JP2002146112A - オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物 - Google Patents
オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物Info
- Publication number
- JP2002146112A JP2002146112A JP2000340502A JP2000340502A JP2002146112A JP 2002146112 A JP2002146112 A JP 2002146112A JP 2000340502 A JP2000340502 A JP 2000340502A JP 2000340502 A JP2000340502 A JP 2000340502A JP 2002146112 A JP2002146112 A JP 2002146112A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- thermoplastic elastomer
- mass
- parts
- elastomer composition
- olefinic thermoplastic
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Abandoned
Links
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 耐摩耗性に優れ、難燃性が十分に高く、しか
も軽量である自動車用ワイヤーハーネス電線の保護チュ
ーブ及びシート材料として有用なオレフィン系熱可塑性
エラストマー組成物を提供する。 【解決手段】 オレフィン系熱可塑性エラストマーをベ
ースポリマーとするオレフィン系熱可塑性エラストマー
組成物に、超高分子量ポリエチレンおよび所望によりエ
チレン−酢酸ビニル共重合体を配合し、さらに臭素系難
燃剤、三酸化アンチモンおよび滑剤を配合する。
も軽量である自動車用ワイヤーハーネス電線の保護チュ
ーブ及びシート材料として有用なオレフィン系熱可塑性
エラストマー組成物を提供する。 【解決手段】 オレフィン系熱可塑性エラストマーをベ
ースポリマーとするオレフィン系熱可塑性エラストマー
組成物に、超高分子量ポリエチレンおよび所望によりエ
チレン−酢酸ビニル共重合体を配合し、さらに臭素系難
燃剤、三酸化アンチモンおよび滑剤を配合する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オレフィン系熱可
塑性エラストマー組成物に関し、更に詳しくは、自動車
用ワイヤーハーネスに使用される電線の保護チューブ及
びシートの材料として有用なオレフィン系熱可塑性エラ
ストマー組成物に関する。
塑性エラストマー組成物に関し、更に詳しくは、自動車
用ワイヤーハーネスに使用される電線の保護チューブ及
びシートの材料として有用なオレフィン系熱可塑性エラ
ストマー組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用ワイヤーハーネス電線用保護チ
ューブ及びシートは、これまで主としてポリ塩化ビニル
から形成されていた。しかし、最近の地球環境対策を考
慮して、自動車用ワイヤーハーネスの部品材料、例えば
チューブ、シートなどの製造に、ポリ塩化ビニルに代え
てハロゲンフリー材料が使用されるようになっている。
従来のハロゲンフリー材料は、耐熱性、耐摩耗性を重視
して、オレフィン系熱可塑性エラストマー、例えばプロ
ピレン−エチレン−プロピレン共重合体に難燃剤として
金属水酸化物を添加し、更に滑剤として脂肪酸塩などを
添加した組成物が使用されている。
ューブ及びシートは、これまで主としてポリ塩化ビニル
から形成されていた。しかし、最近の地球環境対策を考
慮して、自動車用ワイヤーハーネスの部品材料、例えば
チューブ、シートなどの製造に、ポリ塩化ビニルに代え
てハロゲンフリー材料が使用されるようになっている。
従来のハロゲンフリー材料は、耐熱性、耐摩耗性を重視
して、オレフィン系熱可塑性エラストマー、例えばプロ
ピレン−エチレン−プロピレン共重合体に難燃剤として
金属水酸化物を添加し、更に滑剤として脂肪酸塩などを
添加した組成物が使用されている。
【0003】一方、自動車用ワイヤーハーネス電線用保
護材には、近年、益々高い難燃性が要求されるようにな
っているが、上記のオレフィン系エラストマーと金属水
酸化物を含む組成物では、要求される難燃性を満たすこ
とができなくなっている。また、環境対策の一環とし
て、自動車を軽量化して燃費を改善することが提起され
ているが、その為には、ワイヤーハーネスなどの部品の
軽量化も重要である。けれども、ポリ塩化ビニルや、オ
レフィン系エラストマーと金属水酸化物を含む組成物の
比重は1.3以上あり、軽量化の妨げとなっている。さ
