JP2749934B2 - 高効率プリズム結合装置及びその作成方法 - Google Patents

高効率プリズム結合装置及びその作成方法

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JP2749934B2
JP2749934B2 JP2042099A JP4209990A JP2749934B2 JP 2749934 B2 JP2749934 B2 JP 2749934B2 JP 2042099 A JP2042099 A JP 2042099A JP 4209990 A JP4209990 A JP 4209990A JP 2749934 B2 JP2749934 B2 JP 2749934B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、光集積回路、光センサ、光デバイス等のプ
リズムカップリングに用いられる高効率プリズム結合装
置及びその作成方法に関する。
従来の技術 従来、プリズムに入射した光ビームを光導波路層に導
き光結合を行わせる方法としては、その光導波路層の表
面に直接プリズムを圧着させるものがあり、高い結合効
率を簡単に得ている。しかし、このように光導波路層に
直接プリズムを圧着した装置の場合、機械的振動や衝撃
等の影響を受けやすく、これにより結合効率が変化して
しまうという問題がある。そこで、このような問題を解
決するために、プリズムと光導波路層との間を一定間隔
に保つ方法がある。
その具体例として、第9図に示すように、基板1上に
高屈折率光導波路層2が形成され、この高屈折率光導波
路層2の表面に低屈折率ギャップ調整層3が形成され、
さらに、この低屈折率ギャップ調整層3の表面の一部に
は、接着剤としての高屈折率セメント層4を介して、高
屈折率プリズム5が形成されている。このように低屈折
率ギャップ調整層3を設けたことにより、振動等の影響
を受けにくくなるため、高屈折率光導波路層2と高屈折
率プリズム5との間の間隔を常に一定に保つことができ
るようになり、これにより光の結合効率を一定に保つこ
とが可能となる。
発明が解決しようとする課題 しかし、高屈折率光導波路層2と結合する入射ビーム
6はその高屈折率光導波路層2の上部に作成した光学素
子により集光、反射、透過、結合等の作用を受ける。こ
のため光結合効率を高めるためには、入射ビーム6をあ
る決まった方向(各層と直交する方向に対してθをなす
角度)から入射させる必要があり、そのためには上述し
たような従来の装置の場合、入射ビーム6の入射位置を
高屈折率セメント層4の端部に到達するように入射させ
る必要がある。
ここで、接着剤である高屈折率セメント層4の端部に
入射ビーム6を入射させる理由について説明する。第10
図において、高屈折率セメント層4の中心付近に入射ビ
ーム6を入射させた時には、デカップリングという現象
により、一度、高屈折率光導波路層2に導波した光が再
び高屈折率プリズム5と結合してその後外部に出射して
しまい、その結果、光結合効率が悪いものとなる。従っ
て、入射ビーム6を高屈折率セメント層4の端部を目が
けて入射させれば、デカップリングして再び高屈折率プ
リズム5に導かれ外部に出射するというようなことをな
くすことができる。
しかし、高屈折率セメント層4である接着剤の端部は
その付き方によって場所が変わり、その結果、接着剤の
端部がどこに存在するのかを特定することが非常に困難
である。また、このように接着剤の付き方によってその
端部の位置が変わると、これに応じて入射ビーム6の入
射位置も変えなければならないが、ある決まった一定の
方向から入射させる必要がある装置ではそのように接着
剤の付き方によって入射位置が変わることは非常に不便
である。
課題を解決するための手段 そこで、このような問題点を解決するために、請求項
1記載の発明では、基板上に形成された光導波路層と、
この光導波路層の表面に形成されたその光導波路層の屈
折率よりも低い屈折率を有するギャップ調整層と、この
ギャップ調整層の表面に形成された前記光導波路層より
も高い屈折率を有する誘電性接着剤と、この誘電性接着
剤の表面に設けられた前記光導波路層よりも高い屈折率
を有する誘電体プリズムとよりなるプリズム結合装置に
おいて、前記誘電性接着剤と接する側の前記ギャップ調
整層の一部に入射ビームの導かれる開口部を設け、この
開口部の膜厚を最高の光結合効率が得られるようにその
開口部の周囲領域の膜厚よりも薄く形成した。
