JP2002165792A - 超音波診断方法および装置 - Google Patents

超音波診断方法および装置

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JP2002165792A JP2000366921A JP2000366921A JP2002165792A JP 2002165792 A JP2002165792 A JP 2002165792A JP 2000366921 A JP2000366921 A JP 2000366921A JP 2000366921 A JP2000366921 A JP 2000366921A JP 2002165792 A JP2002165792 A JP 2002165792A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1次元配列振動子のためのビームフォーマで
3次元走査を実現し、あるいは制御データ量を抑えなが
らビーム形成し、あるいは並列受信におけるビーム間の
感度ばらつきを抑えることが可能な超音波診断方法およ
び装置を提供すること。 【解決手段】 2次元配列振動子からなる探触子(図示
せず)と、1次元配列振動子からの超音波受信ビームを
偏向および集束させるための遅延加算器180と、前記
2次元配列振動子と超音波受信ビームベクトルの位置関
係を2次元平面状に仮想振動子位置として投影し、この
仮想振動子位置の情報を取得して遅延加算回路180に
入力する仮想位置演算部113とを設け、1次元配列振
動子用の遅延加算回路180で前記2次元配列振動子か
らの信号を遅延加算する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は2次元配列振動子を
用いた超音波診断方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の超音波診断装置は、複数
の振動子からなる探触子と、前記振動子から得られた入
力信号に遅延を与えて加算する遅延加算部とを備え、1
次元配列振動子により送受信ビームを偏向集束させて2
次元画像を表示する周知の原理を用いて、体内からの信
号を受信する際には、各振動子で得た受信信号に遅延を
かけ、加算することによりビームの偏向・集束を行なっ
ていた。特に最近では、各振動子で受信した信号をディ
ジタル信号に変換し、遅延加算をディジタル処理により
行なう超音波診断装置が増えつつある。
【0003】ここで、図9にディジタルで遅延加算を行
なう超音波診断装置のブロック図の例を示す。 図9に
おいて、探触子100は、1次元配列した振動子T1〜
T8から構成されて超音波の送受信を行なう。パルサレ
シーバ101-1〜101-8は、振動子T1〜T8のた
めの送信パルス信号を生成し、エコー信号を受信・増幅
する。ゲインコントロールアンプ102-1〜102-8
は、パルサレシーバ101-1〜101-8で増幅したエ
コー信号をさらに適当な大きさに増幅する。A/D変換
器103-1〜103-8は、ゲインコントロールアンプ
102-1〜102-8の出力をディジタル信号に変換す
る。遅延加算部104は、A/D変換器103-1〜1
03-8の出力を遅延加算する。制御部105は、パル
サレシーバ101-1〜101-8、ゲインコントロール
アンプ102-1〜102-8および遅延加算器104の
制御を行なう。信号処理部106は、遅延加算部104
の出力信号の信号処理を行なう。表示部107は、信号
処理部106の出力を表示する。
【0004】次いで、図10に図9のディジタル遅延加
算部104の詳細を示す。図10は、受信信号4ch分
を遅延加算するディジタル遅延加算器の一例を示すブロ
ック図であり、このディジタル遅延加算器が遅延加算部
104全体のうちのn番目であるとすると、(n-1)
番目の遅延加算データを前記遅延加算器に入力し、この
遅延加算器が受け持つ4ch分のエコーデータの遅延加
算を行ない、(n+1)番目の遅延加算部に送り出す。
【0005】図10において、FIFOメモリ110-
1〜110-4は、A/D変換器103-1〜103-8
から出力されるディジタル信号を入力する。加算器11
1は、FIFOメモリ110-1〜110-4で遅延され
た信号を加算する。制御データ演算部112は、FIF
Oメモリ110-1〜110-4の遅延量(ビームの偏向
分と集束分)を制御する制御データを生成する。
【0006】この制御データ演算部112でのデータ演
算方法について、図11を用いて説明する。図11にお
いて、振動子120〜123は、1次元配列探触子のう
ちのn番目から(n+3)番目のものである。音線ベク
トル124は、取得したいフォーカス位置の軌跡を表し
ている。また、振動子120〜123の位置は、水平方
向の位置Xと垂直方向の位置Zにより表される。
【0007】ここで、振動子120(P(n))の位置
座標を(Xn、Zn)とし、音線ベクトル124のうち
の点Aの座標を(Xv(t)、Zv(t))とすると、
