JP2002161342A - 強度、耐疲労性及び耐食性に優れた構造用鋼 - Google Patents

強度、耐疲労性及び耐食性に優れた構造用鋼

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JP2002161342A
JP2002161342A JP2000358122A JP2000358122A JP2002161342A JP 2002161342 A JP2002161342 A JP 2002161342A JP 2000358122 A JP2000358122 A JP 2000358122A JP 2000358122 A JP2000358122 A JP 2000358122A JP 2002161342 A JP2002161342 A JP 2002161342A
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fatigue
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structural steel
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Kenji Fuda
賢治 附田
Hisafumi Hirose
尚史 広瀬
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Daido Steel Co Ltd
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Daido Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 Cr含有量が1.0〜3.0%である従来の
高強度、高耐疲労構造用鋼と同様に強度及び耐疲労強度
が優れており、さらに耐食性も優れている構造溶鋼を提
供すること。 【解決手段】 重量%で、C:0.30%以下、Ni:
10.0〜18.0%、Co:8.0〜16.0%、M
o:1.0〜5.0%、Al:0.5〜3.0%、C
r:3.0超え〜10.0%、Ti:0.10%以下及
びS:0.0030%以下を含有し、残部がFe及び不
可避的不純物からなる強度、耐疲労性及び耐食性に優れ
た構造用鋼。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、強度、耐疲労性及
び耐食性に優れた構造用鋼、詳細にはマルエージング鋼
の疲労特性及び耐食性を改善したものに相当する強度、
耐疲労性及び耐食性に優れた構造用鋼に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、高強度で、かつ高靱性の鋼として
マルエージング鋼(C:0.03%以下、Ni:12.
0〜25.0%、Co:8.0〜12.5%、Mo:
3.5〜4.8%、Ti:0.2〜1.7%及びAl:
0.1〜0.3%を含有し、残部がFe及び不可避的不
純物)が知られている。このマルエージング鋼は、強度
が極めて高く、また靱性が優れているとともに、被削
性、加工性及び溶接性も優れているので、タービンエン
ジンの羽根シャフト、航空機用部品、抗張力ボルトなど
の多くの用途に用いられている。
【0003】上記従来のマルエージング鋼は、高強度
で、かつ高靱性であるが、疲労強度などの疲労特性が十
分でないため、疲労特性を改善したものが求められてい
た。しかし、従来のマルエージング鋼は、Ti及びMo
をNiと化合させて金属化合物を析出させ、その析出に
よって二次硬化させて高強度にしているものであるた
め、このTi系非金属介在物が疲労強度を低下する原因
であることが知られていたが、疲労強度を改善すること
が困難であった。
【0004】近年、上記従来のマルエージング鋼の疲労
強度を改善したものに相当する高強度、高耐疲労構造用
鋼、すなわちC:0.3%以下、Ni:10.0〜1
8.0%、Co:8.0〜16.0%、Mo:1.0〜
5.0%、Al:0.5〜1.3%、Cr:1.0〜
3.0%及びTi:0.10%以下を含有し、残部がF
e及び不可避的不純物からなるものが開発され、米国特
許第5,393,488号として特許されている。この
高強度、高耐疲労構造用鋼は、従来のマルエージング鋼
の添加元素であるTiの代わりにAl及びCrを添加し
たもので、疲労強度を低下する原因のTi系非金属介在
物をほとんど含有していないため、高強度であるととも
に、靱性が優れており、さらに被削性、加工性及び溶接
性も優れており、また耐疲労強度も優れているものであ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記高強度、
高耐疲労構造用鋼は、高強度であるとともに、靱性、被
削性、加工性及び溶接性も優れており、また耐疲労強度
も優れているものであるが、耐食性が十分でないという
問題点があった。本発明は、上記高強度、高耐疲労構造
用鋼と同様に高強度であるとともに、靱性、被削性及び
加工性も優れており、さらに耐疲労強度も優れており、
また耐食性も優れた構造用鋼を提供することを課題とし
ている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明者らは、上記米国特許の高強度、高耐疲労構
造用鋼について、その耐食性、特に応力腐食割れ性を改
善するために鋭意研究していたところ、Crを3.0%
を超えて含有すれば、強度、靱性、被削性、加工性及び
溶接性耐疲労強度を低下することなく、耐食性、特に耐
応力腐食割れ性が優れたものとなるとの知見を得た。本
発明は、これらの知見に基づいて発明されたものであ
る。
【0007】すなわち、本発明の強度、耐疲労性及び耐
食性に優れた構造用鋼においては、C:0.30%以
下、好ましくは0.15〜0.25%、Ni:10.0
〜18.0%、Co:8.0〜16.0%、Mo:1.
