JP2002147455A - 軸受装置、及び、タービン - Google Patents

軸受装置、及び、タービン

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JP2002147455A
JP2002147455A JP2000339268A JP2000339268A JP2002147455A JP 2002147455 A JP2002147455 A JP 2002147455A JP 2000339268 A JP2000339268 A JP 2000339268A JP 2000339268 A JP2000339268 A JP 2000339268A JP 2002147455 A JP2002147455 A JP 2002147455A
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oil
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oil supply
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Takaaki Kaikogi
高明 貝漕
Zenichi Yoshida
善一 吉田
Kazuhiko Yamashita
一彦 山下
Yutaka Ozawa
豊 小澤
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 負荷能力を良好に維持しつつ、潤滑油の供給
量を低減可能な軸受装置、及び、ロータを大径化して容
易に大容量化できるタービンの提供。 【解決手段】 蒸気タービン1に備えられた軸受装置3
0は、軸受面34をもった軸受パッド32を複数備え
る。各軸受パッド32とロータ12,25との隙間に
は、ロータ12の軸方向に配設された複数の給油孔3
6,37a,37b,38a,38bを有する給油ノズ
ル35から潤滑油が供給される。そして、制御装置50
を介して流量調整弁V1〜V3の開度を調整することに
より、給油孔36〜38b間で給油量を変化させること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軸受装置、及び、
軸受装置を備えたタービンに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、ケーシング内で作動流体を膨
張させることにより、ロータ(回転軸)を回転させて動
力を発生する蒸気タービンやガスタービンといったター
ビンが様々な分野において幅広く利用されている。この
種のタービンでは、回転するロータを支持するために軸
受装置を設けることが不可欠となるが、タービンの大容
量化に基づくロータの大径化に伴い、軸受装置について
も従来から各種の改良が施されている。このような軸受
装置の一例としては、例えば、特開昭60−15751
2号公報によって開示されたものが挙げられる。
【0003】同公報に記載された軸受装置は、いわゆ
る、ティルティングパッド形の軸受であり、軸受面をも
った軸受パッドを複数備える。また、複数の軸受パッド
のうち、下側に位置する2体の軸受パッドに対しては、
ロータ(回転軸)の回転方向上流側の端部に近接させた
状態で各1体の給油ノズルが配置されている。各給油ノ
ズルは、ロータの軸方向に配設された複数の給油孔を有
し、潤滑油供給源から潤滑油の供給を受ける。これによ
り、下側に位置する2体の軸受パッドの軸受面とロータ
のジャーナルとの隙間には、各給油ノズルの各給油孔か
ら吹き出された潤滑油が供給される。そして、下側2体
の軸受パッドに対して供給された潤滑油は、ロータの回
転に伴い、ロータの回転方向に流動する。これにより、
ロータのジャーナルと各軸受パッドの軸受面との隙間に
は、潤滑油の油膜が形成され、ロータは、当該油膜によ
って支持される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一方、近年では、大容
量タービンの更なる大容量化のために、ジャーナル(ロ
ータ)を大径化することが進められている。この場合、
軸受油量、損失は、ジャーナル径の3乗、及び、軸受幅
に比例することから、ジャーナルを大径化すれば、それ
だけ必要油量、損失も増大化することになる。また、こ
れに伴い、タービン全体で必要とされる潤滑油量も必然
的に増加する。しかしながら、上述したように構成され
た従来の軸受装置に関しては、各軸受パッドと回転軸と
の隙間に供給された潤滑油のうち、かなりの量が各軸受
パッドの側縁部から滲出してしまうという問題が指摘さ
れている。このため、従来の軸受装置では、負荷能力を
良好に維持しつつ、潤滑油の量を低減させることが困難
であった。
【0005】また、いわゆるティルティングパッド形の
軸受装置では、主として下側に位置する軸受パッドによ
ってロータが支持されることから、本来、上側の軸受パ
ッドに対する給油量は少量で足りる。これに対して、大
容量のタービンでは、蒸気供給の仕方によって、ロータ
から上側の軸受パッドに対して荷重が加えられることが
随時起こり得る。従って、上側の軸受パッドに対する給
油量が少ない場合、ロータと上側の軸受パッドとが焼付
きを起こすおそれがある。しかしながら、特開昭60−
157512号公報によって開示されたような構成で
は、上側の軸受パッドに十分な量の潤滑油を行き渡させ
るために、下側の軸受パッドに対して極めて多量の潤滑
油を供給する必要が生じる。このため、軸受装置に対す
る給油量を低減させて設備コスト等を削減するといった
観点からみれば、特開昭60−157512号公報によ
って開示された軸受装置を大容量タービンに適用するこ
とは困難である。
【0006】そこで、本発明は、負荷能力を良好に維持
しつつ、潤滑油の供給量を低減可能な軸受装置、及び、
ロータを大径化して容易に大容量化を図ることができる
タービンの提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
による軸受装置は、軸受面をもった軸受パッドを複数備
えており、回転軸のジャーナルと各軸受パッドの軸受面
との隙間に潤滑油の油膜を形成し、当該油膜によって回
転軸を支持する軸受装置において、回転軸の軸方向に配
設された複数の給油孔を有し、複数の軸受パッドのう
ち、何れか一の軸受パッドと回転軸との隙間に潤滑油を
供給する給油ノズルと、給油ノズルに対して潤滑油を供
給する潤滑油供給手段と、複数の給油孔のうち、少なく
とも何れか一の給油孔からの給油量を変化させる流量調
整手段とを備えることを特徴とする。
【0008】この軸受装置は、複数の軸受パッドを備え
る。各軸受パッドは、支持環等の内部に収容されてター
ビンロータ等の回転軸の周囲に位置する。また、複数の
軸受パッドのうち、少なくとも何れか一の軸受パッドに
対しては、例えば、回転軸の回転方向上流側の端部に近
接させた状態で給油ノズルが配置される。給油ノズル
は、回転軸の軸方向に配設された複数の給油孔を有し、
潤滑油供給手段から潤滑油の供給を受ける。当該一の軸
受パッドの軸受面と回転軸のジャーナルとの隙間には、
給油ノズルの各給油孔から吹き出された潤滑油が供給さ
れる。そして、この軸受装置では、流量調整手段によっ
て、給油ノズルに設けられている複数の給油孔のうち、
少なくとも何れか一の給油孔からの給油量を変化させる
ことが可能である。
【0009】これにより、この軸受装置では、要求され
る負荷に応じて、例えば、軸受パッドの幅方向(ロータ
の軸方向)における端部側に位置する給油孔からの給油
