JP2002170659A5 - - Google Patents
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Description
【発明の名称】誘導発熱ローラ装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】機台に回転自在に支持され先端部が前記機台から外方へ突出する駆動軸と、前記駆動軸の先端部に連結固定され前記機台から外方へ突出する中空のローラ本体と、前記ローラ本体の中空内に配置された誘導発熱機構とを備えてなる誘導発熱ローラ装置において、前記駆動軸の先端部を前記ローラ本体の前記機台寄り側に連結固定するとともに、前記誘導発熱機構を前記連結固定部よりも外方側の前記ローラ本体の中空内に、前記ローラ本体に対して静止状態で配置してなることを特徴とする誘導発熱ローラ装置。
【請求項2】駆動軸の先端部をローラ本体の機台側端部に連結固定してなることを特徴とする請求項1に記載の誘導発熱ローラ装置。
【請求項3】前記誘導発熱機構を、その一端側を前記ローラ本体に、他端側を前記駆動軸にそれぞれ軸受を介して支持してなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の誘導発熱ローラ装置。
【請求項4】前記誘導発熱機構を前記駆動軸に軸受を介して支持してなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の誘導発熱ローラ装置。
【請求項5】前記誘導発熱機構を前記機台に連結支持具を介して支持してなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の誘導発熱ローラ装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は誘導発熱ローラ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
誘導発熱ローラ装置において、内部を中空としたローラの軸線に沿う一方の端部側からローラ本体の内部に挿入した駆動軸を、ローラ本体の他方の端部側の端部に固定し、この駆動軸の回転によってローラ本体を回転駆動するとともに、ローラ本体の内部に配置された誘導発熱機構を、機台に固定して支持するようにした構成は、すでによく知られている。
【0003】
このような誘導発熱ローラ装置の従来例を示したのが図7である。同図において、1はローラ本体、71は駆動軸で、ローラ本体1の内部に挿入されてあり、その先端はローラ本体1にボルトおよびナット72により固定連結されている。駆動軸71の他端は、ローラ本体1より外側に導出され、その外側において、機台2に軸受73を介して回転自在に支持されている。外部に導出された駆動軸71に、外部から回転駆動力を与えることにより、ローラ本体1は回転される。すなわち、図7に示すようにローラ本体1は、機台2から外方へ突出する先端部で、機台2に回転自在に支持され先端部が機台2から外方へ突出する駆動軸71の先端部と連結固定されている。
【0004】
3は誘導発熱機構で、筒状の鉄心4とその外周に巻装されている誘導コイル5とによって構成されている。誘導発熱機構3はホルダー6により支持され、更にホルダー6は機台2に連結部材74を介して固定されている。7は誘導コイル5のリード線である。駆動軸71は誘導発熱機構3の内部中心を通っている。なお8はローラ本体1の周壁の肉厚部に設けられたジャケット室で、内部には気液二相の熱媒体が封入されている。
【0005】
ところでこのように構成された誘導発熱ローラ装置は、合成樹脂製の糸の延伸に使用されることがある。その使用例を示したのが図6である。ここでは、一対の機台2A、2Bとが用意されている。各機台には前記のような構成の誘導発熱ローラ装置Aの複数を千鳥状に設置する。延伸される糸Bは各装置Aに順次添纏されていく。糸Bが図示する矢印方向に繰り出されていくとき、繰り出されていく方向にある装置Aのローラ本体の回転速度が順次早く設定されているので、糸Bが各ローラ本体を添纏していく過程で、糸Bにテンションが作用して、順次延伸されていく。
【0006】
このように糸Bが延伸されていくとき、その糸Bに作用するテンションによってローラ本体には、外方の先端部がテンション方向に向かうようなたわみが発生する。このようなたわみがローラ本体に発生すると、糸の延伸作用に悪影響をおよぼす。またこのたわみが大きくなると、ローラ本体とその内部の誘導コイルとが接触し合って、誘導コイルを損傷してしまうことがある。さらには駆動軸71を折損してしまうこともある。
