JP2002160024A - ハイドロフォーミング装置 - Google Patents

ハイドロフォーミング装置

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JP2002160024A
JP2002160024A JP2000363937A JP2000363937A JP2002160024A JP 2002160024 A JP2002160024 A JP 2002160024A JP 2000363937 A JP2000363937 A JP 2000363937A JP 2000363937 A JP2000363937 A JP 2000363937A JP 2002160024 A JP2002160024 A JP 2002160024A
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JP
Japan
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hydraulic pressure
tubular material
pressure value
value
piston
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JP2000363937A
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English (en)
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Hiromichi Miyata
宮田博道
Shinjiro Sato
佐藤慎二郎
Hiroshi Hosoya
細谷寛
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Aida Engineering Ltd
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Aida Engineering Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】上下型の接近に伴う予圧の上昇を制御して予備
フォーミングを安定して確実に行えるハイドロフォーミ
ング装置を提供する。 【解決手段】下型15と上型11とが非密着状態中で下
型側のキャビティ15C内に保持されかつ両端部が閉塞
された状態の管状素材100内に外部から液圧を注入し
て管状素材内に仕上用液圧値以下の予圧液圧値を確立可
能かつこの予圧液圧値確立後に上型と下型とを密着させ
る方向に相対接近させつつ管状素材に予備フォーミング
を実行可能に形成し、この予備フォーミング期間中に相
対接近する上型と下型との相対距離の減少に応じて上昇
する管状素材内の液圧値を強制的に抑制しつつ設定液圧
値に調整可能に形成され、液圧注入装置40をシリンダ
41及びピストン42を含むシリンダ装置から構成し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、相対的に離隔接近
可能な上型と下型とが密着状態において協働形成するキ
ャビティ内に収容されかつ両端部が閉塞された状態の管
状素材内に注入された液圧を利用してキャビティ内の形
状と管状素材内の仕上用液圧値とに応じた仕上フォーミ
ングを施すハイドロフォーミング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図4において、金型10を構成する上型
11と下型15とは、図で上下方向に離隔接近可能であ
る。この図4の場合は、ボルスタ(図示省略)側の下型
15が静止側で、上型11が型締め装置20[シリンダ
装置…シリンダ21(上室21U,下室21D),ピス
トン22(ピストンロッド22R)]によって上下動可
能な可動側である。下型15を可動側で上型11を静止
側とする場合もあるが本質的には変わらない。
【0003】上型11は、制御装置70から出力された
制御信号で型締め装置用制御バルブ23を駆動制御しつ
つ、液圧源60からの液圧(例えば、油圧)を上室21
U(または、下室21D)に供給することによりピスト
ンロッド22Rを介しかつ下型15に対して、下降(ま
たは、上昇)される。すなわち、上型11と下型15と
は、相対的に離隔接近可能であり、装置正面側から見た
図4および装置側面側から見た図5(B)の場合は上型
11と下型15とが管状素材100を収容した密着状態
にある。
【0004】上型11側のキャビティ11Cには、これ
に繋がった溝形状のサブキャビティ11CL,11CR
が設けられている。このキャビティ11Cの中央部分の
