方向に最も突出
する切刃部位がコーナ刃から離れて形成されるように、
上記主切刃は、その上記一端から他端に向けて一旦上記
厚さ方向に隆起した後、この厚さ方向に後退するように
形成するのが望ましい。
【0011】また、上記構成のチップを、その主切刃に
正のアキシャルレーキ角が付されるように工具本体に装
着すると、工具回転方向側に位置する主切刃の一端側で
は逃げ面に十分な逃げ量が確保されるものの、工具回転
方向後方側に位置する主切刃の他端側ではこの逃げ量が
小さくなってしまうため、逃げ角のないネガ逃げ面であ
る主切刃第1逃げ面の幅をあまり大きくするのは好まし
くない。従って、この主切刃第1逃げ面は、少なくとも
主切刃がその他端側に向かうに従いチップ厚さ方向に後
退する部分において、この主切刃の他端側に向かうに従
い上記厚さ方向の幅が漸次小さくなるように形成するの
が望ましい。さらに、上記副切刃をチップ厚さ方向に垂
直な方向に形成すれば、チップ本体の下面から副切刃ま
での距離がチップ取付座の底面からの副切刃の芯上がり
量に等しくなるため、チップ取付座の底面位置の設定を
容易とすることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1ないし図10は、本発明の一
実施形態を示すものである。これらの図に示すように、
本実施形態のチップ11は、そのチップ本体12が超硬
合金等の硬質材料から形成されて略正方形の平板状をな
すものであり、その上面13がすくい面とされるととも
に下面14が着座面とされ、これら上下面13,14の
間の4つの側面15…が逃げ面とされている。ここで、
上記下面14は、当該チップ11の厚さ方向(以下、チ
ップ厚さ方向と称する。)に直交する平面として形成さ
れており、またこのチップ本体12の上面13の中央か
ら下面14にかけては、当該チップ11をスローアウェ
イ式エンドミル等の転削工具の工具本体に装着するため
のクランプネジが挿通される取付穴16が貫設されてい
る。そして、すくい面となる上記上面13の各コーナ部
17…にはコーナ刃18が形成されているとともに、こ
のコーナ部17を挟む上面13の一対の辺稜部の一方に
は主切刃19が形成され、他方には副切刃20が形成さ
れている。
【0013】図2に示すように、上面13をチップ厚さ
方向から見た平面視において、上記主切刃19および副
切刃20は直線状をなすとともに、上記コーナ刃18は
これら主切刃19および副切刃20に滑らかに接する略
1/4円弧状をなすように形成されている。そして、こ
のコーナ刃18は、その一端となる副切刃20との交点
1から他端となる主切刃19との交点P2に向かうに従
いチップ厚さ方向に漸次隆起するように形成されてい
る。また、上記主切刃19は、その一端となる上記交点
2から他端となる隣接したコーナ部17の副切刃20
との交点P3に向かうに従い、チップ厚さ方向に一旦急
勾配で隆起し、頂部Qを経た後、緩やかに後退するよう
に形成されており、上記交点P3は交点P2よりもチップ
厚さ方向に後退した位置に配置されている。他方、上記
副切刃20は、その一端となる隣接したコーナ部17の
主切刃19との交点P3から他端となる上記交点P1にか
けて平坦に形成されており、すなわち本実施形態ではチ
ップ厚さ方向に垂直な方向に形成されている。従って、
この副切刃20は上記コーナ刃18および主切刃19に
対してチップ厚さ方向に後退した位置に形成されること
となる。
【0014】本実施形態では、このようなコーナ刃1
8、主切刃19、および副切刃20が上記取付穴16の
軸線を中心として90°ずつ回転した位置にそれぞれ形
成されることにより、4つのコーナ部17を有して略正
方形状をなす上面13の辺稜部が画成されている。な
お、1のコーナ部17においてコーナ刃18を介して連
接する主切刃19と副切刃20とは、上記平面視におい
て90°より僅かに大きい角度で交差する方向に形成さ
れており、当該チップ11を工具本体に装着した状態で
工具回転方向側から見て上記主切刃19と副切刃20と
が直交する方向に配置されるようになされている。ま
た、この1のコーナ部17の主切刃19と、この主切刃
