JP2002146249A - インクジェット用インク及びインクジェット記録方法 - Google Patents

インクジェット用インク及びインクジェット記録方法

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JP2002146249A
JP2002146249A JP2000341683A JP2000341683A JP2002146249A JP 2002146249 A JP2002146249 A JP 2002146249A JP 2000341683 A JP2000341683 A JP 2000341683A JP 2000341683 A JP2000341683 A JP 2000341683A JP 2002146249 A JP2002146249 A JP 2002146249A
Authority
JP
Japan
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group
ink
hydrogen atom
general formula
alkyl
Prior art date
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Pending
Application number
JP2000341683A
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English (en)
Inventor
Keiichi Adachi
慶一 安達
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP2000341683A priority Critical patent/JP2002146249A/ja
Publication of JP2002146249A publication Critical patent/JP2002146249A/ja
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  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な黒色の色相を示し、保存安定性に優
れ、インク吐出口での目詰まりのないインクジェット用
インクを提供する。 【解決手段】 下記一般式(1)で表される染料から
選択される少なくとも1種と水とを含むことを特徴とす
るインクジェット用インクである。一般式(1)中、R
1、R2、R3、R4、R5、R6、R7,R8及びR9は種々
の置換基を表すが、いずれか少なくとも一つは、スルホ
ン酸基若しくはその塩又はカルボン酸基若しくはその塩
を少なくとも一つ含有する。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットプ
リンター用に好適なインクジェット用インク及び該イン
クジェット用インクを用いたインクジェット記録方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、インクジェット記録方法は、材料
費が安価であること、高速記録が可能なこと、記録時の
騒音が少ないこと、更にカラー記録が容易であることか
ら急速に普及し、更に発展しつつある。前記インクジェ
ット記録方法とは、例えば、ピエゾ素子によりインクに
機械的振動又は圧力を加えて液滴を吐出させる方法、加
熱によりインク中に気泡を発生させて液滴を吐出させる
方法、又は静電誘引力により液滴を吸引吐出させる方法
等、種々のインク吐出方法により液滴を形成し、これら
の一部又は全部を紙等の被記録材に付着させて記録を行
うものである。このようなインクジェット記録方法に使
用するインクとしては、水性インク、油性インク、又は
固体(溶融型)インク等が知られている。
【0003】インクジェット用インクに用いられる色素
に対しては、溶剤に対する溶解性が高いこと、高濃度記
録が可能であること、色相が良好であること、光、熱、
空気、水及び薬品に対する堅牢性に優れていること、毒
性がないこと、純度が高いこと、更には、安価に入手で
きること等の特性が要求される。又、インクジェット用
インクに対しては、インク吐出口での目詰まりを起こさ
ないこと、保存安定性に優れていること、被記録材への
インクの定着性が良く、滲みにくいこと等の特性が要求
される。
【0004】インクジェット用インクに用いられる色素
として、既に様々な染料や顔料が提案され、実際に使用
されている。しかし、未だに全ての要求を満足する色素
は、提供されていないのが現状である。例えば、インク
ジェット用インクに用いられる色素には、特開平2−3
6277号公報及び特開平2−36278号公報記載の
C.I.(カラーインデックス)アシッドブラック14
0及びC.I.アシッドブラック187がある。しか
し、前記C.I.アシッドブラック140及びC.I.
アシッドブラック187は、重金属を含むため、安全性
に懸念がある。又、カーボンブラック、特開平1−26
3165号公報記載のC.I.ダイレクトブラック6
2、特開平5−125315号公報記載のC.I.ダイ
レクトブラック154、及び特開昭63−139963
号公報記載のC.I.フードブラック2等も、黒色イン
ク用の色素として用いられているが、インク吐出口が目
詰まりしやすい等の欠点がある。従って、C.I.番号
が付与された、従来からよく知られている染料や顔料で
は、インクジェット用インクに用いられる色素に要求さ
れる特性が、十分満足されないという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、良好な黒色
の色相を示し、保存安定性に優れ、インク吐出口での目
詰まりのない、印字性能が安定した信頼性のあるインク
ジェット用インク及び該インクジェット用インクを用い
たインクジェット記録方法を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の手段は、以下の通りである。即ち、 <1> 下記一般式(1)で表される染料から選択され
る少なくとも1種と水とを含むことを特徴とするインク
ジェット用インクである。
【0007】
【化5】
【0008】一般式(1)中、R1、R2及びR3は各々
独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリー
ル基、シアノ基、アシル基、カルバモイル基、アルコキ
シカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル
オキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキル
チオ基、アリールチオ基、スルファモイル基、アルキル
スルホニル基、アリールスルホニル基又はアミノ基を表
す。R4及びR5は各々独立に、水素原子、アルキル基又
はアリール基を表す。R6、R7,R8及びR9は各々独立
に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール
基、カルバモイル基、アルコキシ基、アリールオキシ
基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルファモイル
基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基又は
アミノ基を表す。但し、R1、R2、R3、R4、R5
6、R7,R8及びR9のいずれか少なくとも一つは、ス
ルホン酸基若しくはその塩又はカルボン酸基若しくはそ
の塩を少なくとも一つ含有する。)
【0009】<2> 水溶性有機溶剤を含有することを
特徴とする<1>に記載のインクジェット用インクであ
る。 <3> 下記一般式(2)で表される染料から選択され
る少なくとも一種をさらに含有することを特徴とする<
1>又は<2>に記載のインクジェット用インクであ
る。
【0010】
【化6】
【0011】一般式(2)中、R21は水素原子、水酸
基、アルキル基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アミノ
基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、カルバモイ
ル基、スルファモイル基、アリールアゾ基、スルホ基又
はカルボキシル基を表し、R22、R23及びR24は各々独