振動子120と点Aの距離は、数式1で表される。
【数1】 図10の制御データ演算部112では、数式1を用いて
振動子120と点Aの距離を計算し、求めた距離を時間
に換算し、遅延時間を計算している。
【0008】また、図9の遅延加算部104は、大規模
化および高速化されたディジタル回路であり、専用のI
Cに集積化することが多い。前述の超音波診断装置は、
一般に数十から数百の振動子で同時に信号を受信し、遅
延加算を行なうが、数ch程度の規模で集積化を行な
い、これを連結させて数十から数百chに対応させるこ
とが一般的である。以下、この集積化された遅延加算の
ための回路を遅延加算器と称する。
【0009】ところで、体内での超音波の伝搬速度は約
1500m/秒と有限であり、このことにより1秒間に
表示できる画像枚数は限られ、走査方法によってはリア
ルタイム性が失われることがある。
【0010】この問題を解決する手法として、特公昭5
6-22017号公報にあるような受信ビームの並列処
理が知られている。図12に並列受信の概念を示す。
【0011】図12において、振動子130は、送受信
を行なうものであり、1本の送信ビーム131を体内へ
送り込み、2本の受信ビーム132、133を並列受信
する。振動子130を用いて送信ビーム131を体内に
送り、近接した方向の受信ビーム132と受信ビーム1
33を同時に生成することで、同時に多方向の情報を得
ることができ、1秒あたりの画像表示枚数を向上させる
ことができる。送信ビーム131と受信ビーム132の
なす角θAと、送信ビーム131と受信ビーム133の
なす角θBとは、ビーム指向性を揃えるために等しくす
る場合が多い。
【0012】ここで、並列受信を行なう遅延加算器の例
を図13に示す。図13において、FIFOメモリ14
0-1〜140-4は、遅延を行なうためのもので1入力
2出力である。また、加算器141Aおよび加算器14
1Bは、FIFOメモリ140-1〜140-4の出力を
加算し、制御データ演算部142は、FIFOメモリ1
40-1〜140-4の遅延量を制御する。
【0013】前記遅延加算器による処理方法は、同じ振
動子群からの入力をもとに別の遅延加算を行なうこと
で、複数のビーム情報を同時に取り出すものであり、デ
ィジタル遅延加算では、この例のように、遅延部分に1
入力多出力のFIFOメモリ140-1〜140-4を用
いることで、遅延部を共用することが可能になってい
る。
【0014】最近では、2次元に配列された振動子を用
い、ビームを2方向に偏向集束し、3次元情報を取得、
表示する3次元超音波診断装置が公知となっている(特
開2000−70265号公報)。しかしながら、ビー
ムを3次元方向に走査させると、1画像あたりのビーム
本数が非常に増加し、このため1画像を表示させるため
の時間が長くなる。3次元走査においても受信ビームの
並列処理は有効であるが、一度に受信する走査線の本数
が数十本と多いため、物量の増加が著しい。
【0015】この問題を解決するための手法として、ビ
ーム形成を2段階あるいはそれ以上に分ける方法が知ら
れている。従来、この種の超音波診断装置(ビーム形成
を2段階に分けるもの)は、いくつかのグループに分け
られた複数の振動子と、それぞれのグループの振動子か
らの入力信号を遅延・加算する第1のビームフォーマ群
と、この第1のビームフォーマ群の出力を共通の入力と
する第2のビームフォーマ群とを備え、前記第1のビー
ムフォーマ群における遅延量がビームの偏向分または/
およびビームの集束分であった(特開平9−32289
6号公報)。以下、図14を用いてこの方法について説
明する。図14は、4×4の2次元配列振動子から4本
の受信ビームを同時に得るものである。
【0016】図14において、探触子150は、4×4
の振動子からなる2次元配列振動子で構成され、遅延加
算器151-1〜151-8は、4入力1出力のものであ
る。
【0017】次に、図15を参照しながら、本方式の動
作をて説明する。図15は、本方式における送信/受信
ビームの位置関係を表したもので、2次元配列振動子1
60の送信ビーム161を取り囲むように4本の受信ビ
ーム162〜165が配置される。なお、送信ビーム1
61と各受信ビーム162〜165のなす角度は等しく
なるようにビームを形成させる。なお、図14において
は、遅延加算器151-1〜151-4はそれぞれ4つず
つの振動子の信号を入力し、遅延加算して1つの出力を
得る。
【0018】ここで、1段目の遅延加算器151-1〜
151-4の集束位置は、図15の送信ビーム161上
に設定されるが、開口径が小さいために、送信ビーム1
61だけでなく、4本の受信ビーム162〜165をも
含むような径の太いビーム形状となる。
【0019】また、2段目の遅延加算器151-5〜1
51-8は、遅延加算器151-1〜151-4の出力信
号をもとにビーム形成を行なう。この2段目の遅延加算
では、遅延加算部151-5〜151-8は、図15の受
