JP2002161479A - 空気不透過性フッ素系複合シート - Google Patents

空気不透過性フッ素系複合シート

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JP2002161479A
JP2002161479A JP2000361779A JP2000361779A JP2002161479A JP 2002161479 A JP2002161479 A JP 2002161479A JP 2000361779 A JP2000361779 A JP 2000361779A JP 2000361779 A JP2000361779 A JP 2000361779A JP 2002161479 A JP2002161479 A JP 2002161479A
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web
fibers
fluororesin
composite sheet
fiber
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JP2000361779A
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Katsutoshi Yamamoto
勝年 山本
Jun Asano
純 浅野
Shinichi Chaen
伸一 茶圓
Tomohisa Konishi
智久 小西
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Belt Conveyors (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Manufacturing Of Multi-Layer Textile Fabrics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 テント材や型枠材などとして有用な、空気不
透過性、軽量性、耐候性に優れているほか、離型性、表
面平滑性、撥水撥油性、耐水性、耐汚染性、耐食性、耐
薬品性、生物難付着性、難燃性、他材との接着性などに
も優れ、また着色も容易でなフッ素樹脂系の複合シート
を提供する。 【解決手段】 分枝を有するフッ素樹脂ステープルファ
イバーを含む熱融着性ウェブと、織布または編布からな
る基布とが結合した複合シートであって、該ウェブと基
布との結合がウェブ中の繊維が基布に投錨的に交絡した
結合であり、かつ基布に交絡したウェブ中の繊維同士が
熱融着することにより形成されており、該ウェブ表面に
フッ素樹脂塗膜が形成されている空気不透過性フッ素系
複合シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気不透過性でし
かも着色が自在な機械的強度が大きく、離型性、耐候性
にもすぐれるフッ素系複合シートに関する。この複合シ
ートは建築物の内装材、テント用シート材、型枠、搬送
ベルト、各種ライニング材などとして有用である。
【0002】
【従来の技術】テント用シート材などには通気性が求め
られる場合もあるが、逆に埃や臭い、汚染された空気や
蒸気などを遮断することが望まれる場合もある。いずれ
の場合も強度と防水性や耐汚染性が要求されるが、空気
不透過性のシート材としては、(1)ガラスクロスなど
の基布にポリテトラフルオロエチレン(PTFE)など
のフッ素樹脂フィルムを接着した複合シート(ラミネー
トシート)、または(2)ガラスクロスなどの基布にP
TFEの粒子などのフッ素系樹脂粒子を水性分散液の形
で含浸させたのち溶融して基布の目をPTFEで埋めた
シートが知られている。
【0003】しかし上記(1)のシート材は、ガラスク
ロスなどの基布との接着力が小さく、たとえばこのシー
ト材を内側にライニングした場合、薬液や温度変化など
によって容易に剥離してしまうという問題がある。
【0004】また上記(2)のシート材では、基布の両
面にPTFEの溶融層が形成されるため、他の材料と接
着剤で接合する場合そのままでは接着強度が不充分であ
り、接着のためには接着面を脱フッ素処理する必要があ