量を減少させたり、軸受パッドの幅方向における端部側
に位置する給油孔からの給油を停止させたりすることが
できる。従って、この軸受装置では、各軸受パッドの側
縁部から潤滑油が過剰に滲出してしまうこと(いわゆ
る、サイドフロー)を容易に防止することが可能とな
る。また、軸受装置に要求される負荷が増大化したよう
な場合には、軸受パッドの幅方向における端部側や中央
部に設けられている給油孔からの給油量をそれぞれ適宜
調整すれば、回転軸と軸受パッドとの隙間に、必要最小
限の供給油量で回転軸の軸方向に均一な厚さの油膜を形
成することが可能となる。この結果、この軸受装置によ
れば、負荷能力を良好に維持しつつ、潤滑油の供給量を
低減させることができる。
【0010】また、各給油孔と潤滑油供給手段とを結ぶ
潤滑油ラインを複数備え、流量調整手段は、少なくとも
何れか一の潤滑油ライン上に設けられた流量調整弁であ
ると好ましい。
【0011】このような構成を採用すれば、各給油孔間
で給油量を容易かつ確実に変化させることが可能とな
る。
【0012】更に、軸受パッドの側縁部で潤滑油を回収
し、回収した潤滑油の流量を測定する溢出油量測定手段
と、溢出油量測定手段の測定値に基づいて、流量調整弁
を制御する制御手段とを備えると好ましい。
【0013】この場合、滲出油量測定手段は、例えば、
軸受パッドに設けられた排油溝(排油凹部)及び排油孔
と、流量計等とから構成される。排油溝は、軸受パッド
の側縁部に回転軸の回転方向に沿うように形成される。
排油孔は、軸受パッドを貫通するように形成され、排油
溝と連通させられる。そして、排油溝を介して回収され
た後、排油孔から流出する潤滑油の流量を流量計によっ
て測定する。また、流量調整弁は、例えば、軸受パッド
の幅方向における端部側に位置する給油孔と潤滑油供給
手段とを結ぶ潤滑油ラインに設けられる。そして、制御
手段は、溢出油量測定手段(流量計)の測定値に基づい
て流量調整弁の開度を調整する。
【0014】このような構成を採用することにより、溢
出油量測定手段の測定値が増大化した場合には、軸受パ
ッドの幅方向における端部側に位置する給油孔からの給
油量を減少させたり、軸受パッドの幅方向における端部
側に位置する給油孔からの給油を停止させたりすること
ができる。この結果、軸受装置に要求される負荷に応じ
た範囲内で、軸受パッドに対して供給する潤滑油量を必
要最小限とすることが可能となる。
【0015】また、各給油孔と潤滑油供給手段とを結ぶ
潤滑油ラインを複数備え、流量調整手段は、少なくとも
何れか一の潤滑油ライン上に設けられたオリフィスであ
ると好ましい。
【0016】このような構成を採用しても、各給油孔間
で給油量を容易かつ確実に変化させることが可能とな
る。また、この場合、軸受装置全体の構成を簡略化する
と共に、製造コスト等を低減することが可能となる。更
に、かかる構成のもとでは、オリフィスを装着して流量
調整を行う潤滑油ラインからも、常に給油孔に潤滑油が
供給されるので、各給油孔からの最低給油量を予め運転
条件等に応じて定めておけば、軸受装置に対する潤滑油
の供給量が不足してしまうような事態を防止可能とな
り、軸受装置における安全性を良好に確保することがで
きる。なお、タービン等の運転条件が変化した場合に
は、当初潤滑油ラインに装着したオリフィスを開口面積
の異なる他のオリフィスに交換すればよい。
【0017】請求項5に記載の本発明による軸受装置
は、軸受面をもった軸受パッドを複数備えており、回転
軸のジャーナルと各軸受パッドの軸受面との隙間に潤滑
油の油膜を形成し、当該油膜によって回転軸を支持する
軸受装置において、複数の軸受パッドのうち、少なくと
も何れか一の軸受パッドの上流側端部に、回転軸の軸方
向に沿って配設された複数の給油孔と、各給油孔に潤滑
油を供給する潤滑油供給手段と、複数の給油孔のうち、
少なくとも何れか一の給油孔からの給油量を変化させる
流量調整手段とを備えることを特徴とする。
【0018】この軸受装置は、複数の軸受パッドを備え
る。各軸受パッドは、支持環等の内部に収容されてター
ビンロータ等の回転軸の周囲に位置する。また、複数の
軸受パッドのうち、少なくとも何れか一の軸受パッドに
は、複数の給油孔が形成されている。各給油孔は、軸受
パッドの上流側端部に、回転軸の軸方向に沿うように配
設される。更に、各給油孔には、潤滑油供給手段から潤
滑油が供給される。これにより、当該一の軸受パッドの
軸受面と回転軸のジャーナルとの隙間には、各給油孔か
ら吹き出された潤滑油が供給される。そして、この軸受
装置では、流量調整手段によって、軸受パッドに設けら
れている複数の給油孔のうち、少なくとも何れか一の給
油孔からの給油量を変化させることが可能である。
【0019】これにより、この軸受装置においても、要
求される負荷に応じて、例えば、軸受パッドの幅方向
(ロータの軸方向)における端部側に位置する給油孔か
らの給油量を減少させたり、軸受パッドの幅方向におけ
る端部側に位置する給油孔からの給油を停止させたりす
ることができる。従って、この軸受装置では、各軸受パ
ッドの側縁部から潤滑油が過剰に滲出してしまうこと
(いわゆる、サイドフロー)を容易に防止することが可
能となる。また、軸受装置に要求される負荷が増大化し
たような場合には、軸受パッドの幅方向における端部側
や中央部に設けられている給油孔からの給油量をそれぞ
れ適宜調整すれば、回転軸と軸受パッドとの隙間に、必
要最小限の供給油量で回転軸の軸方向に均一な厚さの油
膜を形成することが可能となる。この結果、この軸受装
置によっても、負荷能力を良好に維持しつつ、潤滑油の
供給量を低減させることができる。
【0020】この場合も、各給油孔と潤滑油供給手段と
を結ぶ潤滑油ラインを複数備え、流量調整手段は、少な
くとも何れか一の潤滑油ライン上に設けられた流量調整
弁であると好ましい。
【0021】また、軸受パッドの側縁部から回収される
潤滑油の流量を測定する溢出油量測定手段と、溢出油量
測定手段の測定値に基づいて、流量調整弁を制御する制
御手段とを備えると好ましい。
【0022】更に、各給油孔と潤滑油供給手段とを結ぶ
潤滑油ラインを複数備え、流量調整手段として、少なく
とも何れか一の潤滑油ライン上にオリフィスを装着して
もよい。
【0023】請求項9に記載の本発明による軸受装置
は、軸受面をもった軸受パッドを複数備えており、回転
軸のジャーナルと各軸受パッドの軸受面との隙間に潤滑
油の油膜を形成し、当該油膜によって回転軸を支持する
軸受装置において、複数の軸受パッドのうち、上側に位
置する軸受パッドと回転軸との隙間に潤滑油を供給する
第1の給油ノズルと、複数の軸受パッドのうち、下側に
位置する軸受パッドと回転軸との隙間に潤滑油を供給す
る第2の給油ノズルと、第1の給油ノズルと第2の給油
ノズルとに潤滑油を供給する潤滑油供給手段と、油膜を
介して回転軸から各軸受パッドに加えられる荷重を測定
する荷重測定手段と、第1の給油ノズルからの給油量
と、第2の給油ノズルからの給油量とのうち、少なくと
も何れか一方を変化させる流量調整手段と、荷重測定手
段の測定値に基づいて、流量調整手段を制御する制御手
段とを備えることを特徴とする。
【0024】この軸受装置は、複数の軸受パッドを備え
る。各軸受パッドは、支持環等の内部に収容されてター
ビンロータ等の回転軸の周囲に位置する。また、複数の
軸受パッドのうち、上側に位置する少なくとも1体の軸
受パッドに対しては、回転軸の回転方向上流側の端部に
近接させた状態で第1の給油ノズルが配置される。同様
に、複数の軸受パッドのうち、下側に位置する少なくと
も1体の軸受パッドに対しては、回転軸の回転方向上流
側の端部に近接させた状態で第2の給油ノズルが配置さ
