JP2002176250A - フローはんだ付け方法および装置 - Google Patents

フローはんだ付け方法および装置

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JP2002176250A JP2001289131A JP2001289131A JP2002176250A JP 2002176250 A JP2002176250 A JP 2002176250A JP 2001289131 A JP2001289131 A JP 2001289131A JP 2001289131 A JP2001289131 A JP 2001289131A JP 2002176250 A JP2002176250 A JP 2002176250A
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Kenichiro Suetsugu
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Toshiharu Hibino
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Hiroaki Takano
宏明 高野
Tatsuo Okuchi
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Yoshiyuki Kabashima
祥之 椛島
Yukio Maeda
幸男 前田
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幹也 中田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 はんだ材料を用いて電子部品を基板に実装す
るためのフローはんだ付け方法であって、はんだ材料と
して鉛フリーはんだ材料を用いる場合に適した方法を提
供する。 【解決手段】 フローはんだ付け方法のはんだ材料供給
工程において、はんだ材料の温度低下を減少させ得るよ
うに、基板の温度を高温に保つようにする。本発明の1
つの要旨においては、電子部品(3)が配置された基板
(1)の下面に、溶融したはんだ材料(6)を1次噴流
(7)および2次噴流として順次接触させることによっ
て、基板(1)にはんだ材料(6)を供給するはんだ材
料供給工程において、1次噴流(7)の上方に位置する
基板(1)の上面に高温の気体(9)を吹き付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、はんだ材料を用い
て電子部品などを基板に実装するためのフローはんだ付
け方法およびそのための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子回路基板の製造において、電
子部品などを基板に接合する1つの方法として、溶融し
たはんだ材料を噴流の形態で用いるフローはんだ付け方
法が知られている。このフローはんだ付け方法は、一般
的に、基板にフラックスを塗布するフラックス塗布工
程、基板を予め加熱するプリヒート工程、ならびに基板
をはんだ材料から成る噴流に接触させて基板にはんだ材
料を供給するはんだ材料供給工程を含む。以下、従来の
一般的なフローはんだ付け方法について、図面を参照し
ながら説明する。図7は、従来のフローはんだ付け装置
の概略断面図である。図8は、図7のフローはんだ付け
装置を用いるフローはんだ付け方法を説明する、基板が
1次噴流の上方に位置するときの基板近傍の拡大図であ
る。
【0003】まず、既知の方法によってスルーホール挿
入部品などの電子部品が所定の位置に適切に配置された
プリント基板などの基板に、フラックス供給手段(図示
せず)を用いてフラックスを供給し、基板の下面にフラ
ックスを塗布する。フラックスは、通常、ロジン(樹脂
成分)などの活性成分およびイソプロピルアルコールな
どの溶剤を含み、このようなフラックスを基板に塗布す
るフラックス塗布工程は、基板に形成されたランド(即
ち、はんだ材料が供給されるべき部分)に不可避的に形
成される酸化膜(自然酸化膜)を除去して、ランド表面
でのはんだ材料の濡れ広がりを良好にする目的で行われ
る。フラックス供給手段には、霧状のフラックスを基板
に吹き付けるスプレーフラクサーや、泡状のフラックス
を基板と接触させる発泡フラクサーなどを用い得る。こ
のようなフラックス供給手段は、フローはんだ付け装置
60とは別個に構成され得るが、フローはんだ付け装置
60の内部に一体的に組み込まれて構成されていてもよ
い。
【0004】図7のフローはんだ付け装置60に、上記
のようにしてフラックスが塗布された基板71を入口部
61から供給する。基板71は、装置60の内部を(図
7に点線にて示す搬送ラインに沿って)、矢印62の方
向に実質的に一定速度で機械的に搬送される。入口部6
1から入った基板71は、まず、遠赤外線ヒーターなど
のプリヒーター63により加熱される。この加熱による
プリヒート工程は、上記のフラックス塗布工程により基
板71に塗布されたフラックスのうち、不要な溶剤成分
を気化させて除去し、活性剤成分のみを基板71に残留
付着させるため、ならびに、基板71へのはんだ材料6
4の供給に先立って、基板71を予め加熱して、溶融し
たはんだ材料64が基板71と接触する際に起こる基板
71に対する熱衝撃を緩和するために行われるものであ
る。プリヒーター63は、一般的には、続くはんだ材料
供給工程においてはんだ材料が供給される側と同じ側、
即ち基板71の下側から基板71を加熱するように、基
板71の搬送ラインの下方に配置される。
【0005】続いて、基板71は、予め加熱により溶融
させたはんだ材料64が入ったはんだ槽65などを含む
はんだ材料供給手段66の上方に搬送され、はんだ材料
64から成る1次噴流67および2次噴流68と基板7
1の下面側にて接触して、はんだ材料64が基板71に
供給される。このとき、はんだ材料64は、図8に示す
ように、基板71に形成されたスルーホール72の内壁
を構成するランド部分と、基板71の上面側からスルー
ホールに挿入されているスルーホール挿入部品73のリ
ード74との間の環状空間を、基板71の下面側から毛
管現象によって濡れ上がる。続いて、2次噴流68の形
態のはんだ材料64と基板71が接触することにより、
1次噴流67により基板71の下面に付着した過剰なは
んだ材料64が除去される。その後、基板71に供給さ
れて付着したはんだ材料は温度低下により固化し、はん
だ材料からなる接合部、いわゆる「フィレット」を形成
する。このはんだ材料供給工程(またはフローはんだ付
け工程)において、1次噴流67は、スルーホール72
の壁面を覆って形成されたランド75(および電子部品
のリード74)の表面をはんだ材料で十分に濡らしてス
ルーホール72にはんだ材料を供給するためのものであ
り、これが不十分であると、スルーホール72の内壁を
構成するランド部分とリード74との間の環状空間をは
んだ材料が十分濡れ上がらず、いわゆる「赤目」(即
ち、基板の上面に位置する同心円状のランド部分がはん
だ材料で覆われずに露出し、一般的に銅から成るランド
の色がそのまま観察される現象であり、「濡れ上がり不
足」(毛管現象によるはんだ材料の上昇が不十分なこと
による、スルーホールへのはんだ材料の供給不足)とも
呼ばれ得る)などの問題が生じる。また、2次噴流68
は、はんだレジストで覆われた基板の下面の領域に付着
した余分なはんだ材料を除去し、フィレットの形を整え
