JP2002157776A - 光ディスク装置 - Google Patents

光ディスク装置

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JP2002157776A
JP2002157776A JP2000348454A JP2000348454A JP2002157776A JP 2002157776 A JP2002157776 A JP 2002157776A JP 2000348454 A JP2000348454 A JP 2000348454A JP 2000348454 A JP2000348454 A JP 2000348454A JP 2002157776 A JP2002157776 A JP 2002157776A
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sub
signal
optical disk
irradiation position
receiving element
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Application number
JP2000348454A
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English (en)
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Hiroshi Maekawa
博史 前川
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高価な調整機器やカメラなどを用いずに精度
のよいサブビームの位置調整が行い、光ディスク装置の
製造コストを低減する。 【解決手段】 メインビームMとサブビームS1,S2
をそれぞれ受光素子42〜44で検出し、メインビーム
Mに基づく信号とサブビームS1,S2に基づく信号と
の時間的位相差を位相差検出回路61で検出する。これ
によりメインビームMに対するサブビームS1,S2の
位置ずれの有無と大きさを判断し、フォーカス制御信号
検出回路37で作成するフォーカス制御信号に反映さ
せ、アクチュエータ39の駆動による対物レンズ34の
フォーカシングにより、メインビームMに対するサブビ
ームS1,S2の位置ずれを補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、メインビームと
サブビームを用いてトラッキングを行う光ディスク装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】情報の記録が可能な光ディスクには、ビ
ームのトラッキング制御のために案内溝であるトラック
(グルーブ(Groove)とランド(Land)とからなる)が
同心円状又はスパイラル状に設けられている。そして、
このトラックからの回折光強度変化を検出することによ
り、ビームを光ディスクの半径方向の目標位置(例えば
グルーブ中央位置)に位置させるような制御を行ってい
る。
【0003】このようなトラッキング技術としては、1
本のビームを用いてビームを目標位置に位置させるプッ
シュプル法が知られている。このプッシュプル法には2
分割した受光素子の各分割部分からの出力の差信号を位
置信号として用いる方式がある。しかし、この方式は光
ピックアップの対物レンズ中心と光軸中心とのずれや、
チルトなどの影響により信号にオフセットが発生し、正
確な位置が特定できない不具合がある。
【0004】そのため、一般的には3つのビームを光デ
ィスクに照射してビームを光ディスクの半径方向の目標
位置に位置させる制御を行うディファレンシャルプッシ
ュプル(DPP)トラッキング法が用いられている。こ
の方式は、1つのビーム(メインビーム)は前記のプッ
シュプル法と同様に使用し、残る2つのビーム(サブビ
ーム)を用いて前記したオフセット成分の除去を行う方
式である。
【0005】ただし、そのメインビームとサブビームと
は、トラックに対して所定の位置関係にあることが必要
である。そして、近年の高密度化によってトラックピッ
チが狭まり、メインビームとサブビームの位置調整は非
常に高い精度が要求されるようになってきている。
【0006】そこで、特開平11-73666号公報には、3つ
のビームスポットの位置をカメラでモニタし、メインビ
ームの位置とサブビームの位置の偏差を測定して、あら
かじめ算出された目標の位置関係になるように調整を行
う技術が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
11-73666号公報に開示の技術では、受光素子が未調整の
時点でもビームの照射位置を調整することが可能である
という利点はあるものの、ビームの位置調整のためだけ
にわざわざカメラを用意して光スポットの測定を行う必
要があるという不具合がある。
【0008】また、光ディスクからの反射光を受光する
受光素子の調整は別途行う必要があって煩雑であるとい
う不具合がある。
【0009】さらに、画像処理装置という比較的高価な
装置を必要とし、製造設備費も比較的高額なものとなっ
て、製造コストを吊り上げてしまうという不具合があ
る。
【0010】この発明の目的は、高価な調整機器やカメ
ラなどを用いずに精度のよいサブビームの位置調整が行
い、光ディスク装置の製造コストを低減することであ
る。
【0011】この発明の目的は、サブビームの位置調整
を比較する信号の時間的位相差で行なって精度のよい調
整を行なうことである。
【0012】この発明の目的は、特別なセンサなどを不
要とし、従来から光ディスクの再生装置で使用している
信号により精度のよい調整を行なうことである。
【0013】この発明の目的は、サブビームの照射位置
を調整するために、サブビームの照射位置を移動する方
向を容易に判断することである。
【0014】この発明の目的は、簡易な構成でサブビー
ムの照射位置を調整することである。
【0015】この発明の目的は、グルーブとランドの幅
が等しくない光ディスクでもサブビームの照射位置を調
整できるようにすることである。
【0016】この発明の目的は、信号感度を高めて精度
のよいサブビームの調整を行なうことである。
