JP2002174370A - 樹脂チューブ - Google Patents
樹脂チューブInfo
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- JP2002174370A JP2002174370A JP2001030664A JP2001030664A JP2002174370A JP 2002174370 A JP2002174370 A JP 2002174370A JP 2001030664 A JP2001030664 A JP 2001030664A JP 2001030664 A JP2001030664 A JP 2001030664A JP 2002174370 A JP2002174370 A JP 2002174370A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 耐熱性、耐薬品性に優れ、かつ、焼却処理を
含む廃棄処理の容易な流体移送用の樹脂チューブであっ
て、屈曲させた場合でも流路の潰れを有効に防止し得る
樹脂チューブを提供する。 【解決手段】 樹脂チューブは、ポリオレフィンエラス
トマーの含有量が50重量%以上のポリオレフィン、ま
たは、メタロセン触媒によって得られた低密度ポリエチ
レンの含有量が50重量%以上のポリオレフィンから成
る。そして、中心線に直交する流路断面が正多角形に形
成される。
含む廃棄処理の容易な流体移送用の樹脂チューブであっ
て、屈曲させた場合でも流路の潰れを有効に防止し得る
樹脂チューブを提供する。 【解決手段】 樹脂チューブは、ポリオレフィンエラス
トマーの含有量が50重量%以上のポリオレフィン、ま
たは、メタロセン触媒によって得られた低密度ポリエチ
レンの含有量が50重量%以上のポリオレフィンから成
る。そして、中心線に直交する流路断面が正多角形に形
成される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、樹脂チューブに関する
ものであり、詳しくは、耐熱性、耐薬品性に優れ、か
つ、焼却処理を含む廃棄処理の容易な2層構造の流体移
送用の樹脂チューブであって、屈曲させた場合の流路の
潰れを防止し得る樹脂チューブに関するものである。
ものであり、詳しくは、耐熱性、耐薬品性に優れ、か
つ、焼却処理を含む廃棄処理の容易な2層構造の流体移
送用の樹脂チューブであって、屈曲させた場合の流路の
潰れを防止し得る樹脂チューブに関するものである。
【0002】
【従来の技術】流体移送用の柔軟な樹脂チューブは、継
手などに対する接続や長さの加工が極めて簡便であるた
め、医療用の管、理化学実験用のチューブ、産業用ある
いは家庭用の簡易配管材などとして広く使用されてい
る。樹脂チューブは、取扱上、適度な弾性と剛性が必要
であるが、製造コストを低減するため、通常はビニル系
樹脂、ナイロン系樹脂によって製造される。
手などに対する接続や長さの加工が極めて簡便であるた
め、医療用の管、理化学実験用のチューブ、産業用ある
いは家庭用の簡易配管材などとして広く使用されてい
る。樹脂チューブは、取扱上、適度な弾性と剛性が必要
であるが、製造コストを低減するため、通常はビニル系
樹脂、ナイロン系樹脂によって製造される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ポリ塩化ビ
ニル等のチューブは、例えば、医療器具に多く適用され
ているが、公害防止の観点から、簡単に焼却処理できな
いと言う問題がある。これに対し、ナイロン系の樹脂チ
ューブ等は、ポリ塩化ビニルのチューブに比べて全体の
剛性が高く、例えば、浣腸容器の先端の腸内挿入用のカ
テーテルとして使用した場合などは、腸形状に馴染み難
く、処置中に屈曲し、腸壁に損傷を与える虞がある。し
かも、屈曲した際に屈曲部分で流路が潰れ、円滑に薬液
を注入できないと言う問題がある。
ニル等のチューブは、例えば、医療器具に多く適用され
ているが、公害防止の観点から、簡単に焼却処理できな
いと言う問題がある。これに対し、ナイロン系の樹脂チ
