JP2002165297A - 聴覚補助器 - Google Patents

聴覚補助器

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 難聴気味の人が会話をしたりテレビを見たり
する場合に、主として必要な音のみを聴取するのに好適
な聴覚補助器を提供することを課題とする。 【解決手段】 マイク3とアンプと駆動用バッテリーと
を備えた本体部1と、これに接続される骨伝導スピーカ
ー8で構成されるスピーカー部2とから成る。ここで用
いる骨伝導スピーカーとしては、ボイスコイルを巻装す
る中央磁極を有するヨークを設け、前記ヨークを4方向
に延長し、その延長部分の内の相対する2部分にそれぞ
れマグネットを配置すると共に、他の2部分に振動板固
定部を立設し、前記振動板固定部に振動板を固定して成
るものが好適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は聴覚補助器、より詳
細には、難聴気味の人が会話をしたりテレビを見たりす
る場合や、騒音状況下において会話をするような場合等
に聴覚補助のために用いるもので、コンパクトで高性能
な骨伝導スピーカーを利用した聴覚補助器に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、難聴気味の人が会話をしたりテレ
ビを見たりする場合における聴覚補助器具としては、補
聴器しかなかった。この補聴器は一般に、気導式のもの
であって、耳に取り付けて使用される。従って、テレビ
の音の聴取とか、特定の人との会話のように、必要な音
のみを聴取する目的で使用するのには適さない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述したように従来
は、難聴気味の人が会話をしたりテレビを見たりする場
合に、主として必要な音のみを聴取するのに好適な聴覚
補助器具はなかったので、本発明はそのような用途に好
適な聴覚補助器を提供することを課題とする。殊に、本
発明は、コンパクトで高性能であり、強度的にも十分な
骨伝導スピーカーを用いた聴覚補助器を提供することを
課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、マイクとアン
プと駆動用バッテリーとを備えた本体部と、これに接続
される骨伝導スピーカーで構成されるスピーカー部とか
ら成る聴覚補助器、を以て上記課題を解決した。ここで
用いる骨伝導スピーカーとしては、ボイスコイルを巻装
する中央磁極を有するヨークを設け、前記ヨークを4方
向に延長し、その延長部分の内の相対する2部分にそれ
ぞれマグネットを配置すると共に、他の2部分に振動板
固定部を立設し、前記振動板固定部に振動板を固定して
成るものが好適である。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図面に
依拠して説明する。本発明に係る聴覚補助器は、本体部
1と、本体部1に接続されるスピーカー部2とから成
る。
【0006】本体部1はマイク3、電源スイッチ4及び
音量調整ツマミ5等を備える。また、アンプとこれを駆
動するバッテリーが内蔵される。本体部1の側面には、
スピーカーケーブル接続端子6が設置され、好ましくは
更に、オーディオケーブル接続端子7が設置される(図
3参照)。
【0007】スピーカー部2は、骨伝導スピーカー8
と、その一側面に突設された摘持部9と、ケーブル10
とから成り、ケーブル10のコネクター11を本体部1
のスピーカーケーブル接続端子6に差し込むことにより
本体部1に接続される。
【0008】オーディオケーブル接続端子7に接続され
るオーディオケーブルの他端は、音響出力装置の音声出
力端子に接続される。言うまでもなくオーディオケーブ
ルは、音響出力装置からの音響信号を本体部1に入力す
る入力手段である。音響出力装置には、テレビジョン、
CDプレーヤー、ラジオ受信機等の音声信号やオーディ
オ信号等の音響信号を音声出力端子から出力するものが
含まれる。
【0009】上記スピーカー部2は摘持部9を手で持っ
て使用するタイプのものであるが、これをヘッドバンド
を用いてハンドフリーにて使用可能にすることもでき
