JP2002151960A - Pll回路 - Google Patents

Pll回路

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JP2002151960A
JP2002151960A JP2000343081A JP2000343081A JP2002151960A JP 2002151960 A JP2002151960 A JP 2002151960A JP 2000343081 A JP2000343081 A JP 2000343081A JP 2000343081 A JP2000343081 A JP 2000343081A JP 2002151960 A JP2002151960 A JP 2002151960A
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frequency
output
pll circuit
oscillation
oscillator
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JP2000343081A
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Tetsuo Sato
哲夫 佐藤
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Kenwood KK
Original Assignee
Kenwood KK
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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ロックアップタイムが大幅に短縮したPLL回
路を提供する。 【解決手段】PLL回路において、発振周波数を異にす
る基準周波数発振器1および2の発振出力の一方をスイ
ッチ回路3によって周波数シフト信号に基づいて選択的
に切り替えて基準発振周波数として送出し、周波数シフ
ト信号のレベルをレベル調整器9で調整して、レベル調
整器9の出力に基づいて電圧制御発振器8の発振出力に
FM変調をかける。このことにより、基準周波数発振器
1の発振出力と基準周波数発振器2の発振出力の切り替
えに基づくループフィルタ7の出力電圧の変動による電
圧制御発振器8の発振周波数の変動は周波数シフト信号
に基づくFM変調によって打ち消されて、ロックアップ
タイムが大幅に短縮される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はロックアップタイム
を短縮したPLL回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のPLL回路は図11に示すよう
に、基準周波数発振器1からの発振出力を基準周波数分
周器4により基準分周データに基づいて分周し、基準周
波数分周器4によって分周された基準周波数発振器1の
発振出力と分周器5からの分周出力とを位相比較器6に
て位相比較し、位相比較器6からの位相比較出力をルー
プフィルタ7に供給して平滑化し、ループフィルタ7か
らの出力を発振周波数制御電圧として電圧制御発振器8
に供給して電圧制御発振器8の発振周波数を制御し、電
圧制御発振器8の発振出力を分周器5に供給して電圧制
御発振器8の発振周波数を図示しないCPUから出力さ
れる分周データに基づいて分周し、位相比較器6に分周
出力として出力するように構成されている。
【0003】なお、基準周波数分周器4は省略してもよ
い。また、基準周波数分周器4、分周器5および位相比
較器6が集積回路化されたPLL回路もある。
【0004】上記した従来のPLL回路で電圧制御発振
器の発振出力にFM変調をかける場合、電圧制御発振器
の発振周波数がPLL動作によって引き込まれているた
め低域周波数の変調信号によるFM変調はかけることが
できないが、高域周波数の変調信号によるFM変調はか
けることができる。この場合、変調可能な周波数はルー
プフィルタの非制動固有周波数(以下、単に固有周波数
とも記す)ωnによって決定される。逆に、基準発振器
の発振出力にはループフィルタの固有周波数ωn以上の
