JP2002168761A - 光学的な開口の作製方法 - Google Patents

光学的な開口の作製方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の課題は、均一な開口径を有する微小
開口を量産性良く形成する方法を提供することである。 【解決手段】 遮光膜で覆われた錐状のチップの先端近
傍に存在し、近視野光を照射及び検出する光学的な開口
を形成するにあたり、チップと略同じ高さを有するスト
ッパーに接触している接触体の少なくとも一部が、外部
の力により変位し、変位した接触体の少なくとも一部を
前記チップの先端近傍の遮光膜に接触させることにより
開口を形成することを特徴とする光学的な開口の作製方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光学的な開口の
作製方法に関するものである。特に近視野光を照射・検
出する近視野光デバイスに用いる開口の作製方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】試料表面においてナノメートルオーダの
微小な領域を観察するために走査型トンネル顕微鏡(S
TM)や原子間力顕微鏡(AFM)に代表される走査型
プローブ顕微鏡(SPM)が用いられている。SPM
は、先端が先鋭化されたプローブを試料表面に走査さ
せ、プローブと試料表面との間に生じるトンネル電流や
原子間力などの相互作用を観察対象として、プローブ先
端形状に依存した分解能の像を得ることができるが、比
較的、観察する試料に対する制約が厳しい。
【0003】そこでいま、試料表面に生成される近視野
光とプローブとの間に生じる相互作用を観察対象とする
ことで、試料表面の微小な領域の観察を可能にした近視
野光学顕微鏡(SNOM)が注目されている。
【0004】近視野光学顕微鏡においては、先鋭化され
た光ファイバーの先端に設けられた開口から近視野光を
試料の表面に照射する。開口は、光ファイバーに導入さ
れる光の波長の回折限界以下の大きさを有しており、た
とえば、100nm程度の直径である。プローブ先端に形成
された開口と試料間の距離は、SPMの技術によって制御
され、その値は開口の大きさ以下である。このとき、試
料上での近視野光のスポット径は、開口の大きさとほぼ
同じである。したがって、試料表面に照射する近視野光
を走査することで、微小領域における試料の光学物性の
観測を可能としている。
【0005】顕微鏡としての利用だけでなく、光ファイ
バープローブを通して試料に向けて比較的強度の大きな
光を導入させることにより、光ファイバープローブの開
口にエネルギー密度の高い近視野光を生成し、その近視
野光によって試料表面の構造または物性を局所的に変更
させる高密度なメモリ装置としての応用も可能である。
強度の大きな近視野光を得るために、プローブ先端の先
端角を大きくすることが試みられている。
【0006】これら近視野光を利用したデバイスにおい
て、開口の形成が最も重要である。開口の作製方法の一
つとして、特許公報平5-21201に開示されている方法が
知られている。この方法で、開口を形成するための試料
として、先鋭化した光波ガイドに遮光膜を堆積したもの
を用いている。開口の作製方法は、遮光膜付きの先鋭化
した光波ガイドを圧電アクチュエータによって良好に制
御された非常に小さな押しつけ量で硬い平板に押しつけ
ることによって、先端の遮光膜を塑性変形させている。
【0007】また、開口の形成方法として、特開平11-2
65520に開示されている方法がある。この方法におい
て、開口を形成する対象は、平板上に集束イオンビーム
(FIB)によって形成された突起先端である。開口の形
成方法は、突起先端の遮光膜に、側面からFIBを照射
し、突起先端の遮光膜を除去することによって行ってい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特許公
報平5-21201の方法によれば、光波ガイド一本ずつしか
開口を形成する事ができない。また、特許公報平5-2120
1の方法によれば、移動分解能が数nmの圧電アクチュエ
ータによって押し込み量を制御する必要があるため、開
口形成装置をその他の装置や空気などの振動による影響
が少ない環境におかなくてはならない。また、光伝搬体
ロッドが平板に対して垂直に当たるように調整する時間
がかかってしまう。また、移動量の小さな圧電アクチュ
エータの他に、移動量の大きな機械的並進台が必要とな
る。さらに、移動分解能が小さな圧電アクチュエータを
もちいて、押し込み量を制御するさいに、制御装置が必
要であり、かつ、制御して開口を形成するためには数分
の時間がかかる。したがって、開口作製のために、高電
圧電源やフィードバック回路などの大がかりな装置が必
要となる。また、開口形成にかかるコストが高くなる問
題があった。
【0009】また、特開平11-265520の方法によれば、
加工対象は平板上の突起であるが、FIBを用いて開口を
形成しているため、一つの開口の形成にかかる時間が10
分程度と長い。また、FIBを用いるために、試料を真空
中におかなければならない。従って、開口作製にかかる
作製コストが高くなる問題があった。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の問題に
鑑みてなされたものであり、遮光膜で覆われた錘状のチ
ップの先端近傍に存在し、近視野光を照射及び検出する
光学的な開口を形成するにあたり、前記チップと略同じ
高さを有する複数のストッパーに接触している接触体の
少なくとも一部が、外部の力により変位し、変位した前
記接触体の少なくとも一部を前記チップの先端近傍の前
記遮光膜に接触させることにより前記開口を形成するこ
とを特徴とする光学的な開口の作製方法とした。したが
って、本発明の光学的な開口の作製方法によれば、前記
チップと略同じ高さを有するストッパーによって、前記
接触体の変位が制御されるため、所定の力で平面を押す
だけで簡単に光学的な開口を作製する事ができる。ま
た、真空中、液中、大気中など様々な環境下で開口を作
製することができる。また、光学的な開口を作製する際
に特別な制御装置を必要としないため、光学的な開口を
