JP2002156538A - 光導波路デバイス及びその製造方法 - Google Patents

光導波路デバイス及びその製造方法

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JP2002156538A
JP2002156538A JP2000351540A JP2000351540A JP2002156538A JP 2002156538 A JP2002156538 A JP 2002156538A JP 2000351540 A JP2000351540 A JP 2000351540A JP 2000351540 A JP2000351540 A JP 2000351540A JP 2002156538 A JP2002156538 A JP 2002156538A
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optical waveguide
resin
waveguide device
face
cladding layer
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JP2000351540A
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English (en)
Inventor
Shinji Maruyama
眞示 丸山
Naoki Nishida
直樹 西田
Shunichi Hayamizu
俊一 速水
Hiroko Yamamoto
裕子 山本
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造容易で低コスト・簡単な構成でありなが
ら、必要な信号光の射出が妨げられることなく迷光が効
果的に除去される光導波路デバイスとその製造方法を提
供する。 【解決手段】 信号光を導波するコア層とそのコア層の
周囲に隣接するクラッド層とで構成された光導波路(8)
を有する光導波路デバイスにおいて、クラッド層内の迷
光を取り出す樹脂(6)をそのクラッド層上に塗布し、樹
脂(6)が光導波路(8)の射出端面(8b)へ回り込まないよう
にする透過型フォトダイオード(7A)を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光導波路デバイス及
びその製造方法に関するものであり、例えばレーザービ
ームプリンタ用のマルチビーム光源装置を構成する光導
波路デバイスと、その製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、情報のネットワーク化やデジタル
化に伴い、レーザービームプリンタの高速化が強く望ま
れている。描画の高速化は、プリンタに搭載されるポリ
ゴンミラーの回転を高速化することにより達成可能であ
る。しかし現状では、その回転数(rpm)が5万回転近く
になると遠心力によりポリゴン面に歪みが生じてしまう
ため、回転の高速化には限界があるとされている。また
描画の高速化は、感光体の露光走査を複数のレーザービ
ームで行うことによっても可能であり、PBS(polariz
ing beam splitter),ハーフミラー,プリズム面等での
反射を利用して、複数のレーザービームを光学的に並べ
た構成が従来より提案されている(特開平10-282441号公
報,米国特許第4,637,679号明細書,米国特許第4,547,038
号明細書,米国特許第4,958,893号明細書等)。しかしビ
ーム数が多くなると、アライメントが困難になったり、
部品が大きくなったり、コストアップを招いたりしてし
まう。
【0003】上記のように、現状を超える高速化は非常
に困難な状況にある。このため、複数のレーザービーム
を微小ピッチで配置する、構成の簡単なマルチビーム光
源装置が望まれている。マルチビーム光源装置として
は、基板上に複数個のLD(laser diode)が形成された
アレイレーザを用いたもの、光ファイバーからの射出光
を2次光源として用いたもの、射出側のピッチを入射側
よりも狭小化した光導波路を用いたもの等が知られてい
る(特開昭54−7328号公報等)。アレイレーザを用
いたマルチビーム光源装置の場合、感光体面上で良好な
結像状態が得られるようにするため、LD間のピッチを