形状は、上型11の中央に突出した部分12に対当する
凹部形状である。また、下型15側のキャビティ15C
にも、これに繋がった溝形状のサブキャビティ15C
L,15CRが設けられている。これらの全て11C,
11CL,11CR,15C,15CL,15CRが、
上型11と下型15とが密着状態において協働形成する
キャビティである。
【0005】キャビティ15Cに収容[図5(A)に示
す初期状態では、保持]された管状素材100の両端部
(左開口部および右開口部)は閉塞される。この閉塞
は、専門的なシール手段等を設けてもよいが、図4の場
合は軸押込み装置30L,30Rを利用して行うものと
されている。もっとも、軸押込み装置自体としては、管
状素材100の双方(両側)から押込む方式に限定され
ず、いずれかの一方から押込む方式でもよい。
【0006】軸押込み装置30L(30R)は、シリン
ダ31(内側室31A,外側室31B)とピストン32
(ピストンロッド32R)とからなるシリンダ装置から
形成され、ピストンロッド32Rを利用して管状素材1
00の両端部(左開口部および右開口部)を閉塞するこ
とができる。
【0007】この軸押込み装置30Lは、制御装置70
から出力された制御信号で軸押込み装置用制御バルブ3
3を駆動制御しつつ、液圧源60からの液圧(例えば、
油圧)を外側室31B(または、内側室31A)に供給
することによりピストン32(ピストンロッド32R)
を右方向に押込み(または、左方向に退避)させること
ができる。軸押込み装置30Rの場合も同様である。
【0008】液圧注入装置40Pは、制御装置70から
出力された制御信号に基づき、装置側面から見た縦断面
図相当の図5(B)に示すキャビティ11C,15C内
に収容されかつ両端部が閉塞された管状素材100内に
注入管46Pを通して液圧源60からの液圧を注入す
る。管状素材100内の圧力は、最終的には仕上用液圧
値(例えば、70MPa)に確立される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、かかるハイ
ドロフォーミング装置において、仕上フォーミング精度
を一段と向上させるための1策として、両端部が閉塞さ
れた管状素材100内に予圧を与えておき、上型11と
下型15の密着状態に至るまでの途中に予備フォーミン
グを導入する考え方がある。
【0010】しかし、上型11と下型15との接近に伴
って上昇する管状素材100内の液圧値に関する問題が
多いので普及拡大が遅れている。すなわち、管状素材の
材質や金型(キャビティ)形状によっては、予備フォー
ミング用の液圧値(予圧)がある限界的な値またはその
前後の値に上昇すると、例えば図3(B)に示す上下型
間に残るすき間14L,14Rに管状素材100の一部
が外側にはみ出す虞が強い。これでは、高精度仕上に反
する。
【0011】さらに、リリーフバルブを働かせて予備フ
ォーミング用の液圧値が予め決められた値(予圧値)以
上に上昇しないように構築した場合、管状素材の材質や
金型(キャビティ)形状の変更に対して追従できないの
で、適応性が狭い。また、リリーフバルブの動作タイミ
ングの設定が難しいので、予備フォーミングを安定して
行えない。
【0012】本発明の目的は、上・下型の接近に伴う予
圧液圧値の上昇を利用した予備フォーミングを安定して
確実に行えるハイドロフォーミング装置を提供すること
にある。
【0013】請求項1の発明は、相対的に離隔接近可能
な上型と下型とが密着状態において協働形成するキャビ
ティ内に収容されかつ両端部が閉塞された状態の管状素
材内に注入された液圧を利用してキャビティ内の形状と
管状素材内の仕上用液圧値とに応じた仕上フォーミング
を施すハイドロフォーミング装置において、前記下型と
前記上型とが非密着状態中で前記下型側の前記キャビテ
ィ内に保持されかつ両端部が閉塞された状態の管状素材
内に液圧注入装置により液圧を注入して当該管状素材内
に前記仕上用液圧値以下の予圧液圧値を確立可能かつこ
の予圧液圧値の確立後に前記上型と前記下型とを密着さ
せる方向に相対接近させつつ当該管状素材に前段階的な
予備フォーミングを実行可能に形成し、この予備フォー
ミング期間中に相対接近する前記上型と前記下型との相
対距離の減少に応じて上昇する当該管状素材内の液圧値
を強制的に抑制しつつ設定液圧値に調整可能に形成し、
前記液圧注入装置をシリンダ及びピストンを含むシリン
ダ装置から構成し、検出されたピストン位置をフィード
バック信号とした位置制御系によりピストンの現在位置
を調整することで前記管状素材内の液圧値を前記設定液
圧値に合わせるように制御可能であるとともに、検出さ
れた管状素材内の液圧値をフィードバック信号とした液
圧制御系によりピストンの現在位置を調整することで前