作製するための装置を単純化する事ができる。また、所
定の力を与える時間を非常に短くすることが容易であ
り、開口作製にかかる時間を短くすることができるた
め、開口作製にかかるコストを低くすることができる。
【0011】また、前記ストッパーが前記錘状のチップ
の近傍に配置され、前記錘状のチップと前記ストッパー
を同時に形成することを特徴とする光学的な開口の作製
方法とした。したがって、前記チップおよび前記ストッ
パーの高さの差を制御でき、かつ、高さの差を非常に小
さくできるため、大きさが均一で、かつ、微小な光学的
な開口を簡単に作製する事ができ、光学的な開口の作製
歩留まりを向上させることが容易である。
【0012】また、前記錐状のチップの少なくとも一部
が複数層の誘電体で構成されていることを特徴とする光
学的な開口の作製方法とした。したがって、開口近辺の
誘電体材料をより高屈折率な材料とすることで、見かけ
上カットオフ領域が狭くなり、高効率な開口を量産性よ
く作製することが可能となる。
【0013】また、前記錐状のチップの斜面の少なくと
も一部が複数の異なる斜度を有することを特徴とする光
学的な開口の作製方法とした。したがって、開口に多く
の光を集めることが可能となり、開口の高効率化が可能
となる。またこの高効率な開口をシリコンプロセスにて
一括で作製できることから、低コスト化が図れる。
【0014】また、前記錐状のチップの少なくとも一部
が誘電体で構成され、前記チップの近傍に配置されたス
トッパーの少なくとも一部が、半導体もしくは金属で構
成されていることを特徴とする光学的な開口の作製方法
とした。したがって、ストッパーの材料に加工性の優れ
た材料を選択することで、接触体と接触するストッパー
の表面の平坦度及び表面粗さを小さくすることができる
ことから、接触体とチップ頂点との距離をウェハ面内で
均一にでき、形成される開口径を一定に保つことが可能
となる。この結果、開口作製の歩留まりが向上し、開口
形成の低コスト化が図れる。
【0015】また、前記錐状のチップおよび前記ストッ
パーが同一基板上に複数個形成されていることを特徴と
する光学的な開口の作製方法とした。したがって、同一
基板上に形成された前記チップおよび前記ストッパー
に、一括で前記力を加えることによって、一度に複数の
前記チップに光学的な開口を形成することが可能であ
り、開口一つあたりの加工時間を非常に短くすることが
でき、結果として光学的な開口の作製コストを低くする
ことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の開口の形成方法に
ついて、添付の図面を参照して詳細に説明する。 (実施の形態1)図1から図3は、本発明の実施の形態
1に係る開口の形成方法について説明した図である。図
1に示す、ワーク1000は、基板4上に形成された透明層
5、透明層5の上に形成された錘状のチップ1および尾根
状のストッパー2、チップ1、ストッパー2および透明
層5の上に形成された遮光膜3からなる。なお、ワーク1
000において、透明層5は、必ずしも必要ではなく、そ
の場合、遮光膜3は、チップ1、ストッパー2および基
板4上に形成される。また、遮光膜3は、チップ1にだ
け堆積されていてもよい。
【0017】チップ1の高さH1は、数mm以下であり、ス
トッパー2の高さH2は、数mm以下である。高さH1と高さ
H2の差は、1000nm以下である。チップ1とストッパー2
の間隔は、数mm以下である。また、遮光膜3の厚さは、
遮光膜3の材質によって異なるが、数10nmから数100nm
である。
【0018】チップ1、ストッパー2および透明層5
は、二酸化ケイ素やダイヤモンドなどの可視光領域にお
いて透過率の高い誘電体や、ジンクセレンやシリコンな
どの赤外光領域において透過率の高い誘電体や、フッ化
マグネシウムやフッ化カルシウムなどの紫外光領域にお
いて透過率の高い材料を用いる。また、チップ1の材料
は、開口を通過する光の波長帯において少しでもチップ
1を透過する材料であれば用いることができる。また、
チップ1、ストッパー2および透明層5は、同一の材料
で構成されても良いし、別々の材料で構成されても良
い。遮光膜3は、たとえば、アルミニウム、クロム、
金、白金、銀、銅、チタン、タングステン、ニッケル、
コバルトなどの金属や、それらの合金を用いる。
【0019】図2は、開口を形成する方法において、チ
ップ1上の遮光膜3を塑性変形させている状態を示した
図である。図1で示したワーク1000の上に、チップ1お
よび少なくともストッパー2の一部を覆い、かつ、少な
くともチップ1およびストッパー2側が平面である板6
を載せ、さらに板6の上には、押し込み用具7を載せ
る。押し込み用具7にチップ1の中心軸方向に力Fを加
えることによって、板6がチップ1に向かって移動す
る。チップ1と板6との接触面積に比べて、ストッパー
2と板6との接触面積は、数100〜数万倍も大きい。
したがって、与えられた力Fは、ストッパー2によって
分散され、結果として板6の変位量は小さくなる。板6
の変位量が小さいため、遮光膜3が受ける塑性変形量は
非常に小さい。また、チップ1およびストッパー2は、
非常に小さな弾性変形を受けるのみである。力Fの加え
方は、所定の重さのおもりを所定の距離だけ持ち上げ
て、自由落下させる方法や、所定のバネ定数のバネを押
し込み用具7に取り付け、所定の距離だけバネを押し込
む方法などがある。板6が、遮光膜よりも堅く、チップ
1およびストッパー2よりも柔らかい材料である場合、
チップ1およびストッパー2が受ける力は、板6によっ
て吸収されるため、板6の変位量がより小さくなり、遮
光膜3の塑性変形量を小さくすることが容易となる。
【0020】図3は、力Fを加えた後に、板6および押
し込み用具7を取り除いた状態を示した図である。遮光
膜3の塑性変形量が非常に小さく、チップ1およびスト
ッパー2が弾性変形領域でのみ変位しているため、チッ
プ1の先端に開口8が形成される。開口8の大きさは、
数nmからチップ1を通過する光の波長の回折限界程度の
大きさである。なお、上記では、押し込み用具7とワー
ク1000の間に板6が挿入されていたが、板6を除去して
直接押し込み用具7で押し込むことによっても同様に開