100μm以下にすることが望ましい。しかし、100μm以
下の微小ピッチでLDを基板上に形成することは、発熱
の問題があるため困難である。
【0004】上記光導波路を用いたマルチビーム光源装
置の場合、光導波路の入射端面に近接させたLDから光
導波路に直接ビームを入射結合させる構成になっている
ため、LDから光導波路端面への入射光のパワーの多く
が、光導波路のコアに導波モードとして結合できず、ク
ラッドに漏れ出ることになる。また、コアの曲がり部か
らクラッドに漏れ出す光も生じる。このようにしてクラ
ッドに漏れ出した光は迷光となりクラッド部分から射出
される。光導波路型のマルチビーム光源装置では、各光
導波路のコア部分以外からの射出光は所望の画像を得る
上でのノイズとなる。このため迷光の除去が強く要求さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記迷光を除去するた
めの対策がなされた光導波路デバイスが、特開平8−9
4869号公報で提案されている。その光導波路デバイ
スは、樹脂から成る光吸収膜がクラッド層上に配置され
た構成になっている。このため、製造工程おいてクラッ
ド層上に塗布した樹脂が光導波路の射出端面に回り込ん
でしまい、所望の射出光が得られなくなるといった問題
が生じ易い。これを防止しようとすれば、製造工程が複
雑化したりコストアップを招いたりしてしまう。
【0006】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであって、製造容易で低コストかつ簡単な構成であ
りながら、必要な信号光の射出が妨げられることなく迷
光が効果的に除去される光導波路デバイスと、その製造
方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明の光導波路デバイスは、信号光を導波す
るコア層とそのコア層の周囲に隣接するクラッド層とで
構成された光導波路を有する光導波路デバイスであっ
て、前記クラッド層上に塗布された状態でクラッド層内
の迷光を取り出す樹脂と、その樹脂が前記光導波路の射
出端面へ回り込まないようにする回り込み防止部材と、
を有することを特徴とする。
【0008】第2の発明の光導波路デバイスは、上記第
1の発明の構成において、前記回り込み防止部材が前記
光導波路の射出端面に貼付されており、前記回り込み防
止部材における少なくとも前記信号光の通過範囲が透明
体で構成されていることを特徴とする。
【0009】第3の発明の光導波路デバイスは、上記第
1の発明の構成において、前記回り込み防止部材が前記
光導波路の射出端面に貼付された透過型フォトダイオー
ドであることを特徴とする。
【0010】第4の発明の光導波路デバイスは、上記第
1の発明の構成において、前記回り込み防止部材が前記
クラッド層上に設けられていることを特徴とする。
【0011】第5の発明の光導波路デバイスは、信号光
を導波するコア層とそのコア層の周囲に隣接するクラッ
ド層とで構成された光導波路をパッケージ内に有する光
導波路デバイスであって、前記クラッド層上に塗布され
た状態でクラッド層内の迷光を取り出す樹脂と、前記パ
ッケージに設けられた状態で前記樹脂が前記光導波路の
射出端面へ回り込まないようにする回り込み防止部材
と、を有することを特徴とする。
【0012】第6の発明の光導波路デバイスは、上記第
5の発明の構成において、前記回り込み防止部材が前記
光導波路の射出端面側に設けられた透明窓であることを
特徴とする。
【0013】第7の発明の光導波路デバイスは、上記第
5の発明の構成において、前記回り込み防止部材が前記
光導波路の射出端面側に設けられた透過型フォトダイオ
ードであることを特徴とする。
【0014】第8の発明の光導波路デバイスは、上記第
5の発明の構成において、前記回り込み防止部材が前記
クラッド層上に設けられていることを特徴とする。
【0015】第9の発明の光導波路デバイスの製造方法
は、信号光を導波するコア層とそのコア層の周囲に隣接
するクラッド層とで光導波路を構成した後、前記クラッ
ド層内の迷光を取り出す樹脂をそのクラッド層上に塗布
する光導波路デバイスの製造方法であって、前記樹脂を
前記クラッド層上に塗布した後、前記光導波路の射出端
面を形成することを特徴とする。
【0016】第10の発明の光導波路デバイスの製造方