信ビーム162〜165のおのおのに集束をかける。
【0020】以上のように、ビーム形成を2段階もしく
はそれ以上にすることで、並列受信時における構成を小
さくすることができる。この方式は、並列数が多いほど
構成を小さくする効果は大きく、また、同一のチャンネ
ル数の探触子で、遅延加算の並列出力数が同じならば1
段目の各遅延加算器への入力本数が多いほど、遅延加算
部全体の規模を小さくできる。
【0021】しかし、このような超音波診断装置では、
1次元配列振動子に対応したビームフォーマにおいて、
振動子の位置情報を2次元でしか与えることができない
ために、2次元配列振動子に対応できないものであっ
た。
【0022】以上について、図16をもとに説明する。
図16において、2次元配列振動子170により、この
2次元配列振動子170を構成する各振動子の中心と各
振動子の位置を示す。ビームベクトル171は、ビーム
集束位置の時間的変化を示す。また、2次元配列振動子
170における任意の振動子Pとビームベクトル171
上の点Aとの距離は、数式2で示される。
【数2】 この数式2で示すように、3次元座標の計算が必要で、
2次元座標を用いる従来の1次元配列振動子のための遅
延加算器の制御データ演算部では演算が不可能である。
【0023】また、以上の構成の場合、多段階ビーム形
成において制御部の演算量が多いことがあげられる。
【0024】さらに、多段階ビーム形成方式において並
列受信を行なう際に、1段目のビーム形成部で集束させ
る振動子の数を増やすとビームの指向性が強くなり、そ
の結果として並列ビームの受信感度にばらつきが生じて
しまうことである。
【0025】ここで、図17は4個、8個、16個の1
次元配列振動子による指向性を表したもので、4chよ
り8ch、8chより16chのほうが指向性が鋭いこ
とを表している。指向性が強くなれば、それだけ、送信
ビームに近い位置の受信ビームと、遠い位置の受信ビー
ムで感度の差が発生してしまうものである。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】以上をまとめると、従
来の超音波診断装置では、1次元配列振動子に対応した
ビームフォーマにおいて、振動子の位置情報を2次元で
しか与えることができないために、2次元配列振動子に
対応できず、新たに2次元配列振動子に対応した制御部
を持ったビームフォーマを形成する必要であるという問
題があった。
【0027】また、前記従来の技術で述べた多段階ビー
ム形成において制御部の演算量が多いことがあげられ
る。
【0028】さらなる問題点としては、多段階ビーム形
成方式において並列受信を行なう際に、1段目のビーム
形成部で集束させる振動子の数を増やすとビームの指向
性が強くなり、その結果として並列ビームの受信感度に
ばらつきが生じてしまうことである。
【0029】本発明はこのような問題を解決するために
なされたもので、1次元配列振動子のためのビームフォ
ーマで3次元走査を実現可能な超音波診断方法および装
置を提供するものである。
【0030】
【課題を解決するための手段】本発明の超音波診断方法
は、2次元配列振動子からなる探触子と、1次元配列振
動子の位置および音線方向の情報より超音波受信ビーム
を偏向および集束させるための遅延加算回路とを用い、
超音波受信ビームを2次元方向に偏向および集束させる
超音波診断方法であって、前記2次元配列振動子と超音
波受信ビームベクトルの位置関係を2次元平面上に仮想
振動子位置として投影し、この仮想振動子位置の情報を
前記遅延加算回路に入力して、前記2次元配列振動子か
らの信号を遅延加算している。この方法により、1次元
配列振動子のための遅延加算処理において、予め3次元
から2次元に変換された仮想振動子位置と音線ベクトル
データを用いて遅延加算するので、2次元配列振動子の
ための遅延加算を実施できることとなる。
【0031】また、本発明の超音波診断装置は、2次元
配列振動子からなる探触子と、1次元配列振動子の位置
および音線方向の情報より超音波受信ビームを偏向およ
び集束させるための遅延加算回路と、前記2次元配列振
動子と超音波受信ビームベクトルの位置関係を2次元平
面状に仮想振動子位置として投影し、この仮想振動子位
置の情報を前記遅延加算回路に入力する制御手段とを設
け、1次元配列振動子用の前記遅延加算回路で前記2次
元配列振動子からの信号を遅延加算する構成を有してい
る。この構成により、1次元配列振動子のための遅延加
算部において、予め3次元から2次元に変換された仮想
振動子位置と音線ベクトルデータを用いて遅延加算する
ので、2次元配列振動子のための遅延加算を実施できる
こととなる。
【0032】また、本発明の超音波診断方法は、2次元
配列振動子からの超音波受信ビームを2次元方向に偏向
および集束させるため、前記2次元配列振動子からの信
号を遅延して加算する遅延加算処理を多段階に分けてビ
ーム形成する超音波診断方法であって、多段階の遅延加
算処理のうち、1段目の遅延加算処理では超音波受信ビ