らに、軽量化、低ハロゲン化の為にチューブの肉厚を薄
くすると、耐摩耗性が大きく低下し、外装チューブ等と
しての機能を果たせなくなる。
護材には、近年、益々高い難燃性が要求されるようにな
っているが、上記のオレフィン系エラストマーと金属水
酸化物を含む組成物では、要求される難燃性を満たすこ
とができなくなっている。また、環境対策の一環とし
て、自動車を軽量化して燃費を改善することが提起され
ているが、その為には、ワイヤーハーネスなどの部品の
軽量化も重要である。けれども、ポリ塩化ビニルや、オ
レフィン系エラストマーと金属水酸化物を含む組成物の
比重は1.3以上あり、軽量化の妨げとなっている。さ
らに、軽量化、低ハロゲン化の為にチューブの肉厚を薄
くすると、耐摩耗性が大きく低下し、外装チューブ等と
しての機能を果たせなくなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐摩耗性及
び他の要求特性を低下させず、軽量化及び低ハロゲン化
を実現できる、自動車用ワイヤーハーネス電線の保護チ
ューブ及びシート材料として有用なオレフィン系熱可塑
性エラストマー組成物を提供しようとするものである。
び他の要求特性を低下させず、軽量化及び低ハロゲン化
を実現できる、自動車用ワイヤーハーネス電線の保護チ
ューブ及びシート材料として有用なオレフィン系熱可塑
性エラストマー組成物を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、(a)オレフィン系熱可塑性エラストマ
ー90〜95質量部および(b)超高分子量ポリエチレ
ン5〜10質量部を含んでなるオレフィン系熱可塑性エ
ラストマー組成物(第1発明)、並びに(a)オレフィ
ン系熱可塑性エラストマー50〜95質量部、(b)超
高分子量ポリエチレン1〜40質量部および(c)エチ
レン−酢酸ビニル共重合体1〜30質量部(ただし、成
分(a)〜(c)の合計は100質量部である。)を含
んでなるオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物(第
2発明)を提供する。
決するために、(a)オレフィン系熱可塑性エラストマ
ー90〜95質量部および(b)超高分子量ポリエチレ
ン5〜10質量部を含んでなるオレフィン系熱可塑性エ
ラストマー組成物(第1発明)、並びに(a)オレフィ
ン系熱可塑性エラストマー50〜95質量部、(b)超
高分子量ポリエチレン1〜40質量部および(c)エチ
レン−酢酸ビニル共重合体1〜30質量部(ただし、成
分(a)〜(c)の合計は100質量部である。)を含
んでなるオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物(第
2発明)を提供する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の組成物に含まれる
各成分について説明する。本発明において、オレフィン
系熱可塑性エラストマー(a)とは、オレフィンを主成
分として(即ち繰返単位の50重量%以上)有するエラ
ストマーである。オレフィンとしては、炭素数2〜6、
好ましくは炭素数2〜4のオレフィン、例えばエチレ
ン、プロピレン、ブチレンなどが好ましい。オレフィン
系熱可塑性エラストマーは、単独重合体であっても、共
重合体であってもよく、共重合体の種類も制限されない
が、プロピレン−エチレン−プロピレン共重合体が好ま
しい。オレフィン系熱可塑性エラストマーの市販品とし
ては、モンテル・エスディーケー・サンライズ製キャタ
ロイKS−353P、キャタロイKS−081P、キャ
タロイKS−021Pや、トクヤマ製PER T310
Eなどがある。
各成分について説明する。本発明において、オレフィン
系熱可塑性エラストマー(a)とは、オレフィンを主成
分として(即ち繰返単位の50重量%以上)有するエラ
ストマーである。オレフィンとしては、炭素数2〜6、
好ましくは炭素数2〜4のオレフィン、例えばエチレ
ン、プロピレン、ブチレンなどが好ましい。オレフィン
系熱可塑性エラストマーは、単独重合体であっても、共
重合体であってもよく、共重合体の種類も制限されない
が、プロピレン−エチレン−プロピレン共重合体が好ま
しい。オレフィン系熱可塑性エラストマーの市販品とし
ては、モンテル・エスディーケー・サンライズ製キャタ
ロイKS−353P、キャタロイKS−081P、キャ
タロイKS−021Pや、トクヤマ製PER T310
Eなどがある。
【0007】オレフィン系熱可塑性エラストマーの配合
量は、成分(a)と(b)(第1発明)または成分
(a)〜(c)(第2発明)の合計100質量部に対
し、90〜95質量部(第1発明)または50〜95質
量部、好ましくは60〜90質量部(第2発明)であ
る。
量は、成分(a)と(b)(第1発明)または成分
(a)〜(c)(第2発明)の合計100質量部に対
し、90〜95質量部(第1発明)または50〜95質