記管状素材内の液圧値を前記設定液圧値に合わせるよう
に制御可能に形成したことを特徴とするハイドロフォー
ミング装置である。
【0014】かかる発明は、下型と上型とが密着してい
ない状態つまり非密着状態中において、管状素材を下型
側のキャビティ内に保持しかつ当該管状素材の両端部を
閉塞した状態とする。この閉塞状態の管状素材内に、液
圧注入装置により液圧を注入して仕上用液圧値(例え
ば、70MPa)以下の予圧液圧値(例えば、10MP
a)を確立する。
【0015】そして、この予圧液圧値の確立後に、例え
ば型締め装置を働かせて上型と下型とを密着させる方向
に相対接近させる。しかし、この予備フォーミング期間
中に相対接近する上型と下型との相対距離の一層の減少
に応じて管状素材内の液圧値が一段と上昇して、例えば
10MPa以上になってしまう。これでは、管状素材の
一部が上下型間に残る隙間にはみ出す虞がある。かくし
て、管状素材内の液圧の値を強制的に抑制しつつ予圧液
圧値(例えば、10MPa)に調整する。したがって、
予備フォーミングを安定して確実に行えるから、高精度
の最終仕上を達成できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。
【0017】本ハイドロフォーミング装置は、図1〜図
3に示す如く、基本的構成・機能が従来例の場合(図
4,図5)と同様とされているが、さらに下型15と上
型11とが非密着状態中で下型15側のキャビティ15
C内に保持されかつ両端部が閉塞された状態の管状素材
100に液圧供給装置50及び液圧注入装置(シリンダ
装置)40から液圧を注入して管状素材100内に仕上
用液圧値以下の予圧液圧値を確立可能かつこの予圧液圧
値の確立後に上型11と下型15とを密着させる方向に
相対接近させつつ当該管状素材100に前段階的な予備
フォーミングを実行可能に形成し、この予備フォーミン
グ期間中に相対接近する上型11と下型15との相対距
離の減少に応じて上昇する管状素材内の液圧値を強制的
に抑制しつつ設定液圧値に調整可能に形成されている。
【0018】確認的に、本ハイドロフォーミング装置の
基本的機能は、従来例の場合と同様に、相対的に離隔接
近可能な上型11と下型15とが密着状態において協働
形成するキャビティ(11C,15C等)内に収容され
かつ両端部が閉塞された状態の管状素材100に液圧注
入装置40を用して液圧を注入するとともに軸押込み装
置30L,30Rを利用して当該管状素材100の双方
[左右(なお、一方の場合でもよい。)]から押込み力
を加えつつキャビティ(11C,15C等)形状と管状
素材100内の仕上用液圧値とに応じた仕上フォーミン
グを施すことができる。
【0019】かくして、従来例の場合(図4,図5)と
共通する部分については同一の符号を付するとともに、
それら部分の構成・機能に関する説明は簡略化または省
略する。
【0020】図1において、液圧注入装置40は、シリ
ンダ装置[シリンダ41(左室41L,右室41R),
ピストン42(ピストンロッド42R)]から構成され
ている。シリンダ41の先端(左)側には、ピストンロ
ッド42Rの左右方向の位置変化に応じて実質的な内容
積が変わる調整室45が設けられている。
【0021】ピストン42には、シリンダ41の右端壁
を摺動可能に貫通する検出バー48を介して液圧注入装
置用位置センサ47が設けられている。この注入装置用
位置センサ47は、位置制御系でのフィードバック信号
として利用するためのピストン位置を検出可能である。
【0022】このシリンダ装置(40)は、制御装置7
0から出力された制御信号(S1,S2)で液圧注入装
置用制御バルブ43を駆動制御しつつ、外部たる液圧源
60からの液圧(例えば、油圧)を右室41R(また
は、左室41L)に供給することによりピストン42
(ピストンロッド42R)を左方向(または、右方向)
に移動変位することができる。詳細は図2を参照して後
記する。
【0023】調整室45は、調整管46および注入・調
整管59を介しかつ軸押込み装置30Lのピストンロッ
ド32Rを貫通して、閉塞状態の管状素材100内に連
通されている。なお、図1のピストン42(ピストンロ
ッド42R)の左右方向の位置は、オフセット状態(中
立位置)である。つまり、調整室45の内容積を図1に
示す状態を中心として増減することにより、管状素材1
00内の液圧値を昇降制御することができる。
【0024】調整管46と注入・調整管59との接続ポ
イントには、液圧供給装置50の一部を構成する供給管
53が連通可能に接続されている。この液圧供給装置5
0は、タンク51,供給ポンプ52および各種弁類(図
示省略)を含み、供給管53,調整管46,注入・調整