【0007】
このようなたわみの発生を防ぐためには、駆動軸71として機械的強度の大きいもの、すなわち径の大きいものを使用すればよいが、そのためにはローラ本体なり、誘導発熱機構として、内径の大きいものを使用しなければならない。そのため径の大きい駆動軸の使用が制限されることがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、内部に誘導発熱機構を配備するローラ本体のたわみを、ローラ本体および誘導発熱機構の大きさにとらわれることなく、確実に防ぐことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、機台に回転自在に支持され先端部が前記機台から外方へ突出する駆動軸と、前記駆動軸の先端部に連結固定され前記機台から外方へ突出する中空のローラ本体と、前記ローラ本体の中空内に配置された誘導発熱機構とを備えてなる誘導発熱ローラ装置において、前記駆動軸の先端部を前記ローラ本体の前記機台寄り側に連結固定するとともに、前記誘導発熱機構を前記連結固定部よりも外方側の前記ローラ本体の中空内に、前記ローラ本体に対して静止状態で配置してなることを主要な特徴とする。
【0010】
駆動軸の先端を、ローラ本体の機台寄り側に連結固定するとともに、前記誘導発熱機構を前記連結固定部よりも外方側のローラ本体の中空内に、ローラ本体に対して静止状態で配置したので、従来のように駆動軸をローラ本体の内部を挿通することなく、ローラ本体を駆動軸によって回転させることができる。したがってローラ本体の内径なり、誘導発熱機構の内径によって制限されることなく、駆動軸として径の大きいものを使用することができる。これによりローラ本体のたわみの発生を阻止するに足る機械的強度を備えた駆動軸の使用が可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の実施態様を図1によって説明する。なお図7と同じ符号を付した部分は同一または対応する部分を示す。本発明にしたがい、ローラ本体1の機台2寄り側の端部1Aに駆動軸10の先端部に設けたフランジ10Aをあてがい、そのままの状態で両者を、ボルトなどを利用して固定し連結する。駆動軸10の後端側の外周は、軸受11を介して機台2に回転自在に取り付けられる。ここではローラ本体に加わる糸によるテンションに基づいてたわみの発生する場合でも、そのたわみを阻止し得る程度の機械的強度を具備する直径をもっている駆動軸10を使用する。
【0012】
誘導発熱機構3は、駆動軸10の無い連結固定部よりも外方側のローラ本体1の中空内部に、ローラ本体1に対して静止状態で支持される。図1に示す例では誘導発熱機構3のホルダー6の前端(外方側の端部)は、ローラ本体1の外端(外方側の端部)を閉塞している磁性板12に軸受13を介して支持されている。またホルダー6の後端にはパイプ状の支持具14が連結されてあり、この支持具14が駆動軸10に軸受15を介して支持されている。すなわち誘導発熱機構3は、その前後を、ローラ本体1の外端と駆動軸10とによって宙吊り状に支持されている。リード線7は支持具14の中を通って外部に導出されている。
【0013】
なお支持具14は駆動軸10の後端より外部に延長されている。そしてその延長された先端に、駆動軸10の回転につられて回転することのないように、回り止め具15が設けられている。16は回転トランスで、駆動軸10と一体に回転する回転側コイル17と、支持具14と一体の固定側コイル18とによって構成されている。これはローラ本体の温度を検出するための温度検出計Mからの電気的信号を静止側に伝送するのに利用するためのものであり、温度検出器Mと回転側コイル17とは、リード線Lで接続されている。19は固定側コイル18からの引出端子である。
【0014】
図示する構成から理解されるように、駆動軸10はその先端部に設けたフランジ10Aにおいてローラ本体1の機台2寄り側の端部1Aに当接して連結しているので、従来のように駆動軸をローラ本体の内部に通す必要なく、ローラ本体1を駆動軸10によって回転駆動させることができる。したがってローラ本体1、誘導発熱機構3の大きさ、すなわちその各内径に制限されることなく、自由に駆動軸10としてその径を選定することができ、したがってローラ本体1のたわみを抑制し得る機械的強度をこの駆動軸10に自由に付与することができるようになる。なお、図示する構成では、駆動軸10の先端をローラ本体1の中空内に嵌め込み、先端部に設けたフランジ10Aをローラ本体1の端面にあてがって連結固定しているが、このようなフランジあるいは駆動軸の先端部を誘導発熱機構3と重ならないローラ本体1の機台2寄り側の中空内で連結固定するようにしてもよい。