るためのものであり、これが不十分であると、はんだ材
料がランド間にまたがって残留・固化して、いわゆる
「ブリッジ」を形成したり(このブリッジは電子回路の
ショートを招くので望ましくない)、角状の突起を形成
したりするので望ましくない。
【0006】このようにして得られた基板71は、その
後、出口部69から取り出され、これにより、フローは
んだ付け方法によって電子部品が基板にはんだ付けされ
た電子回路基板が作製される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上のようにして作製
される電子回路基板においては、従来、SnおよびPb
を主要構成成分とするSn−Pb系のはんだ材料、特に
Sn−Pb共晶はんだ材料が一般的に用いられている。
しかし、Sn−Pb系はんだ材料に含まれる鉛は、不適
切な廃棄物処理により環境汚染を招く可能性があるた
め、鉛を含有するはんだ材料の代替として、鉛を含まな
いはんだ材料、いわゆる「鉛フリーはんだ材料」が工業
規模で使用され始めている。
【0008】しかし、単にSn−Pb系はんだ材料を鉛
フリーはんだ材料に代えて、従来の方法および装置をそ
のまま用いてフローはんだ付けを行うと、いわゆる「赤
目(または濡れ上がり不足)」や「ブリッジ」などの発
生率が、Sn−Pb系はんだ材料の場合に比べて増加す
るという問題があり、鉛フリーはんだ材料を用いる場合
に従来のフローはんだ付け方法および装置をそのまま利
用することは必ずしも適当でない。
【0009】本発明は上記の従来の課題を解決すべくな
されたものであり、本発明の目的は、はんだ材料を用い
て電子部品を基板に実装するためのフローはんだ付け方
法であって、はんだ材料として鉛フリーはんだ材料を用
いる場合に適した方法および該方法を実施するための装
置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鉛フリー
はんだ材料の融点がSn−Pb系はんだ材料に比べて高
いことが、上記のような問題をもたらす1つの要因とな
っていることを見出した。更に、本発明者らは、鉛フリ
ーはんだ材料が、Sn−Pb系はんだ材料よりも一般的
に高い融点を有するのに対して、鉛フリーはんだ材料を
用いるフローはんだ付けの作業温度が、従来のSn−P
b系はんだ材料を用いる場合の作業温度に比べて、これ
らはんだ材料の融点の差に対応する温度程には上昇して
いないことに気付いた。一般的な鉛フリーはんだ材料の
融点は、Sn−Ag−Cu系材料では約220℃であ
り、Sn−Cu系材料では約227℃であり、これらの
融点は、Sn−Pb共晶はんだ材料の融点である183
℃よりも30〜50℃程度高い。これに対して、鉛フリ
ーはんだ材料を用いるフローはんだ付けの作業温度(1
つの指標として、ここでははんだ槽における溶融したは
んだ材料の液温とする)は、約250〜255℃であ
り、従来のSn−Pb系はんだ材料の作業温度である約
235〜245℃に比べて約10〜15℃程度しか上昇
していない。
【0011】溶融した金属材料の濡れ性は、概略的に
は、その融点を基準とする温度差(即ち、溶融状態の金
属材料の実際の温度からその融点を差し引いた温度)に
依存し、この温度差が小さい程、濡れ性が低くなると考
えられる。このことに基づけば、作業温度から融点を差
し引いた温度差は、鉛フリーはんだ材料の場合の方が、
Sn−Pb系はんだ材料の場合よりも小さいため、鉛フ
リーはんだ材料の濡れ性の方が、Sn−Pb系はんだ材
料の濡れ性よりも低くなっていると考えられる。ところ
で、はんだ材料の実際の温度は、はんだ材料が置かれる
状況によって変化し、はんだ槽内における溶融状態にて
最も高く、その後、はんだ噴流の形態で、より低温の基
板と接触して基板を通じて熱を奪われることにより低下
する。このような温度低下は、Sn−Pb系はんだ材料
を用いる場合には問題にならない程度であるのに対し
て、鉛フリーはんだ材料を用いる場合にはその濡れ性に
顕著に影響すると考えられ、1次噴流の形態で供給され
た溶融状態の鉛フリーはんだ材料がスルーホールの内壁
を構成するランド部分とリードとの間の環状空間を十分
に濡れ上がることを阻害し、これにより、いわゆる「赤
目」などの発生を招き得る。
【0012】また、図9に示すように、1次噴流と2次
噴流との間の距離dは、一般的には約80〜150mm
であり、鉛フリーはんだ材料を用いると、1次噴流によ
り供給されて、基板に付着した溶融状態のはんだ材料
は、2次噴流により新たなはんだ材料が供給されるまで
に基板を通じて、また、周辺雰囲気に、その熱を奪われ
ることにより、部分的に凝固すると考えられる。このよ
うな現象は、融点が比較的低いSn−Pb系はんだ材料
を用いる場合には問題にならなかったが、融点が高い鉛
フリーはんだ材料では、基板が1次噴流を離れてから2
次噴流と接触する間のわずかな温度低下にも敏感に反応
し、凝固を開始すると考えられる。このようにして1次
噴流を離れてから2次噴流と接触するまでの間に凝固し
たはんだ材料を2次噴流により再び溶融させる必要があ
るが、2次噴流によるはんだ材料の再溶融が十分でない
と、いわゆる「ブリッジ」などの発生を招き得る。
【0013】以上のように、鉛フリーはんだ材料を用い
てフローはんだ付けを行う際に発生する濡れ上がり不足
やブリッジなどの問題は、高い融点を有するはんだ材料
が、フローはんだ付けの際に、特にはんだ材料供給工程
において基板を通じてその熱を奪われ、供給されたはん
だ材料の温度が、その融点に対して低下し過ぎることに
一要因があると考えられる。従って、フローはんだ付け
方法のはんだ材料供給工程において、鉛フリーはんだ材
料の温度低下を減少させることによって、濡れ上がり不
足やブリッジなどの発生率を減少させることが可能にな
ると考えられる。しかしながら、従来の装置を用いて作
業温度を更に上昇させることは、基板や部品の耐熱温度
の制約のために出来ない。このような知見に基づいて、
本発明者らは、フローはんだ付け方法のはんだ材料供給
工程において、はんだ材料の温度低下を減少させ得るよ
うに改良されたフローはんだ付け方法およびそのための
装置を得るに至った。本発明のフローはんだ付け方法お
よび/または装置によれば、フローはんだ付けによる濡
れ上がり不足やブリッジなどの発生率を、従来のSn−
Pb系はんだ材料を用いる場合に劣らない程度に維持す
ることが可能となった。具体的には、本発明により以下
のようなフローはんだ付け方法および装置が提供され
る。
【0014】本発明の1つの要旨においては、はんだ材
料を用いて電子部品を基板に実装するフローはんだ付け
方法であって、電子部品が配置された基板の下面に、溶
融したはんだ材料を1次噴流および2次噴流として順次
接触させることによって、基板にはんだ材料を供給する
はんだ材料供給工程において、1次噴流の上方に位置す
る基板の上面に高温の気体、好ましくは約200〜40
0℃、より好ましくは220〜280℃の温度を有する
気体を吹き付けることを特徴とする方法が提供される。
【0015】本発明のこの方法によれば、1次噴流の上
方に位置する基板の上面から高温の気体を吹き付けてい
るので、基板に供給されたはんだ材料が濡れ上がる際の
はんだ材料の温度低下が低減され、また、ある場合では
はんだ材料が均一に加熱されるので、はんだ材料が基板
に形成されたスルーホール内を濡れ上がるのに十分な濡
れ性を確保することができ、よって、鉛フリーはんだ材
料を用いる場合の濡れ上がり不足やブリッジなどの発生
率を効果的に低減することが可能となる。尚、本明細書
において、1次噴流の上方とは、1次噴流の基板に向か