ューブ等は、ポリ塩化ビニルのチューブに比べて全体の
剛性が高く、例えば、浣腸容器の先端の腸内挿入用のカ
テーテルとして使用した場合などは、腸形状に馴染み難
く、処置中に屈曲し、腸壁に損傷を与える虞がある。し
かも、屈曲した際に屈曲部分で流路が潰れ、円滑に薬液
を注入できないと言う問題がある。
【0004】本発明は、上記の様な実情に鑑みてなされ
たものであり、その目的は、耐熱性、耐薬品性に優れ、
かつ、焼却処理を含む廃棄処理の容易な流体移送用の樹
脂チューブであって、屈曲させた場合でも流路の潰れを
有効に防止し得る樹脂チューブを提供することにある。
たものであり、その目的は、耐熱性、耐薬品性に優れ、
かつ、焼却処理を含む廃棄処理の容易な流体移送用の樹
脂チューブであって、屈曲させた場合でも流路の潰れを
有効に防止し得る樹脂チューブを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明の樹脂チューブは、ポリオレフィンエラスト
マーの含有量またはメタロセン触媒によって得られた低
密度ポリエチレンの含有量が50重量%以上のポリオレ
フィンから成る流体移送用の樹脂チューブであって、中
心線に直交する流路断面が正多角形に形成されているこ
とを特徴とする。
め、本発明の樹脂チューブは、ポリオレフィンエラスト
マーの含有量またはメタロセン触媒によって得られた低
密度ポリエチレンの含有量が50重量%以上のポリオレ
フィンから成る流体移送用の樹脂チューブであって、中
心線に直交する流路断面が正多角形に形成されているこ
とを特徴とする。
【0006】すなわち、上記の樹脂チューブは、特定の
ポリオレフィンによって構成されているため、柔軟性に
優れ、しかも、高い耐熱性と耐薬品性を発揮する。そし
て、断面が正多角形に形成された流路の構造は、これを
屈曲させた際、屈曲部分が扁平状態に潰れるのを防止
し、屈曲部分において隙間を形成する。
ポリオレフィンによって構成されているため、柔軟性に
優れ、しかも、高い耐熱性と耐薬品性を発揮する。そし
て、断面が正多角形に形成された流路の構造は、これを
屈曲させた際、屈曲部分が扁平状態に潰れるのを防止
し、屈曲部分において隙間を形成する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明に係る樹脂チューブの実施
形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の好ま
しい態様に係る樹脂チューブの層構成および流路の断面
形状を示す図であり、中心線(長さ方向)に直交する縦
断面図である。図2は、本発明のより好ましい態様に係
る樹脂チューブの断面流路の形状を示す縦断面図であ
る。
形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の好ま
しい態様に係る樹脂チューブの層構成および流路の断面
形状を示す図であり、中心線(長さ方向)に直交する縦
断面図である。図2は、本発明のより好ましい態様に係
る樹脂チューブの断面流路の形状を示す縦断面図であ
る。
【0008】本発明の樹脂チューブは、可撓性、柔軟性
を有する流体移送用の樹脂チューブであり、医療用の輸
液管、輸液セットのチューブ、浣腸用チューブ(カテー
テル)、各種カテーテル、理化学実験用のチューブ、ま
たは、産業用空圧機器のエアー配管、水用の配管、各種
の保護管や案内管などの配管材として使用される。
を有する流体移送用の樹脂チューブであり、医療用の輸
液管、輸液セットのチューブ、浣腸用チューブ(カテー
テル)、各種カテーテル、理化学実験用のチューブ、ま
たは、産業用空圧機器のエアー配管、水用の配管、各種
の保護管や案内管などの配管材として使用される。
【0009】本発明の樹脂チューブは、形状を保持する
に足る程度の剛性を備え、かつ、上記の各用途に適用し
た場合にある程度の内圧および外圧に対して弾性変形
し、しかも、焼却時に毒性物質を生成しない材料で構成
される。すなわち、本発明の樹脂チューブは、ポリオレ
フィンエラストマーの含有量が50重量%以上のポリオ
