JP2002176696A - エレクトレットコンデンサマイクロホン - Google Patents

エレクトレットコンデンサマイクロホン

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JP2002176696A
JP2002176696A JP2000372257A JP2000372257A JP2002176696A JP 2002176696 A JP2002176696 A JP 2002176696A JP 2000372257 A JP2000372257 A JP 2000372257A JP 2000372257 A JP2000372257 A JP 2000372257A JP 2002176696 A JP2002176696 A JP 2002176696A
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cap
electret
semiconductor chip
layer
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Application number
JP2000372257A
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English (en)
Inventor
Yoshiaki Obayashi
義昭 大林
Mamoru Yasuda
護 安田
Shinichi Saeki
真一 佐伯
Akihiro Tanaka
彰弘 田中
Hirobumi Yamada
博文 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hosiden Corp
Original Assignee
Hosiden Corp
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Publication date
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  • Electrostatic, Electromagnetic, Magneto- Strictive, And Variable-Resistance Transducers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 組み立て性に優れ、感度の低下という問題点
が生じないエレクトレットコンデンサマイクロホンとす
る。 【構成】 必要な電子回路が形成された半導体チップ1
00と、この半導体チップ100を収納するパッケージ
200と、このパッケージ200に被せられるキャップ
300と、このキャップ300の前面部301の裏面に
形成されたエレクトレット層400と、このエレクトレ
ット層400に所定のギャップGをもって対向する振動
膜500とを備えており、前記キャップ300には、振
動膜500側に突出した凸部310が形成されており、
この凸部310によって振動膜500とエレクトレット
層400との間のギャップGを確保している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エレクトレットコ
ンデンサマイクロホンに関する。
【0002】
【従来の技術】図5を参照しつつ従来のこの種のエレク
トレットコンデンサマイクロホンについて説明する。従
来のこの種のエレクトレットコンデンサマイクロホンで
は、キャップ300の前面部301の裏面側にエレクト
レット層400を形成する場合、キャップとなる素材に
FEPフィルムを貼り付け、このFEPフィルムにコロ
ナ照射等を施してエレクトレット層400としている。
そして、エレクトレット層400と振動膜500との間
には、ギャップGを確保するための略リング状のスペー
サ800が介在されている。
【0003】前記ギャップGは、大きくなると感度自体
の低下を招き、小さくなると振動膜500がエレクトレ
ット層400側に吸着されて高音領域の感度が低下する
という特性がある。このため、前記ギャップGを適正に
するために、スペーサ800を振動膜500とエレクト
レット層400との間に介在させている。
【0004】また、エレクトレットコンデンサマイクロ
ホンの感度向上のためには、内部、すなわちパッケージ
200と振動膜500とで囲まれた部分の密封性を高め
ることが重要である。このため、振動膜500が取り付
けられたリング510はパッケージ200に対して導電
性接着剤で接着されている。
【0005】なお、図5における100は必要な電子回
路が形成された半導体チップ、320はキャップ300
に設けられた固定爪、330はキャップ300に開設さ