う流れ方向に対して、1次噴流が基板と接触する領域の
上方を言い、基板の搬送方向を含む断面において、該搬
送方向に対して上流または下流側にずれた領域をも(例
えば2次噴流の上方をも)含むものとする。
【0016】上記気体は、基板に対して任意の適切な角
度で、例えば基板の真上からまたは斜め上方から基板の
上面に吹き付けられ得るが、1つの好ましい態様におい
ては、基板を搬送する搬送方向を含む断面において、基
板の上面に対して垂直真上方向から−60〜+60度、
好ましくは0〜+60度の角度で基板の上面に吹き付け
られる。この場合、スルーホールを濡れ上がって、基板
の上面から突出したはんだ材料の山を、気体の吹付けに
よる風圧によって基板の上面(好ましくはランド)上に
倒すことができ、これにより、はんだ材料が基板の上面
にも濡れ広がり易くなる。
【0017】尚、本明細書を通じて「角度」の値は、基
板を搬送する搬送方向を含む断面において、基板の上面
に対して垂直真上方向を基準(即ちゼロ度)とし、これ
に対し基板の搬送方向上流側に傾いた角度を「+」の値
で、他方、基板の搬送方向下流側に傾いた角度を「−」
の値で示すものとする。
【0018】基板に吹き付ける気体には、例えば空気ま
たは窒素ガスなどを用い得るが、窒素ガスが好ましい。
窒素ガスは、基板に形成されたランドおよび/またはは
んだ材料の酸化を招くことがなく、はんだ材料の濡れ性
を更に向上させることができるという利点を有する。ま
た、この気体には、基板に吹き付ける前に予め加熱され
た気体を用い得ることが好ましいが、通常の(常温の)
エアを用いてもよい。常温のエアを用いる場合、このエ
アが基板の周囲の加熱雰囲気ガスを巻き込んで基板に吹
き付けられるので、基板には実質的に高温のガスが吹き
付けられることになる。
【0019】好ましい態様においては、基板の有無をセ
ンサで感知し、1次噴流の上方に基板が位置するときに
気体を吹き付けるように、センサの感知結果に基づいて
気体の吹き付けを制御する。これにより、複数の基板を
間隔を置いて搬送する場合などにおいて、基板に吹き付
ける気体の使用量を減少させ、また、気体の吹き付けに
必要な電力量を削減することができる。
【0020】本発明のもう1つの要旨においては、はん
だ材料を用いて電子部品を基板に実装するフローはんだ
付け装置であって、電子部品が配置された基板の下面
に、溶融したはんだ材料を1次噴流および2次噴流とし
て順次接触させることによって、基板にはんだ材料を供
給するはんだ材料供給手段と、1次噴流の上方に位置す
る基板の上面に、好ましくは200〜400℃、より好
ましくは220〜280℃の高温の気体、好ましくは窒
素ガスを吹き付ける吹付け手段とを備えることを特徴と
する装置が提供される。1つの好ましい態様において
は、前記吹き付け手段は、基板を搬送する搬送方向を含
む断面において、基板の上面に対して垂直真上方向から
−60〜+60度、好ましくは0〜+60度の角度で前
記気体を基板の上面に吹き付ける。また、この装置は、
基板の有無を感知するセンサと、センサの感知結果に基
づいて、1次噴流の上方に基板が位置するときに気体を
吹き付けるように吹き付け手段を制御するコントローラ
とを更に備える。
【0021】上記のような本発明の装置は、上記の本発
明の方法の実施に好適に使用され、本発明の方法と同様
の効果を得ることができる。
【0022】本発明の別の要旨によれば、はんだ材料を
用いて電子部品を基板に実装するフローはんだ付け方法
であって、電子部品が配置された基板の下面に、溶融し
たはんだ材料を1次噴流および2次噴流として順次接触
させることによって、基板にはんだ材料を供給するはん
だ材料供給工程において、1次噴流と2次噴流との間の
距離dが60mm以下、好ましくは約30〜50mm、
より好ましくは約40mmとなるように1次噴流および
2次噴流を基板と接触させることを特徴とする方法が提
供される。尚、本明細書において、「1次噴流と2次噴
流との間の距離」とは、1次噴流と接触する基板が、1
次噴流から離れて、2次噴流に接触するようになるまで
に基板が搬送される距離を言うものとする。
【0023】従来、1次噴流と2次噴流との間の距離d
は、一般的には約80〜150mmであるが、本発明の
ように、1次噴流と2次噴流とを60mm以下に近づけ
ることにより、1次噴流を離れてから2次噴流と接触す
るまでの間の基板の温度低下を効果的に減少させること
ができる。これにより、1次噴流により基板に供給され
て、付着した溶融状態のはんだ材料が、2次噴流により
新たなはんだ材料が供給されるまでに凝固することが効
果的に低減され得、よって、鉛フリーはんだ材料を用い
る場合の濡れ上がり不足やブリッジなどの発生率を効果
的に低減することが可能となる。また、凝固したはんだ
材料を2次噴流により再び溶融させるのための熱エネル
ギーを減少させることができる。
【0024】また、1次噴流と2次噴流との間の距離を
近づけることに加えて、上述のように高温の気体を基板
に吹き付けたり、はんだ槽の上方に位置する空間の雰囲
気ガスの熱の散逸を減らすように保温したり、プリヒー
ト工程における基板のプリヒートをより効率的に行うこ
とによって、1次噴流を離れてから2次噴流と接触する
までの間の基板の温度低下を50℃以下、好ましくは3
0℃以下に減少させることも可能である。尚、本明細書
を通じて、「基板の温度」とは、基板の下面側(または
裏面)に位置するランド表面の温度を言うものとし、例
えば、基板の下面側に位置するランドに熱電対を接触さ
せ(例えば貼り付けて)、この熱電対から得られるデー
タを経時的に記録することによって測定できる。
【0025】好ましい態様においては、上記のような本
発明の方法は、1次噴流と2次噴流との間に滞留するド
ロスをドロス含有物として(即ち、ドロスとはんだ材料
との混合物であるドロス含有物の形態で)、1次噴流と
2次噴流との間から機械的に排出し、より好ましい態様
においては、1次噴流と2次噴流との間から排出された
ドロス含有物に植物性油脂を含む材料を添加し、ドロス
含有物からはんだ材料を少なくとも部分的に分離する。
【0026】一般的に、溶融したはんだ材料の表面に
は、はんだ材料が酸化することによって生じた酸化物で
あるドロスが浮かんで来る。このドロスは、はんだ付け
部(フィレット)の品質の劣化およびはんだ付け不良を
もたらすため、通常、ドロスとはんだ材料とを含むドロ
ス含有物として定期的に除去している。このようなドロ
スは、Sn−Pb系はんだ材料を用いる場合よりも、鉛
フリーはんだ材料を用いる場合のほうが大量に発生する
が、本発明のように1次噴流と2次噴流とを従来よりも
近づけると、1次噴流と2次噴流との間にドロスが滞留
し易くなり、場合によっては1次噴流と2次噴流との間
から噴流の頂部に向かってその表面を逆流して基板に付
着し、はんだ付けに悪影響を及ぼす恐れがある。従っ
て、本発明のように1次噴流と2次噴流とを従来よりも
近づける場合には、1次噴流と2次噴流との間に滞留す
るドロスをドロス含有物として、1次噴流と2次噴流と
の間から機械的に排出することが好ましい。このような
機械的(または強制的)排出は、フローはんだ付け方法
の実施と共に連続的に行っても、あるいは、フローはん
だ付け方法の実施の合間に、間欠的に行ってもよい。
【0027】また、ドロスは、ドロスのみを単独で分離
することが望ましいが、通常は、上述のようにドロスと
はんだ材料との混合物であるドロス含有物の形態で除去
され、有用なはんだ材料がドロスと共に廃棄されること
になる。このようなはんだ材料のロスを低減するため