口8を形成できることは、いうまでもない。開口8に光
を導入するために、基板4をチップ1の形成面と反対側
からエッチングすることによって透明体5またはチップ
1の少なくとも一部を露出させて、開口8への光の導入
口を形成する。また、基板4を透明材料103で構成する
ことによって、光の導入口を形成する工程を省くことが
できるのは言うまでもない。
【0021】以上説明したように、本発明の開口作製方
法によれば、ストッパー2によって板6の変位量を良好
に制御することができ、かつ、板6の変位量を非常に小
さくできるため、大きさが均一で小さな開口8をチップ
1先端に容易に作製することができる。また、基板側か
ら光を照射して、開口8から近視野光を発生させること
ができる。
【0022】次に、ワーク1000の製造方法を図4と図5
を用いて説明する。図4は、基板材料104上に透明材
料103を形成したのち、チップ用マスク101およびス
トッパー用マスク102を形成した状態を示している。図4
(a)は上面図を示しており、図4(b)は、図4(a)のA-A'
で示す位置における断面図を示している。透明材料10
3は、気相化学堆積法(CVD)やスピンコートによって
基板材料104上に形成する。また、透明材料103
は、固相接合や接着などの方法によっても基板材料10
4上に形成することができる。次に、透明材料103上
にフォトリソグラフィ工程によって、チップ用マスク1
01及びストッパー用マスク102を形成する。チップ
用マスク101とストッパー用マスク102は、同時に
形成しても良いし、別々に形成しても良い。
【0023】チップ用マスク101およびストッパー用
マスク102は、透明材料103の材質と次工程で用い
るエッチャントによるが、フォトレジストや窒化膜など
を用いる。透明材料103は、二酸化ケイ素やダイヤモ
ンドなどの可視光領域において透過率の高い誘電体や、
ジンクセレンやシリコンなどの赤外光領域において透過
率の高い誘電体や、フッ化マグネシウムやフッ化カルシ
ウムなどの紫外光領域において透過率の高い材料を用い
る。
【0024】チップ用マスク101の直径は、たとえば数m
m以下である。ストッパー用マスク102の幅W1は、たと
えば、チップ用マスク101の直径と同じかそれよりも
数10nm〜数μmだけ小さい。また、ストッパー用マスク
102の幅W1は、チップ用マスク101の直径よりも
数10nm〜数μmだけ大きくてもよい。また、ストッパー
用マスク102の長さは、数10μm以上である。
【0025】図5は、チップ1およびストッパー2を形
成した状態を示している。図5(a)は上面図であり、図
5(b)は、図5(a)のA-A'で示す位置の断面図である。チ
ップ用マスク101およびストッパー用マスク102を
形成した後、ウエットエッチングによる等方性エッチン
グによってチップ1およびストッパー2を形成する。透
明材料103の厚さとチップ1およびストッパー2の高
さの関係を調整することによって、図1に示す透明層5
が形成されたり、形成されなかったりする。チップ1の
先端半径は、数nmから数100nmである。この後、遮光膜
をスパッタや真空蒸着などの方法で堆積する事によっ
て、図1に示すワーク1000を形成する事ができる。ま
た、遮光膜3をチップ1にだけ堆積する場合、遮光膜3
の堆積工程において、チップ1上に遮光膜が堆積するよ
うな形状を有するメタルマスクを乗せてスパッタや真空
蒸着などを行う。また、ワーク1000のチップが形成され
た面の全面に遮光膜3を堆積した後、チップ1にだけ遮
光膜3が残るようなフォトリソグラフィ工程を用いて
も、チップ1上にだけ遮光膜3を形成する事ができるこ
とは言うまでもない。
【0026】図6および図7は、上記で説明したワーク
1000の作製方法におけるチップ1とストッパー2の高さ
の関係を説明する図である。なお、以下では、チップ用
マスク101の直径が、ストッパー用マスク102の幅
よりも小さい場合について説明する。図6は、図5(a)
で説明した工程において、チップ1とストッパー2だけ
を示した図であり、図7は、図6中B-B'で示す位置のチ
ップ1と、図6中C-C'で示す位置のストッパー2の断面
図である。図7(a)は、チップ1がちょうど形成された
状態を示した図である。ストッパー用マスク102の幅
は、チップ用マスク101の直径よりも大きいため、図
7(a)の状態では、ストッパー2の上面には、平らな部
分が残り、この平らな部分上にストッパー用マスク10
2が残っている。しかしながら、チップ用マスク101
は、チップ1との接触面積が非常に小さくなるため、は
ずれてしまう。図7(a)の状態では、チップ1の高さ
H11とストッパー2の高さH22は、同じである。図7
(b)は、図7(a)の状態からさらにエッチングを進
め、ストッパー2上面の平らな部分がちょうどなくなっ
た状態を示している。図7(a)の状態からさらにエッチ
ングを行うと、チップ用マスク101が無いチップ1の
高さH111は、徐々に低くなっていく。一方、ストッパ
ー用マスクが残っているストッパー2の高さH222は、H
22と同じままである。ストッパー2の上面の平らな部分
の幅は、徐々に狭くなり、断面形状は図7(b)に示すよ
うに、三角形になる。このときのチップ1とストッパー
2の高さの差ΔHは、チップ用マスク101の直径とスト
ッパー用マスク102の幅の差、および、チップ1とス
トッパー2の先端角によって異なるが、おおよそ1000nm
以下程度である。図7(c)は、図7(b)の状態から
さらにエッチングを進めた状態を示している。チップ1
の高さH1111は、高さH111よりも低くなる。同
様に、ストッパーH2222の高さも、高さH222よ
りも小さくなる。しかし、高さH1111と高さH22
22の減少量は、同じであるため、チップ1とストッパ
ー2の高さの差ΔHは、変化しない。なお、ストッパー
用マスク102の幅が、チップ用マスク101よりも小さい場
合は、チップ1とストッパー2の高さの関係が逆になる
だけである。また、チップ用マスク101とストッパー
用マスク102が等しい場合は、チップ1とストッパー
2の高さが等しくなることは言うまでもない。
【0027】本発明のワーク1000の作製方法によれ
ば、フォトリソグラフィ工程によってチップ1とストッ