管59,調整室45および閉塞状態の管状素材100内
に初期液圧を注入することができる。各種弁類(図示省
略)の開閉や供給ポンプ52の起動・停止は、制御装置
70からの制御信号で自動的に行われる。なお、54は
逆止弁である。
【0025】注入・調整管59には、管内液圧用圧力セ
ンサ49が設けられている。この管内液圧用圧力センサ
49は、圧力制御系でのフィードバック信号として利用
するための閉塞状態にある管状素材100内の当該時の
液圧値を直接または間接的に検出することができればよ
いので、調整管46や調整室45に設けてもよい。この
実施形態のように、管状素材100に近づけた方がタイ
ムラグを小さくすることができるので、制御上好まし
い。
【0026】なお、下型15側のキャビティ15C内に
保持および収容された管状素材100の両端部の閉塞
は、軸押込み装置30L,30Rを利用して行う。ピス
トンロッド32Rを押込んで閉塞する。格別なシール手
段などを設けなくてもよいわけである。
【0027】図2において、制御装置70は、圧力制御
系を形成する液圧注入装置圧力制御部70PRと位置制
御系を形成する液圧注入装置位置制御部70PSおよび
共通制御部から構成されている。なお、これらは、ハー
ドロジックのみならず他の制御装置(例えば、パソコ
ン)を利用して構築することができる。
【0028】共通制御部は、位置/圧力選択器70ST
と、切替スイッチ70SWと増幅器70AMPとを含
み、切替入力された制御信号(S1またはS2)を用い
て液圧注入装置制御用バルブ43を駆動制御する。
【0029】圧力制御系を形成する液圧注入装置圧力制
御部70PRは、任意タイミング発生器70PR1,液
圧設定データ選択器70PR2,液圧データ記憶部70
PR3,液圧指令値発生器70PR4および圧力制御用
演算器70PR5から形成されている。
【0030】任意タイミング発生器70PR1は、管状
素材100内の液圧値(目標値)を切替るために選択さ
れた任意のタイミングを発生する。タイミングは単数で
も複数でも選択できる。また、例えば上型11と下型1
5の間隔に応じた線図として選択することもできる。な
お、任意のタイミングを設定するセッター形式として形
成してもよい。
【0031】液圧設定データ選択器70PR2は、任意
タイミング発生器70PR1で発生されるタイミングご
とに切り替える液圧値(目標値)を設定するための液圧
設定データを選択設定可能な選択器で、単純な液圧値に
対応する液圧設定データだけでなく、線図に沿って時々
刻々に変化する液圧値に対する液圧設定データをも選択
することができる。なお、任意の液圧値を設定するセッ
ター形式として形成してもよい。
【0032】液圧データ記憶部70PR3は、任意タイ
ミング発生器70PR1を用いて選択された任意のタイ
ミングと、液圧設定データ選択器70PR2を用いて選
択された液圧設定データとを対応させた液圧データを記
憶する。
【0033】したがって、予備フォーミング期間中の任
意のタイミングでの抑制(下降化)すべき管状素材10
0内の液圧値(目標値)を事前に選択記憶保持させてお
くことができるから、運用上の実際に対する利用性およ
び適応性が広い。
【0034】液圧指令値発生器70PR4は、液圧デー
タ記憶部70PR3に記憶された液圧データを利用して
予備フォーミング工程および仕上フォーミング工程の進
行に応じた液圧指令値(目標値)を発生する。予備フォ
ーミング工程の進行は、この実施形態の場合は、下型1
5と上型11との間隔つまりは上型11の下降量として
検出される。
【0035】圧力制御用演算器70PR5は、液圧指令
値発生器70PR4から発生された液圧指令値を目標値
としかつ管内液圧用圧力センサ49で検出された管状素
材100内の液圧値(現在値)をフィードバック信号と
して制御信号S1を増幅器70AMPへ出力することが
できる。これにより、液圧注入装置用制御バルブ43を
駆動制御して管状素材100内の液圧値を液圧指令値に
対応する値に制御する。つまり、管状素材100内の液
圧値の上昇を抑制することができる。
【0036】すなわち、検出された管状素材100内の
液圧値をフィードバック信号とした液圧制御系によりピ
ストン42の現在位置(調整室45の実質的な内容積)
を調整(増減調整)することつまり調整室45内から液
圧を吐出・吸収することで、予備フォーミング中および
仕上フォーミング中の管状素材100内の液圧値を設定
液圧値に合わせるように制御可能である。しかも、設定
液圧値を、予備フォーミング期間中の任意のタイミング
でかつ予圧液圧値以上で仕上用液圧値未満の液圧値に選
択して切替えることができる。
【0037】次に、位置制御系を形成する液圧注入装置
位置制御部70PSは、位置データ記憶部70PS1,
