JP2002170814A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
半導体装置の製造方法Info
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- JP2002170814A JP2002170814A JP2000364977A JP2000364977A JP2002170814A JP 2002170814 A JP2002170814 A JP 2002170814A JP 2000364977 A JP2000364977 A JP 2000364977A JP 2000364977 A JP2000364977 A JP 2000364977A JP 2002170814 A JP2002170814 A JP 2002170814A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 素子分離用の溝を形成する際、オーバーエッ
チングを行っても、食い込みが生じない製造方法を提供
する。 【解決手段】 絶縁膜層及び単結晶シリコン層が積層さ
れた単結晶シリコン基板上に、絶縁膜層に達し、絶縁物
が充填された溝によって電気的に分離された複数の半導
体素子を備えた半導体装置の製造方法において、反応性
イオンエッチングにより、単結晶シリコン層をエッチン
グし、エッチングと同時に側壁に保護膜を形成しながら
溝を形成する際、溝底面が絶縁膜層に達する前に、保護
膜の生成量を増加させるエッチング条件とする。保護膜
の生成量を増加させるためには、エッチング使用するガ
スのうち、酸素を含むガスあるいはシリコンを含むガス
の供給量を増加させる。
チングを行っても、食い込みが生じない製造方法を提供
する。 【解決手段】 絶縁膜層及び単結晶シリコン層が積層さ
れた単結晶シリコン基板上に、絶縁膜層に達し、絶縁物
が充填された溝によって電気的に分離された複数の半導
体素子を備えた半導体装置の製造方法において、反応性
イオンエッチングにより、単結晶シリコン層をエッチン
グし、エッチングと同時に側壁に保護膜を形成しながら
溝を形成する際、溝底面が絶縁膜層に達する前に、保護
膜の生成量を増加させるエッチング条件とする。保護膜
の生成量を増加させるためには、エッチング使用するガ
スのうち、酸素を含むガスあるいはシリコンを含むガス
の供給量を増加させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、単結晶シリコン基
板上に形成された絶縁膜層上の単結晶シリコン層に、複
数の半導体素子を形成して動作させる半導体装置の製造
方法に関し、特に、複数の半導体素子を電気的に分離す
る手段として、単結晶シリコン層に絶縁膜層に達する溝
を形成し、この溝の中に絶縁物が充填された構造の半導
体装置の製造方法に関する。
板上に形成された絶縁膜層上の単結晶シリコン層に、複
数の半導体素子を形成して動作させる半導体装置の製造
方法に関し、特に、複数の半導体素子を電気的に分離す
る手段として、単結晶シリコン層に絶縁膜層に達する溝
を形成し、この溝の中に絶縁物が充填された構造の半導
体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】単結晶シリコン基板上に形成される絶縁
膜層上の単結晶シリコン層に、複数の半導体素子を形成
して動作させる半導体装置のうち、比較的厚い単結晶シ
リコン層を用いる半導体装置においては、この複数の半
導体素子を電気的に分離する手段として、単結晶シリコ
ン層に絶縁膜層に達する溝を形成して、その側壁を絶縁
膜で覆い、さらに溝を絶縁物からなる充填物で埋め込む
ような構造が知られている。
膜層上の単結晶シリコン層に、複数の半導体素子を形成
して動作させる半導体装置のうち、比較的厚い単結晶シ
リコン層を用いる半導体装置においては、この複数の半
導体素子を電気的に分離する手段として、単結晶シリコ
ン層に絶縁膜層に達する溝を形成して、その側壁を絶縁
膜で覆い、さらに溝を絶縁物からなる充填物で埋め込む
ような構造が知られている。
【0003】このような溝によって区画された単結晶シ
リコン層上に半導体素子を形成すると、相互に完全に絶
縁分離されるので、pn接合により分離される構造の半
導体装置と比較して、分離部での寄生素子が原因と考え
られるラッチアップやクロストークなどの問題が少なく
なる。また、寄生容量が低減するため、高速性に優れた
半導体装置が実現できる。
