JP2002172715A - 合成樹脂製チャック付袋体の製造方法及び装置 - Google Patents

合成樹脂製チャック付袋体の製造方法及び装置

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JP2002172715A
JP2002172715A JP2000370908A JP2000370908A JP2002172715A JP 2002172715 A JP2002172715 A JP 2002172715A JP 2000370908 A JP2000370908 A JP 2000370908A JP 2000370908 A JP2000370908 A JP 2000370908A JP 2002172715 A JP2002172715 A JP 2002172715A
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chuck
films
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long
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Mitsuru Yano
充 谷野
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Seisan Nipponsha KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】通気部から袋体内への湿分や水分、あるいは水
分を媒体とする細菌の浸透を遮断し、かつ通気部自体が
損傷を来すような場合が生じても滅菌処理した後の滅菌
効果を可及的に持続可能とした低コストで品質良好な合
成樹脂製チャック付袋体を製造する。 【解決手段】耳片20a、20bの上端縁1c、1dを
長短の段差Hを持たせて長尺の表裏胴部フィルム1a、
1bを上下に重ねて胴部フィルム1a、1bの長手方向
に送り走行し、長尺の通気性テープ素材4を胴部フィル
ム1a、1bと併走させ、胴部フィルム1a、1bの間
に挿入してチャックガイド32によって通気性テープ素
材4の接着代を短い方の耳片20aの上端縁1cに位置
決めしてシール5し、胴部フィルム1a、1bをサイド
シールし、このサイドシール部で所定の袋幅に切断して
袋体の開口部にチャック2を有し、開口部における前記
チャック2より上部で対面する表裏の耳片20a、20
bの短い方の耳片20aの上端縁1cに通気性テープ素
材4を袋幅に渡って接着一体化した袋体を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、滅菌処理を必要と
する内容物が包装された状態で滅菌処理を施し、その滅
菌処理が施された内容物が汚染されることなく滅菌状態
を可及的に維持させるようにした合成樹脂製チャック付
袋体の製造方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ガーゼ、脱脂綿、繃帯、縫合糸、綿棒、
綿球、生理綿等の医療補助品ないし家庭用衛生材料ある
いは、注射器、輸液セット、輸血セット、シャーレ、医
療用手袋等の医療用器具は袋体に包入した状態で滅菌処
理している。
【0003】従来、滅菌処理するためのチャック付の袋
体は、例えば、実開平4−102270号や実開昭58
−182648号で提供されている。これらの何れにお
いてもチャックより下方の部位に通気部を持っており、
加えて、チャックが閉鎖されていることが大前提となっ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のような袋体
では、通気部がチャックより下方の部位に設けられてい
るため、チャックを閉じた状態においても常に袋体の内
外は通気部によって通気状態となっており、下記のよう
な諸問題を有している。
【0005】通気部の通気性素材としては、空気は容易
に透過するが水分は透過しないような材質が好ましい
が、一般的には空気が透過し易いものは当然のこと水分
も透過し易くなる。従って、多湿の雰囲気の状況下に放
置されたり、通気性素材に水分が直接、間接的に付着す
るような状況下におかれた場合には、内容物にカビが生
