JP2002151062A - 乾式軟化処理装置 - Google Patents

乾式軟化処理装置

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JP2002151062A
JP2002151062A JP2000341992A JP2000341992A JP2002151062A JP 2002151062 A JP2002151062 A JP 2002151062A JP 2000341992 A JP2000341992 A JP 2000341992A JP 2000341992 A JP2000341992 A JP 2000341992A JP 2002151062 A JP2002151062 A JP 2002151062A
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仁 三栗谷
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雅也 杉崎
Takahiro Fukuoka
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軟化に必要十分なマイクロクラックを発生さ
せると共に、反りのない捲回動作に優れた電極板を作製
できる乾式軟化処理装置を提供する。 【解決手段】 金属ローラ3と、金属軸芯4aにゴム4
bを被覆したゴムローラ4とを上下方向に圧接状態で配
置してなるローラ対5を、複数組水平方向に所定間隔を
おいて配置して構成されるローラ群55と、長尺状態で
供給された電極板10を上下から挟んで複数組のローラ
対5の上下ローラ3、4間を通過する上下一対のエンド
レスベルト2と、各ローラ対5の少なくとも一方のロー
ラを回転駆動する駆動手段とを備え、前記金属ローラ3
と前記ゴムローラ4とがほぼ同径で、複数組のローラ対
5の上側のローラが隣り合うもの同士で一方が金属ロー
ラ3、他方がゴムローラ4となっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はニッケル水素二次電
池等の電池用電極板を乾式軟化処理する乾式軟化処理装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子部品の高集積化や実装技術の
進歩により電子機器のポータブル化、コードレス化が進
んでいる。これに伴い、電子機器を駆動するための電池
に対する高容量化の要求が高まってきている。中でも、
充電が可能なニッケル水素二次電池といった二次電池
は、携帯電話、ノートパソコン、ビデオカメラ等を始め
として、近年ではハイブリッド電気自動車などにも用い
られ、ますますその市場を広げつつある。
【0003】円筒型のニッケル水素二次電池のケース内
には、渦巻状に捲回された電極群が挿入されている。こ
の電極群は、一般に、ニッケルを含む活物質が芯板に塗
着し乾燥されてなる正極板と、水素吸蔵合金を含む活物
質が芯板に塗着し乾燥されてなる負極板と、セパレータ
との3者を重ね合わせて円形渦巻状に捲回して形成され
る。
【0004】上記正極板や負極板、すなわち電極板は乾
燥処理によって水分が除去されるので、その活物質の層
は硬く脆くなっており、柔軟性に欠けている。このため
渦巻状に捲回するとき、電極板の活物質層の外周側が3
〜5mmの間隔を置いて間欠的に折損し、半径方向に走
る大きなクラックが発生し、その結果真円度が低下して
渦巻状の電極群のケース内への収納が困難になるという
問題が生じ、また内部抵抗が増大したり、極端な場合、
クラックの先端がセパレータを突き破って反対極の電極
板と接触しショートするという問題がある。
【0005】このような問題を解決するため、特開平5
−41209号公報に掲載されるように、電極板の活物
質層に、むしろ積極的に微細なクラック(マイクロクラ
ック)を狭い間隔で発生させて電極板を軟化し、電極群
の捲回動作を円滑に行わせることにより前記真円度の向
上を図り、かつ大きなクラックの発生を防止して内部抵
抗を低下させると共にショート等の発生を防ぐ技術が提
案されている。
【0006】この公報には、図4に示すように、芯板に
活物質を塗着し乾燥してなる長尺状の電極板40を2枚
のエンドレスベルト41で挟持し、これを波状となるよ
