JP2002168233A - ボールジョイントおよびそのベアリングシート - Google Patents

ボールジョイントおよびそのベアリングシート

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JP2002168233A
JP2002168233A JP2000367171A JP2000367171A JP2002168233A JP 2002168233 A JP2002168233 A JP 2002168233A JP 2000367171 A JP2000367171 A JP 2000367171A JP 2000367171 A JP2000367171 A JP 2000367171A JP 2002168233 A JP2002168233 A JP 2002168233A
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rib
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ball joint
ball
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Masahiro Takeshita
雅博 竹下
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Somic Ishikawa KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成でボールスタッドに所定のプレロ
ードを付与するベアリングシートを備えたボールジョイ
ントを提供する。 【解決手段】 硬質性樹脂にて円筒状のベアリングシー
ト4の挿通孔25,25が開口する両端面に、挿通孔25の開
口縁に沿って周方向に凹溝状の溝部31を設ける。溝部31
より外周側に周方向に沿った壁状に軸方向に円筒状に突
出する外側リブ32を設ける。溝部31より内周側に周方向
に沿った壁状で外側リブ32に溝部31の間隙を介して対向
する軸方向に円筒状に突出する内側リブ33を設ける。ハ
ウジング4の係止部12および係止部材10の内面に外側リ
ブ32の先端部を当接させ軸方向で加圧する状態でベアリ
ングシート4を収容する。外側リブ32が溝部31に逃げる
ように軸方向で潰れる状態となって内包する球頭部21に
向けたばね特性が生じ、所定のプレロードを付与でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボールスタッドの
球頭部に所定のプレロードを付与して包容した状態でハ
ウジング内に収容されるボールジョイントのベアリング
シートおよびこのベアリングシートを備えたボールジョ
イントに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のボールジョイントとして
は、例えば図5に示す構成が知られている。
【0003】この図5に示すボールジョイント50は、軸
方向の両端に開口部51a,51bを開口する略円筒状のハウ
ジング52を備えている。そして、このハウジング52は、
一端側に内方に向けて鍔状に突出し先端縁にて開口部51
aを開口する係止部53と、他端側に開口部51bを開口する
リング状の係止部材54を係止固定するかしめ部55とを有
している。
【0004】また、ハウジング52内には、係止部53と係
止部材54との間に挟持される状態で略同軸上に収容され
る略円筒状で内周面が球面凹状に形成されたポリアミド
樹脂やポリアセタール樹脂などの硬質部材製のベアリン
グシート57が配設されている。このベアリングシート57
は、軸方向の両端に挿通孔58,58を開口する略円筒状に
形成されている。そして、このベアリングシート57に
は、ハウジング52の係止部材54が位置する側の端面の外
周縁に周方向に沿って段差状で、ゴムやポリウレタン樹
脂などの軟質部材にてリング状に形成されたクッション
部材59が係合される段差部60が設けられている。
【0005】そして、このベアリングシート57内には、
ボールスタッド62が回転自在に保持される。このボール
スタッド62は、ベアリングシート57の内周面に摺動自在
に包容される略球状の球頭部63と、この球頭部63の外周
面に径方向に沿って軸方向を有して一体的に突設されベ
アリングシート57の挿通孔58,58およびハウジング52の