パー2の高さの差ΔHを良好に制御することができる。
したがって、図1から図3で説明した開口作製方法にお
いて、板6の変位量を良好に制御することができる。以
上説明したように、本発明の実施の形態1によれば、チ
ップ1とストッパー2の高さを良好に制御することがで
き、かつ、ストッパー2を設けることによって板6の変
位量を小さくすることができるため、分解能の高いアク
チュエータを用いなくても、大きさが均一で微小な開口
8をチップ1先端に形成する事が容易である。我々の実
験では、手に持ったハンマーなどで、押し込み用具7を
叩くだけで直径100nm以下の開口8を形成する事がで
きた。また、チップ1とストッパー2の高さが良好に制
御されるため、開口8の作製歩留まりが向上した。ま
た、本発明の実施の形態1で説明したワーク1000は、フ
ォトリソグラフィ工程によって作製可能なため、ウエハ
などの大きな面積を有する試料に、複数個作製すること
が可能であり、力Fを一定にすることによって複数個作
製されたワーク1000それぞれに対して均一な開口径
の開口8を形成する事ができる。また、力Fの大きさを
変えることが非常に簡単なため、複数個作製されたワー
ク1000に対して個別に開口径の異なる開口8を形成する
事が可能である。また、単純に力Fを加えるだけで開口
8が形成されるため、開口作製にかかる時間は数秒から
数10秒と非常に短い。また、本発明の実施の形態1によ
れば、加工雰囲気を問わない。従って、大気中で加工す
る事が可能でありすぐに光学顕微鏡などで加工状態を観
察できる。また、走査型電子顕微鏡中で加工することに
よって、光学顕微鏡よりも高い分解能で加工状態を観察
することも可能である。また、液体中で加工することに
よって、液体がダンパーの役目をするため、より制御性
の向上した加工条件が得られる。また、ワーク1000
が複数個作製された試料に対して、一括で力Fを加える
ことによって、開口径のそろった開口8を一度に複数個
作製する事も可能である。一括で加工する場合、ウエハ
一枚あたりのワーク1000の数にもよるが、開口1個あた
りの加工時間は、数100ミリ秒以下と非常に短くなる。 (実施の形態2)図8は、本発明の実施の形態2に係る
開口の形成方法について説明した図であり、本実施の形
態2において、開口を先端に形成したチップ81の材料
とストッパー82の材料とは異なっている。ここで、可
視光帯域において非常に透過率が高い酸化珪素でチップ
81を構成する場合、ストッパー82を、例えば単結晶
シリコンで構成する。単結晶シリコンは酸化珪素に比べ
切削や研磨などの機械加工の加工性が比較的良く、スト
ッパー82の材料に酸化珪素ではなく単結晶シリコンを
選択することで、押し当て治具と接触するストッパー8
2の上面を表面粗さを小さく加工でき、且つ平坦度を向
上させることも可能である。実際、通常のウェハ平坦化
加工に用いられるラッピング加工において、単結晶シリ
コンと硝子との平坦度及び表面粗さを比較すると、表面
粗さ(いわゆるRa)については、単結晶シリコンが1nm
以下の大きさに対し、硝子(例えば石英)が3〜5nmと
大きくなる。また、平坦度(いわゆるLTV)に関して
も、単結晶シリコンが2μmなのに対し、硝子は5μm
程度の大きさとなる(ともに直径4インチウェハでの比
較)。このことから、ストッパー82の材料に酸化珪素
を用いた場合、平坦度が単結晶シリコンに比べ比較的大
きいことから、押し当て治具をストッパー82上に載せ
たときに、押し当て治具とストッパー82の上面が接触
している点と接触していない点とが顕著に現れ、押し当
て治具がストッパー82と接している点の高さとストッ
パー82の高さとにずれが生じ、たとえチップ81とス
トッパー82の一部の高さを正確に制御できていても、
押し当て治具とチップ頂点との距離がばらつき、一定の
力を押し当て治具に加えたとしても開口83のサイズに
ばらつきが生じる。また、表面粗さに関しても酸化珪素
の場合、3〜5nmと大きいため、この大きさに応じた開
口83のサイズのばらつきも生じる。これに対し、加工
性の良い単結晶シリコンをストッパー82の材料として
使用した場合は、表面粗さ或いは平坦度が向上すること
から、ウェハ全面においてチップ頂点と押し込み治具と
の距離を均一に保つことが可能となり、一定の力を押し
込み治具に加えることで均一な開口形状を作製すること
が可能となる。これにより、開口作製の歩留まりが向上
し、結果、デバイス作製に係るコストが低減する。ま
た、このような開口を、近視野光を利用した高密度光メ
モリ用のヘッドのように、ストッパー82が最終的にデ
バイスの一部に残る場合、このストッパー82の材料を
単結晶シリコンにすることで、ストッパー内において光
の減衰がおき、ストッパー82の上面からの漏れ光を低
減することができる。近視野光メモリの場合、開口以外
からの漏れ光は、ノイズの大きな原因となることから、
ストッパーに単結晶シリコンを使用することで、信号の
SN比を大きく向上させることが可能となり、高密度近
視野光メモリで高速化やSN比向上のために必要な部品の
削除による低コスト化が実現する。次に、図8で説明し
た実施の形態2に係わる開口作製方法の一例を示す。図
9では、ストッパー面を形成するところの工程を示す。
まず、基板84の材料として単結晶シリコン基板を選択
する(P91)。基板の種類は、いわゆるn型でもp型で
も良い。また、面方位も(100)、(110)、(1
11)等どの方位を選択しても構わない。もちろん比抵
抗についても問わない。次に、P92のように、この単結
晶シリコン基板をエッチングし、表面に凹凸を形成す
る。この凹凸が後にストッパー82の形として現れる。
ここでのエッチング量は、チップ81の高さより若干高
めに設定する。例えばチップの高さを10μm程度に設
定した場合、12〜15μm程度に設定しておく。エッ
チングでは、半導体プロセスで使用されるフォトリソグ
ラフィ工程にて、マスクパターンを形成し、選択的エッ
チングにて単結晶シリコンをエッチングする。その後、
マスク材を剥離し、単結晶シリコンの表面に凹凸を形成
する。このときのマスク材には、フォトレジストや酸化
珪素、あるいは窒化珪素等を使用する。酸化珪素、窒化
珪素をマスク材として使用するときは、単結晶シリコン