リコン層上に半導体素子を形成すると、相互に完全に絶
縁分離されるので、pn接合により分離される構造の半
導体装置と比較して、分離部での寄生素子が原因と考え
られるラッチアップやクロストークなどの問題が少なく
なる。また、寄生容量が低減するため、高速性に優れた
半導体装置が実現できる。
【0004】一般的に、このような構造の半導体装置に
使用する基板は、2枚の基板を張り合わせて製造され
る。即ち、表面に絶縁膜層が形成された単結晶シリコン
基板上に、別の単結晶シリコン基板を張り合わせ、一方
の単結晶シリコン基板を研磨などで必要な厚さまで薄膜
化し、バイポーラトランジスタを形成する場合には必要
な埋込拡散層等を形成した後、さらにエピタキシャル成
長法により単結晶シリコン層を成長させることによって
製造される。このとき、研磨厚にばらつきが発生する。
その結果、図6に示すように、同一基板上で、単結晶シ
リコン層3の厚さにばらつきが発生してしまう。一例と
しては、単結晶シリコン層3の厚さが最大5.5μm、
最小4.5μm程度となり、1μm程度のばらつきが発
生してしまう。なお、図6(a)は単結晶シリコン層3
の薄い部分を、(b)は単結晶シリコン層3の厚い部分
を示し(以下、同じ)、1は単結晶シリコン基板、2は
絶縁膜層を示す。
使用する基板は、2枚の基板を張り合わせて製造され
る。即ち、表面に絶縁膜層が形成された単結晶シリコン
基板上に、別の単結晶シリコン基板を張り合わせ、一方
の単結晶シリコン基板を研磨などで必要な厚さまで薄膜
化し、バイポーラトランジスタを形成する場合には必要
な埋込拡散層等を形成した後、さらにエピタキシャル成
長法により単結晶シリコン層を成長させることによって
製造される。このとき、研磨厚にばらつきが発生する。
その結果、図6に示すように、同一基板上で、単結晶シ
リコン層3の厚さにばらつきが発生してしまう。一例と
しては、単結晶シリコン層3の厚さが最大5.5μm、
最小4.5μm程度となり、1μm程度のばらつきが発
生してしまう。なお、図6(a)は単結晶シリコン層3
の薄い部分を、(b)は単結晶シリコン層3の厚い部分
を示し(以下、同じ)、1は単結晶シリコン基板、2は
絶縁膜層を示す。
【0005】一方、溝の形成を反応性イオンエッチング
装置を用いて行なう場合、同一基板上でエッチング速度
のばらつきが発生する。そのため、最初に一部の溝が絶
縁膜層2に達した後、半導体基板面内全部の溝が絶縁膜
層に達するように、十分なオーバーエッチングを行なう
必要がある。
装置を用いて行なう場合、同一基板上でエッチング速度
のばらつきが発生する。そのため、最初に一部の溝が絶
縁膜層2に達した後、半導体基板面内全部の溝が絶縁膜
層に達するように、十分なオーバーエッチングを行なう
必要がある。
【0006】反応性イオンエッチングの具体例として、
誘導結合型プラズマエッチング装置を用いた場合につい
て、図7を用いて説明する。単結晶シリコン層3表面を
選択酸化させることによってフィールド酸化シリコン膜
4を形成し、フィールド酸化シリコン膜4を選択エッチ
ング除去し、露出した単結晶シリコン層3をエッチング
する。エッチング用のガスは、HBrを50sccm、
SiF4を4.5sccm、O2を3.0sccmを用
い、チャンバー内の圧力を3Paに維持し、装置上部の
コイルに900W、下部電極に100W(0.8W/c
m2)の高周波電力を投入する。このような条件で単結
晶シリコン層3をエッチングしていくと、比較的早く絶
縁膜層2に達した溝は、絶縁膜層2と単結晶シリコン層
3との界面に沿って、単結晶シリコン層3がエッチング
され、いわゆる「食い込み」が発生してしまう。しかも
その食い込み量は、単結晶シリコン層3の膜厚等により
ばらついてしまう。図7に示すように、単結晶シリコン
層3が薄く、早く絶縁膜層2に達した溝(図7a)は食
い込み量が大きく、単結晶シリコン層3が厚く、遅く絶
縁膜層2に達した溝(図7b)は食い込み量が小さくな
る。
誘導結合型プラズマエッチング装置を用いた場合につい
て、図7を用いて説明する。単結晶シリコン層3表面を
選択酸化させることによってフィールド酸化シリコン膜
4を形成し、フィールド酸化シリコン膜4を選択エッチ
ング除去し、露出した単結晶シリコン層3をエッチング
する。エッチング用のガスは、HBrを50sccm、
SiF4を4.5sccm、O2を3.0sccmを用
い、チャンバー内の圧力を3Paに維持し、装置上部の
コイルに900W、下部電極に100W(0.8W/c
m2)の高周波電力を投入する。このような条件で単結
晶シリコン層3をエッチングしていくと、比較的早く絶