に、植物性油脂をドロス含有物に添加することによっ
て、ドロス含有物からはんだ材料を少なくとも部分的に
分離し、はんだ材料を回収し得ることが知られている。
ドロス含有物からはんだ材料を分離し得る分離剤である
植物性油脂を含む材料としては、例えば、特開平11−
245030号公報および特開2000−190073
号公報には、糖類、穀類の粒または粉末、豆類の粉末、
種子の粒または粉末、大豆カスの粉末および落花生の殻
の粉末ならびにこれらの組み合わせなどを用い得ること
が記載されている。本発明においても、このような分離
剤をドロス含有物に添加し、ドロス含有物からはんだ材
料を少なくとも部分的に分離して、有用なはんだ材料を
回収することが好ましい。
【0028】本発明の別の要旨によれば、はんだ材料を
用いて電子部品を基板に実装するフローはんだ付け装置
であって、電子部品が配置された基板の下面に、溶融し
たはんだ材料を1次噴流および2次噴流として順次接触
させることによって、基板にはんだ材料を供給するはん
だ材料供給手段を備え、基板と接触する1次噴流と2次
噴流との間の距離を60mm以下とすることを特徴とす
る装置が提供される。好ましくは、本発明の装置は、1
次噴流と2次噴流との間に滞留するドロスをドロス含有
物として、1次噴流と2次噴流との間から機械的に排出
する排出手段を備え、より好ましくは、ドロス含有物か
らはんだ材料を少なくとも部分的に分離するために、1
次噴流と2次噴流との間から排出されたドロス含有物に
植物性油脂を含む材料を添加する手段を更に備える。
【0029】上記のような本発明の装置は、上記の本発
明の方法の実施に好適に使用され、本発明の方法と同様
の効果を得ることができる。
【0030】これら本発明の方法および装置はいずれ
も、はんだ材料として、例えば、Sn−Cu系材料、S
n−Ag−Cu系材料、Sn−Ag系材料、Sn−Ag
−Bi系材料、およびSn−Ag−Bi−Cu系材料な
どの鉛フリーはんだ材料を使用する場合に特に適する
が、本発明はこれに限定されず、Sn−Pb系はんだ材
料などの鉛を含むはんだ材料を使用してもよい。
【0031】更に、本発明者らは鋭意努力の結果、鉛フ
リーはんだ材料を用いてフローはんだ付けを実施するの
に好ましい温度プロファイルを見出すに至った。本発明
者らが得た温度プロファイルにおいては、まず、基板の
温度(より詳細には、基板の下面側に位置するランド表
面の温度)が120℃±30℃(即ち、90〜150
℃)となるように加熱(またはプリヒート)した基板を
1次噴流と接触させる。次いで、基板が1次噴流を離れ
る時から2次噴流と接触し始める時までの間、基板の温
度を200℃以上に維持する。そして、基板が2次噴流
から離れた時から10秒後には、基板の温度が150℃
±30℃(即ち、120〜180℃)となるように基板
を冷却する。
【0032】このような温度プロファイルは、任意の適
切な方法によって確立してよい。上記のような各段階の
基板の温度範囲は、例えば次のような手法により実現さ
れ得る。まず、1次噴流と接触させる基板の温度は、プ
リーターの温度を調節したり、プリヒート効率を従来の
ものよりも向上させることにより、120℃±30℃の
範囲の温度にされ得る。また、基板が1次噴流を離れる
時から2次噴流と接触し始める時までの間の基板の温度
は、例えば1次噴流と2次噴流との間の距離を従来より
も狭く、例えば約60mm以下とすることにより、20
0℃以上に維持される。また、基板が2次噴流から離れ
た後の基板の温度は、例えば気体、液体またはこれらの
混合物を基板に接触させることにより基板を冷却するノ
ズルやアトマイザーなどの任意の適切な冷却手段により
基板を積極的に冷却することにより、基板が2次噴流か
ら離れた時から10秒後には、基板の温度が150℃±
30℃とされ得る。
【0033】フローはんだ付けにおいて、基板の温度プ
ロファイルが、上記のような条件を満たすように維持
し、管理することにより、濡れ上がり不足(または赤目
の発生)、ブリッジの発生、ならびにいわゆる「リフト
オフ」(即ち、基板の上面および/または下面に位置す
るランド部分と接触しているフィレットの端部がランド
から剥がれる現象)の発生を効果的に低減することがで
きる。これについては、後により詳細に説明するものと
する。
【0034】尚、上述の温度プロファイルは、基板の搬
送速度を、例えば約1〜2m/分(または約1.6〜
3.3cm/秒)としてフローはんだ付けを実施する場
合に適し、このような速度範囲にて基板を搬送する場合
には、基板が1次噴流を離れる時から2次噴流と接触し
始める時までの間の時間は、例えば3〜5秒であり得
る。基板の搬送速度を上記のような範囲外とする場合に
は、2次噴流から離れる時から「10秒」後とする時間
は、搬送速度に応じて適宜変更され得ることが、当業者
には容易に理解されよう。
【0035】本発明に利用可能な基板には、例えば、紙
フェノール系材料、ガラスエポキシ系材料、ポリイミド
フィルム系材料、およびセラミック系材料などからなる
基板が用いられ得る。また、基板に接合される電子部品
は、挿入部品(例えば半導体、コンデンサ、抵抗、コイ
ル、コネクタなど)および/または基板の裏面に配置さ
れる表面実装部品(例えば半導体、コンデンサ、抵抗、
コイルなど)であってよい。しかし、これらは単なる例
示にすぎず、本発明はこれに限定されるものではない。
【0036】本発明のフローはんだ付け方法はフラック
ス供給手段を用いるフラックス塗布工程を含み、また、
本発明のフローはんだ付け装置はフラックス供給手段を
含むことが好ましい。このようなフラックス供給手段と
しては、泡状のフラックスを基板と接触させる発泡式の
フラックス供給手段(例えば発泡フラクサー)、ならび
に霧状のフラックスを基板に吹き付けるスプレー式のフ
ラックス供給手段(例えばスプレーフラクサー)を単独
で、あるいは組み合わせて用い得る。例えば、フラック
スを基板にスプレー式で塗布し、その後に発泡式で塗布
しても、その逆であってもよい。このフラックス供給手
段は、フローはんだ付け装置に一体的に組み込まれて構
成されていても、フローはんだ付け装置と別個に構成さ
れていてもよい。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明の種々の実施形態に
ついて図面を参照しながら説明するが、従来のフローは
んだ付け方法および装置と異なる点を中心に説明し、同
様の点については説明を省略するものとする。
【0038】(実施形態1)本実施形態のフローはんだ
付け装置は、図7〜9を参照して説明した従来のフロー
はんだ付け装置と同様の構成を有するが、図1に示すよ
うに、溶融したはんだ材料6から成る1次噴流7の上方
に位置する基板1の上面に高温の気体9を吹き付ける吹
き付け手段8を備える点で相違する。この吹き付け手段
8には、例えば、適切な大きさおよび形状を有するスリ
ット(または穴)が設けられたパイプなどの内孔に、高
温(好ましくは約200〜400℃)の気体(好ましく
は窒素ガス)を流し、パイプに設けられたスリットを通
して気体を流出させて、搬送される基板1の上面に向け
て吹き付けるように構成された手段を用い得る。この吹
き付け手段8は、吹き付け手段8の下方にて搬送される
基板1の搬送方向X(図中に矢印Xにて示す方向)に垂
直な、基板1の幅全体に亘って気体9を一様に吹き付け
ることが好ましい。
【0039】従来のフローはんだ付け方法における場合
と同様にしてフラックス塗布工程およびプリヒート工程
を経た基板1が、溶融したはんだ材料を1次噴流および