基板上にその材料を積層し、フォトリソグラフィ工程に
て形成したフォトレジストのパターンに合わせ、酸化珪
素及び窒素珪素を加工することで、マスクパターンは形
成される。エッチングには、反応性イオンエッチングに
代表されるいわゆる乾式エッチングを使用する。乾式エ
ッチングを使用することで、マスクパターンの形状を転
写することが可能となり、垂直に加工することや任意の
斜度を持たせることも可能となる。乾式エッチングで使
用するガスとして、SF6、CF4、CHF3、C2H4等を用いる。
乾式エッチングに限らず、湿式エッチングを用いること
も可能である。この場合、単結晶シリコン基板には面方
位が(100)の基板を選択する。(100)基板の
(110)方向に対し水平なマスクパターンを形成し、
単結晶シリコンに対し異方性のエッチングレート特性を
有するエッチャント(例えば水酸化カリウムやTMAH)に
てエッチングを施すと、(111)面へのエッチングレ
ートが他の面方位に比べ極端に小さいことから、(11
1)面が斜面を形成するようにエッチングが進行する。
この(111)面は、(100)面に対し、54.7°
の開き角を有し、この一定角を有する凹凸が(100)
単結晶シリコン基板表面に形成される。この特性を利用
し、P92のような形状を作製できる。この湿式エッチン
グを用いるときのマスク材には、耐エッチャント性の高
い材料、例えば酸化珪素或いは窒化珪素、を使用する。
次に、P93のように、チップ材料85を単結晶シリコン
の凹凸上に積層する。チップ材料に酸化珪素を選択した
ときは、TEOS等の酸化珪素材料を含んだソースからのガ
スをプラズマあるいは熱、または光を用いた分解反応に
よる気相積層法にて堆積させる。この方法は、通常真空
状態で行われ、不純物が少なく純度の高い酸化珪素の堆
積が可能である。あるいは、水硝子のような酸化珪素を
含んだ液体を表面に塗布し、溶媒を蒸発させることで堆
積させても良い。堆積させる量は、P92にてエッチング
した深さ以上の厚みにする。次に、P94のように、凹凸
な表面を研削および研磨し、平坦化する。この平坦化の
作業は、単結晶シリコン基板の凸部が表面に現れるまで
行われる。この研磨加工において、脆く、堅い酸化珪素
に比べ、単結晶シリコンが加工しやすい材料であるた
め、加工面に現れた単結晶シリコンの表面は、酸化珪素
の表面に比べ、面内での平坦度及び表面粗さが小さくな
る。続いて、図10にてチップを形成する工程を示す。
まず、P95のように、チップ形成のためのマスクパター
ン86を研磨した酸化珪素表面に形成する。マスク材料
には感光性フォトレジストを使用し、半導体プロセスの
フォトリソグラフィ技術を用いることで寸法精度の高い
マスクパターン86の形成が可能である。酸化珪素との
密着性を考慮し、ネガ性のレジストを使用する方が好ま
しいが、もちろんポジ性のレジストを使用しても構わな
い。レジストの厚みは、厚みばらつきを容易に制御でき
る1μm程度が適切である。次に、P96のように、酸化
珪素をエッチングし、チップ81の形状を作製する。チ
ップ81は、高さの低い台形から、高さがだんだんと高
くなるとともに、上辺が短くなっていき、その後図のよ
うに三角形のチップ81となる。この台形から三角形に
なったときには、チップ81の頂点の高さがストッパー
82の高さと一致しており、このときエッチングを終了
する。エッチングには湿式のエッチングを用いても、乾
式のエッチングを用いても構わない。湿式のエッチング
では、エッチャントとして、バッファーふっ酸(弗化水
素酸と弗化アンモニウムの混合液)を使用し、アンダー
エッチング量のコントロールにより任意のチップを形成
する。乾式のエッチングでは、ガス種、流量の選択、プ
ラズマのRFパワー、真空度がそれぞれ微妙にチップ形状
に影響する。乾式のエッチングにおいても、弗化ガスや
塩化ガスによる化学反応を利用したエッチングを用いて
も良いし、スパッタのような物理反応を利用したエッチ
ングを用いても良い。チップ下に残った酸化珪素を導波
路として機能させ、その導波路からチップを伝わって開
口へと光を供給する。また、チップ下の酸化珪素がエッ
チング後にほとんど残らなかった場合には、基板となる
単結晶シリコンにチップに向かって貫通した穴を開け、
開口に光を供給することも可能である。次に、P97のよ
うに、酸化珪素のエッチング時に使用したマスクを除去
する。マスク材にフォトレジストを用いたときは、専用
の剥離液を使用しても、硝酸や硫酸などで分解除去して
も構わない。もちろん、アセトン等の有機溶剤で溶かし
て除去しても構わない。次に、P98のように、チップを
遮光する金属膜87をチップ側表面全体に積層する。積
層する方法として、真空蒸着法やスパッタリング法、イ
オンプレーティング法、あるいはめっき法等を用いる。
薄く、均一に積層でき、グレインを小さく抑えることが
できることから、真空蒸着法を主に使用する。この積層
法により、100nmから1μm程度の範囲において、
任意の厚みに積層する。積層する材料は、アルミニウ
ム、金、銀、銅、白金、チタン、タングステン、クロ
ム、およびそれらの合金が主要材料であるが、密着性を
良くするためやグレインを抑えるために、微量であるが
シリコンのような不純物を含ませる場合もある。最後
に、P99のように、実施の形態1で説明した方法にて、
チップ頂点に光学的開口83を形成する。ここでは、そ
の詳細は省略する。このようにして、チップ81を酸化
珪素で、ストッパー82を単結晶シリコンで構成した場
合の開口形成方法が可能となる。このように実施の形態
2における開口形成方法により、ストッパー表面の平坦
度や表面粗さを向上させることが可能となり、開口形成
の歩留まりが向上し、開口形成のコスト低減が実現す
る。よって、この形成方法で作製した開口を有するデバ
イスの低価格化が実現する。ここまでは、ストッパー8
2の材料として単結晶シリコンを使用した場合について
説明してきたが、その他の材料を用いても構わない。例
えば、ストッパー82では光を透過させる必要はなく、
遮光する材料、例えば金属やそれらの合金がストッパー
82の一部および全体を構成していても構わない。その
場合の作製方法は、基板自体にその材料を使用しても構
