JP2002175381A - 仮想創作物の実体物化システムおよび図形データ構造並びに記録媒体 - Google Patents

仮想創作物の実体物化システムおよび図形データ構造並びに記録媒体

Info

Publication number
JP2002175381A
JP2002175381A JP2000373273A JP2000373273A JP2002175381A JP 2002175381 A JP2002175381 A JP 2002175381A JP 2000373273 A JP2000373273 A JP 2000373273A JP 2000373273 A JP2000373273 A JP 2000373273A JP 2002175381 A JP2002175381 A JP 2002175381A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
user
information processing
graphic data
virtual
processing means
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000373273A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3521191B2 (ja
Inventor
Ryuichi Iwata
隆逸 岩田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Zosen Plant Engineering Inc
Original Assignee
Mitsui Zosen Plant Engineering Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Zosen Plant Engineering Inc filed Critical Mitsui Zosen Plant Engineering Inc
Priority to JP2000373273A priority Critical patent/JP3521191B2/ja
Publication of JP2002175381A publication Critical patent/JP2002175381A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3521191B2 publication Critical patent/JP3521191B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 個人が作成した仮想創作物を容易に実体物に
できるようにする。 【解決手段】 ユーザ群14のユーザ情報処理装置34
(34a〜34n)には、事業者12から提供された特
定の造形ソフトがインストールしてある。ユーザは、造
形ソフトによって作成した仮想創作物の図形データを、
ユーザ情報処理装置34によって通信網20を介して事
業者12のサーバ22に送り、仮想創作物の実体物化、
公開を依頼する。サーバ22は、仮想創作物の実体物化
の依頼があると、図形データを造形装置24に出力して
実体物化する。また、サーバ22は、仮想創作物の公開
を依頼されると、公開作品データベース30に登録して
通信網20上で公開し、不特定の情報処理装置からの要
求により、その仮想創作物のイメージ画像を要求した情
報処理装置の画面に表示する。実体物は、配送業者18
が指定された場所に届ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パーソナルコンピ
ュータ(パソコン)などの情報処理手段を用いて作成し
た仮想創作物を、実際に手などによって触れることがで
きる実体物にする仮想創作物の実体物化システムおよび
図形データ構造並びに記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、パソコンの性能の向上は目覚まし
く、処理能力の向上に伴って多種多様なソフトウェア
(ソフト)が開発され、三次元CAD(Compute
r Aided Design)ソフトやCG(Com
puter Graphics)ソフトなども数多く出
回っている。また、パソコンは、急速に普及しており、
個人でパソコンを購入する人も多い。そして、上記のC
ADソフトやCGソフトを個人的に購入し、種々の造形
物やアニメーション、人物キャラクタなどの仮想創作物
を作成して楽しんでいる人も多くなっている。
【0003】ところで、上記のように自分で作成した仮
想創作物を実際の実体物として製作し、それを部屋に飾
ったり、知人に上げたりしたいと思うことがある。ま
た、自分の創作した仮想創作物を一般の人に見てもらい
たいと思ったり、自分の創作したものを人に売りたいと
望むこともある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来は、個人
がパソコンなどによって作成した仮想創作物を、安価に
造形化して実体物にしてくれるところがなく、仮想創作
物を実体のあるものとして部屋に飾ったり、知人に送っ
たりすることができなかった。また、個人が創作した仮
想創作物を公開したり、売買したりする所もなく、自分
の作品を不特定の人に広く見せたい、売ってみたいとい
う要望を満たすことができなかった。
【0005】さらに、従来は、設計作業の結果としてで
きる電子的創作物データ(2次元図面データや3次元図
形データ)の中で、特にこの部分は他人の設計をコピー
したのでなく、作業者自らが設計の作業をした部分であ
ることを証する手立てがなく、作業者の設計に対する寄
与の割合を示すことができなかった。また、逆に、設計
作業の依頼者は、設計結果である創作物データを見て
も、創作物データの中のどれだけが実際に作業者が設計
したのかを評価する手立てがなかった。
【0006】本発明は、上記要請に鑑みてなされたもの
で、個人が作成した仮想創作物を容易に形のある実体物
にできるようにすることを目的としている。また、本発
明は、個人が作成した仮想創作物を広く公開することを
目的としている。
【0007】さらに、本発明は、個人が作成した仮想創
作物を売買できるようにすることを目的としている。そ
して、売買において、仮想創作物の創作に独自の創作力
で係わりを持った個人一人一人の創作者としての権利を
尊重することをも合せて目的としている。さらに、本発
明は、電子的創作物データの部分部分が、誰の創作によ
るものかを明らかにする手段を提供することなどを目的
としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明に係る仮想創作物の実体物化システムは、
複数のユーザのそれぞれに特定の造形ソフトを提供する
事業者側に設置した事業者側情報処理手段と、前記各ユ
ーザ側に設けられて通信網を介して前記事業者側情報処
理手段に接続され、前記造形ソフトにより作成した仮想
創作物の図形データを前記事業者側情報処理手段に出力
するユーザ側情報処理手段と、前記事業者側情報処理手
段が受けた前記図形データに基づいて、前記仮想創作物
に対応した実体物を製作する造形手段と、を有すること
を特徴としている。造形手段としては、例えば特開平1
−237123号公報に記載されているような造形装置
を用いることができる。
【0009】事業者側情報処理手段は、ユーザ側情報処
理手段が出力する公開希望情報により、ユーザが作成し
た仮想創作物を登録するデータベースに接続してあり、
不特定の情報処理手段の要求により、その情報処理手段
に前記データベースに登録されている仮想創作物の図形
データを、ユーザ側情報処理手段の要求するビューとし
て表示するようにすることができる。また、事業者側情
報処理手段は、データベースに登録された仮想創作物に
対する、不特定の前記情報処理手段の出力する実体物購
入希望情報に基づいて、対応する仮想創作物の図形デー
タを前記造形手段に送出するように構成することができ
る。
【0010】さらに、事業者側情報処理手段は、データ
ベースに登録された仮想創作物に対する、任意のユーザ
側情報処理手段の出力する図形データ購入希望情報に基
づいて、対応する仮想創作物の図形データをユーザ側情
報処理手段に送出するようにできる。そして、図形デー
タは、仮想創作物の構成要素ごとに分離、利用可能に形
成され、各構成要素ごとに創作者の識別記号と所有者の
識別記号とが記入され、かつ創作者の識別記号は書替え
不能にすることが望ましい。さらに、事業者側情報処理
手段は、仮想創作物が複数のユーザの創作した構成要素
の組み合わせからなる場合、構成要素に記入された創作
者の識別記号に基づいて、仮想創作物の全体に対する各
創作者の創作した構成要素の割合を求める創作寄与率算
出部と、この創作寄与率算出部の求めた創作寄与率に応
じて、販売価格を分配する販売価格分配部とを有するよ
うに構成するとよい。
【0011】そして、本発明に係る図形データ構造は、
電子的に作成した図形を表すデータであって、前記図形
の構成要素ごとに分離可能に形成され、構成要素ごとに
創作者を示す識別記号が付されていることを特徴として
いる。構成要素には、図形を表すデータの所有者を示す
識別記号を、創作者の識別記号とともに付すことができ
る。また、本発明に係る記録媒体は、上記の図形データ
構造を有するデータを記録したコンピュータ読取り可能
な記録媒体である。
【0012】
【作用】上記のごとく構成した本発明は、事業者から特
定の造形ソフトの提供を受けたユーザは、その造形ソフ
トを用いて自由に仮想創作物を作成することができる。
そして、ユーザは、気に入った仮想創作物を創作するこ
とができた場合など、その仮想創作物を実体物化したい
場合に、ユーザ側情報処理手段を用いて、仮想創作物の
図形データを事業者側の情報処理手段に送って実体物化
を依頼する。事業者側情報処理手段は、ユーザ側情報処
理手段から図形データを受けると、造形手段にその図形
データを転送し、造形手段がその図形データに基づいて
仮想創作物に対応した実体物を製作する。したがって、
造形ソフトのユーザは、自分の創作した仮想創作物を容
易に実体物化することができ、部屋に飾ったり、人に贈
り物としてあげることができる。