開口部51a,51bをそれぞれ挿通する一対の軸部64,64を
有している。
【0006】また、ボールスタッド62のハウジング52の
開口部51a,51bから突出する軸部64,64には、可撓性を
有した略円筒状で一端がハウジング52の係止部53あるい
は係止部材54に嵌合する一対のダストカバー66の他端部
が嵌着されている。
【0007】そして、ボールジョイント50は、球頭部63
を収容したベアリングシート57をかしめ部55から挿入
し、かしめ部55をかしめて係止部材54を係止固定するこ
とにより、係止部材54と係止部53とにてクッション部材
59とともにベアリングシート57を軸方向で潰すように挟
持し、球頭部63に所定のプレロードを付与している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記図
5に示すボールジョイント50では、球頭部63に所定のプ
レロードを付与するために、クッション部材59を用いて
いるため、部品点数が多く、組立工程が煩雑となり、製
造性の向上が図れない。また、ベアリングシート57をク
ッション部材59のような軟質部材にて形成したのでは、
ボールスタッド62に掛かる大きな荷重を吸収することが
できなくなる問題がある。
【0009】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもの
で、簡単な構成でボールスタッドに所定のプレロードを
付与するボールジョイントのベアリングシートおよびこ
のベアリングシートを備えたボールジョイントを提供す
ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のボールジ
ョイントのベアリングシートは、開口部を有し内室を設
けたハウジング内に収容され、前記ハウジングの開口部
を挿通するボールスタッドの軸部を挿通する挿通孔を有
し、前記ボールスタッドの軸部に径大に設けられた略球
面状の球頭部を包容し前記ハウジングの内室内に軸方向
で加圧された状態で配設される筒状のボールジョイント
のベアリングシートであって、前記挿通孔が開口する端
面に、先端部が前記ハウジングの内面に撓み変形して当
接するリブが設けられたものである。
【0011】そして、ボールスタッドの軸部を挿通する
挿通孔が開口する端面に、先端部がハウジングの内面に
撓み変形して当接するリブを設けることにより、ハウジ
ング内に軸方向で加圧された状態で配設されリブが撓み
変形することによりばね特性が得られ、例えばクッショ
ン部材などの部材を用いることなくボールスタッドの球
頭部に所定のプレロードが付与される。
【0012】請求項2記載のボールジョイントのベアリ
ングシートは、請求項1記載のボールジョイントのベア
リングシートにおいて、リブは、挿通孔が開口する端面
の外周縁に外周面が連続して設けられたものである。
【0013】そして、リブの外周面を挿通孔が開口する
端面の外周縁に連続させることにより、リブの撓み変形
により生じるばね特性が内包する球頭部に向けて効率よ
く作用し、所定のプレロードが効率よく付与される。
【0014】請求項3記載のボールジョイントのベアリ
ングシートは、請求項1または2記載のボールジョイン
トのベアリングシートにおいて、リブは、周方向に沿っ
て筒状に設けられたものである。
【0015】そして、リブを周方向に沿って筒状に設け
ることにより、ハウジングの内面に当接する面積が増大
し、耐荷重性が向上する。
【0016】請求項4記載のボールジョイントのベアリ
ングシートは、請求項1ないし3いずれか一記載のボー
ルジョイントのベアリングシートにおいて、挿通孔が開
口する端面に、リブの基端内周側に前記リブが撓み変形
するための凹部が設けられたものである。
【0017】そして、挿通孔が開口する端面にリブの基
端内周側にリブが撓み変形するための凹部を設けること
により、簡単な構造で硬質部材にて形成してもリブの撓
み変形によるばね特性が容易に得られる。
【0018】請求項5記載のボールジョイントのベアリ
ングシートは、請求項4記載のボールジョイントのベア
リングシートにおいて、挿通孔が開口する端面の凹部よ
り内周側は、ハウジングの内面に当接するものである。
【0019】そして、挿通孔が開口する端面の凹部より
内周側をハウジングの内面に当接させることにより、ハ
ウジングの内面に当接する面積が増大し、耐荷重性が向
上するとともに、内周側を撓み変形させてハウジングの
