JP2002172708A - 無端歯付きベルトの製造方法および製造装置 - Google Patents

無端歯付きベルトの製造方法および製造装置

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JP2002172708A
JP2002172708A JP2000373836A JP2000373836A JP2002172708A JP 2002172708 A JP2002172708 A JP 2002172708A JP 2000373836 A JP2000373836 A JP 2000373836A JP 2000373836 A JP2000373836 A JP 2000373836A JP 2002172708 A JP2002172708 A JP 2002172708A
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Masanori Kiyoi
正則 清井
Yukiharu Hiramatsu
幸春 平松
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無端歯付きベルトの製造方法において、成形
金型と移動金型との間に多数本、等間隔に懸回された芯
体コードの上面に加熱溶融したシート状のカバー材を、
加圧ロールにより歯形溝部に押し込む際に、芯体コード
間の間隔のバラツキを小さくし、かつ、歯形を充分に成
形する製造方法および製造装置を提供する。 【解決手段】 加圧ロール5が成形金型2に接する位置
ロと成形金型2の軸心cとの間を結ぶ直線eと、芯体コ
ード1が最初に成形金型2に接する位置イと成形金型2
の軸心cとの間を結ぶ直線fとの交差角θが5°〜90
°であり、シート状のカバー材10を芯体コード1の上
面に押し出す吐出孔ハの位置と加圧ロール5をカバー材
10に押し付ける位置ロとの間隔を調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、無端歯付きベル
トの成形金型と移動金型との間に芯体コードを多数回、
等間隔に懸回し、前記成形金型を回転させながら加熱溶
融されたシート状のカバー材を前記芯体コードの上面に
押出し、このカバー材の一部を前記成形金型の歯形溝部
に圧入し冷却する無端歯付きベルトの製造方法および製
造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の歯付きベルトの成形方法は、ま
ず、成形金型に芯体コードを多数本、等間隔に懸回し、
この芯体コード上面に加熱溶融されたシート状のカバー
材(例えば、熱可塑性ポリウレタンシート)を押出す。
つづけて加圧手段により前記カバー材の一部を成形金型
の歯形溝部に押し込んで歯形を形成した後、冷却してオ
ープンエンドの歯付きベルトを製造している。
【0003】なお、上記成形金型は、成形する歯付きベ
ルトの歯形に対応する歯形溝部を外周面に軸心方向に向
けて設けられている。また、シート状のカバー材を加圧
する手段としては、加圧ロールを用いる他に、金属製ベ
ルトによりシート状のカバー材を加圧しながらその一部
を上記歯形溝部に押し込む方法が開示されている。
【0004】図3は、従来の歯付きベルト製造工程の概
要を示す斜視図で、同図において繰出し手段9’より繰
り出された芯体コード1’は、ダイヘッド4’の下部を
経て成形金型2’に約半周懸回され引取り手段8’まで
案内される。成形金型2’と引取り手段8’とを回転さ
せながらダイヘッド4’より加熱溶融されたフィルム状
のカバー材10’(図4参照)が芯体コード1’の上面
に押し出され、つづいてこのシート状のカバー材が、加
圧ロール5’により成形金型2’に押し付けられ、この
カバー材の一部が成形金型2’の歯形溝部12’(図4
参照)に圧入され冷却されて歯形が成形される。なお、
加圧ロール5’に替えて図示しない金属ベルトにより平
面で押し付ける方法もある。
