JP2002173777A - Cvd装置の金属液体気化ユニット及び気化方法 - Google Patents

Cvd装置の金属液体気化ユニット及び気化方法

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JP2002173777A
JP2002173777A JP2000367239A JP2000367239A JP2002173777A JP 2002173777 A JP2002173777 A JP 2002173777A JP 2000367239 A JP2000367239 A JP 2000367239A JP 2000367239 A JP2000367239 A JP 2000367239A JP 2002173777 A JP2002173777 A JP 2002173777A
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vaporization
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Hiroshi Kawaura
廣 川浦
Tetsuya Komoto
徹哉 幸本
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C Bui Res Kk
Kishu Giken Kogyo Co Ltd
Original Assignee
C Bui Res Kk
Kishu Giken Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は微少流量の金属液体を正確に制御供
給でき、高価な金属液体ソースの無駄を省き、種々の特
性の異なる金属液体ソースに容易に対応できるCVD装
置の気化ユニット及び気化方法を提供する。 【解決手段】 本発明はCVD装置のための液体金属気
化ユニットであって、金属液体流量コントローラー40
と気化器50とを有し、該流量コントローラーはその流
路を開閉するバルブをパルス幅40A及び周波数40B
の両方により制御可能であり、該流量コントローラーに
より制御された金属液体が微小粒として気化器に投入さ
れることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属液体ソースを気化
させてプラズマチャンバーに導入し成膜を行うCVD装
置において、金属液体ソースを気化ユニットに微量安定
供給するバルブと配管系、及びそのための制御機構を有
し、更に、その気化ユニットに最適な噴出ノズルを有す
るCVD装置の気化ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】DRAMの高密度化が進むにつれて、微
細化時の性能を確保する為にキャパシタや配線などに新
材料の導入が必要となってきている。この様なデバイス
では、キャパシタ膜の材料として被誘電率(ε)の大き
なTa膜やBa,Sr,TiO膜(以下、BS
T膜と記す)、Al膜などの高誘電体膜材料の開
発、応用が活発化している。その際、主に膜の素材とさ
れるものは金属液体ソースであり、Ta膜ではペ
ントエトキシタンタル(Ta(OC)、BS
T膜ではバリウムとストロンチウムとチタンの三種の金
属液体ソースを気化させ、そのガスをプラズマチャンバ
ーに導入して成膜する。Al膜でも金属液体ソー
ス(例えばアルキルアルミニウム)を気化させ、同様に
成膜する方向で開発は進んでいる。
【0003】この様な成膜に用いる製造装置は、熱CV
D装置又はプラズマCVD装置と呼ばれるものである
が、どちらのタイプの成膜方式においても、金属液体ソ
ースをいかに効率良く、安定的に処理室に導入するかが
極めて重要となっている。金属液体材料の種類に拠って
は、蒸気圧(沸点における気体となる割合)が極めて低
い材料もあって、その安定的導入が非常に困難であり、
膜の特性を理論値に近づける為には、膜中に取り込まれ
る不純物を抑えることも重要な要素である。また、この
様な成膜に用いられる金属液体材料には分子量が非常に
大きなものもあり、処理室へ導入する為のキャリアガス
