JP2002160084A - レーザ加工機、レーザ加工方法、及びレーザ加工された板状製品 - Google Patents

レーザ加工機、レーザ加工方法、及びレーザ加工された板状製品

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JP2002160084A
JP2002160084A JP2000358864A JP2000358864A JP2002160084A JP 2002160084 A JP2002160084 A JP 2002160084A JP 2000358864 A JP2000358864 A JP 2000358864A JP 2000358864 A JP2000358864 A JP 2000358864A JP 2002160084 A JP2002160084 A JP 2002160084A
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Kiyoshi Takeuchi
清 武内
Kenichi Ogawa
健一 小川
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Shinmaywa Industries Ltd
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Shin Meiva Industry Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 板状母材を任意の方向に切断してテーパのな
い切断端面を得ることがことが可能なレーザ加工機、レ
ーザ加工方法、及びレーザ加工された板状製品を提供す
る。 【解決手段】 板状母材10の主面10cに収束レーザ光を
照射する加工ヘッド2と、加工ヘッド2を板状母材10の
主面10cに対し相対移動させる移動手段3と、加工ヘッ
ド2から照射される収束レーザ光の光軸8aの板状母材1
0の主面10cに対する垂直度を検出する垂直度検出手段
6,7とを備え、板状母材10の主面10c上の収束レーザ
光の照射部分の移動方向から見た、収束レーザ光の光軸
8aの主面10cの法線に対する傾斜角を、垂直度検出手段
6,7で検出された垂直度に基づいて設定可能なように
構成されたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ加工機、レ
ーザ加工方法、及びレーザ加工された板状製品に関し、
特に板状母材を任意の方向に切断してテーパのない切断
端面を得ることがことが可能なものに関する。
【0002】
【従来の技術】板状製品の中には、切断によって得られ
た端面(以下、切断端面という)が主面に垂直であるこ
とが要求されるものがある。
【0003】このような主面に垂直な切断端面をレーザ
加工によって得る板状母材の切断方法の一例として、ガ
ラスの切断方法が特開平7-68395号公報に開示されてい
る。
【0004】このガラスの切断方法を図8に示す。図8
(a)に示すように、例えば、ガラス板1をレーザ光12で
切断する場合、レーザ光12を集光レンズで集光して収束
光として用いる。従って、ガラス板10を水平に保持し、
垂直方向から該ガラス板10の主面10cにレーザ光12を照
射してガラス板10を切断すると、2つの切断片10a,10b
は、共に、レーザ光12の光束の外周面の光軸8に対する
傾斜角(以下、単に外周面の傾斜角という)θの分だけ
切断端面が主面の法線に対し傾斜する。すなわち、切断
端面がテーパ状になる。そこで、このガラス切断方法で
は、図8(b)に示すように、ガラス板10を水平方向から
レーザ光12の光束の外周面の傾斜角θだけ傾斜させて保
持し、レーザ光12を垂直方向からガラス板10の主面10c
に照射している。この方法によれば、2つの切断片10a,
10bのうちの一方10aは、切断端面が主面に垂直なもの、
すなわちテーパのないものとなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記ガラスの
切断方法は、ガラス板10を傾斜させるため、該ガラス板
10の傾斜方向に垂直な方向にしか切断することができな
い。従って、板状の母材から所定形状の板状製品を切断
して刳り抜く場合のように、方向を変えながら板状母材
を切断する場合は、テーパのない切断端面を得ることが
できない。
【0006】本発明は、上記のような課題を解決するた
めになされたもので、板状母材を任意の方向に切断して
テーパのない切断端面を得ることがことが可能なレーザ
加工機、レーザ加工方法、及びレーザ加工された板状製
品を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係るレーザ加工機は、板状母材の主面に収
束レーザ光を照射する加工ヘッドと、該加工ヘッドを上
記板状母材の主面に対し相対移動させる移動手段と、上
記加工ヘッドから照射される収束レーザ光の光軸の上記
板状母材の主面に対する垂直度を検出する垂直度検出手
段とを備え、上記板状母材の主面上の上記収束レーザ光
の照射部分の移動方向から見た、該収束レーザ光の光軸
の該主面の法線に対する傾斜角を、上記垂直度検出手段
で検出された垂直度に基づいて設定可能なように構成さ
れたものである(請求項1)。かかる構成とすると、収
束レーザ光の光軸の板状母材の主面に対する垂直度を検
出し、その検出した垂直度に基づいて収束レーザ光の光
軸の該主面の法線に対する傾斜角を設定することができ
るとともに、その設定した傾斜角で加工ヘッドを板状母
材の主面に対し相対移動させながら該主面に収束レーザ
光を照射することができる。よって、板状母材の主面上
の収束レーザ光の照射部分の移動方向から見た、収束レ
ーザ光の光軸の該主面の法線に対する傾斜角を、該収束
レーザ光の光束の外周面の傾斜角だけ傾けることによ
り、板状母材を任意の方向に切断してテーパのない切断
端面を得ることがことができる。
【0008】この場合、上記垂直度検出手段は、上記板
状母材に接触しないで上記垂直度を検出するものである
としてもよい(請求項2)。かかる構成とすると、容易
に垂直度を検出することができる。
【0009】また、この場合、上記垂直度検出手段は、
上記加工ヘッドに配設され検出光を出射する発光器及び
該検出光を受光する受光器を少なくとも1対有し、上記
発光器から出射される上記検出光の光軸と上記受光器で
受光可能な上記検出光の光軸とが、上記収束レーザ光の
光軸上で該光軸に対し対称に交差するよう構成されてな
るものとしてもよい(請求項3)。かかる構成とする
と、検出光と収束レーザ光の光軸との交差点に板状母材
の主面を位置させることにより、収束レーザ光の光軸が
板状母材の主面に垂直な場合は、発光器から出射され該
主面で反射された検出光が受光器で受光されるので、検
出光の光軸を含む平面内における、収束レーザ光の光軸
の該主面に対する垂直度を検出することができる。
【0010】この場合、上記垂直度検出手段は、上記発
光器及び受光器を2対有し、各対の発光器及び受光器に
対応する上記検出光の光軸を含む平面が互いに交差する
よう構成されてなるものとしてもよい(請求項4)。か
かる構成とすると、互いに交差する2平面内における収
束レーザ光の光軸の該主面に対する垂直度から収束レー
ザ光の光軸の該主面に対する垂直度が定まるので、該収
束レーザ光の光軸の該主面に対する垂直度を検出するこ
とができる。
【0011】また、上記垂直度検出手段は、上記発光器
及び受光器を1対有し、該1対の発光器及び受光器が上
記収束レーザ光の光軸を中心に回動可能に構成されてな
るものとしてもよい(請求項5)。かかる構成として
も、互いに交差する2平面内における収束レーザ光の光
軸の該主面に対する垂直度から収束レーザ光の光軸の該
主面に対する垂直度が定まるので、該収束レーザ光の光
