JP2002171609A - ハイブリッドカーの充放電制御方法 - Google Patents
ハイブリッドカーの充放電制御方法Info
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Abstract
ツキを効率よく少なくする。電池の寿命を延長してハイ
ブリッドカーを正常に走行させる。 【解決手段】 ハイブリッドカーの充放電制御方法は、
ハイブリッドカーを停止して組電池の充放電を停止する
放置時間、あるいは放置時間と放置時間における放置温
度を検出し、放置時間、あるいは放置時間と放置温度が
設定範囲を越えると、強制充電モードに移行して強制的
に充電し、その後、充電よりも放電を優先する放電モー
ドで放電し、放電モードの後にノーマル充放電モードと
する。
Description
に搭載している組電池の充放電を制御する方法に関す
る。
は、出力を大きくするために、多数の二次電池を直列に
接続している。たとえば、現在市販されているハイブリ
ッドカーに搭載される組電池は、100個以上の二次電
池を直列に接続している。多数の二次電池を直列に接続
している組電池は、各々の二次電池を全く同じ状態に揃
えることは極めて難しい。たとえば、ハイブリッドカー
を長い時間にわたって走行させないで停止させると、各
々の二次電池は自己放電して残存量が少なくなる。自己
放電による残存量の変化は演算しているが、多数の二次
電池を直列に接続している組電池は、個々の二次電池の
バラツキによってアンバランスが発生する。それは、残
存量のバラツキ、不活性な程度のバラツキ、メモリ効果
によるバラツキが原因で発生する。
バラツキの発生した二次電池を直列に接続して充放電さ
せると、いずれかの二次電池が過放電になったり、ある
いは組電池全体の電圧を正確に検出できなくなる弊害が
発生する。この弊害は、極めて高価な組電池の寿命を短
くする原因となり、さらに、正常な充放電制御を狂わせ
てハイブリッドカーの走行性能を低下させる原因ともな
る。
に開発されたものである。本発明の重要な目的は、多数
の二次電池を接続している組電池のバラツキを効率よく
少なくすると共に、電池の寿命を延長してハイブリッド
カーを正常に走行できる組電池の充放電制御方法を提供
することにある。
ーの充放電制御方法は、ハイブリッドカーを停止して組
電池の充放電を停止する放置時間を検出し、放置時間が
設定範囲よりも長くなると、強制充電モードに移行して
強制的に充電し、その後、充電よりも放電を優先する放
電モードで放電し、放電モードの後にノーマル充放電モ
ードとする。
方法は、ハイブリッドカーを停止して組電池の充放電を
停止する放置時間と、放置時間における放置温度とを検
出し、放置時間と放置温度が設定範囲を越えると、強制
充電モードに移行して強制的に充電し、その後、充電よ
りも放電を優先する放電モードで放電し、放電モードの
後にノーマル充放電モードとする。
大設定容量に充電されるまで組電池を充電することがで
きる。また、放電モードでは、組電池の残存量が最低設
定容量となるまで組電池を放電させることができる。
充放電モードの放電電流と充電電流に1以下の減少係数
をかけた補正放電電流と補正充電電流に電流値を制御し
て充放電することができる。補正放電電流を演算する減
少係数は、好ましくは、補正充電電流を演算する減少係
数よりも大きくする。
づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明
の技術思想を具体化するためのハイブリッドカーの充放
電制御方法を例示するものであって、本発明は充放電制
御方法を以下のものに特定しない。
る。この図のハイブリッドカーは、パラメーターを管理
するバッテリECU1と、このバッテリECU1から入
力される情報信号に基づいて、バッテリを充放電してハ
イブリッドカーを走行させるHEV−ECU4とを備え
る。HEV−ECU4は、アクセルの開度を検出するア
クセルセンサー(図示せず)と、ブレーキの踏み力を検
出するブレーキセンサー(図示せず)から入力される信
号と、バッテリECU1から入力されるバッテリの情報
信号に基づいて、モーター6とエンジン5を制御して、
ハイブリッドカーを走行させる。たとえば、アクセルが
強く踏まれた信号が入力されると、エンジン5とモータ