の圧力、流量もその液体供給方式、気化方式に大きく依
存する。そして、前述した膜中の不純物という観点から
すれば、キャリアガスの流量をなるべく低く抑えること
も重要である。
【0004】一方、微少流量の金属液体を定常的に気化
する場合、金属液体をその沸点温度に加熱されたプレー
トもしくはブロックに安定的に供給することにより可能
となる。毎分0.02CC〜0.1CC程度の微少流量
の金属液体供給を考えると、例えば内径が0.1mm程
度の金属液体吐出ノズルの場合、そのノズル先端では表
面張力が働き、金属液体の粒の重力がそれを上回った時
に落下して前述のプレートもしくはブロックに到達する
為、金属液体は大きな粒となり、気化の際一時的に大量
の熱を奪い、仮に金属液体全てが気化したとしても、急
激な圧力変動が起こるために安定的な気化を連続して行
うことは不可能となる。
【0005】この様な不具合を防ぐ為の対策としては、
第1に、金属液体自体を小さい粒として、気化させるた
めのプレートもしくはブロックに到達させる方法、第2
に、金属液体をミスト状に吹き出してプレートもしくは
ブロックに吹き付ける方法、第3に、ノズル先端から滲
み出てきた金属液体を、加熱されたホットキャリアガス
で気化させる方法等が考えられている。
【0006】しかし、ミスト状にして金属液体を噴霧す
る場合には、早い流速の気体が必要不可欠であって、そ
のキャリアガスの流量と温度の制御は極めて困難であ
る。また、ノズル先端から滲み出てきた金属液体をホッ
トキャリアガスで気化させる場合には、熱容量の小さい
気体を用いて、多量の気化熱を必要とする金属液体を気
化させなければならない為、大量のホットキャリアガス
が必要となる。ところが、成膜条件を考えた場合、成膜
時の圧力領域(プロセスウィンドウ)が狭くなること、
膜中に取り込まれるキャリアガス成分のコントロールが
困難であること等の理由から、大量のキャリアガスを用
いることは好ましくない。
【0007】以下に、この様な従来公知の具体例につい
てその問題点を検討すべく、図9における気化ユニット
及び図10に示すマスフローコントローラー、図11、
図12に示す気化器について夫々検討すると次のごとく
である。すなわち図9において、気化ユニット10を構
成する主要な構成手段はマスフローコントローラー20
及び気化器50であって、原料容器11に収納されてい
る金属液体ソースは、その原料容器11の液面上に例え
ばヘリウムガス等の圧送ガスを管Pから供給すること
によって、管Pを通してマスフローコントローラー2
0に送られ、ここで微少の一定流量に制御されて管P
から気化器50に送給される。一方、該気化器50には
キャリアガス導入管Pを介してアルコンガス等のキャ
リアガスが送られ、気化器50において気体となった金
属ガスは該キャリアガスと共に金属ガス導出管Pを介
して、CVD装置におけるプラズマチャンバー12に供
給されるものである。
【0008】図10は、上記公知の気化ユニット10に
用いられるマスフローコントローラー20の一例であ
り、金属液体を通過させるステンレス製毛細管21A部
分の熱量変化を電子冷却素子(ペルチェ素子)21Bに
よって検出する形式の流量センサー21の部分と、該流
量センサーの出力によって駆動される流量制御バルブ2
6の部分からなっている。そして、該流量センサー21
の流量出力信号22と流量設定信号23との比較出力に
よってバルブ駆動回路25を介して、流量制御バルブ2
6の例えばピエゾアクチュエータ27を駆動し、その結
果メタルダイヤフラム28を変位させ、出力管路部29
における金属液体の流量を微少設定流量にコントロール
するものである。
【0009】図11は、上記のごとき公知のマスフロー
コントローラー20を用いた従来気化ユニットの一例を
示している。内径8mm程度のステンレス製管からなる
気化部30の中央部には金属液体の導入管Pが接続さ
れており、一方端にはArの様な不活性ガスであるキャ
リアガスの導入管P、他方端には気化後の金属ガスと
キャリアガスのための金属ガス導出管Pが設けられて
おり、内部には金属液体の気化が行われやすい様に、直
径0.5mm程度の球形の、例えばTi製の金属ボール
