JP2002155968A - 電磁クラッチ、操作力可変装置、光学装置、光学装置駆動ユニットおよびカメラシステム - Google Patents

電磁クラッチ、操作力可変装置、光学装置、光学装置駆動ユニットおよびカメラシステム

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JP2002155968A
JP2002155968A JP2000353336A JP2000353336A JP2002155968A JP 2002155968 A JP2002155968 A JP 2002155968A JP 2000353336 A JP2000353336 A JP 2000353336A JP 2000353336 A JP2000353336 A JP 2000353336A JP 2002155968 A JP2002155968 A JP 2002155968A
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    • G02B7/102Mountings, adjusting means, or light-tight connections, for optical elements for lenses with mechanism for focusing or varying magnification by relative axial movement of several lenses, e.g. of varifocal objective lens controlled by a microcomputer

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電磁クラッチで光学調節手段のマニュアル操
作駆動およびサーボ駆動を切り換えようとすると、電磁
クラッチ内で音が発生する。 【解決手段】 マニュアル駆動部材3へのマニュアル操
作入力により光学調節手段のマニュアル駆動が可能であ
るとともに、マニュアル駆動部材へのサーボ駆動系5か
らの駆動トルク伝達により光学調節手段のサーボ駆動が
可能である光学装置において、サーボ駆動系が接続され
た入力側部材19と、この入力側部材から伝達された駆
動力をマニュアル駆動部材に対して出力する出力側部材
20とを有し、通電により生ずる電磁力の作用により入
力側部材と出力側部材とを通電値に応じた接触圧で接触
させる電磁クラッチ6を設け、電磁クラッチへの通電・
非通電にかかわらず入力側部材と出力側部材を接触させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁クラッチおよ
びこれを用いた操作力可変装置、さらにはテレビジョン
撮影レンズ等の光学装置や光学装置駆動ユニットに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】図9には、従来のテレビジョン撮影等に
使用する光学装置のマニュアル操作部およびサーボ(電
動)駆動系の構成を示している。
【0003】装置本体101の外周には操作リング10
3が回動可能に設けられており、この操作リング103
をマニュアル操作によって駆動することにより、又は装
置本体101に装着されたドライブユニットからサーボ
駆動することにより、装置本体101の内部に配置され
た不図示の可動レンズ群等の光学調節手段を駆動するこ
とができる。
【0004】ドライブユニットの内部には、操作リング
103を電動駆動するためのモータ105や制御回路が
収納されている。そして、ドライブユニットの外側面に
設けられたサーボ操作スイッチ等を操作することによ
り、モータ105を駆動し、操作リング103を介して
光学調節手段を駆動することができる。
【0005】ところで、このような可動レンズ群のマニ
ュアル操作駆動とサーボ駆動とを行うことができる光学
装置において、マニュアル操作駆動とサーボ駆動との切
り換えは、一般的に切り換えレバーを備えたクラッチ機
構を手動操作することにより行われる。
【0006】このようなクラッチ機構は、操作リング1
03上に形成された操作ギア104とモータ105の出
力ギア122との間に、不図示の切り換えレバーの操作
で軸124の軸方向にスライド可能なアイドラギア12
3を設けて構成される。
【0007】電動駆動時には、切り換えレバーの手動操
作によりアイドラギア123を操作ギア104と出力ギ
ア122とに噛み合う位置にスライドさせ、モータ10
5の駆動力をアイドラギア123を介して操作リング1
03に伝達可能とする。
【0008】また、マニュアル操作時には、切り換えレ
バーの手動操作によりアイドラギア123を出力ギア1
22から離脱する位置にスライドさせる。
【0009】このように、従来はクラッチ機構による操
作リング103に対するモータ105からの動力伝達経
路の手動操作による断接によってマニュアル操作駆動と
サーボ駆動とを切り換える構成となっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように切り換えレバーを操作することによってモータ動
力の伝達経路を断接し、マニュアル操作駆動とサーボ駆
動とを切り換える光学装置では、マニュアル操作駆動と
サーボ駆動とを切り換えるたびに切り換えレバーを操作
する必要があるので、操作が煩雑になり、マニュアル操
作駆動とサーボ駆動との迅速な切り換えが困難になると
いう問題がある。
【0011】また、マニュアル操作駆動からサーボ駆動
への切り換えの際に、アイドラギア123と出力ギア1
22との位相が違っていた場合には、まずアイドラギア
123がバネ125の付勢力によって出力ギア122の
側面に押し付けられて引っ掛かった状態となる。そし
て、モータ105による出力ギア122の駆動が開始さ
れて出力ギア122とアイドラギア123との位相が合
うと、両者が噛み合い、アイドラギア123がバネ12
5の付勢力によってストッパー126に当接する位置ま
で移動する。これにより、適正なサーボ駆動状態への切
り換えが完了する。
【0012】しかしながら、このときアイドラギア12
3がバネ125の付勢力によってストッパー126に衝
突するため、衝撃音が発生するという問題がある。
【0013】さらに、実際の撮影では、サーボ駆動を行
っている最中に撮影者が操作リング103をマニュアル
操作して、強制的にサーボ駆動を止めようとしたり、サ
ーボ駆動方向と逆方向にマニュアル操作しようとした
り、サーボ駆動速度を増速又は減速させようとしたりす
る場合がある。
【0014】しかしながら、上記のようなクラッチ機構
では、サーボ駆動中のマニュアル操作が困難であるとい
う問題がある。
【0015】ところで、上記のようなレバー操作により
切り換えられるクラッチ機構とは異なり、コイルへの通
電のオン・オフによりモータ動力の伝達経路を断接する
電磁クラッチを用いることも考えられる。
【0016】図8には、電磁クラッチの内部構成を示し
ている。図8(a)には、コイル217への通電がオフ
になっている時の電磁クラッチを示す。このとき、不図
示のモータから駆動力が入力されるローター214に対
し、操作リング103に不図示のギア列を介して接続さ
れているアーマーチャ215は、これらローター214
およびアーマーチャ215の摩擦面216同士が互いに
接しないように板バネ222の付勢力によってローター
214とは逆の方向に引き寄せられている。
【0017】図8(b)には、コイル217への通電が
オンになってい時の電磁クラッチを示す。このとき、電
磁クラッチ内部には磁回路が構成され、アーマーチャ2
15は板バネ222の付勢力に逆らってローター214
に引き寄せられ、ローター214に圧接する。そして、
摩擦面216の摩擦力によって電磁クラッチに接続トル
クが発生し、モータ駆動力の操作リング103への伝達
が可能となる。
【0018】しかしながら、図8に示すような構成の電
磁クラッチを用いると、コイル217への通電・非通電
切り換えに伴って、アーマーチャ115が移動し、ロー
ター214や出力軸の突き当て面に衝突するために騒音
が発生する。
【0019】また、アーマーチャ215がローター21
4に吸着するためには、バネ222の付勢力に打ち勝つ
電磁力(つまりはコイル電圧)が必要であるために、サ
ーボ駆動を行わせるための指令信号が立ち上がりはじめ