0〜5.0%、Al:0.5〜3.0%、Cr:3.0
超え〜10.0%、Ti:0.10%以下及びS:0.
0030%以下を含有し、残部がFe及び不可避的不純
物からなるものとすることである。
【0008】さらに、本発明の強度、耐疲労性及び耐食
性に優れた構造用鋼においては、C:0.30%以下、
好ましくは0.15〜0.25%、Ni:10.0〜1
8.0%、Co:8.0〜16.0%、Mo:1.0〜
5.0%、Al:0.5〜3.0%、Cr:3.0超え
〜10.0%、Ti:0.10%以下及びS:0.00
30%以下を含有し、さらにREM:0.005〜0.
020%及びZr:0.005〜0.04%のうちの1
種又は2種を含有し、必要に応じてV:0.01〜1.
0%、Nb又はTa:0.01〜1.0%、W:0.0
1〜1.0%及びCu:0.01〜1.0%のうちの1
種又は2種以上を含有し、さらに必要に応じてCa:
0.0003〜0.003%及びPb:0.001〜
0.005%のうちの1種又は2種を含有し、残部がF
e及び不可避的不純物からなるものとすることである。
【0009】また、本発明の強度、耐疲労性及び耐食性
に優れた構造用鋼においては、C:0.30%以下、好
ましくは0.15〜0.25%、Ni:10.0〜1
8.0%、Co:8.0〜16.0%、Mo:1.0〜
5.0%、Al:0.5〜3.0%、Cr:3.0超え
〜10.0%、Ti:0.10%以下及びS:0.00
30%以下を含有し、さらにV:0.01〜1.0%、
Nb又はTa:0.01〜1.0%、W:0.01〜
1.0%及びCu:0.01〜1.0%のうちの1種又
は2種以上を含有し、必要に応じてCa:0.0003
〜0.003%及びPb:0.001〜0.005%の
うちの1種又は2種を含有し、残部がFe及び不可避的
不純物からなるものとすることである。
【0010】また、本発明の強度、耐疲労性及び耐食性
に優れた構造用鋼においては、C:0.30%以下、好
ましくは0.15〜0.25%、Ni:10.0〜1
8.0%、Co:8.0〜16.0%、Mo:1.0〜
5.0%、Al:0.5〜3.0%、Cr:3.0超え
〜10.0%、Ti:0.10%以下及びS:0.00
30%以下を含有し、さらにCa:0.0003〜0.