が充填されている。
【0010】気化部30の外周には、金属液体が気化す
る際の最適温度に昇温させるための加熱ヒーター31が
巻かれている。金属液体ソースの供給管Pには、金属
液体の流量制御のためのマスフローコントローラー20
が接続されている。この様な構造では、各々の金属ボー
ルの温度制御は不可能であり、液体の入り口付近とそれ
以外の場所での気化による温度の不均一が発生し、一様
の気化が難しい。また、気化は金属液体の流量、キャリ
アガスの流量、制御温度の3要素を最適化する必要があ
る為、使用条件範囲が非常に狭いことも欠点である。更
に、気化した金属ガスがユースポイントであるプラズマ
チャンバー12(図9)へ到達するまでに時間がかかる
ことから、プラズマCVD装置の様な高い成膜速度が要
求される装置においては、膜質をコントロールすること
が困難となる欠点もある。
【0011】図12に示すごとく、マスフローコントロ
ーラー内部の流量制御バルブ26部分を外部に取り出
し、その下部に気化の為の加熱ヒーター31とキャリア
ガス導入管P、キャリアガスと気化後の金属ガスのた
めの金属ガス導出管Pを設けた気化ユニットも考案さ
れている。金属液体ソースの流量は、マスフローメータ
ーによる流量値と流量制御バルブ26の開度の双方向制
御により行われる。しかしながら、制御部がこの様な形
式の気化ユニットにあっては、流量制御バルブ26から
加熱ヒーター31上部の気化皿へ導入される金属液体ソ
ース供給管Pのサイズが直径0.2mm以下という極
小で、しかも、該供給管Pの出口と気化部とが極めて
近接していることとにより、加熱ヒーター31の熱が流
量制御に影響を与えるなど、気化時の温度制御が困難で
あり、安定性に欠けるという欠点があった。
【0012】更に、上述のごときプラズマCVDにおけ
る金属液体供給機構を有する気化ユニットでは、金属液
体の完全気化はキャリアとなるガスの流量、温度に大き
く依存し、金属液体供給配管の内径が小さい為、配管の
つまりが発生しやすい等の問題もあった。また、上記プ
ラズマCVD装置では、成膜中は気化させた金属液体ソ
ースをプラズマリアクターへ搬送中等の、成膜以外の時
間は同量の金属液体ソースを気化させベントラインへ廃
棄するというシーケンスを組み、成膜プロセスの安定を
計っているが、この様な装置においては金属液体のキメ
細かな制御ができないために、高価な金属液体ソースを
無駄に消費することとなっている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の種々の
問題点を解決し、安価で安定供給のできる気化ユニット
を提供するもので、特に、既存の液体供給装置を改良
し、これに適した気化器を組み合わせることによって、
微少流量の金属液体を正確に制御供給でき、高価な金属
液体ソースの無駄を省き、種々の特性の異なる金属液体
ソースに容易に対応できる、CVD装置の気化ユニット
及び気化方法を提供するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の装置に係る発明
はCVD装置のための液体金属気化ユニットであって、
金属液体流量コントローラーと気化器とを有し、該流量
コントローラーはその流路を開閉するバルブをパルス幅
及び周波数の両方により制御可能であり、該流量コント
ローラーにより制御された金属液体が微小粒として気化
器に投入されることを特徴とする液体金属気化ユニット
である。更にその気化器は、内部にヒーターブロックを
有し、その室内の圧力を制御可能な容量の、例えば円筒
状の気化室容器によって構成され、その蓋体部に金属ガ
ス導出管を備えている。気化室容器には、圧力モニター
用ゲージと圧力コントロールバルブが設けられ、ヒータ
ーブロックの上面に金属液体が投入されるための凹所を
有するか、そのブロックの上面はドーム状であることを
特徴としている。本発明の方法においては、CVD装置
のための金属液体の気化方法であって、気化器に投入さ
れる液体ソースは、その駆動電流をパルス幅及び周波数
の両方で制御可能である流量コントローラーによって微
小粒化され、この微小粒をヒーターブロック上に投入す
