JP2002148814A - 印刷用刷版の画素密度複数段同時露光方法及びその装置 - Google Patents

印刷用刷版の画素密度複数段同時露光方法及びその装置

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JP2002148814A JP2000339838A JP2000339838A JP2002148814A JP 2002148814 A JP2002148814 A JP 2002148814A JP 2000339838 A JP2000339838 A JP 2000339838A JP 2000339838 A JP2000339838 A JP 2000339838A JP 2002148814 A JP2002148814 A JP 2002148814A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 印刷用刷版に複数の画素密度を有した印刷用
画像を記録形成でき、しかも高密度画像と低密度画像を
同時的に高速記録できるようにする。 【解決手段】 印刷用刷版4の表面に露光レンズから複
数本の光ビームを照射して複数画素のバンド幅で画像情
報をバンド状に記録する印刷用刷版露光装置において、
高密度画像バンドを形成する焦点距離の短い高密度露光
レンズ24bHと、この高密度露光レンズ24bHと干渉
しないように配置されて低密度画像バンドを形成する焦
点距離の長い低密度露光レンズ24bLと、低密度露光
レンズ24bLに入射する光ビームの本数を高密度露光
レンズ24bHよりも減少させるために複数の光ビーム
を個別にオンオフ制御し、しかも特定の画像領域に対し
電子マスクML、MHを具備して、前記高密度画像と低密
度画像を同時的に印刷用刷版4に記録することを特徴と
している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像信号により印刷
用刷版に画像情報を記録する印刷用刷版露光方法に関
し、更に詳細には、焦点距離の異なる高密度露光レンズ
と低密度露光レンズを用いて印刷用刷版を同時露光する
ことにより、高密度画像と低密度画像を混在状態で同時
的に高速記録できる印刷用刷版の画素密度複数段同時露
光方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータによる情報処理や画
像処理の技術が進歩するのに伴って、新聞印刷等の分野
においても、写真フィルムを介在させずにコンピュータ
からの画像信号によりレーザ光で直接印刷用刷版に描画
を行う方法が開発され、実用に供されている。
【0003】これらの印刷用刷版は、例えばPS版なる
名称で業界に周知であり、このPS版としては、アルミ
ニウム基板にあらかじめ感材を塗布した構造の刷版が非
常によく用いられている。この感材面をレーザ光で感光
させて、印刷用画像を印刷用刷版に記録形成するもので
ある。
【0004】従来、このような刷版に描画する方式とし
ては、ドラム面に印刷用刷版を巻装してレーザ描画する
ドラム回転方式と、平面台の上に印刷用刷版を固定して
レーザ描画する平面方式が知られている。本出願人はド
ラム回転方式について種々の発明を既に公開しており、
その中で、特開平10−142805号に記載した発明
を従来技術として次に説明する。
【0005】図15はマルチビームを用いた従来のドラ
ム回転方式の概略構成図である。図中、2はモータMに
よって矢印a方向に回転駆動される水平配置されたドラ
ムで、このドラム2の外周面に印刷用刷版4がスパイラ
ル状に巻装されている。即ち、刷版4の天線10と地線
12はドラム軸心g方向に対し角度θだけ傾斜して配置
されている。
【0006】露光器22から複数の光ビーム(例えば1
28本)が放出され、露光レンズ24bを介して印刷用
刷版4に照射される。この光ビーム群の照射幅が画像バ
ンド26の幅Bとなり、光ビームの本数が画像バンド2
6のドット数を与える。ドラム2の回転と露光レンズ2
4b等の光学系の移動によって、画像バンド26が印刷
用刷版2にスパイラルに記録されてゆく。
【0007】具体例として、光ビームの照射幅である画
像バンド幅Bを0.1408インチ(以下、0.14イ
ンチと称する)、光ビームを128本で構成する場合に
は、0.14インチ幅に128ドットの密度で情報が記
録される。換算すると、画像情報は1インチ当たり90
9ドットの画素密度で記録されることになる。
【0008】印刷用刷版4の傾斜角度θは、ドラム2が
1回転したときに開始側線6及び終了側線8が画像バン
ド幅Bだけずれるように設定されている。このとき、光
学系の相対移動速度をドラム2の1回転当たりにバンド
幅Bだけ移動するように設定すると、ドラム2の連続回
転と光学系の連続移動によって、印刷用刷版4の表面は
画像バンド26のスパイラルによって過不足なく埋め尽
くされる。光学系を静止させてドラム2を移動させても
よい。つまり、相対移動とは、光学系の移動でもドラム
の移動でもよいことを意味する。
【0009】露光器22も角度θで傾斜配置されている
から、画像バンド26も刷版4の天線10に平行に歪み
無く形成される。従って、画像バンド26のスパイラル
連続体が印刷用画像28となり、しかも印刷用刷版4を
角度θだけ傾斜配置させることによって、印刷用画像2
8は印刷用刷版4に対し歪み無く記録形成される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等によって開
発されたこの従来のドラム回転方式は、印刷用画像28
が傾斜歪みを有さない点で優れているが、次のような弱
点を有している。前述したように、印刷用画像28は画
