JP2007290932A - スクライブ装置ならびにスクライブ方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】改質部を形成する位置精度を向上させたスクライブ装置ならびにスクライブ方法を提供する。
【解決手段】レーザ光源2が発光するレーザ光を、集光レンズ8がワーク9の内部に集光して改質部を形成してスクライブする。集光レンズ8は、焦点距離の異なるレンズがレンズ支持部10に4枚配置され、レンズ支持部10の中心10aにて回転して切り換えられるようになっている。集光レンズ8を切り換えてレーザ光を照射するとき、光軸7方向の異なる場所に改質部を形成することができる。集光レンズ8の切り換えとレーザ光の照射を繰り返し、改質部を並べて形成する。ワーク9と集光レンズ8とをX方向に相対移動して改質部を配列して形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、レーザ光を用いたスクライブ装置ならびにスクライブ方法に関するものである。
光透過性のある基板を品質良く切断するために、レーザ光を基板に照射して基板内部に改質領域(以下、改質部と称す。)を形成するレーザスクライブ方法が特許文献1に開示されている。それによると、パルス幅が1μs以下のレーザ光を出射し、集光レンズで基板内部に集光し、集光点におけるピークパワー密度を1×108(W/cm2)以上にする。これにより、加工対象物の内部に多光子吸収による改質部を形成するものである。
また、このレーザスクライブ方法において、加工対象物の内部に形成される改質部あるいはこれを起点として形成される改質部の大きさは、集光レンズの特性と、レーザ光のピークパワー密度に依存する。例えば、上記特許文献1に示されたガラス(厚さ700μm)をYAGレーザを用いて切断する実施例では、集光レンズの開口数が0.55の場合、ピークパワー密度がおよそ1×1011(W/cm2)では、改質部の大きさは、およそ100μmである。また、ピークパワー密度がおよそ5×1011(W/cm2)では、およそ250μmである。基板の内部に改質部を配列して形成し、改質部を押圧することで、基板を改質部に沿って品質良く分断することができる。
基板の厚み方向に複数の改質領域を形成してレーザスクライブするとき、集光レンズを上下動して集光する場所を合わせ、レーザ光を集光する基板の厚み方向の場所を決定する。次に、水平方向に基板を移動してレーザ光を集光して改質部を形成し、スクライブしていた。
つまり、特許文献2に開示されているように、ある深さに改質領域の列をつくり、次に、別の深さに改質領域の列をつくる工程を繰り返して、改質領域の面を形成していた。
特開2002−192371号公報 特開2002−205180号公報
このとき、基板を移動するテーブルにおける摺動部の隙間及び、テーブル移動機構のバックラッシュにより、1回目に形成する改質部の列に対して、2回目に形成する改質部の列、3回目に形成する改質部の列の水平方向の場所に誤差が生じていた。基板を分断したあとの面は凹凸があり不揃いの面となる可能性がある。
本発明は、このような従来の問題点に着目してなされたもので、その目的は、改質部を形成する位置精度を向上させたスクライブ装置ならびにスクライブ方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のスクライブ装置は、可視光を透過する基板にレーザ光を照射してスクライブするスクライブ装置であって、レーザ光を発光するレーザ光発光部と、レーザ光を集光する集光部とを有し、集光部は複数の集光レンズと、複数の集光レンズを切り換えるレンズ交換手段とを備え、集光レンズを切り換えてレーザ光を基板の内部に集光して改質部を形成する場所を切り換えることを特徴とする。
このスクライブ装置によれば、レーザ発光部で発光するレーザ光を集光部で基板の内部に集光して改質部を形成する。集光レンズを複数備え、集光レンズを切り換えて、レーザ光を集光する場所を切り換えている。つまり、基板を移動しないで同一基板の異なる場所に改質部を形成している。基板を移動しないで複数の場所に改質部を形成する為、この複数の改質部の相対位置は、基板を移動することにより発生する位置制御の誤差の影響をうけない。従って、基板を移動して改質部を形成する場合に比べて、基板を移動しないで形成する改質部は、位置精度良く改質部を形成することができる。改質部を配列して形成し、分断し易くすることをスクライブと称す。その結果、位置精度良くスクライブすることができる。
本発明のスクライブ装置は、上記に記載のスクライブ装置であって、集光部の集光レンズのうち少なくとも一つは、他の集光レンズと焦点距離の異なる集光レンズを有していることを特徴とする。
このスクライブ装置によれば、集光レンズのうち少なくとも一つは、他の集光レンズと焦点距離の異なる集光レンズを有している。レーザ光は集光レンズを通過するときに集光する場所が、集光レンズの焦点距離により異なることから、集光レンズに焦点距離の異なる集光レンズと置き換えることにより、レーザ光を集光する場所を変えることができる。このとき、集光レンズの焦点距離で、レーザ光を集光する場所を制御することができる為、焦点距離が精度よく形成されているレンズを配置して、精度良く改質部が形成される場所を制御することができる。