また、請求項2記載の発明では、開口部の段差形状を
テーパ形状にした。
さらに、請求項3記載の発明では、基板上に光導波路
層を形成し、この光導波路層の表面に無機材料からなる
ギャップ調整層を成膜し、このギャップ調整層の表面に
ホトレジストを塗布し、このホトレジストの表面に開口
部に相当する部分を有する遮光マスクを載置し、この状
態で露光、現像を順次行うことにより前記開口部に対応
した部分のホトレジストを除去し、その後、エッチング
剤により前記ギャップ調整層のエッチングを行うことに
より前記開口部を形成するようにした。
また、請求項4記載の発明では、基板上に形成された
光導波路層と、この光導波路層の表面に形成されたその
光導波路層の屈折率よりも低い屈折率を有するギャップ
調整層と、このギャップ調整層の表面に形成された前記
光導波路層よりも高い屈折率を有する誘電性接着剤と、
この誘電性接着剤の表面に設けられた前記光導波路層よ
りも高い屈折率を有する誘電体プリズムとよりなるプリ
ズム結合装置において、前記ギャップ調整層と前記誘電
性接着剤との間に前記光導波路層の屈折率よりも低い屈
折率を有する第二のギャップ調整層を積層し、この第二
ギャップ調整層の前記誘電性接着剤と接する領域に入射
ビームの導かれる開口孔を形成した。
請求項5記載の発明では、基板上に光導波路層を形成
し、この光導波路層の表面に無機材料からなる第一ギャ
ップ調整層を成膜後、有機材料からなる第二ギャップ調
整層をスピンコートにより塗布し、この第二ギャップ調
整層の表面にホトレジストを塗布し、このホトレジスト
の表面に開口孔に相当する部分を有する遮光マスクを載
置し、この状態で露光、現像を順次行うことにより前記
開口孔に対応した部分のホトレジストを除去し、その
後、エッチング剤により前記第二ギャップ調整層のエッ
チングを行うことにより前記開口孔を形成するようにし
た。
作用 請求項1記載の発明により、外部からの入射ビーム
は、誘電体プリズムを介して、ギャップ調整層の開口部
に導かれ、最高の光結合効率の状態で光導波路層に導波
されることになるため、従来のように一度光導波路層に
入射した光が再び誘電体プリズムに導かれ外部に出射す
るという、いわゆる、デカップリング現象をなくすこと
が可能となる。
また、請求項2記載の発明により、反射損や散乱損の
影響をなくすことができる。
さらに、請求項3記載の発明により、周知のフォトリ
ゾグラフィ技術を用いてエッチングにより開口部を形成
することができる。
また、請求項4記載の発明により、外部からの入射ビ
ームは、誘電体プリズムを介して、第二のギャップ調整
層の開口孔に導かれ、その下部に位置するギャップ調整
層を透過することにより最高の光結合効率の状態で光導
波路層に導波されることになり、これにより、第二ギャ
ップ調整層の膜厚を十分厚く設定することによって、従
来のように一度光導波路層に入射した光が再び誘電体プ
リズムに導かれ外部に出射するという、いわゆる、デカ
ップリング現象をなくすことが可能となる。
さらに、請求項5記載の発明により、無機材料からな
る第一ギャップ調整層の表面に有機材料からなる第二ギ
ャップ調整層を塗布し、エッチング剤によりエッチング
を行い開口孔を形成するようにしたので、第一ギャップ
調整層を第二ギャップ調整層のエッチストップ層として
働かせることができ、これによりエッチングのコントロ
ールを容易にすることが可能となる。
実施例 まず、請求項1記載の発明乃至請求項3記載の発明の
一実施例を第1図ないし第6図に基づいて説明する。な
お、従来技術と同一部分については同一符号を用いる。
基板1上には光導波路層2が形成されている。この光
導波路層2の表面にはこの屈折率nfよりも低い屈折率ng
を有するギャップ調整層3が形成されている。このギャ
ップ調整層3の表面には前記光導波路層2よりも高い屈
折率naを有する誘電性接着剤4が形成されている。この
誘電性接着剤4の表面には前記光導波路層2よりも高い
屈折率npを有する誘電体プリズム5が形成されている。
前記ギャップ調整層3の前記誘電性接着剤4と接する
側の表面には入射ビーム6の導かれる開口部7が形成さ
れている。この場合、第2図に示すように、前記開口部
7の肉厚d1は、最高の光結合効率が得られるように、
その周囲領域8の肉厚d2よりも薄く形成されている。
なお、ここで、各層の屈折率の大小関係を示してお
く。
np,na>nf>ng このような構成において、外部から誘電体プリズム5