像バンド26のスパイラル連続体であるから、その画素
密度は画像バンド26の画素密度に等しくなる。しか
も、印刷用刷版4の全面が同一の画素密度により形成さ
れる。例えば、前述したように、印刷用刷版4の全面が
1インチ当たり909ドットの画素密度で構成されると
いった単調な画像になってしまう。
【0011】新聞の印刷で説明すると、印刷用刷版4は
新聞1ページに相当し、この新聞1ページ全面が同じ画
素密度で形成されることを意味する。ところが、新聞の
紙面には、記事や広告など様々な情報が掲載される。広
告主にしてみれば、広告は一般の記事よりも鮮明に印刷
されることを希望しやすい。
【0012】このような希望を満足するためには、印刷
用刷版4を異なる複数の画素密度で構成することが必要
になる。ところが、従来のドラム回転方式では、単一の
画素密度で印刷用画像を形成することはできるが、複数
の画素密度で印刷用画像を形成することは困難である。
【0013】以上では、ドラム2の外周面に印刷用刷版
4を巻装した場合(ドラム外装回転方式という)につい
て説明したが、ドラム2の内周面に印刷用刷版4を巻装
した場合(ドラム内装回転方式)でも同様の困難があ
る。また、この問題は、単にドラム回転方式に限ったこ
とではなく、平面方式においても生じる。
【0014】従って、本発明の目的は、印刷用刷版に高
密度画像と低密度画像のような複数の画素密度を有した
印刷用画像を記録形成でき、しかも高密度画像と低密度
画像を印刷用刷版に同時的に記録することにより高速描
画を可能にする印刷用刷版の画素密度複数段同時露光方
法及びその装置を実現することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、印刷
用刷版の表面に露光レンズを介して所定本数の光ビーム
を照射して、印刷用刷版に画像バンドを形成しながら高
密度画像と低密度画像が混在した印刷用画像を記録する
印刷用刷版の露光方法において、高密度画像を形成する
工程では、高密度露光レンズにより画像バンド幅を幅狭
の高密度画像バンド幅に設定し、低密度画像領域に対し
て光ビームを遮断するように電子マスクを加えながら前
記幅狭の高密度画像バンドを印刷用刷版に形成して高密
度画像を記録し、低密度画像を形成する工程では、低密
度露光レンズにより光ビームの照射密度を低下させるよ
うに画像バンド幅を幅広の低密度画像バンド幅に拡大設
定し、この低密度画像バンド幅の片側又は両側の光ビー
ムの一部を遊休させて低密度画像バンド幅を前記高密度
画像バンド幅に等しくなるよう縮小設定し、高密度画像
領域に対し光ビームを遮断するように電子マスクを加え
ながら前記低密度画像バンドを印刷用刷版に形成して低
密度画像を記録し、これらの高密度画像形成工程と低密
度画像形成工程を印刷用刷版に対して同時的に処理して
印刷用画像を高速記録することを特徴とする印刷用刷版
の画素密度複数段同時露光方法である。
【0016】請求項2の発明は、前記低密度画像バンド
では1本の光ビームによって形成される1ドットのドッ
ト径を、高密度画像バンドのドット径よりも前記バンド
幅の拡大率に対応して増大させる請求項1に記載の印刷
用刷版の画素密度複数段同時露光方法である。
【0017】請求項3の発明は、前記印刷用刷版をドラ
ムの外周面又は内周面に巻装し、高密度露光レンズと低
密度露光レンズをドラムの軸心方向に干渉しないように
相対的に移動させながらドラムを回転させて印刷用刷版
に高密度画像バンドと低密度画像バンドを同時的にスパ
イラル形成し、両画像バンドにおいて長手方向のドット
が重ならないように画像バンドの行間隔時間を調整し
て、高密度画像と低密度画像が混在した印刷用画像を記
録する請求項2に記載の印刷用刷版の画素密度複数段同
時露光方法である。
【0018】請求項4の発明は、前記印刷用刷版を平面
状に配置し、この印刷用刷版に対し高密度露光レンズと
低密度露光レンズを相互に干渉しないように対向配置
し、印刷用刷版表面に対し両露光レンズを相対移動させ
て印刷用刷版に高密度画像バンドと低密度画像バンドを
平面的に形成し、両画像バンドにおいて長手方向のドッ
トが重ならないように画像バンドの行間隔時間を調整し
て、高密度画像と低密度画像が混在した印刷用画像を記
録する請求項1に記載の印刷用刷版の画素密度複数段同
時露光方法である。
【0019】請求項5の発明は、画素密度の異なる3以
上の画像から印刷用画像を構成する場合には、異なる画
素密度の数だけの露光レンズを相互に干渉しない位置に
配置し、最高密度の画像を前記高密度画像としてそれよ
り低密度の画像を前記低密度画像とし、これら複数の画
素密度の画像バンドを同時的に形成する請求項1に記載
の印刷用刷版の画素密度複数段同時露光方法である。
【0020】請求項6の発明は、印刷用刷版の表面に露
光レンズから複数本の光ビームを照射して複数画素のバ
ンド幅で画像情報をバンド状に記録する印刷用刷版露光
装置において、高密度画像バンドを形成する焦点距離の
短い高密度露光レンズと、この高密度露光レンズと干渉
しないように配置されて低密度画像バンドを形成する焦
点距離の長い低密度露光レンズと、高密度画像と低密度
画像を形成するために両露光レンズを印刷用刷版に対し
て相対的に個別に移動させる移動機構と、低密度露光レ
ンズに入射する光ビームの本数を高密度露光レンズより
も減少させるために複数の光ビームを個別にオンオフ制
御し、しかも特定の画像領域に対し電子マスクを掛ける
ために光ビーム群を完全遮断できる制御装置を具備し
て、前記高密度画像と低密度画像を同時的に印刷用刷版
に高速記録することを特徴とする印刷用刷版の画素密度
複数段同時露光装置である。
【0021】請求項7の発明は、軸心の周りに回転自在