2次噴流として基板1の下面に順次接触させることによ
って、基板にはんだ材料を供給するはんだ材料供給手段
の上方に搬送され、図1に示すように、基板1のスルー
ホール2が1次噴流7の上方に位置すると、1次噴流7
として供給されたはんだ材料6が、スルーホール2の内
壁を構成するランド5の部分と、電子部品3から引き出
されたリード4との間の環状空間を通って濡れ上がる。
このとき、本実施形態のフローはんだ付け方法では、基
板1に、より詳細には基板1のスルーホール2を覆って
形成されたランド5に、ならびに/あるいはスルーホー
ル2内を濡れ上がって来るはんだ材料6に、高温の気体
9によって熱が供給される。これにより、はんだ材料6
がスルーホール2内を濡れ上がる際に、ランド5および
基板1を通じて奪われる熱量を減少させることができる
ので、はんだ材料6の温度低下を減少でき、よって、は
んだ材料6がスルーホール2内を十分濡れ上がることが
できる。好ましくは、図1に示すように、基板1を搬送
する搬送方向Xを含む断面(図1の紙面)において、基
板1の上面(または主面)に対して垂直真上に向かう方
向Y(図中に矢印Yにて示す方向)から、角度θ=−6
0〜+60度で傾いた角度(図1には、方向Yから搬送
方向Xの上流側に傾いたプラスの角度θを示す)で、気
体9を基板1に向かって吹き付けると、スルーホール2
を濡れ上がって、基板1の上面から突出したはんだ材料
6の山(突出部)を、気体9の吹付けによる風圧によっ
てランド5上に倒すことができる。これにより、はんだ
材料6が基板1の上面にあるランド5の表面部分におい
て濡れ広がり易くなる。
【0040】本実施形態のフローはんだ付け装置は、好
ましくは、基板1の有無を感知するセンサ10と、セン
サ10の感知結果に基づいて、1次噴流7の上方に基板
1が位置するときに気体9を吹き付けるように吹き付け
手段8を制御するコントローラ11とを更に備える。セ
ンサ10が基板1の有無を感知する位置は、基板1の搬
送速度を考慮して、任意の適切な位置とすることができ
る。本実施形態では、1次噴流7と基板1とが接触し始
める位置の上方にセンサ10を配置するものとして図示
したが、例えば、装置入口部にセンサを設置して、基板
の搬送速度を考慮して基板が1次噴流の上方に達すると
きに気体を吹き付けるようにすることが好ましい。本実
施形態のフローはんだ付け方法では、このようなセンサ
10を用いて基板1の有無を感知し、1次噴流7の上方
に基板1が位置するときに気体9を吹き付けるように、
センサ10の感知結果に基づいて、吹付け手段8からの
気体9の吹き付けをコントローラ11により制御するこ
とによって、基板1に吹き付ける気体9の使用量を減少
させ、また、気体9の吹き付けに必要な電力量を削減す
ることができる。
【0041】以上のようにして1次噴流7と接触した基
板1は、その後、従来のフローはんだ付け方法および装
置と同様にして、2次噴流と接触し、フローはんだ付け
装置の出口部から取り出される。これにより、電子部品
がフローはんだ付けされた電子回路基板が作製される。
【0042】本実施形態のフローはんだ付け方法および
装置は、特に、はんだ材料として上記のような鉛フリー
はんだ材料を用いる場合に適し、濡れ上がり不足やブリ
ッジなどの発生率を効果的に低減することができる。ま
た、この場合、例えば、本出願人による特願2000−
168903号および同2000−168904号に基
づく優先権を主張する、特願2001−171044号
に示されるような、示差熱分析の原理を利用して、所定
の組成を有するはんだ材料の融解特性と、実際にフロー
はんだ付けに使用されるはんだ槽内のはんだ材料の融解
特性とを比較することによって鉛フリーはんだ材料の品
質を評価するセンサなどを用いて、はんだ槽内の鉛フリ
ーはんだ材料の品質を評価し、これを管理することが望
ましい。
【0043】(実施形態2)本実施形態のフローはんだ
付け装置は、図7〜9を参照して説明した従来のフロー
はんだ付け装置と同様の構成を有するが、図2に示すよ
うに、はんだ材料供給手段によって形成される1次噴流
と2次噴流との間の距離dが、約60mm以下、好まし
くは約30〜50mm、より好ましくは約40mmであ
るように構成されている点で相違する。従来のフローは
んだ付け装置においては、図9に示すように、1次噴流
と2次噴流との間の距離dは、約80〜150mmであ
ったものを、本実施形態のフローはんだ付け装置では、
図2に示すように、2次噴流12の流れを決定するガイ
ド14の上方部分を、1次噴流7の流れを決定するガイ
ド13に近づけて、1次噴流7と2次噴流12との間の
距離dが上記のような値となるようにされている。
【0044】このようなフローはんだ付け装置を用い
て、まず、従来のフローはんだ付け方法における場合と
同様にしてフラックス塗布工程およびプリヒート工程を
経た後、基板1は、上記のはんだ材料供給手段を用いる
はんだ材料供給工程に付される。このときの基板の温度
のプロファイルを図3に示す。図3において、縦軸は基
板の温度(任意単位)であり、横軸は時間(従って、装
置内の搬送ライン上の位置に相当する)(任意単位)で
あり、実線は本実施形態の温度プロファイル、点線は従
来のフローはんだ付け方法および装置を用いる場合の温
度プロファイルを示す。図3に実線にて示すように、本
実施形態の温度プロファイルによれば、基板の温度(即
ち、基板の下面の温度、より詳細には基板の下面側に位
置するランド部分の表面の温度)は、プリヒート工程に
てプリヒートされ、点Pにてプリヒーターの下流側端部
の上方の位置から離れた後に低下し、その後点Aにて1
次噴流と接触してはんだ材料の溶融温度と実質的に等し
い温度まで急激に上昇し、1次噴流と接触している間、
頂部Bにて該温度でほぼ一定に維持され、その後、1次
噴流と離れることによって低下し、次いで、点Cにて2
次噴流と接触して再びはんだ材料の溶融温度と実質的に
等しい温度まで上昇し、頂部Dにて該温度でほぼ一定に
維持され、その後2次噴流と離れることによって低下す
る。
【0045】本実施形態において、1次噴流を離れてか
ら2次噴流と接触するまでの間の基板の温度低下は、頂
部Bにおける温度(即ち、はんだ材料の溶融温度と実質
的に等しい温度)から、点Cにおける温度を差し引いて
求められる。具体的には、例えば距離d=40mmと
し、はんだ材料の溶融温度(即ち、実質的に頂部Bおよ
びDの温度)を約250℃とし、よって、頂部Bの温度
を約250℃とした場合、点Cにおける温度は約160
℃とでき、温度低下は約90℃となる。
【0046】これに対し、図3に点線にて示す従来の温
度プロファイルでは、1次噴流と2次噴流との間の距離
dが本実施形態よりも大きいため、1次噴流を離れてか
ら2次噴流と接触するまでに要する時間が長くなり、よ
ってこの間の基板の温度低下がより大きくなる。従来方
法の場合、この温度低下は、頂部Bにおける温度から点
C’における温度を差し引いて求められる。具体的に
は、例えば距離d=70mmとした場合、頂部Bの温度
は約250℃のとき、点C’における温度は約128℃
となり、温度低下は約122℃となる。このように大き
い温度低下が起こると、特に鉛フリーはんだ材料を用い
る場合、1次噴流によって基板に付着したはんだ材料が
部分的に凝固し、濡れ上がり不足やブリッジなどの発生
を招き得る。本実施形態によれば、1次噴流と2次噴流
との間の距離を60mm以下とすることによって、1次
噴流を離れてから2次噴流と接触するまでの間の基板の
温度低下を減少させることが可能となるので、特に鉛フ
リーはんだ材料を用いる場合に、1次噴流によって基板