てからローター214とアーマーチャ215とが吸着し
て接続トルクが発生するまでに遅れが生じる。
【0020】さらに、アーマーチャ215とローター2
14とを吸着させるために必要なコイル電圧には電磁ク
ラッチの個体差等によるばらつきがある。
【0021】そこで本発明は、通電・非通電切り換え時
の音の発生を防止できるとともに、通電の立ち上がりは
じめから入力側部材と出力側部材とが接続状態となるま
での遅延をなくすることができる電磁クラッチを提供す
ることを目的としている。
【0022】また、本発明は、上記のような電磁クラッ
チを用いてマニュアル操作に必要な操作力を幅広く選択
できるようにした操作力可変装置を提供することを目的
としている。
【0023】さらに、本発明は、上記のような電磁クラ
ッチを用いてマニュアル駆動とサーボ駆動とを簡単かつ
迅速に、静かに切り換えることが可能であり、しかもサ
ーボ駆動中のマニュアル駆動をスムーズに行えるように
した光学装置又は光学装置駆動ユニットを提供すること
を目的としている。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本願第1の発明では、入力側部材と出力側部材と
を有し、コイルへの通電により生ずる電磁力の作用によ
り入力側部材と出力側部材とを通電値に応じた接触圧で
接触させる電磁クラッチにおいて、通電・非通電にかか
わらず入力側部材と出力側部材とが接触するように構成
している。
【0025】すなわち、入力側部材と出力側部材とを通
電時にはもとより非通電時にも接触させておくことによ
り、非通電状態と通電状態との切り換え時に入力側部材
と出力側部材のうちアーマーチャとしての可動部材が移
動することによる音の発生(例えば、入力側部材と出力
側部材とが衝突することによる衝撃音の発生)を防止で
きるようにしている。
【0026】また、非通電時に入力側部材と出力側部材
とをバネ等を使用して切り離すことがないため、通電時
において通電値の立ち上がりはじめから遅れることな
く、広い範囲の接続トルクを発生させることが可能とな
る。
【0027】なお、入力側部材および出力側部材の接触
面に摺動性を持たせるために潤滑剤を塗布したり、入力
側部材および出力側部材のうち少なくとも一方の部材
に、他方の部材との接触面を構成して上記他方の部材の
接触面に対する摺動性を持たせるための電解又は非電解
めっきを施したり、入力側部材および出力側部材のうち
少なくとも一方の部材に、他方の部材との接触面を構成
して上記他方の部材の接触面に対する摺動性を持たせる
ための中間部材を設けたりしてもよい。
【0028】これにより、常時接触している入力側部材
と出力側部材との間にある程度の滑りを許容することが
可能となるとともに、入力側部材と出力側部材とが摺動
する際の摺動音や摩擦による引っ掛かりの発生を抑える
ことが可能となる。
【0029】ここで、電磁クラッチを通電状態とした場
合、上記潤滑剤等により入力側部材と出力側部材との滑
りがよくなっているために、接触面間で発生する摩擦力
は小さくなるが、本願第1の発明の電磁クラッチでは、
入力側部材と出力側部材とを離すように力を加えるバネ
のような働きをする部品が設けられないため、入力側部
材と出力側部材との間の接触圧(吸着力)が向上し、摩
擦力が小さくなった分を補うことで十分な接続トルクが
得られる。
【0030】また、本願第2の発明では、マニュアル操
作可能な部材が接続された操作側部材と、負荷手段が接
続された負荷側部材とを有し、通電により生ずる電磁力
の作用により操作側部材と負荷側部材とを通電値に応じ
た接触圧で接触させる電磁クラッチと、この電磁クラッ
チへの通電値を変化させて操作側部材と負荷側部材間の
接触圧を可変制御する制御手段とを設けた操作力可変装
置において、電磁クラッチを、通電・非通電にかかわら
ず操作側部材と負荷側部材とが接触するように構成して
いる。
【0031】すなわち、操作側部材と負荷側部材とを通
電時にはもとより非通電時にも接触させておくことによ
り、非通電状態と通電状態との切り換え時に操作側部材
と負荷側部材のうちアーマーチャとしての可動部材が移
動することによる音の発生(例えば、操作側部材と負荷
側部材とが衝突することによる衝撃音の発生)を防止で
きるようにしている。また、非通電時に操作側部材と負
荷側部材とをバネ等を使用して切り離すことがないた
め、通電時において通電の立ち上がりはじめから遅れる
ことなく接続トルクを発生させることができ、広い幅で
の接続トルクの設定が可能となる。
【0032】なお、本発明においても、操作側部材およ
び負荷側部材の接触面に摺動性を持たせるための潤滑剤
を塗布する等して、常時接触している操作側部材と負荷
側部材との間にある程度の滑りを許容するようにしても
よい。これにより、操作側部材と負荷側部材とが摺動す
る際の摺動音の発生を防止したり、摩擦による引っ掛か
りの発生を抑えてマニュアル駆動操作時の操作感を向上
させたりすることが可能となる。
【0033】また、本願第3の発明では、マニュアル駆
動部材へのマニュアル操作入力によりレンズその他の光
学調節手段のマニュアル駆動が可能であるとともに、マ
ニュアル駆動部材へのサーボ駆動系からの駆動トルク伝
達により光学調節手段のサーボ駆動が可能である光学装
置(又は光学装置駆動ユニット)において、サーボ駆動
系が接続された入力側部材と、この入力側部材から伝達
された駆動力をマニュアル駆動部材に対して出力する出
力側部材とを有し、コイルへの通電により生ずる電磁力
の作用により入力側部材と出力側部材とを通電値に応じ
た接触圧で接触させる電磁クラッチを設け、この電磁ク
ラッチを、通電・非通電にかかわらず入力側部材と出力
側部材とが接触するように構成している。
【0034】すなわち、入力側部材と出力側部材とを通
電時にはもとより非通電時にも接触させておくことによ
り、非通電状態と通電状態との切り換え時に入力側部材
と出力側部材のうちアーマーチャとしての可動部材が移
動することによる音の発生を防止し、マニュアル駆動と
サーボ駆動とを迅速かつ静かに切り換えることを可能と
している。
【0035】また、電磁クラッチへの非通電時に入力側
部材と出力側部材とをバネ等を使用して切り離すことが
ないため、通電時において通電の立ち上がりはじめから
遅れることなく広い幅の接続トルクを発生させることが
でき、またマニュアル操作駆動時に電磁クラッチを通電
状態とすることにより負荷を発生させてマニュアル操作
力を得変化させる場合においても、幅広いマニュアル操
作力の設定が可能となる。
【0036】なお、本願第3の発明においても、入力側
部材および出力側部材の接触面に、非通電状態にて接触
面に摺動性を持たせるための潤滑剤を塗布する等して、
常時接触している操作側部材と負荷側部材との間にある
程度の摺動性を確保することが可能である。
【0037】これにより、電磁クラッチに通電していな
い状態、電磁クラッチに通電しているが入力側部材にサ
ーボ駆動力が伝達されていない状態や電磁クラッチに通
電し、入力側部材にサーボ駆動力が伝達されている状態
において、マニュアル駆動部材をマニュアル操作したり
マニュアル駆動部材(つまりは光学調節手段)の動きを
止めたり増減速させたりする際に、摺動音の発生を防止
したり摩擦による引っ掛かりの発生を抑えてマニュアル
操作感を向上させたりすることが可能となる。
【0038】また、上記第3の発明において、制御手段
に、光学調節手段のサーボ駆動を指令する指令手段から
指令信号又は所定範囲を超える指令信号が入力されない
ことに応じて電磁クラッチを非通電状態とさせ、指令信
号又は上記所定範囲を超える指令信号が入力されること
に応じて電磁クラッチを通電状態とさせるとともに電磁
クラッチへの通電値を指令信号に応じた通電値に設定さ
せるようにしてもよい。
【0039】これにより、指令手段(サーボ駆動指令の
ために操作されて指令信号を出力する駆動指令操作手段
や自動光学調節駆動のための指令信号を生成出力する指
令信号生成手段)からの指令信号又は所定範囲を超える
指令信号が入力されれば自動的に電磁クラッチが通電状
態となり、上記指令信号が入力されなければ自動的に電
磁クラッチが非通電状態となるので、特別な切り換え操
作を行うことなく、光学調節手段のサーボ駆動とマニュ
アル操作駆動とを行うことができる。
【0040】しかも、電磁クラッチの接続トルクを光学