法は、信号光を導波するコア層とそのコア層の周囲に隣
接するクラッド層とで光導波路を構成した後、前記クラ
ッド層内の迷光を取り出す樹脂をそのクラッド層上に塗
布する光導波路デバイスの製造方法であって、前記樹脂
を前記クラッド層上に塗布する前に、前記樹脂が前記光
導波路の射出端面へ回り込まないようにする回り込み防
止部材を前記光導波路の射出端面に剥離可能に設け、前
記樹脂を前記クラッド層上に塗布した後に、前記光導波
路の射出端面から前記回り込み防止部材を除去すること
を特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施した光導波路
デバイス,その製造方法等を、図面を参照しつつ説明す
る。まず、本発明に係る光導波路デバイス(3)の基本構
造を図6に示す。この光導波路デバイス(3)は、導波薄
膜(4)が基板(5)上に形成された構造を有している。そし
て導波薄膜(4)は、信号光(L0)を導波するコア層(4b)
と、コア層(4b)の周囲に隣接するクラッド層(4a,4c)
と、で光導波路(8)を構成している。光導波路(8)におい
て、その入射端面が8a、射出端面が8bである。上部のク
ラッド層(4a)上にはクラッド層(4a)よりも屈折率の高い
樹脂(6)が設けられており、この樹脂(6)により後述の迷
光(N)が除去される。
【0018】次に、光導波路デバイス(3)の製造方法を
図7の工程図に基づいて説明する。導波薄膜(4)の材料
としてはTEOS{Tetra Ethyl Ortho Silicate:Si(OC2H5)
4}を用い、低温プラズマCVD(Chemical Vapor Deposi
tion)法によりSiO2から成る各層(4a〜4c)を基板(5)上に
形成する。SiO2へのドーピングにより屈折率が変化する
ことはよく知られている。例えば、SiO2にGe(ゲルマニ
ウム)をドープすると屈折率は増加し、F(フッ素)をドー
プすると屈折率は減少する。したがって、光導波路(8)
の層構造(クラッド層/コア層/クラッド層)としては、
例えば(SiO2/SiO2:Ge/SiO2),(SiO2:F/SiO2/SiO2:
F),(SiO2:F/SiO2:Ge/SiO2:F)等が挙げられるが、こ
こでは層構造(SiO2:F/SiO2/SiO2:F)を例に挙げて説明
する。
【0019】下部のクラッド層(4c)の形成{図7(A)} 基板(5)としてSi(シリコン)基板を用い、その上にFドー
プSiO2膜を約12μmの厚さに形成する。ここで、Fノン
ドープ膜との比屈折率差Δnが0.32%となるようにFドー
プ量を制御する。Fドープ膜の成膜条件を以下に示す。
なお、ここでは基板(5)としてSi基板を用いたが、他の
基板(例えば石英基板)を用いてもなんら問題はない。 RF(radio frequency)パワー(雰囲気中の高周波電力):4
00(W) 成膜温度:400(℃) TEOSのガス流量:12(sccm:standard cubic centimeter
per minute) O2のガス流量:400(sccm) C2F6のガス流量:3(sccm) ガス圧力:53(Pa)
【0020】コア層(4b)の形成{図7(B)} その後、ガス供給を停止し、残留ガスを真空引きした
後、引き続きノンドープSiO2膜を約4μmの厚さに形成
する。ノンドープ膜の成膜条件を以下に示す。 RFパワー:400(W) 成膜温度:400(℃) TEOSのガス流量:12(sccm) O2のガス流量:400(sccm) ガス圧力:53(Pa)
【0021】コア層(4b)のパターニング{図7(C)} コア層(4b)のSiO2膜上に、マスク材料としてアモルファ
スシリコン膜をスパッタ法により1μmの厚さに形成す
る。その上にレジストを1.3μmの厚さに形成し、図8
に示す光導波路(8)形状のパターニングをフォトリソグ
ラフィにより行う。その後、SF6ガスを用いた反応性イ
オンエッチング(RIE:Reactive Ion Etching)により
アモルファスシリコン膜をパターニングする。レジスト
をアッシングにより除去した後、CHF3ガスを用いたRI
Eによりコア層(4b)のSiO2膜をパターニングする。
【0022】上部のクラッド層(4a)の形成{図7(D)} パターニングされたコア層(4b)の上に、再び工程と同
じ成膜条件でFドープSiO2膜を12μmの厚さに形成す