ることによって順次気化すると共に、液体ソースが投入
される気化器のための気化室容器内は、圧力モニターゲ
ージ及びコントロールバルブにより常に最適圧に制御さ
れていることを特徴とする気化方法である。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明に係る実施の形態を、図1
〜図8によりプラズマCVD装置の例で説明する。図1
は、本発明に係る気化ユニットを有する、プラズマCV
D装置におけるプラズマチャンバー12への金属ガス供
給装置の概略を示しており、気化ユニットへの金属液体
の供給は、図9に示す従来装置と同様に、液体金属原料
容器11の金属液体面上に圧送ガスを管Pから供給す
ることによって行われる。そして、管Pを通して金属
液体が流量コントローラー40に送られ、該コントロー
ラーの制御盤40A,40Bによって夫々パルス幅及び
周波数を個別に制御することで、コントロールされた微
少流量の金属液体ソースは管Pを介して気化器50に
送られ、更に該気化器50により気化された金属ガスが
金属ガス導出管P、バルブVを通してプラズマチャ
ンバー12へ送られる。
【0016】そして、気化器50にはベントラインが設
けられており、そのための管PはバルブVを介して
真空ポンプに連結することにより、該気化器50内の圧
力調節及び不使用金属ガスの廃棄を可能としている。な
お、キャリアガス導入管Pからは従来装置と同様にA
rなどのキャリアガスが気化器50へ送給される。
【0017】図2は、図1に示す液体流量コントローラ
ー40の、特に液体定量供給バルブ41の概略を示す断
面図(A)及び側面図(B)である。同図(A)に明ら
かなように、バルブ41の骨格をなすハウジング42は
その一方を筒状部42Aとして構成され、該ハウジング
42の筒状部42A内にコア43が収容されている。ハ
ウジング42の筒状部42A外周にはコイル44が巻回
され、該コイル44の前後をコイル押えリング45,4
5で、更に外周を外装シート46で夫々該筒状部42A
に固定している。
【0018】ハウジング42の筒状部42Aの先端部位
と、同じくハウジング42の頭部42Bとに渡って設け
られた室47にはプランジャーPが収納され、該プラン
ジャーPとコア43の端部とはスプリングSを介して連
結され、コア43に対してプランジャーPが摺動可能に
支持され、かつ、プランジャーPを後述する弁座48方
向に付勢している。
【0019】一方、上記ハウジング頭部42Bの中心部
に設けられた室47には、その端部を閉塞する状態で弁
座48が挿入され、該弁座48には特に図(B)でより
明らかなごとく、2個の流体通路49A,49Bが形成
され、その少なくとも一方の、弁座48の中心部に位置
する流体通路はノズル状に形成され、後述する気化器部
分に流体を送出する吐出側通路49Bとして形成されて
いる。なお、該吐出側通路49Bは後述するごとく、気
化器50における金属液体投入管Pに連結される。
【0020】これら2個の流体通路49A,49Bの室
47側端部と、上記プランジャーPの弁座48側端部と
の間には、プランジャーPの端面が両流体通路49A,
49Bの室側端部開口と接触、離間を繰り返すことによ
り、該両流体通路の室側端部である開口間を遮断し、又
は連通することができるように構成されている。従っ
て、プランジャーPが図中左方に移動して両流体通路4
9A,49Bの開口間が連通状態となると、その連通状
態の間、流体供給側通路49Aから流体吐出側通路49
Bに、上記室47を介して流体を供給することができ
る。
【0021】上述のコイル44には、図1におけるコン
トローラー40の制御盤40A,40Bが接続されてい
る。そして、該コイル44に印加されるパルス状電流に
よってコア43に吸引磁力を発生させ、スプリングSの
反力に抗してプランジャーPを間欠的に摺動させ、上記
バルブ41の要部である流体通路49A,49B間の断
続操作を行うものである。
【0022】この様なコントローラーの制御盤40A,
40Bも、その概略はインクジェットプリンター等のバ
ルブ制御において知られているので詳細は省略されるけ
れども、上記コイル44に印加される電流パルスのパル