れる。第1の給油ノズルと第2の給油ノズルとは、いず
れも潤滑油供給手段から潤滑油の供給を受ける。
【0025】また、各軸受パッドに対しては、油膜を介
して回転軸から加えられる荷重を測定する荷重測定手段
が備えられる。更に、この軸受装置では、例えば、第1
の給油ノズルと潤滑油供給手段とを結ぶ潤滑油ライン
と、第2の給油ノズルと潤滑油供給手段とを結ぶ潤滑油
ラインとのうちの少なくと何れか一方に、流量調整弁等
の流量調整手段が設けられる。これにより、流量調整手
段によって、第1の給油ノズルからの給油量と、第2の
給油ノズルからの給油量とのうち、少なくとも何れか一
方を変化させることができる。荷重測定手段の測定値は
制御手段に送られる。そして、制御手段は、荷重測定手
段の測定値に基づいて流量調整手段を制御する。
【0026】これにより、この軸受装置では、タービン
の運転条件が変化して、ロータから上側の軸受パッドに
対して荷重が加えられるようになり、また、上側の軸受
パッドに対する荷重が増加したような場合に、負荷が増
大化する上側の軸受パッドに対する第1の給油ノズルか
らの給油量を増加させて、ロータと上側の軸受パッドと
の焼付きを防止することができる。また、負荷が減少す
る下側の軸受パッドに対する第2の給油ノズルからの給
油量を減少させることも可能となるので、軸受装置全体
に供給する潤滑油量を必要最小限に止めることができ
る。従って、この軸受装置によれば、負荷能力を良好に
維持しつつ、潤滑油の供給量を低減させることができ
る。
【0027】請求項10に記載の本発明によるタービン
は、ケーシング内で作動流体を膨張させることにより、
ロータを回転させるタービンにおいて、ケーシングに対
して固定された静翼と、ロータに取り付けられた動翼
と、ロータを支持する軸受装置とを有し、軸受装置が、
ロータを支持するための軸受面をもった複数の軸受パッ
ドと、ロータの軸方向に配設された複数の給油孔を有
し、複数の軸受パッドのうち、何れか一の軸受パッドと
ロータとの隙間に潤滑油を供給する給油ノズルと、給油
ノズルに対して潤滑油を供給する潤滑油供給手段と、複
数の給油孔のうち、少なくとも何れか一の給油孔からの
給油量を変化させる流量調整手段とを備えることを特徴
とする。
【0028】このタービンに設けられた軸受装置は、負
荷能力を良好に維持しつつ、潤滑油の供給量を低減する
ことができるものである。従って、このタービンは、ロ
ータを大径化して大容量化を図ることが極めて容易であ
る。
【0029】請求項11に記載の本発明によるタービン
は、ケーシング内で作動流体を膨張させることにより、
ロータを回転させるタービンにおいて、ケーシングに対
して固定された静翼と、ロータに取り付けられた動翼
と、ロータを支持する軸受装置とを有し、軸受装置が、
ロータを支持するための軸受面をもった複数の軸受パッ
ドと、複数の軸受パッドのうち、少なくとも何れか一の
軸受パッドの上流側端部に、ロータの軸方向に沿って配
設された複数の給油孔と、各給油孔に潤滑油を供給する
潤滑油供給手段と、複数の給油孔のうち、少なくとも何
れか一の給油孔からの給油量を変化させる流量調整手段
とを備えることを特徴とする。
【0030】このタービンに設けられた軸受装置も、負
荷能力を良好に維持しつつ、潤滑油の供給量を低減する
ことができるものである。従って、このタービンは、ロ
ータを大径化して大容量化を図ることが極めて容易であ
る。
【0031】請求項12に記載の本発明によるタービン
は、ケーシング内で作動流体を膨張させることにより、
ロータを回転させるタービンにおいて、ケーシングに対
して固定された静翼と、ロータに取り付けられた動翼
と、ロータを支持する軸受装置とを有し、軸受装置が、
ロータを支持するための軸受面をもった複数の軸受パッ
ドと、複数の軸受パッドのうち、上側に位置する軸受パ
ッドとロータとの隙間に潤滑油を供給する第1の給油ノ
ズルと、複数の軸受パッドのうち、下側に位置する軸受
パッドとロータとの隙間に潤滑油を供給する第2の給油
ノズルと、第1の給油ノズルと第2の給油ノズルとに潤
滑油を供給する潤滑油供給手段と、油膜を介してロータ
から各軸受パッドに加えられる荷重を測定する荷重測定
手段と、第1の給油ノズルからの給油量と、第2の給油
ノズルからの給油量とのうち、少なくとも何れか一方を
変化させる流量調整手段と、荷重測定手段の測定値に基
づいて、流量調整手段を制御する制御手段とを備えるこ
とを特徴とする。
【0032】このタービンに設けられた軸受装置も、負
荷能力を良好に維持しつつ、潤滑油の供給量を低減する
ことができるものである。従って、このタービンは、ロ
ータを大径化して大容量化を図ることが極めて容易であ
る。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
による軸受装置及びタービンの好適な実施形態について
詳細に説明する。
【0034】〔第1実施形態〕図1は、本発明の第1実
施形態に係るタービンの一例を示す概略構成図である。
同図に示す蒸気タービン1は、原子力発電に適用される
ものとして構成されており、高圧タービン10、第1低
圧タービン21、第2低圧タービン22、及び、第3低
圧タービン23を備える。高圧タービン10は、主蒸気
入口11aを備えたケーシング11と、ケーシング11
内に配されたロータ(回転軸)12とを備える。ロータ
12には、円胴12aが一体化されており、この円胴1
2aの外周面には、複数の動翼14が配設(固定)され
ている。また、ケーシング11の内部には、複数の静翼
15が配設(固定)されている。ロータ12は、動翼1
4と静翼15とが1組のステージを形成するようにケー
シング11内に配される。そして、ロータ12の両端部
は、ケーシング11に対して位置決めされている軸受装
置(ティルティングパッド型ジャーナル軸受)30によ
って支持される。
【0035】第1低圧タービン21、第2低圧タービン
22、及び、第3低圧タービン23は、高圧タービン1
0と基本的に共通の構造を有する。各低圧タービン2
1,22,23も、蒸気入口24aを備えたケーシング
24と、ケーシング24内に配されたロータ(回転軸)
25とを備える。ロータ25の外周面には、複数の動翼
27が固定されている。また、ケーシング11の内部に
は、複数の静翼28が固定されている。ロータ25は、
動翼27と静翼28とが1組のステージを形成するよう
にケーシング24内に配される。そして、ロータ25の
両端部も、ケーシング24に対して位置決めされている
軸受装置30によって支持される。
【0036】この蒸気タービン1では、高圧タービン1
0のロータ12の一端が、第1低圧タービン21のロー
タ25の一端に図示しないカップリング部材を介して連
結される。更に、第1低圧タービン21のロータ25と
第2低圧タービン22のロータとが、また、第2低圧タ
ービン22のロータ25と第3低圧タービン23のロー
タ25とが、それぞれ連結される。第3低圧タービン2
3のロータ25には、図示しない発電機が接続される。
【0037】このように構成された蒸気タービン1を作
動させる場合、湿分分離加熱器等から高圧タービン10
の主蒸気入口11a、及び、各低圧タービン21〜23
の蒸気入口24aに作動流体としての飽和蒸気を供給す
る。これにより、ケーシング10,24内に供給された
蒸気は、ケーシング10,24に固定されている静翼1
5,28により圧力降下させられ、これにより発生した
運動エネルギは、ロータ12,25に取り付けられた動
翼14,27を介して回転トルクに変換される。そし
て、動翼14,27で発生した回転トルクは、ロータ1