軸の該主面に対する垂直度を検出することができる。
【0012】上記の場合、上記垂直度検出手段は、検出
光を出射する発光器と、該検出光を受光する受光器と、
レーザ発振器から出射され上記収束レーザ光に変換され
る原レーザ光の光路を切り替えて、上記発光器から出射
される上記検出光を該原レーザ光の光路に入射せしめる
第1の光路切り替え手段と、上記原レーザ光の光路の上
記第1の光路切り替え手段より先端側の部分に配設さ
れ、該原レーザ光の光路を切り替えて、基端側から入射
する上記検出光を透過するとともに先端側から入射する
上記検出光を上記受光器に入射せしめる第2の光路切り
替え手段とを有するものとしてもよい(請求項6)。か
かる構成とすると、第1、第2の光路切り替え手段で原
レーザ光の光路を切り替えることにより、発光器から出
射された検出光が原レーザ光及び収束レーザ光の光路を
通って板状母材に照射され、収束レーザ光の光軸が板状
母材の主面に垂直な場合は該主面で反射されて受光器で
受光されるので、収束レーザ光の光軸の該主面に対する
垂直度を検出することができる。
【0013】上記の場合、上記垂直度検出手段は、上記
収束レーザ光に垂直な平面上の3点と上記板状母材の主
面との距離を検出することにより、上記垂直度を検出す
るものであるとしてもよい(請求項7)。
【0014】この場合、上記垂直度検出手段は、上記加
工ヘッドに、軸方向に変位可能な一定長の可動棒の基準
点に対する変位を検出するダイヤルゲージが、該基準点
が上記収束レーザ光の光軸に垂直な平面上に位置しかつ
該可動棒が該収束レーザ光の光軸に平行な方向に変位す
るように3つ配設されてなるものとしてもよい(請求項
8)。かかる構成とすると、3つのダイヤルゲージの変
位から収束レーザ光に垂直な平面上の3点と板状母材の
主面との距離を検出することができ、それにより、収束
レーザ光の光軸の該主面に対する垂直度を検出すること
ができる。
【0015】上記の場合、上記垂直度検出手段は、上記
垂直度として、上記収束レーザ光の光軸が上記板状母材
の主面に垂直であるか否かを検出するものであるとして
もよい(請求項9)。かかる構成とすると、簡単な構成
で上記垂直度を検出することができる。
【0016】また、本発明に係るレーザ加工方法は、板
状母材の主面に該主面上を移動するように収束レーザ光
を照射して該板状母材を切断するレーザ加工方法におい
て、上記板状母材を水平に保持し、上記板状母材の主面
上の上記収束レーザ光の照射部分の移動方向から見て、
該収束レーザ光の光軸が該板状母材の主面の法線に対し
該収束レーザ光の光束の外周面の傾斜角だけ傾くように
該収束レーザ光を照射するようにしたものである(請求
項10)。かかる構成とすると、その光軸をその光束の
外周面の傾斜角だけ傾けながら収束レーザ光を、板状母
材の主面に照射して該板状母材を切断するので、板状母
材を任意の方向に切断してテーパのない切断端面を得る
ことがことができる。
【0017】また、本発明に係るレーザ加工方法は、板
状母材の主面に該主面上を移動するように収束レーザ光
を照射して該板状母材を切断するレーザ加工方法におい
て、上記収束レーザ光の光軸の上記板状母材の主面に対
する垂直度を検出し、上記板状母材の主面上の上記収束
レーザ光の照射部分の移動方向から見て、該収束レーザ
光の光軸を該主面の法線に対し、上記検出した垂直度に
基づいて該収束レーザ光の光束の外周面の傾斜角だけ傾
けるようにしたものである(請求項11)。かかる構成
とすると、その光軸をその光束の外周面の傾斜角だけ傾
けながら収束レーザ光を、板状母材の主面に照射して該
板状母材を切断するので、板状母材を任意の方向に切断
してテーパのない切断端面を得ることがことができる。
また、収束レーザ光の光軸の板状母材の主面に対する垂
直度を検出し、その検出した垂直度に基づいて収束レー
ザ光の光軸を該主面の法線に対して傾けるので、板状母
材の姿勢に拘わらず的確に収束レーザ光の光軸の該主面