レフィン、または、メタロセン触媒によって得られた低
密度ポリエチレンの含有量が50重量%以上のポリオレ
フィンから成る。なお、図1には、後述する好ましい態
様としての2層構造のチューブが示されており、斯かる
態様においては、図中の符号(1)で示す内側層が上記
ポリオレフィンから成る。
に足る程度の剛性を備え、かつ、上記の各用途に適用し
た場合にある程度の内圧および外圧に対して弾性変形
し、しかも、焼却時に毒性物質を生成しない材料で構成
される。すなわち、本発明の樹脂チューブは、ポリオレ
フィンエラストマーの含有量が50重量%以上のポリオ
レフィン、または、メタロセン触媒によって得られた低
密度ポリエチレンの含有量が50重量%以上のポリオレ
フィンから成る。なお、図1には、後述する好ましい態
様としての2層構造のチューブが示されており、斯かる
態様においては、図中の符号(1)で示す内側層が上記
ポリオレフィンから成る。
【0010】オレフィン系エラストマーとしては、例え
ば、エチレン−プロピレン系共重合体ゴム、エチレン−
プロピレン−非共役ジエン系ゴム、エチレン−ブテン−
非共役ジエン系ゴム、プロピレン−ブタジエン系共重合
体ゴム等、オレフィンを主成分とする無定型ランダムな
弾性共重合体が挙げられる。また、非共役ジエンとして
は、ジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、シ
クロオクタジエン、メチレンノルボルネン、エチリデン
ノルボルネン等が挙げられる。特に、柔軟性を要求され
る医療用のチューブやカテーテル等として使用する場合
には、剛性が10〜200MPaのポリオレフィンエラ
ストマーが好ましい。
ば、エチレン−プロピレン系共重合体ゴム、エチレン−
プロピレン−非共役ジエン系ゴム、エチレン−ブテン−
非共役ジエン系ゴム、プロピレン−ブタジエン系共重合
体ゴム等、オレフィンを主成分とする無定型ランダムな
弾性共重合体が挙げられる。また、非共役ジエンとして
は、ジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、シ
クロオクタジエン、メチレンノルボルネン、エチリデン
ノルボルネン等が挙げられる。特に、柔軟性を要求され
る医療用のチューブやカテーテル等として使用する場合
には、剛性が10〜200MPaのポリオレフィンエラ
ストマーが好ましい。
【0011】また、メタロセン触媒によって得られる低
密度ポリエチレン(以下「メタロセンポリエチレン」と
言う。)は、周知の通り、メタロセン触媒(シングルサ
イト触媒)を使用した気相法、液相法または溶液法によ
って得られる樹脂であり、非常にシャープな分子量分布
(例えばMw/Mn=2〜3.5)及び非常にシャープ
な組成分布を有する極めて均質なポリマーである。斯か
るポリエチレンは、柔軟性と耐薬品性に優れており、し
かも、後述する外側被覆層(図中に符号(2)で示す
層)を構成するポリエチレンとの溶着力が高いという特
性を有する。
密度ポリエチレン(以下「メタロセンポリエチレン」と
言う。)は、周知の通り、メタロセン触媒(シングルサ
イト触媒)を使用した気相法、液相法または溶液法によ
って得られる樹脂であり、非常にシャープな分子量分布
(例えばMw/Mn=2〜3.5)及び非常にシャープ
な組成分布を有する極めて均質なポリマーである。斯か
るポリエチレンは、柔軟性と耐薬品性に優れており、し
かも、後述する外側被覆層(図中に符号(2)で示す
層)を構成するポリエチレンとの溶着力が高いという特
性を有する。
【0012】樹脂チューブを構成するポリオレフィンと
しては、密度0.875〜0.910のメタロセンポリ
エチレンを含有するポリオレフィンが好ましい。そし
て、メタロセンポリエチレンが50重量%以上の割合で
混合されたポリエチレン、例えば、メタロセンポリエチ
レンが90〜60重量%、通常の低密度ポリエチレンが
10〜40重量%の割合で混合されたメタロセンポリエ
チレンを使用した場合は、成形性を一層向上できる。
しては、密度0.875〜0.910のメタロセンポリ