周波数の変調信号によるFM変調をかけることはできな
い。そこで、低域から高域までフラットな変調特性を実
現させるためには基準発振器の発振出力と電圧制御発振
器の発振出力との両方にFM変調をかけ、両方の変調特
性をクロスオーバーさせることが行われている。
【0005】上記したPLL回路において、PLL回路
の出力周波数を変更する場合は、分周器5に供給する分
周データを変更することによってPLL回路の出力周波
数の変更行っている。例えば、PLL回路の出力周波数
を周波数f1から周波数f2に変える場合のように、弱
制動化された2次遅れのシステムの入力に急激な変化を
与えると、電圧制御発振器はこの変化に追従しようとし
てしばらくの間、周波数f2の近傍で振動し、やがて周
波数f2に落ち着く。
【0006】このような従来のPLL回路のままで、高
速クロックアップをさせる方法としては、(a)PLL回
路のロック状態に応じてループフィルタの時定数を加減
する方法、(b)ロック電圧が大きく変化する場合にのみ
ループフィルタをスルー状態にする方法、(c)ループフ
ィルタを使わず、D/Aコンバータを使用する方法、
(d)ダンピングファクタを大きくする方法、(e)チ
ャージポンプの電流を切り替える方法、(f)チャージ
ポンプの特性を切り替える方法、(g)ロック電圧を予
測して予め目的のロック電圧近くの電圧を出力する方法
(電圧制御発振器内部の発振器を2つ用意して同じロッ
ク電圧で目的の発振周波数を発振するようにして電圧制
御発振器の切り替えによってロック電圧が大きく変化し
ないように工夫している)、(h)周波数ステップを小
さくし位相比較周波数を高くする方法などが採用されて
いる。
【0007】上記以外でも、単純に切り替え時間のみを
早くするのであれば、PLL回路を2系統実装して切り
替えて使用する方法、周波数関係を考慮して切り替えて
も周波数変動の最小、あるいは周波数変動のない周波数
構成にする等の回路構成も採用されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来のPLL回路のままにおいてロックアップスピー
ドを速くした場合には、(i)速くすればするほど電圧
制御発振器の出力信号のS/Nが低下する、(j)速く
すればするほど電圧制御発振器の出力信号のC/Nが低
下する、(k)速くすればするほど出力信号にスプリア
スが増大する、(l)速くすればするほど電圧制御発振
器にFM変調がかからなくなる、(m)回路構成が大型
になり小型化することができない、(n)回路規模の増
大にしたがってコストが増加する、(o)消費電力が増
大し携帯型等の低消費電力の無線通信機に使いにくい、
というような問題点がある。
【0009】さらに、上記(a)、(b)、(d)から
(h)に記した方法を採用した従来のPLL回路は位相
比較器からの位相比較出力をループフィルタに通して電
圧制御発振器の発振周波数を制御していることに変わり
はない。このため、ζをループフィルタのダンピングフ
ァクタとすれば、PLL回路の出力周波数切り換え時に
はループフィルタの持つ制動固有周波数ωd{ωd=ω
n(1−ζ0.5}で表される出力周波数の電気的
な振動は避けられない。
【0010】これら回路でロックアップの高速化を図っ
ても、通常は数ms〜数十msのロックアップ時間がか
かるほか、ある程度の性能悪化(S/N、C/N等の悪
化)が生じてしまう。このように、性能悪化をさせない
で、大幅なロックアップタイムの短縮は望めないという
問題点があった。
【0011】また、PLL回路を無線通信機に用いた場
合に、音声通信のみの無線通信機であれば、PLL回路
のロックアップの高速化はさほど重要でないが、データ
通信に対応した無線通信機においては、ロックアップの
高速化は重要なファクタとなる。しかるにPLL回路の
ロックアップの高速化が困難なために、今までは送信回
路側にも中間周波段を設けてミキシング方式の周波数構
成にするか、あるいは複数のPLL回路を用いる回路構
成にするなどして対応しなければ、高速データ通信が実
現できないという問題点があった。
【0012】さらにまた、通常の1周波単信方式の無線
通信機は一つのPLL回路を搭載し、送信時には送信キ
ャリア発振器として動作させ、受信時にはヘテロダイン
方式の局部発振器として動作させているので、送信キャ