なドラムと、このドラムの外周面又は内周面に巻装され
た印刷用刷版と、この印刷用刷版の所要位置に対向して
配置された高密度露光レンズ及び低密度露光レンズと、
両露光レンズをドラムの軸心方向に相対的に移動させる
移動機構を備えた請求項6に記載の印刷用刷版の画素密
度複数段同時露光装置である。
【0022】請求項8の発明は、平面台と、この平面台
に固定された印刷用刷版と、この印刷用刷版に対し所定
距離だけ離間して対向配置された高密度露光レンズ及び
低密度露光レンズと、両露光レンズを前記印刷用刷版に
対して相対的に平行にXY移動できる移動機構を備えた
請求項6に記載の印刷用刷版の画素密度複数段同時露光
装置である。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る印刷用刷版
の画素密度複数段露光方法及びその装置の実施形態を、
添付する図面を参照しながら詳細に説明する。
【0024】図1は本発明の第1実施形態を説明するド
ラム外装回転方式の概略構成図である。図中、2はドラ
ム、4は印刷用刷版、6は開始側線、8は終了側線、1
0は天線、12は地線、26は画像バンド、28は印刷
用画像、Mはモータ、Bは画像バンド幅、θは傾斜配置
角度、aはドラム回転方向である。これら符号部材の作
用効果は図18で説明したものと同一であるから、その
説明を省略し、他の部材について説明する。
【0025】この実施形態では、印刷用刷版4を露光す
る光学系は高密度光学系AHと低密度光学系ALからな
り、夫々を独立して移動させる高密度移動機構HHと低
密度移動機構HLが付設されている。高密度光学系A
Hは、光学台14H、レーザ光源16H、マルチビーム発
生器18H、音響光学変調器群20H、露光器22H及び
露光レンズ24bHから構成されている。同様に、低密
度光学系ALも、光学台14L、レーザ光源16L、マル
チビーム発生器18L、音響光学変調器群20L、露光器
22L及び露光レンズ24bLから構成されている。
【0026】音響光学変調器群20H、20Lには多数の
音響光学変調器AOMが横一列に整列しており、制御装
置からの信号で個々の音響光学変調器AOMがオンオフ
操作されてそれを通過する個々のレーザビームのオンオ
フ操作をしている。従って、例えば128本のマルチビ
ームが自在にオンオフ操作されながら露光レンズ24b
H、24bLを介して印刷用刷版4に露光される。
【0027】高密度光学系AHは光学台14H上に一体に
載置され、移動機構HHによりドラム軸g方向に平行に
移動される。同様に、低密度光学系ALも光学台14L
に一体に載置され、移動機構HLによりドラム軸g方向
に平行に移動される。両光学系AH、ALは移動に際して
相互に干渉しない位置に配置されている。低密度光学系
Lは露光レンズ器24と露光器22も光学台14に載
置されている。逆に、静止した光学台14H、14Lに対
しドラム2を逆方向に移動させても同じ結果が得られ
る。
【0028】また、制御装置Cは画像信号を出力する装
置で、コンピュータや専用電子装置から構成されてい
る。この制御装置Cからは高密度光学系AHを制御する
高密度画像信号と低密度光学系ALを制御する低密度画
像信号が同時的に出力されており、音響光学変調器群2
H、20Lを同時に制御して、高密度マルチビームと低
密度マルチビームを同時にオンオフ操作する。
【0029】マルチビームは他の方法によっても形成で
きる。例えば、マルチビームが幅方向に1振動する間に
露光器と組み合わせて多数本に分割される場合には、分
割時点の度に画像信号によりレーザ光源をオンオフ操作
することにより、マルチビーム全体のオンオフ制御を実
現できる。
【0030】次に、上記構成の作用について説明する。
但し、高密度光学系AHと低密度光学系ALの作用は基本
的に同一であるから、高密度光学系AHの作用を説明す
ることにより、同一部分に関しては低密度光学系AL
説明を省略する。
【0031】半導体レーザ等のレーザ光源16Hからで
た一本のレーザ光はグレーティングやウォラストンプリ
ズム等のマルチビーム発生素子18Hを通って、例えば
128本のマルチビームに分割される。これら多数のマ
ルチビームは音響光学変調器群20Hに入射するが、そ
の構成部材である音響光学変調器AOMはマルチビーム
の数だけ存在し、一本のレーザビームが一個の音響光学
変調器AOMに入射することになる。
【0032】制御装置Cはオンオフの時系列信号からな
る画像信号を出力し、このオンオフ信号により多数の音
響光学変調器AOMを同時的にスイッチ制御している。
このスイッチ制御により、横一列に配置される多数のレ
ーザビームを透過させたり遮断したりする。これらのレ
ーザビーム群は光ファイバーで構成した光源アレイから
なる露光器22Hに入り、露光レンズ24bHを介して刷
版4に照射される。
【0033】音響光学変調器群20Hを露光器22Hとし
て用いれば、別部材として露光器を設ける必要はない。
このときには、制御装置Cは露光器22Hを直接オンオ
フ制御するように設定される。また、露光器22Hを多
数のレーザ発生素子や発光ダイオードなどからなるマル
チビーム発生器で構成し、この個々のビーム発生器を制
御装置Cでオンオフ制御することもできる。
【0034】次に、ドット数の具体例について説明す
る。マルチビームの数が128本であるとすると、この
一本一本のレーザビームが制御信号によりオンオフ制御
され、128ドットのオンオフパターンからなる濃淡模
様が刷版4の画像バンド幅Bに記録される。ドラム2が
1回転する間に光学台14Hを矢印b方向にバンド幅B
だけ移動させると、刷版4上に画像バンド26がスパイ
ラル状に過不足無く連続形成される。
【0035】画像密度が1インチ当たり909ドット、
