JP2002148412A - 光学素子及び光学ピックアップ装置 - Google Patents

光学素子及び光学ピックアップ装置

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JP2002148412A
JP2002148412A JP2000342448A JP2000342448A JP2002148412A JP 2002148412 A JP2002148412 A JP 2002148412A JP 2000342448 A JP2000342448 A JP 2000342448A JP 2000342448 A JP2000342448 A JP 2000342448A JP 2002148412 A JP2002148412 A JP 2002148412A
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optical
optical element
gate
plate
mold
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JP2000342448A
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Noriyuki Adachi
宣幸 安達
Shinji Saito
伸次 斉藤
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生産上の取り扱いにおいて光学面に傷が付き
易くなるなどの問題を発生させることなく、小型化を図
る。 【解決手段】 光学面1上の有効径内に、光軸と同心の
突出部3を一体的に設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、光学記録
媒体に対して情報信号の書込み及び/又は読出しを行う
光学ピックアップ装置の対物レンズとして使用できる光
学素子及びこの光学素子を有して構成された光学ピック
アップ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光学記録媒体に対して情報信号の
書込み及び/又は読出しを行う光学ピックアップ装置が
提案されている。このような光学ピックアップ装置は、
光源からの光束を光学記録媒体の信号記録面上に集光さ
せる光学素子として、対物レンズを備えている。この対
物レンズとしては、プラスティックからなる非球面レン
ズが多く使用されている。
【0003】このように光学ピックアップ装置の対物レ
ンズとして使用されるプラスティックレンズは、生産工
程上における取り扱いを考慮し、図17に示すように、
結像に関与しない、いわゆるコバ101と呼ばれる部分
が、光学面102の外側に設けられているのが、一般的
な形状である。
【0004】ところで、近年、光学ピックアップ装置の
分野では、1枚のレンズでありながら、ディスク基板の
仕様の異なる2種類の光ディスクのいずれについても信
号記録面上にレーザスポットを集光させることができ
る、いわゆる輪帯レンズやホログラム付きレンズという
不連続な面をもつ光学素子が提案されている。例えば、
特開平7−302439号公報には、光学面に同心円の
球面、もしくは、非球面部分とこの球面、もしくは、非
球面部分の外周側にドーナツ状の部分とを設け、1枚で
2つの異なる焦点距離を有するレンズが記載されてい
る。また、特開平10−143906号公報には、ディ
スク基板の仕様の異なる2種類の光ディスクのいずれに
ついても収差性能が両立するように、光線束の通過する
領域を第1乃至第3に分割し、光束の割り振りをしてい
る光学素子が記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
な、光学ピックアップ装置の対物レンズとして使用され
る光学素子においては、小型化を追求すると、コバの廃
止または縮小が望まれる。しかしながら、コバを廃止ま
たは縮小すると、生産上の取り扱いにおいて、例えば光
学面に傷が付き易くなり、外観の品位を低下させてしま
う虞れが発生するなど、大きな問題が出てくる。
【0006】すなわち、図18に示すように、光学素子
の小型化のために、コバ101を縮小した場合、この光
学素子を例えば机の上に置いた場合、光学面102が机
上に接触することは明らかである。このようにコバ10
1を縮小した光学素子を取り扱う場合において、光学面
102に傷が付くことを防止するには、図19に示すよ