【0013】事業者側情報処理手段は、ユーザ側の情報
処理手段からの公開を希望する情報により、仮想創作物
をデータベースに登録し、不特定の情報処理手段の要求
によってその仮想創作物の図形データを要求されたビュ
ーとして不特定の情報処理手段に表示するようにしたこ
とにより、すなわち通信網の上で公開するようにしたこ
とにより、ユーザが自分の作った作品を人に見せたい、
広く公開したいという要望をかなえることができる。な
お、ここに不特定の情報処理手段とは、特定の造形ソフ
トの提供を受けているユーザ側情報処理手段ばかりでな
く、特定の造形ソフトの提供を受けていない人が有する
パソコンなどを含んでいる。
【0014】そして、事業者側情報処理手段は、不特定
の情報処理手段から仮想創作物の実体物(造形物)の購
入を希望する情報を受け取ると、その仮想創作物に対応
した図形データを造形化手段に出力する。これにより、
その仮想創作物を作成したユーザは、自分の仮想創作物
(作品)を他人に販売することができる。また、事業者
側情報処理手段は、特定の造形ソフトを有する任意のユ
ーザからの要求により、仮想創作物の図形データの購入
を希望する情報を受け取ると、その購入希望者の情報処
理手段に図形データを送出する。これにより、個人の作
成した図形データの流通を図ることができ、仮想創作物
を作成した人は、自分の作品を他人のパソコンなどの情
報処理手段による表示によって見せることができる。ま
た、図形データを購入したユーザは、気に入った他人の
作品をいつでも自分の情報処理手段を介して見ることが
できる。
【0015】さらに、図形データを仮想創作物の構成要
素ごとに分離、利用可能にすると、図形データを購入し
た人は、その図形データに修正を加えたり、その図形デ
ータの一部を自分の作品中に取り込んだりすることがで
き、図形データの利用価値、応用価値を高めることがで
きる。この場合、構成要素ごとに創作者の識別記号と所
有者の識別記号とを記入しておけば、誰の創作に係るも
のであり、誰の所有に係るものであるかを容易に知るこ
とができる。そして、創作者の識別記号を書替え不能と
しておけば、構成要素を最初に創作した人を知ることが
可能で、他人が創作した構成要素を利用、応用した人が
自分の創作である、と偽ったりする不正を防止すること
ができる。
【0016】なお、事業者側情報処理装置は、仮想創作
物が複数のユーザが作成した構成要素の組み合わせであ
るとき、各構成要素に記入されている創作者の識別記号
に基づいて、各ユーザごとの構成要素の全体に対する割
合を求め、この割合に基づいて各ユーザごとの販売価格
の分配金を求めるようにしているため、仮想創作物が多
くのユーザの合作であったとしても、その創作物につい
ての分配金を容易に求めることができる。
【0017】また、図形データの構成要素ごとに創作者
の識別記号を持たせ、全構成要素に対する特定人の創作
による構成要素の割合(創作寄与率)が計算できるよう
にしたことにより、設計などの創作作業を他人に有償で
依頼した場合に、依頼主は、創作寄与率から作業者の作
業内容を合理的、かつ正当に評価することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明に係る仮想創作物の実体物
化システムの好ましい実施の形態を、添付図面にしたが
って詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態に係
る仮想創作物の実体物化システムを説明するブロック図
である。図1において、仮想創作物の実体物化システム
10は、仮想創作物を物理的な実体物にする事業者12
と、仮想創作物を作成する複数のユーザからなるユーザ
群14と、詳細を後述する協力業者群16と、1または
複数の配送業者18とがインターネットなどの通信網2
0によって相互に接続されている。
【0019】すなわち、事業者12は、通信網20に接
続した業者側情報処理手段であるサーバ22を有してい
る。この事業者12は、三次元の仮想創作物を作成する
ことができる詳細を後述する特定の造形ソフトをユーザ
群14の各ユーザに有償または無償で提供し、ユーザが
作成した仮想創作物をユーザの要求によって物理的な実
体物を製作してユーザに届ける。そして、事業者12の
サーバ22は、仮想創作物の図形データから実体物を作
り出す造形装置(造形手段)24が接続してある。ま
た、サーバ22には、ユーザを管理するためのユーザ管
理データベース26と、実体物の製作依頼を管理する造
形注文管理データベース28と、詳細を後述する仮想創
作物を公開するために登録する公開作品データベース3
0と、仮想創作物の図形データや実体物の売買があった
ときに、その取引の内容を記録する売買取引データベー
ス31、ユーザとの取引明細を管理する取引明細通帳デ
ータベース32とに接続してある。
【0020】一方、ユーザ群14は、一般の多数の個人
ユーザと、設計事務所や製造業者などの企業ユーザとか
らなっていて、各ユーザA〜Nのそれぞれが、通信網2
0に接続したパソコンなどのユーザ情報処理装置(ユー
ザ側情報処理手段)34(34a〜34n)を有してい
る。また、協力業者群16は、事業者12がユーザから
の実体物化(造形化)の注文に対応することができない
ときに、対応できない分について仮想創作物の実体物化
を引き受けるようになっていて、それぞれの協力業者が
通信網20に接続したパソコンなどからなる協力業者情
報処理装置36(36a〜36n)を有し、事業者12
のサーバ22から送出される図形データを受け取ること
ができるようになっている。そして、各協力業者は、そ
れぞれ協力業者情報処理装置36a〜36nから図形デ
ータを受け取る造形装置38(38a〜38n)を備え
ている。
【0021】配送業者18は、通信網20に接続した配
送業者情報処理装置40を有する。配送業者情報処理装
置40は、パソコンなどから構成してあって、事業者1
2のサーバ22または協力業者の協力業者情報処理装置
36(36a〜36n)が出力した配送依頼を受信す
る。そして、配送業者18は、配送依頼を受けると、配
送依頼を行なった事業者12または協力業者のところに
行って実体物を受け取り、それを実体物にすることを依
頼したユーザまたは所定の受渡し場所に配送する。
【0022】事業者12は、前記したように、ユーザに
特定の造形ソフトを提供して三次元仮想創作物を作成し
てもらい、ユーザの要求によって仮想創作物を有料で実
体物化することを事業の柱の1つとしているが、詳細を
後述するように、ユーザが作成した仮想創作物をユーザ
の要求により通信網20を介して公開し、またユーザの
要求により仮想創作物に対応した実体物、または仮想創
作物の図形データの売買を仲介する。
【0023】図2は、有償で造形ソフトを提供、すなわ
ち配布する場合の手順の一例を示したフローチャートで
ある。まず、造形ソフトの提供を受けようとする者(造
形ソフトの購入希望者、例えばユーザ情報処理装置34
aの所有者A)は、ステップ50に示したように、ユー
ザ情報処理装置34aを用いて、事業者12のサーバ2
2が表示している事業者12のホームページにアクセス
し、発注フォームを読み出す。そして、購入希望者は、
発注フォームに所定の事項、例えば購入希望者が個人で
ある場合、氏名、住所、郵便番号、クレジットカードI
D、電話番号、電子メール(Eメール)アドレス、造形
ソフトの受取り方法(FTPなどによる通信で直接受け
取るか、CD−ROM(CD)などのコンピュータ読取
り可能な記録媒体(メディア)で受け取るか)などをユ
ーザ情報処理装置34aから入力し、発注ボタンをクリ
ックして発注情報を送信する(ステップ51)。また、
購入希望者が会社などである場合、会社名、会社住所、
郵便番号、代表者名、担当部署、担当者名、取引銀行
名、銀行口座番号、電話番号、Eメールアドレス、造形
ソフトの受取り方法などを入力させる。
【0024】購入希望者から発注情報を受けた事業者の
サーバ22は、例えばクレジットカードIDに基づいて
購入希望者(発注者)の氏名や住所を照会し、さらに債
務状況などを照会して発注者が購入適格者であるか否か
を判断する(ステップ52)。発注者が購入適格者でな
い場合、サーバ22は、ステップ53に示したように、
例えばクレジットカードIDの住所と発注フォームに入
力された住所とが異なる、などの理由により造形ソフト
を購入できない旨をユーザ情報処理装置34aに出力
し、このプログラムを終了してホームページに戻る。
【0025】サーバ22は、発注者が購入適格者である
場合、ステップ52からステップ54に進み、発注者の
ユーザ情報処理装置34aに購入の意志を確認するメッ
セージを通信で送る。この購入意志確認の内容は、発注
者の氏名、住所、郵便番号、クレジットカードID、電
話番号、Eメールアドレス、造形ソフトの受取り方法の
確認を含んでいる。また、発注者が会社などである場
合、上記の発注時に入力した内容を含ませてある。
【0026】発注者は、上記の購入意志確認メッセージ
を受け取ると、事業者12に発注(購入)の意志を再伝
達する(ステップ55)。これにより、注文が成立す
る。そして、発注者から発注確認のメッセージを受けた
サーバ22は、その発注者専用のユーザIDを発行する
とともに、ユーザ管理データベース26のユーザ台帳に
発注者を正規のユーザとして登録する(ステップ5
6)。このユーザ台帳への登録事項としては、例えばユ
ーザID、ユーザ名、住所、郵便番号、クレジットカー
ドID、電話番号、Eメールアドレスなどである。さら
に、サーバ22は、ソフト販売管理システムに販売管理
データを登録する。販売管理データには、ユーザID、
販売ソフトID、販売金額、販売年月日、入金年月日な
どが記載できるようになっている。なお、クレジットカ
ードによる引き落としや、ユーザの有する既存の銀行口
座や専用の銀行口座を開設させ、その銀行口座から引き
落とすようにしてもよい。
【0027】その後、サーバ22は、発注者のユーザ情
報処理装置34aにユーザIDを伝達するとともに、造
形ソフトを配布する(ステップ57)。この造形ソフト
は、実施形態の場合、このままでは使用することができ
ない造形ソフトの基本プログラムと、インストールプロ
グラムとからなっている。そして、発注者は、発注時に
指定した造形ソフトの受取り方法に応じて造形ソフトを