19の交点P3で交差する上記1のコーナ部17に隣接
した他の1のコーナ部17の副切刃20とは、上記平面
視に鈍角に交差しているが、その交差角は175°〜1
79°と、180°より極僅かに小さい程度に設定され
ている。
【0015】一方、これらコーナ刃18、主切刃19、
副切刃20の逃げ面となる上記側面15は、コーナ刃1
8に連なるコーナ刃逃げ面21と、主切刃19に連なる
主切刃逃げ面22と、副切刃20に連なる副切刃逃げ面
23とから構成されており、さらにこのうち上記主切刃
逃げ面22は、主切刃19側に形成される主切刃第1逃
げ面22Aと、チップ本体12の下面14側に形成され
る主切刃第2逃げ面22Bとから構成されている。そし
て、これらの逃げ面のうち上記コーナ刃逃げ面21、主
切刃第2逃げ面22B、および副切刃逃げ面23は、チ
ップ本体12の上面13側からチップ厚さ方向に下面1
4側に向かうに従い、当該チップ11の平面視内方すな
わち上記取付穴16側に向かって傾斜して、コーナ刃1
8、主切刃19、および副切刃20に対して逃げ角が付
されたポジ逃げ面とされており、これにより当該チップ
11は概ねポジティブチップの構成とされている一方、
上記主切刃第1逃げ面22Aはチップ厚さ方向に平行に
形成されていて、主切刃19に対して逃げ角が付されな
いネガ逃げ面とされている。
【0016】ここで、上記主切刃第1逃げ面22Aと主
切刃第2逃げ面22Bとは、主切刃19の一端となる上
記交点P2と他端となる交点P3とを結ぶ直線Lにおいて
交差しており、主切刃19が交点P2から交点P3に向け
て上述のようにチップ厚さ方向に一旦隆起した後、後退
するように形成されていることから、上記主切刃第1逃
げ面22Aのチップ厚さ方向の幅も、交点P2から交点
3に向かうに従い、一旦拡幅して頂部Qを経た後、他
端側に向けて漸次縮幅することとなる。なお、上記交点
2に対して交点P3がチップ厚さ方向に後退した位置に
形成されることにより、上記直線Lも交点P2から交点
3に向かうに従いチップ厚さ方向に漸次後退するよう
に傾斜して形成される。
【0017】また、上記主切刃第2逃げ面22Bのチッ
プ厚さ方向に対する傾斜角、すなわち主切刃第2逃げ面
22Bの逃げ角αは、副切刃逃げ面23のチップ厚さ方
向に対する傾斜角、すなわち副切刃逃げ面23の逃げ角
βよりも小さく設定されており、これと、上記交点P3
において1のコーナ部17の主切刃19と他の1のコー
ナ部17の副切刃20とが鈍角に交差することとによ
り、この主切刃19の主切刃第2逃げ面22Bと副切刃
20の副切刃逃げ面23とは、図3に示すように上記交
点P3から下面14側に向かうに従い上記1のコーナ部
17側に向けて傾斜する直線Mにおいて鈍角に交差する
こととなる。従って、図3に示すとおり、上記副切刃逃
げ面23は、上面13側から下面14側に向かうに従い
副切刃20に平行な方向の幅が漸次大きくなる台形状に
形成され、逆に主切刃第2逃げ面22Bは、上面13側
から下面14側に向かうに従いその幅が漸次小さくなる
ように形成される。なお、上記コーナ刃逃げ面21は、
1/4円弧状のコーナ刃18に合わせた略1/4円筒面
状あるいは円錐面状に形成されており、上記主切刃第2
逃げ面22Bおよび副切刃逃げ面23に滑らかに連ねら
れている。
【0018】他方、本実施形態のチップ11において
は、そのチップ本体12の上面13に、上記コーナ刃1
8、主切刃19、および副切刃20にそれぞれ連なるコ
ーナ刃すくい面24、主切刃すくい面25、および副切
刃すくい面26が、上記上面13の外縁部に沿って窓枠
状に形成されているとともに、こうして窓枠状に形成さ
れたコーナ刃すくい面24、主切刃すくい面25、およ
び副切刃すくい面26の平面視内側にはブレーカ面27
がさらに窓枠状に形成されている。さらにまた、このブ
レーカ面27の内側にはチップ厚さ方向に垂直な平坦面
28が形成されていて、上記取付穴16はこの平坦面2
8部分に開口している。なお、上記コーナ刃すくい面2
4、主切刃すくい面25、および副切刃すくい面26の
外縁部には、コーナ刃18、主切刃19、および副切刃