ス幅は、制御盤40Aによって、0.0msecから
9.9msecまで0.1msec刻みに制御可能であ
る。また、その周波数も制御盤40Bによって、1Hz
から999Hzまで1Hz刻みで制御可能とされ、これ
らのコイル44に印加される電流のパルス幅と周波数の
双方をコントロールすることによって、任意の微少液体
流量を自在にコントロールすることができるものであ
る。更に、このバルブ開時間と回数の設定により液体の
流量制御が可能となり、配管内径サイズの選択により粘
度の異なる液体の制御も容易となる。
【0023】図3、図4は、上記図1に示す気化器50
の異なる実施例を示している。図3において気化器50
は、円筒状の気化室を有する円筒状容器51とこれを密
封する蓋体52とからなり、該蓋体52の略中心部位に
金属液体投入管Pが固定されている。また、該投入管
の直下には、導入管より供給される金属液体を気化
するためのヒーターブロック53が配置され、そのヒー
ターブロック53の内部には、気化熱供給のためのヒー
ター54が埋設されている。
【0024】この形式のヒーターブロック53において
は、その上端面に液溜まりを構成する凹所55が形成さ
れており、金属液体投入管Pから間欠的に投入される
極少量の金属液体は、この凹所55に着弾させられる。
そして、上記の気化器50は図9に示す気化器50と略
同様に、円筒状容器51の下方部分と蓋体52に夫々、
キャリアガス導入管P及び金属ガス導出管Pが連結
されている。また、本発明の気化器50においては円筒
状容器51の上方部分にベントラインを構成するための
管Pが連結されており、バルブVを介して真空ポン
プ(図示せず)に接続されている。
【0025】図4に示す形式の気化器50は、上記図3
に示すものと略同様の構造であるが、この実施例におい
ては金属ガス導出管Pを蓋体52の中心部に設けてい
る。この様な構成とすることによって、気化器50にお
ける円筒状容器51内に生成された金属ガスは、キャリ
アガスに対してより均一な濃度状態でプラズマチャンバ
ーに送給することができる。また、そのために金属液体
投入管Pは上記蓋体52の周辺部に設置されている
が、詳細は後述するごとく、本発明における金属液体ソ
ースの気化器内への導入が小粒状態で間欠的にヒーター
ブロック53に投入着弾させられるので、金属液体ソー
スの導入に何ら支障を来さない。なお、管P及びバル
ブVは図3の場合と同様にベントラインを構成するも
のである。
【0026】図5、図6に示す実施例においては、図
3、図4に示す構成の他に、管Pにより接続された圧
力モニター用ゲージ58の出力に応じて圧力コントロー
ルバルブVの開閉を行うことで、気化器50における
円筒状容器51内の圧力を任意に制御することができ
る。これは、ヒーターブロック53に着弾した金属液体
の気化と、キャリアガス導入による圧力上昇と、プラズ
マチャンバー12への連結による圧力降下とによって生
ずる気化器内の、特に気化部において、圧力的な平衡状
態を保つために極めて重要である。そして、この様な圧
力のコントロールを可能とするために、気化器50自体
が圧力室としての容量をもった、例えば円筒状容器51
とされている必要がある。
【0027】なお、上記図3〜図6における実施例にあ
っては、気化室のための容器を円筒状容器51により説
明しているが、本発明の気化ユニットにおける気化室の
ための容器の形状は、特に上記のものに限定されるもの
ではなく、例えば普通の箱形であっても良い。
【0028】図7、図8は、上記気化器50の円筒状容
器51の概略中央部に設置された、ヒーターブロック5
3の異なる実施例の断面を示している。図7において
は、略円柱状ヒーターブロック53の上面に液溜め用凹
所55が設けられ、間欠的に滴下又は飛翔により投入さ
れる極小の金属液体粒は一旦該凹所内に着弾し、気化さ
れる。この様なヒーターブロックにあっては、気化すべ
き金属液体の位置が確定されるので温度のポイントコン
トロールが容易であり、可成り気化し易い金属液体の場
合に好都合である。
【0029】図8に示す他のヒーターブロック53は、
図7に示すものと略同様の円柱状ブロック53の上面が