本発明のスクライブ装置は、上記に記載のスクライブ装置であって、集光部の集光レンズのうち少なくとも一つは、集光レンズと基板との距離が他の集光レンズと異なって配置されていることを特徴とする。
このスクライブ装置によれば、集光レンズのうち少なくとも一つは、他の集光レンズと基板との距離が異なって配置されている。レーザ光が集光レンズに入射する入射角と、集光レンズの焦点距離とにより、集光レンズから出射するレーザ光が集光する場所と集光レンズとの距離が決定される。レーザ光が集光レンズに入射する入射角と、集光レンズの焦点距離とが同じとき、集光レンズと基板との距離を変更することで、基板内に形成される改質部の場所が変わる。従って、集光レンズと基板との距離との位置関係を制御することで改質部が形成される場所を制御できる。その結果、改質部を形成する場所を調整し易いスクライブ装置とすることができる。
本発明のスクライブ装置は、上記に記載のスクライブ装置であって、複数の集光レンズは同心円状に配置され、同心円の中心軸を中心に回転して切り換えることを特徴とする。
このスクライブ装置によれば、集光レンズは同心円状に配置され、同心円の中心軸を中心に回転して切り換えている。このとき、複数の集光レンズを回転する速度を早くすることで、早くレンズを交換することができる。従って、レンズを直線に並べて往復運動することでレンズ交換をする方法に比べて、早いレンズ交換が可能なスクライブ装置とすることができる。
本発明のスクライブ装置は、上記に記載のスクライブ装置であって、集光部の集光レンズのうち少なくとも一つは、レンズを通過するレーザ光の光強度を減衰する機能を備えることを特徴とする。
このスクライブ装置によれば、集光部の前記集光レンズのうち少なくとも一つは、通過するレーザ光の光強度を減衰する機能を備えている。従って、基板を透過するレーザ光によりダメージを受ける物があるとき、集光レンズを通過するレーザ光の光強度を変えて、基板を透過するレーザ光を弱くすることができる。その結果、透過するレーザ光が照射される物がダメージを受けにくくすることができる。
本発明のスクライブ装置は、上記に記載のスクライブ装置であって、集光部の集光レンズのうち少なくとも一つは、他の集光レンズと開口数が異なるレンズであることを特徴とする。
このスクライブ装置によれば、集光部の前記集光レンズのうち少なくとも一つは、他の集光レンズと開口数が異なるレンズを用いている。レンズが開口数を変えることで、レンズを通過する光の光強度を変えることができる。つまり、レーザ光を集光する場所によりレンズの開口数を変えて、レーザ光の強度を変更できる。
上記課題を解決するために、本発明のスクライブ方法は、可視光を透過する基板にレーザ光を照射してスクライブするスクライブ方法であって、基板を一方向に移動する移動ステップと、基板の異なる深さに改質部を形成する形成ステップとを有し、移動ステップと形成ステップとを交互に繰り返してスクライブすることを特徴とする。
このスクライブ方法によれば、基板を一方向に移動するとき、基板の異なる深さに改質部を形成している。つまり、一方向に1回移動するときに、複数の深さの場所に改質部が形成される。従って、テーブルの走査数を少なくして、スクライブする深さ方向の幅を広くできる。その結果、生産性良くスクライブすることができる。
本発明のスクライブ方法は、上記に記載のスクライブ方法であって、形成ステップでは、基板にレーザ光を照射する側の面から離れた場所から近くの場所に順次改質部を配列して形成し、基板にレーザ光を照射する側の面の近くまで改質部を配列して形成した後、基板にレーザ光を照射する側の面から離れた場所から近くの場所に順次改質部を配列して形成することを繰り返してスクライブすることを特徴とする。
このスクライブ方法によれば、基板を一方向に移動しつつ、基板にレーザ光を照射する側の面から離れた場所から近くの場所に順次前記改質部を配列して形成している。レーザ光を照射する側から離れた場所に改質部を形成した後、形成された改質部よりレーザ光を照射する側に改質部を形成することから、形成された改質部の影響を受けにくい場所に改質部を形成している。従って、品質良く改質部を形成することができる。
本発明のスクライブ方法は、上記に記載のスクライブ方法であって、移動ステップと形成ステップとは同時に行なわれることを特徴とする。
このスクライブ方法によれば、移動ステップと前記形成ステップとは同時に行なわれる。
基板を移動して停止した後、改質部を形成する手順を繰り返す方法に比べて、基板を停止するために必要とされる時間が不要となることから、短い時間でスクライブすることができる。その結果、生産性良くスクライブすることができる。
以下、本発明を具体化した実施例について図面に従って説明する。
尚、各図面における各部材は、各図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各部材毎に縮尺を異ならせて図示している。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係るレーザスクライブ装置ならびにレーザスクライブ方法について図1〜図4に従って説明する。