うに上下交互にずらして配列させた複数のローラ42間
を通過させて、前記電極板40を前記複数のローラ42
間で折り曲げることによりマイクロクラック43を形成
する乾式軟化処理装置(第1従来例)が記載されてい
る。
【0007】またこの公報には、図5に示すように、ゴ
ムローラ50と、ゴムローラ50に比較し極めて小径の
金属ローラ51とを上下方向に配置し、両ローラ50、
50の間に電極板52を通過させ、前記金属ローラ51
を前記電極板52に向けて押圧してゴムローラ50の表
面を凹状に変形させることによりマイクロクラック53
を形成する乾式軟化処理装置(第2従来例)が記載され
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、第1従
来例においては、単に電極板に曲率半径の大きな波状の
変形が与えられるだけであるので、マイクロクラックの
発生量が不十分であって、電極板を十分に軟化できない
という問題点があった。従って、上述した真円度の問題
や、捲回時の大きなクラックの発生という問題の解決に
は不十分であった。
【0009】また、第2従来例においては、ゴムローラ
の凹状変形部に食い込む電極板の変形部の曲率半径が極
端に小さくなるので、活物質層に大きな力が作用し、ク
ラックが深く入って、クラックにより活物質層が剥離し
やすいという問題や、内部抵抗を減少させるのには不十
分であるという問題があった。さらに局部的な歪による
電極板の反りが生じてしまうという問題があった。
【0010】本発明は、上記問題点に鑑み、電極板の軟
化に必要十分なマイクロクラックを発生させると共に、
反りのない捲回動作に優れた電極板を作製できる乾式軟
化処理装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、芯板に活物質を塗着・乾燥してなる電極板
をローラ群によって搬送する間に前記活物質の層にマイ
クロクラックを発生させる乾式軟化処理装置において、
金属ローラと、金属軸芯にゴムを被覆したゴムローラと
を上下方向に圧接状態で配置してなるローラ対を、複数
組水平方向に所定間隔をおいて配置して構成されるロー
ラ群と、長尺状態で供給された電極板を上下から挟んで
複数組のローラ対の上下ローラ間を通過する上下一対の
エンドレスベルトと、各ローラ対の少なくとも一方のロ
ーラを回転駆動する駆動手段とを備え、前記金属ローラ
と前記ゴムローラとがほぼ同径で、複数組のローラ対の
上側のローラが隣り合うもの同士で一方が金属ローラ、
他方がゴムローラとなっていることを特徴とする。
【0012】本発明によれば、ローラ対の金属ローラと
ゴムローラをほぼ同径に形成することで、ゴムローラ表
面のくい込み凹部の曲率半径を第2従来例に比較して大
きくできるため、局所的に過度に大きな力が活物質層に
加わることが回避できる。またローラ対の金属ローラと
ゴムローラの上下関係が、隣り合うローラ対ごとに交互
に変わっているため、活物質層に形成されるマイクロク
ラックを電極板の表面において、ほどんど差がないよう
に均等に形成することができる。本発明は上記のように
構成されているため、マイクロクラックを深く入り過ぎ
ることなく狭い間隔で均等に形成することができ、活物
質層の剥離や内部抵抗の減少等の防止をすることができ
る。また電極板の反りの発生を防止することもできる。
他方、第1従来例と比較して、ゴムローラ表面の適切な
くい込み凹部でマイクロクラックを形成するため、その
発生量は十分で軟化や真円度等の問題を解決することが
できる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を図面を参照し
つつ説明する。
【0014】本実施形態では、ニッケル水素二次電池の
正極板を軟化処理する乾式軟化処理装置に係るものであ
る。
【0015】前記正極板は、芯板に活物質を塗着・乾燥
して得られるものであって、前記芯板としては、厚さ
2.0mm、多孔度98%、平均孔径200μmの帯状
のスポンジ状ニッケル金属多孔体を用意した。また前記
活物質としては、水酸化ニッケル、水酸化コバルト、バ
インダー樹脂、水を重量比で100:10:0.5:3
0の割合で混合、攪拌してペースト状活物質を用意し
た。
【0016】前記正極板の製造工程としては、図1に示
すように、芯板11の厚みを調節する加圧工程(工程
