JP2002168457A - 電子レンジ - Google Patents

電子レンジ

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JP2002168457A
JP2002168457A JP2001356705A JP2001356705A JP2002168457A JP 2002168457 A JP2002168457 A JP 2002168457A JP 2001356705 A JP2001356705 A JP 2001356705A JP 2001356705 A JP2001356705 A JP 2001356705A JP 2002168457 A JP2002168457 A JP 2002168457A
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heating chamber
infrared
microwave oven
temperature
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JP2001356705A
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English (en)
Inventor
Eiji Fukunaga
英治 福永
Katsu Noda
克 野田
Kazuo Taino
和雄 田井野
Kenji Kume
憲司 久米
Masahiro Tanaka
正宏 田中
Eiji Mukumoto
英治 椋本
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 赤外線検出素子を搭載する赤外線センサによ
って確実に被加熱物の温度を検出することにより、赤外
線センサの検出出力を、被加熱物の状態の検出に、十分
に活かすことのできる電子レンジを提供する。 【解決手段】 加熱室10内に視野70aを有し、前記
視野70a内の赤外線量を検出する、複数の赤外線検出
素子7と、前記複数の赤外線検出素子7の視野70aを
移動する移動手段とを含み、前記複数の赤外線検出素子
7は、当該複数の赤外線検出素子7の視野70aが前記
加熱室10の幅方向(x方向)に並ぶよう配置され、ま
た、前記移動手段は、前記加熱室10の奥行き方向(y
方向)に前記視野70aを移動させる構成である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子レンジに関
し、特に、赤外線検出素子を備え、当該赤外線検出素子
の検出出力に基づいて加熱調理が実行される電子レンジ
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来においては、特公平4−68756
号公報に開示された電子レンジのように、赤外線検出素
子によって、ターンテーブル上の温度分布を検出するこ
とにより、ターンテーブル上の被加熱物の載置位置、お
よび、当該食品の温度を検出しようとするものがあっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
電子レンジでは、赤外線検出素子が赤外線量の検出を行
なえる領域(視野)が、ターンテーブル上に限定されて
いた。したがって、このような電子レンジにおける赤外
線検出素子の検出出力は、たとえばターンテーブルを備
えないタイプの電子レンジ等において、加熱室内のター
ンテーブルが備えられるべき場所以外の場所に食品が載
置された場合には、加熱室内の食品の温度検出に十分に
活かすことができなかった。
【0004】また、従来の電子レンジでは、赤外線セン
サの設置態様等の問題により、加熱室において、赤外線
検出素子の視野が到達できない領域が多く含まれる場合
があった。このような場合でも、当該視野の到達できな
い位置に食品が載置された場合には、赤外線センサの検
出出力は、被加熱物の状態の検出に、十分に活かすこと
ができなかった。
【0005】また、赤外線検出素子が赤外線を取込む部
位に、加熱室内の食品から飛散する食品の汁等が付着す
ることによって、赤外線検出素子が、正確に、被加熱物
の温度を検出できない場合があった。このような場合に
も、赤外線センサの検出出力は、被加熱物の状態の検出
に、十分に活かすことができなかった。
【0006】本発明は、かかる実情に鑑み考え出された
ものであり、その目的は、赤外線検出素子を搭載する赤
外線センサによって確実に被加熱物の温度を検出するこ
とにより、赤外線センサの検出出力を、被加熱物の状態
の検出に、十分に活かすことのできる電子レンジを提供
することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明にある局面に従っ
た電子レンジは、被被加熱物を収容する加熱室と、前記
加熱室内に視野を有し、前記視野内の赤外線量を検出す
る、複数の赤外線検出素子と、前記複数の赤外線検出素
子の視野を移動する移動手段とを含み、前記複数の赤外
線検出素子は、当該複数の赤外線検出素子の視野が前記
加熱室の幅方向に並ぶよう配置され、また、前記移動手
段は、前記加熱室の奥行き方向に前記視野を移動させる
ことを特徴とする。
【0008】また、本発明の電子レンジは、被加熱物を
収容する加熱室と、前記加熱室内に視野を有し、前記視
野内の赤外線量を検出する、複数の赤外線検出素子と、
前記複数の赤外線検出素子の視野を移動する移動手段と
を含み、前記複数の赤外線検出素子は、当該複数の赤外
線検出素子の視野が前記加熱室の奥行き方向に並ぶよう
配置され、また、前記移動手段は、前記加熱室の幅方向
に前記視野を移動させることを特徴とする。
【0009】また、本発明に従った電子レンジは、前記
複数の赤外線検出素子は、その視野が、加熱室の一端か
ら他端を含むように配置されていることが好ましい。
【0010】これにより、赤外線検出素子を移動させて
も、赤外線検出素子の視野の、加熱室内での領域の広さ
の変化を少なく抑えることができる。
【0011】したがって、赤外線検出素子の検出出力か
ら導き出される被加熱物の温度の精度を向上できる。
【0012】さらに、本発明に従った電子レンジは、前
記複数の赤外線検出素子は、所定の長方形の領域内に配
列され、前記複数の赤外線検出素子を、前記所定の長方
形の短辺方向に移動させる前記移動手段をさらに含むこ
とが好ましい。
【0013】これにより、赤外線検出素子の移動距離に
対して、新たに赤外線検出素子の視野に含まれる領域
を、最大とすることができる。つまり、より速く、加熱
室全体の赤外線量の検出が行なえる。したがって、より
速く、加熱室全体の温度検出を行なうことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を、
図面を参照しつつ説明する。
【0015】1.電子レンジの構造 図1は、本発明の一実施の形態の電子レンジの斜視図で
ある。
【0016】図1を参照して、電子レンジ1は、主に、
本体2と、ドア3とからなる。本体2は、その外郭を、
外装部4に覆われている。また、本体2の前面には、ユ
ーザが、電子レンジ1に各種の情報を入力するための操
作パネル6が備えられている。なお、本体2は、複数の
脚8に支持されている。
【0017】ドア3は、下端を軸として、開閉可能に構
成されている。ドア3の上部には、把手3aが備えられ
ている。図2に、ドア3が開状態とされたときの電子レ
ンジ1を左前方より見た、電子レンジ1の部分的な斜視
図を示す。
【0018】本体2の内部には、本体枠5が備えられて
いる。本体枠5の内部には、加熱室10が設けられてい
る。加熱室10の右側面上部には、孔10aが形成され
ている。孔10aには、加熱室10の外側から、検出経
路部材40が接続されている。加熱室10の底面には、
底板9が備えられている。
【0019】図3に、外装部4を外した状態にある電子
レンジ1を右上方から見た、電子レンジ1の斜視図を示
す。図4に、図1のIV−IV線に沿う矢視断面図を示
す。また、図5に、図1のV−V線に沿う矢視断面図を
示す。なお、本体枠5の右側面には、加熱室10に隣接
するようにマグネトロン12(図4参照)等の各種の部
品が搭載されているが、図3では、省略している。
【0020】図3〜図5を参照して、孔10aに接続さ
れた検出経路部材40は、開口を有し、当該開口を孔1
0aに接続された箱形状を有している。なお、検出経路
部材40を構成する当該箱形状の底面には、赤外線セン
サ7が取付けられている。そして、検出経路部材40を
構成する箱形状の底面には、検出窓11が形成されてい
る。赤外線センサ7は、検出窓11を介して、加熱室1
0内の赤外線をキャッチする。
【0021】外装部4の内部には、加熱室10の右下に
隣接するように、マグネトロン12が備えられている。
また、加熱室10の下方には、マグネトロン12と本体
枠5の下部を接続させる導波管19が備えられている。
マグネトロン12は、導波管19を介して、加熱室10
に、マイクロ波を供給する。
【0022】また、本体枠5の底部と底板9の間には、
回転アンテナ15が備えられている。導波管19の下方
には、アンテナモータ16が備えられている。回転アン
テナ15とアンテナモータ16とは、軸15aで接続さ
れている。そして、アンテナモータ16が駆動すること
により、回転アンテナ15が回転する。
【0023】加熱室10内では、底板9上に、食品が載
置される。マグネトロン12の発したマイクロ波は、導
波管19を介し、回転アンテナ15によって攪拌されつ
つ、加熱室10内に供給される。これにより、底板9上
の食品が加熱される。
【0024】また、加熱室10の後方には、ヒータユニ
ット130が備えられている。ヒータユニット130に
は、ヒータ、および、当該ヒータの発する熱を加熱室1
0内に効率よく送るためのファンが収納されている。な
お、図示は省略しているが、加熱室10の上方にも、食
品の表面に焦げ目をつけるためのヒータが備えられてい
る。
【0025】2.赤外線センサの視野 赤外線センサ7は、複数の赤外線検出素子(後述する赤
外線検出素子7a)を備えている。そして、各赤外線検
出素子は、視野を有する。赤外線センサ7の視野は、各
赤外線検出素子の視野を合わせたものと考えることがで
きる。赤外線センサ7を、図4および図5に、総視野7
00として、模式的に示す。
【0026】赤外線センサ7の視野は、底板9上の全体
を覆う。これにより、電子レンジ1では、底板9上のい
かなる場所に食品を載置されても、赤外線センサ7の視
野を移動させることなく、当該食品を、赤外線センサ7
の視野内に入れることができる。
【0027】赤外線センサ7は、上述したように、複数
の赤外線検出素子を備えている。図6に、該複数の赤外
線検出素子の視野を模式的に示す。
【0028】図6には、底板9と赤外線センサ7が模式
的に示されている。なお、図6中で、両矢印xは、電子
レンジ1の幅方向であり、両矢印yは、電子レンジ1の
奥行き方向であり、両矢印zは、電子レンジ1の高さ方
向である。両矢印x,y,zは、互いに直交している。
【0029】赤外線センサ7は、y方向およびz方向に
5個ずつ並べられた、(5×5)個、つまり、合計25
個の赤外線検出素子7aを備えている。赤外線検出素子
7aは、それぞれ、視野70aを有する。
【0030】25個の赤外線検出素子7aの視野70a
は、それぞれ、底板9上に投影される。底板9上では、
y方向およびx方向に5個ずつ並んだ、合計25個の視
野70aが投影されている。なお、y方向に赤外線検出
素子7aが5個並んでいることに対応して、底板9上で
は、y方向に5個の視野70aが並んでいる。また、z
方向に赤外線検出素子7aが5個並んでいることに対応
して、底板9上では、x方向に5個の視野70aが並ん
でいる。
【0031】なお、底板9上では、x方向について右側
ほど、投影されている視野70aの面積が小さくなって
いる。これは、x方向について右側ほど、底板9と赤外
線検出素子7aとの距離が短くなるからである。
【0032】1個の赤外線検出素子7aの視野70a
は、底板9全体を含むことはできない。しかしながら、
図6に示すように、赤外線センサ7に備えられた25個
の赤外線検出素子7aの、25個の視野70aを合わせ
ると、底板9のほぼ全体が、視野70aに含まれること
になる。なお、25個の視野70aを合わせたものが、
図4または図5に示した総視野700である。
【0033】3.制御ブロック図 図7に、電子レンジ1の制御ブロック図を示す。電子レ
ンジ1は、当該電子レンジ1の動作を全体的に制御する
制御回路30を備えている。制御回路30は、マイクロ
コンピュータを含む。
【0034】制御回路30は、操作パネル6,赤外線セ
ンサ7から種々の情報を入力される。そして、制御回路
30は、該入力された情報等に基づいて、冷却ファンモ
ータ31,庫内灯32,マイクロ波発振回路33および
ヒータ13の動作を制御する。冷却ファンモータ31
は、マグネトロン12を冷却するためのファンを駆動す
るモータである。庫内灯32は、加熱室10内を照らす
電灯である。マイクロ波発振回路33は、マグネトロン
12にマイクロ波を発振させる回路である。ヒータ13
とは、ヒータユニット130内のヒータ、および、加熱
室10の上方に備えられたヒータである。
【0035】なお、制御回路30には、個々の赤外線検
出素子7aの検出出力が、独立して、入力される。
【0036】4.自動調理処理における処理内容 次に、電子レンジ1における、赤外線センサ7によって
加熱室10内の食品の温度を検出させ、自動的に加熱を
終了させる、加熱調理について、制御回路30が実行す
る処理を中心に、説明する。図8は、電子レンジ1にお
いて当該加熱調理を実行するために、制御回路30が実
行する、加熱調理処理のフローチャートである。
【0037】操作パネル6において加熱調理を実行する
旨の操作がなされると、制御回路30は、まず、ステッ
プSA1(以下、「ステップ」を省略する)で、マグネ
トロン12の加熱動作を開始させ、SA2に進む。
【0038】SA2では、図6に示した25個の赤外線
検出素子7aの、それぞれの検出結果に基づいて、それ
ぞれの視野70a内の物体の温度を検出し、SA3に進