【0017】この発明の目的は、簡易な手段によりサブ
ビームの照射位置を移動する移動量を知ることである。
【0018】この発明の目的は、トラック面と光学系と
の距離、光ディスクの平面度、安定性などの許容値を大
幅に緩くできるようにするとともに、受光素子の位置調
整工程と同じ工程環境で同時にサブビーム位置の調整を
行うことである。
【0019】この発明の目的は、受光素子の位置調整工
程と同じ工程環境で同時にかつ簡単にサブビーム位置の
調整を行うことである。
【0020】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、情報の記録又は再生を行うメインビーム及びこのメ
インビームのトラッキングに用いるサブビームを光ディ
スクに照射する光学系と、前記メインビームの反射光を
受光する第1の受光素子と、前記サブビームの反射光を
受光する第2の受光素子と、前記メインビームの照射位
置を操作する第1の操作装置と、前記第1の受光素子の
出力及び前記第2の受光素子の出力に基づいて前記第1
の操作装置を制御して前記トラッキングを行うトラッキ
ング手段と、光ディスクへの前記メインビームの照射位
置に対する前記サブビームの照射位置を操作する第2の
操作装置と、前記第1の受光素子の出力に基づく信号と
前記第2の受光素子の出力に基づく信号との比較に基づ
いて前記第2の操作装置を制御し前記サブビームの照射
位置を一定に維持するサブビーム照射位置調節手段と、
を備えている光ディスク装置である。
【0021】したがって、高価な調整機器やカメラなど
を用いずに精度のよいサブビームの位置調整が行え、光
ディスク装置の製造コストを低減することができる。
【0022】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の光ディスク装置において、前記サブビーム照射位置調
節手段は、前記両信号の比較として当該両信号の時間的
位相差を判断するものである。
【0023】したがって、サブビームの位置調整を比較
する信号の時間的位相差で行えるので、精度のよい調整
が行える。
【0024】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の光ディスク装置において、前記第1の受光素子は、前
記メインビームを複数に分割して受光した複数の信号を
出力して、前記第2の受光素子は、前記サブビームを複
数に分割して受光した複数の信号を出力するものであ
る。
【0025】したがって、特別なセンサなどは不要であ
り、従来から光ディスクの再生装置で使用している信号
により精度のよい調整が行える。
【0026】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の光ディスク装置において、前記サブビーム照射位置調
節手段は、前記第1の受光素子が出力する複数の信号の
和信号又は差信号と前記第2の受光素子が出力する複数
の信号の和信号又は差信号との時間的位相差に基づいて
前記第2の操作装置を制御するものである。
【0027】したがって、特別なセンサなどは不要であ
り、従来から光ディスクの再生装置で使用している信号
により精度のよい調整が行える。
【0028】請求項5に記載の発明は、請求項3又は4
に記載の光ディスク装置において、前記サブビーム照射
位置調節手段は、前記第1の受光素子が出力する複数の
信号又は前記第2の受光素子が出力する複数の信号の和
信号又は差信号に基づいて前記第2の操作装置を制御し
て前記サブビームの照射位置を移動する方向を判断する
ものである。
【0029】したがって、サブビームの照射位置を調整
するために、サブビームの照射位置を移動する方向を容
易に判断することができる。
【0030】請求項6に記載の発明は、請求項2〜4の
何れかの一に記載の光ディスク装置において、前記サブ
ビーム照射位置調節手段は、前記両信号の前エッジ又は
後エッジから前記時間的位相差を判断するものである。
【0031】したがって、簡易な構成でサブビームの照
射位置を調整することができる。
【0032】請求項7に記載の発明は、請求項2〜4の
何れかの一に記載の光ディスク装置において、前記サブ
ビーム照射位置調節手段は、前記両信号の両エッジから
前記時間的位相差を判断するものである。
【0033】したがって、グルーブとランドの幅が等し
くない光ディスクでもサブビームの照射位置を調整する
ことができる。また、前エッジ又は後エッジだけで時間
的位相差を判断する場合に比べて信号感度が2倍にな
り、精度のよい調整が行える。
【0034】請求項8に記載の発明は、請求項2〜7の
何れかの一に記載の光ディスク装置において、前記サブ
ビーム照射位置調節手段は、前記時間的位相差を示す信
号を平滑化して平滑化後の信号の振幅により前記サブビ
ームの照射位置を一定に維持するために前記第2の操作
装置を制御して前記サブビームの照射位置を移動する移
動量を判断するものである。
【0035】したがって、簡易な手段によりサブビーム
の照射位置を移動する移動量を知ることができる。
【0036】請求項9に記載の発明は、請求項1〜8の
何れかの一に記載の光ディスク装置において、前記光学
系は、光源と、この光源から照射される単一の光を前記
メインビームとサブビームとに分割する回折格子と、こ
の分割後の前記メインビーム及びサブビームを前記光デ
ィスク上に結像するレンズとを備えていて、前記第2の
操作装置は、前記レンズを駆動してフォーカシングを行
うアクチュエータである。
【0037】したがって、フォーカシングを行いながら
サブビームの位置を調整するので、トラック面と光学系
との距離、光ディスクの平面度、安定性などの許容値を
大幅に緩くできるとともに、受光素子の位置調整工程と
同じ工程環境で同時にサブビーム位置の調整を行うこと
ができる。
【0038】請求項10に記載の発明は、請求項1〜8
の何れかの一に記載の光ディスク装置において、前記光
学系は、光源と、この光源から照射される単一の光を前
記メインビームとサブビームとに分割する回折格子と、
この分割後の前記メインビーム及びサブビームを前記光
ディスク上に結像するレンズとを備えていて、前記第2
の操作装置は、前記回折格子を駆動して前記サブビーム
の照射位置の操作を行うものである。
【0039】したがって、回折格子を駆動してサブビー
ムの位置調整を行えるので、受光素子の位置調整工程と