ドラム円周が46インチの場合には、画像バンド26の
円周方向は46×909=41814ドットで構成され
る。従って、制御装置Cから入力される制御信号は、バ
ンド幅に相当する128ドットの時系列信号を1円周当
たりに41814回繰り返して入力させてゆくことにな
る。
【0036】この具体例では、露光器22Hを通過する
全レーザビームの本数が128本の場合を説明している
から、画像バンド幅Bの最高密度は128本/バンドで
あり、この画像密度で形成される画像を高密度画像と
し、この高密度画像バンド幅BをBHで表す。
【0037】一方、このバンド幅Bを形成するレーザビ
ームの本数を減少させることにより、画像バンドを所望
の密度に低密度化でき、この低密度で形成される画像を
低密度画像とする。この低密度画像は低密度光学系AL
によって形成され、具体的には高密度露光レンズ24b
Hより焦点距離の長い低密度露光レンズ24bLによって
実現される。
【0038】低密度露光レンズ24bLを使用すること
によりドラム2に結像される像の長さ、即ちバンド幅B
HをBLに拡大する。このとき、BL>BHが成立する。B
Lの中に128本のビームが存在するから、128本の
ビームの内、片側又は両側の適当数のビームを休止させ
て低密度バンド幅をBLからBHに縮小化する。
【0039】このバンド幅の縮小化の理由は次のとおり
である。ドラム回転方式では、バンド幅Bが決まれば、
画像の傾斜歪みを無くすために設定される印刷用刷版の
傾斜角度θは一意的に決まる。この傾斜角度θは高密度
画像バンド幅BHに対応するように設定されるから、低
密度画像バンド幅BLも最終的には高密度画像バンド幅
Hに等しくなるように設定されることになる。従っ
て、前述した例では、128本から28本を遊休させ
て、低密度画像バンド幅BLを高密度画像バンド幅BH
縮小するのである。
【0040】この状況をレンズの公式を用いて説明す
る。入射側から露光レンズまでの距離を物体距離α、露
光レンズからドラムまでの距離を結像距離β、露光レン
ズの焦点距離をfとしたとき、レンズの公式から倍率m
はm=β/αで与えられる。できるだけシャープな像を
形成させるため、ドラム2のバンド像は露光レンズの焦
点近傍に結像される。従って、前記結像距離βは焦点距
離fにほぼ等しく設定されるから、倍率はm=f/αに
なる。
【0041】高密度用露光レンズの焦点距離をfH、低
密度用露光レンズの焦点距離をfLで表すと、露光レン
ズの焦点距離をfHからfLに変更すると、低密度画像バ
ンド幅BLはBL=BH×fL/fHとなり、焦点距離が長
くなるほどバンド幅も比例して長くなることが分かる。
このとき、バンドを構成するビームの1本が形成するド
ットの直径(以後、ドット径という)Sも、高密度ドッ
ト径をSH、低密度ドット径をSLで表すと、SL=SH×
L/fHの式に従って焦点距離に比例して変化する。こ
のように、露光レンズの焦点距離を変化させることによ
り、画像密度及びドット径を変化させることができる。
【0042】画像バンド26の片側又は両側のビームを
休止させるには次のようにする。個々のビームは音響光
学変調器AOMによりオンオフ制御されるから、片側又
は両側の適当数のビームを対応する音響光学変調器AO
Mにより常時オフに設定すれば、画像バンドのドット数
を128ドットから任意に低下させることが可能にな
る。従って、露光レンズの焦点距離をfHからfLに変更
することによりバンド幅をBHからBLに変更し、更にビ
ーム制御により不要ビームを休止させることによってB
LをBHに縮小して、低密度画像バンド幅と高密度画像バ
ンド幅を等しくなるように設定する。
【0043】上記では、露光レンズからドラムまでの距
離を露光レンズの焦点距離に等しくなるようにレンズ位
置を調整したが、ビーム全体をフォーカスすると像が小
さくなり過ぎることもある。例えば、バンド幅Bを0.
14インチ(約3.5mm)に設定するには、ドラム2
上の像の幅が約3.5mmになるように結像させる必要
があり、結像位置を焦点位置からずらせる必要性も生じ
る。従って、露光レンズからドラムまでの結像距離は常
に焦点距離に設定されるだけでなく、所定の画像バンド
を結像させるように任意に調整される。
【0044】図2は画像密度の第1変更方法の説明図で
ある。点線が低密度画像状態を示し、実線が高密度画像
状態を示す。この両画像状態は露光レンズ24bの焦点
距離によって決められる。焦点距離fHの高密度露光レ
ンズ24bHは印刷用刷版4から結像距離DH(≒fH
だけ離れて配置され、同様に低密度位置にある露光レン
ズ24bLは結像距離DL(≒fL)だけ離れて配置され
ている。このとき、fL>fH、従ってDL>DHの関係が
成立している。
【0045】入射光P1Hが高密度露光レンズ24bH
入射すると、高密度照射光P2Hは実線で示すように印刷
用刷版4に到達し、高密度画像バンド26Hを形成す
る。この狭い高密度画像バンド幅BHが、前述した例で
いえば0.14インチ(3.6mm)の画像バンド幅で
あり、この中に例えば128本のレーザビームが存在
し、128ドットの精細度で情報が記録される。即ち、
128ドット/0.14インチの高密度画像が形成され
る。従って、高密度位置レンズ24bHにより高密度画
像バンド26Hを印刷用刷版4に記録する。
【0046】一方、低密度画像を記録する場合には、低
密度露光レンズ24bLを使用する。この場合には、入
射光P1Lは点線のように拡がり、印刷用刷版4に幅広の
低密度画像バンド幅BLの低密度画像バンド26Lが形成
される。このとき、高密度画像バンド幅BHを基準とす
るから、両端からはみ出た斜線領域のレーザビームを遮
断して遊休領域26a、26aとし、低密度画像バンド