最初にレーザスクライブ装置について説明する。図1は、レーザスクライブ装置の構成を示す概略図である。
図1(a)に示すように、レーザスクライブ装置1は、レーザ光を出射するレーザ光発光部としてのレーザ光源2と、出射されたレーザ光をワークに照射する集光部としての光学経路部3と、光学経路部3に対してワークを相対的に移動させるテーブル部4と、動作を制御する制御装置5を主として構成されている。
レーザ光源2は、出射するレーザ光を加工対象物の内部に集光して多光子吸収による改質部を形成できる光源であれば良い。例えば、レーザ光源2は、本実施形態において、LD励起Nd:YAG(Nd:Y3Al512)のレーザ媒質からなり、第3高調波(波長:355nm)のQスイッチパルス発振のレーザ光を出射する発光条件を採用している。パルス幅はおよそ14ns(ナノ秒)、パルス周期は10kHz、出力はおよそ60μJ/パルスのレーザ光を出射する発光条件を採用している。
光学経路部3はダイクロイックミラー6を備えている。ダイクロイックミラー6は、レーザ光源2から照射されるレーザ光の光軸7上に配置されている。ダイクロイックミラー6はレーザ光源2から照射されるレーザ光を反射して、光軸7の進行方向を変更する。ダイクロイックミラー6に反射したレーザ光が通過する光軸7上に集光レンズ8が配置されている。テーブル部4には基板としてのワーク9が配置され、集光レンズ8を通過したレーザ光がワーク9に照射されるようになっている。
図1(b)は、集光レンズ8をワーク9側から見た要部模式図である。図1(b)に示すように集光レンズ8は集光レンズ8a〜集光レンズ8dの4枚のレンズにより構成され、レンズ支持部10により支持されている。集光レンズ8a〜集光レンズ8dの各レンズは焦点距離の値が各々別の値に形成され、集光レンズ8a、集光レンズ8b、集光レンズ8c、集光レンズ8dの順に焦点距離が短くなるように形成されている。集光レンズ8a〜集光レンズ8dの各レンズはレンズ支持部10の中心10aから同じ距離に配置されており、レンズ支持部10が中心10aを軸に回転するとき、集光レンズ8a〜集光レンズ8dの各レンズの中心は光軸7を通過するようになっている。
レンズ支持部10において、集光レンズ8aが配置してある場所には、絞り部10bが配置され、集光レンズ8aの開口数が、集光レンズ8b〜集光レンズ8dの開口数より小さくなるようになっている。集光レンズ8aがレーザ光を集光する位置は、集光レンズ8b〜集光レンズ8dが集光する位置より遠くの場所になる。つまり、集光レンズ8に対して、最も遠くにレーザ光を集光するときに、レーザ光の光強度が弱くなるように設定されている。
図1(a)に示すように、レンズ支持部10の中心10aは、レンズ回転部11の軸としての回転軸11aと連結され、回転軸11aを中心として回転可能としている。レンズ回転部11は回転軸11aが所定のパルス信号を受けて所定のステップ単位で正逆転する軸モータと、回転軸11aの回転角度を検出する図示しない角度検出装置などから構成されている。レンズ回転部11は、支持部12を介してレンズ移動機構13に支持されている。レンズ移動機構13は、図示しない直動機構を有し、集光レンズ8を光軸7方向に移動させて、集光レンズ8を通過したレーザ光が集光する位置を移動可能としている。
直動機構は、例えばZ方向に延びるネジ軸(駆動軸)と、同ネジ軸と螺合するボールナットを供えたネジ式直動機構であって、その駆動軸が所定のパルス信号を受けて所定のステップ単位で正逆転する図示しないZ軸モータに連結されている。そして、所定のステップ数に相当する駆動信号がZ軸モータに入力されると、Z軸モータが正転又は反転して、レンズ移動機構13が同ステップ数に相当する分だけ、光軸7方向に沿って往動又は復動するようになっている。
集光レンズ8とダイクロイックミラー6とを通過する光軸7の延長線上にあって、ダイクロイックミラー6に対して集光レンズ8と反対側には、撮像装置14を備えている。撮像装置14は、例えば、図示しない同軸落射型光源とCCD(Charge Coupled Device)が組み込まれたものである。同軸落射型光源から出射した可視光は、集光レンズ8を透過してワーク9を照射する。撮像装置14は、集光レンズ8とダイクロイックミラー6とを通してワーク9を撮像することが可能となっている。
テーブル部4は、基台15を備えている。基台15の光学経路部3側には、レール16が凸設して配置されており、レール16上にはX軸スライド17が配置されている。X軸スライド17は、図示しない直動機構を備え、レール16上のX方向に移動可能となっている。直動機構は、レンズ移動機構13が備える直動機構と同様な機構であり、所定のステップ数に相当する駆動信号に対応してX軸スライド17が同ステップ数に相当する分だけ、X方向に沿って往動又は復動するようになっている。
X軸スライド17の光学経路部3側にはレール18が凸設して配置されており、レール18上にはY軸スライド19が配置されている。Y軸スライド19は、X軸スライド17と同様な直動機構を備え、レール18上をY方向に移動可能となっている。