調節手段をサーボ駆動するのに適した大きさに適宜設定
することが可能となり、例えば、接続トルクが過大に設
定されることによる無駄な電力消費を防止したり、サー
ボ駆動中に光学調節手段が何らかのトラブルで動かなく
なったときに電磁クラッチを滑らせてサーボ駆動系を保
護したりすることが可能になる。
【0041】また、上記第3の発明において、サーボ駆
動系により駆動される入力側部材に発生する最大の駆動
トルクをTmとし、マニュアル駆動部材を介して光学調
節手段を駆動する出力側部材の駆動に要する駆動トルク
をTk′とし、上記入力側部材と出力側部材との間の接
続トルクをTd′としたときに、制御手段に、 Tk′<Td′<Tm の関係を満足するように電磁クラッチへの通電値を制御
させるようにしてもよい。 さらに、光学調節手段のサ
ーボ駆動中にマニュアル操作入力されたマニュアル駆動
部材から出力側部材に伝達されるマニュアル駆動トルク
をTsy′としたときに、 Td′<Tsy′ の関係を満足することにより、すなわち入力側部材に発
生する最大の駆動トルクTmよりも小さく設定された接
続トルクTd′を上回るマニュアル駆動トルクTsy′
が出力側部材に伝達されるようにマニュアル駆動部材を
マニュアル操作すれば、光学調節手段のサーボ駆動中に
おけるマニュアル操作駆動が可能となる。このため、サ
ーボ駆動中におけるマニュアル操作駆動をスムーズに行
うことが可能となる。
【0042】さらに、光学調節手段のサーボ駆動を行わ
ずマニュアル操作駆動のみを行う際に、接続手段を構成
する部材のうち、サーボ駆動時にマニュアル駆動部材を
介して光学調節手段を駆動する出力側部材の駆動に要す
る駆動トルクをTk′とし、マニュアル駆動時の入力側
部材と前記出力側部材間の接触圧に応じた接続トルクを
Td″としたときに、制御手段に、 0≦Td″<Tk′ の関係を満足するように電磁クラッチへの通電値を制御
させるようにしてもよい。
【0043】これにより、光学調節手段のマニュアル操
作駆動に必要な操作トルクを使用者の好みに応じて設定
する等の機能を簡単に追加することが可能になる。
【0044】また、特に、0<Td″<Tk′の関係を
満足するように電磁クラッチへの通電値を制御させるよ
うにすると、サーボ駆動と同時にマニュアル操作駆動を
行っている途中で電磁クラッチへの通電を止めて電磁ク
ラッチの接続トルクが突然0になってしまうことにより
発生するマニュアル操作に対するショックを、0≦T
d″<Tk′の関係を満たしている場合と比べて和らげ
ることが可能となる。
【0045】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)図1には、本発
明の実施形態である電磁クラッチや操作力可変装置を備
えたズームレンズ(光学装置)の構成を示している。こ
のズームレンズは、ズームレンズ本体(光学装置本体)
1に駆動ユニット(光学装置駆動ユニット)2が装着又
は接続されて構成されており、両者はアイドラギア8を
介して連結されている。
【0046】また、ズームレンズは、テレビカメラ30
に交換可能に装着されてカメラシステムを構成し、カメ
ラ30内のCCD等の撮像素子28上に被写体像を形成
する。
【0047】駆動ユニット2には、所定の位置(中点)
を基準にしてプラス方向とマイナス方向の両方向に操作
可能なシーソースイッチからなる電動操作部材(指令操
作手段)12が設けられている。この電動操作部材12
の出力は、CPU9に入力される。
【0048】また、駆動ユニット2には、外部操作装置
であるデマンド(図示せず)がコネクタ(図示せず)を
介して接続可能となっており、デマンドに設けられた電
動操作部材(指令操作手段)からの指令信号もコネクタ
を介してCPU9に入力可能となっている。
【0049】一方、CPU9からのクラッチ駆動信号
は、クラッチ制御回路10を介して電磁クラッチ6に入
力される。また、CPU9からのモータ駆動信号は、モ
ータ駆動回路11を介してモータ(サーボ駆動系)5に
入力される。なお、CPU9およびクラッチ制御回路1
0が請求の範囲にいう制御手段に相当する。
【0050】さらに、ズームレンズ本体1には、マニュ
アル操作が可能なズーム駆動リング(マニュアル駆動部
材)3が設けられており、このズーム駆動リング3がマ
ニュアル操作されることにより、ズームレンズ本体1内
のズームレンズ光学系(図示せず:光学調節手段)を光
軸方向にマニュアル駆動することができる。
【0051】図2には、電磁クラッチ6の構成を示して
いる。電磁クラッチ6は、モータ5からの入力軸19に
固定されたローター(入力側部材:負荷側部材)14
と、出力軸20に固定または円周方向に動かないように
係合されたアーマーチャ(出力側部材:操作側部材)1
5とを有して構成されている。
【0052】ローター14には非磁性体を兼ねた摩擦材
18がリング状に埋め込まれている。そして、これらロ
ーター14とアーマーチャ15はそれぞれの接触面16
同士が隙間ができないように、すなわち接触するように
組み付けられる。
【0053】コイル17に電流が流れると、電磁クラッ
チ6内に磁回路が形成され、アーマーチャ15とロータ
ー14間に吸着力が作用する。これにより、アーマーチ
ャ15とローター14の接触面16同士が圧接し、接触
面16に生じた摩擦力によってローター14とアーマー
チャ15は一体的に回転可能となる。
【0054】また、コイル17に電流が流れていない時
は、ローター14とアーマーチャ15との間には吸着力
が働かないために、ローター14とアーマーチャ15の
接触面16同士は、回転伝達がなされない程度の接触圧
で接触した状態となる。
【0055】このように、本実施形態の電磁クラッチ6
では、コイル17への通電・非通電にかかわらずロータ
ー14とアーマーチャ15とが接触している。このた
め、通電・非通電切り換えの際にアーマーチャ15が移
動することがないので、音の発生を防止することができ
る。
【0056】また、先に説明した図8に示すような構成
の電磁クラッチでは、通電時にアーマーチャ215がロ
ーター214に板バネ222の力に逆らって吸着される
ため、アーマーチャ215とローター214とを接続す
るためにはある程度の電圧が必要である。言い換えれ
ば、ある程度の電圧が電磁クラッチに印加されるまでは
接続トルクが発生せず、ある程度の電圧になると突然そ
の電圧に応じた接続トルクが発生する。
【0057】これに対し、本実施形態の電磁クラッチ6
では、ローター14とアーマーチャ15との間の接触面
16が常に接するよう構成され、アーマーチャ15をロ
ーター14から離すバネのような部材が不要であるた
め、電磁クラッチ6に印加される電圧が低いうちから接
続トルクが発生する。このため、接続トルクを広い範囲
で滑らかに制御することができる。
【0058】図1に示すように、出力軸20には出力ギ
ア7が一体回転可能に取り付けられており、この出力ギ
ア7はアイドラギア8を介して、ズーム駆動リング3に
形成された駆動ギア4に噛み合っている。
【0059】このため、電磁クラッチ6においてロータ
ー14とアーマーチャ15とを吸着圧接させ、モータ5
を駆動すると、モータ駆動力がローター14およびアー
マーチャ15を介して出力軸20に伝達される。さらに
モータ駆動力は、出力ギア7およびアイドラギア8を介
してズーム駆動リング3に伝達され、これを回転駆動す
る。これにより、ズームレンズ光学系が光軸方向にサー
ボ駆動される。
【0060】なお、本実施形態では、ローター14を入
力側部材として、アーマーチャ15を出力側部材として
用いているが、ローター14を出力側部材として、アー
マーチャ15を入力側部材として用いてもよい。
【0061】図3には、駆動ユニット2の駆動経路の構
成を示している。電動操作部材12もしくはデマンドの
電動操作部材を操作することにより、その操作量に応じ
て出力値が変化する指令信号が出力され、その指令信号
はCPU9内部の電動操作判別部9aおよび接続トルク
演算部9bに入力される。
【0062】電動操作判別部9aは、電動操作部材24
からの指令信号の出力値に応じて電動(サーボ)駆動か
マニュアル操作駆動かの判別を行う。
【0063】ここで、図4には、電動操作部材12から
の指令信号の出力値変化を示している。電動操作部材1
2からの指令信号は、操作量に応じて出力値が図のよう
に変化する。すなわち、電動操作部材12を操作してい