エチレンを含有するポリオレフィンが好ましい。そし
て、メタロセンポリエチレンが50重量%以上の割合で
混合されたポリエチレン、例えば、メタロセンポリエチ
レンが90〜60重量%、通常の低密度ポリエチレンが
10〜40重量%の割合で混合されたメタロセンポリエ
チレンを使用した場合は、成形性を一層向上できる。
【0013】また、本発明の好ましい態様においては、
チューブ全体の保形性を高め且つ表面の剛性を高めるた
め、図1に示す様に、樹脂チューブは、ポリエチレンか
ら成る外側被覆層(2)を備えた所謂2層構造に構成さ
れる。図中、符号(1)が内側層を示し、符号(2)が
外側被覆層(2)を示す。
チューブ全体の保形性を高め且つ表面の剛性を高めるた
め、図1に示す様に、樹脂チューブは、ポリエチレンか
ら成る外側被覆層(2)を備えた所謂2層構造に構成さ
れる。図中、符号(1)が内側層を示し、符号(2)が
外側被覆層(2)を示す。
【0014】外側被覆層(2)を構成するポリエチレン
としては、フィリップス触媒または多段チーグラー触媒
を用いて得られる樹脂であって、MFR(メルトフロー
レート)が0.1〜10で且つ密度が0.915〜0.
960のポリエチレンが使用される。より好ましくは、
MFRが0.8〜5で且つ密度が0.915〜0.93
0の低密度ポリエチレン又は線状低密度ポリエチレンが
使用される。
としては、フィリップス触媒または多段チーグラー触媒
を用いて得られる樹脂であって、MFR(メルトフロー
レート)が0.1〜10で且つ密度が0.915〜0.
960のポリエチレンが使用される。より好ましくは、
MFRが0.8〜5で且つ密度が0.915〜0.93
0の低密度ポリエチレン又は線状低密度ポリエチレンが
使用される。
【0015】本発明の樹脂チューブは、折り曲がった際
でも完全に流路が閉塞することのない様に、流体の流れ
方向に直交する流路断面、すなわち、中心線に直交する
流路断面が正多角形に形成される。具体的には、図1の
分図(a)〜(c)に例示する様に、樹脂チューブの流
路断面の形状は、三角形、正方形または五角形などの正
多角形とされる。なお、図面において、流路断面の正多
角形の各角部は、直線が交差した鋭利な角部として示さ
れているが、正多角形の各角部は、成形の結果、幾分は
面取りされた状態の円弧状の角部に形成される。
でも完全に流路が閉塞することのない様に、流体の流れ
方向に直交する流路断面、すなわち、中心線に直交する
流路断面が正多角形に形成される。具体的には、図1の
分図(a)〜(c)に例示する様に、樹脂チューブの流
路断面の形状は、三角形、正方形または五角形などの正
多角形とされる。なお、図面において、流路断面の正多
角形の各角部は、直線が交差した鋭利な角部として示さ
れているが、正多角形の各角部は、成形の結果、幾分は
面取りされた状態の円弧状の角部に形成される。
【0016】また、図2に示す様に、本発明のより好ま
しい態様においては、医療器具、理化学機器、空圧機器
の管などの接続器具との密着性を高めるため、樹脂チュ
ーブの流路断面は、各角部が円弧状の略正多角形に形成
される。角部の円弧の曲率半径は、その正多角形の内接
円の半径の25〜50%程度に設計される。
しい態様においては、医療器具、理化学機器、空圧機器
の管などの接続器具との密着性を高めるため、樹脂チュ
ーブの流路断面は、各角部が円弧状の略正多角形に形成
される。角部の円弧の曲率半径は、その正多角形の内接
円の半径の25〜50%程度に設計される。
【0017】本発明の樹脂チューブは、2層ダイ構造の
所謂サイジングフォーマーを使用した公知の押出成形に
よって製造されるが、用途によって種々の寸法仕様に設
計される。例えば、樹脂チューブの外径は、6〜12m
m程度、内径(最大内法)は、4〜9mm程度に設定さ
れる。そして、適度な柔軟性、耐熱性および継手に対す
る密着性などに関して好適な物性を得るため、樹脂チュ
ーブの外側被覆層(2)と内側層(1)の厚さは、5/
95〜20/80の比率で設定されるのが好ましい。
所謂サイジングフォーマーを使用した公知の押出成形に