れた音孔をそれぞれ示している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のエレクトレットコンデンサマイクロホンには以
下のような問題点がある。まず、エレクトレットコンデ
ンサマイクロホンの組立ての工程において、スペーサ自
体が30μm程度の非常に薄いものであるため、キャッ
プに組み込む時点でのスペーサの挿入や保持が困難であ
り、エレクトレットコンデンサマイクロホンの組立ての
困難性をもたらしていた。
【0007】また、リングをパッケージに導電性接着剤
で取り付ける際の組立作業が困難、例えば導電性接着剤
のはみ出しの問題がある。また、導電性接着剤の品質管
理も生産性の向上の阻害要因の1つになっていた。
【0008】本発明は上記事情に鑑みて創案されたもの
で、組立性に優れ、感度の低下という問題点が生じない
エレクトレットコンデンサマイクロホンを提供すること
を目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係るエレクトレ
ットコンデンサマイクロホンは、必要な電子回路が形成
された半導体チップと、この半導体チップを収納するパ
ッケージと、このパッケージに被せられるキャップと、
このキャップの前面部の裏面に形成されたエレクトレッ
ト層と、このエレクトレット層に所定のギャップをもっ
て対向する振動膜とを備えており、前記キャップには、
振動膜側に突出した凸部が形成されており、この凸部に
よって振動膜とエレクトレット層との間のギャップを確
保するようになっている。
【0010】また、振動膜が取り付けられるリングと前
記パッケージとの間には、クッション性を有する導電性
シートを介在されることが望ましい。
【0011】また、振動膜に極微小な孔を開設すること
が望ましい。
【0012】さらに、パッケージには、パッケージの外
面と内面とに形成されたグランド層を電気的に接続する
スルーホールが形成されているとよい。
【0013】また、パッケージには、半導体チップが嵌
まり込むチップ固定用凹部が形成されていることが望ま
しい。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の形態に係る
エレクトレットコンデンサマイクロホンの概略的断面
図、図2は本発明の実施の形態に係るエレクトレットコ
ンデンサマイクロホンに用いられるパッケージの概略的
断面図、図3は本発明の実施の形態に係るエレクトレッ
トコンデンサマイクロホンに用いられるパッケージを構
成する第1シートの図面であって、同図(A)は概略的
平面図、同図(B)は概略的底面図、図4は本発明の実
施の形態に係るエレクトレットコンデンサマイクロホン
に用いられるパッケージに半導体チップを組み込んだ状
態の図面であって、同図(A)は概略的平面図、同図
(B)は概略的断面図である。
【0015】本発明の実施の形態に係るエレクトレット
コンデンサマイクロホンは、必要な電子回路が形成され
た半導体チップ100と、この半導体チップ100を収
納するパッケージ200と、このパッケージ200に被
せられるキャップ300と、このキャップ300の前面
部301の裏面に形成されたエレクトレット層400
と、このエレクトレット層400に所定のギャップGを
もって対向する振動膜500とを備えており、前記キャ
ップ300には、振動膜500側に突出した凸部310
が形成されており、この凸部310によって振動膜50
0とエレクトレット層400との間のギャップGを確保
している。
【0016】前記半導体チップ100は、FETや増幅
回路等の必要な電子回路が形成されている。また、この
半導体チップ100は裏面側にグランド端子が形成され
ている。また、この半導体チップ100の表面側には、
前記FETのソース端子110S、ゲート端子110G
及びドレイン端子110Dがそれぞれ形成されている。
【0017】前記パッケージ200は、図2に示すよう
に、最も下側に位置する第1シート210と、この第1
シート210の上に積層される略額縁状の第2シート2
20と、この第2シート220の上に積層される略額縁
状の第3シート230との3枚のセラミックスシートを
積層して焼成したものである。
【0018】前記第1シート210は、図3に示すよう
に、パッケージ200の底面(内面)となる面には底面
側グランド層211となる導電層が、パッケージ200
の背面(外面)となる面には背面側グランド層212と
なる導電層がそれぞれ形成されるとともに、複数(図面
では5つ)のスルーホール213が開設されている。こ
のスルーホール213は、パッケージ200の底面に形
成された導電層(底面側グランド層211となる導電
層)と、背面に形成された導電層(背面側グランド層2
12となる導電層)とを電気的に接続するものである。
なお、パッケージ200の底面となる面の導電層(底面
側グランド層211となる導電層)はほぼ全面にわたっ
て、背面となる面の導電層(背面側グランド層212と