【0005】図4は成形金型2’と加圧ロール5’とダ
イヘッド4’との位置関係を示す側面図で、成形金型
2’は、外周面に製造する歯付きベルトの歯形に対応す
る多数の歯形溝部12’を軸心方向に形成して、回転可
能に水平に支持されている。芯体コード1’はダイヘッ
ド4’の下部を経て成形金型2’に懸回され、加圧ロー
ル5’は、成形金型2’と芯体コード1’との最初の接
点イ’の上部に接近・離間可能に設けられている。なお
ダイヘッド4’は、芯体コード1’が成形金型2’に最
初に接する位置イ’のコード移動方向上流側に設けら
れ、図示しない押出機より加熱溶融されたカバー材が供
給され、シート状のカバー材10’を押し出す。
【0006】図5は、図4の円A部分を示す拡大斜視図
で、成形金型2’の外周に懸回された芯体コード1’の
上面に、加熱溶融されたシート状のカバー材10’がダ
イヘッド4’より押出されると、シート状カバー材1
0’は芯体コード1’の間を矢印yの方向に垂れ下がり
ながら成形金型2’に移送される。図4に示すように、
成形金型2’が矢印xの方向に回転すると、シート状の
カバー材10’は、芯体コード1’の間に強く押し付け
られ、この一部は芯体コード1’の間を通過して成形金
型2’の歯形溝部12’に圧入され歯部13’が成形さ
れる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような構成を有する従来の歯付きベルトの製造方法で
は、成形された歯付きベルトの構造において次のような
問題がある。
【0008】上述のようにカバー材10’が強制的の芯
体コード1’の間を通過する際に、芯体コード1’に掛
けられた張力や芯体コード1’の形状のバラツキ等によ
り、芯体コード1’の両側の圧力が変化し、芯体コード
1’はベルト幅方向に移動されて芯体コード1’相互間
の間隔のバラツキが大きくなることがある。なお、この
芯体コード間の間隔をピッチともいい、このピッチのバ
ラツキを「ピッチ乱れ」ともいう。
【0009】この状態を図6に示す。芯体コード1’d
と芯体コード1’cとの間隔を基準ピッチSとしたと
き、芯体コード1’cと芯体コード1’bとのピッチB
から芯体コード1’bと芯体コード1’aとのピッチA
までのバラツキが生じる。芯体コード1’bの片側のカ
バー材10の粘度に高低を生じて、この粘度に従って芯
体コード1’bがベルト幅方向に移動したためと考えら
れる。このピッチのバラツキが大きいと、製造された歯
付きベルトは振動して騒音を発したり、寿命が短くなる
ことがある。一方、芯体コードの幅方向の移動を防止す
るために、芯体コード1’が成形金型2’に充分支持さ
れた後加圧ロール5’を押し付けると、カバー材10’
が冷却されて歯形溝部12’に充分に充填されない問題
がある。
【0010】この発明は、このような芯体コード間の間
隔のバラツキが小さく、歯形が充分に成形された無端歯
付きベルトを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために請求項1に記載の無端歯付きベルトの製造方法
は、成形金型と移動金型との間に、芯体コードを多数
回、等間隔に懸回し、前記成形金型を回転させながら前
記芯体コードの上面に加熱溶融したシート状のカバー材
を押出し、つづけてこのカバー材を押出す位置のコード
移動方向下流側に設けられた加圧ロールを前記カバー材
に押付け、前記カバー材の一部を前記芯体コード間を通
して前記成形金型の歯形溝部に圧入したのち冷却して所
定の長さの無端歯付きベルトを製造する方法であって、
前記加圧ロールが前記成形金型に接する位置と前記成形
金型の軸心との間を結ぶ直線と、前記芯体コードが最初
に前記成形金型に接する位置と前記成形金型の軸心との
間を結ぶ直線との交差角を5°〜90°の範囲内に設定
するとともに、シート状の前記カバー材を前記芯体コー
ドの上面に押出す位置と前記加圧ロールを前記成形金型
に接する位置との間隔を調整することにより、前記芯体