るという問題がある。
【0005】さらに、従来のフッ素系材料を使用したシ
ート材では、着色性などの意匠性の面からも、顔料粒子
の分離や染料成分の分解が起きやすいため、着色が制限
されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、空気不透過
性でしかも着色が自在で、機械的強度が大きく、離型
性、耐候性も良好なフッ素系複合シートを提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、分枝
を有するフッ素樹脂ステープルファイバーを含む熱融着
性ウェブと、織布または編布からなる基布とが結合した
複合シートであって、該ウェブと基布との結合がウェブ
中の繊維が基布に投錨的に交絡した結合であり、かつ基
布に交絡したウェブ中の繊維同士が熱融着することによ
り形成されており、該ウェブ表面にフッ素樹脂塗膜が形
成されている空気不透過性フッ素系複合シートに関す
る。
【0008】熱融着される分枝を有するフッ素樹脂ステ
ープルファイバー、すなわち熱融着する前の分枝を有す
るフッ素樹脂ステープルファイバーとしては、半焼成P
TFEのステープルファイバー、焼成または半焼成のビ
ニルエーテル変性PTFEのステープルファイバーまた
はエチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETF
E)のステープルファイバーが好ましい。
【0009】また熱融着前の熱融着性ウェブは、分枝を
有するフッ素樹脂ステープルファイバーとして、半焼成
PTFEのステープルファイバー、ビニルエーテル変性
PTFEのステープルファイバーおよびETFEのステ
ープルファイバーの少なくとも2種の混合繊維を含んで
いてもよい。
【0010】熱融着前の熱融着性ウェブは、分枝を有す
るフッ素樹脂ステープルファイバーのみから構成されて
いてもよいし、分枝を有するフッ素樹脂ステープルファ
イバー以外のフッ素樹脂繊維および/または非フッ素樹
脂繊維を含んでいてもよい。
【0011】熱融着前の分枝を有するフッ素樹脂ステー
プルファイバー以外のフッ素樹脂繊維および/または非
フッ素樹脂繊維は熱溶融性樹脂繊維であることが好まし
い。
【0012】基布の片面に交絡されている熱融着性ウェ
ブの交絡量としては、25〜1000g/m2、好まし
くは50〜500g/m2である。
【0013】本発明において空気不透過性を付与する働
きはフッ素樹脂塗料の硬化層である。フッ素樹脂塗料と
しては、市販または従来公知のフッ素樹脂塗料、特に耐
候性に優れる硬化型フッ素樹脂塗料が好ましい。
【0014】また、熱融着性ウェブを構成するステープ
ルファイバーまたは繊維の少なくとも1種が顔料で着色
されているか、フッ素樹脂塗料に顔料を配合している場
合は、意匠性の高い製品が提供できる。
【0015】基布を構成する繊維としては、ガラス繊
維、カーボン繊維、金属繊維、ポリイミド繊維、パラア
ラミド繊維、メタアラミド繊維、これらを複合した複合
繊維またはこれらの混合繊維が好ましい。
【0016】かかる複合シートは、分枝を有するフッ素
樹脂ステープルファイバーを含む熱融着性ウェブを織布
または編布からなる基布の少なくとも片面に機械力によ
り投錨的に交絡結合したのち、該ウェブに含まれる繊維
の最低溶融温度以上に加熱して少なくともウェブ中の繊
維同士を熱融着し、ついで該ウェブにフッ素樹脂塗料を
塗布または含浸したのち硬化することにより製造でき
る。
【0017】熱融着処理は、基布と熱融着性ウェブとを
一体に加圧しながら加熱することが好ましい。
【0018】また、分枝を有するフッ素樹脂ステープル
ファイバーを含む熱融着性ウェブを織布または編布から
なる基布の少なくとも片面に機械力により投錨的に交絡
結合したのち、該ウェブに含まれる繊維の最低溶融温度
以上に加熱して少なくともウェブ中の繊維同士を熱融着
して複合材とし、ついで該複合材を目的とする形状に成
形したのち該複合材のウェブにフッ素樹脂塗料を塗布ま
たは含浸し硬化することにより、本発明の複合シートを
有する成形物を製造することもできる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の特徴は、本来は結合しに