幅BLを高密度画像バンド幅BHに縮小する。つまり、1
28本より少ないレーザビームが幅BH内に包含される
低密度画像バンド26Lが形成されることになる。
【0047】例えば、96ドット/0.14インチの低
密度画像を構成する場合を考察する。これは、前記12
8ドット/0.14インチの高密度画像の3/4である
から、焦点距離がfL=fH×4/3の低密度露光レンズ
を用い、その低密度露光レンズ24bLを結像距離がDL
=DH×4/3の位置に配置する。このとき、BL=B H
×4/3となるから、はみ出た遊休領域26aを除去す
るには、両側に位置する32本(128×1/4=3
2)のレーザビームを音響光学変調器群20によって遮
断すればよい。この例では、遊休領域26aが低密度画
像バンド幅BLの両側に出現するから、両側のレーザビ
ームを遮断する必要がある。
【0048】図3は画像密度の第2変更方法の説明図で
ある。この場合には、低密度露光レンズ24bLを高密
度露光レンズ24bHより、図面上後退させるだけでな
く、少し下方に配置する。このようにすると、印刷用刷
版4の位置において低密度照射光P2Lの上端が高密度照
射光P2Hの上端と一致し、遊休領域26aが低密度画像
バンド幅BLの片側にのみ出現する。従って、遮断する
レーザビームが片側に集中するから、制御信号による音
響光学変調器群20の遮断操作が図2より簡単になる。
【0049】上記の説明では、露光レンズ24bH、2
4bLの結像位置をその焦点位置に設定したが、画像バ
ンド幅を決められた所定幅にとる必要があるから、焦点
位置に設定するとその所定幅に設定できない場合もあ
る。この場合には、結像位置を焦点位置からずらして結
像させることも生じる。
【0050】次に、1本のレーザビームが画像バンド内
に形成する1ドットについて考察する。図4はドラム上
に1本のレーザビームが形成する強度分布を示し、横軸
はドットの半径方向、縦軸は強度を表している。実線は
高密度画像バンド、破線は低密度画像バンドに形成され
るドットの強度分布である。
【0051】印刷用刷版4には感剤が塗布されており、
レーザビームの照射により感材の感度に応じてドット像
が感光形成される。感度が高い感材は微弱光まで全てに
感光するから、例えばX1の位置で得られる断面像がド
ット像になる。このとき、高密度ドット径はSHで与え
られ、低密度ドット径はSLで与えられる。逆に、低感
度の感材ではX2の位置で得られる断面像がドット像に
なり、高密度ドット径はSH、低密度ドット径はSLで与
えられる。
【0052】図5はドット像の概略説明図である。低密
度露光レンズ24bLの焦点距離fLを高密度露光レンズ
24bHの2倍に設定し、画像バンドがフォーカスの位
置に結像されたとしよう。このとき、高感度位置X1
は、低密度ドット径SLは高密度ドット径SHの2倍に拡
大され、低密度ドット32Lの面積は高密度ドット32 H
の2×2=4倍に拡大される。しかし、低感度位置X2
では、低密度ドット径S Lは高密度ドット径SHより大き
くはなるが2倍にはならない。従って、ドット面積にお
いても4倍には達しない。
【0053】このように、焦点位置に結像させた場合に
は、高密度と低密度のドット径の比率を焦点距離の比率
に一致させることもできるし、また感度調整によって任
意比率に設定することもできる。また、焦点位置からず
らせて結像させた場合には、高密度と低密度のドット径
の比率は焦点距離の比率に必ずしも一致するものではな
く、感度調整によっても自在に設定できる。
【0054】図6は低密度画像バンドの概略説明図であ
る。この低密度画像バンド26Lは低密度露光レンズ2
4bLによって刷版4上に形成され、前記高感度位置X1
で得られたドットから構成される。簡略のため、全ビー
ム数を6ビームとし、ドット倍率が2倍の場合を考察す
る。このケースでは3ビームが遊休領域26aとなるか
ら、バンド幅BHに含まれる低密度画像バンド26Lは3
ドットから構成される。高感度位置X1の条件からSL
2×SHであり、画像密度は高密度の1/2である。
【0055】低密度露光レンズ24bLによる露光はド
ラム2の回転中に連続的に行われ、高密度画像領域に対
しては全ビームを遮断する高密度マスクMHが加えられ
る。従って、低密度画像領域に対してのみ行L1、行L2
・・と連続露光されて、低密度画像バンド26Lがとス
パイラルに形成されてゆく。
【0056】図7は高密度画像バンドの概略説明図であ
る。この高密度画像バンド26Hは低密度露光レンズ2
4bHによって刷版4上に形成され、前記高感度位置X1
で得られたドットから構成される。図6と同様に、全ビ
ーム数は6ビームとし、この全ビームを有効使用するか
ら、バンド幅BHの高密度画像バンド26Hは6ドットか
ら構成される。高感度位置X1の条件からSH=1/2×
Lであり、画像密度は低密度画像バンド26Lの2倍に
なっている。
【0057】高密度露光レンズ24bHによる露光は、
ドラム2の回転中に連続的に行われ、低密度画像領域に
対しては全ビームを遮断する低密度マスクMLが加えら
れる。従って、高密度画像領域に対して行H1、行H2
行H3、行H4・・と連続露光されて、高密度画像バンド
26Hがとスパイラルに形成されてゆく。
【0058】本発明の重要な点は、高密度露光レンズ2
4bHによる露光と、低密度露光レンズ24bLによる露
光が印刷用刷版4に対し同時に行われることである。高
密度光学系AHと低密度光学系ALとは相互に干渉しない
ように配置されており、互いに独立に連続露光が行われ
るから、露光速度がそれだけ高速になる。この実施形態
では、両光学系AH、ALは同一の制御装置Cからの制御
信号で制御されているが、両光学系AH、ALに対する制
御装置Cを別個に設けてもよい。この場合には、必要な