る。さらに、サンプルを取り出すことなく上部のクラッ
ド層(4a)の表面を荒らすために、以下に示す条件でプラ
ズマ処理を行う。このように上部のクラッド層(4a)の上
部を荒らすと、散乱光が発生しやすくなって迷光除去の
効果を上げることができる。 RFパワー:400(W) 成膜温度:400(℃) C2F6のガス流量:60(sccm) N2Oのガス流量:120(sccm) ガス圧力:50(Pa)
【0023】上記工程〜により、コア層(4b)の高さ
(膜厚),幅が共に4μm、光導波路(8)の射出側での間隔
(ピッチ)が10μmの導波薄膜(4)を得ることができる。
この段階で得られる光導波路デバイス(3)で構成したマ
ルチビーム光源装置(1)を図8に示す。このマルチビー
ム光源装置(1)は、光導波路デバイス(3)と複数のLD(l
aser diode)チップ(2)とで構成されている。各LDチッ
プ(2)は各コア層(4b)の入射端面に対向するように配置
されており、各LDチップ(2)からは光導波路デバイス
(3)に対する入射光(L,図6)が発せられる。複数の光導
波路(8,図8)は射出側のピッチが入射側よりも狭小化
されているため、各コア層(4b)に入射した信号光(L0,
図6)はマルチビーム(M)として光導波路(8)から射出さ
れる。なお、光源はLDチップ(2)等の半導体レーザに
限らず他の発光素子等でもよい。
【0024】図6に示すように、入射光(L)のうち導波
光としてコア層(4b)に入射する信号光(L0)以外はクラッ
ド層(4a,4c)に漏れ出て、その大部分が迷光(N)となる。
また、コア層(4b)の曲がり部からもクラッド層(4a,4c)
に光が漏れ出て、図8に示すように迷光(N)となる。迷
光(N)がクラッド層(4a,4c)を伝わって光導波路(8)の射
出端面(8b)から信号光(L0)と共に射出されてしまうと、
所望の画像を得る上でのノイズとなる。これを防止する
のが樹脂(6,図6)である。
【0025】樹脂(6)の配置{図7(E)} 工程の後、上部のクラッド層(4a)上にクラッド層(4a)
よりも屈折率の高い樹脂(6)を塗布する。すると、クラ
ッド層(4a)上面での全反射が樹脂(6)によって抑えられ
るため、クラッド層(4a)に漏れ出した迷光(N)が図6に
示すようにクラッド層(4a)から樹脂(6)へと取り出され
ることになる。そして、迷光(N)は樹脂(6)を通過して光
導波路(8)外へ放出される。このとき、樹脂(6)の表面で
散乱を起こし易くしておくと効果的であり、光を吸収す
る樹脂(6)を用いれば更に効果的である。なお、クラッ
ド層(4a)上だけでなくLDチップ(2)上にも樹脂(6)を塗
布して、光導波路デバイス(3)と共にLDチップ(2)を樹
脂(6)で覆うように封止してもよい。ただし、LDチッ
プ(2)と光導波路(8)との間にはマッチングオイルを配置
する方が望ましい。
【0026】工程においてクラッド層(4a)上に樹脂
(6)を塗布すると、図6中の二点鎖線で示すように、硬
化前の樹脂(6)が光導波路(8)の射出端面(8b)に回り込ん
でしまい、射出端面(8b)を塞いだ樹脂(6)によって所望
の射出光(M)が得られなくなるおそれがある。したがっ
て、クラッド層(4a,4c)内の迷光(N)を取り出す樹脂(6)
をそのクラッド層(4a,4c)の上に塗布しても、その樹脂
(6)が光導波路(8)の射出端面(8b)へ回り込まないように
する必要がある。そのための構成を有する実施の形態を
以下に説明する。なお、各実施の形態の相互で同一の部
分や相当する部分には同一の符号を付して重複説明を適
宜省略する。
【0027】《第1の実施の形態(図1)》図1に示す光
導波路デバイス(3)は、透過型フォトダイオード(7A)を
備えている。この透過型フォトダイオード(7A)は、透明
な接着剤で光導波路(8)の射出端面(8b)に貼付されてお
り、少なくとも信号光(L0,図6)の通過範囲が透明体で
構成されている。そして、レーザービームプリンタ用の
マルチビーム光源装置(1)に必要な光量フィードバック
調整用の光検出器として機能するとともに、クラッド層
(4a)上に塗布された樹脂(6)が光導波路(8)の射出端面(8
b)へ回り込まないようにする回り込み防止部材としても
機能する。
【0028】クラッド層(4a)上に樹脂(6)をディスペン
サ等で塗布しても、射出端面(8b)に固定配置されている