)と、芯板11に活物質を塗着する塗着工程(工程
)と、活物質を乾燥させる乾燥工程(工程)と、活
物質を塗着した芯板11を圧延させる圧延工程(工程
)とを経て正極板10を作製し、続いて、図2に示す
乾式軟化処理装置1にて正極板10に軟化処理を施すこ
とによって、捲回動作に優れた正極板10を得ることが
できる。
【0017】前記工程では、厚さ2.0mmの芯板1
1を二つの鉄製調圧ロール20の間を通して厚さ1.8
mmの厚みに調整する。
【0018】前記工程では、芯板11を走行させなが
ら、芯板11の一方面にノズル21を用いて活物質を塗
着する。このときノズル21と芯板11との接近距離を
0.1mmに保つようにし、ノズル21からは一定量の
活物質を吐出するようにした。なお、活物質の芯板11
への塗着に当たって、その塗着面とは反対側である他方
面に、活物質が貫通しないようにするため、芯板11の
走行速度を7m/分と設定している。
【0019】前記工程では、芯板11に塗着された活
物質を乾燥手段22により乾燥させる。
【0020】前記工程では、活物質を塗着・乾燥した
芯板11に、圧延ローラ23によってローラプレスを行
い、その最終的な厚みを0.6mmに圧延する。
【0021】上記工程〜工程を経ることで、長尺状
態の正極板10を作製することができる。
【0022】次に、作製した正極板10が円滑な捲回動
作を行えるようにするため、その表面にマイクロクラッ
クを発生させる乾式軟化処理を施す。
【0023】この軟化処理を施すための乾式軟化処理装
置1は、図2に示すように、上下一対のエンドレスベル
ト2、2と、4組のローラ対5(5a〜5d)からなる
ローラ群55と、ゴムローラ対6とから構成されてい
る。
【0024】前記上下一対のエンドレスベルト2、2
は、長尺状態で供給された正極板10を上下から挟み各
ローラ間に導くものである。各エンドレスベルト2、2
は厚さ1.6mmで幅280mmに形成されている。な
お、正極板10の搬送方向は、図面に向かって左手から
右手方向(図に示す矢印方向)である。また、図に示す
8はエンドレスベルト2、2に張力を与えてガイドする
ガイドローラである。
【0025】前記ローラ対5は、直径50mmの金属製
円柱体から形成された金属ローラ3と、直径30mmの
金属軸芯4a(図3参照)にビッカース硬度が50°の
ウレタンゴム4bを厚さ10mmで被覆して、直径50
mmに形成されたゴムローラ4とを組み合わせて構成さ
れており、前記金属ローラ3と前記ゴムローラ4とは上
下方向に圧接状態で配置されている。なお、ローラ群5
5の4組のローラ対5をそれぞれ、図に示すように、前
記搬送方向上流側から下流側に向かって第1ローラ対5
a、第2ローラ対5b、第3ローラ対5c、第4ローラ
対5dとする。
【0026】このようにローラ対5は、金属ローラ3と
ゴムローラ4との間に正極板10を圧接させて、これを
ゴムローラ4に食い込ませながら金属ローラ3の曲周面
形状に沿って曲げ変形を与えるため、正極板10の表面
には搬送方向と直交する方向にマイクロクラック30
(図3参照)を連続的に狭い間隔で形成することができ
る。
【0027】このように金属ローラ3とゴムローラ4と
は同径に形成されているが、金属ローラ3の径がゴムロ
ーラ4の径の80%〜120%となるように形成しても
よく、90%〜110%に形成するとより好ましい。こ
れは金属ローラ3の径がゴムローラ4の径の90%を著
しく下回った径に形成された場合、金属ローラ3の食い
込みにより、過度にゴムローラ4の曲周面を変形させ、
極度な凹状変形部を形成することとなるので、正極板1
0の活物質層に大きな力が作用し、マイクロクラック3
0が深く入って、活物質層の剥離が生じる等の問題が生
じるからであり、他方、110%を著しく越えた径の場
合、金属ローラ3の食い込みによるゴムローラ4の曲周
面の変形が少なくなり、微細なマイクロクラック30を
得ることができないからである。
【0028】また金属ローラ3とゴムローラ4の上下配
置関係は、図2に示すように、第1ローラ対5aにおい
ては、上側に金属ローラ3、下側にゴムローラ4が配置
され、第2ローラ対5bにおいては、上側にゴムローラ
4、下側に金属ローラ3が配置され、続く第3ローラ対
5cは第1ローラ対5aと同様、第4ローラ対5dは第
2ローラ対5bと同様に配置されるように、金属ローラ