【0015】
図1に示す構成は、ローラ本体1の中空内部にあって、誘導発熱機構3をその前後において支持するようにしているが、図2に示す構成では、その後端においてのみ支持するようにしたものである。すなわち図に示すように、ホルダー6の支持具14を駆動軸10の内部において複数個所(図の例では2個所)で軸受15を介して支持している。したがって誘導発熱機構3はその前端が自由端となる。
【0016】
図1、図2に示す構成では誘導発熱機構3の後端を駆動軸10により支持するようにしているが、図3に示す構成では、駆動軸10により支持することなく、その前端のみを機台2に連結し、これにより誘導発熱機構3をローラ本体1の外端側から支持している。具体的にはホルダー6の前端に磁路を兼ねた支持板20を固定し、これに連結具21を連結する。連結具21を、支持具21Aを介して機台2に固定することにより、誘導発熱機構3はローラ本体1の中空内部において、その後端(図の例では右側の端部)が自由端となって、静止状態で支持されることになる。この構成ではリード線7は支持板20を貫通して外部に引き出される。
【0017】
図4に示す構成は、誘導発熱機構3をその前後において、ローラ本体1、駆動軸10の外部で機台2に支持することにより、ローラ本体1の中空内部において宙吊り状態で支持した構成である。具体的にはホルダー6の前端に延長具22を連結し、これに連結具21を連結する。そして連結具21は、支持具21Aを介して機台2に固定される。ホルダー6の後端につらなる支持具14は駆動軸10を貫通し、その外端で支持具23を介して機台2に固定される。
【0018】
なお、図3、図4に示す構成のように連結具21をローラ本体1の外方側の端部側に設置した場合、ローラ本体1に糸Bを最初に添纏させる際に邪魔な存在となることがあるが、それを解決するには図5に示すように、糸Bが巻きつかない側のローラ周面側に連結具21を引き出し、その引出端に、連結具21と機台2にまたがる支持具21Aを取り付け、これを機台2に固定すればよい。
【0019】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、誘導発熱機構3を配置しないローラ本体の機台寄り側に駆動軸の先端部を連結し、この駆動軸の後端側を機台に回転自在に支持するようにしたので、従来のように駆動軸をローラ本体の内部に通してローラ本体に連結する必要はなくなり、したがってローラ本体、誘導発熱機構の径に制限されることなく、自在に駆動軸の径を選定することができ、よってローラ本体に生じるたわみの発生をこの駆動軸によって確実に回避することができる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施態様を示す断面図である。
【図2】本発明の他の実施態様を示す断面図である。
【図3】本発明の更に他の実施態様を示す断面図である。
【図4】本発明の更に他の実施態様を示す断面図である。
【図5】本発明実施態様の部分正面図である。
【図6】本発明の使用例を示す斜視図である。
【図7】従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ローラ本体
1A 端部
2 機台
3 誘導発熱機構
10 駆動軸
10A フランジ
【特許請求の範囲】
【請求項1】機台に回転自在に支持され先端部が前記機台から外方へ突出する駆動軸と、前記駆動軸の先端部に連結固定され前記機台から外方へ突出する中空のローラ本体と、前記ローラ本体の中空内に配置された誘導発熱機構とを備えてなる誘導発熱ローラ装置において、前記駆動軸の先端部を前記ローラ本体の前記機台寄り側に連結固定するとともに、前記誘導発熱機構を前記連結固定部よりも外方側の前記ローラ本体の中空内に、前記ローラ本体に対して静止状態で配置してなることを特徴とする誘導発熱ローラ装置。
【請求項2】駆動軸の先端部をローラ本体の機台側端部に連結固定してなることを特徴とする請求項1に記載の誘導発熱ローラ装置。