ー6を駆動してハイブリッドカーを加速する。このと
き、モーター6に供給する最大電流を、バッテリECU
1から入力される情報信号で制限する。また、ブレーキ
が踏まれるハイブリッドカーを減速して回生制動すると
きは、情報信号に基づいてバッテリを充電する電流を制
限する。
パラメーターとして、充放電を許容する最大電流を制限
する情報信号をHEV−ECU4に出力する。図2の太
線は、バッテリECU1がHEV−ECU4に出力する
情報信号を示している。この図に示すように、バッテリ
ECU1は、組電池2の残存量が最小設定容量よりも大
きくなると、放電電流を最大電流まで許容する情報信号
をHEV−ECU4に出力する。残存量が0から設定容
量までは、残存量が大きくなるにしたがって許容する放
電電流を大きくする情報信号を出力する。また、組電池
2の残存量が最大設定容量よりも小さいときには、回生
制動による充電電流を最大電流まで許容し、最大設定容
量から満充電されるまでは、回生制動の充電電流を次第
に小さくする情報信号をHEV−ECU4に出力する。
組電池2が正常な状態にあっては、図2の太線で示す
「ノーマル充放電モード」で組電池2を充放電して、ハ
イブリッドカーを走行させる。しかしながら、ハイブリ
ッドカーに搭載される組電池2は、長い時間使用しない
で放置されると、図3に示すように各電池3の残存量に
バラツキができる。この図は、電池3の残存量をクロス
ハッチングで示している。とくに、高温で長期間使用し
ないとバラツキが大きくなる。さらに、放置された電池
3は、不活性になって正常に充放電できなくなったり、
メモリ効果で実質的に使用できる容量が少なくなる。
池2を、前述のノーマル充放電モードで充放電させる
と、組電池2の寿命が短くなる。また、加速している途
中で出力電流が減少されて瞬時に加速が低下したり、あ
るいはブレーキを踏んで回生制動している途中で、充電
電流が制限されて制動力が弱くなる原因ともなる。この
よう弊害を解消するために、本発明の充放電制御方法
は、ハイブリッドカーを停止して組電池2を充放電させ
ない放置時間を検出して、放置時間が設定範囲よりも長
くなると、ただちに「ノーマル充放電モード」では充放
電させず、「強制充電モード」と「放電モード」の後、
ノーマル充放電モードで充放電させる。さらに、本発明
の充放電制御方法は、放置時間と放置温度の両方が設定
範囲を越えると、強制充電モードと放電モードを経てノ
ーマル充放電モードとすることもできる。放置時間が設
定範囲を越えず、あるいは放置時間と放置温度が設定範
囲を越えないときは、強制充電モードに移行することな
く、ノーマル充放電モードで充放電させる。
範囲Aを示している。この図は、放置時間と放置温度の
両方で設定範囲Aを特定している。図において、放置時
間と放置温度が太線で囲まれる設定範囲Bにあるとき
は、強制充電モードと放電モードに移行することなく、
ノーマル充放電モードで組電池2を充放電させる。設定
範囲Bの外側である設定範囲Aになると、ノーマル充放
電モードに移行することなく強制充電モードで組電池2
を強制的に充電する。この図は、放置温度と放置時間の
両方で設定範囲Aを特定しているが、図5に示すよう
に、放置時間のみで設定範囲Aを特定することもでき
る。
うかは、バッテリECU1が判定する。バッテリECU
1は、このことを実現するために、温度/放置時間記憶
回路に、図4または図5に示す設定範囲を記憶してい
る。さらに、放置時間と放置温度の両方を設定範囲に比
較するバッテリECU1は、イグニッションスイッチを
オフにしてハイブリッドカーを停止させているときに、
一定あるいは不定のサンプリング周期で組電池2の放置
温度を検出し、この測定温度が設定範囲の範囲外にある
範囲外回数をカウントして記憶している。範囲外回数
は、放置時間を特定する。たとえば、サンプリング周期
を1回/日とする場合、連続して30回の範囲外回数が
カウントされると、放置温度が範囲外にある放置時間は
30日となる。放置時間と放置温度の両方を設定範囲に
比較する方法は、複数回にわたって検出した放置温度
が、すべて設定範囲ではなくとも、加算した範囲外回数
が設定回数になると、強制充電モードに移行させる。サ
ンプリング周期は、たとえば数時間〜数日とする。
る方法は、温度を検出することなく、一定または不定の
サンプリング周期で放置状態にあることを検出して、放
