JP2002162331A - 近接場光プローブの作製方法、及び近接場光プローブ、近接場光学顕微鏡、近接場光微細加工装置、近接場光記録再生装置 - Google Patents

近接場光プローブの作製方法、及び近接場光プローブ、近接場光学顕微鏡、近接場光微細加工装置、近接場光記録再生装置

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JP2002162331A
JP2002162331A JP2000358759A JP2000358759A JP2002162331A JP 2002162331 A JP2002162331 A JP 2002162331A JP 2000358759 A JP2000358759 A JP 2000358759A JP 2000358759 A JP2000358759 A JP 2000358759A JP 2002162331 A JP2002162331 A JP 2002162331A
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Akira Kuroda
亮 黒田
Yasuhiro Shimada
康弘 島田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】単純な工程で、安価なコストで作製することが
可能となる近接場光プローブの作製方法、及び近接場光
プローブ、近接場光学顕微鏡、近接場光微細加工装置、
近接場光記録再生装置を提供する。 【解決手段】光ファイバを加工して尖鋭化された探針の
先端に光学的微小開口を有する近接場光プローブを作製
する近接場光プローブの作製方法において、前記光ファ
イバとして、エッチング液に対し、それぞれエッチング
速度の異なる材質のコア部分及びクラッド部分を有する
光ファイバを用い、該光ファイバを該エッチング液に浸
潤して該光ファイバの先端を尖鋭化する一方、該クラッ
ド部分を該エッチングにより除去して、該コア部分を露
出させるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、近接場光プローブ
の作製方法、及び近接場光プローブ、近接場光学顕微
鏡、近接場光微細加工装置、近接場光記録再生装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、STM(走査型トンネル顕微鏡)
やAFM(原子間力顕微鏡)に代表されるSPM(走査
型プローブ顕微鏡)技術の進展により、先端を尖らせた
プローブを試料に対して100nm以下の距離まで近づ
けることにより、顕微鏡としての分解能を飛躍的に向上
させることが可能となり、原子や分子サイズのものを観
察できるようになった。
【0003】光に関してもSPMのファミリーとして、
尖鋭な光プローブ先端の微小開口から滲み出すエバネッ
セント光を利用して試料表面状態を調べる近接場光学顕
微鏡(以下SNOMと略す)[EP0112401,D
urig他,J.Appl.Phys.vol.59,
p.3318(1986)]や、試料裏面からプリズム
を介して全反射の条件で光を入射させ、試料表面へしみ
出す近接場光を試料表面から光プローブで検出して試料
表面を調べるフォトンSTM(以下PSTMと略す)
[Reddick他,Phys.Rev.B vol.
39,p.767(1989)]も開発された。上記S
NOMを用いることにより、100nm以下の微小な領
域にアクセスし、光学的情報を検出することができる。
【0004】SNOMに用いる光プローブの作製方法と
して、光ファイバを化学エッチングし、コアとクラッド
の材質の違いによるエッチング速度の違いを利用して、
光ファイバの先端を尖鋭化する方法が提案されている
(特開平5−241076号公報、特開平7−2604
59号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、化学エ
ッチングにより光ファイバの先端を溶融させる方法では
次のような問題点を有している。一般に化学エッチング
による方法ではエッチングされたクラッド部分が光プロ
ーブの軸方向に対して垂直な平面を有する。このため、
あとに続く微小開口形成工程で、光プローブの中心軸回
りに回転しながら横方向から遮光用の金属膜をコーティ
ングする際、軸方向に対して垂直なクラッド面の金属膜
厚が薄くなってしまい、光が漏れてしまうという問題が
あった。このため、複数の組成のエッチング液を用い
て、多段階にエッチングを行い、クラッド部分をテーパ
ー化する方法が提案されたが、この方法は工程が複雑に
なり、光プローブ作製コストが高くなる。
【0006】そこで、本発明は、上記従来のものにおけ
る課題を解決し、単純な工程で、安価なコストで作製す
ることが可能となる近接場光プローブの作製方法、及び
近接場光プローブ、近接場光学顕微鏡、近接場光微細加
工装置、近接場光記録再生装置を提供することを目的と
するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達
成するために、つぎの(1)〜(11)のように構成し
た近接場光プローブの作製方法、及び近接場光プロー
ブ、近接場光学顕微鏡、近接場光微細加工装置、近接場
光記録再生装置を提供するものである。 (1)光ファイバを加工して尖鋭化された探針の先端に
光学的微小開口を有する近接場光プローブを作製する近
接場光プローブの作製方法において、前記光ファイバと
して、エッチング液に対し、それぞれエッチング速度の
異なる材質のコア部分及びクラッド部分を有する光ファ
イバを用い、該光ファイバを該エッチング液に浸潤する
工程と、該エッチングにより該光ファイバの先端を尖鋭
化する工程と、該クラッド部分を該エッチングにより除
去し、該コア部分を露出させる工程と、を有することを
特徴とする近接場光プローブの作製方法。 (2)前記光ファイバの先端を尖鋭化する工程におい
て、該光ファイバの先端を1μm以下の曲率半径に尖鋭
化することを特徴とする上記(1)に記載の近接場光プ