リア発振器と局部発振器の相互の切り替えスピードが重
要となるが、送信周波数と受信局部発振周波数との間に
中間周波数分の開きがあり、PLL回路の周波数切り替
えに時間がかかるという問題点があった。
【0013】本発明は、ロックアップタイムが大幅に改
善できて、高速データ通信にも対応可能にしたPLL回
路を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1にかか
るPLL回路は、PLL回路において、発振周波数を異
にする第1および第2の基準周波数発振器の発振出力の
一方を周波数シフト信号に基づいて選択的に切り替えて
基準発振周波数として送出する切替手段と、周波数シフ
ト信号のレベルを調整するレベル調整器とを備えて、レ
ベル調整器の出力に基づいて電圧制御発振器の発振出力
にFM変調をかけることを特徴とする。
【0015】本発明の請求項1にかかるPLL回路によ
れば、発振周波数を異にする第1および第2の基準周波
数発振器の発振出力の一方が周波数シフト信号に基づい
て選択的に切り替えられて基準発振周波数とされると共
に、レベル調整器にてレベル調整された周波数シフト信
号出力に基づいて電圧制御発振器の発振出力にFM変調
がかけられて、第1の基準周波数発振器の発振出力と第
2の発振出力との切り替えによるループフィルの出力電
圧の変動による電圧制御発振器の発振周波数の変動は周
波数シフト信号に基づくFM変調によって打ち消され
て、PLL回路のロックアップタイムが大幅に短縮さ
れ、周波数シフト信号をデータ通信の情報とすることに
よって高速データ通信にも対応することができる。また
無線通信機において周波数シフト信号によって送信と受
信を相互に高速で切り換えることができる。
【0016】本発明の請求項2にかかるPLL回路は、
PLL回路において、分周器へ出力される分周データの
変更に同期して立ち上がるステップ状信号のレベルを調
整するレベル調整器を備えて、レベル調整器の出力に基
づいて電圧制御発振器の発振出力にFM変調をかけるこ
とを特徴とする。
【0017】本発明の請求項2にかかるPLL回路によ
れば、分周器へ出力される分周データの変更に基づく出
力周波数の切り換え時に立ち上がるステップ状信号が送
出され、レベル調整器にてレベル調整されたステップ状
信号出力に基づいて電圧制御発振器の発振出力にFM変
調がかけられて、分周データの切り替えによるループフ
ィルの出力電圧の変動による電圧制御発振器の発振周波
数の変動はステップ状信号に基づくFM変調によって打
ち消されて、PLL回路のロックアップタイムが大幅に
短縮され、周波数シフト信号をデータ通信の情報とする
ことによって高速データ通信にも対応することができ
る。また無線通信機においては分周器へ出力される分周
データによって送信と受信を相互に高速で切り換えるこ
とができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかるPLL回路
を実施の一形態によって説明する。
【0019】図1は本発明の実施の一形態にかかるPL
L回路の構成を示すブロック図である。
【0020】図1に示した本発明の実施の一形態にかか
るPLL回路30において、図11に示すPLL回路と
同一の構成要素には同一の符号を付して示し、重複を避
けるためにその説明は省略する。
【0021】PLL回路30は、基準周波数発振器1の
発振出力と基準周波数発振器2との発振出力とを、周波
数シフト信号(Hレベル/Lレベル)により切り替え動
作をする切替手段であるスイッチ回路3によって選択的
に切り替え、スイッチ回路3から出力される基準発振出
力の周波数を基準周波数分周器4で分周し、基準周波数
分周器4で分周された周波数の基準発振出力を位相比較
器6に供給して分周器5から出力される分周出力と位相
比較し、位相比較出力をループフィルタ7に供給して平
滑化し周波数制御電圧として電圧制御発振器8に供給
し、電圧制御発振器8の発振周波数を分周器5に供給し
て分周データに基づく分周を行い、分周出力を位相比較
器6に送出している。
【0022】ここで、基準周波数分周器4にて分周され
た基準周波数発振器1の発振出力の周波数をf1とし、
基準周波数分周器4にて分周された基準周波数発振器2
の発振出力の周波数をf2とする。