む。なお、図6に示した25個の赤外線検出素子7a
は、それぞれの位置に応じて、P(1)〜P(25)と
されている。そして、SA2では、P(1)〜P(2
5)のそれぞれの検出結果が、T0 (1)〜T0 (2
5)として、記憶される。
【0039】SA3では、制御回路30は、SA1で加
熱を開始してから予め定められたt秒が経過したか否か
が判断される。そして、t秒が経過したと判断すると、
SA4に進む。
【0040】SA4では、制御回路30は、上記したP
(1)〜P(25)の各赤外線検出素子7aの検出結果
に基づいて温度検出を行ない、当該温度検出値をT
(1)〜T(25)として記憶して、SA5に進む。
【0041】SA5では、制御回路30は、P(1)〜
P(25)のそれぞれについて、直前で実行したSA4
において記憶した検出値T(n)(nは1〜25)と、
加熱開始直後に測定したT0 (n)との差ΔT(n)を
算出して、SA6に進む。
【0042】SA6では、制御回路30は、SA5にお
いて算出した25個のΔT(n)の中から、値の一番大
きなもの(maxΔT1 )と、二番目に値の大きなもの
(maxΔT2 )を抽出して、SA7に進む。
【0043】SA7では、制御回路30は、SA5にお
いて算出した25個のΔT(n)からSA6で抽出した
残りの23個のΔT(n)から、下記の式(1)の条件
を満たすΔT(n)を抽出して、SA8に進む。式
(1)において、maxΔT1 とは、SA6で抽出した
ΔT(n)の最大値であり、Kは、0<K≦1を満たす
定数である。電子レンジ1では、複数の調理メニューの
それぞれに応じて、加熱調理処理が実行される。そし
て、定数Kの値は、実行される調理メニューに応じて、
変更される。
【0044】ΔT(n)≧maxΔT1 ×K …(1) なお、SA7では、式(1)の条件を満たすΔT(n)
は、maxΔT3 〜maxΔTk として、(k−2)個
抽出される。つまり、SA6およびSA7では、25個
のΔT(n)から、maxΔT1 〜maxΔTk とい
う、大きいものからk個の値が、抽出されることにな
る。
【0045】SA8で、制御回路30は、以下の式
(2)に従ってaveΔTを算出し、SA9に進む。
【0046】
【数1】
【0047】なお、式(2)から理解されるように、a
veΔTは、上位k個の加熱開始時からの温度差の平均
値に相当する。
【0048】SA9では、制御回路30は、以下の式
(3)が満足されるか否かを判断する。なお、式(3)
で、Tpとは、被加熱物に対する設定温度であり、赤外
線センサ7において当該設定温度が検出された場合に
は、被加熱物が十分加熱されたとして加熱を終了させる
べきである、とされる温度である。なお、当該設定温度
Tpも、調理メニュー毎に、独立して、値が設定されて
いる。
【0049】(T0 +aveΔT)≧Tp …(3) そして、制御回路30は、SA9で、式(3)が満足さ
れていないと判断するとSA10に進む。
【0050】SA10では、制御回路30は、S6およ
びS7でmaxΔT1 〜maxΔT k が抽出されたk個
の各位置で、その時点でのT(n)(赤外線検出素子7
の検出出力に基づく温度)を検出し、SA11に進む。
【0051】SA11では、制御回路30は、直前のS
A10で検出した温度とSA2で検出したT0 とに基づ
いて、maxΔT1 〜maxΔTk を算出し、SA8に
進む。SA10〜SA11の処理は、SA9で式(3)
が満足されると判断されるまで、続けられる。
【0052】そして、S9で式(3)が満足されると判
断されると、S12でマグネトロン12による加熱動作
を終了させた後、リターンする。
【0053】以上説明した加熱調理処理では、SA8〜
SA11の処理として説明したように、最終的には、2
5個の赤外線検出素子7aの中のk個の検出出力を用い
て、被加熱物の加熱が完了したか否かを判断する。上記
したk個の検出出力は、SA3〜SA7の処理として説
明したように、加熱開始から所定時間(t秒)が経過す
るまでの、上昇温度ΔT(n)が、式(1)の条件を満
たすものである。式(1)の条件とは、ΔT(n)が、
最大の上昇温度maxΔT1 にKをかけたもの以上の値
である、ということである。
【0054】以上説明した本実施の形態では、制御回路
30により、複数の赤外線検出素子の各検出出力に基づ
いて、当該複数の赤外線検出素子の各視野内の物体の温
度である視野内温度を算出する温度算出手段が構成され
ている。また、制御回路30によって、温度算出手段の
算出した視野内温度に基づいて、加熱手段の加熱動作を
制御する加熱制御手段が、兼用構成されている。
【0055】そして、SA5で検出される、25個の赤
外線検出素子7aのそれぞれについてのΔT(n)が、
視野内温度の所定時間内の変化量である所定時間変化量
に対応している。
【0056】そして、SA6およびSA7で抽出したm
axΔT1 〜maxΔTk が、所定時間変化量の中の、
特定の所定時間変化量に対応している。なお、特定の所
定時間変化量は、最も大きい所定時間変化量,および,
当該所定時間変化量に対して所定の割合以上の値を有す
る所定時間変化量である。
【0057】そして、SA10において温度検出の対象
となるk個の赤外線検出素子7aの視野70aが、特定
の視野に対応している。なお、特定の視野とは、複数の
赤外線検出素子の視野の中の、特定の所定時間変化量に
対応する視野である。
【0058】そして、SA8〜SA11の処理により、
制御回路30は、特定の視野における視野内温度に基づ
いて、加熱手段の加熱動作を制御していることになる。
【0059】以上説明した本実施の形態では、図6に示
すように、赤外線センサ7は、5×5のマトリクス状
に、25個の赤外線検出素子7aを備えている。そし
て、25個の赤外線検出素子7aの視野70aは、それ
ぞれ底板9上の異なる位置を含み、25個の視野70a
によって、底板9のほぼ全体が、覆われていた。つま
り、底板9上のいずれの場所に食品が載置されても、該
食品は、25個の視野70aのいずれかの中に入る。
【0060】つまり、以上説明した本実施の形態では、
複数の赤外線検出素子は、加熱室内のいずれの場所に被
加熱物が載置されても、当該複数の赤外線検出素子の視
野を移動させることなく、加熱室内に載置された食品の
少なくとも一部を、当該複数の赤外線検出素子の視野に
含めることができるように、配置されていることにな
る。
【0061】なお、本実施の形態では、加熱開始後、最
も大きい温度変化が見られた位置(maxΔT1 の検出
位置)に、食品が載置されているとして、当該最も大き
い温度変化が見られた位置について、加熱終了まで、継
続して、温度検出を行なう(SA8〜SA11)。
【0062】また、加熱開始後、二番目に大きい温度変
化が見られた位置(maxΔT2 の検出位置)について
も、食品が載置されているとして、当該位置について、
加熱終了まで、継続して、温度検出を行なう(SA8〜
SA11)。
【0063】さらに、加熱開始後、最も大きい温度変化
に対して、所定の割合(K:SA7参照)以上の温度変
化が見られれば、そのような位置についても、加熱終了
まで、継続して、温度検出を行なう(SA8〜SA1
1)。
【0064】このような制御を実行することにより、底
板9上に、複数の被加熱物が載置された場合でも、当該
複数の被加熱物の温度をすべて参照しつつ、加熱調理処
理を実行することができる。
【0065】ただし、本実施の形態では、maxΔT2
の検出位置に対しては、maxΔT 2 がmaxΔT1
K倍以上であるか否かに関わらず、加熱終了まで継続し
て温度検出が実行されるが、本実施の形態はこれに限定
されない。
【0066】つまり、本実施の形態では、少なくとも2
つの位置(maxΔT1 ,maxΔT2 の検出位置)に
対して加熱終了まで継続して温度検出が実行されるが、
これを、1つの位置に対してのみ、加熱終了まで継続し
て温度検出が実行されるように、変更することもでき
る。この場合、SA6において、maxΔT1 のみを抽
出するよう、処理内容が変更される。また、この場合、
SA7において、maxΔT2 〜maxΔTk の、(k
−1)個の値が抽出される。
【0067】赤外線センサ7が、赤外線検出素子7aを
複数備える場合、必ずしも図6に示したように、底板9
のほぼ全体が、いずれかの赤外線検出素子7aの視野7
0aに含まれる必要はない。
【0068】以下に、本実施の形態の第1の変形例とし
て、赤外線センサ7が、所定の方向に一列に配列された
複数の赤外線検出素子7aを備えている例について、説
明する。
【0069】5.第1の変形例 図9は、赤外線センサ7が、加熱室10の奥行き方向に
一列に並んだ赤外線検出素子7a(図9では図示略)を
備えている、電子レンジ1の第1の変形例を示す図であ
る。なお、図9では、加熱室10の内部を容易に視認で
きるように、外装部4およびドア3を省略し、かつ、本
体枠5の中の、加熱室10の左側壁を構成する部分を省
略している。また、図9では、加熱室10の、幅方向に
x軸が、奥行き方向にy軸が、高さ方向にz軸が定義さ
れている。これらの3軸は、互いに直交している。
【0070】本変形例の電子レンジ1では、赤外線セン
サ7に、y軸方向に並んだ6個の赤外線検出素子7aが
備えられている。
【0071】赤外線センサ7が6個の赤外線検出素子7
aを備えることから、底板9上では、実線で記載され
た、y軸方向に並ぶ6個の視野70aが、同時に投影さ
れる。なお、底板9は、6個の視野70aによって、x
方向の或る領域について、y方向の一方端から他方端ま
でを覆われている。
【0072】また、電子レンジ1には、赤外線センサ7
を両矢印93方向に移動させることのできる部材(図示
略)が備えられている。両矢印93は、x−z平面上の
回転方向を示している。
【0073】赤外線センサ7が両矢印93方向に移動さ
れることにより、赤外線検出素子7aの位置も移動さ
れ、底板9上に投影される視野70aの位置が両矢印9
1方向(x軸方向)に移動する。詳しくは、赤外線セン
サ7が両矢印93方向に移動されることにより、視野7
0aは、実線で示される視野70aの位置から、破線で
示される視野70aの位置までの範囲で、移動できる。
【0074】図10は、視野70aが底板9上を移動す
る状態を模式的に示す図であり、図11は、本変形例に
おいて、制御回路30が実行する加熱調理処理のフロー
チャートである。以下に、図10および図11を参照し
て、本変形例において、赤外線センサ7に備えられた複
数の赤外線検出素子7aの各検出出力が、どのように、
加熱調理に利用されるかを説明する。
【0075】なお、以下の説明では、赤外線検出素子7
aが加熱室10の奥行き方向に並んだ電子レンジ1全般
を対象とするため、図10では、赤外線検出素子7aの
数を限定せず、y方向に並ぶ視野70aの数をn個とし
ている。また、図10では、視野70aのx方向に移動
しながら、m個の位置を取ることができるように、記載
されている。つまり、底板9上の視野70aの位置は、
P(x,y)という座標形式を用いれば、P(1,1)
〜P(m,n)と記載することができる。
【0076】また、本変形例では、複数の赤外線検出素
子7aは、その視野が、底板9をy方向について一端か
ら他端まで同時に覆うように、配列されている。したが
って、当該複数の赤外線検出素子7aの視野のP(x,
y)の座標としては、常に、x座標が同じ値となり、y
座標が1〜nの値を有するn個の座標が存在することに
なる。
【0077】操作パネル6において加熱調理を実行する
旨の操作がなされると、制御回路30は、まず、S1
で、マグネトロン12の加熱動作を開始させ、S2に進
む。
【0078】S2では、制御回路30は、赤外線検出素
子7aの各視野70aの座標が「x=1」に位置するよ
う赤外線センサ7を移動させて、S3に進む。「x=
1」の位置とは、底板9の右端の位置である。赤外線検
出素子7aの各視野70aの座標が「x=1」に位置す
る場合、図9および図10では視野70aは実線で示さ
れた位置に存在することになり、複数の赤外線検出素子
7aの視野の座標は、P(1,1)〜P(1,n)とな
る。
【0079】S3では、現在の各視野70aの位置での
検出出力に基づいて、各視野70a内の物体の温度を検
出し、当該検出温度をT0 (x,1)〜T0 (x,n)
として記憶し、S4に進む。T0 (x,1)〜T
0 (x,n)のxの値としては、現在の各視野70aの
x座標の値が代入される。
【0080】S4では、制御回路30は、各視野70a
のx座標の値を「1」加算更新して、S5に進む。な
お、視野70aのx座標の値が「1」加算更新されると
ことにより、視野70aのx座標が加算更新後のx座標
の位置に移動される。
【0081】S5では、制御回路30は、S4で加算更
新された結果x座標の値がmを越えるか否かを判断し、
越えないと判断するとS3に戻り、越えると判断すると
S6に進む。これにより、S3およびS4における処理
は、視野70aのx座標が1からmまで継続される。し
たがって、底板9全体が、n×m個の視野70aのいず
れかに含まれることになる。
【0082】S6では、制御回路30は、S3において
x=1での温度検出を行なってから予め定められたt秒
が経過したか否かを判断し、経過したと判断するとS7
に進む。
【0083】S7では、制御回路30は、赤外線検出素
子7aの各視野70aの座標が「x=1」に位置するよ
う赤外線センサ7を移動させて、S8に進む。
【0084】S8では、現在の各視野70aの位置での
検出出力に基づいて、各視野70a内の物体の温度を検
出し、当該検出温度をT(x,1)〜T(x,n)とし
て記憶し、S9に進む。
【0085】S9では、制御回路30は、各視野70a
のx座標の値を「1」加算更新して、S10に進む。
【0086】S10では、制御回路30は、S9で加算
更新された結果x座標の値がmを越えるか否かを判断
し、越えないと判断するとS8に戻り、越えると判断す
るとS11に進む。これにより、S8およびS9におけ
る処理は、視野70aのx座標が1からmまで継続され
る。
【0087】S11では、制御回路30は、S3で記憶
したT0 (1,1)〜T0 (m,n)とS8で記憶した