受け取る。例えば、FTPによる受取りを希望した場
合、事業者12のサーバ22は、Eメールの中から造形
ソフトをダウンロードできる機能にリンクできる情報が
含んだEメールをユーザ情報処理装置34aに送る。ま
た、造形ソフトをCDなどの物理的なメディアで受け取
ることを希望した場合、事業者12は、造形ソフトを記
録したメディアを郵送などにより発送するとともに、サ
ーバ22を介して、そのメディアを発送した旨を連絡す
るメッセージを含んだEメールをユーザ情報処理装置3
4aに送る。なお、事業者12が提供(配布)した造形
ソフトには、事業者12の公開暗号キーが予め組み込ん
である。
【0028】次に、発注者(ユーザ)は、ステップ58
に示したように、入手した造形ソフトを自分のユーザ情
報処理装置34aにインストールする。この際、ユーザ
は、事業者12との間において今後の取引で使用する暗
号キーを決める。そして、インストールソフトは、造形
ソフトのインストールの際、ユーザが指定した公開キー
を、ユーザ情報処理装置34aを介して事業者サーバ2
2へ伝え、サーバ22の暗号キー作成プログラムがユー
ザの秘密キーを算出して、ユーザ情報処理装置34aの
インストールプログラムに伝え、インストールプログラ
ムが、ユーザの公開キーおよび秘密キーを造形ソフトに
組み込む。造形ソフトのインストールが正常に終了する
と、正常インストール完了の情報が、ユーザ情報処理装
置34aから事業主サーバ22に伝達される。事業主サ
ーバ22は、正常にインストール終了の伝達を受けた
ら、ユーザの公開キーをサーバ22のユーザ台帳に登録
する。これにより、ユーザ台帳には、ユーザID、ユー
ザ名、その住所、郵便番号、クレジットカードID、電
話番号、Eメールアドレス、公開暗号キーなどが登録さ
れる。これにより、造形化プログラムの有償による提供
の手続きが終了する。
【0029】ユーザに提供された造形化プログラムは、
対象領域がバーチャル(仮想的)な造形全般であって、
個人の遊び、余暇、趣味、あるいは記念のための造形な
どを作成できるように、例えば積み木、模型、粘土細
工、版画、彫刻、折り紙などを行なえるようになってい
る。そして、造形ソフトは、例えば円や球体、多角形や
多面体、錐体等の仮想的な造形(モデリング)に必要な
基本的形状を標準部品物体として備えているとともに、
画像上の物体(仮想物体)の回転、移動などの任意の位
置への配置、姿勢を取らせることができるようになって
いる。また、造形ソフトは、仮想物体の複製および変形
の機能、仮想物体の統合の機能、仮想物体の削除の機能
を備えている。
【0030】造形ソフトが取り扱うデータの形式は、後
述するように図形データ(モデルデータ)の売買に供さ
れることや、創作者の作成した仮想創作物を不正に利用
されることを防ぐため、図形データの改変や偽造が極め
て困難なバイナリー形式とし、その上に暗号化処理を合
せて行なうデータ形式にしてある。この暗号化処理は、
実施形態の場合、RSAなどの公開キーと秘密キーとを
用いた2キー方式を採用している。すなわち、造形ソフ
ト(造形化プログラム)は、図3に示したようになって
いる。
【0031】図3において、造形ソフト70は、特定の
ユーザであるプログラム所有者の復号化プログラム(復
号化プログラム)72とプログラム所有者の秘密キー
(ユーザ秘密キー)74とを有している。復号化プログ
ラム72は、プログラム所有者の秘密キーが組み込まれ
ており、バイナリ形式の図形データがプログラム所有者
用にユーザ公開キーで暗号化された図形データ(自分向
け図形データ)90のみを読み込み可能としている。自
分向け図形データ90は、通常では改変が難しいバイナ
リ形式のデータをさらに暗号化したものであるため、意
図的な改変はできないようになっている。復号化プログ
ラム72は、自分向け図形データ90が入力すると、復
号キーであるユーザ秘密キー74を用いて自分向け図形
データ90の復号を行ない、バイナリ形式の図形データ
76を生成する。
【0032】図形データ76は、例えばVRML(Vi
rtual Reality Modeling La
nguage)などの既存の図形データ構造に、創作者
と所有者との識別記号(創作者ID、所有者ID)を導
入したデータ構造を持つデータをバイナリ形式にしたデ
ータである。この図形データ76は、造形ソフトの仮想
物体作成機能の中心部(仮想物体作成機能中心部)80
との間において図形データの授受を行なうようになって
いる。そして、仮想物体作成機能中心部80によって作
成された仮想物体(仮想創作物)を構成している図形デ
ータは、図形データ76に送られる。
【0033】暗号化プログラム84は、創作者と所有者
との識別記号を含む図形データ76を、事業者12の公
開キー86またはプログラム所有者自身の公開キー(ユ
ーザ公開キー)88を用いてバイナリ形式の図形データ
76を暗号化する。そして、暗号化プログラム84は、
事業者向宛の図形データを出力する場合、事業者の公開
キー86で図形データ76を暗号化して、事業者向け暗
号化図形データ(事業者向け図形データ)92を出力す
る。また、プログラム所有者自身宛の図形データを出力
する場合、ユーザ公開キー88で図形データ76を暗号
化して、プログラム所有者自身宛暗号化図形データ(自
分向け図形データ)90を出力し、外部記憶装置などに
格納する。
【0034】なお、ユーザが自分向け図形データ90を
入力するときに使用する復号用のユーザ秘密キー74
は、ユーザが造形ソフト70をインストールするとき
に、ユーザ自身が指定する公開キーと対で決まり、造形
ソフト70に組み込まれる。しかし、このユーザ秘密キ
ー74は、ユーザの造形ソフト70に組み込まれてしま
うため、忘れてしまっても通常支障は起きない。また、
ユーザ公開キー88は、造形ソフトが暗号化された図形
データしか入力できないため、ユーザが自分の図形デー
タを自分用にセーブするために自分向け図形データ90
を出力するときに使用する暗号化キーであって、造形ソ
フト70のインストール時にユーザが指定し、ユーザの
造形ソフト70に組み込まれる。さらに、事業者12の
公開キー86は、事業者が事業者向けに暗号化された図
形データしか受け入れないため、ユーザが自分の図形デ
ータ76を事業者に送るために図形データを出力すると
きに使用する暗号化キーであって、造形ソフト70に予
め組み込まれている。
【0035】そして、造形ソフト70、および事業者1
2のソフトは、前記したように、バイナリ形式でかつ暗
号化した図形データの入出力を行なう。さらに、事業者
12側のソフトは、ユーザから受け取った事業者向け図
形データ92を、詳細を後述するように、公開作品閲覧
用の図形表示用に軽量化された図形データ(軽量化図形
データ)94を送信できるようになっている。この軽量
化図形データ94には、他の図形データと同様にバイナ
リ形式でって、事業者の秘密キーによって暗号化してあ
る。そして、ユーザの造形ソフト70は、軽量化図形デ
ータ94を復号化する軽量化図形データ復号化プログラ
ム96を有している。
【0036】軽量化図形データ復号化プログラム96
は、事業者12の秘密キーによって暗号化された軽量化
図形データ94のみを読み込み可能となっていて、事業
者12の公開キー86を使って軽量化図形データ94を
復号化し、軽量化図形データ(復号軽量化図形データ)
97を作成する。この復号軽量化図形データ97は、ビ
ューイング機能部98に送られて表示装置に画像として
表示される。ビューイング機能部98は、画像として表
示した図形の回転や移動を自由に行なうことができ、図
形を任意の視点から見ることができる。
【0037】また、事業者12側のソフトは、ユーザか
ら受け取った図形データを造形装置24に渡すため、図
形データを、典型的な造形装置24が受け入れ可能なデ
ータ形式(例えば、STL)に変換して出力する機能を
有している。
【0038】造形ソフト70は、三次元形状仮想創作物
の構成要素ごとの図形データに、その構成要素を創作し
た者の識別標識である創作者IDと、その構成要素の図
形データを現に所有している者の識別標識である所有者
IDとが記入(記録)されるようになっている。ここ
に、この発明において、構成要素とは、(1)基本立体
形状やポリゴンを表現するためのデータの1セット、ま
たは(2)基本立体形状やポリゴンを変形するためにか
ぶせる変換データ(例えば、アフィン変換マトリックス
など)の1セット、を意味している。そして、実施形態
の場合、この創作者IDと所有者IDとは、事業者に登
録されているユーザIDである。
【0039】図4(a)は、上記(1)に定義された基
本立体形状の1セットを、図4(b)は、上記(1)に
定義されたポリゴンを表現するデータの1セットを、そ
れぞれVRMLを例にしてテキスト形式で示したもので
ある。また、図5は、上記(2)に定義された基本立体
形状やポリゴンを変形するための変換データの1セット
を、VRMLを例にしてテキスト形式で示したものであ
る。これらのデータにおいて、「creator」の標
語欄に創作者IDが記録され、「owner」の標語欄
に所有者IDが記録される。
【0040】なお、図4、図5には、VRMLの例を示
したが、VRML以外についても、形状を表すデータ構
造の中に、創作者を示すフィールド名とフィールド値、
所有者を示すフィールド名とフィールド値を取り入れれ
ば、まったく同様の取り扱いが可能である。
【0041】上記(1)、(2)で定義される構成要素
(以下、これらを代表して単にプリミティブと記載する
ことがある)に記録された創作者IDと所有者IDと
は、ユーザが事業者12から提供された造形ソフトによ
って仮想創作物を作成した際に、造形ソフトが自動的に
記録する。そして、この実施形態においては、造形ソフ
トは、一度記録された創作者IDを変更することがない
ようになっている。しかし、所有者IDは、変更できる
ようにしてある。すなわち、例えばユーザCがユーザB
の創作した仮想創作物の図形データを購入し、自分の情
報処理装置34cにダウンロードして造形ソフトに入力
すると、造形ソフトは、その図形データに記載されてい
るユーザBを示す所有者IDを、新たな所有者(ユーザ
C)を示す所有者IDに書き替える。また、造形ソフト
は、プリミティブごとにデータを管理していて、分割、
分離することが可能で、図形データの新たな所有者は、