くいフッ素樹脂の繊維を基布に強固に結合し、さらに耐
候性や空気不透過性を付与する点にある。そのために本
発明では、フッ素樹脂繊維として有効な絡合が可能な分
枝を有するステープルファイバーを含む熱融着性のウェ
ブを用い、ついでこのウェブを機械力により投錨的に基
布と交絡させて基布の孔と繊維をしっかり絡ませる。そ
の後、そのまま加熱(要すれば加圧)し、あるいはフッ
素樹脂フィルムを置いた後に一緒に加熱(要すれば加
圧)してウェブ中の繊維およびフッ素樹脂フィルムの少
なくとも一部を溶融して基布およびウェブとの結合をさ
らに強固にしたものである。
【0020】分枝を有するフッ素樹脂ステープルファイ
バーおよびウェブとしては、WO96/10668号パ
ンフレット、WO97/26135号パンフレットなど
に記載されている分枝を有するフッ素樹脂ステープルフ
ァイバーおよびウェブが使用できる。フッ素樹脂として
はPTFE、ビニルエーテル変性PTFE、ETFEな
どがあげられる。PTFEは半焼成したものが相互の熱
融着性に優れている点から好ましい。また、ビニルエー
テル変性PTFEおよびETFEは熱溶融温度がPTF
Eよりも低いので、絡合後の加熱溶融温度を低くでき、
基布として融点の低いものが使用できる点、さらには繊
維間および基布との結合力が大きいので、同じ基布とウ
ェブ量であっても加熱溶融条件をコントロールすること
により、得られる複合シートの強度や通気度を制御でき
る点で好ましい。
【0021】熱融着性ウェブはこれらのフッ素樹脂ステ
ープルファイバーの1種または2種以上の混合物のみで
構成してもよいし、さらに熱溶融性の非フッ素系の樹脂
繊維または分枝を有さないフッ素樹脂繊維を混合しても
よい。比較的低温の融点をもつ非フッ素系の樹脂繊維を
混合するときは熱溶融による結合をこの非フッ素系の樹
脂繊維で行なうことができ、さらに基布の種類を広げる
ことができる。もちろん高融点の非フッ素系樹脂繊維、
または金属繊維、炭素繊維、ガラス繊維などの無機繊維
でもよい。
【0022】非フッ素系の樹脂としては、たとえば低融
点のものとしてはポリエチレン、ポリプロピレンなどの
ポリオレフィン類などがあげられ、高融点のものとして
はポリイミド、パラアラミド、メタアラミド、ポリフェ
ニレンスルファイド、フェノール樹脂、ポリエステルな
どがあげられる。分枝を有しないフッ素樹脂繊維または
非フッ素系繊維の混合量はウェブ全体の95重量%まで
である。
【0023】好ましい熱融着性ウェブとしては、前記分
枝を有するフッ素樹脂ステープルファイバーのみからな
るものである。また、PTFEを使用しかつ融着による
結合を強化する場合はETFEステープルファイバーを
5〜95重量%配合することが好ましい。
【0024】分枝を有するフッ素樹脂ステープルファイ
バーは、前記WO96/10668号パンフレット、W
O97/26135号パンフレットなどに記載されてい
る方法により製造できる。すなわち、フッ素樹脂のフィ
ルムを1軸延伸し、これを延伸方向にスプリットしてネ
ットワーク(網目)状のものにした後、網目を切断し、
また適当な長さに切断する方法である。得られたステー
プルファイバーは分枝を有するので極めて絡合性が高い
ものである。
【0025】この際、原料のフッ素樹脂フィルムを作製
する段階で顔料入りのフッ素樹脂ペレットを使用するこ
とにより、またはPTFEの乳化重合粉末に顔料を成形
助剤と共に押出すことにより、目的とするステープルフ
ァイバーを任意の色に着色することができる。顔料とし
ては通常のものが使用できる。
【0026】これらのステープルファイバーまたはステ
ープルファイバーと他の繊維との混合物をカード機など
を定法により用いてウェブを形成する。
【0027】ついでウェブを基布の片面または両面に機
械的に交絡させるが、その交絡方法としては、交絡の結
果、基布の孔にウェブ中の繊維が絡み合うこと、すなわ
ち投錨的に交絡することが重要である。したがって、交
絡方法としてはウォータージェット法、ニードルパンチ
法などが好ましい。
【0028】基布はステープルファイバーが投錨的に交
絡するための貫通孔を有することが必要である。したが
って織布または編布が好ましい。織り方や編み方は目的
や用途に応じて適宜選択すればよい。基布の繊維として