T(1,1)〜T(m,n)を用いて、各座標について
ΔT(x,y)を算出して、S12に進む。つまり、S
11では、n×m個のΔT(x,y)が算出される。な
お、ΔT(x,y)は、以下の式(4)に従って算出さ
れる。
【0088】 ΔT(x,y)=T(x,y)−T0 (x,y) …(4) なお、T0 (x,y)は、開始直後の、各座標(x,
y)における検出温度であり、T(x,y)は、T
0 (x,y)が検出されてからt秒後の、各座標(x,
y)における検出温度である。つまり、ΔT(x,y)
は、t秒間の、各座標における上昇温度である。
【0089】S12では、制御回路30は、S11で算
出されたn×m個のΔT(x,y)の中から、最大のも
のを抽出し、maxΔT(x,y)として記憶して、S
13に進む。
【0090】S13では、制御回路30は、S11で算
出されたn×m個のΔT(x,y)の中から、以下の式
(5)の条件を満たすものを抽出し、ΔTa(x,y)
として記憶し、S14に進む。
【0091】 ΔT(x,y)≧maxΔT(x,y)×K …(5) なお、式(5)において、Kは、0<K≦1を満たす定
数であり、その値は、実行される調理メニューに応じ
て、変更される。
【0092】また、以下に、ΔTa(x,y)に対応す
る視野70aの位置を、「特定の位置」という。
【0093】S14では、制御回路30は、S13にお
いてΔTa(x,y)として抽出された特定の位置につ
いて、それぞれ、S3で記憶した、加熱開始直後の検出
温度T0 (x,y)を呼び出してTa0 (x,y)と
し、該Ta0 (x,y)の平均値を算出し、該平均値を
Ta0 として記憶し、S15に進む。
【0094】S15では、制御回路30は、S13で抽
出したΔTa(x,y)の平均値を算出し、該平均値を
ΔTaとして記憶し、S16に進む。
【0095】S16では、制御回路30は、S14で算
出したTa0 にS15で算出したΔTaを加えたもの
が、Tpに到達するか否かを判断する。そして、まだ到
達していないと判断するとS17に進み、既に到達して
いると判断するとS19に進む。Tpとは、被加熱物に
対する設定温度であり、被加熱物が十分加熱されたとし
て加熱を終了させるべきである、とされる温度である。
【0096】S19では、制御回路30は、マグネトロ
ン12による加熱を終了させて、加熱調理処理を終了さ
せてリターンする。
【0097】一方、S17では、制御回路30は、S1
3においてTa(x,y)として抽出された特定の位置
(座標Pa(x,y)とする)について、温度検出を行
ない、S18に進む。
【0098】S18では、特定の位置のそれぞれについ
て、直前のS17での検出温度と、S3で検出した温度
との差ΔTa(x,y)を算出し、S15に戻る。
【0099】以上説明した本変形例では、底板9におい
て、P(1,1)〜P(m,n)で示されるn×m個の
位置について、視野70a内の温度検出が実行される。
なお、n×m個の各位置についての温度検出は、加熱開
始直後(S2〜S5)および加熱開始から所定時間経過
後(S7〜S10)に、行なわれる。
【0100】そして、n×m個の各位置について、加熱
開始から所定時間(t秒間)の温度変化が、ΔT(1,
1)〜ΔT(m,n)として、算出される(S11)。
【0101】そして、ΔT(1,1)〜ΔT(m,n)
の中から、最大値maxΔT(x,y)に対して所定の
割合K以上の値を有するΔTa(x,y)が、抽出され
る(S12,S13)。なお、maxΔT(x,y)は
ΔT(1,1)〜ΔT(m,n)の中の最大値であり、
ΔTa(x,y)にはmaxΔT(x,y)が含まれ
る。また、底板9上のn×m個の位置の中で、抽出され
たΔTa(x,y)のそれぞれに対応する位置を、特定
の位置と呼んでいる。
【0102】そして、本変形例では、これ以降の処理
は、n×m個の位置の中の、特定の位置のみが、温度検
出の対象となる。
【0103】つまり、当該特定の位置のそれぞれについ
ての加熱開始時の温度Ta0 (x,y)の平均値とし
て、Ta0 が算出される(S14)。また、当該特定の
位置の上昇温度ΔTa(x,y)の平均値として、ΔT
aが算出される(S15)。そして、Ta0 とΔTaの
和が設定温度Tp以上であるか否かが、加熱終了の判断
基準となる(S16)。
【0104】なお、Ta0 とΔTaの和が設定温度Tp
以上となるまで、特定の位置でのみ、温度が検出される
(S17,S18,S15)。
【0105】つまり、本変形例では、加熱開始後、最も
大きい温度変化が見られた位置に、食品が載置されてい
るとして、当該最も大きい温度変化が見られた位置につ
いて、加熱終了まで、継続して、温度検出を行なう。な
お、当該最も大きい温度変化に対して、所定の割合
(K:S13参照)以上の温度変化が見られれば、その
ような位置についても、加熱終了まで、継続して、温度
検出を行なう。
【0106】ここで、最も大きい温度変化が見られた位
置と当該位置に対して所定の割合以上の温度変化が見ら
れた位置とを合わせて、本変形例では「特定の位置」と
していた。
【0107】このような制御を実行することにより、底
板9上に、複数の被加熱物が載置された場合でも、当該
複数の被加熱物の温度をすべて参照しつつ、加熱調理処
理を実行することができる。
【0108】以上説明したように、本変形例では、複数
の赤外線検出素子7aは、その視野70aを合わせる
と、底板9のx軸方向(加熱室10の幅方向)の或る領
域について、y軸方向(加熱室10の奥行き方向)の一
方端から他方端までを覆うように、備えられていた。そ
して、本変形例では、図9および図10を用いて説明し
たように、視野70aをx軸方向に移動させていた。
【0109】なお、電子レンジ1では、図12および図
13に示すように、複数の視野70aのいずれかによっ
て底板9のx軸方向の一方端から他方端までが覆われる
ように赤外線検出素子7aを備え、かつ、当該視野70
aをy軸方向に移動させてもよい。より具体的には、図
12および図13を参照して、加熱室10内で、複数の
視野70aは、それぞれ、両矢印99方向に、つまり、
y軸方向に、移動される。これにより、視野の位置をx
−y座標P(x,y)で示した場合、P(1,n)〜P
(m,n)に位置する視野は、そのy座標が変化するよ
うに、移動される。
【0110】また、複数の赤外線検出素子7aは、その
視野70aが、y軸方向またはx軸方向について、底板
9の一方端から他方端までを覆うように備えられる必要
はない。以下に、電子レンジ1の第2の変形例として、
複数の赤外線検出素子7aが、その視野70aを合わせ
たもののx軸方向およびy軸方向の寸法が、いずれも、
底板9の対応する寸法よりも小さくなるように備えられ
た電子レンジについて、説明する。
【0111】6.第2の変形例 図14は、赤外線センサ7が、加熱室10の奥行き方向
に一列に並んだ5個の赤外線検出素子7a(図14では
図示略)を備えている、電子レンジ1の第2の変形例を
示す図である。なお、図14では、加熱室10の内部を
容易に視認できるように、図9と同様に、電子レンジ1
の種々の構成部材を省略している。また、図14では、
加熱室10の、幅方向,奥行き方向,高さ方向につい
て、互いに直交した、x軸,y軸,z軸の3軸を定義し
ている。なお、図14では、加熱室10内にも、破線
X,Yとして、x軸,y軸が、ターンテーブル90の中
央で交わるように、記載されている。矢印92は、ター
ンテーブル90の回転方向を示している。
【0112】本変形例の電子レンジ1は、加熱室10の
底面に、円形のターンテーブル90を備えている。な
お、本変形例では、加熱室10の底面にターンテーブル
90が備えられることから、電子レンジ1では、マグネ
トロン12は、加熱室10の側面より、加熱室10にマ
イクロ波を供給するように構成されることが好ましい。
また、それに伴って、導波管19および回転アンテナ1
5も、加熱室10の側面に取付けられることが好まし
い。
【0113】本変形例では、5個の赤外線検出素子7a
は、その視野70aが、y軸方向に並ぶように、備えら
れている。ターンテーブル90上に投影された5個の視
野70aを合わせると、ターンテーブル90の中央から
外周に向けて、視野70aが連続していることになる。
これにより、ターンテーブル90が回転すると、ターン
テーブル90上の全ての領域が、5個の視野70aのい
ずれかに含まれることになる。
【0114】図15は、複数の視野70aとターンテー
ブル90の位置関係を模式的に示す図であり、図16お
よび図17は、本変形例において、制御回路30が実行
する加熱調理処理のフローチャートである。以下に、図
15〜図17を参照して、本変形例において、赤外線セ
ンサ7に備えられた複数の赤外線検出素子7aの各検出
出力が、どのように、加熱調理に利用されるかを説明す
る。
【0115】なお、以下の説明では、赤外線検出素子7
aが加熱室10の奥行き方向に並んだ電子レンジ1全般
を対象とするため、図15では、赤外線検出素子7aの
数を限定せず、y方向に並ぶ視野70aの数をn個とし
ている。つまり、ターンテーブル90上の視野70aの
位置は、Pn という形式を用いれば、P1 〜Pn と記載
することができる。なお、P1 はターンテーブル90の
中心に位置し、Pの添え字の数が大きくなるほど、Pn
で表される位置は、ターンテーブル90の外周に近づ
く。そして、ターンテーブル90の最も外周部に位置す
るのが、Pn である。
【0116】操作パネル6において加熱調理を実行する
旨の操作がなされると、制御回路30は、まずS20
で、マグネトロン12の加熱動作を開始させ、S21に
進む。
【0117】S21で、制御回路30は、P1 〜Pn
各位置に視野70aを有する赤外線検出素子70aの検
出出力に基づいて、温度を検出し、S22に進む。な
お、制御回路30は、S21で検出した温度を、検出位
置P1 〜Pn のそれぞれに対応させて、T1 〜Tn とし
て記憶している。また、制御回路30は、検出位置Pn
に対応した検出温度Tn を、特別に、T0 tとして、記
憶している。
【0118】S22で、制御回路30は、T0 tからK
(℃)を引いたものが、Tpよりも大きいか否かを判断
し、Tpより大きいと判断するとS23に進み、Tp以
下であると判断すると、S40に進む。
【0119】S40では、制御回路30は、T0 tにK
(℃)を加えたものが、Tpよりも小さいか否かを判断
し、Tpより小さいと判断するとS41に進み、Tp以
上であると判断すると、S30に進む。
【0120】Tpとは、被加熱物に対する設定温度であ
り、被加熱物が十分加熱されたとして加熱を終了させる
べきである、とされる温度である。また、Kとは、5程
度の定数である。つまり、K℃とは、5℃程度となる。
なお、電子レンジ1において、加熱調理処理が複数の調
理メニューのそれぞれに対応した態様で実行される場
合、Kは、調理メニュー毎に設定される。
【0121】本変形例における加熱調理処理の、S23
以降のステップは、S23〜S29、S30〜S38、
S41〜S46の大きく3つのブロックに分けることが
できる。そして、制御回路30がどのブロックのステッ
プを実行するかは、S22およびS40の判断時のT0
tの大きさに依存する。ここで、表1に、T0 tと制御
回路30の実行するブロックの関係をまとめる。
【0122】
【表1】
【0123】まず、S23〜S29の処理について説明
する。
【0124】S23では、制御回路30は、次に実行す
るS24で判断の対象として抽出する検出温度の、検出
位置のy軸上の値を「1」と設定して、S24に進む。
つまり、S23の処理で、制御回路30は、S24でT
1 を判断対象とするような設定を行なったことになる。
【0125】S24では、制御回路30は、その時点で
判断対象とするよう設定されている検出温度(Ty )を
抽出し、当該検出温度が設定温度Tpよりも低い温度で
あるか否かを判断する。Tpよりも低いと判断すると、
S25に進み、Tpに達していると判断すると、S27
に進む。なお、S24で判断対象とされる検出温度は、
直前に実行されたS21またはS29における検出温度
の中の、直前で実行されたS23またはS26で設定さ
れた検出位置のものである。
【0126】S25では、制御回路30は、現在判断対
象として抽出するよう設定されているy軸上の位置が
「n−1」以下となっているか否かを判断する。「n−
1」以下であると判断すると、S26に進む。一方、
「n−1」を越えている、つまり、「n」に達している
と判断すると、S28に進む。
【0127】S26では、現在設定されているy軸上の
位置を「1」加算更新して、S24に戻る。つまり、S
24における判断は、y軸上の位置が「1」から「n」
となるまで、順次、実行される。
【0128】S28では、前回、S29またはS21で
1 〜Tn が検出されてから、予め定められたa秒が経
過しているか否かを判断し、a秒が経過していると判断
すると、S29に進む。S29では、検出位置P1 〜P
n-1 のそれぞれで温度検出を行ない、新たにT1 〜T
n-1 として記憶して、S23に戻る。ここで、a秒と
は、T1 〜Tn-1 の検出周期である。なお、a秒は、タ
ーンテーブル90の回転周期をb(bpm)とした場
合、当該回転周期と、以下の式(6)の関係を有するこ
とが好ましい。
【0129】a=b/i …(6) (iは整数) 式(6)の関係がある場合、T1 〜Tn-1 はターンテー
ブル90が1回転する間にi回検出される。つまり、タ
ーンテーブル90上の、互いに(360/i)°の角度
をなす半径の位置において、温度検出が実行されること
になる。
【0130】一方、S24で、Ty がTpに達したと判
断すると、制御回路30は、S27で、当該Ty が、T
0 tよりも低いか否かを判断する。そして、T0 t以上
であると判断すると、S25に戻り、T0 tより低いと
判断すると、S39でマグネトロン12による加熱を終
了させて、リターンする。
【0131】以上説明したS23〜S29の処理では、
a秒毎に、検出位置P1 〜Pn-1 のそれぞれで温度検出
を行なわれ、検出された温度はT1 〜Tn-1 として記憶
される。そして、T1 〜Tn のいずれかが設定温度Tp