じたり、変質してしまう恐れがある。また、滅菌処理を
施しているに拘らず、水分が付着することによって水分
を媒体とする細菌の浸透を生じ、この細菌が袋体内で増
殖して内容物が汚染されてしまう危険性があった。
【0006】さらに、通気性素材は袋本体のフィルムよ
り脆弱である。従って、内容物によっては、通気性素材
に直接接触することにより、通気性素材が傷ついたり、
穴が開いたりする等の不具合を生じ、滅菌効果が消失ま
たは低下する場合がある。あるいは、内容物の荷重が通
気部の通気性素材に集中し易く、通気部より破袋を生じ
る危険性がある。
【0007】元来、通気性素材自体は袋本体と比較して
高価であり、両者の使用割合を必要最低限に止めること
が要求されるが、上記の不具合を解消するために、強度
的にも優れた通気性素材を用いるようにした場合、コス
トがさらに高くなる等の問題が生じる。
【0008】本発明の目的は、上記従来の問題点に鑑み
て、通気部から袋体内への湿分や水分、あるいは水分を
媒体とする細菌の浸透を遮断し、かつ通気部自体が損傷
を来すような場合が生じても、滅菌処理後の滅菌効果を
可及的に持続可能とした低コストで品質良好な合成樹脂
製チャック付袋体の製造方法及び装置を提供することで
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の製造方法は、請求項1に記載の通り、熱接着
性を有する袋体の開口部の内側に雌雄咬合型のチャック
が設けられ、前記開口部における前記チャックより上部
で対面する表裏の耳片の上端縁は長短の段差を持たせ、
短い方の耳片の上端縁に熱接着性を有する通気性テープ
素材を袋幅に渡って接着一体化された合成樹脂製チャッ
ク付袋体を製造する方法であって、前記耳片の上端縁を
長短の段差を持たせた長尺の表裏胴部フィルムを上下に
重ねて胴部フィルムの長手方向に送り走行し、長尺の通
気性テープ素材を胴部フィルムと併走させ前記上下の胴
部フィルムの間に挿入して短い方の耳片の上端縁に接着
代を持たせて重ね合わせる工程と、前記チャックに対し
前記通気性テープ素材の接着代の位置を位置決めする工
程と、前記通気性テープ素材の接着代と前記短い方の耳
片の上端縁を接着し、この接着部分を冷却する工程と、
胴部フィルムの走行方向に対し平面内で直交する方向で
サイドシールしてこのサイドシール幅内で所定の袋幅に
切断する工程とを特徴するものである。
【0010】また、本発明の製造装置は、請求項2に記
載の通り、熱接着性を有する袋体の開口部の内側に雌雄
咬合型のチャックが設けられ、前記開口部における前記
チャックより上部で対面する表裏の耳片の上端縁は長短
の段差を持たせ、短い方の耳片の上端縁に熱接着性を有
する通気性テープ素材を袋幅に渡って接着一体化された
合成樹脂製チャック付袋体を製造する装置であって、前
記耳片の上端縁を長短の段差を持たせて胴部フィルムの
長手方向に送り走行する長尺の表裏胴部フィルムを上下
に分離し、長尺の通気性テープ素材を前記胴部フィルム
と併走させ前記上下の胴部フィルムの間に短い方の耳片
の上端縁に接着代を持たせて挿入する手段と、前記チャ
ックに対し前記通気性テープ素材の接着代の位置を位置
決めするチャックガイド手段と、前記通気性テープ素材
の接着代と前記短い方の耳片の上端縁をシールバーによ
って接着し、この接着部分を冷却バーによって冷却する
手段と、胴部フィルムの走行方向に対し平面内で直交す
る方向でサイドシールバーによってサイドシールする手
段と、このサイドシール幅内でカッターによって所定の
袋幅に切断する手段とを一連に配置したことを特徴とす
るものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面に
基づいて説明する。本発明の製造方法及び装置によって
製造する袋体について図1及び図2で説明する。1は袋
体であり、1a、1bは対面する表裏の胴部フィルムで
あって少なくともその内面が熱接着性を有している。前
記袋体1の開口部3の内側には雌雄咬合型のチャック2
が袋体1の幅方向に渡って設けられている。6は前記胴
部フィルム1a、1bの両サイドを接着したサイドシー
ルである。
【0012】前記胴部フィルム1a、1bの前記チャッ
ク2より上部に延びる胴部フィルム1a側の耳片20a
