JP2002158121A - トランス - Google Patents

トランス

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JP2002158121A
JP2002158121A JP2000352296A JP2000352296A JP2002158121A JP 2002158121 A JP2002158121 A JP 2002158121A JP 2000352296 A JP2000352296 A JP 2000352296A JP 2000352296 A JP2000352296 A JP 2000352296A JP 2002158121 A JP2002158121 A JP 2002158121A
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JP
Japan
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magnetic core
transformer
bobbin
winding
present
Prior art date
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JP2000352296A
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English (en)
Inventor
Akiko Ota
明子 太田
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Tokin Corp
Original Assignee
Tokin Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型の通信機器などに搭載される、巻線を施
したボビンに閉磁路を形成する磁芯を組み付けた構造の
小型トランスにおいて、その全体の寸法を増大させるこ
となく、絶縁耐圧を向上すること。 【解決手段】 ボビンの巻枠部分の段差の位置変更、磁
芯の面取り、及び磁芯にホルダを取り付けることによ
り、巻線と磁芯、端子と磁芯の沿面距離を長くして、絶
縁耐圧を向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ノート型パーソナ
ルコンピュータを代表とする、小型の情報通信機器など
に用いられる、小型で、しかも高絶縁耐圧を要求される
トランスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ノート型パーソナルコンピュータなどの
機器の小型化薄型化に伴い、それらに用いられる部品に
も、小型化への要求がますます高まりつつあるが、トラ
ンスについては、小型化の他に高絶縁耐圧への要求も高
まってきている。これは、ヨーロッパの規格が世界的に
標準化されつつあることに対応した趨勢である。
【0003】この種のトランスなどの部品において、絶
縁耐圧に影響を及ぼす要因の一つに、沿面距離がある。
図5は、従来のトランスの斜視図、図6は、図5におけ
るAAの断面図、図7は、1次巻線61と磁芯53との
間、及び端子54と磁芯53との間の沿面距離を示すた
めに、図6の一部を拡大した図である。
【0004】図6、図7に示したように、従来のトラン
スは、ボビン51の巻枠の部分に段差65を設け、この
段差65に収まるように1次巻線61を形成し、その上
に層間テーピング71、2次巻線62、バリアテーピン
グ63、外周テーピング72をそれぞれ形成し、巻線の
端末64を端子54に巻き付け接続した構造となってい
る。そして、磁芯53はE型に成形した軟磁性合金薄板
を、ボビンの両側から挿入するようにして、交互に逆向
きに積層することにより組み付けられる。図8は、磁芯
の積層方法を模式的に示した図である。
【0005】図7において、1次巻線61と磁芯53と
の沿面距離は、cで表され、端子54と磁芯53との沿
面距離は、a+cで表される。これらの沿面距離を長く
することにより、絶縁耐圧を大きくすることが可能であ
る。しかし、このような構造をとる限りは、bを長くす
るにはボビンを長くする必要があり、cを長くするには
ボビンの巻線を施す部分と磁芯の幅を大きくする必要が
あり、いずれにしてもボビンの寸法増加に繋がるもので
ある。しかも、幅の増加は、高調波歪みなどの電気特性
に悪影響を及ぼすことが避けられない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の技術
的課題は、全体の寸法を増加させることなく、絶縁耐圧
を向上し、各種の小型機器に搭載可能な小型トンランス
を得る方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、ボビン及び磁
芯の形状の小規模な変更などによって、前記の課題を解
決することを検討した結果なされたものである。即ち、
本発明は、絶縁材からなるボビンに1次巻線及び2次巻
線を施し、閉磁路を形成するように所要形状の軟磁性金
属薄板を積層した磁芯を組み付けたトランスにおいて、
ボビンの巻線を施す巻枠部分の中央部に段差を設け、段
差により形成される凹部に1次巻線を施してなることを
特徴とするトランスである。
【0008】また、本発明は、前記のトランスにおい
て、前記磁芯の前記巻線の中心軸に平行な方向を横、直
交する方向を縦、積層方向を高さとしたときに、高さ方
向の稜に、横方向の寸法が縦方向の寸法の2倍以上であ
る面取り加工を施してなることを特徴とするトランスで
ある。
【0009】また、本発明は、前記のトランスにおい
て、前記磁芯の横方向の両端の少なくとも一方が、絶縁
材からなるホルダに覆われてなることを特徴とするトラ
ンスである。
【0010】また、本発明は、前記のトランスにおい
て、前記磁芯は日の字型もしくはロの字型であることを
特徴とするトランスである。
【0011】
【作用】本発明においては、図6に示した従来のトラン
スにおける、巻枠部分の段差の位置変更により、1次巻
線と磁芯との沿面距離を増加することができる。また、
磁芯の高さ方向の稜に面取りを施すことにより、端子と
磁芯との沿面距離を増加することができる。更に、磁芯
をホルダで覆うことにより、同じく端子と磁芯との沿面
距離を増加することができる。
【0012】そして、結果的に、これらの構造変更によ
り、トランスの絶縁耐圧を向上することが可能となる。