ローブの作製方法。 (3)前記光ファイバの先端を1μm以下の曲率半径に
尖鋭化するに際して、該尖鋭化された先端部分と連なる
円錐状のテーパー部分を、該先端部分と均一な材質で形
成することを特徴とする上記(2)に記載の近接場光プ
ローブの作製方法。 (4)上記(1)〜(3)のいずれかに記載の近接場光
プローブの作製方法で作製された近接場光プローブを用
い、尖鋭化された探針を有する先端部分を根元部分に対
して曲げ加工によって曲げ、該曲げられた先端部分と該
根元部分に対して遮光材料を成膜する工程を、該先端部
分に対する第1の成膜工程と該根元部分に対する第2の
成膜工程との二段階に分け、これら各成膜工程での成膜
に際し、それぞれの異なる軸回りにプローブを回転させ
ながら、その回転軸と垂直な方向からプローブ表面に遮
光材料による成膜を行うことを特徴とする近接場光プロ
ーブの作製方法。 (5)前記第1の成膜工程において、前記回転軸に垂直
な方向に対して前記近接場光プローブの根元部分を支持
する角度を、該近接場光プローブを使用する装置に取り
付ける際に該近接場光プローブの根元部分が該近接場光
プローブ先端を対向させる試料表面に対してなす角度と
一致させることを特徴とする上記(4)に記載の近接場
光プローブの作製方法。 (6)上記(1)〜(5)のいずれかに記載の近接場光
プローブの作製方法で作製された近接場光プローブ。 (7)上記(6)に記載の近接場光プローブによって、
該近接場光プローブの先端が片持ち梁の自由端となるよ
うに基板に支持する一方、前記基板に一端が支持された
該近接場光プローブとは別の棒状部材の他端を、前記近
接場光プローブの先端近傍に接合して、該近接場光プロ
ーブと該棒状部材とでV字形が形成されるようにして構
成されていることを特徴とする近接場光プローブ。 (8)上記(6)に記載の近接場光プローブを用い、該
近接場光プローブの先端が片持ち梁の自由端となるよう
に基板に支持する工程と、該近接場光プローブとは別の
棒状部材の一端を該近接場光プローブの先端近傍へ接合
するに際し、該近接場光プローブに対して該棒状部材の
なす角度が所定の角度となるように接合する工程と、前
記基板に、前記棒状部材の他端を支持する工程と、を有
することを特徴とする近接場光プローブの作製方法。 (9)近接場光プローブによって試料表面を観察する近
接場光学顕微鏡において、前記近接場光プローブを上記
(6)〜(7)のいずれかに記載の近接場光プローブ、
または上記(8)に記載の近接場光プローブの作製方法
によって作製された近接場光プローブによって構成した
ことを特徴とする近接場光学顕微鏡。 (10)近接場光プローブによって被加工面を微細加工
する近接場光微細加工装置において、前記近接場光プロ
ーブを上記(6)〜(7)のいずれかに記載の近接場光
プローブ、または上記(8)に記載の近接場光プローブ
の作製方法によって作製された近接場光プローブによっ
て構成したことを特徴とする近接場光微細加工装置。 (11)近接場光プローブによって情報の記録再生を行
う近接場光記録再生装置において、前記近接場光プロー
ブを上記(6)〜(7)のいずれかに記載の近接場光プ
ローブ、または上記(8)に記載の近接場光プローブの
作製方法によって作製された近接場光プローブによって
構成したことを特徴とする近接場光記録再生装置。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態においては、
本発明の上記構成を適用することにより、化学エッチン
グにより光ファイバを尖鋭化する近接場光プローブ作製
において、クラッド部分をエッチングにより除去し、コ
ア部分を露出させ、円錐状のテーパー形状部分を形成す
ることにより、クラッド部分から光が漏れることのない
近接場光プローブが単純な工程で、安価なコストで作製
することが可能となる。
【0009】
【実施例】以下に、本発明の実施例について図を用いて
説明する。 [実施例1]図1は、本発明の近接場光プローブの作製
方法を適用して作製された実施例1における近接場光プ
ローブの構成を示す図であり、近接場光プローブの中心
軸を含む平面でこのプローブを切断した断面を示す。図
1において、101は直径20μmの円柱棒状形状を有
する細線化光ファイバAであり、102は同じく直径2
0μmの円柱棒状形状の細線化光ファイバBである。
【0010】細線化光ファイバA101の先端は、曲率
半径が1μm以下まで円錐形状に尖鋭化され、探針10
3を構成している。細線化光ファイバA101の周囲に
は遮光用のための金属コーテイングとして、膜厚150
nmの遮光用Alコーテイング104が施されている。
探針103の先端には、直径が100nm以下の大きさ
の微小開口105が設けられている。細線化光ファイバ
A101の先端近傍に細線化光ファイバB102の一端
が接着剤B106で接合され、接合部分107を構成し
ている。細線化光ファイバA101の根元部分は光プロ
ーブ支持基板108に接着剤A109で固定されてい
る。細線化光ファイバB102の接合部分107と反対
側の他端は光プローブ支持基板108に接着剤C110
で固定されている。
【0011】上記の構成により、細線化光ファイバA1
01に図中に示すx方向への弾性変形を生じさせること
によって、先端の探針103部分はx方向に変位可能と
なる。しかしながら、細線化光ファイバB102がV字
形に接合されているため、y方向への弾性変形量は少な
くなり、探針103部分のy方向への変位量も小さくす
ることができる。
【0012】具体的数値例として、直径がいずれも20
μmの細線化光ファイバA101及び、細線化光ファイ
バB102の材質を石英とし、光プローブ支持基板10
8から細線化光ファイバA101及び、細線化光ファイ
バB102が突き出ている長さをいずれも500μm、
細線化光ファイバA101と細線化光ファイバB102
のなす角度を45°とすると、本近接場光プローブの先
端に力を加えた場合、先端のx方向の変位に関する弾性
定数は20N/mとなるのに対し、y方向の変位に関す
る弾性定数は20000N/mと1000倍に固くな
る。このため、同じような力が加わる場合に探針103