【請求項3】前記誘導発熱機構を、その一端側を前記ローラ本体に、他端側を前記駆動軸にそれぞれ軸受を介して支持してなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の誘導発熱ローラ装置。
【請求項4】前記誘導発熱機構を前記駆動軸に軸受を介して支持してなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の誘導発熱ローラ装置。
【請求項5】前記誘導発熱機構を前記機台に連結支持具を介して支持してなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の誘導発熱ローラ装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は誘導発熱ローラ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
誘導発熱ローラ装置において、内部を中空としたローラの軸線に沿う一方の端部側からローラ本体の内部に挿入した駆動軸を、ローラ本体の他方の端部側の端部に固定し、この駆動軸の回転によってローラ本体を回転駆動するとともに、ローラ本体の内部に配置された誘導発熱機構を、機台に固定して支持するようにした構成は、すでによく知られている。
【0003】
このような誘導発熱ローラ装置の従来例を示したのが図7である。同図において、1はローラ本体、71は駆動軸で、ローラ本体1の内部に挿入されてあり、その先端はローラ本体1にボルトおよびナット72により固定連結されている。駆動軸71の他端は、ローラ本体1より外側に導出され、その外側において、機台2に軸受73を介して回転自在に支持されている。外部に導出された駆動軸71に、外部から回転駆動力を与えることにより、ローラ本体1は回転される。すなわち、図7に示すようにローラ本体1は、機台2から外方へ突出する先端部で、機台2に回転自在に支持され先端部が機台2から外方へ突出する駆動軸71の先端部と連結固定されている。
【0004】
3は誘導発熱機構で、筒状の鉄心4とその外周に巻装されている誘導コイル5とによって構成されている。誘導発熱機構3はホルダー6により支持され、更にホルダー6は機台2に連結部材74を介して固定されている。7は誘導コイル5のリード線である。駆動軸71は誘導発熱機構3の内部中心を通っている。なお8はローラ本体1の周壁の肉厚部に設けられたジャケット室で、内部には気液二相の熱媒体が封入されている。
【0005】
ところでこのように構成された誘導発熱ローラ装置は、合成樹脂製の糸の延伸に使用されることがある。その使用例を示したのが図6である。ここでは、一対の機台2A、2Bとが用意されている。各機台には前記のような構成の誘導発熱ローラ装置Aの複数を千鳥状に設置する。延伸される糸Bは各装置Aに順次添纏されていく。糸Bが図示する矢印方向に繰り出されていくとき、繰り出されていく方向にある装置Aのローラ本体の回転速度が順次早く設定されているので、糸Bが各ローラ本体を添纏していく過程で、糸Bにテンションが作用して、順次延伸されていく。
【0006】
このように糸Bが延伸されていくとき、その糸Bに作用するテンションによってローラ本体には、外方の先端部がテンション方向に向かうようなたわみが発生する。このようなたわみがローラ本体に発生すると、糸の延伸作用に悪影響をおよぼす。またこのたわみが大きくなると、ローラ本体とその内部の誘導コイルとが接触し合って、誘導コイルを損傷してしまうことがある。さらには駆動軸71を折損してしまうこともある。
【0007】
このようなたわみの発生を防ぐためには、駆動軸71として機械的強度の大きいもの、すなわち径の大きいものを使用すればよいが、そのためにはローラ本体なり、誘導発熱機構として、内径の大きいものを使用しなければならない。そのため径の大きい駆動軸の使用が制限されることがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、内部に誘導発熱機構を配備するローラ本体のたわみを、ローラ本体および誘導発熱機構の大きさにとらわれることなく、確実に防ぐことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、機台に回転自在に支持され先端部が前記機台から外方へ突出する駆動軸と、前記駆動軸の先端部に連結固定され前記機台から外方へ突出する中空のローラ本体と、前記ローラ本体の中空内に配置された誘導発熱機構とを備えてなる誘導発熱ローラ装置において、前記駆動軸の先端部を前記ローラ本体の前記機台寄り側に連結固定するとともに、前記誘導発熱機構を前記連結固定部よりも外方側の前記ローラ本体の中空内に、前記ローラ本体に対して静止状態で配置してなることを主要な特徴とする。