うに、コバ101を支持するように構成された専用のレ
ンズ置き台103を用いたり、光学面102に傷を付け
ない特殊な紙などの緩衝材を用意してその上に置くなど
の処置が必要である。このように、光学素子のコバ10
1を縮小または削除した場合には、この光学素子の置き
場所などについて新たな費用及び手間がかかってしまう
ことになる。
【0007】そこで、本発明は、上述の実情に鑑みて提
案されるものであって、生産上の取り扱いにおいて、光
学面に傷が付き易くなることや、置き場所などについて
新たな費用及び手間が発生することなどの問題を生ずる
ことなく、小型化が可能となった光学素子及びこのよう
な光学素子を対物レンズとして使用した光学ピックアッ
プ装置を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、本発明に係る光学素子及び光学ピックアップ装置
は、光学面上の有効径内に、光軸と同心の突出部を有す
ることを特徴とするものである。
【0009】また、本発明に係る光学ピックアップ装置
は、光源と、この光源より発せられた光束を光学記録媒
体の信号記録面上に集光させる対物レンズと、信号記録
面により反射された光束を検出する光検出器とを備え、
対物レンズは、光学面上の有効径内に、光軸と同心の突
出部を有していることを特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。
【0011】本発明に係る光学素子は、図1に示すよう
に、例えば、光学ピックアップ装置の対物レンズとして
使用されるものであり、表裏2面の光学面1,2のうち
の曲率の大きな光学面1上の有効径内に、光軸と同心の
ドーナツ型(円環状)の突出部であるリブ3を有してい
る。この光学素子は、リブ3も含め、光学用高分子材料
により一体的に射出成型によって形成される。
【0012】ここで、図2に示すように、1つの発光波
長を持つ半導体レーザを光源として用い、信号記録面が
2層となっている光ディスクにおける各信号記録面に対
して結像点を有する光学ピックアップ装置用の対物レン
ズについて考える。この対物レンズにおいて、光軸付近
の突出部104は、波面を第2の光ディスク105bの
信号記録面に集光させ、突出部104の外周の光学面1
02は、第1の光ディスク105aの信号記録面に波面
を集光させる。
【0013】ここで、第1の光ディスク105aに着目
すると、突出部104を経て第2の光ディスク105b
の信号記録面に結像される光束は、第1の光ディスク1
05aの信号記録面においては集光せずにボケた状態と
なるため、その反射光の強度は非常に弱く、主信号に対
しての干渉信号や雑音信号となることはない。これは、
第2の光ディスク105bについても同様であり、これ
らの現象は、カメラのファインダーに多少のゴミが付着
しても殆ど気にならないのと同様の現象である。ここ
で、第2の光ディスク105bが無いとすると、図2に
おいて点線で示した該第2の光ディスク105bの信号
記録面上に集光する光束は、機能を持たない光束という
ことになる。つまり、突出部104の表面部を遮光して
も、あるいは、突出部104における光学面を削除して
も、第1の光ディスク105aの信号記録面に記録され
た情報信号を読み出すことについては、何ら影響を及ぼ
さない。
【0014】本発明に係る光学素子についても同様のこ
とが言える。すなわち、リブ3が設けられていること
は、このリブ3の周囲の光学面1を透過する光束が集光
することに対しては、何ら影響を及ぼすものではない。
【0015】この光学素子は、図3に示すように、本発
明に係る光学ピックアップ装置の対物レンズとして使用
することができる。光源となる半導体レーザ4から発せ
られた光束は、対物レンズに入射する。この光束は、対
物レンズの光学面1,2のうちの半導体レーザ4側に凸
となされた曲率半径が小なる光学面2から該対物レンズ
に入射し、光ディスク105a側に凸となされた曲率半
径が大なる光学面1を介して該対物レンズより出射し
て、光ディスク105aの信号記録面上に集光される。
【0016】この光学ピックアップ装置においては、光
ディスク105aの信号記録面上に集光された光束は、
該信号記録面により反射され、図示しない光検出器によ
り検出される。
【0017】本発明に係る光学素子の出射側の光学面1
には、上述したように、光軸と同心のドーナツ型(円環
状)のリブ3が形成されており、このリブ3の先端面は
リブ面5となっている。光ディスク105aの信号記録
面上に集光する光束は、リブ3の周囲の光学面1を透過
