JP2002155162A - ディスク状情報記録媒体のリサイクル方法 - Google Patents

ディスク状情報記録媒体のリサイクル方法

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JP2002155162A
JP2002155162A JP2000355509A JP2000355509A JP2002155162A JP 2002155162 A JP2002155162 A JP 2002155162A JP 2000355509 A JP2000355509 A JP 2000355509A JP 2000355509 A JP2000355509 A JP 2000355509A JP 2002155162 A JP2002155162 A JP 2002155162A
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Mitsunori Ito
光則 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディスク状情報記録媒体廃棄物より成形
素材用として充分な物性を有するポリカーボネート樹脂
を回収する方法を提供すること。 【解決手段】 ポリカーボネート樹脂製基板上に積層薄
膜を設けてなるディスク状情報記録媒体より該薄膜を分
離除去してポリカーボネート樹脂を回収する方法におい
て、ディスク状情報記録媒体を粉砕してハロゲン非含有
溶剤または超臨界媒体と接触させることにより積層薄膜
を分離除去した後、得られたポリカーボネート樹脂粉末
を原料として固相重合を行い、粘度平均分子量16,0
00以上のポリカーボネート樹脂とするディスク状情報
記録媒体のリサイクル方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃棄されたディス
ク状情報記録媒体の処理方法に関する。さらに詳しく
は、廃棄されたディスク状情報記録媒体から基板を回収
した後に、基板の樹脂を高分子量化して物性の改良され
たポリカーボネート樹脂として回収する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光ディスクなどのディスク状情報記録媒
体は、高密度記録が可能であることから、音楽や画像、
各種情報の記録に幅広く利用されている。このディスク
状情報記録媒体には、ポリカーボネート樹脂製基板上に
色素層と反射膜および保護層からなる積層薄膜が設けら
れたてなるコンパクトディスクや、ポリカーボネート樹
脂製基板上に誘導体層と記録膜、反射膜および保護層か
らなる積層薄膜が設けられてなる光磁気記録ディスクが
大量に用いられている。
【0003】そして、これらディスク状情報記録媒体の
廃棄物は、回収後に焼却などによる廃棄処分がなされて
きたが、自然環境への影響に配慮して、これらをリサイ
クルする方法が検討されている。例えば、特開平7−2
07059号公報や特開平7−207060号公報、特
開平7−316280号公報においては、ディスク状情
報記録媒体の廃棄物を粉砕して基板上の積層薄膜部分を
分離除去した後、基板のポリカーボネート樹脂を分解し
て、原料のビスフェノール類として回収する方法を提案
しているが、この方法では回収までの工程数が多く、経
費もかさむという問題がある。
【0004】また、特開平7−256639号公報にお
いては、光磁気記録ディスクをアルカリ水溶液中で粉砕
処理して積層薄膜部分を基板から分離除去することによ
りポリカーボネート樹脂を回収する方法が提案されてい
るが、光磁気記録ディスク用のポリカーボネート樹脂
は、一般の成形素材用ポリカーボネート樹脂よりも分子
量の低いものが使用されているので、回収されたポリカ
ーボネート樹脂の使途が限定されるという難点がある。
また、特開平8−142054号公報においては、ディ
スク状情報記録媒体廃棄物の粉砕物から積層薄膜部分を
分離除去することなく、一般の成形素材用ポリカーボネ
ート樹脂とブレンドして成形素材とする方法を提案して
いるが、その成形素材の物性や成形品外観などの点にお
いて、その使途が限定されるという難点がある。さら
に、特開平11−152371号公報においては、成形
機からの滴下物やディスク状情報記録媒体などのポリカ
ーボネート樹脂廃棄物を塩素化炭化水素溶剤に溶解さ
せ、不溶性物質を除去した後、その溶液にポリカーボネ
ートの非溶剤を加え、固体のポリカーボネートを回収す
る方法を提案している。しかしながら、この場合、溶剤
に塩素化炭化水素を使用していることから、回収された