003%及びPb:0.001〜0.005%のうちの
1種又は2種を含有し、残部がFe及び不可避的不純物
からなるものとすることである。なお、Nb又はTaと
は、Nb単独、Ta単独またはNb及びTaの混合物の
ことである。
【0011】
【作用】本発明は、上記米国特許の構造用鋼の成分組成
のCr含有量を増量してCrを3.0超え〜10.0%
含有させているので、上記米国特許の構造用鋼と同様に
強度および耐疲労性が優れていると共に、耐食性、特に
耐応力腐食割れ性が優れたものとなる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下本発明の強度、耐疲労性及び
耐食性に優れた構造用鋼について詳細に説明する。先
ず、各成分及びその組成について説明する。 C:0.3%以下 従来のマルエージング鋼においては、Cは、Tiと結合
してTi炭化物を形成し、強度、延性及び靱性を劣化さ
せるので、0.03%以下にすることが要求されてい
た。しかし、本発明の高強度、高耐疲労構造用鋼におい
ては、Cは、時効によりCr及びMoと結合して炭化物
を析出させ、二次硬化をさせるので、そのために含有さ
せる元素であるが、0.3%を超えると硬くなり過ぎて
機械加工が困難になると共に、延性及び靱性が低下する
ので、その含有量を0.3%以下とする。好ましい含有
量は、0.15〜0.25%であり、よりに好ましい含
有量は、0.18〜0.22%である。
【0013】Ni:10.0〜18.0% Niは、マトリックスをオーステナイトにし、固溶化熱
処理温度から室温まで放冷することによりマトリックス
をマルテンサイトにして強度及び靱性を向上させ、延性
─靱性遷移温度を高くすると共に、時効によりMo、A
lと金属間化合物を析出し、二次硬化させるので、その
ために含有させる元素である。それらの作用効果を得る
ためには10.0%以上含有させる必要があるが、1
8.0%を超えると固溶化熱処理温度から室温まで放冷
してもオーステナイトが残って全体がマルテンサイトに
ならないので、その含有量を10.0〜18.0%にす
る。
【0014】Co:8.0〜16.0% Coは、時効効果特性を高めて強度を向上させると共
に、マルテンサイ変態温度を高めてマルテンサイ変態を
し易くするので、それらのために含有させる元素であ
る。それらの作用効果を得るためには8.0%以上含有
させる必要があるが、16.0%を超えてもこれらの作
用効果は飽和し、コストも高くなるので、その含有量を
8.0〜16.0%にする。
【0015】Mo:1.0〜5.0% Moは、時効によりNiと化合して金属間化合物(Ni
3 Mo)を析出し、またCrと共にCと結合して炭化物
を析出し、二次硬化させるので、それらのために含有さ
せる元素である。それらの作用効果を得るためには1.
0%以上含有させる必要があるが、5.0%を超えると
延性及び靱性を低下させるので、その含有量を1.0〜
5.0%にする。
【0016】Al:0.5〜3.0% Alは、溶製時の脱酸剤であると共に、時効によりNi
と化合して金属間化合物(NiAl等)を析出して二次
硬化させるので、それらのために含有させる元素であ
る。それらの作用効果を得るためには0.5%以上含有
させる必要があるが、3.0%を超えると延性及び靱性
を低下させるので、その含有量を0.5〜3.0%にす
る。
【0017】Cr:3.0超え〜10.0% Crは、Moと共にCと化合して炭化物を析出し、二次
硬化させると共に、マトリックスに溶解して耐腐食性、
特に耐応力腐食割れ性を高めるので、それらのために含
有させる元素である。それらの作用効果を得るためには
3.0%より多く好ましくは5.0%以上含有させる必
要があるが、10.0%、好ましくは8.0%を超える
と延性及び靱性を低下させるので、その含有量を3.0
超え〜10.0%にする。好ましくは5.0〜8.0%
である。
【0018】Ti:0.10%以下 Tiは、上記のようにC、Nなどと結合してTi系非金
属介在物を形成し、疲労強度などの疲労特性を低下させ
る元素であるので、その含有量を0.10%以下にす
る。好ましくは0.020%以下である。 S:0.0030%以下 Sは、被削性を改善させる元素であるが、靱性及び疲労
強度を低下させるので、その含有量を0.003%以下
にする。その好ましい含有量は0.0010%以下、よ
り好ましい含有量は0.0005%以下である。
【0019】REM:0.005〜0.020% REMは、酸化皮膜の密着性を高くして高温での耐食性
を向上させるので、そのために含有させる元素である。
その作用効果を得るためには0.005%以上含有させ
る必要があるが、0.020%を超えると局部的に融点
を低下させることによって熱間加工性を低下させるの
で、その含有量を0.005〜0.020%にする。 Zr:0.005〜0.040% Zrは、TiCの生成を抑制して疲労強度を向上させる
ので、そのために含有させる元素である。それらの作用
効果を得るためには0.005%以上含有させる必要が
あるが、0.040%を超えると偏析が多くなって靱性
を低下させるので、その含有量を0.005〜0.04
0%にする。
【0020】V:0.01〜1.0%、Nb又はTa:
0.01〜1.0%、W:0.01〜1.0%及びC
u:0.01〜1.0% V、Nb又はTa、W及びCuは、基地に固溶して疲労
強度を向上させるので、そのために含有させる元素であ
る。その作用効果を得るためには0.01%以上含有さ
せる必要があるが、1.0%を超えると延性及び靱性を
低下させるので、その含有量をそれぞれ0.01〜1.