コードの間隔のバラツキを減少させることを特徴として
いる。
【0012】即ち、前記加圧ロールが前記成形金型に接
する位置(ベルト製造中は接しない)と前記成形金型の
軸心との間を結ぶ直線(加圧線ともいう)と、前記芯体
コードが最初に前記成形金型に接する位置と前記成形金
型の軸心との間を結ぶ直線(基準線ともいう)との交差
角(ずらし角度ともいう)が5°〜90°である。
【0013】このずらし角度は、芯体コードが成形金型
と最初に接する位置から加圧ロールがシート状カバー材
に押し付ける位置までの距離に比例し、この間芯体コー
ドは、最初に芯体コードを成形金型に巻き付けるときの
張力により、成形金型に押し付けられている。従って、
芯体コードの幅方向への移動し易さ(ピッチ乱れの可能
性)は、上記ずらし角度が大きくなるに従って小さくな
る。
【0014】そこでこのずらし角度を調整することによ
りピッチ乱れをを抑制する。即ち、実験によりずらし角
度を調整してピッチ乱れを確認した結果、ずらし差角が
5°未満であれば、芯体コードが成形金型型に充分なじ
まず、芯体コードのピッチのバラツキは無端歯付きベル
トとして許容される限度を超えて大きくなる。ずらし角
度が90°を超えると、加熱されたカバー材が放熱によ
り冷却されて成形金型の歯形溝部に充分に充填ず、ベル
トに歯形が充分に成形されなくなり、また、成形された
歯部が成形金型より離されるまでの間で充分に冷却され
ず、歯形形状が安定しなくなる。なお、好ましくはこの
ずらし角度を10°〜60°とすることにより、ピッチ
のバラツキは一層減少し、歯形状も充分に成形できる。
【0015】更に、シート状カバー材を前記芯体コード
の上面に押出す位置と前記加圧ロールが前記成形金型と
接する位置との間隔を調整することにより、前記ピッチ
乱れを一層減少させ、カバー材を歯形溝部に充分に充填
する。
【0016】請求項2に記載の製造方法は、前記芯体コ
ードの上面にシート状カバー材を押出す位置と前記加圧
ロールが前記成形金型と接する位置との間隔を50mm以
下にした。シート状カバー材を押し出すダイヘッドと加
圧ロールとの間隔は、成形速度、カバー材の厚さ、加熱
温度等との関係で設定されるが、この間隔が50mmを超
えると、カバー材は芯体コード上に押し出されてから加
圧されるまでの間で冷却し、加圧ロールにより押し込ん
でも歯形溝部に充分に充填されなくなる。カバー材は、
この間隔は短いほど歯形溝部に充填されやすく好ましい
が、実機においてはダイヘッドは、必要な強度等により
所定の厚さが必要であり、ダイヘッドが加圧ロールと接
しないためには、通常20mm程度を必要とする。
【0017】請求項3に記載の製造装置は、互に軸心を
平行とし、それぞれに回転可能であるロール形状の成形
金型およびロール形状の移動金型と、前記成形金型と前
記移動金型との間に懸回された前記芯体コードの上面に
加熱溶融されたシート状のカバー材を押出す押出機のダ
イヘッドと、このカバー材を押出す位置のコード移動方
向下流側に設けられ前記成形金型に接近・離間可能な加
圧ロールとを備えた無端歯付きベルトの製造装置あっ
て、前記加圧ロールが前記成形金型に接する位置と前記
成形金型の軸心との間を結ぶ直線と、前記芯体コードが
最初に前記成形金型に接する位置と前記成形金型の軸心
との間を結ぶ直線との交差角を5°〜90°にしたこと
を特徴としている。
【0018】請求項1または2に記載の無端歯付きベル
トの製造方法の実施に好適に使用される製造装置で、ロ
ール状の成形金型とロール状の移動金型とは相互に平行
かつそれぞれに回転可能であり、更に互いに接近、離間
可能であって、製造された無端歯付きベルトの寸法によ
り間隔が調整され、また、製造された無端歯付きベルト
の取り外しを容易とする。加圧手段として金属ベルトで
なく加圧ロールを使用するので操作が簡単であり装置は
安価に製作される。なお、上記交差角は、加圧ロールの
位置により5°〜90°に調整される。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る無端歯付きベ