の上端縁1cと胴部フィルム1b側の耳片20bの上端
縁1dは、例えば、胴部フィルム1a側の耳片20aの
上端縁1cを胴部フィルム1b側の耳片20bの上端縁
1dよりも短くして長短の段差Hを持たせて、胴部フィ
ルム1a側の短い方の耳片20aの上端縁1cに熱接着
性を有する通気性テープ素材4をシール5によって袋体
1の全幅に渡って接着一体化し、この通気性テープ素材
4の上端縁と前記長い方の胴部フィルム1b側の耳片2
0bの上端縁1dとを天シール7を施したもので、この
通気性テープ素材4と胴部フィルム1b側の耳片20b
とが対接する両サイド部分についても、前記サイドシー
ル6が併せて施されているものである。
【0013】また、図1で示すように、前記通気性テー
プ素材4より少しく下方で前記チャック2より上方位置
において、長短の耳片20a、20bを袋体1の幅方向
に渡って引き裂き開封するときの引き裂き口となるVノ
ッチ8を前記サイドシール6に設けたものである。この
Vノッチ8により引き裂き開封を行っても、この引き裂
き線とチャック2との間には前記耳片20a、20bが
一部残存しており、この残存している耳片20a、20
bはチャック2を開放するときの摘み代となるのであ
る。
【0014】図2では底部が開放されており、開口部3
は天シール7が施されているが、開口部3側が開放さ
れ、底部に底シールが施されている態様を選択してもよ
い。何れにしても開放されている側から内容物が充填さ
れた後、この開放部分はシールされることになる。
【0015】従って、開放されている側から内容物が充
填された後、この開放部分はシールされるが、この時点
においてはチャック2は開放した状態であり、このチャ
ック2を開放した状態で内容物の滅菌処理を行う。すな
わち、滅菌処理用の滅菌ガス等はチャック2より上方の
通気性テープ素材4を透過して開口部3に入り、開放し
ているチャック2部から袋体1内に流入して内容物およ
び袋内部を滅菌するものである。この滅菌処理後にはチ
ャック2はそのまま開放した状態あるいは必要に応じて
閉鎖する。
【0016】上記のような袋体1を製造する本発明を図
3及び図4によって説明する。前記耳片20a、20b
の上端縁1c、1dを長短の段差Hを持たせて胴部フィ
ルムの長手方向に送り走行する長尺の表裏胴部フィルム
1a、1bを上下に分離するための第1ガイドロール3
9と、この第1ガイドロール39で上下に分離した表裏
胴部フィルム1a、1bを上下の分離状態を保持するた
めに上下に配置した第2ガイドロール30及び第3ガイ
ドロール31と、前記上下に分離した表裏胴部フィルム
1a、1bを所要の隙間を持たせる第4ガイドロール4
0とが配設されており、前記上下に分離した表裏胴部フ
ィルム1a、1b間のスペース内には通気性テープ素材
コイル41が配置され、この通気性テープ素材コイル4
1から捲戻される通気性テープ素材4を前記第4ガイド
ロール40によって所要の隙間を持たせている表裏胴部
フィルム1a、1bの間に挿入する第5ガイドロール4
2が設けられている。
【0017】第4ガイドロール40の下流には、前記通
気性テープ素材コイル41から巻き戻された通気性テー
プ素材4を前記表裏胴部フィルム1a、1bと併走して
短い方の耳片20aの上端縁1cに接着代を持たせて表
裏胴部フィルム1a、1bの隙間に挿入し、前記チャッ
ク2に対し前記通気性テープ素材4の接着代の位置を位
置決めするチャックガイド32が配置している。
【0018】前記チャックガイド32によって通気性テ
ープ素材4の接着代を位置決めした後で前記通気性テー
プ素材4の接着代と前記短い方の耳片20aの上端縁1
cをシール5するシールバー33と、このシール5の部
分を冷却する冷却バー34とが並列配置されており、前
記冷却バー34の下流に表裏胴部フィルム1a、1bの
走行方向に対し平面内で直交する方向でサイドシール6
するサイドシールバー35と、このサイドシール6の部
分を冷却する冷却バー36と、このサイドシール6の幅
内で所定の袋幅に切断するカッター38が配置されてい
る。前記冷却バー36とカッター38との間には所定の
袋幅に切断するためのフィードロール37を配置した一
連の構成よりなるものである。
【0019】上記の構成よりなる本発明は、図示省略し