わないし、あるいは別の基板上にその材料を堆積させ、
単結晶シリコンを加工したのと同様にその材料を加工す
ることで、同様の構成を作製すること勿論可能であるの
で、詳細は省略する。 (実施の形態3)図11は、実施の形態3に係わる開口
の形成方法について説明した図である。本実施の形態に
おいては、チップ111及びストッパー112が、透過
性の高い2層の異なる酸化珪素で構成されている。本構
成の開口形成方法においては、実施の形態1の開口形成
方法と同様に、エッチングによりチップ111とストッ
パー112を同時に作製する。ところが、チップ111
とストッパー112がことなる材料で2層に形成されて
いることから、その異なる材料でエッチングのレートに
差があり、上層と下層ではそのテーパ角が異なる。例え
ば、図11の例でいえば、下層118の材料は、上層1
19の材料よりエッチングレートが早いため、下層11
8は鋭い角度でチップが形成されていくが、上層119
はエッチングレートが遅いため、頂角が鈍角のチップ1
11とストッパー112が形成される。この結果、下層
118が上層119に比べテーパ角が大きい2段のチッ
プ111とストッパー112が形成させる。
【0028】図12は、2段のチップ部を拡大した図で
あり、頂点には開口113が形成されている。この図を
用いて2段に形成されたチップの光学的な効果を説明す
る。はじめに、図13で1段テーパのチップ内での光伝
搬の様子を説明する。開口120へ向かってくる光は、
ある角度をもってテーパ内に入射する。その一部は直接
開口120へと照射されるが、そのほとんどはテーパ部
の金属膜121により反射され、その方向はテーパの角
度が一定なことからほぼ同一の角度にて反射される。よ
って、テーパで反射された光は、チップ内で反射を繰り
返し、開口120へ到達することはまずない。このよう
にチップ内で反射を繰り返す光は別の反射された光と干
渉を起し、チップ内のある領域において、光強度の強い
点が発生する。この点では、開口部での強度の十倍以上
となることがある。
【0029】この光の強い点に開口を位置づけること
で、開口からの光強度を増加させることができる。2段
のテーパをもつチップによりこれを実現した。図12を
用いてその様子を説明する。直接開口113へ向かって
くる光は、1段テーパのときと変わらないが、金属膜1
17で反射した光の一部は開口方向へと反射される。例
えば、図12のように下層の金属膜117で反射した光
は、テーパ角が異なる上層で形成せれた開口方向へと反
射される光が存在する。また、下層の金属膜117で反
射したまた別の光は、上層の金属膜117でさらに反射
され、開口近辺へと反射される。このような原理から、
光の入射する角度と、下層のテーパ角、上層のテーパ角
と厚みを調整することで、チップ内での開口部と離れた
位置に存在した光強度の大きい点を開口近辺に位置づけ
ることが可能となり、開口からの光量が増加する。つま
り、開口部の光利用効率を向上させることが可能とな
る。
【0030】図14と図15を用いて図11で説明した
実施の形態3に係わる開口作製方法の一例を示す。
【0031】まず、図14では、チップおよびストッパ
ーとなる材料である誘電体を積層する工程を説明する。
【0032】はじめに、P141のように、基板114上に
導波路115として機能する材料を積層させる。基板1
14には、単結晶シリコンやガリウム砒素基板、硝子材
基板などを使用し、導波路115には、可視光帯域にて
透過率の高い酸化珪素や窒化珪素、ダイヤモンド薄膜等
を使用し、プラズマ、熱、光等による化学分解反応を利
用した気相真空積層法にて堆積させる。この導波路11
5によりチップ111および開口113に光を供給でき
る。導波路115は必ずしも形成する必要はなく、その
場合、チップへの光の供給は、直接基板114から行っ
たり、あるいは、基板自体にチップまで貫通した穴を開
け、その穴を通して行っても良い。そこで、基板114
に透過率の高い材料を用いた場合には、その基板自体が
導波路の役割を担う場合がある。
【0033】次に、P142とP143のように、2層の異なる
チップ材料を積層させる。例えば、上層119に酸化珪
素、下層118にフッ素をドープした酸化珪素を用いる
ことで図11のような2段テーパのチップ111及びス
トッパー112の作製は可能である。酸化珪素は、TEOS
ソースのプラズマCVD法にて積層でき、この条件に、CF4
ガスを混入させることで、フッ素ドープした酸化珪素を
を積層できる。ここで、酸化珪素にドープする材料は、
フッ素に限らず、ガリウム、ボロン、リン等、他の材料
を用いても構わない。これら、酸化珪素中に不純物を混
入させることで、エッチング速度を変化させることがで
きる。
【0034】続いて、図15にて、チップ及びストッパ
ーを形成する工程について説明する。
【0035】まず、P144のように、堆積した酸化珪素上
に半導体プロセスのフォトリソグラフィ技術を用いてチ
ップとストッパー形成用のマスクパターン116をフォ
トレジストで形成する。スピンコートにて面内1μm程
度の厚みに均一に塗布したレジストを別途設けたフォト
マスクパターンを用いて、必要な個所だけ露光し、専用
の現像液にて溶解することで、必要なパターン形状が容
易に得られる。
【0036】次に、P145とP146のように、酸化珪素をエ
ッチングし、チップ111とストッパー112を形成す
る。エッチングは、チップが形成するまで中断なしで連
続的に行われる。まず、上層119のエッチングが終了
した時点での断面図をP145に示す。チップはまだ台形形
状をしており、チップ及びストッパーの斜面は1段のテ
ーパ角でしかない。さらにエッチングを進行させ、チッ
プエッチングが終了した時点の断面図をP146に示す。上
層119と異なる材料の下層118をエッチングしたこ
とから、エッチングレートが上がり、斜面の角度に変化
が生じた。その結果、2段のテーパ角を持つチップ11
1とストッパー112が形成された。この場合も、チッ
プ形状が台形から三角形に移るときにエッチングを終了
させ、スライダー高さとチップ高さを一致させている。
【0037】次に、P147のように、エッチング用のマス
クを剥離し、チップ111とストッパー112の表面を
きれいに洗浄する。