ームの偏向のみを行い、2段目以降の遅延加算処理では
超音波受信ビームの偏向および集束を行っている。この
方法により、全ての遅延加算処理について偏向および集
束の両方から算出していた制御データが、1段目の遅延
加算処理については偏向分のみから算出可能となるの
で、遅延加算処理で用いる制御データ量を低減できるこ
ととなる。
【0033】また、本発明の超音波診断装置は、2次元
配列振動子からなる探触子と、前記2次元配列振動子か
らの超音波受信ビームを偏向および集束させるための遅
延加算回路を多段階に分けてビーム形成する多段階遅延
加算部と、この多段階遅延加算部の1段目の遅延加算回
路に対しては、超音波受信ビームの偏向分のみの制御デ
ータを入力し、2段目以降の遅延加算回路に対しては、
超音波受信ビームの偏向分および集束分の制御データを
入力する制御手段とを設けた構成を有している。この構
成により、全ての遅延加算部で偏向および集束の両方か
ら算出していた制御データを用いていたものが、1段目
の遅延加算部については偏向分のみから算出した制御デ
ータを用いることが可能となるので、遅延加算部で用い
る制御データ量を低減できることとなる。
【0034】また、本発明の超音波診断方法は、同時に
多方向からの超音波ビームを受信し、複数の振動子から
の超音波受信ビームを2次元方向に偏向および集束させ
るため、前記複数の振動子からの信号を遅延して加算す
る遅延加算処理を多段階に分けてビーム形成する超音波
診断方法であって、多段階の遅延加算処理のうち、1段
目の遅延加算処理で、多方向の超音波ビームを受信して
複数のビームベクトルを出力し、2段目以降の遅延加算
処理で、前記複数のビームベクトルのうち、取得したい
最終出力ベクトルに近いものを用いて遅延加算してい
る。この方法により、ビーム形成部全体の規模を縮小す
るため、1段目の遅延加算処理で集束させる入力振動子
数を増加させても、前述のように取得したい最終出力ベ
クトルに近いビームベクトルを用いて遅延加算するの
で、ビームの指向性が強まることを抑制でき、並列受信
時の受信ビーム間の感度差を低減することとなる。
【0035】また、本発明の超音波診断装置は、複数の
振動子からなる探触子と、同時に多方向からの超音波ビ
ームを受信可能で、前記振動子からの超音波受信ビーム
を偏向および集束させるための遅延加算回路を多段階に
分けてビーム形成する多段階遅延加算部と、この多段階
遅延加算部の1段目の遅延加算回路で、前記振動子から
多方向の超音波ビームを受信して複数のビームベクトル
を出力し、2段目以降の遅延加算回路で、前記複数のビ
ームベクトルのうち、取得したい最終出力ベクトルに近
いものを用いて遅延加算を行うように制御する制御手段
とを設けた構成を有している。この構成により、ビーム
形成部全体の規模を縮小するため、1段目の遅延加算部
で集束させる入力振動子数を増加させても、前述のよう
に取得したい最終出力ベクトルに近いビームベクトルを
用いて遅延加算するので、ビームの指向性が強まること
を抑制でき、並列受信時の受信ビーム間の感度差を低減
することとなる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を用いて説明する。 [第1の実施形態]図1および図2に示すように、本発
明の第1の実施の形態の超音波診断方法は、2次元配列
振動子1の位置Pの座標(Px,Py,Pz)と、受信
ベクトル(ビームベクトル)2上の点Aの座標(Ax,
Ay,Az)を設定する座標設定ステップ(座標設定
部)s101と、各座標間の距離を計算する距離計算ス
テップ(距離計算部)s102と、計算された各座標間
の距離をもとに仮想エレメント位置を計算する仮想エレ
メント位置計算ステップ(仮想エレメント座標計算部)
s103(各演算処理s103a〜s103eを含む)
と、2次元投影された点P′の座標を取得する仮想エレ
メント座標取得ステップs104とを設け、こうして取
得した仮想エレメント座標をもとに、1次元配列振動子
用の遅延加算部によって2次元配列振動子1における遅
延加算を実施する際の遅延量(制御データ)を与えるも
のである。
【0037】また、図4に示すように、本発明の第1の
実施の形態の超音波診断装置は、1次元配列振動子用の
遅延加算器(図10に準じる)を備えた超音波診断装置
に、図2に示すアルゴリズムで、2次元配列振動子の位
置データ(図1のPの座標に相当)と、音線ベクトルデ
ータ(受信ビームベクトル(図1の2に相当)上の点A
の座標に相当)とから、仮想振動子位置(図2の仮想エ
レメント座標P′に相当)を計算する仮想位置演算部
(前記座標設定部、距離計算部、仮想エレメント座標計
算部を含む)113を設けたものである。
【0038】ここで、本実施形態の超音波診断方法につ
いて述べる。図1において、ビームベクトル2は、始点
O(2次元配列振動子1の中心点でもある。)と任意の
点Aで示される。ここで、始点Oと、2次元配列振動子
1の任意の振動子の中心Pと、ビームベクトル2の任意
の点Aとで形成される三角形OAPの形を崩すことな