ポリカーボネート中に残存する塩素化炭化水素により成
形機が腐食されるという難点がある。
【0005】このようなことから、ディスク状情報記録
媒体の廃棄物より、成形素材に用いるのに充分な物性を
有するポリカーボネート樹脂として回収する方法の開発
が望まれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ディスク状
情報記録媒体の廃棄物より、成形素材に用いるのに充分
な物性を有するポリカーボネート樹脂として回収する方
法を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するため種々検討を重ねた結果、ポリカーボネート
樹脂製基板上に積層薄膜部を設けてなるディスク状情報
記録媒体より該薄膜を分離除去してポリカーボネート樹
脂を回収する方法において、該ディスク状情報記録媒体
を粉砕してハロゲン非含有溶剤または超臨界媒体と接触
させることにより積層薄膜を分離除去した後、得られた
ポリカーボネート樹脂粉末を原料として固相重合を行
い、粘度平均分子量16,000以上のポリカーボネー
ト樹脂とすることにより、上記目的を達成し得ることを
見出し、これら知見に基づいて本発明を完成するに至っ
た。
【0008】すなわち、本発明の要旨は下記のとおりで
ある。 (1)ポリカーボネート樹脂基板上に積層薄膜を設けて
なるディスク状情報記録媒体より該薄膜を分離除去して
ポリカーボネート樹脂を回収する方法において、該ディ
スク状情報記録媒体を粉砕してハロゲン非含有溶剤また
は超臨界媒体と接触させることにより積層薄膜を分離除
去した後、得られたポリカーボネート樹脂粉末を原料と
して固相重合を行い、粘度平均分子量16,000以上
のポリカーボネート樹脂とすることを特徴とするディス
ク状情報記録媒体のリサイクル方法。 (2)ディスク状情報記録媒体が、ポリカーボネート樹
脂基板上に、色素層と反射膜および保護層からなる積層
薄膜が設けられたディスク状情報記録媒体である前記
(1)に記載のディスク状情報記録媒体のリサイクル方
法。 (3)ディスク状情報記録媒体が、ポリカーボネート樹
脂基板上に、誘導体層と記録膜、反射膜および保護層か
らなる積層薄膜が設けられたディスク状情報記録媒体で
ある前記(1)に記載のディスク状情報記録媒体のリサ
イクル方法。 (4)積層薄膜の分離除去を、ディスク状情報記録媒体
を粉砕した後、該粉砕物に超音波を照射しながら行う前
記(1)〜(3)のいずれかに記載のディスク状情報記
録媒体のリサイクル方法。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は、ポリカーボネート樹脂
基板上に積層薄膜を設けてなるディスク状情報記録媒体
より該薄膜を分離除去してポリカーボネート樹脂を回収
する方法において、該ディスク状情報記録媒体を粉砕し
てハロゲン非含有溶剤または超臨界媒体と接触させるこ
とにより積層薄膜を分離除去した後、得られたポリカー
ボネート樹脂粉末を原料として固相重合を行い、粘度平
均分子量16,000以上のポリカーボネート樹脂とす
ることを特徴とするディスク状情報記録媒体のリサイク
ル方法である。
【0010】これらディスク状情報記録媒体の基板とし
て使用されているポリカーボネート樹脂は、通常、二価
フェノールとカーボネート前駆体を用いて、これらを溶
液法や溶融法により反応させることにより製造されたも
のである。この二価フェノールとしては、種々の化合物
が用いられているが、例えば、2,2−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチ
ルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ
−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、1,1−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンなどのビス
(4−ヒドロキシフェニル)アルカン類や、ビス(4−
ヒドロキシフェニル)スルホンなどが用いられている。
また、カーボネート前駆体としては、ホスゲンや、ジフ
ェニルカーボネート、二価フェノールのジハロホルメー
トなどが用いられている。さらに、このポリカーボネー
ト樹脂の製造に際しては、触媒や分子量調節剤などを用
いて、粘度平均分子量が14,000〜16,000の
範囲内のポリカーボネート樹脂が基板の成形素材に用い
られている。
【0011】そして、このポリカーボネート樹脂基板上
に設けられる積層薄膜は、情報記録媒体の形態によって