の法線に対する傾きを設定することができる。
【0018】また、本発明に係るレーザ加工された板状
母材は、請求項11又は請求項12のレーザ加工方法を
用いて切断するようレーザ加工された板状母材である。
かかる構成とすると、切断するようレーザ加工された板
状母材の切断面が主面に垂直なものとなり、かつその切
断加工が容易になる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。 実施の形態1 図1は本発明の実施の形態1に係るレーザ加工機の構成
を示す図であり、(a)はレーザ加工機の全体構成を示す
模式図、(b)は(a)の加工ヘッドの平面図である。
【0020】図1(a)に示すように、レーザ加工機1
は、加工ヘッド2、加工ヘッド移動装置3、レーザ発振
器4、及び制御装置5を含んで構成されている。レーザ
発振器4で発生されそこから出射された略平行レーザ光
(原レーザ光)は、図示されない案内筒内を途中に配設
されたミラー13に反射される等して加工ヘッド2に導か
れ、該加工ヘッド2内に配設された集光レンズ9で収束
光に変換されて、該加工ヘッド2の先端からワーク10に
照射される。符号8a、8bは、それぞれ、上記収束レー
ザ光、略平行レーザ光の光軸を示している。加工ヘッド
2の指向方向は収束レーザ光の光軸8aの方向に一致し
ている。加工ヘッド2は、加工ヘッド移動装置3によっ
てX軸、Y軸、及びZ軸の3軸方向に移動可能であり、
かつZ軸に平行な軸の周りに旋回可能でZ軸に垂直な軸
の周りに回動可能(指向方向を変化可能)となってい
る。上記レーザ発振器4によるレーザ光の発生、及び加
工ヘッド2の加工ヘッド移動装置3による移動は制御装
置5によって制御されている。制御装置5は、CPU等
の演算装置で構成され、ティーチングが可能なように加
工ヘッド移動装置3を制御している。つまり、制御装置
5は、ティーチング時における加工ヘッド2の動作を記
憶し、レーザ加工時に加工ヘッド2がその記憶した動作
を行うよう加工ヘッド移動装置3を制御する。ここで、
本明細書において、加工ヘッドの移動とは、加工ヘッド
2の上記X軸、Y軸、及びZ軸の3軸方向への移動と上
記旋回及び回動とを含むものをいう。加工ヘッド2に
は、収束レーザ光の光軸8aのワーク10の主面に対する
垂直度を検出する垂直度検出段として、可視レーザ光
(検出光)を出射する発光器6及び該可視レーザ光を受
光する受光器7が2対配設されている。発光器6は、例
えば半導体レーザで構成され、受光器7は、例えばフォ
トダイオードで構成されている。発光器6から出射され
る可視レーザ光14の光軸と受光器7で受光出可能な可視
レーザ光15の光軸とは、収束レーザ光の光軸8a上の所
定位置8cで該光軸8aに対し対称に交差し、かつ図1
(b)に示すように各対の発光器6及び受光器7に対応す
る可視レーザ光14,15の光軸を含む平面102,103が互いに
直交するよう構成されている。上記光軸8aの所定位置
8cは、収束レーザ光12a(図3参照)が所定のスポット
径となる位置である。所定のスポット径dは、d=4×
λ/π×f/D(λ:レーザ光波長、f:集光レンズの焦
点距離、D:略平行レーザ光の直径)で表すことができ
る。
【0021】略平行レーザ光ひいては収束レーザ光は、
ここではCO2レーザ光である。ワーク10は、ここで
は、板状の母材であり、CO2レーザ光を吸収可能な材
質、例えばガラス、セラミック金属等のものが該当す
る。また、ワーク10は、主面が可視レーザ光を反射する
もの、例えば鏡面仕上げのものであることが必要であ
る。
【0022】次に、以上のように構成されたレーザ加工
装置の動作(レーザ加工方法)を図1〜図3を用いて説
明する。図2は板状母材の切断方法を示す模式図、図3
は板状母材の切断状態を示す断面図である。
【0023】本実施の形態では、図2に示すように、板
状母材からなるワーク10から矩形の板状製品30を切断し
て刳り抜く場合を説明する。