位置指令値発生器70PS2および位置制御用演算器7
0PS3から形成されている。位置制御系により、液圧
注入装置40(ピストン42)は位置決めされる。
【0038】かかる実施形態によれば、液圧データ記憶
部70PR3にタイミングと液圧値を含む液圧データを
記憶しかつ位置データ記憶部70PS1に所定の位置デ
ータを記憶しておく。また、位置/圧力選択器70STを用
いて切替スイッチ70SWを圧力制御系(70PR)側
に切り替えておく。
【0039】下型15と上型11とが密着していない状
態つまり図3(A)に示す非密着状態中において、管状
素材100を下型15側のキャビティ15C内に保持し
かつ軸押し込み装置30L,30Rを働かせて管状素材
100の両端部(左右開口部)を閉塞した状態とする。
【0040】この閉塞状態の管状素材100内に、液圧
供給装置50および液圧注入装置40を働かせて液圧を
供給して管状素材100の降伏点以下の液圧(図3のP
RS)つまり仕上用液圧値(例えば70MPa)以下の
予圧液圧値(例えば10MPa)を確立する。
【0041】この段階での液圧注入装置(シリンダ装
置)40のピストン42は図1に示す如くオフセットさ
れた中立位置にあり、調整室45には予圧液圧値(10
MPa)の液圧(PRS)が充填されている。
【0042】そして、この予圧液圧値の確立後に、型締
め装置20を働かせて、図3(B)に示すように上型1
1と下型15との相対距離の減少に応じて管状素材10
0内の液圧(PRS)の値が上昇する。
【0043】すなわち、予備フォーミングでは、管状素
材100内の液圧(PRS)が素材内面に均等に掛か
る。したがって、管状素材100内の内部がからのまま
型締め装置20で上型11を下降させて下型15に密着
させた場合に生じる管状素材100の部分的な鋭角変形
や部分的平面と観察したときの本来的フォーミング形状
(例えば、上方に向かって凸)とは反対の形状(上方に
向かって凹)に変形するなどの従来例における問題点
(品質乃至精度の劣悪化要因)を一掃化できるわけであ
る。
【0044】この予備フォーミング期間中に、相対接近
する上型11と下型15との相対距離の一層の減少に応
じて管状素材100内の液圧値が一段と上昇して、例え
ば10MPa以上になってしまう。これでは、管状素材
100の一部が図3(B)に示す上下型(11,15)
間に残る隙間14L,14Rに、はみ出す虞がある。
【0045】ここに、制御信号S2により液圧注入装置
用制御バルブ43が、図1の液圧注入装置40の左室4
1L(右室41R)内に油圧を供給しかつ右室41R
(左室41L)から対応する量の油圧を逃す。これによ
り、ピストン42(ピストンロッド42R)が図で右方
向(左方向)に移動変位するので、調整室45の内容積
を迅速に増減調整することができる。
【0046】また、圧力制御用演算器70PR5は、液
圧指令値発生器70PR4から出力される液圧指令値を
目標値としかつ管内液圧用圧力センサ49で検出された
液圧値をフィードバック信号として演算生成した制御信
号S1を出力する。
【0047】この制御信号S1により液圧注入装置用制
御バルブ43が、図1の液圧注入装置40の左室41L
内に油圧を供給しかつ右室41Rから対応する量の油圧
を逃がす。これにより、ピストン42(ピストンロッド
42R)が図で右方向に移動変位するので、調整室45
の内容積が増大する。
【0048】つまり、閉塞された管状素材100内の見
かけ内容積を調整[増大(拡大)]することができるか
ら、予備フォーミング中の管状素材100内の液圧値を
強制的に抑制(下降)させつつ予めセット(選択)され
た目標値である予圧液圧値(例えば10MPa)に合わ
せるように制御することができる。
【0049】しかも、管状素材100の材質や金型(キ
ャビティ)形状によっては、予備フォーミング用の液圧
値(予圧)がある限界的な値またはその前後の値に上昇
すると、図3(B)に示す上下型間に残る隙間14L,
14Rに管状素材100の一部が外部にはみ出す虞があ
った従来例の場合に比較して、隙間14L,14Rへの
はみ出しを防止できるから、図3(C)に示す状態とな
るまでに上・下型11,15の接近に伴う予圧の上昇を
制御する予備フォーミングを所定の精度でかつより安定
して行える。
【0050】さらに、リリーフバルブを働かせて予備フ
ォーミング用の液圧値を予め決められた値(予圧値)以
上に上昇しないように構築した場合に比較して、管状素
材の材質や金型(キャビティ)形状の変更に対する適応
性が広い。
【0051】そのうえさらに、閉塞された管状素材10
0内の見かけ内容積を調整[増減(拡縮大)]すること
ができるから、仕上フォーミング中の管状素材100内
の液圧値を設定仕上液圧値(70MPa)に合わせるよ