【0023】一方、周波数シフト信号はレベル調整器9
に供給して、スイッチ回路3による基準周波数の切り換
えに基づくループフィルタ7の出力変動による電圧制御
発振器8の発振出力変動を抑えるために必要なレベルに
周波数シフト信号を調整し、レベル調整器9の出力をレ
ベル調整器9の出力に含まれているノイズ除去のための
ローパスフィルタ10に供給してノイズ除去を行い、ロ
ーパスフィルタ10によりノイズ除去されたレベル調整
器9の出力を変調信号として電圧制御発振器8に供給し
て、電圧制御発振器8の発振周波数を周波数f1とf2
に切り換えるように構成してある。
【0024】ここで、分周器5に供給される分周データ
に基づく分周比は、基準周波数発振器1の発振出力が選
択された場合には電圧制御発振器8は発振周波数f1´
でロックし、基準周波数発振器2の発振出力が選択され
た場合には電圧制御発振器8は発振周波数f2´でロッ
クするように予め設定されている。電圧制御発振器8の
発振周波数をf1´、f2´としたのは、電圧制御発振
器8の発振周波数が基準周波数分周器4で分周された基
準周波数発振器1、2の発振周波数f1、f2と通常は
一致しているわけでないためである。
【0025】なお、レベル調整器9の出力にノイズが含
まれていないときにはローパスフィルタ10を省略する
ことができる。
【0026】次にレベル調整器9の出力の極性について
説明する。(a)周波数シフト信号により切り換えられ
たスイッチ回路3からの基準周波数の変化により電圧制
御発振器8の発振周波数の変化が低い周波数から高い周
波数に変化し、かつ電圧制御発振器8の変調特性が正特
性(変調端子に印加される電圧が増加のとき電圧制御発
振器8の発振周波数が増加する特性)のとき、ローパス
フィルタ10を通った周波数シフト信号の極性は電圧制
御発振器8の発振周波数が増加する極性に設定され、
(b)周波数シフト信号により切り換えられたスイッチ
回路3からの基準周波数の変化により電圧制御発振器8
の発振周波数の変化が高い周波数から低い周波数に変化
し、かつ電圧制御発振器8の変調特性が正特性のとき、
ローパスフィルタ10を通った周波数シフト信号の極性
は電圧制御発振器8の発振周波数が減少する極性に設定
される。
【0027】(c)周波数シフト信号により切り換えら
れたスイッチ回路3からの基準周波数の変化により電圧
制御発振器8の発振周波数の変化が低い周波数から高い
周波数に変化し、かつ電圧制御発振器8の変調特性が負
特性(変調端子に印加される電圧が増加のとき電圧制御
発振器8の発振周波数が減少する特性)のとき、ローパ
スフィルタ10を通った周波数シフト信号の極性は電圧
制御発振器8の発振周波数が減少する極性に設定され、
(d)周波数シフト信号により切り換えられたスイッチ
回路3からの基準周波数の変化により電圧制御発振器8
の発振周波数の変化が高い周波数から低い周波数に変化
し、かつ電圧制御発振器8の変調特性が負特性のとき、
ローパスフィルタ10を通った周波数シフト信号の極性
は電圧制御発振器8の発振周波数が増加する極性に設定
される。
【0028】次に、PLL回路20による場合のロック
アップタイムの測定結果について説明する。
【0029】分周器5に供給される分周データに基づく
分周比は、基準周波数発振器1の発振出力が選択された
場合には電圧制御発振器8は発振周波数f1´でロック
し、基準周波数発振器2の発振出力が選択された場合に
は電圧制御発振器8は発振周波数f2´でロックするよ
うに予め設定されている。この状態で、電圧制御発振器
8にFM変調がかからないようにレベル調整器9の出力
を調整し(レベル調整器9の出力レベルがが零であるよ
うにレベル調整器9を調整し)て、周波数シフト信号に
よりスイッチ回路3を切り換えて基準周波数を切り換え
ると、電圧制御発振器8の発振周波数は図9(a)およ
び図10(a)に示す如くに変化する。図9(a)は電
圧制御発振器8の発振周波数が低い周波数から高い周波
数に変化する場合を示し、図10(a)は電圧制御発振
器8の発振周波数が高い周波数から低い周波数に変化す
る場合を示し、横軸は時間を示している。
【0030】この場合、図9から明らかなように、電圧
制御発振器8の発振周波数が安定するまでの時間は約3
0msかかっている。これは、ループフィルタ7が制動