20に沿ってチップ厚さ方向に垂直な極小幅のランド2
9が形成されている。
【0019】上記コーナ刃すくい面24、主切刃すくい
面25、および副切刃すくい面26は、本実施形態では
いずれもコーナ刃18、主切刃19、および副切刃20
側からそれぞれ離間するに従いチップ厚さ方向に漸次後
退するように下降傾斜したポジすくい面をなすものであ
り、図2に示すようにコーナ刃すくい面24および副切
刃すくい面26は、コーナ刃18および副切刃20から
上記取付穴16の中心に向けて延びてこの方向に下降傾
斜している一方、主切刃すくい面25は主切刃19に沿
って延び、かつ上記平面視にこの主切刃19に直交する
方向に向けて下降傾斜している。また、上記ブレーカ面
27は上面12の内方に向かうに従いチップ厚さ方向に
後退するように極小さな勾配で下降傾斜し、かつ上記コ
ーナ刃すくい面24、主切刃すくい面25、および副切
刃すくい面26の内方側への延長面に対してはチップ厚
さ方向に隆起するように形成されている。
【0020】なお、上述のように主切刃19が上記交点
2から交点P3に向けて一旦隆起してから後退するよう
に形成されているのに伴い、本実施形態では上記主切刃
すくい面25も上記交点P2側から交点P3側に向けて順
に、チップ厚さ方向に急勾配で隆起する主切刃第1、第
2すくい面25A,25Bと、上記頂部Qの位置にあっ
て主切刃19の延びる方向に平坦な主切刃第3すくい面
25Cと、チップ厚さ方向に緩やかに後退する主切刃第
4すくい面25Dとから構成される。すなわち、上記主
切刃第1すくい面25は上方に凸となる多段面により構
成されており、従ってこの主切刃第1すくい面25Dの
辺稜部に形成される主切刃19も、厳密には側面視に多
段凸折線状を呈することとなる。さらに、上記主切刃す
くい面25のうち主切刃第4すくい面25Dは、主切刃
19に沿ってその上記頂部Qから交点P3側に向かうに
従い、該主切刃19に直交する方向の幅が漸次小さくな
るように形成されている。また、上記ブレーカ面27の
うち、この主切刃第4すくい面25Dの内方に位置する
部分27Aは、主切刃19の頂部Qから交点P3に向け
てその幅が漸次大きくなるように形成されている。
【0021】このように構成されたチップ11は、図8
ないし図10に示すような姿勢でスローアウェイ式エン
ドミル等の転削工具に装着される。ただし、これらの図
において符号31で示すのは、軸線O回りに回転される
上記転削工具の工具本体であり、上記チップ11は、上
記上面13を工具回転方向T側に向けるとともに、1の
側面15を工具先端側に、また他の1の側面15を工具
外周側に向けて、上記工具本体31の先端部外周に形成
されたチップ取付座32に着座させられ、上記取付穴1
6に挿通される図示しないクランプネジによって工具本
体31に固定される。そして、当該チップ11は、図8
に示すように工具先端側を向く上記1の側面15にその
副切刃逃げ面23が位置する副切刃20が上記軸線Oに
直交する平面内に位置するように、かつ工具外周側を向
く上記他の1の側面15にその主切刃逃げ面22が位置
する主切刃19が、工具回転方向T側から上面13に対
向する方向から見て軸線Oに平行となるように配置さ
れ、また図9に示すように上記主切刃19に正のアキシ
ャルレーキ角が与えられるように、上記他の1の側面1
5に対向する方向から見てチップ本体12が工具先端側
から後端側に向かうに従い工具回転方向Tの後方側に傾
けられ、さらに図10に示すように軸線Oに沿った方向
から見て主切刃19の一端となる上記交点P2と他端と
なる交点P3とが軸線Oを中心とする同一円筒面R上に
位置するように、すなわち軸線Oからの交点P2,P3
での半径が互いに等しくなるように配置される。
【0022】しかるに、上述のように構成された本実施
形態のチップ11では、まず切削に供される上記副切刃
20が、主切刃19およびコーナ刃18に対してチップ
厚さ方向に後退した位置にあるため、上述のように主切
刃19に正のアキシャルレーキ角を付してチップ本体1
2を配置しても、従来のように主切刃と副切刃とが同一
平面内に形成されたチップに比べ、図10に示すように