ている表裏胴部フィルム1a、1bのコイルから巻き戻
される表裏胴部フィルム1a、1bを第1ガイドロール
39で上下に分離し、第2ガイドロール30及び第3ガ
イドロール31によって表裏胴部フィルム1a、1bを
上下の分離状態を保持し、さらに、前記上下に分離した
表裏胴部フィルム1a、1bを第4ガイドロール40に
よって所要の隙間を持たせ、この隙間に通気性テープ素
材コイル41から巻き戻されて第5ガイドロール42に
よってガイドされる通気性テープ素材4を表裏胴部フィ
ルム1a、1bと併走させ、第4ガイドロール40によ
って所要の隙間を持たせている表裏胴部フィルム1a、
1bの間に挿入し、胴部フィルム1aの短い方の耳片2
0aの上端縁1cに接着代を重ね合わせる。
【0020】前記通気性テープ素材4を表裏胴部フィル
ム1a、1bと併走させ、胴部フィルム1aの短い方の
耳片20aの上端縁1cに接着代を重ね合わせて挿入し
た後にチャックガイド32によってチャック2に対し前
記通気性テープ素材4の接着代の位置を位置決めし、シ
ールバー33により通気性テープ素材4と短い方の耳片
20aの上端縁1cとをシール5し、このシール5の部
分を冷却バー34によって冷却する。
【0021】前記シール5の部分を冷却した後に、サイ
ドシールバー35、36によってサイドシール6を施
し、このサイドシール6の部分を冷却バー36によって
冷却する。前記サイドシール6の部分を冷却した後に、
フィードロール37によってカッター38による切断位
置にサイドシール6の幅の中央が位置するよう所定の袋
幅に送り出し、カッター38によって切断して図1及び
図2で示す袋体1を連続的に高速製造するものである。
【0022】上記の製造装置では基本的には図1及び図
2の袋体1の底部に図5で示すように逆V字状に折り込
まれた底ガゼット9を表裏胴部フィルム1a、1bの下
端縁をシール10した構造の袋体1も製造することが可
能である。それには、図示省略しているが、例えば、第
4ガイドロール40により表裏胴部フィルム1a、1b
を所要の隙間を持たせた部位で長尺の底ガゼット9を表
裏胴部フィルム1a、1bと併走して表裏胴部フィルム
1a、1bの間の底部に挿入し、図略の底シールバーに
よってシール10する。この底ガゼット9を備えた袋体
1に内容物を充填することにより前記底ガゼット9が拡
開して内容物をより多く収納し、かつ安定した自立を可
能とする。
【0023】また、上記の製造装置では基本的には図1
及び図2の袋体1の両サイドに図6及び図7で示すよう
に、V字状に折り込まれた横ガゼット11を設けた袋体
1を製造することが可能である。この袋体1は前記V字
状に折り込まれた横ガゼット11を、チャツク2と一体
若しくは別体のシールテープ12によって横ガゼット1
1の上端縁を表裏胴部フィルム1a、1bの何れか一方
の内側に寄せて接着した構造である。この場合は図示省
略しているが、例えば、第4ガイドロール40により表
裏胴部フィルム1a、1bを所要の隙間を持たせた部位
で、表裏胴部フィルム1a、1bの走行方向に対し平面
内で直交する方向からV字状に折り畳まれた長尺の横ガ
ゼット11を所定の長さに切断して製袋する袋幅間隔で
表裏胴部フィルム1a、1bの隙間より挿入し、長尺の
チャツク2と一体若しくは別体のシールテープ12を表
裏胴部フィルム1a、1bの間で横ガゼット11の上端
縁の位置で表裏胴部フィルム1a、1bと併走し、通気
性テープ素材4のシールバー33の部位に前記シールテ
ープ12を表裏胴部フィルム1a、1bの何れか一方に
接着する図略のシールバーを設け、前記シールテープ1
2によって横ガゼット11の上端縁を表裏胴部フィルム
1a、1bの何れか一方の内側に寄せて接着する。この
横ガゼット11を備えた袋体1の場合は内容物を充填す
ることにより前記横ガゼット11が拡開して袋体1がボ
ックス状となり内容物をより多く収納すると共に自立可
能とする。
【0024】上記本発明によって製造された袋体1は、
ガーゼ、脱脂綿、繃帯、縫合糸、綿棒、綿球、生理綿等
の医療補助品ないし家庭用衛生材料、あるいは、注射
器、輸液セット、輸血セット、シャーレ、医療用手袋等
の医療用器具、また、術着、マスク、帽子等の医療関係
品、さらに、食品や飲料関係等汚染防止が要求されるよ
うな分野で作業する人が着用する作業着、手袋、マス