ドーム状面56を有している。従って、上述と同様に滴
下又は飛翔させられた微小の金属液体粒は該ドーム状面
56の表面頂部に着弾し、その後該ドーム状表面に沿っ
て流下する間に気化するものである。この様なヒーター
ブロックにおいては、ドーム状表面に沿って流下する金
属液体がより広い積でヒーターブロック表面と接触する
ため、熱の伝達が良好となり、蒸気圧が低い、すなわち
気化し難い金属液体の場合に好都合である。なお、図
7、図8に示すいずれのヒーターブロック53も、その
内部にヒーター54が埋設されていて、気化される金属
の種類に対応した最適温度に加熱されることは言うまで
もない。
【0030】次に本願発明に係る装置について、その作
動を説明する。図1に示す本発明の気化ユニットのため
の金属液体は、液体金属原料容器11に収納されてお
り、圧送ガスである例えばヘリウムガスを管Pから供
給することにより、その圧力で管Pから液体流量コン
トローラー40を介して気化器50に送給される。この
時、制御盤40A,40Bを適宜に設定して、そのコイ
ル44に印加される電流のパルス幅及び周波数を設定す
る。
【0031】この様にして、コイル44への印加電流の
パルス幅及び周波数の積により決定される流体の極少流
量に対応して、図2に示すコントローラー40のプラン
ジャーPが間欠的に往復動することによって、流体通路
49A,49B間が開閉され、これに従って、該開時間
に対応した金属液体ソースが極微小単位量だけ流体通路
49B、管Pを介して、図3〜図6に示す金属液体投
入管Pから気化器50内に吐出される。
【0032】上記金属液体投入管Pからの金属ソース
は、上記コントローラー40の制御パルス幅に対応した
1回分の極微少量が、金属流体粒として投入管P先端
からヒーターブロック53に向けて投入され、そのヒー
ターブロック53の上面形状に対応した部位に着弾させ
られた後、その金属液体の特性に応じた気化態様により
気化される。
【0033】図5、図6に示す気化器50には、いずれ
も上記図3、図4に示す構成の他に、ベントラインを構
成する管Pには圧力コントロールバルブVを、そし
て円筒状容器51内の圧力を検知する圧力モニターゲー
ジ57を有する管Pを夫々設けている。そして、該圧
力モニターゲージ57の出力により圧力コントロールバ
ルブVを作動させることによって、気化器50の円筒
状容器51内の圧力を常に最適に制御可能としている。
【0034】こうして、発生した金属ガスは管Pから
のキャリアガス内に拡散した状態で、管Pを通してプ
ラズマチャンバー12に導入され、成膜時には、一定の
気化を行い、金属ガス導出管Pと処理室であるプラズ
マチャンバー12の間のバルブV(図1参照)を閉じ
て、気化器50に接続されたベントラインのバルブV
を開き、金属ガスの出口を切り替えるが、この際、上述
の圧力コントロールバルブVによって気化器内の圧力
状態を一定に保つことができるものである。
【0035】
【発明の効果】本発明の液体金属気化ユニット又は気化
方法によれば、パルス幅と周波数の両方が制御できる流
量コントローラーと、該コントローラーによって微小粒
化された液体金属のための気化器とを組み合わせている
ので、微少流量における金属液体流量の精密なコントロ
ールが可能となり、その気化時の温度変化、ガス圧変動
等を安定させることができる。また、流量コントローラ
ー自体も公知のものの改良で済み、より安価な気化ユニ
ットを提供することができる。更に、気化器容器内の圧
力変動を積極的にコントロール可能とする他、金属流体
の種類に応じた最適の気化状態を発生させることができ
る等の格別の効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る液体金属気化ユニットのフロー説
明図である。
【図2】流量コントローラーの断面図及び側面図であ
る。
【図3】本発明の液体金属気化ユニットに用いられる、
気化器の第1の実施例の断面略図である。
【図4】本発明の液体金属気化ユニットに用いられる、
気化器の第2の実施例の断面略図である。
【図5】本発明の液体金属気化ユニットに用いられる、
気化器の第3の実施例の断面略図である。