る。即ち、一端に差込口14を設けたヘッドバンド13
を設け、その差込口14に、摘持部9の軸部9aを差し
込むようにする(図2参照)。
【0010】また、スピーカー部2は、後頭部に回され
る湾曲材15の両端に耳掛け部16を取り付け、その一
方又は双方の耳掛け部16に骨伝導スピーカー8を設置
したヘッドセット17として構成することもできる(図
3参照)。更に、スピーカー部2を眼鏡のつる(通常つ
るの端部であるが、中間部でも可)に取り付けるように
することもできる。その場合は、スピーカー部2をつる
に対して脱着可能にすることが好ましい。
【0011】次に、図4乃至図8に示された、本発明に
おいて用いるのに好適な骨伝導スピーカー8について説
明する。骨伝導スピーカー8は、中心磁極22を有する
ヨーク21と、中心磁極22を取り巻くドーナツ型のボ
イスコイル23の外側に配置される分割マグネット24
と、ヨーク21の振動板固定部26に取り付けられる振
動板25とで構成される。
【0012】ヨーク21は、ボイスコイル23より少し
大きめであって、4方向に延長部分を有する。延長部分
の内の相対する2つはマグネット設置部27、27であ
り、他の2つは振動板固定部立設部28、28である。
マグネット設置部27、27には、それぞれボイスコイ
ル23に接する直方体状のマグネット24が固定され
る。マグネット24は、ボイスコイル23に沿って湾曲
する形状のものであってもよい。
【0013】振動板固定部26、26は、ヨーク21の
振動板固定部立設部28、28に普通一体的に立設され
るもので、中心部に振動板25を固定するための止孔2
9を有する。振動板25は、図8に示すように、ヨーク
21と同一の四方が突出した形状であって、図8におい
て上下突出部に止孔29に対応する透穴30、30を有
し、また、図8において左右方向に長い中央開口31を
有する。振動板25は、スペーサ32を介して振動板固
定部26、26上にネジ止めないしビス止めされる。
【0014】振動板25には、プレートヨーク33が取
り付けられる。プレートヨーク33は中央開口31に沿
って伸び、その中央開口31内に位置する部分が厚手と
され、普通その上面と振動板25とが面一となるように
され、例えば両端の薄手の部分が振動板25の裏面にろ
う付け等により固定される。即ち、プレートヨーク33
は両端の薄手部のみが振動板25に固定され、中間の厚
手部は中央開口31において振動し得る状態となってい
る。
【0015】プレートヨーク33の中間厚手部には、通
例2個のタップ孔34が形成され、ハウジング35への
組込時にそこにネジ36をネジ込むことにより、スピー
カー37全体がハウジング35に取り付けられるように
なっている。ハウジング35は、上下に2分割可能にさ
れる。
【0016】組立時において骨伝導スピーカー37は、
プレートヨーク33を介してハウジング35内に浮上し
た状態に取り付けられることになる。かくして、音声又
はオーディオ入力信号の印加によって発生する振動がハ
ウジング35に有効に伝達されるため、効率のよい骨伝
導スピーカー37の実現が可能となる。しかも、この構
成の場合は、マグネット24が分割され(従来のものは
円形で、その外側をケースが取り巻く。)、同心円状に
配置されてそれ以上に張り出さないため、コンパクトな
構成となる。
【0017】本発明に係る聴覚補助器を会話に際して用
いる場合は、話し相手に本体部1を渡し、そのマイク3
に向かって話してもらい、本人は摘持部9を持って骨伝
導スピーカー8をこめかみ付近の何個所かに軽く押し当
て、最も開きやすい当接個所を選ぶ。音量は、本体部1
の音量調整ツマミ5を回して調整する。
【0018】テレビを見る際に使用する場合は、オーデ
ィオケーブルの一端をオーディオケーブル接続端子7に
接続し、その他端を、通常テレビの背面にある音声出力
端子に接続し、上記と同様にして、あるいは、ヘッドバ
ンド13、ヘッドセット、眼鏡のつる等を介して骨伝導
スピーカー8を頭部に当接させる。
【0019】
【発明の効果】本発明は上述した通りであって、難聴気
味の人が会話をしたりテレビを見たりする場合や、正常
な聴覚の人同士が騒音状況下で会話をしたりする場合に
好適な聴覚補助器を提供し得る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る聴覚補助器の全体図である。