く、OAを軸として回転させたものを三角形OAP′と
する。すなわち、三角形OAPをビームベクトル2の垂
線方向に回転・移動した場合の中心がP′である。この
回転は、ビームベクトル2と2次元配列振動子1の任意
の振動子との位置関係を3次元から2次元に投影するも
のであり、全ての振動子は、同様にビームベクトル2の
垂線の面に投影することができる。
【0039】図3のように、図2に示すアルゴリズムに
よる変換結果の例をグラフ(横軸は、原点Oからの横方
向の距離、縦軸は、深さをそれぞれ表す。)に示すと、
このグラフから、全ての振動子とベクトルの距離の関係
は2次元平面上に投影することができることがわかる。
したがって、2次元配列振動子1の振動子とビームベク
トルとの位置関係をそのビームベクトルの垂線の面に投
影するような変換を行なってから、前記遅延加算部にデ
ータを送ることにより、1次元配列振動子用の遅延加算
部によって2次元配列振動子1における遅延加算を実施
できることとなる。
【0040】次に、本実施形態の超音波診断装置につい
て述べる。この超音波診断装置には、2次元配列振動子
1からなる探触子(図示せず)と、2次元配列振動子1
のための送信パルス信号を生成し、エコー信号を受信・
増幅するパルサレシーバ(図示せず)と、このパルサレ
シーバで増幅したエコー信号をさらに適当な大きさに増
幅するゲインコントロールアンプ(図示せず)と、この
ゲインコントロールアンプの出力をディジタル信号に変
換するA/D変換器(図示せず)と、このA/D変換器
の出力を遅延加算する1次元配列振動子用の遅延加算器
180(図4に示す)を含む遅延加算部と、図2に示す
アルゴリズムを実行し、前記仮想エレメント座標を計算
する仮想位置演算部113(図4に示す)と、前記遅延
加算部の出力信号の信号処理を行なう信号処理部(図示
せず)と、この信号処理部の出力を表示する表示部(図
示せず)とを備える。また、1次元配列振動子用の遅延
加算器180の構成は図4に示すとおりである。
【0041】図4において、仮想位置演算部113は、
図2に示すアルゴリズムでエレメントの位置を3次元か
ら2次元に投影する演算を行なう。また、n番目の遅延
加算器180は、前記従来の技術で述べた1次元配列振
動子用の遅延加算器であって、ディジタル化されたエコ
ー信号を遅延させるFIFOメモリ110-1〜110-
4と、FIFOメモリ110-1〜110-4で遅延され
た信号を加算する加算器111と、FIFOメモリ11
0-1〜110-4の遅延量を計算する制御データ演算部
112とを備える。そして、前記n番目の遅延加算器1
80では、仮想位置演算部113から前記音線ベクトル
データと、仮想位置演算部113で計算した仮想振動子
位置(2次元配列振動子の各振動子とビームベクトルの
距離の関係を2次元平面上に投影したもの)とを入力す
ることにより、1次元配列振動子用の遅延加算器111
によって2次元配列振動子における遅延加算を行うこと
となる。
【0042】以上のように、本発明の第1の実施形態の
超音波診断方法は、2次元配列振動子1の各振動子の位
置Pの座標と、受信ビームベクトル2上の点Aの座標を
設定する座標設定ステップs101と、各座標間の距離
を計算する距離計算ステップs102と、計算された各
座標間の距離をもとに仮想エレメント位置を計算する仮
想エレメント位置計算ステップs103と、2次元投影
された点P′の座標を取得する仮想エレメント座標取得
ステップs104とを設けているので、2次元配列振動
子1の各振動子とビームベクトル2の距離の関係を2次
元平面上に投影することができる。また、このような変
換を行なってから、前記遅延加算部にデータを送ること
により、1次元配列振動子用の遅延加算部で2次元配列
振動子における遅延加算を行うことが可能となる。
【0043】また、本発明の第1の実施の形態の超音波
診断装置は、1次元配列振動子用の遅延加算器111か
らなる遅延加算部を備えた超音波診断装置に、第1の実
施形態に準じたアルゴリズムで、2次元配列振動子の位
置データと、音線ベクトルデータとから、仮想振動子位
置を計算する仮想位置演算部113を設けたので、従来
と同様の1次元配列振動子用の遅延加算器180を用
い、2次元配列振動子の信号を遅延加算する遅延加算部
を実現できる。
【0044】[第2の実施形態]図5は、本発明の第2
の実施の形態の超音波診断方法の原理を示す。これは、
上記第1の実施形態とは、2次元振動子を複数ブロック
に分割して遅延加算を行う場合、各ブロックを形成する
複数の振動子における遅延加算はビームの偏向のみと
し、各ブロックごとの音線ベクトルの偏向データは同一
とする点が相違している。この方法により、遅延加算部
のデータ量を低減することができる。
【0045】また、図6は、本発明の第2の実施の形態
の超音波診断における遅延加算部を示す。これは、上記
第1の実施形態とは、2次元振動子150を複数ブロッ
クに分割し、各ブロックごとの遅延加算部20-1〜2