固有周波数を有するために、高域周波数成分が電圧制御
発振器8に印加されないために生ずる電圧制御発振器8
の発振周波数の変動である。
【0031】分周器5に供給される分周データに基づく
分周比は、基準周波数発振器1の発振出力が選択された
場合には電圧制御発振器8は発振周波数f1′でロック
し、基準周波数発振器2の発振出力が選択された場合に
は電圧制御発振器8は発振周波数f2′でロックするよ
うに予め設定されている。この状態で、電圧制御発振器
8の発振周波数をモジュレーションドメインアナライ
ザ、またはスペクトラムアナライザをタイムドメインに
して観測しつつ、周波数シフト信号で基準周波数を基準
周波数発振器1の発振出力と基準周波数発振器2の発振
出力とを交互に切り換えると基準周波数の切り換え時に
電圧制御発振器8の発振周波数に変動が見られる。次
に、この状態でレベル調整器9の出力レベルを徐々に上
げていく、すなわち電圧制御発振器8の変調端子に印加
する電圧のレベルを上げていくと、基準周波数の切り換
え時に生じる電圧制御発振器8の発振周波数の変動がな
くなる点が生じる。
【0032】すなわち、基準周波数の出力と電圧制御発
振器8の発振出力の両方に変調をかけ、両方の変調特性
がクロスオーバーされたために、PLL回路30の非制
動固有周波数ωnが零となり、その結果、ループフィル
タ7の持つ制動固有周波数ωd{ωd=ωn(1−
ζ0.5}が零、すなわち発振周波数の電気的振動
がなくなる。このポイントにレベル調整器9の出力レベ
ルを固定して、周波数シフト信号を高電位と低電位とに
交互に切り換えたときの電圧制御発振器8の発振周波数
の変動は図9(b)および図10(b)に示す如くであ
る。
【0033】図9(b)は電圧制御発振器8の発振周波
数が低い周波数から高い周波数に変化する場合を示し、
図10(b)は電圧制御発振器8の発振周波数が高い周
波数から低い周波数に変化する場合を示している。この
ように基準周波数切り換え時に生じていた電圧制御発振
器8の発振周波数の変動はPLL回路30では殆どなく
なり、電圧制御発振器8の発振周波数は短時間で収束さ
せることが可能となる。このときのロックアップタイム
は約300μsである。
【0034】以上のように、PLL回路によれば、基準
周波数のみを切り換えてもPLL回路がロックするまで
には電圧制御発振器8の発振周波数には低域周波数振動
が生じ、高速ロックアップはできないが、PLL回路3
0のように電圧制御発振器8に周波数シフト信号のレベ
ルを調整した信号によってFM変調をかけることによっ
て、基準周波数の切り換え時の周波数ステップに応じた
電圧制御発振器8の発振周波数の変動を短時間で収束さ
せることができて、高速ロックアップ動作が可能とな
る。
【0035】次に本発明の実施の一形態にかかるPLL
回路の第1変形例について説明する。
【0036】図2は本発明の実施の一形態にかかるPL
L回路の第1変形例のブロック図である。
【0037】第1変形例のPLL回路31は、PLL回
路30における基準周波数発振器2に代わってサブPL
L回路11を設けて、サブPLL回路11の出力をPL
L回路30における基準周波数発振器2の発振基準周波
数に代わってスイッチ回路3に供給するようにした。そ
の他の構成はPLL回路30の場合と同様である。した
がって、PLL回路31による場合もPLL回路30と
同様の作用を行う。
【0038】次に本発明の実施の一形態にかかるPLL
回路の第2変形例について説明する。
【0039】図3は本発明の実施の一形態にかかるPL
L回路の第2変形例のブロック図である。
【0040】第2変形例のPLL回路32は、基準周波
数発振器12と、基準周波数発振器12の発振出力を入
力し、2つの周波数レジスタを有して、周波数シフト信
号に基づいて一方の周波数レジスタを選択して異なる2
つの基準周波数の出力を送出するためのダイレクトデジ
タル周波数シンセサイザ13とを、PLL回路30にお
ける基準周波数発振器1および2とスイッチ回路3とに
代わって設け、周波数シフト信号に基づいて一方の周波
数レジスタを選択したときに生成されるダイレクトデジ
タル周波数シンセサイザ13からの出力周波数を基準発
振周波数として、PLL回路30におけるスイッチ回路