に達すると、S27の処理を経て、加熱が終了される。
なお、この場合のTn については、S21で検出された
温度である。
【0132】次に、S30〜S38の処理について説明
する。
【0133】S30では、制御回路30は、次に実行す
るS31で判断の対象として抽出する検出温度の、検出
位置のy軸上の値を「1」と設定して、S31に進む。
【0134】S31では、制御回路30は、その時点で
判断対象とするよう設定されている検出温度(Ty )を
抽出し、当該検出温度が設定温度TpからKを引いた温
度、「T0 t−K」よりも低い温度であるか否かを判断
する。「T0 t−K」よりも低いと判断すると、S32
に進み、「T0 t−K」に達していると判断すると、S
34に進む。なお、S31で判断対象とされる検出温度
(Ty )は、直前に実行されたS21またはS38にお
ける検出温度の中の、直前で実行されたS30またはS
33で設定された検出位置のものである。また、T0
とは、S21で検出されたTn である。
【0135】S32では、制御回路30は、現在判断対
象として抽出するよう設定されているy軸上の位置が
「n−1」以下となっているか否かを判断する。「n−
1」以下であると判断すると、S33に進む。一方、
「n−1」を越えている、つまり、「n」に達している
と判断すると、S37に進む。
【0136】S33では、現在設定されているy軸上の
位置を「1」加算更新して、S31に戻る。つまり、S
31における判断は、y軸上の位置が「1」から「n」
となるまで、順次、実行される。
【0137】S37では、前回、S38またはS21で
1 〜Tn が検出されてから、予め定められたa秒が経
過しているか否かを判断し、a秒が経過していると判断
すると、S38に進む。S38では、検出位置P1 〜P
n-1 のそれぞれで温度検出を行ない、新たにT1 〜T
n-1 として記憶して、S33に戻る。ここで、a秒と
は、S28の処理について説明したものと同様の、T1
〜Tn-1 の検出周期である。
【0138】一方、S31で、Ty が「T0 t−K」に
達したと判断すると、制御回路30は、S24で、当該
y が、T0 tよりも低いか否かを判断する。そして、
0t以上であると判断すると、S32に戻り、T0
より低いと判断すると、S35に進む。
【0139】S35では、制御回路30は、TpがT0
tよりも低いか否かを判断し、低いと判断すれば、S3
9でマグネトロン12による加熱を終了させて、リター
ンする。
【0140】一方、S35でTpがT0 t以上であると
判断すると、制御回路30は、S36で、その時点か
ら、当該処理におけるKの値に対応した時間だけさらに
マグネトロン12に加熱動作を実行させた後、S39で
加熱を終了させて、リターンする。なお、上記したよう
に、Kは、調理メニューに対応して、予め定められた値
である。したがって、S36では、調理メニューに対応
した時間だけ、さらに、加熱動作が実行されることにな
る。
【0141】次に、S41〜S46の処理について説明
する。
【0142】S41では、制御回路30は、次に実行す
るS42で判断の対象として抽出する検出温度の、検出
位置のy軸上の値を「1」と設定して、S42に進む。
【0143】S42では、制御回路30は、その時点で
判断対象とするよう設定されている検出温度(Ty )を
抽出し、当該検出温度が設定温度Tpよりも低い温度で
あるか否かを判断する。Tpよりも低いと判断すると、
S43に進み、Tpに達していると判断すると、S39
で加熱を終了させ、リターンする。
【0144】なお、S42で判断対象とされる検出温度
は、直前に実行されたS21またはS46における検出
温度の中の、直前で実行されたS41またはS44で設
定された検出位置のものである。
【0145】S43では、制御回路30は、現在判断対
象として抽出するよう設定されているy軸上の位置が
「n−1」以下となっているか否かを判断する。「n−
1」以下であると判断すると、S44に進む。一方、
「n−1」を越えている、つまり、「n」に達している
と判断すると、S45に進む。
【0146】S44では、現在設定されているy軸上の
位置を「1」加算更新して、S42に戻る。つまり、S
42における判断は、y軸上の位置が「1」から「n」
となるまで、順次、実行される。
【0147】S45では、前回、S46またはS21で
1 〜Tn が検出されてから、予め定められたa秒が経
過しているか否かを判断し、a秒が経過していると判断
すると、S46に進む。S46では、検出位置P1 〜P
n-1 のそれぞれで温度検出を行ない、新たにT1 〜T
n-1 として記憶して、S41に戻る。ここで、a秒と
は、S28の処理について説明したように、T1 〜T
n-1 の検出周期である。
【0148】以上説明したように、本変形例における加
熱調理処理では、表1に示したように、T0 tの値に応
じて異なるブロックのステップが実行される。なお、い
ずれのブロックにおいても、温度検出は、a秒毎に実行
される。温度の検出周期であるa秒は、回転周期b(b
pm)と、上記の式(6)に示した関係を有することが
好ましい。
【0149】なお、以上説明した本変形例では、S29
およびS38における温度検出は、検出位置P1 〜P
n-1 で行なわれ、検出位置Pn での温度検出は省略され
る。これは、ターンテーブル90において食品の載置さ
れている可能性が低い検出位置Pn での温度検出を省略
し、処理に要する時間を極力短縮するためである。
【0150】本変形例において、電子レンジ1では、赤
外線検出素子7aのすべての視野70aを合わせても、
同時に、加熱室10の底面全体を覆うことはできなかっ
た。その一方で、加熱室10の底面にはターンテーブル
90が備えられていた。そして、ターンテーブル90が
回転することにより、ターンテーブル90上のほぼ全域
が、複数の赤外線検出素子7aの中のいずれかの視野7
0aに含まれた。
【0151】次に、電子レンジ1のさらなる変形例とし
て、加熱室10の底面のほぼ全域が複数の赤外線検出素
子7aのいずれかの視野70a内に含まれ、かつ、加熱
室10の底面にターンテーブルが設けられているものを
説明する。
【0152】7.第3の変形例 図18は、赤外線センサ7が、加熱室10の奥行き方向
および高さ方向に並んだ、つまり、m×nのマトリクス
状に並んだ赤外線検出素子7a(図18では図示略)を
備えている、電子レンジ1の第3の変形例を示す図であ
る。なお、図18では、加熱室10の内部を容易に視認
できるように、図9と同様に、電子レンジ1の種々の構
成部材を省略している。また、図18では、加熱室10
の、幅方向,奥行き方向,高さ方向について、互いに直
交した、x軸,y軸,z軸の3軸を定義している。
【0153】本変形例の電子レンジ1は、加熱室10の
底面に、円形のターンテーブル90を備えている。な
お、本変形例では、ターンテーブル90が備えられるこ
とから、電子レンジ1では、マグネトロン12は、加熱
室10の側面から加熱室10にマイクロ波を供給するよ
うに構成され、また、導波管19および回転アンテナ1
5が加熱室10の側面に取付けられることが好ましい。
【0154】本変形例では、赤外線検出素子7aは、y
軸方向にm個、z軸方向にn個、備えられている。これ
に応じて、加熱室10の底面には、y軸方向にm個(図
18では一例として6個)、x軸方向にn個のの視野7
0aが並んでいる。m×n個の視野70aの中には、タ
ーンテーブル90上に投影されているものもあれば、タ
ーンテーブル90外に投影されているものもある。な
お、ターンテーブル90上の全ての領域が、m×n個の
視野70aのいずれかに含まれている。
【0155】図19は、m×n個の視野70aとターン
テーブル90の位置関係を模式的に示す図であり、図2
0および図21は、本変形例において、制御回路30が
実行する加熱調理処理のフローチャートである。以下
に、図19〜図21を参照して、本変形例において、赤
外線センサ7に備えられたm×n個の赤外線検出素子7
aの各検出出力が、どのように、加熱調理に利用される
かを説明する。
【0156】なお、以下の説明では、視野70aの位置
は、P(x,y)という形式を用いれば、P(1,1)
〜P(n,m)と記載することができる。なお、P
(1,1)は加熱室10の奥の右端に位置し(図19で
は、右上端)、P(n,m)は加熱室10の手前側の左
端に位置する(図19では、左下端)。また、加熱室1
0内では、視野70aは、x方向に左側にあるものほ
ど、x座標が大きいものとなる。また、視野70aは、
y方向に前側(図19では下方)にあるものほど、y座
標が大きいものとなる。
【0157】操作パネル6において加熱調理を実行する
旨の操作がなされると、制御回路30は、まずS49
で、マグネトロン12の加熱動作を開始させ、S50に
進む。
【0158】S50で、制御回路30は、P(1,1)
〜P(n,m)の各位置に視野70aを有する赤外線検
出素子70aの検出出力に基づいて、温度を検出し、S
51に進む。なお、制御回路30は、S50で検出した
m×n個の温度を、検出位置P(1,1)〜P(n,
m)のそれぞれに対応させて、T(1,1)〜T(n,
m)として記憶している。また、制御回路30は、検出
位置P(1,1)に対応した検出温度T(1,1)を、
特別に、T0 tとして、記憶している。
【0159】S51で、制御回路30は、T0 tからK
(℃)を引いたものが、Tpよりも大きいか否かを判断
し、Tpより大きいと判断するとS53に進み、Tp以
下であると判断すると、S52に進む。
【0160】S52では、制御回路30は、T0 tにK
(℃)を加えたものが、Tpよりも小さいか否かを判断
し、Tpより小さいと判断するとS68に進み、Tp以
上であると判断すると、S60に進む。
【0161】Tpとは、被加熱物に対する設定温度であ
り、被加熱物が十分加熱されたとして加熱を終了させる
べきである、とされる温度である。また、Kとは、5程
度の定数である。つまり、K℃とは、5℃程度となる。
電子レンジ1において、加熱調理処理が複数の調理メニ
ューのそれぞれに対応した態様で実行される場合、K
は、調理メニュー毎に設定される。
【0162】本変形例における加熱調理処理の、S53
以降のステップは、S53〜S59、S60〜S66、
S68〜S73の大きく3つのブロックに分けることが
できる。そして、制御回路30がどのブロックのステッ
プを実行するかは、S51およびS52の判断時のT0
tの大きさに依存する。ここで、表2に、T0 tと制御
回路30の実行するブロックの関係をまとめる。
【0163】
【表2】
【0164】まず、S53〜S59の処理について説明
する。
【0165】S53では、制御回路30は、直前で実行
されたS50またはS59で検出されたT(x,y)
[T(1,1)〜T(n,m)]の中で、T0 tにK
(℃)を加えたものよりも低いものを抽出して、Te
(x,y)とし、S54に進む。
【0166】S54では、制御回路30は、S53で抽
出したTe(x,y)の中の最大値を抽出し、maxT
eとして記憶して、S55に進む。
【0167】S55では、制御回路30は、Te(x,
y)の中で、maxTeと定数dとの積より以上の温度
を有するものを抽出し、Ted(x,y)として記憶し
て、S56に進む。なお、「d」とは、調理メニュー毎
に、予め定められている定数であり、0<d<1を満た
す定数である。
【0168】S56では、制御回路30は、S55で抽
出したTed(x,y)の平均を算出し、aveTed
(x,y)として記憶して、S57に進む。
【0169】S57では、S56で算出したaveTe
d(x,y)がTpより低いか否かを判断し、低いと判
断すると、S58に進む。一方、aveTed(x,
y)がTp以上であると判断すると、S67で、マグネ
トロン12の加熱動作を終了させて、リターンする。
【0170】S58では、前回、S59またはS50で
T(x,y)が検出されてから、予め定められたa秒が
経過しているか否かを判断し、a秒が経過していると判
断すると、S59に進む。S59では、検出位置P
(1,1)〜P(n,m)のそれぞれで温度検出を行な
い、新たにT(1,1)〜T(n,m)として記憶し
て、S53に戻る。ここで、a秒とは、T(1,1)〜
T(n,m)の検出周期である。なお、a秒は、ターン
テーブル90の回転周期をb(bpm)とした場合、当
該回転周期と、以下の式(7)の関係を有することが好
ましい。
【0171】a=b/i …(7) (iは整数) 式(7)の関係がある場合、T(1,1)〜T(n,
m)はターンテーブル90が1回転する間にi回検出さ
れる。つまり、ターンテーブル90上の、互いに(36
0/i)°の角度をなす半径の位置において、温度検出
が実行されることになる。
【0172】次に、S60〜S66の処理について説明
する。
【0173】S60では、制御回路30は、直前で実行
されたS50またはS64で検出されたT(x,y)
[T(1,1)〜T(n,m)]の中で、T0 tからK
(℃)を引いたものよりも低い以上のものを抽出して、
Tf(x,y)とし、S61に進む。
【0174】S61では、制御回路30は、S60で抽
出したTe(x,y)の中でT0 tよりも低いものを抽
出し、Tft(x,y)として記憶して、S62に進
む。
【0175】S62では、S61で抽出したTft
(x,y)の数が0となったか否かを判断し、0である
と判断するとS63に進み、0ではないと判断するとS
65に進む。
【0176】S63では、前回、S64またはS50で
T(x,y)が検出されてから、予め定められたa秒が
経過しているか否かを判断し、a秒が経過していると判
断すると、S64に進む。S64では、検出位置P
(1,1)〜P(n,m)のそれぞれで温度検出を行な
い、新たにT(1,1)〜T(n,m)として記憶し
て、S60に戻る。ここで、a秒とは、S58における
処理で説明したように、T(1,1)〜T(n,m)の
検出周期である。
【0177】S65では、制御回路30は、TpがT0
tよりも低いか否かを判断し、低いと判断すれば、S6
7でマグネトロン12による加熱を終了させて、リター
ンする。
【0178】一方、S65でTpがT0 t以上であると