ないときは、基準出力値Voの指令信号が出力される。
また、電動操作部材12の操作中点を挟んでプラス側と
マイナス側の中央部には、微少の操作量では出力値が変
化しない部分が設けてある。つまり、基準出力値Voを
挟んでV2からV1の間は、モータ5の最小起動電圧や
レンズの負荷等のためにモータ5が駆動しない不感帯部
分である。
【0064】電動操作判別部9aは、指令信号の出力値
がV2からV1の間にあるとき(すなわち、請求の範囲
にいう所定範囲を超える指令信号が入力されないとき)
は、マニュアル操作駆動と判別する。また、指令信号の
出力値がV2以下若しくはV1以上のとき(すなわち、
請求の範囲にいう所定範囲を超える指令信号が入力され
たとき)は、電動駆動と判別する。
【0065】また、電動操作部材12からの指令信号
は、CPU9の接続トルク演算部9bに入力される。接
続トルク演算部9bは、電磁クラッチ6が必要とする接
続トルク(伝達力)を算出し、それに応じた接続トルク
を発生させるために必要なコイル電圧をクラッチ制御回
路10から電磁クラッチ6に出力させる。
【0066】電動操作判別部9aは、電動駆動と判断し
たときは、モータ駆動回路11を介してモータ5に電動
操作部材12からの指令信号の出力値に応じたモータ駆
動のための電圧を出力し、モータ5を作動させる。
【0067】このとき、電磁クラッチ6は接続トルク演
算部9bからの出力に応じた接続トルクで連結されてお
り、モータ5の回転はズーム駆動リング3を介してズー
ムレンズ光学系に伝達される。
【0068】一方、電動操作判別部9aは、マニュアル
操作駆動と判断したときは、モータ5への出力を停止さ
せるとともに、接続トルク演算部9bに電磁クラッチ6
に通電しない指示を出す。これにより、電磁クラッチ6
が非通電状態となり、ローター14とアーマーチャ15
の接触面16同士は接続トルクが生じない程度に接触し
た状態となる。この状態では、ズーム駆動リング29の
マニュアル操作が可能である。
【0069】このような構成において、電動操作部材1
2のいずれかも操作されていない場合(又は不感帯の範
囲で操作されている場合)のCPU9の動作を、図5の
フローチャートを用いて説明する。
【0070】まず、ステップ101では、電動操作部材
12からの指令信号の出力値(Vs)を電動操作判別部
9aに取り込む。
【0071】そしてステップ102では、指令信号Vs
についてV1>Vs>V2の関係が成り立つか否かを判
別するが、図4にて説明したように、この場合はV1>
Vs>V2が成り立つため(マニュアル操作駆動)、そ
のままフローを終了する。
【0072】なおこのとき、デマンドの電動操作部材か
らの指令信号の出力値も電動操作判別部9aに取り込む
ようにし、ステップ102と同様の判別を行ってもよ
い。
【0073】マニュアル操作駆動と判断したときは、モ
ータ駆動回路11に出力をしないので、モータ5は回転
作動しない。また、マニュアル操作駆動と判断したとき
は、接続トルク演算部25bでは接続トルクを“0″に
設定する。このため、電磁クラッチ6のコイル17には
電圧がかからない。
【0074】すなわち、図2において、コイル17には
電気が流れないので、アーマーチャ15とローター14
との間に吸着力は発生しない。この状態で、ズーム駆動
リング3をマニュアルで回転操作すると、これに噛み合
っているアイドラギア8が回転し、更に出力ギア7およ
びアーマーチャ15が一緒に回転する。
【0075】このとき、ローター14とアーマーチャ1
5の間の接触面16での摩擦や出力軸20の軸受けとの
摩擦は殆ど負荷となることがなく、アーマーチャ15は
自由に回転することができる。したがって、マニュアル
操作の操作感を殆ど損なうことなく、ズーム駆動リング
3をマニュアル操作することができる。
【0076】次に、電動操作部材12(もしくはデマン
ドの電動操作部材)が操作された場合の動作を図5のフ
ローチャートを用いて説明する。
【0077】まず、図5のステップ101で電動操作部
材12から指令信号の出力値(Vs)を取り込むが、こ
のとき電動操作部材12が操作されていると(ここで
は、図4の+側に操作されたものとする)、ステップ1
02で、電動操作部材12の指令信号の出力値VsはV
1より大きくなるので、V1>Vs>V2が成り立たな
い。このため、電動操作判別部9aでは電動駆動と判別
され、ステップ103に進む。
【0078】ステップ103では、すでに取り込まれて
いる電動操作部材12からの指令信号の出力値(Vs)
に基づいて、ズーム駆動リング3を介してズームレンズ
光学系を駆動するのに必要とされる駆動トルク(Tk)
を求める。
【0079】駆動トルクの求め方としては、予め種々の
状態でのレンズの駆動トルクを測定し、その数値をテー
ブルデータとしてCPU9の外部又は内部のメモリに記
憶しておく。若しくは、測定した駆動トルクを近似式で
表し、その係数データをメモリに記憶しておく。そし
て、これらメモリデータより、電動操作部材12の出力
に応じた必要駆動トルクを、テーブルデータや近似式を
用いて求める。
【0080】次に、ステップ104では、必要駆動トル
クTkに応じて、電磁クラッチ6の必要伝達トルクTd
を計算する。具体的には、必要駆動トルクTkに対し、
余裕を付けてある安全係数α(例えばα=1.2とか
1.4)を乗じて必要伝達トルクTdを求める。
【0081】さらに、ステップ105では、必要伝達ト
ルクTdを発生させるために必要な電磁クラッチ6の接
続トルクTd′を求める。ここで、電磁クラッチ6の出
力ギア7からズーム駆動リング3の駆動ギア4までの減
速比をZ1とすると、Td′=Td/Z1/βとなる
(ここで、βは出力ギア7から駆動ギア4までの伝達効
率である)。
【0082】続いてステップ106では、接続トルクT
d′を発生させるのに必要な電磁クラッチ6のコイル1
7への印加電圧(Vd)を求め、その電圧を電磁クラッ
チ6に出力する。
【0083】電磁クラッチ6に電圧Vdが出力される
と、図2に示すようにコイル17に電圧がかかり、電磁
クラッチ6内に磁気回路が形成される。そして、アーマ
ーチャ15はこの磁気回路によって生じた電磁力(吸着
力)Nによってローター14に吸着される。
【0084】この結果、ローター14とアーマーチャ1
5の間の摩擦係数μにより、 Td′=μ*N*r (rはローター14とアーマーチャ15との接触部の平
均半径)の伝達力(接続トルク)で接続されることにな
る。
【0085】一方、電動駆動と判断された場合は、電動
操作部材12からの指令信号が電動操作判別部9aから
モータ駆動回路11へ出力され、モータ5はこの指令信
号の出力値に応じたスピードで回転する。
【0086】これにより、図2において、指令信号の出
力値に応じたスピードで回転するモータ5の回転は、入
力軸19を介してローター14に伝達され、これを回転
させる。
【0087】そして、上述したように電磁力によりロー
ター14に吸着接続されているアーマーチャ15も回転
し、出力軸20、出力ギア7およびアイドラギア8を介
してズーム駆動リング3が回転駆動される。こうして、
電動操作部材12の操作量(指令信号値)に応じたスピ
ードで、ズーム駆動リング3さらにはズームレンズ光学
系が電動駆動される。
【0088】次に、電動操作部材12が操作されている
状態で、ズーム駆動リング3をマニュアル操作した場合
(ここでは、ズーム駆動リング3を電動駆動方向と逆方
向に回転操作した場合を例とする)について説明する。
【0089】電動操作部材12が操作され電動でズーム
リングが駆動されるところまでは、前に述べたのと同じ
である。
【0090】ズーム駆動リング3が電動で駆動されてい
る状態で、モータ5の駆動に逆らってマニュアルでズー
ム駆動リング3を逆方向に回転させると、まず、ズーム
駆動リング3のマニュアル操作を検出するセンサー等は
装備されていないので、電動操作判別部9aでは通常の
電動駆動と判断し、先に述べたようにモータ5を回転さ
せ、かつ電磁クラッチ6を必要な接続トルクで接続す
る。
【0091】ここで、伝達トルクTdより大きなトルク
Tsyで無理矢理、ズーム駆動リング3がマニュアルで
逆方向に回転されようとすると、ズーム駆動リング3は
アイドラギア8、出力ギア7および出力軸20を介して
アーマーチャ15に回転が伝達されているので、アーマ
ーチャ15が大きなマニュアル操作トルクTsy′で逆