2,25に伝達され、第3低圧タービン23のロータ2
5に接続された図示しない発電機が駆動されることにな
る。
【0038】図2は、上述した蒸気タービン1の高圧タ
ービン10、第1低圧タービン21、第2低圧タービン
22、及び、第3低圧タービン23に備えられている軸
受装置30を示す横断面図である。同図に示すように、
軸受装置30は、図示を省略する軸受ケーシングの内部
に配される支持環31と、複数(この場合、4体)の軸
受パッド32とを備える。各軸受パッド32は、支持環
31内に収容されてロータ12,25の周囲に位置す
る。また、各軸受パッド32は、ロータ12,25のジ
ャーナルの傾きに応じて傾斜自在となるようにピボット
33を介して支持環31に連結されている。また、支持
環31には、ロータ12,25の軸方向における両側か
ら図示しないサイドシール部(油止めリング)が装着さ
れる。
【0039】この軸受装置30に設けられている各軸受
パッド32の背面は、略球面状に形成されている。ま
た、各軸受パッド32の上面は、図2に示すように、略
円柱面状に形成されており、軸受面34として機能す
る。更に、互いに隣り合う軸受パッド32同士の隙間G
には、それぞれ1体(本実施形態では、合計4体)の給
油ノズル35が配置される。これにより、各軸受パッド
32に対しては、ロータ12,25の回転方向上流側の
端部に近接させた状態で給油ノズル35が配置される。
各給油ノズル35は、それぞれ、端面が各軸受パッド3
2の軸受面34よりも外方(支持環31側)に位置する
ように、支持環31に取り付けられる。
【0040】また、各給油ノズル35は、図3に示すよ
うに、ロータ12,25の軸方向(軸受パッド32の幅
方向)に配設された複数(本実施形態では、5個)の給
油孔36,37a,37b,38a,38bを有する。
本実施形態では、給油孔37a、37bは、中央の給油
孔36から、それぞれ等距離を隔てて配置されている。
更に、各軸受パッド32の幅方向(ロータ12,25の
軸方向)における端部側に位置する給油孔38a,38
bは、隣接する給油孔37a,37bから、それぞれ等
距離を隔てて配置されている。
【0041】図3に示すように、給油孔36は、潤滑油
ライン46と接続されており、給油孔37a,37b
は、それぞれ潤滑油ライン47a,47bと、給油孔3
8a,38bは、それぞれ潤滑油ライン48a,48b
と接続されている。潤滑油ライン46は、潤滑油ライン
41を介して、図示しない軸受ケーシングの外部に配置
されている潤滑油ポンプ44の吐出口に接続されてい
る。また、潤滑油ライン47a,47bは、潤滑油ライ
ン42と合流しており、この潤滑油ライン42は潤滑油
ポンプ44の吐出口に接続されている。同様に、潤滑油
ライン48a,48bは、潤滑油ライン43と合流して
おり、この潤滑油ライン43は潤滑油ポンプ44の吐出
口に接続されている。
【0042】潤滑油ポンプ44の吸込口は、配管を介し
て潤滑油タンク45と接続されている。潤滑油ポンプ4
4と潤滑油タンク45とは、各給油ノズル35に対して
潤滑油を供給する潤滑油供給手段として機能する。そし
て、潤滑油ポンプ44から各給油ノズル35に供給され
た潤滑油は、各給油孔36,37a,37b,38a,
38bから(本実施形態では、ロータ12,25の径方
向に)吹き出される。そして、各給油孔36〜38bか
ら吹き出された潤滑油は、各軸受パッド32の軸受面3
4とロータ12,25のジャーナルとの隙間に供給され
る。
【0043】また、図3に示すように、潤滑油ライン4
1の中途には、流量調整弁(流量調整手段)V1が備え
られている。同様に、潤滑油ライン42,43の中途に
も、それぞれ流量調整弁(流量調整手段)V2,V3が
それぞれ備えられている。すなわち、軸受装置30で
は、中央の給油孔36と、中央の給油孔36を挟んで対
称に位置する一対の給油孔37a,37b、及び、一対
の給油孔38a,38bとに対して、それぞれ1体の流
量調整弁が設けられることになる。
【0044】各流量調整弁V1〜V3のアクチュエータ
部は、それぞれ信号ラインを介して制御装置50に接続
されている。制御装置50は、マイクロプロセッサ等と
して構成されている。制御装置50には、蒸気タービン
1の運転中、蒸気タービン1の制御装置等(図示せず)
から、ロータ12,25の回転数を示す信号が入力され
る。また、制御装置50は、図示しない記憶装置を有す
る。この記憶装置には、各軸受パッド32毎に、ロータ
12,25の回転数に応じた各流量調整弁V1〜V3の
開度を示す情報が記憶されている。
【0045】ここで、各流量調整弁V1〜V3の開度を
示す情報は、次のような手順により定められる。まず、
数値解析によって、ロータ12,25の回転数に応じた
各軸受パッド32の許容メタル温度(対応する回転数に
おけるメタル温度の上限値)を求める。また、蒸気ター
ビン1の試験運転時等に、ロータ12,25の所定の回
転数ごとに、各軸受パッド32のメタル温度を実測す
る。次に、数値解析によって求めた許容メタル温度を、
実測したメタル温度により、蒸気タービン1の実際の運
転状態に合致するように補正する。そして、対応する回
転数で蒸気タービン1を運転させた際に、各軸受パッド
32のメタル温度が実測値による補正を行った許容メタ
ル温度を越えない範囲で、各給油孔36〜38bから吹
き出される潤滑油の総量を最小とするように、ロータ1
2,25の回転数に応じた各流量調整弁V1〜V3の開
度を定める。この際、各軸受パッド32の幅方向におけ
る両端部側に位置する給油孔38a,38bに対応する
各流量調整弁V3については、各軸受パッド32の側縁
部から滲出する潤滑油の量ができるだけ少なくなるよう
に開度が定められる。
【0046】このように構成された軸受装置30では、
蒸気タービン1の運転中、すなわち、ロータ12,25
の回転中に、各軸受パッド32の軸受面34とロータ1
2,25のジャーナルとの隙間には、各給油ノズル35
の各給油孔36〜38bから吹き出された潤滑油が供給
される。そして、各軸受パッド32に対して供給された
潤滑油は、ロータ12,25の回転に伴い、ロータ1
2,25の回転方向に流動する。これにより、ロータ1
2,25のジャーナルと各軸受パッド32の軸受面34
との隙間には、潤滑油の油膜が形成され、ロータ12,
25は、当該油膜によって支持される。
【0047】このような状態から、蒸気タービン1の運
転条件が変化し、ロータ12,25の回転数が低下する
と、制御装置50は、記憶装置に記憶されている情報に
従って、各軸受パッド32ごとに、流量調整弁V1〜V
3の開度を変化させる。これにより、当該運転条件(ロ
ータ12,25の回転数)に対して要求される負荷に応
じて、各軸受パッド32の幅方向における端部側に位置
する給油孔38a,38bからの給油量が減少させら
れ、又は、停止させられる。従って、軸受装置30で
は、各軸受パッド32の側縁部から潤滑油が過剰に滲出
してしまうこと(いわゆる、サイドフロー)を容易に防
止することが可能となる。
【0048】また、蒸気タービン1の運転条件が変化
し、ロータ12,25の回転数が増加した場合も、制御
装置50は、記憶装置に記憶されている情報に従って、
各軸受パッド32ごとに、流量調整弁V1〜V3の開度
を変化させる。この場合は、ロータ12,25の回転数
の増加に伴って、軸受装置30に要求される負荷も増大
化するが、各流量調整弁V1〜V3の開度、すなわち、
各軸受パッド32の幅方向における端部側に設けられて
いる給油孔38a,38bや中央部に設けられている給
油孔36からの給油量は、各軸受パッド32のメタル温
度が許容メタル温度を越えないように調整される。これ