部分のx方向の変位に比べ、y方向の変位は極めて小さ
くなることがわかる。
【0013】細線化光ファイバA101の根元部分は、
細線化される前の元の光ファイバ111につながってお
り、この元の光ファイバ111の端から光112を入射
させることにより、微小開口105から近接場光を発生
させることができる。また、微小開口105で検出した
エバネッセント光が細線化光ファイバA101内で変換
された伝搬光を元の光ファイバ111の端から出射させ
ることにより、近接場光の強度を検出することが可能と
なる。
【0014】次に図2〜図4を用いて、本実施例におけ
る近接場光プローブの作製方法を説明する。図2は化学
エッチングを用いて光ファイバを細線化する工程を説明
する図である。50mm程度の長さの端面へき開した光
ファイバ203の先端から10mm程度をテフロン(登
録商標)容器201内のエッチング液202に浸潤させ
る。ここで用いる光ファイバの構成は次のとおりであ
る。クラッド204径が125μm、コア205径が2
0μm、クラッド材質は純粋石英、コア材質は純粋石英
にGeO2を濃度16mol%でドープしたものであ
る。
【0015】エッチング液202の組成は、NH4
(40%水溶液):HF(50%水溶液):H2O=1
0:1:1である。光ファイバ203をエッチング液2
02に浸潤すると、浸潤部分のクラッド及びコアがエッ
チングされ、図中のエッチング途中の光ファイバ209
に示すようにクラッド径が小さくなるとともにコア先端
が尖鋭化する。これは、石英がエッチングされる際、
(1)GeO2がドープされているコア部分はクラッド
部分に比べてエッチングレートが低いことと、(2)光
ファイバは延伸して作製されているため、延伸方向とそ
れに垂直な方向とで異方性が生じ、延伸方向と垂直方向
との間でエッチングレートが異なることの2つが原因と
なっている。エッチング開始後、約10時間経過する
と、エッチングによりクラッド部分がなくなってコア部
分が露出し(コア露出部分206)、円錐状に尖鋭化し
たコア部分(尖鋭化部分208)のみが残る。この時の
様子を図中のエッチング終了時の光ファイバ207に示
す。
【0016】以上の工程により、直径20μmのコア露
出部分206及び、曲率半径が1μm以下の尖鋭化部分
208を有する円錐状の先端形状を持つ細線化光ファイ
バを得ることができる。この細線化光ファイバは元の光
ファイバのコア部分のみから構成されているので、元の
光ファイバがステップインデックス(SI)型の場合
は、コア材料は均質な材料からなり、先端は円錐状とな
る。また、元の光ファイバがグレイデッドインデックス
(GI)型の場合は、コア材料は中心から外周に向かっ
て緩やかに成分構成比が変化したものとなり、先端はほ
ぼ円錐状であるが少しずれた形状となる。
【0017】以上説明したように、コアが露出するまで
エッチングを行うことにより得られる細線化光ファイバ
は、先端にほぼ円錐状のテーパー形状部分を有する探針
を形成でき、探針根元と細線化光ファイバ側面の境界付
近に中心軸に対して垂直な面を有することがない。この
ため、次に述べる横方向からの遮光用金属蒸着によっ
て、先端の微小開口形成部分以外の部分膜厚が薄くなる
ことがなく、不要な漏れ光がなくなる。また、単一工程
で細線化及び尖鋭化加工を行うことが可能であるため、
複数の組成のエッチング液を多段階に用いることがな
く、コストが低減される。
【0018】次に、本実施例における光ファイバーの先
端に光学的微小開口を有する近接場光プローブの形成方
法について説明する。図3に示すように細線化光ファイ
バ301に対して中心軸303回りに回転させながら横
方向からAl蒸着302を行い、厚さ150nmの遮光
用Al膜305を形成する。細線化光ファイバ301の
先端は1μm以下の曲率半径を有する球面になってお
り、これに対して横方向から金属蒸着を行うと、先端の
膜厚が側面に比べて薄くなるため、光学的開口304が
形成される。このとき開口のサイズは、先端の曲率半径
とほぼ同程度である。このようにして近接場光プローブ
を形成した後、細線化光ファイバの探針とは反対側の端
に十分な長さの光ファイバを融着接続し、この光ファイ
バを通して、近接場光プローブとして使用する際の光の
出し入れを行う。
【0019】次に、上記のように形成された近接場光プ
ローブを用いて、プローブを走査する場合、探針先端の
横方向の位置ずれが生じないようにするための構成例に
ついて説明する。従来において、光ファイバやピペット
を尖鋭化させて作製した光プローブをシアーフォース方
式の距離制御に用いた場合、次のような問題が生じる。
まず、図17(a)に示すようにシアーフォース方式の
距離制御では、試料表面1701に先端を近づけて配置
した光プローブ1702にピエゾ素子1703を取り付
け、図中x方向に光プローブ1702を振動させる。こ
のとき、理想的には、光プローブ先端は試料側から見た
図である図17(b)に示した矢印のようにx方向に往
復振動する。しかしながら、光ファイバやピペットを尖
鋭化させて作製した光プローブは円柱状であるため、x
方向とy方向の撓みに関する弾性定数が同じになる。そ
のため、x方向に振動するうちにy方向の振動成分が励
起され、図17(c)に示すように光プローブ先端が楕
円状に回転したり、図17(d)に示すように8の字状
に運動する。このため、光プローブ先端がy方向に位置
ずれを起こし、SNOMを用いた観察や加工・記録の位
置分解能が低下してしまう。
【0020】また、光ファイバやピペットを尖鋭化さ
せ、さらにカンチレバー化して作製した光プローブを試
料面にプローブ先端を接触させ、ファンデルワールス力
の斥力を検出するコンタクトモードAFM方式の距離制
御に用いた場合、次のような問題が生じる。試料表面に
対して先端を近接させて配置したカンチレバー形光プロ
ーブを試料面とは反対側の面から見た図である図18に
示すように、光プローブを+y方向に走査させる際、光
プローブ先端は試料表面からの摩擦力を受け、走査方向
と反対の−y方向に撓みを生じる。このため、光プロー
ブ先端が−y方向に位置ずれを起こし、SNOMを用い