した光束及びこのリブ3に囲まれた領域を透過した光束
である。
【0018】リブ3を配置する位置は、図1に示したよ
うに、曲率が大きなほうの光学面1上でもよいし、曲率
が小さなほうの光学面2上であってもよい。すなわち、
リブ3は、どちらの光学面上にあってもよく、あるい
は、両方の光学面上にあってもよい。
【0019】また、上述の実施の形態においては、光学
素子を机上等に置いた場合の姿勢を安定させるため、リ
プ3の形状をドーナツ形状とし、その先端面であるリブ
面5の形状を平面としているが、このリブ面5の形状
は、平面に限られず、図6中の(c)に示すように、R
形状としてもよい。さらに、リブ3の形状は、上述した
ようなドーナツ型に限定されず、図4に示すように、円
形状としてもよく、あるいは、図5に示すように、十字
型などの異形状としてもよい。すなわち、リブ3は、光
学面上に存在し、光学素子を平置きしたときに光学面が
載置面に接触しないようにできるものであれば、形状は
問わない。
【0020】なお、本発明の説明における光学面は、光
学面を形成するための金型の表面部を加工する時に使わ
れた表面研削用のバイトによって研削された面の全面を
意味するものである。ただし、図18に示すように、従
来の光学素子に見られるような、曲面から繋がった光学
面最外周のフランジ面はこれに該当しない。
【0021】本発明に係る光学素子においては、光学面
上にリブ3を有していることにより、治具などの特別な
部材を利用することなく、光学面に傷を付けずに、机上
などに放置することができ、取り扱いが極めて容易であ
る。
【0022】さらに、この光学素子においては、金型加
工上において、光学面を形成する面の加工とリブを形成
する部分の加工とを同時に行うことができるので、光学
面の頂点(中心)における法線方向とリブ面5との垂直
度の確保を容易に実現することができ、このリブ面5を
基準として光学素子の位置決めを行うことにより、この
光学素子の性能を維持したままで光学ピックアップ装置
等に組み込むことが容易である。
【0023】なお、従来の光学素子においては、光学面
を形成する金型とコバ部を形成する金型とが別体である
のが一般的であったため、該光学面とコバ部との位置ず
れが起こり、このコバ部を基準として光学素子を位置決
めして光学ピックアップ装置に組み込んだ場合、例え
ば、コマ収差の発生など、光学性能の劣化が生ずるとい
う問題があったが、本発明に係る光学素子においては、
この問題は解決されている。
【0024】上述のように光学面上にリブ3を設ける場
合、必要以上にリブ3の幅を広くすることは望ましくな
い。リブ3の幅については、光学設計による収差への影
響、内面反射による影響など、光学素子の仕様に応じた
総合的な判断が必要である。その際の一つの目安となる
のが、以下の式(1)である。この式(1)において、
fは、光学素子の焦点距離、dは、リブ3の幅、Hは、
リプを設ける側の光学面の最外径である。
【0025】d/f<H/7f ・・・(1) もし、リブ3の幅を広くして、この式(1)に示す条件
を外れてしまうと、この光学素子により集光される光線
の強度が著しく低下することになり、例えば、この光学
素子を対物レンズとして用いた光学ピックアップ装置に
より光学記録媒体より情報信号を読出した場合に検出強
度が悪化するなどの問題が生じ、好ましくない。
【0026】そして、リブ3の縦断面形状は、光学面を
転写する金型の加工や成形のやり易さを考慮して、図6
中の(a)及び(b)に示すように、台形とした方が望
ましい。また、リブ3の縦断面形状を台形とすることに
より、光学面から射出する収束光束を遮らない形状とす
ることができる。ここで、図7に示すように、光学素子
の光軸方向に対する各リプ側面(ドーナツ形状の外周側
の側面及び内周側の側面)のなす角度をθ1、θ2とし
たとき、以下の式(2)が満足されることが好ましい。
なお、ここで、θの符号については、図7の紙面上にお
いて、反時計回り方向を正としている。
【0027】|θ1−θ2|<60°・・・(2) もし、式(2)の範囲を超えると、この光学素子を形成
するための金型を加工するとき、研削バイトと一体とな
って回転操作される、いわゆるB軸と呼ばれる回転体を
大きく回動させなければならず加工が困難となるととも
に、場合によっては、研削加工が済んだ面とB軸とが干
渉する虞れが生じ、望ましくない。
【0028】そして、この光学素子においては、リブ
は、この光学素子の射出成型時におけるゲート跡である
こととしてもよい。すなわち、この場合には、図8に示