副切刃20の工具本体31の軸線Oに対する芯上がり量
が大きくなりすぎるのを防ぐことができる。従って、こ
れにより、副切刃20のラジアルレーキ角が負角側に大
きくなるのを抑えることが可能となるので、この副切刃
20に鋭い切れ味を確保して直角削りにおける被削材の
底面の仕上面精度を向上させることができる。
【0023】また、特に本実施形態では、この副切刃2
0がチップ厚さ方向に垂直に形成されており、すなわち
着座面とされるチップ本体12の下面14と平行とされ
ているため、この下面14から副切刃20までの距離
が、上記転削工具におけるチップ取付座32の底面32
Aからの副切刃20までの芯上がり量に等しくなる。従
って、工具本体31にチップ取付座32を形成する際に
は、副切刃20に与えるべき芯上がり量と上記チップ1
1の下面14から副切刃20までの距離とから、逆にチ
ップ取付座32の底面32Aの位置を容易に設定するこ
とが可能となり、このためチップ11の取付精度を向上
させて、より優れた仕上面を形成できるという利点も得
ることが可能である。
【0024】そして、その一方で本実施形態のチップ1
1では、上記他の1の側面15に形成される主切刃逃げ
面22が、主切刃19側の主切刃第1逃げ面22Aと、
下面14側すなわち工具回転方向Tの後方側に配置され
る主切刃第2逃げ面22Bとにより構成されており、こ
のうち主切刃19に連なる上記主切刃第1逃げ面22A
は、主切刃19に対して逃げ角の付されないネガ逃げ面
とされている。このため、本実施形態によれば、従来の
ように主切刃の逃げ面全体がポジ逃げ面とされたチップ
に比べ、主切刃19の刃先角を大きく確保してその切刃
強度の向上を図り、主切刃19の欠損等を確実に防いで
チップ寿命を延長することができる。
【0025】また、このように主切刃19とポジ逃げ面
となる主切刃第2逃げ面22Bとの間に、チップ厚さ方
向に平行なネガ逃げ面となる主切刃第1逃げ面22Aが
形成されることにより、当該チップ11を超硬合金等に
より形成する場合に、その粉末成型品をプレス成形する
際、このネガ逃げ面とされる上記主切刃第1逃げ面22
Aについては、上パンチの下面と雌型により形成される
凹所の上端との間のクリアランスを故意に大きく設定し
て隙間を形成し、上記凹所の上端の上方に連なる雌型の
内壁面によってこの主切刃第1逃げ面22Aが形成され
るようにすればよい。このため、本実施形態によれば、
この上パンチと雌型とのクリアランスをそれほど厳密な
精度で管理せずとも、所定の位置に主切刃19が形成さ
れなくなったり、あるいは上パンチが雌型に衝突して欠
けが生じたりするような事態を防止することができ、従
って上記クリアランスの管理の簡略化を図ることが可能
となる。
【0026】ところで、上述のようにチップ本体12を
傾けて工具本体31に配置して主切刃19に正のアキシ
ャルレーキ角を付した場合、上記主切刃第1逃げ面22
Aのようにこの主切刃19に連なる逃げ面の該主切刃1
9に対する逃げ角が一定であると、工具回転軸線Oに直
交する断面において主切刃第1逃げ面22Aが主切刃1
9の回転軌跡に対してなす実質的な逃げ量は、工具回転
方向T側に位置する主切刃19の一端側(交点P2側)
に対して、工具回転方向Tの後方側に位置する主切刃1
9の他端側(交点P3側)の方が小さくなってしまう。
しかも、この主切刃第1逃げ面22Aは上述の通り逃げ
角が付されないネガ逃げ面であるため、この他端側(交
点P3)における逃げ量は一層小さくなる。
【0027】しかるに、これに対して本実施形態では、
このネガ逃げ面とされた主切刃第1逃げ面22Aが、主
切刃19の上記頂部Qから他端側(交点P3側)におい
て、そのチップ厚さ方向の幅が漸次小さくなるように形
成されており、従って逃げ量が小さくなるこの主切刃1
9の他端側では、工具回転方向Tにおいて主切刃第1逃
げ面22Aの直ぐ後方側に、逃げ角が付されたポジ逃げ
面である主切刃第2逃げ面22Bが配置されることとな
る。このため、本実施形態によれば、上述のような主切
刃19の他端側における逃げ量の不足によって逃げ面摩
耗が促進されたり、切削抵抗が増大したりするような事