なる導電層)は略半分にわたってそれぞれ形成されてい
る。
【0019】このように、第1シート210の表裏両面
に導電層を形成し、スルーホール213で接続するのは
以下の理由による。すなわち、例えば、前記底面側グラ
ンド層211と背面側グランド層212との間にスルー
ホール213がないと、両層211、212の間にイン
ダクタンスが発生するために、高周波ノイズに影響を受
けやすくなるという問題が生じるためである。このた
め、前記スルーホール213を形成すると、前記インダ
クタンスが生じないので、高周波ノイズの影響を低減す
ることが可能となる。
【0020】また、この第1シート210のパッケージ
200の背面となる面には、電源層214となる導電層
が前記導電層(背面側グランド層212となる導電層)
とは分離して形成されている。
【0021】前記第2シート220は、図2に示すよう
に、中央に開口221が開設されている。この開口21
1は、収納すべき半導体チップ100より若干大きめに
設定されている。すなわち、この開口211が半導体チ
ップ100が嵌まり込むチップ固定用凹部240となる
のである。また、この第2シート220には、図4に示
すように、開口211の周囲に半導体チップ100のソ
ース端子110Sと接続されるソース端子層221S、
ゲート端子110Gと接続されるゲート端子層221
G、ドレイン端子110Dと接続されるドレイン端子層
221Dがそれぞれ形成されている。
【0022】前記第3シート230は、第2シート22
0の開口221より大きな開口231が開設されてい
る。また、この第3シート230の表面側には、後述す
る導電性シート600に電気的に接続される導電層23
2が形成されている。
【0023】上述したこれらの第1〜第3シート210
〜230を焼成して得られたパッケージ200は、断面
視中央が凹んだ略凹字形状に形成されている。従って、
このパッケージ200には、前記半導体チップ100が
嵌まり込むチップ固定用凹部240が形成されているこ
とになる。このチップ固定用凹部240は、嵌め込まれ
た半導体チップ100の周囲に絶縁性を有するポッティ
ング樹脂700をポッティングすることで半導体チップ
100を固定する部分である。
【0024】また、このパッケージ200の底面側に
は、後述するキャップ300固定爪320が嵌め込まれ
る凹部250が形成されている。
【0025】また、このパッケージ200は、上述した
ような第1〜第3シート210〜230を積層して構成
されているので、その底面には、図3に示すように、ほ
ぼ全面にわたってグランドとなる底面側グランド層21
1が形成されている。この底面側グランド層211が、
パッケージ200の内面に形成されたグランド層とな
る。さらに、このパッケージ200の背面には、前記底
面側グランド層211とスルーホール213で電気的に
接続された背面側グランド層212が略半分にわたって
形成されている。この背面側グランド層212が、パッ
ケージ200の外面に形成されたグランド層となる。ま
た、このパッケージ200の背面には、前記背面側グラ
ンド層212とは電気的に絶縁された電源層214が形
成されている。前記底面側グランド層211、背面側グ
ランド層212及び電源層214は、導電性を有する金
属薄膜から構成されている。
【0026】前記キャップ300は、熱伝導に優れた
0.1〜0.5mm厚の金属板を断面略反凹形状に形成
したものであって、前面部301の略中央には音孔33
0が開設されている。また、このキャップ300の前面
部301には、裏側、すなわちエレクトレットコンデン
サマイクロホンとして組み立てられた場合に振動膜50
0に対向する側に向かった凸部310が突出形成されて
いる。この凸部310は、後述する振動膜500が取り
付けられるリング510に接触するようになっている。
なお、この凸部310の高さ寸法は、30μm程度が望
ましい。
【0027】また、このキャップ300の側面部302
には、前記パッケージ200に固定するための固定爪3
20が形成されている。
【0028】さらに、このキャップ300の前面部30
1の裏面には、エレクトレット層400が形成されてい
る。このエレクトレット層400は、例えばFEP(四
フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体)溶剤
(例えばダイキン株式会社のND−1)に、ユニダイン
社製の増粘剤であるDS−1を混合したものを塗布し、
電気炉により300〜350℃の雰囲気下で焼成した
後、加熱、冷却、プラズマ放電、コロナ放電等の一般的
な分極処理を施して形成される。また、従来と同様に、
FEPフィルムを貼り付け、このFEPフィルムにコロ
ナ照射等を施してエレクトレット層400とすることも
可能である。
【0029】前記振動膜500は、例えば高分子FEP
フィルムであって、導電性を有する素材、例えば真鍮等