内面に当接させることで、リブの撓み変形によるばね特
性と合わせて効率よくプレロードが付与される。
【0020】請求項6記載のボールジョイントのベアリ
ングシートは、開口部を有し内室を設けたハウジング内
に収容され、前記ハウジングの開口部を挿通するボール
スタッドの軸部を挿通する挿通孔を有し、前記ボールス
タッドの軸部に径大に設けられた略球面状の球頭部を包
容し前記ハウジングの内室内に軸方向で加圧された状態
で配設される筒状のボールジョイントのベアリングシー
トであって、前記挿通孔が開口する端面には、軸方向に
沿って突出し前記挿通孔の開口縁に沿った筒状で先端部
が前記ハウジングの内面に撓み変形して当接する外側リ
ブと、この外側リブの内周面に外周面が所定の間隙を介
して対向する筒状の内側リブとが設けられたものであ
る。
【0021】そして、ボールスタッドの軸部を挿通する
挿通孔が開口する端面に、軸方向に沿って突出し挿通孔
の開口縁に沿った筒状で先端部がハウジングの内面に撓
み変形して当接する外側リブと、外側リブの内周面に外
周面が所定の間隙を介して対向する筒状の内側リブとを
設けることにより、ハウジング内に軸方向で加圧された
状態で配設され外側リブが撓み変形することによるばね
特性が得られ、例えばクッション部材などの部材を用い
ることなくボールスタッドの球頭部に所定のプレロード
が付与される。
【0022】請求項7記載のボールジョイントのベアリ
ングシートは、請求項6記載のボールジョイントのベア
リングシートにおいて、外側リブは、挿通孔が開口する
端面の外周縁に外周面が連続して設けられたものであ
る。
【0023】そして、外側リブの外周面を挿通孔が開口
する端面の外周縁に連続させることにより、外側リブの
撓み変形により生じるばね特性が内包する球頭部に向け
て効率よく作用し、所定のプレロードが効率よく付与さ
れる。
【0024】請求項8記載のボールジョイントのベアリ
ングシートは、請求項6または7記載のボールジョイン
トのベアリングシートにおいて、内側リブは、先端部が
ハウジングの内面に当接するものである。
【0025】そして、内側リブの先端部をハウジングの
内面に当接させることにより、ハウジングの内面に当接
する面積が増大し、耐荷重性が向上するとともに、内周
リブを撓み変形させてハウジングの内面に当接させるこ
とで、外側リブの撓み変形によるばね特性と合わせて効
率よくプレロードが付与される。
【0026】請求項9記載のボールジョイントは、開口
部を有し内室を設けたハウジングと、このハウジングの
開口部を挿通する軸部およびこの軸部に径大に設けられ
前記ハウジングの内室内に配設される略球面状の球頭部
を有したボールスタッドと、請求項1ないし8いずれか
一記載のボールジョイントのベアリングシートとを具備
したものである。
【0027】そして、ボールスタッドの球頭部に別部材
を用いることなく簡単な構造で所定のプレロードを付与
する請求項1ないし8いずれか一記載のボールジョイン
トのベアリングシートを備えることにより、球頭部の安
定した摺動性により安定した特性が得られる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明のボールジョイント
の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0029】図1において、1はボールジョイントで、
このボールジョイント1は、例えば自動車の懸架装置や
操舵装置などに用いられる。そして、このボールジョイ
ント1は、金属にて略有底円筒状に形成されたハウジン
グ2と、金属製のボールスタッド3と、合成樹脂製のベ
アリングシート4と、ゴムや軟質合成樹脂にて略円筒状
に形成された一対のダストカバー5,5とを備えてい
る。
【0030】また、ハウジング2は、一端に開口部7aを
有し他端に挿入孔8を開口する円筒状の胴体部9、およ
び、この胴体部9の挿入孔8を一部閉塞して開口部7bを
開口して一体的に取り付けられる略円板環状の係止部材
10を備え、略円筒状に形成されている。
【0031】そして、胴体部9には、開口部7a側の内周
縁に内方に向けて鍔状に突出し先端縁にて開口縁を形成
する係止部12が設けられている。この係止部12の先端縁
となる開口部7aの開口縁には、胴体部9と同軸上に胴体
部9より径小の円筒状に形成されたカバー取付部13aが
一体的に設けられている。
【0032】また、胴体部9の挿入孔8側の内周面に