ク、帽子など広い範囲で使用され、特殊な例では椎茸な
どの茸の栽培に使用する培養体の滅菌処理にも用いられ
る。
【0025】前記滅菌処理法としては、どのような滅菌
法でもよいが、例えば、エチレンオキサイドガス(以下
EOGと略称する)、プロピレンオキサイド、ホルムア
ルデヒド、β−プロピオラクトン、メチルブロマイド等
の滅菌ガスを用いるガス滅菌処理や紫外線処理、あるい
は、X線、γ線などの電磁放射線、高速電子線、β線、
α線、中性子、陽子などの粒子放射線等を用いる放射線
滅菌処理、さらに、オートクレーブ等の加熱滅菌等であ
り、これらは袋体1に収納される内容物及び内容物を収
納する袋体1の素材構成等によって、それらに好ましい
滅菌処理を選択する。
【0026】また、本発明に用いられる袋体1の胴部フ
ィルム1a、1bの素材としては、例えば、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン等の熱接
着性を有する単一又は複合フィルムであり、複合フィル
ムの場合には内面のシーラント層を形成する樹脂として
は、比較的低温で溶融する樹脂であれば特に限定するこ
となく用いることができ、具体的には、低密度ポリエチ
レン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−プロピレン共
重合体等を用いる。また、基材層としては、比較的安価
な直鎖状低密度ポリエチレンやポリプロピレン等が選択
されたり、酸素や水を通し難いナイロンやポリエステル
等が選択されたり、あるいは、エチレン−ビニルアルコ
ール共重合体等のガスバリヤ性を有する樹脂からなる層
と、ポリオレフィン等の水分遮断性を有する樹脂からな
る層との2層以上の樹脂層であってもよく、あるいはま
た、ポリオレフィン樹脂等からなる層に塩化ビニリデン
をコートしたり、ポリオレフィン樹脂等からなる層にア
ルミや酸化ケイ素を蒸着する等してガスバリヤ効果を高
めたもの、さらに、ポリオレフィン樹脂等からなる層に
アルミ箔等の金属箔や紙をラミネートしたものであって
もよいが、これらに限定されるものではない。
【0027】さらに、本発明に用いられる通気性テープ
素材4としては、通気性と細菌遮断性を有し、袋体1の
胴部フィルム1a、1bに用いられる素材との熱接着性
に優れたものであることが望ましい。そこで、具体例と
して、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、
ナイロン等の合成樹脂繊維からなる不織布、微多孔性合
成樹脂フィルム、紙あるいは紙に前記合成樹脂繊維を混
抄した合成紙などを単独又は複数層積層した複合材であ
る。尚、前記EOGによるガス滅菌処理においては、通
気性テープ素材4としては、アミノ基、−SH基、カル
ボキシル基などのEOGと反応する物質や、メルカプタ
ン類、エステル類などの揮発性の物質を含まないものが
選択される。
【0028】
【本発明で製造した袋体の使用態様】開放されている側
から内容物が充填された袋体1は、その開放部分がシー
ルされる。この時点においてチャック2は開放した状態
であり、袋体1に内容物の充填後における滅菌処理はチ
ャック2は開放した状態で滅菌処理を行い、例えば、E
OG処理の場合は、滅菌処理後の袋体1内にEOGが残
存しないように、必要程度時間を置いて通気性テープ素
材4から脱気するのを待ってチャック2を閉じたり、あ
るいはチャック2をそのまま開放した状態で出荷する。
ユーザーは、袋体1の開口部3をカットして既に滅菌し
ている内容物を取り出して直ちに使用する。
【0029】上記滅菌処理してチャック2を開放した状
態で出荷した場合、ユーザーでの保管が長期に渡ってし
まったときや、特に滅菌性が要求されるとき等に、ユー
ザーではそのまま再滅菌処理を行うことができ、あるい
は、ユーザーが一々チャック2を開放する手間を省き、
一部使用した残りの内容物はチャック2を閉じて保管し
ておき滅菌効果のあるうちに使用する。尚、内容物の充
填後に滅菌処理を行わないで(チャック2を開放した状
態で)出荷する場合があり、この場合は、ユーザーの方
で使用時に滅菌処理して使用し、一部残りの内容物は、
チャック2を閉じて保管しておき、滅菌効果のあるうち
に使用する態様となる。