任意のプリミティブを分離して自分が作成する仮想創作
物に利用することができる。もちろん、購入した図形デ
ータに新たな図形データ(構成要素)を自分の新たな創
作として加えることが可能である。
【0042】プリミティブのデータに創作者として名前
が記録された者は、この実施形態の場合、著作権に類似
した創作者権を有し、そのプリミティブのデータについ
て販売する権利と、実体物化(造形化)する権利とを有
し、他人がその構成要素の図形データを利用した場合
や、構成要素を含む仮想創作物を造形化した場合に、事
業者12から予め定めた対価が得られるようになってい
る。そして、すでに記録されている創作者IDは、プリ
ミティブを分離したり、仮想創作物の図形データに新た
なプリミティブを付け加えた場合であっても保存され
る。すなわち、創作者権は、新たに発生させた(作っ
た)プリミティブにのみ設定され、プリミティブの配
置、複製、統合などによっては創作者権を発生させない
ようにしてある。ユーザが自分の作成した仮想創作物を
実体物化(造形化)したい場合、図6に示した手順によ
って造形化が行われる。この造形化は、有料で行われ
る。
【0043】仮想創作物の実体物化を希望する者(造形
化希望者)は、まず事業者12のサーバ22によって表
示されているホームページにアクセスし、ホームページ
に表示されている造形化注文ボタンをクリックする(ス
テップ100)。これにより造形希望者側のパソコンな
どの情報処理装置に、正規ユーザであるか、ゲストユー
ザであるかを選択する画面が表示される。ここに、正規
ユーザとは、造形ソフトを購入して事業者12のユーザ
管理データベース26に登録されている者である。ま
た、ゲストユーザとは、ユーザ管理データベース26に
登録されていない者である。
【0044】後述するように、事業者12は、造形ソフ
トを購入したユーザが作成した仮想創作物を、公開作品
データベース30に登録し、ユーザの要求によって通信
網20上で公開する。そして、公開作品データベース3
0は、登録したユーザ以外の一般の人(不特定の人)で
も自由にアクセスすることができるようになっていて、
登録したユーザ以外の者も、気に入った仮想創作物の造
形化を自由に行なえるようになっている。もちろん、正
規ユーザは、他の正規ユーザの創作した仮想創作物の実
体物を購入することができる。
【0045】造形化希望者は、画面の表示に従って正規
ユーザであるかゲストユーザであるかを選択する(ステ
ップ101)。事業者12のサーバ22は、選択した内
容に従って、造形化希望者の情報処理装置に注文用画面
を表示する。造形化希望者が正規のユーザである場合
(例えば、ユーザ情報処理装置34bの所有者である場
合)、EメールやFTPなどの情報伝達手段を使って造
形化の注文をする。すなわち、正規ユーザが自分で作成
した仮想創作物を造形化してもらう場合、自分のユーザ
ID、造形物(実体物)のサイズ、造形個数、造形物の
受取り方法(例えば、自宅への配達、自宅近くのコンビ
ニエンスストアでの受け取りなど)などを入力するとと
もに、仮想創作物の図形データ(形状データ)をサーバ
22へファイル転送する。もちろん、正規ユーザは、既
に登録済みの自分の作品の造形化を依頼することも可能
である。
【0046】一方、造形化希望者がゲストユーザである
場合、自分の氏名、住所、郵便番号、クレジットカード
ID、電話番号、Eメールアドレス、登録されている仮
想創作物の作品ID、造形物のサイズ、造形個数、造形
物の受取り方法などサーバ22に送信する(ステップ1
01)。
【0047】サーバ22は、造形化の注文を受け取る
と、その注文についての造形作業管理IDを発行すると
ともに、造形依頼者(注文者)が適格者であるか否かを
判断する(ステップ102)。この造形依頼者の適格性
の判断は、クレジットカードIDに基づいて造形依頼者
の氏名、住所の照会、および債務状況の照会などととも
に、造形依頼者が正規のユーザである場合、造形依頼者
のIDが正規ユーザであるか否か、造形を依頼された仮
想創作物の図形データが、データ所有者のID(所有者
ID)と依頼者ID(ユーザID)と一致するか否かの
確認により行われる。また、造形依頼者がゲストユーザ
である場合、造形依頼の作品IDが公開中の正しい作品
IDであるか否かの判断などにより行なう。
【0048】サーバ22は、造形依頼者が造形物を購入
するのに適していないと判断した場合、ステップ103
に示したように、その旨を造形依頼者の情報処理装置に
出力し、造形化取引に関する処理を終了してホームペー
ジを表示する。一方、サーバ22が適格者であると判断
した場合、造形化の費用を計算してステップ102から
ステップ104に進み、造形依頼者の情報処理装置に注
文の意志を確認するメッセージを送信する。注文意志の
確認は、注文意志の確認欄とともに、依頼者の氏名、住
所、郵便番号、クレジットカードID、電話番号、Eメ
ールアドレス、造形物のサイズ、個数、造形化の代金、
造形物の受取り方法、造形作業管理IDなどのデータを
確認させることにより行なう。そして、造形依頼者(注
文者)は、サーバ22に注文意志を再伝達する(ステッ
プ105)。これにより、造形注文が成立する。
【0049】事業者12のサーバ22は、注文者からの
注文意志再表明を受け取ると、その注文の内容を造形注
文管理データベース28に登録する(ステップ10
6)。この造形注文管理データベース28には、造形依
頼者が正規ユーザである場合、造形作業管理ID、ユー
ザID、造形物の受取り方法、日程やその他の作業管理
データなどが記録される。また、造形依頼者がゲストユ
ーザである場合、造形注文管理データベース28には、
造形作業管理ID、ユーザ名(注文者名)、住所、郵便
番号、クレジットカードID、電話番号、Eメールアド
レス、造形物の受取り方法、日程やその他の作業管理デ
ータなどが登録される。
【0050】サーバ22は、造形注文管理データベース
28への登録が終了すると、正規ユーザから受け取った
仮想創作物の図形データ、または公開作品IDに対応し
た仮想創作物の図形データを造形装置24の記憶部に出
力し、造形装置24に図形データを与える(ステップ1
07)。また、サーバ22は、事業者12の有する造形
装置24だけでは造形化に対応できない場合、通信網2
0を介して協力業者群16の協力業者情報処理手段36
に、所定の期日までに造形化が可能であるか否かを問い
合わせ、その期日までに造形化が可能な協力業者の協力
業者情報処理装置36に図形データを転送する。図形デ
ータを受け取った協力業者情報処理装置36(例えば、
情報処理装置36a)は、対応する造形装置38aに図
形データを出力する。また、サーバ22は、予め与えら
れているプログラムに従って、造形注文に応じた造形費
用の計算を行なう。さらに、サーバ22は、詳細を後述
するように、仮想創作物の図形データ(造形データ)に
ついての創作者権に応じた販売の利益還元額を計算す
る。さらに、サーバ22は、ユーザごとに購入代金(造
形化の代金や後述するデータの購入代金)と、創作者権
に伴う毎月の内訳リストを作成し、清算金額の計算を行
なう。
【0051】サーバ22は、造形装置24により仮想創
作物に対応した造形物(実体物)が製作されると、また
は通信網20を介して協力事業者情報処理手段36から
造形物の製作が終了した旨の連絡を受け取ると、通信網
を介して配送業者情報処理装置40に配送依頼を送信す
る(ステップ108)。配送業者18は、配送依頼で指
定された場所(事業者12または協力事業者)に造形物
の受取りに行き、それを造形依頼者の指定した場所に配
送する。そして、事業者12は、造形物を配送業者18
に引き渡すと、サーバ22を介して注文者に造形物を発
送した旨をEメールなどの通信手段によって知らせる。
また、サーバ22は、配送業者18が協力業者からから
造形物を受け取ったことの連絡を受けると、上記と同様
に造形依頼者に造形物を発送した旨の連絡をする。
【0052】サーバ22は、配送業者18または造形依
頼者からEメールなどによって造形物の受渡し完了(配
送完了)の知らせを受けると、造形注文管理データベー
ス28に記録する。さらに、サーバ22は、毎月、ユー
ザごとに購入代金(造形化代金や図形データの購入代金
など)と、創作者権に伴う還元金の内訳リストを整理し
て清算書を作成し、取引明細通帳データ32に記録する
とともに、清算金額の引き落しまたは振込みの処理をユ
ーザの口座に対して行なう(ステップ109)。これに
より、造形化の取引についての処理が終了する。
【0053】事業者12は、ユーザが希望する場合、ユ
ーザが事業者12から提供された造形ソフトを用いて作
成した仮想創作物を通信網(ネット)20上で公開す
る。この仮想創作物(作品)の公開は、実施形態の場
合、不必要に長期間公開しておくのを避けるなどの理由
により、有料によって行なうようにしている。ただし、
その料金は、作品の流通を促進するために安く設定する
ことが望ましい。そして、作品の公開は、図7の手順に
よって行われる。
【0054】すなわち、仮想創作物の公開を希望する者
(例えば、ユーザ情報処理装置34bを有するユーザ
B)は、ユーザ情報処理装置34bを用いて事業者12
のホームページにアクセスし、作品の公開を申請する
(ステップ110)。この公開希望者は、事業者12の
ホームページから公開希望のボタンをクリックして公開
申請のフォームを呼び出す。公開申請の際には、ユーザ
ID、ユーザの銀行口座番号、他者への仮想創作物の図
形データの譲渡価格、検索用キーワードなどを入力させ
るとともに、仮想創作物の図形データをサーバ22に送
信させる。また、検索キーワードは、事業者12が予め
分野別などに分けてホームページで掲載したり、検索キ
ーワードのリスト表などをユーザに知らせておく。
【0055】サーバ22は、公開の申込みがあると、公
開申請のあった作品の適格性を判断する(ステップ11
1)。この公開の適格性の判断は、公開申請のあった仮
想創作物(作品)のデータが適正であるか否かを、図8
に示す処理により行なう。すなわち、サーバ22は、ユ
ーザ情報処理装置34bから送られてきた図形データ
を、事業者の秘密キーを使って先ず復号化する(ステッ
プ201)。次いで、復号化されたデータの形式を、バ
イナリ形式からテキスト形式に変換する(ステップ20