【0010】
駆動軸の先端を、ローラ本体の機台寄り側に連結固定するとともに、前記誘導発熱機構を前記連結固定部よりも外方側のローラ本体の中空内に、ローラ本体に対して静止状態で配置したので、従来のように駆動軸をローラ本体の内部を挿通することなく、ローラ本体を駆動軸によって回転させることができる。したがってローラ本体の内径なり、誘導発熱機構の内径によって制限されることなく、駆動軸として径の大きいものを使用することができる。これによりローラ本体のたわみの発生を阻止するに足る機械的強度を備えた駆動軸の使用が可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の実施態様を図1によって説明する。なお図7と同じ符号を付した部分は同一または対応する部分を示す。本発明にしたがい、ローラ本体1の機台2寄り側の端部1Aに駆動軸10の先端部に設けたフランジ10Aをあてがい、そのままの状態で両者を、ボルトなどを利用して固定し連結する。駆動軸10の後端側の外周は、軸受11を介して機台2に回転自在に取り付けられる。ここではローラ本体に加わる糸によるテンションに基づいてたわみの発生する場合でも、そのたわみを阻止し得る程度の機械的強度を具備する直径をもっている駆動軸10を使用する。
【0012】
誘導発熱機構3は、駆動軸10の無い連結固定部よりも外方側のローラ本体1の中空内部に、ローラ本体1に対して静止状態で支持される。図1に示す例では誘導発熱機構3のホルダー6の前端(外方側の端部)は、ローラ本体1の外端(外方側の端部)を閉塞している磁性板12に軸受13を介して支持されている。またホルダー6の後端にはパイプ状の支持具14が連結されてあり、この支持具14が駆動軸10に軸受15を介して支持されている。すなわち誘導発熱機構3は、その前後を、ローラ本体1の外端と駆動軸10とによって宙吊り状に支持されている。リード線7は支持具14の中を通って外部に導出されている。
【0013】
なお支持具14は駆動軸10の後端より外部に延長されている。そしてその延長された先端に、駆動軸10の回転につられて回転することのないように、回り止め具15が設けられている。16は回転トランスで、駆動軸10と一体に回転する回転側コイル17と、支持具14と一体の固定側コイル18とによって構成されている。これはローラ本体の温度を検出するための温度検出計Mからの電気的信号を静止側に伝送するのに利用するためのものであり、温度検出器Mと回転側コイル17とは、リード線Lで接続されている。19は固定側コイル18からの引出端子である。
【0014】
図示する構成から理解されるように、駆動軸10はその先端部に設けたフランジ10Aにおいてローラ本体1の機台2寄り側の端部1Aに当接して連結しているので、従来のように駆動軸をローラ本体の内部に通す必要なく、ローラ本体1を駆動軸10によって回転駆動させることができる。したがってローラ本体1、誘導発熱機構3の大きさ、すなわちその各内径に制限されることなく、自由に駆動軸10としてその径を選定することができ、したがってローラ本体1のたわみを抑制し得る機械的強度をこの駆動軸10に自由に付与することができるようになる。なお、図示する構成では、駆動軸10の先端をローラ本体1の中空内に嵌め込み、先端部に設けたフランジ10Aをローラ本体1の端面にあてがって連結固定しているが、このようなフランジあるいは駆動軸の先端部を誘導発熱機構3と重ならないローラ本体1の機台2寄り側の中空内で連結固定するようにしてもよい。
【0015】
図1に示す構成は、ローラ本体1の中空内部にあって、誘導発熱機構3をその前後において支持するようにしているが、図2に示す構成では、その後端においてのみ支持するようにしたものである。すなわち図に示すように、ホルダー6の支持具14を駆動軸10の内部において複数個所(図の例では2個所)で軸受15を介して支持している。したがって誘導発熱機構3はその前端が自由端となる。
【0016】