3とゴムローラ4の上下関係が隣り合うローラ対5ごと
に交互に入れ替わっている。このような配置により電極
板10の表裏両面に均等にマイクロクラック30を形成
することができる。
【0029】さらに、各ローラ対5の配置関係は、図に
示すように、4組のローラ対5の各圧接点7の高さ位置
が正極板10の搬送方向に向かって上下交互になるよう
に配置されている。なお、隣り合う圧接点7を結ぶ線の
水平に対する傾斜角θは、14°に設定されている。ま
た各ローラ対5の間隔h1、h2、h3は、同一間隔
で、それぞれ260mmに配置されている。このように
各ローラ対5を上下交互配置することで、正極板10が
各ローラ対5の圧接点7を通過する際に、折り返し曲げ
加工を受けることができ、より微細なマイクロクラック
30を確実に形成することができる。
【0030】なお、隣り合う圧接点7を結ぶ線の水平に
対する傾斜角θにおいては、5°〜25°であることが
好ましい。これは傾斜角が5°未満であると正極板10
に対する折り返し曲げ加工による効果が不十分なため、
マイクロクラック30を確実に形成することが不十分と
なり、また傾斜角が25°を超えると電極板に負荷がか
かりすぎて、クラックが深く入り過ぎることにより、活
物質層の剥離等が発生するからである。
【0031】この乾式軟化処理装置1は、正極板10を
搬送するために、ローラ群55の各ゴムローラ4を回転
駆動させる駆動手段が備えられている。この駆動手段
は、前記各ゴムローラ4をそれぞれ独立に回転できるよ
うに構成されており、各ゴムローラ4ごとに速度調整で
きるものである。第1ローラ対5aにおける回転速度は
20.0m/minとなるように設定されており、第2
ローラ対5bでは20.4m/min、第3ローラ対5
cは20.8m/min、第4ローラ対5dは21.2
m/minとなるように、各ローラ4の回転速度を正極
板10の搬送方向に漸次速く(それぞれ0.02%増
速)なるように設定されている。このように回転速度を
各ローラ対5ごとに変えることで電極板10に適正なテ
ンションを与えることができる。なお、第1ローラ対5
aの回転速度と、第4ローラ対5dの回転速度が0.0
1%〜0.10%増速する範囲であれば好適である。
【0032】また乾式軟化処理装置1は、正極板10を
各ローラ対5で圧接して、その表面にマイクロクラック
30を形成するために、ローラ群55の各金属ローラ3
が対向するゴムローラ4に向かって加圧する加圧手段が
備えられている。この加圧手段は、前記した各金属ロー
ラ3をそれぞれ単独に加圧できるように構成されてお
り、各金属ローラ3ごとに加圧調整できるものである。
第1ローラ対5aにおける圧接力は6kgf/cm2
なるように設定されており、第2ローラ対5bでは6k
gf/cm2、第3ローラ対5cは10kgf/cm2
第4ローラ対5dは10kgf/cm2となるように、
各ローラを加圧調整されている。
【0033】前記ゴムローラ対6は、正極板10の歪除
去作用を施すものであって、前記ローラ群55の正極板
10の搬送方向下流側に配置され、一対のゴムローラ1
4、15を上下方向に圧接状態に組合わせて構成されて
いる。このゴムローラ14、15は上述したゴムローラ
4と同様に金属軸芯4aにウレタンゴム4bを被覆して
形成されている。
【0034】またゴムローラ対6は、前記ローラ群55
の各ローラ対5の配置関係と同様に、前記第4ローラ対
5dの圧接点7とこのゴムローラ対6の圧接点7を結ぶ
線の水平に対する傾斜角θは14°に設定されると共
に、第4ローラ対5dとの間隔h4は260mmとなる
ように配置されている。
【0035】さらにゴムローラ対6は、一方の上側ゴム
ローラ14に前記加圧手段が設けられ、前記第3、4ロ
ーラ対5c、5dと同様の10kgf/cm2に加圧調
整されている。他方、下側ゴムローラ15には前記駆動
手段が備えられ、その回転速度は前記第4ローラ対5d
より0.02%増速した21.6m/minとなるよう
に設定されている。
【0036】上述したような乾式軟化処理装置1におい
て、長尺状態の正極板10をエンドレスベルト2、2に
挟持させ、第1ローラ対5aからゴムローラ対6まで、
搬送することにより、正極板10の表面にマイクロクラ
ック30を有した、捲回動作に優れた正極板10を得る
ことができる。