【図2】本発明におけるスピーカー部の他の構成例を示
す図である。
【図3】本発明におけるスピーカー部の更に他の構成例
を示す図である。
【図4】本発明において用いるのに好適な骨伝導スピー
カーをハウジングに組み込んだ状態を示す縦断面図であ
る。
【図5】本発明において用いるのに好適な骨伝導スピー
カーの縦断面図である。
【図6】本発明において用いるのに好適な骨伝導スピー
カーの図5の場合と直角方向の縦断面図である。
【図7】本発明において用いるのに好適な骨伝導スピー
カーの、振動板を除去した状態の平面図である。
【図8】本発明において用いるのに好適な骨導スピーカ
ーにおける振動板の形状を示す図である。
【符号の説明】
1 本体部 2 スピーカー部 3 マイク 4 電源スイッチ 5 音量調整ツマミ 6 スピーカーケーブル接続端子 7 オーディオケーブル接続端子 8 骨伝導スピーカー 9 摘持部 10 ケーブル 11 コネクター 21 ヨーク 22 中央磁極 23 ボイスコイル 24 マグネット 25 振動板 26 振動板固定部 27 マグネット設置部 28 振動板固定部立設部 29 止孔 30 透孔 31 中央開口 32 スペーサ 33 プレートヨーク 34 タップ孔 35 ハウジング 36 ネジ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年11月24日(2000.11.
24)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】本発明に係る聴覚補助器を会話に際して用
いる場合は、話し相手に本体部1を渡し、そのマイク3
に向かって話してもらい、本人は摘持部9を持って骨伝
導スピーカー8をこめかみ付近の何個所かに軽く押し当
て、最も聞きやすい個所を選ぶ。音量は、本体部1の音
量調整ツマミ5を回して調整する。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マイクとアンプと駆動用バッテリーとを
    備えた本体部と、これに接続される骨伝導スピーカーで
    構成されるスピーカー部とから成る聴覚補助器。
  2. 【請求項2】 前記本体部がオーディオケーブル接続端
    子を有する請求項1に記載の聴覚補助器。
  3. 【請求項3】 前記スピーカー部が、骨伝導スピーカー
    に摘持部を突設したものである請求項1に記載の聴覚補
    助器。
  4. 【請求項4】 前記スピーカー部が、ヘッドバンドの一
    端に骨伝導スピーカーを取り付けたものである請求項1
    に記載の聴覚補助器。
  5. 【請求項5】 前記スピーカー部が、湾曲材の両端に耳
    掛け部を設け、その一方又は双方に骨伝導スピーカーを
    取り付けたものである請求項1に記載の聴覚補助器。
  6. 【請求項6】 前記スピーカー部が眼鏡のつるに脱着可
    能なものである請求項1に記載の聴覚補助器。
  7. 【請求項7】 前記骨伝導スピーカーが、ボイスコイル
    を巻装する中央磁極を有するヨークを設け、前記ヨーク
    を4方向に延長し、その延長部分の内の相対する2部分
    にそれぞれマグネットを配置すると共に、他の2部分に
    振動板固定部を立設し、前記振動板固定部に振動板を固
    定して成るものである請求項1に記載の聴覚補助器。
  8. 【請求項8】 前記骨伝導スピーカーにおいて、前記マ
    グネットと前記振動板固定部とが同一円周上に配置され
    ていることを特徴とする請求項7に記載の聴覚補助器。
  9. 【請求項9】 前記骨伝導スピーカーにおいて、前記振
    動板が中央部に横長の開口を有し、前記振動板に固定さ
    れたプレートヨークが前記中央開口内において振動可能
    にしたことを特徴とする請求項7に記載の聴覚補助器。
  10. 【請求項10】 前記骨伝導スピーカーにおいて、ハウ
    ジング内組込時に、前記プレートヨークが前記ハウジン
    グ上面に固定されるようにしたことを特徴とする請求項
    9に記載の聴覚補助器。
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