ら両信号のタイミングや信号速度の調整が為される。
【0059】図8は印刷用刷版に形成される画像バンド
の概略説明図である。高密度画像バンド26Hと低密度
画像バンド26Lとはドラムの回転に従って同時に形成
されるが、高密度マスクMHと低密度マスクMLの作用に
より、実際には図8に示す画像バンド26が形成される
ことになる。
【0060】3ドットの低密度画像バンド26Lと6ド
ットの高密度画像バンド26Hが高密度画像バンド幅BH
にて等幅で接合されている。この場合、低密度ドット3
Lは縦横ともに高密度ドット32Hの2倍であるから、
例えば低密度の1行L1が形成される間に高密度の2行
1、H2が形成される必要がある。ドラム2の回転速度
aと光学系の送り速度Vbは高低画像バンド26H、2
Lにおいて同一であるから、制御装置Cから送られる
高密度信号と低密度信号に工夫が施される。
【0061】図9は制御装置から出力される高密度信号
と低密度信号のタイムチャートである。高密度信号HS
とEX2は図8の場合を示している。高密度信号HSと
低密度信号LSの両者において、6ドットを形成する1
行露光時間τは同一であり、極めて短時間である。両信
号における大きな違いは低密度行間隔時間TLが高密度
行間隔時間THの2倍に相当していることである。
【0062】ドラム回転速度がVa、高密度ドット径が
H、低密度ドット径がSLであるから、高密度行間隔時
間THと低密度行間隔時間TLはTH=SH/Va、TL=S
L/Vaで表される。この例ではSL=2×SHであるか
ら、TL=2×THになる。1行の露光が行われた後、行
間隔時間だけ待って次の行の露光が行われることを考え
ると、低密度信号LSで1行が露光される間に、高密度
信号HSでは2行が露光されることになる。
【0063】EX2は低感度位置X2の場合を示す。こ
の場合には、SL=4/3×SHであるから、TL=SL
aによりTL=4/3×THになることが分かる。つま
り、高密度行が4行露光される間に低密度行は3行露光
されるケースを示している。このように、行間隔時間T
H、TLを任意に設定することにより、画像密度の自在な
複数段同時露光を実現することができる。
【0064】図10は低密度画像が記録された印刷用刷
版の説明図である。低密度露光レンズ24bLにより低
密度画像バンド26L、26L・・が記録される。高密度
画像領域に対しては電子マスクMHが加えられるから、
この高密度領域には低密度露光レンズ24bLによる露
光は行われない。
【0065】図11は高密度画像が記録された印刷用刷
版の説明図である。高密度露光レンズ24bHにより高
密度画像バンド26H、26H・・が記録される。低密度
画像領域に対しては低密度電子マスクMLが加えられる
から、この低密度領域は高密度露光レンズ24bHによ
っては露光されない。高密度電子マスクMH及び低密度
電子マスクMLの作用により二重露光を防止している。
【0066】図12は高密度画像と低密度画像が記録さ
れた印刷用刷版の説明図である。高密度画像バンド26
Hと低密度画像バンド26Lとは同時的に形成されて行く
から、2段階に時分割して形成する場合よりも露光速度
は格段に速くなる。従って、高密度画像28Hと低密度
画像28Lが同時的に完成され、換言すると図10と図
11に示される状態が同時に達成されて図12の状態が
実現される。
【0067】図13は4枚の印刷用刷版を同時に露光す
る第2実施形態を示している。ドラム2の円周は2L
で、その軸長は2Wに設定されている。従来のドラムは
円周L及び軸長Wに設計されており、1枚の印刷用刷版
4を露光するタイプのものであった。従って、本実施形
態のドラム2には、円周方向に2枚で軸方向に2枚の合
計4枚の印刷用刷版が装填されることになる。
【0068】円周方向に高密度露光レンズ24bHと低
密度露光レンズ24bLが1組配置され、更に軸方向に
このレンズが2組配置される。制御装置Cからの画像信
号により、これら4枚の刷版4に対し同時的に高密度画
像と低密度画像が記録される。従って、この実施形態で
は露光速度が更に4倍まで速くなる。
【0069】図14は本発明の第3実施形態を説明する
平面記録方式の概略構成図である。図中、30は平面台
で、この上に印刷用刷版4が載置されている。この印刷
用刷版4の感光面に対し高密度光学系AHと低密度光学
系ALが配置されている。高密度光学系AHは露光器22
H及び露光レンズ24bHからなり、低密度光学系AL
露光器22L及び露光レンズ24bLから構成されてい
る。
【0070】高密度光学系AHは高密度移動機構HHによ
り、また低密度光学系ALは低密度移動機構HLにより個
別に駆動される。また逆に、印刷用刷版4を移動させて
もよい。高密度光学系AHと低密度光学系ALは刷版4に
対し同時的に露光を開始し、多数本の高密度画像バンド
26Hと低密度画像バンド26Lを描画することにより、
高密度画像28Hと低密度画像28Lを同時的に完成す
る。他の詳細は第1実施形態と同様であるから省略す
る。
【0071】また、本発明は図示しないドラム内装回転
方式に対しても適用できる。このドラム内装回転方式
は、ドラム2の内面に印刷用刷版4を内装し、光学系を
ドラム2の内部に配置する方式である。基本構成は図1
のドラム外装回転方式と同様で、高密度光学系AHと低
密度光学系ALがドラム2の内部空間に配置され、高密
度露光レンズ24bHと低密度露光レンズ24bLにより
内面配置された印刷用刷版4に高密度画像バンド26H
と低密度画像バンド26Lが同時的に記録されてゆく。
その他の手順はドラム外装回転方式と同様であるので、
その詳細を省略する。
【0072】前述したように、露光器22H、22Lを、