立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール
オキシ基、アミノ基、アリール基、アルキルスルホニル
基、アリールスルホニル基、ニトロ基、ハロゲン原子、
スルホ基、カルボキシル基又はアリールアゾ基を表す。
Mは水素原子、アンモニウム又はアルカリ金属を表す。
lは1又は2を表し、mは0から2までのいずれかの整
数を表し、nは1または2を表し、nが2のとき、2つ
あるナフトールアゾ色素部分は同じであっても異なって
いてもよい。nが1のとき、Bは下記一価基の群から選
ばれるいずれかの一価基を表し、nが2のとき、Bは下
記二価基の群から選ばれるいずれかの二価基を表す。一
般式(2)中、R21、SO3M及びアリールアゾ基はナ
フトールの2〜8位のいずれの位置に置換していてもよ
い。
【0012】
【化7】
【0013】式中、X及びYは各々独立して、塩素原
子、−NL12又は−OL3を表し、L1、L2及びL3
各々独立して、水素原子、アルキル基又はアリール基を
表し、Mは水素原子、アンモニウム又はアルカリ金属を
表す。
【0014】
【化8】
【0015】式中、L4、L5及びL6は各々独立して、
水素原子又はアルキル基を表し、L5及びL6はぞれぞれ
互いに結合して5または6員環を形成してもよい。Xは
−NL12又は−OL3を表し、L1、L2及びL3は各々
独立して、水素原子、アルキル基又はアリール基を表
す。
【0016】<4> 界面活性剤を含有することを特徴
とする<1>から<3>までのいずれかに記載のインク
ジェット用インクである。 <5> 尿素及び/又は尿素誘導体を含有することを特
徴とする<1>から<4>までのいずれかに記載のイン
クジェット用インクである。 <6> <1>から<5>までのいずれかに記載のイン
クジェット用インクを用いて被記録材に記録することを
特徴とするインクジェット記録方法である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明のインクジェット用
インク及びインクジェット記録方法について説明する。
【0018】(インクジェット用インク)本発明のイン
クジェット用インクは、下記一般式(1)で表される染
料から選択される少なくとも一種と水とを含有してな
り、更に必要に応じて、水溶性有機溶剤、後述する一般
式(2)で表される染料、界面活性剤、尿素及び/又は
尿素誘導体、及びその他の成分を含有してなる。
【0019】−一般式(1)で表される染料−
【0020】
【化9】
【0021】前記一般式(1)中、R1、R2及びR
3は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル
基、アリール基、シアノ基、アシル基、カルバモイル
基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニ
ル基、アシルオキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ
基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルファモイル
基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基又は
アミノ基を表す。
【0022】R1〜R3で表される前記ハロゲン原子とし
ては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられ
る。その中でも、フッ素原子、塩素原子がより好まし
い。
【0023】R1〜R3で表される前記アルキル基は、直
鎖状でも分岐状でもよく、不飽和結合を有していてもよ
い。さらに、前記アルキル基は、置換基を有していても
よく、該置換基としては、アルコキシ基、アリールオキ
シ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボ
ニル基、アリール基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、ス
ルホン酸基若しくはその塩又はカルボン酸基若しくはそ
の塩等が挙げられる。
【0024】R1〜R3で表される前記アルキル基の中で
も、炭素原子数1〜5のアルキル基が好ましく、例え
ば、メチル基、トリフルオロメチル基、エチル基、ブチ
ル基、プロピル基、イソプルピル基、イソブチル基、s
ec−ブチル基、t−ブチル基、エトキシカルボニルメ
チル基、1−(エトキシカルボニル)エチル基、エトキ
シカルボニルエチル基、アセチルアミノエチル基、メタ
ンスルホニルアミノプロピル基、カルボキシメチル基、
カルボキシエチル基、スルホエチル基、スルホプロピル
基等が挙げられる。
【0025】R1〜R3で表される前記アリール基は、置
換基を有していてもよく、該置換基としては、アルキル
基、アルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ
基、カルバモイル基、スルファモイル基、アミノ基、ア
ルキルチオ基、アルキルスルホニル基、ヒドロキシ基、
アシル基、アシルオキシ基、アミノカルボニルオキシ
基、ホスホリルオキシ基、アルコキシカルボニル基、カ
ルボキシシル基、スルホ基等が挙げられる。
【0026】R1〜R3で表される前記アリール基の中で
も、炭素原子数6〜9のアリール基が好ましく、例え
ば、フェニル基、2−メチルフェニル基、2−クロロフ
ェニル基、2−メトキシフェニル基、2−エトキシフェ
ニル基、2−トリフルオロメチルフェニル基、2,4−
ジクロロフェニル基、2,5−ジクロロフェニル基、
2,4,6−トリメチルフェニル基、3−クロロフェニ
ル基、3−ニトロフェニル基、3−シアノフェニル基、
3−トリフルオロメチルフェニル基、3−メトキシフェ
ニル基、3−エトキシフェニル基、3,4−ジクロロフ
ェニル基、3,5−ジクロロフェニル基、3,4−ジメ
トキシフェニル基、4−クロロフェニル基、4−シアノ
フェニル基、4−ニトロフェニル基、4−トリフルオロ
メチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、4−エト
キシフェニル基、4−イソプロポキシフェニル基、4−
エトキシカルボニルフェニル基、4−フルオロフェニル
基、3−アセチルフェニル基、2−アセチルアミノフェ
ニル基、4−メチルチオフェニル基、4−N,N−ジメ
チルアミノフェニル基のほか、ヒドロキシフェニル基、
ジメチルアミノカルボニルオキシフェニル基、4−スル
ホフェニル基、3−スルホフェニル基、2−スルホフェ
ニル基、4−カルボキシフェニル基、3−カルボキシフ
ェニル基、2−カルボキシフェニル基、3,5−ジカル
ボキシフェニル基、2,5−ジスルホフェニル基等が挙
げられる。
【0027】R1〜R3で表される前記アシル基は、置換
基を有していてもよく、その中でも、炭素原子数2〜5
のアシル基が好ましく、例えば、アセチル基、プロパノ
イル基、ブタノイル基、1,1−ジメチルプロパノイル
基等が挙げられる。
【0028】R1〜R3で表される前記カルバモイル基
は、置換基を有していてもよく、カルバモイル基、N−
アルキルカルバモイル基、N−アリールカルバモイル
基、N,N−ジアルキルカルバモイル基、N,N−ジア
リールカルバモイル基、N−アルキル−N−アリールカ
ルバモイル基等が含まれる。置換基を有する前記カルバ
モイル基の中でも、炭素原子数2〜5の置換基を有する
カルバモイル基が好ましく、例えば、N−メチルカルバ
モイル基、N−エチルカルバモイル基、N−プロピルカ
ルバモイル基、N−ブチルカルバモイル基等が挙げられ
る。
【0029】R1〜R3で表される前記アルコキシカルボ
ニル基は、置換基を有していてもよく、その中でも、炭
素原子数2〜5のアルコキシカルボニル基が好ましく、
例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル
基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等
が挙げられる。
【0030】R1〜R3で表される前記アリールオキシカ
ルボニル基は、置換基を有していてもよく、その中で
も、炭素原子数7〜9のアリールオキシカルボニル基が
好ましく、例えば、2−メチルフェニルオキシカルボニ
ル基、2−クロロフェニルオキシカルボニル基、2,6
−ジメチルフェニルオキシカルボニル基、2−メトキシ
フェニルオキシカルボニル基、3−シアノフェニルオキ