【0030】一方滅菌処理後にチャック2を閉じた状態
で出荷する場合は、例えば、輸送運搬中の通気性テープ
素材4部分の破損事故や多湿環境下に置かれた場合、水
で濡れたりした場合等には内容物を保護し、滅菌効果が
可及的に持続する。従って、内容物が使用されるに至る
過程を把握した上で、あるいはユーザーの要望に応じ
て、チャック2を開放した状態で出荷するか、それとも
閉じた状態で出荷するかが選択されるが、店頭販売され
る場合は各種多様な環境情況が想定されるため、チャッ
ク2を閉じた状態で出荷して内容物に対する保護性を高
めることが望ましい。
【0031】すなわち、通気性テープ素材4はチャック
2より上部の開口部3における耳片に設けられているた
め、前記チャック2を閉じることにより通気性テープ素
材4を通しての袋体1内との通気はチャック2により可
及的に遮断される。従って、袋体1を多湿の雰囲気の状
況下に放置したり、通気性テープ素材に水分が直接、間
接的に付着するような状況下におかれた場合であって
も、内容物にカビの発生や変質を防止し、水分が付着す
ることによる水分を媒体とする細菌の浸透を阻止するも
のである。
【0032】また、通気性テープ素材4は袋体1の全幅
に渡って接着されているため、吸気及び脱気が円滑に行
われ、滅菌処理と残存ガスの排出を短時間で行うことが
できる。さらに、滅菌処理条件(内容物、袋体1のサイ
ズ、滅菌処理スピード及び時間)を、袋体1に設ける通
気性テープ素材4の面積に応じて自由に設定することが
できる。
【0033】また、本発明による袋体1の製造において
は、連続帯状の通気性テープ素材4を一連の製袋工程に
組み込んで所定部に接着することにより高速生産が可能
であり、低コストで製造され、比較的高価な通気性テー
プ素材4を使用するこの種の袋体自体をコストアップす
ることなく安価に提供することができる。
【0034】本発明により製造した袋体1は滅菌処理す
る内容物のみならず、電子レンジ用の包装袋として使用
する場合に、チャック2を開放した状態で電子レンジで
加熱した際に袋体1内の膨脹気体を通気性テープ素材4
から排気することができるので、電子レンジ用の包装袋
として使用することもできる。
【0035】本発明は上記のような実益を有する袋体1
を連続的に高速製造を可能とし、特にチャックガイド3
2によって通気性テープ素材4の接着代をチャック2に
対し位置決めして短い方の耳片20aの上端縁1cにシ
ール5するようにしたため、通気性テープ素材4が短い
方の耳片20aの上端縁1cに正しく接着させることが
でき、外観が良好な良品質の袋体1を製造することがで
きる。
【0036】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、通
気性テープ素材をチャックより上部の耳片に設けたこと
によりチャックを閉じておくことで、多湿の雰囲気の状
況下に放置したり、通気性テープ素材に水分が直接、間
接的に付着するような状況下におかれた場合であって
も、内容物にカビの発生や変質を防止し、水分が付着す
ることによる水分を媒体とする細菌の浸透を阻止する。
あるいは、通気性テープ素材と内容物が隔離されている
ので内容物が通気性テープ素材を損傷することがなく、
一方、外的事由により通気性テープ素材が損傷したりす
ることがあっても滅菌効果を可及的に持続する。また、
通気性テープ素材がチャックより上方に位置しており、
チャックを開放した状態で前記通気性テープ素材を通し
て滅菌処理が行われることから、チャックより上方の開
口部部分やチャック部分も確実に滅菌処理が施されてお
り、従って、内容物の取り出しの際に内容物がこれらの
部分と接触することによっても汚染されることがない。
さらに、滅菌処理と残存ガスの排出を短時間で行うこと
ができ、ユーザー側の各種状況に応じてケースバイケー
スで利便性を有する袋体を良好な品質で高速生産して安
価に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により製造した袋体を示す正面図
【図2】図1のA−A線断面図
【図3】本発明による製造ライン構成を示す側面図
【図4】図3の平面図
【図5】本発明により製造可能とする底ガゼツト付袋体
の図1のA−A線相当断面図