2)。そして、テキスト形式の図形データを構文解析し
て、プリミティブを示すフィールド名とそのプリミティ
ブの創作者IDおよび所有者IDのリストを作成する
(ステップ203)。さらに、ステップ203で作成し
たリストを検索して、プリミティブ名ごと、創作者ごと
のプリミティブ数を数え上げる。この数え上げたリスト
をもとに、創作者ごとに、創作者権をあらわす指標値と
してプリミティブ数を算出する(ステップ204)。そ
して、その作品の創作に関与した全創作者についてのプ
リミティブ数の総合計(指標値の総合計)を算出し、こ
の総合計値で各創作者ごとのプリミティブ数(権利指標
値)を除して創作者権割合を算出する(ステップ20
5)。この場合、創作者権の指標値の計算において、プ
リミティブの数だけでなく、プリミティブの種類によっ
て重み付けをして指標との計算をするようにしてもよ
い。すなわち、複雑なプリミティブの権利(指標値)を
簡単なプリミティブよりも重く(大きな指標値となるよ
うに)見てもよい。
【0056】最後に、公開申請者の創作者権割合を調
べ、申請者の創作作品と認定することができる適格条件
を満たしているか否かを判定する(ステップ206)。
例えば、公開申請者の創作者権割合が5%以下であるよ
うな場合、あるいは所有者情報(所有者ID)が申請者
のユーザIDと異なっている場合などの時には、公開の
適格性を有しないものと判断し、公開申請者にその旨を
伝達する(ステップ112)。
【0057】サーバ22は、公開を申請された作品が公
開適格性を有する場合、公開作品データベース30の権
利割合テーブルに、先のステップ205で算出した、各
創作者の創作者権割合を公開作品IDとともに登録する
(ステップ207)。そして、作品を公開する旨を申請
者に通信手段によって伝達する(ステップ113)。
【0058】また、サーバ22は、その作品に作品公開
IDを発番し、公開作品データベース30の公開作品テ
ーブルに登録する(ステップ114)。この公開作品テ
ーブルへの登録には、事業者の秘密キーで復号化した作
品の図形データとともに、作品公開ID、創作者ID
(ユーザID)、他者への譲渡価格、検索キーワードな
どが含まれる。ただし、検索キーワードは、事業者12
が必要に応じて検索しやすいように補足したり変更した
りする。そして、事業者12が検索キーワードを変更し
た場合、公開申請者にEメールなどで知らせるようにし
てもよい。
【0059】その後、サーバ22は、ホームページの作
品公開ページに申請された作品を公開し、展示する(ス
テップ115)。この作品の公開は、実施形態の場合、
正規のユーザのみならず、一般の人もアクセスして縦覧
できるようにしてある。作品の公開においては、作品公
開ID、作品のイメージ表示、登録者ID(所有者I
D)、創作者権を有する者のID(創作者ID)などが
公開される。ただし、創作者IDの公開は、実施形態の
場合、創作者権の割合が多い上位者数名にしてある。
【0060】作品の検索は、例えば、ジャンルとキーワ
ードによる検索が行なわれると、作品のイメージ画像が
表示される。また、作品公開IDによる検索が行なわれ
ると、登録者ID、ジャンル、売上げ数、創作者権上位
者リストなどを表示し、登録者IDによる検索が行なわ
れると、ジャンル、作品公開ID、売上げ数、創作者権
上位者リストなどを表示する。さらに、ジャンルごとの
人気作品検索においては、作品公開ID、売上げ数、創
作者権上位者リストなどを表示する。
【0061】ここで、イメージの表示には、一般ユーザ
用と造形ソフトの正規ユーザ用との2つの方法を用意す
る。一般ユーザ用は、作品の公開登録時に予め公開作品
データベース30に登録されている幾つかのビューのイ
メージデータ(例えば、JPEG形式)を事業者サーバ
から閲覧者がダウンロードし、閲覧者の情報処理装置に
表示する方法である。これは、現在一般に広く行なわれ
ている方法である。
【0062】正規ユーザ用は、作品のできるだけ詳細
で、かつ閲覧者が望む任意の視点からのビューを表示で
きるように工夫した方法である。これは、作品の図形デ
ータを通信網を介して極短時間で送れるように、予め公
開登録時に事業者が軽量化して(例えば、XVL形式に
変換して)公開作品データベース30に登録しておいた
軽量化作品データを、閲覧者が情報処理装置にダウンロ
ードし、造形ソフトに付随している軽量化図形データの
プレイヤにかけて、望む視点からビューを楽しむ方法で
ある。この方法では、軽量化するとはいえ、図形データ
をダウンロードするところから、不正や悪用を防止する
ため、造形ソフトで説明したのと同様の工夫を行なう。
【0063】すなわち、図3において、事業者12は、
事業者側で図形データを軽量化変換し、それをバイナリ
形式に変え、さらに事業者の秘密キーで暗号化した軽量
化図形データ94を閲覧者に提供し、閲覧者は、造形ソ
フト70に組み込まれた、軽量化図形データ復号化プロ
グラム96と事業者の公開キー86とを使って復号化
し、バイナリ形式の復号軽量化図形データ97を復元す
る。造形ソフト70を所有する正規の閲覧者は、この復
号軽量化図形データ97を造形ソフト70の中のビュー
イング機能98に読み込むことによって、公開作品を自
由な視点から眺めることが可能となる。
【0064】サーバ22は、作品を公開すると、予め与
えられているプログラムに従って、作品の展示料金を計
算して公開申請者から徴収する(ステップ116)。展
示料金は、1作品の月単位の料金として予め設定してあ
る。また、作品の公開(展示)は、実施形態の場合、作
品ごとに月単位で行なうようになっている。そして、サ
ーバ22は、公開してから一定の期間、例えば3ヶ月が
経過すると、公開申請者のユーザ情報処理装置34bに
対して公開を続行するか、停止するかの確認メッセージ
を出力する。サーバ22は、ユーザ情報処理装置34b
から公開を続ける旨の回答があった場合(ステップ11
7)、ステップ115に戻って公開を例えばさらに3ヶ
月延長する。また、サーバ22は、ユーザ情報処理装置
34bから公開停止の連絡を受けた場合、または回答期
限までに回答がなかった場合、作品の公開を停止して処
理を終了する。展示料金の徴収ができないような場合な
どのときにも、公開を停止する。なお、公開申請者は、
サーバ22からのメッセージの有無にかかわらず、いつ
でも公開停止の申し出をすることができ、公開停止の申
し出を受けたサーバ22は、対応する作品の公開を停止
する(ステップ118)。
【0065】ところで、この実施形態では、サーバ22
が作品の公開を続行するか否かのメッセージを出力する
場合について説明したが、サーバ22から上記のような
メッセージを出力せず、公開申請者から公開停止の申し
出がない時には、自動的に公開を続行(延長)し、公開
申請者から公開停止の申し出があったときに公開を停止
するようにしてもよい。
【0066】上記のごとく公開された作品は、造形ソフ
トを購入した正規ユーザだけでなく、正規ユーザでない
者(ゲストユーザ)も公開されている作品の造形物を購
入(造形化の注文)することができる。この造形物の購
入手順は、図6に示した方法によって行われる。また、
正規ユーザは、公開された作品の造形物ばかりでなく、
その作品の形状データ(造形データ)をも購入すること
ができる。そして、事業者12は、サーバ22を介して
図形データの売買の仲介をし、売買金額に対する一定の
割合の手数料を受け取る。このデータの売買の手続は、
前記した造形物の購入の場合とほぼ同じようにして行な
われる。ただし、サーバ22は、形状データの購入希望
があった場合、注文の際に購入希望者が入力したユーザ
IDに基づいて、その購入希望者が正規ユーザであるか
を判断し、正規ユーザ以外の購入申込みには応じないよ
うになっている。また、図形データを購入することを希
望する正規ユーザは、通信網20を介して図形データを
受け取るか、物理的なメディアによって受け取るかを指
定する。図9は、図形データの売買の仲介におけるデー
タ伝達の仕組みを説明したものである。
【0067】図9において、ユーザAの所有する造形ソ
フトに内蔵されている暗号化復号化機能部120aは、
ユーザAの秘密キー74aと事業者12(事業者M)の
公開キー86とユーザAの公開キー88aとを有してい
る。また、暗号化復号化機能部120aは、ユーザAが
作成した仮想創作物の図形データを内部データ76aと
し保持する。この内部データ76aには、ユーザAが仮
想創作物作成した段階で、仮想創作物を構成しているプ
リミティブのすべてに創作者IDと所有者IDが付され
る。そして、事業者12の公開キー86は、内部データ
76aを外部に出力する際に、内部データ76aを暗号
化し、事業者向け図形データ92aとして出力する。
【0068】また、ユーザAの公開キー88aは、ユー
ザAが内部データ76aを外部記憶装置などに格納する
際に、内部データ76aをユーザA(自分)向けに暗号
化した自分向け図形データ90aとして出力する。この
自分向け図形データ90aは、造形ソフトに取り込む際
に、ユーザAの秘密キー74aによって内部データ76
aに復号化される。事業者12からユーザAに送られて
くるデータもユーザA向けに暗号化したデータであっ
て、ユーザAの秘密キー74aによって復号化される。
【0069】ユーザAの暗号化復号化機能部120aに
よって事業者向け図形データ92aは、ユーザAが仮想
創作物の公開や造形化を依頼するなどのときに、インタ
ーネットなどの通信網20を介して事業者12のサーバ
22に送られる。事業者12のサーバ22は、事業者の
秘密キー134を有していて、ユーザAから送られてき
た暗号化した事業者向け図形データ92aを復号化プロ
グラム133により復号化し、復号化したユーザAの元
の内部データ136(内部データ76aと同等)として
保持する。この復号化したユーザAの元の内部データ1
36は、各プリミティブの創作者IDが書き替えられる
ことはない。そして、例えば、ユーザCがユーザAの図
形データを購入し、事業者12がユーザAのデータをユ
ーザCに送る場合、サーバ22は、内部データ136の
全所有者IDをCのIDに書き換えた内部データ136
cを作り、これをユーザC向けに暗号化して出力する。
なお、C向けの内部データ136cを作るとき、全プリ
ミティブの創作者IDはまったく書き替えられることな
く、ユーザAが所有していたときの状態のまま保持され