シカルボニル基、3−ニトロフェニルオキシカルボニル
基、4−フルオロフェニルオキシカルボニル基、4−ク
ロロフェニルオキシカルボニル基、4−シアノフェニル
オキシカルボニル基等が挙げられる。
【0031】R1〜R3で表される前記アシルオキシ基
は、置換基を有していてもよく、その中でも、炭素原子
数2〜4のアシルオキシ基が好ましく、例えば、アセチ
ルオキシ基、プロパノイルオキシ基、ブタノイルオキシ
基、トリフルオロメチルカルボニルオキシ基等が挙げら
れる。
【0032】R1〜R3で表される前記アルコキシ基は、
置換基を有していてもよく、その中でも、炭素原子数1
〜5のアルコキシ基が好ましく、例えば、メトキシ基、
エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ
基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ
基、t−ブトキシ基、エトキシカルボニルメチルオキシ
基、アミノカルボニルメチルオキシ基、N,N−ジエチ
ルアミノカルボニルメチルオキシ基、N−メチルアミノ
カルボニルメチルオキシ基、N−エチルアミノカルボニ
ルメチルオキシ基、シアノメチルオキシ基等が挙げられ
る。
【0033】R1〜R3で表される前記アリールオキシ基
は、置換基を有していてもよく、その中でも、炭素原子
数6〜9のアリールオキシ基が好ましく、例えは、フェ
ニルオキシ基、2−クロロフェニルオキシ基、2−メチ
ルフェニルオキシ基、2−メトキシフェニルオキシ基、
3−クロロフェニルオキシ基、3−トリフルオロメチル
フェニルオキシ基、3−シアノフェニルオキシ基、3−
ニトロフェニルオキシ基、4−フルオロフェニルオキシ
基、4−シアノフェニルオキシ基等が挙げられる。
【0034】R1〜R3で表される前記アルキルチオ基
は、置換基を有していてもよく、その中でも、炭素原子
数1〜6のアルキルチオ基が好ましく、例えば、メチル
チオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピル
チオ基、ブチルチオ基、イソブチルチオ基、sec−ブ
チルチオ基、t−ブチルチオ基、ペンチルチオ基、イソ
ペンチルチオ基、エトキシカルボニルメチルチオ基、ア
ミノカルボニルメチルチオ基、N,N−ジエチルアミノ
カルボニルメチル基、N−メチルアミノカルボニルメチ
ルチオ基、N−エチルアミノカルボニルメチルチオ基、
シアノメチルチオ基等が挙げられる。
【0035】R1〜R3で表される前記アリールチオ基
は、置換基を有していてもよく、その中でも、炭素原子
数6〜9のアリールチオ基が好ましく、例えば、フェニ
ルチオ基、2−クロロフェニルチオ基、2−メチルフェ
ニルチオ基、2−メトキシフェニルチオ基、3−クロロ
フェニルチオ基、3−トリフルオロメチルフェニルチオ
基、3−シアノフェニルチオ基、3−ニトロフェニルチ
オ基、4−フルオロフェニルチオ基、4−シアノフェニ
ルチオ基等が挙げられる。
【0036】R1〜R3で表される前記スルファモイル基
は、置換基を有していてもよく、スルファモイル基、N
−アルキルスルファモイル基、N−アリールスルファモ
イル基、N,N−ジアルキルスルファモイル基、N−ア
ルキル−N−アリールスルファモイル基が含まれる。
【0037】置換基を有する前記スルファモイル基の中
でも、炭素原子数1〜7の置換基を有するスルファモイ
ル基が好ましく、例えば、N−メチルスルファモイル
基、N−エチルスルファモイル基、N−プロピルスルフ
ァモイル基、N−ブチルスルファモイル基、N−(2−
メチルフェニル)スルファモイル基、N−(2−クロロ
フェニル)スルファモイル基、N−(2−メトキシフェ
ニル)スルファモイル基、N−(3−クロロフェニル)
スルファモイル基、N−(3−ニトロフェニル)スルフ
ァモイル基、N−(3−シアノフェニル)スルファモイ
ル基、N−(4−メトキシフェニル)スルファモイル
基、N−(4−シアノフェニル)スルファモイル基、N
−メチル−N−フェニルスルファモイル基、N,N−ジ
メチルスルファモイル基等が挙げられる。
【0038】R1〜R3で表される前記アルキルスルホニ
ル基は、置換基を有していてもよく、その中でも、炭素
原子数1〜4のアルキルスルホニル基が好ましく、例え
ば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、プロピ
ルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、ブチルス
ルホニル基、シアノメチルスルホニル基等が挙げられ
る。
【0039】R1〜R3で表される前記アリールスルホニ
ル基は、置換基を有していてもよく、その中でも、炭素
原子数6〜9のアリールスルホニル基が好ましく、例え
ば、フェニルスルホニル基、2−クロロフェニルスルホ
ニル基、2−メチルフェニルスルホニル基、2−メトキ
シフェニルスルホニル基、3−クロロフェニルスルホニ
ル基、3−トリフルオロメチルフェニルスルホニル基、
3−シアノフェニルスルホニル基、3−ニトロフェニル
スルホニル基、4−フルオロフェニルスルホニル基、4
−シアノフェニルスルホニル基等が挙げられる。
【0040】R1〜R3で表される前記アミノ基は、置換
基を有していてもよく、アミノ基、N−アルキルアミノ
基、N−アリールアミノ基、N−アシルアミノ基、N,
N−ジアルキルアミノ基、N−アルキル−N−アリール
アミノ基等が含まれる。置換基を有する前記アミノ基と
しては、炭素原子数1〜9の置換基を有するアミノ基が
好ましく、例えば、N−メチルアミノ基、N−エチルア
ミノ基、N−プロピルアミノ基、N−イソプロピルアミ
ノ基、N−tert−ブチルアミノ基、N−フェニルア
ミノ基、N−(2−メチルフェニル)アミノ基、N−
(2−クロロフェニル)アミノ基、N−(2−メトキシ
フェニル)アミノ基、N−(2−イソプロポキシフェニ
ル)アミノ基、N−(3−クロロフェニル)アミノ基、
N−(3−ニトロフェニル)アミノ基、N−(3−シア
ノフェニル)アミノ基、N−(4−メトキシフェニル)
アミノ基、N−(4−シアノフェニル)アミノ基、N−
メチル−N−フェニルアミノ基、N,N−ジメチルアミ
ノ基、N−アセチルアミノ基、N−ピバロイルアミノ
基、N−ベンゾイルアミノ基、N−メチルスルホニルア
ミノ基、N−フェニルスルホニルアミノ基等が挙げられ
る。
【0041】前記一般式(1)において、R4及びR
5は、各々独立に、水素原子、アルキル基又はアリール
基を表す。
【0042】R4及びR5で表される前記アルキル基は、
置換基を有していてもよく、該置換基としては、ハロゲ
ン原子、アリール基、シアノ基、アシル基、カルバモイ
ル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボ
ニル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチ
オ基、アリールチオ基、スルファモイル基、アルキルス
ルホニル基、アリールスルホニル基、アミノ基、ヘテロ
環基、カルボン酸及びその塩又はスルホン酸及びその塩
等が挙げられる。
【0043】R4及びR5で表される前記アルキル基の中
でも、炭素原子数1〜7のアルキル基が好ましく、例え
ば、メチル基、トリフルオロメチル基、エチル基、プロ
ピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル
基、t−ブチル基、エトキシカルボニルメチル基、ブト
キシカルボニルメチル基、エトキシカルボニルプロピル
基、アセチルアミノエチル基、2−(N,N−ジメチル
アミノ)エチル基、2−(N,N−ジエチルアミノ)プ
ロピル基、メタンスルホニルアミノプロピル基、アセチ
ルアミノエチル基、2−(N,N−ジメチルアミノ)エ
チル基、2−(N,N−ジエチルアミノ)プロピル基、
カルボキシメチル基、カルボキシエチル基、スルホエチ
ル基、スルホプロピル基、スルホブチル基等が好まし
い。
【0044】R4及びR5で表される前記アリール基は、
置換基を有していてもよく、該置換基としては、ハロゲ
ン原子、アルキル基、シアノ基、アシル基、カルバモイ
ル基、アルコキシカルボニル基、アルコキシ基、アルキ
ルチオ基、スルファモイル基、アルキルスルホニル基、
アミノ基、カルボン酸及びその塩又はスルホン酸及びそ
の塩等が挙げられる。
【0045】R4及びR5で表される前記アリール基の中
でも、炭素原子数6〜9のアリール基が好ましく、例え