量部、好ましくは60〜90質量部(第2発明)であ
る。
【0008】超高分子量ポリエチレン(b)は、従来既
知のものであってよく、その重量平均分子量は、通常5
00,000〜5,000,000である。超高分子量
ポリエチレンの市販品としては、三井化学製リュブマー
などがある。超高分子量ポリエチレンの配合量は、成分
(a)と(b)(第1発明)または成分(a)〜(c)
(第2発明)の合計100質量部に対し、5〜10質量
部(第1発明)または1〜40質量部、好ましくは5〜
20質量部(第2発明)である。超高分子量ポリエチレ
ンの配合量が上記下限より少ないと、軽量化が図れな
い。一方、上記上限を超えると、組成物が硬くなり、押
出し成形後のチューブの巻き取り時にチューブが折れる
おそれがある。
知のものであってよく、その重量平均分子量は、通常5
00,000〜5,000,000である。超高分子量
ポリエチレンの市販品としては、三井化学製リュブマー
などがある。超高分子量ポリエチレンの配合量は、成分
(a)と(b)(第1発明)または成分(a)〜(c)
(第2発明)の合計100質量部に対し、5〜10質量
部(第1発明)または1〜40質量部、好ましくは5〜
20質量部(第2発明)である。超高分子量ポリエチレ
ンの配合量が上記下限より少ないと、軽量化が図れな
い。一方、上記上限を超えると、組成物が硬くなり、押
出し成形後のチューブの巻き取り時にチューブが折れる
おそれがある。
【0009】第2発明で使用されるエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体の配合量は、成分(a)〜(c)の合計10
0質量部に対し、1〜30質量部、好ましくは5〜20
質量部である。エチレン−酢酸ビニル共重合体の配合量
が上記上限より少ないと、組成物が硬くなり、押出し成
形後のチューブの巻き取り時にチューブが折れるおそれ
がある。一方、エチレン−酢酸ビニル共重合体の配合量
が上記上限を超えると、引張強度が低下する恐れがあ
る。
ル共重合体の配合量は、成分(a)〜(c)の合計10
0質量部に対し、1〜30質量部、好ましくは5〜20
質量部である。エチレン−酢酸ビニル共重合体の配合量
が上記上限より少ないと、組成物が硬くなり、押出し成
形後のチューブの巻き取り時にチューブが折れるおそれ
がある。一方、エチレン−酢酸ビニル共重合体の配合量
が上記上限を超えると、引張強度が低下する恐れがあ
る。
【0010】臭素系難燃剤の種類は特に限定されず、従
来樹脂やゴム等の難燃剤として使用されている臭素系難
燃剤が使用できる。難燃剤として使用できる臭素含有化
合物の好ましい例は、テトラブロモビスフェノールAの
誘導体などである。市販されている難燃剤としては、帝
人化成株式会社製ファイヤガード3100(臭素元素含
有率68重量%)、東ソー株式会社製フレームカット1
21R(臭素元素含有率67重量%)などが挙げられ
る。
来樹脂やゴム等の難燃剤として使用されている臭素系難
燃剤が使用できる。難燃剤として使用できる臭素含有化
合物の好ましい例は、テトラブロモビスフェノールAの
誘導体などである。市販されている難燃剤としては、帝
人化成株式会社製ファイヤガード3100(臭素元素含
有率68重量%)、東ソー株式会社製フレームカット1
21R(臭素元素含有率67重量%)などが挙げられ
る。
【0011】臭素系難燃剤の配合量は、ポリマー成分
[(a)+(b)または(a)+(b)+(c)]の合
計100質量部に対して、(臭素元素重量に換算して)
少なくとも1.8質量部、好ましくは少なくとも3質量
部である。臭素系難燃剤の量が上記下限より少ないと、
組成物に十分な難燃効果を与えることができない。上限
は特に限定されないが、臭素系難燃剤の量が多すぎる
と、組成物の比重が大きくなり、組成物の軽量化ができ
ない恐れがある。従って、好ましい上限は、15重量%
である。
[(a)+(b)または(a)+(b)+(c)]の合
計100質量部に対して、(臭素元素重量に換算して)
少なくとも1.8質量部、好ましくは少なくとも3質量
部である。臭素系難燃剤の量が上記下限より少ないと、
組成物に十分な難燃効果を与えることができない。上限
は特に限定されないが、臭素系難燃剤の量が多すぎる
と、組成物の比重が大きくなり、組成物の軽量化ができ
ない恐れがある。従って、好ましい上限は、15重量%
である。
【0012】三酸化アンチモンの配合量は、ポリマー成
分の合計100質量部に対して、少なくとも0.9質量
部、好ましくは少なくとも1.5質量部である。三酸化
アンチモンの量が、1質量部より少ないと、やはり十分
な難燃性が付与できない。上限は特に限定されないが、
三酸化アンチモンが多すぎると、組成物の比重が大きく
なる。
分の合計100質量部に対して、少なくとも0.9質量
部、好ましくは少なくとも1.5質量部である。三酸化
アンチモンの量が、1質量部より少ないと、やはり十分