同じ工程環境で同時にかつ簡単にサブビーム位置の調整
を行うことができる。
【0040】
【発明の実施の形態】[発明の実施の形態1]この発明
の一実施の形態について発明の実施の形態1として説明
する。
【0041】図1は、この発明の実施の形態1である光
ディスク装置の構成を、その制御系を主体として示す概
略ブロック図である。即ち、この発明の実施の形態であ
る光ディスク装置は光ディスク1の記録又は再生を行う
もので、そのドライブ2は光ディスク1を回転駆動させ
るスピンドルモータ3を備えている。スピンドルモータ
3はスピンドルドライバ4によりその回転駆動が制御さ
れる。一方、スピンドルモータ3によって回転駆動され
る光ディスク1に対向する位置には光ピックアップ5が
ピックアップモータ6によりディスク半径方向にシーク
移動自在に設けられている。
【0042】この光ピックアップ5は、記録/再生のた
めのレーザ光を出射する半導体レーザ21、そのレーザ
光を光ディスク1に対して集光照射させる対物レンズ3
4、光ディスク1からの反射光を受光し情報信号、トラ
ッキング/フォーカシング信号等を出力する受光素子4
1等を備えている(図2参照)。光ピックアップ5の受
光素子41により検出された信号はアナログ信号処理部
7に取り込まれ、サーボ制御系8に対するサーボ信号と
デジタル信号処理部9に対する情報信号(RF信号)と
に分離される。
【0043】また、デジタル信号処理部9はバッファメ
モリ10へ記録するデータを確保し、誤り訂正符合追加
やエンコード処理を行い、ピットデータとしてアナログ
信号処理部7へ送る。また、アナログ信号処理部7はそ
のデータをLDドライバ11に送り、光ピックアップ5
内の半導体レーザ21に対する駆動電流を制御する。
【0044】このようなドライブ2に対して、ドライブ
インタフェース12を介してCPU構成のコントローラ
13、ROM14及びRAM15によるマイクロコンピ
ュータが接続されている。さらに、コントローラ13に
対してはバスライン16を介してホストバッファ17が
接続されている。
【0045】ここに、コントローラ13はドライブイン
タフェース12を通じて接続されたドライブ2内の各機
能動作を制御し装置全体の統括制御を行う。コントロー
ラ13はROM14に格納されているプログラムをロー
ドすることでその動作が決定され、RAM15を動作す
るための記憶領域として利用する。
【0046】ホストインタフェース19はPCなどのホ
ストコンピュータ18と接続され、記録データの受信や
制御命令の受け渡しを行う。ホストインタフェース19
を介して受信された記録データはホストバッファ17に
一時的に保存される。ドライブ2内のバッファメモリ1
0に空きができればデータはデジタル信号処理部9によ
りホストバッファ17からドライブインタフェース12
を通してバッファメモリ10へ転送され処理される。こ
こで、バッファメモリ10又はRAM15がホストバッ
ファ17を兼ねる構成であってもよい。
【0047】図2は、光ピックアップ5の光学系及び光
ピックアップ5から照射されるビームの位置を制御する
制御系のブロック図である。図2に示すように、光源で
ある半導体レーザ(LD)21はLDドライバ11によ
り出射光量を制御されてレーザ光を出射する。カップリ
ングレンズ32は、このレーザ光を平行光にする。この
平行光はビームスプリッタ33を通過し、対物レンズ3
4で光ディスク1のトラック面35に結像される。トラ
ック面35からの反射光はビームスプリッタ33で反射
され、集光レンズ36で受光素子41に集光されて検出
される。
【0048】また、DPPトラッキング法を行うため、
半導体レーザ21から出射した光の一部は回折格子22
で分けられ、メインビームM以外の2つのサブビームS
1,S2が生成される。受光素子41は3つの受光素子
42,43,44からなり、第1の受光素子である受光
素子42はメインビームMを、第2の受光素子である受
光素子43はサブビームS1を、第2の受光素子である
受光素子44はサブビームS2を、それぞれ受光する。
【0049】トラック面35とビームの焦点との距離を
示す信号であるフォーカス制御信号もアナログ信号処理
部7のフォーカス制御信号検出回路37で生成し、サー
ボ制御系8のフォーカス制御回路38から出力された駆
動電流でアクチュエータ39を駆動して、ビーム焦点が
トラック面35に位置するように制御する。フォーカス
制御信号検出回路37は、後述する位相差検出回路61
で生成した光スポット位置信号に基づいてフォーカス制
御信号を生成する。
【0050】図3に示すように、メインビームMはトラ
ック面35上の一つのグルーブ45上を走査する。サブ
ビームS1はメインビームMが走査するグルーブ45に
隣接する光ディスク1の例えば外周側のランド46上を
走査する。サブビームS2はメインビームMが走査する
グルーブ45に隣接する光ディスク1の例えば内周側の
ランド46上を走査する。
【0051】メインビームM並びにサブビームS1,S
2の各光スポットの中心点を結んだ線47と、トラック
方向(線48の方向)との角度をθ、メインビームMの
光スポットからサブビームS1,S2のそれぞれの光ス
ポットまでの距離をdとすると、トラック面35でトラ
ックに垂直な方向の距離dvは、“dv=d*sinθ”
となる。もちろんトラックに平行な方向の距離dhも、
“dh=d*cosθ”で変化するが、距離dはトラック
ピッチに比べ通常1桁以上大きいので、θはほぼ0に近
く、距離dvの変化に比べdhの変化はほとんど無視で
きる。なお、トラック面35上に照射されるビームM,
S1,S2が受光素子42,43,44で分割されて受
光されるときの外周側半分の反射光をa、内周側半分の
反射光をbとして、図3中に示している。
【0052】図4に示すように、各受光素子42,4
3,44は光学的にトラックと平行な分割線で分割され
ており、各ビームM,S1,S2は分割されて各受光素
子42,43,44に入射する。受光素子42の各分割
部分から出力される信号をMa,Mb、受光素子43の
各分割部分から出力される信号をS1a,S1b,受光
素子44の各分割部分から出力される信号をS2a,S
2bとする。
【0053】アナログ信号処理部7に設けられた演算回
路51は、メインビームMの反射光のうち外周側半分の