0-4、24A〜24Dを2段階に分け、第3の実施形
態の超音波診断方法に準じて、第1段の遅延加算部20
-1〜20-4には偏向データを送出し、第2段の遅延加
算部24A〜24Dには偏向・集束データを送出する制
御部175を設けた点が相違している。この構成によ
り、遅延加算部20-1〜20-4、24A〜24Dに対
する制御データの量を低減することができる。
【0046】ここで、本実施形態の超音波診断方法につ
いて述べる。図5において、2次元振動子6は、4×4
個の振動子からなる。また、音線ベクトルV0は、振動
子全体の音線ベクトルであり、音線ベクトルV1は、2
次元振動子6を形成する「2〜4」および「a〜c」の
範囲の4つの振動子の音線ベクトルであり、音線ベクト
ルV2は、2次元振動子6を形成する「0〜2」および
「a〜c」の範囲の4つの振動子の音線ベクトルであ
り、音線ベクトルV3は、2次元振動子6を形成する
「0〜2」および「c〜e」の範囲の4つの振動子の音
線ベクトルであり、音線ベクトルV4は、2次元振動子
6を形成する「2〜4」および「c〜e」の範囲の4つ
の振動子の音線ベクトルである。
【0047】ここで、2次元振動子6の大きさが音線の
焦点距離に対して小さければ、音線ベクトルV1〜V4
ベクトル方向はV0と同一とみなしてよく、音線ベクト
ルV1〜V4に対応する4つの振動子の面積が小さいとす
ると、4つの振動子でビーム集束を行なっても効果は期
待できない。これらのことから、4つの振動子における
遅延加算はビームの偏向のみでよく、また、音線ベクト
ルV1〜V4の偏向データは同一でよいということにな
る。
【0048】よって、本実施形態の超音波診断方法で
は、2次元配列振動子からなる探触子を用い、超音波受
信ビームを2次元方向に偏向および集束させる場合、遅
延加算回路20-1〜20-4、24A〜24D(図6に
示す)を2段階に分け、1段目ではビームの偏向のみを
行い、2段目でビームの偏向および集束を行なう。な
お、前記従来の技術で述べた方法では、遅延加算処理の
制御信号は全ての遅延加算部に対し、偏向と集束の両方
から算出されたデータ(偏向・集束データ)を用いてい
た。
【0049】次に、本実施形態の超音波診断装置につい
て述べる。この超音波診断装置は、図6に示すように、
4×4の2次元配列振動子からなる探触子150と、2
次元配列振動子1のための送信パルス信号を生成し、エ
コー信号を受信・増幅するパルサレシーバ(図示せず)
と、このパルサレシーバで増幅したエコー信号をさらに
適当な大きさに増幅するゲインコントロールアンプ(図
示せず)と、このゲインコントロールアンプの出力をデ
ィジタル信号に変換するA/D変換器(図示せず)と、
このA/D変換器の出力(振動子4ch分の受信信号)
を入力し、遅延加算して出力する1段目の遅延加算器2
0-1〜20-4と、遅延加算器20-1〜20-4の出力
から遅延加算を行ない、4つの受信ビーム出力を得る2
段目の遅延加算器24A〜24Dと、本実施形態の超音
波診断方法に準じ、1段目の遅延加算部の遅延加算器2
0-1〜20-4に対して偏向データのみ(1段目の遅延
加算部の遅延量)を入力し、2段目の遅延加算部の遅延
加算器24A〜24Dに対しては、偏向・集束データ
(2段目の遅延加算部の遅延量)を入力するように制御
する制御部25とを備える。したがって、1段目の遅延
加算部については偏向分のみから算出した制御データを
用いるので、従来よりも遅延加算部で用いる制御データ
量は減少する。なお、従来は全段の遅延加算部について
偏向および集束の両方から算出していた制御データを用
いていた。
【0050】[第3の実施形態]図7は、本発明の第3
の実施の形態の超音波診断方法の原理を示す。これは、
上記第1の実施形態とは、並列受信機能を備えた遅延加
算部を複数段に分け、1段目でのビームベクトルを複数
とし、2段目以降では、前記複数のビームベクトルのう
ち近い方のビームベクトルを用いて遅延加算を行なう点
が相違している。この方法により、並列受信時の受信ビ
ーム間の感度差を低減することができる。
【0051】また、図8は、本発明の第3の実施の形態
の超音波診断装置におけるビームフォーマを示す。これ
は、上記第1の実施形態とは、並列受信機能を備えた遅
延加算器11-1〜11-8からなる複数段(2段)のビ
ームフォーマを設け、本実施形態の超音波診断方法を用
いて並列受信を行なう点が相違している。この構成によ
り、並列受信時の受信ビーム間の感度差を低減すること
ができる。
【0052】ここで、本実施形態の超音波診断方法につ
いて述べる。図7において、探触子7は複数の振動子か
らなる。また、Tは送信ビームベクトルを示し、A、B
は受信多段ビームフォーマの1段目におけるビームベク
トルを示し、A1、A2、B1、B2はビームフォーマ
の最終出力ベクトルを示す。
【0053】ここで、最終出力ベクトルA1、A2、B
1、B2の4つの受信ベクトルを取得したい場合に、受
信多段ビームフォーマの1段目での振動子数が多いとア
パチャー径が大きくなり、ビームの指向性が強くなり、