すように、射出成型におけるゲートGを光学素子の光学
面上となる位置、特に光学面の頂点付近となる位置に設
けて、該光学面の略々法線方向より溶融樹脂を流入させ
るようにする。射出成型におけるゲートGを光学素子の
光学面上となる位置に設けると、従来の、図20に示す
ように、例えば光学面の側方部から樹脂を流入させる方
式に比べて、樹脂の流入を妨げる要因がなく、樹脂の滑
らかな注入が可能である。この場合、注入された樹脂
は、金型内で放射状に広がり、満たされて行き、形をつ
くる。そのため、分子配向も流入方向に倣った放射状の
ものとなり、部分的な屈折率のばらつきがなくなるなど
不都合を生じなくなる。
【0029】また、従来ゲート方式においては、樹脂の
流入方向とこれに対する直角方向とで、面形状の非対称
性が現れやすいという問題があり、金型が軸対象形状で
あるために金型上でこのような非対称性を修正すること
は不可能であった。この点、本発明に係る光学素子にお
いては、樹脂の流入個所を光軸上とすることにより、光
学面の非対称性が生じにくくなっており、コマ収差や非
点収差の発生を抑えることにもなり、光学性能の優れた
光学素子を得ることができる。
【0030】さらに、従来のようなゲート方式において
は、いわゆるゲートシールが起こり易くなっていた。こ
のゲートシールは、体積の大きな部分と小さな部分と
で、冷却時の樹脂の固化速度に差があるために起こる。
従来のゲート方式においては、最も厚い光学素子の中心
部分よりも薄い縁部分の方が体積としては少ないので、
薄い部分の方が樹脂の固化速度が速い。そして、樹脂は
光学素子の縁部分から注入されていたので、金型内に樹
脂が充分に充満する前に、固化して樹脂によって流路が
閉ざしてしまう虞れがあったのである。
【0031】本発明に係る光学素子においては、最も体
積の大きい場所にゲートが配置されているので、従来一
般に用いられてきたサイドゲート方式に比較して、シー
ル時間を遅らせることができる。そのため、この光学素
子においては、保圧段階で充填樹脂を注入するときに、
ゲートシールが起こる前に、金型内にある樹脂を内部か
ら押し広げるように圧力をかけることができ、金型の転
写性の向上や、成形安定性を図ることができる。これは
射出成形をするうえでは極めて大きな効果であり、従来
のゲート方式では全く考えられないことである。
【0032】これにより、径方向の収縮率の差がなくな
り、真円度の良好な光学素子を成形することができる。
これは、この光学素子を光学ピックアップ装置の対物レ
ンズとして用い、二軸アクチュエータに組み込むときな
どにおいて、レンズの径方向の位置のばらつきがないと
いう良好な特性を実現し、特に好ましい特性となる。
【0033】さらに、光学素子の外周縁側に位置決め基
準面となるフランジ部を設ける場合、このフランジ部の
主面部は、平面である必要がある。しかし、従来のゲー
ト方式においては、光学面の面形状を設計値に追いこむ
ために保圧を高めに設定するような成形条件を採った場
合など、フランジのゲート近傍の平面部が膨らんでしま
い、光学素子の位置決めの精度を確保できないという問
題があった。
【0034】本発明に係る光学素子においては、ゲート
がそのフランジの平面部から離れているので、高保圧と
しても、フランジの平面部の平面度を良好に維持でき
る。
【0035】また、この光学素子においては、光学素子
の最も厚い部分にゲートを設けて形成されるので、ゲー
ト深さを多く取ることができ、この場合には、肉盗み的
な効果をも引き出すことができるので、成形条件で言
う、いわゆるひけ位置の余裕量を確保することができ、
また、光学素子の重量も軽減することができる。このこ
とは、光学素子を形成する材料費の減少や、二軸アクチ
ュエータに取り付けた場合の共振周波数の調整などにお
いて、有利な特性となる。
【0036】このように、光軸上となる位置に射出成型
におけるゲートを設けた場合、図9に示すように、ゲー
ト跡が光学面1から突出するようにして、このゲート跡
を上述のリブ3とすることができる。
【0037】なお、ゲート跡が光学面に対して没入した
状態となるようにしてもよい。この場合には、リブは、
ゲート跡とは別途に設ける必要があるが、上述したよう
な、成型条件についての特性は実現することができる。
ゲートを設ける光学面は、曲率半径が大きい方の光学面
でも、小さい方の光学面でもよい。
【0038】射出成型時の樹脂の流入の角度は、光学面
に対する法線方向であることが好ましいが、金型構造上
の制約などから、斜め方向としてもよく、また、ゲート