に入射した入射ビーム6は、誘電性接着剤4を介して、
ギャップ調整層3の開口部7に入射する。この時、肉厚
1を有する開口部7の光結合効率は波形Aの頂点に位
置してe1と高く、その開口部7の周囲の肉厚d2を有す
る周囲領域8の光結合効率はe2(≪e1)と低く設定さ
れている。このようにe2を低く設定することにより、
デカップリング現象により再び誘電体プリズム5に入射
し外部へ出射していく光量を少なくすることができ、こ
れにより、e1−e2の効率で光導波路2に結合されるこ
とになる。従って、ギャップ調整層3の周囲領域8の肉
厚d2を十分厚く設定することによって、デカップリン
グにより外部へ出射する光量の値をほぼ0に設定するこ
とができ、これにより最高の光結合効率を得ることがで
きる。
次に、本実施例の具体例を第3図に基づいて説明す
る。
基板1:Si基板 バッファ層9:SiO2(nb=1.46、db=2μm)Si基板
を熱酸化して作製 光導波路層2:SiON (nf=1.70、df=1μm) ギャップ調整層3:SiO2(ng=1.46)CVD、スパッタ等に
より作製 誘電体プリズム5:高屈折率光学ガラス(np=1.80) 誘電性接着剤4:光学的に透明で高屈折率な材料、例え
ば、ポリイミド系樹脂(パイラリン2555、na=1.72) ただし、db、dfは各層の肉厚とし、また、ギャップ調
整層3の開口部7及びその周辺領域8の肉厚は、それぞ
れd1=0.28μm、d2=0.70μmとする。
そこで、今、本実施例の主要部をなす開口部7の作製
方法について説明する。この開口部7は、周知のフォト
リゾグラフィ技術を用いてエッチングにより作製するこ
とができる。すなわち、まず、光導波路層2の表面にギ
ャップ調整層3の全体の肉厚を0.70μmに均一に成膜し
た後、ホトレジストを塗布し、開口部7に相当する箇所
にマスクをして露光、現像を行うことによって、開口部
7のレジストを除去する。その後、緩衝フッ酸によりエ
ッチングを行い、開口部7の肉厚が0.28μmとなるよう
にする。その後は、レジストを除去し、誘電体プリズム
5を誘電性接着剤4にて接着する。この時、その誘電性
接着剤4が開口部7の領域に完全に入り込むようにす
る。本例の場合、TEoモードに対する等価屈折率NはN
=1.68となり、今、入射ビーム6の入射角度θを67°と
すれば、TEoモードが光導波路層2を導波する。なお、
入射ビーム6の波長は、0.6328μm(He-Neレーザ)と
する。
また、第4図は、ギャップ調整層3の厚さを変えた時
の光結合効率を示すものである。入射ビーム6の径は、
開口部7の横幅と同じで2mmである。この第4図から明
らかなように、開口部7での光結合効率は80%以上であ
り、しかも、その周囲のギヤップ調整層3の肉厚を0.70
μmとしているので、デカップリングにより外部へ出射
する効率はゼロとなっている。これにより、本例では、
入射角67°、0.6328μmの波長の入射ビーム6を誘電体
プリズム5に入射すれば、80%以上の効率をもって光導
波路層2にTEoモードを導波させることができる。
上述したように、開口部7はフォトリソグラフィ技術
により精度良く所望の位置に形成することができるた
め、これにより所望の導波路の位置に光ビームを入射さ
せ導波させることが可能となる。なお、導波モードによ
って最高なギャップ調整層3の膜厚は異なるため、モー
ドに合わせてそのギャップ調整層3の膜厚を調整する必
要がある。
次に、ギャップ調整層3に形成された開口部7の形状
の変形例について説明する。第5図は、前述した第1図
におけるギャップ調整層3に形成された開口部7の垂直
な段差形状をテーパ状にしたものである。このようなテ
ーパ形状にすることによって、垂直な段差形状の時に、
光導波路層2を導波する光に若干ではあるが影響を及ぼ
していた反射損や散乱損の影響をなくすことが可能とな
る。
また、第6図は、ギャップ調整層3の開口部7の平面
形状を示したものである。この図からわかるように、開
口部7の形状は矩形をしており、しかも、入射ビーム6
の径より若干小さめに設定してある。また、開口部7の
形状としてはこのような矩形の他に、例えば、入射ビー
ムの形状に合わせるようにしてもよいが、その場合には
ビーム径に合わせて最適な膜厚をコントロールして形成
する必要がある。
請求項4記載の発明及び請求項5記載の発明の一実施
例を第7図に基づいて説明する。基板10上には屈折率nf
を有する光導波路層11が形成されている。この光導波路
層11の表面にはこの屈折率nfよりも低い屈折率ng1を有