ば、フェニル基、2−メチルフェニル基、2−クロロフ
ェニル基、2−メトキシフェニル基、4−クロロフェニ
ル基、2,5−ジクロロフェニル基、2,4,6−トリ
メチルフェニル基、3−クロロフェニル基、3−メチル
フェニル基、3−メトキシフェニル基、3−シアノフェ
ニル基、3,4−ジクロロフェニル基、3,5−ジクロ
ロフェニル基、3,4−ジメトキシフェニル基、4−シ
アノフェニル基、4−メチルフェニル基、4−メトキシ
フェニル基、4−アミノスルホニルフェニル基、4−エ
トキシカルボニルフェニル基、4−フルオロフェニル
基、3−アセチルフェニル基、2−アセチルアミノフェ
ニル基、2−スルホフェニル基、3−スルホフェニル
基、4−スルホフェニル基等が挙げられるが、特にこれ
らに限定されるものではない
【0046】前記一般式(1)において、R6、R7、R
8及びR9は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、ア
ルキル基、アリール基、カルバモイル基、アルコキシ
基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ
基、スルファモイル基、アルキルスルホニル基、アリー
ルスルホニル基、又はアミノ基を表す。
【0047】前記R6、R7、R8及びR9で表されるハロ
ゲン原子、アルキル基、アリール基、カルバモイル基、
アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、ア
リールチオ基、スルファモイル基、アルキルスルホニル
基、アリールスルホニル基又はアミノ基は、前記R1
2およびR3で表される、各々の置換基と同義である。
【0048】前記一般式(1)において、前記R6及び
9の中でも、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、
アリールオキシ基、アミノ基が好ましく、水素原子、ア
ルキル基、アルコキシ基がより好ましい。
【0049】前記一般式(1)において、前記R7及び
8の中でも、水素原子、アルキル基が好ましく、水素
原子がより好ましい。
【0050】但し、前記一般式(1)中、R1、R2、R
3、R4、R5、R6、R7,R8及びR 9のいずれか少なく
とも一つは、スルホン酸基若しくはその塩又はカルボン
酸基若しくはその塩を少なくとも一つ含有する。前記一
般式(1)中、R1、R2、R 3、R4、R5、R6、R7
8及びR9のいずれか少なくとも一つが、スルホン酸基
若しくはその塩又はカルボン酸基若しくはその塩を少な
くとも一つ含有することによって、前記一般式(1)で
表される染料は水溶性になる。
【0051】以下に、本発明に用いられる前記一般式
(1)で表される染料の具体例(例示化合物1−1〜2
0)を挙げるが、本発明に用いられる前記染料はこれら
に限定されるものではない。
【0052】
【化10】
【0053】
【化11】
【0054】
【化12】
【0055】前記一般式(1)で表される染料は、下記
一般式(4)で表されるピラゾロピリミジン−7−オン
誘導体(いわゆるカプラー成分)と、下記一般式(5)
で表される4−置換アミノベンゼンジアゾニウム塩(い
わゆるジアゾ成分)とを、公知の方法でカップリング反
応させて、製造することができる。尚、前記カップリン
グ反応については、Zollinger著「Azo and Diazo Chemi
stry-Aliphatic and Aromatic Compounds」(Interscie
nce Publishers)等に詳しく記載されている。
【0056】
【化13】
【0057】前記一般式(4)において、R1、R2及び
3で表される置換基は、前記一般式(1)において、
前記R1、R2及びR3で表される各々の置換基と同義で
ある。
【0058】
【化14】
【0059】前記一般式(5)において、R4〜R9で表
される置換基は、前記一般式(1)において、前記R4
〜R9で表される各々の置換基と同義である。X-は、酸
アニオンを表す。
【0060】また、前記一般式(4)で表されるピラゾ
ロピリミジン−7−オン誘導体は、特開昭64−467
52号公報に記載の方法に準じて製造することができ、
前記一般式(5)で表される4−置換アミノベンゼンジ
アゾニウム塩は、4−置換アミノアニリン誘導体を公知
の方法でジアゾ化することにより、製造することができ
る。
【0061】以下に、前記例示化合物1−2の合成例を
示す。 <例示化合物1−2の合成>下記構造式を有する化合物
A(0.95g)、水及びメタノールの2:1混合液3
0ml及びトリエチルアミン(0.46g)を混合し、
下記構造式を有する化合物B(0.90g)を添加し
た。室温で30分攪拌した後に、メタノールを加え、生
成物を析出させて、析出物を濾取した。濾取した生成物
を、更にカラムクロマトグラフィーにより精製し、例示
化合物1−2を1.05g得た。
【0062】
【化15】
【0063】本発明に使用される前記一般式(1)で表
される染料は、可視域に吸収を持つが、その吸収スペク
トルの形状は、前記化合物を溶解させる溶媒及び前記化
合物の使用形態により異なるものとなる。したがって、
黒色のアゾ色素として使用する場合は、溶媒の種類及び
使用形態等を考慮に入れて、最適の条件を定めることが
好ましい。
【0064】本発明のインクジェット用インクにおけ
る、前記一般式(1)で表される染料の含有量として
は、インクジェット用インクにおいて0.1〜20質量
%であるのが好ましく、0.5〜10質量%であるのが
より好ましい。
【0065】−水− 前記水としては、脱イオン水が好ましい。
【0066】−水溶性有機溶剤− 本発明のインクジェット用インクは、水溶性有機溶剤を
含有するのが好ましい。前記水溶性有機溶剤としては、
水より蒸気圧の低いものが好ましい。具体的には、多価
アルコール類(例えば、エチレングリコール、プロピレ
ングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレング
リコール、チオジグリコール、ジチオジグリコール、2
−メチル−1,3−プロパンジオール、1,2,6−ヘ
キサントリオール、アセチレングリコール誘導体、グリ
セリン、トリメチロールプロパン等)、多価アルコール
の低級アルキルエーテル類(例えば、エチレングリコー
ルモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチル
エーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、
ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレ
ングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコ
ールモノブチルエーテル等)、複素環類(例えば、2−
ピロリドン、N−メチルー2−ピロリドン、1,3−ジ
メチル−2−イミダゾリジノン、N−エチルモルホリン
等)、含硫黄化合物(例えば、スルホラン、ジメチルス
ルホキシド、3−スルホレン等)、多官能化合物(例え
ば、ジアセトンアルコール、ジエタノールアミン、トリ
エタノールアミン等)などが挙げられる。
【0067】前記多価アルコールの中でも、グリセリ
ン、1,1,1−トリメチロールプロパン、エチレング
リコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコ
ール等が好ましく、前記多価アルコールの低級アルキル
エーテル類の中でも、ジエチレングリコールモノブチル
エーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル
等が好ましく、前記複素環類の中でも、2−ピロリド
ン、N−メチルー2−ピロリドン、1,3−ジメチル−
2−イミダゾリジノン等が好ましく、前記含硫黄化合物
の中でも、スルホラン、ジメチルスルホキシド、3−ス
ルホレン等が好ましく、前記多官能化合物の中でも、ジ
エタノールアミン、トリエタノールアミン等が好まし
く、これらの中でも、グリセリン、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、2−
ピロリドンが、より好ましい。
【0068】前記水溶性有機溶剤は、一種で使用しても
よく、二種以上を併用してもよい。又、前記水溶性有機
溶剤の含有量としては、インクジェット用インクにおい
て、0.1〜20質量%含有することが好ましく、0.