Y軸スライド19の光学経路部3側には、ステージ20が配置され、ステージ20の上面には図示しない吸引式のチャック機構が設けられている。そして、ワーク9を載置すると、チャック機構によって、ワーク9がステージ20の上面における所定の位置に位置決めされ固定されるようになっている。
制御装置5は、メインコンピュータ24を備えている。メインコンピュータ24は内部に図示しないCPU(Central Processing Unit)やメモリーを備えている。CPUはメモリー内に記憶されたプログラムソフトに従って、レーザスクライブ装置1の動作を制御するものである。
メインコンピュータ24は、図示しない入出力インターフェースを備え、入力装置25、表示装置26、レーザ制御装置27、レンズ回転制御装置28、レンズ位置制御装置29、画像処理装置30、ステージ制御装置31とに接続されている。
入力装置25は、レーザ加工の際に用いられる各種加工条件のデータを入力する装置であり、表示装置26はレーザ加工時の各種情報を表示する装置である。CPUは、入力される各種加工条件とプログラムソフトとに従って、レーザ加工を行い、加工状況を表示装置26に表示する。操作者が表示装置26に表示される各種情報を見て、レーザ加工状況を確認して操作するようになっている。
レーザ制御装置27は、レーザ光源2を駆動するパルス信号のパルス幅、パルス周期、出力の開始と停止、等を制御する装置であり、メインコンピュータ24の制御信号により制御される。
レンズ回転制御装置28は、レンズ回転部11の回転、停止を制御する装置であり、レンズ回転部11とレンズ回転制御装置28とを含んでレンズ交換手段を構成している。レンズ回転部11には、レンズ支持部10の回転角度を検出可能な図示しない角度センサが内蔵されており、この角度センサの出力を検出することにより、集光レンズ8の回転軸11aに対する位置を認識する。レンズ回転制御装置28は、レンズ回転部11にパルス信号を送信して、レンズ支持部10を所望の角度に回転することができるようになっている。
レンズ回転制御装置28は、レンズ支持部10の回転角度のデータをメインコンピュータ24に出力する。メインコンピュータ24は、レンズ支持部10の回転角度のデータから集光レンズ8の中心が光軸7を通過する時、レーザ光源2から照射されるレーザ光が集光レンズ8を通過するように、レーザ光を発光するタイミングを指示する制御信号をレーザ制御装置27に出力する。レーザ制御装置27は、この制御信号に従いレーザ光源2からレーザ光を照射する。つまり、集光レンズ8a〜集光レンズ8dの各レンズが光軸7を通過する時にレーザ光が集光レンズ8a〜集光レンズ8dの各レンズを通過するようになっている。
レンズ位置制御装置29は、レンズ移動機構13の移動、停止を制御する装置である。レンズ移動機構13には、移動距離を検出可能な図示しない位置センサが内蔵されており、レンズ位置制御装置29は、この位置センサの出力を検出することにより、集光レンズ8の光軸7方向の位置を認識する。レンズ位置制御装置29は、レンズ移動機構13にパルス信号を送信し、レンズ移動機構13を所望の位置に移動することができるようになっている。
画像処理装置30は、撮像装置14から出力される画像データを演算する機能を備えている。ステージ20にワーク9を配置し、撮像装置14で撮像した画像を観察するとき、レンズ移動機構13を操作して、集光レンズ8とワーク9との距離を変えることにより画像が鮮明になるときとぼやけるときが存在する。集光レンズ8を移動して、ワーク9のステージ20側の面に焦点が合うときと、ワーク9の光学経路部3側の面に焦点が合うときに、撮像される画像が鮮明になる。一方、焦点が合っていないとき、撮像される画像は、ぼやけた画像となる。
集光レンズ8を光軸7の方向に移動して、撮像装置14が撮像する画像が鮮明になる集光レンズ8の位置を、内蔵する位置センサで検出することにより、ワーク9の厚みを測定することが可能となる。
撮像装置14で撮像するときに焦点が合う合焦点位置と、レーザ光を照射したときに、集光レンズ8により集光される集光位置との距離を計測することで、合焦点位置と集光位置の距離であるオフセット距離を知ることができる。例えば、透明な2枚の基板を重ねた物をワーク9としてステージ20に設置し、2枚の基板の接触部に撮像装置14の焦点が合うように集光レンズ8を移動する。次に、レーザ光を照射して改質部を形成する。2枚の基板の接触部と改質部の距離を計測することでオフセット距離を設定することができる。
集光レンズ8を光軸7方向に移動して、ワーク9の光学経路部3側の面に撮像装置14の焦点を合わせる。レーザ光を照射したい位置とオフセット距離とで集光レンズ8の移動距離を演算し、演算した移動距離に対応する距離分、集光レンズ8を移動させる。この方法でワーク9における所定の深さにレーザ光を集光することが可能となる。
ステージ制御装置31は、X軸スライド17とY軸スライド19との位置情報の取得と移動制御を行なう。X軸スライド17とY軸スライド19とには図示しない位置センサが内蔵されており、ステージ制御装置31は位置センサの出力を検出することにより、X軸スライド17とY軸スライド19との位置を検出する。ステージ制御装置31は、X軸スライド17とY軸スライド19との位置情報を取得し、メインコンピュータ24から指示される位置情報とを比較し、差に相当する距離に対応して、X軸スライド17とY軸スライド19とを駆動して移動する。ステージ制御装置31はX軸スライド17とY軸スライド19とを駆動して、所望の位置にワーク9を移動することが可能となっている。