するギャップ調整層としての第一ギャップ調整層12が形
成されている。この第一ギャップ調整層12の表面には前
記光導波路層11の屈折率nfよりも低い屈折率ng2を有す
るギャップ調整層としての第二ギャップ調整層13が積層
されている。この第二ギャップ調整層13の表面には前記
光導波路層11よりも高い屈折率naを有する誘電性接着剤
14が形成されている。この誘電性接着剤14の表面には前
記光導波路層11よりも高い屈折率npを有する誘電体プリ
ズム15が形成されている。
そして、本実施例の場合、前記第二ギャップ調整層13
の前記誘電性接着剤14と接する領域には入射ビーム16の
導かれる開口孔17が形成されている。また、この場合、
第一ギャップ調整層12は、入射ビーム16の誘電体プリズ
ム15の底面での入射ビーム16の大きさ若しくは第二ギャ
ップ調整層13の開口孔17の長さlに対応して最適な屈折
率と厚みとを有するようになっている。
なお、ここで、各層の屈折率の大小関係を示してお
く。
np,na>nf>ng1≒ng2 このような構成において、第二ギャップ調整層13の開
口孔17の長さlに対して入射ビーム16が光導波路層11へ
最も効率良く結合できる第一ギャップ調整層12の最適膜
厚d1というのが存在する。この場合、第二ギャップ調
整層13の膜厚d2が薄ければ薄いほど、デカップリング
現象により誘電体プリズム15に入射していく光量が増
え、これにより光導波路層11に結合する光量は減る。そ
こで、今、その第一ギャップ調整層12の最適膜厚をd1
とした時、第二ギャップ調整層13の膜厚d2を十分厚く
とれば、デカップリングで出射する光はほぼゼロにする
ことができ、これにより最適の光結合効率を得ることが
できることになる。従って、このようなことから、第一
ギャップ調整層12の膜厚d1は最適膜厚とし、第二ギャ
ップ調整層13の膜厚d2はできるだけ厚く設定するよう
にする。
次に、上述した実施例の第一の具体例を第7図に基づ
いて説明する。なお、入射ビーム16の波長は0.6328μm
とする。
各層の構成は以下のようになる。
基板:ガラス基板(石英、n=1.46) 光導波路層:SiON(nf=1.70、df=1.0μm)CVDによ
り成膜 第一ギャップ調整層:SiO2(ng1=1.46、dg1=0.28μ
m) 第二ギャップ調整層:OCD(SiO2系塗布膜、dg2=0.5μ
m) 誘電体プリズム:高屈折率光学ガラス(np=1.80) 誘電性接着剤:光学的に透明で高屈折率材料ポリイミド
系樹脂(na=1.72) また、第二ギャップ調整層13の除去された開口孔17の
長さは2mmとし、その開口孔17は以下のようにして作製
した。
まず、第一ギャップ調整層12を成膜後、スピンコート
によりOCDを塗布する。さらに、この上にホトレジスト
を塗布し、開口孔17に対応した部分を有する遮光マスク
を置き、露光、現像を順次行うことにより開口孔17に対
応する部分のホトレジストが除去される。その後、エッ
チング剤としての緩衝フッ酸により第二ギャップ調整層
13(OCD)をエッチングする。この時、OCDのエッチレー
トは600Å/sec、また、第一ギャップ調整層12のSiO2
エッチレートは100Å/secである。エッチレートの比は
約6:1の差があるので、第一ギャップ調整層12(SiO2
が実質的なエッチストップ層として働く。このエッチレ
ートの比が大きければ大きいほど、エッチングのコント
ロールは容易となる。
そして、本実施例では、TE0モードに対する透過屈折
率はN=1.68となり、入射ビーム6の入射角度を67°と
すればTE0モードが光導波路層11を導波し、この時の結
合効率は約80%が得られた。また、この場合、第二ギャ
ップ調整層13の膜厚を0.5μmとしたので、デカップリ
ングによる出射光量はほぼゼロとなった。
次に、本実施例の第二の具体例を第8図に基づいて説
明する。
各層の構成は以下のようになる。
基板:Si基板(石英、n=1.46) バッファ層:SiO2(nf=1.46、db=2μm) 光導波路層:SiON(nf=1.46、df=1.0μm)CVDによ
り成膜 第一ギャップ調整層:SiO2(ng1=1.46、dg1=0.28μ
m) 第二ギャップ調整層:PMMA(ng2=1.48、dg2=0.5μm) 誘電体プリズム:高屈折率光学ガラス(np=1.80) 誘電性接着剤:光学的に透明で高屈折率材料ポリイミド
系樹脂(na=1.72) また、第二ギャップ調整層13の除去された開口孔17の