5〜15質量%含有することが、より好ましい。
【0069】−一般式(2)で表される染料− 本発明のインクジェット用インクは、下記一般式(2)
で表される染料をさらに含有しているのが好ましい。下
記一般式(2)で表される染料を含有していると、より
高い濃度の良好な黒色の色相を呈するので好ましい。
【0070】
【化16】
【0071】前記一般式(2)中、R21は水素原子、水
酸基、アルキル基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アミ
ノ基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、カルバモ
イル基、スルファモイル基、アリールアゾ基、スルホ基
又はカルボキシル基を表し、R22、R23及びR24は各々
独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリー
ルオキシ基、アミノ基、アリール基、アルキルスルホニ
ル基、アリールスルホニル基、ニトロ基、ハロゲン原
子、スルホ基、カルボキシル基又はアリールアゾ基を表
す。Mは水素原子、アンモニウム又はアルカリ金属を表
す。lは1又は2を表し、mは0から2までのいずれか
の整数を表し、nは1または2を表し、nが2のとき、
2つあるナフトールアゾ色素部分は同じであっても異な
っていてもよい。nが1のとき、Bは下記一価基の群か
ら選ばれるいずれかの一価基を表し、nが2のとき、B
は下記二価基の群から選ばれるいずれかの二価基を表
す。一般式(2)中、R21、SO3M及びアリールアゾ
基はナフトールの2〜8位のいずれの位置に置換してい
てもよい。
【0072】
【化17】
【0073】式中、X及びYは各々独立して、塩素原
子、−NL12又は−OL3を表し、L1、L2及びL3
各々独立して、水素原子、アルキル基又はアリール基を
表し、Mは水素原子、アンモニウム又はアルカリ金属を
表す。
【0074】
【化18】
【0075】式中、L4、L5及びL6は各々独立して、
水素原子又はアルキル基を表し、L5及びL6はぞれぞれ
互いに結合して5または6員環を形成してもよい。Xは
−NL12又は−OL3を表し、L1、L2及びL3は各々
独立して、水素原子、アルキル基又はアリール基を表
す。
【0076】前記一般式(2)で表される染料の中で
も、nが1のときBが下記一価基である染料が好まし
い。
【0077】
【化19】
【0078】また、 前記一般式(2)で表される染料
の中でも、nが2のときBが下記二価基の群から選ばれ
る二価基である染料が好ましい。
【0079】
【化20】
【0080】前記一般式(2)で表される染料の中で
も、下記一般式(3)で表される染料が特に好ましい。
【0081】
【化21】
【0082】前記一般式(3)中、R22、R23、R24
M、X及びYについては、前記一般式(2)中における
それぞれと同義である。
【0083】本発明に使用可能な前記一般式(2)で表
される染料の具体例(例示化合物2−1〜13)を以下
に示すが、本発明に用いられる前記染料は以下の具体例
に限定されるものではない。
【0084】
【化22】
【0085】
【化23】
【0086】
【化24】
【0087】前記一般式(2)で表される染料は、特開
昭59−78273号、同60−81266号及び同6
2−246974号の各公報に記載された方法により合
成することができる。
【0088】本発明のインクジェット用インクにおけ
る、前記一般式(2)で表される染料の含有量として
は、0.1〜20質量%が好ましく、0.5〜10質量
%がより好ましい。
【0089】−界面活性剤− 本発明のインクジェット用インクは界面活性剤を含有し
ているのが好ましい。界面活性剤を含有していると、イ
ンク吐出に用いられるノズルの目詰まりを防止できるの
で好ましい。前記界面活性剤としては、アニオン界面活
性剤(脂肪酸塩類、高級アルコールのエステル塩類、ア
ルキルベンゼンスルホン酸塩類、スルホコハク酸エステ
ル塩類、高級アルコールのリン酸エステル塩類等)、カ
チオン界面活性剤(脂肪族アミン塩類、4級アンモニュ
ウム塩類等)、ノニオン界面活性剤(高級アルコールの
エチレンオキサイド付加物、アルキルフェノールのエチ
レンオキサイド付加物、多価アルコール脂肪酸エステル
のエチレンオキサイド付加物、アセチレングリコールの
エチレンオキサイド付加物等)、両性界面活性剤(アミ
ノ酸型、ベタイン型等)などが挙げられる。
【0090】前記界面活性剤の中でも、ドデシルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウム、ラウリルスルホネート、ジオ
クチルスルホコハク酸ナトリウム、付加モル数が4〜2
0の前記アルキルフェノールのエチレンオキサイド付加
物、アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物
[例えば、サーフィノール440、サーフィノール46
5、サーフィノール485(すべてエアー・プロダクツ
ケミカルス社製)]が好ましい。前記界面活性剤の含有
量としては、インクジェット用インクにおいて、0.0
1〜10質量%が好ましく、0.1〜5質量%がより好
ましい。
【0091】−尿素又は尿素誘導体− 本発明のインクジェット用インクは、尿素及び/又は尿
素誘導体を含有しているのが好ましい。尿素又は尿素誘
導体を含有していると、インク吐出に用いられるノズル
の目詰まりを防止できるので好ましい。前記尿素又は尿
素誘導体尿素としては、アルキル尿素(例えば、メチル
尿素、エチル尿素、N、N’−ジエチル尿素、エチレン
尿素、N、N’−ジヒドロキシエチル尿素等)が挙げら
れる。前記尿素又は尿素誘導体の中でも、メチル尿素、
エチル尿素、N、N’−ジエチル尿素、尿素、エチレン
尿素、N、N’−ジヒドロキシエチル尿素が好ましく、
尿素がより好ましい。前記尿素又は尿素誘導体の含有量
としては、インクジェット用インクにおいて0.01〜
20質量%が好ましく、0.1〜10質量%がより好ま
しい。
【0092】−その他の成分− 本発明のインクジェット用インクは、インク吐出口での
乾操による目詰まりの防止、吐出安定性、プリントヘッ
ド及びインクカートリッジへの適合性、保存安定性、印
字後の乾燥性、画質、画像保存性、等の諸機能を向上さ
せるため、浸透促進剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防
黴剤、pH調整剤、表面張力調整剤、粘度調整剤、分散
剤若しくは分散安定剤、消泡剤、キレート剤、又は防錆
剤等を本発明の効果を害しない範囲で含有していてもよ
い。
【0093】前記浸透促進剤としては、アルコール類
(エタノール、イソプロパノール、ブタノール,ジエチ
レングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリ
コールモノブチルエーテル、1,5−ペンタンジオール
等)、前記アニオン界面面活性剤(ラウリル硫酸ナトリ
ウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、オレイン
酸ナトリウム等)、又は前記ノニオン界面活性剤、など
を使用することができる。前記浸透促進剤は、インクジ
ェット用インクにおいて、0.1〜20質量%が好まし
い。印字の滲み、紙抜け(プリントスルー)を起こさな
いためには、インクジェット用インクにおいて1〜10
質量%が、より好ましい。
【0094】前記紫外線吸収剤としては、以下のものが
挙げられる。特開昭58−185677号公報、特開昭
61−190537号公報、特開平2−782号公報、
特開平5−197075号公報、及び特開平9−340
57号公報等記載のベンゾトリアゾール系化合物、特開
昭46−2784号公報、特開平5−194483号公
報、及び米国特許第3,214,463号等記載のベン
ゾフェノン系化合物、特公昭48−30492号公報、
特公昭56−21141号公報、特開平10−8810