うに制御することもできる。したがって、高精度の最終
仕上を達成できる。
【0052】また、予備フォーミング期間中において、
任意のタイミングで設定液圧値(予圧液圧値以上で仕上
用液圧値未満の任意の液圧値)に選択することができる
から、一段と安定した予備フォーミングを行えかつ管状
素材100の材質や金型形状などに対する適応性が広
い。
【0053】さらに、下型15側のキャビティ15C内
に保持および収容された管状素材100の両端部は、軸
押込み装置30L,30Rを利用してつまりピストンロ
ッド32R,32Rで対応開口部に蓋をして閉塞する。
格別のシール手段を設けなくてよいから、コスト低減お
よび構造簡素化を図れる。
【0054】
【発明の効果】
【0055】請求項1の発明によれば、上・下型の非密
着状態中で下型側のキャビティ内に保持されかつ両端部
が閉塞された状態の管状素材内に液圧を注入して仕上用
液圧値以下の予圧液圧値を確立した後に上・下型を相対
接近させつつ予備フォーミングを実行可能で、この予備
フォーミング期間中に相対接近する上型と下型との相対
距離の減少に応じて上昇する管状素材内の液圧値を強制
的に抑制しつつ設定液圧値に調整可能に形成されたハイ
ドロフォーミング装置であるから、上・下型の接近に伴
う予圧の上昇を利用した予備フォーミングを安定して確
実に行える。よって、高精度の最終仕上を達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を説明するための全体構成図
である。
【図2】同じく、制御装置を説明するための回路図であ
る。
【図3】同じく、予備フォーミングおよび仕上フォーミ
ング工程を説明するための図である。
【図4】従来例を説明するための全体構成図である。
【図5】従来のフォーミング工程を説明するための図で
ある。
【符号の説明】
10 金型 11 上型 11C キャビティ 11CL,11CR 部分キャビティ 15 下型 15C キャビティ 15CL,15CR 部分キャビティ 20 型締め装置 21 シリンダ 22 ピストン 23 型締め装置制御用バルブ 30L,30R 軸押込み装置 31 シリンダ 32 ピストン 33 軸押込み装置制御用バルブ 40 液圧注入装置 41 シリンダ 42 ピストン 43 液圧注入装置制御用バルブ 45 調整室 47 液注入装置用位置センサ 49 管内液圧用圧力センサ 50 液圧供給装置 52 供給ポンプ 53 供給管 59 注入・調整管 60 液圧源(外部) 70 制御装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】相対的に離隔接近可能な上型と下型とが密
    着状態において協働形成するキャビティ内に収容されか
    つ両端部が閉塞された状態の管状素材内に注入された液
    圧を利用してキャビティ内の形状と管状素材内の仕上用
    液圧値とに応じた仕上フォーミングを施すハイドロフォ
    ーミング装置において、 前記下型と前記上型とが非密着状態中で前記下型側の前
    記キャビティ内に保持されかつ両端部が閉塞された状態
    の管状素材内に液圧注入装置により液圧を注入して当該
    管状素材内に前記仕上用液圧値以下の予圧液圧値を確立
    可能かつこの予圧液圧値の確立後に前記上型と前記下型
    とを密着させる方向に相対接近させつつ当該管状素材に
    前段階的な予備フォーミングを実行可能に形成し、この
    予備フォーミング期間中に相対接近する前記上型と前記
    下型との相対距離の減少に応じて上昇する当該管状素材
    内の液圧値を強制的に抑制しつつ設定液圧値に調整可能
    に形成し、前記液圧注入装置をシリンダ及びピストンを
    含むシリンダ装置から構成し、検出されたピストン位置
    をフィードバック信号とした位置制御系によりピストン
    の現在位置を調整することで前記管状素材内の液圧値を
    前記設定液圧値に合わせるように制御可能であるととも
    に、検出された管状素材内の液圧値をフィードバック信
    号とした液圧制御系によりピストンの現在位置を調整す
    ることで前記管状素材内の液圧値を前記設定液圧値に合
    わせるように制御可能に形成したことを特徴とするハイ
    ドロフォーミング装置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010099738A (ja) * 2008-09-25 2010-05-06 Jfe Steel Corp 異形断面成形方法およびスポット溶接性に優れた四辺形断面成形品
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