方向に回転しようとする。ここで、 Tsy′=Tsy/Z1/β である。
【0092】一方、ローター14は入力軸19を介して
モータ5に連結されて、モータ5により回転駆動されて
いるので、電磁クラッチ6の接触面16ではローター1
4とアーマーチャ15とが相互に逆方向に回転しようと
する。
【0093】ここで、トルク関係を見てみると、モータ
5の発生できる最大トルクによりローター14が回転駆
動されるトルクをTm、ズーム駆動リング3を介してズ
ームレンズ光学系を駆動するアーマーチャ15の駆動に
要する駆動トルクをTk′とすると、一般に、 Tm>Td′ であり、かつ前述のように、 Td′>Tk′ であるので、 Tm>Td′>Tk′ の関係が成立する。また、 Tsy′>Td′ であるので、最終的に、電磁クラッチ6の接触面16で
は、ローター14とアーマーチャ15とに滑りが生じて
互いに逆方向に回転することになる。
【0094】すなわち、電動駆動している状態のまま、
電動操作部材12を中点に戻さなくてもズーム駆動リン
グ3のマニュアル操作が可能になる。このときに必要な
マニュアル操作トルクTsy′は、接続トルクTd′よ
りも若干大きな値になる。接続トルクTd′は、必要駆
動トルクTk′に所定の余裕を付けて求めらているた
め、それほど大きな値にはならず、これによりマニュア
ル操作時に必要なトルクもそれほど大きな値にはならな
い。
【0095】したがって、モータ5の発生できる最大ト
ルクによりローター14が回転駆動されるトルクTmよ
りも大きな接続トルクで電磁クラッチ6が接続されてい
る場合に対して、程良い操作感を得ることができる。
【0096】また、電動駆動状態において何かのトラブ
ルにより、ズーム駆動リング3が急に動かなくなってし
まった場合やアイドラギア8が急に動かなくなってしま
った場合でも、アーマーチャ15とローター14との間
で滑りが生じることにより、モータ5等に過度の負荷が
かかるのを防ぐこともできる。
【0097】なお、ここでは電動駆動方向とは逆方向に
ズーム駆動リング3をマニュアル操作した場合について
説明したが、電動駆動中に、マニュアル操作でズーム駆
動リング3を無理矢理停止させる場合や、マニュアル操
作でズーム駆動リング3に制動をかけてズームスピード
を遅くする場合や、電動駆動方向と同じ方向に電動駆動
より速いスピードでマニュアル操作してズーム駆動リン
グ3を増速させる場合も同様である。
【0098】(第2実施形態)上記第1実施形態では電
動操作判別部9aでマニュアル操作駆動と判別した場合
には、電磁クラッチ6を非通電状態とする(つまり電磁
クラッチ6の接続トルクを“0″とする)場合について
説明したが、マニュアル操作駆動と判別した場合でも電
磁クラッチ6を通電状態とし、わずかなトルクをズーム
駆動リング3に付与するように構成することもできる。
【0099】具体的には、電動操作判別部9aでマニュ
アル操作駆動と判別した場合に、電磁クラッチ6を接続
トルクTd″(0≦Td″<Tk′<Td′)で接続す
るための電圧を電磁クラッチ6に印加する。
【0100】この場合に、マニュアルでズーム駆動リン
グ3を回転操作すると、アイドラギア8、出力ギア7お
よび出力軸20を介してアーマーチャ15が回転する
が、アーマーチャ15が接続トルクTd″でローター1
4に接続されていることにより、アーマーチャ15はロ
ーター14に対して滑りながら回転する。
【0101】これにより、ズーム駆動リング3のマニュ
アル操作に必要なトルクが、接続トルクTd″に比例し
た分だけ増加する。このため、ズーム駆動リング3のマ
ニュアル操作に対してある程度の重さを付与することが
でき、マニュアル操作にある程度の重さが感じられるこ
とを好む撮影者に良好なマニュアル操作感を感じさせる
ことができる。
【0102】さらに、電磁クラッチ6の接続トルクT
d″をボリューム13等の調節手段で変更設定可能とす
ることにより、ズーム駆動リング3のマニュアル操作時
の重さを様々な撮影者の好みに応じて設定することが可
能となる。
【0103】ところで、先に説明した図8に示すような
構成の電磁クラッチでは、通電時にアーマーチャ215
がローター214に板バネ222の力に逆らって吸着さ
れるため、接続トルクが発生するまでにある程度の電圧
が必要であり、また、吸着時の接続トルクを含めたズー
ム駆動リングを駆動するのに必要なマニュアルトルクも
図6(b)に示すように電磁クラッチへの印加電圧があ
る一定値に達すると突然増加するようになる。
【0104】これに対し、本実施形態の電磁クラッチ6
では、ローター14とアーマーチャ15との間の接触面
16が常に接するよう構成されているため、電磁クラッ
チ6の接続トルクTd″を含めたズーム駆動リング3を
駆動させるのに必要なマニュアルトルクは、図6(a)
に示すように、電磁クラッチ6への印加電圧に比例して
増加するようになり、マニュアルトルク調節の幅が広が
る。
【0105】また、マニュアルトルクを調節設定する場
合、ボリューム13のように駆動ユニット内に備え付け
られる調節手段のみではなく、レンズ装置に接続可能な
外部調節装置(例えば、パソコン)から設定するように
してもよい。
【0106】(第3実施形態)上記第1および第2実施
形態の電磁クラッチ6において、ローター14とアーマ
ーチャ15の接触面16に潤滑剤を塗付するようにして
もよい。
【0107】これにより、非通電時にローター14とア
ーマーチャ15が接触していても又は通電時にローター
14とアーマーチャ15とが圧接していても、所要のマ
ニュアルトルクがズーム駆動リング3に作用することに
より、接触面16同士が滑らかに摺動し、摺動音の発生
を防止したり摩擦による引っ掛かりの発生を抑えてマニ
ュアル操作感を向上させたりすることができる。
【0108】(第4実施形態)上記第1および第2実施
形態の電磁クラッチ6において、ローター14およびア
ーマーチャ15の双方又は一方に、他方との接触面を構
成する、摺動性に優れた電解又は非電解めっきを施すよ
うにしてもよい。
【0109】これにより、非通電時にローター14とア
ーマーチャ15が接触していても又は通電時にローター
14とアーマーチャ15とが圧接していても、所要のマ
ニュアルトルクがズーム駆動リング3に作用することに
より、接触面同士が滑らかに摺動し、摺動音の発生を防
止したり摩擦による引っ掛かりの発生を抑えてマニュア
ル操作感を向上させたりすることができる。
【0110】(第5実施形態)上記第1および第2実施
形態の電磁クラッチ6において、図7に示すように、ロ
ーター14又はアーマーチャ15に、他方との接触面を
構成する、摺動性に優れた材料により作られた中間部材
21を取り付けてもよい。
【0111】これにより、非通電時にローター14とア
ーマーチャ15が接触していても又は通電時にローター
14とアーマーチャ15とが圧接していても、所要のマ
ニュアルトルクがズーム駆動リング3に作用することに
より、接触面同士が滑らかに摺動し、摺動音の発生を防
止したり摩擦による引っ掛かりの発生を抑えてマニュア
ル操作感を向上させたりすることができる。
【0112】なお、上記各実施形態では、ズームレンズ
本体1に駆動ユニット2が装着等されて使用されるズー
ムレンズについて説明したが、本発明は、ズームレンズ
本体部分と駆動系部分とが一体の外装内に収容されて
(但し、外部からズーム駆動リング3に相当する部材を
マニュアル操作可能なもの)、カメラに装着されるズー
ムレンズにも適用することができる。
【0113】また、上記各実施形態では、ズームレンズ
光学系のサーボ駆動およびマニュアル操作駆動を行う場
合について説明したが、本発明は、ズームレンズ光学系
以外の光学調節手段(フォーカスレンズ光学系や光量調
節系)をサーボ駆動およびマニュアル操作駆動する場合
についても適用することができる。
【0114】また、上記各実施形態では、レンズやデマ
ンドの電動操作部材を指令手段として説明したが、本発
明における指令手段はこれらに限られるものではない。
例えば、自動変倍機能や自動合焦機能(AF)を有する
光学装置においては、これら自動光学調節機能によるサ
ーボ駆動のための指令信号を生成して指令信号を出力す
る信号生成回路等の指令手段であってもよい。
【0115】すなわち、本発明は、自動合焦機能による
フォーカスレンズ系のサーボ駆動中にマニュアル操作駆
