JP2002146548A - 無電解ニッケルめっき皮膜およびそれを用いたプリント配線板 - Google Patents

無電解ニッケルめっき皮膜およびそれを用いたプリント配線板

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JP2002146548A
JP2002146548A JP2000340010A JP2000340010A JP2002146548A JP 2002146548 A JP2002146548 A JP 2002146548A JP 2000340010 A JP2000340010 A JP 2000340010A JP 2000340010 A JP2000340010 A JP 2000340010A JP 2002146548 A JP2002146548 A JP 2002146548A
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JP
Japan
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plating film
nickel plating
electroless nickel
film
solder
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JP2000340010A
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English (en)
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喜久 ▲高▼瀬
Yoshihisa Takase
Koji Shimoyama
浩司 下山
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プリント配線板において、実装部品の小型化
によるはんだ実装ランド面積の微小化に対応し、はんだ
接合性に優れた無電解めっき皮膜の形成を目的とした。 【解決手段】 無電解ニッケルめっき皮膜3中の炭素
(C)及びイオウ(S)の量が0.01≦C≦0.03
および0.005≦S≦0.025の範囲でかつ0.0
15≦C+S≦0.035であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無電解ニッケルめ
っき皮膜およびそれを用いたプリント配線板に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、情報通信機器、情報通信端末機器
など電子機器の小型化に伴い、プリント配線板の高密度
化、多層配線化及び低コスト化などが要求されている。
【0003】例えば、携帯機器を中心とする情報通信機
器の「小型・軽量化」「高機能化」「多様化」の要望の
中で携帯電話にCSP(Chip Size Package)が新たに
採用された。このCSPの採用により従来のQFP(Qu
ad Flat Package)に比べ、プリント配線板上に実装し
た時の面積効率が飛躍的に向上することとなった。
【0004】従来このプリント配線板の銅配線及び銅ラ
ンド表面には、はんだ付け性の劣化を防止し、あるいは
接点機能の長期信頼性等の目的から電解めっきによるニ
ッケルめっき及び金めっき処理を行っていたが、これら
高密度実装を実現するために、銅の表面処理として、電
解めっきに替わり、無電解めっきによるニッケルめっき
処理技術が採用されてきている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このCSPも0.8m
mピッチから現在は0.5mmピッチが主流となってき
ており、CSPを実装するプリント配線板のランド径も
直径0.55mmから直径0.35mmへと小径化して
おり、さらに狭ピッチ化(ランドの小径化)が進むと思
われる。
【0006】しかしながら、従来の0.8mmピッチC
SPから0.5mmピッチになると1はんだボール当り
のはんだ量が1/4に減少することになり、冷熱サイク
ル寿命、機械的強度などの信頼性が大幅に低下すること
が予測され、現実に、CSPとプリント配線板間の接続
不良が一部発生している。
【0007】このように、CSP等の部品の小型化によ
りはんだ実装ランドにおける接合面積の微小化に伴うは
んだ接合強度の向上が重要な課題となってきた。そこで
本発明は、高密度実装用プリント配線板に対して高いは
んだ接合信頼性のある無電解めっき皮膜の形成を目的と
するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】そしてこの目的を達成す
るために本発明は、無電解めっき液について、還元剤、
錯形成剤、緩衝剤、及びpHの異なる多くの種類のめっ
き液の検討を行うと共に、各種無電解めっき皮膜につい
て元素分析を実施し、無電解めっき皮膜中の微量元素と
はんだ接合性について検討した。
【0009】その結果、各種無電解ニッケルめっき皮膜
において、Ni/Auめっき皮膜とはんだ接合界面で金
属間化合物の形成に違いが見られた。特に従来の無電解
めっき皮膜とはんだ接合界面にはボイド(Kirkendal Vo
id)の発生が見られ、このボイドの存在がはんだ接合強
度を低下させ、落下衝撃等に関しても弱いということが
分かった。
【0010】そこで、我々は、微量元素の分析を行い炭