た観察や加工・記録の位置分解能が低下することとな
る。
【0021】これに対して、本実施例のように、別の細
線化光ファイバを前記のようにして形成した細線化光フ
ァイバの先端近傍にV字形が形成されるように接合する
ことで、探針先端の横方向の位置ずれを防止することが
可能となる。具体的には、図4に示す装置を用いて、こ
れまで説明したようにして作製した細線化光ファイバA
401と、同様に化学エッチングを用いて細線化を行っ
た別の細線化光ファイバB402とをV字形に接合す
る。まず、接着剤A404を用いて、細線化光ファイバ
A401をプローブ支持基板403に固定する。次に細
線化光ファイバB402をxyzθステージ405にテ
ープ406で仮止めし、細線化光ファイバB402の先
端に接着剤B407を塗布する。最後に、図中z方向及
びy方向の2方向から顕微鏡やビデオカメラ等を用いて
モニターしながら、xyzステージ405を駆動し、細
線化光ファイバA401の先端近傍に所定の角度をな
し、接着剤B407が塗布された細線化光ファイバB4
02の先端がくるように位置合わせを行い、接合を行
う。十分に接着剤B407が固化したのちに、テープ4
06を剥がし、接着剤C408を用いて、細線化光ファ
イバB402をプローブ支持基板403に固定する。
【0022】ここでは、接着剤を用いてV字形接合行う
装置例を示したが、この他にも2本の針状電極を向かい
合わせた間に接合部分を設置し、2本の針状電極間に放
電を行い、放電融着により接合を行っても良い。また、
接合部分にCO2レーザービームを照射してレーザー融
着により接合を行っても良い。
【0023】[実施例2]本発明の実施例2として、以
上の工程により作製したV字形の近接場光プローブを用
いたシアーフォース距離制御型の近接場光学顕微鏡の構
成を図5に示す。図5においてV字形の近接場光プロー
ブ501を支持するプローブ支持基板502をピエゾ素
子503に取り付け、ファンクションジェネレータ50
4から正弦波信号を印加することにより図中x方向に振
動させる。このとき、正弦波信号の振動数をV字形の近
接場光プローブ501のx方向の撓みに関する共振周波
数に一致させると、近接場プローブ501先端が共振す
る。この共振状態の近接場光プローブ501先端近傍に
y方向からレーザB505からレーザを照射しその透過
光ビームスポットの位置変化を二分割センサ506で検
出し、二分割センサ506の差信号が近接場光プローブ
501先端の振動量に対応した信号を出力する。
【0024】一方、V字形の近接場光プローブ501の
先端にxyzステージ507上に搭載した試料508表
面を100nm以下の距離まで近づける。このとき、近
接場光プローブ501の先端と試料508表面との間に
シアーフォース(ファンデルワールス力)が作用し、近
接場光プローブ501先端の振動の振幅が減少する。こ
の振動の振幅を二分割センサ506の差信号とファンク
ションジェネレータ504の参照信号をもとにロックイ
ンアンプ509で検出し、これが一定となるように距離
制御回路510を用いてxyzステージ507のz方向
フィードバック距離制御を行う。このとき、z方向フィ
ードバック距離制御信号は、同時に試料508表面の形
状信号としてコンピュータ517に入力される。
【0025】さらに、近接場光プローブ501に接続し
た光ファイバ511にレーザA512からのレーザ光を
集光レンズA513で入射し、近接場光プローブ501
先端に設けられた微小開口から近接場光を発生させる。
この近接場光を試料508表面で散乱させ、この散乱光
514を集光レンズB515で集光し、光電子増倍管5
16で検出する。光電子増倍管516から出力される近
接場光信号をコンピュータ517に入力する。
【0026】コンピュータ517からはxyzステージ
507のxy方向走査信号が出力され、試料508表面
に対する近接場光プローブ501先端の位置に応じて、
近接場光信号及び形状信号の大きさをディスプレイ51
8上にマッピングすることにより、近接場光学顕微鏡像
及びシアーフォース(原子間力)顕微鏡像を同時に得る
ことができる。
【0027】前述したV字形に接合された近接場光プロ
ーブを用いることにより、シアーフォース検出のための
近接場光プローブのx方向振動時にy方向へのぶれ量が
ほとんど無視できるほど小さく低減でき、近接場光学顕
微鏡像及び、シアーフォース顕微鏡像の分解能が向上し
た。なお、ここで説明した近接場光プローブは顕微鏡以
外に近接場光を用いた微細加工装置や記録再生装置にも
用いることができ、同様の効果を有している。
【0028】[実施例3]図6は、本発明の実施例3に
おける近接場光プローブの構成を示す図である。図6
(a)は上方から見た断面図、図6(b)は側方から見
た断面図である。図6において601は直径20μmの
円柱棒状形状を有する細線化光ファイバAであり、60
2は同じく直径20μmの円柱棒状形状の細線化光ファ
イバBである。細線化光ファイバA601の先端から1
00μmの位置で細線化光ファイバA601はθ1=7
5°の角度に曲げられている。この様子を図6(b)に
示す。 曲げられた細線化光ファイバA601の先端は
曲率半径が1μm以下まで円錐形状に尖鋭化され、探針
603を構成している。細線化光ファイバA601の周
囲には遮光用のための金属コーティングとして、膜厚1
50nmの遮光用Alコーティング604が施されてい
る。探針603の先端には、直径が100nm以下の大
きさの微小開口605が設けられている。
【0029】細線化光ファイバA601の先端から15
0μmの位置に細線化光ファイバB602の一端が接着
剤B606で接合され、接合部分607を構成してい
る。細線化光ファイバA601の根元部分は光プローブ
支持基板608に接着剤A609で固定されている。細
線化光ファイバB602の接合部分607と反対側の他
端は光プローブ支持基板608に接着剤C610で固定
されている。
【0030】上記の構成により、細線化光ファイバA6
01に図中に示すz方向への弾性変形を生じさせること
により、先端の探針603部分はz方向に変位可能とな