動が行われた場合にも有効である。そして、このような
場合は、上記各実施形態のように所定範囲を超える指令
信号が入力されたか否かではなく、単に指令信号が入力
されたか否かによって電磁クラッチの通電・非通電切り
換えを行うようにしてもよい。
【0116】また、上記各実施形態では、電磁クラッチ
および操作力可変装置をズームレンズに適用した場合に
ついて説明したが、本発明の電磁クラッチおよび操作力
可変装置はズームレンズ以外の光学機器や光学機器以外
の各種装置に用いることができる。
【0117】
【発明の効果】以上説明したように、本願第1の発明に
よれば、電磁クラッチの入力側部材と出力側部材とを通
電時にはもとより非通電時にも接触させておくので、非
通電状態と通電状態との切り換え時に入力側部材と出力
側部材のうちアーマーチャとしての可動部材が移動する
ことによる音の発生(例えば、入力側部材と出力側部材
とが衝突することによる衝撃音の発生)を防止すること
ができる。
【0118】また、非通電時に入力側部材と出力側部材
とをバネ等を使用して切り離すことがないため、通電時
において通電値の立ち上がりはじめから遅れることな
く、広い範囲の接続トルクを発生させることができる。
【0119】なお、入力側部材および出力側部材の接触
面に、潤滑剤、電解若しくは非電解めっき又は中間部材
によって摺動性を持たせるようにすれば、常時接触して
いる入力側部材と出力側部材との間にある程度の滑りを
許容することが可能となるとともに、入力側部材と出力
側部材とが摺動する際の摺動音や摩擦による引っ掛かり
の発生を抑えることができる。
【0120】この場合において、電磁クラッチを通電状
態としたときに、上記潤滑剤等により入力側部材と出力
側部材との滑りがよくなっているために、接触面間で発
生する摩擦力は小さくなるが、本願第1の発明の電磁ク
ラッチでは、入力側部材と出力側部材とを離すように力
を加えるバネのような働きをする部品が設けられないた
め、入力側部材と出力側部材との間の接触圧(吸着力)
が向上し、摩擦力が小さくなった分を補うことで十分な
接続トルクを得ることができる。
【0121】また、本願第2の発明によれば、操作力可
変装置に用いられる電磁クラッチのの操作側部材と負荷
側部材とを通電時にはもとより非通電時にも接触させて
おくので、非通電状態と通電状態との切り換え時に操作
側部材と負荷側部材のうちアーマーチャとしての可動部
材が移動することによる音の発生(例えば、操作側部材
と負荷側部材とが衝突することによる衝撃音の発生)を
防止することができる。 また、非通電時に操作側部材
と負荷側部材とをバネ等を使用して切り離すことがない
ため、通電時において通電の立ち上がりはじめから遅れ
ることなく接続トルクを発生させることができ、広い幅
での操作力設定を行うことができる。
【0122】なお、上記第2の発明においても、操作側
部材および負荷側部材の接触面に潤滑剤等により摺動性
を持たせるようにすれば、常時接触している操作側部材
と負荷側部材との間にある程度の滑りが許容され、操作
側部材と負荷側部材とが摺動する際の摺動音の発生を防
止したり、摩擦による引っ掛かりの発生を抑えて操作感
を向上させたりすることができる。
【0123】また、本願第3の発明によれば、光学装置
又は光学装置駆動ユニットにおけるマニュアル操作駆動
とサーボ駆動との切り換えに用いられる電磁クラッチの
入力側部材と出力側部材とを通電時にはもとより非通電
時にも接触させておくので、電磁クラッチの非通電状態
と通電状態との切り換え時に入力側部材と出力側部材の
うちアーマーチャとしての可動部材が移動することによ
る音の発生を防止することができ、マニュアル駆動とサ
ーボ駆動とを迅速かつ静かに切り換えることができる。
【0124】また、電磁クラッチへの非通電時に入力側
部材と出力側部材とをバネ等を使用して切り離すことが
ないため、通電時において通電の立ち上がりはじめから
遅れることなく広い幅の接続トルクを発生させることが
でき、またマニュアル操作駆動時に電磁クラッチを通電
状態とする場合の幅広いマニュアル操作力の設定が可能
となる。
【0125】なお、上記第3の発明においても、入力側
部材および出力側部材の接触面に、潤滑剤等による摺動
性を持たせることにより、電磁クラッチに通電していな
い状態、電磁クラッチに通電しているが入力側部材にサ
ーボ駆動力が伝達されていない状態や電磁クラッチに通
電し、入力側部材にサーボ駆動力が伝達されている状態
において、マニュアル駆動部材をマニュアル操作したり
マニュアル駆動部材(つまりは光学調節手段)の動きを
止めたり増減速させたりする際に、摺動音の発生を防止
したり摩擦による引っ掛かりの発生を抑えてマニュアル
操作感を向上させたりすることができる。
【0126】また、上記第3の発明において、光学調節
手段のサーボ駆動を指令する指令手段から指令信号又は
所定範囲を超える指令信号が入力されないことに応じて
電磁クラッチを非通電状態とさせ、指令信号又は上記所
定範囲を超える指令信号が入力されることに応じて電磁
クラッチを通電状態とさせるとともに電磁クラッチへの
通電値を指令信号に応じた通電値に設定させるようにす
れば、指令手段(サーボ駆動指令のために操作されて指
令信号を出力する駆動指令操作手段や自動光学調節駆動
のための指令信号を生成出力する指令信号生成手段)か
らの指令信号又は所定範囲を超える指令信号が入力され
れば自動的に電磁クラッチが通電状態となり、上記指令
信号が入力されなければ自動的に電磁クラッチが非通電
状態となるので、特別な切り換え操作を行うことなく、
光学調節手段のサーボ駆動とマニュアル操作駆動とを行
うことができる。
【0127】しかも、電磁クラッチの接続トルクを光学
調節手段をサーボ駆動するのに適した大きさに適宜設定
することが可能となり、例えば、接続トルクが過大に設
定されることによる無駄な電力消費を防止したり、サー
ボ駆動中に光学調節手段が何らかのトラブルで動かなく
なったときに電磁クラッチを滑らせてサーボ駆動系を保
護したりすることができる。
【0128】また、上記第3の発明において、Tk′<
Td′<Tmの関係を満足するように電磁クラッチへの
通電値を制御するようにすれば、Td′<Tsy′の関
係を満足することにより、すなわち入力側部材に発生す
る最大の駆動トルクTmよりも小さく設定された接続ト
ルクTd′を上回るマニュアル駆動トルクTsy′が出
力側部材に伝達されるようにマニュアル駆動部材をマニ
ュアル操作しさえすれば、光学調節手段のサーボ駆動中
におけるマニュアル操作駆動が可能となるので、サーボ
駆動中におけるマニュアル操作駆動をスムーズに行うこ
とができる。
【0129】さらに、0≦Td″<Tk′の関係を満足
するように電磁クラッチへの通電値を制御すれば、光学
調節手段のマニュアル操作駆動に必要な操作トルクを使
用者の好みに応じて設定する等の機能を簡単に追加する
ことができる。
【0130】なお、特に、0<Td″<Tk′の関係を
満足するように電磁クラッチへの通電値を制御すれば、
サーボ駆動と同時にマニュアル操作駆動を行っている途
中で電磁クラッチへの通電を止めて電磁クラッチの接続
トルクが突然0になってしまうことにより発生するマニ
ュアル操作に対するショックを、0≦Td″<Tk′の
関係を満たしている場合と比べて和らげることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態であるズームレンズ本体
および駆動ユニットの構成を示す概略図である。
【図2】上記駆動ユニット内の電磁クラッチの構成を示
す断面図である。
【図3】上記ズームレンズ本体および駆動ユニットの構
成を示すブロック図である。
【図4】上記駆動ユニットに設けられた電動操作部材か
らの指令信号の出力値変化を示すグラフ図である。
【図5】上記駆動ユニットに設けられたCPUの動作を
示すフローチャートである。
【図6】本発明の第2実施形態であるズームレンズ本体
および駆動ユニットにおける電磁クラッチへの印加電圧
とマニュアルトルクとの関係を示すグラフ図である。
【図7】本発明の第5実施形態である駆動ユニットに用
いられる電磁クラッチの構成を示す断面図である。
【図8】従来の電磁クラッチの構成を示す断面図であ
る。