ルトの製造方法について各実施の形態を図面に基づいて
説明する。図1は本発明に係る製造方法を説明するため
の、カバー材10を押出し、加圧ロール5で加圧する部
分の部分拡大側面図であり、図2は本発明に係る無端歯
付きベルトの製造方法全体の概要を示した斜視図であ
る。
【0020】まず、図2により本発明に係る無端歯付き
ベルトの製造方法の全体の流れを説明する。使用する装
置は、外周面に軸心方向の歯形溝部12(図1参照、詳
細後述)を形成した成形金型2と、成形金型2に平行で
あって所定の間隔を空けて接近・離間可能に設けられた
移動金型3と、成形金型2と移動金型3との間に多数
回、等間隔に懸回された芯体コード1の上方にあって、
芯体コード1が成形金型2に最初に接する位置の近傍
に、カバー材を加熱溶融してシート状に押し出す押出機
(図示せず)のダイヘッド4を設けている。更に、この
ダイヘッド4の芯体コード移動方向(矢印x)の下流側
に、成形金型2に接近・離間可能な加圧ロール5を設け
ている。移動金型3は、成形金型2に接近・離間可能に
設けられ成形作業の開始前に製造する無端歯付きベルト
の長さに相当する所定の間隔に設定され、製造された無
端歯付きベルトを取り外す際には成形金型2に接近させ
る。ガイドロール6は、ダイヘッド4の下方にあって芯
体コード1を内側から支持して、カバー材をダイヘッド
4から押し出す位置を安定させる。
【0021】図7にこの装置の側面図を示す。架台23
の上部に成形金型2と水平に施設された移動レール20
と、加圧ロール5を成形金型2に接近離間させる昇降シ
リンダー21を支持する加圧ロール支持桿24を取り付
けている。移動レール20には移動金型3が成形金型2
と平行であって、仮想線で示す移動金型3’の位置まで
移動可能に取り付けられている。この位置は、製造する
無端歯付きベルトの長さにより調整される。更に、移動
金型3の上部には芯体コード1を成形金型2に案内する
コードガイド22が取り付けられている。
【0022】つづいて図2により上記製造装置を用いた
無端歯付きベルトの製造方法を説明する。成形金型2と
移動金型3との間に、芯体コード1を多数回、等間隔に
懸回し、成形金型2を矢印xの方向に回転させながら芯
体コード1の上面に加熱溶融されたシート状のカバー材
10を押出し(図2はこのステップを表す)、つづけて
加圧ロール5をシート状のカバー材10に押付け、この
カバー材10の一部を芯体コード1の間を通して成形金
型2の歯形溝部12(図1参照)に圧入し冷却して所定
の長さの無端歯付きベルトを製造する。
【0023】図1は上記製造装置の成形金型2の部分を
拡大して示す側面図で、ダイヘッド4、成形金型2、加
圧ロール5および芯体コード1との位置関係及びカバー
材10の流れを示す。成形金型2はその外周面に、製造
する歯付きベルトの歯形に対応する歯形溝部12をこの
軸心方向に形成している。成形金型2は矢印xの方向に
回転され、この成形金型2と、この成形金型2に従動す
る移動金型3との間に懸回された芯体コード1が、成形
金型2に最初に接する位置の近傍上面に、押出機(図示
せず)のダイヘッド4を接近させ、このダイヘッド4よ
り加熱溶融されたシート状のカバー材10を押し出す。
このダイヘッド4の位置よりコード移動方向下流側に、
成形金型2と平行に設けられた加圧ロール5を、矢印z
の方向(成形金型2の回転の逆方向)に回転させながら
成形金型2に接近させ、芯体コード1上面に押し出され
たシート状のカバー材10を押付け、芯体コード1の間
を通してカバー材10の一部を成形金型2の歯形溝部1
2に充填する。
【0024】本発明では、加圧ロール5が成形金型2に
接する位置ロ(製造中には接しない)と成形金型2の軸
心cとを結ぶ直線(加圧線)eと、芯体コード1が最初
に成形金型2に接する位置イと成形金型2の軸心cとを
結ぶ直線(基準線)fとの交差角θが5°〜90°であ
る。