6号公報等記載の桂皮酸系化合物、特開平4−2985
03号公報、特開平8−53427号公報、特開平8−
239368号公報、特開平10−182621号公
報、特表平8−501291号公報等記載のトリアジン
系化合物、及びリサーチ・ディスクロージャーNo.2
4239号記載のスチルベン系化合物及びベンズオキサ
ゾール系化合物に代表される紫外線を吸収して蛍光を発
する化合物(いわゆる蛍光増白剤)、などが挙げられ
る。前記紫外線吸収剤を添加することにより、本発明の
インクジェット用インクによる画像の保存性を向上させ
ることができる。
【0095】前記酸化防止剤としては、各種の有機系褪
色防止剤及び金属錯体系褪色防止剤が挙げられる。前記
有機系褪色防止剤としては、ハイドロキノン類、アルコ
キシフェノール類、ジアルコキシフェノール類、フェノ
ール類、アニリン類、アミン類、インダン類、クロマン
類、アルコキシアニリン類、及びヘテロ環類、などが挙
げられる。又,前記金属錯体系褪色防止剤としては、ニ
ッケル錯体、亜鉛錯体、などが挙げられる。例えば、リ
サーチ・ディスクロージャーNo.17643の第VII
のI乃至J項、同No.15162、同No.1871
6の650頁左欄、同No.36544の527頁、同
No.307105の872頁、及び同No.1516
2において、引用されている特許に記載された化合物、
並びに特開昭62−215272号公報の127頁〜1
37頁に記載された代表的化合物の一般式及び化合物例
に含まれる化合物を挙げられる。
【0096】前記防黴剤としては、デヒドロ酢酸ナトリ
ウム、2−フェノキシエタノール、安息香酸ナトリウ
ム、ナトリウムピリジンチオン−1−オキシド、p−ヒ
ドロキシ安息香酸エチルエステル、並びに1,2−ベン
ズイソチアゾリン−3−オン(例えば、商品:プロキセ
ルXL2)及びその塩、などが挙げられる。前記防黴剤
の含有量としては、インクジェット用インクにおいて
0.02〜1.00質量%が好ましい。
【0097】前記pH調整剤としては、アルカリ金属の
水酸化物(水酸化リチウム、水酸化カリウム等)、無機
塩基(炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等の炭酸
塩、酢酸カリウム、ケイ酸ナトリウム、リン酸二ナトリ
ウム等)、及び有機塩基(N−メチルジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン等)、などが挙げられる。イ
ンクジェット用インクの保存安定性を向上させるために
は、pH6〜10が好ましく、pH7〜10がより好ま
しい。
【0098】前記表面張力調整剤としては、前記界面活
性剤として記載されたノニオン界面活性剤、カチオン界
面活性剤、及びアニオン界面活性剤、などが挙げられ
る。本発明のインクジェット用インクの表面張力として
は、25〜70mN/mが好ましく、25〜60mN/
mであることが、より好ましい。
【0099】前記粘度調整剤としては、前記多価アルコ
ール類やポリビニルアルコールなどが挙げられる。本発
明のインクジェット用インクの粘度としては、30mP
a・sが好ましく、20mPa・s以下が、より好まし
い。
【0100】前記分散剤若しくは分散安定剤としては、
前記カチオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、ノニオ
ン界面活性剤、などが挙げられる。前記消泡剤として
は、フッソ系化合物、シリコーン系化合物、などが挙げ
られる。前記キレート剤としては、エチレンジアミン四
酢酸(EDTA)などが挙げられる。前記防錆剤として
は、ベンゾトリアゾール及びその誘導体などが挙げられ
る。
【0101】(インクジェット記録方法)本発明のイン
クジェット記録方法においては、前記本発明のインクジ
ェット用インクを用いて、被記録材に記録を行う。本発
明のインクジェット用インクは、イエロー、マゼンタ、
シアン及びブラックのインクを用いたフルカラー印刷に
使用することができる。
【0102】−被記録材− 前記被記録材としては、普通紙、樹脂コート紙、特開平
8−169172号公報、特開平8−27693号公
報、特開平2−276670号公報、特開平7−276
789号公報、特開平9−323475号公報、特開昭
62−238783号公報、特開平10−153989
号公報、特開平10−217473号公報、特開平10
−235995号公報、特開平10−337947号公
報、特開平10−217597号公報、及び特開平10
−337947号公報等記載のインクジェット専用紙、
フィルム、電子写真共用紙、布帛、ガラス、金属、陶磁
器、などが挙げられる。
【0103】前記被記録材は、支持体上にインク受容層
を有してなる。前記支持体としては、パルプ、合成紙、
プラスチックフィルムシートのいずれであってもよい。
前記支持体としては、両面をポリオレフィン(例えば、
ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリブテン及びそれらのコポリマー等)によって
ラミネートされた、紙及びプラスチックフイルムがより
好ましく、前記ポリオレフィン中に、白色顔料(例、酸
化チタン、酸化亜鉛等)又は色味付け染料(例、コバル
トブルー、群青、酸化ネオジウム等)を添加したものが
より好ましい。
【0104】前記インク受容層は、顔料と水性バインダ
ーとを含有してなり、更に、媒染剤、耐水化剤、耐光性
向上剤、界面活性剤及びその他の添加剤を含有してな
る。
【0105】前記顔料としては、白色顔料が好適に使用
され、例えば,無機白色顔料(炭酸カルシウム、カオリ
ン、タルク、クレー、珪藻土、合成非晶質シリカ、珪酸
アルミニウム、珪酸マグネシウム、珪酸カルシウム、水
酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、
硫酸バリウム、硫酸カルシウム、二酸化チタン、硫化亜
鉛、炭酸亜鉛等)、有機白色顔料(スチレン系ピグメン
ト、アクリル系ピグメント、尿素樹脂、メラミン樹脂
等)、などが挙げられる。前記白色顔料の中でも、多孔
性無機顔料が好ましく、特に細孔面積が大きい合成非晶
質シリカ等がより好ましい。
【0106】前記水性バインダーとしては、水溶性高分
子(ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニル
アルコール、デンプン、カチオン化デンプン、カゼイ
ン、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキ
シエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリアル
キレンオキサイド、ポリアルキレンオキサイド誘導体
等)、水分散性高分子(スチレンブタジエンラテック
ス、アクリルエマルジョン等)などが挙げられる。前記
水性バインダーは、一種単独で使用してもよいし、2種
以上併用してもよい。前記水性バインダーの中でも、ポ
リビニルアルコール及びシラノール変性ポリビニルアル
コールが好ましい。顔料に対する付着性及びインク受容
層の耐剥離性の点で好適だからである。
【0107】前記媒染剤としては、不動化されているこ
とが好ましい。そのため前記媒染剤としては、ポリマー
媒染剤が好適に用いられる。前記ポリマー媒染剤につい
ては、特開昭48−28325号公報、特開昭54−7
4430号公報、特開昭54−124726号公報、特
開昭55−22766号公報、特開昭55−14233
9号公報、特開昭60−23850号公報、特開昭60
−23851号公報、特開昭60−23852号公報、
特開昭60−23853号公報、特開昭60−5783
6号公報、特開昭60−60643号公報、特開昭60
−118834号公報、特開昭60−122940号公
報、特開昭60−122941号公報、特開昭60−1
22942号公報、特開昭60−235134号公報、
特開平1−161236号公報、米国特許第2,48