【図9】従来のクラッチ機構の構成を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 ズームレンズ本体 2 駆動ユニット 3 ズーム駆動リング 4 駆動ギア 5 モータ 6 電磁クラッチ 7 出力ギア 8 アイドラギア 9 CPU 9a 電動操作判別部 9b 接続トルク演算部 10 クラッチ制御回路 11 モータ駆動回路 12 電動操作部材 13 ボリューム 14 ローター 15 アーマーチャ 16 接触面 17 コイル 18 非磁性体(摩擦材) 19 入力軸 20 出力軸 21 中間部材 28 撮像素子 30 TVカメラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 5/225 F16D 27/10 341L

Claims (44)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力側部材と出力側部材とを有し、通電
    により生ずる電磁力の作用により前記入力側部材と前記
    出力側部材とを通電値に応じた接触圧で接触させる電磁
    クラッチであって、 通電・非通電にかかわらず前記入力側部材と前記出力側
    部材とが接触していることを特徴とする電磁クラッチ。
  2. 【請求項2】 前記入力側部材および前記出力側部材の
    接触面に、摺動性を持たせるための潤滑剤が塗布されて
    いることを特徴とする請求項1に記載の電磁クラッチ。
  3. 【請求項3】 前記入力側部材および前記出力側部材の
    うち少なくとも一方の部材に、他方の部材との接触面を
    構成して前記他方の部材の接触面に対する摺動性を持た
    せるための電解又は非電解めっきが施されていることを
    特徴とする請求項1に記載の電磁クラッチ。
  4. 【請求項4】 前記入力側部材および前記出力側部材の
    うち少なくとも一方の部材に、他方の部材との接触面を
    構成して前記他方の部材の接触面に対する摺動性を持た
    せるための中間部材を設けたことを特徴とする請求項1
    に記載の電磁クラッチ。
  5. 【請求項5】 マニュアル操作可能な部材が接続された
    操作側部材と負荷手段が接続された負荷側部材とを有
    し、通電により生ずる電磁力の作用により前記操作側部
    材と前記負荷側部材とを通電値に応じた接触圧で接触さ
    せる電磁クラッチと、 前記電磁クラッチへの通電値を変化させて前記操作側部
    材と前記負荷側部材間の接触圧を可変制御する制御手段
    とを有する操作力可変装置において、 前記電磁クラッチは、通電・非通電にかかわらず前記操
    作側部材と前記負荷側部材とが接触していることを特徴
    とする操作力可変装置。
  6. 【請求項6】 前記操作側部材および前記負荷側部材の
    接触面に、摺動性を持たせるための潤滑剤が塗布されて
    いることを特徴とする請求項5に記載の操作力可変装
    置。
  7. 【請求項7】 前記操作側部材および前記負荷側部材の
    うち少なくとも一方の部材に、他方の部材との接触面を
    構成して前記他方の部材の接触面に対する摺動性を持た
    せるための電解又は非電解めっきが施されていることを
    特徴とする請求項5に記載の操作力可変装置。
  8. 【請求項8】 前記操作側部材および前記負荷側部材の
    うち少なくとも一方の部材に、他方の部材との接触面を
    構成して前記他方の部材の接触面に対する摺動性を持た
    せるための中間部材を設けたことを特徴とする請求項5
    に記載の操作力可変装置。
  9. 【請求項9】 前記制御手段は、使用者操作に応じて前
    記電磁クラッチへの通電値を変化させることを特徴とす
    る請求項5から8のいずれかに記載の操作力可変装置。
  10. 【請求項10】 マニュアル駆動部材へのマニュアル操
    作入力によりレンズその他の光学調節手段のマニュアル
    駆動が可能であるとともに、前記マニュアル駆動部材へ
    のサーボ駆動系からの駆動トルク伝達により前記光学調
    節手段のサーボ駆動が可能である光学装置であって、 前記サーボ駆動系が接続された入力側部材と、この入力
    側部材から伝達された駆動力を前記マニュアル駆動部材
    に対して出力する出力側部材とを有し、通電により生ず
    る電磁力の作用により前記入力側部材と前記出力側部材
    とを通電値に応じた接触圧で接触させる電磁クラッチを
    備えており、 前記電磁クラッチは、通電・非通電にかかわらず前記入
    力側部材と前記出力側部材とが接触していることを特徴
    とする光学装置。
  11. 【請求項11】 前記入力側部材および前記出力側部材
    の接触面に、摺動性を持たせるための潤滑剤が塗布され
    ていることを特徴とする請求項10に記載の光学装置。
  12. 【請求項12】 前記入力側部材および前記出力側部材
    のうち少なくとも一方の部材に、他方の部材との接触面
    を構成して前記他方の部材の接触面に対する摺動性を持
    たせるための電解又は非電解めっきが施されていること
    を特徴とする請求項10に記載の光学装置。
  13. 【請求項13】 前記入力側部材および前記出力側部材
    のうち少なくとも一方の部材に、他方の部材との接触面
    を構成して前記他方の部材の接触面に対する摺動性を持
    たせるための中間部材を設けたことを特徴とする請求項
    10に記載の光学装置。
  14. 【請求項14】 前記電磁クラッチへの通電値を制御し
    て前記入力側部材と前記出力側部材間の接触圧を可変制
    御する制御手段を有することを特徴とする請求項10か
    ら13のいずれかに記載の光学装置。
  15. 【請求項15】 前記制御手段は、前記光学調節手段の
    サーボ駆動を指令する指令手段から入力される指令信号
    に応じて前記電磁クラッチへの通電値を制御することを
    特徴とする請求項14に記載の光学装置。
  16. 【請求項16】 前記制御手段は、前記光学調節手段の
    サーボ駆動を指令する指令手段から指令信号又は所定範
    囲を超える指令信号が入力されないことに応じて前記電
    磁クラッチを非通電状態とし、指令信号又は前記所定範
    囲を超える指令信号が入力されることに応じて前記電磁
    クラッチを通電状態とするとともに前記電磁クラッチへ
    の通電値を前記指令信号に応じた通電値に設定すること
    を特徴とする請求項14に記載の光学装置。
  17. 【請求項17】 前記指令手段が、前記光学調節手段の
    サーボ駆動を指令するために操作されて指令信号を出力
    する駆動指令操作手段であることを特徴とする請求項1
    5又は16に記載の光学装置。
  18. 【請求項18】 前記サーボ駆動系が、前記駆動指令操
    作手段の操作量に応じて変化する指令信号の値に応じた
    速度で作動することを特徴とする請求項17に記載の光
    学装置。
  19. 【請求項19】 前記指令手段が、前記光学調節手段の
    自動光学調節駆動のための指令信号を生成出力する指令
    信号生成手段であることを特徴とする請求項15又は1
    6に記載の光学装置。
  20. 【請求項20】 前記サーボ駆動系により駆動される前
    記入力側部材に発生する最大の駆動トルクをTmとし、
    前記マニュアル駆動部材を介して前記光学調節手段を駆
    動する前記出力側部材の駆動に要する駆動トルクをT
    k′とし、前記入力側部材と前記出力側部材間の接触圧
    に応じた接続トルクをTd′としたときに、 前記制御手段は、 Tk′<Td′<Tm の関係を満足するように前記電磁クラッチへの通電値を
    制御することを特徴とする請求項14から19のいずれ
    かに記載の光学装置。
  21. 【請求項21】 前記光学調節手段のサーボ駆動中にマ
    ニュアル操作入力された前記マニュアル駆動部材から前
    記出力側部材に伝達されるマニュアル駆動トルクをTs
    y′としたときに、 Td′<Tsy′ の関係を満足することにより前記光学調節手段のサーボ
    駆動中におけるマニュアル駆動が可能となることを特徴
    とする請求項20に記載の光学装置。
  22. 【請求項22】 前記光学調節手段のサーボ駆動を行わ