に付着したはんだ材料が部分的に凝固することを効果的
に低減することができる。
【0047】以上のように、本実施形態のフローはんだ
付け方法および装置もまた、はんだ材料として上記のよ
うな鉛フリーはんだ材料を用いる場合に適し、濡れ上が
り不足やブリッジなどの発生率を効果的に低減すること
ができる。また、本実施形態においても、上記に引用し
た特許出願に記載されるセンサなどによって、はんだ槽
内の鉛フリーはんだ材料の品質を評価し、これを管理す
ることが望ましい。
【0048】更に、本実施形態に実施形態1の特徴を組
み合わせて用い、また、はんだ槽の上方に位置する空間
の雰囲気ガスの熱の散逸を減らすように保温したり、プ
リヒート工程における基板のプリヒートをより効率的に
行うことによって、基板の温度低下を更に低下させ、好
ましくは50℃以下、より好ましくは30℃以下に減少
させることも可能である。
【0049】(実施形態3)本実施形態のフローはんだ
付け装置は、図2および図3を参照して上述した実施形
態2と同様に1次噴流と2次噴流との間の距離を60m
m以下とすることに加えて、図4に示すように、1次噴
流用のガイド13と2次噴流用のガイド14との間に配
置されたスクリュー15と、スクリュー15を回転させ
るモーター16と、植物性油脂を含有する材料を収容
し、該材料を分離剤19としてはんだ槽に供給するため
のラインと連結されている容器17と、容器17からは
んだ槽への該材料の供給を調節するバルブ18とを備え
る。スクリュー15およびモーター16は、1次噴流と
2次噴流との間に滞留するドロスをドロス含有物とし
て、1次噴流と2次噴流との間から機械的に排出する排
出手段である。また、容器17およびバルブ18は、1
次噴流と2次噴流との間から排出されたドロス含有物に
植物性油脂を含む材料を添加する手段である。
【0050】図4に示すはんだ材料供給手段において
は、1次噴流(図示せず)は、ガイド13の開口部(例
えば図4に示すような複数の穴)から噴出されて、ガイ
ド13の表面を流れ落ち、他方、2次噴流(図示せず)
は、ガイド14の開口部(例えば図4に示すような細長
い開口部)から噴出されて、ガイド14の表面を流れ落
ちる。本実施形態のように、1次噴流と2次噴流との間
の距離を60mm以下とすると、1次噴流と2次噴流と
の間にドロスが従来よりも滞留し易くなるが、モーター
16によってスクリュー15を回転させると、滞留して
いるドロスをドロス含有物の形態で送り出して、1次噴
流と2次噴流との間から機械的に排出することができ
る。排出されたドロス含有物に、バルブ18を通して容
器17から分離剤(植物性油脂を含む材料)19を添加
すると、ドロス含有物からはんだ材料を少なくとも部分
的に分離し、ドロス含量が上昇したドロス含有物を除去
することができる。これにより、はんだ材料のロスを低
減することが可能となる。
【0051】本実施形態においては、1次噴流と2次噴
流との間に滞留するドロスをドロス含有物として機械的
に排出する排出手段として、スクリュー15およびモー
ター16を用いたが、これらに代えて、図5に示すよう
に、ガイド13および14の間に形成される隙間の断面
に適合した板状部材20と、板状部材20をガイド13
および14の間で往復運動させるエアシリンダー(また
はモーター)21とを用いてもよい。エアシリンダー2
1によって板状部材20を、エアシリンダー21に対し
て手前から奥に向かって移動させると、1次噴流と2次
噴流との間に滞留するドロスが板状部材20によって押
し進められて、1次噴流と2次噴流との間から排出され
る。
【0052】上記のような排出手段は、図4に示す本実
施形態および図5に示す本実施形態の改変例のように、
植物性油脂を含む材料(分離剤)の添加手段と組み合わ
せて用いられることが好ましいが、該排出手段を単独で
用いてもよい。また、ドロス含有物の排出は連続的に実
施しても、あるいは、日常管理の1つとして間欠的に実
施してもよい。更に、本実施形態およびその改変例にお
いても、上記に引用した特許出願に記載されるセンサな
どによって、はんだ槽内の鉛フリーはんだ材料の品質を
評価し、これを管理することが望ましい。
【0053】(実施形態4)本実施形態は、鉛フリーは
んだ材料を用いるフローはんだ付けにおける基板の温度
プロファイルに関する。より具体的には、図6を参照し
て、まず、基板が1次噴流と接触し始める時間aの前
に基板の温度が120℃±30℃(即ち、90〜150
℃)となるように予め加熱(またはプリヒート)した基
板を1次噴流と接触させる。次いで、基板が1次噴流を
離れる時間bから2次噴流と接触し始める時間b
での間、基板の温度を200℃以上に維持する。そし
て、基板が2次噴流から離れる時間cを基準として1
0秒後の時間cにて基板の温度が150℃±30℃
(即ち、120〜180℃)となるように基板を冷却す
る。
【0054】尚、図6に示す温度プロファイルは、図3
に示す温度プロファイルとは横軸である時間軸が逆向き
となっている(即ち、左右が逆である)。また、図6に
実線にて示す温度プロファイルは、基板の温度プロファ
イルの1つの例にすぎす、本発明はこの温度プロファイ
ルに限定されないことに留意されるべきである。
【0055】上記の温度プロファイルにおける時間
、b、bおよびcは、フローはんだ付け装置
における1次噴流および2次噴流ならびにその上を搬送
される基板相互の位置関係や、基板の搬送速度に依存し
て決定されるが、基板の温度測定により得られた温度プ
ロファイルから、時間a、b、bおよびcを決
定することができる。まず、基板が1次噴流と接触し始
める時間aは、基板の温度プロファイルにおいて、基
板の温度が最初に急激に上昇し始める時として決定され
得る。また、基板が1次噴流から離れる時間bは、基
板の温度プロファイルにおいて、上記のようにして決定
された時間aの後、急激に上昇した基板の温度が横ば
いの温度を示した後、低下し始める時として決定され得
る。また、基板が2次噴流と接触し始める時間bは、
基板の温度プロファイルにおいて、上記のようにして決
定された時間bの後、低下し続けていた基板の温度が
一転して再び急激に上昇し始める時として決定され得
る。また、基板が2次噴流から離れる時間cは、上記
のようにして決定された時間bの後、急激に上昇した
基板の温度が横ばいの温度を示した後、低下し始める時
として決定され得る。
【0056】本実施形態における温度プロファイルは、
基板の搬送速度を、例えば約1〜2m/分(または約
1.6〜3.3cm/秒)とする場合に適し、このよう
な速度範囲にて基板を搬送する場合には、基板が1次噴
流を離れる時から2次噴流と接触し始める時までの間の
時間は、例えば3〜5秒であり得る。
【0057】本実施形態における温度プロファイルは、
鉛フリーのはんだ材料を用いてフローはんだ付けする場
合に特に適する。Sn−Pb系はんだ材料を用いる従来
の一般的なフローはんだ付けにおける温度プロファイル
を、鉛フリーはんだ材料を用いる場合にそのまま適用す
ると、種々のはんだ付け不良が発生するが、本実施形態
のような温度プロファイルに従ってフローはんだ付けを
実施すれば、鉛フリーはんだ材料を用いる場合であって
も、はんだ付け不良の発生を効果的に低減することが可
能となる。以下、これについて詳細に説明する。
【0058】Sn−Pb系はんだ材料を用いる場合の従
来の一般的な温度プロファイルでは、約70〜80℃に
加熱した基板を1次噴流と接触させていた。これを鉛フ
リーはんだ材料を用いる場合にも適用して、約70〜8