【0024】図1、図3において、レーザ加工機1をテ
ィーチングモードに切り替え、まず収束レーザ光12aの
光軸8aのワーク10の主面10cに対する垂直度を検出す
る。
【0025】この場合、まず、ワーク10に対し加工ヘッ
ド2を、ワーク10の主面10cが収束レーザ光12aの光軸上
の上記所定位置8cに位置するように位置させる。以
下、この時の加工ヘッド2のワーク10の主面10cからの
高さを基準高さと呼ぶ。
【0026】次いで、レーザ加工機1を操作すると、制
御装置5から発光器6に制御信号が出力され、発光器6
から可視レーザ光14が出射される。図1に二点鎖線で示
すように、収束レーザ光12の光軸8aがワーク10の主面1
0cに垂直でない場合は、上記出射された可視レーザ光14
は受光器7の方向から逸れて反射され、受光器7で受光
されない。そこで、加工ヘッド2の指向方向を調整し、
その結果、収束レーザ光12の光軸8aがワーク10の主面1
0cに垂直になると、各対の発光器6及び受光器7におい
て、発光器6から出射された可視レーザ光14がワーク10
の主面10cで反射され、その反射された可視レーザ光15
が受光器7に入射して受光される。この可視レーザ光の
受光信号は受光器7から制御装置5に入力され、制御装
置5は、収束レーザ光12の光軸8aがワーク10の主面10c
に垂直になったことを検知する。そして、制御装置5
は、この時の加工ヘッド2の指向方向が、収束レーザ光
12の光軸8aがワーク10の主面10cに垂直な指向方向であ
ると記憶する。以下、この時の加工ヘッド2の指向方向
を基準指向方向と呼ぶ。これにより、制御装置5は、こ
の基準指向方向を基準に収束レーザ光12の光軸8aのワ
ーク10の主面10cの法線に対する傾き、すなわち、加工
ヘッド2の指向方向を的確に設定することができる。
【0027】次いで、図2に示すように、加工ヘッド2
を、上記基準高さを保持しながら、板状製品30を刳り抜
くための矩形の切断線11に沿って移動させてティーチン
グを行う。この際、点A1から点A2至る区間はマイナス
X方向に、点A3から点A4に至る区間はプラスY方向
に、点A3から点A4に至る区間はプラスX方向に、点A
4から点A1に至る区間はマイナスY方向に、それぞれ、
加工ヘッド2の指向方向を、ワーク10の主面10cの法線1
01から所定の角度θだけ傾ける。この所定の角度θは、
図3に示すように、収束レーザ光12aの光束の外周面の
傾斜角である。
【0028】次いで、図1〜図3において、レーザ加工
機1をレーザ加工モードに切り替え、レーザ加工機1を
始動する。
【0029】すると、レーザ発振器4から出射された略
平行レーザ光が集光レンズ9で収束レーザ光12aに変換
されてワーク10の主面10cに照射されるとともに、加工
ヘッド2が上記ティーチングに従って動作する。その結
果、収束レーザ光12aは、その光軸8aがワーク10の主面
10cの法線101に対しその光束の外周面の傾斜角θだけ傾
いた状態でワーク10の主面10cの切断線11に沿って移動
するように照射されるので、板状母材からなるワーク10
から矩形の板状製品30を、切断端面がテーパを有しない
ように切断して刳り抜くことができる。
【0030】本実施の形態に係るレーザ加工機1は、上
記の説明から明らかなように、板状母材を任意の方向に
切断してテーパのない切断端面を得ることがことができ
るので、刳り抜く板状製品の形状は矩形に限らず、任意
の形状の板状製品を刳り抜くことができる。
【0031】図4は、刳り抜く板状製品の形状が円形で
ある場合の板状母材の切断方法を示す模式図である。
【0032】この場合、ティーチング時に、加工ヘッド
を、ワーク10の主面の法線101に対し上記所定の角度θ
だけ切断線11の円形形状の半径方向外方に傾けたまま、
該円形形状の中心軸であるZ軸の周りに旋回するように
移動させればよい。この場合、加工ヘッドの指向方向、
すなわち収束光12aの光軸8aとZ軸との交差点104が上