4,430号、米国特許第2,548,564号、米国
特許第3,148,061号、米国特許第3,309,
690号、米国特許第4,115,124号、米国特許
第4,124,386号、米国特許第4,193,80
0号、米国特許第4,273,853号、米国特許第
4,282,305号、米国特許第4,450,224
号の各明細書に記載されている。その中でも,特開平1
−161236号公報の212〜215頁に記載のポリ
マー媒染剤が、好ましい。
【0108】前記耐水化剤は、記録された画像の耐水化
に有効であり、例えば、カチオン樹脂が好適に挙げられ
る。前記カチオン樹脂としては、ポリアミドポリアミン
エピクロロヒドリン、ポリエチレンイミン、ポリアミン
スルホン、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド重
合物、カチオンポリアクリルアミド、コロイダルシリ
カ、などが挙げられる。、これらの中でも、ポリアミド
ポリアミンエピクロルヒドリンが、好ましい。
【0109】前記耐光性向上剤としては、硫酸亜鉛、酸
化亜鉛、ヒンダーアミン系酸化防止剤、ベンゾフェノ
ン、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、などが挙げら
れる。
【0110】前記その他の添加剤としては、顔料分散
剤、増粘剤、消泡剤、染料、蛍光増白剤、防腐剤、pH
調整剤、マット剤、硬膜剤等が挙げられる。なお、前記
インク受容層は、1層で構成されていてもよいし,2層
以上で構成されていてもよい。
【0111】−被記録材のバックコート層− 前記被記録材は、バックコート層を備えていてもよい。
前記バックコート層を含んだ構成層には、ポリマーラテ
ックスを添加してもよい。前記ポリマーラテックスは、
寸度安定化、カール防止、接着防止、膜のひび割れ防止
等、膜物性改良の目的で使用される。ガラス転移温度が
低い(40℃以下)ポリマーラテックスを媒染剤含有層
に添加すると、層のひび割れ及び被記録材のカールを防
止することができる。又、ガラス転移温度が高いポリマ
ーラテックスをバックコート層に添加することによって
も、被記録材のカールを防止できる。尚、前記ポリマー
ラテックスについては、特開昭62−245258号、
特開昭62−1316648号公報、特開昭62−11
0066号公報などに記載されている。
【0112】本発明のインクジェット記録方法に用いら
れるインクジェット記録方式としては、特に制限はな
く、例えば、以下の公知のインクジェット記録方式
(1)〜(4)、即ち、(1)静電誘引力を利用して液
滴を吐出させる電荷制御方式、(2)ピエゾ素子の振動
又は圧力を利用して液滴を吐出させるドロップオンデマ
ンド方式(圧力パルス方式)、(3)電気信号を音響ビ
ームに変えインクに照射して、その放射圧を利用して液
滴を吐出させる音響インクジェット方式、(4)インク
を加熱して気泡を形成し、生じた圧力を利用して液滴を
吐出させるサーマルインクジェット(バブルジェット
(登録商標))方式、などが挙げられる。
【0113】なお、前記インクジェット記録方式には、
フォトインクと称する濃度の低いインクを小さい体積で
多数射出する方式、実質的に同じ色相で濃度の異なる複
数のインクを用いて画質を改良する方式、無色透明のイ
ンクを用いる方式が含まれている。
【0114】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
本発明はこれらに何ら限定されるものではない。なお、
以下の記載において、「部」は、質量部を意味する。
【0115】(実施例1〜10) −インクジェット用インクの調製− 下記の成分を各々混合し、溶解させた後、ポアサイズ
0.2μmのメンブレンフィルター(商品名アストロポ
アCASL 20 2.5CMD、富士写真フイルム
製)を用いて濾過し、実施例1〜10の本発明のインク
ジェット用インクを調製した。又、同様な方法で比較例
1〜3のインクを調製した。
【0116】 −実施例1のインク− 染料(1−1) 4.0部 グリセリン 12.0部 ジエチレングリコール 2.0部 脱イオン水 82.0部
【0117】 −実施例2のインク− 染料(1−2) 5.0部 グリセリン 10.0部 ジエチレングリコール 3.0部 2−ピロリドン 2.0部 脱イオン水 80.0部
【0118】 −実施例3のインク− 染料(1−5) 5.0部 グリセリン 12.0部 ジエチレングリコール 2.0部 ジエチレングリコールモノブチルエーテル 3.0部 脱イオン水 78.0部
【0119】 −実施例4のインク− 染料(1−8) 4.0部 グリセリン 12.0部 ジエチレングリコール 10.0部 サーフィノール465 1.0部 脱イオン水 73.0部
【0120】 −実施例5のインク− 染料(1−14) 4.0部 グリセリン 10.0部 エチレングリコール 5.0部 尿素 1.2部 脱イオン水 79.8部
【0121】 −実施例6のインク− 染料(1−2) 3.5部 染料(2−1) 0.5部 グリセリン 12.0部 ジエチレングリコール 8.0部 サーフィノール465 1.0部 脱イオン水 75.0部
【0122】 −実施例7のインク− 染料(1−2) 4.0部 染料(2−7) 0.4部 グリセリン 12.0部 ジエチレングリコール 8.0部 トリエタノールアミン 1.5部 脱イオン水 74.1部
【0123】 −実施例8のインク− 染料(1−2) 4.5部 染料(2−8) 0.5部 グリセリン 14.0部 ジエチレングリコール 6.0部 サーフィノール465 0.5部 1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン 0.1部 ベンゾトリアゾール 0.1部 脱イオン水 74.3部
【0124】 −実施例9のインク− 染料(1−2) 4.0部 染料(2−10) 0.5部 グリセリン 12.0部 ジエチレングリコール 8.0部 サーフィノール465 0.5部 脱イオン水 75.0部
【0125】 −実施例10のインク− 染料(1−2) 3.5部 染料(2−4) 0.4部 グリセリン 9.0部 ジエチレングリコール 9.0部 ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム 1.0部 脱イオン水 77.1部
【0126】 −比較例1のインク− C.I.フードブラック2 4.0部 グリセリン 10.0部 エチレングリコールモノメチルエーテル 3.0部 脱イオン水 83.0部
【0127】 −比較例2のインク− C.I.ダイレクトブラック154 4.0部 グリセリン 12.0部 ジエチレングリコール 8.0部 脱イオン水 76.0部
【0128】 −比較例3のインク− C.I.フードブラック2 2.0部 C.I.ダイレクトブラック154 2.0部 グリセリン 12.0部 ジエチレングリコール 8.0部 脱イオン水 76.0部
【0129】−目詰まり性及び色相についての評価− 前記方法で調製された、前記実施例1〜10の本発明の
インクジェット用インクと前記比較例のインク1〜3と
を用いて、インクジェットプリンターMJ−5000C
(セイコーエプソン株式会社製)により印字を行った。
そして、(1)インク吐出口における目詰まり性及び
(2)色相について、下記の基準で評価した。なお、評
価に使用した被記録材は、下記の4種類の紙である。
【0130】(A)ゼロックスP紙(富士ゼロックス株
式会社製) (B)ハイグレード専用紙(富士写真フイルム株式会社
製) (C)フォト光沢紙EX(富士写真フイルム株式会社
製) (D)PM写真用紙(セイコーエプソン株式会社製)
【0131】−目詰まり性及び色相の評価方法及び評価
基準− (1)目詰まり性 前記プリンターに評価対象となるインクを充填し、10
分間連続して英数文字を印字後、プリントを停止し、そ
の後2週間放置した。2週間経過後、ノズルの目詰まり
回復操作を行って、何回目の操作回数で文字のかすれ及