態を未然に防止することができ、チップ寿命のさらなる
延長を図るとともに、円滑な切削を図ることができる。
【0028】しかも本実施形態では、チップ本体12の
側面15において、1のコーナ部17に連なる主切刃1
9の主切刃第2逃げ面22Bと、隣接する他の1のコー
ナ部17に連なる副切刃20の副切刃逃げ面23とが、
これら主切刃19と副切刃20との交点P3から下面1
4側かつ上記1のコーナ部17側に向けて延びる直線M
において鈍角に交差しており、従ってこの主切刃第2逃
げ面22Bも、主切刃19の他端側においてチップ厚さ
方向の幅が漸次小さくなるとともに、チップ装着状態に
おいてその工具回転方向Tの後方側には、逃げ角のより
大きなポジ逃げ面となる上記副切刃逃げ面23が位置す
ることとなる。このため、本実施形態によれば、実質的
逃げ量が小さくなりがちなこの主切刃19の他端側にお
いて、より十分な逃げ量を確保することができ、逃げ面
摩耗の促進や切削抵抗の増大をさらに確実に防止するこ
とが可能となる。なお、切削に供される1のコーナ部1
7の主切刃19に交差する上記他の1のコーナ部17の
副切刃20や、この他の1のコーナ部17の対角に位置
するコーナ部17にあって上記1のコーナ部17の副切
刃20に交差する主切刃19は、これら主切刃19と副
切刃20とが交点P 3において鈍角で交差することから
切削に供されることはなく、従って本実施形態のチップ
11では4つのコーナ部17…のコーナ刃18、主切刃
19、および副切刃20をそれぞれ満遍なく使用するこ
とができる。
【0029】またその一方で、本実施形態では、上述の
ように副切刃20がコーナ刃18および主切刃19に対
してチップ厚さ方向に後退した位置に形成される関係か
ら、コーナ刃18は、その一端となる副切刃20との交
点P1から他端となる主切刃19との交点P2に向かうに
従いチップ厚さ方向に隆起するように形成されている。
このため、仮に主切刃19がその一端となる上記交点P
2から他端となる交点P3に向けてチップ厚さ方向に単純
に後退傾斜するように形成されていると、上記交点P2
がコーナ刃18、主切刃19、および副切刃20上にお
いて最もチップ厚さ方向に突出した部位となる。ところ
が、この交点P2は、チップ本体12の側面15におい
てコーナ刃逃げ面21と主切刃逃げ面22との交差稜線
N上に位置する曲折点でもあるため、ただでさえ刃先強
度が確保し難く、その上主切刃19が上述のように単純
傾斜していると、本実施形態のように主切刃19に正の
アキシャルレーキ角が付されるチップ11では、転削加
工時においてこの交点P2が最初に被削材に食いつくこ
ととなって衝撃的負荷が作用するので、当該交点P2
おいて欠損が生じるおそれがある。
【0030】しかるに、これに対して本実施形態では、
上記主切刃19が、その一端となるコーナ刃18との交
点P2から他端となる交点P3に向けて、一旦チップ厚さ
方向に隆起した後、頂部Qを経てチップ厚さ方向に後退
するように形成されており、すなわち側面15に対向す
る方向から見て山型に形成されていて、該主切刃19が
チップ厚さ方向に最も突出する上記頂部Qが上記交点P
2やP3から離れて形成されている。従って、コーナ刃1
8、主切刃19、および副切刃20上においてチップ厚
さ方向に突出する部位が、交点P2のようなコーナ刃逃
げ面21と主切刃逃げ面22との交差稜線N上の曲折点
と一致するのを避けることができ、上述のように正のア
キシャルレーキ角が付されるようにチップ本体12が傾
けられて装着される場合でも、上記交点P2よりも頂部
Qを工具回転方向T側に位置させて最初に被削材に食い
つくようにすることが可能となる。しかも、この頂部Q
は主切刃19上に位置していて、ネガ逃げ面とされた上
記主切刃第1逃げ面22Aにより切刃強度の向上が図ら
れているので、本実施形態によれば、この頂部Qにおけ
る主切刃19の欠損をもより確実かつ未然に防止するこ
とが可能となる。
【0031】さらにまた、本実施形態では、チップ本体
12の上面13に、コーナ刃18、主切刃19、および
副切刃20にそれぞれ連なるようにコーナ刃すくい面2
4、主切刃すくい面25、および副切刃すくい面26が