は、後述する加熱溶融処理に耐え、かつ強度の大きな布
を提供できるものが好ましい。具体的には、ガラス繊
維、炭素繊維、金属繊維などの無機繊維、ポリイミド繊
維、パラアラミド繊維などの合成樹脂繊維が好ましい
が、融点の低い繊維をウェブに配合する場合や加熱処理
時間が短い場合などでは、メタアラミド繊維、ポリフェ
ニレンスルフィド繊維、フェノール樹脂繊維、ポリエス
テル繊維なども使用できる。
【0029】熱融着性ウェブの基布への交絡量は、ウェ
ブの繊維の種類や複合シートの使用目的や用途に応じて
設定すればよいが、通常、片面で25〜1000g/m
2、好ましくは50〜500g/m2である。
【0030】本発明の複合シートは、ウェブ中の熱融着
性繊維(ステープルファイバーなど)が基布の孔(目)
に充分に絡んだ状態で熱融着繊維を加熱加圧し、基布と
絡んだまま繊維の一部または全部を繊維同士で溶融結着
させるので、大きな結合力が得られる。したがって、加
熱は基布に絡んだ繊維の一部または全部が溶融する程度
の条件で行なうことが望ましい。
【0031】こうした条件を満たす加熱加圧方法として
は、たとえば加熱した2枚の金属板でウェブと基布を挟
み所定時間加圧する方法、加圧ベルトと加熱ロールで任
意の距離をニップする方法などがあげられる。加熱温度
としてはウェブを構成している繊維の種類や量、基布の
種類や厚さなどにより異なるが、フッ素樹脂としてPT
FEを使用する場合は330〜400℃の範囲の温度を
採用すればよい。加圧力は目的とする厚さなどにより適
宜選定すればよいが、0.01〜10MPa・Gの範囲
で選定すればよい。加熱時間は通常、10秒間〜30分
間である。
【0032】このように加熱加圧することにより、ウェ
ブ中の繊維同士および繊維と基布とを強力に結合するこ
とができる。
【0033】かくして得られるウェブと基布の複合体は
多孔性で通気性があり、通気性が望まれる用途において
有用であるが、多孔性であるため空気中や水中、薬液中
の汚染物質が孔に留まったり、危険な薬液が漏出してし
まう。本発明の複合シートでは、さらにこの複合体のウ
ェブの表面にフッ素樹脂塗料を塗布または含浸し硬化さ
せることにより空気不透過性にしたものである。
【0034】フッ素樹脂塗料は、前記のとおり、市販ま
たは従来公知のフッ素樹脂塗料、特に耐候性に優れる硬
化型フッ素樹脂塗料が好ましい。具体的にはテトラフル
オロエチレン(TFE)系樹脂塗料、ビニリデンフルオ
ライド(VdF)系樹脂塗料、クロロトリフルオロエチ
レン(CTFE)系樹脂塗料などがあげられる。これら
のフッ素樹脂塗料は硬化型塗料であり、硬化剤、さらに
要すれば顔料、フィラーなどが配合されていてもよい。
塗料形態は有機溶剤型、水性分散型、粉体型のいずれで
もよいが、ウェブの空隙への浸入性に優れる点から溶剤
型が好ましい。
【0035】フッ素樹脂塗料の具体例としては、硬化型
TFE系樹脂塗料として、ダイキン工業(株)製のゼッ
フルシリーズ(たとえばGK−510)などがあげられ
る。
【0036】フッ素樹脂塗料の塗布量または含浸量は、
塗布面の平滑度、多孔質度などによって異なるが、通常
10〜200g/m2程度、好ましくは20〜100g
/m2である。少なすぎると塗装表面に孔を残すことに
なり、多すぎるとシートが重くなりかつ硬くなる傾向に
ある。
【0037】本発明の複合シートで使用するフッ素樹脂
塗料は透明な皮膜を形成するので、前記のように顔料を
添加して種々の意匠性に優れたシートとすることができ
るし、ウェブを構成する繊維を着色して意匠性を高める
こともできる。さらに、フッ素樹脂塗膜表面に絵柄や文
字を描くこともでき、複雑な意匠を表示することができ
る。
【0038】本発明においては、空気不透過性は表面の
フッ素樹脂塗膜のみから与えられ、残余の層は多孔質体
であるので、軽量性にも優れている。
【0039】また、本発明の複合シートは空気不透過性
のほか、表面に存在するフッ素樹脂塗膜およびフッ素樹
脂製のウェブの働きとして、離型性、表面平滑性、撥水
撥油性、耐水性、耐汚染性、耐食性、耐薬品性、生物難
付着性などがあり、また、基布をガラスクロスなどの材
料とするときは、難燃性や他材との接着強度の向上など
といった優れた性質を有している。