る。しかしながら、細線化光ファイバB602がV字形
に接合されているため、x方向への弾性変形量は少なく
なり、探針603部分のx方向への変位量も小さくする
ことができる。
【0031】具体的数値例として、直径がいずれも20
μmの細線化光ファイバA601及び、細線化光ファイ
バB602の材質を石英とし、光プローブ支持基板60
8から細線化光ファイバA601及び、細線化光ファイ
バB602が突き出ている長さをいずれも3mm、細線
化光ファイバA601と細線化光ファイバB602のな
す角度を45°とすると、本近接場光プローブの先端に
力を加えた場合、先端のx方向の変位に関する弾性定数
は0.1N/mとなるのに対し、y方向の変位に関する
弾性定数は3500N/mと35000倍に固くなる。
このため、同じような力が加わる場合に探針603部分
のz方向の変位に比ベ、x方向の変位は極めて小さくな
ることがわかる。
【0032】細線化光ファイバA601の根元部分は、
細線化される前の元の光ファイバ611につながってお
り、この元の光ファイバ611の端から光612を入射
させることにより、微小開口605からエバネッセント
光を発生させることができる。また、微小開口605で
検出した近接場光が細線化光ファイバA601内で変換
された伝搬光を元の光ファイバ611の端から出射させ
ることにより、近接場光の強度を検出することが可能と
なる。
【0033】次に図7〜図15を用いて、本実施例の先
端が曲げられた近接場光プローブの作製方法を説明す
る。図7はCO2レーザ光照射により細線化光ファイバ
先端を曲げる工程を説明する図である。前実施例におい
て図2を用いて説明したのと同様に化学エッチングを用
いて細線化した光ファイバ701を水平面に対し、θ2
=45°の角度をなす細線化光ファイバ支持部材702
に固定する。先端から140(=100×√2)μmの
位置に集光レンズ703を用いてビームスポット径を5
0μmに集光したCO2レーザ光704を照射する。こ
れにより、細線化光ファイバ701のレーザ光照射位置
705が溶融し、表面張力のため探針706先端が図中
z方向に曲がろうとする。
【0034】このとき、あらかじめxyzステージ70
7上に水平面に対しθ3=30°の角度をなす曲がりス
トッパー708を取り付け、曲がりストッパー708の
先端を探針706の曲がり経路の途中に配置しておくこ
とにより、探針706の曲がりが曲がりストッパー70
8によって拘束される。このあとCO2レーザ光704
照射を停止することにより、細線化光ファイバ701の
先端を75°(=45°+30°)の角度で曲げること
ができる。ここで、細線化光支持部材702や曲がりス
トッパー708の角度を調整することにより、所望の角
度での曲がり加工を行うことができる。
【0035】ここで、CO2レーザを照射する際、斜め
(本実施例では45°)に細線化光ファイバを支持して
加工を行う利点について説明する。図8は、CO2レー
ザ照射の際に細線化光ファイバを水平に支持した例を示
す図である。
【0036】図8において、水平に支持された細線化光
ファイバ801に対して、先端から少し手前の位置にC
2レーザ光802を照射すると、レーザ光照射位置8
05が溶融し、図中の上方に曲がる。この結果、前工程
の化学エッチングにおいて尖鋭化された探針先端803
がCO2レーザ光の照射範囲に入り、尖鋭化された先端
が溶融して先端が丸まった探針804となる。この結
果、後述の開口形成工程で形成される開口径も大きくな
ってしまい、近接場光プローブとしての分解能が低下し
てしまう。
【0037】これに対して、図7に示すように斜めに支
持すれば、(曲がりストッパーがない場合でも、)75
°程度に曲がった後も先端がCO2レーザ照射範囲に入
ることなく、尖鋭化先端が丸まることを避けることがで
きる。また、CO2レーザを照射する際、曲がりストッ
パーを用いて加工を行う利点について説明する。図9
は、CO2レーザ照射の際に曲がりストッパーがない例
を示す図である。
【0038】図9において、細線化光ファイバ支持部材
901を用いて斜めに支持した細線化光ファイバ902
に対して、先端から少し手前の位置にCO2レーザ光9
03を照射すると、レーザ光照射位置904が溶融し、
図中の上方に曲がる。その後、レーザ照射を停止して曲
がりを停止させるが、曲がり速度は曲がり角度が大きく
なるにつれて急激に大きくなるため、所望の角度に曲が
り角度を制御することは難しく、結果として、図9に
A、B、Cで示したように先端の曲がり角度が大きく異
なったプローブが得られがちである。これに対して、図
7に示すように曲がりストッパーを用いれば、所望の角
度の曲がり角度を有するプローブを歩留まり良く作製す
ることができる。
【0039】次に、図10に示すように先端が曲げられ
た細線化光ファイバ1001を回転ステージ1006に
対してθ4=15°の角度に傾けられた回転コーティン
グ時細線化光ファイバ支持部材1007に支持する。こ
のとき、細線化光ファイバ1001の曲げられた先端を
回転ステージ面の法線方向に向けて配置する。回転ステ
ージ1006はステージ面の法線方向を中心軸1003
にして回転を行う。この状態で横方向からAl蒸着10
02を行い、厚さ150nmの遮光用Al膜1005を
形成する。細線化光ファイバ1001の先端は1μm以
下の曲率半径を有する球面になっており、これに対して
横方向から金属蒸着を行うと、先端の膜厚が側面に比べ
て薄くなるため、光学的開口1004が形成される。こ
のとき開口のサイズは、先端の曲率半径とほぼ同程度で
ある。
【0040】ここで、回転金属蒸着の際の回転軸を細線
化光ファイバ先端の曲げ部分の中心軸に一致させて回転
を行うようにすると、曲がり角度がばらついた近接場光
プローブの場合に、微小開口の方向を細線化光ファイバ
先端の曲げ部分の中心軸の方向に一致させることができ
る。しかしながら、図11に示すように、実際に使用す
る装置に異なる近接場光プローブC1101、D110
2を取り付けた際に微小開口C1103、D1104の
方向が被加工表面や試料表面、記録媒体表面1105の