【図6】本発明の液体金属気化ユニットに用いられる、
気化器の第4の実施例の断面略図である。
【図7】ヒーターブロックの第1の実施例の説明図であ
る。
【図8】ヒーターブロックの第2の実施例の説明図であ
る。
【図9】従来公知の液体金属気化ユニットのフロー説明
図である。
【図10】従来公知のマスフローコントローラーの概略
説明図である。
【図11】従来公知の気化器の概略説明図である。
【図12】従来公知の他の形式の気化器の概略説明図で
ある。
【符号の説明】
11 原料容器 12 プラズマチャンバー 20 マスフローコントローラー 40 コントローラー 42 ハウジング 43 コア 44 コイル 47 室 48 弁座 49A,49B 流体通路 50 気化器 51 円筒状容器 53 ヒーターブロック 54 ヒーター 55 凹所 56 ドーム状部 58 圧力モニター用ゲージ P プランジャー P キャリアガス導入管 P 金属ガス導出管 P 金属液体投入管 V 圧力コントロールバルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 幸本 徹哉 東京都大田区南六郷3−19−2 株式会社 シー・ヴイ・リサーチ内 Fターム(参考) 4K030 AA11 BA17 BA42 EA01 JA05 JA09 JA18 KA25 KA41 5F045 AA08 AB31 AC07 BB08 EE02 EE03 EE04

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CVD装置のための液体金属気化ユニッ
    トであって、金属液体流量コントローラーと気化器とを
    有し、該流量コントローラーはその流路を開閉するバル
    ブをパルス幅及び周波数の両方により制御可能であり、
    該流量コントローラーにより制御された金属液体が微小
    粒として間欠的に気化器に投入されることを特徴とする
    液体金属気化ユニット。
  2. 【請求項2】 上記気化器は、内部にヒーターブロック
    を有し、その室内の圧力を制御可能な容量の気化室容器
    によって構成されていることを特徴とする請求項1記載
    の液体金属気化ユニット。
  3. 【請求項3】 上記気化室容器は円筒状であり、その蓋
    体中心部に金属ガス導出管を備えていることを特徴とす
    る請求項2記載の液体金属気化ユニット。
  4. 【請求項4】 上記気化室容器には、圧力モニター用ゲ
    ージと圧力コントロールバルブが設けられていることを
    特徴とする請求項2又は3記載の液体金属気化ユニッ
    ト。
  5. 【請求項5】 上記気化器内にはヒーターブロックを有
    し、該ブロックの上面に金属液体が投入されるための凹
    所を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに
    記載の液体金属気化ユニット。
  6. 【請求項6】 上記気化器内にはヒーターブロックを有
    し、該ブロックの上面はドーム状であることを特徴とす
    る請求項1〜4のいずれかに記載の液体金属気化ユニッ
    ト。
  7. 【請求項7】 CVD装置のための金属液体の気化方法
    であって、気化器に投入される液体ソースは流量コント
    ローラーによって微小粒化され、この微小粒をヒーター
    ブロック上に投入することによって順次気化することを
    特徴とする気化方法。
  8. 【請求項8】 上記流量コントローラーによる微小粒化
    は、流量コントローラーのための駆動電流をそのパルス
    幅及び周波数の両方で制御可能であることを特徴とする
    請求項7記載の気化方法。
  9. 【請求項9】 上記液体ソースが投入される気化器のた
    めの気化室容器内は、圧力モニターゲージ及びコントロ
    ールバルブにより常に最適圧に制御されていることを特
    徴とする請求項7又は8記載の気化方法。
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