レーザ制御装置27がレーザ光源2を制御しレーザ光を発光させる。画像処理装置30がワーク9の面の光軸方向の位置を検出する。レンズ回転制御装置28が所望の集光レンズ8を光軸7にセットする。レンズ位置制御装置29がレーザ光を集光する集光レンズ8の光軸方向の位置を制御する。ステージ制御装置31がワーク9をXY方向に移動して、ワーク9にレーザ光が照射される場所を制御する。上述した制御を行い所望の場所にレーザ光を集光して照射することが可能となっている。
ここで、多光子吸収による改質部の形成について説明する。集光レンズ8によって集光されたレーザ光は、ワーク9に入射する。そして、ワーク9がレーザ光を透過する材料であっても、材料の吸収バンドギャップEgよりも光子のエネルギーhνが非常に大きいとき、ワーク9は光子エネルギーを吸収する。これを多光子吸収と言い、レーザ光のパルス幅を極めて短くすることでエネルギーを高めて、多光子吸収をワーク9の内部に起こさせると、多光子吸収のエネルギーが熱エネルギーに転化せずに、永続的な構造変化が誘起された領域が形成される。
本実施形態では、この構造変化領域を改質部と呼ぶ。改質部のうち、大きく構造変化した結果複数のクラックが形成された領域をクラック部と呼ぶ。尚、材料の種類によっては、例えば石英などの場合には、クラック部は複数のクラックにならず、空洞が形成される場合もある。
このような改質部を形成するためのレーザ光の照射条件は、加工対象物ごとにレーザ光の出力やパルス幅、パルス周期、レーザスキャン速度等の設定が必要になる。特に、レーザ光源2が照射するレーザ光の出力は、ダイクロイックミラー6や集光レンズ8のような光軸7上に配置される透過性物質による吸収で減衰することを考慮する必要がある。従って、実際の加工対象物を用いた予備試験を実施して、最適な照射条件を導くことが望ましい。
(基板の分断方法)
次に本発明の基板の分断方法について図2〜図4にて説明する。図2は、基板の分断方法のフローチャートであり、図3及び図4は基板の分断方法を説明する図である。
図2のフローチャートにおいて、ステップS1は基板給材工程に相当し、基板をレーザスクライブ装置1に給材して設置する工程である。次にステップS2に移行する。ステップS2は移動工程に相当し、レーザ光を照射する場所に基板を移動する工程である。次にステップS3に移行する。ステップS3は、第1レンズ配置工程に相当し、集光レンズ8aを光軸7の線上に配置する工程である。ステップS4は、レーザ光照射工程に相当し、集光レンズ8aによりレーザ光を基板内部に集光して照射する工程である。ステップS5は、第2レンズ配置工程に相当し、集光レンズ8bを光軸7の線上に配置する工程である。ステップS6は、レーザ光照射工程に相当し、集光レンズ8bによりレーザ光を基板内部に集光して照射する工程である。
ステップS7は、第3レンズ配置工程に相当し、集光レンズ8cを光軸7の線上に配置する工程である。ステップS8は、レーザ光照射工程に相当し、集光レンズ8cによりレーザ光を基板内部に集光して照射する工程である。ステップS9は、第4レンズ配置工程に相当し、集光レンズ8dを光軸7の線上に配置する工程である。ステップS10は、レーザ光照射工程に相当し、集光レンズ8dによりレーザ光を基板内部に集光して照射する工程である。
次にステップS11に移行する。ステップS11では、改質部を形成する予定の領域総てに改質部を形成したか判断する工程である。改質部を形成する予定の領域に、まだ、改質部が形成されていない領域が残っているときは(NOのとき)、ステップS2に移行する。改質部を形成する予定の領域に、総て改質部が形成されているときは(YESのとき)、ステップS12に移行する。ステップS12は、分断工程に相当し、改質部に沿って、基板を分断する工程である。
次に、図3及び図4を用いて、図2に示したステップと対応させて、製造方法を詳細に説明する。
図3(a)はステップS1〜ステップS3に対応する図である。図3(a)に示すように、基板34を図1に示すレーザスクライブ装置1のステージ20上に設置し、レーザ光を照射する場所に集光レンズ8を移動する。集光レンズ8a〜集光レンズ8dのうち最も焦点距離の長いレンズである集光レンズ8aの中心が光軸7を通る位置に、集光レンズ8aを配置する。基板34は光透過性の脆性材料からなる基板であれば良く、本実施形態では、ソーダ石灰ガラスを採用している。
図3(b)はステップS4に対応する図である。図3(b)に示すように、集光レンズ8aからレーザ光35を基板34の内部に集光して照射する。レーザ光35が集光された場所には改質部36が形成される。改質部36の中央部で最もレーザ光が集光した領域には複数のクラックからなるクラック部37が形成される。
集光レンズ8aに集光されるレーザ光は、図1(b)に示す絞り部10bにより光強度が弱められている為、基板34を透過するレーザ光は弱い光強度となっている。