な難燃性が付与できない。上限は特に限定されないが、
三酸化アンチモンが多すぎると、組成物の比重が大きく
なる。
【0013】本発明のオレフィン系熱可塑性エラストマ
ー組成物には、成形性をよくするために、滑剤が配合さ
れる。滑剤としては、ステアリン酸カルシウム等の脂肪
酸金属塩を使用するのが好ましいが、脂肪酸、脂肪酸ア
ミドなどを用いてもよい。中でも、脂肪酸アミド(例え
ば、ステアリン酸アミド、エルカ酸アミドなど)を使用
すると、製品表面の粘着性が低下し、製品どうしの張り
付きが抑制でき、ハーネス加工時の作業性が向上する。
滑剤の配合量は、ポリマー成分の合計100質量部に対
して、少なくとも0.2質量部、好ましくは1質量部で
ある。
ー組成物には、成形性をよくするために、滑剤が配合さ
れる。滑剤としては、ステアリン酸カルシウム等の脂肪
酸金属塩を使用するのが好ましいが、脂肪酸、脂肪酸ア
ミドなどを用いてもよい。中でも、脂肪酸アミド(例え
ば、ステアリン酸アミド、エルカ酸アミドなど)を使用
すると、製品表面の粘着性が低下し、製品どうしの張り
付きが抑制でき、ハーネス加工時の作業性が向上する。
滑剤の配合量は、ポリマー成分の合計100質量部に対
して、少なくとも0.2質量部、好ましくは1質量部で
ある。
【0014】本発明の組成物には、従来ワイヤーハーネ
スの部品材料等として用いられているエラストマー組成
物に通常配合される添加剤ならいずれも配合できる。そ
のような添加剤の例は、各種着色剤、帯電防止剤等であ
る。添加剤の量は、添加剤の種類に応じて適宜選択すれ
ばよい。
スの部品材料等として用いられているエラストマー組成
物に通常配合される添加剤ならいずれも配合できる。そ
のような添加剤の例は、各種着色剤、帯電防止剤等であ
る。添加剤の量は、添加剤の種類に応じて適宜選択すれ
ばよい。
【0015】オレフィン系熱可塑性エラストマー(a)
は、柔軟で低比重であり、かつ耐摩耗性に優れている。
また、超高分子量ポリエチレンが配合されているので、
チューブまたはシートを薄肉化しても十分な耐摩耗性が
得られる。さらに、エチレン−酢酸ビニル共重合体を配
合すると、超高分子量ポリエチレンを比較的多量に配合
した場合の柔軟性の低下を抑制することができる。本発
明では、オレフィン系熱可塑性エラストマーに少量で高
い難燃性を付与できる臭素系難燃剤を添加することによ
り、オレフィン系熱可塑性エラストマーの特性を損なう
ことなく、高い難燃性を有するオレフィン系熱可塑性エ
ラストマー組成物が得られる。
は、柔軟で低比重であり、かつ耐摩耗性に優れている。
また、超高分子量ポリエチレンが配合されているので、
チューブまたはシートを薄肉化しても十分な耐摩耗性が
得られる。さらに、エチレン−酢酸ビニル共重合体を配
合すると、超高分子量ポリエチレンを比較的多量に配合
した場合の柔軟性の低下を抑制することができる。本発
明では、オレフィン系熱可塑性エラストマーに少量で高
い難燃性を付与できる臭素系難燃剤を添加することによ
り、オレフィン系熱可塑性エラストマーの特性を損なう
ことなく、高い難燃性を有するオレフィン系熱可塑性エ
ラストマー組成物が得られる。
【0016】
【実施例】実施例1〜4及び比較例1〜2 加圧ニーダー(容量:20リットル)を用い、表1に示
す成分を、180℃で10分間混練し、ペレタイザーで
ペレット化した。なお、表中の成分の量は「質量部」で
ある。このペレットを用いて、直径50mmの押出機に
より、ダイス温度195℃、線速35m/分で、押出成
形して、肉厚0.3mm、内径10mmのチューブを得
た。
す成分を、180℃で10分間混練し、ペレタイザーで
ペレット化した。なお、表中の成分の量は「質量部」で
ある。このペレットを用いて、直径50mmの押出機に
より、ダイス温度195℃、線速35m/分で、押出成
形して、肉厚0.3mm、内径10mmのチューブを得
た。
【0017】得られたチューブについて、難燃性、耐摩
耗性および調尺カット時の潰れを以下の方法で試験し
た。難燃性 JIS K 7201に準拠して、酸素指数(OI)を
測定し、難燃性を評価した。耐摩耗性(スクレープ試験) 図1に示す刃(焼き入れした鋼製)を用い、図2に示す
ように刃を試料に荷重7.4Nで押し付け、温度23℃
において、振幅10mmで1秒に1往復させる。試料が
完全に磨耗して消滅するまでの往復回数を記録する。5
00回以上が合格である。調尺カット時の潰れ チューブを、直径50mmの対向ロール送り装置に通し
た際の潰れの有無を調べた。結果を表1に示す。
耗性および調尺カット時の潰れを以下の方法で試験し
た。難燃性 JIS K 7201に準拠して、酸素指数(OI)を
測定し、難燃性を評価した。耐摩耗性(スクレープ試験) 図1に示す刃(焼き入れした鋼製)を用い、図2に示す
ように刃を試料に荷重7.4Nで押し付け、温度23℃
において、振幅10mmで1秒に1往復させる。試料が
完全に磨耗して消滅するまでの往復回数を記録する。5