【0025】芯体コード1は、成形金型2と移動金型3
との間に、所定の張力を掛けながら懸回される。芯体コ
ード1は、前記成形金型2等に巻き掛ける張力により、
成形金型2に押し付けられ、上記の加圧ロール5により
カバー材10を歯形溝部12に押し込む位置(接点ロ)
では、接点イと接点ロとの間隔が長くなればなるほど、
芯体コード1は成形金型2に強くなじんで、芯体コード
1の位置はより安定になる。
【0026】成型時に芯体コード1の位置を安定させる
ために必要な支持力は、製造する無端歯付きベルトのサ
イズや成形速度にも影響されるが、上記のように接点イ
と接点ロとの長さに大きく影響され、この長さは成形金
型2の半径に比例するが、一次的には上記加圧線eと、
基準線fとの交差角θに左右される。そこで、芯体コー
ド1を安定に支持するためには交差角θが5°〜90°
であることが必要になる。交差角θが5°未満であれ
ば、従来と同様に芯体コード1は幅方向に容易に移動す
る。90°を超えると、加熱されたカバー材10が冷却
して成形金型2の歯形溝部12に充分に充填されず、歯
形が充分に成形されなくなり、また、冷却ゾーンが短く
なり冷却不十分で成形された歯部13の形状が安定しな
い。
【0027】更に、芯体コード1相互間の間隔を安定
し、歯部13の形状を安定させるために、ダイヘッド4
の吐出孔ハと、加圧ロール5と成形金型2との接点ロと
の間隔dは50mm以下に設定することが好ましい。50
mmを超えると加熱溶融されたシート状のカバー材10
が、加圧ロール5により加圧されるまでに冷却されて歯
形溝部に充分充填されなくなる。
【0028】実施例1 成形幅110mmの無端歯付きベルトを成形する場合であ
って、カバー材10として熱可塑性ポリウレタンを用い
る。成形金型2の直径は320mmであり、成形速度は3
00mm/分とした。この場合に交差角θを20°とし、
ダイヘッド4の吐出孔ハと、加圧ロール5および成形金
型2の接点ロとの間隔を1.6mmとした。芯体コード1
相互間の標準の間隔を1.2mmに設定したとき、この間
隔のバラツキは0.3mmであった。なお、ダイヘッド4
の吐出孔ハは加圧ロール5に接しない程度(30mm)に
接近させた。
【0029】比較例1 実施例1と同様な材料、装置および製造条件において交
差角θを0°とした。即ち、芯体コード1が最初に接す
る位置イに加圧ロール5を押し付ける。この場合に芯体
コード1相互間の間隔のバラツキは0.6mmであった。
なお、ダイヘッド4の吐出孔ハは加圧ロール5に接しな
い程度(45mm)に接近させた。
【0030】比較例2 比較例1と同様な材料、装置および成形条件において交
差角を20°とし、ダイヘッド4の吐出孔ハと加圧ロー
ル5が成形金型2に接する接点ロとの間隔dを60mmと
した。この場合は間隔のバラツキは0.3mmであるが、
シート状のカバー材10が冷却し、歯形溝部12に充分
に充填されない箇所が見られた。 なお、芯体コード1
相互間の間隔のバラツキの好ましい範囲は0.3mm以下
であり、実施例1の製造条件により成形される場合に
は、このバラツキは好ましい範囲となる。比較例1にお
いて交差角度θを5°未満とすると、このバラツキは大
きくなり、また、比較例2において吐出孔ハと接触点ロ
との間隔が50mmを超えるとバラツキは小さくなるが、
歯形の充分に形成されない問題がある。
【0031】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
請求項1に記載の無端歯付きベルトの製造方法にれば、
交差角θを5°〜90°とすることにより、芯体コード
が最初に成形金型に接する位置から加圧ロールが押し付
けられるまでの間に、芯体コードは、成形金型等に懸回
されるとき掛けられた張力により、成形金型に押し付け
られ、幅方向に移動し難くなる。従って、加圧ロールに
よりカバー材を押し込んでも芯体コードは移動せず、芯
体コード間の間隔のバラツキは好ましい範囲となる。ま
た、カバー材は歯形溝部に充分に充填される。