は、係止部材10の外径と略同寸法となるように径大に形
成されて当接部15が段差状に形成されている。そして、
胴体部9の挿入孔8の縁には、係止部材10の周縁にかし
め変形されて係合し抜止保持するかしめ部16が形成され
ている。
【0033】さらに、係止部材10は、円板環状で略中央
に開口部7bを開口する円板部18と、この円板部18の開口
部7bの開口縁に円筒状に一体的に設けられたカバー取付
部13bとを有している。
【0034】そして、胴体部9の挿入孔8から係止部材
10が周縁を当接部15に当接するまで挿入され、かしめ部
16が内側にかしめ変形されて抜け止め係止し、内側に内
室19を区画して略有底円筒状にハウジング2が一体的に
組立形成される。
【0035】また、ボールスタッド3は、略球状の球頭
部21と、この球頭部21の外周面に径方向に沿ってそれぞ
れ軸方向を有して連続する円筒状の一対の軸部22,22と
を有している。そして、軸部22の先端部には、周方向に
沿って凹溝状のカバー取付溝部23がそれぞれ設けられて
いる。なお、これら軸部22の内周面には、図示しない内
筒が設けられている。
【0036】一方、ベアリングシート4は、図1および
図2に示すように、ポリアセタール樹脂やポリアミド樹
脂などの良好なベアリング特性を有する耐荷重性の高い
剛性および弾性を有した硬質性合成樹脂にて、軸方向の
両端にボールスタッド3の軸部22,22がそれぞれ挿通す
る挿通孔25,25を開口する略円筒状に形成されている。
そして、このベアリングシート4の内周面の略中間部に
は、周方向に沿って凹溝状でボールスタッド3の球頭部
21の外周面の曲率と略同曲率の曲面を有した内包凹部26
が設けられている。
【0037】また、ベアリングシート4の軸方向の両端
面には、挿通孔25の開口縁に沿って周方向に凹溝状の凹
部としての溝部31がそれぞれ設けられ、これら溝部31よ
り外周側に周方向に沿った壁状に軸方向に円筒状に突出
する外側リブ32が設けられ、溝部31より内周側に周方向
に沿った壁状で外側リブ32の内周面に外周面が溝部31の
間隙を介して対向する軸方向に円筒状に突出する内側リ
ブ33が設けられている。
【0038】なお、ベアリングシート4の軸方向の長さ
寸法となる外側リブ32,32の先端間の距離は、ハウジン
グ2の係止部12の内面と当接部15との間の距離と同等以
上に形成され、内側リブ33は外側リブ32より突出量が小
さく内側リブ33,33の先端間の距離がハウジング2の係
止部12の内面と当接部15との間の距離より短く形成され
ている。すなわち、ベアリングシート4をハウジング2
内に配設した状態では、外側リブ32,32がそれぞれ係止
部12の内面および当接部15に当接して係止される係止部
材10の内面にそれぞれ軸方向で加圧される状態で当接
し、内側リブ33,33はそれぞれ係止部12の内面および係
止部材10の内面に離間して対向する状態となる。
【0039】また、ダストカバー5は、一端に略環状で
ハウジング2のカバー取付部11に嵌合しリング状のクリ
ップ35にて固定される第1の嵌合部36を有し、他端に略
環状でボールスタッド3の軸部22に嵌合する第2の嵌合
部37を有した略円筒状の可撓変形部38を有している。そ
して、また、ダストカバー5の第2の嵌合部37の内周面
には、内方に向けて鍔状に突出しカバー取付溝部23に係
合する係止鍔部39が設けられている。
【0040】次に、上記実施の形態のボールスタッドを
組立形成する工程を図面を参照して説明する。
【0041】あらかじめ形成されたベアリングシート4
内に、ボールスタッド3の一方の軸部22を一方の挿通孔
25から挿入して他方の挿通孔25から突出させ球頭部21を
内包凹部26内に収容する。
【0042】そして、このベアリングシート4を取り付
けたボールスタッド3の一方の軸部22を、ハウジング2
の挿入孔8から挿入して反対側の開口部7aが突出させる
とともに、ベアリングシート4とともに球頭部21をハウ
ジング2内に収容する。
【0043】この後、係止部材10を、ハウジング2の挿
入孔8から当接部15に周縁が当接するまで挿入し、かし
め部16を内方にかしめ変形して抜け止め係止し係止部材
10を組み付ける。
【0044】この係止部材10を組み付ける際に、ベアリ
ングシート4の外側リブ32,32が溝部31に逃げるように
軸方向で潰れる状態で加圧され、外側リブ32,32がそれ
ぞれ係止部12の内面および係止部材10の内面に当接した