0%とする。
【0021】Ca:0.0003〜0.003% Caは、硫化物の形態を制御して疲労強度を向上させる
と共に、被削性を改善させるので、そのために含有させ
る元素である。それらの作用効果を得るたには0.00
03%以上含有させる必要があるが、0.003%を超
えると靱性を低下させるので、その含有量を0.000
3〜0.003%とする。 Pb:0.001〜0.005% Pbは、被削性を改善するので、そのために含有させる
元素である。その作用効果を得るたには0.001%以
上含有させる必要があるが、0.005%を超えると靱
性を低下させるので、その含有量を0.001〜0.0
05%とする。
【0022】P:0.0030%以下 Pは、靱性及び疲労強度を低下させるので、その含有量
を0.030%以下にするのが好ましい。より好ましい
含有量は、0.0010%以下である。
【0023】N:0.03%以下 Nは、Tiなどと化合してTi系非金属介在物などを形
成して疲労強度などの疲労特性を低下させるので、その
含有量を0.03%以下にするのが好ましい。より好ま
しい含有量は0.01%以下である。 O:0.03%以下 Oは、Alなどと化合して非金属介在物を形成し、疲労
強度などの疲労特性を低下させるので、その含有量を
0.03%以下にするのが好ましい。より好ましい含有
量は0.01%以下である。
【0024】次に、本発明の強度、耐疲労性及び耐食性
に優れた構造用鋼の製造方法の製造方法における溶解及
び精錬方法について一例を説明する。本発明の強度、耐
疲労性及び耐食性に優れた構造用鋼は、一次溶解として
(1)アーク炉で大気溶解および精錬後AOD炉で精錬
し、その後加熱装置及び真空装置を備えた取鍋精錬炉で
精錬、(2)アーク炉で大気溶解および精錬後VOD炉
で精錬し、または(3)真空高周波誘導炉で溶解し、鋳
造後、二次溶解として真空アーク再溶解法、エレクトロ
スラグ再溶解法、電子ビーム再溶解法の何れか1種を1
回または複数回繰り返して、またはこれらを組み合わせ
て1回または複数回繰り返して、例えばエレクトロスラ
グ再溶解法により再溶解した後、真空アーク再溶解法に
より再溶解を1回または2回行うことにより高清浄で、
かつ偏析の少ないインゴットとして製造される。
【0025】次に、加工及び熱処理について一例を説明
する。上記インゴットを1150〜1290℃で約24
時間加熱して均質化し、その後熱間鍛造、熱間圧延など
の熱間加工により所望の形状にし、約880〜910℃
で約1時間加熱した後空冷し、約830〜850℃で約
1時間加熱した後油冷し、450〜510℃で約5時間
加熱する時効処理を施すことにより強度、耐疲労性及び
耐食性に優れた構造用鋼とすることができる。
【0026】本発明の強度、耐疲労性及び耐食性に優れ
た構造用鋼の用途は、航空機エンジン用シャフト、船舶
のスクリュウシャフト、海上または海中で用いる装置の
クランクシャフトなどの高強度、高疲労特性及び高耐食