法線方向と一致せず、まちまちの方向を向いてしまい、
発生する近接場光の分布方向が異なり、加工や観察、記
録再生の際に位置ずれを生じてしまう。
【0041】これに対して、先端が曲げられた細線化光
ファイバ1001を回転ステージ1006に固定する際
に傾ける角度θ4は、図12に示すように本実施例の近
接場光プローブを使用する装置に取り付ける際に被加工
表面や試料表面、記録媒体表面1201に対して近接場
光プローブの中心軸1206を傾ける角度と一致させる
ことができる。すなわち、これにより、CO2レーザ照
射による曲げ加工時に曲がりストッパーを用いず、図9
に示すように曲がり角度がばらついてしまった細線化光
ファイバに対しても、図10に示すように回転金属蒸着
を行い、開口形成を行ない、作製した近接場光プローブ
A1202、B1203先端の微小開口A1204、B
1205の方向は細線化光ファイバ先端の曲がり方向と
は異なるものの、被加工表面や試料表面、記録媒体表面
の法線方向とは必ず一致させることができる。
【0042】さて、これまでに説明したように、先端を
曲げ、微小開口を形成した細線化光プローブ1303に
対して、図13に示すように微小開口1301部分を覆
うように樹脂コート1302を行う。樹脂コートを行う
方法を図14を用いて説明する。先端を曲げ、微小開口
を形成した細線化光プローブ1401をzステージ14
02上の支持台1403に固定する。zステージ140
2を図14の下方向に駆動し、細線化光ファイバ140
1先端の微小開口1405部分を樹脂溶液1404に浸
潤させる。その後、zステージ1402を図14の上方
向に駆動し、樹脂溶液1404から細線化光ファイバ1
401先端を引き上げることにより、先端に樹脂コート
を行う。
【0043】ここで、樹脂溶液としては、あとで溶媒に
より除去可能な樹脂、例えば、アクリル樹脂やレジスト
などを用いることができる。ここで、細線化光ファイバ
1401は図中z方向の撓みに関する弾性定数が小さい
ので、樹脂溶液1404の表面張力により、微小開口1
405部分だけでなく、根元までが浸潤してしまう。そ
こで、図14に示す沈みストッパー1406を取り付
け、細線化光1401の先端の曲がり部分に近い部分を
下方向から支えるように配置するようにする。これによ
り、細線化光ファイバ1401先端の微小開口1405
部分のみを選択的に樹脂コートすることができる。
【0044】次に図15に示すように微小開口1501
部分に樹脂コート1502された細線化光ファイバ15
03の側面に対して中心軸1506回りに回転させなが
ら横方向からAl蒸着1504を行い、厚さ150nm
の遮光用Al膜1505を形成する。この後、樹脂コー
トを溶媒中で超音波洗浄により除去する。
【0045】これから後の工程は、前実施例と同様に、
細線化光ファイバの探針とは反対側の端に十分な長さの
光ファイバを融着接続し、この光ファイバを通して、近
接場光プローブとして使用する際の光の出し入れを行
う。さらに、図4に示す装置を用いて、これまで説明し
たようにして作製した細線化光ファイバAと、同様に化
学エッチングを用いて細線化を行った別の細線化光ファ
イバBとをV字形に接合し、図6に示したV字カンチレ
バー形の近接場光プローブを作製する。
【0046】[実施例4]本発明の実施例4として、以
上の工程により作製したV字カンチレバー形の近接場光
プローブを用いたコンタクトAFM距離制御型の近接場
光プローブ走査加工装置の構成を図16に示す。図16
において、プローブ支持基板1602に取り付けたV字
カンチレバー形の近接場光プローブ1601の先端近傍
に背後からレーザB1603からレーザを照射し、その
反射光ビームスポットの位置変化を二分割センサ160
4で検出する。二分割センサ1604の差信号は近接場
光プローブ1601先端のz方向の撓み量に対応したA
FM信号であり、これをコンピュータ1608に入力す
る。
【0047】一方、xyzステージ1605をz方向に
駆動することにより、近接場光プローブ1601の先端
をxyzステージ1605上に搭載した基板1607上
のレジスト1606表面に対し、10E−7[N]以下
のファンデルワールス力が働く程度に接触させる。この
状態で、コンピュータ1608からxyzステージ駆動
信号を出力し、xyzステージ1605をxy方向に2
次元走査させる。
【0048】コンピュータ1608において、xyzス
テージ1605のxy方向駆動信号に対し、AFM信号
の大きさをマッピングすることにより、レジスト160
6の表面形状を知ることができ、これを元にレジスト1
606、すなわち基板1607に対する近接場光プロー
ブ1601先端の位置合わせを行う。さらに、近接場光
プローブ1601に接続した光ファイバ1609にレー
ザA1610からのレーザ光を集光レンズA1611で
入射し、近接場光プローブ1601先端に設けられた微
小開口から近接場光を発生させる。
【0049】レジスト1606表面に対し、近接場光プ
ローブ1601先端を間に10E−7[N]以下のファ
ンデルワールス力が働く程度に接触させたとき、両者の
間隔は100nm以下になっており、レジスト1606
表面における近接場光の強度は十分大きい。コンピュー
タ1608から出力されるxyzステージ1605のx
y駆動信号及びAFM信号に基づき、レジスト1606
・基板1607に対し近接場光プローブ先端が所定の位
置に位置合わせされたとき、コンピュータ1608から
出力されるレーザー制御信号に基づき、レーザA161
0の光照射・非照射の制御を行い、露光、すなわち、レ
ジスト1606に潜像パターン1612形成を行う。こ
れ以後は通常の半導体プロセスと同様である。
【0050】前述したV字形に接合されたカンチレバー
形近接場光プローブを用いることにより、露光時の近接
場光プローブのy方向走査時にy方向への撓み量がほと
んど無視できるほど小さく低減でき、近接場光微細加工
装置の加工精度が向上した。なお、本実施例で説明した
近接場光プローブは微細加工装置以外に近接場光を用い
た顕微鏡や記録再生装置にも用いることができ、同様の