3によって選択された基準周波数発振器1および2に基
づく基準周波数に代わって用いるようにした。その他の
構成はPLL回路30と同様である。
【0041】したがって、PLL回路32の場合もPL
L回路30と同様の動作を行う。
【0042】次に本発明の実施の一形態にかかるPLL
回路の第3変形例について説明する。
【0043】図4は本発明の実施の一形態にかかるPL
L回路の第3変形例のブロック図である。
【0044】第3変形例のPLL回路33は、PLL回
路30における基準周波数発振器1および2に代わっ
て、基準周波数発振器12と、基準周波数発振器12の
発振出力を入力して、異なる基準発振周波数の出力を生
成するダイレクトデジタル周波数シンセサイザ14およ
び15とを設け、PLL回路30における基準周波数発
振器1および2の出力に代わってダイレクトデジタル周
波数シンセサイザ14および15によって生成された基
準発振周波数の出力をスイッチ回路3に加える。
【0045】PLL回路33において、その他の構成は
PLL回路30と同様である。したがって、PLL回路
33の場合もPLL回路30と同様の動作を行う。
【0046】次に本発明の実施の一形態にかかるPLL
回路の第4変形例について説明する。
【0047】図5は本発明の実施の一形態にかかるPL
L回路の第4変形例のブロック図である。
【0048】第4変形例のPLL回路34は、PLL回
路30における基準周波数発振器2に代わって、PLL
回路30における基準周波数発振器1の発振周波数を分
周する分周器16を備え、PLL回路30における基準
周波数発振器2の発振出力に代わって分周器16にて分
周された周波数の出力をスイッチ回路3供給する。
【0049】PLL回路34において、その他の構成は
PLL回路30と同様である。したがって、PLL回路
34の場合もPLL回路30と同様の動作を行う。
【0050】次に本発明の実施の一形態にかかるPLL
回路の第5変形例について説明する。
【0051】図6は本発明の実施の一形態にかかるPL
L回路の第5変形例のブロック図である。
【0052】第5変形例のPLL回路35は、PLL回
路30における基準周波数発振器1および2に代わっ
て、基準周波数発振器12と、基準周波数発振器12の
基準発振周波数を異なる分周データに基づいて分周する
分周器17および18を備え、PLL回路30における
基準周波数発振器1および2の出力に代わって、分周器
17および18によって分周された基準周波数発振器の
発振出力を用いる。
【0053】PLL回路35において、その他の構成は
PLL回路30と同様である。したがって、PLL回路
35の場合もPLL回路30と同様の動作を行う。
【0054】次に本発明の実施の一形態にかかるPLL
回路の第6変形例について説明する。
【0055】図7は本発明の実施の一形態にかかるPL
L回路の第6変形例のブロック図である。
【0056】第6変形例のPLL回路36は、PLL回
路30における基準周波数発振器2に代わって、PLL
回路30における基準周波数発振器1の発振周波数を逓
倍する逓倍器19を備え、PLL回路30における基準
周波数発振器2の発振出力に代わって逓倍器19にて逓
倍された周波数の出力をスイッチ回路3供給する。
【0057】PLL回路36において、その他の構成は
PLL回路30と同様である。したがって、PLL回路
36の場合もPLL回路30と同様の動作を行う。
【0058】図8は本発明の実施の一形態にかかるPL
L回路の第7変形例のブロック図である。
【0059】第7変形例のPLL回路40は、図11に
示した従来のPLL回路を用いた例であり、従来のPL
L回路において、分周器5へCPU20から異なる分周
データを選択的に供給し、分周器5へ出力する分周デー
タの変更に同期して立ち上がるステップ状信号(単に、
ステップ状信号と記す)がCPU20から送出される。
このステップ状信号を入力とするレベル調整器9とレベ
ル調整器9からの出力を入力とするローパスフィルタ1
0を備え、ローパスフィルタ10の出力によって電圧制
御発振器8の発振周波数にFM変調をかけるように構成
してある。PLL回路40のその他の構成は従来のPL
L回路の構成と同様である。
【0060】PLL回路40において、ステップ状信号
はPLL回路30における周波数シフト信号が対応し、
PLL回路40の出力周波数を変更は、分周器5の分周
データの変更によってなされる。分周器5の分周データ
の変更時に同期してステップ状信号が送出され、ステッ
プ状信号のレベルはレベル調整器9によって調整され、
ローパスフィルタ10においてレベル調整器9の出力中
のノイズが除去されて、電圧制御発振器8の変調端子に
印加され、レベル調整器9によってレベル調整されたス
テップ状信号に基づいてFM変調される。
【0061】したがって、PLL回路40によれば、レ
ベル調整器9にてレベル調整されたステップ状信号に基
づいて電圧制御発振器の発振出力にFM変調がかけられ
て、分周データの変更に基づくループフィルタ7の出力
電圧の変動による電圧制御発振器8の発振周波数の変動
はステップ状信号に基づくFM変調によって打ち消され
て、PLL回路30の場合と同様にPLL回路40のロ
ックアップタイムが大幅に短縮される。
【0062】次に第7変形例のPLL回路40における
レベル調整器9の出力の極性について説明する。(a)
分周データの切替による分周出力の変化により電圧制御
発振器8の発振周波数の変化が低い周波数から高い周波
数に変化し、かつ電圧制御発振器8の変調特性が正特性
のとき、ローパスフィルタ10を通ったステップ状信号
の極性は電圧制御発振器8の発振周波数が増加する極性
に設定され、(b)分周データの切替による分周出力の
変化により電圧制御発振器8の発振周波数の変化が高い
周波数から低い周波数に変化し、かつ電圧制御発振器8
の変調特性が正特性のとき、ローパスフィルタ10を通
ったステップ状信号の極性は電圧制御発振器8の発振周
波数が減少する極性に設定される。
【0063】(c)分周データの切替による分周出力の
変化により電圧制御発振器8の発振周波数の変化が低い
周波数から高い周波数に変化し、かつ電圧制御発振器8
の変調特性が負特性のとき、ローパスフィルタ10を通
ったステップ状信号の極性は電圧制御発振器8の発振周
波数が減少する極性に設定され、(d)分周データの切
替による分周出力の変化により電圧制御発振器8の発振
周波数の変化が高い周波数から低い周波数に変化し、か
つ電圧制御発振器8の変調特性が負特性のとき、ローパ
スフィルタ10を通ったステップ状信号の極性は電圧制
御発振器8の発振周波数が増加する極性に設定される。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように本発明にかかるPL
L回路によれば、出力周波数の変更時に同期して出力さ
れる周波数シフト信号およびステップ状信号に基づいて
電圧制御発振器の発振周波数にFM変調がかけられて、
ロックアップタイムが大幅に短縮されるという効果が得
られる。
【0065】また、ロックアップタイムが大幅に短縮す
るための本発明にかかるPLL回路の構成は簡単ですむ
という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態にかかるPLL回路の構
成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の一形態にかかるPLL回路の第
1変形例の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の一形態にかかるPLL回路の第
2変形例の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施の一形態にかかるPLL回路の第
3変形例の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施の一形態にかかるPLL回路の第
4変形例の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施の一形態にかかるPLL回路の第
5変形例の構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の実施の一形態にかかるPLL回路の第
6変形例の構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の実施の一形態にかかるPLL回路の第
7変形例の構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の実施の一形態にかかるPLL回路によ
る場合のロックアップタイムの測定結果についての説明
図である。
【図10】本発明の実施の一形態にかかるPLL回路に
よる場合のロックアップタイムの測定結果についての説
明図である。
【図11】従来のPLL回路の構成を示すブロック図で
ある。
【符号の説明】
1、2および12 基準周波数発振器 3 スイッチ回路 5、16、17および18 分周器 6 位相比較器 7 ループフィルタ 8 電圧制御発振器 9 レベル調整器 10 ローパスフィルタ 11 サブPLL回路 13、14および15 ダイレクトデジタル周波数シン
セサイザ 20 CPU 19 逓倍器

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】PLL回路において、発振周波数を異にす
    る第1および第2の基準周波数発振器の発振出力の一方
    を周波数シフト信号に基づいて選択的に切り替えて基準
    発振周波数として送出する切替手段と、周波数シフト信
    号のレベルを調整するレベル調整器とを備えて、レベル
    調整器の出力に基づいて電圧制御発振器の発振出力にF
    M変調をかけることを特徴とするPLL回路。
  2. 【請求項2】PLL回路において、分周器へ出力される
    分周データの変更に同期して立ち上がるステップ状信号
    のレベルを調整するレベル調整器を備えて、レベル調整
    器の出力に基づいて電圧制御発振器の発振出力にFM変
    調をかけることを特徴とするPLL回路。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載のPLL回路におい
    て、レベル調整器の出力を入力とするローパスフィルタ
    を備え、ローパスフィルタの出力に基づいて電圧制御発
    振器の発振出力にFM変調をかけることを特徴とするP
    LL回路。
  4. 【請求項4】請求項1記載のPLL回路において、第2
    の基準周波数発振器をサブPLL回路としたことを特徴
    とするPLL回路。
  5. 【請求項5】請求項1記載のPLL回路において、2つ
    の周波数レジスタを有し、かつ周波数シフト信号に基づ
    いて一方の周波数レジスタを選択して異なる2つの周波
    数の出力を送出するダイレクトデジタル周波数シンセサ
    イザを第1および第2の基準周波数発振器に代わって備
    え、ダイレクトデジタル周波数シンセサイザからの出力
    を第1および第2の基準周波数発振器の出力に代わって
    用いることを特徴とするPLL回路。
  6. 【請求項6】請求項1記載のPLL回路において、第1
    および第2の基準周波数発振器に代わって異なる周波数
    の出力を送出する第1および第2のダイレクトデジタル
    周波数シンセサイザを備え、第1および第2の基準周波
    数発振器の出力に代わって第1および第2のダイレクト
    デジタル周波数シンセサイザの出力を用いることを特徴
    とするPLL回路。
  7. 【請求項7】請求項1記載のPLL回路において、第2
    の基準周波数発振器に代わって、第1の基準周波数発振
    器の発振周波数を分周する分周器を備え、第2の基準周
    波数発振器の出力に代わって分周器の出力を用いること
    を特徴とするPLL回路。
  8. 【請求項8】請求項1記載のPLL回路において、第1
    および第2の基準周波数発振器に代わって基準周波数発
    振器の発振周波数を異なる分周データに基づいて分周す
    る第1および第2の分周器を備え、第1および第2の基
    準周波数発振器の出力に代わって第1および第2の分周
    器の出力を用いることを特徴とするPLL回路。
  9. 【請求項9】請求項1記載のPLL回路において、第2
    の基準周波数発振器に代わって第1の基準周波数発振器
    の発振周波数を逓倍する逓倍器を備え、第2の基準周波
    数発振器の出力に代わって逓倍器の出力を用いることを
    特徴とするPLL回路。
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