透過型フォトダイオード(7A)で樹脂(6)がせき止められ
るため、射出端面(8b)への樹脂(6)の回り込みは防止さ
れる。したがって、射出光(M)は樹脂(6)の影響を受け
ず、必要な信号光(L0)の射出は妨げられない。また、光
量フィードバック調整用の透過型フォトダイオード(7A)
を回り込み防止部材として兼用する構成になっているた
め、コストが高くなることもない。なお、少なくとも信
号光(L0)の通過範囲が透明であれば、単なるガラス板や
プラスチック板等を透過型フォトダイオード(7A)の代わ
りに用いてもよい。また、迷光(N)を除去しうる範囲で
樹脂(6)が塗布されていればよいので、その塗布範囲は
クラッド層(4a)上の全面である必要はなく、光導波路
(8)上の全面である必要もない。
【0029】《第2の実施の形態(図2)》図2に示す光
導波路デバイス(3)は、コの字型に加工された黒色のプ
ラスチック部材(7B)をクラッド層(4a,図6)の上に備え
ている。このプラスチック部材(7B)は、クラッド層(4a)
上に塗布された樹脂(6)が光導波路(8)の射出端面(8b)へ
回り込まないようにする回り込み防止部材であって、導
波薄膜(4)及び基板(5)との嵌合状態で接着剤により固定
されている。クラッド層(4a)上に樹脂(6)をディスペン
サ等で塗布しても、クラッド層(4a)上に固定配置されて
いるプラスチック部材(7B)で樹脂(6)がせき止められる
ため、射出端面(8b)への樹脂(6)の回り込みは防止され
る。したがって、射出光(M)は樹脂(6)の影響を受けず、
必要な信号光(L0)の射出は妨げられない。なお、プラス
チック部材(7B)は光導波路(8)の射出側端部にある必要
はなく、樹脂(6)の塗布範囲よりも光導波路(8)の射出側
にあればよい。また、プラスチック部材(7B)を基板(5)
の幅より大きくしていることにより、樹脂(6)が横から
射出端面(8b)に回り込むことが防止される。
【0030】《第3の実施の形態(図3)》図3に示す光
導波路デバイス(3)は光導波路(8)をパッケージ(9)内に
有しており、パッケージ(9)は光導波路(8)の射出端面(8
b)側に透明窓(7C)を有している。この透明窓(7C)は、ク
ラッド層(4a)上に塗布された樹脂(6)が光導波路(8)の射
出端面(8b)へ回り込まないようにする回り込み防止部材
であって、光導波路(8)から射出されるマルチビーム(M)
が透過できる材料で構成されている。クラッド層(4a)上
に樹脂(6)をディスペンサ等で塗布しても、射出端面(8
b)側に固定配置されている透明窓(7C)で樹脂(6)がせき
止められるため、射出端面(8b)への樹脂(6)の回り込み
は防止される。したがって、射出光(M)は樹脂(6)の影響
を受けず、必要な信号光(L0)の射出は妨げられない。透
明窓(7C)としてはマルチビーム(M)が透過可能なガラス
板等の透明体を使用してもよいが、前述の透過型フォト
ダイオード(7A,図1)を透明窓(7C)としてパッケージ
(9)に設けてもよい。また、前述のプラスチック部材(7
B,図2)をパッケージ(9)の一部で構成して、クラッド
層(4a)上で樹脂(6)をせき止めるようにしてもよい。
【0031】《第4の実施の形態(図4)》上述した第1
〜第3の実施の形態(図1〜図3)では、樹脂(6)の塗布
前に光導波路(8)の射出端面(8b)が既に形成されている
が、この実施の形態では、クラッド層(4a,図6)上に樹
脂(6)が塗布された後、光導波路(8)の射出端面(8b)が形
成される。つまり図4(A)に示すように、基板(5)とな
るウエハ(10)上に光導波路デバイス(3)が作り込まれて
いる状態{LDチップ(2)は後で取り付けてもよい。}で
ディスペンサ等により樹脂(6)を塗布し、樹脂(6)の硬化
後に各光導波路デバイス(3)を切り出す。このとき、X-
X'線に沿った切断により光導波路(8)の射出端面(8b)が
形成される。このようにして製造された光導波路デバイ
ス(3)は、第1〜第3の実施の形態と同様、光導波路(8)
の射出端面(8b)に樹脂(6)が回り込んでいないため、射
出光(M)は樹脂(6)の影響を受けず、必要な信号光(L0)の
射出は妨げられない。なお、前述したように光導波路デ
バイス(3)と共にLDチップ(2)を樹脂(6)で覆って封止
する場合には、図4(B)に示すように、スピンコート等