0℃の基板温度で1次噴流と接触させて電子部品を基板
にはんだ付けすると、鉛フリーはんだ材料がスルーホー
ルを十分に濡れ上がらずに「赤目」が発生したり、はん
だ材料から成るフィレットとランドとの間の接合が不十
分になったりするという問題がある。
【0059】これに対して、本実施形態においては基板
が1次噴流と接触する時aの直前に、基板の温度を約
120℃±30℃(即ち、90〜150℃)とするよう
に基板が加熱される。例えば、基板をプリヒートするた
めに用いられるプリヒーターの温度を調節したり、プリ
ヒートの間に基板が配置される雰囲気ガスの流れ等を考
慮してプリヒーターからの加熱の熱効率を調節したりす
ることによって、基板の温度を90〜150℃の範囲内
とすることが可能である。このように、本実施形態では
基板を90℃以上の温度に加熱しているので、鉛フリー
はんだ材料がスルーホールを十分に濡れ上がることがで
き、よって、「赤目」の発生を効果的に低減することが
でき、はんだ材料をランドと十分に接合させることがで
きる。他方、本実施形態では、基板の温度を150℃以
下としているので、基板に接合される(またははんだ付
けされる)電子部品が熱により損傷を受けることが十分
に回避される。
【0060】また、Sn−Pb系はんだ材料を用いる場
合の従来の一般的な温度プロファイルでは、基板が1次
噴流から離れてから2次噴流と接触し始めるまでの間の
基板の温度低下が著しく、基板の温度が約100〜18
0℃にまで低下していた。鉛フリーはんだ材料を用いる
場合にも同程度の温度にまで一旦温度低下した基板を2
次噴流と接触させて電子部品を基板にはんだ付けする
と、フィレットの形状が整わずに「ブリッジ」を発生し
たり、鉛フリーはんだ材料がスルーホールを十分に濡れ
上がらずに「赤目」が発生したり、はんだ材料から成る
フィレットとランドとの間の接合が不十分になったりす
るという問題がある。
【0061】これに対して、本実施形態においては、基
板が1次噴流を離れる時bから2次噴流と接触し始め
る時bまでの間、基板の温度は200℃以上に維持さ
れる。基板が1次噴流と接触している間(即ち、時間a
から時間bまでの間)および2次噴流と接触してい
る間(即ち、時間bからcまでの間)は、はんだ槽
内にある溶融状態のはんだ材料の温度、例えば約250
℃の温度に実質的に等しい温度を示す。しかし、基板が
1次噴流から離れてから2次噴流と接触し始めるまでの
間(即ち、時間bから時間bまでの間)は、基板よ
り低温の周囲雰囲気へ熱を放出することにより基板温度
が低下し続け、一般的には2次噴流と接触し始める時
(即ち、時間b)の直前にて、この間で最も低い温度
を示す。換言すれば、本実施形態においては2次噴流と
接触し始める時(即ち、時間b)の直前の基板の温度
が200℃以上に維持される。例えば、実施形態2にて
上述したように、1次噴流と2次噴流との間の距離dを
従来よりも近づけ、例えば約60mm以下、好ましくは
約30〜50mm、より好ましくは約40mmとした
り、熱風などを用いて外部から熱を供給したりすること
によって、基板の温度を200℃以上に維持することが
可能である。このように、本実施形態では、基板が1次
噴流から離れてから2次噴流と接触し始めるまでの間の
基板の温度低下を低減し、基板の温度を200℃以上に
維持しているので、はんだ材料から成るフィレットとラ
ンドとの間の接合が不十分になることを防止できる。
【0062】更にまた、Sn−Pb系はんだ材料を用い
る場合の従来の一般的な温度プロファイルでは、基板が
2次噴流から離れてから後、基板を積極的に冷却してい
ないために、2次噴流を離れる時から10秒後において
も、基板の温度は約200℃以上となっていた。これを
鉛フリーはんだ材料を用いる場合にも適用して電子部品
を基板にはんだ付けすれば、鉛フリーはんだ材料特有の
問題である「リフトオフ」が多く発生したり、また、ク
ラックが発生したりするという問題がある。
【0063】これに対して、本実施形態においては、基
板が2次噴流を離れる時を基準として10秒後に(即
ち、時間cを基準として10秒後となる時間cにお
いて)基板の温度が150℃±30℃(即ち、120〜
180℃)となるように基板が冷却される。例えば、ノ
ズルやファンなどを用いて基板に風、好ましくは冷風を
基板に当てたり、アトマイザーなどを用いてミスト状の
液体を基板に吹き付けたりすることによって、基板の温
度を120〜180℃以下に冷却することが可能であ
る。このように、基板が2次噴流から離れる時から10
秒後の基板の温度を180℃以下とすることにより、鉛
フリーはんだ材料中の低融点成分の偏析を緩和すること
ができるので、「リフトオフ」の発生を効果的に低減で
きる。他方、基板が2次噴流から離れる時から10秒後
の基板の温度を120℃以上とすることにより、過度な
急冷によるフィレットへのクラックの導入を回避するこ
とができる。
【0064】以上詳述したように、基板の温度プロファ
イルを本実施形態のように管理することにより、鉛フリ
ーはんだ材料を用いる場合に顕著に現れる赤目(または
濡れ上がり不足)、ブリッジ、リフトオフおよびクラッ
クの発生などの種々のはんだ付け不良を効果的に低減す
ることができる。
【0065】
【発明の効果】本発明によれば、はんだ材料を用いて電
子部品を基板に実装するためのフローはんだ付け方法で
あって、はんだ材料として鉛フリーはんだ材料を用いる
場合に適した方法および該方法を実施するための装置が
提供される。このようなフローはんだ付け方法および装
置は、はんだ材料供給工程においてはんだ材料の温度低
下を減少させることを可能とし、よって、はんだ材料と
して鉛フリーはんだ材料を用いる場合の濡れ上がり不足
やブリッジなどの発生率を効果的に低減することが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の1つの実施形態におけるフローはん
だ付け方法を説明する、基板が1次噴流の上方に位置す
るときの基板近傍の拡大図である。
【図2】 本発明のもう1つの実施形態におけるフロー
はんだ付け方法を説明する、1次噴流および2次噴流近
傍の拡大図である。
【図3】 図2の実施形態における、はんだ材料供給工
程での基板の温度プロファイルを、従来のフローはんだ
付け方法および装置を用いる場合と比較して示すグラフ
である。
【図4】 本発明の更にもう1つの実施形態におけるフ
ローはんだ付け装置に備えられるはんだ材料供給手段の
斜視図である。
【図5】 本発明の更にもう1つの実施形態におけるフ
ローはんだ付け装置に備えられるはんだ材料供給手段の
斜視図である。
【図6】 本発明の更にもう1つの実施形態における基
板の温度プロファイルを示すグラフである。
【図7】 従来の1つのフローはんだ付け装置の概略断
面図である。
【図8】 図7のフローはんだ付け装置を用いるフロー
はんだ付け方法を説明する、基板が1次噴流の上方に位
置するときの基板近傍の拡大図である。
【図9】 図7のフローはんだ付け装置を用いるフロー
はんだ付け方法を説明する、1次噴流および2次噴流近
傍の拡大図である。
【符号の説明】