異なり、例えば、基板上に反射膜と保護層を設けたもの
や、基板上に色素層と反射膜および保護層を積層して構
成したものが用いられている。この色素層にはシアニン
色素などの有機化合物が用いられ、反射膜としてはアル
ミニウムが用いられている。また、保護層にはアクリル
樹脂などの紫外線硬化樹脂が用いられている。そして、
光磁気記録ディスクにおいては、基板上に珪素系の誘導
体膜、テルビウム合金の記録膜およびアルミニウム金属
反射膜の薄膜が積層されて構成されている。これらいず
れの形態の積層薄膜を設けて構成されたディスク状情報
記録媒体の廃棄物であっても、本発明のリサイクル方法
の対象とすることができる。
【0012】つぎに、これらディスク状情報記録媒体の
基板より積層薄膜を分離除去するにあたっては、予め、
そのディスク状情報記録媒体を平均寸法1〜50mm、
好ましくは2〜20mmの粉砕物に粉砕した後、この粉
砕物をハロゲン非含有溶剤または超臨界媒体と接触させ
ることによって、該薄膜を分離除去する。このディスク
状情報記録媒体の粉砕物の平均寸法を1〜50mmとす
るのは、その後の積層薄膜の分離除去工程における該薄
膜の基板からの分離が、ディスク状情報記録媒体の破断
面に露出した色素層の切断端部より色素が溶出すること
によって基板から剥離するようになるので、適度の破断
面を出現させるためである。この粉砕物の平均寸法が5
0mm以上であると、基板からの該薄膜の分離除去に長
時間を要するようになり、またこの寸法を1mm未満と
するにはその粉砕に要するエネルギーが増大するからで
ある。
【0013】ここでの粉砕は、乾式粉砕でも湿式粉砕で
もよいが、好ましいのは湿式粉砕である。粉砕機として
は、ハンマークラッシャー、ジョークラッシャー、ハン
マーミル、カッターミル、フェザーミル、ターボミルな
ど一般的な機器によればよい。また、この粉砕時の温度
は0〜50℃、好ましくは20〜25℃であり、粉砕時
間は10秒〜10分、好ましくは1分〜7分とすればよ
い。
【0014】そして、このディスク状情報記録媒体の粉
砕物にハロゲン非含有溶剤または超臨界媒体と接触させ
て、基板から積層薄膜を分離除去するのであるが、ここ
で用いるハロゲン非含有溶剤としては、例えば、水、メ
チルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアル
コール、n−ブチルアルコールなどのアルコール系溶
剤;1,2−エチレンジオール;グリセリン;メチルセ
ロソルブやエチルセロソルブなどのセロソルブ系溶剤;
4−ヒドロキシ−2−ブタノン、2−ヒドロキシ−2−
メチル−3−ブタノン、ジアセトンアルコールなどのヒ
ドノキシケトン系溶剤;アセトンやメチルエチルケトン
などのケトン系溶剤;テトラヒドロフランなどのエーテ
ル系溶剤が好適なものとして挙げられる。また、超臨界
媒体としては、二酸化炭素などの超臨界状態の媒体が挙
げられる。
【0015】このディスク状情報記録媒体の粉砕物の積
層薄膜を基板から分離除去する場合の好ましい方法とし
て、この粉砕物に超音波を照射しながら行うことができ
る。この超音波の周波数は、24〜28KHzの範囲で
あるのが好ましく、超音波振動により生ずるエネルギー
密度は、0.5W/cm2 以上とするのが好ましい。ま
た、この超音波の照射時の媒体としては、水やアルコー
ル系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤などの上記ハ
ロゲン非含有溶剤が好適に用いられる。さらに、水を用
いる場合には、界面活性剤を添加すると、反射膜の基板
への再付着防止や処理後の水切りを効果的に行うことが
できる。
【0016】つぎに、このようにしてディスク状情報記
録媒体より積層薄膜を分離除去した後、得られたポリカ
ーボネート樹脂基板の粉末を原料として固相重合し、粘
度平均分子量16,000以上のポリカーボネート樹脂
とすることにより、一般の成形加工品の成形素材として
用いることのできる物性を有するポリカーボネート樹脂
として回収する。
【0017】このポリカーボネート樹脂粉末を原料とす
る固相重合工程においては、まず、ポリカーボネート樹
脂粉末の結晶化処理を行い、その形態を多孔質で粉末状
または顆粒状のポリカーボネート樹脂とする。この結晶
化処理法としては、溶媒処理法、超臨界媒体処理法、熱
結晶化法のいずれを採用してもよい。この溶媒処理法に
おいて用いる溶媒としては、クロロメタンや塩化メチレ
ン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロエタン、ジクロ
ロエタン類、トリクロロエタン類、トリクロロエチレ