状態でハウジング2内に収容される。そして、係止部材
10の組み付けにより外側リブ32,32が潰れるようにベア
リングシート4が軸方向で加圧される状態となることか
ら、この加圧分により内包凹部26の内面が内包するボー
ルスタッド3の球頭部21に圧着する状態となり、ボール
スタッド3の球頭部21の摩擦トルクが略一定となり所定
のプレロードが付与される。
【0045】上述したように、上記実施の形態によれ
ば、ボールスタッド3の軸部22を挿通する挿通孔25が開
口する端面に、挿通孔25の開口縁に沿って凹溝状の溝部
31を設けるため、ハウジング2内に軸方向で加圧された
状態で配設された際に溝部31が挿通孔25の開口する端面
に設けられた外側リブ32の変形領域となり、ボールスタ
ッド3を大きな荷重が加わっても安定して保持するため
に硬質部材にて形成しても溝部31にてばね特性が得ら
れ、例えばクッション部材などの部材を用いることな
く、溝部31を設ける簡単な構成でボールスタッド3の球
頭部21の摩擦トルクが略一定となり、所定のプレロード
を付与でき、安定した特性が得られ、信頼性の向上およ
び歩留まりの向上を得ることができる。
【0046】さらに、溝部31がハウジング2の係止部12
および係止部材10に当接して潰れるように加圧される外
側リブ32の変形領域となることから、ベアリングシート
4の軸方向の長さ寸法の寸法誤差が吸収され、ベアリン
グシートの寸法公差が広がって歩留まりが向上し、コス
トを低減できる。
【0047】そして、溝部31を設ける簡単な構成である
ことから、製造性を向上できるとともにクッション部材
などの別部材がないことから組立工程も簡略化でき、生
産性を向上でき、コストを低減できる。
【0048】また、内側リブ33ではなく溝部31より外周
側の外側リブ32を潰れるように加圧した状態でハウジン
グ2の係止部12および係止部材10に当接させるため、加
圧分によるばね特性が内包する球頭部21に向けて効率よ
く作用でき、簡単な構造で安定したプレロードを効率よ
く付与できる。
【0049】なお、上記実施の形態において、ベアリン
グシート4をハウジング2内に配設した状態で、外側リ
ブ32,32がそれぞれ係止部12の内面および係止部材10の
内面に当接し、内側リブ33,33はそれぞれ係止部12の内
面および係止部材10の内面に離間して対向する状態とし
たが、例えば図3に示すように、内側リブ33,33も外側
リブ32,32とともに係止部12および係止部材10に当接さ
せたり、一端側の内側リブ33は当接させずに他端側の内
側リブ33を当接させてもよい。ここで、図3に示すよう
に、外側リブ32とともに内側リブ33を当接させ、外側リ
ブ32とともに内側リブ33が軸方向で潰れるように加圧す
る状態でベアリングシート4を収容することにより、外
側リブ32のみを当接させる場合に比して、ボールスタッ
ド3に加わる大きな荷重を吸収でき、耐荷重性を向上で
きる。
【0050】そして、外側リブ32および内側リブ33を溝
部31を介して同軸上に対向して設けて説明したが、外側
リブ32のみ、あるいは、外側リブ32および溝部31のみ設
けてもよい。
【0051】さらに、外側リブ32および内側リブ33を筒
状に形成したが、連続せずに周方向に沿って例えば等間
隔など点在する状態で突設させるなどしてもよい。同様
に周方向に連続して溝部31を設けたが、外側リブ32や内
側リブ33が撓み変形可能に連続させずに周方向に沿って
点在する凹部としてもよい。
【0052】また、一対の軸部22,22を有したボールス
タッド3を備えたボールジョイント1について説明した
が、例えば図4に示すように、軸部22の一端に球頭部21
が設けられたボールスタッド41を備えたボールジョイン
ト42でもできる。
【0053】すなわち、ハウジング43は、軸方向の一端
に内方に向けて鍔状に突出し先端縁にて開口部7aを形成
する係止部12を有し、他端に当接部15およびかしめ部16
を有し円板状の底板部44にて閉塞される挿入孔8を開口
する円筒状の胴体部45を有している。
【0054】そして、一方の挿通孔25からボールスタッ
ド41の軸部22を突出させて球頭部21を内包したベアリン
グシート4を、外側リブ32が係止部12および底板部44の
内面に当接して軸方向で加圧される状態にハウジング43
内に収容している。
【0055】この図4に示す構成でも、上記図1および