記旋回の中心点となる。これにより、図2の場合と同様
にして、円形の板状製品を切断端面がテーパを有しない
ように切断して刳り抜くことができる。
【0033】本実施の形態では、収束レーザ光の光軸の
ワークの主面に対する垂直度を検出する垂直度検出手段
は図1の2対の発光器6及び受光器7には限られない。
【0034】図5は上記垂直度検出手段の第1の変形例
を示す平面図である。
【0035】図5において、加工ヘッド2には、図1の
発光器6及び受光器7が1対配設され、その1対の発光
器6及び受光器7が収束レーザ光の光軸8a(図1参照)
を中心に回動可能に構成されている。かかる構成として
も、図1の場合と同様に収束レーザ光の光軸のワークの
主面に対する垂直度を検出することができる。
【0036】図6は上記垂直度検出手段の第2の変形例
を示す模式図である。
【0037】図6において、本変形例では、レーザ発振
器4から出射される略平行レーザ光12bの光路23の基端
部にミラー21(第1の光路切り替え手段)が、該光路23
の先端部にハーフミラー22(第2の光路切り替え手段)
が配設されている。ミラー21は光路23上に進退可能に設
けられ、光路23上に進出したとき、発光器6から出射さ
れる可視レーザ光24を光路23に入射せしめるように構成
されている。ハーフミラー22は、光路23上に進退可能に
設けられ、光路23上に進出したとき、光路23の基端側か
ら入射する可視レーザ光を透過するとともに光路23の先
端側から入射する可視レーザ光25を受光器7に入射せし
めるよう構成されている。かかる構成とすると、ミラー
21及びハーフミラー22を光路23上に進出させることによ
り、発光器6から出射された可視レーザ光がミラー21で
反射されて略平行レーザ光12bの光路23に入射し、該光
路23及び収束レーザ光の光路26を通ってワーク10の主面
に照射される。このとき、収束レーザ光の光軸(すなわ
ち光路26)がワーク10の主面に垂直であると、その照射
された可視レーザ光は該主面で反射され、その反射され
た可視レーザ光26がハーフミラー22で反射されて受光器
7に入射し受光される。よって、収束レーザ光の光軸の
該主面に対する垂直度を検出することができる。
【0038】図7は上記垂直度検出手段の第3の変形例
を示す図であり、(a)は側面図、(b)は平面図である。
【0039】図7において、本変形例では、加工ヘッド
2に、軸方向に変位可能な一定長の可動棒33の基準点34
に対する変位を検出するダイヤルゲージ31が、該基準点
34が収束レーザ光12aの光軸8aに垂直な平面105上に位
置しかつ該可動棒33が該収束レーザ光の光軸8aに平行な
方向に変位するように3つ配設され、その検出された変
位が制御装置5(図1参照)に入力されている。
【0040】かかる構成とすると、3つのダイヤルゲー
ジ31の変位から収束レーザ光に垂直な平面105上の3点
とワーク10の主面との距離を検出することができる。そ
の結果、収束レーザ光の光軸8aの該主面に対する垂直
度に応じて3つのダイヤルゲージ31の変位間の相違が変
化するので、それにより、該垂直度を検出することがで
きる。本変形例の場合、上記垂直度をダイヤルゲージに
より検出するので、ワーク10は、表面が可視レーザ光を
反射するものでなくてもよい。
【0041】また、本変形例の場合、レーザ加工機を、
ティーチングではなく、制御装置5で3つのダイヤルゲ
ージ31から入力される変位に基づいて加工ヘッドの指向
方向をフィードバック制御することにより、加工ヘッド
をワークの主面の法線に対し所定角度傾けながら切断す
るように構成してもよい。
【0042】なお、上記の説明では、収束レーザ光の光
軸のワークの主面に対する垂直度を可視レーザ光の反射
を用いて検出する場合、その検出の有無で垂直か否かを
検出するようにしたが、例えば、図1において、受光器
7を可視レーザ光の光路を含む平面102,103内に複数設