【0037】このようにして得られた正極板10を柔軟
性及びクラック発生数、クラック幅、クラック深さ、歪
・ソリ量を測定した。なお、柔軟性は作製された正極板
を110mm×60mmに裁断した後、これを100m
mの間隔をあけて配置した2つの支持治具上(図示せ
ず)に載置し、正極板10の中央にロードセルで200
gfの加重を加え、このときの曲げ深度を測定すること
により求めた。また、歪・ソリ量は前記裁断した正極板
10をフラットの面に置き、一方の端面部を押さえ、他
方の端面部がフラット面から上昇した量を測定すること
により求めた。
【0038】この結果、柔軟性は9.8mm/200g
f、クラック発生数は100本/20mm、クラック幅
は0.16mm、クラック深さは0.20mm、歪・ソ
リ量は0.1mmであった。
【0039】次に上記正極板10を用いたニッケル水素
二次電池の作製について説明する。
【0040】負極板としては、市販のMm(ミッシュメ
タル)La、Ni、Co、Mn、Alから構成される試
料を秤量し、混合後アーク溶解法により加熱溶解し、合
金組成としてMm3.55Co0.75Mn0.4Al0.8の組成か
らなる水素吸蔵合金を作製した。前記水素吸蔵合金を機
械粉砕し、合金粉末100重量部に対してカルボキシメ
チルセルロースのナトリウム塩(以下CMCと称す)を
0.15重量部、カーボンブラックを0.3重量部、ス
チレンーブタジエン共重合体(以下SBRと称す)を
0.8重量部、分散媒として水を添加した後、混練して
活性質を作製した。この活性質を芯材に塗着・乾燥を
し、加圧プレスを行うことで、負極板素材を製作でき
る。この負極板素材を上述した乾式軟化処理装置1に
て、軟化処理を施した後、これを裁断することによって
負極板を得ることができる。
【0041】次いで、軟化処理を施された正極板10と
負極板とを、ポリプロピレン樹脂繊維の不織布からなる
セパレータを介して重ね合わせた後、渦巻状に捲回する
ことにより電極群をそれぞれ作製した。これら電極群と
7NのKOHおよび1NのLiOHからなる電解液を有
底円筒状容器に収納することによりAサイズの円筒形ニ
ッケル水素二次電池を組み立てた。
【0042】このニッケル水素二次電池を5000個用
意し、短絡不良率を調べた。その結果、短絡不良率は
0.7%であることがわかった。
【0043】なお本発明は上記実施形態に示すほか、種
々の態様に構成することができる。
【0044】例えば、ローラ対5の配置関係において、
複数のローラ対5の圧接点7が水平に一直線上に位置す
るように構成してもよい。
【0045】このように構成した乾式軟化処理装置にお
いて、正極板10の表面にマイクロクラック30を形成
した後、その柔軟性及びクラック発生数、クラック幅、
クラック深さ、歪・ソリ量を測定した。この結果、柔軟
性は8.0mm/200gf、クラック発生数は80本
/20mm、クラック幅は0.19mm、クラック深さ
は0.23mm、歪・ソリ量は0.1mmであった。ま
た、この正極板10を用いてニッケル水素二次電池を作
製し、その短絡不良率を調べたところ、1.0%である
ことがわかった。
【0046】なお、ローラ対やゴムローラ対の組数を増
加して構成しても良い。また、金属ローラの径とゴムロ
ーラの径が若干異なるものを組み合わせた構成にしても
よい。さらに各ローラを圧接させる加圧手段の圧接力を
同一のものとした構成にしてもよい。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、軟化に必要十分なマイ
クロクラックを発生させることにより、真円度、内部抵
抗、内部短絡に関して優れた性質を持つと共に、反りの
ない捲回動作に優れた電極板を作製できる乾式軟化処理
装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電極板素材を製造する工程を示す構成図であ
る。
【図2】本発明の実施形態の乾式軟化処理装置を示す構
成図である。
【図3】そのローラ対の拡大図である。
【図4】第1従来例の乾式軟化処理装置を示す構成図で
ある。
【図5】第2従来例の乾式軟化処理装置を示す構成図で
ある。
【符号の説明】
1 乾式軟化処理装置 2 エンドレスベルト 3 金属ローラ 4 ゴムローラ 4a 金属軸芯 4b ゴム 5、5a〜5d ローラ対 6 ゴムローラ対 7 圧接点 10 正極板(電極板) 55 ローラ群