【0038】次に、P148のように、金属膜117、例え
ばアルミニウム、金、チタン、白金等をチップ及びスト
ッパー上に積層させる。
【0039】最後に、P149のように、実施の形態1で説
明した方法にて、チップ頂点に光学的開口113を形成
する。ここでは、その詳細は省略する。
【0040】このように実施の形態3における開口形成
方法により、シリコンプロセスを用いて量産性良く高効
率な開口が作製でき、コスト低減が実現する。このよう
な開口部の光利用効率の向上により、この形成方法で作
製した開口をもつプローブを使用した近視野光顕微鏡に
おいては、より高分解能な光測定においても、精度よく
観察することができる。また、この開口から発生する近
視野光を利用することで、高分解能な光加工が実現す
る。また、高分解能な光学分析が可能となる。また、こ
の形成方法で作製した開口を利用した高密度用光メモリ
においては、SN比が向上することから、高速化を図れ
る。また、光源の出力を抑えても十分に記録および再生
できることから、光源の低電圧化、低消費電力化、高寿
命化、低価格化、小型化が図れ、メモリ装置において
も、同様に、光源の低電圧化、低消費電力化、高寿命
化、低価格化、小型化の効果が図れる。
【0041】ここまでは、チップ111とストッパー1
12の下層118にエッチングレートの早い材料を、上
層119にエッチングレートの遅い材料を選択した場合
の説明をしたが、上層119にエッチングの早い材料
を、下層118にエッチングの遅い材料を選択しても構
わない。この場合、頂角が鋭く切り立つような形状とな
るが、入射する光の角度と上層119及び下層118の
角度や厚みを調整することで、図12のような光学的な
効果を導き出すことは可能である。また、チップ頂角が
小さくなることで、任意の大きさの開口を形成するとき
の押し込み範囲が広がり、開口形成の歩留まりが向上
し、製造コストの削減が実現する。
【0042】また、上層と下層とでエッチングレートに
差が無く、チップ形状が1段となった場合でも、特に上
層に高屈折率材料を選択した場合に、屈折率nの材料内
での光の波長が見かけ上空気中での波長の1/nとして振
舞うことから、開口近辺のカットオフ領域が狭くなるこ
との光学的な効果により、開口からの光量を増加させる
ことが可能となる。また、これと同様の効果は、図16
のような構成においても発揮される。この図16では、
チップおよびストッパーが形成された後に、その上面に
高屈折率材料161を薄く積層させた図であり、開口1
63が実施の形態1で説明した作製方法にて形成されて
いる。この場合にも、チップ形状は1段であるが、開口
近辺では高屈折材料161によりカットオフ領域が狭く
なり、開口での高光利用効率化が図れる。
【0043】また、ここまでは、2層の異なる酸化珪素
の場合について説明したが、2層に限らず、3層または
4層、それ以上の複数の異なる材料で形成されたチップ
及びストッパーを使用しても構わない。また、また、酸
化珪素に限らず、窒化珪素やカーボン系の透明材料(ダ
イヤモンド等)をチップ及びストッパーの材料として使
用しても構わない。また、2層の異なる材料として、例
えば酸化珪素と窒化珪素を用いても同様の形状が可能で
あり、同様の効果を発揮する。
【0044】
【発明の効果】チップ1とストッパー2の高さ、およ
び、力Fを制御する事によって、分解能の高いアクチュ
エータを用いなくても、簡単に開口8を形成する事がで
きる。また、チップ1とストッパー2の高さが良好に制
御されるため、開口8の作製歩留まりが向上した。ま
た、本発明の実施の形態1で説明したワーク1000は、フ
ォトリソグラフィ工程によって作製可能なため、ウエハ
などの大きな面積を有する試料に、複数個作製すること
が可能であり、力Fを一定にすることによって複数個作
製されたワーク1000それぞれに対して均一な開口径
の開口8を形成する事ができる。また、力Fの大きさを
変えることが非常に簡単なため、複数個作製されたワー
ク1000に対して個別に開口径の異なる開口8を形成する
事が可能である。また、単純に力Fを加えるだけで開口
が形成されるため、開口作製にかかる時間は数10秒以下
と非常に短い。また、本発明の実施の形態1によれば、
加工雰囲気を問わない。従って、大気中で加工する事が
可能でありすぐに光学顕微鏡などで加工状態を観察でき
る。また、走査型電子顕微鏡中で加工することによっ
て、光学顕微鏡よりも高い分解能で加工状態を観察する
ことも可能である。また、液体中で加工することによっ
て、液体がダンパーの役目をするため、より制御性の向
上した加工条件が得られる。また、ワーク1000が複
数個作製された試料に対して、一括で力Fを加えること
によって、開口径のそろった開口8を一度に複数個作製
する事も可能である。一括で加工する場合、ウエハ一枚
あたりのワーク1000の数にもよるが、開口1個あたりの
加工時間は、数100ミリ秒以下と非常に短くなる。
【0045】また、ストッパーをチップと異なる加工性
の優れた材料で構成することで、ストッパー上面の平坦
度や表面粗さを向上させることが可能となる。これによ
り、押し当て治具とチップ頂点との距離をウェハ面内で
一定に保持することが可能となり、押し当て治具に加え
る一定の力により、形成される開口径も一定となる。こ
の結果、狙った径の開口を容易に作製できるとともに、
開口形成の歩留まりが向上し、開口形成のコスト低減が
実現する。よって、この形成方法で作製した開口を有す
るデバイスの低価格化が実現する。
【0046】また、異なるテーパ角を有する複数の斜度
で形成されたチップを用いて開口を形成することで、シ
リコンプロセスを用いて量産性良く高効率な開口が作製
でき、コスト低減が実現する。この形成方法で作製した
高効率な開口をもつプローブを使用した近視野光顕微鏡
においては、より高分解能な光測定においても、精度よ
く観察することが可能となる。また、この高効率な開口
から発生する近視野光を利用することで、高分解能な光
加工が実現する。さらに、高分解能な光学分析が可能と
なる。また、この形成方法で作製した高効率な開口を利
用した高密度用近視野光メモリにおいては、SN比が向上
することから、高速化を図れる。また、光電変換率の低
い検出器を用いても再生できることから、装置の低価格