00回以上が合格である。調尺カット時の潰れ チューブを、直径50mmの対向ロール送り装置に通し
た際の潰れの有無を調べた。結果を表1に示す。
【0018】
【表1】 注:1)モンテル製キャタロイKS−353P。 2)三井化学製リーブマーL4000。 3)帝人化成株式会社製ファイヤガード3100(臭素
含有率68重量%)。 4)三国精錬株式会社製。 5)水澤化学株式会社製。 6)比較例1のチューブを100とした時の重量比。
含有率68重量%)。 4)三国精錬株式会社製。 5)水澤化学株式会社製。 6)比較例1のチューブを100とした時の重量比。
【0019】実施例5〜10及び比較例3〜5 表2又は表3に示す成分を用いて、実施例1〜4と同様
にチューブを製造し、引張強度、難燃性、耐摩耗性およ
び巻き取り時の折れを試験した。なお、比較例5では、
ポリマー成分としてポリ塩化ビニル(PVC)を用い
た。難燃性および耐摩耗性は実施例1〜4と同様に試験
し、引張強度および巻き取り時の折れは以下の方法で試
験した。引張強度 JIS K 6310の引張試験に準拠して引張破断強
度を測定した。巻き取り時の折れ 押出機によりチューブを押出した後、340mmの径で
チューブを巻き取る。その際、チューブに折れが発生す
るか否かを確認する。結果を表2及び表3に示す
にチューブを製造し、引張強度、難燃性、耐摩耗性およ
び巻き取り時の折れを試験した。なお、比較例5では、
ポリマー成分としてポリ塩化ビニル(PVC)を用い
た。難燃性および耐摩耗性は実施例1〜4と同様に試験
し、引張強度および巻き取り時の折れは以下の方法で試
験した。引張強度 JIS K 6310の引張試験に準拠して引張破断強
度を測定した。巻き取り時の折れ 押出機によりチューブを押出した後、340mmの径で
チューブを巻き取る。その際、チューブに折れが発生す
るか否かを確認する。結果を表2及び表3に示す
【0020】
【表2】
【0021】
【表3】 注:1)モンテル製キャタロイKS−353P。 2)三井化学製リューブマーL4000。 3)三井デュポンケミカル社製エバフレックスEV17
0(VA含有量33質量%)。 4)帝人化成株式会社製ファイヤガード3100(臭素
含有率68重量%)。 5)三国精錬株式会社製。 6)水澤化学株式会社製。 7)比較例5のチューブを100とした時の重量比。
0(VA含有量33質量%)。 4)帝人化成株式会社製ファイヤガード3100(臭素
含有率68重量%)。 5)三国精錬株式会社製。 6)水澤化学株式会社製。 7)比較例5のチューブを100とした時の重量比。
【0022】実施例11〜18及び比較例5 表4又は表5に示す成分を用いて、実施例1〜4と同様
にチューブを製造し、難燃性、耐摩耗性および製品表面
粘着性を試験した。難燃性および耐摩耗性は実施例1〜
4と同様に試験し、製品表面粘着性は以下の方法で試験
した。製品表面粘着性 押出機によりチューブを押出した後、340mmの径で
チューブを巻き取った後、チューブを巻き出した際に、
チューブ同士が接着していたか否かを判定する。結果を
表2に示す
にチューブを製造し、難燃性、耐摩耗性および製品表面
粘着性を試験した。難燃性および耐摩耗性は実施例1〜
4と同様に試験し、製品表面粘着性は以下の方法で試験
した。製品表面粘着性 押出機によりチューブを押出した後、340mmの径で
チューブを巻き取った後、チューブを巻き出した際に、
チューブ同士が接着していたか否かを判定する。結果を
表2に示す
【0023】
【表4】
【0024】
【表5】 注:1)モンテル製キャタロイKS−353P。 2)三井化学製リューブマーL4000。 3)三井デュポンケミカル社製エバフレックスEV17
0(VA含有量33質量%)。 4)帝人化成株式会社製ファイヤガード3100(臭素
含有率68重量%)。 5)三国精錬株式会社製。 6)株式会社花王製脂肪酸アミドS。 7)ライオン・アクゾ製アーモスリップE。 8)水澤化学株式会社製。 9)比較例5のチューブを100とした時の重量比。
0(VA含有量33質量%)。 4)帝人化成株式会社製ファイヤガード3100(臭素
含有率68重量%)。 5)三国精錬株式会社製。 6)株式会社花王製脂肪酸アミドS。 7)ライオン・アクゾ製アーモスリップE。 8)水澤化学株式会社製。 9)比較例5のチューブを100とした時の重量比。
【図1】 スクレープ試験で用いる刃の概略図。
【図2】 スクレープ試験における刃と試料との配置を
示す図。
示す図。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) //(C08L 23/00 (C08L 23/00 23:06) 23:06) (C08L 23/00 (C08L 23/00 23:06 23:06 23:08) 23:08)
Claims (8)
- 【請求項1】 (a)オレフィン系熱可塑性エラストマ
ー90〜95質量部および(b)超高分子量ポリエチレ