縁膜層2に達した溝は、絶縁膜層2と単結晶シリコン層
3との界面に沿って、単結晶シリコン層3がエッチング
され、いわゆる「食い込み」が発生してしまう。しかも
その食い込み量は、単結晶シリコン層3の膜厚等により
ばらついてしまう。図7に示すように、単結晶シリコン
層3が薄く、早く絶縁膜層2に達した溝(図7a)は食
い込み量が大きく、単結晶シリコン層3が厚く、遅く絶
縁膜層2に達した溝(図7b)は食い込み量が小さくな
る。
【0007】その後、溝表面を酸化し、電気的分離のた
めの溝分離用絶縁膜5を形成した後、溝内に絶縁物から
なる充填物6を埋め込む。図7に示すように、食い込み
が生じた溝では、溝分離用絶縁膜5が均一に形成され
ず、食い込み部分の膜厚が薄くなってしまう。また溝を
充填物6で埋め込む際、完全に埋め込むことができず空
洞7が生じてしまう。
めの溝分離用絶縁膜5を形成した後、溝内に絶縁物から
なる充填物6を埋め込む。図7に示すように、食い込み
が生じた溝では、溝分離用絶縁膜5が均一に形成され
ず、食い込み部分の膜厚が薄くなってしまう。また溝を
充填物6で埋め込む際、完全に埋め込むことができず空
洞7が生じてしまう。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上のように従来の製
造方法によると、オーバーエッチングにより、絶縁膜層
2と単結晶シリコン層3との界面に沿って、単結晶シリ
コン層3がエッチングされ、食い込みが生じてしまう。
このような食い込みが生じた場合、溝の側面に形成され
る溝分離用絶縁膜5は、均一の厚さとはならず、食い込
み部で薄くなり、素子間耐圧が低下し、かつばらついて
しまうという問題があった。また、充填物で埋め込む
際、完全に充填することができず、溝内に空洞7が生じ
てしまい、半導体装置の歩留まりと信頼性の低下を招い
てしまうという問題点があった。本発明は上記問題点を
解消するため、溝を形成する際、絶縁膜層2が露出した
後オーバーエッチングを行っても、食い込みが生じない
製造方法を提供することを目的とする。
造方法によると、オーバーエッチングにより、絶縁膜層
2と単結晶シリコン層3との界面に沿って、単結晶シリ
コン層3がエッチングされ、食い込みが生じてしまう。
このような食い込みが生じた場合、溝の側面に形成され
る溝分離用絶縁膜5は、均一の厚さとはならず、食い込
み部で薄くなり、素子間耐圧が低下し、かつばらついて
しまうという問題があった。また、充填物で埋め込む
際、完全に充填することができず、溝内に空洞7が生じ
てしまい、半導体装置の歩留まりと信頼性の低下を招い
てしまうという問題点があった。本発明は上記問題点を
解消するため、溝を形成する際、絶縁膜層2が露出した
後オーバーエッチングを行っても、食い込みが生じない
製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に係る発明は、絶縁膜層及び単結晶シリコ
ン層が積層された単結晶シリコン基板上に、前記絶縁膜
層に達し、絶縁物が充填された溝によって電気的に分離
された複数の半導体素子を備えた半導体装置の製造方法
において、反応性イオンエッチングにより、前記単結晶
シリコン層をエッチングし、該エッチングと同時に側壁
に保護膜を形成しながら前記溝を形成する際、前記溝底
面が前記絶縁膜層に達する前に、前記保護膜の生成量を
増加させる工程を含むことを特徴とする。
め、請求項1に係る発明は、絶縁膜層及び単結晶シリコ
ン層が積層された単結晶シリコン基板上に、前記絶縁膜
層に達し、絶縁物が充填された溝によって電気的に分離
された複数の半導体素子を備えた半導体装置の製造方法
において、反応性イオンエッチングにより、前記単結晶
シリコン層をエッチングし、該エッチングと同時に側壁
に保護膜を形成しながら前記溝を形成する際、前記溝底
面が前記絶縁膜層に達する前に、前記保護膜の生成量を
増加させる工程を含むことを特徴とする。
【0010】請求項2に係る発明は、請求項1記載の半
導体装置の製造方法において、前記保護膜の生成量を増
加させる工程は、少なくとも該工程によりエッチング形
成される溝の溝幅が、底面に向かって狭くなるように保
護膜の生成量を増加させることを特徴とする。
導体装置の製造方法において、前記保護膜の生成量を増
加させる工程は、少なくとも該工程によりエッチング形
成される溝の溝幅が、底面に向かって狭くなるように保
護膜の生成量を増加させることを特徴とする。
【0011】請求項3に係る発明は、請求項1または2