反射光aの光量に応じた光検出信号Maと、内周側半分
の反射光bの光量に応じた光検出信号Mbとの差信号M
dを取る減算回路52と、先行するサブビームS1の反
射光のうち外周側半分の反射光aの光量に応じた光検出
信号S1aと、内周側半分の反射光bの光量に応じた光
検出信号S1bとの差信号S1dを取る減算回路53
と、後行するサブビームS2の反射光のうち外周側半分
の反射光aの光量に応じた光検出信号S2aと、内周側
半分の反射光bの光量に応じた光検出信号S2bとの差
信号S2dを取る減算回路54と、差信号S1dと差信
号S2dとの和を差信号Mdから差し引く減算回路55
とを備えている。なお、信号Mdから信号S1d及びS
2dを減算する際、光量差を補正するために信号S1d
とS2dを定数倍することもある。このようにして減算
回路55からトラッキングエラー(TE)信号が取り出
され、光ディスク1の再生の際はメインビームMを目標
トラック上に追従制御するために用いられる。このTE
信号生成方式がDPPトラッキング法と呼ばれ、光ディ
スク1への記録の際のトラッキング制御に使用される。
したがって、演算回路51でトラッキング手段を実現
し、サーボ制御系8及びピックアップモータ6で第1の
操作装置を実現している。
【0054】図5〜図8は、トラックによる回折光で信
号レベルが変化している各受光素子42,43,44の
出力信号の波形と(図5,図7)、ビームとトラックの
位置関係(図6,図8)を示すものである。図5,図7
においては横軸がトラック横断方向の位置、縦軸は信号
レベルを示す。図6,図8はメインビームがグルーブ4
5の中心にあるときのピンポイント的なビームの位置関
係を示している。なお、図5,図7において、信号Ms
は信号MaとMbの和信号、信号S1sは信号S1aと
S1bの和信号、信号S2sは信号S2aとS2bの和
信号をそれぞれ示し、信号Mdは信号MaとMbの差信
号、信号S1dは信号S1aとS1bの差信号、信号S
2dは信号S2aとS2bの差信号をそれぞれ示し、信
号S1d+S2dは信号S1dとS2dの和信号、信号
S1a+S2aは信号S1aとS2aの和信号をそれぞ
れ示している。なお、各信号の0点(GND)基準位置
の図示は省略してある。
【0055】図5,図6は3つのビームM,S1,S2
が理想の位置(メインビームMとサブビームS1,S2
のトラック方向距離が、トラックを基準とした相対的位
置関係で表したときトラックの幅の1/2)に配置され
ているときを示していて、図7,図8はサブビームS
1,S2がメインビームMとのトラック方向距離が理想
の位置関係より若干離れて配置されている場合を示して
いる。
【0056】図5の信号Msと信号S1s,S2sとを
比較すると、トラックを横断するときに得られる信号の
位相は180度異なっているので反転しているように見
える。これはメインビームMとサブビームS1,S2の
トラック方向距離がトラックの幅の1/2になっている
ためである。グルーブとランドの幅が等しいときは、互
いに反転すれば同じ信号といえる。一方、図7ではビー
ムM,S1,S2の位置関係が理想状態からずれている
ため、信号Msと信号S1s,S2sとの位相差も18
0度とは異なっている。このことは、各和信号Ms,S
1s,S2sに限ったことではない。各差信号Md,S
1d,S2dでも同様のことがいえる。もちろん、信号
Ma,S1a,S2aについてもいえるし、信号Mb,
S1b,S2bについてもいえる。
【0057】メインビームMとサブビームS1,S2の
位置関係が理想状態である場合は、メインビームMに基
づく信号とサブビームS1,S2に基づく信号とは、信
号極性を反転すれば位相差はなくなる。もちろん反転せ
ずとも、位相比較のエッジ極性をメインビームMとサブ
ビームS1,S2で変えれば同じことである。そしてビ
ームM,S1,S2の位置関係が理想状態からずれた場
合は、前記のように位相差が180度ではなくなるの
で、メインビームMとサブビームS1,S2のずれの発
生を検出することができる。そこで、かかる点を利用し
て、ビームM,S1,S2の位置関係が理想状態となる
ように調整することができる。
【0058】なお、図5,図7に示す2つのサブビーム
S1,S2の信号を加算した信号S1a+S2aや信号
S1d+S2dについては、ビームM,S1,S2の位
置関係が理想状態からずれた場合にも位相差は変わら
ず、信号振幅のみが変化することがわかる。この振幅変
化を用いてビームM,S1,S2の位置を理想状態に調
整を行うことも可能であるが、精度よく調整することが
困難である。そこで、この発明の実施の形態では、次の
ように調節している。
【0059】図9は、位相差検出回路61のブロック図
である。この位相差検出回路61は、エッジ検出回路6
2と、位相比較器63と、平滑回路64とからなる。エ
ッジ検出回路62は比較対象となる信号Aと信号Bに対
し、特定の基準レベルを横切るタイミングを示すエッジ
信号を生成する。具体的には、エッジ検出回路62は、
信号Aの前エッジ検出用の前エッジ検出回路62aと、
信号Bの前エッジ検出用の前エッジ検出回路62bとか
らなる。位相比較器63はエッジ検出回路62で検出し
た信号Aの前エッジと信号Bの前エッジの位相差に応じ
た信号を出力する。この際に、出力信号は、位相が進ん
でいる場合と遅れた場合とでは信号極性を逆になるよう
にするのが望ましい。この信号からLPFを用いた平滑
回路64により低域成分のみ抜き出して、トラック面3
5上でのビームの理想的な位置からのずれを示す光スポ
ット位置信号とする。
【0060】図10は、信号A,B並びに位相比較器6
3の出力信号(前エッジ位相差信号)のタイミングチャ
ートの例である。図10において、信号Aと信号Bは便
宜上デジタル信号で表している。この信号はエッジ検出
回路62の出力と考えてもよい。(a)はメインビーム
MとサブビームS1,S2が理想的な位置状態にある場
合を示し、(b)はメインビームMとサブビームS1,
S2が理想的な位置状態からずれている場合を示す。図
10に明らかなように、メインビームMとサブビームS
1,S2が理想的な位置状態にある(a)の場合は、信
号AとBの前エッジに位相差がないため、両信号の位相
差がある期間を示す前エッジ位相差信号は平坦なままで
あるが、メインビームMとサブビームS1,S2が理想