効果を有している。
【0051】また、本実施例では、レジスト(試料、記
録媒体)表面に対する近接場光プローブの距離制御方式
として、コンタクトAFM制御方式を用いる場合につい
て説明したが、本実施例の近接場光プローブは、プロー
ブ径や長さを変えて撓み方向の弾性定数の値を変更する
ことにより、他に、タッピングAFM制御方式やノンコ
ンタクトAFM制御方式を用いることができる。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
化学エッチングにより光ファイバーを先鋭化する近接場
光プローブ作製において、クラッド部分をエッチングに
より除去し、コア部分を露出させ、円錐状のテーパー形
状部分を形成することにより、クラッド部分から光が漏
れることのない近接場光プローブが単純な工程で、安価
なコストで作製できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における近接場光プローブの
構成を示す図。
【図2】本発明の実施例1における化学エッチングを用
いて光ファイバを細線化する工程の説明図。
【図3】本発明の実施例1における細線化光ファイバを
回転させながら横方向から遮光用金属膜を形成する工程
の説明図。
【図4】本発明の実施例1における細線化光ファイバを
V字形に接合する工程の説明図。
【図5】本発明の実施例2におけるV字形の近接場光プ
ローブを用いたシアーフォース距離制御型の近接場光学
顕微鏡の構成図。
【図6】本発明の実施例3における本発明の工程を用い
て作製した近接場光プローブの構成図。
【図7】本発明の実施例3におけるCO2レーザ光照射
により細線化光ファイバ先端を曲げる工程の説明図。
【図8】本発明の実施例3におけるCO2レーザ照射の
際に細線化光ファイバを水平に支持した例を示す図。
【図9】本発明の実施例3におけるCO2レーザ照射の
際に曲がりストッパーがない例を示す図。
【図10】本発明の実施例3における第1の成膜工程で
ある先端が曲げられた細線化光ファイバを回転させなが
ら横方向から遮光用金属膜を形成する工程の説明図。
【図11】本発明の実施例3における近接場光プローブ
先端の微小開口の向きが被加工表面や試料表面、記録媒
体表面の法線方向と異なる様子を示す図。
【図12】本発明の実施例3における近接場光プローブ
先端の微小開口の向きが被加工表面や試料表面、記録媒
体表面の法線方向と一致する様子を示す図。
【図13】本発明の実施例3における樹脂コートで覆わ
れた細線化光ファイバ先端の微小開口の構成図。
【図14】本発明の実施例3における樹脂コート工程の
説明図。
【図15】本発明の実施例3における第2の成膜工程で
ある樹脂コートで先端を覆われた細線化光ファイバの側
面に横方向から遮光用金属膜を形成する工程の説明図。
【図16】本発明の実施例4におけるV字カンチレバー
形の近接場光プローブを用いたコンタクトAFM距離制
御型の近接場光プローブ走査加工装置の構成図。
【図17】従来例におけるシアーフォース方式距離制御
において光プローブ先端が往復振動からずれた運動を行
う例の説明図。
【図18】従来例における光プローブ先端が摩擦力を受
け、走査方向と反対方向に撓みを生じる場合の説明図。
【符号の説明】
101:細線化光ファイバA 102:細線化光ファイバB 103:探針 104:遮光用Alコーティング 105:微小開口 106:接着剤B 107:接合部分 108:光プローブ支持基板 109:接着剤A 110:接着剤C 111:元の光ファイバ 112:光 201:テフロン容器 202:エッチング液 203:光ファイバ 204:クラッド 205:コア 206:コア露出部分 207:エッチング終了時の光ファイバ 208:尖鋭化部分 209:エッチング途中の光ファイバ 301:細線化光ファイバ 302:Al蒸着 303:中心軸 304:光学的開口 305:遮光用Al膜 401:細線化光ファイバA 402:細線化光ファイバB 403:プローブ支持基板 404:接着剤A 405:xyzθ駆動ステージ 406:テープ 407:接着剤B 408:接着剤C 501:V字形の近接場光プローブ 502:プローブ支持基板 503:ピエゾ素子 504:ファンクションジェネレータ 505:レーザB 506:二分割センサ 507:xyzステージ 508:試料 509:ロックインアンプ 510:距離制御回路 511:光ファイバ 512:レーザA 513:集光レンズA 514:散乱光 515:集光レンズB 516:光電子増倍管 517:コンピュータ 518:ディスプレイ 601:細線化光ファイバA 602:細線化光ファイバB 603:探針 604:遮光用Alコート 605:微小開口 606:接着剤B 607:接合部分 608:光プローブ支持基板 609:接着剤A 610:接着剤C 611:元の光ファイバ 612:光 701:細線化光ファイバ 702:細線化光ファイバ支持部材 703:集光レンズ 704:CO2レーザ光 705:レーザ光照射位置 706:探針 707:xyzステージ 708:曲がりストッパー 801:水平に支持された細線化光ファイバ 802:CO2レーザ光 803:化学エッチングにより尖鋭化された探針 804:先端が丸まった探針 805:レーザ光照射位置 901:細線化光ファイバ支持部材 902:細線化光ファイバ 903:CO2レーザ光 904:レーザ光照射位置 1001:先端が曲げられた細線化光ファイバ 1002:Al蒸着 1003:中心軸 1004:光学的開口 1005:遮光用Al膜 1006:回転ステージ 1007:回転コーテイング時細線化光ファイバ支持部
材 1101:近接場光プローブC 1102:近接場光プローブD 1103:微小開口C l104:微小開口D l105:被加工表面、試料表面、記録媒体表面 1201:被加工表面、試料表面、記録媒体表面 1202:近接場光プローブA 1203:近接場光プローブB 1204:微小開口A 1205:微小開口B 1206:近接場光プローブの中心軸 1301:微小開口 1302:樹脂コート 1303:先端を曲げ微小開口を形成した細線化光ファ