判断すると、制御回路30は、S66で、その時点か
ら、当該処理におけるdの値に対応した時間だけさらに
マグネトロン12に加熱動作を実行させた後、S39で
加熱を終了させて、リターンする。なお、上記したよう
に、dは、調理メニューに対応して、予め定められた値
である。したがって、S66では、調理メニューに対応
した時間だけ、さらに、加熱動作が実行されることにな
る。
【0179】次に、S68〜S73の処理について説明
する。
【0180】S68では、制御回路30は、直前で実行
されたS50またはS59で検出されたT(x,y)
[T(1,1)〜T(n,m)]の最大値を抽出して、
maxTとし、S69に進む。
【0181】S69では、制御回路30は、直前で実行
されたS50またはS59で検出されたT(x,y)の
中で、maxTと定数dとの積より以上の温度を有する
ものを抽出し、Td(x,y)として記憶して、S70
に進む。なお、「d」とは、S55において説明したよ
うに、調理メニュー毎に予め定められている定数であ
る。
【0182】S70では、制御回路30は、S69で抽
出したTd(x,y)の平均を算出し、aveTd
(x,y)として記憶して、S71に進む。
【0183】S71では、S70で算出したaveTd
(x,y)がTpより高いか否かを判断し、高いと判断
すると、S72に進む。一方、aveTd(x,y)が
Tp以下であると判断すると、S67で、マグネトロン
12の加熱動作を終了させて、リターンする。
【0184】S72では、前回、S73またはS50で
T(x,y)が検出されてから、予め定められたa秒が
経過しているか否かを判断し、a秒が経過していると判
断すると、S59に進む。S73では、検出位置P
(1,1)〜P(n,m)のそれぞれで温度検出を行な
い、新たにT(1,1)〜T(n,m)として記憶し
て、S68に戻る。a秒とは、T(1,1)〜T(n,
m)の検出周期である。
【0185】以上説明したように、本変形例における加
熱調理処理では、表2に示したように、T0 tの値に応
じて異なるブロックのステップが実行される。なお、い
ずれのブロックにおいても、温度検出は、a秒毎に実行
される。温度の検出周期であるa秒は、回転周期b(b
pm)と、上記の式(7)に示した関係を有することが
好ましい。
【0186】8.第4の変形例 図22は、本発明の第4の変形例の電子レンジの縦断面
図である。なお、図22は、電子レンジにおける、図4
に相当する部分の断面図である。
【0187】本変形例の電子レンジには、加熱室10の
下方に、回転アンテナ15の代わりに、回転アンテナ2
0が取付けられている。
【0188】また、回転アンテナ20には、補助アンテ
ナ21が取付けられている。回転アンテナ20および補
助アンテナ21付近の側面図を、図23に示す。回転ア
ンテナ20および補助アンテナ21は、板状である。そ
して、補助アンテナ21は、回転アンテナ20に、絶縁
体61,62によって、取付けられている。つまり、回
転アンテナ20と補助アンテナ21は、絶縁されてい
る。なお、回転アンテナ20は、軸15aの上端に取付
けられている。
【0189】回転アンテナ20の下方には、軸15aが
1回転するごとに1度オンされるスイッチ89が取付け
られている。回転軸15aの回転は、ボックス88内の
周知の機構を介して、スイッチ89に伝えられる。
【0190】図24および図25は、図22の加熱室1
0下部付近の拡大図である。両図中において、細線の矢
印および白抜きの矢印はマイクロ波の放射パターンを示
し、太線の両矢印は電界の発生するパターンを示してい
る。本変形例の電子レンジでは、マグネトロン12から
導波管19を介して導かれたマイクロ波は、回転アンテ
ナ20内を伝わって回転アンテナ20の外周から放射さ
れるとともに(図24および図25中の細線の矢印)、
回転アンテナ20の外周部分と本体枠5の底面の間およ
び補助アンテナ21と本体枠5の底面の間を伝わって
(図24および図25中の太線の両矢印)補助アンテナ
21の外周部分付近から放射される(図24および図2
5の白抜きの矢印)。
【0191】回転アンテナ20の外周部分から効率良く
マイクロ波を放射するためには、軸15aの先端から回
転アンテナ20の外周先端までの距離は、マイクロ波の
波長の1/2、または、それにマイクロ波の波長の整数
倍を加えたものとされることが好ましい。このような寸
法とされることにより、回転アンテナ20の外周部分に
おける電界強度が極大値またはそれに近い値となるから
である。
【0192】なお、マイクロ波が、回転アンテナ20内
で広がる際には伝送ロスが生じるが、補助アンテナ21
と本体枠5の底面の間とを伝わる場合には当該伝送ロス
はほとんど生じない。したがって、補助アンテナ21の
形状は、マイクロ波が放射される加熱室10の形状に合
わせたものとすることができる。
【0193】補助アンテナ21には、後述するように複
数の孔が形成されており、図25は、補助アンテナ21
の、孔から電波が伝播する状態を示している。導波管1
9から送られてくる電波は、軸15aを介して、回転ア
ンテナ20の中心から、回転アンテナ20の端部に向け
て伝えられる。回転アンテナ20の端部まで伝えられた
電波は、そのまま、加熱室10内に供給されるものもあ
れば、補助アンテナ21に伝えられるものもある。補助
アンテナ21に伝えられた電波は、補助アンテナ21の
端部から、加熱室10に供給されるものもあれば、孔
(後述する孔21A〜21F等)の端部から加熱室10
に供給されるものもある。
【0194】なお、図29から理解されるように、本変
形例では、回転アンテナ20は全体的に補助アンテナ2
1に覆われている。つまり、補助アンテナ21の外周
は、回転アンテナ20の外側にある。このことから、補
助アンテナ21は、回転アンテナ20よりも、加熱室1
0側に、かつ、加熱室10に対向する面と平行な面にお
いて外形寸法が大きく、また、広い範囲で、存在してい
ることになる。これにより、加熱室10に対して、回転
アンテナ20のみが設けられる場合よりも広範囲に、マ
イクロ波を供給できる。このような、補助アンテナ21
が設けられることによる効果を、図26を参照して、さ
らに詳細に説明する。
【0195】図26は、図4に示した電子レンジ1の、
加熱室10の下部付近の拡大図である。加熱室10の下
部に、補助アンテナ21が備えられず、回転アンテナ1
5のみが設けられた場合、回転アンテナ15の外周か
ら、加熱室10の底面の中央付近にのみ、マイクロ波が
供給される。
【0196】一方、図24および図25を示したよう
に、回転アンテナ20および補助アンテナ21が設けら
れた場合、回転アンテナ20の外周から加熱室10の底
面の中央付近にマイクロ波が放射されるのに加え、補助
アンテナ21の外周からも加熱室10の隅付近にもマイ
クロ波が放射される。
【0197】図27は、補助アンテナ21の平面図であ
り、図28は、回転アンテナ20の平面図である。ま
た、図29は、補助アンテナ21の、回転アンテナ20
と重なった状態での平面図である。
【0198】補助アンテナ21には、孔21A〜21F
を含む、複数の孔が形成されている。これにより、回転
アンテナ20から電波を伝えられた補助アンテナ21
は、その外縁部分のみからでなく、孔からも、マイクロ
波を放射できる。
【0199】また、補助アンテナ21は、回転アンテナ
20に固定されることにより、回転アンテナ20と同じ
周期で、回転される。このことから、補助アンテナ21
から加熱室10にマイクロ波を供給されるパターンを、
補助アンテナ21の回転に伴って変化させることができ
る。つまり、補助アンテナ21を回転させることによっ
ても、加熱室10に、より複雑なパターンで、つまり、
まんべんなく、マイクロ波を供給できる。
【0200】回転アンテナ20は、図28に示すよう
に、中央部に、軸15aと接続するための孔20Xが形
成されている。また、回転アンテナ20は、孔20Xか
ら放射状に延びた部分20A〜20Cを備えている。孔
20X付近の外周は、円弧状となっている。部分20A
の端部の、孔20Xからの距離Aは約60mmであり、
部分20Bおよび20Cの端部の、孔20Xからの距離
Bは約80mmである。なお、距離Aは、マイクロ波の
波長の約1/2の長さに相当する。
【0201】回転アンテナ20の端部から放射されるマ
イクロ波の強さは、その端部の電界の強さに依存する。
電界の強さは、マグネトロン12のマグネトロンアンテ
ナから軸15aまでの距離、軸15aの先端から回転ア
ンテナ20の外周部分の先端までの距離、ならびに、導
波管19の長さや形状と放射されるマイクロ波の波長と
の関係等に依存する。本変形例の回転アンテナ20で
は、部分20Aの端部から放射されるマイクロ波は、部
分20Bおよび20Cの端部から放射されるマイクロ波
よりも強くなっている。即ち、通常、導波管は、当該導
波管の給電口付近、つまり、回転軸15a付近の電界が
強くなるように設計されている。このことから、回転軸
15aの頂点から回転アンテナ20の端部までの長さが
マイクロ波の波長の1/4の偶数倍に近づく寸法となれ
ば当該端部における電界は強くなり、また、マイクロ波
の波長の1/4の奇数倍に近づく寸法となれば当該端部
における電界は弱くなる。
【0202】そして、本変形例の補助アンテナ21の、
部分20A付近には、マイクロ波の主な伝播方向(図2
9中の矢印E)に垂直な方向に長手方向を有するような
スリット状の孔21A〜21Fが形成されている。これ
により、孔21A〜21Fから、強く、マイクロ波が放
射される。また、孔21B,21D,21E,21Fか
らは、特に、強く、マイクロ波が放射される。なお、孔
21B,21D,21E,21Fから効率良くマイクロ
波を放射するために、これらの孔の長手方向の寸法は、
55mm〜60mm程度とされる。
【0203】本変形例の電子レンジでは、孔21A〜2
1Fが加熱室10内のドア3側に位置するように、回転
アンテナ20および補助アンテナ21が停止させられて
いる。これにより、これらのアンテナが停止されて運転
される場合には、加熱室10の内の前の方に食品が載置
されると、当該食品に集中的にマイクロ波が供給され、
効率良く、加熱されることになる。なお、底板9を透明
にする等して補助アンテナ21を加熱室10内から視認
可能とし、補助アンテナ21の孔21A〜21Fが形成
される付近(図29の領域F部分)に、このことを示す
表示がなされることが好ましい。この場合の表示とは、
文字で「パワーゾーン」等、集中的に加熱される旨を記
載してもよいし、その部分の表面にうねりを設けて(つ
まり、断面が図29(B)に示すようにして)もよい。
【0204】なお、回転アンテナ20は、軸15aの上
端に、当該軸15aの上端をかしめることにより、取付
けられている。そして、かしめる部分の断面は、円形で
はなく、多角形となっている。そして、図28に示すよ
うに、孔20Xの断面形状も八角形となっている。軸1
5aのかしめられている断面が多角形であるため、軸1
5aを回転させることにより回転アンテナ20を矢印W
方向に回転させた場合、回転アンテナ20が軸15aに
対して滑ることを回避できる。つまり、軸15aの回転
角度を制御することにより、確実に、回転アンテナ20
の回転角度を制御できることになる。
【0205】以上説明した本変形例では、回転アンテナ
20に対して絶縁された補助アンテナ21が備えられて
いる。そして、本変形例では、回転アンテナ20によ
り、放射アンテナが構成されている。
【0206】なお、上記した本変形例では、回転アンテ
ナ20と補助アンテナ21とを組合わせた構成を説明し
たが、このような構成と同様な口かを得ようとするため
に回転アンテナ20の寸法変更のみで対向することも考
えられる。
【0207】しかしながら、このような寸法変更のみで
対応した場合、(1)マイクロ波は、そのほとんどが回
転アンテナ20の端部から放射されること、(2)回転
アンテナ20の寸法が長くなればマイクロ波の伝送ロス
が大きくなること、(3)回転アンテナ20から効率良
くマイクロ波を放射するためには、マイクロ波の波長に
関連した寸法としなければならないため、加熱室の大き
さを自由に選択できなくなること(たとえば、回転アン
テナ20の端部から最大出力でマイクロ波を放射するた
めには軸15aから回転アンテナ20の端部までの長さ
をマイクロ波の波長の1/4の偶数倍に近い寸法にしな
ければならない、等)、などの理由により、加熱室の設
計に規制がかかる。
【0208】この点、補助アンテナ21は、回転アンテ
ナ20から放射されたマイクロ波の一部を補助アンテナ
21外周まで導く働きがあるのみで、その寸法が伝送ロ
スに関係無いため、マイクロ波の放射の効率に関係無
く、自由に、補助アンテナ21の寸法を選択できる。
【0209】つまり、回転アンテナ20は、最も効率の
良い寸法で設計でき、回転アンテナ20端部からマイク
ロ波を放射できると共に、放射されたマイクロ波の一部
を、寸法が自由に選択できる補助アンテナ21によりそ
の外周にまで導いて放射させることができる。したがっ
て、加熱室の大きさに応じて補助アンテナ21の寸法を
決定すれば良く、加熱室の大きさを自由に選択すること
が可能なものとなる。
【0210】さらに、回転アンテナ20の端部付近か
ら、および、補助アンテナ21の外周付近から、加熱室
に対してマイクロ波を放射できるため、回転アンテナ2
0および補助アンテナ21を回転することにより、加熱
室に、より満遍なくマイクロ波を放射できる構成となっ
ている。
【0211】9.第5の変形例 図30は、本発明の第5の変形例の補助アンテナ22お
よび回転アンテナ20の平面図である。本変形例の補助
アンテナ22は、第4の変形例の補助アンテナ21に、
さらに、反射部22Xを設けたものである。
【0212】図31は、本変形例の電子レンジの、部分
的な縦断面図である。本変形例の電子レンジでは、本体
枠5の下部に、光学センサ23が取付けられている。
【0213】図32は、図31の光学センサ23付近の
拡大図である。光学センサ23は、投光素子および受光
素子を備えている。投光素子は、所定の時間間隔で、矢
印V1の光を放射する。なお、回転アンテナ20および
回転アンテナ20に固定された補助アンテナ22は、モ