図3(c)はステップS5及びステップS6に対応する図である。図3(c)に示すように、集光レンズ8a〜集光レンズ8dのうち集光レンズ8aの次に焦点距離の短いレンズである集光レンズ8bの中心が光軸7を通る位置に集光レンズ8bを配置する。次に、集光レンズ8bからレーザ光35を基板34の内部に集光して照射する。レーザ光35が集光された場所には改質部36が形成され、改質部36の中央部にはクラック部37が形成される。
図3(d)はステップS7及びステップS8に対応する図である。図3(d)に示すように、集光レンズ8a〜集光レンズ8dのうち集光レンズ8bの次に焦点距離の短いレンズである集光レンズ8cの中心が光軸7を通る位置に集光レンズ8cを配置する。次に、集光レンズ8cからレーザ光35を基板34の内部に集光して照射する。レーザ光35が集光された場所には改質部36が形成され、改質部36の中央部にはクラック部37が形成される。
図4(a)はステップS9及びステップS10に対応する図である。図4(a)に示すように、集光レンズ8a〜集光レンズ8dのうち最も焦点距離の短いレンズである集光レンズ8dの中心が光軸7を通る位置に、集光レンズ8dを配置する。次に、集光レンズ8dからレーザ光35を基板34の内部に集光して照射する。レーザ光35が集光された場所には改質部36が形成され、改質部36の中央部にはクラック部37が形成される。
その結果、ステップS4、ステップS6、ステップS8、ステップS10の各ステップで形成する改質部36が並んで形成される。続いて、基板34に対してレンズ支持部10を相対移動して、ステップS2〜ステップS10を繰り返す。
図4(b)に示すように、その結果、基板34の内部に改質部36が配列して形成される。
図4(c)はステップS12に対応する図である。図4(c)に示すように、基板34を弾性のある台38の上に配置する。分断予定面39に沿って形成されているクラック部37と対応する基板34上の位置に加圧部材40を配置し、加圧部材40を基板34方向に押圧する。基板34は加圧部材40に押圧された場所が台38に沈み込み、基板34は台38と接触する面に張力が作用する。クラック部37には張力がかかり、クラック部37を起点として破断が進行し分断される。
図4(d)に示すように、その結果、基板34はクラック部37で分断される。
上述したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)本実施形態によれば、レーザ光源2が発光するレーザ光を集光レンズ8で基板34の内部に集光して改質部36を形成する。レーザスクライブ装置1は、集光レンズ8を複数備え、集光レンズ8a〜集光レンズ8dを切り換えてレーザ光を集光する場所を切り換えている。つまり、基板34を移動しないで同一基板の異なる場所に改質部36を形成している。基板34を移動しないで複数の場所に改質部36を形成する為、この複数の改質部36の相対位置は、基板34を移動することにより発生する位置制御の誤差の影響を受けない。従って、基板34を移動して改質部36を形成する場合に比べて、基板34を移動しないで改質部36を形成する方が、位置制度良く改質部を形成することができる。その結果、位置精度良くスクライブすることができる。
(2)本実施形態によれば、集光レンズ8は、焦点距離の異なる複数のレンズを有している。レーザ光は集光レンズ8を通過するときに集光する場所が、集光レンズ8の焦点距離により変わることから、集光レンズ8を焦点距離の異なるレンズと置き換えることにより、レーザ光を集光する場所を変えることができる。このとき、集光レンズ8の焦点距離で、集光する場所の差を設定することができる為、焦点距離を精度よく形成される集光レンズ8を配置して、精度良く改質部36の位置を制御することができる。
(3)本実施形態によれば、集光レンズ8は同心円状に配置され、複数の集光レンズ8から等距離にある回転軸11aを中心に回転して切り換えている。このとき、複数の集光レンズ8を回転する速度を早くすることで、早くレンズを交換することができる。従って、レンズを直線に並べて往復運動することでレンズ交換をする方法に比べて、早いレンズ交換が可能なスクライブ装置1とすることができる。
(4)本実施形態によれば、集光レンズ8aは、集光レンズ8b〜集光レンズ8dのレンズと開口数が異なるレンズを用いている。レンズの開口数を変えることで、レンズを通過する光の光強度を変えることができる。つまり、レーザ光を集光する場所によりレンズの開口数を変えて、レーザ光の強度を変更できる。従って、基板34を透過するレーザ光35によりダメージを受ける物があるとき、レンズの開口数を変えて、基板34を透過するレーザ光35を弱くすることができる。その結果、透過するレーザ光35が照射される物がダメージを受けにくくすることができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明を具体化したレーザスクライブ装置の一実施形態について図5のレーザスクライブ装置の要部模式図を用いて説明する。
この実施形態が第1の実施形態と異なるところは、図1(b)に示した集光レンズ8の焦点距離が各集光レンズ8間で同じ焦点距離を用い、各集光レンズ8間で集光レンズ8と基板との距離とが異なるように集光レンズ8を配置した点にある。