ン、テトラクロロエタン類などの脂肪族ハロゲン化炭化
水素、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン類などの芳香
族ハロゲン化炭化水素、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ンなどのエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエ
ステル類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン
類、ベンゼン、トルエン、キシレン類などの芳香族炭化
水素から選ばれる1種または2種以上の溶媒が挙げられ
る。
【0018】この基板の粉砕物の結晶化処理時に、その
後に行う固相重合用の触媒を添加して均一分散させてお
くのが好都合である。ここで用いる触媒については特に
制約はなく、公知の固相重合触媒、例えば、テトラアル
キルアンモニウムや、テトラアルキルホスホニウムカル
ボキシレート、第四アンモニウムビオキシアニオン塩、
遷移金属酸化物、遷移金属アルコキシドなどが挙げられ
る。この触媒の添加量は、原料ポリカーボネート樹脂中
の濃度において0.1〜200ppmの範囲とするのが
好ましい。
【0019】また、基板の粉砕物を超臨界媒体処理法に
より結晶化処理をする場合には、基板の粉砕物に、二酸
化炭素を液化した状態あるいは超臨界状態で接触させる
ことにより結晶化させることができる。さらに、この基
板の粉砕物を熱結晶化法により結晶化処理する場合に
は、この基板に用いられているポリカーボネートの溶融
温度に応じて、180〜240℃の範囲内の温度で加熱
処理することにより結晶化させることができる。
【0020】つぎに、この触媒を添加した原料ポリカー
ボネート樹脂の固相重合工程においては、その反応温度
を原料ポリカーボネート樹脂の溶融温度より50℃低い
温度を超え、かつ、原料ポリカーボネート樹脂の溶融温
度未満の温度範囲とする。このような温度範囲で反応を
行うのは、反応温度が原料ポリカーボネート樹脂の溶融
温度より50℃低い温度以下であると、その反応速度が
遅くなって生産性が低下し、また反応温度が原料ポリカ
ーボネート樹脂の溶融温度以上になると、粉末状または
顆粒状の原料ポリカーボネート樹脂が融着して、この反
応で生成する芳香族モノヒドロキシ化合物やジアリール
カーボネートの反応系外への抜出しが困難になり、高分
子量化の進行が阻害されることがあるからである。
【0021】また、この固相重合反応によって生成する
芳香族モノヒドロキシ化合物やジアリールカーボネート
は、速やかに反応系外に抜き出すことが反応を促進する
上で好ましい。そこで、この反応系に、窒素ガス、アル
ゴンガス、ヘリウムガス、二酸化炭素ガスなどの不活性
ガスまたはメタンガスやエタンガス、プロパンガス、ブ
タンガスなどの低級炭化水素ガスを導入して、これら芳
香族モノヒドロキシ化合物やジアリールカーボネートを
不活性ガスなどに随伴させて反応系外に抜き出すように
するのがよい。また、反応系を減圧にして反応を行い、
ここで生成する芳香族モノヒドロキシ化合物やジアリー
ルカーボネートを反応系外に抜き出す方法を採用しても
よい。
【0022】そして、この原料ポリカーボネート樹脂の
固相重合は、得られる生成ポリカーボネート樹脂の粘度
平均分子量が16,000以上となるまで反応を行うよ
うにする。したがって、予め、ディスク状情報記録媒体
廃棄物の粉砕物よりサンプル採取して、その粘度平均分
子量を把握しておくと、反応温度や反応時間の設定に好
都合である。この生成ポリカーボネート樹脂の粘度平均
分子量を16,000以上とするのは、ディスク状情報
記録媒体廃棄物からの回収ポリカーボネート樹脂を、一
般の芳香族ジヒドロキシ化合物から合成されたポリカー
ボネート樹脂と同等の耐衝撃強度や引張強度などの機械
的強度や高耐熱性を有し、各種成形品の素材として利用
することのできる物性を具備したポリカーボネート樹脂
として得るためである。
【0023】このようにしてディスク状情報記録媒体廃
棄物からの回収ポリカーボネート樹脂は、これを単独
で、あるいは他のポリカーボネート樹脂、さらにはポリ
カーボネート樹脂以外の高強度樹脂と配合して、自動車
部品や電気・電子機器のハウジング、OA機器のハウジ
ングなど幅広い分野における成形素材として使用するこ
とができる。
【0024】
【実施例】つぎに、実施例により本発明をさらに詳細に
説明する。 〔実施例1〕コンパクトディスクの廃棄物を粉砕して、
その寸法が5〜20mmの粉砕物を得た。ついで、この
粉砕物を純水中において、10分間、超音波照射した。