によりウエハ(10)の全面に樹脂(6)を塗布すればよいの
で、作業し易いというメリットがある。
【0032】《第5の実施の形態(図5)》上述した第1
〜第3の実施の形態(図1〜図3)では、回り込み防止部
材(7A〜7C)が光導波路デバイス(3)の一部を構成する
が、この実施の形態では、回り込み防止部材であるガラ
ス部材(7D)が光導波路デバイス(3)の一部を構成しな
い。図5(A)に示すガラス部材(7D)は、図5(B)に示す
ように製造工程の途中で取り除かれるからである。した
がってガラス部材(7D)は、回り込み防止部材としての機
能{つまり樹脂(6)が光導波路(8)の射出端面(8b)へ回り
込まないようにする機能}を果たすものであればよい。
【0033】製造工程では、樹脂(6)をクラッド層(4a,
図6)上に塗布する前に、ガラス部材(7D)を光導波路(8)
の射出端面(8b)に剥離可能に貼付する。このとき、射出
端面(8b)に剥離部材(商品名:セパラック)を塗布し、そ
の上からガラス部材(7D)を密着させて射出端面(8b)に固
定する。次に、図5(A)に示すように樹脂(6)をクラッ
ド層(4a)上に塗布する。クラッド層(4a)上に樹脂(6)を
ディスペンサ等で塗布しても、射出端面(8b)に固定配置
されているガラス部材(7D)で樹脂(6)がせき止められる
ため、射出端面(8b)への樹脂(6)の回り込みは防止され
る。したがって、射出光(M)は樹脂(6)の影響を受けず、
必要な信号光(L0)の射出は妨げられない。樹脂(6)を硬
化させた後、図5(B)に示すようにガラス部材(7D)を射
出端面(8b)から除去する。得られる光導波路デバイス
(3)にはガラス部材(7D)が含まれていないため、マルチ
ビーム光源装置(1)を軽量・コンパクト化することがで
きる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、製
造容易で低コストかつ簡単な構成でありながら、必要な
信号光の射出が妨げられることなく迷光が効果的に除去
される光導波路デバイスを実現することができる。そし
て本発明に係る光導波路デバイスを、例えばレーザービ
ームプリンタにおけるマルチビーム光源装置に用いれ
ば、描画を高速かつ低ノイズで達成することができる。
また、他の用途で必要な部材(例えば透過型フォトダイ
オードやパッケージの一部)を回り込み防止部材に兼用
すればコストアップにもならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態で構成されたマルチビーム光
源装置を示す斜視図。
【図2】第2の実施の形態で構成されたマルチビーム光
源装置を示す斜視図。
【図3】第3の実施の形態で構成されたマルチビーム光
源装置を示す断面図。
【図4】第4の実施の形態に係る光導波路デバイスの製
造工程を説明するための平面図。
【図5】第5の実施の形態に係る光導波路デバイスの製
造工程を説明するための断面図。
【図6】迷光を樹脂によって除去する光導波路デバイス
の基本構造を示す断面図。
【図7】各実施の形態に共通した光導波路デバイスの製
造工程を示す断面図。
【図8】光導波路デバイス内での迷光の発生を説明する
ためのマルチビーム光源装置の斜視図。
【符号の説明】
1 …マルチビーム光源装置 2 …LDチップ 3 …光導波路デバイス 4 …導波薄膜 4a …クラッド層 4b …コア層 4c …クラッド層 5 …基板 6 …樹脂 7A …透過型フォトダイオード(回り込み防止部材) 7B …プラスチック部材(回り込み防止部材) 7C …透明窓(回り込み防止部材) 7D …ガラス部材(回り込み防止部材) 8 …光導波路 8b …射出端面 9 …パッケージ 10 …ウエハ(基板) L …入射光 L0 …信号光 N …迷光 M …マルチビーム(射出光)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 速水 俊一 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 山本 裕子 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタ株式会社内 Fターム(参考) 2C362 AA15 AA43 BA25 BA56 2H047 KA04 KA15 MA07 PA02 QA07 RA04 TA27 TA43 5F088 AA20 BA16 JA14