すなわち、本実施形態では、図5(a)〜(d)に示すように、レンズ支持部10に配置する集光レンズ42a〜集光レンズ42dは、光軸7上の位置を各レンズ毎に変えて配置されている。また、集光レンズ42a〜集光レンズ42dの焦点距離は同一の焦点距離に形成されている。
図5(a)に示す集光レンズ42aは、集光レンズ42a〜集光レンズ42dの中で最も光軸7上の図1(a)に示すワーク9側に配置されている。集光レンズ42a〜集光レンズ42dは同じ焦点距離のレンズであることから、レンズと集光する位置との距離は同じとなる。従って、この集光レンズ42aを通過するレーザ光は、集光レンズ42a〜集光レンズ42dの中で最もレンズ支持部10より離れた位置に集光する。
集光レンズ42a、集光レンズ42b、集光レンズ42c、集光レンズ42dの順で、各集光レンズ42と光軸7上の図1(a)に示すワーク9との距離が離れた位置に各集光レンズ42が配置されている。従って、集光レンズ42a、集光レンズ42b、集光レンズ42c、集光レンズ42dの順で、各集光レンズ42を設置したときに、レンズ支持部10と集光する場所との距離が長い距離となる順になる。レーザ光を集光する場所に図3に示す改質部36を形成することができることから、集光レンズ42a〜集光レンズ42dの各レンズを切り換えて集光することで、改質部36を並べて形成することができる。その結果、第1の実施形態と同様にスクライブすることができる。
上述したように、本実施形態によれば、第1の実施形態の効果(1)、(3)、(4)に加えて、以下の効果を有する。
(1)本実施形態によれば、集光レンズ42a〜集光レンズ42dは、基板34との距離が各々のレンズ毎に異なる位置に配置されている。レーザ光がレンズに入射する入射角と、レンズの焦点距離とで、レンズから出射するレーザ光の集光する位置とレンズとの距離が決定される。レーザ光がレンズに入射する入射角と、レンズの焦点距離とが同じとき、集光レンズ42と基板34との距離を変更することで、基板34内に形成される改質部36の位置が変わる。従って、集光レンズ42と基板34との距離との位置関係を調整することで改質部36の位置を調整できる為、改質部36を形成する位置を調整し易いスクライブ装置とすることができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明を具体化した基板の分断方法の一実施形態について図6の基板の分断方法を説明する図を用いて説明する。
この実施形態が第1の実施形態と異なるところは、集光レンズ8を切り換えてレーザ光を照射するときにも、基板34と集光レンズ8とを相対移動して、改質部36を鋸状に形成する点にある。
すなわち、本実施形態では、図6(a)に示すように、基板34をレーザスクライブ装置1にセットして、集光レンズ8aでレーザ光35を集光して改質部36を形成する。
図6(b)に示すように、次に、レンズ支持部10と基板34とをX方向に相対移動する移動ステップを行い、集光レンズ8bを用いてレーザ光を集光する形成ステップを行なう。その結果、改質部36が光軸7に対して斜めに配列して形成される。
図6(c)に示すように、続いて、レンズ支持部10と基板34とをX方向に相対移動する移動ステップを行い、集光レンズ8cを用いてレーザ光を集光する形成ステップを行なう。その結果、光軸7に対して斜めの位置に改質部36を並べて形成される。
図6(d)に示すように、続いて、レンズ支持部10と基板34とをX方向に相対移動する移動ステップを行い、集光レンズ8dを用いてレーザ光を集光する形成ステップを行なう。その結果、光軸7に対して斜めの位置に改質部36を並べて形成される。
レンズ支持部10と基板34とをX方向に相対移動する移動ステップを行い、集光レンズ8a〜集光レンズ8dを切り換えてレーザ光を集光する形成ステップを行なう。これを繰り返し行い、改質部36を形成する予定の面、総てに対して改質部36を形成する。
図6(e)に示すように、その結果、改質部36を形成する予定の面、総てに対して、改質部36が斜めに配列されて、鋸状に形成される。続いて、図2のステップS12と同様に分断する。
上述したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)本実施形態によれば、レンズ支持部10と基板34とを一方向に相対移動して、基板の異なる深さに改質部36を形成している。つまり、一方向に1回レンズ支持部10と基板34とを相対移動するときに、複数の深さの場所に改質部36が形成される。従って、テーブルの走査数を少なくして、スクライブする深さ方向の幅を広くできる。その結果、生産性良くスクライブすることができる。
(2)本実施形態によれば、基板に改質部36を鋸状に配置している。レンズ支持部10と基板34とを一方向に相対移動しつつ、基板34の深い場所から浅い場所に順次改質部36を形成している。基板34を移動して停止した後、改質部36を並べて形成する手順を繰り返す方法に比べて、基板34を停止状態から移動する状態に移行するために必要とされる時間と、基板34を移動する状態から停止状態に移行するために必要とされる時間とが不要となることから、短い時間でスクライブすることができる。その結果、生産性良くスクライブすることができる。