により、ロータ12,25と各軸受パッド32との隙間
に、必要最小限の供給油量でロータ12,25の軸方向
に均一な厚さの油膜を形成することが可能となる。
【0049】このように、軸受装置30では、各給油ノ
ズル35に設けられている中央の給油孔36、対称に位
置する一対の給油孔37a,37b、及び、一対の給油
孔38a,38bとの間で給油量を変化させることが可
能である。この結果、この軸受装置30によれば、負荷
能力を良好に維持しつつ、潤滑油の供給量を低減させる
ことができる。そして、このような軸受装置30が備え
られた蒸気タービン1は、ロータ12,25を大径化し
て大容量化を図ることが極めて容易となる。
【0050】また、流量調整弁V1〜V3を用いること
により、各給油孔36〜38b間で給油量を容易かつ確
実に変化させることが可能となる。なお、軸受装置30
は、中央の給油孔36と、中央の給油孔36を挟んで対
称に位置する一対の給油孔37a,37b、及び、一対
の給油孔38a,38bとに対して、それぞれ1体の流
量調整弁が設けられるものとして説明したが、これに限
られるものではない。すなわち、流量調整弁(流量調整
手段)は、少なくとも何れか一の潤滑油ライン上に設け
てもよく、また、各給油孔ごとに設けてもよい。流量調
整弁を各給油孔ごとに設けるのは、特に、軸受パッドを
ピボット支持(点支持)する代わりに、ライン支持する
場合に有効である。
【0051】図4に、本発明による軸受装置の第1実施
形態における他の態様を示す。同図に示す軸受装置30
Aは、図2及び図3に示した軸受装置30に対して、各
軸受パッド32Aの側縁部で潤滑油を回収する機能を備
えたものである。すなわち、図4に示すように、軸受装
置30Aでは、各軸受パッド32Aの両方の側縁部、す
なわち、ロータ12,25の回転方向(図4における白
抜矢印参照)に沿う両外縁部に、排油溝(排油凹部)5
5が形成されている。各排油溝55は、各軸受パッド3
2Aの上流側端部から下流側端部にかけて延在してい
る。また、各排油溝55の深さは、ロータ12,25の
回転方向上流側から下流側に向かうにつれて漸増する。
【0052】各軸受パッド32Aの下流側端部には、各
排油溝55と連通する排油孔56が2箇所に形成されて
いる。各排油孔56は、各軸受パッド32Aを貫通して
おり、それぞれの下端には、排油管57が接続されてい
る。各排油管57は、潤滑油タンク45と接続されてい
る図示しない潤滑油冷却装置等に導かれている。これに
より、各排油溝55に流れ込んだ潤滑油は、各排油孔5
6、各排油管57、及び、図示しない潤滑油冷却装置を
介して、潤滑油タンク45に返送され、再利用される。
【0053】更に、各排油管57の中途には、それぞれ
流量計fm1,fm2が設けられている。各流量計fm
1,fm2は、信号ラインを介して、制御装置50と接
続されている。そして、各流量計fm1,fm2は、各
排油管57内を流通する潤滑油の流量を測定し、測定値
を示す信号を制御装置50に送出する。このように、各
軸受パッド32Aに設けられた各排油溝55及び各排油
孔56と、流量計fm1,fm2とは、各軸受パッド3
2Aの側縁部で潤滑油を回収し、回収した潤滑油の流量
を測定する溢出油量測定手段として機能する。
【0054】制御装置50は、各流量計fm1,fm2
から受け取った信号に基づいて、流量調整弁の開度を調
整する。すなわち、制御装置50Aも、図示しない記憶
装置を有する。この記憶装置にも、軸受装置30に関し
て説明した手順に従って定められた各流量調整弁V1〜
V3の開度を示す情報が各軸受パッド32A毎に記憶さ
れている。そして、制御装置50Aは、各軸受パッド3
2の幅方向における両端部側に位置する給油孔38a,
38bに対応する各流量調整弁V3に対して、記憶装置
に記憶されている開度情報を、予め定められた制御プロ
グラム等に従って各流量計fm1,fm2の測定値で補
正した上で、制御信号を送出する。なお、制御装置50
Aは、各流量計fm1,fm2の測定値のみを用いて各
流量調整弁V3を制御するものとして構成してもよい。
【0055】このように、軸受装置30Aでは、各流量
計fm1,fm2の測定値が増大化した場合、すなわ
ち、各軸受パッド32Aの側縁部に対する給油量が過剰
であると判断される場合には、各軸受パッド32Aの幅
方向における端部側に位置する給油孔38a,38bか
らの給油量を減少させたり、各軸受パッド32Aの幅方
向における端部側に位置する給油孔38a,38bから
の給油を停止させたりすることができる。この結果、軸
受装置30Aに要求される負荷に応じた範囲内で、各軸
受パッド32Aに対して供給する潤滑油量を必要最小限
とすることが可能となる。
【0056】図5に、本発明による軸受装置の第1実施
形態における更に他の態様を示す。同図に示す軸受装置
30Bでは、給油ノズル35に設けられている複数の給
油孔36〜38b間で給油量を変化させる流量調整手段
として、給油孔の数に応じたオリフィスが利用されてい
る。すなわち、軸受装置30Bでは、各給油ノズル35
の各給油孔36,37a,37b,38a,38bは、
それぞれ、潤滑油ライン46,47a,47b,48
a,48bを介して潤滑油ポンプ44に直結されてい
る。そして、各潤滑油ライン46,47a,47b,4
8a,48bの中途には、それぞれオリフィスor1,
or2,or3,or4,or5が交換自在に装着され
ている。なお、必ずしも、すべての潤滑油ライン46〜
48bにオリフィスを設ける必要はなく、少なくとも何
れか一の潤滑油ライン46〜48bにオリフィスを設け
るようにしてもよい。
【0057】ここで、各オリフィスor1〜or5の開
口面積は、次のような手順により定められる。まず、数
値解析によって、ロータ12,25の回転数に応じた各
軸受パッド32の許容メタル温度(対応する回転数にお
けるメタル温度の上限値)を求める。また、蒸気タービ
ン1の試験運転時等に、ロータ12,25の所定の回転
数ごとに、各軸受パッド32のメタル温度を実測する。
次に、数値解析によって求めた許容メタル温度を、実測
したメタル温度により、蒸気タービン1の実際の運転状
態に合致するように補正する。
【0058】そして、対応する回転数で蒸気タービン1
を運転させた際に、各軸受パッド32のメタル温度が実
測値による補正を行った許容メタル温度を越えない範囲
で、各給油孔36〜38bから吹き出される潤滑油の総
量を最小とするように、ロータ12,25の回転数に応
じた各オリフィスor1〜or5の開口面積を定める。
この際、各軸受パッド32の幅方向における両端部側に
位置する給油孔38a,38bに対応するor4,or
5については、各軸受パッド32の側縁部から滲出する
潤滑油の量ができるだけ少なくなるように開度が定めら
れる。オリフィスor1〜or5は、予め設定されてい
る蒸気タービン1の運転条件(回転数)毎に1セットと
して用意される。そして、蒸気タービン1の運転条件が
変化したならば、当初潤滑油ライン46〜48bに装着
されているオリフィスor1〜or5を開口面積の異な
る他のセットのオリフィスor1〜or5に交換する。
【0059】このように構成された軸受装置30Bによ
っても、各給油孔36〜48b間で給油量を容易かつ確
実に変化させることが可能となる。また、この場合、制
御装置等が不要となることから、装置全体の構成を簡略
化できると共に、製造コスト等を低減することが可能と
なる。更に、かかる構成のもとでは、各潤滑油ライン4
6〜48bからオリフィスor1〜or5を介して常に
各給油孔36〜38bに潤滑油が供給される。従って、