化が実現する。また、光源の出力を抑えても十分に記録
および再生できることから、光源の低電圧化、低消費電
力化、高寿命化、低価格化、小型化が図れ、メモリ装置
全体においても、同様に、光源の低電圧化、低消費電力
化、高寿命化、低価格化、小型化の効果が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る開口の形成方法に
ついて説明した図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る開口の形成方法に
ついて説明した図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係る開口の形成方法に
ついて説明した図である。
【図4】ワーク1000の製造方法について説明した図
である。
【図5】ワーク1000の製造方法について説明した図
である。
【図6】ワーク1000の作製方法におけるチップ1とスト
ッパー2の高さの関係を説明する図である。
【図7】ワーク1000の作製方法におけるチップ1とスト
ッパー2の高さの関係を説明する図である。
【図8】本発明の実施の形態2に係る開口の形成方法に
ついて説明した図である。
【図9】本発明の実施の形態2に係わる開口作製方法の
一例におけるストッパー形成工程を説明した図である。
【図10】本発明の実施の形態2に係わる開口作製方法
の一例におけるチップ形成工程を説明した図である。
【図11】本発明の実施の形態3に係わる開口の形成方
法について説明した図である。
【図12】本発明の実施の形態3に係わる2段のチップ
部を拡大した図である。
【図13】1段テーパのチップ内での光伝搬の様子を説
明した図である。
【図14】本発明の実施の形態3に係わる開口作製方法
の一例における誘電体積層工程を説明した図である。
【図15】本発明の実施の形態3に係わる開口作製方法
の一例におけるチップ及びストッパー形成工程を説明し
た図である。
【図16】本発明の実施の形態3に係る開口の形成方法
について説明した図である。
【符号の説明】
1 チップ 2 ストッパー 3 遮光膜 4 基板 5 透明層 6 板 7 押し込み用具 8 開口 101 チップ用マスク 102 ストッパー用マスク 103 透明材料 104 4基板材料 1000 ワーク F 力 H1 チップの高さ H2 ストッパーの高さ 81、111 チップ 82、112 ストッパー 83、113、120、163 開口 84、114 基板 85 チップ材料 86、116 マスクパターン 87、117、121 金属膜 115 導波路 118 下層 119 上層 161 高屈折材料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 光岡 靖幸 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 株 式会社エスアイアイ・アールディセンター 内 (72)発明者 新輪 隆 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 株 式会社エスアイアイ・アールディセンター 内 (72)発明者 笠間 宣行 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 株 式会社エスアイアイ・アールディセンター 内 (72)発明者 市原 進 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 株 式会社エスアイアイ・アールディセンター 内 (72)発明者 前田 英孝 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 株 式会社エスアイアイ・アールディセンター 内 (72)発明者 篠原 陽子 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目8番地 株 式会社エスアイアイ・アールディセンター 内 Fターム(参考) 5D119 AA11 AA22 AA38 BA01 CA06 JA34 NA05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】遮光膜で覆われた錘状のチップの先端近傍
    に存在し、近視野光を照射及び検出する光学的な開口を
    形成するにあたり、 前記チップと略同じ高さを有するストッパーに接触して
    いる接触体の少なくとも一部が、外部の力により変位
    し、変位した前記接触体の少なくとも一部を前記チップ
    の先端近傍の前記遮光膜に接触させることにより前記開
    口を形成することを特徴とする光学的な開口の作製方
    法。
  2. 【請求項2】前記ストッパーが前記錘状のチップの近傍
    に配置され、 前記錘状のチップと前記ストッパーを同時に形成するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の光学的な開口の作製方
    法。
  3. 【請求項3】前記錐状のチップの少なくとも一部が複数
    層の誘電体で構成されていることを特徴とする請求項1
    もしくは請求項2のいずれか1つに記載の光学的な開口
    の作製方法。
  4. 【請求項4】前記錐状のチップの斜面の少なくとも一部
    が複数の異なる斜度を有することを特徴とする請求項1
    から請求項3のいずれか1つに記載の光学的な開口の作
    製方法。
  5. 【請求項5】前記錐状のチップの少なくとも一部が誘電
    体で構成され、前記チップの近傍に配置されたストッパ
    ーの少なくとも一部が、半導体もしくは金属で構成され
    ていることを特徴とする請求項1もしくは請求項3もし
    くは請求項4のいずれか1つに記載の光学的な開口の作
    製方法。
  6. 【請求項6】前記錐状のチップおよび前記ストッパーが
    同一基板上に複数個形成されていることを特徴とする請
    求1から請求項5のいずれか1つに記載の光学的な開口の
    作製方法。
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