ータ81が駆動することにより、回転する。そして、補
助アンテナ22の回転位置が、反射部22Xが光学セン
サ23に対向する位置となったときに、矢印V2で示し
た、反射部22Xにおける矢印V1の反射光が、光学セ
ンサ23の受光素子によって検出される。このように、
光学センサ23により、矢印V2の光が検出されること
により、回転アンテナ20および補助アンテナ22が所
定の回転位置にあることが検出される。そして、さら
に、光学センサ23が矢印V2の光を検出してからのタ
イミングを検出することにより、回転アンテナ20およ
び補助アンテナ22の回転位置を、検出できる。
【0214】これにより、第4の変形例で説明したよう
なスイッチ89を取付けることなく、かつ、直接、回転
アンテナ20および補助アンテナ22の回転状態を検出
できる。
【0215】また、本変形例では、回転アンテナ20に
接続された軸15aを回転させるためのモータ81が、
軸15aの下方ではなく、側方(左側)に取付けられて
いる。図33に、モータ81付近の部分的な縦断面図を
示す。
【0216】モータ81は、軸81aが備えられ、軸8
1aは、カム84に接続している。カム84の回転はカ
ム82に伝えられ、カム82の回転は軸83に伝えら
れ、軸83の回転が、軸15a(図31参照)に伝えら
れる。つまり、モータ81が駆動すると、軸81aが回
転し、その回転が、カム84,カム82,軸83を介し
て、軸15aに伝えられる。
【0217】そして、本変形例で、モータ81が軸15
aの側方に備えられることにより、モータ81が、加熱
室10から汁等がこぼれた場合でも、図31中に矢印で
示したような、加熱室10の下方において想定される汁
の流れの経路の外に位置することになる。したがって、
万が一、加熱室10においてこぼれた汁が加熱室10の
下方に伝わってきたとしても、当該汁が、軸15aを伝
わってモータ81に到達することを回避できる。
【0218】10.第6の変形例 図34は、本発明の第6の変形例の電子レンジの、モー
タ付近の下面図である。なお、本変形例の電子レンジ
は、上記した第5の変形例の電子レンジの、カム82
(図31および図33参照)の代わりに、カム85が取
付けられ、さらに、カム85の外周付近には、スイッチ
86が備えられている。スイッチ86は、スイッチボタ
ン86aを備え、当該スイッチボタン86aを押圧され
ることにより、所定の回路のオン/オフを切換える。
【0219】第5の変形例では、補助アンテナ22の反
射部22Xを用いて、補助アンテナ22および回転アン
テナ20の回転状態を検出していた。これに対し、本変
形例では、カム85の回転状態を検出することにより、
補助アンテナ22および回転アンテナ20の回転状態を
検出する。
【0220】以下に、カム85の回転状態の検出につい
て説明する。
【0221】図34において、G1は、カム84の回転
方向であり、G2は、カム85の回転方向である。カム
85の外周の形状は、基本的には円形であるが、突出し
た部分85cが設けられている。そして、突出した部分
85cの回転方向側の近傍の部分85aは、部分85c
から離れるに従って、急激に、中心(軸83)との距離
が縮まり、回転方向と逆側の部分85bは、85aと比
較して、緩やかに、中心との距離が縮まっている。カム
85は、このような外周の形状を有することにより、G
2方向に回転した場合、スイッチボタン86aを、部分
85aで素早く押圧し、かつ、部分85bで緩やかにそ
の押圧を解除する。
【0222】つまり、本変形例の電子レンジでは、カム
85の回転状態をスイッチ86で検出することにより、
回転アンテナ20および補助アンテナ22の回転状態を
検出するが、その際、スイッチボタン86aは、素早く
押圧され、かつ、緩やかに押圧が解除される。これによ
り、スイッチ86に、カム85の回転状態に速やかに反
応させつつ、スイッチボタン86aに対する扱いが乱雑
になることを回避できる。
【0223】また、本変形例では、マグネトロン12に
よる加熱が停止した後、回転アンテナ20および補助ア
ンテナ22の回転は、特定の回転位置で停止されるよ
う、制御される。具体的には、マグネトロン12による
加熱が停止した後、スイッチボタン86aの押圧が解除
されてから2秒経過した時点で、これらのアンテナの回
転は停止される。なお、スイッチボタン86aの押圧が
解除されてから2秒後には、補助アンテナ22の孔21
A〜21Fは、補助アンテナ22の他の部分よりりも、
加熱室10の前側に位置している。なお、補助アンテナ
22の孔21A〜21Fは、図29等を用いて説明した
補助アンテナ21の孔21A〜21Fと同様に、マイク
ロ波を比較的強く放射できる位置に形成されている。つ
まり、本変形例の電子レンジは、マグネトロン12によ
る加熱が停止すると、加熱室10内の前側が、集中的に
加熱できるような状態となる。なお、加熱室10内の前
側とは、ドア3側であり、ユーザが食品を載置しやすい
場所である。したがって、本変形例の電子レンジでは、
マグネトロン12による加熱が開始される際、まず、加
熱室10の、食品が載置されやすい場所を集中的に加熱
することができる。
【0224】さらに、本変形例では、電子レンジにおい
て、スイッチボタン86aは、押圧された状態で長時間
放置されない。これにより、スイッチボタン86aに対
する外力からの押圧を解除されても当該スイッチボタン
86a自体が押圧を解除された状態に復帰できない、と
いう事態を、より確実に回避できる。つまり、スイッチ
86の寿命を、より長くできる。
【0225】11.第7の変形例 図35は、本発明の第7の変形例の電子レンジにおける
モータ付近の下面図である。本変形例では、第6の変形
例のカム85の代わりに、カム850が備えられてい
る。カム850は、第6の変形例のカム85のような凸
部を備えていない代わりに、反射部851を備えられて
いる。また、カム850の外周付近には、光学センサ8
7が備えられている。
【0226】光学センサ87は、投光素子と受光素子を
備えている。当該投光素子は、所定の時間間隔で、連続
的に、矢印H1で示す光を放射する。カム850は、G
2方向に回転する。そして、当該受光素子が矢印H2で
示される光を検出することにより、カム850の回転位
置が反射部851によって矢印H1の光を反射される位
置となったことが、検出される。
【0227】12.第8の変形例 第5〜第7の変形例において、回転アンテナ20、およ
び、補助アンテナ21または22の回転角度を検出する
ための機構について、説明した。本変形例では、これら
の機構を用いて、回転アンテナ20、および、補助アン
テナ21または22の停止時における回転角度を制御す
る。なお、これらのアンテナの停止位置の制御は、加熱
室10内の食品の配置に適したパターンで加熱すること
を、目的としている。ここで、加熱室10内の食品の加
熱パターンについて、説明する。
【0228】回転アンテナ20を、図36に示すよう
に、ドア3に部分20Aを対向させた状態を0°とし孔
20Xを中心とし、図中の矢印方向(図36では反時計
方向)にα°回転させて停止させる場合を考える。図3
6中、破線内に「ドア側」とあるのは、回転アンテナ2
0に対するドア3の相対的な位置関係を示すための記載
である。
【0229】加熱室10の底面を図37に示すように、
との領域に分割することを考える。なお、は、加
熱室10をドア3側から見て、つまり、前方から見て左
側に位置する領域であり、は、右側に位置する領域で
ある。そして、回転アンテナ20を、0°,90°,2
70°所定の回転角度で停止させた状態で、また、回転
アンテナ20を連続的に回転させて、ある一定時間、マ
グネトロン12による加熱を行なった場合の、および
の領域のそれぞれに配置された食品の上昇温度を、表
3に示す。
【0230】
【表3】
【0231】表3を参照して、回転アンテナ20を回転
させながら加熱が行なわれると、およびに載置され
た食品の上昇温度の差は1℃未満となっている。つま
り、この場合、両領域における上昇温度はほぼ一定であ
ると言える。一方、回転アンテナ20を停止させて加熱
が行なわれると、場合によっては、とにおける上昇
温度に差が生じる。
【0232】具体的には、回転アンテナ20を、部分2
0Aがドア3から見て右側に位置するように、つまり、
回転角度を90°で停止させて加熱を行なった場合に
は、ドア3から見て右側にある領域に載置された食品
の方が、左側にある領域に載置された食品よりも、5
℃以上も高く温度が上昇している。
【0233】また、部分20Aがドア3から見て左側に
位置するように、つまり、回転角度を270°で停止さ
せて加熱を行なった場合には、ドア3から見て左側にあ
る領域に載置された食品の方が、右側にある領域に
載置された食品よりも、4℃以上も高く温度が上昇して
いる。
【0234】これに対し、部分20Aが加熱室10の前
方または後方(回転角度0°または180°)に位置す
る場合には、領域と領域における食品の上昇温度に
は、さほど大きな差は見られない。
【0235】以上説明したように、回転アンテナ10の
停止された回転位置によって、加熱室10内で集中的に
加熱される位置が変化する。また、本変形例の電子レン
ジでは、加熱開始時に、赤外線センサ7を用いて、加熱
室10内の食品の配置パターンが検出される。具体的に
は、図37のまたはのどちらに、または、加熱室1
0をさらに多くの領域に分割しその中のどの領域に、食
品が載置されているかを判断する。どこに食品が載置さ
れているかの判断は、加熱開始後、温度上昇があった場
所を、食品が配置されている場所であると判断すること
により、行なわれる。
【0236】そして、電子レンジでは、食品の配置パタ
ーンに応じ、食品が配置されている位置を強く加熱でき
る加熱パターン(表3では、またはのいずれを集中
的に加熱するか)が選出される。そして、選出された加
熱パターンに応じた回転角度で回転アンテナ20(また
は21,22)を停止させて、加熱を行なう。表3の内
容は、たとえば、制御回路30内に記憶されている。
【0237】なお、加熱室10をさらに多くの領域に分
割し、表3として、種々の回転角度α°に対するそれら
の領域での食品の上昇温度を記憶させることもできる。
これにより、表3には、より多くの加熱パターンが含ま
れることになるため、より実際の加熱室10内の食品の
配置パターンに対応した加熱調理を行なうことができ
る。
【0238】以上説明したように、食品の配置パターン
に応じた位置で回転アンテナを停止させて加熱を行なう
ことにより、より効率良く、加熱室10内の食品を加熱
できる。
【0239】13.第9の変形例 図38は、本発明の第9の変形例の電子レンジの、外装
部を外した状態を、右上方から見た部分的な斜視図であ
る。つまり、図38は、電子レンジ1の変形例の、図3
に相当する図である。
【0240】本変形例の電子レンジでは、検出経路部材
40の上部に、赤外線センサ7が取付けられている。ま
た、検出経路部材40の右部には、赤外線センサ7の視
野を移動させるためのモータ180が取付けられてい
る。
【0241】検出経路部材40の上端には、孔40Xが
形成され、当該孔40Xを囲うように筒41が備えられ
ている。筒41は、検出経路部材40の上端をバーリン
グ加工することにより形成されており、検出経路部材4
0の上端面から切り立った筒状の形状を有している。図
39は、本変形例の検出経路部材40の右側面図であ
り、図40は、検出経路部材40の下面図であり、図4
1は、検出経路部材40の右後方から見た斜視図であ
り、図42は、検出経路部材40と赤外線センサ7を下
から見た図であり、これらの位置関係を示す図である。
【0242】筒41は、凸部41Aを有するように、そ
の一部だけが高くなるように形成されている。つまり、
筒41は、凸部41Aのみが高くなるように構成されて
いるため、バーリング加工によって容易に形成すること
ができる。
【0243】赤外線センサ7は、図42に示すように、
検出孔7Xを介して、赤外線をその内部に取込み、赤外
線量の検出を行なう。そして、本変形例では、赤外線セ
ンサ7は、図42に示すように、加熱室10内の赤外線
量の検出を行なう場合には、破線で示す位置等に存在す
るが、赤外線量の検出を行なわない場合(非検出時)に
は、検出孔7Xを凸部41Aに対向させる位置(図42
中にこれらを実線で示す位置)に存在する。図42での
赤外線センサ7の非検出時の位置は、図38における赤
外線センサ7の位置に相当する。つまり、筒41におい
て凸部41Aは、ファン181,182の送風方向に関
して、当該筒41内の最も風上側に設けられている。し
たがって、赤外線センサ7は、孔40Xを介して、加熱
室10内の赤外線量を検出するが、非検出時には、孔4
0Xよりも風上側に、移動されることになる。
【0244】これにより、赤外線センサ7の非検出時
に、加熱室10内から飛び散る汁等によって、赤外線セ
ンサ7の検出部分が汚されることを、回避できる。
【0245】なお、本変形例では、赤外線センサ7は、
検出に際し、または、検出時から非検出時へ移行する
際、加熱室10の前後方向に移動される。この前後方向
とは、図14および図15におけるy方向に相当する。
つまり、本変形例は、図14および図15を用いて説明
したように、赤外線センサ7の視野70Aを加熱室10
の前後方向に移動させる電子レンジに対応したものであ
る。ただし、本変形例では、赤外線センサ7が非検出時
に孔40Xよりも風上側に位置すれば良いのであって、
加熱室10に対して前後方向に移動される例のみに適用
されるものではない。
【0246】また、筒41に凸部41Aが形成されてい
ることにより、バーリング加工の高さを、全体的でなく
一部だけを高くするのみで、赤外線センサ7の非検出時
の避難場所を確保でき、かつ、容易に筒41を形成でき
る。さらに、赤外線センサ7の非検出時の避難場所を、
検出時の位置からさほど遠くない位置とすることもでき
る。
【0247】また、本変形例では、マグネトロン12等
を冷却するためのファン181,182が取付けられて
いる。そして、赤外線センサ7は、非検出時には、筒4
1よりも、ファン181,182の送風方向について、
風上側に位置している。これにより、加熱室10内から