素(C)、イオウ(S)の無電解ニッケルめっき皮膜へ
の取り込みがカーケンダルボイド発生要因となりはんだ
接合強度を弱めていることを見つけた。これらの微量元
素C,Sに注目し、Cを一定にし、Sを変化させた場
合、Sを一定としてCを変化させてそのときのはんだボ
ールプル強度とC,Sの量との相関を見るとともに、C
+S量としてはんだボールプル強度を確認した。
【0011】従来の無電解ニッケルめっき皮膜中のC+
S量は0.04〜0.05wt%であったが、我々の実
験ではC+S量が0.015≦C+S≦0.035で信
頼性の高いはんだ接合強度を得ることが分かった。
【0012】一方、無電解ニッケルめっき皮膜表面に設
けた置換金めっき皮膜は0.05〜0.1μmと薄いた
め、はんだ接合時にはんだ中に拡散してしまうことが一
般に知られており、置換金めっき皮膜がニッケルめっき
皮膜の酸化を防止する以外ははんだ接合に大きな影響は
ないことを確認した。
【0013】本発明は、はんだ接合に関し、無電解ニッ
ケルめっきプロセスにおいて、ニッケルめっき皮膜に取
り込まれる微量元素をコントロールすることによる、高
いはんだ接合強度を有する無電解ニッケルめっき皮膜を
特徴とするプリント配線板を提供するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明によるプリント配線板の銅
配線及び銅ランド表面にニッケル−金めっき皮膜の形成
に用いた微量元素である炭素(C)、イオウ(S)を含
む無電解めっき皮膜の作製方法及び微量元素C,Sの測
定方法について、また、プリント配線板に形成した無電
解ニッケルめっき皮膜/置換金めっき皮膜上にはんだ接
合した時の接合状態及びはんだ接合強度との関係を説明
する。
【0015】まず、本発明において無電解ニッケルめっ
き皮膜中の微量元素であるC,Sの量をコントロールす
るために、無電解ニッケルめっき液の液組成であるNi
イオン(硫酸ニッケル)、還元剤(次亜りん酸ナトリウ
ム)、錯化剤、安定化剤の中で、C量については錯化剤
で、S量については安定化剤(イオウ化合物)の量を変
化させ、各種無電解ニッケルめっき皮膜を形成し、この
無電解ニッケルめっき皮膜とはんだ接合強度との関係を
調べた。
【0016】無電解ニッケルめっき皮膜中のC,Sに関
しては、各種無電解ニッケルめっき液を準備し、ステン
レス鋼板(SUS316)上に無電解ニッケルめっきを
行った。ステンレス鋼板を研磨後、脱脂を行い触媒付与
後各種無電解ニッケルめっき液により約10μm厚の無
電解ニッケルめっき皮膜を作製した。その後、ステンレ
ス鋼板から無電解ニッケルめっき皮膜を剥離し、分析用
試料とした。
【0017】無電解ニッケルめっき皮膜中の錯化剤およ
び安定化剤に起因するC,S量の分析は、酸素気流中燃
焼−赤外線吸収法(堀場製作所製EMIA−510)で
分析した。
【0018】また、はんだ接合強度に関しては、はんだ
ボールプル強度で評価した。テスト基板としては図1に
示すように厚さ0.6mmのFR−4基材1を用い、銅
ランド2(オーバーレジスト仕様で、四角外径0.65
/直径0.55(mm))を作製した。めっき皮膜形成
方法としては、各種浴組成の異なる無電解ニッケルめっ
き液を用い基板1上に無電解ニッケルめっき皮膜3を設
け、この無電解ニッケルめっき皮膜3表面に置換めっき
液にて置換金めっき皮膜(はんだ付けで拡散するので図
1には示さず)を設けた。
【0019】めっき膜厚は無電解ニッケルめっき皮膜3
で約5μm、置換金めっき皮膜で約0.05μmであ
る。次にめっき処理をしたテストの基板1の銅ランド2
部に直径0.76mmのPb/Sn=37/63のはん
だボール4を搭載し、ピーク温度230℃のリフロー炉
にてはんだ接合を行った。
【0020】図2はその拡大図であり、この図2の5は
Pリッチニッケル層、6はNi−Sn拡散層である。
【0021】図3、図4は図2のさらに拡大図であり、
これらの図3、図4については後でさらに説明を加える
が、図3、図4の8はNi−Sn−P層、9はボイドで
ある。
【0022】はんだボールプル試験は、デイジ社製ボン
ドテスターPC2400Tを用いて加熱式はんだボール
プル試験を行った。試験条件としては、設定温度270
℃、ヒーティング時間5s、クーリングOFF50℃、
テストスピード300μm/sである。なお図1の1A
はプローブである。
【0023】めっき液の作製の点からは、C量について
は、無電解ニッケルめっき皮膜3中に0.01wt%未
満、S量については、無電解ニッケルめっき皮膜3中に
0.005wt%未満のニッケルめっき皮膜は形成でき
なかった。
【0024】図3に示すように、はんだボールプル強度
が10N(ランド直径0.55mm)以下のものにおい
てはニッケルめっき/金めっき皮膜とはんだ接合界面の
透過型電子顕微鏡(TEM)観察およびエネルギー分散
型X線分析装置(EDX)により、無電解ニッケルめっ
き皮膜3/はんだボール4の接合界面でNi−Sn拡散
層6、ボイド9、Ni−Sn−P層8、Pリッチニッケ
ル層5の形成が確認された。一方、図4のごとく15N
(ランド直径0.55mm)以上のものについては、ボ
イド9の発生が確認されなかった。また、はんだボール
プル強度が10Nから15N未満(ランド直径0.55
mm)のものについてはボイド9が発生するものとしな
いものがあり不安定な領域であった。
【0025】さらに、ボイド9とはんだ接合強度に関し