例えば128個の発光ダイオードやレーザ光源で構成す
ることもできる。この場合には、制御装置Cからの制御
信号や画像信号は直接露光器22H、22Lに入力され、
この信号により個々の光源がオンオフ制御されて、高密
度画像28Hと低密度画像28Lが印刷用刷版4に形成さ
れる。従って、図1に記載されたレーザ光源16H、1
L、マルチビーム発生器18H、18L及び音響光学変
調器群20H、20Lは、この例では不要になる。勿論、
音響光学変調器群20を露光器として使用してもよい
等、種々の公知技術を利用できる。
【0073】本発明に係る印刷用刷版同時露光方法及び
その装置は上記実施形態に限定されるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲における種々の変形例・設
計変更等をその技術的範囲内に包含するものであること
は云うまでもない。
【0074】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、高密度露光レ
ンズと低密度露光レンズにより高密度画像と低密度画像
を同時的に露光形成できるから、印刷用画像を印刷用刷
版に対し高速度に記録することができる。その結果、広
告主などの多様な希望を満足させられる画像密度の複数
段印刷のスピードアップと低価格化を可能にする。
【0075】請求項2の発明によれば、画像密度を変更
する場合に、光ビームの本数密度だけでなく、1ビーム
によって刷版に形成されるドット径も変化させることが
できるから、低密度画像と高密度画像の画像精細度の違
いを強調することができる。
【0076】請求項3の発明によれば、印刷用刷版を外
装又は内装したドラム回転方式に適用することによっ
て、ドットが相互に重ならないように高速に高密度画像
と低密度画像を同時記録しながら混在させた印刷用刷版
を作成することができる。
【0077】請求項4の発明によれば、広範囲に普及し
ている印刷用刷版の平面露光方式に本発明方法を適用す
ることにより、ドットが相互に重ならないように既存装
置に高密度画像と低密度画像を高速に同時的に混在形成
させる能力を付与することができる。
【0078】請求項5の発明によれば、画素密度の異な
る3以上の画像を同等数の高低密度露光レンズを用いて
高速に印刷用刷版に形成でき、新聞などの紙面に広範囲
の画像多様性を導入することができる。
【0079】請求項6の発明によれば、焦点距離の異な
る高密度露光レンズと低密度露光レンズを印刷用刷版に
対向させ、両レンズを個別に駆動して同時露光させる構
造を採用することにより、高密度画像と低密度画像を同
時形成しながら印刷用刷版を高速記録できる画素密度複
数段露光装置を提供できる。
【0080】請求項7の発明によれば、高密度露光レン
ズと低密度露光レンズを装填したドラム式露光装置を用
いることにより、高密度画像と低密度画像を同時形成し
ながら、印刷用刷版に画像を高速記録できるドラム回転
式の画素密度複数段露光装置を提供できる。
【0081】請求項8の発明によれば、高密度露光レン
ズと低密度露光レンズを装填した平面式露光装置を用い
ることにより、高密度画像と低密度画像を同時形成しな
がら、印刷用刷版に画像を高速記録できる平面式の画素
密度複数段露光装置を提供できる。このように、本発明
は上述の通り優れた実用的効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を説明するドラム外装回
転方式の概略構成図である。
【図2】画像密度の第1変更方法の説明図である。
【図3】画像密度の第2変更方法の説明図である。
【図4】ドラム上に形成される1本のレーザビームの強
度分布図である。
【図5】ドット像の概略説明図である。
【図6】低密度画像バンドの概略説明図である。
【図7】高密度画像バンドの概略説明図である。
【図8】印刷用刷版に形成される画像バンドの概略説明
図である。
【図9】制御装置から出力される高密度信号と低密度信
号のタイムチャートである。
【図10】低密度画像が記録された印刷用刷版の説明図
である。
【図11】高密度画像が記録された印刷用刷版の説明図
である。
【図12】高密度画像と低密度画像が記録された印刷用
刷版の説明図である。
【図13】4枚の印刷用刷版を同時に露光する第2実施
形態を示している。
【図14】本発明の第3実施形態を説明する平面記録方
式の概略構成図である。
【図15】マルチビームを用いた従来のドラム回転方式
の概略構成図である。
【符号の説明】
2はドラム、4は刷版、6は開始側線、8は終了側線、
10は刷版の天線、12は刷版の地線、14Lは低密度
光学台、14Hは高密度光学台、16Lは低密度レーザ光
源、16Hは高密度レーザ光源、18Lは低密度マルチビ
ーム発生器、18Hは高密度マルチビーム発生器、20L
は低密度音響光学変調器群、20Hは高密度音響光学変
調器群、22Lは低密度露光器、22Hは高密度露光器、
24bLは低密度露光レンズ、24bHは高密度露光レン
ズ、26は画像バンド、26Lは低密度画像バンド、2
Hは高密度画像バンド、28は印刷用画像、28Lは低
密度画像、28Hは高密度画像、30は平面台、32L
は低密度ドット、32Hは高密度ドット、ALは低密度
光学系、AHは高密度光学系、Bはバンド幅、BLは低密
度バンド幅、BHは高密度バンド幅、Cは制御装置、HL
は低密度移動機構、HHは高密度移動機構、MLは低密度
電子マスク領域、MHは高密度電子マスク領域、P1L
低密度入射光、P1Hは高密度入射光、P2Lは低密度照射
光、P2Hは高密度照射光、SHは高密度ドット径、SL
低密度ドット径、Vaはドラム回転速度、Vbは移動速
度、TLは低密度行間隔時間、THは高密度行間隔時間、