置状態にある回数を範囲外回数としてカウントし、カウ
ント値を設定回数に比較して、放置時間が範囲外にある
かどうかを判定する。
置時間と放置温度の両方が設定範囲Aを越えた組電池2
は、ノーマル充放電モードに移行することなく、強制充
電モードに移行する。強制充電モードになると、組電池
2が強制的に充電されるので、残存量は図6に示すよう
に増加する。この図に示す強制充電モードは、組電池2
を強制的に最大設定容量まで充電する。この図は最大設
定容量を残存量が100%となる満充電に設定してい
る。ただ、最大設定容量は必ずしも満充電とする必要は
なく、たとえば、残存量が70〜100%となる範囲と
することもできる。また、強制充電モードは、残存量に
よらず、電池電圧を検出して終了させることもできる。
この方法は、電池電圧が最大設定電圧になると強制充電
モードを終了させる。
組電池2を強制的に充電できるので、強制充電モードに
おいては、バッテリECU1からHEV−ECU4に、
強制充電モード要求信号が入力される。HEV−ECU
4は、この信号が入力されるとエンジン5を始動して発
電機7を駆動して組電池2を強制的に充電する。強制充
電モードにおける充電電流は、ノーマル充放電モードの
最大電流に設定し、あるいは、ノーマル充放電モードの
最大電流よりも少なくして、バラツキが発生して不活性
になった二次電池の電気特性を低下させないようにす
る。
CU1からHEV−ECU4に入力していた強制充電モ
ード要求信号が、放電モード要求信号に切り換えられ
る。放電モードに移行すると、HEV−ECU4は、組
電池2の残存量が最小設定容量になるまで補正充電電流
と補正放電電流で充放電させる。HEV−ECU4は、
放電モードにおいては、補正放電電流と補正充電電流
を、ノーマル充放電モードの放電電流と充電電流に1以
下の減少係数をかけた値に制御して、図6に示すよう
に、組電池2の残存量が次第に減少するように制御す
る。放電モードは、たとえば、補正放電電流を演算する
減少係数を、補正充電電流を演算する減少係数よりも大
きく設定して、残存量を次第に減少できる。図2は、放
電モードとノーマル充放電モードにおいて、残存量に対
する放電モードの補正充電電流及び補正放電電流と、ノ
ーマル充放電モードの充電電流と放電電流の大きさを示
している。この図では、ノーマル充放電モードにおける
充電電流と放電電流の大きさを太線で、放電モードにお
ける補正充電電流と補正放電電流の大きさを細線で示し
ている。この図は、放電電流の減少係数を約0.5に設
定して、充電電流の減少係数を約0.3に設定して、補
正放電電流と補正充電電流を演算している。したがっ
て、放電モードにおいては、ノーマル充放電モードの放
電電流の50%を補正放電電流とし、充電電流の30%
を補正充電電流としている。補正放電電流が補正充電電
流よりも大きくなるので、このモードにおいて組電池2
の残存量は、図6に示すように次第に減少する。
定容量になるまで継続する。図6は、最小設定容量を残
存量が0%となって完全に放電される値に設定してい
る。ただ、最小設定容量は、必ずしも完全放電の状態と
する必要はなく、たとえば、残存量が0〜30%となる
範囲とすることもできる。また、放電モードは、残存量
によらず、電池電圧を検出して終了させることもでき
る。この方法は、電池電圧が最小設定電圧になると放電
モードを終了させる。
1は、放電モード要求信号を、ノーマル充放電モード要
求信号に変更して、組電池2をノーマル充放電モードで
充放電させる。
リッドカーは、図7に示すフローチャートで、以下に示
すステップで組電池を充放電させる。 [n=1のステップ]イグニッションスイッチがオンに
なると、イグニッションスイッチをオフにしてハイブリ
ッドカーを停止していたときに、サンプリングした範囲
外回数を読み込む。範囲外回数は、図4の×印で示すよ
うに、サンプリングしたときに設定範囲の範囲外にあっ
た回数である。 [n=2〜4のステップ]範囲外回数が設定回数よりも
多いかどうか、すなわち、放置温度が設定温度外にあっ
たトータル時間が設定時間よりも長いかどうかを判定す
る。範囲外回数の回数が設定回数よりも少なく、放置時
間と放置温度のトータル値が設定範囲にあるときは、ノ
ーマル充放電モードに移行し、トータル値が設定範囲外