各給油孔36〜38bからの最低給油量を予め運転条件
等に応じて定めておけば、軸受装置30Bに対する潤滑
油の供給量が不足してしまうような事態を防止可能とな
り、軸受装置30Bにおける安全性を良好に確保するこ
とができる。
【0060】このように、蒸気タービン1に適用可能な
各軸受装置30,30A,30Bは、負荷能力を良好に
維持しつつ、潤滑油の供給量を低減可能なものである。
従って、これら軸受装置30,30A,30Bを蒸気タ
ービン1に備えれば、ロータ12,25を大径化して大
容量化を図ることが極めて容易となる。なお、上述した
軸受装置30,30A,30Bは、蒸気タービンだけで
はなく、ガスタービンに対しても適用可能である。
【0061】〔第2実施形態〕以下、図6〜図8を参照
しながら、本発明による軸受装置の第2実施形態につい
て説明する。なお、上述した第1実施形態に関して説明
した要素と同一の要素については同一の符号を付し、重
複する説明は省略する。
【0062】図6に示す軸受装置30Cは、図2及び図
3に示した軸受装置30から各給油ノズル35を省略
し、給油孔36,37a,37b,38a,38bを各
軸受パッド32Cに直接形成したものに相当する。この
場合、軸受パッド32Cの上流側端部には、段部32s
が形成される。段部32sの上面は、軸受面34よりも
外方(支持環31側)に位置する。そして、各給油孔3
6〜38bは、段部32sに所定の間隔を隔てて配設さ
れる。
【0063】このような構成を採用しても、各給油ノズ
ル35に設けられている中央の給油孔36、対称に位置
する一対の給油孔37a,37b、及び、一対の給油孔
38a,38bとの間で給油量を変化させることが可能
である。この結果、この軸受装置30Cによっても、負
荷能力を良好に維持しつつ、潤滑油の供給量を低減させ
ることができる。なお、流量調整弁(流量調整手段)
は、少なくとも何れか一の潤滑油ライン上に設けてもよ
く、また、各給油孔ごとに設けてもよい。
【0064】図7に示す軸受装置30Dは、図4に示し
た軸受装置30Aから各給油ノズル35を省略し、給油
孔36,37a,37b,38a,38bを各軸受パッ
ド32Cに直接形成したものに相当する。この場合も、
軸受パッド32Dの上流側端部には、段部32sが形成
される。段部32sの上面は、軸受面34よりも外方
(支持環31側)に位置する。そして、各給油孔36〜
38bは、段部32sに所定の間隔を隔てて配設され
る。
【0065】このような構成を採用しても、各流量計f
m1,fm2の測定値が増大化した場合、すなわち、各
軸受パッド32Dの側縁部に対する給油量が過剰である
と判断される場合には、各軸受パッド32Dの幅方向に
おける端部側に位置する給油孔38a,38bからの給
油量を減少させたり、各軸受パッド32Dの幅方向にお
ける端部側に位置する給油孔38a,38bからの給油
を停止させたりすることができる。この結果、軸受装置
30Dに要求される負荷に応じた範囲内で、各軸受パッ
ド32Dに対して供給する潤滑油量を必要最小限とする
ことが可能となる。
【0066】図8に示す軸受装置30Eは、図5に示し
た軸受装置30Bから各給油ノズル35を省略し、給油
孔36,37a,37b,38a,38bを各軸受パッ
ド32Eに直接形成したものに相当する。この場合も、
軸受パッド32Eの上流側端部には、段部32sが形成
される。段部32sの上面は、軸受面34よりも外方
(支持環31側)に位置する。そして、各給油孔36〜
38bは、段部32sに所定の間隔を隔てて配設され
る。
【0067】このように構成された軸受装置30Eによ
っても、各給油孔36〜48b間で給油量を容易かつ確
実に変化させることが可能となる。また、この場合、制
御装置等が不要となることから、装置全体の構成を簡略
化できると共に、製造コスト等を低減することが可能と
なる。更に、かかる構成のもとでは、各潤滑油ライン4
6〜48bからオリフィスor1〜or5を介して常に
各給油孔36〜38bに潤滑油が供給される。従って、
各給油孔36〜38bからの最低給油量を予め運転条件
等に応じて定めておけば、軸受装置30Eに対する潤滑
油の供給量が不足してしまうような事態を防止可能とな
り、軸受装置30Eにおける安全性を良好に確保するこ
とができる。
【0068】このように、蒸気タービン1に適用可能な
各軸受装置30C,30D,30Eも、負荷能力を良好
に維持しつつ、潤滑油の供給量を低減可能なものであ
る。従って、これら軸受装置30C,30D,30Eを
蒸気タービン1に備えれば、ロータ12,25を大径化
して大容量化を図ることが極めて容易となる。なお、上
述した軸受装置30C,30D,30Eも、蒸気タービ
ンだけではなく、ガスタービンに対しても適用すること
ができる。
【0069】〔第3実施形態〕以下、図9を参照しなが
ら、本発明による軸受装置の第3実施形態について説明
する。なお、上述した第1実施形態等に関して説明した
要素と同一の要素については同一の符号を付し、重複す
る説明は省略する。
【0070】図9に示す軸受装置30Fも、上述した第
1実施形態に係る軸受装置30等と同様に、蒸気タービ
ン1に適用可能なものであり、図示を省略する軸受ケー
シングの内部に配される支持環31と、複数(この場
合、4体)の軸受パッド32Fとを備える。各軸受パッ
ド32Fは、支持環31内に収容されてロータ12,2
5の周囲に位置する。また、各軸受パッド32Fは、ロ
ータ12,25のジャーナルの傾きに応じて傾斜自在と
なるようにピボット33を介して支持環31に連結され
ている。
【0071】更に、互いに隣り合う軸受パッド32F同
士の隙間Gには、それぞれ1体(本実施形態では、合計
4体)の給油ノズル61,62,63,64が配置され
ている。各軸受パッド32Fに対しては、ロータ12,
25の回転方向上流側の端部に近接させた状態で給油ノ
ズル61〜64が配置されることになる。各給油ノズル
61〜64は、ロータ12,25の回転方向下流側に位
置する軸受パッド32F側に向けられた給油孔60を有
する。図9に示すように、給油ノズル61〜64は、そ
れぞれ潤滑油ライン71,72,73,74を介して潤
滑油ポンプ44と接続されている。潤滑油ポンプ44
は、配管を介して潤滑油タンク45と接続されており、
両者は、各給油ノズル61〜64に潤滑油を供給する潤
滑油供給手段として機能する。
【0072】これにより、潤滑油ポンプ44を作動させ
て各給油ノズル61〜64に潤滑油を供給すると、各給
油孔60から潤滑油が吹き出され、各軸受パッド32F
に対しては、ロータ12,25の回転方向に沿うように
潤滑油が供給されることになる。そして、給油ノズル6
1,62は、図9において上側に位置する各軸受パッド
32Fとロータ12,25との隙間に潤滑油を供給する
第1の給油ノズルとして機能する。また、給油ノズル6
3,64は、図9において下側に位置する各軸受パッド
32Fとロータ12,25との隙間に潤滑油を供給する
第2の給油ノズルとして機能する。
【0073】また、各ピボット33と支持環31との間
には、ロードセル等の荷重センサ81,82,83,8
4が配置されている。各荷重センサ81〜84は、信号
ラインを介して制御装置50Fに接続されている。そし
て、ロータ12,25の回転中、各荷重センサ81〜8
4は、潤滑油の油膜を介してロータ12,25から対応
する軸受パッド32Fに加えられる荷重を測定し、測定
値を示す信号を制御装置50Fに送出する。
【0074】更に、各潤滑油ライン71〜74の中途に
は、それぞれ1体ずつ流量調整弁V1,V2,V3,V
4が備えられている。各流量調整弁V1〜V4のアクチ