1 基板 2 スルーホール 3 電子部品 4 リード 5 ランド 6 はんだ材料 7 1次噴流 8 吹き付け手段 9 気体 10 センサ 11 コントローラ X 搬送方向 Y 基板の上面に対して垂直真上方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B23K 31/02 310 B23K 31/02 310B 310F // B23K 35/26 310 B23K 35/26 310A B23K 101:42 B23K 101:42 (72)発明者 日比野 俊治 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 高野 宏明 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 奥地 達夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 椛島 祥之 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 前田 幸男 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 中田 幹也 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 4E080 AA01 AB03 BA03 CB01 5E319 AA02 BB08 CC25 GG03

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 はんだ材料を用いて電子部品を基板に実
    装するフローはんだ付け方法であって、上面に電子部品
    が配置された基板の下面に、溶融したはんだ材料を1次
    噴流および2次噴流として順次接触させることによっ
    て、基板にはんだ材料を供給するはんだ材料供給工程に
    おいて、1次噴流の上方に位置する基板の上面に向かっ
    て高温の気体を吹き付けることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 前記気体が、200〜400℃の温度を
    有する、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記気体が、基板を搬送する搬送方向を
    含む断面において、基板の上面に対して垂直真上方向か
    ら−60〜+60度の角度で基板の上面に向かって吹き
    付けられる、請求項1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記気体が窒素ガスである、請求項1〜
    3のいずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】 基板の有無をセンサで感知し、1次噴流
    の上方に基板が位置するときに気体を吹き付けるよう
    に、センサの感知結果に基づいて気体の吹き付けを制御
    することを含む、請求項1〜4のいずれかに記載の方
    法。
  6. 【請求項6】 はんだ材料を用いて電子部品を基板に実
    装するフローはんだ付け装置であって、上面に電子部品
    が配置された基板の下面に、溶融したはんだ材料を1次
    噴流および2次噴流として順次接触させることによっ
    て、基板にはんだ材料を供給するはんだ材料供給手段
    と、1次噴流の上方に位置する基板の上面に向かって高
    温の気体を吹き付ける吹付け手段とを備えることを特徴
    とする装置。
  7. 【請求項7】 前記気体が、200〜400℃の温度を
    有する、請求項6に記載の装置。
  8. 【請求項8】 前記吹き付け手段が、基板を搬送する搬
    送方向を含む断面において、基板の上面に対して垂直真
    上方向から−60〜+60度の角度で前記気体を基板の
    上面に向かって吹き付ける、請求項6または7に記載の
    装置。
  9. 【請求項9】 前記気体が窒素ガスである、請求項6〜
    8のいずれかに記載の装置。
  10. 【請求項10】 基板の有無を感知するセンサと、セン
    サの感知結果に基づいて、1次噴流の上方に基板が位置
    するときに気体を吹き付けるように吹き付け手段を制御
    するコントローラとを更に備える、請求項6〜9のいず
    れかに記載の装置。
  11. 【請求項11】 はんだ材料を用いて電子部品を基板に
    実装するフローはんだ付け方法であって、上面に電子部
    品が配置された基板の下面に、溶融したはんだ材料を1
    次噴流および2次噴流として順次接触させることによっ
    て、基板にはんだ材料を供給するはんだ材料供給工程に
    おいて、1次噴流と2次噴流との間の距離が60mm以
    下となるように1次噴流および2次噴流を基板と接触さ
    せることを特徴とする方法。
  12. 【請求項12】 1次噴流と2次噴流との間に滞留する
    ドロスをドロス含有物として、1次噴流と2次噴流との
    間から機械的に排出する、請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 1次噴流と2次噴流との間から排出さ
    れたドロス含有物に植物性油脂を含む材料を添加し、ド
    ロス含有物からはんだ材料を少なくとも部分的に分離す
    る、請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】 はんだ材料を用いて電子部品を基板に
    実装するフローはんだ付け装置であって、上面に電子部
    品が配置された基板の下面に、溶融したはんだ材料を1
    次噴流および2次噴流として順次接触させることによっ
    て、基板にはんだ材料を供給するはんだ材料供給手段を
    備え、基板と接触する1次噴流と2次噴流との間の距離
    が60mm以下であることを特徴とする装置。
  15. 【請求項15】 1次噴流と2次噴流との間に滞留する
    ドロスをドロス含有物として、1次噴流と2次噴流との
    間から機械的に排出する排出手段を備える、請求項14
    に記載の装置。
  16. 【請求項16】 ドロス含有物からはんだ材料を少なく
    とも部分的に分離するために、1次噴流と2次噴流との
    間から排出されたドロス含有物に植物性油脂を含む材料
    を添加する手段を更に備える、請求項15に記載の装
    置。
  17. 【請求項17】 上面に電子部品が配置された基板の下
    面に、溶融したはんだ材料を1次噴流および2次噴流と
    して順次接触させることを含む、フローはんだ付け方法
    であって、 基板の温度が90〜150℃となるように予め加熱した
    基板を1次噴流と接触させ、 基板が1次噴流を離れる時から2次噴流と接触し始める
    時までの間、基板の温度を200℃以上に維持し、およ
    び、 基板が2次噴流から離れる時から10秒後に基板の温度
    が120〜180℃となるように基板を冷却することを
    特徴とする方法。
  18. 【請求項18】 はんだ材料が、Sn−Cu系材料、S
    n−Ag−Cu系材料、Sn−Ag系材料、Sn−Ag
    −Bi系材料、およびSn−Ag−Bi−Cu系材料か
    らなる群から選択される鉛フリーはんだ材料である、請
    求項1〜5、11〜13および17のいずれかに記載の
    方法。
  19. 【請求項19】 はんだ材料が、Sn−Cu系材料、S
    n−Ag−Cu系材料、Sn−Ag系材料、Sn−Ag
    −Bi系材料、およびSn−Ag−Bi−Cu系材料か
    らなる群から選択される鉛フリーはんだ材料である、請
    求項6〜10および14〜16のいずれかに記載の装
    置。
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