ポジすくい面として形成されているとともに、その上記
平面視内方にはこれらに対してチップ厚さ方向に隆起す
るブレーカ面27が形成されており、従ってコーナ刃1
8、主切刃19、および副切刃20の実質的なすくい角
を正角側にして切れ味の向上を図ることができる一方、
生成された切屑を上記ブレーカ面27に摺接させてカー
ルさせ、その円滑な処理を促すことができる。
【0032】また、特に本実施形態では、主切刃19が
その一端から他端に向けてチップ厚さ方向に一旦隆起し
た後、後退する形状とされているのに合わせ、主切刃す
くい面25も同様の起伏を有する主切刃第1ないし第4
すくい面25A〜25Dにより構成されており、主切刃
19によって生成された切屑は、この主切刃すくい面2
5に沿ってチップ内方に流出するうちに、特に主切刃1
9の頂部Qに連なる主切刃第3すくい面25Cから応力
を受けて曲折させられることとなる。従って本実施形態
によれば、幅広となる主切刃19の切屑を小さくカール
させることができ、これによって一層効率的な切屑処理
を図ることができるという利点も得られる。
【0033】加えて本実施形態では、上記主切刃すくい
面25のうち、主切刃19の頂部Qと他端となる交点P
3との間の部分に沿う主切刃第4すくい面25Dが、上
記頂部Q側から交点P3側に向かうに従いその主切刃1
9の直交する方向の幅が漸次小さくなるように形成され
る一方、上記ブレーカ面27のうち、この主切刃第4す
くい面25Dの内方に位置する部分27Aの幅は、逆に
上記頂部Q側から交点P3側に向けて漸次大きくなるよ
うに形成されている。このため、この主切刃19の頂部
Qから交点P3の間の部分で生成された切屑は、頂部Q
側では主切刃第4すくい面25D上をある程度流出した
後にブレーカ面27に当たって比較的大きなカール径で
カールさせられる一方、交点P3側では流出して直ぐに
ブレーカ面27に当たり、比較的小さなカール径にカー
ルさせられる。すなわち当該切屑は、上記交点P3側か
ら頂部Q側に向けて拡径する円錐状に巻き込まれように
カールさせられることとなり、特に頂部Q側の部分が、
他の主切刃19部分やコーナ刃18および副切刃20に
より生成される切屑から離れる方向に巻き込まれること
になるため、本実施形態によれば、これらの切屑が絡み
合うような事態を防止して切屑処理性が損なわれるのを
防ぐことができる。
【0034】なお、本実施形態では上記主切刃すくい面
25を主切刃第1〜第4すくい面25A〜25Dの4つ
のすくい面により多段面状に構成しているが、これらを
互いに滑らかに連ねるように形成して、主切刃すくい面
25を凸曲面状に形成しても良く、この場合には主切刃
19も側面視においてチップ厚さ方向に隆起する凸曲線
状に形成されることとなる。また、上記コーナ刃すくい
面24や副切刃すくい面26も同様に曲面状に形成して
も良く、さらには主切刃第2逃げ面22Bや副切刃逃げ
面23をも曲面状に形成して、これらやコーナ刃逃げ面
21を滑らかに連なるように形成しても良い。さらにま
た、上記主切刃すくい面25のうち少なくとも主切刃第
4すくい面25Dを、主切刃19の一端側から他端側に
向かうに従いすくい角が漸次大きくなる捩れ面状に形成
したりしても良く、一方、コーナ刃すくい面24や副切
刃すくい面26をチップ厚さ方向に垂直な面として形成
しても良い。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
副切刃が主切刃やコーナ刃に対してチップ厚さ方向に後
退した位置に形成されるため、主切刃の正のアキシャル
レーキ角が付されるようにチップ本体を傾けて配置して
も、副切刃の芯上がり量が大きくなりすぎてそのラジア
ルレーキ角が負角側に増大するのを防ぎ、従ってこの副
切刃の切れ味を確保して優れた仕上面精度を得ることが
できる。そして、その一方で、上記主切刃の主切刃逃げ
面には、ネガ逃げ面とされた主切刃第1逃げ面が主切刃
側に形成されているので、主切刃の切刃強度の向上を図
ってその欠損等を未然に防止し、チップ寿命の延長を促
すことが可能となるとともに、当該チップを粉末成型品