τは行露光時間である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年2月25日(2002.2.2
5)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項3
【補正方法】変更
【補正内容】

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷用刷版の表面に露光レンズを介して
    所定本数の光ビームを照射して、印刷用刷版に画像バン
    ドを形成しながら高密度画像と低密度画像が混在した印
    刷用画像を記録する印刷用刷版の露光方法において、高
    密度画像を形成する工程では、高密度露光レンズにより
    画像バンド幅を幅狭の高密度画像バンド幅に設定し、低
    密度画像領域に対して光ビームを遮断するように電子マ
    スクを加えながら前記幅狭の高密度画像バンドを印刷用
    刷版に形成して高密度画像を記録し、低密度画像を形成
    する工程では、低密度露光レンズにより光ビームの照射
    密度を低下させるように画像バンド幅を幅広の低密度画
    像バンド幅に拡大設定し、この低密度画像バンド幅の片
    側又は両側の光ビームの一部を遊休させて低密度画像バ
    ンド幅を前記高密度画像バンド幅に等しくなるよう縮小
    設定し、高密度画像領域に対し光ビームを遮断するよう
    に電子マスクを加えながら前記低密度画像バンドを印刷
    用刷版に形成して低密度画像を記録し、これらの高密度
    画像形成工程と低密度画像形成工程を印刷用刷版に対し
    て同時的に処理して印刷用画像を記録することを特徴と
    する印刷用刷版の画素密度複数段同時露光方法。
  2. 【請求項2】 前記低密度画像バンドでは1本の光ビー
    ムによって形成される1ドットのドット径を、高密度画
    像バンドのドット径よりも前記バンド幅の拡大率に対応
    して増大させる請求項1に記載の印刷用刷版の画素密度
    複数段同時露光方法。
  3. 【請求項3】 前記印刷用刷版をドラムの外周面又は内
    周面に巻装し、高密度露光レンズと低密度露光レンズを
    ドラムの軸心方向に干渉しないように相対的に移動させ
    ながらドラムを回転させて印刷用刷版に高密度画像バン
    ドと低密度画像バンドを同時的にスパイラル形成し、両
    画像バンドにおいて長手方向のドットが重ならないよう
    に画像バンドの行間隔時間を調整して、高密度画像と低
    密度画像が混在した印刷用画像を記録する請求項2に記
    載の印刷用刷版の画素密度複数段同時露光方法。
  4. 【請求項4】 前記印刷用刷版を平面状に配置し、この
    印刷用刷版に対し高密度露光レンズと低密度露光レンズ
    を相互に干渉しないように対向配置し、印刷用刷版表面
    に対し両露光レンズを相対移動させて印刷用刷版に高密
    度画像バンドと低密度画像バンドを平面的に形成し、両
    画像バンドにおいて長手方向のドットが重ならないよう
    に画像バンドの行間隔時間を調整して、高密度画像と低
    密度画像が混在した印刷用画像を記録する請求項1に記
    載の印刷用刷版の画素密度複数段同時露光方法。
  5. 【請求項5】 画素密度の異なる3以上の画像から印刷
    用画像を構成する場合には、異なる画素密度の数だけの
    露光レンズを相互に干渉しない位置に配置し、最高密度
    の画像を前記高密度画像としてそれより低密度の画像を
    前記低密度画像とし、これら複数の画素密度の画像バン
    ドを同時的に形成する請求項1に記載の印刷用刷版の画
    素密度複数段同時露光方法。
  6. 【請求項6】 印刷用刷版の表面に露光レンズから複数
    本の光ビームを照射して複数画素のバンド幅で画像情報
    をバンド状に記録する印刷用刷版露光装置において、高
    密度画像バンドを形成する焦点距離の短い高密度露光レ
    ンズと、この高密度露光レンズと干渉しないように配置
    されて低密度画像バンドを形成する焦点距離の長い低密
    度露光レンズと、高密度画像と低密度画像を形成するた
    めに両露光レンズを印刷用刷版に対して相対的に個別に
    移動させる移動機構と、低密度露光レンズに入射する光
    ビームの本数を高密度露光レンズよりも減少させるため
    に複数の光ビームを個別にオンオフ制御し、しかも特定
    の画像領域に対し電子マスクを掛けるために光ビーム群
    を完全遮断できる制御装置を具備して、前記高密度画像
    と低密度画像を同時的に印刷用刷版に記録することを特
    徴とする印刷用刷版の画素密度複数段同時露光装置。
  7. 【請求項7】 軸心の周りに回転自在なドラムと、この
    ドラムの外周面又は内周面に巻装された印刷用刷版と、
    この印刷用刷版の所要位置に対向して配置された高密度
    露光レンズ及び低密度露光レンズと、両露光レンズをド
    ラムの軸心方向に相対的に移動させる移動機構を備えた
    請求項6に記載の印刷用刷版の画素密度複数段同時露光
    装置。
  8. 【請求項8】 平面台と、この平面台に固定された印刷
    用刷版と、この印刷用刷版に対し所定距離だけ離間して
    対向配置された高密度露光レンズ及び低密度露光レンズ
    と、両露光レンズを前記印刷用刷版に対して相対的に平
    行にXY移動できる移動機構を備えた請求項6に記載の
    印刷用刷版の画素密度複数段同時露光装置。
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