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 信号光を導波するコア層とそのコア層の
    周囲に隣接するクラッド層とで構成された光導波路を有
    する光導波路デバイスであって、 前記クラッド層上に塗布された状態でクラッド層内の迷
    光を取り出す樹脂と、その樹脂が前記光導波路の射出端
    面へ回り込まないようにする回り込み防止部材と、を有
    することを特徴とする光導波路デバイス。
  2. 【請求項2】 前記回り込み防止部材が前記光導波路の
    射出端面に貼付されており、前記回り込み防止部材にお
    ける少なくとも前記信号光の通過範囲が透明体で構成さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の光導波路デバ
    イス。
  3. 【請求項3】 前記回り込み防止部材が前記光導波路の
    射出端面に貼付された透過型フォトダイオードであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の光導波路デバイス。
  4. 【請求項4】 前記回り込み防止部材が前記クラッド層
    上に設けられていることを特徴とする請求項1記載の光
    導波路デバイス。
  5. 【請求項5】 信号光を導波するコア層とそのコア層の
    周囲に隣接するクラッド層とで構成された光導波路をパ
    ッケージ内に有する光導波路デバイスであって、 前記クラッド層上に塗布された状態でクラッド層内の迷
    光を取り出す樹脂と、前記パッケージに設けられた状態
    で前記樹脂が前記光導波路の射出端面へ回り込まないよ
    うにする回り込み防止部材と、を有することを特徴とす
    る光導波路デバイス。
  6. 【請求項6】 前記回り込み防止部材が前記光導波路の
    射出端面側に設けられた透明窓であることを特徴とする
    請求項5記載の光導波路デバイス。
  7. 【請求項7】 前記回り込み防止部材が前記光導波路の
    射出端面側に設けられた透過型フォトダイオードである
    ことを特徴とする請求項5記載の光導波路デバイス。
  8. 【請求項8】 前記回り込み防止部材が前記クラッド層
    上に設けられていることを特徴とする請求項5記載の光
    導波路デバイス。
  9. 【請求項9】 信号光を導波するコア層とそのコア層の
    周囲に隣接するクラッド層とで光導波路を構成した後、
    前記クラッド層内の迷光を取り出す樹脂をそのクラッド
    層上に塗布する光導波路デバイスの製造方法であって、 前記樹脂を前記クラッド層上に塗布した後、前記光導波
    路の射出端面を形成することを特徴とする光導波路デバ
    イスの製造方法。
  10. 【請求項10】 信号光を導波するコア層とそのコア層
    の周囲に隣接するクラッド層とで光導波路を構成した
    後、前記クラッド層内の迷光を取り出す樹脂をそのクラ
    ッド層上に塗布する光導波路デバイスの製造方法であっ
    て、 前記樹脂を前記クラッド層上に塗布する前に、前記樹脂
    が前記光導波路の射出端面へ回り込まないようにする回
    り込み防止部材を前記光導波路の射出端面に剥離可能に
    設け、前記樹脂を前記クラッド層上に塗布した後に、前
    記光導波路の射出端面から前記回り込み防止部材を除去
    することを特徴とする光導波路デバイスの製造方法。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009512898A (ja) * 2005-10-24 2009-03-26 アールピーオー・ピーティワイ・リミテッド 導波路ベースの光学タッチスクリーン用の改善された光学素子
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CN105849606A (zh) * 2013-12-25 2016-08-10 日本电气株式会社 光学波导元件和用于制造光学波导元件的方法

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