び欠けがなくなったかにより、以下の基準で評価した。 目詰まり性: ○:5回以内の回復操作で正常印字が可能 △:6〜10回の回復操作で正常印字が可能 ×:11回以上の回復操作で正常印字が可能
【0132】(2)色相 前記プリンターに評価対象となるインクを充填し、前記
(A)〜(D)の紙に英数文字及びベタ部を印字後、プ
リントを停止し、2時間以上放置した。その後、任意に
選択された10人の評価者による官能評価を行い、その
結果から下記の基準で6段階に色相を評価した。 色相: 6:濃度が充分あり色相も真黒である。 5:濃度は充分あるが色相がやや赤味黒或いは緑味黒で
ある。 4:やや濃度が低いが色相は真黒である。 3:やや濃度が低く色相がやや赤味黒或いは緑味黒であ
る。 2:濃度が低いが色相は真黒である。 1:濃度が低く色相がやや赤味黒或いは緑味黒である。
【0133】以下、(1)目詰まり性及び(2)色相の
評価結果を、表1に示す。
【0134】
【表1】
【0135】表1の結果より、実施例1〜10の本発明
のインクジェット用インクは、すべて5回以内の回復操
作で正常印字が可能であったことから、比較例1〜3の
インクに比べてインク吐出口における目詰まりが少な
く、保存安定性に優れていることが確認された。又、前
記実施例1〜10の本発明のインクジェット用インク
は、(A)ゼロックスP紙(普通紙)及び(B)ハイグ
レード専用紙(インクジェット専用紙)のいずれの被記
録材においても、比較例のインクに比べて印字濃度が高
く、真黒色の色相を得られることが確認された。更に、
受像層にシリカ多孔質層を含有した、いわゆる写真画質
を謳った用紙、即ち、(C)フォト光沢紙EX、及び
(D)PM写真用紙のいずれの被記録材においても、比
較例のインクに比べて、印字濃度が高く、真黒色の色相
を安定して得られることが確認された。
【0136】
【発明の効果】本発明によると、良好な黒色の色相を示
し、保存安定性に優れ、インク吐出口での目詰まりのな
い、印字性能が安定した信頼性のあるインクジェット用
インク及び該インクジェット用インクを用いたインクジ
ェット記録方法を提供することができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年2月9日(2001.2.9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0077
【補正方法】変更
【補正内容】
【0077】
【化19】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09B 33/04 C09B 33/04 33/056 33/056 Fターム(参考) 2H086 BA52 BA56 BA59 4J039 AB02 AB07 AD06 AE07 BC09 BC10 BC11 BC12 BC13 BC14 BC15 BC35 BC37 BC40 BC41 BC50 BC51 BC54 BC73 BC74 BC77 BC78 BC79 BE01 BE12 BE22 CA06 EA19 EA41 EA44 EA46 GA24

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で表される染料から選
    択される少なくとも1種と水とを含むことを特徴とする
    インクジェット用インク。 【化1】 (一般式(1)中、R1、R2及びR3は各々独立に、水
    素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、シア
    ノ基、アシル基、カルバモイル基、アルコキシカルボニ
    ル基、アリールオキシカルボニル基、アシルオキシ基、
    アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、ア
    リールチオ基、スルファモイル基、アルキルスルホニル
    基、アリールスルホニル基又はアミノ基を表す。R4
    びR5は各々独立に、水素原子、アルキル基又はアリー
    ル基を表す。R6、R7,R8及びR9は各々独立に、水素
    原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、カルバ
    モイル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキル
    チオ基、アリールチオ基、スルファモイル基、アルキル
    スルホニル基、アリールスルホニル基又はアミノ基を表
    す。但し、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7,R8
    びR9のいずれか少なくとも一つは、スルホン酸基若し
    くはその塩又はカルボン酸基若しくはその塩を少なくと
    も一つ含有する。)
  2. 【請求項2】 水溶性有機溶剤を含有することを特徴と
    する請求項1に記載のインクジェット用インク。
  3. 【請求項3】 下記一般式(2)で表される染料から選
    択される少なくとも一種をさらに含有することを特徴と
    する請求項1又は2に記載のインクジェット用インク。 【化2】 (一般式(2)中、R21は水素原子、水酸基、アルキル
    基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アミノ基、アシルア
    ミノ基、スルホニルアミノ基、カルバモイル基、スルフ
    ァモイル基、アリールアゾ基、スルホ基又はカルボキシ
    ル基を表し、R22、R23及びR24は各々独立に、水素原
    子、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ア
    ミノ基、アリール基、アルキルスルホニル基、アリール
    スルホニル基、ニトロ基、ハロゲン原子、スルホ基、カ
    ルボキシル基又はアリールアゾ基を表す。Mは水素原
    子、アンモニウム又はアルカリ金属を表す。lは1又は
    2を表し、mは0から2までのいずれかの整数を表し、
    nは1又は2を表し、nが2のとき、2つあるナフトー
    ルアゾ色素部分は同じであっても異なっていてもよい。
    nが1のとき、Bは下記一価基の群から選ばれるいずれ
    かの一価基を表し、nが2のとき、Bは下記二価基の群
    から選ばれるいずれかの二価基を表す。一般式(2)
    中、R21、SO3M及びアリールアゾ基はナフトールの
    2〜8位のいずれの位置に置換していてもよい。) 【化3】 (式中、X及びYは各々独立して、塩素原子、−NL1
    2又は−OL3を表し、L1、L2及びL3は各々独立し
    て、水素原子、アルキル基又はアリール基を表し、Mは
    水素原子、アンモニウム又はアルカリ金属を表す。) 【化4】 (式中、L4、L5及びL6は各々独立して、水素原子又
    はアルキル基を表し、L5及びL6はぞれぞれ互いに結合
    して5または6員環を形成してもよい。Xは−NL12
    又は−OL3を表し、L1、L2及びL3は各々独立して、
    水素原子、アルキル基又はアリール基を表す。)
  4. 【請求項4】 界面活性剤を含有することを特徴とする
    請求項1から3までのいずれか1項に記載のインクジェ
    ット用インク。
  5. 【請求項5】 尿素及び/又は尿素誘導体を含有するこ
    とを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記
    載のインクジェット用インク。
  6. 【請求項6】 請求項1から5までのいずれか1項に記
    載のインクジェット用インクを用いて被記録材に記録す
    ることを特徴とするインクジェット記録方法。
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