け、いずれの受光器がワークの主面10cで反射された可
視レーザ光を受光するかにより、垂直の程度を検出する
ようにしてもよい。
【0043】また、上記の説明では、加工ヘッドを移動
方向に垂直な方向にのみ傾けるようにしたが、加工ヘッ
ドは移動方向から見てワークの主面の法線に対し所定角
度傾いていればよく、移動方向に垂直な方向に加えて移
動方向に傾いていても構わない。
【0044】また、図1の2対の発光器及び受光器に対
応する可視レーザ光を含む2つの平面102,103は、必ず
しも互いに直交する必要はなく、互いに交差すればよ
い。
【0045】
【発明の効果】本発明は、以上に説明したような形態で
実施され、以下のような効果を奏する。 (1)板状母材を任意の方向に切断してテーパのない切
断端面を得ることがことができる。また、板状母材の姿
勢に拘わらず容易に切断することができる。 (2)垂直度検出手段が、板状母材に接触しないで垂直
度を検出するものであるとすると、容易に垂直度を検出
することができる。 (3)垂直度検出手段が、垂直度として、収束レーザ光
の光軸が板状母材の主面に垂直であるか否かを検出する
ものであるとすると、簡単な構成で垂直度を検出するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るレーザ加工機の構
成を示す図であり、(a)はレーザ加工機の全体構成を示
す模式図、(b)は(a)の加工ヘッドの平面図である。
【図2】板状母材の切断方法を示す模式図である。
【図3】板状母材の切断状態を示す断面図である。
【図4】刳り抜く板状製品の形状が円形である場合の板
状母材の切断方法を示す模式図である。
【図5】収束レーザ光の光軸のワークの主面に対する垂
直度を検出する垂直度検出手段の第1の変形例を示す平
面図である。
【図6】収束レーザ光の光軸のワークの主面に対する垂
直度を検出する垂直度検出手段の第2の変形例を示す模
式図である。
【図7】収束レーザ光の光軸のワークの主面に対する垂
直度を検出する垂直度検出手段の第3の変形例を示す図
であり、(a)は側面図、(b)は平面図である。
【図8】従来のガラスの切断方法を示す図であり、(a)
はガラス板を水平に保持した場合を示す断面図、(b)は
ガラス板を傾斜させて保持した場合を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 レーザ加工機 2 加工ヘッド 3 加工ヘッド移動装置 4 レーザ発振器 5 制御装置 6 発光器 7 受光器 8a 収束レーザ光の光軸 8b 略平行レーザ光の光軸 8c 所定位置 9 集光レンズ 10 ワーク 10c 主面 11 切断線 12 収束レーザ光 13 ミラー 14,15,24,25 可視レーザ光 21 ミラー 22 ハーフミラー 23 略平行レーザ光の光路 26 収束レーザ光の光路 30 板状製品 31〜33 ダイヤルゲージ 101 ワークの主面の法線 102,103 可視レーザ光の光軸を含む平面 104 旋回中心 105 収束レーザ光の光軸に垂直な平面

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板状母材の主面に収束レーザ光を照射す
    る加工ヘッドと、 該加工ヘッドを上記板状母材の主面に対し相対移動させ
    る移動手段と、 上記加工ヘッドから照射される収束レーザ光の光軸の上
    記板状母材の主面に対する垂直度を検出する垂直度検出
    手段とを備え、 上記板状母材の主面上の上記収束レーザ光の照射部分の
    移動方向から見た、該収束レーザ光の光軸の該主面の法
    線に対する傾斜角を、上記垂直度検出手段で検出された
    垂直度に基づいて設定可能なように構成されたレーザ加
    工機。
  2. 【請求項2】 上記垂直度検出手段は、上記板状母材に
    接触しないで上記垂直度を検出するものである請求項1
    記載のレーザ加工機。