的な位置状態からずれている(b)の場合は、信号Aと
Bの前エッジに位相差が生じている間、前エッジ位相差
信号が発生するので、信号AをメインビームMに基づく
信号、信号BをサブビームS1又はS2に基づく信号と
すれば、メインビームMとサブビームS1,S2とのず
れを検出することができる。また、前エッジ位相差信号
のパルス幅から位相差の大きさを検出することができ
る。
【0061】このような位相差検出回路61を用いた場
合、信号の周波数、ここではトラックを横切る速度が重
要な意味を持つ。図5の横軸は距離であって、時間では
ないので、信号の位相差を位相(度)で示す場合は、周
波数は問題にならないが、実際の回路では位相差(秒)
を電気信号(V)に変換するので、時間すなわち周波数
が重要になる。たとえば信号Msを信号A、信号S1s
又はS2sを信号Bとすると、位相差検出回路61では
信号Msが基準レベルを横切ったタイミングから信号S
1s又はS2sが基準レベルを横切るタイミングまでの
時間を測定し、その時間幅に応じた電圧を出力する構成
となる。このため、位置調整の際はビームとトラックと
の相対速度を一定に保つことが望ましい。そうすること
により、信号A,Bの位相差すなわち平滑回路64が出
力する光スポット位置信号のレベルとビームの位置のず
れ量とに比例関係が成り立ち、どの程度サブビームS
1,S2が理想位置からずれているかを光スポット位置
信号のレベルから算出することができる。もちろん、速
度が一定でない場合でも理想的なビーム位置関係になっ
た場合は位相差が0になることから、位置信号の電圧は
基準レベル(通常0)になるので、調整精度上は問題な
い。
【0062】信号A,Bとしては、その一方をメインビ
ームMに基づく信号、他方をサブビームS1又はS2に
基づく信号とすればよい。具体的には、例えば、一方を
信号Ma又はMb、他方を信号S1a又はS2bとする
ことが考えられる。ただし、この例に限定されないこと
は、前記のとおりである。
【0063】そして、平滑回路64から出力されるトラ
ック面35上でのビームの理想的な位置からのずれを示
す光スポット位置信号は、その絶対値の大きさによりビ
ームの理想的な位置からのずれ量を示すことになる。こ
の光スポット位置信号は、フォーカス制御信号検出回路
37に入力され、フォーカス制御信号検出回路37は、
周知の構成の検出系により出力されるビームの焦点位置
の距離を示す信号と、前記の光スポット位置信号とに基
づき、ビームの焦点位置が適正なものとなり、かつ、光
スポットM、S1,S2が理想的な位置となるようなサ
ーボ制御が行えるように、対物レンズ34を駆動できる
フォーカス制御信号を生成して、フォーカス制御回路3
8に出力する。したがって、フォーカス制御回路38、
アクチュエータ39により第2の操作装置を実現し、位
相差検出信号61及びフォーカス制御信号検出回路37
でサブビーム照射位置調節手段を実現している。
【0064】以上説明した光ディスク装置によれば、高
価な調整機器やカメラなどを用いずに精度のよいサブビ
ームS1及びS2の位置調整が行え、光ディスク装置の
製造コストを低減することができる。
【0065】また、メインビームMに基づく信号とサブ
ビームS1又はS2に基づく信号の振幅などではなく時
間的位相差によりサブビームの位置調整を行えるので、
精度のよいサブビームS1及びS2の調整が行える。
【0066】さらに、調整に特別なセンサなどは不要で
あり、従来から光ディスクの再生装置で使用しているメ
インビームMに基づく信号とサブビームS1又はS2に
基づく信号により精度のよい調整が行える。
【0067】平滑回路64で前エッジ位相差信号を平滑
化することで、その平滑化後の信号の振幅により、簡易
な手段でサブビームS1及びS2の照射位置を移動する
移動量を知ることができる。
【0068】サブビームS1及びS2の照射位置の調整
は、アクチュエータ39で対物レンズ34を駆動して行
うため、フォーカシングを行いながらサブビームS1及
びS2の位置を調整することができ、光ディスク1のト
ラック面と光学系との距離、光ディスクの平面度、安定
性などの許容値を大幅に緩くできるとともに、受光素子
41の位置調整工程と同じ工程環境で同時にサブビーム
S1及びS2の位の調整を行うことができる。
【0069】[発明の実施の形態2]別の実施の形態を
発明の実施の形態2として説明する。
【0070】この実施の形態2が実施の形態1と共通す
る回路要素などについては、同一符号を用い、詳細な説
明は省略する。
【0071】図11は、光ピックアップ5の光学系及び
光ピックアップ5から照射されるビームの位置を制御す
る制御系のブロック図である。すなわち、この実施の形
態2が実施の形態1と相違するのは、回折格子2を周方
向に正逆回転させるアクチュエータ67と、このアクチ
ュエータ67を制御する回折格子制御回路66と、回折
格子制御回路66の制御信号である回折格子制御信号を
生成する回折格子制御信号検出回路65を備え、光スポ
ット位置信号はフォーカス制御信号検出回路37ではな
く、回折格子制御信号検出回路65に出力されて、光ス
ポット位置信号に基づいて回折格子制御信号を生成する
点である。
【0072】すなわち、3つのビームM,S1,S2を
トラック面35上に照射したときの光スポットの位置
は、メインビームMの光スポットを中心とした点対称で
よいため、対物レンズ34のフォーカシングではなく、
回折格子22を回転させることによってもメインビーム
MとサブビームS1,S2との光スポットの位置関係を
変化させ、各ビーム間の相対的な位置を理想的なものに
調整することができる。
【0073】この場合に、半導体レーザ21から出射し
た光の一部を回折格子22で分けられ、メインビームM
以外の2つのサブビームS1,S2が生成する手段は、
回折格子22を回転させてもメインビームM及びその受
光信号に対してほとんど影響を及ぼさないため、メイン
ビームMから得られる各種信号たとえばフォーカス制御
信号などは従来どおり使用でき、対物レンズ34のフォ
ーカス制御を行いながらでも3つのビームM,S1,S
2の位置の調整を行うことができる。したがって、回折
格子制御回路66及びアクチュエータ67で第2の操作
装置を実現し、位相差検出信号61及び回折格子制御信
号検出回路65でサブビーム照射位置調節手段を実現し
ている。