る。
【0070】すなわち、事業者12は、ユーザ管理デー
タベース26にユーザの公開キー管理テーブル140を
備えていて、この公開キー管理テーブル140において
管理しているユーザCの公開キー88cを用いて、暗号
化プログラム144によって、所有者IDをユーザCの
IDに書き替えた内部データ136cをユーザC向けに
暗号したデータ142(自分向けデータ90c)として
出力する。
【0071】ユーザC向けに暗号化したデータ142
は、通信網20を介してユーザ情報処理装置34cに送
られる。そして、ユーザ情報処理装置34cにインスト
ールされている造形ソフトは、ユーザAの場合と同様に
構成してある暗号化復号化機能部120cを備えてい
て、この暗号化復号化機能部120cの有するユーザC
の秘密キー74cが、ユーザC向けに暗号化したデータ
142を復号化して内部データ76cにする。
【0072】なお、前記したように、仮想創作物の作品
が造形物として売れた場合、または作品がデータの状態
で売れた場合、その作品中の創作者権を持っている人
は、その持ち分に応じた分配金を受ける。例えば、ある
ユーザ(例えばユーザA)は、ユーザAが公開した自分
の創作した作品ばかりでなく、他のユーザBが公開して
売れたユーザBの作品の中に、ユーザAの作品が部分的
に引用(コピーして流用)されている場合、引用されて
いる部分について相応の販売利益の還元にあずかる。す
なわち、作品が(造形物として、またはデータで)売れ
た場合、その作品について創作者権を有するユーザAの
分配額は、
【数1】 となる。
【0073】売買が成立すると、事業者12のサーバ2
2は、作品売買データベース31に取引の内容を登録す
る。この作品売買データベース31には売買取引テーブ
ルが設けてある。売買取引テーブルには、1取引ごとに
売買取引ID、売買日時、購入者ID、公開作品ID、
売買価格などが登録される。
【0074】そして、サーバ22は、毎月決まった日
に、作品売買データベース31の売買取引テーブルと公
開作品データベース30の創作者権割合テーブルの2つ
のテーブルからデータを読み出し、月ごとに、また創作
者権を有する権利者ごとに分配金を計算して集計し、各
権利者の口座に振り込む。
【0075】なお、公開作品データベース30の創作者
権割合テーブルのデータは、前述したように、作品の公
開が決定したときに登録される。また、創作者権を有す
る各創作者の分配額の計算は、サーバ22の図示しない
販売価格分配部が、上記の数式1に基づいて計算する。
【0076】図10は、ユーザCがユーザA、B、Dの
3人の手による作品のデータを購入し、それを元に修
正、追加をして作ったユーザCの作品についての、創作
者権の状態を示したものである。この場合、ユーザAは
プリミティブA1 〜Ai について創作者権を有し、ユー
ザBはプリミティブB1 〜Bj について創作者権を有す
る。同様に、ユーザCはプリミティブC1 〜Ck につい
て、ユーザDはプリミティブD1 〜Dm について創作者
権を有する。そして、この作品を作ったユーザCの創作
者権の割合(%)は、
【数2】 となる。
【0077】なお、前記実施の形態においては、特定の
造形ソフトによって作成した図形データの構成要素ごと
に創作者IDを付する場合に付いて説明したが、例えば
一般的なCADデータなどに対しても、構成要素ごとに
創作者を示す識別記号を記録するようにしてもよい。こ
のようにすることにより、設計作業に従事する設計者の
作業内容や、全体に対する創作寄与率、貢献度などを容
易に、かつ合理的、客観的に評価することができる。ま
た、CADデータなどに対して構成要素ごとに所有者を
示す識別記号を記録するようにしてもよい。これによ
り、誰の所有に係るデータであるかを容易に知ることが
できる。そして、図形データを記録したコンピュータ読
取り可能な記録媒体としては、フロッピー(登録商標)
ディスクやCD、MOディスク(Magnet Opt
ical Disk)、さらには半導体メモリなどであ
ってよい。
【0078】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、事業者から特定の造形ソフトの提供を受けたユーザ
は、その造形ソフトを用いて自由に仮想創作物の図形デ
ータを、事業者側の情報処理手段に送って実体物化を依
頼し、造形手段がその図形データに基づいて仮想創作物
に対応した実体物を製作するようになっているため、造
形ソフトのユーザは、自分の創作した仮想創作物を容易
に実体物化することができ、部屋に飾ったり、人に贈り
物としてあげることができる。
【0079】また、事業者側情報処理手段は、ユーザ側
の情報処理手段からの公開を希望する情報により、仮想
創作物を通信網の上で公開するようにしたことにより、
ユーザが自分の作った作品を人に見せたい、広く公開し
たいという要望をかなえることができる。そして、事業
者側情報処理手段は、仮想創作物の実体物(造形物)の
購入を希望する情報を受け取ると、その仮想創作物に対
応した図形データを造形化手段に出力するようになって
いるため、その仮想創作物を作成したユーザは、自分の
仮想創作物(作品)を他人に販売することができる。ま
た、事業者側情報処理手段は、仮想創作物の図形データ
の購入を希望する情報を受け取ると、その購入希望者の
情報処理手段に図形情報を送出するため、個人の作成し
た図形データの流通が図れ、仮想創作物を作成した人
は、自分の作品を他人のパソコンなどの情報処理手段に
よる表示によってみせることができる。また、図形デー
タを購入したユーザは、気に入った他人の作品をいつで
も自分の情報処理手段を介して見ることができる。
【0080】さらに、図形データを仮想創作物の構成要
素ごとに分離、利用可能にすると、図形データを購入し
た人は、その図形データに修正を加えたり、その図形デ
ータの一部を自分の作品中に取り込んだりすることがで
き、図形データの利用価値、応用価値を高めることがで
きる。この場合、構成要素ごとに創作者の識別記号と所
有者の識別記号とを記入しておけば、誰の創作に係るも
のであり、誰の所有に係るものであるかを容易に知るこ
とができる。そして、創作者の識別記号を書替え不能と
しておけば、構成要素を最初に創作した人を知ることが
可能で、他人が創作した構成要素を利用、応用した人が
自分の創作である、と偽ったりする不正を防止すること
ができる。
【0081】なお、事業者側情報処理装置は、仮想創作
物が複数のユーザが作成した構成要素の組み合わせであ
るとき、各構成要素に記入されている創作者の識別記号
に基づいて、各ユーザごとの構成要素の全体に対する割
合を求め、この割合に基づいて各ユーザごとの販売価格
の分配金を求めるようにしているため、仮想創作物が多
くのユーザの合作であったとしても、その創作物につい
ての分配金を容易に求めることができる。
【0082】また、図形データの構成要素ごとに創作者
の識別記号を持たせ、全構成要素に対する特定人の創作
による構成要素の割合(創作寄与率)が計算できるよう
にしたことにより、設計などの創作作業を他人に有償で
依頼した場合に、依頼主は、創作寄与率から作業者の作
業内容を合理的、かつ正当に評価することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る仮想創作物の実体物
化システムを説明するブロック図である。
【図2】実施の形態に係る造形ソフトの提供方法を説明
するフローチャートである。
【図3】実施の形態に係る造形ソフトの機能の説明図で
ある。
【図4】実施の形態に係る造形ソフトで作成されるデー
タ構造の一例を示す図であって、(a)は基本立体形状
を表現するVRMLを例にしてテキスト形式で表したデ
ータの1セット、(b)はポリゴンを表現するVRML
を例にしてテキスト形式で表したデータの1セットであ
る。
【図5】実施の形態に係る造形ソフトにより作成される
データ構造の一例を示す図であって、基本立体形状やポ
リゴンを変形するための変換データの例を、VRMLを
例にしてテキスト形式で示したものである。
【図6】実施の形態に係る仮想創作物の実体物化の手続
を説明するフローチャートである。
【図7】実施の形態に係る仮想創作物を公開する手続を
説明するフローチャートである。
【図8】実施の形態に係る仮想創作物を公開登録する際
の、公開の適格性の判定および公開作品の創作者権割合
の算出手続きを説明するフローチャートである。
【図9】実施の形態に係る図形データの売買におけるデ
ータ伝達の仕組みを説明する図である。
【図10】実施の形態に係る仮想創作物についての権利
関係を説明する図である。
【符号の説明】
10………仮想創作物の実体物化システム、12………
事業者、14………ユーザ群、16………協力業者群、
18………配送業者、20………通信網、22………業
者側情報処理手段(サーバ)、24、38a〜38n…
……造形手段(造形装置)、34a〜34n………ユー
ザ側情報処理手段(ユーザ情報処理装置)、36a〜3
6n………協力業者情報処理装置、40………配送業者
情報処理装置。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年7月11日(2001.7.1
1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0076
【補正方法】変更
【補正内容】
【0076】図10は、ユーザCがユーザA、B、Dの
3人の手による作品のデータを購入し、それを元に修
正、追加をして作ったユーザCの作品についての、創作
者権の状態を示したものである。この場合、ユーザAは
プリミティブA1 〜Ai について創作者権を有し、ユー
ザBはプリミティブB1 〜Bj について創作者権を有す
る。同様に、ユーザCはプリミティブC1 〜Ck につい
て、ユーザDはプリミティブD1 〜Dm について創作者
権を有する。そして、この作品を作ったユーザCの創作
者権の割合(%)は、
【数2】 となる。ただし、数式2においてi、j、k、mは、そ
れぞれユーザA、B、C、Dが創作したプリミティブの
個数を表す。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G06F 17/50 614 G06F 17/50 614B