  3. 【請求項3】 上記垂直度検出手段は、上記加工ヘッド
    に配設され検出光を出射する発光器及び該検出光を受光
    する受光器を少なくとも1対有し、 上記発光器から出射される上記検出光の光軸と上記受光
    器で受光可能な上記検出光の光軸とが、上記収束レーザ
    光の光軸上で該光軸に対し対称に交差するよう構成され
    てなる請求項2記載のレーザ加工機。
  4. 【請求項4】 上記垂直度検出手段は、上記発光器及び
    受光器を2対有し、 各対の発光器及び受光器に対応する上記検出光の光軸を
    含む平面が互いに交差するよう構成されてなる請求項3
    記載のレーザ加工機。
  5. 【請求項5】 上記垂直度検出手段は、上記発光器及び
    受光器を1対有し、該1対の発光器及び受光器が上記収
    束レーザ光の光軸を中心に回動可能に構成されてなる請
    求項3記載のレーザ加工機。
  6. 【請求項6】 上記垂直度検出手段は、検出光を出射す
    る発光器と、 該検出光を受光する受光器と、 レーザ発振器から出射され上記収束レーザ光に変換され
    る原レーザ光の光路を切り替えて、上記発光器から出射
    される上記検出光を該原レーザ光の光路に入射せしめる
    第1の光路切り替え手段と、 上記原レーザ光の光路の上記第1の光路切り替え手段よ
    り先端側の部分に配設され、該原レーザ光の光路を切り
    替えて、基端側から入射する上記検出光を透過するとと
    もに先端側から入射する上記検出光を上記受光器に入射
    せしめる第2の光路切り替え手段とを有する請求項2記
    載のレーザ加工機。
  7. 【請求項7】 上記垂直度検出手段は、上記収束レーザ
    光の光軸に垂直な平面上の3点と上記板状母材の主面と
    の距離を検出することにより、上記垂直度を検出するも
    のである請求項1又は2記載のレーザ加工機。
  8. 【請求項8】 上記垂直度検出手段は、上記加工ヘッド
    に、軸方向に変位可能な一定長の可動棒の基準点に対す
    る変位を検出するダイヤルゲージが、該基準点が上記収
    束レーザ光の光軸に垂直な平面上に位置しかつ該可動棒
    が該収束レーザ光の光軸に平行な方向に変位するように
    3つ配設されてなる請求項7記載のレーザ加工機。
  9. 【請求項9】 上記垂直度検出手段は、上記垂直度とし
    て、上記収束レーザ光の光軸が上記板状母材の主面に垂
    直であるか否かを検出するものである請求項1ないし8
    のいずれか1つの項に記載のレーザ加工機。
  10. 【請求項10】 板状母材の主面に該主面上を移動する
    ように収束レーザ光を照射して該板状母材を切断するレ
    ーザ加工方法において、 上記板状母材を水平に保持し、 上記板状母材の主面上の上記収束レーザ光の照射部分の
    移動方向から見て、該収束レーザ光の光軸が該板状母材
    の主面の法線に対し該収束レーザ光の光束の外周面の傾
    斜角だけ傾くように該収束レーザ光を照射するレーザ加
    工方法。
  11. 【請求項11】 板状母材の主面に該主面上を移動する
    ように収束レーザ光を照射して該板状母材を切断するレ
    ーザ加工方法において、 上記収束レーザ光の光軸の上記板状母材の主面に対する
    垂直度を検出し、 上記板状母材の主面上の上記収束レーザ光の照射部分の
    移動方向から見た、該収束レーザ光の光軸の該主面の法
    線に対する傾斜角を、上記検出した垂直度に基づいて該
    収束レーザ光の光束の外周面の傾斜角だけ傾けるレーザ
    加工方法。
  12. 【請求項12】 請求項10又は請求項11のレーザ加
    工方法を用いて切断するようレーザ加工された板状製
    品。
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