【0074】以上説明した光ディスク装置によれば、高
価な調整機器やカメラなどを用いずに精度のよいサブビ
ームS1及びS2の位置調整が行え、光ディスク装置の
製造コストを低減することができる。
【0075】また、メインビームMに基づく信号とサブ
ビームS1又はS2に基づく信号の振幅などではなく時
間的位相差によりサブビームの位置調整を行えるので、
精度のよいサブビームS1及びS2の調整が行える。
【0076】さらに、調整に特別なセンサなどは不要で
あり、従来から光ディスクの再生装置で使用しているメ
インビームMに基づく信号とサブビームS1又はS2に
基づく信号により精度のよい調整が行える。
【0077】メインビームMに基づく信号とサブビーム
S1又はS2に基づく信号の前エッジの比較により(後
エッジの比較でもよい)、時間的位相差を判断するもの
であるので、例えば図9に示すような簡易な構成でサブ
ビームの照射位置を調整することができる。
【0078】平滑回路64で前エッジ位相差信号を平滑
化することで、その平滑化後の信号の振幅により、簡易
な手段でサブビームS1及びS2の照射位置を移動する
移動量を知ることができる。
【0079】アクチュエータ67で回折格子22を回転
駆動してサブビームS1及びS2の位置調整を行えるの
で、受光素子41の位置調整工程と同じ工程環境で同時
にかつ簡単にサブビーム位置の調整を行うことができ
る。
【0080】[発明の実施の形態3]別の実施の形態を
発明の実施の形態3として説明する。
【0081】この実施の形態3が実施の形態1,2と共
通する回路要素などについては、同一符号を用い、詳細
な説明は省略する。
【0082】実施の形態1,2は、グルーブとランドの
幅が同一である場合を前提としている。グルーブとラン
ドの幅が異なる場合には、実施の形態1,2の場合とは
多少信号の波形が異なる。そのことについて、図12、
図13を参照して説明する。図12、図13において、
信号Aと信号Bは便宜上デジタル信号で表している。こ
の信号はエッジ検出回路62の出力と考えてもよい。図
12はグルーブの幅がランドの幅と等しいときを、図1
3はグルーブの幅がランドの幅と等しくないときをそれ
ぞれ示し、各々、(a)は理想的なビーム配置になって
いるとき、(b)はビーム配置がずれているときをマト
リクス的に示してある。
【0083】図12の(a)と(b)を比べると、
(a)は信号Aと信号Bに位相差がないため、信号Aと
信号Bの前エッジの位相差を示す前エッジ位相差信号
も、信号Aと信号Bの位相差を示す後エッジ位相差信号
も、この両信号を加算した両エッジ位相差信号も、すべ
てが0になっている。なお、これら何れの信号も、位相
の遅れをプラス、進みをマイナスとして図示している。
一方、図12(b)では信号Aと信号Bに位相差がある
ため、前エッジ位相差信号、後エッジ位相差信号、両エ
ッジ位相差信号のすべての信号で、プラス側に信号が出
ていることがわかる(図の上側をプラス、下側をマイナ
スとした)。
【0084】これに比べ、グルーブの幅がランドの幅と
等しくない場合を示す図13の場合では、各信号のデュ
ーティが異なるため、(a)に示すように、位相が18
0度異なる信号Aと信号Bのエッジが、ビーム配置が理
想的であっても重ならない。よって、前エッジ位相差信
号、後エッジ位相差信号により、前エッジと後ろエッジ
を別々にみると、まるで位相差があってビーム配置がず
れているようにみえる。しかし、両エッジを加算した両
エッジ位相差信号をみるに、平均的には0になるため、
グルーブの幅がランドの幅と等しくない場合には両エッ
ジを検出し、それを加算し、平滑化する必要があること
がわかる。(b)に示す、ビーム位置がずれている場合
も同様の処理を行うことで、ビーム位置のずれ量を位置
信号で検出することができる。
【0085】このように、グルーブの幅がランドの幅と
等しくない場合の対策としては、実施の形態1の位相差
検出回路61をそのまま用いることも可能ではあるが、
その場合にはビームがトラックを横切る方向(前記のよ
うに速度は変化しても調整には問題ない)がわかるよう
にするべきである。これは方向によって位相差の検出結
果が全く逆になるためである。
【0086】これを避けるために、ビームがトラックを
横切る方向を検出して、位相比較器63の出力結果を反
転させれば、ビームがどちらに横切った場合でも光スポ
ット位置信号とそれに応じて回折格子22を回転させる
べき方向を対応させることができる。
【0087】その場合の位相差検出回路61の回路構成
例が図14である。この位相差検出回路61は、エッジ
検出回路62において、信号Aの後エッジ検出用の後エ
ッジ検出回路62cと、信号Bの後エッジ検出用の後エ
ッジ検出回路62dとを備えている。また、位相比較器
63は、信号AとBの前エッジを比較して前エッジ位相
差信号を出力する位相比較器63aと、信号AとBの後
エッジを比較して後エッジ位相差信号を出力する位相比
較器63bとからなる。位相比較器63a,63bの出
力する前エッジ位相差信号、後エッジ位相差信号は、そ
れぞれ乗算器65a,65bでマイナス1が乗算されて
反転される。セレクタ66aは前エッジ位相差信号又は
その反転信号を選択出力し、セレクタ66bは後エッジ
位相差号又はその反転信号を選択出力する。この両セレ
クタ66a,66bの出力信号は、加算器68で加算さ
れて両エッジ位相差信号とされて、両エッジ位相差信号
が平滑回路64に入力されて、光スポット位置信号とさ
れる。
【0088】セレクタ66a,66bの選択動作は、ビ
ームがトラックを横切る方向を検出した極性信号に応じ
て行えばよい。その極性信号を得るためには新たに検出
系を具備してもよいが、位相差検出回路61から得られ
る信号を用いるとなおよい。これには、例えば、信号M
sとMdとで位相が90度異なっていることを利用す
る。図5,6を参照して説明する。例えば、信号Aとし
て信号Msを使用し、前エッジ位相差信号、後エッジ位
相差信号は、信号Msがその振幅の中点を横切るタイミ
ングで出力されるとする。この状態でビームが右に移動
した場合、信号Msが立ち上がる(下から上に中点を横
切る)タイミングでは信号Mdはプラス側に信号極性が
ある。逆にビームが左に移動した場合、信号Msが立ち
上がる(下から上に中点を横切る)タイミングでは信号
Mdはマイナス側に信号極性がある。従って、信号Md