図2に示す実施の形態の効果と同様に、安定したプレロ
ードを付与できる。なお、この図4に示す構成におい
て、軸部22が挿通しない側を閉塞して球頭部21を内包す
る状態とし、外側リブ32、溝部31および内側リブ33を軸
部22が挿通する側のみとしてもよい。
【0056】そして、ボールジョイント1,42として
は、自動車の懸架装置や操舵装置に限らず、他のいずれ
の用途に用いられるものでも適用できる。
【0057】そして、ダストカバー5を有しないもので
もよい。
【0058】
【発明の効果】請求項1記載のボールジョイントのベア
リングシートによれば、挿通孔が開口する端面に、先端
部がハウジングの内面に撓み変形して当接するリブを設
けるため、ハウジング内に軸方向で加圧された状態で配
設されリブが撓み変形することによりばね特性が得ら
れ、例えばクッション部材などの部材を用いることなく
ボールスタッドの球頭部に所定のプレロードを付与でき
る。
【0059】請求項2記載のボールジョイントのベアリ
ングシートによれば、請求項1記載のボールジョイント
のベアリングシートの効果に加え、リブの外周面を挿通
孔が開口する端面の外周縁に連続させるため、リブの撓
み変形により生じるばね特性を内包する球頭部に向けて
効率よく作用でき、所定のプレロードを効率よく付与で
きる。
【0060】請求項3記載のボールジョイントのベアリ
ングシートによれば、請求項1または2記載のボールジ
ョイントのベアリングシートの効果に加え、リブを周方
向に沿って筒状に設けるため、ハウジングの内面に当接
する面積が増大し、耐荷重性を向上できる。
【0061】請求項4記載のボールジョイントのベアリ
ングシートによれば、請求項1ないし3いずれか一記載
のボールジョイントのベアリングシートの効果に加え、
挿通孔が開口する端面にリブの基端内周側にリブが撓み
変形するための凹部を設けるため、簡単な構造で硬質部
材にて形成してもリブの撓み変形によるばね特性を容易
に得ることができる。
【0062】請求項5記載のボールジョイントのベアリ
ングシートによれば、請求項4記載のボールジョイント
のベアリングシートの効果に加え、挿通孔が開口する端
面の凹部より内周側をハウジングの内面に当接させるた
め、ハウジングの内面に当接する面積が増大し、耐荷重
性を向上できるとともに、内周側を撓み変形させてハウ
ジングの内面に当接させることで、リブの撓み変形によ
るばね特性と合わせて効率よくプレロードを付与でき
る。
【0063】請求項6記載のボールジョイントのベアリ
ングシートによれば、挿通孔が開口する端面に、軸方向
に沿って突出し挿通孔の開口縁に沿った筒状で先端部が
ハウジングの内面に撓み変形して当接する外側リブと、
外側リブの内周面に外周面が所定の間隙を介して対向す
る筒状の内側リブとを設けるため、ハウジング内に軸方
向で加圧された状態で配設され外側リブが撓み変形する
ことによるばね特性が得られ、例えばクッション部材な
どの部材を用いることなくボールスタッドの球頭部に所
定のプレロードを付与できる。
【0064】請求項7記載のボールジョイントのベアリ
ングシートによれば、請求項6記載のボールジョイント
のベアリングシートの効果に加え、外側リブの外周面を
挿通孔が開口する端面の外周縁に連続させるため、外側
リブの撓み変形により生じるばね特性を内包する球頭部
に向けて効率よく作用でき、所定のプレロードを効率よ
く付与できる。
【0065】請求項8記載のボールジョイントのベアリ
ングシートによれば、請求項6または7記載のボールジ
ョイントのベアリングシートの効果に加え、内側リブの
先端部をハウジングの内面に当接させるため、ハウジン
グの内面に当接する面積が増大し、耐荷重性を向上でき
るとともに、内周リブを撓み変形させてハウジングの内
面に当接させることで、外側リブの撓み変形によるばね
特性と合わせて効率よくプレロードを付与できる。
【0066】請求項9記載のボールジョイントによれ
ば、ボールスタッドの球頭部に別部材を用いることなく
簡単な構造で所定のプレロードを付与できる請求項1な
いし8いずれか一記載のボールジョイントのベアリング
シートを備えるため、球頭部の安定した摺動性により安
定した特性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態におけるボールジョイン
トを示す断面図である。
【図2】同上ベアリングシートを示す断面図である。
【図3】本発明の他の実施の形態におけるボールジョイ