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のユーザのそれぞれに特定の造形ソ
    フトを提供する事業者側に設置した事業者側情報処理手
    段と、 前記各ユーザ側に設けられて通信網を介して前記事業者
    側情報処理手段に接続され、前記造形ソフトにより作成
    した仮想創作物の図形データを前記事業者側情報処理手
    段に出力するユーザ側情報処理手段と、 前記事業者側情報処理手段が受けた前記図形データに基
    づいて、前記仮想創作物に対応した実体物を製作する造
    形手段と、 を有することを特徴とする仮想創作物の実体物化システ
    ム。
  2. 【請求項2】 前記事業者側情報処理手段は、前記ユー
    ザ側情報処理手段が出力する公開希望情報により、前記
    ユーザが作成した仮想創作物を登録するデータベースに
    接続してあり、不特定の情報処理手段の要求により、そ
    の情報処理手段に前記データベースに登録されている前
    記仮想創作物の画像を表示することを特徴とする請求項
    1に記載の仮想創作物の実体物化システム。
  3. 【請求項3】 前記事業者側情報処理手段は、前記デー
    タベースに登録された前記仮想創作物に対する、不特定
    の前記情報処理手段の出力する実体物購入希望情報に基
    づいて、対応する仮想創作物の図形データを前記造形手
    段に送出することを特徴とする請求項2に記載の仮想創
    作物の実体物化システム。
  4. 【請求項4】 前記事業者側情報処理手段は、前記デー
    タベースに登録された前記仮想創作物に対する、任意の
    前記ユーザ側情報処理手段の出力する図形データ購入希
    望情報に基づいて、対応する仮想創作物の図形データを
    前記ユーザ側情報処理手段に送出することを特徴とする
    請求項2に記載の仮想創作物の実体物化システム。
  5. 【請求項5】 前記図形データは、前記仮想創作物の構
    成要素ごとに分離、利用可能に形成され、前記各構成要
    素ごとに創作者の識別記号と所有者の識別記号とが記入
    され、かつ創作者の識別記号は書替え不能であることを
    特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の仮想創
    作物の実体物化システム。
  6. 【請求項6】 前記事業者側情報処理手段は、前記仮想
    創作物が複数のユーザの創作した構成要素の組み合わせ
    からなる場合、前記構成要素に記入された創作者の識別
    記号に基づいて、前記仮想創作物の全体に対する各創作
    者の創作した構成要素の割合を求める創作寄与率算出部
    と、この創作寄与率算出部の求めた創作寄与率に応じ
    て、販売価格を分配する販売価格分配部とを有すること
    を特徴とする請求項5に記載の仮想創作物の実体物化シ
    ステム。
  7. 【請求項7】 電子的に作成した図形を表すデータであ
    って、前記図形の構成要素ごとに分離可能に形成され、
    構成要素ごとに創作者を示す識別記号が付されているこ
    とを特徴とする図形データ構造。
  8. 【請求項8】 前記構成要素には、前記図形を表すデー
    タの所有者を示す識別記号が付されていることを特徴と
    する請求項7に記載の図形データ構造。
  9. 【請求項9】 請求項7または8に記載の図形データ構
    造を有するデータを記録したコンピュータ読取り可能な
    記録媒体。
JP2000373273A 2000-12-07 2000-12-07 仮想創作物の実体化システム Expired - Fee Related JP3521191B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000373273A JP3521191B2 (ja) 2000-12-07 2000-12-07 仮想創作物の実体化システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000373273A JP3521191B2 (ja) 2000-12-07 2000-12-07 仮想創作物の実体化システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002175381A true JP2002175381A (ja) 2002-06-21
JP3521191B2 JP3521191B2 (ja) 2004-04-19