の汁が赤外線センサ7の検出部分に付着することを、確
実に防止できる。
【0248】次に、本変形例での、赤外線センサ7の視
野の移動態様について、図43〜図46を参照して、説
明する。図43は、加熱室10内の赤外線センサ7の視
野を模式的に示す図である。本変形例では、赤外線セン
サ7は、加熱室10の外側であって、加熱室10の右側
面上部に取付けられている。
【0249】本変形例では、赤外線センサ7の視野は、
加熱室10の前後方向(図43の両矢印y方向)に移動
可能である。そして、図43では、赤外線センサ7の視
野の加熱室10内の最も右側にある部分の集合体を、面
として、視野701と示し、最も左側にある部分の集合
体を、面として、視野702と示している。図44は、
図43の赤外線センサ7部分の拡大図である。また、図
43における三角柱100は、赤外線センサ7の視野の
移動態様を説明するための補助的な線画として示されて
いる。
【0250】視野701は、加熱室10の、赤外線セン
サ7の視野が及ぶ領域の最も右側の平面を示している。
そして、赤外線センサ7は、三角柱100の最上部に位
置する線(図44の線101)を軸として、図44の両
矢印K方向に回動されることにより、その視野を、加熱
室10の前後方向に移動させることができる。図43で
は、視野701は、三角柱の側面と平行な面である。つ
まり、視野701と線101とは、垂直となっている。
これにより、加熱室10において、赤外線センサ7の備
えられる側(図43では右側)の、奥および手前の、視
野が及ぶことのできない領域を、最も狭くすることがで
きる。
【0251】また、加熱室10に対して、赤外線センサ
7が、後面側に取付けられ左右方向に回動される場合に
は、回動される際の軸は、視野の最も後方に位置する部
分の集合体の面に垂直に交わるものとされることが好ま
しい。
【0252】つまり、本変形例では、赤外線センサ7を
回動することにより、赤外線センサ7の視野を移動させ
る場合、回動させる軸は、赤外線センサ7の視野の及ぶ
全領域の中で、加熱室10内の、最も赤外線センサ7が
取付けられる側寄りの面に垂直なもの、とされる。これ
により、加熱室10の、赤外線センサ7が取付けられる
側において、赤外線センサ7の視野の及ばない領域を、
小さくできるからである。つまり、加熱室10内の、よ
り広い範囲を、赤外線センサ7の視野の中に含めること
ができる。
【0253】このような効果は、図45および図46を
参照して、さらに詳しく説明することができる。図45
は、赤外線センサ7が本変形例の比較される状態で回動
する状態を示す図である。また、図46は、図45の、
赤外線センサ7付近の拡大図である。図45において、
三角柱200は、赤外線センサ7の移動態様を説明する
ための補助的なものとして示されている。
【0254】図45および図46における比較例におい
ても、赤外線センサ7の視野は、赤外線センサ7が回動
されることにより、前後方向(両矢印y方向)に移動さ
れる。赤外線センサ7が回動されることによりその視野
が及ぶ領域の中で、最も右側の面が視野703、最も左
側の面が視野704として、示されている。
【0255】この比較例では、三角柱200の最も右側
にある線(図46の線201)は、赤外線センサ7の回
動する際の軸となっている。つまり、図46から理解さ
れるように、この比較例では、視野703と線201の
なす角は、鋭角となっている。これにより、視野703
が加熱室10と交わる部分の線の長さは、加熱室10の
その部分での奥行き方向の寸法よりも、かなり小さいも
のとなっている。つまり、図43と図45とを比較する
と、加熱室10の赤外線センサ7を取付けられた側(右
側)の隅では、図43の方が、図45よりも、かなり多
くの領域を、赤外線センサ7の視野に含めることができ
ている。
【0256】これにより、赤外線センサ7を回動するこ
とにより、赤外線センサ7の視野を移動させる場合、赤
外線センサ7を回動させる軸は、赤外線センサ7の視野
の及ぶ全領域の中で、加熱室10内の、最も赤外線セン
サ7が取付けられる側寄りの面に垂直なもの、とされる
ことが好ましいと言える。
【0257】このようなことからも、赤外線センサ7を
回動することにより、赤外線センサ7の視野を移動させ
る場合、赤外線センサ7を回動させる軸は、赤外線セン
サ7の視野の及ぶ全領域の中で、加熱室10内の、最も
赤外線センサ7が取付けられる側寄りの面に垂直なも
の、とされることが好ましいと言える。
【0258】14.第10の変形例 次に、図47および図48、ならびに、図10を参照し
て、本発明の第10の変形例について、説明する。本変
形例では、主に、電子レンジにおける、加熱調理中の赤
外線センサ7を用いて加熱室10内の食品の温度を検出
し、自動的に、加熱終了のタイミングを決定するような
調理についての制御態様を説明する。
【0259】図47および図48は、本変形例の電子レ
ンジにおける制御態様を示すフローチャートである。な
お、本変形例では、赤外線センサ7の視野を、加熱室1
0の幅方向(図10のx方向)および奥行き方向(図1
0のy方向)に移動させることができる。
【0260】まず、S101では、電子レンジに対して
キー入力があったか否かを判断する。そして、あったと
判断すると、制御は、S102に進む。
【0261】次に、S102では、S101で入力を検
出したのが、電子レンジ側に自動的に調理終了を検出さ
せる調理を実行させるキー(自動キー)であるか否かを
判断する。自動キーであると判断すれば、S103に処
理を進め、自動キー以外のキーであったと判断すれば、
当該キーに応じた処理に進む。
【0262】S103では、S102によって検出され
た自動キーが、赤外線センサ7によって加熱室10内の
食品の温度を検出させることにより実行するコースを選
択するものであるか否かを判断する。当該コースを選択
するものである場合には、S104に進み、それ以外の
コースを選択するものである場合には、当該コースに従
った処理に進む。
【0263】S104では、加熱調理を開始させるキー
(スタートキー)が操作されたか否かを判断する。スタ
ートキーが操作されたと判断すると、S105に進む。
【0264】S105では、マグネトロン12に加熱動
作を開始させて、S106に進む。
【0265】S106では、自動調理に関するメモリの
記録内容およびフラグをリセットして、S107に進
む。
【0266】S107では、食品検知温度M0を設定し
て、S108に進む。食品検知温度M0とは、赤外線セ
ンサ7の検知する温度がこの温度に到達すると、加熱を
終了させる、という、加熱の目標となる温度である。
【0267】S108では、加熱室10内を照らすラン
プの点灯、および、回転アンテナ15の回転を開始させ
て、S109に進む。
【0268】S109では、マグネトロン12の運転を
開始させて、S110に進む。
【0269】S110では、赤外線センサ7による温度
検出を開始させ、S111に進む。
【0270】S111では、赤外線センサ7の視野を、
加熱室10内の前後方向で複数箇所に走査させ、最高温
度を検出し、S112に進む。S111の処理を、図1
0を参照して、より詳細に説明する。
【0271】本変形例では、赤外線センサ7の視野は、
加熱室10の前後方向(図10のy方向)および左右方
向(図10のx方向)に移動される。そして、S111
では、視野をp(x,y)としてx−y座標で示すと、
x=1でyをnから1に変化させる線状、x=m1でy
を1からnに変化させる線状、x=m2でyをnから1
に変化させる線状(1<m1<m2<m)の順に、つま
り、奥行き方向について、前方から後方へ移動し、左方
に移動し、後方から前方へ移動し、さらに左方に移動
し、前方から後方へ、という要領で、加熱室10全域
を、移動させる。なお、加熱室10全域に視野を移動さ
せながら、赤外線センサ7による温度検出が行なわれて
いる。そして、加熱室10内で検出された、奥行き方向
での温度の最大変化値(Mx)をメモリに記憶される。
奥行き方向での温度の最大変化値とは、加熱室10内で
y方向に延びる複数の線状で温度検出が行なわれるが、
各線状ごとに求められた温度の最大値と最小値との差の
中の最大値である。
【0272】S112では、S111で記憶された最大
変化値Mxが、所定の温度Lx以上であるか否かを判断
する。そして、MxがLx以上であると判断すると、S
113に進み、そうではないと判断すると、S111に
戻り、再度、最大変化値Mxを抽出する。
【0273】S113では、前回赤外線センサ7による
温度検出が開始されてから、10秒が経過したか否かを
判断し、経過したと判断すると、S114に進む。
【0274】S114では、フラグF0がリセットされ
た状態か否かを判断する。リセットされていると判断す
ると、S115に進み、セットされていると判断する
と、S121に進む。
【0275】S115では、直前のS112で判断対象
となったMxを検出された奥行き方向の線状で赤外線セ
ンサ7の視野を移動させて、再度、赤外線センサ7によ
る温度検出を実行して、S116に進む。なお、S11
5における赤外線センサ7の視野の移動の速度は、S1
11における視野の移動の速度よりも低いものである。
具体的には、S115における視野の移動速度は、たと
えば、S111における視野の移動速度の1/4とする
ことができる。つまり、本変形例では、最初に、加熱室
10全体を比較的速いスピードで赤外線センサ7の視野
を移動させて、食品の位置を探した後(S111〜S1
12)、食品の存在する線についての見当が付いた後
は、丁寧に、食品の温度を検出することになる(S11
5)。そして、さらに、当該線上の温度検出を行ない、
当該線上のどこに食品が存在するかを決定する(S11
6〜S119)。
【0276】S116では、S115で温度検出を行な
った線上での、温度の最大値を記録した地点での、上昇
温度Myをメモリに記憶して、S117に進む。
【0277】S117では、S116で記憶させたMy
が、所定の温度Ly以上であるか否かを判断する。Ly
以上であると判断すると、S118に処理を進め、直前
のS116におけるMyの検出の対象となった地点に、
食品が載置されているとして、当該地点の含まれる奥行
き方向に赤外線センサ7の視野を移動させた温度検出が
行なわれ、S119に進む。なお、S118における視
野の移動速度は、S115における移動速度と同じであ
る。
【0278】S119では、フラグF0をセットして、
S113に戻る。この後、フラグF0がセットされた状
態であれば、S121に処理が進む。
【0279】S121では、S118で温度検出を行な
った、所定の、奥行き方向の線状で、赤外線センサ7の
視野を移動させて、温度検出を行ない、当該線上での温
度の最大値が検出された地点での温度の変化量Mzを記
憶して、S122に進む。なお、S121における視野
の移動速度は、S115における移動速度と同じであ
る。
【0280】S122では、S121で記憶したMz
が、所定の温度Lz以上であるか否かを判断する。Mz
がLz以上であると判断するとS123に進み、Mzが
Lz未満であると判断すると、S120に進む。
【0281】S120では、直前の線状に視野を移動さ
せて温度検出を行なってから5秒が経過したか否かを判
断し、5秒経過したと判断すると、S114に進む。
【0282】一方、S123では、S121でMzを記
憶した地点で、赤外線センサ7の視野を固定させて、赤
外線センサ7による温度検出を継続し、S124に処理
を進める。
【0283】S124では、視野内の食品の温度M1の
検出を行ない、S125に進む。
【0284】S125では、直前のS125で検出した
温度M1が、S107で設定したM0に到達しているか
否かを判断する。そして、まだ到達していないと判断す
るとS124に戻り、到達していると判断すると、S1
26に処理を進める。
【0285】S126では、加熱を終了する設定を行な
い、S127に処理を進める。S127では、マグネト
ロン12の加熱動作、加熱室10を照らすランプの点
灯、および、回転アンテナ15の回転を停止させて、S
128に進む。S128では、加熱の終了をブザー等に
より報知する。この後、電子レンジは、待機状態とな
る。
【0286】15.第11の変形例 図49は、本発明の第11の変形例の電子レンジにおけ
る、視野の移動態様を説明するための図である。
【0287】本変形例では、赤外線センサ7には、8個
の赤外線検出素子が備えられている。或る時点での、こ
れらの8個の赤外線検出素子の視野は、それぞれ、視野
71A〜78Aとして、加熱室10の底面に投影され
る。視野71A〜78Aが加熱室10の幅方向のほぼ全
域を覆うことから、加熱室10の幅方向のほぼ全域が、
いずれかの赤外線検出素子の視野に含まれることにな
る。
【0288】なお、本変形例では、赤外線センサ7が所
定の態様で回動されることにより、視野71A〜78A
は、加熱室10の前方向には、視野71B〜78Bま
で、加熱室10の後ろ方向には、視野71C〜78Cま
で、移動されることになる。これにより、加熱室10の
ほぼ全域が、いずれかの赤外線検出素子の視野に含まれ
ることになる。
【0289】なお、本変形例では、各赤外線検出素子
と、その視野内の加熱室10の底面との距離が変化しな
いように、各赤外線検出素子を移動させている。これに
より、加熱室10の底面上では、同一の赤外線検出素子
の視野は同じ面積となっている。つまり、加熱室10の
底面上では、視野71A〜71Cは同じ面積であり、視
野72A〜72Cは同じ面積であり、視野78A〜78
Cは同じ面積である。このように各視野が移動されるこ
とにより、各赤外線検出素子が、その視野内に含む加熱
室10の領域を、一定とすることができる。したがっ
て、本変形例では、各赤外線検出素子については、温度
検出の精度を一定とすることができる。各赤外線検出素
子が検出できる赤外線量は、視野内に含まれる領域の大
きさに、影響を受けるからである。
【0290】16.第12の変形例 図50は、本発明の第12の変形例の赤外線センサ7付
近の拡大図である。また、図51は、本変形例の電子レ
ンジの縦断面図である。
【0291】赤外線センサ7には、5個の赤外線検出素
子701〜705が備えられている。また、図50およ