【0032】請求項2に記載の無端歯付きベルトの製造
方法は、ダイヘッドの吐出孔と加圧ロールが成形金型と
接する点までの間隔を50mm以下とすることにより、カ
バー材が冷却硬化することを防ぎ、芯体コード間の間隔
の乱れ(ピッチ乱れ)を防止し、歯形溝部にカバー材を
充分に充填することができる。
【0033】請求項3に記載の無端歯付きベルトの製造
装置は、加圧ロールの位置を交差角θが5°〜90°の
範囲に調整されるので、請求項1または請求項2に記載
の無端歯付きベルトの製造方法を容易に実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る製造方法を説明する部分拡大側面
図を示す。
【図2】本発明に係る無端歯付きベルトの製造装置全体
の概要を斜視図で示す。
【図3】従来の製造方法の概要を説明する斜視図を示
す。
【図4】従来の成形金型と加圧ロールとダイヘッドとの
位置関係を側面図で示す。
【図5】芯体コードの上面に加熱溶融されたフイルム状
カバー材が押し出された状態を表す部分拡大図を示す。
【図6】芯体コード間の間隔のバラツキを説明する概念
図を示す。
【図7】本発明の無端歯付きベルトの製造装置の側面図
を示す。
【符号の説明】
1:芯体コード 2:成形金型 3:移動金型 4:ダイヘッド 5:加圧ロール 6:ガイドロール 7:無端歯付きベルト 10:カバー材 12:歯形溝部 13:歯付きベルト

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成形金型と移動金型との間に、芯体コー
    ドを多数回、等間隔に懸回し、前記成形金型を回転させ
    ながら前記芯体コードの上面に加熱溶融したシート状の
    カバー材を押出し、つづけてこのカバー材を押出す位置
    のコード移動方向下流側に設けられた加圧ロールを前記
    カバー材に押付け、前記カバー材の一部を前記芯体コー
    ド間を通して前記成形金型の歯形溝部に圧入したのち冷
    却して所定の長さの無端歯付きベルトを製造する方法で
    あって、 前記加圧ロールが前記成形金型に接する位置と前記成形
    金型の軸心との間を結ぶ直線と、前記芯体コードが最初
    に前記成形金型に接する位置と前記成形金型の軸心との
    間を結ぶ直線との交差角を5°〜90°の範囲内に設定
    するとともに、シート状の前記カバー材を前記芯体コー
    ドの上面に押出す位置と前記加圧ロールを前記成形金型
    に接する位置との間隔を調整することにより、前記芯体
    コードの間隔のバラツキを減少させることを特徴とする
    無端歯付きベルトの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記芯体コードの上面にシート状の前記
    カバー材を押出す位置と前記加圧ロールが前記成形金型
    に接する位置との間隔を50mm以下にした請求項1に記
    載の無端歯付きベルトの製造方法。
  3. 【請求項3】 互に軸心を平行とし、それぞれに回転可
    能であるロール形状の成形金型およびロール形状の移動
    金型と、前記成形金型と前記移動金型との間に懸回され
    た前記芯体コードの上面に加熱溶融されたシート状のカ
    バー材を押出す押出機のダイヘッドと、このカバー材を
    押出す位置のコード移動方向下流側に設けられ前記成形
    金型に接近・離間可能な加圧ロールとを備えた無端歯付
    きベルトの製造装置あって、 前記加圧ロールが前記成形金型に接する位置と前記成形
    金型の軸心との間を結ぶ直線と、前記芯体コードが最初
    に前記成形金型に接する位置と前記成形金型の軸心との
    間を結ぶ直線との交差角を5°〜90°にしたことを特
    徴とする無端歯付きベルトの製造装置。
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