からなるリング510に導電性接着剤、例えば導電性エ
ポキシ樹脂系接着剤で取り付けられている。かかる振動
膜500には、前記キャップ300の音孔330から覗
ける位置以外の位置、すなわち音孔330の真下以外の
位置に直径25μmの極微小な孔520が開設されてい
る。この極微小な孔520は、低域の周波数特性を制御
するためのものであって、レーザ加工で形成されてい
る。
【0030】かかる振動膜500は、リング510に取
り付けられた状態で、パッケージ200を構成する第3
シート230の上面にクッション性を有する素材、例え
ば0.1mm程度の導電性シート600を介して載置さ
れている。このため、振動膜500は、リング510、
導電性シート600及び導電層223を介して半導体チ
ップ100のゲート端子110Gに電気的に接続されて
いることになる。
【0031】また、リング510とパッケージ200と
の間にクッション性を有する導電性シート600を介在
させているので、エレクトレットコンデンサマイクロホ
ンの内部の機密性が確保されるのである。なお、前記導
電性シート600は、略額縁状に形成されている。従っ
て、この導電性シート600をパッケージ200にセッ
トすると、導電性シート600を介して半導体チップ1
00が覗けるようになっている。
【0032】次に、上述した部品からなるエレクトレッ
トコンデンサマイクロホンの製造手順について説明す
る。まず、パッケージ200のチップ固定用凹部240
に半導体チップ100をダイボンディングする。する
と、半導体チップ100の裏面側に形成されているグラ
ンド端子は、パッケージ200の底面側グランド層21
1と電気的に接続される。
【0033】そして、半導体チップ100の表面側に形
成されたソース端子110S、ゲート端子110G及び
ドレイン端子110Dをボンディングワイヤ120S、
120G、120Dによって、それぞれソース端子層2
21S、ゲート端子層221G及びドレイン端子層22
1Dに接続する。その後、導電性を有するポッティング
樹脂700をチップ固定用凹部240にポッティングす
ることで、半導体チップ100をパッケージ200に固
定する。
【0034】次に、導電性シート600をパッケージ2
00を構成する第3シート230の上面に載置するとと
もに、その上に、リング510に取り付けられた振動膜
500を載置する。
【0035】この状態で、パッケージ200にキャップ
300を取り付ける。すなわち、パッケージ200にキ
ャップ300を嵌め込み、キャップ300の固定爪32
0を折曲してパッケージ200にキャップ300を取り
付けるのである。
【0036】キャップ300には、振動膜500側に突
出し、かつ前記リング510に接触する凸部310が形
成されているので、キャップ300のパッケージ200
への取り付けと同時にリング510が押さえ込まれる。
また、この凸部310のために、キャップ300の前面
部301の裏面に形成されたエレクトレット層400と
振動膜500との間に凸部310の高さ寸法に略等しい
ギャップGが確実に確保される。
【0037】かかるエレクトレットコンデンサマイクロ
ホンであると、キャップ300に形成された凸部310
によってエレクトレット層400と振動膜500との間
のギャップGが確実に確保される。また、導電性シート
600によって、エレクトレットコンデンサマイクロホ
ンの内部の気密を確保できる。さらに、振動膜500に
は、極微小な孔520が設けられているために、外気気
圧の変化に追従することができる。
【0038】また、パッケージ200の底面側グランド
層211と背面側グランド層212との間にスルーホー
ル213を設けたので、両層211、212の間にイン
ダクタンスが生じないため、高周波ノイズの影響を低減
することが可能になる。さらに、パッケージ200にチ
ップ固定用凹部240を設けたので、このチップ固定用
凹部240における半導体チップ100の固定のための
ポッティング樹脂700が外部に流出しないという利点
もある。
【0039】なお、上述した実施の形態では、キャップ
300の凸部310、導電性シート600の存在、振動
膜500の極微小な孔520、パッケージ200のスル
ーホール213、パッケージ200のチップ固定用凹部
240をすべて備えたエレクトレットコンデンサマイク
ロホンを例に挙げたが、それぞれの構成を個別に有する
エレクトレットコンデンサマイクロホンであってもよ
い。
【0040】また、パッケージ200は、セラミックシ
ートである第1シート210、第2シート220及び第
3シート230を積層焼成したものと説明したが、他の
素材、例えばPCB(厚みt=0.2mm程度)を3層
に積層したものであってもよい。
【0041】
【発明の効果】本発明に係るエレクトレットコンデンサ
マイクロホンは、必要な電子回路が形成された半導体チ
ップと、この半導体チップを収納するパッケージと、こ