よって製造されるが、用途によって種々の寸法仕様に設
計される。例えば、樹脂チューブの外径は、6〜12m
m程度、内径(最大内法)は、4〜9mm程度に設定さ
れる。そして、適度な柔軟性、耐熱性および継手に対す
る密着性などに関して好適な物性を得るため、樹脂チュ
ーブの外側被覆層(2)と内側層(1)の厚さは、5/
95〜20/80の比率で設定されるのが好ましい。
【0018】上記の様な本発明の樹脂チューブは、特定
のポリオレフィンによって構成されているため、柔軟性
に優れ、しかも、高い耐熱性と耐薬品性を発揮する。特
に、2層構造になされた本発明の樹脂チューブにおい
て、準剛性の外側被覆層(2)は、柔軟な内側層(1)
を補完し、チューブ全体の形状を保持する。しかも、特
定のポリエチレンによって構成された外側被覆層(2)
は、一層高い耐熱性を発揮する。従って、医療用の輸液
チューブ等として使用する場合、加熱や薬品による滅菌
処理が容易にできる。そして、本発明の樹脂チューブ
は、焼却した場合に毒性物質を生成することがないた
め、焼却処理を含め、簡単に廃棄処理できる。
のポリオレフィンによって構成されているため、柔軟性
に優れ、しかも、高い耐熱性と耐薬品性を発揮する。特
に、2層構造になされた本発明の樹脂チューブにおい
て、準剛性の外側被覆層(2)は、柔軟な内側層(1)
を補完し、チューブ全体の形状を保持する。しかも、特
定のポリエチレンによって構成された外側被覆層(2)
は、一層高い耐熱性を発揮する。従って、医療用の輸液
チューブ等として使用する場合、加熱や薬品による滅菌
処理が容易にできる。そして、本発明の樹脂チューブ
は、焼却した場合に毒性物質を生成することがないた
め、焼却処理を含め、簡単に廃棄処理できる。
【0019】また、本発明の樹脂チューブは、継手に対
して使用した場合、優れた気密性が得られる。具体的に
は、本発明の樹脂チューブは、例えば、複数の拡径部を
タケノコ状に配列して成るホース継手などの汎用の継手
に接続した場合、その柔軟性、密着性および適度な弾性
により、継手の挿入部の凹凸に倣って変形し、十分な締
付力を発揮できる。特に、2層構造になされた樹脂チュ
ーブは、内側層(1)が継手の挿入部の凹凸に倣って変
形し、外側被覆層(2)が内側層(1)の外周側への変
形を規制するため、一層優れた形状追従性と締付力を発
揮できる。
して使用した場合、優れた気密性が得られる。具体的に
は、本発明の樹脂チューブは、例えば、複数の拡径部を
タケノコ状に配列して成るホース継手などの汎用の継手
に接続した場合、その柔軟性、密着性および適度な弾性
により、継手の挿入部の凹凸に倣って変形し、十分な締
付力を発揮できる。特に、2層構造になされた樹脂チュ
ーブは、内側層(1)が継手の挿入部の凹凸に倣って変
形し、外側被覆層(2)が内側層(1)の外周側への変
形を規制するため、一層優れた形状追従性と締付力を発
揮できる。
【0020】更に、本発明の樹脂チューブは、耐熱性に
優れているため、常設の配管として長期間に渡って使用
した場合でも、環境温度による塑性変形が極めて少な
く、継手などに対する前述の様な密着性を長く維持で
き、漏れを防止できる。
優れているため、常設の配管として長期間に渡って使用
した場合でも、環境温度による塑性変形が極めて少な
く、継手などに対する前述の様な密着性を長く維持で
き、漏れを防止できる。
【0021】そして、本発明の樹脂チューブにおいて、
断面が正多角形に形成された流路の構造は、これを屈曲
させた際、屈曲部分が扁平状態に潰れるのを防止し、屈
曲部分において隙間を形成する。従って、本発明の樹脂
チューブは、前述の様な医療用のカテーテルとして使用
した場合、仮に屈曲した際も屈曲部分で流路が完全に潰
れることがなく、円滑に薬液を注入できる。
断面が正多角形に形成された流路の構造は、これを屈曲
させた際、屈曲部分が扁平状態に潰れるのを防止し、屈
曲部分において隙間を形成する。従って、本発明の樹脂
チューブは、前述の様な医療用のカテーテルとして使用
した場合、仮に屈曲した際も屈曲部分で流路が完全に潰
れることがなく、円滑に薬液を注入できる。