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉崎 雅也 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 福岡 孝博 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5H050 AA12 AA19 BA14 CA03 GA03 GA09 GA29 HA04 HA15 HA20

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯板に活物質を塗着・乾燥してなる電極
    板をローラ群によって搬送する間に前記活物質の層にマ
    イクロクラックを発生させる乾式軟化処理装置におい
    て、 金属ローラと、金属軸芯にゴムを被覆したゴムローラと
    を上下方向に圧接状態で配置してなるローラ対を、複数
    組水平方向に所定間隔をおいて配置して構成されるロー
    ラ群と、 長尺状態で供給された電極板を上下から挟んで複数組の
    ローラ対の上下ローラ間を通過する上下一対のエンドレ
    スベルトと、 各ローラ対の少なくとも一方のローラを回転駆動する駆
    動手段とを備え、 前記金属ローラと前記ゴムローラとがほぼ同径で、複数
    組のローラ対の上側のローラが隣り合うもの同士で一方
    が金属ローラ、他方がゴムローラとなっていることを特
    徴とする乾式軟化処理装置。
  2. 【請求項2】 金属ローラの径はゴムローラの径の90
    %〜110%である請求項1記載の乾式軟化処理装置。
  3. 【請求項3】 金属ローラの径は40〜60mmである
    請求項1又は2記載の乾式軟化処理装置。
  4. 【請求項4】 複数組のローラ対の各圧接点が水平に一
    直線上に位置する請求項1〜3のいずれかに記載の乾式
    軟化処理装置。
  5. 【請求項5】 複数組のローラ対の各圧接点の高さ位置
    が電極板の搬送方向に向かって上下交互に設定されてい
    る請求項1〜3のいずれかに記載の乾式軟化処理装置。
  6. 【請求項6】 隣り合うローラ対の圧接点を結ぶ線の水
    平に対する傾斜角が5°〜25°である請求項5記載の
    乾式軟化処理装置。
  7. 【請求項7】 各ローラ対ごとに圧接力を設定できる加
    圧手段を設け、かつその圧接力は電極板の搬送方向の上
    流側に対して下流側が大となるように設定されているこ
    とを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の乾式軟
    化処理装置。
  8. 【請求項8】 前記複数組のローラ対の回転速度が、電
    極板の搬送方向に漸次速くなっている請求項1〜7のい
    ずれかに記載の乾式軟化処理装置。
  9. 【請求項9】 前記ローラ群の搬送方向上流側に配され
    た最初のローラ対と、下流側に配された最後のローラ対
    とでは、その回転速度が、0.01%〜0.10%増加
    している請求項8記載の乾式軟化処理装置。
  10. 【請求項10】 前記ローラ群は4組のローラ対から形
    成されている請求項1〜9のいずれかに記載の乾式軟化
    処理装置。
  11. 【請求項11】 前記ローラ群の搬送方向下流側に金属
    軸芯にゴムを被覆した一対のゴムローラを上下方向に圧
    接状態で配置してなるゴムローラ対を備え、このゴムロ
    ーラ対の間にエンドレスベルトを通過させるように構成
    したことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載
    の乾式軟化処理装置。
  12. 【請求項12】 電極板がニッケル水素二次電池の正極
    板である請求項1〜11のいずれかに記載の乾式軟化処
    理装置。
  13. 【請求項13】 電極板の芯板はニッケルを含有した金
    属多孔体であって、活物質はニッケルを含有したもので
    ある請求項12記載の乾式軟化処理装置。
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