のパッケージに被せられるキャップと、このキャップの
前面部の裏面に形成されたエレクトレット層と、このエ
レクトレット層に所定のギャップをもって対向する振動
膜とを備えており、前記キャップには、振動膜側に突出
した凸部が形成されており、この凸部によって振動膜と
エレクトレット層との間のギャップを確保する構成にな
っている。
【0042】かかるエレクトレットコンデンサマイクロ
ホンであると、キャップに形成された凸部によってエレ
クトレット層と振動膜との間に適正なギャップを確実に
確保することができる。しかも、従来のように、ギャッ
プ確保のための略リング状のスペーサが不要となる。す
なわち、部品点数を減少させ、かつスペーサの組込工程
を削減しつつ、感度にとって重要なエレクトレット層と
振動膜との間の適正なギャップを確保することが可能と
なるのである。
【0043】また、本発明に係るエレクトレットコンデ
ンサマイクロホンは、必要な電子回路が形成された半導
体チップと、この半導体チップを収納するパッケージ
と、このパッケージに被せられるキャップと、このキャ
ップの前面部の裏面に形成されたエレクトレット層と、
このエレクトレット層に所定のギャップをもって対向す
る振動膜と、この振動膜が取り付けられるリングと、こ
のリングと前記パッケージとの間に介在されるクッショ
ン性を有する導電性シートとを備えている。
【0044】かかるエレクトレットコンデンサマイクロ
ホンであると、また、導電性シート600によって、エ
レクトレットコンデンサマイクロホンの内部の気密を確
保できる。しかも、従来のように、パッケージと振動膜
とで囲まれた部分の密封性の確保のために、リングのパ
ッケージに対する導電性接着剤による接着という工程が
不要になる。また、接着剤を使用しないので、接着剤の
塗布工程が不要になる上、接着剤の品質管理の問題も解
消される。
【0045】さらに、本発明に係るエレクトレットコン
デンサマイクロホンは、必要な電子回路が形成された半
導体チップと、この半導体チップを収納するパッケージ
と、このパッケージに被せられるキャップと、このキャ
ップの前面部の裏面に形成されたエレクトレット層と、
このエレクトレット層に所定のギャップをもって対向す
る振動膜とを備えており、前記振動膜に極微小な孔を開
設している。
【0046】振動膜に極微小な孔を開設することによっ
て、パッケージと振動膜とで囲まれた部分の内圧を外気
気圧の変化に追従させることができる。これは、パッケ
ージと振動膜とで囲まれた部分を完全に外気と遮断して
しまうと、外気気圧の変化に追従しなくなるため、感度
の低下をもたらすという問題を解消することになる。
【0047】なお、前記極微小な孔の直径が25μmで
あると、周波数特性の上から最もよいという実験結果が
得られている。
【0048】また、本発明に係るエレクトレットコンデ
ンサマイクロホンは、必要な電子回路が形成された半導
体チップと、この半導体チップを収納するパッケージ
と、このパッケージに被せられるキャップと、このキャ
ップの前面部の裏面に形成されたエレクトレット層と、
このエレクトレット層に所定のギャップをもって対向す
る振動膜とを備えており、前記パッケージには、パッケ
ージの外面と内面とに形成されたグランド層を電気的に
接続するスルーホールが形成されている。
【0049】スルーホールによって、パッケージの外面
に形成されたグランド層(背面側グランド層)と内面に
形成されたグランド層(底面側グランド層)とを電気的
に接続することによって、両グランド層の間にインダク
タンスを発生させないようにすることができる。従っ
て、前記インダクタンスに起因する高周波ノイズの影響
を低減することが可能になる。
【0050】さらに、本発明に係るエレクトレットコン
デンサマイクロホンは、必要な電子回路が形成された半
導体チップと、この半導体チップを収納するパッケージ
と、このパッケージに被せられるキャップと、このキャ
ップの前面部の裏面に形成されたエレクトレット層と、
このエレクトレット層に所定のギャップをもって対向す
る振動膜とを備えており、前記パッケージには、半導体
チップが嵌まり込むチップ固定用凹部が形成されてい
る。
【0051】チップ固定用凹部があるために、ポッティ
ング樹脂がチップ固定用凹部の外に流出しないので、ポ
ッティング樹脂のはみ出し、組立の困難性の問題を回避
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るエレクトレットコン
デンサマイクロホンの概略的断面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るエレクトレットコン
デンサマイクロホンに用いられるパッケージの概略的断
面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るエレクトレットコン