    ずマニュアル駆動のみを行う際に、 サーボ駆動時に前記マニュアル駆動部材を介して前記光
    学調節手段を駆動する前記出力側部材の駆動に要する駆
    動トルクをTk′とし、マニュアル駆動時の前記入力側
    部材と前記出力側部材間の接触圧に応じた接続トルクを
    Td″としたときに、 前記制御手段は、 0≦Td″<Tk′ の関係を満足するように前記電磁クラッチへの通電値を
    制御することを特徴とする請求項14から21のいずれ
    かに記載の光学装置。
  23. 【請求項23】 前記制御手段は、 0<Td″<Tk′ の関係を満足するように前記電磁クラッチへの通電値を
    制御することを特徴とする請求項22に記載の光学装
    置。
  24. 【請求項24】 前記制御手段は、前記光学調節手段の
    サーボ駆動を行わずマニュアル操作駆動のみを行う際
    に、接続トルクの設定操作に応じて前記電磁クラッチへ
    の通電値を制御することを特徴とする請求項22又は2
    3に記載の光学装置。
  25. 【請求項25】 前記制御手段は、使用者操作に応じて
    前記電磁クラッチへの通電値を制御することを特徴とす
    る請求項14から24のいずれかに記載の光学装置。
  26. 【請求項26】 レンズその他の光学調節手段を備えた
    光学装置本体に装着又は接続され、マニュアル駆動部材
    へのマニュアル操作入力により前記光学調節手段のマニ
    ュアル駆動が可能であるとともに、前記マニュアル駆動
    部材へのサーボ駆動系からの駆動トルク伝達により前記
    光学調節手段のサーボ駆動が可能である光学装置駆動ユ
    ニットであって、 前記サーボ駆動系が接続された入力側部材と、この入力
    側部材から伝達された駆動力を前記マニュアル駆動部材
    に対して出力する出力側部材とを有し、通電により生ず
    る電磁力の作用により前記入力側部材と前記出力側部材
    とを通電値に応じた接触圧で接触させる電磁クラッチを
    備えており、 前記電磁クラッチは、通電・非通電にかかわらず前記入
    力側部材と前記出力側部材とが接触していることを特徴
    とする光学装置駆動ユニット。
  27. 【請求項27】 前記入力側部材および前記出力側部材
    の接触面に、摺動性を持たせるための潤滑剤が塗布され
    ていることを特徴とする請求項26に記載の光学装置駆
    動ユニット。
  28. 【請求項28】 前記入力側部材および前記出力側部材
    のうち少なくとも一方の部材に、他方の部材との接触面
    を構成して前記他方の部材の接触面に対する摺動性を持
    たせるための電解又は非電解めっきが施されていること
    を特徴とする請求項26に記載の光学装置駆動ユニッ
    ト。
  29. 【請求項29】 前記入力側部材および前記出力側部材
    のうち少なくとも一方の部材に、他方の部材との接触面
    を構成して前記他方の部材の接触面に対する摺動性を持
    たせるための中間部材を設けたことを特徴とする請求項
    26に記載の光学装置駆動ユニット。
  30. 【請求項30】 前記コイルへの通電値を制御して前記
    入力側部材と前記出力側部材間の接触圧を可変制御する
    制御手段を有することを特徴とする請求項26から29
    のいずれかに記載の光学装置駆動ユニット。
  31. 【請求項31】 前記制御手段は、前記光学調節手段の
    サーボ駆動を指令する指令手段から入力される指令信号
    に応じて前記電磁クラッチへの通電値を制御することを
    特徴とする請求項30に記載の光学装置駆動ユニット。
  32. 【請求項32】 前記制御手段は、前記光学調節手段の
    サーボ駆動を指令する指令手段から指令信号又は所定範
    囲を超える指令信号が入力されないことに応じて前記電
    磁クラッチを非通電状態とし、指令信号又は前記所定範
    囲を超える指令信号が入力されることに応じて前記電磁
    クラッチを通電状態とするとともに前記電磁クラッチへ
    の通電値を前記指令信号に応じた通電値に設定すること
    を特徴とする請求項30に記載の光学装置駆動ユニッ
    ト。
  33. 【請求項33】 前記指令手段が、前記光学調節手段の
    サーボ駆動を指令するために操作されて指令信号を出力
    する駆動指令操作手段であることを特徴とする請求項3
    1又は32に記載の光学装置駆動ユニット。
  34. 【請求項34】 前記サーボ駆動系が、前記駆動指令操
    作手段の操作量に応じて変化する指令信号の値に応じた
    速度で作動することを特徴とする請求項33に記載の光
    学装置駆動ユニット。
  35. 【請求項35】 前記指令手段が、前記光学調節手段の
    自動光学調節駆動のための指令信号を生成出力する指令
    信号生成手段であることを特徴とする請求項31又は3
    2に記載の光学装置駆動ユニット。
  36. 【請求項36】 前記サーボ駆動系により駆動される前
    記入力側部材に発生する最大の駆動トルクをTmとし、
    前記マニュアル駆動部材を介して前記光学調節手段を駆
    動する前記出力側部材の駆動に要する駆動トルクをT
    k′とし、前記入力側部材と前記出力側部材間の接触圧
    に応じた接続トルクをTd′としたときに、 前記制御手段は、 Tk′<Td′<Tm の関係を満足するように前記電磁クラッチへの通電値を
    制御することを特徴とする請求項30から35のいずれ
    かに記載の光学装置駆動ユニット。
  37. 【請求項37】 前記光学調節手段のサーボ駆動中にマ
    ニュアル操作入力された前記マニュアル駆動部材から前
    記出力側部材に伝達されるマニュアル駆動トルクをTs
    y′としたときに、 Td′<Tsy′ の関係を満足することにより前記光学調節手段のサーボ
    駆動中におけるマニュアル駆動が可能となることを特徴
    とする請求項36に記載の光学装置駆動ユニット。
  38. 【請求項38】 前記光学調節手段のサーボ駆動を行わ
    ずマニュアル駆動のみを行う際に、 サーボ駆動時に前記マニュアル駆動部材を介して前記光
    学調節手段を駆動する前記出力側部材の駆動に要する駆
    動トルクをTk′とし、マニュアル駆動時の前記入力側
    部材と前記出力側部材間の接触圧に応じた接続トルクを
    Td″としたときに、 前記制御手段は、 0≦Td″<Tk′ の関係を満足するように前記電磁クラッチへの通電値を
    制御することを特徴とする請求項30から37のいずれ
    かに記載の光学装置駆動ユニット。
  39. 【請求項39】 前記制御手段は、 0<Td″<Tk′ の関係を満足するように前記電磁クラッチへの通電値を
    制御することを特徴とする請求項38に記載の光学装置
    駆動ユニット。
  40. 【請求項40】 前記制御手段は、前記光学調節手段の
    サーボ駆動を行わずマニュアル操作駆動のみを行う際
    に、接続トルクの設定操作に応じて前記電磁クラッチの
    通電値を制御することを特徴とする請求項38又は39
    に記載の光学装置駆動ユニット。
  41. 【請求項41】 前記制御手段は、使用者操作に応じて
    前記電磁クラッチへの通電値を制御することを特徴とす
    る請求項30から39のいずれかに記載の光学装置駆動
    ユニット。
  42. 【請求項42】 請求項10から25のいずれかに記載
    の光学装置と、この光学装置が装着されるカメラとを有
    することを特徴とするカメラシステム。
  43. 【請求項43】 請求項26から40のいずれかに記載
    の光学装置駆動ユニットと、この駆動ユニットが装着又
    は接続される光学装置本体とを有して構成されることを
    特徴とする光学装置。
  44. 【請求項44】 請求項26から40のいずれかに記載
    の光学装置駆動ユニットと、この駆動ユニットが装着又
    は接続される光学装置本体と、この光学装置本体が装着
    されるカメラとを有して構成されることを特徴とするカ
    メラシステム。
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