ントを示す断面図である。
【図4】本発明のさらに実施の形態におけるボールジョ
イントを示す断面図である。
【図5】従来例のボールジョイントを示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1,42 ボールジョイント 2,43 ハウジング 3,41 ボールスタッド 4 ベアリングシート 7a,7b 開口部 19 内室 21 球頭部 22 軸部 25 挿通孔 31 凹部としての溝部 32 外側リブ 33 内側リブ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開口部を有し内室を設けたハウジング内
    に収容され、前記ハウジングの開口部を挿通するボール
    スタッドの軸部を挿通する挿通孔を有し、前記ボールス
    タッドの軸部に径大に設けられた略球面状の球頭部を包
    容し前記ハウジングの内室内に軸方向で加圧された状態
    で配設される筒状のボールジョイントのベアリングシー
    トであって、 前記挿通孔が開口する端面に、先端部が前記ハウジング
    の内面に撓み変形して当接するリブが設けられたことを
    特徴としたボールジョイントのベアリングシート。
  2. 【請求項2】 リブは、挿通孔が開口する端面の外周縁
    に外周面が連続して設けられたことを特徴とした請求項
    1記載のボールジョイントのベアリングシート。
  3. 【請求項3】 リブは、周方向に沿って筒状に設けられ
    たことを特徴とした請求項1または2記載ボールジョイ
    ントのベアリングシート。
  4. 【請求項4】 挿通孔が開口する端面に、リブの基端内
    周側に前記リブが撓み変形するための凹部が設けられた
    ことを特徴とした請求項1ないし3いずれか一記載のボ
    ールジョイントのベアリングシート。
  5. 【請求項5】 挿通孔が開口する端面の凹部より内周側
    は、ハウジングの内面に当接することを特徴とした請求
    項4記載のボールジョイントのベアリングシート。
  6. 【請求項6】 開口部を有し内室を設けたハウジング内
    に収容され、前記ハウジングの開口部を挿通するボール
    スタッドの軸部を挿通する挿通孔を有し、前記ボールス
    タッドの軸部に径大に設けられた略球面状の球頭部を包
    容し前記ハウジングの内室内に軸方向で加圧された状態
    で配設される筒状のボールジョイントのベアリングシー
    トであって、 前記挿通孔が開口する端面には、軸方向に沿って突出し
    前記挿通孔の開口縁に沿った筒状で先端部が前記ハウジ
    ングの内面に撓み変形して当接する外側リブと、この外
    側リブの内周面に外周面が所定の間隙を介して対向する
    筒状の内側リブとが設けられたことを特徴としたボール
    ジョイントのベアリングシート。
  7. 【請求項7】 外側リブは、挿通孔が開口する端面の外
    周縁に外周面が連続して設けられたことを特徴とした請
    求項6記載のボールジョイントのベアリングシート。
  8. 【請求項8】 内側リブは、先端部がハウジングの内面
    に当接することを特徴とした請求項6または7記載のボ
    ールジョイントのベアリングシート。
  9. 【請求項9】 開口部を有し内室を設けたハウジング
    と、 このハウジングの開口部を挿通する軸部およびこの軸部
    に径大に設けられ前記ハウジングの内室内に配設される
    略球面状の球頭部を有したボールスタッドと、 請求項1ないし8いずれか一記載のボールジョイントの
    ベアリングシートとを具備したことを特徴としたボール
    ジョイント。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009293727A (ja) * 2008-06-06 2009-12-17 Somic Ishikawa Inc ボールジョイント
KR101242932B1 (ko) 2010-12-21 2013-03-12 주식회사 센트랄 크로스 액시스 볼조인트 제조방법
CN108705792A (zh) * 2018-08-16 2018-10-26 协易科技精机(中国)有限公司 一种冲床的冲压装置

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