び図51には、赤外線検出素子701〜705の視野の
中心線701A〜705Aが記載されている。
【0292】本変形例では、赤外線素子701〜705
の視野は、検出経路部材40に設けられた孔40Xを介
して、加熱室10内に到達している。そして、赤外線素
子701〜705は、その視野の中心線701A〜70
5Aが、孔40X付近の点Qで交わるように、備えられ
ている。これにより、孔40Xの径を、最小とすること
ができる。
【0293】孔40Xの径が小さくなることにより、加
熱室10から赤外線検出素子701〜705へと食品の
汁等が飛散することを、より確実に回避することができ
る。
【0294】なお、本変形例では、赤外線センサ7にお
いて、図52に示すように一列に、赤外線検出素子70
1〜705を配列させていてもよいし、図53に示すよ
うに、球の内壁に、二次元的に、複数の赤外線検出素子
7aを配列させていてもよい。なお、図52および図5
3のいずれにおいても、複数の赤外線検出素子7a,7
01〜705の視野の中心は、孔40X付近で交わって
から、加熱室10内に延びるように構成されている。さ
らに、図53に示した赤外線センサ7では、加熱室10
内のすべての領域が、同時に、複数の赤外線検出素子7
aのいずれかの視野に含まれる。
【0295】17.第13の変形例 図54は、本発明の第17の変形例の赤外線センサ7付
近の拡大図である。
【0296】本変形例の赤外線センサ7は、図50を用
いて説明した赤外線センサ7の赤外線検出素子701〜
705に加えて、赤外線検出素子706を備えている。
赤外線検出素子701〜705は、その視野が、すべ
て、孔40Xを介して加熱室10内に向けられていた
が、赤外線検出素子706は、約半分ほどが、検出経路
部材40に遮られ、加熱室10内に向けられることがで
きなくなっている。
【0297】そして、本変形例では、加熱室10内で、
赤外線検出素子706の視野706X内において食品が
検知された場合には、正確に当該食品の温度を検出する
ことができないとして、その時点で加熱を停止する制御
が行なわれる。このような制御態様を、図55を参照し
て、より詳細に説明する。
【0298】図55を参照して、本変形例では、マグネ
トロン12による加熱動作が開始された後、S201
で、加熱室10全体がいずれかの赤外線検出素子の視野
内に含まれるように制御される。つまり、加熱室10全
体において、温度を検出するために赤外線検出素子の視
野を走査する処理がなされる。
【0299】次に、S201で、加熱室10内で、食品
が存在する位置を検出できたか否かが判断される。この
判断は、たとえば、時間の経過とともに、温度上昇が見
られた位置を検出できたか否かによってなされる。そし
て、このような位置を検出できた場合、その位置に、食
品が存在すると判断される。そのような位置を検出でき
た場合、S203に処理が進められる。
【0300】そして、S203では、その食品の位置
が、赤外線センサ7の視野の端部であったか否かが判断
される。ここで、赤外線センサ7の視野とは、赤外線検
出素子701〜706の視野をまとめたものを言う。そ
して、赤外線センサ7の視野の端部とは、赤外線検出素
子706の視野の中の加熱室10内にある視野706X
を言う。視野706内に食品が存在するということは、
食品の一部のみが、赤外線センサ7の視野に含まれるこ
とを意味する。つまり、図56に示すように、加熱室1
0内に赤外線センサ7の総視野700が存在する場合、
食品Rが、その一部のみを総視野700内に含まれるよ
うに存在していることを意味する。
【0301】このような場合には、赤外線センサ7(つ
まり、赤外線検出素子701〜706)によっては、食
品Rの温度を、正確に検出することは困難である。した
がって、S203で、食品の位置が、赤外線センサ7の
視野の端部であると判断すると、S206に処理を進
め、その時点で、マグネトロン12による加熱動作を停
止して、処理を終了する。
【0302】なお、S203で、食品の位置が、赤外線
センサ7の視野の端部であると判断すると、S204
で、そのまま食品の温度検出を続行し、食品が、加熱を
終了すべき温度である仕上がり設定温度に到達したこと
を条件として、加熱を停止し、処理を終了させる。
【0303】今回開示された実施の形態はすべての点で
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求
の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味お
よび範囲内でのすべての変更が含まれることが意図され
る。
【0304】つまり、実施の形態および各変形例に開示
された技術は、単独で実行されてもよいし、複合されて
実行されてもよい。
【0305】さらに、実施の形態および各変形例におい
て開示された技術は、可能な限り、赤外線センサ7に、
単数の赤外線検出素子が備えられた場合にも、複数の赤
外線検出素子が備えられた場合にも、適用することがで
きる。
【0306】また、赤外線センサ7に、複数の赤外線検
出素子が備えられ、各赤外線検出素子の視野を移動すべ
く、赤外線センサ7自体が移動される際には、赤外線検
出素子が備えられる領域を、長方形の領域と捉えた場
合、少なくとも、赤外線センサ7は、当該長方形の短辺
方向に移動されるべきである。たとえば、図57に示す
ように、赤外線センサ7において、赤外線検出素子7a
が一列に備えられた場合であっても、図58や図59に
示すように、赤外線検出素子7aが複数列に備えられる
場合であっても、いずれも、両矢印N方向に移動される
べきである。両矢印N方向に移動されることにより、各
赤外線センサ7の移動距離に対する、新たに赤外線検出
素子7aの視野に含まれる領域の変化量が、最大となる
からである。つまり、より速く、加熱室10全域の温度
検出を行なえるからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態である電子レンジの斜
視図である。
【図2】 図1の電子レンジのドアが開状態とされた状
態の斜視図である。
【図3】 図1の電子レンジの外装部を外した状態の斜
視図である。
【図4】 図1の電子レンジのIV−IV線に沿う矢視
断面図である。
【図5】 図1の電子レンジのV−V線に沿う矢視断面
図である。
【図6】 図1の電子レンジの、赤外線センサに含まれ
る赤外線検出素子の視野を模式的に示す図である。
【図7】 図1の電子レンジの制御ブロック図である。
【図8】 図1の電子レンジの制御回路が実行する、加
熱調理処理のフローチャートである。
【図9】 図1の電子レンジの第1の変形例を示す図で
ある。
【図10】 図1の電子レンジの第1の変形例におい
て、赤外線検出素子の視野が底板上を移動する状態を模
式的に示す図である。
【図11】 図1の電子レンジの第1の変形例におい
て、制御回路が実行する加熱調理処理のフローチャート
である。
【図12】 図9の電子レンジにおいて、赤外線検出素
子の視野の移動方向を変更した状態を示す図である。
【図13】 図10の電子レンジにおいて、赤外線検出
素子の視野の移動方向を変更した状態を示す図である。
【図14】 図1の電子レンジの第2の変形例を示す図
である。
【図15】 図1の電子レンジの第2の変形例におい
て、赤外線検出素子の視野と底板との位置関係を模式的
に示す図である。
【図16】 図1の電子レンジの第2の変形例におい
て、制御回路が実行する加熱調理処理のフローチャート
である。
【図17】 図1の電子レンジの第2の変形例におい
て、制御回路が実行する加熱調理処理のフローチャート
である。
【図18】 図1の電子レンジの第3の変形例を示す図
である。
【図19】 図1の電子レンジの第3の変形例におい
て、赤外線検出素子の視野と底板との位置関係を模式的
に示す図である。
【図20】 図1の電子レンジの第3の変形例におい
て、制御回路が実行する加熱調理処理のフローチャート
である。
【図21】 図1の電子レンジの第3の変形例におい
て、制御回路が実行する加熱調理処理のフローチャート
である。
【図22】 本発明の第4の変形例の電子レンジの縦断
面図である。
【図23】 図22の回転アンテナおよび補助アンテナ
付近の側面図である。
【図24】 図22の加熱室下部付近の拡大図である。
【図25】 図22の加熱室下部付近の拡大図である。
【図26】 図4の加熱室下部付近の拡大図である。
【図27】 図22に示す電子レンジの、補助アンテナ
の平面図である。
【図28】 図22に示す電子レンジの、回転アンテナ
の平面図である。
【図29】 図22に示す電子レンジの、補助アンテナ
の、回転アンテナと重なった状態での平面図である。
【図30】 本発明の第5の変形例の補助アンテナの平
面図である。
【図31】 本発明の第5の変形例の電子レンジの部分
的な縦断面図である。
【図32】 図31の電子レンジの光学センサ付近の断
面図である。
【図33】 図31の電子レンジのモータ付近の縦断面
図である。
【図34】 本発明の第6の変形例の電子レンジのモー
タ付近の下面図である。
【図35】 本発明の第7の変形例の電子レンジのモー
タ付近の下面図である。
【図36】 一般的な回転アンテナの平面図である。
【図37】 加熱室の底面を模式的に示す図である。
【図38】 本発明の第9の変形例の電子レンジの、外
装部を外した状態を、右上方から見た部分的な斜視図で
ある。
【図39】 図38の検出経路部材の右側面図である。
【図40】 図38の検出経路部材の下面図である。
【図41】 図38の検出経路部材の右後方から見た斜
視図である。
【図42】 図38の検出経路部材と赤外線センサの位
置関係を示す図である。
【図43】 本発明の第9の変形例の加熱室内の赤外線
センサの視野を模式的に示す図である。
【図44】 図43の赤外線センサ付近の拡大図であ
る。
【図45】 赤外線センサが本発明の第9の変形例の比
較される状態で回動する状態を示す図である。
【図46】 図45の赤外線センサ付近の拡大図であ
る。
【図47】 本発明の第10の変形例の電子レンジにお
ける制御態様を示すフローチャートである。
【図48】 本発明の第10の変形例の電子レンジにお
ける制御態様を示すフローチャートである。
【図49】 本発明の第11の変形例の電子レンジにお
ける、視野の移動態様を説明するための図である。
【図50】 本発明の第12の変形例の電子レンジの赤
外線センサ付近の拡大図である。
【図51】 本発明の第12の変形例の電子レンジの縦
断面図である。
【図52】 本発明の第12の変形例の電子レンジにお
ける赤外線センサの具体的構成の一例を示す図である。
【図53】 本発明の第12の変形例の電子レンジにお
ける赤外線センサの具体的構成の別の例を示す図であ
る。
【図54】 本発明の第13の変形例の電子レンジの赤
外線センサ付近の拡大図である。
【図55】 本発明の第13の変形例の電子レンジにお
ける制御態様を示すフローチャートである。
【図56】 本発明の第13の変形例の電子レンジにお
ける制御態様を説明するための図である。
【図57】 本発明において推奨される赤外線センサの
移動方向を示すための図である。
【図58】 本発明において推奨される赤外線センサの
移動方向を示すための図である。
【図59】 本発明において推奨される赤外線センサの
移動方向を示すための図である。
【符号の説明】
1 電子レンジ、5 本体枠、6 操作パネル、7 赤
外線センサ、7a 赤外線検出素子、9 底板、10
加熱室、12 マグネトロン、40 検出経路部材、7
0a 視野、90 ターンテーブル、700 総視野。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田井野 和雄 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 久米 憲司 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 田中 正宏 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 椋本 英治 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 2G066 AC05 BA04 BA13 BA27 CA01 3L086 AA01 BA10 DA19 DA24 DA29

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加熱物を収容する加熱室と、 前記加熱室内に視野を有し、前記視野内の赤外線量を検
    出する、複数の赤外線検出素子と、前記複数の赤外線検
    出素子の視野を移動する移動手段とを含み、 前記複数の赤外線検出素子は、当該複数の赤外線検出素
    子の視野が前記加熱室の幅方向に並ぶよう配置され、 また、前記移動手段は、前記加熱室の奥行き方向に前記
    視野を移動させる、電子レンジ。
  2. 【請求項2】 被加熱物を収容する加熱室と、 前記加熱室内に視野を有し、前記視野内の赤外線量を検
    出する、複数の赤外線検出素子と、前記複数の赤外線検
    出素子の視野を移動する移動手段とを含み、 前記複数の赤外線検出素子は、当該複数の赤外線検出素
    子の視野が前記加熱室の奥行き方向に並ぶよう配置さ
    れ、 また、前記移動手段は、前記加熱室の幅方向に前記視野
    を移動させる、電子レンジ。
  3. 【請求項3】 前記複数の赤外線検出素子は、その視野
    が、加熱室の一端から他端を含むように配置されてい
    る、請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の電
    子レンジ。
  4. 【請求項4】 前記複数の赤外線検出素子は、所定の長
    方形の領域内に配列され、前記複数の赤外線検出素子
    を、前記所定の長方形の短辺方向に移動させる前記移動
    手段をさらに含む、請求項1〜請求項3のいずれか1項
    に記載の電子レンジ。
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