から形成する際に、この粉末成型品のプレスにおいてパ
ンチと雌型とのクリアランスの管理を容易とすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態のチップ11を示す斜視
図である。
【図2】 図1に示す実施形態の平面図である。
【図3】 図1に示す実施形態の側面図である。
【図4】 図2におけるIV−IV断面図である。
【図5】 図2におけるV−V断面図である。
【図6】 図2におけるVI−VI断面図である。
【図7】 図2におけるVII−VII断面図である。
【図8】 工具本体31に装着されたチップ11を工具
回転方向T側から見た正面図である。
【図9】 工具本体31に装着されたチップ11の側面
図である。
【図10】 工具本体31に装着されたチップ11を工
具回転軸線O方向から見た図である。
【図11】 従来のチップ1を示す斜視図である。
【図12】 工具本体9に装着されたチップ1を工具回
転方向側から見た正面図である。
【符号の説明】
11 スローアウェイチップ 12 チップ本体 13 チップ本体12の上面 14 チップ本体12の下面 15 チップ本体12の側面 17 コーナ部 18 コーナ刃 19 主切刃 20 副切刃 21 コーナ刃逃げ面 22 主切刃逃げ面 22A 主切刃第1逃げ面 22B 主切刃第2逃げ面 23 副切刃逃げ面 24 コーナ刃すくい面 25 主切刃すくい面 26 副切刃すくい面 27 ブレーカ面 31 工具本体 P1 コーナ刃18と副切刃20との交点(コーナ刃1
8の一端) P2 コーナ刃18と主切刃19との交点(コーナ刃1
8の他端、主切刃19の一端) P3 主切刃19と副切刃20との交点(主切刃19の
他端) Q 主切刃19の頂部 O 工具回転軸線

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多角形平板状をなすチップ本体のすくい
    面とされる上面のコーナ部にコーナ刃が形成されるとと
    もに、上記コーナ部を挟む上記すくい面の一対の辺稜部
    の一方に主切刃が形成され、他方には副切刃が形成され
    てなるスローアウェイチップにおいて、 上記副切刃は上記主切刃およびコーナ刃に対して上記チ
    ップ本体の厚さ方向に後退した位置に形成されるととも
    に、上記コーナ刃は上記副切刃と交差するその一端から
    他端側に向かうに従い上記厚さ方向に隆起するように形
    成され、かつ上記主切刃は上記コーナ刃と交差するその
    一端に対して他端が上記厚さ方向に後退した位置に形成
    されており、 この主切刃の逃げ面とされる上記チップ本体の側面に
    は、該主切刃に沿って延在する主切刃第1逃げ面と、こ
    の主切刃第1逃げ面と上記チップ本体の着座面とされる
    下面との間に延在する主切刃第2逃げ面とが形成されて
    いて、この主切刃第2逃げ面は上記主切刃に対して逃げ
    角が付されたポジ逃げ面とされる一方、上記主切刃第1
    逃げ面は上記主切刃に対する逃げ角が付されないネガ逃
    げ面とされていることを特徴とするスローアウェイチッ
    プ。
  2. 【請求項2】 上記主切刃は、その上記一端から他端に
    向けて一旦上記厚さ方向に隆起した後、この厚さ方向に
    後退するように形成されていることを特徴とする請求項
    1に記載のスローアウェイチップ。
  3. 【請求項3】 上記主切刃第1逃げ面は、少なくとも上
    記主切刃がその上記他端側に向かうに従い上記厚さ方向
    に後退する部分において、この主切刃の他端側に向かう
    に従い上記厚さ方向の幅が漸次小さくなるように形成さ
    れていることを特徴とする請求項1または請求項2に記
    載のスローアウェイチップ。
  4. 【請求項4】 上記副切刃は、上記厚さ方向に垂直な方
    向に形成されていることを特徴とする請求項1ないし請
    求項3のいずれかに記載のスローアウェイチップ。
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