ては、ボイド9の発生が見られない15N以上のものに
ついては、プリント配線板上にCSPを実装して落下テ
ストを行っても電気的な接続不良は発生しなかった。一
方、図3に示すように、ボイド9の発生が確認している
10N以下のものについては、プリント配線板上にCS
Pを実装して落下テストを行うと電気的な接続不良が発
生した。
【0026】従って、高信頼性という面からは、はんだ
ボールプル強度は15N以上必要である。
【0027】上記の判定基準に基づいて無電解ニッケル
めっき皮膜3中のC,S量を変化させて、はんだボール
プル強度を測定した結果を図5、及び図6に示す。ま
た、無電解ニッケルめっき皮膜3中のC+S量とはんだ
ボールプル強度との関係を図7に示す。
【0028】これらの結果から、無電解ニッケルめっき
皮膜3中の炭素(C)及びイオウ(S)の量が0.01
≦C≦0.03および0.005≦S≦0.025の範
囲でかつ0.015≦C+S≦0.035である無電解
ニッケルめっき皮膜を有するプリント配線板が信頼性上
良いことが分かった。
【0029】以下、本発明の具体的な実施の形態につい
て説明する。
【0030】2種類の無電解ニッケルめっき皮膜A(C
+S=0.047wt%)とB(C+S=0.025w
t%)を作製し、TEMにてニッケル/金めっき膜とは
んだとの接合面の断面観察をしたところ皮膜Aにはボイ
ド9の発生(図3)が確認された。一方、皮膜Bにおい
ては観察されなかった。はんだボールプルテストにおい
ては、皮膜Aは9.9N(ランド直径0.55mm)、
皮膜Bは20.7N(ランド直径0.55mm)であっ
た。
【0031】また、CSPを実装したプリント配線板の
落下テストでは皮膜Aでは2〜3回で電気的接続不良が
発生したが、皮膜Bでは10回以上でも不良は発生しな
かった。
【0032】このように、本発明の無電解ニッケルめっ
き皮膜は非常に良好なはんだボールプル強度を示し、高
密度実装用プリント配線板として実用上問題は発生しな
かった。
【0033】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、無電解ニ
ッケルめっき皮膜中の微量元素C,Sを最適な範囲にコ
ントロールすることにより、はんだ接合性に優れ、CS
P,BGAなどのはんだ実装強度に対しても信頼性に優
れた実装が可能となり、はんだ接続信頼性に優れた高密
度実装用プリント配線板を作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】はんだボールプル試験を行うプリント配線板の
ランド部とそれに搭載したはんだボールの断面図
【図2】その要部拡大図
【図3】はんだボールプル強度が10N以下、C+S>
0.035wt%のTEM観察像を示す図
【図4】はんだボールプル強度が15N以上、0.01
5≦C+S≦0.035wt%のTEM観察像を示す図
【図5】C量とはんだボールプル強度の関係(S量一
定)を示す図
【図6】S量とはんだボールプル強度の関係(C量一
定)を示す図
【図7】C+S量とはんだボールプル強度の関係(S量
一定)を示す図
【符号の説明】
1 FR−4基材 2 銅ランド部 3 無電解ニッケルめっき皮膜 4 はんだボール 9 ボイド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4K022 AA02 AA42 BA03 BA14 BA16 BA32 DA01 DA03 5E343 BB14 BB17 BB23 BB24 BB44 BB54 BB55 DD33 ER32 GG18

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 皮膜中の炭素(C)及びイオウ(S)の
    量が0.01≦C≦0.03および0.005≦S≦
    0.025の範囲でかつ0.015≦C+S≦0.03
    5であることを特徴とする無電解ニッケルめっき皮膜。
  2. 【請求項2】 銅配線と銅ランドの少なくとも一方の表
    面に、請求項1記載の無電解ニッケルめっき皮膜を設
    け、この無電解ニッケルめっき皮膜の表面に金めっき皮
    膜を設けたことを特徴とするプリント配線板。
JP2000340010A 2000-11-08 2000-11-08 無電解ニッケルめっき皮膜およびそれを用いたプリント配線板 Pending JP2002146548A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6879041B2 (en) 2002-04-17 2005-04-12 Renesas Technology Corp. Semiconductor device with joint structure having lead-free solder layer over nickel layer

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6879041B2 (en) 2002-04-17 2005-04-12 Renesas Technology Corp. Semiconductor device with joint structure having lead-free solder layer over nickel layer

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