性、特に高応力腐食割れ性を必要とするものなどであ
る。
【0027】以下、本発明の実施例を説明する。
【実施例】溶解原料をエルー式アーク炉により大気溶解
及び精錬し、その後AODに入れて精錬し、さらにその
後加熱装置及び真空装置の付いた取鍋精錬炉で真空精錬
及び加熱し、鋳造して、エレクトロスラグ再溶解法用の
電極を製造した。この電極を用いてエレクトロスラグ再
溶解法により再溶解して電極を製造した。この電極を用
いて真空アーク再溶解法により下記表1に記載した成分
組成のインゴットを得た。
【0028】このインゴットを熱間加工をしてφ180
mmの棒を作製し、これより硬さ試験片、引張試験片、
疲労強度試験片及び応力腐食割れ試験片を採取し、約9
00℃で約1時間加熱した後空冷し、約495℃で約1
0時間加熱する時効処理をした。これら試験片を用いて
硬さ試験、引張試験、下記方法の疲労強度試験および下
記方法の応力腐食割れ試験を実施した。その結果を下記
表2に示す。
【0029】疲労強度試験方法:軸力LCFテストで、
室温大気中において、歪み振幅0.75%、応力比1、
三角波、周波数30Hzの条件で実施した。 応力腐食割れ試験:ASTM G 44に準じた試験方
法により、二点曲げ荷重を与えて実施した。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】表2の結果によると、本発明例は、硬さが
55.3〜59.7HRC、0.2%耐力が1913〜
2061MPa、疲労寿命が14500〜15900サ
イクル、応力腐食割れ発生日数が34.1〜57.6日
であった。これに対して、Cr含有量が本発明より少な
い比較例1は、硬さ、0.2%耐力及び疲労寿命が本発
明例よりやや低い程度であったが、応力腐食割れ発生日
数が30.0日と大幅に低下していた。
【0033】さらに、C含有量が本発明より多く、Ni
含有量が本発明より低い比較例2は、硬さおよび0.2
%耐力が本発明例よりやや低い程度であったが、疲労寿
命と応力腐食割れ発生日数が12000サイクルと2
6.0日であり、本発明例より大幅に低下していた。ま
た、MoおよびCoが本発明より低い比較例3は、硬さ
及び0.2%耐力が本発明例よりやや低い程度であった
が、疲労寿命と応力腐食割れ発生日数が13500サイ
クルと25.0日であり、本発明例より大幅に低下して
いた。
【0034】
【発明の効果】本発明の強度、耐疲労性及び耐食性に優
れた構造用鋼は、上記構成にしたことにより、強度及び
耐疲労性ばかりでなく、耐食性、特に応力腐食割れ性の
優れたものとなるという優れた効果を奏する。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で(以下同じ)、C:0.30%
    以下、Ni:10.0〜18.0%、Co:8.0〜1
    6.0%、Mo:1.0〜5.0%、Al:0.5〜
    3.0%、Cr:3.0超え〜10.0%、Ti:0.