【0040】つぎに以上の性質を利用した本発明の複合
シートの用途について説明する。
【0041】(1)難燃性と軽量性、さらには自由に着
色できるという性質を利用する用途 各種構造物の屋根材や外装材に有用である。 具体的用途:競技場、水泳遊戯プール、イベント会場、
仮設住居、温室栽培場、格納庫などの大型テント施設の
シート;そのほかアウトドア用の各種テント材
【0042】(2)表面平滑性、耐水性、難燃性、撥水
撥油性、意匠性を利用した用途 除雪や除氷が容易であるので寒冷地の屋根材や外装材に
有用である。 具体的用途:寒冷地の屋根材や瓦、アーケードの屋根材
【0043】(3)耐汚染性、表面平滑性、撥水撥油
性、意匠性を利用した用途 汚れが付きにくく除去しやすいので、汚れが発生付着し
やすい構造物の内装材、標識、看板として有用である。 具体的用途:トンネルの内張り、ガードレールの表面
材、看板、標識
【0044】(4)離型性、耐食性、耐薬品性、可撓性
を利用した用途 種々の型に追随できるので複雑な型枠として有用であ
る。 具体的用途:管型コンクリート型枠、トンネル工事用コ
ンクリート型枠、高層建築用コンクリート型枠、水中コ
ンクリート型枠、樹脂注型用型枠、FRP用型枠など
【0045】(5)生物の難付着性、耐汚染性を利用し
た用途 藻や水生生物が付着しにくく除去しやすい性質、黴など
が付着しにくく除去しやすい性質から、水または湿気の
多い環境に使用する各種設備、器具の材料として有用で
ある。 具体的用途:漁槽、輸送用生簀などの水槽;嫌気性菌用
発酵槽などの各種発酵槽;植木鉢などの撥水性容器;厨
房設備の内装材などの水周り材料
【0046】(6)耐熱性、離型性、耐食性を利用した
用途 具体的用途:高温成形品や加工食品、粘調物品の搬送用
ベルトの表面材
【0047】(7)耐薬品性、撥水撥油性、耐食性を利
用した用途 具体的用途:各種薬液容器、輸送パイプラインのライニ
ングなど
【0048】(8)耐熱性、耐食性、耐薬品性を利用し
た用途 具体的用途:溶鉱炉や焼却炉の排ガス配管など
【0049】
【実施例】つぎに本発明の複合シートを実施例にしたが
って説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定され
るものではない。
【0050】実施例1 (熱融着性ウェブの作製)PTFEファインパウダーか
ら常法により未焼成フィルムを作製し、337℃に加熱
した塩浴中で45秒間熱処理することにより半焼成フィ
ルムを得、350℃で25倍に一軸延伸した。この一軸
延伸フィルムを回転速度4500rpm、フィルム送り
速度1.5m/分で針刃ロールにより擦過解繊して分枝
およびループを有するPTFEステープルファイバーの
綿状物を製造した。得られたPTFEステープルファイ
バーの繊維長は概ね1〜100mmの間にあり、比表面
積は3.3m2/gであり、平均繊維径は10μmであ
った。
【0051】得られたPTFEステープルファイバーの
綿状物から目付250g/m2のウェブを作製した。
【0052】(基布との絡合処理)基布として縦48本
/インチおよび横48本/インチの織密度を有するガラ
ス繊維の二重織りの織布を用い、この上に前記PTFE
のウェブを載せ、ウォータージェットニードル法により
後述の条件下でPTFEステープルファイバーとガラス
繊維織布との絡合物を製造した。
【0053】(ウォータージェットニードルの条件)ウ
ォータージェットニードルの吐出し孔の配置は、孔径の
異なる4列の吐き出し孔(吐出し孔径は順に150μ
m、130μm、120μmおよび100μm)が幅方
向に約1mm間隔の配列で長手方向に配置されたもので
あり、それぞれの列の吐き出し圧力条件をつぎのとおり
に変更しながら3回処理した。
【0054】 吐き出し孔径(μm) 圧力条件(kgf/cm2) 1回目 150 15 130 20 120 35 100 55 2回目 150 70 130 85 120 85 100 85 3回目 150 85 130 85 120 100 100 100
【0055】(ウェブと基布の加熱加圧処理)得られた
PTFEウェブとガラス繊維織布との絡合物を金型の汚
れを防ぐために360℃に加熱した2枚の金属板(有効
加熱面積200mm×250mm)で挟み、面圧力0.