いずれか記載の半導体装置の製造方法において、前記反
応性イオンエッチングの際、少なくともハロゲンを含む
ガスと酸素を含むガスを用い、該酸素を含むガスの供給
量を増やすことによって、前記保護膜の生成量を増加さ
せることを特徴とする。
いずれか記載の半導体装置の製造方法において、前記反
応性イオンエッチングの際、少なくともハロゲンを含む
ガスと酸素を含むガスを用い、該酸素を含むガスの供給
量を増やすことによって、前記保護膜の生成量を増加さ
せることを特徴とする。
【0012】請求項4に係る発明は、請求項1または2
いずれか記載の半導体装置の製造方法において、前記反
応性イオンエッチングの際、少なくともハロゲンを含む
ガスと酸素を含むガスとシリコンを含むガスを用い、該
シリコンを含むガスの供給量を増やすことによって、前
記保護膜の生成量を増加させることを特徴とする。
いずれか記載の半導体装置の製造方法において、前記反
応性イオンエッチングの際、少なくともハロゲンを含む
ガスと酸素を含むガスとシリコンを含むガスを用い、該
シリコンを含むガスの供給量を増やすことによって、前
記保護膜の生成量を増加させることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。単結晶シリコン基板1上に絶縁膜層2、単
結晶シリコン層3が積層されている。この基板は、2枚
の基板を張り合わせた後、単結晶シリコン層3を研磨
し、所定の厚さまで薄膜化し、さらにエピタキシャル成
長法により、単結晶シリコン層の膜厚を厚くして形成し
たものであり、従来例で説明したように、単結晶シリコ
ン層の膜厚が、基板面内で1μm程度のばらつきがある
ものとする。
て説明する。単結晶シリコン基板1上に絶縁膜層2、単
結晶シリコン層3が積層されている。この基板は、2枚
の基板を張り合わせた後、単結晶シリコン層3を研磨
し、所定の厚さまで薄膜化し、さらにエピタキシャル成
長法により、単結晶シリコン層の膜厚を厚くして形成し
たものであり、従来例で説明したように、単結晶シリコ
ン層の膜厚が、基板面内で1μm程度のばらつきがある
ものとする。
【0014】まず、選択酸化法を用いてフィールド酸化
シリコン膜4を形成する。次に、溝のエッチング用マス
ク材料として、化学的気相成長法により窒化シリコン膜
8と酸化シリコン膜9を堆積する。その後、酸化シリコ
ン膜9上にホトレジスト10をパターニングする。ホト
レジスト10をエッチングマスクとして使用し、酸化シ
リコン膜9、窒化シリコン膜8及びフィールド酸化シリ
コン膜4をCF4、CHF3の混合ガスによるリアクティ
ブイオンエッチング法によりエッチングし、単結晶シリ
コン層3を露出させる(図1)。
シリコン膜4を形成する。次に、溝のエッチング用マス
ク材料として、化学的気相成長法により窒化シリコン膜
8と酸化シリコン膜9を堆積する。その後、酸化シリコ
ン膜9上にホトレジスト10をパターニングする。ホト
レジスト10をエッチングマスクとして使用し、酸化シ
リコン膜9、窒化シリコン膜8及びフィールド酸化シリ
コン膜4をCF4、CHF3の混合ガスによるリアクティ
ブイオンエッチング法によりエッチングし、単結晶シリ
コン層3を露出させる(図1)。
【0015】ホトレジスト10を除去し、酸化シリコン
膜9をエッチングマスクとして使用し、溝を形成するた
めのエッチングを行なう。このエッチングは、誘導結合
型のプラズマエッチング装置を用いて行った。エッチン
グ用ガスは、HBrを50sccm、SiF4を4.5
sccm、O2を3.0sccmとし、チャンバー内の
圧力を3Paに維持し、装置上部コイルの900W、下
部電極に100W(0.8W/cm2)の高周波電力を
投入する。このエッチング条件は、従来例で説明したい
わゆる食い込みが発生する条件である。この条件では図
2に示すように、溝の側壁に形成される保護膜11は、
溝の深さが深くなるに従い薄くなる。なお、表面近傍の
保護膜11は、ガスの供給量が多いため保護膜11が生
成しやすくなるが、同時に表面に近づくにつれ、入射イ
オンの量が増え、保護膜11のエッチングが促進される
ため、表面に近くなるほど薄くなっている。本発明で
は、この食い込みが発生する条件のエッチングは単結晶
シリコン層3の最も薄い部分(図2a)で、絶縁膜層2
に溝の先端(底面)が到達しない深さ(一例として単結
晶シリコン層3の残りの膜厚が1μmとなる深さ)で、
終了させる。
膜9をエッチングマスクとして使用し、溝を形成するた
めのエッチングを行なう。このエッチングは、誘導結合
型のプラズマエッチング装置を用いて行った。エッチン