ュエータ部は、信号ラインを介して、制御装置50Fと
接続されている。各流量調整弁V1〜V4は、給油ノズ
ル61〜64間で、給油量を変化させる流量調整手段と
して機能する。ここで、軸受装置30Fでは、給油ノズ
ル61から対応する軸受パッド32F(図9において右
上の軸受パッド32F)への給油量は、荷重センサ81
の測定値に基づいて定められる。このため、制御装置5
0Fの図示しない記憶装置には、荷重センサ81の測定
値に応じた流量調整弁V1の開度を示す情報が記憶され
ている。
【0075】同様に、給油ノズル62から対応する軸受
パッド32F(図9において左上の軸受パッド32F)
への給油量は、荷重センサ82の測定値に基づいて定め
られ、給油ノズル63から対応する軸受パッド32F
(図9において左下の軸受パッド32F)への給油量
は、荷重センサ83の測定値に基づいて定められ、給油
ノズル64から対応する軸受パッド32F(図9におい
て右下の軸受パッド32F)への給油量は、荷重センサ
84の測定値に基づいて定められる。従って、制御装置
50Fの図示しない記憶装置には、荷重センサ82の測
定値に応じた流量調整弁V2の開度を示す情報、荷重セ
ンサ83の測定値に応じた流量調整弁V3の開度を示す
情報、及び、荷重センサ84の測定値に応じた流量調整
弁V4の開度を示す情報が記憶されている。
【0076】各荷重センサ81〜84の測定値に応じた
流量調整弁V1〜V4の開度を示す情報は、解析結果
や、試験結果等を踏まえた上で、基本的に次のように定
められる。各荷重センサ81〜84の測定値が小さい場
合、つまり、潤滑油の油膜を介してロータ12,25か
ら何れかの軸受パッド32Fに加えられる荷重が減少し
た場合、給油ノズル61〜64からの給油量が減少する
ように流量調整弁V1〜V4の開度が小さく設定され
る。また、荷重センサ81〜84の測定値が大きい場
合、つまり、潤滑油の油膜を介してロータ12,25か
ら軸受パッド32Fに加えられる荷重が増加した場合、
給油ノズル61〜64からの給油量が増加するように流
量調整弁V1〜V4の開度が大きく設定される。
【0077】このように構成された軸受装置30Fで
は、蒸気タービン1の運転条件が変化して、ロータ1
2,25から上側2体の軸受パッド32Fに対して荷重
が加えられるようになった場合や、上側2体の軸受パッ
ド32Fに対する荷重が増加したような場合に、負荷が
増大化する上側2体の軸受パッド32Fに対する給油ノ
ズル61,62からの給油量を増加させて、ロータ1
2,25と上側2体の軸受パッド32Fとの焼付きを防
止することができる。また、負荷が減少する下側2体の
軸受パッド32Fに対する給油ノズル63,64からの
給油量を減少させることができる。この結果、軸受装置
全体に供給する潤滑油量を必要最小限に止めることが可
能となる。従って、軸受装置に30Fよれば、負荷能力
を良好に維持しつつ、潤滑油の供給量を低減させること
ができる。
【0078】〔第4実施形態〕以下、図10〜図11を
参照しながら、本発明による軸受装置の第4実施形態に
ついて説明する。なお、上述した第1実施形態等に関し
て説明した要素と同一の要素については同一の符号を付
し、重複する説明は省略する。
【0079】上述した第1実施形態や第2実施形態に係
る軸受装置30〜30E等では、流量調整弁やオリフィ
ス等を用いて、複数の給油孔間で給油量を変化させてい
た。これに対して、図10に示す軸受装置30Gは、給
油ノズル35Gに設けられている複数の給油孔36,3
7a,37b,38a,38bの開口面積(内径)をそ
れぞれ異ならせることにより、給油孔36〜38b間で
給油量を変化させるようにしたものである。このような
構成を採用すれば、負荷能力を良好に維持しつつ、潤滑
油の供給量を低減可能な軸受装置を極めて簡易かつ低コ
ストで実現可能となる。なお、かかる構成は、図11に
示すように、給油ノズルを省略し、軸受パッド32Gに
複数の給油孔36〜38bを形成した場合に採用するこ
とも可能である。更に、上述した第1〜第3実施形態に
おいて、複数の給油孔の開口面積を変化させてもよい。
【0080】
【発明の効果】本発明による軸受装置は、以上説明した
ように構成されているため、次のような効果を得る。す
なわち、本発明は、次の(1)〜(3)の特徴を採用し
た軸受装置、及び、この軸受装置を備えたタービンに係
るものである。 (1)回転軸の軸方向に配設された複数の給油孔を有す
る給油ノズルから軸受パッドと回転軸との隙間に潤滑油
を供給する際に、少なくとも何れか一の給油孔からの給
油量を変化させる。 (2)軸受パッドの上流側端部に、回転軸の軸方向に沿
うように複数の給油孔を配設し、各給油孔から軸受パッ
ドと回転軸との隙間に潤滑油を供給する際に、少なくと
も何れか一の給油孔からの給油量を変化させる。 (3)複数の軸受パッドのうち、上側に位置する軸受パ
ッドと回転軸との隙間に、第1の給油ノズルから潤滑油
を供給する一方、下側に位置する軸受パッドと回転軸と
の隙間に第2の給油ノズルから潤滑油を供給し、第1の
給油ノズルからの給油量と、第2の給油ノズルからの給
油量とのうち、少なくとも何れか一方を変化させる。
【0081】これら(1)〜(3)の構成を採用するこ
とにより、負荷能力を良好に維持しつつ、潤滑油の供給
量を低減可能な軸受装置の実現が可能となる。そして、
このような軸受装置を用いれば、ロータを大径化できる
ので、タービンの大容量化を容易に達成することが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるタービンを示す概略構成図であ
る。
【図2】本発明による軸受装置の第1実施形態を示す横
断面図である。
【図3】本発明による軸受装置の第1実施形態を示す模
式図である。
【図4】本発明による軸受装置の第1実施形態における
他の態様を示す模式図である。
【図5】本発明による軸受装置の第1実施形態における
更に他の態様を示す模式図である。
【図6】本発明による軸受装置の第2実施形態を示す模
式図である。
【図7】本発明による軸受装置の第2実施形態における
他の態様を示す模式図である。
【図8】本発明による軸受装置の第2実施形態における
更に他の態様を示す模式図である。
【図9】本発明による軸受装置の第3実施形態を示す模
式図である。
【図10】本発明による軸受装置の第4実施形態を示す
模式図である。
【図11】本発明による軸受装置の第4実施形態におけ
る変形例を示す模式図である。
【符号の説明】
1…蒸気タービン、10…高圧タービン、11,24…
ケーシング、11a…主蒸気入口、12,25…ロー
タ、14,27…動翼、15,28…静翼、21,2
2,23…低圧タービン、24a…蒸気入口、30,3
0A,30B,30C,30D,30E,30F,30
G…軸受装置、31…支持環、32,32A,32C,
32D,32E,32F,32G…軸受パッド、32s
…段部、33…ピボット、34…軸受面、35,35
G,61,62,63,64…給油ノズル、36,37
a,37b,38a,38b,60…給油孔、41,4
2,43,46,47a,47b,48a,48b,7
1,72,73,74…潤滑油ライン、44…潤滑油ポ
ンプ、45…潤滑油タンク、50,50A,50F…制
御装置、55…排油溝、56…排油孔、57…排油管、
81,82,83,84…荷重センサ、fm1,fm2
…流量計、V1,V2,V3,V4…流量調整弁、G…
隙間、or1,or2,or3,or4,or5…オリ