25MPa(2.5kgf/cm2)にて10分間ヒー
トプレスした。
【0056】(フッ素樹脂塗料の塗布含浸)TFE系フ
ッ素樹脂塗料(ゼッフル(登録商標)GK−510。ダ
イキン工業(株)製の耐候性塗料。50重量%酢酸ブチ
ル溶液)100重量部とイソシアネート系硬化剤(コロ
ネート(商標)HX。日本ポリウレタン工業(株)製)
12重量部を混合し、ついで酢酸ブチルをさらに20重
量%追加してフッ素樹脂塗料を調製した。
【0057】このフッ素樹脂塗料を上記で得られた熱処
理ウェブ基布複合体のPTFEウェブ側に塗布(乾燥後
固形分30g/m2)し、充分含浸させた後赤外線ラン
プで2時間かけて硬化させ、本発明の複合シートを作製
した。
【0058】
【発明の効果】本発明の複合シートは空気不透過性、軽
量性、耐候性に優れているほか、フッ素樹脂塗膜および
フッ素樹脂製のウェブの働きとして、離型性、表面平滑
性、撥水撥油性、耐水性、耐汚染性、耐食性、耐薬品
性、生物難付着性などがあり、また、基布をガラスクロ
スなどの材料とするときは、難燃性や他材との接着強度
の向上などといった優れた性質を有しており、着色も容
易である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D06M 17/00 D06M 17/00 B J (72)発明者 茶圓 伸一 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内 (72)発明者 小西 智久 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内 Fターム(参考) 3F024 AA01 AA07 AA13 AA16 AA17 BA05 CA08 4F100 AB01B AD11B AG00B AK01A AK04A AK17A AK17C AK18A AK21A AK47B AK49B AL01A AL06A BA03 BA07 BA10B BA10C BA13 CA13A CA13B CC00C CC03C DG01A DG01B DG03A DG06A DG12B DG13B DG18A EC03B EC032 EC09B EC092 EH012 EH46C EH462 EJ082 EJ172 EJ26 EJ37 EJ422 EJ48A EJ822 GB08 JB01 JB02 JB04 JB06 JB07 JB12C JC00 JD02 JJ07 JK01 JK06 JK15 JL06 JL09 JL10A JL10B JL11 JL12A JL14 YY00A 4L032 AA05 AB00 AB01 AC01 BD01 BD03 DA00 DA02 EA00 EA06 4L033 AA06 AA08 AA09 AB01 AB05 AB06 AC15 CA22

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分枝を有するフッ素樹脂ステープルファ
    イバーを含む熱融着性ウェブと、織布または編布からな
    る基布とが結合した複合シートであって、該ウェブと基
    布との結合がウェブ中の繊維が基布に投錨的に交絡した
    結合であり、かつ基布に交絡したウェブ中の繊維同士が
    熱融着することにより形成されており、該ウェブ表面に
    フッ素樹脂塗膜が形成されている空気不透過性フッ素系
    複合シート。
  2. 【請求項2】 分枝を有するフッ素樹脂ステープルファ
    イバーが、半焼成ポリテトラフルオロエチレンのステー
    プルファイバーである請求項1記載の複合シート。
  3. 【請求項3】 分枝を有するフッ素樹脂ステープルファ
    イバーが、焼成または半焼成のビニルエーテル変性ポリ