グ用ガスは、HBrを50sccm、SiF4を4.5
sccm、O2を3.0sccmとし、チャンバー内の
圧力を3Paに維持し、装置上部コイルの900W、下
部電極に100W(0.8W/cm2)の高周波電力を
投入する。このエッチング条件は、従来例で説明したい
わゆる食い込みが発生する条件である。この条件では図
2に示すように、溝の側壁に形成される保護膜11は、
溝の深さが深くなるに従い薄くなる。なお、表面近傍の
保護膜11は、ガスの供給量が多いため保護膜11が生
成しやすくなるが、同時に表面に近づくにつれ、入射イ
オンの量が増え、保護膜11のエッチングが促進される
ため、表面に近くなるほど薄くなっている。本発明で
は、この食い込みが発生する条件のエッチングは単結晶
シリコン層3の最も薄い部分(図2a)で、絶縁膜層2
に溝の先端(底面)が到達しない深さ(一例として単結
晶シリコン層3の残りの膜厚が1μmとなる深さ)で、
終了させる。
【0016】次に、エッチング用ガスのうち、O2の流
量を4.5sccmに増やし、残る単結晶シリコン層3
をエッチングし、単結晶シリコン層3の膜厚の薄い部分
の絶縁膜層2を露出させる(図3a)。単結晶シリコン
層3の膜厚が厚い部分では、単結晶シリコン層3が残っ
ている(図3b)。図3に示すように、このエッチング
により形成される溝の形状は、溝の側壁に形成される保
護膜11の生成量が多くなるため、溝が深くなるほど幅
が狭くなり、絶縁膜層2と単結晶シリコン層3との界面
のエッチングが進みにくくなる。
量を4.5sccmに増やし、残る単結晶シリコン層3
をエッチングし、単結晶シリコン層3の膜厚の薄い部分
の絶縁膜層2を露出させる(図3a)。単結晶シリコン
層3の膜厚が厚い部分では、単結晶シリコン層3が残っ
ている(図3b)。図3に示すように、このエッチング
により形成される溝の形状は、溝の側壁に形成される保
護膜11の生成量が多くなるため、溝が深くなるほど幅
が狭くなり、絶縁膜層2と単結晶シリコン層3との界面
のエッチングが進みにくくなる。
【0017】さらに、単結晶シリコン層3の厚い部分の
絶縁膜層2が露出するまでエッチングを行なう。図4に
示すように、本発明のように溝の側壁に形成される保護
膜11の生成量が多くなる条件とすると、オーバーエッ
チングを行っても、絶縁膜層2が先に露出した部分で
も、いわゆる食い込みが発生することがないことが確認
された(図4)。
絶縁膜層2が露出するまでエッチングを行なう。図4に
示すように、本発明のように溝の側壁に形成される保護
膜11の生成量が多くなる条件とすると、オーバーエッ
チングを行っても、絶縁膜層2が先に露出した部分で
も、いわゆる食い込みが発生することがないことが確認
された(図4)。
【0018】以下、通常の半導体装置の製造工程に従
い、溝のエッチングマスクとして使用した酸化シリコン
膜9、保護膜11を除去し、熱酸化を行い、溝表面に熱
酸化膜からなる溝分離用絶縁膜5を形成する。次に、ポ
リシリコン膜を全面に堆積させ、エッチバックして、溝
内に選択的にポリシリコンからなる充填物6を残す。そ
の後、窒化シリコン膜8を除去することによって、溝分
離構造が完成する(図5)。
い、溝のエッチングマスクとして使用した酸化シリコン
膜9、保護膜11を除去し、熱酸化を行い、溝表面に熱
酸化膜からなる溝分離用絶縁膜5を形成する。次に、ポ
リシリコン膜を全面に堆積させ、エッチバックして、溝
内に選択的にポリシリコンからなる充填物6を残す。そ
の後、窒化シリコン膜8を除去することによって、溝分
離構造が完成する(図5)。
【0019】以上の実施の形態では、反応性イオンエッ
チングに用いるガスとして、ハロゲンを含むガスである
HBrとSiF4、酸素を含むガスであるO2を選択して
いるが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々
変更することができる。例えば、ハロゲンを含むガスと
してCl2、BCl3、HCl、CF4、CHF3、C
2F6、C3F8、C4F8、SF6などを、酸素を含むガス
としてCO、CO2、N2O、H2Oなどを、シリコンを
含むガスとしてSiH4、Si2H6、SiCl4などをそ
れぞれ単体あるいは複数組み合わせて用いても、ガス
圧、投入電力などエッチング条件を最適化することによ
って、同様の効果を得ることができる。
チングに用いるガスとして、ハロゲンを含むガスである
HBrとSiF4、酸素を含むガスであるO2を選択して
いるが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々