出力ベクトル間の感度差が大きくなることは、前記従来
の技術で述べたとおりである。そこで、本実施形態で
は、受信多段ビームフォーマの1段目でのベクトルを、
遅延加算部の並列受信機能を利用してベクトルA、Bの
二つとする。さらに、2段目以降の遅延加算部では、前
記二つのベクトルA、Bのうち近いベクトルを用いて遅
延加算を行なうものとする。図7では、ベクトルAに近
い最終出力ベクトルA1、A2は、出力Aを用いて遅延
加算を行ない、ベクトルBに近い最終出力ベクトルB
1、B2は、出力Bを用いて遅延加算を行なうことによ
り取得する。こうして、並列受信機能を備えた遅延加算
部を用い、多段ビームフォーマを構成して並列受信を行
なうことができる。
【0054】次に、本実施形態の超音波診断方法を適用
する超音波診断装置について述べる。この超音波診断装
置は、図8に示すように、1次元配列振動子10-1〜
10-16からなる探触子と、同時に他方向からの複数
ビームを受信する並列受信機能を有する遅延加算器11
-1〜11-8を含む1段目の遅延加算部と、1段目の遅
延加算器11-1〜11-4で出力されたデータA、Bを
入力し、ベクトルA、Bのいずれかに近い最終出力ベク
トルA1、A2、B1、B2のいずれかを出力する遅延
加算部11-5〜11-8を含む2段目の遅延加算部とを
備える。
【0055】ここで、1次元配列振動子10-1〜10-
16で受信された信号は、1段目の遅延加算部11-1
〜11-4に入力する。この遅延加算部11-1〜11-
4は、並列受信処理によってそれぞれ二つのビームデー
タA、B(図7のベクトルAに相当)を出力する。この
ように遅延加算部11-1〜11-4で出力されたデータ
のうち、データAは遅延加算部11-5、11-6に入力
され、データB(図7のベクトルBに相当)は遅延加算
部11-7、11-8に入力される。これらの入力によ
り、遅延加算部11-5、11-6からはベクトルAに近
いベクトルA1、A2が出力され、遅延加算部11-
7、11-8からはベクトルBに近いベクトルB1、B
2が出力される。これにより、ビーム間の感度差の問題
は低減される。
【0056】本実施形態では、ビームフォーマの1段目
の出力ビームを2本(A、B)にしたが、並列受信の本
数が多い場合も同様の処理が可能である。また、本実施
形態では、説明をわかりやすくするように1次元配列振
動子を用いたが、これに限らず、2次元配列振動子への
展開も容易に行なうことができる。また、第1あるいは
第2の実施形態を第3の実施形態に適用可能なことは言
うまでもない。
【0057】なお、仮想位置演算部113、制御部25
などが前記制御手段を構成し、遅延加算器11-1〜1
1-8、20〜23、24A〜24Dなどが前記多段階
遅延加算部を構成する。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、1次元配列振動子のた
めのビームフォーマで3次元走査を実現し、あるいは制
御データ量を抑えながらビーム形成し、あるいは並列受
信におけるビーム間の感度ばらつきを抑えることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の2次元配列振動子
とビームベクトルの位置関係を示す説明図
【図2】本発明の第1の実施の形態の超音波診断方法で
3次元位置を2次元に投影するための計算を示すフロー
チャート
【図3】本発明の第1の実施の形態の超音波診断方法で
3次元位置を2次元に投影する座標変換結果を示すグラ
【図4】本発明の第1の実施の形態の2次元配列振動子
を用いた超音波診断装置のビーム形成部のブロック図
【図5】本発明の第2の実施の形態のビーム偏向・集束
方法の説明図
【図6】本発明の第2の実施の形態の超音波診断装置の
ビーム形成部のブロック図
【図7】本発明の第3の実施の形態の並列受信機能を備
えた遅延加算部からなる多段ビームフォーマで並列受信
を行なう方法の説明図
【図8】本発明の第3の実施の形態の超音波診断装置の
ビーム形成部のブロック図
【図9】従来のディジタルフロントエンドを用いた超音
波診断装置のブロック図
【図10】従来のディジタルフロントエンドを用いた超
音波診断装置の遅延加算部の内部構造の説明図
【図11】従来の1次元配列振動子を用いたビーム偏向
・集束に関する説明図
【図12】従来の並列受信の説明図
【図13】従来の並列受信を行なう遅延加算部のブロッ
ク図
【図14】従来の2次元配列振動子を用いた並列受信方
式の説明図
【図15】従来の多段階ビーム形成で送信ビームと受信
ビームの位置関係を示す説明図
【図16】従来のビーム形成で2次元配列振動子を用い
て3次元走査を行なう場合の遅延量計算方法の説明図
【図17】従来の多段階ビーム形成で1段目の加算チャ
ンネル数と1次元配列振動子による指向性を表すグラフ
【符号の説明】