    テトラフルオロエチレンのステープルファイバーである
    請求項1記載の複合シート。
  4. 【請求項4】 分枝を有するフッ素樹脂ステープルファ
    イバーが、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体
    のステープルファイバーである請求項1記載の複合シー
    ト。
  5. 【請求項5】 熱融着性ウェブが、半焼成ポリテトラフ
    ルオロエチレンのステープルファイバー、ビニルエーテ
    ル変性ポリテトラフルオロエチレンのステープルファイ
    バーおよびエチレン−テトラフルオロエチレン共重合体
    のステープルファイバーの少なくとも2種の混合繊維を
    含む請求項1記載の複合シート。
  6. 【請求項6】 熱融着性ウェブが、分枝を有するフッ素
    樹脂ステープルファイバーのみからなる請求項1〜5の
    いずれかに記載の複合シート。
  7. 【請求項7】 熱融着性ウェブが、分枝を有するフッ素
    樹脂ステープルファイバー以外のフッ素樹脂繊維および
    /または非フッ素樹脂繊維を含む請求項1〜5のいずれ
    かに記載の複合シート。
  8. 【請求項8】 分枝を有するフッ素樹脂ステープルファ
    イバー以外のフッ素樹脂繊維および/または非フッ素樹
    脂繊維が熱溶融性樹脂繊維である請求項7記載の複合シ
    ート。
  9. 【請求項9】 フッ素樹脂塗料が、硬化性フッ素樹脂塗
    料である請求項1〜8のいずれかに記載の複合シート。
  10. 【請求項10】 基布の片面に交絡されている熱融着性
    ウェブの交絡量が、25〜1000g/m2である請求
    項1〜9のいずれかに記載の複合シート。
  11. 【請求項11】 基布を構成する繊維が、ガラス繊維、
    カーボン繊維、金属繊維、ポリイミド繊維、パラアラミ
    ド繊維、メタアラミド繊維、これらを複合した複合繊維
    またはこれらの混合繊維である請求項1〜10のいずれ
    かに記載の複合シート。
  12. 【請求項12】 フッ素樹脂フィルムおよび/または熱
    融着性ウェブを構成するステープルファイバーまたは繊
    維の少なくとも1種が顔料で着色されている請求項1〜
    11のいずれかに記載の複合シート。
  13. 【請求項13】 分枝を有するフッ素樹脂ステープルフ
    ァイバーを含む熱融着性ウェブを織布または編布からな
    る基布の少なくとも片面に機械力により投錨的に交絡結
    合したのち、該ウェブに含まれる繊維の最低溶融温度以
    上に加熱して少なくともウェブ中の繊維同士を熱融着
    し、ついで該ウェブにフッ素樹脂塗料を塗布または含浸
    したのち硬化することを特徴とする請求項1〜12のい
    ずれかに記載のフッ素系複合シートの製造法。
  14. 【請求項14】 熱融着を基布と熱融着性ウェブとを一
    体に加圧しながら加熱する請求項13記載の製造法。
  15. 【請求項15】 分枝を有するフッ素樹脂ステープルフ
    ァイバーを含む熱融着性ウェブを織布または編布からな
    る基布の少なくとも片面に機械力により投錨的に交絡結
    合したのち、該ウェブに含まれる繊維の最低溶融温度以
    上に加熱して少なくともウェブ中の繊維同士を熱融着し
    て複合材とし、ついで該複合材を目的とする形状に成形
    したのち該複合材のウェブにフッ素樹脂塗料を塗布また
    は含浸し硬化することを特徴とする請求項1〜12のい
    ずれかに記載のフッ素系複合シートを使用して成形物を
    製造する方法。
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