ン5〜10質量部を含んでなるオレフィン系熱可塑性エ
ラストマー組成物。 - 【請求項2】 超高分子量ポリエチレンの重量平均分子
量は500,000〜5,000,000である請求項
1に記載のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物。 - 【請求項3】 成分(a)および(b)の合計100質
量部に対し、臭素系難燃剤(臭素元素重量換算で)少な
くとも1.8質量部と、三酸化アンチモン少なくとも
0.9質量部と、滑剤少なくとも0.2質量部とをさら
に含む請求項1または2に記載のオレフィン系熱可塑性
エラストマー組成物。 - 【請求項4】 (a)オレフィン系熱可塑性エラストマ
ー50〜95質量部、(b)超高分子量ポリエチレン1
〜40質量部および(c)エチレン−酢酸ビニル共重合
体1〜30質量部(ただし、成分(a)〜(c)の合計
は100質量部である。)を含んでなるオレフィン系熱
可塑性エラストマー組成物。 - 【請求項5】 超高分子量ポリエチレンの重量平均分子
量は500,000〜5,000,000である請求項
3に記載のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物。 - 【請求項6】 成分(a)〜(c)の合計100質量部
に対し、臭素系難燃剤(臭素元素重量換算で)少なくと
も1.8質量部と、三酸化アンチモン少なくとも0.9
質量部と、滑剤少なくとも0.2質量部とをさらに含む
請求項4または5に記載のオレフィン系熱可塑性エラス
トマー組成物。 - 【請求項7】 滑剤は、脂肪酸塩である請求項5に記載
のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物。 - 【請求項8】 滑剤は、脂肪酸アミドである請求項5に
記載のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000340502A JP2002146112A (ja) | 2000-11-08 | 2000-11-08 | オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000340502A JP2002146112A (ja) | 2000-11-08 | 2000-11-08 | オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002146112A true JP2002146112A (ja) | 2002-05-22 |
Family
ID=18815406
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000340502A Abandoned JP2002146112A (ja) | 2000-11-08 | 2000-11-08 | オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002146112A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2932921A1 (fr) * | 2008-06-24 | 2009-12-25 | Nexans | Cable d'energie et/ou de telecommunication a glissement ameliore. |
CN114806208A (zh) * | 2022-04-28 | 2022-07-29 | 盛嘉伦橡塑(河源)有限公司 | 热塑性弹性体匀纹材料及其制备方法、热塑性弹性体制品 |
CN114907664A (zh) * | 2021-02-08 | 2022-08-16 | 中国科学院上海有机化学研究所 | 一种烯烃嵌段共聚物/低支化超高分子聚乙烯树脂组合物、制备方法及应用 |
CN114907638A (zh) * | 2021-02-08 | 2022-08-16 | 中国科学院上海有机化学研究所 | 聚烯烃弹性体/低支化超高分子量聚乙烯树脂组合物及制备方法 |
-
2000
- 2000-11-08 JP JP2000340502A patent/JP2002146112A/ja not_active Abandoned
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2932921A1 (fr) * | 2008-06-24 | 2009-12-25 | Nexans | Cable d'energie et/ou de telecommunication a glissement ameliore. |
EP2139008A1 (fr) * | 2008-06-24 | 2009-12-30 | Nexans | Cable d'énergie et/ou de télécommunication à glissement amélioré |