は、必ずしも光軸上に無くても、光学面上であれば、側
縁部分より注入するよりは良好な特性が得られる。
【0039】ゲート跡が光学面に対して没入するように
した光学素子としては、図10、図11及び図12に示
すように、ゲートの光学素子の内部への入り量を、適宜
設定することができる。図11及び図12に示すよう
に、ゲート跡6が光学面1より大きく没入した形状の光
学素子を形成するには、図13に示すように、側面部に
樹脂の流出部106を有する軸状のゲートを用いて、樹
脂の流れる方向に対して直角方向に樹脂を流出させると
よい。
【0040】また、金型内への樹脂の流入は、一箇所に
おいて行われることに限定されず、ゲ−トを多点の流出
部を有するものとして、多数箇所において同時に行われ
ることとしてもよい。さらに、図14に示すように、ゲ
ートは、円形状(ドーナツ状)のものとしてもよい。ま
た、ゲートは、図15に示すように、十字形などの異形
のものとしてもよい。
【0041】なお、本発明に係る光学素子は、1焦点用
のレンズとして形成されることに限定されず、多焦点用
のレンズとして形成されることとしてもよく、さらに、
凹レンズとして形成されることとしてもよい。
【0042】上述のような本発明に係る光学素子を形成
するには、図16に示すように、いわゆる3プレート式
の金型を用いることが望ましい。2プレート式の金型で
は、光学面を形成するインサートは、パーティングライ
ンに対して垂直方向に配置しなくてはならないので、ゲ
ートを光学面上に垂直に設けると、型開き後に、成型さ
れた光学素子を金型から取出すことが困難となるからで
ある。
【0043】この3プレート式の金型は、図16に示す
ように、固定側型板107と、可動側型板108とを有
し、これら固定側型板107及び可動側型板108間
に、第1のプレート109、第2のプレート110及び
第3のプレート(ランナストリッパプレート)111を
備えている。第1のプレート109と第2のプレート1
10との間は、第1のパーティングラインPL1となっ
ている。第2のプレート110と第3のプレート111
との間は、第2のパーティングラインPL2となってい
る。また、第3のプレート111と固定側型板107と
の間は、第3のパーティングラインPL3となってい
る。
【0044】この3プレート式の金型においては、熔融
した樹脂は、固定側型板107に取付けられたローケー
トリンク112及びスプルブッシュ113を介して注入
されて、第3のプレート111と第2のプレート110
との間に形成されたランナ形成部114に流入する。そ
して、このランナ形成部114に流入した樹脂は、第2
のプレート110に保持された固定側金型115のスプ
ール形成部116を経て、このスプール形成部116の
先端側のピンポイントゲートを介して、この固定側金型
115と第1のプレート109に保持された可動側金型
117とにより形成されているキャビティ118内に流
入する。このキャビティ118内において、光学素子が
成型される。
【0045】そして、可動側型板108を固定側型板1
07より離間する方向に移動させると、この可動側型板
108に対して固定された第1のプレート109が第2
のプレート110より離間する方向に移動される。この
とき、第2のプレート110は、ストップボルト120
によって第3のプレート111より所定距離以上には離
れないようになっているので、第1のパーティングライ
ンPL1が開き、第1のプレート109と第2のプレー
ト110とが離間する。また、可動側型板108及び第
1のプレート109に挟持されたイジェクタプレート1
19に基端側を保持された可動側金型117は、可動側
型板108とともに、固定側金型115より離間され
る。なお、第1のプレート109とイジェクタプレート
119との間には、スプリング120が配設されてい
る。
【0046】このようにして第1のパーティングライン
PL1が開いたときに、スプル、ランナは固定側に残さ
れ、ピンポイントゲート部が自動的に切断され、成形品
である光学素子とランナとが分離される。
【0047】次に、第2のプレート110が引っ張られ
て第2のパーティングラインPL2が開く。このとき、
ランナ及びスプールは、ロックピン122によって固定
されているので固定側に残る。
【0048】最後に、ストップボルト120を介して第
3のプレート111を固定側型板107より離間させる
と、第3のパーティングラインPL3が開き、ランナと
スブルは、ロックピン122より外れて、取出される。
【0049】なお、この3プレート式の金型は、図示し