フィス。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山下 一彦 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂研究所内 (72)発明者 小澤 豊 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂研究所内 Fターム(参考) 3J011 AA07 BA14 JA02 KA02 LA06 MA23 MA26 RA03

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸受面をもった軸受パッドを複数備えて
    おり、回転軸のジャーナルと前記各軸受パッドの軸受面
    との隙間に潤滑油の油膜を形成し、当該油膜によって前
    記回転軸を支持する軸受装置において、 前記回転軸の軸方向に配設された複数の給油孔を有し、
    前記複数の軸受パッドのうち、何れか一の軸受パッドと
    前記回転軸との隙間に潤滑油を供給する給油ノズルと、 前記給油ノズルに対して潤滑油を供給する潤滑油供給手
    段と、 前記複数の給油孔のうち、少なくとも何れか一の給油孔
    からの給油量を変化させる流量調整手段とを備えること
    を特徴とする軸受装置。
  2. 【請求項2】 前記各給油孔と前記潤滑油供給手段とを
    結ぶ潤滑油ラインを複数備え、前記流量調整手段は、少
    なくとも何れか一の潤滑油ライン上に設けられた流量調
    整弁であることを特徴とする請求項1に記載の軸受装
    置。
  3. 【請求項3】 前記軸受パッドの側縁部で潤滑油を回収
    し、回収した潤滑油の流量を測定する溢出油量測定手段
    と、 前記溢出油量測定手段の測定値に基づいて、前記流量調
    整弁を制御する制御手段とを備えることを特徴とする請
    求項2に記載の軸受装置。
  4. 【請求項4】 前記各給油孔と前記潤滑油供給手段とを
    結ぶ潤滑油ラインを複数備え、前記流量調整手段は、少
    なくとも何れか一の潤滑油ライン上に設けられたオリフ
    ィスであることを特徴とする請求項1に記載の軸受装
    置。
  5. 【請求項5】 軸受面をもった軸受パッドを複数備えて
    おり、回転軸のジャーナルと前記各軸受パッドの軸受面
    との隙間に潤滑油の油膜を形成し、当該油膜によって前
    記回転軸を支持する軸受装置において、 前記複数の軸受パッドのうち、少なくとも何れか一の軸
    受パッドの上流側端部に、前記回転軸の軸方向に沿って
    配設された複数の給油孔と、 前記各給油孔に潤滑油を供給する潤滑油供給手段と、 前記複数の給油孔のうち、少なくとも何れか一の給油孔
    からの給油量を変化させる流量調整手段とを備えること
    を特徴とする軸受装置。
  6. 【請求項6】 前記各給油孔と前記潤滑油供給手段とを
    結ぶ潤滑油ラインを複数備え、前記流量調整手段は、少
    なくとも何れか一の潤滑油ライン上に設けられた流量調
    整弁であることを特徴とする請求項5に記載の軸受装
    置。
  7. 【請求項7】 前記軸受パッドの側縁部で潤滑油を回収
    し、回収した潤滑油の流量を測定する溢出油量測定手段
    と、 前記溢出油量測定手段の測定値に基づいて、前記流量調
    整弁を制御する制御手段とを備えることを特徴とする請
    求項6に記載の軸受装置。
  8. 【請求項8】 前記各給油孔と前記潤滑油供給手段とを
    結ぶ潤滑油ラインを複数備え、前記流量調整手段は、少
    なくとも何れか一の潤滑油ライン上に設けられたオリフ
    ィスであることを特徴とする請求項5に記載の軸受装
    置。
  9. 【請求項9】 軸受面をもった軸受パッドを複数備えて
    おり、回転軸のジャーナルと前記各軸受パッドの軸受面
    との隙間に潤滑油の油膜を形成し、当該油膜によって前
    記回転軸を支持する軸受装置において、 前記複数の軸受パッドのうち、上側に位置する軸受パッ
    ドと前記回転軸との隙間に潤滑油を供給する第1の給油
    ノズルと、 前記複数の軸受パッドのうち、下側に位置する軸受パッ
    ドと前記回転軸との隙間に潤滑油を供給する第2の給油
    ノズルと、 前記第1の給油ノズルと前記第2の給油ノズルとに潤滑
    油を供給する潤滑油供給手段と、 前記油膜を介して前記回転軸から前記各軸受パッドに加
    えられる荷重を測定する荷重測定手段と、 前記第1の給油ノズルからの給油量と、前記第2の給油
    ノズルからの給油量とのうち、少なくとも何れか一方を
    変化させる流量調整手段と、 前記荷重測定手段の測定値に基づいて、前記流量調整手
    段を制御する制御手段とを備えることを特徴とする軸受
    装置。
  10. 【請求項10】 ケーシング内で作動流体を膨張させる
    ことにより、ロータを回転させるタービンにおいて、 前記ケーシングに対して固定された静翼と、 前記ロータに取り付けられた動翼と、 前記ロータを支持する軸受装置とを有し、 前記軸受装置は、 前記ロータを支持するための軸受面をもった複数の軸受
    パッドと、 前記ロータの軸方向に配設された複数の給油孔を有し、
    前記複数の軸受パッドのうち、何れか一の軸受パッドと
    前記ロータとの隙間に潤滑油を供給する給油ノズルと、 前記給油ノズルに対して潤滑油を供給する潤滑油供給手
    段と、 前記複数の給油孔のうち、少なくとも何れか一の給油孔
    からの給油量を変化させる流量調整手段とを備えること
    を特徴とするタービン。
  11. 【請求項11】 ケーシング内で作動流体を膨張させる
    ことにより、ロータを回転させるタービンにおいて、 前記ケーシングに対して固定された静翼と、 前記ロータに取り付けられた動翼と、 前記ロータを支持する軸受装置とを有し、 前記軸受装置は、 前記ロータを支持するための軸受面をもった複数の軸受
    パッドと、 前記複数の軸受パッドのうち、少なくとも何れか一の軸
    受パッドの上流側端部に、前記ロータの軸方向に沿って
    配設された複数の給油孔と、 前記各給油孔に潤滑油を供給する潤滑油供給手段と、 前記複数の給油孔のうち、少なくとも何れか一の給油孔
    からの給油量を変化させる流量調整手段とを備えること
    を特徴とするタービン。
  12. 【請求項12】 ケーシング内で作動流体を膨張させる
    ことにより、ロータを回転させるタービンにおいて、 前記ケーシングに対して固定された静翼と、 前記ロータに取り付けられた動翼と、 前記ロータを支持する軸受装置とを有し、 前記軸受装置は、 前記ロータを支持するための軸受面をもった複数の軸受
    パッドと、 前記複数の軸受パッドのうち、上側に位置する軸受パッ
    ドと前記ロータとの隙間に潤滑油を供給する第1の給油
    ノズルと、 前記複数の軸受パッドのうち、下側に位置する軸受パッ
    ドと前記ロータとの隙間に潤滑油を供給する第2の給油
    ノズルと、 前記第1の給油ノズルと前記第2の給油ノズルとに潤滑
    油を供給する潤滑油供給手段と、 前記油膜を介して前記ロータから前記各軸受パッドに加
    えられる荷重を測定する荷重測定手段と、 前記第1の給油ノズルからの給油量と、前記第2の給油
    ノズルからの給油量とのうち、少なくとも何れか一方を
    変化させる流量調整手段と、 前記荷重測定手段の測定値に基づいて、前記流量調整手
    段を制御する制御手段とを備えることを特徴とするター
    ビン。
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