CN114907664A (zh) * | 2021-02-08 | 2022-08-16 | 中国科学院上海有机化学研究所 | 一种烯烃嵌段共聚物/低支化超高分子聚乙烯树脂组合物、制备方法及应用 |
CN114907638A (zh) * | 2021-02-08 | 2022-08-16 | 中国科学院上海有机化学研究所 | 聚烯烃弹性体/低支化超高分子量聚乙烯树脂组合物及制备方法 |
CN114907638B (zh) * | 2021-02-08 | 2024-06-28 | 中国科学院上海有机化学研究所 | 聚烯烃弹性体/低支化超高分子量聚乙烯树脂组合物及制备方法 |
CN114806208A (zh) * | 2022-04-28 | 2022-07-29 | 盛嘉伦橡塑(河源)有限公司 | 热塑性弹性体匀纹材料及其制备方法、热塑性弹性体制品 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP2544195B1 (en) | Insulated electric wire for automobile | |
KR101097003B1 (ko) | 논할로겐 전선, 전선다발 및 자동차용 와이어하네스 | |
JP2008169273A (ja) | 難燃性ポリプロピレン系樹脂組成物、及び、絶縁電線 | |
JP3430938B2 (ja) | 柔軟性を有する難燃性樹脂組成物及びこれを用いた電線 | |
JP2000026696A (ja) | 難燃性耐摩耗性樹脂組成物 | |
JP2002128963A (ja) | ポリオレフィン樹脂組成物 | |
JP2002508023A (ja) | ポリオレフィン組成物 | |
JP2002146112A (ja) | オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物 | |
JP3944634B2 (ja) | 難燃性樹脂組成物及びこれを用いたノンハロゲン絶縁電線並びにワイヤーハーネス | |
JP2000290439A (ja) | オレフィン系エラストマー組成物 | |
JP2002201317A (ja) | オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物 | |
JP2002201318A (ja) | オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物 | |
JP2002256114A (ja) | オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物およびそれからなる成形品 | |
JP3644592B2 (ja) | 耐熱性難燃樹脂組成物及びこれを用いた被覆電線 | |
JP2002053708A (ja) | オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物 | |
JP2002167476A (ja) | オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物 | |
JP2002124133A (ja) | 絶縁電線 | |
JP2004186063A (ja) | ワイヤーハーネス保護部材 | |
JP2002128975A (ja) | オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物 | |
JP2002167478A (ja) | オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物 | |
JP2002163940A (ja) | 絶縁電線 | |
JP2002133952A (ja) | 絶縁電線 | |
JP2002053709A (ja) | オレフィン系エラストマー組成物 | |
JP2000302923A (ja) | エラストマー組成物 | |
JP2002256115A (ja) | オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物およびそれからなる成形品 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20051130 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080305 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080311 |
|
A762 | Written abandonment of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762 Effective date: 20080425 |