超音波発振器の周波数は26KHzであり、出力は60
0Wとした。この結果、コンパクトディスクの色素相か
ら色素が浸出して、基板と色素相との間が剥離し、反射
膜は一部が保護膜に付着し、他部が金属粉として分離し
た。
【0025】つぎに、基板を回収して、これをエチルア
ルコールを媒体として、3分間、超音波照射することに
より、基板に付着している色素をエチルアルコール中に
溶解させて、清浄な基板の破砕物を得た。この破砕物よ
りサンプリングして測定したこの原料ポリカーボネート
の粘度平均分子量は、14,200と低いものであっ
た。ちなみに、この程度の分子量のポリカーボネート樹
脂では、機械的強度が低く、一般の成形品の素材にする
ことができない。
【0026】つぎに、ジムロートと攪拌機を備えた内容
積100ミリリットルのニッケル製セパラブルフラスコ
に、上記で回収した基板の破砕物20gと、溶媒のパラ
キシレン50ミリリットルおよび固相重合触媒のシクロ
ヘキシルトリフェニルホスホニウムテトラフェニルボレ
ート0.52mgを投入し、マントルヒーターによって
160℃に加熱した。そして、このセパラブルフラスコ
の内容物を攪拌しながら、1時間にわたりパラキシレン
を還流させて、原料ポリカーボネートの溶媒処理をし
た。その後、セパラブルフラスコをマントルヒーターか
ら外して、室温まで冷却し、析出した結晶性ポリカーボ
ネートをろ別し、風乾した。ここで得られたポリカーボ
ネート粉体の収量は19.6g、回収率は98%であっ
た。
【0027】ついで、ここで得られたポリカーボネート
粉体10gを、直径58mm、長さ170mmのステン
レス製管型反応器に入れ、反応器には窒素ガスを100
ミリリットル/分の流量で流通させながら、室温から2
40℃まで昇温し、240℃で1時間にわたり固相重合
を行った。反応終了後、反応器を室温まで冷却し、目的
とするポリカーボネート樹脂を回収した。ここで得られ
たポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量は、21,8
00であった。
【0028】〔実施例2〕実施例1と同様にして、コン
パクトディスク廃棄物から清浄な基板の破砕物を回収し
た。つぎに、この基板破砕物を、温度150℃、圧力1
5MPaの条件において、超臨界二酸化炭素処理により
結晶化した後、実施例1と同様に固相重合を行い、分子
量の増大したポリカーボネート樹脂を得た。ここで得ら
れたポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量は、22,
300であった。
【0029】
【発明の効果】本発明の方法によれば、ディスク状情報
記録媒体の廃棄物より、成形素材に用いるのに充分な物
性を有するポリカーボネート樹脂として回収する方法を
提供することができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリカーボネート樹脂製基板上に積層薄
    膜を設けてなるディスク状情報記録媒体より該薄膜を分
    離除去してポリカーボネート樹脂を回収する方法におい
    て、該ディスク状情報記録媒体を粉砕してハロゲン非含
    有溶剤または超臨界媒体と接触させることにより積層薄
    膜を分離除去した後、得られたポリカーボネート樹脂粉
    末を原料として固相重合を行い、粘度平均分子量16,
    000以上のポリカーボネート樹脂とすることを特徴と
    するディスク状情報記録媒体のリサイクル方法。
  2. 【請求項2】 ディスク状情報記録媒体が、ポリカーボ
    ネート樹脂製基板上に、色素層と反射膜および保護層か
    らなる積層薄膜が設けられたディスク状情報記録媒体で
    ある請求項1に記載のディスク状情報記録媒体のリサイ
    クル方法。
  3. 【請求項3】 ディスク状情報記録媒体が、ポリカーボ
    ネート樹脂製基板上に、誘導体層と記録膜、反射膜およ
    び保護層からなる積層薄膜が設けられたディスク状情報
    記録媒体である請求項1に記載のディスク状情報記録媒
    体のリサイクル方法。
  4. 【請求項4】 積層薄膜の分離除去を、ディスク状情報
    記録媒体を粉砕した後、該粉砕物に超音波を照射しなが
    ら行う請求項1〜3のいずれかに記載のディスク状情報
    記録媒体のリサイクル方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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