にあるときは、強制充電フラグをオンにする。図は、範
囲外回数が30回を越えたかどうかで、ノーマル充放電
モードに移行するかどうかを判定している。 [n=5のステップ]バッテリECU1が、HEV−E
CU4に、強制充電モード要求信号を出力する。 [n=6のステップ]組電池2が所定の残存量となり、
あるいは電池電圧が設定電圧にまるまでこのステップを
ループする。 [n=7のステップ]強制充電モードが終了すると、バ
ッテリECU1が放電モード要求信号をHEV−ECU
4に出力する。 [n=8のステップ]HEV−ECU4は、放電モード
で組電池2を充放電させる。このとき、HEV−ECU
4は、補正充電電流と補正放電電流で組電池2を充放電
させる。補正充電電流は、ノーマル充放電モードの充電
電流の0.3倍とし、補正放電電流は、ノーマル充放電
モードの放電電流の0.5倍とする。 [n=9のステップ]放電下限になって放電モードが終
了したかどうかを判別する。放電下限は、残存量が最小
設定容量になったかどうかで判別し、あるいは電圧値が
最低設定電圧まで低下したかどうかで判定する。放電モ
ードが終了するまでこのステップをループする。 [n=10のステップ]放電モードが終了すると、放電
モードをノーマル充放電モードに切り換えて、組電池2
を充放電させる。
方法は、多数の二次電池を接続している組電池のバラツ
キを効率よく少なくできると共に、電池の寿命を延長し
てハイブリッドカーを正常に走行できる特長がある。そ
れは、本発明の充放電制御方法が、ハイブリッドカーを
停止して組電池の充放電を停止する放置時間、あるい
は、放置時間と放置時間における放置温度を検出し、こ
れらが設定範囲を越えると強制充電モードに移行して強
制的に充電し、その後、充電よりも放電を優先する放電
モードで放電した後、ノーマル充放電モードとして充放
電を制御しているからである。長時間放置され、あるい
は高温放置された電池は、残存量のバラツキ、不活性、
メモリ効果等の種々の弊害が発生しやすくなる。本発明
の充放電制御方法は、放置時間が設定範囲よりも長くな
り、あるいは放置時間と放置温度が設定範囲を越えた組
電池を、強制充電モードで強制充電して、残存量のバラ
ツキや不活性を解消し、放電モードで放電して、メモリ
効果をリフレッシュする。このため、組電池の種々のバ
ラツキを有効に解消して、極めて高価な組電池を長寿命
にでき、しかも、ハイブリッドカーの走行性能を低下さ
せることなく安全に使用できる。
るハイブリッドカーの回路図
充放電を許容する最大電流を制限する状態を示すグラフ
す図
示すグラフ
例を示すグラフ
放電する状態を示すグラフ
放電させるステップを示すフローチャート
Claims (6)
- 【請求項1】 ハイブリッドカーを停止して組電池の充
放電を停止する放置時間を検出し、放置時間が設定範囲
よりも長くなると、強制充電モードに移行して充電し強
制的に充電し、その後、充電よりも放電を優先する放電
モードで放電し、放電モードの後にノーマル充放電モー
ドとするハイブリッドカーの充放電制御方法。 - 【請求項2】 ハイブリッドカーを停止して組電池の充
放電を停止する放置時間と、放置時間における放置温度
とを検出し、放置時間と放置温度が設定範囲を越える
と、強制充電モードに移行して充電し強制的に充電し、
その後、充電よりも放電を優先する放電モードで放電
し、放電モードの後にノーマル充放電モードとする充放
電の制御方法。 - 【請求項3】 組電池の残存量が最大設定容量に充電さ
れるまで強制充電モードで組電池を充電する請求項1ま
たは2に記載されるハイブリッドカーの充放電制御方
法。 - 【請求項4】 組電池の残存量が最低設定容量となるま
で放電モードで組電池を放電させる請求項1または2に
記載されるハイブリッドカーの充放電制御方法。 - 【請求項5】 放電モードにおいて、ノーマル充放電モ
ードの放電電流と充電電流に1以下の減少係数をかけた
補正放電電流と充補正電電流に電流値を制御して充放電
する請求項1または2に記載されるハイブリッドカーの
充放電制御方法。 - 【請求項6】 補正放電電流を演算する減少係数が、補
正充電電流を演算する減少係数よりも大きい請求項5に
記載されるハイブリッドカーの充放電制御方法。
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