ない複数の固定側金型115及び可動側金型117を備
えた「複数取り」の構成を有している。各固定側金型1
15及び可動側金型117が形成しているキャビティ1
18は、ぞれぞれスプール形成部116及びランナ形成
部114を介して、1個のスプルブッシュ113につな
がっている。すなわち、各キャビティ118に対応する
各ランナ形成部114は、スプルブッシュ113を中心
として放射状に配列されて形成されている。
【0050】
【発明の効果】上述のように、本発明に係る光学素子
は、光学面上の有効径内に、光軸と同心の突出部を有し
ている。また、本発明に係る光学ピックアップ装置は、
光源と、この光源より発せられた光束を光学記録媒体の
信号記録面上に集光させる対物レンズと、信号記録面に
より反射された光束を検出する光検出器とを備え、対物
レンズは、光学面上の有効径内に、光軸と同心の突出部
を有している。
【0051】そのため、この光学素子及びこの光学ピッ
クアップ装置の対物レンズは、机上などに載置しても、
突出部が床面に当接して支持されるため、光学面が該床
面に当接することがない。したがって、この光学素子及
びこの光学ピックアップ装置の対物レンズにおいては、
机上などに載置された場合に光学面を保護するためのフ
ランジ状のコバを設ける必要がない。
【0052】すなわち、本発明は、生産上の取り扱いに
おける光学面に傷が付き易くなるなどの問題を発生させ
ることなく、小型化が可能となされた光学素子及びこの
ような光学素子を対物レンズとして使用した光学ピック
アップ装置を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光学素子の構成を示す縦断面図で
ある。
【図2】光学素子における集光の原理を示す縦断面図で
ある。
【図3】本発明に係る光学ピックアップ装置の構成を示
す縦断面図である。
【図4】本発明に係る光学素子の構成の他の例を示す縦
断面図である。
【図5】本発明に係る光学素子の構成のさらに他の例を
示す正面図である。
【図6】上記光学素子の要部の構成を示す断面図であ
る。
【図7】上記光学素子の要部の形状を説明する断面図で
ある。
【図8】上記光学素子を製造するにあたってのゲートの
構造を示す側面図である。
【図9】ゲート跡を利用した本発明に係る光学素子の構
成を示す縦断面図である。
【図10】ゲート跡を光学面に没入させた光学素子の構
成を示す正面図及び縦断面図である。
【図11】ゲート跡を中心部付近まで光学面より没入さ
せた光学素子の構成を示す正面図及び縦断面図である。
【図12】ゲート跡を光学面より没入させて貫通させた
光学素子の構成を示す正面図及び縦断面図である。
【図13】図12に示した光学素子を形成するためのゲ
ートの構成を一部を破断して示す側面図である。
【図14】ゲート跡をリング状とした光学素子の構成を
示す正面図及び縦断面図である。
【図15】ゲート跡を十字形とした光学素子の構成を示
す正面図である。
【図16】本発明に係る光学素子を形成するための金型
の構成を示す縦断面図である。
【図17】従来の光学素子の構成を示す縦断面図であ
る。
【図18】従来の光学素子の構成の他の例を示す縦断面
図である。
【図19】従来の光学素子及びこの光学素子を支持する
ための冶具の構成を示す縦断面図である。
【図20】従来の光学素子を製造するにあたってのゲー
トの構造を示す側面図である。
【符号の説明】
1,2 光学面、3 リブ、4 光源、5 リブ面

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学面上の有効径内に、光軸と同心の突
    出部を有することを特徴とする光学素子。
  2. 【請求項2】 射出成型によって形成されたものであっ
    て、 突出部は、射出成型時におけるゲート跡であることを特
    徴とする請求項1記載の光学素子。
  3. 【請求項3】 突出部は、光学面からの射出光束を遮ら
    ない形状となっていることを特徴とする請求項1記載の
    光学素子。
  4. 【請求項4】 光源と、 上記光源より発せられた光束を光学記録媒体の信号記録
    面上に集光させる対物レンズと、 上記信号記録面により反射された上記光束を検出する光
    検出器とを備え、 上記対物レンズは、光学面上の有効径内に、光軸と同心
    の突出部を有していることを特徴とする光学ピックアッ
    プ装置。
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