【0022】勿論、流路の閉塞状態は、屈曲の度合、す
なわち、折り曲げ角度によって相違するが、因に、本発
明の樹脂チューブを屈曲させた場合の流路の閉塞角度
(完全に閉塞する角度)は、表1に実施例1〜3として
示す通り、従来のチューブに比べて大きくなっている。
実施例の樹脂チューブは、共押出成形によって図示の2
層構造に構成したチューブであり、内側層(1)は、メ
タロセン触媒によって得られた低密度ポリエチレンにて
構成し、外側被覆層(2)は、通常の低密度ポリエチレ
ンにて構成した。外側被覆層(2)と内側層(1)の厚
さの比率は10/90であり、外径は6.0mm、流路
の最大内法は4.0mmである。また、比較例のチュー
ブは、流路断面が円形の従来形状とし、実施例と同様の
材料で構成した。
なわち、折り曲げ角度によって相違するが、因に、本発
明の樹脂チューブを屈曲させた場合の流路の閉塞角度
(完全に閉塞する角度)は、表1に実施例1〜3として
示す通り、従来のチューブに比べて大きくなっている。
実施例の樹脂チューブは、共押出成形によって図示の2
層構造に構成したチューブであり、内側層(1)は、メ
タロセン触媒によって得られた低密度ポリエチレンにて
構成し、外側被覆層(2)は、通常の低密度ポリエチレ
ンにて構成した。外側被覆層(2)と内側層(1)の厚
さの比率は10/90であり、外径は6.0mm、流路
の最大内法は4.0mmである。また、比較例のチュー
ブは、流路断面が円形の従来形状とし、実施例と同様の
材料で構成した。
【0023】
【表1】
【0024】更に、図2に示す様な本発明の樹脂チュー
ブは、各角部が円弧状の略正多角形に形成された流路断
面を備えているため、医療器具の接続口などの円形断面
の管状物に被着した場合、その外形に倣って流路断面が
完全に円形に変形するため、一層優れた密着性を発揮す
る。従って、本発明の樹脂チューブは、医療器具や理化
学機器、管などの器具に接続した場合、接続部分におけ
る漏れをより一層低減できる。
ブは、各角部が円弧状の略正多角形に形成された流路断
面を備えているため、医療器具の接続口などの円形断面
の管状物に被着した場合、その外形に倣って流路断面が
完全に円形に変形するため、一層優れた密着性を発揮す
る。従って、本発明の樹脂チューブは、医療器具や理化
学機器、管などの器具に接続した場合、接続部分におけ
る漏れをより一層低減できる。
【0025】
【発明の効果】本発明の樹脂チューブによれば、特定の
ポリオレフィンによって構成されているため、耐熱性と
耐薬品性に優れ、しかも、焼却した場合に毒性物質を生
成することがないため、焼却処理を含め、簡単に廃棄処
理できる。そして、断面が正多角形に形成された流路の
構造により、屈曲させた際も屈曲部分において隙間を形
成し、流路が完全に潰れることがないため、例えば、医
療用のカテーテルとして使用した場合、円滑に薬液を注
入できる。
ポリオレフィンによって構成されているため、耐熱性と
耐薬品性に優れ、しかも、焼却した場合に毒性物質を生
成することがないため、焼却処理を含め、簡単に廃棄処
理できる。そして、断面が正多角形に形成された流路の
構造により、屈曲させた際も屈曲部分において隙間を形
成し、流路が完全に潰れることがないため、例えば、医
療用のカテーテルとして使用した場合、円滑に薬液を注
入できる。
【図1】本発明の好ましい態様に係る樹脂チューブの層
構成および流路の断面形状を示す縦断面図
構成および流路の断面形状を示す縦断面図
【図2】本発明のより好ましい態様に係る樹脂チューブ
の断面流路の形状を示す縦断面図
の断面流路の形状を示す縦断面図
1 :内側層 2 :外側被覆層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C08L 23:00 C08L 23:00 Fターム(参考) 3H111 AA02 BA15 CB17 CB18 CB19 CB22 CB23 CC13 DA08 DA11 DA20 DA26 DB02 EA04 4F071 AA13 AA14 AA18 AH19 BA01 BB06 BC05 4F100 AK03A AK04B AK06A AK62A AK66A AL09A BA01 BA02 DA02 GB31 GB66 JA13B JA15A JB01 JJ03 JK01A JL00 JL08A YY00A YY00B