を極性信号として用いることができる。
【0089】同様に、信号Aとして信号Mdを使用した
場合は信号Msが極性信号として使用できる。また、信
号S1sやS2sと信号Sdとの関係でも同じである。
これによって得られたビームがトラックを横切る方向を
示す信号を極性信号として加算器68への入力信号を反
転させることにより、どちらの方向にビームが移動して
も、ビーム位置ずれと回折格子22の回転方向に対応が
取れる。
【0090】以上のように、グルーブの幅がランドの幅
と等しくない場合には、図9に示す位相差検出回路61
に代えて図14に示す位相差検出回路61を用いる。実
施の形態3が実施の形態1,2と相違するのはこの点で
ある。なお、信号A,Bとして、加算信号Ms,S1
s,S2sや減算信号Md,S1d,S2dを使用する
場合は、エッジ検出回路62の前段に、これら加算信号
又は減算信号を作成する加算器又は減算器を用意しても
よいし、演算回路51で作成した同一の信号を用いても
よい。
【0091】以上説明した光ディスク装置によれば、高
価な調整機器やカメラなどを用いずに精度のよいサブビ
ームS1及びS2の位置調整が行え、光ディスク装置の
製造コストを低減することができる。
【0092】また、メインビームMに基づく信号とサブ
ビームS1又はS2に基づく信号の振幅などではなく時
間的位相差によりサブビームの位置調整を行えるので、
精度のよいサブビームS1及びS2の調整が行える。
【0093】さらに、調整に特別なセンサなどは不要で
あり、従来から光ディスクの再生装置で使用しているメ
インビームMに基づく信号とサブビームS1又はS2に
基づく信号により精度のよい調整が行える。
【0094】平滑回路64で前エッジ位相差信号を平滑
化することで、その平滑化後の信号の振幅により、簡易
な手段でサブビームS1及びS2の照射位置を移動する
移動量を知ることができる。
【0095】サブビームS1及びS2の照射位置の調整
をアクチュエータ39で行う場合は、フォーカシングを
行いながらサブビームS1及びS2の位置を調整するこ
とができ、光ディスク1のトラック面と光学系との距
離、光ディスクの平面度、安定性などの許容値を大幅に
緩くできるとともに、受光素子41の位置調整工程と同
じ工程環境で同時にサブビームS1及びS2の位の調整
を行うことができる。
【0096】サブビームS1及びS2の照射位置の調整
をアクチュエータ67で行う場合は、受光素子41の位
置調整工程と同じ工程環境で同時にかつ簡単にサブビー
ム位置の調整を行うことができる。
【0097】受光素子42が出力する信号Ma,Mbの
和信号又は差信号と受光素子43,44が出力する複数
の信号S1a,S1b又はS2a,S2bの和信号又は
差信号との時間的位相差に基づいてサブビームS1及び
S2の調整を行うので、その調整に特別なセンサなどは
不要であり、従来から光ディスクの再生装置で使用して
いる信号により精度のよい調整が行える。
【0098】極性信号により位相比較器63の出力信号
を反転するので、サブビームS1及びS2の照射位置を
移動する方向を容易に判断することができる。
【0099】グルーブとランドの幅が等しくない光ディ
スクでも、サブビームS1及びS2の照射位置を調整す
ることができる。また、実施の形態1,2のように信号
の前エッジ又は後エッジだけで時間的位相差を判断する
場合に比べて、信号感度が2倍になり、精度のよい調整
が行える。
【0100】
【発明の効果】請求項1に記載の発明は、高価な調整機
器やカメラなどを用いずに精度のよいサブビームの位置
調整が行え、光ディスク装置の製造コストを低減するこ
とができる。
【0101】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の光ディスク装置において、サブビームの位置調整を比
較する信号の時間的位相差で行えるので、精度のよい調
整が行える。
【0102】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の光ディスク装置において、特別なセンサなどは不要で
あり、従来から光ディスクの再生装置で使用している信
号により精度のよい調整が行える。
【0103】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の光ディスク装置において、特別なセンサなどは不要で
あり、従来から光ディスクの再生装置で使用している信
号により精度のよい調整が行える。
【0104】請求項5に記載の発明は、請求項3又は4
に記載の光ディスク装置において、サブビームの照射位
置を調整するために、サブビームの照射位置を移動する
方向を容易に判断することができる。
【0105】請求項6に記載の発明は、請求項2〜4の
何れかの一に記載の光ディスク装置において、簡易な構
成でサブビームの照射位置を調整することができる。
【0106】請求項7に記載の発明は、請求項2〜4の
何れかの一に記載の光ディスク装置において、グルーブ
とランドの幅が等しくない光ディスクでもサブビームの
照射位置を調整することができる。また、前エッジ又は
後エッジだけで時間的位相差を判断する場合に比べて信
号感度が2倍になり、精度のよい調整が行える。
【0107】請求項8に記載の発明は、請求項2〜7の
何れかの一に記載の光ディスク装置において、簡易な手
段によりサブビームの照射位置を移動する移動量を知る
ことができる。
【0108】請求項9に記載の発明は、請求項1〜8の
何れかの一に記載の光ディスク装置において、フォーカ
シングを行いながらサブビームの位置を調整するので、
トラック面と光学系との距離、光ディスクの平面度、安
定性などの許容値を大幅に緩くできるとともに、受光素
子の位置調整工程と同じ工程環境で同時にサブビーム位
置の調整を行うことができる。
【0109】請求項10に記載の発明は、請求項1〜8
の何れかの一に記載の光ディスク装置において、回折格
子を駆動してサブビームの位置調整を行えるので、受光
素子の位置調整工程と同じ工程環境で同時にかつ簡単に
サブビーム位置の調整を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1である光ディスク装置
の構成を、その制御系を主体として示す概略ブロック図
である。
【図2】前記光ディスク装置の光ピックアップの光学系