デンサマイクロホンに用いられるパッケージを構成する
第1シートの図面であって、同図(A)は概略的平面
図、同図(B)は概略的底面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るエレクトレットコン
デンサマイクロホンに用いられるパッケージに半導体チ
ップを組み込んだ状態の図面であって、同図(A)は概
略的平面図、同図(B)は概略的断面図である。
【図5】従来のこの種のエレクトレットコンデンサマイ
クロホンの概略的断面図である。
【符号の説明】
100 半導体チップ 200 パッケージ 300 キャップ 301 前面部 310 凸部 400 エレクトレット層 500 振動膜 510 リング G ギャップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐伯 真一 大阪府八尾市北久宝寺1丁目4番33号 ホ シデン株式会社内 (72)発明者 田中 彰弘 大阪府八尾市北久宝寺1丁目4番33号 ホ シデン株式会社内 (72)発明者 山田 博文 大阪府八尾市北久宝寺1丁目4番33号 ホ シデン株式会社内 Fターム(参考) 5D021 CC08 CC15

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 必要な電子回路が形成された半導体チッ
    プと、この半導体チップを収納するパッケージと、この
    パッケージに被せられるキャップと、このキャップの前
    面部の裏面に形成されたエレクトレット層と、このエレ
    クトレット層に所定のギャップをもって対向する振動膜
    とを具備しており、前記キャップには、振動膜側に突出
    した凸部が形成されており、この凸部によって振動膜と
    エレクトレット層との間のギャップを確保することを特
    徴とするエレクトレットコンデンサマイクロホン。
  2. 【請求項2】 必要な電子回路が形成された半導体チッ
    プと、この半導体チップを収納するパッケージと、この
    パッケージに被せられるキャップと、このキャップの前
    面部の裏面に形成されたエレクトレット層と、このエレ
    クトレット層に所定のギャップをもって対向する振動膜
    と、この振動膜が取り付けられるリングと、このリング
    と前記パッケージとの間に介在されるクッション性を有
    する導電性シートとを具備していることを特徴とするエ
    レクトレットコンデンサマイクロホン。
  3. 【請求項3】 必要な電子回路が形成された半導体チッ
    プと、この半導体チップを収納するパッケージと、この
    パッケージに被せられるキャップと、このキャップの前
    面部の裏面に形成されたエレクトレット層と、このエレ
    クトレット層に所定のギャップをもって対向する振動膜
    とを具備しており、前記振動膜に極微小な孔を開設して
    いることを特徴とするエレクトレットコンデンサマイク
    ロホン。
  4. 【請求項4】 前記極微小な孔は、直径が25μmであ
    ることを特徴とする請求項3記載のエレクトレットコン
    デンサマイクロホン。
  5. 【請求項5】 必要な電子回路が形成された半導体チッ
    プと、この半導体チップを収納するパッケージと、この
    パッケージに被せられるキャップと、このキャップの前
    面部の裏面に形成されたエレクトレット層と、このエレ
    クトレット層に所定のギャップをもって対向する振動膜
    とを具備しており、前記パッケージには、パッケージの
    外面と内面とに形成されたグランド層を電気的に接続す
    るスルーホールが形成されていることを特徴とするエレ
    クトレットコンデンサマイクロホン。
  6. 【請求項6】 必要な電子回路が形成された半導体チッ
    プと、この半導体チップを収納するパッケージと、この
    パッケージに被せられるキャップと、このキャップの前
    面部の裏面に形成されたエレクトレット層と、このエレ
    クトレット層に所定のギャップをもって対向する振動膜
    とを具備しており、前記パッケージには、半導体チップ
    が嵌まり込むチップ固定用凹部が形成されていることを
    特徴とするエレクトレットコンデンサマイクロホン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7945062B2 (en) 2006-03-03 2011-05-17 Advanced Semiconductor Engineering, Inc. Microelectromechanical microphone packaging system

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