図1、図2に示す構成では誘導発熱機構3の後端を駆動軸10により支持するようにしているが、図3に示す構成では、駆動軸10により支持することなく、その前端のみを機台2に連結し、これにより誘導発熱機構3をローラ本体1の外端側から支持している。具体的にはホルダー6の前端に磁路を兼ねた支持板20を固定し、これに連結具21を連結する。連結具21を、支持具21Aを介して機台2に固定することにより、誘導発熱機構3はローラ本体1の中空内部において、その後端(図の例では右側の端部)が自由端となって、静止状態で支持されることになる。この構成ではリード線7は支持板20を貫通して外部に引き出される。
【0017】
図4に示す構成は、誘導発熱機構3をその前後において、ローラ本体1、駆動軸10の外部で機台2に支持することにより、ローラ本体1の中空内部において宙吊り状態で支持した構成である。具体的にはホルダー6の前端に延長具22を連結し、これに連結具21を連結する。そして連結具21は、支持具21Aを介して機台2に固定される。ホルダー6の後端につらなる支持具14は駆動軸10を貫通し、その外端で支持具23を介して機台2に固定される。
【0018】
なお、図3、図4に示す構成のように連結具21をローラ本体1の外方側の端部側に設置した場合、ローラ本体1に糸Bを最初に添纏させる際に邪魔な存在となることがあるが、それを解決するには図5に示すように、糸Bが巻きつかない側のローラ周面側に連結具21を引き出し、その引出端に、連結具21と機台2にまたがる支持具21Aを取り付け、これを機台2に固定すればよい。
【0019】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、誘導発熱機構3を配置しないローラ本体の機台寄り側に駆動軸の先端部を連結し、この駆動軸の後端側を機台に回転自在に支持するようにしたので、従来のように駆動軸をローラ本体の内部に通してローラ本体に連結する必要はなくなり、したがってローラ本体、誘導発熱機構の径に制限されることなく、自在に駆動軸の径を選定することができ、よってローラ本体に生じるたわみの発生をこの駆動軸によって確実に回避することができる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施態様を示す断面図である。
【図2】本発明の他の実施態様を示す断面図である。
【図3】本発明の更に他の実施態様を示す断面図である。
【図4】本発明の更に他の実施態様を示す断面図である。
【図5】本発明実施態様の部分正面図である。
【図6】本発明の使用例を示す斜視図である。
【図7】従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ローラ本体
1A 端部
2 機台
3 誘導発熱機構
10 駆動軸
10A フランジ
Priority Applications (1)
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2000366711A JP2002170659A (ja) | 2000-12-01 | 2000-12-01 | 誘導発熱ローラ装置 |
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JP2008189522A Division JP4781405B2 (ja) | 2008-07-23 | 2008-07-23 | 誘導発熱ローラ装置 |
JP2008189523A Division JP4969526B2 (ja) | 2008-07-23 | 2008-07-23 | 誘導発熱ローラ装置 |
JP2008189521A Division JP4781404B2 (ja) | 2008-07-23 | 2008-07-23 | 誘導発熱ローラ装置 |
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DE102007054147A1 (de) * | 2007-11-12 | 2009-05-20 | Khs Ag | Leimwalze sowie Etikettieraggregat mit einer solchen Leimwalze |
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2000
- 2000-12-01 JP JP2000366711A patent/JP2002170659A/ja active Pending
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