変更することができる。例えば、ハロゲンを含むガスと
してCl2、BCl3、HCl、CF4、CHF3、C
2F6、C3F8、C4F8、SF6などを、酸素を含むガス
としてCO、CO2、N2O、H2Oなどを、シリコンを
含むガスとしてSiH4、Si2H6、SiCl4などをそ
れぞれ単体あるいは複数組み合わせて用いても、ガス
圧、投入電力などエッチング条件を最適化することによ
って、同様の効果を得ることができる。
【0020】また、エッチング条件やエッチングパター
ンによっては、保護膜の形成を促進するために添加して
いるシリコンを含むガスを用いなくても、溝の側壁に保
護膜が形成することができる。この場合も保護膜の生成
量を多くするためには、酸素の供給量を多くすればよ
い。
ンによっては、保護膜の形成を促進するために添加して
いるシリコンを含むガスを用いなくても、溝の側壁に保
護膜が形成することができる。この場合も保護膜の生成
量を多くするためには、酸素の供給量を多くすればよ
い。
【0021】一方、ハロゲンガス、シリコンを含むガ
ス、酸素を含むガスを用いて保護膜の生成量を増加させ
る際、酸素を含むガスの供給量を多くする代わりに、シ
リコンを含むガスの供給量を多くしても、溝の側壁に生
成する保護膜の厚さを厚くすることができ、同様の効果
を得ることができる。
ス、酸素を含むガスを用いて保護膜の生成量を増加させ
る際、酸素を含むガスの供給量を多くする代わりに、シ
リコンを含むガスの供給量を多くしても、溝の側壁に生
成する保護膜の厚さを厚くすることができ、同様の効果
を得ることができる。
【0022】反応性イオンエッチング装置を用いて溝を
エッチングする場合、図2乃至図4に示すように、表面
近傍の保護膜11の膜厚が薄くなる。また、エッチング
工程の初期においては、保護膜の生成量が少ないため、
表面近傍にサイドエッチングが発生する場合がある。そ
のような場合には、エッチング工程初期に、表面近傍の
サイドエッチングの発生を抑えることを目的として、保
護膜の生成量を多くするエッチング工程を付加すること
も可能である。保護膜の生成量を多くするためには、上
述の説明の通り、酸素を含むガスの供給量を多くした
り、シリコンを含むガスの供給量を多くすればよい。
エッチングする場合、図2乃至図4に示すように、表面
近傍の保護膜11の膜厚が薄くなる。また、エッチング
工程の初期においては、保護膜の生成量が少ないため、
表面近傍にサイドエッチングが発生する場合がある。そ
のような場合には、エッチング工程初期に、表面近傍の
サイドエッチングの発生を抑えることを目的として、保
護膜の生成量を多くするエッチング工程を付加すること
も可能である。保護膜の生成量を多くするためには、上
述の説明の通り、酸素を含むガスの供給量を多くした
り、シリコンを含むガスの供給量を多くすればよい。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、溝
を形成する際、オーバーエッチングを行っても、単結晶
シリコン層3と絶縁膜層2の界面にいわゆる食い込みが
生じることがないので、溝表面に形成する溝分離用絶縁
膜5をほぼ均一の厚さに形成することができる。また充
填物6を充填させる場合に、空洞が発生することがなく
なる。そのため、素子間の耐圧のばらつくことがなくな
り、歩留まりや信頼性を向上させることができる。
を形成する際、オーバーエッチングを行っても、単結晶
シリコン層3と絶縁膜層2の界面にいわゆる食い込みが
生じることがないので、溝表面に形成する溝分離用絶縁
膜5をほぼ均一の厚さに形成することができる。また充
填物6を充填させる場合に、空洞が発生することがなく
なる。そのため、素子間の耐圧のばらつくことがなくな
り、歩留まりや信頼性を向上させることができる。
【0024】本発明の製造方法は、エッチングに使用す
るガスのうち、酸素を含むガス、あるいはシリコンを含
むガスの供給量を増やすだけで、保護膜の生成量を増加
させることができ、非常に簡便の方法である。
るガスのうち、酸素を含むガス、あるいはシリコンを含
むガスの供給量を増やすだけで、保護膜の生成量を増加
させることができ、非常に簡便の方法である。
【図1】本発明の実施の形態を説明する図である。
【図2】本発明の実施の形態を説明する図である。
【図3】本発明の実施の形態を説明する図である。
【図4】本発明の実施の形態を説明する図である。
【図5】本発明の実施の形態を説明する図である。
【図6】この種の半導体装置を説明する図である。