尚、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変更や改良を加えることも可能である。変形例を以下に述べる。
(変形例1)前記第1の実施形態では、メインコンピュータ24のメモリ内に動作手順に沿ったプログラムを記憶し、プログラムによりレーザスクライブ装置1の制御を行なったが、これに限らず、電気回路にて構成される制御装置にて制御しても良い。周辺機器が手順通りに制御されれば良い。
(変形例2)前記第1の実施形態では、集光レンズ8a〜集光レンズ8dの各レンズを円板状のレンズ支持部10に配置したが、レンズ支持部10を円筒状にして、円筒の外周面にレンズを配置し、円筒を回転して集光レンズ8を切り換えてもよい。
(変形例3)前記第1の実施形態では、集光レンズ8a〜集光レンズ8dの各レンズは各々1枚のレンズで構成されているが、複数のレンズが組み合わされたレンズ群としてもよい。波長が複数のレーザ光を用いるときに、色収差の影響を補正することができる。
(変形例4)前記第1の実施形態では、集光レンズ8aが他の集光レンズ8と開口数の異なるレンズとしたが、集光レンズ8は各々開口数が異なる設定としても良い。形成する改質部36の大きさを場所によって変えることができ、基板34を通過するレーザ光の光強度を弱くして制御することができる。
(変形例5)前記第3の実施形態では、移動ステップと形成ステップとを交互に行なったが、同時に連続して行なっても良い。基板を連続して移動する為、基板の停止と移動を繰り返すために必要とされる時間が不要となることから、短い時間でスクライブすることができる。
第1の実施形態に係るレーザスクライブ装置の構成を示す概略図。 基板の分断方法のフローチャート。 基板の分断方法を説明する図。 基板の分断方法を説明する図。 第2の実施形態に係るレーザスクライブ装置の要部模式図。 第3の実施形態に係る基板の分断方法を説明する図。
符号の説明
1…レーザスクライブ装置、2…レーザ光発光部としてのレーザ光源、3…集光部としての光学経路部、8,8a,8b,8c,8d,42,42a,42b,42c,42d…集光レンズ、9…基板としてのワーク、11a…軸としての回転軸、34…基板、35…レーザ光、36…改質部。

Claims (9)

  1. 可視光を透過する基板にレーザ光を照射してスクライブするスクライブ装置であって、
    レーザ光を発光するレーザ光発光部と、
    レーザ光を集光する集光部とを有し、
    前記集光部は複数の集光レンズと、前記複数の前記集光レンズを切り換えるレンズ交換手段とを備え、
    前記集光レンズを切り換えてレーザ光を前記基板の内部に集光して改質部を形成する場所を切り換えることを特徴とするスクライブ装置。
  2. 請求項1に記載のスクライブ装置であって、
    前記集光部の前記集光レンズのうち少なくとも一つは、他の前記集光レンズと焦点距離の異なる前記集光レンズを有していることを特徴とするスクライブ装置。
  3. 請求項1に記載のスクライブ装置であって、
    前記集光部の前記集光レンズのうち少なくとも一つは、前記集光レンズと前記基板との距離が他の前記集光レンズと異なって配置されていることを特徴とするスクライブ装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のスクライブ装置であって、
    複数の前記集光レンズは同心円状に配置され、前記同心円の中心軸を中心に回転して切り換えることを特徴とするスクライブ装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のスクライブ装置であって、
    前記集光部の前記集光レンズのうち少なくとも一つは、レンズを通過するレーザ光の光強度を減衰する機能を備えることを特徴とするスクライブ装置。
  6. 請求項5に記載のスクライブ装置であって、
    前記集光部の前記集光レンズのうち少なくとも一つは、他の前記集光レンズと開口数が異なるレンズであることを特徴とするスクライブ装置。
  7. 可視光を透過する基板にレーザ光を照射してスクライブするスクライブ方法であって、
    前記基板を一方向に移動する移動ステップと、
    前記基板の異なる深さに改質部を形成する形成ステップとを有し、
    移動ステップと形成ステップとを交互に繰り返してスクライブすることを特徴とするスクライブ方法。
  8. 請求項7に記載のスクライブ方法であって、
    前記形成ステップでは、前記基板にレーザ光を照射する側の面から離れた場所から近くの場所に順次前記改質部を配列して形成し、
    前記基板にレーザ光を照射する側の前記面の近くまで前記改質部を配列して形成した後、前記基板にレーザ光を照射する側の面から離れた場所から近くの場所に順次前記改質部を配列して形成することを繰り返してスクライブすることを特徴とするスクライブ方法。
  9. 請求項7及び8に記載のスクライブ方法であって、
    前記移動ステップと前記形成ステップとは同時に行なわれることを特徴とするスクライブ方法。
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