長さは2mmとし、その開口孔17は以下のようにして作製
した。
第一ギャップ調整層12を成膜後、第二ギャップ調整層
13となるPMMAを所定の膜厚にスピンコート(0.5μm)
する。その後、開口孔17に対応した部分を電子ビームで
露光し、現像する。これにより、開口孔17の部分のPMMA
は除去される。この現像プロセスでは、第一ギャップ調
整層12はSiO2のため、物理的に何らの変化も起さない。
これにより、第一の具体例と同様に、高い結合効率を得
ることができた。なお、第一ギャップ調整層12を無機材
料、第二ギャップ調整層13を有機材料としたため、ここ
では、第一ギャップ調整層12の膜厚を最適に制御するだ
けでよい。また、基板10と光導波路層11との間には、バ
ッファ層18が設けられている。
発明の効果 請求項1記載の発明は、誘電性接着剤と接する側のギ
ャップ調整層の一部に入射ビームの導かれる開口部を設
け、この開口部の膜厚を最高の光結合効率が得られるよ
うにその開口部の周囲領域の膜厚よりも薄く形成したの
で、外部からの入射ビームは、誘電体プリズムを介し
て、ギャップ調整層の開口部に導かれ、最高の光結合効
率の状態で光導波路層に導波されるため、従来のように
一度光導波路層に入射した光が再び誘電体プリズムに導
かれ外部に出射するという、いわゆる、デカップリング
現象をなくすことができ、これにより、従来のように照
射ビームをギャップ調整層と誘電体プリズムとの間に設
けられた接着剤の端部に目がけて入射させる必要がなく
なり、しかも、デカップリング現象をなくすことができ
るため光利用効率を従来に比べ格段に上げることができ
るものである。
請求項2記載の発明では、開口部の段差形状をテーパ
形状にしたので、反射損や散乱損の影響をなくすことが
できるものである。
請求項3記載の発明では、基板上に光導波路層を形成
し、この光導波路層の表面に無機材料からなるギャップ
調整層を成膜し、このギャップ調整層の表面にホトレジ
ストを塗布し、このホトレジストの表面に開口部に相当
する部分を有する遮光マスクを載置し、この状態で露
光、現像を順次行うことにより前記開口部に対応した部
分のホトレジストを除去し、その後、エッチング剤によ
り前記ギャップ調整層のエッチングを行うことにより前
記開口部を形成するようにしたので、周知のフォトリゾ
グラフィ技術を用いてエッチングにより開口部を形成す
ることができるものである。
請求項4記載の発明では、ギャップ調整層と前記誘電
性接着剤との間に前記光導波路層の屈折率よりも低い屈
折率を有する第二のギャップ調整層を積層し、この第二
ギャップ調整層の前記誘電性接着剤と接する領域に入射
ビームの導かれる開口孔を形成したので、外部からの入
射ビームは、誘電体プリズムを介して、第二のギャップ
調整層の開口孔に導かれ、その下部に位置するギャップ
調整層を透過することにより最高の光結合効率の状態で
光導波路層に導波されることになり、これにより、第二
のギャップ調整層の膜厚を十分厚く設定することによっ
て、従来のように一度光導波路層に入射した光が再び誘
電体プリズムに導かれ外部に出射するという、いわゆ
る、デカップリング現象をなくし光利用効率を従来に比
べ格段に上げることができるものである。
請求項5記載の発明では、無機材料からなる第一ギャ
ップ調整層の表面に有機材料からなる第二ギャップ調整
層を塗布し、エッチング剤によりエッチングを行い開口
孔を形成するようにしたので、第一ギャップ調整層を第
二ギャップ調整層のエッチストップ層として働かせるこ
とができ、これによりエッチングのコントロールを容易
にすることができるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は請求項1乃至請求項3記載の発明の一実施例を
示す側面図、第2図はそのギャップ調整層の膜厚に対す
る光結合効率の様子を示す波形図、第3図は本発明の具
体例を示す側面図、第4図はそのギャップ調整層の膜厚
を変えた時の光結合効率の様子を示す波形図、第5図は
ギャップ調整層をテーパー状にした時の様子を示す側面
図、第6図は開口部の形成されたギャップ調整層の平面
図、第7図は請求項4記載の発明の一実施例である第1
の具体例を示す側面図、第8図はその第二の具体例を示
す側面図、第9図は従来例の示す側面図、第10図はデカ
ップリング現象を示す側面図である。 1……基板、2……光導波路層、3……ギャップ調整
層、4……誘電性接着剤、5……誘電体プリズム、6…