及び光ピックアップから照射されるビームの位置を制御
する制御系のブロック図である。
【図3】前記光ディスク装置で光ディスクに照射するビ
ームの光スポットを示す平面図である。
【図4】前記光ディスク装置でトラッキングエラー信号
を生成する演算回路のブロック図である。
【図5】前記光ディスク装置で用いるメインビーム及び
サブビームに基づく各種信号の波形図である。
【図6】前記光ディスク装置で光ディスクに照射する理
想的なビームの光スポットを示す平面図である。
【図7】前記光ディスク装置で用いるメインビーム及び
サブビームに基づく各種信号の波形図である。
【図8】前記光ディスク装置で光ディスクに照射する理
想的な配置からずれたビームの光スポットを示す平面図
である。
【図9】前記光ディスク装置の位相差検出回路のブロッ
ク図である。
【図10】前記位相差検出回路に関する信号のタイミン
グチャートである。
【図11】この発明の実施の形態2である光ディスク装
置の光ピックアップの光学系及び光ピックアップから照
射されるビームの位置を制御する制御系のブロック図で
ある。
【図12】前記光ディスク装置の位相差検出回路を説明
するタイミングチャートである。
【図13】前記光ディスク装置の位相差検出回路を説明
するタイミングチャートである。
【図14】前記光ディスク装置の位相差検出回路のブロ
ック図である。
【符号の説明】
6 第1の操作装置 8 第1の操作装置 22 回折格子 34 レンズ 37 サブビーム照射位置調節手段 38 第2の操作装置 39 第2の操作装置 42 第1の受光素子 43 第2の受光素子 44 第2の受光素子 51 トラッキング手段 61 サブビーム照射位置調節手段 65 サブビーム照射位置調節手段 66 第2の操作装置 67 第2の操作装置

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報の記録又は再生を行うメインビーム
    及びこのメインビームのトラッキングに用いるサブビー
    ムを光ディスクに照射する光学系と、 前記メインビームの反射光を受光する第1の受光素子
    と、 前記サブビームの反射光を受光する第2の受光素子と、 前記メインビームの照射位置を操作する第1の操作装置
    と、 前記第1の受光素子の出力及び前記第2の受光素子の出
    力に基づいて前記第1の操作装置を制御して前記トラッ
    キングを行うトラッキング手段と、 光ディスクへの前記メインビームの照射位置に対する前
    記サブビームの照射位置を操作する第2の操作装置と、 前記第1の受光素子の出力に基づく信号と前記第2の受
    光素子の出力に基づく信号との比較に基づいて前記第2
    の操作装置を制御し前記サブビームの照射位置を一定に
    維持するサブビーム照射位置調節手段と、を備えている
    光ディスク装置。
  2. 【請求項2】 前記サブビーム照射位置調節手段は、前
    記両信号の比較として当該両信号の時間的位相差を判断
    するものである請求項1に記載の光ディスク装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の受光素子は、前記メインビー
    ムを複数に分割して受光した複数の信号を出力して、 前記第2の受光素子は、前記サブビームを複数に分割し
    て受光した複数の信号を出力するものである請求項2に
    記載の光ディスク装置。
  4. 【請求項4】 前記サブビーム照射位置調節手段は、前
    記第1の受光素子が出力する複数の信号の和信号又は差
    信号と前記第2の受光素子が出力する複数の信号の和信
    号又は差信号との時間的位相差に基づいて前記第2の操
    作装置を制御するものである請求項3に記載の光ディス
    ク装置。
  5. 【請求項5】 前記サブビーム照射位置調節手段は、前
    記第1の受光素子が出力する複数の信号又は前記第2の
    受光素子が出力する複数の信号の和信号又は差信号に基
    づいて前記第2の操作装置を制御して前記サブビームの
    照射位置を移動する方向を判断するものである請求項3
    又は4に記載の光ディスク装置。
  6. 【請求項6】 前記サブビーム照射位置調節手段は、前
    記両信号の前エッジ又は後エッジから前記時間的位相差
    を判断するものである請求項2〜4の何れかの一に記載
    の光ディスク装置。
  7. 【請求項7】 前記サブビーム照射位置調節手段は、前
    記両信号の両エッジから前記時間的位相差を判断するも
    のである請求項2〜4の何れかの一に記載の光ディスク
    装置。
  8. 【請求項8】 前記サブビーム照射位置調節手段は、前
    記時間的位相差を示す信号を平滑化して平滑化後の信号
    の振幅により前記第2の操作装置を制御して前記サブビ
    ームの照射位置を移動する移動量を判断するものである
    請求項2〜7の何れかの一に記載の光ディスク装置。
  9. 【請求項9】 前記光学系は、光源と、この光源から照
    射される単一の光を前記メインビームとサブビームとに
    分割する回折格子と、この分割後の前記メインビーム及
    びサブビームを前記光ディスク上に結像するレンズとを
    備えていて、 前記第2の操作装置は、前記レンズを駆動してフォーカ
    シングを行うアクチュエータである請求項1〜8の何れ
    かの一に記載の光ディスク装置。
  10. 【請求項10】 前記光学系は、光源と、この光源から
    照射される単一の光を前記メインビームとサブビームと
    に分割する回折格子と、この分割後の前記メインビーム
    及びサブビームを前記光ディスク上に結像するレンズと
    を備えていて、 前記第2の操作装置は、前記回折格子を駆動して前記サ
    ブビームの照射位置の操作を行うものである請求項1〜
    8の何れかの一に記載の光ディスク装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015170371A (ja) * 2014-03-05 2015-09-28 三菱電機株式会社 ディスク装置

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