なお、面取り加工は、通常45°の角度で施すが、この
場合は、横方向の寸法が縦方向の寸法の2倍以上である
面取り加工を施すことにより、沿面距離をより十分に確
保することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て、具体的な例を示した図面に基づいて説明する。
【0014】図1は、本発明のトランスの外観を示す斜
視図である。実際のトランスでは、磁芯を絶縁材からな
るホルダで覆うが、ここでは、磁芯の面取り加工の状態
を明示するため、ホルダを取り付けていない状態を図示
した。
【0015】また、図2(a)は、本発明のトランスの
側面図であり、図2(b)は、図1におけるAAの断面
図である。また、図3は、本発明のトランスにおけるボ
ビンの巻枠部分の構造及び磁芯の面取りの形状を、より
明確に示すための拡大図である。
【0016】本発明のトランスの製造工程は、従来のト
ランスと基本的には同様であるが、図2及び図3に基づ
いて製造工程を説明する。まず、ボビン11の巻枠の部
分に設けられた段差25によって形成される凹部に収ま
るように1次巻線21を形成する。その上に層間テーピ
ング31、2次巻線22、バリアテーピング23、外周
テーピング32をそれぞれ形成し、巻線の端末24を端
子14に巻き付け接続する。
【0017】そして、磁芯13は、E型に成形した軟磁
性合金薄板を、ボビンの両側から挿入するようにして、
交互に逆向きに積層することにより組み付けられる。図
8は、磁芯13の積層方法を模式的に示した図である。
さらに、絶縁体からなるホルダ26を、磁芯に嵌合させ
て、本発明のトランスが得られる。
【0018】本発明のトランスにおいては、図2
(b)、図3に示したように、段差25を2箇所設け、
これによって形成される凹部がボビン11の巻枠部分の
中央に位置するようにしている。これによって、1次巻
線21と磁芯13の沿面距離は、図3におけるg+hと
なり、図7に示した従来のトランスの場合よりも長くな
っている。
【0019】また、磁芯13の面取り加工と、ホルダ2
6の装着によって、端子14と磁芯13の沿面距離は、
図3におけるd+e+fとなり、やはり図7に示した従
来のトランスの場合よりも長くなっている。また、図4
には、面取りの形状を拡大して示したが、本実施の形態
では、面取りの寸法がj=2×iとなるように設計し
た。
【0020】なお、本実施の形態のトランスは、全体の
寸法が、幅8.5mm、長さ22mm、高さ4.5mmで
あり、これ以内の大きさのトランスで、本発明が一層有
用である。そして、本実施の形態のトランスの沿面距離
は2.5mmとなるが、比較のため、従来の構造で同一
寸法のトランスを製作したところ、その沿面距離は1m
mであった。
【0021】これらのトランスの絶縁耐圧を評価した結
果、従来品は1700Vであったのに対し、本実施の形
態のトランスでは、2600V以上であることが確認さ
れ、小型で高絶縁耐圧のトランスが得られた。また、本
実施の形態では、この種のトランスとして最も代表的
な、日の字型の磁芯を用いた例を説明したが、ロの字型
の磁芯を用いたトランスについても同様の効果が得られ
た。
【0022】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、幅が9mm、長さが22mm、高さが5mm程度の
小型のトランスで、絶縁耐圧を従来に比較して大幅に向
上することが可能となる。また、本発明のトランスは、
製造工程が従来品と基本的に同一なので、新たな設備投
資などが不要であることも大きな特長である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトランスの外観を示す斜視図。
【図2】本発明のトランスを示す図、図2(a)は側面
図、図2(b)は断面図。
【図3】本発明のトランスの断面の一部を拡大した図。
【図4】本発明のトランスにおける磁芯の面取り形状を
示す図。
【図5】従来のトランスの外観を示す図。
【図6】従来のトランスの断面図。
【図7】従来のトランスの断面の一部を拡大した図。
【図8】本発明及び従来のトランスにおける磁芯の積層
方法を示す図。
【符号の説明】
11,51 ボビン 12,52 巻線 13,53 磁芯 14,54 端子 21,61 1次巻線 22,62 2次巻線 23,63 バリアテーピング 24,64 巻線端末 25,65 段差 26 ホルダ 31,71 層間テーピング 32,72 外周テーピング

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁材からなるボビンに1次巻線及び2
    次巻線を施し、閉磁路を形成するように所要形状の軟磁
    性金属薄板を積層した磁芯を組み付けてなるトランスに
    おいて、ボビンの巻線を施す巻枠部分の中央部に、凹部
    を形成するように段差を設け、前記凹部に1次巻線を施
    してなることを特徴とするトランス。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のトランスにおいて、前
    記磁芯の前記巻線の中心軸に平行な方向を横、直交する
    方向を縦、積層方向を高さとしたときに、高さ方向の稜
    に、横方向の寸法が縦方向の寸法の2倍以上である面取
    り加工を施してなることを特徴とするトランス。
  3. 【請求項3】 請求項1ないし請求項2のいずれかに記
    載のトランスにおいて、前記磁芯の横方向の両端の少な
    くとも一方が、絶縁材からなるホルダに覆われてなるこ
    とを特徴とするトランス。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかに記
    載のトランスにおいて、前記磁芯は日の字型もしくはロ
    の字型であることを特徴とするトランス。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021118328A (ja) * 2020-01-29 2021-08-10 東芝ライテック株式会社 トランス

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JP2021118328A (ja) * 2020-01-29 2021-08-10 東芝ライテック株式会社 トランス

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