1 2次元配列振動子 2 音線ベクトル 6 2次元配列振動子 7 配列振動子 10-1〜10-16 振動子 11-1〜11-8 遅延加算器 20〜23 遅延加算器 24A〜24D 遅延加算器 25 制御部 100 探触子 T1-T8 振動子 101-1〜101-8 パルサレシーバ 102-1〜102-8 ゲインコントロールアンプ 103-1〜103-8 A/D変換器 104 遅延加算部 105 制御部 106 信号処理部 107 表示部 110-1〜110-4 FIFOメモリ 111 加算器 112 制御データ演算部 113 仮想位置演算部 120〜123 振動子 124 音線ベクトル 130 振動子 131 送信ビーム 132、133 受信ビーム 140-1〜140-4 FIFOメモリ 141A、141B 加算器 142 制御データ演算部 150 2次元配列振動子 151-1〜151-8 遅延加算器 160 振動子(探触子) 161 送信ビーム 162〜165 受信ビーム 170 2次元配列振動子 171 音線ベクトル 180 遅延加算器

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2次元配列振動子からなる探触子と、1
    次元配列振動子の位置および音線方向の情報より超音波
    受信ビームを偏向および集束させるための遅延加算回路
    とを用い、超音波受信ビームを2次元方向に偏向および
    集束させる超音波診断方法であって、 前記2次元配列振動子と超音波受信ビームベクトルの位
    置関係を2次元平面上に仮想振動子位置として投影し、
    この仮想振動子位置の情報を前記遅延加算回路に入力し
    て、前記2次元配列振動子からの信号を遅延加算するこ
    とを特徴とする超音波診断方法。
  2. 【請求項2】 2次元配列振動子からなる探触子と、1
    次元配列振動子の位置および音線方向の情報より超音波
    受信ビームを偏向および集束させるための遅延加算回路
    と、前記2次元配列振動子と超音波受信ビームベクトル
    の位置関係を2次元平面状に仮想振動子位置として投影
    し、この仮想振動子位置の情報を前記遅延加算回路に入
    力する制御手段とを設け、1次元配列振動子用の前記遅
    延加算回路で前記2次元配列振動子からの信号を遅延加
    算することを特徴とする超音波診断装置。
  3. 【請求項3】 2次元配列振動子からの超音波受信ビー
    ムを2次元方向に偏向および集束させるため、前記2次
    元配列振動子からの信号を遅延して加算する遅延加算処
    理を多段階に分けてビーム形成する超音波診断方法であ
    って、 多段階の遅延加算処理のうち、1段目の遅延加算処理で
    は超音波受信ビームの偏向のみを行い、2段目以降の遅
    延加算処理では超音波受信ビームの偏向および集束を行
    うことを特徴とする超音波診断方法。
  4. 【請求項4】 2次元配列振動子からなる探触子と、前
    記2次元配列振動子からの超音波受信ビームを偏向およ
    び集束させるための遅延加算回路を多段階に分けてビー
    ム形成する多段階遅延加算部と、この多段階遅延加算部
    の1段目の遅延加算回路に対しては、超音波受信ビーム
    の偏向分のみの制御データを入力し、2段目以降の遅延
    加算回路に対しては、超音波受信ビームの偏向分および
    集束分の制御データを入力する制御手段とを設けたこと
    を特徴とする超音波診断装置。
  5. 【請求項5】 同時に多方向からの超音波ビームを受信
    し、複数の振動子からの超音波受信ビームを2次元方向
    に偏向および集束させるため、前記複数の振動子からの
    信号を遅延して加算する遅延加算処理を多段階に分けて
    ビーム形成する超音波診断方法であって、 多段階の遅延加算処理のうち、1段目の遅延加算処理
    で、多方向の超音波ビームを受信して複数のビームベク
    トルを出力し、2段目以降の遅延加算処理で、前記複数
    のビームベクトルのうち、取得したい最終出力ベクトル
    に近いものを用いて遅延加算することを特徴とする超音
    波診断方法。
  6. 【請求項6】 複数の振動子からなる探触子と、同時に
    多方向からの超音波ビームを受信可能で、前記振動子か
    らの超音波受信ビームを偏向および集束させるための遅
    延加算回路を多段階に分けてビーム形成する多段階遅延
    加算部と、この多段階遅延加算部の1段目の遅延加算回
    路で、前記振動子から多方向の超音波ビームを受信して
    複数のビームベクトルを出力し、2段目以降の遅延加算
    回路で、前記複数のビームベクトルのうち、取得したい
    最終出力ベクトルに近いものを用いて遅延加算を行うよ
    うに制御する制御手段とを設けたことを特徴とする超音
    波診断装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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