    10%以下及びS:0.0030%以下を含有し、残部
    がFe及び不可避的不純物からなることを特徴とする強
    度、耐疲労性及び耐食性に優れた構造用鋼。
  2. 【請求項2】 C:0.30%以下、Ni:10.0〜
    18.0%、Co:8.0〜16.0%、Mo:1.0
    〜5.0%、Al:0.5〜3.0%、Cr:3.0超
    え〜10.0%、Ti:0.10%以下及びS:0.0
    030%以下を含有し、さらにREM:0.005〜
    0.020%及びZr:0.005〜0.04%のうち
    の1種又は2種を含有し、残部がFe及び不可避的不純
    物からなることを特徴とする強度、耐疲労性及び耐食性
    に優れた構造用鋼。
  3. 【請求項3】 C:0.30%以下、Ni:10.0〜
    18.0%、Co:8.0〜16.0%、Mo:1.0
    〜5.0%、Al:0.5〜3.0%、Cr:3.0超
    え〜10.0%、Ti:0.10%以下及びS:0.0
    030%以下を含有し、さらにV:0.01〜1.0
    %、Nb又はTa:0.01〜1.0%、W:0.01
    〜1.0%及びCu:0.01〜1.0%のうちの1種
    又は2種以上を含有し、残部がFe及び不可避的不純物
    からなることを特徴とする強度、耐疲労性及び耐食性に
    優れた構造用鋼。
  4. 【請求項4】 C:0.30%以下、Ni:10.0〜
    18.0%、Co:8.0〜16.0%、Mo:1.0
    〜5.0%、Al:0.5〜3.0%、Cr:3.0超
    え〜10.0%、Ti:0.10%以下及びS:0.0
    030%以下を含有し、さらにCa:0.0003〜
    0.003%及びPb:0.001〜0.005%のう
    ちの1種又は2種を含有し、残部がFe及び不可避的不
    純物からなることを特徴とする強度、耐疲労性及び耐食
    性に優れた構造用鋼。
  5. 【請求項5】 C:0.30%以下、Ni:10.0〜
    18.0%、Co:8.0〜16.0%、Mo:1.0
    〜5.0%、Al:0.5〜3.0%、Cr:3.0超
    え〜10.0%、Ti:0.10%以下及びS:0.0
    030%以下を含有し、さらにREM:0.005〜
    0.020%及びZr:0.005〜0.04%のうち
    の1種又は2種を含有し、またV:0.01〜1.0
    %、Nb又はTa:0.01〜1.0%、W:0.01
    〜1.0%及びCu:0.01〜1.0%のうちの1種
    又は2種以上を含有し、残部がFe及び不可避的不純物
    からなることを特徴とする強度、耐疲労性及び耐食性に
    優れた構造用鋼。
  6. 【請求項6】 C:0.30%以下、Ni:10.0〜
    18.0%、Co:8.0〜16.0%、Mo:1.0
    〜5.0%、Al:0.5〜3.0%、Cr:3.0超
    え〜10.0%、Ti:0.10%以下及びS:0.0
    030%以下を含有し、さらにREM:0.005〜
    0.020%及びZr:0.005〜0.04%のうち
    の1種又は2種を含有し、またCa:0.0003〜
    0.003%及びPb:0.001〜0.005%のう
    ちの1種又は2種を含有し、残部がFe及び不可避的不
    純物からなることを特徴とする強度、耐疲労性及び耐食
    性に優れた構造用鋼。
  7. 【請求項7】 C:0.30%以下、Ni:10.0〜
    18.0%、Co:8.0〜16.0%、Mo:1.0
    〜5.0%、Al:0.5〜3.0%、Cr:3.0超
    え〜10.0%、Ti:0.10%以下及びS:0.0
    030%以下を含有し、さらにREM:0.005〜
    0.020%及びZr:0.005〜0.04%のうち
    の1種又は2種を含有し、またV:0.01〜1.0
    %、Nb又はTa:0.01〜1.0%、W:0.01
    〜1.0%及びCu:0.01〜1.0%のうちの1種
    又は2種以上を含有し、さらにまたCa:0.0003
    〜0.003%及びPb:0.001〜0.005%の
    うちの1種又は2種を含有し、残部がFe及び不可避的
    不純物からなることを特徴とする強度、耐疲労性及び耐
    食性に優れた構造用鋼。
  8. 【請求項8】 C:0.30%以下、Ni:10.0〜
    18.0%、Co:8.0〜16.0%、Mo:1.0
    〜5.0%、Al:0.5〜3.0%、Cr:3.0超
    え〜10.0%、Ti:0.10%以下及びS:0.0
    030%以下を含有し、さらにV:0.01〜1.0
    %、Nb又はTa:0.01〜1.0%、W:0.01
    〜1.0%及びCu:0.01〜1.0%のうちの1種
    又は2種以上を含有し、またCa:0.0003〜0.
    003%及びPb:0.001〜0.005%のうちの
    1種又は2種を含有し、残部がFe及び不可避的不純物
    からなることを特徴とする強度、耐疲労性及び耐食性に
    優れた構造用鋼。
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