【図7】従来のこの種の半導体装置を説明する図であ
る。
る。
1 単結晶シリコン基板 2 絶縁膜層 3 単結晶シリコン層 4 フィールド酸化シリコン膜 5 溝分離用絶縁膜 6 充填物 7 空洞 8 窒化シリコン膜 9 酸化シリコン膜 10 ホトレジスト 11 保護膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5F004 AA05 BA20 CA02 CA03 DA01 DA02 DA03 DA11 DA18 DA26 DA29 DB01 EA06 EA13 EB04 5F032 AA06 AA13 AA35 AA40 AA47 AA66 AA69 BA01 BB01 DA23 DA53
Claims (4)
- 【請求項1】 絶縁膜層及び単結晶シリコン層が積層さ
れた単結晶シリコン基板上に、前記絶縁膜層に達し、絶
縁物が充填された溝によって電気的に分離された複数の
半導体素子を備えた半導体装置の製造方法において、 反応性イオンエッチングにより、前記単結晶シリコン層
をエッチングし、該エッチングと同時に側壁に保護膜を
形成しながら前記溝を形成する際、前記溝底面が前記絶
縁膜層に達する前に、前記保護膜の生成量を増加させる
工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の半導体装置の製造方法に
おいて、前記保護膜の生成量を増加させる工程は、少な
くとも該工程によりエッチング形成される溝の溝幅が、
底面に向かって狭くなるように保護膜の生成量を増加さ
せることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 【請求項3】 請求項1または2いずれか記載の半導体
装置の製造方法において、前記反応性イオンエッチング
の際、少なくともハロゲンを含むガスと酸素を含むガス
を用い、該酸素を含むガスの供給量を増やすことによっ
て、前記保護膜の生成量を増加させることを特徴とする
半導体装置の製造方法。 - 【請求項4】 請求項1または2いずれか記載の半導体
装置の製造方法において、前記反応性イオンエッチング
の際、少なくともハロゲンを含むガスと酸素を含むガス
とシリコンを含むガスを用い、該シリコンを含むガスの
供給量を増やすことによって、前記保護膜の生成量を増
加させることを特徴とする半導体装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000364977A JP2002170814A (ja) | 2000-11-30 | 2000-11-30 | 半導体装置の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000364977A JP2002170814A (ja) | 2000-11-30 | 2000-11-30 | 半導体装置の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002170814A true JP2002170814A (ja) | 2002-06-14 |
Family
ID=18835829
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000364977A Pending JP2002170814A (ja) | 2000-11-30 | 2000-11-30 | 半導体装置の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002170814A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009539267A (ja) * | 2006-05-30 | 2009-11-12 | ラム リサーチ コーポレーション | プラズマ処理システムのマスクアンダーカットおよびノッチを最小化する方法 |
-
2000
- 2000-11-30 JP JP2000364977A patent/JP2002170814A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009539267A (ja) * | 2006-05-30 | 2009-11-12 | ラム リサーチ コーポレーション | プラズマ処理システムのマスクアンダーカットおよびノッチを最小化する方法 |
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