イバ 1401:先端を曲げ、微小開口を形成した細線化光フ
ァイバ 1402:zステージ 1403:支持台 1404:樹脂溶液 1405:微小開口 1406:沈みストッパー 1501:微小開口形成部分 1502:樹脂コート 1503:細線化光ファイバ 1504:Al蒸着 1505:遮光用Al膜 1506:中心軸 1601:V字カンチレバー形の近接場光プローブ 1602:プローブ支持基板 1603:レーザB 1604:二分割センサ 1605:xyzステージ 1606:レジスト 1607:基板 1608:コンピュータ 1609:光ファイバ 1610:レーザA 1611:集光レンズA 1612:潜像パターン 1701:試料表面 1702:光プローブ 1703:ピエゾ素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G12B 21/06 G12B 1/00 601C

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光ファイバを加工して尖鋭化された探針の
    先端に光学的微小開口を有する近接場光プローブを作製
    する近接場光プローブの作製方法において、 前記光ファイバとして、エッチング液に対し、それぞれ
    エッチング速度の異なる材質のコア部分及びクラッド部
    分を有する光ファイバを用い、該光ファイバを該エッチ
    ング液に浸潤する工程と、 該エッチングにより該光ファイバの先端を尖鋭化する工
    程と、 該クラッド部分を該エッチングにより除去し、該コア部
    分を露出させる工程と、を有することを特徴とする近接
    場光プローブの作製方法。
  2. 【請求項2】前記光ファイバの先端を尖鋭化する工程に
    おいて、該光ファイバの先端を1μm以下の曲率半径に
    尖鋭化することを特徴とする請求項1に記載の近接場光
    プローブの作製方法。
  3. 【請求項3】前記光ファイバの先端を1μm以下の曲率
    半径に尖鋭化するに際して、該尖鋭化された先端部分と
    連なる円錐状のテーパー部分を、該先端部分と均一な材
    質で形成することを特徴とする請求項2に記載の近接場
    光プローブの作製方法。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれか1項に記載の近接
    場光プローブの作製方法で作製された近接場光プローブ
    を用い、尖鋭化された探針を有する先端部分を根元部分
    に対して曲げ加工によって曲げ、該曲げられた先端部分
    と該根元部分に対して遮光材料を成膜する工程を、該先
    端部分に対する第1の成膜工程と該根元部分に対する第
    2の成膜工程との二段階に分け、これら各成膜工程での
    成膜に際し、それぞれの異なる軸回りにプローブを回転
    させながら、その回転軸と垂直な方向からプローブ表面
    に遮光材料による成膜を行うことを特徴とする近接場光
    プローブの作製方法。
  5. 【請求項5】前記第1の成膜工程において、前記回転軸
    に垂直な方向に対して前記近接場光プローブの根元部分
    を支持する角度を、該近接場光プローブを使用する装置
    に取り付ける際に該近接場光プローブの根元部分が該近
    接場光プローブ先端を対向させる試料表面に対してなす
    角度と一致させることを特徴とする請求項4に記載の近
    接場光プローブの作製方法。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれか1項に記載の近接
    場光プローブの作製方法によって作製された近接場光プ
    ローブ。
  7. 【請求項7】請求項6に記載の近接場光プローブによっ
    て、該近接場光プローブの先端が片持ち梁の自由端とな
    るように基板に支持する一方、前記基板に一端が支持さ
    れた該近接場光プローブとは別の棒状部材の他端を、前
    記近接場光プローブの先端近傍に接合して、該近接場光
    プローブと該棒状部材とでV字形が形成されるようにし
    て構成されていることを特徴とする近接場光プローブ。
  8. 【請求項8】請求項6に記載の近接場光プローブを用
    い、該近接場光プローブの先端が片持ち梁の自由端とな
    るように基板に支持する工程と、 該近接場光プローブとは別の棒状部材の一端を該近接場
    光プローブの先端近傍へ接合するに際し、該近接場光プ
    ローブに対して該棒状部材のなす角度が所定の角度とな
    るように接合する工程と、 前記基板に、前記棒状部材の他端を支持する工程と、 を有することを特徴とする近接場光プローブの作製方
    法。
  9. 【請求項9】近接場光プローブによって試料表面を観察
    する近接場光学顕微鏡において、前記近接場光プローブ
    を請求項6〜7のいずれか1項に記載の近接場光プロー
    ブ、または請求項8に記載の近接場光プローブの作製方
    法によって作製された近接場光プローブによって構成し
    たことを特徴とする近接場光学顕微鏡。
  10. 【請求項10】近接場光プローブによって被加工面を微
    細加工する近接場光微細加工装置において、前記近接場
    光プローブを請求項6〜7のいずれか1項に記載の近接
    場光プローブ、または請求項8に記載の近接場光プロー
    ブの作製方法によって作製された近接場光プローブによ
    って構成したことを特徴とする近接場光微細加工装置。
  11. 【請求項11】近接場光プローブによって情報の記録再
    生を行う近接場光記録再生装置において、前記近接場光
    プローブを請求項6〜7のいずれか1項に記載の近接場
    光プローブ、または請求項8に記載の近接場光プローブ
    の作製方法によって作製された近接場光プローブによっ
    て構成したことを特徴とする近接場光記録再生装置。
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