Claims (5)
- 【請求項1】 ポリオレフィンエラストマーの含有量ま
たはメタロセン触媒によって得られた低密度ポリエチレ
ンの含有量が50重量%以上のポリオレフィンから成る
流体移送用の樹脂チューブであって、中心線に直交する
流路断面が正多角形に形成されていることを特徴とする
樹脂チューブ。 - 【請求項2】 剛性が10〜200MPaのポリオレフ
ィンエラストマーを含有するポリオレフィンから成る請
求項1に記載の樹脂チューブ。 - 【請求項3】 メタロセン触媒によって得られた密度
0.875〜0.910の低密度ポリエチレンを含有す
るポリオレフィンから成る請求項1に記載の樹脂チュー
ブ。 - 【請求項4】 密度0.915〜0.960のポリエチ
レンから成る外側被覆層を備えた請求項1〜3の何れか
に記載の樹脂チューブ。 - 【請求項5】 流路断面が略正多角形に形成されてお
り、その各角部が円弧状に形成されている請求項1〜4
の何れかに記載の樹脂チューブ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001030664A JP2002174370A (ja) | 2000-09-27 | 2001-02-07 | 樹脂チューブ |
Applications Claiming Priority (3)
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JP2000-294239 | 2000-09-27 | ||
JP2000294239 | 2000-09-27 | ||
JP2001030664A JP2002174370A (ja) | 2000-09-27 | 2001-02-07 | 樹脂チューブ |
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JP2002174370A true JP2002174370A (ja) | 2002-06-21 |
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ID=26600843
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JP2001030664A Pending JP2002174370A (ja) | 2000-09-27 | 2001-02-07 | 樹脂チューブ |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2002174370A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007130969A (ja) * | 2005-11-14 | 2007-05-31 | Brother Ind Ltd | インクチューブ及びその使用方法 |
KR101020228B1 (ko) * | 2008-09-02 | 2011-03-08 | 주식회사 진화메탈 | 로터리 킬른의 공기공급 장치 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2000197704A (ja) * | 1998-10-27 | 2000-07-18 | Terumo Corp | 医療用チューブおよびその製造方法 |
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-
2001
- 2001-02-07 JP JP2001030664A patent/JP2002174370A/ja active Pending
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