【図6】本発明により製造可能とする横ガゼツト付袋体
の正面図
【図7】図6のB−B線断面図
【符号の説明】
1 袋体 1a 胴部フィルム 1b 胴部フィルム 1c 上端縁(耳片20a) 1d 上端縁(耳片20b) 2 チャック 3 開口部 4 通気性テープ素材 5 シール 6 サイドシール 7 天シール 8 Vノッチ 9 底ガゼット 10 シール 11 横ガゼット 12 シールテープ 20a 耳片 20b 耳片 30 第2ガイドロール 31 第3ガイドロール 32 チャックガイド 33 シールバー 34 冷却バー 35 サイドシールバー 36 冷却バー 37 フィードロール 38 カッター 39 第1ガイドロール 40 第4ガイドロール 41 通気性テープ素材コイル 42 第5ガイドロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61L 2/10 A61L 2/10 2/20 2/20 H K 2/26 2/26 A B29L 31:00 B29L 31:00 Fターム(参考) 3E075 BA42 BA46 CA02 DA14 DA32 DD13 DD44 DD46 DE17 GA01 GA04 GA05 4C058 AA12 AA14 BB05 BB06 BB07 EE13 EE14 EE15 EE24 JJ13 JJ15 KK02 KK03 4F211 AC03 AH54 TA05 TC08 TD11 TJ15 TN02 TN56 TW23

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱接着性を有する袋体の開口部の内側に
    雌雄咬合型のチャックが設けられ、前記開口部における
    前記チャックより上部で対面する表裏の耳片の上端縁は
    長短の段差を持たせ、短い方の耳片の上端縁に熱接着性
    を有する通気性テープ素材を袋幅に渡って接着一体化さ
    れた合成樹脂製チャック付袋体を製造する方法であっ
    て、 前記耳片の上端縁を長短の段差を持たせた長尺の表裏胴
    部フィルムを上下に重ねて胴部フィルムの長手方向に送
    り走行し、長尺の通気性テープ素材を胴部フィルムと併
    走させ前記上下の胴部フィルムの間に挿入して短い方の
    耳片の上端縁に接着代を持たせて重ね合わせる工程と、
    前記チャックに対し前記通気性テープ素材の接着代の位
    置を位置決めする工程と、前記通気性テープ素材の接着
    代と前記短い方の耳片の上端縁を接着し、この接着部分
    を冷却する工程と、胴部フィルムの走行方向に対し平面
    内で直交する方向でサイドシールしてこのサイドシール
    幅内で所定の袋幅に切断する工程とを特徴とする合成樹
    脂製チャック付袋体の製造方法。
  2. 【請求項2】 熱接着性を有する袋体の開口部の内側に
    雌雄咬合型のチャックが設けられ、前記開口部における
    前記チャックより上部で対面する表裏の耳片の上端縁は
    長短の段差を持たせ、短い方の耳片の上端縁に熱接着性
    を有する通気性テープ素材を袋幅に渡って接着一体化さ
    れた合成樹脂製チャック付袋体を製造する装置であっ
    て、 前記耳片の上端縁を長短の段差を持たせて胴部フィルム
    の長手方向に送り走行する長尺の表裏胴部フィルムを上
    下に分離し、長尺の通気性テープ素材を前記胴部フィル
    ムと併走させ前記上下の胴部フィルムの間に短い方の耳
    片の上端縁に接着代を持たせて挿入する手段と、前記チ
    ャックに対し前記通気性テープ素材の接着代の位置を位
    置決めするチャックガイド手段と、前記通気性テープ素
    材の接着代と前記短い方の耳片の上端縁をシールバーに
    よって接着し、この接着部分を冷却バーによって冷却す
    る手段と、胴部フィルムの走行方向に対し平面内で直交
    する方向でサイドシールバーによってサイドシールする
    手段と、このサイドシール幅内でカッターによって所定
    の袋幅に切断する手段とを一連に配置したことを特徴と
    する合成樹脂製チャック付袋体の製造装置。
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