…入射ビーム、7……開口部、8……周囲領域、10……
基板、11……光導波路層、12,13……ギャップ調整層、1
4……誘電性接着剤、15……誘電体プリズム、16……入
射ビーム、17……開口孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青木 真金 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 中山 義宣 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 三澤 成嘉 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 磯部 民 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 平2−226106(JP,A) 特開 平1−198707(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02B 6/42,6/34

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に形成された光導波路層と、この光
    導波路層の表面に形成されたその光導波路層の屈折率よ
    りも低い屈折率を有するギャップ調整層と、このギャッ
    プ調整層の表面に形成された前記光導波路層よりも高い
    屈折率を有する誘電性接着剤と、この誘電性接着剤の表
    面に設けられた前記光導波路層よりも高い屈折率を有す
    る誘電体プリズムとよりなるプリズム結合装置におい
    て、前記誘電性接着剤と接する側の前記ギャップ調整層
    の一部に入射ビームの導かれる開口部を設け、この開口
    部の膜厚を最高の光結合効率が得られるようにその開口
    部の周囲領域の膜厚よりも薄く形成したことを特徴とす
    る高効率プリズム結合装置。
  2. 【請求項2】開口部の段差形状をテーパ形状にしたこと
    を特徴とする請求項1記載の高効率プリズム結合装置。
  3. 【請求項3】基板上に光導波路層を形成し、この光導波
    路層の表面に無機材料からなるギャップ調整層を成膜
    し、このギャップ調整層の表面にホトレジストを塗布
    し、このホトレジストの表面に開口部に相当する部分を
    有する遮光マスクを載置し、この状態で露光、現像を順
    次行うことにより前記開口部に対応した部分のホトレジ
    ストを除去し、その後、エッチング剤により前記ギャッ
    プ調整層のエッチングを行うことにより前記開口部を形
    成するようにしたことを特徴とする高効率プリズム結合
    装置の作成方法。
  4. 【請求項4】基板上に形成された光導波路層と、この光
    導波路層の表面に形成されたその光導波路層の屈折率よ
    りも低い屈折率を有するギャップ調整層と、このギャッ
    プ調整層の表面に形成された前記光導波路層よりも高い
    屈折率を有する誘電性接着剤と、この誘電性接着剤の表
    面に設けられた前記光導波路層よりも高い屈折率を有す
    る誘電体プリズムとよりなるプリズム結合装置におい
    て、前記ギャップ調整層と前記誘電性接着剤との間に前
    記光導波路層の屈折率よりも低い屈折率を有する第二の
    ギャップ調整層を積層し、この第二のギャップ調整層の
    前記誘電性接着剤と接する領域に入射ビームの導かれる
    開口孔を形成したことを特徴とする高効率プリズム結合
    装置。
  5. 【請求項5】基板上に光導波路層を形成し、この光導波
    路層の表面に無機材料からなる第一ギャップ調整層を成
    膜後、有機材料からなる第二ギャップ調整層をスピンコ
    ートにより塗布し、この第二ギャップ調整層の表面にホ
    トレジストを塗布し、このホトレジストの表面に開口孔
    に相当する部分を有する遮光マスクを載置し、この状態
    で露光、現像を順次行うことにより前記開口孔に対応し
    た部分のホトレジストを除去し、その後、エッチング剤
    により前記第二ギャップ調整層のエッチングを行うこと
    により前記開口孔を形成するようにしたことを特徴とす
    る高効率プリズム結合装置の作成方法。
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