Family

ID=18842687

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000373273A Expired - Fee Related JP3521191B2 (ja) 2000-12-07 2000-12-07 仮想創作物の実体化システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3521191B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009134644A (ja) * 2007-11-30 2009-06-18 Artifacture Systems:Kk デザイン管理装置、デザイン管理プログラムおよびデザイン管理システム
JP2012014725A (ja) * 2005-01-13 2012-01-19 Inview Inc ネットワーク化されたシステムにおける派生製品開発者間の歳入割り振りを管理するための、コンピュータ実装された階層式歳入モデル
JP2013073605A (ja) * 2011-09-29 2013-04-22 Seiko I Infotech Inc 図面管理装置、図面管理方法および図面管理プログラム
JP5976967B1 (ja) * 2016-01-29 2016-08-24 株式会社ソフトウェアクレイドル シミュレーション装置、方法、プログラム及び暗号化装置
CN107818507A (zh) * 2017-10-31 2018-03-20 山东浪潮通软信息科技有限公司 一种获取业务图片的方法及系统、服务端、客户端
US10182220B2 (en) 2016-04-22 2019-01-15 Fuji Xerox Co., Ltd. Modeled object distribution management system, modeled object distribution management apparatus and non-transitory computer readable storage medium
JP7055234B1 (ja) 2021-09-29 2022-04-15 東電設計株式会社 情報処理装置、プログラム、三次元データ管理システムおよび三次元データ管理方法

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012014725A (ja) * 2005-01-13 2012-01-19 Inview Inc ネットワーク化されたシステムにおける派生製品開発者間の歳入割り振りを管理するための、コンピュータ実装された階層式歳入モデル
JP2009134644A (ja) * 2007-11-30 2009-06-18 Artifacture Systems:Kk デザイン管理装置、デザイン管理プログラムおよびデザイン管理システム
JP2013073605A (ja) * 2011-09-29 2013-04-22 Seiko I Infotech Inc 図面管理装置、図面管理方法および図面管理プログラム
JP5976967B1 (ja) * 2016-01-29 2016-08-24 株式会社ソフトウェアクレイドル シミュレーション装置、方法、プログラム及び暗号化装置
JP2017135687A (ja) * 2016-01-29 2017-08-03 株式会社ソフトウェアクレイドル シミュレーション装置、方法、プログラム及び暗号化装置
US10182220B2 (en) 2016-04-22 2019-01-15 Fuji Xerox Co., Ltd. Modeled object distribution management system, modeled object distribution management apparatus and non-transitory computer readable storage medium
CN107818507A (zh) * 2017-10-31 2018-03-20 山东浪潮通软信息科技有限公司 一种获取业务图片的方法及系统、服务端、客户端
JP7055234B1 (ja) 2021-09-29 2022-04-15 東電設計株式会社 情報処理装置、プログラム、三次元データ管理システムおよび三次元データ管理方法
JP2023049637A (ja) * 2021-09-29 2023-04-10 東電設計株式会社 情報処理装置、プログラム、三次元データ管理システムおよび三次元データ管理方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3521191B2 (ja) 2004-04-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Goanta Selling LAND in Decentraland: The regime of non-fungible tokens on the Ethereum blockchain under the digital content directive
EP1296241A2 (en) Secure virtual marketplace for virtual objects and services
US20020007351A1 (en) Digital tokens and system and method relating to digital tokens
US20090307110A1 (en) Management of virtual universe item returns
KR20090041362A (ko) 수집 토큰의 데이터 관리
JP2002015156A (ja) 仮想空間提供装置、仮想空間提供システムおよび仮想空間提供方法
US20100161439A1 (en) Asset discovery and transfer within a virtual universe
KR20190010516A (ko) 블록기반 전자상거래 시스템
KR102013526B1 (ko) 예술품 대여 서비스 시스템 및 방법
JP3521191B2 (ja) 仮想創作物の実体化システム
JP2024037151A (ja) デジタル資産を使用するシステムおよび方法
JP2007080075A (ja) 商品販売システム、サーバ、方法、プログラム及びプリント成果物
US10902509B1 (en) Providing digital representations based on physical items
KR20230159923A (ko) Nft를 이용한 메타버스 시스템 및 시스템의 동작 방법
KR20230124241A (ko) 클라우드 기반의 조경 bim 라이브러리 온라인 플랫폼
KR102107315B1 (ko) 작품 관리 시스템 및 이를 이용한 작품 관리 방법
WO2001080180A2 (en) Method and apparatus for displaying assets, goods and services
JP7493823B2 (ja) 情報処理方法、情報処理装置及びプログラム
JP7335653B1 (ja) サーバ、プログラム、及び情報システム
JP2001344360A (ja) 旅行情報提供システム及び方法
JP7052134B1 (ja) 著作物の譲渡管理システム
JP2001325470A (ja) クライアントサーバコンピュータ環境におけるユーザ間の物品の交換を実現する方法及び装置
KR20090070877A (ko) 이미지 플레이어 및 이를 이용한 전자상거래 방법
JP2004038243A (ja) コンテンツ取引方法およびシステム
KR20240088509A (ko) 미술저작권 분할 거래 및 저작물 이용 수익 분배 시스템

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20030911

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040121

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040202

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080213

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090213

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090213

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100213

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100213

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110213

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110213

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120213

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130213

Year of fee payment: 9

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130213

Year of fee payment: 9

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140213

Year of fee payment: 10

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees