JP2010109831A - Pll過渡応答制御システムおよびpll過渡応答制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ロックアップタイムの短縮により、連続する通信スロット間のわずかな時間内で過渡応答を完了させるとともに、VCOのC/N比の向上が可能なPLL過渡応答制御システムを提供する。
【解決手段】2系統のPLL10、20は、構成要素の周波数特性、直流ゲインがそれぞれ互いに同一であり、PLL10の伝達関数とPLL20の伝達関数とが実質的に同一になっている。ミキサー2から出力される周波数を切替える際には、PLL10、20のプログラマブルカウンタ14、24の分周値を、現在設定されている値から一方は増加、他方は減少させるように設定変更する。この場合、PLL10、20の過渡応答は逆向きになるため、PLL10、20の出力信号の周波数合成により得られるミキサー2からの出力信号の過渡応答を短時間で完了させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、通信システムに使用されるPLL(Phase Locked Loop)周波数シンセサイザ回路の過渡応答を抑えてロックアップタイムを短縮するためのPLL過渡応答制御システムおよびPLL過渡応答制御方法に関する。
近年、通信技術および通信に用いられる半導体技術の急速な発展に伴い、通信システムにおいて様々な通信方式が提案され実用化されている。それら通信方式の一つであるTDMA(時分割多重アクセス)方式は、1つの通信用周波数帯(以下、通信チャネルという。)を使用して複数の端末が同時に送受信可能となるように、当該通信チャネルを複数の時間枠(以下、通信スロットという。)に分割し、各通信スロットに各端末を割り当てる。この方式によれば、同一の通信チャネルにおいて通信に使用している通信波以外の他の通信波(妨害波)が存在しないため、通信に関する感度の劣化を招かないという利点がある。
一方、当該通信方式では、各端末を通信スロットに割り当てているため、通信品質の低下を防止するためには、各通信スロットの同期が基地局と端末との間で正しく行われる必要がある。また、時間的に連続する複数の通信スロットを使用して送受信を行う場合、通信スロットと通信スロットとの間にはわずかの時間しか許容されていない。したがって、現通信スロットにおいて通信に必要とされている周波数(キャリア周波数)と、次通信スロットにおいて通信で必要とされている周波数とが異なる場合(すなわち、チャネル切替が発生する場合)、わずかの時間でキャリア周波数を変更する必要がある。そこで、一般的には、各端末は、2系統のPLL周波数シンセサイザ回路(以下、PLLという。)を備えている。そして、一方のPLLが備える電圧制御発振器(以下、VCOという。)が通信に使用されている間に他方のPLLが備えるVCOを次通信スロットに必要とされている周波数にロックさせ、通信スロット間でVCO出力を切替えることで通信が行われる。また、最近では位相比較周波数を高くし、チャネルセパレーションに対応させるために分数分周動作するカウンタを備えたPLLシンセサイザ回路を1系統使用して通信スロット間でキャリア周波数切替を行うシステムも提案されている。
図6は、このような従来のPLLシステムの構成を示すブロック図である。図6のPLLシステムは、2つのPLL100、110を備える。図6の例では、PLL100が、位相比較周波数を高くしたPLLである。PLL100は、VCO101の出力周波数を1/Pに分周するプログラマブルカウンタ104と、プログラマブルカウンタ104の出力と基準信号fr1との位相を比較する位相比較器103と、位相比較器103からの出力を平滑するループフィルタ102とを備えている。ここで、基準信号fr1は、PLLシステムが備える水晶発振器の発振周波数(周波数:fr)と同じ周波数を有している。
また、他方のPLL110は、VCO111の出力周波数を1/Qに分周するプログラマブルカウンタ114と、プログラマブルカウンタ114の出力と基準信号fr2の位相を比較する位相比較器113と、位相比較器113からの出力を平滑するループフィルタ112とを備えている。ここで、基準信号fr2は、上記水晶発振器の発振周波数を1/Rに固定分周した周波数(=fr/R)を有している。
PLL100からの出力信号(周波数:f3)とPLL回路100からの出力信号(周波数:f4)はミキサー120において合成され、PLLシステムからの出力信号(ここでは、周波数:f3+f4)として出力される。
図6において、PLL100を構成している位相比較器103の変換利得をKp1、VCO101の電圧感度(制御感度)をKv1、ループフィルタ102の伝達関数をA(s)とすると、PLL100の伝達関数H1(s)は以下の式(1)で表現される。また、PLL110を構成している位相比較器113の変換利得をKp2、VCO111の電圧感度をKv2、ループフィルタ112の伝達関数をB(s)とすると、PLL110の伝達関数H2(s)は以下の式(2)で表現される。
Figure 2010109831
Figure 2010109831
なお、式(1)、(2)において、変換利得Kp1、Kp2、電圧感度Kv1、Kv2、伝達関数A(s)、B(s)は、それぞれ異なる値を有している。そのため、伝達関数H1(s)と伝達関数H2(s)とは互いに異なる。
図7は、このようなPLL100、110で構成されたPLLシステムにおいて通信チャネルを変更した場合の、周波数の過渡応答の特性を示す模式図である。上述のように、図6に示すPLLシステムでは、PLL100の出力信号(周波数f3)とPLL110の出力信号(周波数f4)とを周波数合成するにより所望の周波数(f3+f4)が実現されている。このシステム構成においてチャネルを変更する場合、例えば、PLL110の方が周波数の過渡応答が遅いとすると、PLL110を先に所望の周波数f4にロックさせた状態で、PLL100の出力周波数を変更することにより、通信に使用する通信チャネルの変更に相当する周波数変更が実現される。
この場合、図7に示すように、一定の時間経過後は、VCO111を含むPLL110は、位相比較器113に入力されている基準信号(=fr/R)に基づいて所望の周波数(=f4)へのロックを完了して定常状態にあり、出力信号に周波数変動はない。このとき、通信チャネル変更のためにPLL100のVCO101の発振周波数を切替えると、結果としてミキサー102の出力信号の周波数変動量はVCO101を含むPLL100の周波数変動量と同じになる。
TDMA方式において時間的に連続する通信スロット毎にキャリア周波数が異なる場合、1個目の通信スロットの終了時点で発振周波数を切替えるようにすると、次の通信スロットの初期時点までが1個目の通信スロットとなり、通信スロットとして最も長い時間を確保することができる。しかし、一般的にPLL周波数シンセサイザ回路は、図7に示すように周波数切替時に過渡応答に起因する周波数変動(PLL100がロックされるまでの間に生じる周波数変動)が発生するため、1個目の通信スロットの終了時点で発振周波数を切替えるようにすると、次の通信スロット内まで周波数切替時の周波数変動が残ってしまう可能性がある。その結果、次の通信スロットにおけるキャリア周波数の周波数精度の規格を超えるおそれがある。周波数精度の規格を超えた場合、信号受信時であれば同期がとれず、信号送信時であれば、送信された信号のディジタル信号の中で、誤って復調された信号が何個あるのかを示すBER(Bit Error Rate)が劣化する。
この対策として、位相比較周波数を高くしてループ帯域幅を広げる方法があるが、ループ帯域幅の変更はVCOのC/N(キャリアレベルとノイズレベルの比)の変化をもたらし、特に、次通信スロットに周波数変動の影響を与えないために過渡応答を速くすると一般的にはC/Nが劣化してしまう。
このような課題を解決する手法として、例えば、後掲の特許文献1や特許文献2に記載された手法がある。特許文献1に記載されたPLL周波数シンセサイザは、位相比較器とループフィルタと電圧制御発振器とからなるPLLと、基準信号発振器とで構成され、電圧制御発振器として、電圧感度の低い定常用電圧制御発振器と、電圧感度の高い過渡応答用電圧制御発振器とを備える。このPLL周波数シンセサイザは、位相同期に至る過渡応答時には過渡応答用電圧制御発振器をPLLに用い、所定のタイミングで定常用電圧制御発振器に切替えることにより高速な周波数切替を提供している。
また、特許文献2に記載されたPLL周波数シンセサイザは、PLLを構成するプログラマブルカウンタと位相比較器との間に接続された、逓倍器およびバンドパスフィルタを備える。このPLL周波数シンセサイザは、基準信号の周波数をチャネルセパレーションに制限されずに高くすることができ、周波数を変更した際にVCOが定常状態になるまでの時間(ロックアップタイム)、過渡特性およびスプリアス(VCOが発振している周波数以外の別の周波数成分)特性の改善を提供している。
特開2000−40961号公報 特開平7−66724号公報
しかしながら、特許文献1が開示するPLL周波数シンセサイザが備える過渡応答用電圧制御発振器においても、次の通信スロットに影響し得る過渡応答に起因する周波数変動は発生する。また、同一のPLLにおいて電圧制御発振器のみを切替える構成であるため、過渡応答用電圧制御発振器と定常用電圧制御発振器とを切替えると、その切替時点からもう一度、過渡応答に起因する周波数変動が発生する現象が発生し得る。その結果、ロックアップタイム削減の効果が小さくなるという問題が生じる可能性がある。また、特許文献2が開示するPLL周波数シンセサイザでは、位相比較周波数を高くすることによってロックアップタイムを短縮できるが、過渡応答に起因する周波数変動をなくすことはできない。
以上のように特許文献1、2に記載の手法では、TDMA方式における通信スロット間の時間(例えば、PHS方式では約41.6μsec)内に発振周波数に関する過渡応答を完了し、尚且つ、定常状態となって発振しているVCOの変調信号の帯域内や隣接チャネルの周波数で通信品質あるいは規格を満たすノイズレベルにすることが困難であるという課題がある。
本発明は、上記従来の事情を鑑みて提案されたものであって、ロックアップタイムの短縮により、連続する通信スロット間のわずかな時間内で過渡応答を完了させるとともに、VCOのC/N比の向上が可能なPLL過渡応答制御システムおよびPLL過渡応答制御方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するため、本発明は、以下の技術的手段を採用している。
まず、本発明は、第1のPLL(位相同期ループ)と、第2のPLLと、前記第1のPLLからの出力信号と前記第2のPLLからの出力信号とを周波数合成し、両信号の周波数を加算した周波数を有する信号を出力するミキサーとを備えたPLL過渡応答制御システムを前提としている。そして、本発明に係るPLL過渡応答制御システムでは、上記第1のPLLおよび第2のPLLが以下の構成を有している。
まず、第1のPLLは、入力信号の周波数を、L1を自然数として1/L1に分周し、第1の基準信号を生成する第1の基準周波数カウンタと、第1の電圧制御発振器とを備える。また、第1の電圧制御発振器からの発振周波数を、Nを正の任意の数として1/Nに分周する第1の分周カウンタと、第1の基準信号の位相と第1の分周カウンタからの出力信号の位相とを比較する第1の位相比較器とを備える。さらに、当該第1の位相比較器からの出力信号を平滑化し、平滑化した出力信号を周波数制御信号として第1の電圧制御発振器に入力する第1のループフィルタを備える。
第2のPLLは、上記入力信号の周波数を、L2を自然数として1/L2に分周し、第2の基準信号を生成する第2の基準周波数カウンタと、第2の電圧制御発振器とを備える。また、第2の電圧制御発振器からの発振周波数を、Mを正の任意の数として1/Mに分周する第2の分周カウンタと、第2の基準信号の位相と第2の分周カウンタからの出力信号の位相とを比較する第2の位相比較器とを備える。さらに、当該第2の位相比較器からの出力信号を平滑化し、平滑化した出力信号を周波数制御信号として第2の電圧制御発振器に入力する第2のループフィルタを備える。
そして、本発明に係るPLL過渡応答制御システムは、第1の分周カウンタの分周設定値Nと第2の分周カウンタの分周設定値Mのうちの一方を増加させるとともに、他方を減少させることにより、上記ミキサーからの出力信号の周波数を切替える構成になっている。
このPLL過渡応答制御システムによれば、ミキサーの出力信号を所望の周波数に変更設定するために第1の分周カウンタの分周設定値Nおよび第2の分周カウンタの分周設定値Mを変更した際に、第1の電圧制御発振器および第2の電圧制御発振器のそれぞれにおいて発生する過渡応答に起因する周波数変動が相殺されるので、ミキサーの出力信号が所望の周波数で安定するまでに要する時間を短縮することができる。
また、上記PLL過渡応答制御システムでは、第1の基準周波数カウンタの分周設定値L1と、第2の基準周波数カウンタの分周設定値L2との比が、1を除く値に設定される構成を採用することができる。この構成では、第1の位相比較器および第2の位相比較器の一方の位相比較周波数を小さくすることができ、チャネルセパレーションを維持することができる。
また、上記PLL過渡応答制御システムでは、第1の位相比較器のゲインと第2の位相比較器のゲインとが互いに等しく、第1のループフィルタの伝達関数と第2のループフィルタの伝達関数とが互いに等しいことが好ましい。さらに、第1の電圧制御発振器の電圧感度と第2の電圧制御発振器の電圧感度とが互いに等しいことが好ましい。なお、第1の分周カウンタの分周設定値Nと、第2の分周カウンタの分周設定値Mとが小数値であり、かつ分周設定値Nと分周設定値Mとが実質的に同一であることが好ましい。あるいは、第1の分周カウンタの分周設定値Nと、第2の分周カウンタの分周設定値Mとが整数値であり、かつ分周設定値Nと分周設定値Mとが実質的に同一であることが好ましい。ここで、実質的に同一とは、第1のPLLの固有角周波数と第2のPLLの固有角周波数とが過渡応答の観点で同一視できることを指す。このようにすれば、第1のPLLと第2のPLLの過渡応答はほぼ完全に逆向きとなり、第1の電圧制御発振器の出力信号と第2の電圧制御発振器の出力信号との周波数和としてミキサーから出力される所望周波数の信号の過渡応答をより短時間で完了させることができる。
一方、他の観点では、本発明は、キャリア周波数を切替えて通信を行う通信システムに適用されるPLL過渡応答制御方法を提供することもできる。すなわち、本発明に係る過渡応答制御方法では、まず、上述のPLL過渡応答制御システムにおいて、ミキサーからの出力信号の周波数が第1のキャリア周波数に対応する周波数になる状態に、第1の分周カウンタの分周設定値Nおよび前記第2の分周カウンタの分周設定値Mが設定される。次いで、ミキサーからの出力信号の周波数が第2のキャリア周波数に対応する周波数になる状態に、第1の分周カウンタの分周設定値Nおよび第2の分周カウンタの分周設定値Mを同時に切替えることにより、キャリア周波数の切替えが実施される。
本発明によれば、ミキサーからの出力信号の周波数を変更するために各PLLの分周器の分周値を変更した際に、各電圧制御発振器において発生する周波数変動(過渡応答)を相殺させることができるので、PLL回路のロックアップタイムが短縮できる。また、本発明では、位相比較周波数を高くしてループ帯域幅を広げることなく過渡応答を短時間で完了することができるため、VCOのC/Nを劣化させることもない。特に、通信システムの1つの方式として用いられるTDMA方式において使用される局部発振器に適用することで、基地局間の同期ズレが発生しても該当する通信スロットの先頭までにロックが完了し、良好な送信およびBER特性を得ることができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1の実施形態におけるPLL過渡応答制御システムの構成を示すブロック図である。図1に示すように、このシステムは、水晶発振器1、2つのPLL周波数シンセサイザ(以下、PLLという。)10、20、およびPLL10、20からの出力信号を周波数合成し、両信号の周波数を加算した周波数を有する信号を出力するミキサー2を備える。
PLL10(第1のPLL)は、VCO11(第1の電圧制御発振器)、VCO11の出力を分数分周する分数分周カウンタ14(第1の分周カウンタ)、位相比較器13(第1の位相比較器)、位相比較器13の出力信号を平滑するループフィルタ12(第1のループフィルタ)、および水晶発振器1の出力X’talを分周設定値L1で固定分周する基準周波数カウンタ15(第1の基準周波数カウンタ)から構成される。位相比較器13は、基準周波数カウンタ15からの出力信号と、分数分周カウンタ14からの出力信号との位相差に応じた信号を出力し、当該信号を周波数制御信号としてVCO11へ入力する。
PLL20(第2のPLL)は、VCO21(第2の電圧制御発振器)、VCO21の出力を分数分周する分数分周カウンタ24(第2の分周カウンタ)、位相比較器23(第2の位相比較器)、位相比較器23の出力信号を平滑するループフィルタ22(第2のループフィルタ)、および水晶発振器1の出力X’talを分周設定値L2で固定分周する基準周波数カウンタ25(第2の基準周波数カウンタ)から構成される。位相比較器23は、基準周波数カウンタ25からの出力信号と、分数分周カウンタ24からの出力信号との位相差に応じた信号を出力し、当該信号を周波数制御信号としてVCO21へ入力する。
また、PLL10、PLL20の各出力と、ミキサー2との間には、各出力信号の高調波成分を減衰させるローパスフィルタ16、26(以下、LPF16、26という。)がそれぞれ設けられており、ミキサー2の出力側には、ミキサー2の出力信号中の希望波周波数以外の信号を減衰させるバンドパスフィルタ3(以下、BPF3という。)が接続されている。
この構成では、PLL10の位相比較器13に入力される基準信号を出力する基準周波数カウンタ15の分周設定値L1と、PLL20の位相比較器23に入力される基準信号を出力する基準周波数カウンタ25の分周設定値L2とが1対2(L2=2×L1)に設定されている。したがって、位相比較器13に入力される基準信号の周波数(位相比較周波数)は、水晶発振器1の発振周波数と同一であり、位相比較器23の位相比較周波数は、水晶発振器1の発振周波数の1/2になる。例えば、水晶発振器1の出力X’talの周波数が19.2MHzであり、L1=1である場合、位相比較器13の位相比較周波数は19.2MHzであり、位相比較器23の位相比較周波数は9.6MHzである。
また、本実施形態では、PLL10の位相比較器13とPLL20の位相比較器23とを同一構成とし、同一特性を有するようにしている。同様に、PLL10のループフィルタ12とPLL20のループフィルタ22とを同一構成とし、同一特性を有するようにしている。また、PLL10のVCO11と、PLL20のVCO21とは、周波数制御電圧がセンター値である場合の発振周波数がほぼ2対1(L2:L1)になるように設計され、また各々の電圧感度は実質的に同じになるように設定されている。
また、本実施形態では、VCO11がロックした定常状態の周波数と、VCO21がロックした定常状態の周波数との和に対応する周波数が、通信チャネルとして規定された周波数に設定されており、分数分周カウンタ14、24の分周設定値は、VCO11のロック周波数とVCO21のロック周波数との周波数比が2対1(L2:L1)になる状態に設定される。例えば、通信チャネルとして規定された周波数が1886.15MHzである場合、VCO11のロック周波数は1257.4333MHzであり、VCO21のロック周波数は628.7167MHzである。
以上の構成では、基準周波数カウンタ15、25からの基準信号周波数の比が2対1(19.2MHzと9.6MHz)であり、VCO11、21のロック周波数の比も2対1(1257.4333MHzと628.7167MHz)である。PLL周波数シンセサイザのVCO発振周波数はカウンタ分周値×位相比較周波数と計算できるので、結果として分数分周カウンタ14、24の分周設定値はほぼ等しい。なお、TDMA方式の通信システムでは通信チャネルが複数存在するため、分数分周カウンタ14、24の分周設定値は外部制御信号によって任意に変更できる必要がある。本実施形態では、分数分周カウンタ14、24は、マイコン等からのシリアル信号によって、任意の分周設定値が設定できる集積回路(プログラマブルカウンタ)として実現されている。
以上説明したように、本実施形態のPLL過渡応答制御システムでは、PLL10およびPLL20の構成要素の周波数特性(ループフィルタ12、22)、直流ゲイン(VCO11、21の電圧感度、位相比較器13、23のゲイン、分数分周カウンタ14、24の分周設定値)が同一であるため入力信号と出力信号との関係を示す伝達関数は同じになる。したがって、本実施形態のPLL過渡応答制御システムでは、PLL10およびPLL20は、周波数領域および時間領域で同じ特性を有することになる。
図2は、図1に示したPLL過渡応答制御システムにおいて、各分数分周カウンタ14、24の設定値をPHS(Personal Handy-phone System)の通信チャネルに適用した事例で算出した値を示す図である。なお、図中に示す「CH」はPHSの通信チャネルに付与された番号であり、「N」は分数分周カウンタ14の設定値であり、「M」は分数分周カウンタ24の設定値である。また、移動量は、それぞれ、VCO11、21の発振周波数と、通信チャネル「226CH」の周波数との周波数差を示している。
本実施形態のPLL過渡応答制御システムにおいて通信チャネルを切替える場合、マイコン等からの外部制御信号により分数分周カウンタ14、24の分周設定値をほぼ同じ値だけ同時に変化させ、VCO11およびVCO21の発振周波数を変更する。例えば、図2に示すように、通信チャネル「226CH」から通信チャネル「225CH」へチャネルを切替える場合、VCO11の発振周波数の移動量が「−0.6MHz」、VCO21の発振周波数の移動量が「+0.3MHz」となるように、分数分周カウンタ14、24の分周設定値を変更する。
上述のように、本実施形態では、VCO11とVCO21の発振周波数比が2対1であるため、VCO11の発振周波数の移動量とVCO21の発振周波数の移動量の比を−2対1にした場合、VCO11における現在の発振周波数と移動後の発振周波数との位相差量は、VCO21における現在の発振周波数と移動後の発振周波数との位相差量と等しくなる。また、その周波数変化方向は互いに反対方向であり、互いの周波数変化を相殺する方向になる。この場合、上述のように、本実施形態のPLL過渡応答制御システムでは、PLL10とPLL20の伝達関数が同一であるため、それぞれの固有角周波数も同一である。したがって、VCO11、VCO21のそれぞれにおいて過渡応答に起因して発生する周波数変動をミキサー2における周波数合成の際に相殺することができる。
また、ミキサー2においてVCO11の出力信号とVCO21の出力信号とを周波数合成すると、本実施形態では、両者の発振周波数が加算されるのでミキサー2の出力信号の周波数は「−0.3MHz」移動したことになり、通信チャネル[225CH」への周波数変更が実現される。なお、図2の例では、この場合、分数分周カウンタ14の分周設定値Nは、「65.49132」から「65.46007」へ「−0.3125」だけ変化させ、分数分周カウンタ24の分周設定値Mは、「65.49132」から「65.52257」へ「0.3125」だけ変化させればよい。すなわち、分数分周カウンタ14、24の分周設定値は、ほぼ同じ値だけ反対方向に変化させればよい。
図3は、過渡応答時のVCO11の発振周波数f1、VCO21の発振周波数f2、およびミキサー2の出力端子での加算周波数(f1+f2)の時間的周波数変動を示す模式図である。以上に説明したように、ミキサー2の出力端子での加算周波数(f1+f2)の過渡応答時の周波数変動をほぼ抑制できることがわかる。
なお、VCO11とVCO21からの出力信号の周波数合成を行うミキサー2は非線形回路であるため、VCO11、VCO21の、周波数移動後ロックされて定常状態となった発振周波数の高調波成分がミキサー2の出力信号に含まれる傾向がある。しかしながら、本実施形態では、各々VCO11、VCO21の出力部にLPF16、26を接続し、さらにミキサー2の出力部にBPF3を接続しているため、高調波成分を抑制、除去することができる。
以上のように、本実施形態では、2系統のPLLを有し、各PLLの伝達関数が実質的に同一に設定されている。このため、TDMA方式を用いる通信時などに、周波数を切替える際、各PLLに含まれる各分数分周カウンタの分周設定値を、互いに反対方向に変化させることによって電圧制御発振器の発振周波数を互いに反対方向に移動させると、各PLLの発振周波数の過渡的変動も互いに反対方向にすることができる。したがって、周波数切替え時の各発振周波数の過渡的変動を相殺して小さくすることができ、通信スロット間のわずかな時間内で過渡応答を完了させることができる。また次の通信スロットへの過渡応答の影響を抑制することができる。
なお、位相比較器13の位相比較周波数および位相比較器23の位相比較周波数の比は、1対2に限らず「1」を除く任意の比に設定することができる。また、位相比較周波数をより高くする観点では、一方のPLLの分周設定値は「1」であることが好ましい。
(第2の実施形態)
第1の実施形態において説明したPLL過渡応答制御システムでは、2つのPLLに含まれる分周器を構成するカウンタが分数分周を実施する。分数分周を行うカウンタは、整数分周を行うカウンタに比べて回路規模が大きくなり、最終的な製造コストも増加することになる。そこで、第2の実施形態では、PLLの分周器を整数分周を行うカウンタにより構成した事例について説明する。
図4は、本実施形態おけるPLL過渡応答制御システムの構成を示すブロック図である。なお、図4において、第1の実施形態と同一の作用効果を有する要素には、同一の符号を付している。
図4に示すように、このシステムは、水晶発振器1、2つのPLL30、40、およびPLL30、40からの出力信号を周波数合成し、両信号の周波数を加算した周波数を有する信号を出力するミキサー2を備える。
PLL30(第1のPLL)は、VCO11(第1の電圧制御発振器)、VCO11の出力を整数分周する整数分周カウンタ34(第1の分周カウンタ)、位相比較器13(第1の位相比較器)、位相比較器13の出力信号を平滑するループフィルタ12(第1のループフィルタ)、および水晶発振器1の出力X’talを分周設定値L1で固定分周する基準周波数カウンタ35(第1の基準周波数カウンタ)から構成される。位相比較器13は、基準周波数カウンタ35からの出力信号と、整数分周カウンタ34からの出力信号との位相差に応じた信号を出力し、当該信号を周波数制御信号としてVCO11へ入力する。
PLL40(第2のPLL)は、VCO21(第2の電圧制御発振器)、VCO21の出力を整数分周する整数分周カウンタ44(第2の分周カウンタ)、位相比較器23(第2の位相比較器)、位相比較器23の出力信号を平滑するループフィルタ22(第2のループフィルタ)、および水晶発振器1の出力X’talを分周設定値L2で固定分周する基準周波数カウンタ45(第2の基準周波数カウンタ)から構成される。位相比較器23は、基準周波数カウンタ45からの出力信号と、整数分周カウンタ44からの出力信号との位相差に応じた信号を出力し、当該信号を周波数制御信号としてVCO21へ入力する。
また、第1の実施形態と同様に、PLL30、PLL40の各出力と、ミキサー2との間にはLPF16、26が設けられており、ミキサー2の出力側には、BPF3が接続されている。
この構成では、PLL30の位相比較器13に入力される基準信号を出力する基準周波数カウンタ35の分周設定値L1と、PLL20の位相比較器23に入力される基準信号を出力する基準周波数カウンタ45の分周設定値L2とが1対2(L2=2×L1)に設定されている。したがって、位相比較器13の位相比較周波数は、位相比較器23の位相比較周波数の2倍になる。例えば、水晶発振器1の出力X’talの周波数が19.2MHzであり、L1=192(L2=384)である場合、位相比較器13の位相比較周波数は100kHzであり、位相比較器23の位相比較周波数は50kHzである。なお、位相比較器13の位相比較周波数および位相比較器23の位相比較周波数は、PLL30およびPLL40の分周器(整数分周カウンタ34、44)を整数分周器とすることが可能な周波数であれば他の周波数であってもよい。
第1の実施形態と同様に、本実施形態では、位相比較器13と位相比較器23とは同一構成であり、同一特性を有するようにしている。また、ループフィルタ12とループフィルタ22も同一構成であり、同一特性を有するようにしている。また、PLL10のVCO11と、PLL20のVCO21とは、制御電圧がセンター値である場合の発振周波数がほぼ2対1(L2:L1)になるように設計され、また各々の電圧感度は実質的に同じになるように設定されている。したがって、各整数分周カウンタ34、44の分周設定値は、第1の実施形態に比べると大きい値となるが、両者の値はほぼ同一になる。なお、本実施形態の整数分周カウンタ34、44も、第1の実施形態と同様に、マイコン等からのシリアル信号によって、任意の整数の分周設定値が設定ができる集積回路(プログラマブルカウンタ)として実現されている。
以上説明したように、本実施形態のPLL過渡応答制御システムでは、PLL30およびPLL40の構成要素の周波数特性(ループフィルタ12、22)、直流ゲイン(VCO11、21の電圧感度、位相比較器13、23のゲイン、整数分周カウンタ34、44の分周設定値)が同一であるため入力信号と出力信号との関係を示す伝達関数は同じになる。したがって、本実施形態のPLL過渡応答制御システムでは、PLL30およびPLL40は、周波数領域および時間領域で同じ特性を有することになる。
図5は、図4に示したPLL過渡応答制御システムにおいて、各整数分周カウンタ34、44の設定値をPHSの通信チャネルに適用した事例で算出した値を示す図である。なお、図中に示す「CH」はPHSの通信チャネルに付与された番号であり、「N」は整数分周カウンタ34の設定値であり、「M」は整数分周カウンタ44の設定値である。また、移動量は、それぞれ、VCO11、21の発振周波数と、通信チャネル「226CH」の周波数との周波数差を示している。
本実施形態のPLL過渡応答制御システムにおいて通信チャネルを切替える場合、マイコン等からの外部制御信号により整数分周カウンタ34、44の分周設定値をほぼ同じ値だけ同時に変化させ、VCO11およびVCO21の発振周波数を変更する。例えば、図5に示すように、通信チャネル「226CH」から通信チャネル「225CH」へチャネルを切替える場合、VCO11の発振周波数の移動量が「−0.6MHz」、VCO21の発振周波数の移動量が「+0.3MHz」となるように、整数分周カウンタ34、44の分周設定値を変更する。
上述のように、本実施形態では、VCO11とVCO21の発振周波数比が2対1であるため、VCO11の発振周波数の移動量とVCO21の発振周波数の移動量の比を−2対1にした場合、VCO11における現在の発振周波数と移動後の発振周波数との位相差量は、VCO21における現在の発振周波数と移動後の発振周波数との位相差量と等しくなる。また、その周波数変化方向は互いに反対方向であり、互いの周波数変化を相殺する方向になる。この場合、上述のように、本実施形態のPLL過渡応答制御システムでは、PLL30とPLL40の伝達関数が同一であるため、それぞれの固有角周波数も同一である。したがって、VCO11、VCO21のそれぞれにおいて過渡応答に起因して発生する周波数変動をミキサー2における周波数合成の際に相殺することができる。
また、ミキサー2においてVCO11の出力信号とVCO21の出力信号とを周波数合成すると、本実施形態では、両者の発振周波数が加算されるのでミキサー2の出力信号の周波数は「−0.3MHz」移動したことになり、通信チャネル[225CH」への周波数変更が実現される。なお、図5の例では、この場合、整数分周カウンタ34の分周設定値Nは、「12574」から「12568」へ「−6」だけ変化させ、整数分周カウンタ44の分周設定値Mは、「12575」から「12581」へ「6」だけ変化させればよい。すなわち、整数分周カウンタ34、44の分周設定値は、ほぼ同じ値だけ反対方向に変化させればよい。
本実施形態の構成においても、第1の実施形態と同様に、ミキサー2の出力端子での加算周波数(f1+f2)の過渡応答時の周波数変動をほぼ抑制することができる。したがって、通信スロット間のわずかな時間内で過渡応答を完了させることができ、次の通信スロットへの過渡応答の影響を抑制することができる。
なお、第1の実施形態と同様に、位相比較器13の位相比較周波数および位相比較器23の位相比較周波数の比は、1対2に限らず「1」を除く任意の比に設定することができる。
以上説明したように、本発明によれば、ミキサーからの出力を所望の周波数に変更するために各PLLの分周器の分周値を設定変更した後に発生する周波数変動(過渡応答)を相殺することができ、PLLシステムのロックアップタイムを短縮することができる。また、本発明では、位相比較周波数を高くしてループ帯域幅を広げることなく、過渡応答を短時間で完了することができるため、VCOのC/Nを劣化させることもない。例えば、通信システムの1つの方式として用いられるTDMA方式では、本発明を適用することにより、基地局間の同期ズレが発生しても該当する通信スロットの先頭までにロックが完了し、良好な送信およびBER特性を得ることができる。
なお、以上で説明した実施形態は本発明の技術的範囲を制限するものではなく、既に記載したもの以外でも、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形や応用が可能である。例えば、上記各実施形態では、特に好ましい形態として、各PLLの伝達関数がほぼ同一となる構成について説明したが、2つのPLLが備える各分周カウンタの分周値のうちの一方を増加させるとともに、他方を減少させる構成であれば、過渡応答を抑制する効果を得ることができる。
本発明は、PLLのロックアップタイムを短縮できるという効果を有し、TDMA方式等の通信方式において周波数シンセサイザ等に適用するPLL過渡応答制御システムおよびPLL過渡応答制御方法として有用である。
本発明の第1の実施形態におけるPLL過渡応答制御システムを示すブロック図 本発明の第1の実施形態における分数分周カウンタの分周設定値の一例を示す図 本発明のPLL過渡応答制御システムにおける過渡応答時の時間的周波数変動を示す模式図 本発明の第2の実施形態におけるPLL過渡応答制御システムを示すブロック図 本発明の第2の実施形態における分数分周カウンタの分周設定値の一例を示す図 従来のPLLシステムを示すブロック図 従来のPLLシステムにおける過渡応答時の時間的周波数変動を示す模式図
符号の説明
1 水晶発振器
2 ミキサー
3 バンドパスフィルタ
10、20、30、40、100、110 PLL
11、21、101、111 電圧制御発振器
12、22、102、112 ループフィルタ
13、23、103、113 位相比較器
14、24、34、44 プログラマブルカウンタ
15、25、35、45 基準周波数カウンタ
16、26 ローパスフィルタ

Claims (7)

  1. 第1のPLL(位相同期ループ)と、第2のPLLと、前記第1のPLLからの出力信号と前記第2のPLLからの出力信号とを周波数合成し、両信号の周波数を加算した周波数を有する信号を出力するミキサーと、を備えたPLL過渡応答制御システムであって、
    前記第1のPLLは、
    入力信号の周波数を、L1を自然数として1/L1に分周し、第1の基準信号を生成する第1の基準周波数カウンタと、
    第1の電圧制御発振器と、
    前記第1の電圧制御発振器からの発振周波数を、Nを正の任意の数として1/Nに分周する第1の分周カウンタと、
    前記第1の基準信号の位相と前記第1の分周カウンタからの出力信号の位相とを比較する第1の位相比較器と、
    前記第1の位相比較器からの出力信号を平滑化し、平滑化した出力信号を周波数制御信号として前記第1の電圧制御発振器に入力する、第1のループフィルタと、
    を含み、
    前記第2のPLLは、
    前記入力信号の周波数を、L2を自然数として1/L2に分周し、第2の基準信号を生成する第2の基準周波数カウンタと、
    第2の電圧制御発振器と、
    前記第2の電圧制御発振器からの発振周波数を、Mを正の任意の数として1/Mに分周する第2の分周カウンタと、
    前記第2の基準信号の位相と前記第2の分周カウンタからの出力信号の位相とを比較する第2の位相比較器と、
    前記第2の位相比較器からの出力信号を平滑化し、平滑化した出力信号を周波数制御信号として前記第2の電圧制御発振器に入力する、第2のループフィルタと、
    を含み、
    前記第1の分周カウンタの分周設定値Nと前記第2の分周カウンタの分周設定値Mのうちの一方を増加させるとともに、他方を減少させることにより、前記ミキサーからの出力信号の周波数を切替えることを特徴とする、PLL過渡応答制御システム。
  2. 前記第1の基準周波数カウンタの分周設定値L1と、前記第2の基準周波数カウンタの分周設定値L2との比が、1を除く値に設定される、請求項1記載のPLL過渡応答システム。
  3. 前記第1の位相比較器のゲインと前記第2の位相比較器のゲインとが互いに等しく、前記第1のループフィルタの伝達関数と前記第2のループフィルタの伝達関数とが互いに等しい、請求項1または2記載のPLL過渡応答制御システム。
  4. 前記第1の電圧制御発振器の電圧感度と前記第2の電圧制御発振器の電圧感度とが互いに等しい、請求項3記載のPLL過渡応答制御システム。
  5. 前記第1の分周カウンタの分周設定値Nと、前記第2の分周カウンタの分周設定値Mとが小数値であり、かつ分周設定値Nと分周設定値Mとが実質的に同一である、請求項1から4のいずれか1項に記載のPLL過渡応答制御システム。
  6. 前記第1の分周カウンタの分周設定値Nと、前記第2の分周カウンタの分周設定値Mとが整数値であり、かつ分周設定値Nと分周設定値Mとが実質的に同一である、請求項1から4のいずれか1項に記載のPLL過渡応答制御システム。
  7. キャリア周波数を切替えて通信を行う通信システムに適用されるPLL過渡応答制御方法であって、
    請求項1〜6のいずれか1項に記載のPLL過渡応答制御システムにおいて、前記ミキサーからの出力信号の周波数が第1のキャリア周波数に対応する周波数になる状態に、前記第1の分周カウンタの分周設定値Nおよび前記第2の分周カウンタの分周設定値Mを設定するステップと、
    前記ミキサーからの出力信号の周波数が第2のキャリア周波数に対応する周波数になる状態に、前記第1の分周カウンタの分周設定値Nおよび前記第2の分周カウンタの分周設定値Mを同時に切替えることにより、キャリア周波数を切替えるステップと、
    を有することを特徴とする、PLL過渡応答制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103312324A (zh) * 2013-06-09 2013-09-18 广州山锋测控技术有限公司 短波段信号的生成方法及系统

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